JP4552121B2 - 建物の構造 - Google Patents

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本発明は鉄骨造の建物の構造に関する。
周知のように建物の構造としては鉄筋コンクリート造や鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造が一般的であるが、中規模程度の建物では施工性や工期の点で鉄骨造が有利な場合が多い。鉄骨造の建物の構造に関しては、たとえば特許文献1に、耐震性の向上、施工の簡便化、鉄骨部材の重量軽減を目的とする架構構造についての提案がある。
特開平9−209448号公報
ところで、従来においては、建物は老朽化したり機能性が低下した場合には建て替えのために取り壊され、取り壊しにより解体された建設資材は鉄骨や鉄筋等がわずかにスクラップ材としてリサイクルされる程度で大半が産業廃棄物として廃棄処分されていた。しかし、近年においては環境負荷の低減が強く求められていることから、建物を可及的長期にわたって使用することが求められて安易に建て替えることは好ましくないとされ、また建物を解体した際には解体物をそのまま再使用(リユース)したり建設資源として高度に再利用することが求められている。
そのため、近年の建物には必要に応じて形態や規模を容易に変更して機能性を長く維持できるような優れた可変性を有するものであることが望まれ、また建物の施工や解体に際しても建設資材の高度の有効利用を可能する合理的な手法の採用が望まれている。
上記事情に鑑み、本発明は、建物の長期使用を可能とする優れた可変性と、建設資材の高度の有効利用を可能とする優れた施工性とを有する有効な建物の構造を提供することを目的とする。
本発明は鉄骨造の建物に適用する構造であって、スパン方向の架構として柱に大梁を剛接合したラーメン架構を採用するとともに、桁行方向の架構として地震時の水平力を負担する耐震間柱に大梁を剛接合した耐震架構を採用し、桁行方向の大梁を柱に対してピン接合してなり、かつ、ラーメン架構を構成しているスパン方向の大梁を両端部の基部とそれら基部の間に接合した主部とにより構成し、各基部の基端を柱に対してそれぞれ溶接により剛接合してそれらの先端に主部の両端をそれぞれボルト締結により剛接合し、また、耐震架構を構成している桁行方向の大梁を一端部の基部とその先端に接合した主部とにより構成し、基部の基端を耐震間柱に対して溶接により剛接合してその先端に主部の基端をボルト締結により剛接合し、主部の先端を前記柱にボルト締結によりピン接合するものである。
本発明によれば、スパン方向のラーメン架構と桁行方向の耐震架構との組み合わせによる独立した1ブロックの架構を単位として、それを連続させることで建物全体の架構を構成することができる。そして、ブロック単位で架構の増減が可能であるので建物全体を容易に拡張したり縮小することが可能となり、それにより優れた可変性を有する建物を実現することができる。また、スパン方向は通常のラーメン架構であるが、桁行方向は耐震間柱による耐震架構を採用してその桁行方向の大梁を柱に対してピン接合するので、従来一般の単純な2方向ラーメン架構による場合に比べて柱梁仕口部の構造が簡略化され、したがってその組み立てや解体を容易に行うことができるし、解体した鉄骨材を有効に再利用することができ高度のリサイクルを実現することができる。
また、本発明によれば、上記効果に加え、大梁の基部をブラケットとして柱に溶接し、そのブラケットに対して大梁の主部をボルト締結することにより、溶接箇所数を最少限とできて特に施工性に優れるものとなり、しかも主部をブラケットから取り外すことで解体も容易に行うことができ、解体物をそのまま再使用することも可能である。
本発明の構造を2階建ての鉄骨造建物に適用した場合の一実施形態を図1〜図3を参照して説明する。図1はその建物における架構の概要を示すもので、(a)は全体架構を示す概略構成図、(b)はその1ブロックの架構を示す組立図である。
図1(a),(b)に示すように、本実施形態の構造はスパン方向の架構としてラーメン架構1を採用し、桁行方向の架構として耐震架構2を採用している。スパン方向のラーメン架構1は柱3にスパン方向の大梁4を剛接合したものであり、桁行方向の耐震架構2は耐震間柱5に桁行方向の大梁6を剛接合したものである。そして、(b)に示すように隣接している2つのラーメン架構1,1を2つの耐震架構2,2により連結するようにそれらを組み合わせて耐震架構2の大梁6の先端を柱3に対してピン接合することにより、独立した1ブロックの架構7が構成されており、(a)に示すようにその1ブロックの架構7を桁行方向に複数(図示例では6ブロック)連続させた形態でこの建物全体の架構が構成されている。
図2は本実施形態におけるスパン方向のラーメン架構1の一具体例を示すものである。図示例のラーメン架構1は通常の鉄骨造における通常のラーメン架構と同様のもので、H形鋼からなる柱3の間に同じくH形鋼からなる各階の大梁4が架設されて剛接合されたものである。大梁4は両端部の基部4aと中間部の主部4bとにより構成されていて、各基部4aがブラケットとして柱3に対して溶接により剛接合され、それらブラケットの間に主部4bが接合されているが、ブラケット(基部4a)に対する主部4bの接合はウェブおよび上下フランジの全てをスプライスプレート8を介して2面せん断接合による剛接合としてボルト締結することにより行われている。なお、図2に示すように本実施形態における柱3は柱脚が基礎9にアンカーボルト10により定着されて立設されており、2階部分の柱断面は1階よりもやや縮小されたものとなっている。
図3は本実施形態における桁行方向の耐震架構2の一具体例を示すものである。図示例の耐震架構2は、H形鋼からなる耐震間柱5の両側に、同じくH形鋼からなる各階の桁行方向の大梁6の一端を剛接合したものである。耐震間柱5は上記柱3と同様に柱脚が基礎9にアンカーボルト10により定着されて立設されており、地震時には桁行方向の水平力を負担し得る耐力を有するものである。大梁6は一端部の基部6aと先端部の主部6bとにより構成されていて、基部6aがブラケットとして耐震間柱5に対して溶接により剛接合され、そのブラケット(基部4a)に主部6bがスプライスプレート8を介して2面せん断接合による剛接合としてボルト締結されている。
そして、その耐震架構2における大梁6の先端は上記の柱3に対してボルト締結により接合されているのであるが、ここでは大梁6(主部6b)のウェブのみをスチフナー11を介して柱3に対してボルト締結することに留めており、そのような接合は構造的には相対回転が拘束されないので実質的にピン接合と見なされるものとなっている。
以上のように、本実施形態の構造ではラーメン架構1と耐震架構2とを組み合わせて全体の架構を構成していることから、スパン方向と桁行方向の耐力が支障なく確保されることは言うに及ばず、それらラーメン架構1と耐震架構2とによる独立した1ブロックの架構7を単位としてそれを連続させることで建物全体の架構を構成する形態であるので、ブロック単位での架構の増減が可能であり、したがって必要に応じて建物全体を桁行方向のみならずスパン方向にも容易に拡張することが可能であるし、あるいは逆に縮小することも可能であり、それにより優れた可変性を有して長期にわたって使用し得る建物を実現することができる。
また、桁行方向の大梁6を柱3に対して実質的にピン接合するので、全ての接合を剛接合により行うことが必要となる従来一般の単純な2方向ラーメン架構による場合に比べて柱梁仕口部の構造が簡略化され、したがって架構全体の組み立てや解体を容易に行うことができる。特に、大梁4,6の基部4a,6aをそれぞれブラケットとして柱3,耐震間柱5に溶接し、それらのブラケットに対して大梁4,6の主部4b、6bをボルト締結することにより溶接箇所数を最少限とできて施工性に優れるものとなり、しかも主部4b、6bをブラケットから取り外すことで解体も容易に行うことができる。そのため、解体した柱3や耐震間柱5、大梁4,6の素材であるH形鋼をそのまま有効に再使用することができ、従来のようにそれらを単にスクラップとして再利用するに留まらず建設資材としての高度のリサイクルを実現することができる。
なお、本発明においては桁行方向の大梁6と柱3との接合を実質的にピン接合とすれば良く、その限りにおいてピン接合の具体的な形式は任意である。また、それ以外の接合箇所は実質的に剛接合とするが、可及的に溶接箇所数を減らす方が有利であるので、各大梁の基部と主部とはボルト締結による剛接合とすべきである。
また、上記実施形態のように柱3や耐震間柱5、大梁4,6の素材としてはH形鋼を採用することが経済的にも施工的にも最も好ましいが、それに限るものでもなく、本発明では適宜の鉄骨材を採用することを妨げるものではない。
勿論、スパン方向のラーメン架構1および桁行方向の耐震架構2の具体的な形態も上記実施形態に限定されるものでは勿論なく、建物全体の形態や規模、特に平面形状や平面積、高さ、用途、要求される耐震性能、その他の諸条件を考慮して最適設計すれば良い。ラーメン架構1と耐震架構2以外の構造要素である床や屋根、外壁その他については任意であることは言うまでもないし、必要に応じてブレースや耐震壁等の耐震要素を要所に組み込むことも任意である。
さらに、ラーメン架構1と耐震架構2とによる1ブロックの架構7は現場にて組み立てることでも良いが、規模によってはそのような1ブロックの架構7を予めユニットとして組み立てておき、そのようなユニットどうしを現場にて連結することで全体の架構を構成することも考えられる。
本発明の構造の一実施形態を示すもので、(a)は架構全体を示す図、(b)は1ブロックの架構を示す図である。 同、スパン方向のラーメン架構の一具体例を示す図である。 同、桁行方向の耐震架構の一具体例を示す図である。
符号の説明
1 ラーメン架構(スパン方向)
2 耐震架構(桁行方向)
3 柱
4 大梁(スパン方向)
4a 基部(ブラケット)
4b 主部
5 耐震間柱
6 大梁(桁行方向)
6a 基部(ブラケット)
6b 主部
7 1ブロックの架構
8 スプライスプレート
9 基礎
10 アンカーボルト
11 スチフナー

Claims (1)

  1. 鉄骨造の建物の構造であって、
    スパン方向の架構として柱に大梁を剛接合したラーメン架構を採用するとともに、桁行方向の架構として地震時の水平力を負担する耐震間柱に大梁を剛接合した耐震架構を採用し、桁行方向の大梁を柱に対してピン接合してなり、
    ラーメン架構を構成しているスパン方向の大梁を両端部の基部とそれら基部の間に接合した主部とにより構成し、各基部の基端を柱に対してそれぞれ溶接により剛接合してそれらの先端に主部の両端をそれぞれボルト締結により剛接合し、
    耐震架構を構成している桁行方向の大梁を一端部の基部とその先端に接合した主部とにより構成し、基部の基端を耐震間柱に対して溶接により剛接合してその先端に主部の基端をボルト締結により剛接合し、主部の先端を前記柱にボルト締結によりピン接合したことを特徴とする建物の構造。
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