JP2007166368A - 音叉型水晶振動子の製造装置 - Google Patents

音叉型水晶振動子の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で、凹部内の微細な破片を容易に除去することを可能とする。
【解決手段】水晶ウェハに、板厚方向に貫通する切り込みにより、片持ち梁状に切り出された音叉型水晶片を折り取って、位置決め状態に収容可能な凹部6aを有する治具プレート6を備え、該治具プレート6が、凹部6aの底面を構成する第1のプレート部9と、凹部6aの側壁を構成する第2のプレート部10とを備え、該第1のプレート部9と第2のプレート部10とが、凹部6aを平坦化するように相対移動可能に設けられている音叉形水晶振動子の製造装置を提供する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、音叉型水晶振動子の製造装置に関するものである。
従来、音叉型水晶振動子の製造装置としては、例えば、特許文献1に開示されているものがある。
この特許文献1に開示されている音叉型水晶振動子の製造装置は、フォトリソグラフィで水晶ウェハに形成した音叉型水晶片の先端部を受けピンとタガネとの間に板厚方向に挟んで板厚方向に移動させることにより、片持ち梁状に支持された音叉型水晶片を弾性変形させていき、弾性限界を超える変位を与えることで根元部を破断して音叉型水晶振動子を製造し、製造した音叉形水晶振動子を凹部に位置決め状態に収容するようになっている。
特開2000−68771号公報
特許文献1の製造装置は、音叉型水晶振動子を水晶ウェハから分離する際に、板厚方向に加えた押圧力によって、音叉型水晶片の根元部に応力集中を発生させるものである。
しかしながら、フォトリソグラフィにより水晶ウェハに音叉型水晶片を切り出す方法では、水晶ウェハを板厚方向に貫通する切り込みを形成するが、板厚を変化させることはない。すなわち、板厚方向に凹む切欠を有しないので、板厚方向に曲げる押圧力で応力集中を生じさせる特許文献1の製造装置では、応力集中部位が比較的広範囲に分布することになる。その結果、破断箇所が安定せず、バラツキを生じたり、破断により水晶ウェハが剥離することによる微細な破片が発生したりする不都合がある。
発生した微細な破片は、非常に軽くて小さいため、金属製の製造装置に静電気により付着しやすく、一旦付着するとエアブローやブラッシング等によっても除去することが困難であるという不都合がある。その結果、製造された音叉形水晶振動子を収容する凹部内に残留し、次回に製造される音叉形水晶振動子が凹部内で傾いて精度よく位置決めできないという問題が生ずる可能性がある。また、製造された音叉形水晶振動子に破片が付着した場合には、これを用いて製造される水晶振動子の不具合の発生の原因ともなるので、微細な破片を凹部内に残さないようにすることが必要である。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で、凹部内の微細な破片を容易に除去することが可能な音叉型水晶振動子の製造装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明は、以下の手段を提供する。
本発明は、水晶ウェハに、板厚方向に貫通する切り込みにより、片持ち梁状に切り出された音叉型水晶片を折り取って、位置決め状態に収容可能な凹部を有する治具プレートを備え、該治具プレートが、凹部の底面を構成する第1のプレート部と、凹部の側壁を構成する第2のプレート部とを備え、該第1のプレート部と第2のプレート部とが、前記凹部を平坦化するように相対移動可能に設けられている音叉形水晶振動子の製造装置を提供する。
本発明によれば、水晶ウェハに切り出された音叉形水晶片を折り取って音叉形水晶振動子とし、治具プレートの凹部に収容することにより、音叉形水晶振動子が位置決め状態に配置される。位置決め状態に配置された音叉形水晶振動子に対しては端子の溶接等の他の作業を容易に行うことができる。
この場合において、本発明によれば、治具プレートが第1、第2のプレート部により構成され、両プレート部が相対移動可能に設けられることにより、音叉形水晶振動子の収容時には凹部を形成し、収容時以外において両プレート部を相対移動させ凹部を平坦化することができる。音叉形水晶片を折り取る際に発生する水晶ウェハの微細な破片は治具プレートを構成する第1,第2のプレート部に付着し、凹部内にも残留する可能性があるが、音叉形水晶振動子の収容時以外において凹部を平坦化することにより、微細な破片の除去を容易にすることができる。
その結果、凹部内における音叉形水晶振動子の位置決め不良や、音叉形水晶振動子に破片が付着したまま製品となる不都合を未然に防止することができる。
上記発明においては、前記第1のプレート部が、前記凹部の底面を含む平坦面を備え、前記第2のプレート部が、前記平坦面上に配置される平板部材であって板厚方向に貫通する切欠を備え、該切欠は、前記第2のプレート部が前記第1のプレート部の平坦面上に配置されたときに前記凹部を構成し、第2のプレート部を第1のプレート部の平坦面上から取り外すよう相対移動させることで、前記凹部を平坦化することとしてもよい。
このようにすることで、第2のプレート部を第1のプレート部の平坦面上に重ねて配置することで、第1のプレート部の平坦面を底面とし、第2のプレート部の切欠の内面を内壁面とする凹部が形成される。一方、第2のプレート部を第1のプレート部の平坦面上から取り外すように両プレート部を相対移動させることで、凹部を平坦化することができる。したがって、凹部の底面に水晶ウェハの微細な破片が付着した場合、第1のプレート部の平坦面上から第2のプレート部を取り外すことで、平坦面上の微細な破片を容易に除去することができる。また、凹部の内壁面に水晶ウェハの微細な破片が付着した場合、第1のプレート部から取り外された状態の第2のプレート部の切欠が板厚方向に貫通しているので、エアブロー等により残留させることなく容易に除去することができる。
また、上記発明においては、前記第2のプレート部が前記凹部の内壁面を構成するように上下方向に貫通する貫通孔を備え、前記第1のプレート部に、前記第2のプレート部の貫通孔に嵌合する嵌合部が設けられ、該嵌合部の上面が、前記凹部の底面を構成するとともに、前記第2のプレート部の上面と同一位置まで相対移動可能に設けられていることとしてもよい。
このようにすることで、音叉形水晶振動子を収容する際には、第2のプレート部に対して第1のプレート部が若干下降するように両プレート部が相対移動させられる。これにより、第2のプレート部の貫通孔内において第1のプレート部の嵌合部を相対的に下降させ、貫通孔の内面と嵌合部の上面とにより凹部を形成することができる。また、音叉形水晶振動子の収容時以外においては、第1のプレート部の嵌合部の上面が第2のプレート部の上面と同一位置に配置されるまで両プレート部を相対移動させることにより、凹部を平坦化することができる。これにより、凹部内に付着していた水晶ウェハの微細な破片を平坦化された両プレート部の上面に配置して、残留させることなく容易に除去することができる。
また、上記発明においては、前記第1のプレート部および前記第2のプレート部がセラミックスにより構成されていることとしてもよい。
このようにすることで、両プレート部を精度よく構成することが可能となり、両プレート部間の微小な隙間をなくして、水晶ウェハの微細な破片が残留しにくくすることができる。
また、上記発明においては、前記治具プレートに複数の凹部が設けられ、前記第1のプレート部の平坦面が、全ての凹部の底面を含む平面により構成されていることとしてもよい。
このようにすることで、第1のプレート部と第2のプレート部とを相対移動させるだけで、全ての凹部を一括して平坦化でき、水晶ウェハの微細な破片を容易に除去することができる。
本発明に係る音叉型水晶振動子の製造装置によれば、簡易な構成で、水晶ウェハの微細な破片を容易に除去することができ、凹部内における音叉形水晶振動子の位置決め不良や、音叉形水晶振動子に破片が付着したまま製品となる不都合を未然に防止することができるという効果を奏する。
以下、本発明の一実施形態に係る音叉型水晶振動子の製造装置について、図1〜図8を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る音叉型水晶振動子の製造装置1は、図1および図3に示されるように、薄肉の平板状の水晶ウェハ2から、音叉型水晶振動子を分離する装置であって、水晶ウェハ2を下面に吸着し水平状態に保持する吸着プレート3と、該吸着プレート3に設けた貫通孔4を介して、鉛直下方に向けた先端面5aにより水晶ウェハ2の音叉型水晶片2aの上面を鉛直下方(板厚方向)に押圧する押圧部材5と、水晶ウェハ2の下方に隣接配置される治具プレート6と、同じく水晶ウェハ2の下方に隣接配置されるローラ7と、吸着プレート3および治具プレート6を水平方向に沿って音叉型水晶片2aの幅方向に移動させる駆動装置(図示略)とを備えている。
前記水晶ウェハ2には、図2に示されるように、例えば、フォトリソグラフィ技術により形成された、板厚方向に貫通する切り込み2bにより、複数の音叉型水晶片2aが櫛歯状に配列されるように形成されている。各音叉型水晶片2aは、その一端を水晶ウェハ2に接続することにより、それぞれ片持ち梁状に構成されている。
また、各音叉型水晶片2aの水晶ウェハ2に接続する根元部には、同様に切り込みにより細く形成された切欠部2cが設けられ、応力集中が生じ易いように構成されている。
隣接する音叉型水晶片2aどうしは、微細な切り込みにより微小間隙をあけて配列されている。
前記吸着プレート3には、前記水晶ウェハ2を位置決め状態に吸着する位置決め手段および吸着手段(いずれも図示略)が備えられ、水晶ウェハ2を精度よく位置決め固定するようになっている。
また、吸着プレート3に設けられた貫通孔4は、例えば、水晶ウェハ2における音叉型水晶片2aのパターンに合わせて、複数の音叉型水晶片2aにわたり、該音叉型水晶片2aの配列方向に延びるように設けられている。
前記押圧部材5は、上下動可能に設けられ、鉛直下方に向けた先端面5aが、水晶ウェハ2の音叉型水晶片2aの長手方向のほぼ中央位置を押圧するように配置されている。押圧部材5の先端面5aは、水晶ウェハ2の長手方向に沿う所定長さにわたって延び、水晶ウェハ2の先端側に向かって下降するように傾斜している。
前記治具プレート6には、上方に開口する複数の凹部6aが備えられている。これら凹部6aは、前記音叉型水晶片2aを位置決め状態に収容可能な開口寸法を有している。そして、水晶ウェハ2から切り離された音叉型水晶振動子2Aを収容した状態で、音叉型水晶振動子2Aの根元部を露出させるように開口し、後段の溶接工程において、音叉型水晶振動子2Aの電極(図示略)への端子の溶接を容易にしている。
凹部6aは、音叉型水晶振動子2Aを収容したときに、音叉型水晶振動子2Aの側面に近接して位置決めする内側面部分と、音叉型水晶振動子2Aの側面から離間するニゲ部とが設けられ、位置決めに必要最小限の面積で接触させることにより、凹部6a内への音叉型水晶振動子2Aの収容を容易にしている。
また、凹部6aどうしの間隔寸法は、水晶ウェハ2における音叉型水晶片2aどうしの間隔寸法よりも十分に広く構成されており、溶接工程における隣接する音叉型水晶振動子2Aの端子どうしの接触を回避できるようになっている。
また、凹部6aの底面には、負圧に吸引される吸着孔6bが設けられている。吸着孔6bの作動により、水晶ウェハ2から折り取られた音叉型水晶振動子2Aを吸着して、迅速に凹部6a内に収容状態に配置することができるようになっている。
本実施形態において、治具プレート6は、図4に示されるように、分離可能に設けられた第1のプレート部9と、第2のプレート部10から構成されている。
第1のプレート部9は、図4(a)に示されるように、水平に配される平坦面9aを備えている。平坦面9aには前記吸着孔6bが開口している。第2のプレート部10は、凹部6aの深さ寸法と同じ板厚寸法を有する平板状に形成されている。第2のプレート部10には、板厚方向に貫通する複数の切欠10aが設けられている。
図4(b)に示されるように、第1のプレート部9の平坦面9aの上に第2のプレート部10を重ねて配置することにより、第2のプレート部10の各切欠10aが、平坦面9a上に開口する吸着孔6bにそれぞれ対応する位置に配置され、凹部6aが形成されるようになっている。すなわち、第1のプレート部9の平坦面9aが凹部6aの底面を構成し、第2のプレート部10の切欠10a内面が、凹部6aの内壁面を構成するようになっている。そして、第1のプレート部9と第2のプレート部10とは、図4(a)に示されるような相互に分離された状態と、図4(b)に示されるような相互に組み合わせられた状態との間で相対移動可能に設けられている。
前記ローラ7は、図3および図5に示されるように、音叉型水晶片2aの根元部近傍において吸着プレート3との間に水晶ウェハ2を板厚方向に挟む位置に配置されている。また、ローラ7は、水晶ウェハ2上の音叉型水晶片2aの長さ方向と平行な回転軸7aを有している。また、ローラ7は鉛直方向に揺動可能な揺動アーム8の先端に設けられ、水晶ウェハ2の下面に接触する位置と下方に離間する位置との間で移動できるようになっている。
前記駆動装置は、公知のモータおよびボールネジ等からなる直線駆動装置であって、吸着プレート3および治具プレート6のそれぞれに設けられ、水晶ウェハ2上の音叉型水晶片2aの幅方向に直線移動させることができるようになっている。吸着プレート3および治具プレート6の水平方向動作はそれぞれ別々に行うことができ、吸着プレート3を静止させた状態で治具プレート6を水平方向に移動させることにより、水晶ウェハ2と治具プレート6とを水平方向に相対変位させることができるようになっている。
このように構成された本実施形態に係る製造装置1の作用について、以下に説明する。
本実施形態に係る製造装置1を用いて音叉型水晶振動子2Aを製造するには、図2に示されるように、フォトリソグラフィ技術による切り込み2bにより、複数の音叉型水晶片2aが櫛歯状に形成された水晶ウェハ2を用意する。次いで、用意した水晶ウェハ2を吸着プレート3の下面に吸着し、図1(a)に示されるように、治具プレート6上面に近接する位置に配置する。また、これとともに、音叉型水晶振動片2aの根元部近傍に配される水晶ウェハ2を吸着プレート3とローラ7との間に板厚方向に挟む。
この状態で、駆動装置の作動により治具プレート6を吸着プレート3および水晶ウェハ2に対して音叉型水晶片2aの配列方向に水平移動させ、次に音叉型水晶振動子2Aを収容することとなる凹部6aを、収容しようとする音叉型水晶片2aの下方に位置決めする。そして、吸着プレート3に設けられた貫通孔4を介して、鉛直上方から押圧部材5を下降させ、その先端面5aにより音叉型水晶片2aの上面を下方に押圧する。
これにより、図1(b)に示されるように、音叉型水晶片2aは、片持ち梁状に形成されているので、押圧部材5の先端面5aによって押圧されることにより、先端を下降させるように弾性変形させられる。
すなわち、図5および図6に示されるように、音叉型水晶片2aは、その先端部分を部分的に治具プレート6の凹部内に挿入した状態に配される。この段階では、曲げによる応力は弾性限界を超えておらず、音叉型水晶片2aの根元部が破断することはない。また、この状態で、押圧部材5の先端は、治具プレート6の上面よりも高い位置に配置されている。
そして、本実施形態においては、この状態から、図6に矢印Aで示される方向に、治具プレート6を水平移動させる。これにより、凹部6aの側面が、凹部6a内に部分的に挿入されている音叉型水晶片2aの幅方向の側面に接触し、図6に矢印Bで示される位置に、水平方向に向かう押圧力Fを付与するようになる。
音叉型水晶片2aの根元部には切欠部2cが形成されているので、比較的小さな押圧力Fによっても、切欠部2cには、極めて狭小な範囲において大きな応力集中を生ずる。その結果、切欠部2cの位置で正確に切断され、水晶ウェハ2から、精度よく、かつ、微細な破片を多量に生ずることなく、音叉型水晶振動子2Aを折り取ることができる。
そして、音叉型水晶振動子2Aが折り取られた後には、押圧部材5を上昇させ、吸着プレート3を水平方向に移動させて、次に折り取る音叉型水晶片2aを押圧部材5の鉛直下方に配置するとともに、治具プレート6を水平方向に移動させて、次に折り取る音叉型水晶振動子2Aを収容する凹部6aを音叉型水晶片2aの鉛直下方に配置する。以下、上記工程を繰り返す。
このように、本実施形態に係る音叉型水晶振動子2Aの製造装置1および製造方法によれば、押圧部材5により音叉型水晶片2aを弾性変形させて、その先端部を水晶ウェハ2の表面から突出させることで、治具プレート6の凹部6aに係合させ、水晶ウェハ2と治具プレート6とを水平方向に相対移動させることで、音叉型水晶片2aに幅方向の押圧力Fを加えて、簡単に、精度よく、かつ、チッピング等の不都合を生ずることなく、複数の音叉型水晶振動子2Aを順次折り取って、凹部6aに収容状態に製造していくことができる。
この場合に、押圧部材5の先端が治具プレート6の上面よりも高い位置に配置されているので、治具プレート6を水平移動させても、治具プレート6と押圧部材5とが干渉することがない。
また、本実施形態に係る製造装置1においては、押圧部材5の先端面5aを傾斜させているので、音叉型水晶片2aを弾性変形させて水晶ウェハ2から折り取る際に、先端面5aを音叉型水晶片2aの表面に添わせて広い接触面積で接触させることができる。その結果、音叉型水晶片2aが折り取られる際の衝撃によって、折り取られて構成された音叉型水晶振動子2Aが飛び跳ねて、凹部6aから飛び出してしまわないように保持することができる。
また、本実施形態に係る製造装置1においては、水晶ウェハ2を吸着プレート3の下面に吸着しているので、従来のように、治具プレートを貫通してくる受けピンとタガネとによって音叉型水晶片2aを挟んで搬送する必要がない。したがって、受けピンを治具プレートに抜き差しする時間および受けピンとタガネとに挟んで、少なくとも吸着プレートの厚さ分だけ搬送する時間が不要となり、1つの音叉型水晶振動子2Aを折り取るのに要するタクトタイムを大幅に短縮することができる。また、凹部6aまでの搬送工程を省略でき、搬送中の位置ずれによるチッピング等の問題の発生を未然に防止することができる。その結果、製造効率を向上し、微細な破片の発生を防止して、品質を向上することができる。
さらに、本実施形態に係る製造装置1においては、吸着プレート3に設けた貫通孔4が複数の音叉型水晶片2aに跨って、それらの配列方向に延びているので、一の音叉型水晶片2aの折り取り後、隣接する他の音叉型水晶片2aを折り取る迄の間に、押圧部材5を貫通孔4から抜き出す必要がない。したがって、1つの音叉型水晶振動子2Aを折り取るのに要するタクトタイムをさらに短縮することができる。
また、本実施形態に係る製造装置1によれば、水晶ウェハ2を吸着プレート3とローラ7との間に挟むので、音叉型水晶振動子2Aを折り取る際に、根元部を確実に支持することができるとともに、治具プレート6を水平移動させて音叉型水晶片2aに押圧力Fを付与する際にも、ローラ7を水晶ウェハ2の表面において転動させて、継続的に支持することができる。ローラ7を水晶ウェハ2の表面において転がすことにより、水晶ウェハ2に与える摩擦を低減し、水晶ウェハ2の健全性を維持することができる。
また、本実施形態に係る製造装置1によれば、治具プレート6が第1のプレート部9と第2のプレート部10とに分離可能であり、相対移動させることにより、図4(a)に示されるように、凹部6aを底面を構成する平坦面9aと、内壁面を構成する切欠10aとに分離することができる。このようにすることで、平坦面9aは、凹凸のない平坦な形態を有するので、スキージ等により簡単に清掃することができる。また、切欠10aは、板厚方向に貫通しているので、エアブローやブラッシング等によって容易に清掃することができる。
すなわち、音叉形水晶片2aを水晶ウェハ2から折り取る際に、水晶ウェハ2の微細な破片が発生しても、第1のプレート部9と第2のプレート部10とに分離することで、容易に除去することができる。したがって、凹部6a内に破片が溜まって、折り取った音叉形水晶振動子2Aの位置決め精度が低下したり、音叉形水晶振動子2Aに付着して後工程に送られたりする不都合の発生を未然に防止することができる。
なお、本実施形態においては、治具プレート6を平坦面9aを有する第1のプレート部9と切欠10aを有する第2のプレート部10とに分離したが、これに代えて、図8に示されるように、相互に上下方向に相対移動可能な第1のプレート部9′と第2のプレート部10′とを有するものとしてもよい。この場合に、第2のプレート部10′を上記第2のプレート部10より厚く形成して、切欠10aに代えて板圧方向に貫通する貫通孔10a′を設け、第1のプレート部9′に、貫通孔10a′に嵌合する嵌合部11を設ける。嵌合部11の上面11aには吸着孔6bがそれぞれ開口している。
これにより、図8(a)に示されるように、該嵌合部11の上面11aを底面とし、貫通孔10a′の内面を内壁面とする凹部6aを構成することができる。
そして、水晶ウェハ2の微細な破片を除去する際には、図8(b)に示されるように、第2のプレート部10′に対して第1のプレート部9′を相対的に上昇させることにより、第1のプレート部9′の嵌合部11の上面を第2のプレート部10′の上面と面一に配置する。これにより、凹部6aが平坦化され、スキージ等により水晶ウェハ2の微細な破片を容易に除去することができる。
また、このように貫通孔10a′に嵌合部11を嵌合させる場合、両者間に形成される隙間を可能な限り小さくすることが必要とされる。したがって、貫通孔10a′および嵌合部11を精度よく製造することが必要であり、例えば、セラミックスにより構成することが好ましい。このようにすることで、隙間を小さく構成でき、水晶ウェハ2の微細な破片が隙間に入り込んでしまう不都合を防止できる。
本発明の一実施形態に係る音叉型水晶振動子の製造装置を示す部分的な縦断面図であり、(a)は押圧部材が上昇した状態、(b)は押圧部材が下降した状態をそれぞれ示している。 図1の製造装置において音叉型水晶振動子を切り出す水晶ウェハを示す部分的な斜視図である。 図1の製造装置を示す部分的な斜視図である。 図1の製造装置の治具プレートを説明する斜視図であり、(a)は2つのプレート部を分離した状態、(b)は2つのプレート部を組み合わせた状態を示す図である。 図1の製造装置に水晶ウェハを装着した状態を示す部分的な斜視図である。 図5の製造装置の押圧部材近傍を拡大して示す斜視図である。 図1の製造装置における治具プレートの凹部と音叉型水晶片との関係を示す部分的な平面図である。 図1の製造装置の変形例を示す図である。
符号の説明
1 製造装置
2 水晶ウェハ
2A 音叉型水晶振動子
2a 音叉型水晶片
6 治具プレート
6a 凹部
9,9′ 第1のプレート部
9a 平坦面
10,10′ 第2のプレート部
10a 切欠
10a′ 貫通孔
11 嵌合部
11a 上面

Claims (5)

  1. 水晶ウェハに、板厚方向に貫通する切り込みにより、片持ち梁状に切り出された音叉型水晶片を折り取って、位置決め状態に収容可能な凹部を有する治具プレートを備え、
    該治具プレートが、凹部の底面を構成する第1のプレート部と、凹部の側壁を構成する第2のプレート部とを備え、
    該第1のプレート部と第2のプレート部とが、前記凹部を平坦化するように相対移動可能に設けられている音叉形水晶振動子の製造装置。
  2. 前記第1のプレート部が、前記凹部の底面を含む平坦面を備え、
    前記第2のプレート部が、前記平坦面上に配置される平板部材であって板厚方向に貫通する切欠を備え、
    該切欠は、前記第2のプレート部が前記第1のプレート部の平坦面上に配置されたときに前記凹部を構成し、
    第2のプレート部を第1のプレート部の平坦面上から取り外すよう相対移動させることで、前記凹部を平坦化する請求項1に記載の音叉形水晶振動子の製造装置。
  3. 前記第2のプレート部が前記凹部の内壁面を構成するように上下方向に貫通する貫通孔を備え、
    前記第1のプレート部に、前記第2のプレート部の貫通孔に嵌合する嵌合部が設けられ、
    該嵌合部の上面が、前記凹部の底面を構成するとともに、前記第2のプレート部の上面と同一位置まで相対移動可能に設けられている請求項1に記載の音叉形水晶振動子の製造装置。
  4. 前記第1のプレート部および前記第2のプレート部がセラミックスにより構成されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の音叉形水晶振動子の製造装置。
  5. 前記治具プレートに複数の凹部が設けられ、
    前記第1のプレート部の平坦面が、全ての凹部の底面を含む平面により構成されている請求項1から請求項4のいずれかに記載の音叉形水晶振動子の製造装置。
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