JP2007161802A - 感圧転写粘着テープ、それに用いるマイクロカプセル含有組成物、並びに塗膜転写具 - Google Patents
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Abstract
【課題】粘着剤を被転写体に転写した時にはほぼ無色であり、外部刺激として圧力を加えると短時間で発色し、その後時間の経過と共に消色する感圧転写粘着テープ、それに用いるマイクロカプセル含有組成物、並びにそれを装着した塗膜転写具を提供する。
【解決手段】基材上に、ロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材をより発色させる効果のある物質(発色材)を内包するマイクロカプセルを含むポリマー層を中間層として設け、その両側に粘着剤層を設けた感圧転写粘着テープであって、前記粘着剤層の少なくとも基材側が、ロイコ染料に顕色剤を反応させた色材を含み僅かに発色している粘着剤層であることを特徴とする感圧転写粘着テープ、及びそれに用いるマイクロカプセル含有組成物、並びにそれを装着させた塗膜転写具。
【選択図】図1
【解決手段】基材上に、ロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材をより発色させる効果のある物質(発色材)を内包するマイクロカプセルを含むポリマー層を中間層として設け、その両側に粘着剤層を設けた感圧転写粘着テープであって、前記粘着剤層の少なくとも基材側が、ロイコ染料に顕色剤を反応させた色材を含み僅かに発色している粘着剤層であることを特徴とする感圧転写粘着テープ、及びそれに用いるマイクロカプセル含有組成物、並びにそれを装着させた塗膜転写具。
【選択図】図1
Description
本発明は、感圧転写粘着テープ、それに用いるマイクロカプセル含有組成物、並びにそれを装着した塗膜転写具に関し、詳細には、粘着剤を被転写体に転写した時にはほぼ無色であり、外部刺激として圧力を加えると短時間で発色し、その後時間の経過と共に消色する感圧転写粘着テープ、それに用いる組成物、並びにそれを装着した塗膜転写具に関する。
両面粘着テープの1つに支持体(芯材)を有さず粘着剤層のみを被転写体に転写する無支持体両面粘着テープがあり、感圧転写粘着テープとして様々な分野・用途で使用されている。その構造としては剥離ライナーあるいは剥離性基材の片面に粘着剤層を設けてロール状に巻いた物が多く、最近では主に事務用途向けとしてこれらを小巻にして転写装置に装着させた転写具が「テープのり」などの名称で上市されている。
またこの転写具は、感圧転写粘着テープを巻き付ける送出リールと、この送出リールより供給される感圧転写粘着テープの粘着剤層を基材から剥離しながら被転写体へ転写させる転着ヘッドと、転写使用後に残った基材を巻き取る巻回リールとを片手で把持使用が可能な器体内に装備したことを特徴とする。これらは、紙の接着において一般に用いられている液体のりや固形のりとは異なり、手を汚すことなく、簡単に粘着剤を被着材へと転写でき、接着するまでの乾燥時間が不要である、被着材である紙がしわにならないなどの利点がある。さらにこれらは、必要長さの粘着剤を被着材に転写した後に転写具を被着材から垂直に持ち上げる、または横に払うなどすることによって粘着剤層を切断できるので、支持体を有する一般的な両面テープのようにあらかじめテープを必要な長さに切断しておく必要がなく、また、粘着剤層を転写し終えた剥離性基材は転写具内のリールに巻き取られるので使用時にごみが発生しないなど、非常に便利な接着用品である。
ところが、感圧転写粘着テープは無色透明であるので、紙等を貼り付ける際、転写された粘着剤を確認し難く、どこに転写されたのかが判り難かった。そこで特許文献1に示されているように、粘着剤に色材を含有させ、着色させた感圧転写粘着テープも提案されている。
特開平8−27433号
しかしながら、粘着剤に色材を含有させた場合には、紙等を貼り合わせた際にも着色された粘着剤が確認され貼り付け箇所が透けて見えてしまうといった不具合が生じている。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、粘着剤を被転写体に転写した時にはほぼ無色であり、外部刺激として圧力を加えると短時間で発色し、その後時間の経過と共に消色する感圧転写粘着テープ、それに用いるマイクロカプセル含有組成物、並びにそれを装着した塗膜転写具を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者は鋭意研究を行った結果、ロイコ染料に顕色剤を反応させた色材を含み僅かに発色している粘着剤層の間の中間層に、前記の色材に対してより発色効果のある物質(発色材)を内包するマイクロカプセルを含むポリマー層を形成することにより、該マイクロカプセルが転写圧で崩壊し内包された発色材が粘着剤層に含まれる色材をより発色させる効果が発揮されることで上記課題を有効に解決できるとの知見を得て、本発明に到達した。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
1)基材上に、ロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材をより発色させる効果のある物質(発色材)を内包するマイクロカプセルを含むポリマー層を中間層として設け、その両側に粘着剤層を設けた感圧転写粘着テープであって、
前記粘着剤層の少なくとも基材側が、ロイコ染料に顕色剤を反応させた色材を含み僅かに発色している粘着剤層であることを特徴とする感圧転写粘着テープ、
2)前記マイクロカプセルが10000kPa以下の加圧により破壊される前記1)に記載の感圧転写粘着テープ、
3)ロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材をより発色させる効果のある物質(発色材)を内包するマイクロカプセルを、粘着剤もしくはポリマー溶液中に分散させてなることを特徴とするマイクロカプセル含有組成物、
4)感圧転写粘着テープを巻回した送出リール、被転写体への転写用の転着ヘッド及び転写後のテープ基材を巻取る巻回リールを備えた塗膜転写具であって、前記感圧転写粘着テープとして前記1)又は2)に記載の感圧転写粘着テープを装着したことを特徴とする塗膜転写具。
1)基材上に、ロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材をより発色させる効果のある物質(発色材)を内包するマイクロカプセルを含むポリマー層を中間層として設け、その両側に粘着剤層を設けた感圧転写粘着テープであって、
前記粘着剤層の少なくとも基材側が、ロイコ染料に顕色剤を反応させた色材を含み僅かに発色している粘着剤層であることを特徴とする感圧転写粘着テープ、
2)前記マイクロカプセルが10000kPa以下の加圧により破壊される前記1)に記載の感圧転写粘着テープ、
3)ロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材をより発色させる効果のある物質(発色材)を内包するマイクロカプセルを、粘着剤もしくはポリマー溶液中に分散させてなることを特徴とするマイクロカプセル含有組成物、
4)感圧転写粘着テープを巻回した送出リール、被転写体への転写用の転着ヘッド及び転写後のテープ基材を巻取る巻回リールを備えた塗膜転写具であって、前記感圧転写粘着テープとして前記1)又は2)に記載の感圧転写粘着テープを装着したことを特徴とする塗膜転写具。
本発明によれば、転写時の加圧によって発色材を内包するマイクロカプセルが破壊されるので、内包されている発色材が粘着剤層に存在する色材をより発色させることが可能になると共に、ロイコ染料の発色後は発色材を揮発させれば、ロイコ染料を含む粘着剤層は元の色へと退色する。従って、粘着剤を被転写体に転写した時にはほぼ無色であり、外部刺激として圧力を加えると短時間で発色し、その後時間の経過と共に消色する感圧転写粘着テープを提供することができ、しかも紙等を貼り合せた際に貼り付け箇所が透けて見えてしまうといった不具合が生じない。よって、機能性に優れた感圧転写粘着テープを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
図1は本発明に係る感圧転写粘着テープの概略を示す断面模式図である。基材4の上に、ロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材を僅かに含み発色している粘着剤層3が形成され、その上に、本発明に係るマイクロカプセル含有組成物の塗工により形成可能な、ロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材をより発色させる効果のある物質(発色材)11を内包するマイクロカプセル1を含むポリマー層2が形成され、さらにその上に、前記の粘着剤層3もしくは色材を含まない無色の粘着剤層5が形成されている。
図1は本発明に係る感圧転写粘着テープの概略を示す断面模式図である。基材4の上に、ロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材を僅かに含み発色している粘着剤層3が形成され、その上に、本発明に係るマイクロカプセル含有組成物の塗工により形成可能な、ロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材をより発色させる効果のある物質(発色材)11を内包するマイクロカプセル1を含むポリマー層2が形成され、さらにその上に、前記の粘着剤層3もしくは色材を含まない無色の粘着剤層5が形成されている。
本発明に使用するロイコ染料としては、たとえば3−ジメチルアミノ−6−メトキシフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ピロリンジ−フルオランなどに代表されるフルオラン系色素、クリスタルバイオレットラクトン(CVL)、マラカイトグリーンラクトンなどに代表されるラクトン系色素等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を混合して使用できる。
本発明に使用する顕色剤としては、たとえばビスフェノールAなどのフェノール性化合物、ビス−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)−スルホンなどの有機スルホン化合物等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を混合して使用できる。
本発明に使用する発色材としては、特に限定されるものではなく、上記のロイコ染料と顕色剤からなる発色した色材をより発色させる効果のある物質であればよい。なお、発色させる効果のある物質であるかどうかは、ロイコ染料に顕色剤を反応させた色材を含み僅かに発色させた粘着塗膜に、発色材の候補となる疎水性液体等の化合物を滴下して発色するかどうかの確認を行うことによって、判断することができる。
上記の発色材としては、例えば、脂肪族炭化水素などがあるが、中でも、ノルマルヘプタンが好ましい。
上記のロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材をより発色させる効果のある物質(発色材)が含まれるマイクロカプセルを作るための壁膜材料としては、特に限定されるものではなく、具体的に例示すると、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、ナイロン、ポリウレア、エポキシポリマー、メラミンポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリスチレン等を挙げることが出来るが、勿論これらの物質に限るものではない。
そして、その製造方法としては通常のマイクロカプセルの製法に従って製造すればよい。即ち、芯物質として内包される、ロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材をより発色させる効果のある物質(発色材)を、例えば(1)水溶液からの相分離法(最も一般的に実用化されているもので親水牲コロイドゾルのコアセルベーションを利用する)、(2)界面重合法(マイクロカプセルの壁膜物質として最初から完成したポリマーを用いず、第1の壁膜形成物と第2の壁膜形成物質とを重合させ壁膜を形成させる。)、(3)油滴中でのモノマーの懸濁重合による方法(油滴中でアクリル系化合物、スチレン、酢酸ビニル等の二重結合を有する化合物を溶解しておき、触媒として過酸化物を用いてラジカル重合を進行させる油不溶の重合体を生成させる。)、(4)液中乾燥法(壁膜物質を油相に溶解させ、さらにこの中に芯物質を分散させた後に、水相に注入し微小滴を調整し、温度をかけ油相分だけを蒸発させ壁膜を析出させる。)等である。
これらの方法において一般的な「界面重合法」によって得ることが好ましい。得られたマイクロカプセルの粒子径については特に定めるものではないが、粘着剤中に均一に分散し、粘着力に出来る限り低下を来さないような寸法であればよく、具体的には0.1μm〜1000μm、好ましくは1μm〜100μm、より好ましくは5μm〜20μm程度であればよい。そして、このマイクロカプセルはあまり硬ければ破壊しないので所期の目的を達成せず、また柔らかすぎると製造工程中、輸送中もしくは保管中等で破壊して不都合を生じる。約10000kPa以下の加圧好ましくは200〜2000kPaの加圧によって破壊されることが好都合である。
上記のマイクロカプセルを含有する粘着剤及びロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材を含有する粘着剤は、汎用されている粘着剤と異ならず、例えば合成ゴム、天然ゴム等のゴム材料、アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエーテル、ビニルエーテル等々の重合体若しくは共重合体の単独又は2種以上の混合物を粘着剤主成分とするものに、架橋剤、粘着付与剤、可塑剤、老化防止剤、充填剤、増粘剤、pH調整剤、消泡剤等の助剤を適宜配合して構成されている。
発色材を内包するマイクロカプセル含有組成物を調製する場合は、発色材が溶解し難いエマルジョン系粘着剤や、ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマーを選択すれば、発色材がマイクロカプセルの外へ溶出するのを防止することができる。
前記の組成物中、発色材を内包するマイクロカプセルは、粘着剤成分100質量部(以下、「部」と省略する。)もしくは水溶性ポリマー水溶液100部に対して、10〜100部配合するのが好ましく、より好ましくは25〜75部である。
ロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材を含有する粘着剤組成物を得る場合、ロイコ染料や顕色剤が溶解可能な溶剤を含む粘着剤を選択すれば着色した粘着層を得るための作業性がよくなる。
粘着剤組成物中のロイコ染料及び顕色剤の含有量としては、各々粘着剤成分100部に対し0.1〜10部が実用的であり、好ましくは1〜5部である。該粘着剤組成物は、発色させたロイコ染料の少量を溶剤系粘着剤に溶解させることによって得ることが出来る。
上記のマイクロカプセル含有組成物から形成される塗工層、及びその両側に設ける粘着剤層の厚さは、1〜100μmであり、10〜60μmであることが好ましい。
本発明の感圧転写粘着テープは、剥離性基材の上に、ロイコ染料に顕色剤を反応させ発色させた色材を含む粘着剤組成物を塗工し、その上に上記のマイクロカプセルを含有させた組成物を塗工し、その上に、ロイコ染料に顕色剤を反応させ発色させた色材を含む粘着剤組成物の塗工層もしくは無色の粘着剤の塗工層を転写して形成することが出来るが、勿論これらの方法に限るものではない。また、塗工方法は公知の方法を使用すればよい。
剥離性基材としては、通常の粘着テープの際に使用するものであればよいが、自動巻取り機構をもつ転写具に適合する曲げ剛性を有するプラスチックフィルムまたは紙が好ましく、プラスチックフィルムとしては、たとえば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンフィルムを挙げることができる。剥離性の基材の厚さは3〜30μmが好ましい。基材の片面もしくは両面には、一般にシリコーンポリマー、ワックス、高級アルコールや、無機あるいは有機顔料を分散させたシリコーンポリマーなどの離型層が形成される。
本発明の感圧転写粘着テープは、自動巻取り機構を有する転写具に装着すると容易に、しかも好適に塗膜転写具に使用できる。塗膜転写具は感圧転写粘着テープを巻回した送出リールと、これより供給される感圧転写粘着テープの粘着剤層を基材から剥離しながら被転写体へ転写させる転着ヘッドと、転写後に残ったテープ基材を巻き取る巻回リールとを片手で把持使用が可能な器体内に装備したものが好ましく利用できる。このような転写具に装着すると、粘着剤層の転写が容易であるばかりでなく、粘着剤層を転写し終えた剥離基材は転写具内のリールに巻き取られるので、使用時にごみが発生することがない利点もある。また、片手でも、マイクロカプセルを崩壊させて発色材を作用させる加圧を、転着ヘッドに対する荷重負荷により簡単に行うことができる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。また、以下の実施例において、配合量は質量部で示した。
(実施例1)
ロイコ染料としてクリスタルバイオレットラクトン(東京化成工業(株)製)1部と、顕色剤としてTG−SA(日本化薬(株)製)1.5部を溶剤系アクリル粘着剤であるポリシック310−S(三洋化成工業(株)製)100部に溶解させ、これに硬化剤であるポリシックSC−75(三洋化成工業(株)製)を0.3部混合し、粘着剤組成物を得た。得られた粘着剤組成物を表裏剥離処理した基材重面上に塗工し、105℃で90秒乾燥させて薄く発色させた粘着テープ(第1層)を作製した。また同様な方法でもう1枚を今度は表裏剥離処理した基材軽面上に塗工し、105℃で90秒乾燥させて薄く発色させた粘着テープ(第3層)を作製した。
ロイコ染料としてクリスタルバイオレットラクトン(東京化成工業(株)製)1部と、顕色剤としてTG−SA(日本化薬(株)製)1.5部を溶剤系アクリル粘着剤であるポリシック310−S(三洋化成工業(株)製)100部に溶解させ、これに硬化剤であるポリシックSC−75(三洋化成工業(株)製)を0.3部混合し、粘着剤組成物を得た。得られた粘着剤組成物を表裏剥離処理した基材重面上に塗工し、105℃で90秒乾燥させて薄く発色させた粘着テープ(第1層)を作製した。また同様な方法でもう1枚を今度は表裏剥離処理した基材軽面上に塗工し、105℃で90秒乾燥させて薄く発色させた粘着テープ(第3層)を作製した。
次に界面重合法を用いて、ロイコ染料をより発色させる発色材であるノルマルヘプタン(三協化学(株)製)を内包したマイクロカプセルを得た。このマイクロカプセル0.9部をエマルジョン系アクリル粘着剤であるサイビノールAT−27(サイデン化学(株)製)2.16部に混合し、マイクロカプセルの分散液を作製した。得られたマイクロカプセル分散液を、第1層上に重ねて塗工し、60℃で120秒乾燥させて第1層に積層している第2層を作製した。
次に、ラミネート機ラミくるる(コクヨ(株)製)を用いて、この積層している第1、2層と第3層をラミネートして、第1層、第2層、第3層が積層している状態の粘着テープを作製した。そして温度40℃湿度0%の環境下に3日間の熟成を行った。
(実施例2)
実施例1と同様な方法で粘着テープ(第1層)を作製した。次に、ロイコ染料と顕色剤を溶剤系アクリル系粘着剤に溶解していない実施例1と同様な粘着テープ(第3層)を作製した。そして、実施例1と同様な方法で第2層を作製し、第3層をラミネートして第1層、第2層、第3層が積層している状態の粘着テープを作製した。そして、温度40℃湿度0%の環境下に3日間の熟成を行った。
実施例1と同様な方法で粘着テープ(第1層)を作製した。次に、ロイコ染料と顕色剤を溶剤系アクリル系粘着剤に溶解していない実施例1と同様な粘着テープ(第3層)を作製した。そして、実施例1と同様な方法で第2層を作製し、第3層をラミネートして第1層、第2層、第3層が積層している状態の粘着テープを作製した。そして、温度40℃湿度0%の環境下に3日間の熟成を行った。
(評 価)
上記の粘着テープを紙面上へ5000kPaの圧力によって加圧貼着して1、5、10分後に分光式色差計((有)東京電色)を用いてマンセル表色系による反射光測定で加圧前、加圧直後とその後の粘着テープの色相を測定し、紙面の色相と比較して、加圧によりいかに発色し、その後消色が出来ているかを評価した。
上記の粘着テープを紙面上へ5000kPaの圧力によって加圧貼着して1、5、10分後に分光式色差計((有)東京電色)を用いてマンセル表色系による反射光測定で加圧前、加圧直後とその後の粘着テープの色相を測定し、紙面の色相と比較して、加圧によりいかに発色し、その後消色が出来ているかを評価した。
結果は、実施例1では加圧貼着前の粘着テープは紙面と同様の色相イエロー(Y)であった。加圧貼着1分後には色相がパープルブルー(PB)に発色をした為に、どこまで貼着したか容易に判別が可能となった。加圧貼着5分後には色相がグリーン(G)となり、粘着テープの色が薄くなったが、紙面との判別は可能であった。加圧貼着10分後には紙面と同様の色相であるYへ戻り、紙面との判別は困難であった。
実施例2では、加圧貼着前の粘着テープは紙面と同様の色相イエロー(Y)であった。加圧貼着1分後には色相がブルー(B)に発色をした為に、どこまで貼着したか容易に判別が可能となった。加圧貼着5分後以降には紙面と同様の色相であるYへ戻り、紙面との判別は困難であった。
実施例2では、加圧貼着前の粘着テープは紙面と同様の色相イエロー(Y)であった。加圧貼着1分後には色相がブルー(B)に発色をした為に、どこまで貼着したか容易に判別が可能となった。加圧貼着5分後以降には紙面と同様の色相であるYへ戻り、紙面との判別は困難であった。
図2(a)は、本発明に係る感圧転写修正テープを装着した塗膜転写具の一例を示す正面断面図、同図(b)は該塗膜転写具の側面図である。この転写具は、感圧転写粘着テープ25を巻き付け、保持する送出リール22と粘着剤層を転写使用した後に残った基材を巻き取り、収納する巻回リール23とを片手で把持可能な塗膜転写具の本体となる器体21に装備し、粘着剤層を基材から剥離しながら被転写体に転写させる転着ヘッド24を被転写体に当接できるよう容器の先端からその一部を露出して備えるものである。
本発明に係る感圧転写粘着テープは、転写された粘着剤を確認しやすく、どこに転写されたかが非常にわかりやすいので、一般的なテープのり使用シーン、具体的には封筒貼り、スクラップブッキングの作製、図画工作等に好適に使用されるが、その他の各種被着材の貼着等にも好適に利用することができる。また、本発明に係るマイクロカプセル含有組成物は、感圧転写粘着テープの塗工剤として好適に利用できるが、その他の書く時に発色し、その後消色するインクや、紙面表面に塗工して加圧により発色し、その後消色する紙等にも好適に利用することができる。
1 発色材を内包するマイクロカプセル
2 発色材を内包するマイクロカプセルを含有する粘着剤層
3 発色ロイコ染料を溶解させた溶剤系粘着剤層
4 基材
5 無色の粘着剤層
11 発色材
21 容器本体
22 送出リール
23 巻回リール
24 転着ヘッド
25 感圧転写粘着テープ
2 発色材を内包するマイクロカプセルを含有する粘着剤層
3 発色ロイコ染料を溶解させた溶剤系粘着剤層
4 基材
5 無色の粘着剤層
11 発色材
21 容器本体
22 送出リール
23 巻回リール
24 転着ヘッド
25 感圧転写粘着テープ
Claims (4)
- 基材上に、ロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材をより発色させる効果のある物質(発色材)を内包するマイクロカプセルを含むポリマー層を中間層として設け、その両側に粘着剤層を設けた感圧転写粘着テープであって、
前記粘着剤層の少なくとも基材側が、ロイコ染料に顕色剤を反応させた色材を含み僅かに発色している粘着剤層であることを特徴とする感圧転写粘着テープ。 - 前記マイクロカプセルが10000kPa以下の加圧により破壊される請求項1に記載の感圧転写粘着テープ。
- ロイコ染料を顕色剤で反応させ発色させた色材をより発色させる効果のある物質(発色材)を内包するマイクロカプセルを、粘着剤もしくはポリマー溶液中に分散させてなることを特徴とするマイクロカプセル含有組成物。
- 感圧転写粘着テープを巻回した送出リール、被転写体への転写用の転着ヘッド及び転写後のテープ基材を巻取る巻回リールを備えた塗膜転写具であって、前記感圧転写粘着テープとして請求項1又は2に記載の感圧転写粘着テープを装着したことを特徴とする塗膜転写具。
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2005
- 2005-12-12 JP JP2005357540A patent/JP2007161802A/ja active Pending
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