JP2007162977A - エンジン駆動式ヒートポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン駆動式ヒートポンプの起動時において、エンスト発生の低減とセルモータ早期劣化の防止を両立する。
【解決手段】エンジン4によりクラッチ3を介して駆動される圧縮機2を有するエンジン駆動式ヒートポンプ1において、前記クラッチ3をОFFとして前記エンジン4を起動後、クラッチ3をОNとしたときに、前記エンジン4がエンストしたときは、クラッチ3をОNとして再起動する起動手段を設けたエンジン駆動式ヒートポンプ1を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン駆動式ヒートポンプ、詳しくはエンジンによりクラッチを介して駆動される圧縮機を備えるエンジン駆動式ヒートポンプの起動技術に関する。
従来、エンジンにより駆動される圧縮機を用いて冷媒を循環させるヒートポンプ装置は、エンジン駆動式ヒートポンプとしてよく知られている。このエンジン駆動式ヒートポンプにおいては、圧縮機への動力の伝達の断続、即ち圧縮機の作動及び停止の切換えが、圧縮機とエンジン駆動軸との間に介装される電磁クラッチ等のクラッチのОN・ОFFにより行われるものがある。
このエンジン駆動式ヒートポンプは、エンジン起動後にクラッチをОNとすると、圧縮機起動のトルク変動によりエンジンが所定回転数以下となり、エンストが発生する恐れがある。
特許文献1は、エンジンと圧縮機を接続した状態で起動するに当たってエンジンの暖機完了までは、圧縮機側での容量制御や冷媒高低圧のバイパスで起動トルクを抑制する、或いは起動時の燃料噴射量を最大にしてトルクを最大にすることで、エンスト防止と速やかな起動を図る起動制御が開示されている。
特開平6−221713号公報
しかし、この先行技術ではエンジン起動にセルモータを使用する場合に、常にエンジンと圧縮機の双方を駆動するための出力が必要であり、起動毎にセルモータに多大な電流が流れるためセルモータが早期劣化するおそれがある。
エンジン駆動式ヒートポンプにおいては、エンジン起動後に、圧縮機起動のトルク変動によるエンスト発生を防止するために、エンジンと圧縮機を接続した状態(クラッチОN)としての起動を前提としながら、起動毎にセルモータに多大な電流が流れるのを防止してセルモータの早期劣化を防止することが必要である。
そこで、解決しようとする課題は、エンジン駆動式ヒートポンプの起動時において、エンスト発生の低減とセルモータ早期劣化の防止を両立することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、エンジンによりクラッチを介して駆動される圧縮機を有するエンジン駆動式ヒートポンプにおいて、前記クラッチをОFFとして前記エンジンを起動後、クラッチをОNとしたときに、前記エンジンがエンストしたときは、クラッチをОNとして再起動する起動手段を設けた。
請求項2においては、エンジンによりクラッチを介して駆動される圧縮機を有するエンジン駆動式ヒートポンプにおいて、前記クラッチОNとして前記エンジンを再起動したときに、前記エンジンが所定時間以上の運転継続後に停止したときは、次回はクラッチをОFFとして前記エンジンを起動する起動手段を設けた。
請求項3においては、請求項1又は2記載のエンジン駆動式ヒートポンプにおいて、前記圧縮機を複数台設け、前記圧縮機のうち負荷の大小がある場合は前記圧縮機の負荷小側より起動させ、前記圧縮機の負荷が均等な場合は前記圧縮機を交互に起動する起動手段を設けた。
請求項4においては、請求項1又は2記載のエンジン駆動式ヒートポンプにおいて、前記圧縮機の吐出側と吸入側を接続するバイパス経路を設け、前記エンジン起動時に前記バイパス経路を連通する起動手段を設けた。
請求項5においては、請求項1又は2記載のエンジン駆動式ヒートポンプにおいて、クラッチをОNとして前記エンジンを起動したときに、エンストした後、クラッチをОFFとして前記エンジンを再起動し、再度エンストしたときは、警告を発生する起動手段を設けたものである。
請求項6においては、エンジンによりクラッチを介して駆動される圧縮機と、前記エンジン起動手段としてセルモータを有するエンジン駆動式ヒートポンプにおいて、前記クラッチをОFFとして、前記セルモータをОNとして前記エンジンを起動後、セルモータをОFFとした直後にクラッチをОNとする起動手段を設けたものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、クラッチをОFFとする起動をベースにできるのでセルモータの早期劣化を防止できると共に、エンスト発生したときは、クラッチをОNとする再起動を選択することで、エンスト発生の再発を低減することができる。
請求項2においては、サーモОFF等による短時間間隔でのエンジン発停が発生する場合にはエンスト発生を低減できると共に、所定時間運転後に停止したときは、クラッチをОFFとする起動に戻すことで、セルモータ早期劣化を防止することができる。
請求項3においては、請求項1又は2の効果に加え、圧縮機起動トルクを低減できる。また、圧縮機が複数台ある場合は、それぞれの圧縮機の総稼働時間を均一化できる。
請求項4においては、請求項1又は2の効果に加え、圧縮機の吐出側と吸入側をバイパスさせて、エンジン起動時の圧縮機起動トルクを低減できる。
請求項5においては、請求項1又は2の効果に加え、異常を早期発見することができる。
請求項6においては、セルモータの動力は、エンジン負荷を駆動するのみとしてセルモータの早期劣化を防止できる。また、回転上昇加速度の付いているときに圧縮機の駆動を開始するのでエンジン回転数を抑制でき、エンスト発生防止が低減できる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係るエンジン駆動式ヒートポンプの冷媒回路図、図2はクラッチОFFからの起動パターンのエンジン回転数の変化を示すグラフ図、図3はクラッチОNからの起動パターンのエンジン回転数の変化を示すグラフ図である。
図4はセルモータОFF直後にクラッチをОNとする起動(以下、セルモータОFF起動と略)パターンのエンジン回転数の変化を示すグラフ図、図5は本発明に係るエンジン起動制御の第一実施例を示すフローチャート図、図6は同じく第二実施例を示すフローチャート図である。
図7はエンジン駆動式ヒートポンプ起動制御の第一実施例の冷媒挙動を示す冷媒回路図、図8は同じく第二実施例の冷媒挙動を示す冷媒回路図、図9は同じく第三実施例の冷媒挙動を示す冷媒回路図である。
次に、発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1を用いて、本発明に係るエンジン駆動式ヒートポンプの駆動源構成及び冷媒回路構成について説明する。
本発明に係るエンジン駆動式ヒートポンプ1は、駆動源としてのエンジン4により、同時にまたは一方のみが選択的に駆動される2台の圧縮機2a・2bを有するものであり、この圧縮機2により冷媒を循環させて冷暖房を行うものである。
エンジン4の駆動から圧縮機2への動力の断続、即ち圧縮機2の作動及び停止の切換えは、圧縮機2の駆動プーリ(図示なし)と該圧縮機2の駆動軸との間に介装されるクラッチ3のオン・オフにより行われる。本実施例では、クラッチ3を周知の構成の電磁クラッチとしている。また、エンジン4は、都市ガス等を燃料とするガスエンジンや灯油等の液体燃料を用いるものであり、エンジン4をクランキングさせるセルモータ(スタータ)5が設けられている。
また、エンジン4の廃熱は、循環する冷却水によって冷却され、この冷却水はラジエータ(図示なし)及び廃熱回収器24によって冷却される。
これらエンジン4、クラッチ3及びセルモータ5は、制御手段としてのコントローラ100によって制御される。
本発明に係るエンジン駆動式ヒートポンプ1は、前記圧縮機2と、この圧縮機2の吐出側に接続され冷房時及び暖房時で冷媒の流れを切換える四方弁13と、冷房時に圧縮機2から四方弁13を介して冷媒が供給される室外熱交換器14と、暖房時に圧縮機2から四方弁13を介して冷媒が供給される室内熱交換器15と、室外熱交換器14及び室内熱交換器15間に配設される室外膨張弁16とを有しており、これらで構成される冷媒サイクルを用いるものである。
前記圧縮機2には、その吐出側に吐出経路31が接続されるとともに、その吸入側に吸入経路32が接続されている。すなわち、前記四方弁13の一端は、圧縮機2の吐出側において吐出経路31を介して接続され、圧縮機2は、吸入経路32を通過してくるガス冷媒を吸引・圧縮し、高温・高圧のガス冷媒を吐出経路31に吐出する。また、この吐出経路31には、高温・高圧のガス冷媒中に含まれる圧縮機オイル(潤滑油)を分離して圧縮機2の吸入側に戻すための油分離器(オイルセパレータ)8が設けられている。つまり、圧縮機2から吐出されるガス冷媒は、油分離器8を介して四方弁13へと流入し、この四方弁13にて所定の方向に導かれる。また、圧縮機2の吸入側と四方弁13の別の一端が接続されて、圧縮機2に吸引されるガス冷媒も四方弁13にて導かれる。さらに、吐出経路31と吸入経路を短絡するバイパス経路33が、バイパス膨張弁25を介して設けられている。
前記四方弁13の別の一端は、前記室内熱交換器15の一端側に接続されており、この室内熱交換器15の他端側には、液冷媒を貯溜するための液冷媒レシーバ22が接続されている。この液冷媒レシーバ12は、経路35を介して前記吸入経路30と接続されており、該経路35には、液冷媒レシーバ22で過冷却に利用後に液冷媒レシーバ流出口22cから流出する冷媒をエンジン4の冷却水(温水)の熱で蒸発させるための廃熱回収器24が設けられている。また、同じく四方弁13の残りの一端には、前記室外熱交換器14が接続されており、この室外熱交換器14と室内熱交換器15とを接続する経路34には、前記室外膨張弁16が設けられている。
次に、本発明に係るエンジン駆動式ヒートポンプ1のエンジン起動方法について、図2乃至図4を用いて説明する。
図2に示すように、横軸はいずれも時間Tを示しており、エンジン回転数のグラフにおける縦軸はエンジン回転数Nを示し、セルモータ5及びクラッチ3の作動状況を示す縦軸はОN又はОFFの作動を示している。また、エンジンは、回転数Nをコントローラ100により、設定回転数Noで回転するように制御されている。以下、図3及び図4のグラフも同様とする。
図2は、エンジン4を起動させた後にクラッチ6をОNとするエンジン起動方法のエンジン回転数Nの変化を示したものである(以下、クラッチОFF起動という)。このクラッチОFF起動は、セルモータ5によりエンジン4が起動され(T=t0)、燃焼室内の温度が上昇し、燃料が着火して燃焼し、エンジン4の回転が立ち上がると(T=t1)、セルモータ5はОFFとされ、エンジン4は目標回転数Noに近づくように制御される。
そして、エンジン回転数NがNoの状態でクラッチ3がОNされると(T=t2)、クラッチ3が接続されることによる抵抗及び圧縮機2において圧縮仕事が開始されることによる抵抗(圧縮機起動トルク)で、エンジン回転数Nが一時的に低下する(図2中A参照)。このクラッチОN後のエンジン回転数Nの低下は、エンスト(エンジン・ストール)の発生原因となる。
図3は、エンジン4の起動と同時にクラッチ6をОNとするエンジン起動方法のエンジン回転数Nの変化を示したものである(以下、クラッチОN起動という)。このクラッチОN起動は、クラッチをОNとしたまま、セルモータ5によりエンジン4が起動され(T=t0)、エンジン4の回転が立ち上がると(T=t1)、セルモータ5はОFFとされ、エンジン4は目標回転数Noに近づくように制御される。
このエンジン起動方法は、セルモータ5の動力のみにて、エンジン負荷及び圧縮機起動トルクを駆動するための出力が必要であり、起動毎にセルモータ5に過大な電流が流れるため、セルモータ5の劣化が早まる。
図4は、エンジン4の起動後に、セルモータ5をОFFとすると同時にクラッチ6をОNとするエンジン起動方法のエンジン回転数Nの変化を示したものである(以下、セルモータОFF起動という)。このセルモータОFF起動は、セルモータ5によりエンジン4が起動され(T=t0)、燃焼室内の温度が上昇し、燃料が着火して燃焼し、エンジン4の回転が立ち上がると(T=t1)、セルモータ5はОFFとされ、同時にクラッチ3をОNとして(T=t2)エンジン4は目標回転数Noに近づくように制御される。
このエンジン起動方法では、セルモータ5の動力は、エンジン負荷を駆動するのみとしているので、セルモータ5の早期劣化を防止できる。また、クラッチОN起動のようにエンジン回転数Nが一時的に低下することもなく、エンスト発生防止が低減できる。
ここで、本発明に係るエンジン駆動式ヒートポンプ1のエンジン起動制御の第一実施例について、図5に示すフローチャートに沿って説明する。
図5に示すように、コントローラ100は、前回のエンジン4の起動がクラッチОN起動の場合は、さらに前回のエンジン4の運転時間が所定時間(本実施例では2時間としているが、設定器等により任意に変更可能に構成する)以上か否かを判断する(S101)。そして、前回のエンジン4の運転時間が2時間以上であれば、クラッチОN起動とし(S201)、2時間以下であれば、クラッチОFF起動とする(S102)。つまり、エンジン駆動式ヒートポンプ1がサーモ発停等により短時間間隔のエンジン発停を繰り返す場合は、セルモータ5の早期劣化を防ぐためクラッチОFF起動とし、通常の起動である場合は、クラッチОN起動としてエンスト発生を低減している。
次に、クラッチОFF起動(S102)にてエンジン4を起動する。ここで、エンストが発生した場合は(S103)、再起動をクラッチОN起動とする(S201)。エンストが発生しなければ通常運転とする。
さらに、前記クラッチОN起動後(S201)、エンストが発生した場合は(S202)再起動をクラッチОFF起動とする(S301)。エンストが発生しなければ通常運転とする。
ここで、前記クラッチОFF起動後(S301)、エンストが発生した場合は(S302)、警告表示にてエンジン4の起動を中止する(S401)。
このように、クラッチОFF起動をベースにしながら、クラッチОN起動とクラッチОFF起動を、前回の起動方法及び前回のエンジン運転時間に応じた最適な選択をすることで、エンスト発生の低減及びセルモータ早期劣化の防止の両立を実現することができる。
さらに、クラッチОN起動にてエンストが発生した場合にクラッチОFF起動にて再起動するが、再度エンストが発生した場合は、コントローラ100は、圧縮機起動のトルク変動が原因ではなく、エンジン4に異常発生と判断する。このようにして、エンジン4の起動をあきらめて警告を外部に通知することで、異常を早期発見することができる。なお、警告手段としては、本実施例では特に表示手段に限定はしないが、操作部に警告灯などを点灯させたり、スピーカやブザー等で警報音を発したり、作業者が確認し易い位置や方法であることが好ましい。
また、本発明に係るエンジン駆動式ヒートポンプ1のエンジン起動制御の第二実施例について、図6に示すフローチャートに沿って説明する。
図6に示すように、コントローラ100は、前回のエンジン4の起動がクラッチОN起動の場合は、さらに前回のエンジン4の運転時間が2時間以上か否かを判断する(S501)。そして、前回のエンジン4の運転時間が2時間以上であれば、クラッチОN起動とし(S601)、2時間以下であれば、セルモータОFF起動とする(S502)。つまり、エンジン駆動式ヒートポンプ1がサーモ発停等による短時間間隔のエンジン発停を繰り返す場合は、セルモータ5の早期劣化を防ぐためセルモータОFF起動とし、通常の起動である場合は、クラッチОN起動としてエンスト発生を低減している。
次に、セルモータОFF起動(S502)にてエンジン4を起動する。ここで、エンストが発生した場合は(S503)、再起動をクラッチОN起動とする(S601)。エンストが発生しなければ通常運転とする。
さらに、前記クラッチОN再起動後(S601)、エンストが発生した場合は(S602)再々起動をセルモータОFF起動とする(S701)。エンストが発生しなければ通常運転とする。
さらに、前記セルモータОFF起動後(S701)、エンストが発生した場合は(S702)再起動をクラッチОFF起動とする(S801)。エンストが発生しなければ通常運転とする。
ここで、前記クラッチОFF起動後(S801)、エンストが発生した場合は(S802)、警告表示にてエンジン4の起動を中止する(S901)。
このように、セルモータОFF起動をベースにしながら、前回の起動方法及び前回のエンジン運転時間に応じてセルモータОFF起動とクラッチОN起動、さらにはクラッチОFF起動を適宜選択することで、エンスト発生の低減及びセルモータ早期劣化防止の両立を実現することができる。
さらに、セルモータОFF起動にてエンストが発生した場合に、全ての起動方法にて再起動することで、エンストの再発生を低減している。これらを実施後でもエンストが発生する場合は、エンジン4の起動をあきらめて警告を通知することで、異常を早期発見することができる。
次に、上述のエンジン起動制御を用いたエンジン駆動式ヒートポンプ1の起動制御(以下、GHP起動制御とする)について以下に説明する。
図7の太実線に示すように、エンジン駆動式ヒートポンプ1の冷房運転について、冷媒回路構成を用いて冷媒挙動を説明する。なお、暖房運転については、冷房運転と同様の起動制御であるため、本実施例では説明を省略する。
冷房運転においては、圧縮機2にて圧縮され吐出される高温・高圧のガス冷媒は、吐出経路31を通り四方弁13を介して室外熱交換器14に送られ、この室外熱交換器14で室外ファン17により送風される外気に放熱することにより凝縮されて、この凝縮熱が室外の空気中に放熱される。ここで、高温・高圧過飽和状態のガス冷媒は気体から液体となる。そして、液化された冷媒は、逆止弁7aから液冷媒レシーバ流出口22aを経て液冷媒レシーバ22内に流入し、さらに液冷媒レシーバ流出口22bから逆止弁7bを経由して室内膨張弁18に到達し、この室内膨張弁18で急激に減圧され蒸発しやすい状態となって室内熱交換器15に導かれる。この室内熱交換器15が蒸発器となり、冷媒が室内の空気から蒸発熱を奪い液体から気体へと変化するとともに室内の空気を冷却する。気化した冷媒は、四方弁13を介して吸入経路32を通り、圧縮機2に吸引されて圧縮された後、再び吐出される。
ここで、GHP起動制御の第一実施例について図7を用いて説明する。
図7に示すように、本実施例のエンジン駆動式ヒートポンプ1では、1台のエンジン4によって2台の圧縮機2a・2bを駆動する。ここで、例えば、室内の冷房負荷が小さい場合は、圧縮機2によって容量制御を行い需要冷房負荷に応じた容量にて運転する。実際には、運転側の圧縮機2を接続する、即ち、クラッチ3aのみをОNとしてエンジン4と接続させる。
本実施例のエンジン駆動式ヒートポンプ1では、2台の圧縮機2a・2bのそれぞれの容量は同じとしている。このような場合、2台の圧縮機2a・2bを、エンジン起動毎に異なる一方のみより起動させることにする。具体的には、まず一方の圧縮機2aのみを起動させ、その後に圧縮機2bを起動させる(図7中太実線)。そして、次回起動時は一方の圧縮機2bのみを起動させ(図7中太破線)、その後に圧縮機2aを起動させる。
このように、複数台の圧縮機2を設けたエンジン駆動式ヒートポンプ1では、同時に複数の圧縮機2を起動することを避け、まず一方の圧縮機2のみより起動することによって、エンジン4の起動負荷を低減している。さらに、エンジン起動毎に交互に起動することで、2台ある圧縮機2及びクラッチ3の稼動負荷の均一化を図っている。
また、GHP起動制御の第二実施例について図8を用いて説明する。
図8に示すように、本実施例のエンジン駆動式ヒートポンプ1では、2台の圧縮機2a・2bのうち、一方の圧縮機2bの容量が他方の圧縮機2aの容量より大きく構成している。このような場合、小さい側の圧縮機2aを、最初に起動させることにする。図8中の太実線は、起動時におけるエンジン駆動式ヒートポンプ1の冷媒挙動を示している。
このように、容量に大小のある複数台の圧縮機2を設けたエンジン駆動式ヒートポンプ1では、最小容量の圧縮機2を最初に起動させることによって、エンジン起動トルクを低減している。
さらに、GHP起動制御の第三実施例について図9を用いて説明する。
図9に示すように、コントローラ100は、起動時にバイパス膨張弁25を全開とする。このようにバイパス経路33に冷媒を導くことで、吸入経路32と吐出経路31間の圧力差が小さくなり、起動時の圧縮機2の起動トルクを低減できる。
本実施例で説明したエンジン起動制御及びGHP起動制御においては、それぞれを組み合わせることによって、さらにエンスト発生の低減及びセルモータ早期劣化の防止の効果が発揮できる。例えば、複数の圧縮機を備える場合には、起動時にバイパス膨張弁25を全開して、容量が異なる圧縮機が複数の場合には小さい容量の圧縮機から起動させ、同じ容量の場合には、交互または最初に起動させる圧縮機は停止毎に異なるようにするのである。なお、本実施例の冷媒回路構成は、本発明に係るエンジン駆動式ヒートポンプ1が有する冷媒回路構成の一例であり、本構成に限定されるものではない。
本発明に係るエンジン駆動式ヒートポンプの冷媒回路図。 クラッチОFFからの起動パターンのエンジン回転数の変化を示すグラフ図。 クラッチОNからの起動パターンのエンジン回転数の変化を示すグラフ図。 セルモータОFF直後にクラッチをОNとする起動(以下、セルモータОFF起動と略)パターンのエンジン回転数の変化を示すグラフ図。 本発明に係るエンジン起動制御の第一実施例を示すフローチャート図。 同じく第二実施例を示すフローチャート図。 エンジン駆動式ヒートポンプ起動制御の第一実施例の冷媒挙動を示す冷媒回路図。 同じく第二実施例の冷媒挙動を示す冷媒回路図。 同じく第三実施例の冷媒挙動を示す冷媒回路図。
符号の説明
1 エンジン駆動式ヒートポンプ
2 圧縮機
3 クラッチ
4 エンジン

Claims (6)

  1. エンジンによりクラッチを介して駆動される圧縮機を有するエンジン駆動式ヒートポンプにおいて、
    前記クラッチをОFFとして前記エンジンを起動後、クラッチをОNとしたときに、前記エンジンがエンストしたときは、クラッチをОNとして再起動する起動手段を設けたことを特徴とするエンジン駆動式ヒートポンプ。
  2. エンジンによりクラッチを介して駆動される圧縮機を有するエンジン駆動式ヒートポンプにおいて、
    前記クラッチОNとして前記エンジンを再起動したときに、前記エンジンが所定時間以上の運転継続後に停止したときは、次回はクラッチをОFFとして前記エンジンを起動する起動手段を設けたことを特徴とするエンジン駆動式ヒートポンプ。
  3. 請求項1又は2記載のエンジン駆動式ヒートポンプにおいて、
    前記圧縮機を複数台設け、前記圧縮機のうち負荷の大小がある場合は前記圧縮機の負荷小側より起動させ、前記圧縮機の負荷が均等な場合は前記圧縮機を交互に起動する起動手段を設けたことを特徴とするエンジン駆動式ヒートポンプ。
  4. 請求項1又は2記載のエンジン駆動式ヒートポンプにおいて、
    前記圧縮機の吐出側と吸入側を接続するバイパス経路を設け、前記エンジン起動時に前記バイパス経路を連通する起動手段を設けたことを特徴とするエンジン駆動式ヒートポンプ。
  5. 請求項1又は2記載のエンジン駆動式ヒートポンプにおいて、
    クラッチをОNとして前記エンジンを起動したときに、エンストした後、クラッチをОFFとして前記エンジンを再起動し、再度エンストしたときは、警告を発生する起動手段を設けたことを特徴とするエンジン駆動式ヒートポンプ。
  6. エンジンによりクラッチを介して駆動される圧縮機と、前記エンジン起動手段としてセルモータを有するエンジン駆動式ヒートポンプにおいて、
    前記クラッチをОFFとして、前記セルモータをОNとして前記エンジンを起動後、セルモータをОFFとした直後にクラッチをОNとする起動手段を設けたことを特徴とするエンジン駆動式ヒートポンプ。
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