JP2001262703A - 建築構造体補強金具及び建築構造体の補強方法 - Google Patents

建築構造体補強金具及び建築構造体の補強方法

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JP2001262703A JP2000078533A JP2000078533A JP2001262703A JP 2001262703 A JP2001262703 A JP 2001262703A JP 2000078533 A JP2000078533 A JP 2000078533A JP 2000078533 A JP2000078533 A JP 2000078533A JP 2001262703 A JP2001262703 A JP 2001262703A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多層階木造建築物をはじめ各種建築構造体に
対して適用可能な建築構造体補強金具ならびに該補強金
具を用いた建築構造体の補強方法を提供すること。 【解決手段】 建築構造体の所要部分に取り付け可能な
第1の連結取り付け部材と、該第1の連結取り付け部材
の一部に揺動可能に接続され、かつ張力調整可能な機構
を備えた少なくとも1つの張力調整部材と、建築構造体
の所要部分に取り付け可能な第2の連結取り付け部材
と、該第2の連結取り付け部材の一部と前記張力調整部
材との間を接続するための所望長さの線状緊張部材と、
からなる建築構造体補強金具において、前記第1および
/または第2の連結取り付け部材が、建築構造体に対し
て平行に立設された一対の金属体によって支持された軸
同士の間に張力を付加することができる左右平衡形取り
付け部材として形成され、前記第2の連結取り付け部材
の一部と前記張力調整部材との間を接続するための所望
長さの線状緊張部材との結合部が二又状アイボルトであ
り、土台側との取り付け部材が土台取り付け用金物で構
成された建築構造体補強金具である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築構造体補強金
具及び該金具による建築構造体の補強方法に関し、特に
多層階木造建築物の補強に有効な建築構造体補強金具お
よび該金具を用いた建築構造体の補強方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、限られた宅地の有効利用やゆとり
ある住環境の実現を目指して木造多層階住宅が求められ
る傾向にあり、特に準防火地域を対象とする3階建て木
造住宅に対する制限の合理化を含む昭和62年の建築基
準法改正を受けて3階建てを含む多層階木造住宅が広く
普及しつつある。
【0003】わが国において準防火地域を対象として永
い間3階建て木造住宅に対する厳しい制限が行われてい
たのは、周知の通り限られた宅地を有効利用しなければ
ならないにもかかわらず地震多発国であることから、安
全を期することを目的としていたためである。
【0004】このような多層階木造建築物の建築制限が
緩和されたとは言っても、安全な建築物を確保すべきこ
とは当然であり、耐震性や耐風圧性の向上をはじめとす
る各種の補強手段や防火対策が取られており、補強のた
めの用具や施工方法も多く提案されている。例えば軽量
鉄骨やさらには鋼材を組み合わせる組立式住宅等もその
一つであるが、わが国においてはまだ伝統的な木造住宅
に固執する傾向が強い。
【0005】このような木造住宅に対する補強手段とし
ては、一般的に、在来工法で周知の木材を斜めに配設し
て固定する筋交い(すじかい)を利用するものや土台の
ような水平部である直交部隅の近くに小形補強材を斜め
に配設する火打ち工法等が知られている。
【0006】しかしながら、このような在来の補強工法
には次のような欠点があり十分に機能するものではな
い。すなわち、在来工法の木材の筋交いや火打ち工法に
よる補強においては、補強用木材を取り付ける際に木材
同士に切り込み加工を行う必要があり、その結果主建築
材の強度を低下せしめる可能性があること、また、その
取り付け手段、例えば釘打ちまたはボルト締め箇所自体
の強度が不足すること等が挙げられる。
【0007】さらに、各部材同士のほぞとほぞ孔・ほぞ
溝等による接合部が、地震や風圧等の強力な繰り返し外
力を受けた際に脱落し、極端な場合には倒壊に至る場合
がある。このような事態を回避するために、土台、梁、
桁または胴差のような水平部材と柱のような垂直部材と
の接合部等に対する局部的な補強金具、例えば平金物、
羽子板ボルト、各種形状のホールダウン金物等による締
結を行う方法等が知られている。
【0008】しかしながら、これらの補強金具を用いた
在来の施工方法は局部的補強が中心となり、総合的な対
策は必ずしも達せられていない。また、新築の場合に止
まらず、既存の住宅の耐震性や耐風圧性を向上させるべ
く改装を行いたいとする要請も多くあるが、現状では十
分な方策が得られていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、多層階木造
建築物をはじめ各種建築構造体に対して適用可能な建築
構造体補強金具ならびに該補強金具を用いた建築構造体
の補強方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、建築構
造体の所要部分に取り付け可能な第1の連結取り付け部
材と、前記第1の連結取り付け部材の一部に揺動可能に
接続され、かつ張力調整可能な機構を備えた少なくとも
1つの張力調整部材と、建築構造体の所要部分に取り付
け可能な第2の連結取り付け部材と、該第2の連結取り
付け部材の一部と前記張力調整部材との間を接続するた
めの所望長さの線状緊張部材と、からなる建築構造体補
強金具において、前記第1およびまたは第2の連結取り
付け部材が、建築構造体に対して平行に立設された一対
の金属体(12t、12t)によって支持された軸同士
の間に張力を付加することができる左右平衡形取り付け
部材(12A、12B)として形成された建築構造体補
強金具によって解決される。
【0011】また、本発明の課題は、前記第2の連結取
り付け部材の一部と前記張力調整部材との間を接続する
ための所望長さの線状緊張部材(16)との結合部が、
二又状アイボルト(14b)であり、該線状緊張部材
(16)の端部が溝付きリング(S)の溝を介して引き
止められ、該溝付きリング(S)を前記二又状アイボル
ト(14b)の中間に挟持することにより回動自在に結
合される、建築構造体補強金具によって解決される。
【0012】さらに、本発明においては、前記第1およ
び第2の連結取り付け部材が、土台側に取り付けられる
際に、土台取り付け用金物(50、60)によって締結
固着される建築構造体補強金具がより有利に利用可能で
ある。
【0013】また、本発明の課題は、第1の連結取り付
け部材、張力調整部材、線状緊張部材および第2の連結
取り付け部材とを直列に連結した建築構造体補強金具に
おける第1および第2の連結取り付け部材を、建築構造
体の方形部分における対角位置の少なくとも一方に配設
することにより筋交いおよび建築部材脱落防止手段とし
て機能せしめ、それぞれの張力調整部材を調整しつつ所
望の方形状態を達成する建築構造体の補強方法によって
解決される。
【0014】この場合、本発明にかかる建築構造体の補
強方法は、地面に対して垂直の方形部分、すなわち左右
の柱と土台・梁または桁等で形成される方形面部分に、
または、土台・梁または桁等で形成される水平の方形面
部分に、または両者を組み合わせた方形部分に、対して
それぞれ任意に適用することができる。
【0015】このような本発明にかかる建築構造体補強
金具においては、両端の連結取り付け部材12、22、
32、42および張力調整部材14、14a、14bは
それぞれ剛体をもって形成され、これらの中間を連結す
る線状緊張部材16は建築構造体の強度を考慮して適当
な太さおよび強度のものが使用されるべきであるが、通
常はワイヤロープのように可撓性を有するものである。
そのため、製造・保管・運搬のいずれにおいても容易で
あり、施工にあたっての困難性も少なくなる。
【0016】そして、施工時には全体が剛体である場合
に比して取り付け作業と張力調整作業とを別個に行うこ
とができ、作業効率を大幅に向上せしめることができ
る。この場合の張力調整は、トルクレンチのような張力
調整具によって正確かつ確実に所定値に調整することが
できる利点が得られる。
【0017】また、建築構造体補強金具を取り付ける際
の所要間隙も少なくて済むことから設計上の自由度も高
くなり、新築の場合はもとより、既設建築構造体に対す
る予防的補強工事、さらには、地震・台風等の被害を受
け半壊または歪みの生じた建築物の復元工事に伴う改装
・補強工事にも容易に適用可能であり、それぞれ顕著な
効果を発揮するものである。
【0018】さらに、本発明にかかる建築構造体に対し
て平行に立設された一対の金属体(12t、12t)を
有する左右平衡形取り付け部材により支持された軸(ボ
ルト)同士の間に張力を付加することができるため、構
造体に対して不平衡張力が発生せず、余分な歪みが生じ
ない利点が得られる。
【0019】また、本発明にかかる建築構造体補強金具
を用いた建築構造体の補強方法によれば、同種または異
種の連結取り付け部材、張力調整部材、線状緊張部材の
太さおよび長さ等の選定により、多様な建築物に対応す
ることができる。特に線状緊張部材の少なくとも一方の
連結は、Uボルトと通称ヒョットコと称される金具から
なるボルト接続金具によって容易に調整することも可能
であり、いわゆる現場合わせも可能である。したがっ
て、全体を工場生産しておくばかりでなく、既設建築物
の現状に合わせた連結取り付け具の種類や線状緊張部材
の長さ等を決定しながら製造または修正しつつ施工する
ことができる特徴が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て添付図を参照しつつ開示する。図1は、本発明にかか
る建築構造体補強金具の基本構成を示す図である。な
お、構造材Cについては、単に建築構造体補強金具との
基位置関係を示すもので、寸法的には整合していない。
【0021】図1に示すように、建築構造体補強金具の
両端には、方形構造体の対角部にそれぞれ取り付けるた
めの第1および第2の連結取り付け部材12A、12B
が配設される。この形状の連結取り付け部材12A、1
2Bは、方形構造体の対角位置の内角部に取り付けるの
に適する構造を示すものであるが、後述するように適用
部位に応じてそれぞれ適する形状のものを選択・使用す
べきものである。また、第1および第2の連結取り付け
部材12A、12Bは、ここでは構造材Cに対して、構
造材Cを貫通させるボルト・ナットをはじめ適宜形状の
締結部材により固着されている。
【0022】図1に示す形状の連結取り付け部材12
A、12Bの各直交部12rに挟まれた部位には、張力
調整部材または線状緊張部材として機能するワイヤロー
プ等を取り付けるための三角形の部材12tが一対形成
されている。この一対の三角形の部材12tは直交部1
2rに対して別途切断された三角板を溶接することによ
って形成され、連結取り付け部材12A、12Bを建築
構造体に取り付けた際に、該構造材に対して平行に立設
され、平衡した張力を与えることになる。この三角形の
部材12tには、溝付きリング(シンブル)S(図3参
照)を介して線状緊張部材(ワイヤロープ)16または
張力調整部材14のアイボルト14aの環状部が挿通
し、一対の三角形の部材12tの軸として機能するボル
ト12bによって連結されている。
【0023】第1の連結取り付け部材12Aに連結され
る線状緊張部材(ワイヤロープ)16の他端部側には張
力調整部材14が取り付けられる。この張力調整部材1
4の一方端のアイボルト14aの環状部は、第2の連結
取り付け部材12Bの取り付け穴12aにボルト止めさ
れる。このボルトは一対の三角形の部材12tの双方を
連結する軸として機能する。これら張力調整部材14と
しては、必ずしも限定されるものではないが、古くから
広く普及しており種々の材質、寸法および強度のものが
入手可能であるため本実施例では、ターンバックルを使
用している。なお、ボルトとスリーブ等を組み合わせた
形式の張力調整部材等を用いることも可能である。
【0024】ターンバックルは、周知の通り、本体部両
端が相互に逆ネジとなっており、ターンバックル胴を左
右いずれかに回転させることにより、長手方向寸法が変
更され、したがって張力が適宜調整可能なものである。
なお、本実施例では下端側に1つの張力調整部材14が
配設されているが、例えば調整しろを大きくする必要が
あるような用途においては、線状緊張部材として機能す
るワイヤロープ16の両端に配設し、それぞれにより2
倍の長さ調整が可能となる。
【0025】張力調整部材14の他端部はいわゆる二又
形(C字形)アイボルト14bであり、このアイボルト
14bの環状部に線状緊張部材として機能するワイヤロ
ープ16の端部が挿通せしめられる。このように二又形
(C字形)アイボルト14bを介してワイヤロープ16
を連結することにより、構造材に平行に立設された一対
の金属体を有する第1およびまたは第2の連結取り付け
部材12A、12Bと相まって平衡張力を発生させるよ
うに作用する。
【0026】図1の下方に示される第2の連結取り付け
部材12Bは構造材Cに対して2本または1本のボルト
・ナットによって固定された状態を図示しているが、用
途や建築物の規模および建築地点の地形や地耐力等を勘
案して適宜変更することができる。
【0027】なお、線状緊張部材として機能するワイヤ
ロープ16の両端は、図3に示すように、溝付きリング
であるシンブルSの溝部分に巻き付けて圧着スリーブ1
7により圧着締めつけを行ったものである。このような
端末処理は、少なくとも一方または双方共に工場製作に
より簡易に締めつけ処理しておくことも可能である。特
に新築の建築物のように所要長さが所定範囲の誤差で確
実に算出可能である用途にあっては、予め工場生産によ
り製作しておき、現場での工数を低減することができ
る。このような圧着スリーブに代えて、ボルトコネクタ
によって現場処理することも可能であり何ら限定されな
い。
【0028】図2は、図1の実施の形態に示したよう
な、方形構造体の対角位置の内角部に取り付けるのに適
する左右平行形連結取り付け部材12A、12Bの構成
例を示すものである。図(A)はその正面図であり、図
(B)は左側面図、図(C)は平面図である。図(A)
には直交部12rが垂直および水平に示されており、紙
背側並びに紙表面側の双方に三角形部材12tがあり、
それぞれの面には軸として機能するボルトを挿通するた
めの貫通孔12h、12aがそれぞれ配設されている。
このように、三角形部材12tを表裏に一対設ける連結
取り付け部材12A、12Bとしている結果、前述のよ
うに張力を平衡させるために効果が得られるものであ
る。
【0029】図2に示した連結取り付け部材12は、例
えば土台、左右の柱、梁、桁または胴差等によって形成
される垂直の方形構造体の対角部同士にそれぞれ配設さ
れ、通しボルト等によって固定される。この場合の連結
取り付け部材12A、12Bの表裏に形成されている三
角形部材12tの貫通孔12aに挿通されて軸として機
能するボルト同士は張力調整部材14および線状緊張部
材として機能するワイヤロープ16を介してそれぞれ接
続される。
【0030】その後、双方の張力調整部材14の張力を
監理されたトルクのもとに適宜調整し、水平・垂直部材
が正確な直交状態を維持するように調整する。この場
合、前述のように、表裏に形成された一対の三角形部材
12tとしたことにより直交部12rを介して構造材C
(図1参照)に加わる張力は平衡することになる。した
がって、連結取り付け部材12A、12Bはもとより、
取り付けボルト・ナット、構造材Cに加わる張力が平衡
することになり、余分な歪みの発生が防止される。
【0031】このような補強方法は、縦横の土台同士ま
たは梁や桁または胴差等によって形成される水平の方形
構造体にも適用可能である。前述の垂直の方形構造体の
補強に加えてこのような水平の方形構造体にも、同様の
補強手段を講ずることにより、より堅固な建築物を形成
することができる。
【0032】以下、図1に示したその他の主要部材の構
成例を説明する。図3は線状緊張部材16の端末処理の
状態を示すものである。このような構成による処理を施
した結果、ワイヤロープ素線に擦り傷等を与える危険性
が減少し、耐久力が増大する。なお、このワイヤロープ
16の連結は、工場において、シンブルSや溝付きリン
グ等を巻き込むようにしてさらに圧着スリーブ17を使
用して予め連結処理を済ませておくこともできるが、現
場においてワイヤロープ16の長さを確認した後に締め
付け処理することもできる。工場処理の場合には、圧着
スリーブ用の油圧等による圧着補助具により簡易手法に
より確実に連結することができる。
【0033】図4(A)、(B)は、張力調整部材14
としてのターンバックルの構成例を示すものである。タ
ーンバックルは古くから長手方向寸法または張力の調整
部材として知られているものである。図(A)のように
細長の鋳鋼製のターンバックル胴の両端には破線で示し
たボルト14a、14bを挿通せしめるネジ孔が設けら
れており、両頭矢印Xのように右回りまたは左回りのい
ずれかに従って、両ボルト14a、14b同士を左右一
対の矢印で示すように運動せしめ、緊張あるいは弛緩せ
しめるものである。
【0034】図4(B)は図(A)の位置を90度変位
した側面図で、図上側は通常のアイボルト14aである
が、図下側は二又状(C形)アイボルト14bとなって
いる。このような二又状アイボルト14bは、他部材と
の連結に際して二又状部に他部材を挟持せしめることに
より容易に挿通ボルト接続を行うことができる。
【0035】なお、張力調整部材14は、ターンバック
ルに限定されずボルトとスリーブの組み合わせ等による
長さ調整可能な構成手段を利用することもできる。この
ような張力調整部材14に関しても、その寸法や強度は
補強すべき建築構造体の規模や目的等を考慮して適宜選
定されるものである。
【0036】図5(A)、(B)は、ワイヤロープ16
を二又状アイボルト14b等の環状部に取り付ける際の
構成例を示すものである。図3のように、溝付きリング
であるシンブルSの溝部分にワイヤロープを巻き付け、
ワイヤロープ16とその端部とを圧着スリーブ17によ
って圧着固定した端部を、図4のターンバックル14の
一端にねじ込まれている二又状アイボルト14bに挟持
させ、連結ボルト18を挿通しナット19で締結するこ
とにより連結される。なお、緩み止めの割ピン20を槽
通するとなお締結が確実となる。かかる連結形態を採用
した結果、ワイヤロープ16と挿通ボルト18との直接
の接触が回避され、磨耗や過度の緊張力に起因する素線
切れのような不都合な事態の発生が回避される。なお、
このようなスリーブ17に代えてボルトコネクタにより
現場処理を行うことも可能である。
【0037】図6は連結取り付け部材の他の実施の形態
を示すものである。この連結取り付け部材22は長方形
鋼板の2隅の両角を切除した6角形状に形成されてい
る。この連結取り付け部材22は、主として間柱を中心
とした水平の方形構造体や多層階木造建築物の下層階と
上層階との間を跨いで補強を行う際に適する構成を示す
ものである。方形の孔22Hはほぞを貫通せしめるもの
である。
【0038】また、第1および第2の2個の貫通孔22
a、22bは、それぞれ線状緊張部材のアイボルトまた
はその他の接続補助金物、例えば羽子板金物等を取り付
けるものであり、また、第3の貫通孔22hは構造材C
にボルト等で固定するためのものである。これら態様に
おける構造材Cとしての柱や桁または胴差等は、それぞ
れ破線によって部分的に示している。
【0039】図7は、さらに他の連結取り付け部材の構
成例を示すものである。この連結取り付け部材32は、
台形状板部に図6に示す実施の形態と同様に3個の貫通
孔32a、32b、32hを有し、図(B)に示すよう
に折り返し部32fを有している。
【0040】貫通孔32a、32bは、それぞれ線状緊
張部材のアイボルトまたはその他の接続補助金物を取り
付けるものであり、また、第3の貫通孔32hは構造材
(図示していない)にボルト等で固定するものである。
また、図(B)に示すように折り返し部32fを有して
いる。したがって、この形状は図6に示した部材を中央
付近で直角に折り曲げたものに相当する。この折り返し
部32fは柱、桁または胴差等の構造材に固定するため
のボルト用貫通孔およびまたはほぞ貫通用の角孔を設け
ることができるものであるが、これらについては適宜変
形可能な部分であり、詳述は省略する。
【0041】図8はさらに他の形状の連結取り付け部材
の構成例を示すものである。この連結取り付け部材42
は、正方形の4隅を切除した略正8角形状の鋼板材であ
る。この連結取り付け部材42は、構造材としての特定
部材を中心として4方にわたり建築構造体補強金具を取
り付ける際に使用するものである。その中央付近には十
字形の大きな貫通孔42Hが形成されている。この貫通
孔42Hは、必要に応じて水平または垂直のほぞを貫通
せしめるものであるが、例えば最壁面等に配設される場
合には貫通させないで使用することもできる。
【0042】ここでは、図2、図6、図7、図8等の各
種の連結取り付け部材を開示しているが、基本的には、
構造材への取り付けおよび羽子板部材もしくはアイボル
ト等の適宜接続金物への連結が可能であればこれらに限
定されるものではなく、その形状は任意に選定できるも
のである。また、連結取り付け部材両端の取り付け部の
状況に応じて同種部材または異種の連結取り付け部材を
適宜組み合わせることにより建築構造体補強金具を形成
することができる。
【0043】図8の8角形状の鋼板材の各辺には、破線
で示した構造材への固定孔42hと、それぞれ線状緊張
部材のアイボルトまたはその他の接続補助金物を取り付
けるための貫通孔42a、42b、42cおよび42d
が形成されている。なお、このような対称方向に補強金
具の張力が及ぶ形状の連結取り付け部材42を使用する
場合には、この連結取り付け部材42の近くにそれぞれ
張力調整部材14(図示していない)を配設すると都合
がよい。
【0044】このような構成で張力調整を行うにあたっ
ては、中心となる構造材、特にそのほぞ部分に損傷を与
えないように留意することが望ましく、常に四周にわた
り平衡を保ちながら各張力調整部材に対し順次張力調整
を行う必要がある。この場合、作業者またはすぐ近くに
いる相手作業者との共同作業によって過度の不平衡が生
ずる事態を防止しつつ作業を実施することが可能となる
ためである。
【0045】かかる構成の建築構造体補強金具は、所要
設置間隙、すなわち内壁と外壁の間の空間部分の寸法が
薄くて済むため格別の設置スペースを設けるための設計
変更等は不要である。特に、両端部の連結取り付け部材
ならびに張力調整部材は剛体によって形成されている
が、最も長尺となる線状緊張部材はワイヤロープやピア
ノ線を縒り合わせたものであるため、他部材との交差箇
所においても格別の間隙増大は生じない。
【0046】また、張力調整部材の取り付け部位も一方
に拘束されず、任意に選択可能である。そのため使用上
の制限、例えば他構造材と接近して干渉する場合等は適
宜方向に変移せしめることもできる。また、複数の張力
調整部材を配設し、調整操作を容易にすることも可能で
ある。したがって、新設の建築物に対して適用し得るこ
とはもとより、既存の建築物の耐震性や耐風圧性を大幅
に向上せしめることが可能である。既存の建築物に適用
する場合、例えば所望部位の外壁面のみを取り外し、最
小の費用および工数で補強作業を行うことができる。
【0047】さらに、上述のような特性から、地表に対
して垂直の壁面のみならず、床板の下層や天井と上層階
床との間隙、最上階の天井部等にも容易に適用可能であ
る。この場合、図9に示すように、垂直面の補強金具同
士を上下層階間で連結取り付け部材を兼用し、さらに垂
直面の補強金具と水平面の補強金具との連結取り付け部
材を部分的に共用することにより、きわめて強力な補強
を実現することができる。そのため、例えば木造3階建
て住宅の場合の継ぎ柱であっても十分に強固な建築物を
構成することができる。
【0048】図10は木造3階建て住宅に本発明にかか
る建築構造体補強金具を太線で略示したように適用した
状態を示すものである。これらに加えて図10に示すよ
うに基礎と土台Bとの間ならびに最上層階の桁と小屋部
分Rとの間に別途補強金具を適用することにより、この
ような住宅は土台から壁面を経て小屋部分までが強固に
一体的に連結されることになり、耐震性、耐風圧性共に
大幅に向上せしめることができ、堅固な多層階木造建築
物を得ることができる。なお、土台部における補強金具
の取り付けにあたっては、図11の下方に示すように、
金属板に2本のボルトを溶接した土台取り付け具あるい
はホールダウン金物を使用して、適宜長さのねじをねじ
込み固定する手段を利用することができる。
【0049】図11(A)、(B)は土台部の建築構造
体補強金物を取り付ける際に適する取り付け金物50、
60の構成を例示したものである。図(A)の金物50
は、平板鋼材51に対してΠ字状に2本のボルト55を
取り付け、参照符号53のように溶接したものである。
かかる取り付け金物は、構造材Cに予め設けられた穴の
下方から挿通され、上端側をナット52によって締めつ
けるものである。したがって、土台である構造材Cの下
方に十分なスペースが得られる状態、例えば新築の場合
での使用に適するものである。
【0050】図(B)に示す金物60は、金物の他の構
成例を示すもので、平板鋼材61の裏面にナット64を
固着せずに配設しておき、上方から下向き矢印のように
首のないねじ65をねじ込み、その後構造材Cの上方か
ら下向き矢印のようにナット62で締結する。この構成
例は、土台である構造材Cの下方に十分なスペースが得
られない状況下、例えば既存建築物の補強工事や改装工
事の場合に適するものである。この場合、土台の一部に
ナット64を配設するための僅かな空間を切り欠く作業
で足りる。なお、建築物の構造によっては、平板鋼材6
1の裏面にナット64を溶接しておき、上方から下向き
矢印のように首のないねじ65をねじ込む構成としても
よい。
【0051】
【発明の効果】本発明にかかる建築構造体補強金具によ
れば、設置のための所要間隙が少なくかつ大きな工数増
加を招くことなしに建築物の効果的な補強が可能とな
る。また、補強金具を構成する最も長尺部材である線状
緊張部材が可撓性であることから、製造・保管・運搬・
現場での一時保管等の全てにおいて有利であり、総体的
な経費削減を図りつつ強固な建築物補強が可能となる。
【0052】本発明にかかる建築構造体補強金具を用い
た補強方法によれば、長さ的に大部分を占める線状緊張
部材が可撓性であり、かつ張力が事後的に調整可能であ
ることから、取り付けに際して全体が剛体である部材を
取り付ける場合のような格別な困難性はなく、事後的に
例えばトルクレンチにより規定張力となるような張力調
整により最適の補強条件を達成することができる。した
がって、取り付け作業に格別の熟練した技能は要求され
ず、一通りの設置が終了した後調整者が全体の状況を図
りつつ、トルクレンチ等で監理された状況下で最適の張
力調整を実施することができ、かかる観点からも少ない
工数で十分な補強効果を得ることが期待できる。
【0053】また、本発明にかかる建築構造体補強金具
には張力調整部材が含まれているため、その後の地盤の
不等沈下やその他の経年変化等により狂いが生じた場合
にも、繰り返し微調整を行い、簡易に修復することがで
きる効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる建築構造体補強金具の構成を説
明する図である。
【図2】本発明にかかる建築構造体補強金具の連結取り
付け部材の第1の構成例を示す正面図(A)、側面図
(B)および平面図(C)である。
【図3】本発明にかかる建築構造体補強金具における線
状緊張部材の端末処理の状態を示す図である。
【図4】本発明にかかる建築構造体補強金具の張力調整
部材の構成例を説明する正面図(図(A))および側面
図(B)である。
【図5】本発明にかかる建築構造体補強金具の線状緊張
部材と二又状アイボルトとの連結状態を示す正面図
(A)および側面図(B)である。
【図6】本発明にかかる建築構造体補強金具の連結取り
付け部材の第2の構成例を示す平面図である。
【図7】本発明にかかる建築構造体補強金具の連結取り
付け部材の第3の構成例を示す平面図(A)および側面
図(B)である。
【図8】本発明にかかる建築構造体補強金具の連結取り
付け部材の第4の構成例を示す平面図である。
【図9】本発明にかかる建築構造体補強金具を用いた補
強工事の施工例を示す正面図である。
【図10】本発明にかかる建築構造体補強金具を用いた
建築構造体の基礎部分および小屋部分を含めた補強工事
の施工例を示す正面図である。
【図11】本発明にかかる建築構造体補強金具を土台部
の取り付けに適する土台取り付け金物を示す図である。
【符号の説明】
12、22、32、42 連結取り付け部材 14 張力調整部材(ターンバックル) 14a ボルト 14b ボルト 16 線状緊張部材(ワイヤロープ) 17 ワイヤ接続具(圧着スリーブ) 18 ボルト 19 ナット 20 割ピン 22 他形状の金具1 32 他形状の金具2 42 他形状の金具3 50 土台取り付け金物(新築用) 60 土台取り付け金物(改装用) C 構造材 B 土台 P 柱 R 小屋部分 S シンブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E002 LA00 LA03 LB01 LB05 MA12 MA13 2E125 AA04 AA14 AA18 AA33 AB13 AC13 AC18 AG03 AG08 AG12 AG23 AG31 AG41 AG45 AG51 AG56 AG57 AG59 BA42 BA43 BA53 BA55 BA56 BB02 BB05 BB08 BB11 BB22 BB34 BB37 BC02 BC05 BC09 BD01 BE02 BE08 BF03 CA03 CA05 CA14 CA15 CA25 CA90 EA05 EA17 EA33

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築構造体の所要部分に取り付け可能な
    第1の連結取り付け部材と、前記第1の連結取り付け部
    材の一部に揺動可能に接続され、かつ張力調整可能な機
    構を備えた少なくとも1つの張力調整部材と、建築構造
    体の所要部分に取り付け可能な第2の連結取り付け部材
    と、該第2の連結取り付け部材の一部と前記張力調整部
    材との間を接続するための所望長さの線状緊張部材と、
    からなる建築構造体補強金具において、前記第1および
    /または第2の連結取り付け部材が、建築構造体に対し
    て平行に立設された一対の金属体(12t、12t)に
    よって支持された軸同士の間に張力を付加することがで
    きる左右平衡形取り付け部材(12A、12B)として
    形成されたことを特徴とする建築構造体補強金具。
  2. 【請求項2】 建築構造体の所要部分に取り付け可能な
    第1の連結取り付け部材と、前記第1の連結取り付け部
    材の一部に揺動可能に接続され、かつ張力調整可能な機
    構を備えた少なくとも1つの張力調整部材と、建築構造
    体の所要部分に取り付け可能な第2の連結取り付け部材
    と、該第2の連結取り付け部材の一部と前記張力調整部
    材との間を接続するための所望長さの線状緊張部材と、
    からなる建築構造体補強金具において、前記第2の連結
    取り付け部材の一部と前記張力調整部材との間を接続す
    るための所望長さの線状緊張部材(16)との結合部
    が、二又状アイボルト(14b)であり、該線状緊張部
    材(16)の端部が溝付きリング(S)の溝を介して引
    き止められ、該溝付きリング(S)を前記二又状アイボ
    ルト(14b)の中間に挟持することにより回動自在に
    結合されることを特徴とする建築構造体補強金具。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の連結取り付け部材
    が、土台側に取り付けられる際に、土台取り付け用金物
    (50、60)によって締結固着されることを特徴とす
    る請求項1または2のいずれかに記載の建築構造体補強
    金具。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の建
    築構造体補強金具を適用することを特徴とする建築構造
    体補強方法。
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