JP2007154479A - 木造家屋の耐震構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 地震による様々な振動に対して十分に耐えることができる簡易な構造の木造家屋の耐震構造を提供する。
【解決手段】 基礎1上に固定される土台2と、この土台2の隅部から鉛直方向に立設される複数の主柱3と、これら主柱3の上端に架設された梁4とを備え、前記梁4の隅部近傍にワイヤーYの上端を固定し、第1の締付部材6を介して、前記ワイヤーYの下端が土台2の隅部近傍に固定され、前記第1の締付部材6を締付けて前記ワイヤーYを鉛直方向に緊張してなる木造家屋の耐震構造において、前記梁4の上部に、水平方向に張られる水平ワイヤーSYの一端を固定し、第2の締付部材6’を介して、この水平ワイヤーSYの他端が、相対する他の梁4の上部に固定され、前記第2の締付部材6’を、前記第1の締付部材6よりも緩い張力で締付けてなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地震等による縦揺れ及び横揺れによる木造建物の倒壊を防止するための木造家屋の耐震構造に関する。
従来より、ビルディング等の大規模構造物においては、大規模地震に対応した種々の耐震構造が開発されているが、このような大規模構造物の耐震構造は、非常に複雑なうえ、莫大な費用を要するために、一般の木造家屋には適用できないものであった。
そのため、従来では、木造家屋の倒壊を防止するため、四角形に形成された梁の隅部に三角形の補強金具を固定したり、或いは、筋交いを設ける等して、その強度を高めることが行なわれているが、このような方法では、例えば、震度5強以上の大規模地震発生時には対応しきれず、木造家屋の倒壊を防ぐことができなかった(例えば、特許文献1参照。)。
特に、近年、震度5強以上の大規模地震が発生することが多くなってきており、木造家屋の崩壊による死者や負傷者の被害は増加傾向にある。
そのため、近年では、基礎上に固定される土台と、この土台の隅部から鉛直方向に立設される複数の主柱と、これら主柱の上端に前記土台と同形に架設された梁とを備えた構造の木造家屋において、前記梁の隅部近傍にワイヤーの上端を固定し、第1の締付部材を介して、前記ワイヤーの下端を土台の隅部近傍に固定したうえで、前記第1の締付部材を締付けて前記ワイヤーを鉛直方向に緊張してなる木造家屋の耐震構造も開発されている(例えば、特許文献2参照。)。
このように、前者の耐震構造では、四方形の構造体の隅部に、前記補強金具を固着することで、隅部に負荷される耐震強度を高めたものであり、また、後者の耐震構造では、土台と梁との間に、ワイヤーを固定し、このワイヤーを緊張させることで、支柱の強度を補強することで、特に、縦方向に負荷される耐震強度を高めたものである。
更に、これら両者を組み合わせた耐震構造であっても、支柱の強度及び梁の強度を補強し、その隅部の強度をも補強するものでしかなく、結局のところ、従来の木造家屋の耐震構造は、その何れもが、土台、支柱及び梁で構成された四方形の構造体の各々の部位を強化して、その四方形の形状を維持しようとする技術思想に基づいて創作された耐震構造である。
ところで、地震の震源からはP波と呼ばれる縦波と、S波と呼ばれる横波が生じ、縦波は横波に比べ伝わる速度が速いが、エネルギーの大きさは横波の方が断然大きく、木造家屋の揺れによる被害の多くは、この横波によるものが多いと考えられている。
特に、阪神大震災などのような直下型地震では、エネルギーの大きいS波が地面の真下から来ると、揺れの方向は真横を向くため、揺れ始めは、P波により縦揺れが比較的大きいが、その後のS波が到着して横揺れが大きくなっても、縦揺れは無くなるどころか、さらに大きくなり、これら上下動と激しい水平動が入り混じり、ものすごい振動となって、木造家屋を崩壊することになる。
特開2004−239038号 特許第3233822号公報
しかしながら、従来の木造家屋の耐震構造では、特に、縦揺れの振動に対しては、確かに効果があると思われるが、被害の大きい横揺れの振動に対しては不十分であるという問題があった。
すなわち、前述した通り、従来の木造家屋の耐震構造は、その何れもが、土台、支柱及び梁で構成された四方形の構造体の各々の部位を強化して、その四方形の形状を維持しようとする技術思想に基づくものであるため、このような耐震構造に大きな横揺れが負荷されると、その四方形の形状を維持しようとして、その負担が土台の一部に集中荷重(引張り力、捩れ力)として加わり、図4で示すように、木造家屋を崩壊する危険がある。
もちろん、これらの引張り力や捩れ力に耐え得る補強部材を設ければ良いのであるが、そこまでの強度を高めようとすれば、補強部材を大型化したり、施工も大掛かりなものとなってしまう問題が生じる。
そのため、本願発明者は、従来のような土台、支柱及び梁で構成された四方形の構造体の形状を維持しようとする耐震構造を根底から見直し、これを鋭意研究した結果、これら土台、支柱及び梁で構成された四方形の構造体の形状を維持するのではなく、被害の大きい横揺れの振動に対しては、これを許容する程度に、前記構造体の形状がある程度変形される遊びを備えた耐震構造を新規に創作し、地震による様々な振動に対して十分に耐えることができる簡易な構造の木造家屋の耐震構造を提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明に係る木造家屋の耐震構造においては、基礎上に固定される土台と、この土台の隅部から鉛直方向に立設される複数の主柱と、これら主柱の上端に架設された梁とを備え、前記梁の隅部近傍と、この鉛直方向に相対する前記土台には、第1の締付部材を介して、鉛直方向に緊張されるワイヤーを連設すると共に、前記梁の上部と、相対する他の梁の上部には、第2の締付部材を介して、水平方向に張られる水平ワイヤーを連設し、前記第2の締付部材を、前記第1の締付部材よりも緩い張力で締付けてなることを特徴とするものである。
すなわち、本発明では、第2の締付部材を第1の締付部材よりも緩い張力で締付けることで、水平ワイヤーは、鉛直方向に緊張されたワイヤーに比べて、いわゆる遊びを持たせた状態で取り付けられている。
そのため、鉛直方向の振動に対しては、鉛直方向に緊張されたワイヤーが土台と梁とを一体的に連設して、縦揺れに対する木造家屋の崩壊を防止できる。
一方、横揺れに対しては、水平ワイヤーが梁を一体に連設しているのであるが、この水平ワイヤーは、ある程度の遊びを保有した緩い張力で取り付けされているので、この遊びの許容分、すなわち、水平ワイヤーが緊張するまでの間は、梁の形状は、横揺れや捩れに応じて、ある程度自由に変形することができ、土台の一部に集中荷重(引張り力、捩れ力)が負荷されることがなく、木造家屋の崩壊を防止できるのである。
このように、本発明では、地震の縦揺れに対しては、鉛直方向のワイヤーが梁の崩壊を防止すると共に、横揺れに対しては、ある程度の遊びを保有した緩い張力の水平ワイヤーが、土台の一部に負荷される集中荷重(引張り力、捩れ力)を防止することができるのであり、これら両ワイヤーの協働によって、地震による縦横何れの揺れ方向に対しても、木造家屋の崩壊を簡易な構造で防止できるのである。
また、本発明では、木造家屋の構造体として採用される梁を一般的な四角形に形成しており、しかも、水平ワイヤーが、第2の締付部材を介して、梁の隅部近傍と、略対角線に沿って対頂する他の隅部近傍に固定されてなる。
このように、水平ワイヤーを梁の略対角線に沿って張ることで、水平ワイヤーの張り数を最小限にすることができる結果、その施工を容易にできるうえ、対角線に張られた水平ワイヤーは、横揺れによる梁の捩れ方向の荷重にも確実に対応できるのである。
また、本発明では、水平ワイヤーが交差する部位には、少なくとも一方の水平ワイヤーに被覆材を設けてなる。
具体的には、被覆材として、少なくとも一方の水平ワイヤーの適所に、ビニルテープを巻き付けて被覆したり、あるいは、ゴム管や樹脂製管を外挿させて固定したものであっても良いのである。
このような被覆材を設けることで、水平ワイヤー同士が擦れ合って生じるキシミ等の異音を防止すると共に、水平ワイヤー同士が擦れ合う摩擦によって、水平ワイヤーの摩耗を防止し、その耐久性を高めることができる。
また、本発明で好適に用いられる締付部材としては、ターンバックルを用いてなり、このターンバックルを利用すれば、従来と同様の感覚で施工を行うことができるので、作業性を損なうこともないのである。
只、ターンバックルを用いた構造では、図5に示すように、土台100に固定されたアイナット101とターンバックル102とを直接連設させることなく、短いワイヤー103及び連設用リングキャッチ104を介して連設する構造であったため、これでは、構造が複雑なうえ、強い縦揺れに対してターンバックル102の螺軸112が抜け外れる恐れがあった。
そのため、本発明では、ターンバックル102に螺合される螺軸112,112には、当該ターンバックル102を所望の締付力で締付けた後、この螺軸112,112に抜け外れ不能な規制部を形成している。
この規制部としては、螺軸112,112の端部を打設してカシメ潰したり、或いは、螺軸112,112とターンバックル102とをスポット溶接する等して簡単に形成することができ、このような規制部を設けることで、螺軸112,112の抜け外れを確実に防止できる。
なお、規制部としてスポット溶接した場合には、螺軸の回転も規制されるので、螺軸の抜け止めに加え、ワイヤーの緩みを防止する効果も得ることができる。
また、本発明では、ターンバックルを土台に直接連設することで、その構造を簡易にしている。
ここで、土台に直接連設するとは、土台に延設されたボルトに螺合されたアイナットにターンバックルを直接連設すること、又は、前記ボルトにターンバックルを直接連設することを意味している。
本発明によれば、次のような効果がある。
請求項1に係る木造家屋の耐震構造によれば、第2の締付部材を第1の締付部材よりも緩い張力で締付けることで、鉛直方向の振動に対しては、緊張されたワイヤーが土台と梁とを一体に連設して、縦揺れに対する木造家屋の崩壊を防止できると共に、横揺れに対しては、水平ワイヤーを、ある程度の遊びを保有した緩い張力で緊張しているので、横揺れや捩れに対する負荷を木造家屋の全体に分散して吸収することができる結果、土台の一部に集中荷重(引張り力、捩れ力)が負荷されるまでの時間を延長し、木造家屋の崩壊を簡単な構造によって防止できるのである。
また、請求項2に係る木造家屋の耐震構造によれば、水平ワイヤーを梁の対角線に沿って張ることで、水平ワイヤーの張り数をを最小限にすることができる結果、その施工を容易にできるうえ、対角線に張られた水平ワイヤーが、横揺れによって梁が変形される捩れ方向の荷重にも確実に対応できるのである。
また、請求項3に係る木造家屋の耐震構造によれば、請求項2における水平ワイヤーが交差する部位には、少なくとも一方のワイヤーに被覆材を設けてなるので、水平ワイヤー同士が擦れ合って生じるキシミ等の異音を防止できると共に、水平ワイヤー同士が擦れ合う摩擦によって、水平ワイヤーの摩耗を防止し、その耐久性を高めることもできる。
また、請求項4に記載の木造家屋の耐震構造によれば、締付部材としてターンバックルを用いてなるので、従来と同様の感覚で施工を行うことができるので、作業性を損なうこともないのである。
また、請求項5に記載の木造家屋の耐震構造によれば、請求項4におけるターンバックルに螺合される螺軸に規制部を形成することで、螺軸の抜け外れを確実に防止できる。
更に、請求項6に記載の木造家屋の耐震構造によれば、ターンバックルを土台に直接連設することで、その構造をより一層簡易にできるのである。
以下、本発明に係る木造家屋の耐震構造を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る木造家屋の耐震構造Aの一実施例を示す概略斜視図であり、図2は、図1で示した要部を側面から見た状態の概略側面図、図3は、図1で示した要部を上面から見た状態の概略平面図である。
ここで、各図において共通する部材には、同一番号を付し、重複する説明は省略している。
この木造家屋の耐震構造Aは、四角形に形成された基礎1上に固定される土台2と、この土台2の隅部から鉛直方向に立設される4本の主柱3と、これら主柱3の上端に、土台2と同形の四角形に架設された梁4とを備えてなる。
なお、本実施例では、支柱3の略中間に梁4と同様の桁5を架設した二階建ての木造家屋を例示しているが、平屋建ての木造家屋でも勿論良いのである。
基礎1には、図2で示すように、土台2を固定するための棒状のボルト11を、支柱3から30cm程度離れた支柱3の近傍位置に埋設しており、このボルト11の上端に、貫通孔を備えたアイナット21を螺合している。
一方、ボルト11の鉛直方向に相当する梁4には、棒状のボルト41を貫通させ、このボルト41の上、下に各々アイナット42、43を螺合している。
また、本実施例のような桁5を設けた場合には、ボルト11の鉛直方向に相当する桁5にはワイヤーYが貫通する貫通孔51を開設しているが、この貫通孔51が大きすぎると桁5の強度が低下する恐れがあるので、本実施例では、9mmφの直径を有するワイヤーYに対して、16mmφの貫通孔51を開設している。
そして、梁4の隅部近傍に設けられたアイナット43に、ワイヤーYの上端を固定し、貫通孔51を通じて、このワイヤーYの下端を第1の締付部材であるターンバックル6の一端に連設固定し、このターンバックル6の他端を、土台2に固定されたアイナット21に連設固定しているのである。
このターンバックル6は、本体部の上下に、逆方向のネジ溝が形成され、これらネジ溝に係止リングを備えた螺軸61が各々螺合される周知なものであり、前記本体部を回転することで、上下の螺軸61が本体部に出没して、ワイヤーYを伸縮することができる。
なお、ターンバックル6に形成された前記ネジ溝が、土台2を固定するための棒状のボルト11に螺合可能であれば、アイナット21を除去して、ターンバックル6の他端を土台2に直接連設することもできる。
また、ワイヤーYは、その端部をアイナット43或いはターンバックルに係止したうえで巻き返し、前記端部の適所を金属管でカシメたり、又は、挟持具をボルト、ナットで締め付ける等の周知手段で固定している。
このように取り付けたターンバックル6の本体部を、手指或いは工具等を用いて締付ければ、ワイヤーYが鉛直方向に緊張され、土台2と梁4を一体化できるのである。
なお、この鉛直方向のワイヤーYに代えて、長尺の金属棒を鉛直方向に架設して取り付けることも可能である。
また、本発明では、ターンバックル6を所望の締付力で締付けた後、前記螺軸61の端部をカシメてなる規制部62を形成し、螺軸61が本体部から抜け外れることを確実に防止している。
次に、梁4の隅部近傍に固定されたアイナット42に、第2の締付部材であるターンバックル6’の一端を連設し、このターンバックル6’の他端には、水平方向に張られる水平ワイヤーSYの一端に連設すると共に、この水平ワイヤーSYの他端は、四角形に形成された梁4に対頂する他の梁4の隅部近傍に固定したアイナット42に連設している。
このようにして、水平ワイヤーSYは、ターンバックル6’を介して、梁4の隅部近傍と、略対角線に沿って対頂する他の梁4の隅部近傍に連設されている。
なお、ここでの対角線とは、対頂する支柱3同士を結んだ一般的な対角線ではなく、図例のように、対頂する梁4の隅部近傍同士を結んだ線を意味している。
このように四角形に形成した梁4の対頂する隅部近傍同士を、2本の水平ワイヤーSYを交差させて取り付けたうえで、各々の各ターンバックル6’を、前述同様に手指或いは工具等を用いて締付ければ、水平ワイヤーSYが水平方向に緊張されていくのであるが、本発明では、この第2の締付部材であるターンバックル6’を締付ける際に、第1の締付部材であるターンバックル6よりも緩い張力で締付けてなる。
ここで、第1の締付部材であるターンバックル6よりも緩い張力とは、特に、支柱3の太さや数によって変動する支柱3の撓り、すなわち、支柱3の保有する許容応力に応じて調節されるが、少なくとも、鉛直方向に緊張されたワイヤーYの張力よりも弱く、且つ、四角形に形成された梁4や支柱3が崩壊しない限度までの間に緊張される張力を意味している。
本実施例では、太さ9mmφ、長さ10mの2本の水平ワイヤーSYを、四角形の梁4の隅部近傍同士に連設した場合において、鉛直方向に緊張されたワイヤーYの緩みが無い緊張状態であるのに比べて、水平ワイヤーSYは、その長さ10mに対して、その中心、つまり基端から5mの部位における撓みが水平高さに対して4〜16cm、特に、5〜12cmの弛めた状態となるように緩い張力で締付けている。この場合において、水平ワイヤーSYの緩みが、4cm未満であると震度5強以上の震災の際にその横揺れを吸収しきれず、その結果、壁や柱に破損が発生する恐れがあり、一方、16cmを超えると、震度5強以上の震災の際にその横揺れを制御することができず、壁や柱が破損する恐れが発生するので、水平ワイヤーSYを設ける意味が無くなる結果、いずれの場合も好ましくないのである。
また、本実施例では、2本の水平ワイヤーSYが交差する部位には、少なくとも一方の水平ワイヤー特SYに被覆材7を設けてなり、具体的には、水平ワイヤーSYの交差する部位に、ビニルテープを巻き付けてなる被覆材7を設けることで、水平ワイヤーSY同士が擦れ合って生じるキシミ等の異音を防止すると共に、水平ワイヤーSY同士が擦れ合う摩擦によって、当該水平ワイヤーSYの摩耗を防止し、その耐久性を高めることができるのである。
このように構成した本発明に係る木造家屋の耐震構造Aでは、図1及び図3で示すように、地震等の横揺れに対しては、四角形に形成された梁4が、様々な方向に変形しようと荷重を受けるのであるが、水平ワイヤーSYが、ある程度の遊びを保有した緩い張力で連設されているので、この遊びの許容分、すなわち、緩い張力が緊張するまでの間は、図3の想像線で示すように、様々な方向に荷重を受けて変形する梁4は、支柱3の撓りによって、全体で吸収し、土台2の一部に集中荷重(引張り力、捩れ力)が負荷されることがなくなるので、木造家屋の崩壊を防止できるのである。
そして、支柱3の撓りが限界近くなったときには、水平ワイヤーSYが緊張された状態となるので、これ以上の荷重が負荷されても、この水平ワイヤーSYの耐久力によって、梁4及び支柱3の崩壊を防止して、木造家屋の崩壊を防止できるのである。
なお、本実施例で示した水平ワイヤーSYに代えて、弾性を備えた長尺のゴム紐(不図示)を、四角形に形成した梁4の対頂する隅部近傍同士に架設することも可能であるが、耐久力の点では、金属製の水平ワイヤーSYの方が望ましい。
本発明に係る木造家屋の耐震構造Aの一実施例を示す概略斜視図である。 図1で示した要部を側面から見た状態を示す概略側面図である。 図1で示した要部を上面から見た状態を示す概略平面図である。 従来の木造家屋の耐震構造における崩壊状態を説明した概略説明図である。 ターンバックルを用いた構造の一例を示す概略側面図である。
符号の説明
A 木造家屋の耐震構造
Y ワイヤー
SY 水平ワイヤー
1 基礎
2 土台
3 主柱
4 梁
6 ターンバックル(第1の締付部材)
6’ ターンバックル(第2の締付部材)
61 螺軸
62 規制部
7 被覆材

Claims (6)

  1. 基礎上に固定される土台と、この土台の隅部から鉛直方向に立設される複数の主柱と、これら主柱の上端に架設された梁とを備え、この梁の隅部近傍と、この鉛直方向に相対する前記土台には、第1の締付部材を介して、鉛直方向に緊張されるワイヤーを連設すると共に、前記梁の上部と、相対する他の梁の上部には、第2の締付部材を介して、水平方向に張られる水平ワイヤーを連設し、前記第2の締付部材を、前記第1の締付部材よりも緩い張力で締付けてなることを特徴とする木造家屋の耐震構造。
  2. 梁は、四角形に形成されてなると共に、水平ワイヤーが、第2の締付部材を介して、梁の隅部近傍と、略対角線に沿って対頂する他の隅部近傍に固定されてなる請求項1に記載の木造家屋の耐震構造。
  3. 水平ワイヤーが交差する部位には、少なくとも一方の水平ワイヤーに被覆材を設けてなる請求項2に記載の木造家屋の耐震構造。
  4. 締付部材は、ターンバックルを用いてなる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の木造家屋の耐震構造。
  5. ターンバックルに螺合される螺軸には、当該ターンバックルを所望の締付力で締付け、この螺軸に抜け外れ不能な規制部を形成してなる請求項4に記載の木造家屋の耐震構造。
  6. ターンバックルは、土台に直接連設してなる請求項4ないし5のいずれか1項に記載の木造家屋の耐震構造。
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