JP2007159342A - 電動機のロータの作製に使用される型 - Google Patents

電動機のロータの作製に使用される型 Download PDF

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敬 岡本
Takuya Maeda
拓也 前田
Makoto Funakubo
誠 舟久保
Takeshi Tamaki
毅 田巻
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Abstract

【課題】ロータコアの磁石保持穴と永久磁石との間の空所に樹脂材料を注入するための型において、ロータコアの軸線方向寸法の偏差を許容して樹脂材料を空所に正確かつ十分に注入できるようにする。
【解決手段】型10は、複数の磁石保持穴に複数の永久磁石を個別に受容したロータコア16を、所定位置に収容する空洞部26と、ロータコア16の軸線方向への寸法偏差に適応して、空洞部に収容したロータコアを固定的に支持する調整可能な支持機構28とを備える。支持機構は、空洞部に可動式に設置される可動支持部材40と、空洞部に収容したロータコアに対して可動支持部材を軸線方向へ変位させる位置調整機構42とを備える。位置調整機構は、可動支持部材に、心出し支持要素38に沿った方向への弾性的押圧力を加えるばね部材42を含む。可動支持部材は、ばね部材の作用下で、ロータコアを空洞部の所定位置に固定的に支持する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動機のロータの作製に使用される型に関する。
永久磁石界磁の電動機(例えば同期電動機)のロータにおいて、珪素鋼板等の磁性薄板の積層体からなる筒状のロータコアに、複数の永久磁石を所定位置に埋め込むように設置したものが知られている。この種のロータは一般に、ロータコアに予め、永久磁石の外形に実質的に対応する輪郭をそれぞれに有する複数の磁石保持穴(通常は軸線方向貫通穴)を、軸を中心とする所定の周方向分散配置で形成し、複数の永久磁石をそれら磁石保持穴に個別に挿入して、接着剤や含浸材により個々の永久磁石を固定することで作製される。
上記した従来のロータ作製方法において、磁石固定に接着剤を用いる場合は、永久磁石に対する接着剤の塗布や、磁石保持穴から漏出した余剰接着剤の除去等の、比較的煩雑な手作業が必要になる傾向がある。また、磁石固定に含浸材を用いる場合は、含浸材へのロータコアの浸漬工程や、含浸材を固化させる加熱工程等に、比較的大掛かりな設備が必要になり、製造工数も増加する傾向がある。他方、これらの不都合を解消し得るロータ作製法として、ロータコアを予め、個々の磁石保持穴と永久磁石との間に所定の空所が形成されるように作製し、それら空所に樹脂材料を局所的に注入して固化させることにより、永久磁石をロータコアに固定する構成が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に開示されるロータ作製法では、ロータコアの個々の磁石保持穴に隣接かつ連通して、軸線方向へ延びる溝(すなわち空所)が形成され、この溝に、射出成形技術により溶融樹脂材料を注入して固化させることで、永久磁石を磁石保持穴に固定的に保持している。射出成形に際しては、ロータコアを収容する空洞部を備えた型と、この型を搭載可能な射出成形機とを用意し、個々の磁石保持穴に永久磁石を受容したロータコアを、型の空洞部に強固に固定支持した状態で、射出成形機を用いてロータコアの複数の溝に圧力下で樹脂材料を注入すればよい。
特開平5−83892号公報
前述した特許文献1に記載される射出成形技術を採用したロータ作製法は、ロータコアを収容する空洞部を備えた型と、この型を搭載可能な射出成形機とを用意するだけで、ロータコアの個々の磁石保持穴に永久磁石を固定する作業を容易かつ迅速に行なうことができるので、接着剤使用時の煩雑な手作業や含浸材使用時の大規模設備が不要になる利点が有る。しかし、磁性薄板の積層体からなるロータコアは、特に軸線方向への寸法にばらつき(すなわち偏差)が生じ易いので、型の空洞部にロータコアを収容したときに、ロータコアの外面と空洞部のコア支持面との間に隙間が形成される場合がある。そのような隙間が存在すると、空洞部内でのロータコアの支持が不安定になり、溶融樹脂材料をロータコアの空所に正確かつ十分に注入することが困難になる。その結果、ロータコアに対する永久磁石の固定強度が不足し、特に高トルク電動機において、作動信頼性の点で問題となることが懸念される。
本発明の目的は、永久磁石界磁の電動機のロータの作製工程で、ロータコアに形成した個々の磁石保持穴と永久磁石との間の空所に樹脂材料を注入するために使用される型において、ロータコアの軸線方向寸法の偏差を許容しつつ、樹脂材料をロータコアの空所に正確かつ十分に注入でき、以って、ロータコアに対する永久磁石の十分な固定強度を確保して、作動信頼性に優れた電動機のロータを作製できる型を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、複数の磁石保持穴を有するロータコアと、ロータコアの複数の磁石保持穴に個別に受容保持される複数の永久磁石とを具備する電動機のロータの作製工程で、個々の磁石保持穴と永久磁石との間に形成される空所に樹脂材料を注入するために使用される型において、複数の磁石保持穴に複数の永久磁石を個別に受容したロータコアを、所定位置に収容する空洞部と、ロータコアの軸線方向への寸法偏差に適応して、空洞部に収容したロータコアを固定的に支持する調整可能な支持機構と、を具備することを特徴とする型を提供する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の型において、支持機構は、空洞部に可動式に設置される可動支持部材と、空洞部に収容したロータコアに対して可動支持部材を軸線方向へ変位させる位置調整機構とを具備し、可動支持部材が位置調整機構の作用下でロータコアを空洞部の所定位置に固定的に支持する型を提供する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の型において、位置調整機構がばね部材を含む型を提供する。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の型において、位置調整機構が、可動支持部材を軸線方向へ変位させる駆動力を発揮する駆動源と、駆動源の駆動力を可動支持部材に伝達する力伝達部材とを含む型を提供する。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の型において、駆動源が、油空圧装置又は電動機を含む型を提供する。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜5のいずれか1項に記載の型において、可動支持部材は、空洞部に収容したロータコアに対し、個々の磁石保持穴と永久磁石との間に形成される空所の軸線方向一端の開口を封鎖する成形面を有する型を提供する。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の型において、支持機構は、空洞部に収容したロータコアに軸線方向への弾性的押圧力を加えながらロータコアを空洞部の所定位置に固定的に支持するばね部材を具備する型を提供する。
請求項1に記載の発明によれば、支持機構の調整が可能な範囲内で軸線方向寸法の偏差を有する複数のロータコアを、支持機構の適応能力により、そのような偏差を許容しつつ空洞部に強固に固定的に支持することができる。したがって、ロータコアに形成した個々の磁石保持穴と永久磁石との間の空所に、所要の圧力によって溶融樹脂材料を正確に注入できる。その結果、軸線方向寸法の偏差を有する複数のロータコアに対し、永久磁石の十分な固定強度を高度な再現性の下に確保して、作動信頼性に優れた電動機のロータを歩留まり良く作製することが可能になる。
請求項2に記載の発明によれば、支持機構を信頼性に優れた簡易な構成で実現できる。
請求項3に記載の発明によれば、ロータコアの軸線方向寸法偏差に適応して、ばね部材が可動支持部材を受動的に変位させることができるので、支持機構の構成がさらに簡略化される。
請求項4に記載の発明によれば、ロータコアの軸線方向寸法偏差に適応して、駆動源及び力伝達部材が可動支持部材を積極的に変位させて、所要位置に正確に位置決めすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、駆動源の制御が容易になる。
請求項6に記載の発明によれば、所要の成形面を有する別部材を用意する必要がなくなるので、型の構成の簡略化及び小型化が促進される。
請求項7に記載の発明によれば、ばね部材が直接にロータコアを固定的に支持するので、型の部品点数が削減され、小型化が促進される。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図面を参照すると、図1及び図2は、本発明の一実施形態による型10を示す図、図3及び図4は、型10を用いて作製可能な電動機のロータ12を示す図である。ロータ12は、複数(図では8個)の磁石保持穴14を有するロータコア16と、ロータコア16の複数の磁石保持穴14に個別に受容保持される複数(図では8個)の永久磁石18とを備える。
ロータコア16は、珪素鋼板等の磁性薄板の積層体からなる略円筒状部材であり、軸線16aに沿って貫通形成される軸穴20を中央に有する(図3)。複数の磁石保持穴14は、軸線16aを中心とする所定の周方向等間隔配置で、ロータコア16の外周面16bの近傍にそれぞれ軸線方向貫通穴として形成される。各磁石保持穴14は、保持対象の永久磁石18の平板状外形に実質的に対応するスロット状輪郭を有する。ロータコア16は、個々の磁石保持穴14に永久磁石18を固定的に保持した状態で、軸穴20にて軸(図示せず)に、例えば焼嵌めにより取り付けられる。軸を有するロータ12は、ロータコア16の外周面16bをステータ(図示せず)に所定の空隙を介して対向させた状態で、ハウジング(図示せず)に回転可能に支持され、それにより電動機が構成される。
複数の永久磁石18の各々は、平面視略矩形の平板状磁石であり、板厚方向へ着磁されて、その一対の主表面18aがそれぞれN極及びS極を構成するようになっている(図3)。それら永久磁石18は、周方向へ隣り合う永久磁石18が互いに異なる磁極をロータコア16の外周面16b側に向ける交互的配置で、対応の磁石保持穴14に個別に挿入される。その状態で、ロータコア16の外周面16bに、最近接の永久磁石18の磁極に対応する磁極が、周方向へ交互的に形成される(図4)。
各磁石保持穴14には、図4(a)の平面視で長手方向の両端に、軸線方向へ連続して延びる一対の溝22が形成される。それら溝22は、磁石保持穴14に受容した永久磁石18の一対の側縁に対向して配置され、磁石保持穴14と永久磁石18との間に所定形状の空所24を形成する(図4(b))。各空所24には、型10を用いることで、例えば射出成形機(図示せず)により溶融樹脂材料が注入される。
型10は、複数の磁石保持穴14に複数の永久磁石18を個別に受容した状態のロータコア16(図4)を、所定位置に収容する空洞部26と、ロータコア16の軸線方向への寸法偏差に適応して、空洞部26に収容したロータコア16を固定的に支持する調整可能な支持機構28とを備える(図1)。図示実施形態では、型10は、パーティングライン10aで分離可能な一対の型部材30、32を互いに組み合わせて構成され、図示しない射出成形機の型締機構に、一方の型部材30を固定プラテン(図示せず)に担持するとともに他方の型部材32を可動プラテン(図示せず)に担持するようにして搭載される。固定側の型部材30には、射出成形機の射出機構(ノズル34の一部分を図示)から供給される溶融樹脂材料を、所定方向に分配して流通させる材料通路(スプルー、ランナー及びゲートを含む)36が形成される。また、可動側の型部材32には、上記した空洞部26及び支持機構28が設けられる。
型部材30の材料通路36は、空洞部26内で樹脂材料注入時の適正位置に配置されたロータコア16の、複数の磁石保持穴14と複数の永久磁石18との間に形成される複数の空所24(図4)のそれぞれに、溶融樹脂材料を適宜分配して注入できるように構成される。なお、型部材30は、材料通路36内で固化した樹脂材料を除去するための公知の2層構造(第1要素30a及び第2要素30b)を有する。また、型部材32は、支持機構28を組み込むための2層構造(第1要素32a及び第2要素32b)を有する。
型部材32には、空洞部26内に延出する心出し支持要素38が設けられる(図では第1要素32aに固定される)。心出し支持要素38は、ロータコア16の軸穴20(図3)にがたつき無く嵌入される形状及び寸法を有し、空洞部26に収容されるロータコア16を、その軸線16aを基準として、樹脂材料注入時の適正位置に位置決めする。空洞部26は、ロータコア16を心出し支持要素38に取り付けた状態で、ロータコア16の外周面16bに対し空隙を形成する形状及び寸法を有する。この空隙は、例えばロータコア16をロボット等の自動機械(図示せず)によって空洞部26に挿入する際に、ロータコア16を把持する把持要素(例えばハンド)に対する逃げ空間として作用する。
支持機構28は、空洞部26に可動式に設置される可動支持部材40と、空洞部26に収容したロータコア16に対して可動支持部材40を軸線方向へ変位させる位置調整機構42とを備える。可動支持部材40は、心出し支持要素38に軸線方向摺動可能に支持される環状部材であり、その外周面に沿って径方向外方へ突設されるフランジ部分44を、空洞部26に隣接して型部材32の第1要素32aと第2要素32bとの間に形成される環状溝46に挿入して配置される。この状態で、フランジ部分44と環状溝46とが協働して、可動支持部材40自体の変位動作(矢印α)を、心出し支持要素38に沿った所定範囲に規制する。
可動支持部材40は、型10のパーティングライン10a側(すなわち空洞部26の開口側)に向けられる略平坦な軸線方向端面40aを有する。可動支持部材40の端面40aは、固定側の型部材30の端面(図では材料通路36のゲートが開口する第2要素30bの端面)30cと協働して、空洞部26に収容されたロータコア16を強固に固定的に挟持する。このとき、可動支持部材40の端面40aは、ロータコア16の軸線方向一端面に密に当接されて、個々の磁石保持穴14と永久磁石18との間に形成される空所24(図4)の軸線方向一端の開口を封鎖する成形面40aとして機能する。
位置調整機構42は、可動支持部材40に、心出し支持要素38に沿った方向への弾性的押圧力を加えるばね部材42を含んで構成される。ばね部材42は、例えば図1に示すように、型部材32の第1要素32aに設けられる凹部48と可動支持部材40の軸線方向他端面40bとの間に介在する皿ばねから構成できる。ばね部材42は、ロータコア16を空洞部26に適正に収容した状態で、ロータコア16の軸線方向寸法の偏差に適応した撓みを受動的に生じながら、心出し支持要素38に沿った可動支持部材40の変位を許容する。このとき、ばね部材42は、可動支持部材40の端面40aと型部材30の端面30cとの間に、溶融樹脂材料の注入圧力に抗してロータコア16を強固に挟持可能な、安定した弾性的押圧力を発揮する。つまり、可動支持部材40は、ばね部材(位置調整機構)42の作用下で、ロータコア16を空洞部26の所定位置(樹脂材料注入時の適正位置)に固定的に支持する。なお、ばね部材42は、ロータコア16を空洞部26に収容していない状態で、初期撓みを有して、可動支持部材40を空洞部開口側の変位限界に保持することが好ましい。
上記構成を有する型10においては、支持機構28の調整が可能な範囲内で軸線方向寸法の偏差を有する複数のロータコア16を、支持機構28の適応能力(具体的には可動支持部材40の受動的変位)により、そのような偏差を許容しつつ空洞部26に強固に固定的に支持することができる。したがって、ロータコア16に形成した個々の磁石保持穴14と永久磁石18との間の空所24に、所要の圧力によって溶融樹脂材料を正確に注入できる。所要の圧力下で空所24に注入された溶融樹脂材料は、空所24の隅々まで行き渡り、ロータコア16と永久磁石18とを強固に機械的に連結する。その結果、型10を使用することにより、積層構造に起因した軸線方向寸法の偏差を有する複数のロータコア16に対し、永久磁石18の十分な固定強度を高度な再現性の下に確保して、作動信頼性に優れた電動機のロータ12を歩留まり良く作製することが可能になる。なお、空所24内で成形される樹脂材料は、好ましくは流動性及び機械的強度に優れたエンジニアリングプラスチックから選択される。
特に、可動支持部材40と位置調整機構42とから構成される支持機構28は、信頼性に優れた簡易な構成のものとなる。しかも、位置調整機構42にばね部材42を採用することで、ロータコア16の軸線方向寸法偏差に適応して、ばね部材42が可動支持部材40を受動的に変位させることができるので、支持機構28の構成がさらに簡略化される。また、可動支持部材40に、空洞部26に収容したロータコア16に対して複数の空所24の軸線方向一端の開口を封鎖する成形面40aを設けたから、そのような成形面を有する別部材を用意する必要がなくなり、型10の構成の簡略化及び小型化が促進される。
上記実施形態では、支持機構28として、ばね部材(位置調整機構)42が可動支持部材40を介してロータコア16を支持する構成を採用したが、これに代えて、ばね部材42が直接的にロータコア16を支持するように構成することもできる。この場合、支持機構28を構成するばね部材(例えば皿ばね)42は、空洞部26に収容したロータコア16に軸線方向への弾性的押圧力を直接に加えながら、ロータコア16を空洞部26の所定位置(樹脂材料注入時の適正位置)に固定的に支持する。このような構成によれば、型10の部品点数が削減され、小型化が一層促進される。
図5は、本発明の他の実施形態による型50を、空洞部26にロータコア16を収容した状態で示す。型50は、ロータコア16の軸線方向への寸法偏差を許容して空洞部26内でロータコア16を固定的に支持する調整可能な支持機構の構成以外は、前述した型10と実質的同一の構成を有する。したがって、対応する構成要素には共通の参照符号を付してその説明を省略する。
型50の支持機構52は、空洞部26に可動式に設置される可動支持部材54と、空洞部26に収容したロータコア16に対し可動支持部材54を軸線方向へ変位させる位置調整機構56とを備える。可動支持部材54は、前述した型10における可動支持部材40と実質的同一の構成を有する。すなわち可動支持部材54は、型部材32の環状溝46と協働して可動支持部材54自体の変位動作(矢印α)を規制するフランジ部分58と、型部材30の端面30cと協働して、空洞部26に収容したロータコア16を強固に固定的に挟持する軸線方向端面(すなわちロータコア16の複数の空所24の軸線方向一端の開口を封鎖する成形面)54aとを備える。ただし、可動支持部材54には、フランジ部分58側の軸線方向端面54bに隣接して、フランジ部分58に沿って面取り状に延びるテーパ面60が形成される。
位置調整機構56は、可動支持部材54を心出し支持要素38に沿って軸線方向へ変位させる駆動力を発揮する駆動源62と、駆動源62の駆動力を可動支持部材54に伝達する力伝達部材64とを含んで構成される。駆動源62は、油空圧装置又は電動機から構成できる。力伝達部材64は、型部材32の第1要素32aと第2要素32bとの間に挿入されて、心出し支持要素38を中心に径方向移動可能に配置される薄板状部材からなる。力伝達部材64は、駆動源62の出力軸に連結され、駆動源62が作動することにより心出し支持要素38の周囲で径方向へ移動する。
力伝達部材64の心出し支持要素38側の端部には、可動支持部材54のテーパ面60に衝合可能な主動テーパ面66が形成される。力伝達部材64は、駆動源62の駆動力下で径方向内方(心出し支持要素38に接近する方向)へ移動する間に、その主動テーパ面66を可動支持部材54のテーパ面60に摺動式に当接させる。それにより、力伝達部材64の径方向内方への移動が、可動支持部材54の軸線方向前方(空洞部26の開口に向かう方向)への変位に変換される。
上記構成を有する位置調整機構56は、ロータコア16を空洞部26に適正に収容した状態で、ロータコア16の軸線方向寸法の偏差に適応して、可動支持部材54の軸線方向位置を積極的に調整することができる。その結果、可動支持部材54は、位置調整機構56の作用下で、ロータコア16を空洞部26の所定位置(樹脂材料注入時の適正位置)に固定的に支持する。このとき、駆動源62の駆動力又は保持力により、可動支持部材54の端面54aと型部材30の端面30cとの間に、溶融樹脂材料の注入圧力に抗してロータコア16を強固に安定して挟持することができる。
このように、上記構成を有する型50においても、支持機構52の調整が可能な範囲内で軸線方向寸法の偏差を有する複数のロータコア16を、支持機構52の適応能力(具体的には可動支持部材54の積極的変位)により、そのような偏差を許容しつつ空洞部26に強固に固定的に支持することができる。したがって、前述した型10と同様に、型50を使用することにより、積層構造に起因した軸線方向寸法の偏差を有する複数のロータコア16に対し、永久磁石18の十分な固定強度を高度な再現性の下に確保して、作動信頼性に優れた電動機のロータ12を歩留まり良く作製することが可能になる。
特に型50では、ロータコア16の軸線方向寸法偏差に適応して、駆動源62及び力伝達部材64が可動支持部材54を、空洞部26内の所要位置に正確に位置決めすることができるので、ロータコア16の複数の空所24内での樹脂材料の成形精度が向上する。なお、駆動源62に油空圧装置又は電動機を採用すれば、駆動源62の制御が容易になる利点が得られる。
本発明の構成は、上記した好適な実施形態に限定されず、様々な修正が可能である。例えば、上記実施形態では、珪素鋼板等の磁性薄板の積層体からなるロータコアの作製工程に用いる構成を説明したが、本発明に係る型は、磁性金属ブロック体からなるロータコアに永久磁石を埋め込んで作製されるロータにも適用でき、その場合にも上記と同様の作用効果を奏するものである。
本発明の一実施形態による型を、空洞部にロータコアを収容した状態で示す断面図である。 図1の型を開いた状態で示す斜視図である。 図1の型を用いて作製可能な電動機のロータの斜視図である。 図3のロータの(a)平面図及び(b)要部拡大図である。 本発明の他の実施形態による型を、空洞部にロータコアを収容した状態で示す断面図である。
符号の説明
10、50 型
12 ロータ
14 磁石保持穴
16 ロータコア
18 永久磁石
22 溝
24 空所
26 空洞部
28、52 支持機構
30、32 型部材
36 材料通路
38 心出し支持要素
40、54 可動支持部材
42、56 位置調整機構
62 駆動源
64 力伝達部材

Claims (7)

  1. 複数の磁石保持穴を有するロータコアと、該ロータコアの該複数の磁石保持穴に個別に受容保持される複数の永久磁石とを具備する電動機のロータの作製工程で、個々の該磁石保持穴と該永久磁石との間に形成される空所に樹脂材料を注入するために使用される型において、
    前記複数の磁石保持穴に前記複数の永久磁石を個別に受容した前記ロータコアを、所定位置に収容する空洞部と、
    前記ロータコアの軸線方向への寸法偏差に適応して、前記空洞部に収容した該ロータコアを固定的に支持する調整可能な支持機構と、
    を具備することを特徴とする型。
  2. 前記支持機構は、前記空洞部に可動式に設置される可動支持部材と、該空洞部に収容した前記ロータコアに対して該可動支持部材を前記軸線方向へ変位させる位置調整機構とを具備し、該可動支持部材が該位置調整機構の作用下で該ロータコアを該空洞部の前記所定位置に固定的に支持する、請求項1に記載の型。
  3. 前記位置調整機構がばね部材を含む、請求項2に記載の型。
  4. 前記位置調整機構が、前記可動支持部材を前記軸線方向へ変位させる駆動力を発揮する駆動源と、該駆動源の該駆動力を該可動支持部材に伝達する力伝達部材とを含む、請求項2に記載の型。
  5. 前記駆動源が、油空圧装置又は電動機を含む、請求項4に記載の型。
  6. 前記可動支持部材は、前記空洞部に収容した前記ロータコアに対し、個々の前記磁石保持穴と前記永久磁石との間に形成される前記空所の軸線方向一端の開口を封鎖する成形面を有する、請求項2〜5のいずれか1項に記載の型。
  7. 前記支持機構は、前記空洞部に収容した前記ロータコアに前記軸線方向への弾性的押圧力を加えながら該ロータコアを該空洞部の前記所定位置に固定的に支持するばね部材を具備する、請求項1に記載の型。
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