JP3127214U - 筋交いユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】木造軸組構法によって建築された建物において、強い地震時には傾きが生じても倒壊するのを防ぎ、建物倒壊による圧死や怪我といった人的被害を食止めることができる筋交いユニットを提供することにある。
【解決手段】木造軸組構法によって四角形状の空間部を構成する木組みの内面に固定して設けられるものであって、縦枠部材2と横枠部材3とをヒンジ接続して四角形状に形成した枠体6の対角線上に筋交い5を設けてなる筋交いユニット1において、木組みの内面に固定して設けられた枠体が外力によって水平方向に変形した時に、変形した枠体高さHに対する枠体水平変位Wの比が少なくとも1/10の枠体変形に破断することなく伸長して降伏し続ける金属部材17を筋交いに備えている。
【選択図】 図1

Description

本考案は、民家、町家、社寺などの伝統的な木造軸組構法によって建築された中古建物や新築建物の壁面部等に組み込む筋交いユニットの改良に関するものである。
一般に伝統的な木造軸組構法による建物においては、例えば壁面空間部に筋交いを設けたりパネルを設けたりして水平耐力を強化している。また、特許文献1や特許文献2に開示のように、鋼材によって四角形状に形成した枠体に筋交いを設けて上記の壁面空間部に上記枠体をはめ込んで水平耐力を高め、耐震性能を向上させる提案もなされている。
特開2003−253760号公報 特開平11−222004号公報
しかしながら、上記した筋交いを組み込んで木造軸組構法によって建築された建物は、確かに地震等の揺れに対しての耐震性を備えているが、建物が古くなったり、強い震度の地震が発生した場合に、筋交いが破断して水平耐力が低下し、建物の倒壊をまねく懸念が多分にあり、建物が倒壊してしまうと建物内に居た人が下敷きになって圧死したり重い怪我をしたりする危険性がある。
また、木造軸組構法によって建築された建物の木組みの内面に固定された従来の筋交いユニットでは、外力によって枠体が水平に変形した時に、変形した枠体高さに対する枠体水平変位の比として1/30位までが筋交いの耐えうる限界であり、これ以上の変形に対しては筋交いの破断によって建物を倒壊させてしまうといった懸念があった。
本考案は上記のような点に鑑みて開発されたものである。その目的とするところは、木造軸組構法によって建築された建物において、強い地震時には傾きが生じても倒壊するのを防ぎ、建物倒壊による圧死や怪我といった人的被害を食止めることができる筋交いユニットを提供することにある。
本考案は上記のような目的を有効に達成するために、次のような構成にした筋交いユニットある。すなわち、請求項1に記載の本考案は、木造軸組構法によって四角形状の空間部を構成する木組みの内面に固定して設けるものであって、複数の縦枠部材と横枠部材をヒンジ接続して四角形状に形成した枠体の対角線上に筋交いを設けてなる筋交いユニットにおいて、上記木組みの内面に固定して設けられた上記枠体が外力によって水平方向に変形した時に、変形した枠体高さHに対する枠体水平変位Wの比が少なくとも1/10の枠体変形に破断することなく伸長して降伏し続ける金属部材を筋交いに備えてなることを特徴とする筋交いユニットである。
請求項2に記載の本考案は、木造軸組構法によって四角形状の空間部を構成する木組みの内面に固定して設けるものであって、複数の縦軸部材と、横軸部材とを、コ状にヒンジ接続して形成した1対のコ状枠体を所定間隔を以って四角形状に対峙するように配し、この対峙するコ状枠体の対角線上に筋交いを設けてなる筋交いユニットにおいて、上記木組みの内面に固定して設けられた四角形状に配して構成される枠体が外力によって水平に変形した時に、変形した枠体高さHに対する枠体水平変位Wの比が少なくとも1/10の枠体変形に破断することなく伸長して降伏し続ける金属部材を筋交いに備えてなることを特徴とする筋交いユニットである。
請求項3に記載の本考案は、木造軸組構法によって四角形状の空間部を構成する木組みの内面に固定して設けるものであって、縦軸部材と横軸部材をL状にヒンジ接続して形成したL状枠体を、四角形状の四隅に配し、この四隅に配する各L状枠体によって構成される枠体の対角線上に筋交いを設けてなる筋交いユニットにおいて、上記木組みの内面に固定して設けられた四角形状に配した4つのL状枠体で構成される枠体が外力によって縦軸部材及び横軸部材と共に水平に変形した時に、変形した枠体高さHに対する枠体水平変位Wの比が少なくとも1/10の枠体変形に破断することなく伸長して降伏し続ける金属部材を筋交いに備えてなることを特徴とする筋交いユニットである。
本考案における筋交いユニットは、設計軸力(例えば震度5強の地震)が発生すれば斜鋼板(金属部材)が伸長(降伏変形)することを前提とし、伸長(降伏変形)しつづけることで、建物に筋交いがなじみ、弾性変形、降伏変形、塑性変形することで繰り返しの地震力も吸収し、地震等での建物の倒壊を防止することができる筋交いユニットである。
本考案の筋交いユニットは、斜鋼板(金属部材)の種類の変更、斜鋼板(金属部材)の断面積の変更、斜鋼板(金属部材)の筋交い角度の変更、斜鋼板(金属部材)の長さの変更等で、軽量建築物若しくは重量木造建築物に適した筋交い強度に設計できる。
本考案の筋交いユニットは、伝統的な木造軸組構法によって建築された中古建物や新築建物の壁面部等に組み込むことによって、震度5強位までの地震等の揺れに対しては一般的な周知の筋交いを設けた場合と同様に、筋交いが変形することなく建物の傾きや倒壊に耐えるように作用し、かつ、震度5強よりも大きな揺れに対しては筋交いに設けた金属部材が伸長して降伏し続けるが破断することなく、筋交いとしての機能を保持して建物の倒壊を防ぐことができる。そのため、強い震度の地震等による建物の倒壊から発生する圧死や怪我の防止に大きく寄与する効果を奏することができる。
以下、本考案を実施するための最良の形態について図1〜図7に基いて説明する。
図1〜図2は本考案にかかる第1実施例の筋交いユニットに関する図であって、図示の筋交いユニット1は、一対の縦軸部材2と、一対の横軸部材3と、所定以上の引張り力で伸長する金属部材4aおよびターンバックル4bを備えた2本の筋交い5等によって構成されるものである。
すなわち、上記の縦軸部材2並びに横軸部材3はそれぞれ横断面L形のアングル鋼材であって、図示の実施例では縦軸部材2の方が横軸部材3よりも長く、各縦軸部材2並びに各横軸部材3の互いに接続する一端部にはボルト7を挿入する孔(図示せず)が形成してある。また、縦軸部材2並びに横軸部材3には、柱18や梁19に形成した複数の孔(図示せず)と一致する箇所にボルトを通す孔が形成してある。そして接合する各縦軸部材2と各横軸部材3との接続箇所を直角に重ね合わせて上記孔(図示せず)の位置を一致させ、この孔(図示せず)にボルト7を通してナット9をねじ付け、四角形状にヒンジ接続して枠体6を形成してある。さらに、各縦軸部材2の孔(図示せず)を形成した箇所の近傍にも後述する筋交い5の端部を枠体5の隅部にヒンジ接続するためのボルト10aを通す孔(図示せず)が形成してある。
上記した四角形状の枠体6の大きさは、木造軸組構法によって建築された中古建物または新築建物の四角形状の壁面空間部等の内周面に外周面を当接できる大きさである。勿論、この壁面空間部の大きさは一定ではなく、その壁面空間部の大きさによって枠体1の大きさも変わる。なお、縦軸部材2と横軸部材3とは同一長さであってもよく、この場合は正方形の枠体6が形成される。また、枠体は、筋交いユニット1を設ける木造軸組構法によって構築される空間の形状にあわせて例えば台形やひし形等であってもよい。
上記のようにして形成した枠体6には、襷がけに筋交い5が設けてある。各筋交い5は、
上記枠体6の縦軸部材2にボルト10a(例えばハイテンションボルト等)、ナット10bを介して接続する長方形状の短い繋ぎ金属板12と、この繋ぎ金属板12に一方の連結ボルト13aの一端部を溶接で固定したターンバックル4bと、このターンバックル4bの他方の連結ボルト13bに一端部を溶接で固定する長方形状の短い繋ぎ金属板15と、この繋ぎ金属板15にボルト16a、ナット16bによって一端部を接続する金属部材4aとからなる。
上記の金属部材4aは、木組みの内面に固定して設けられた枠体6が地震等による外力によって水平に変形した時に(図7)、変形した枠体高さHに対する枠体水平変位Wの比として少なくとも1/10位の枠体変形に十分に耐えうるように、長尺で所定以上の引張り力(震度5強よりも大きな震度により生じる力)で伸長する一例として厚さ3mm、幅32mの板部材である。なお、この板部材は震度5強よりも小さな震度の時には通常の筋交いとしての作用効果をなす。上記した変形した枠体高さHに対する枠体水平変位Wの比として1/10としたのは実験結果から導き出した数値である。なお、本考案に係る一例の金属部材(試験体)の破壊状況を示す試験データを表1に示す。
Figure 0003127214
また、金属部材4aの両端部には各ボルト10a,16aを挿入する孔(図示せず)が形成され、かつ繋ぎ金属板12、15にも端部に各ボルト10a,16aを挿入する孔(図示せず)が形成されている。
上記の各部材を一列に繋いで形成された筋交い5の一端部5aは、ボルト10a、ナット10bによって枠体6の片側の隅部の縦軸部材2に接続され、筋交い5の他端部5bは、この枠体6の隅部と対峙する対角線上の片側の隅部の縦軸部材2にボルト10a、ナット10bによって接続されている。同様に、もう一方の筋交い5も先の筋交い5と襷がけに配して枠体6の他の隅部の縦軸部材2にボルト10a、ナット10bによって接続されている。
上記のようにして構成される筋交いユニット1は、木造軸組構法によって建築された(される)建物の例えば柱18や梁19(図2)によって構成された(する)壁面空間20に設ける。すなわち、筋交いユニット1の枠体6は壁面空間20を形成する柱18や梁19の内面に当接させてスクリューコーチ25またはボルト・ナット等で固定する。各筋交い5の張りはターンバックル4bの本体14を回して適正な張りに調整する。
また、筋交いユニット1を設けた壁面空間20の下部の梁19は、一例として図9に示すような鉄筋コンクリート造りの布基礎26(またはベタ基礎)の上面に載置し、布基礎26内の鉄筋27とアンカーボルト28、連結板29,30、調整金属板31を介して枠体6は布基礎26に連結固定する。なお、布基礎26(またはベタ基礎)と筋交いユニット1の枠体6との連結固定は、以後の他の実施例でも同様である。勿論、筋交いユニット1を設けた壁面空間20の下部の梁19を支持する基礎は、図9に示す布基礎26に限定されるものではなく、ベタ基礎、玉石基礎、独立基礎等の他の周知の基礎であってもよい。
上記のような構成からなる筋交いユニット1を木造軸組構法によって建築された(される)建物の所定の箇所に設けることにより、震度5強位の地震の揺れに対しては、筋交いユニット1の耐力によって建物の傾きや倒壊を防ぐことができる。さらに、震度5強よりも強い震度の地震が発生した場合には、建物が大きく揺れて傾くことがあるが、この場合、筋交いユニット1(図7)を設けた壁面空間20は例えば平行四辺形状に変形し、一方の筋交い5の金属部材17は外力(引張り力)によって引き伸ばされ、他方の筋交い5の金属部材17は外力(圧縮力)によって折り曲げられた状態となるが、変形した枠体高さHに対する枠体水平変位Wの比として1/10位の枠体変形に耐えて金属部材17が破断してしまうことがないため、壁面空間20が平行四辺形状に変形してもその状態を保持する。そのため、建物の傾き等は生じるが倒壊は免れ、建物倒壊による圧死や怪我といった人的被害を食止めることができる。
また、鋼フレームからなる枠体で囲繞されてしまうことで筋交い5の周りの木軸(柱18や梁19)の接合部の引っこ抜け、破壊または柱18への圧縮力による破壊を防止できる。
図3〜図4は、本考案にかかる第2実施例の筋交いユニットに関する図であって、図示の筋交いユニット1は、枠体の形状が第1実施例の筋交いユニットと異なるが他の構成は第1実施例と同じであり、枠体について説明し他の構成については第1実施例と同一箇所に同一符号を付して説明を省略する。なお、符号は便宜上、第1実施例と同一の符号を使用する。
この第2実施例の枠体6は、2本の縦軸部材2と1本の横軸部材3とをコ状にヒンジ接続して形成した1対のコ状枠体6aによって構成されている。すなわち、縦軸部材2並びに横軸部材3はそれぞれ横断面L形のアングル鋼材であって、横軸部材3の方が縦軸部材2よりも長く、各縦軸部材2と横軸部材3の互いに接続する一端部にはボルト7を挿入する孔(図示せず)が形成してある。また、縦軸部材2並びに横軸部材3には、柱18や梁19に形成した複数の孔(図示せず)と一致する箇所にボルトを通す孔が形成してある。そして接合する各縦軸部材2と横軸部材3との接続箇所を直角に重ね合わせて上記孔(図示せず)の位置を一致させ、この孔(図示せず)にボルト7を通してナット9をねじ付け、コ状にヒンジ接続したコ状枠体6aを形成してある。さらに、各縦軸部材2の孔(図示せず)を形成した箇所の近傍にも上記した第1実施例と同様の構成をなす筋交い5の端部をコ状枠体6aの隅部にヒンジ接続するためのボルト10aを通す孔(図示せず)が形成してある。
上記したコ状枠体6aの大きさは、木造軸組構法によって建築された中古建物または新築建物の例えば各種の木材からなる柱と梁等によって構築される四角形状の壁面空間部の上部および下部の内面に外周面が当接できるようにした大きさである。
上記のようにして構成される第2実施例の筋交いユニット1は、木造軸組構法によって建築された(される)建物の例えば柱18や梁19(図4)によって構成された(する)壁面空間20に設ける。すなわち、柱18や梁19で形成される壁面空間20の上下の内面に沿ってコ状枠体6aを当接させ、スクリューコーチまたはボルト・ナット等で柱18や梁19に固定する。各筋交い5の張りはターンバックル4bの本体14を回して適正な張りに調整しておく。
このような構成からなる第2実施例の筋交いユニット1も木造軸組構法によって建築された(される)建物の所定の箇所に設けることにより、第1実施例と同様に、震度5強位の地震の揺れに対しては、筋交いユニット1の耐力によって建物の傾きや倒壊を防ぐことができ、さらに、震度5強よりも強い震度の地震が発生した場合には、上記した第1実施例と同様に金属部材4bは変形するが破断してしまうことがなく壁面空間20を平行四辺形状に変形した状態を保持して、建物の倒壊を防ぎ、建物倒壊による圧死や怪我といった人的被害を食止めることができる。
図5〜図6は、本考案にかかる第3実施例の筋交いユニットに関する図であって、この例の筋交いユニット1も枠体の形状が第1実施例の筋交いユニットと異なるが他の構成は第1実施例と同じであり、枠体について説明し他の構成については第1実施例と同一箇所に同一符号を付して説明を省略する。なお、符号は便宜上、第1実施例と同一の符号を使用する。
この第3実施例の枠体6は、1本の縦軸部材2と1本の横軸部材3とをL状にヒンジ接続して形成した4つのL状枠体6bによって構成されている。すなわち、縦軸部材2並びに横軸部材3はそれぞれ横断面L形のアングル鋼材であって、横軸部材3と縦軸部材2とは同じ長さで、縦軸部材2と横軸部材3の互いに接続する一端部にはボルト7を挿入する孔(図示せず)が形成してある。また、縦軸部材2並びに横軸部材3には、柱18や梁19に形成した複数の孔(図示せず)と一致する箇所にボルトを通す孔が形成してある。接続する縦軸部材2と横軸部材3との接続箇所を直角に重ね合わせて上記孔(図示せず)の位置を一致させ、この孔(図示せず)にボルト7を通してナット9をねじ付け、L状にヒンジ接続したL状枠体6bを形成してある。さらに、縦軸部材2の孔(図示せず)を形成した箇所の近傍にも上記した第1実施例と同様の構成をなす筋交い5の端部をL状枠体6bの隅部にヒンジ接続するためのボルト10aを通す孔(図示せず)が形成してある。
上記のようにして構成される第3実施例の筋交いユニット1は、木造軸組構法によって建築された(される)建物の例えば柱18や梁19(図4)によって構成された(する)壁面空間20の四隅に、内側から柱18や梁19に当接させ、スクリューコーチで柱18や梁19に固定する。各筋交い5の張りはターンバックル4bの本体14を回して適正な張りに調整しておく。
このような構成からなる第3実施例の筋交いユニット1も木造軸組構法によって建築された(される)建物の所定の箇所に設けることにより、第1実施例並びに第2実施例と同様に、震度5強位の地震の揺れに対しては、筋交いユニット1の耐力によって建物の傾きや倒壊を防ぐことができ、さらに、震度5強よりも強い震度の地震が発生した場合に金属部材4bは伸長して降伏し続けるが破断してしまうことがなく,壁面空間20を平行四辺形状に変形した状態を保持して建物の倒壊を防ぎ、建物倒壊による圧死や怪我といった人的被害を食止めることができる。
なお、図8に示すように、筋交い5の端部を枠体6(6a、6b)の隅部にヒンジ接合する場合の他の例として、枠体6(6a、6b)の隅部の内側角部に金属板21を溶接で固定し、この金属板21にハイテンションボルト23を通す孔を開け、一方、筋交い5の端部に設けた繋ぎ金属板22にさらに金属板24を重ねて両金属板22,24を溶接で固定して補強する。そして上記の両金属板21,22にハイテンションボルト23を通す孔を開け、金属板21と両金属板21,22をハイテンションボルト23とナット24で接続して、筋交い5の端部を枠体6(6a、6b)側にヒンジ接合するようにしてもよい。
本考案における筋交いユニットにおいては、地震後、筋交いの伸びた金属部材(鋼板)を取り替えることによって再度同じ強度の筋交いとして再利用できる。
本考案における筋交いユニットにおいては、筋交いの金属部材(鋼板)の断面積を小さくし長さを長くすることで、通常の鋼材に比べ降伏が長い間作用することができ(最大強度までのひずみが大となり)、金属部材(鋼板)の断面積を調整することで筋交耐力の調整ができる。また、金属部材(鋼板)を長くすることで当該金属部材(鋼板)の変形を大きくすることができる。
本考案の第1実施例の筋交いユニットの正面図である。 本考案の第1実施例の筋交いユニットを柱18や梁19(図4)によって構成される壁面空間20に設けた場合の説明図である。 本考案の第2実施例の筋交いユニットの正面図である。 本考案の第2実施例の筋交いユニットを柱18や梁19(図4)によって構成される壁面空間20に設けた場合の説明図である。 本考案の第3実施例の筋交いユニットの正面図である。 本考案の第3実施例の筋交いユニットを柱18や梁19(図4)によって構成される壁面空間20に設けた場合の説明図である。 建物に設けた筋交いユニットが建物の傾きにともなって変形した場合の説明図である。 筋交い5の端部を枠体6に接合する場合の一例を示す説明図である。 布基礎26に柱18や梁19や枠体6を固定した状態の断面図である。
符号の説明
1 筋交いユニット
2 縦枠部材
3 横枠部材
5 筋交い
6 枠体
6a コ状枠体
6b L状枠体
17 金属部材

Claims (3)

  1. 木造軸組構法によって四角形状の空間部を構成する木組みの内面に固定して設けるものであって、複数の縦枠部材と横枠部材をヒンジ接続して四角形状に形成した枠体の対角線上に筋交いを設けてなる筋交いユニットにおいて、
    上記木組みの内面に固定して設けられた上記枠体が外力によって水平方向に変形した時に、変形した枠体高さHに対する枠体水平変位Wの比が少なくとも1/10の枠体変形に破断することなく伸長して降伏し続ける金属部材を筋交いに備えてなることを特徴とする筋交いユニット。
  2. 木造軸組構法によって四角形状の空間部を構成する木組みの内面に固定して設けるものであって、複数の縦軸部材と、横軸部材とを、コ状にヒンジ接続して形成した1対のコ状枠体を所定間隔を以って四角形状に対峙するように配し、この対峙するコ状枠体の対角線上に筋交いを設けてなる筋交いユニットにおいて、
    上記木組みの内面に固定して設けられた四角形状に配して構成される枠体が外力によって水平に変形した時に、変形した枠体高さHに対する枠体水平変位Wの比が少なくとも1/10の枠体変形に破断することなく伸長して降伏し続ける金属部材を筋交いに備えてなることを特徴とする筋交いユニット。
  3. 木造軸組構法によって四角形状の空間部を構成する木組みの内面に固定して設けるものであって、縦軸部材と横軸部材をL状にヒンジ接続して形成したL状枠体を、四角形状の四隅に配し、この四隅に配する各L状枠体によって構成される枠体の対角線上に筋交いを設けてなる筋交いユニットにおいて、
    上記木組みの内面に固定して設けられた四角形状に配した4つのL状枠体で構成される枠体が外力によって縦軸部材及び横軸部材と共に水平に変形した時に、変形した枠体高さHに対する枠体水平変位Wの比が少なくとも1/10の枠体変形に破断することなく伸長して降伏し続ける金属部材を筋交いに備えてなることを特徴とする筋交いユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017119965A (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 塩川 諒治 筋交い構造

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