JP2007149303A - 光ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents

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宏伸 大内
Masaharu Sakata
雅春 坂田
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Hajime Fujii
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Abstract

【課題】 最適なフォーカス方向及びトラッキング方向の駆動力を発生させることにより、不要共振を低減する。
【解決手段】 対物レンズ21,22が取り付けられるレンズホルダ2と、レンズホルダ2を移動可能に支持する支持体3と、レンズホルダ2に対してタンジェンシャル方向Tzに対向して配置され、それぞれ複数の分割領域を有する第1のマグネット13、および第2のマグネット14と、レンズホルダに設けられ、トラッキング方向に駆動力を発生させる複数のトラッキングコイルと、レンズホルダに設けられ、フォーカス方向に駆動力を発生させる複数のフォーカスコイルとを備え、第1及び第2のマグネットの少なくとも一方のマグネットは、複数のマグネット片を所定の間隔を有して配置することによって形成され、複数のマグネット片の少なくとも一のマグネット片を上記タンジェンシャル方向に移動させる位置調整機構19を有する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、光ディスクに情報信号の記録を行い、光ディスクに記録された情報信号の再生を行うために用いられる光ピックアップ及びこの光ピックアップを用いた光ディスク装置に関する。
従来、情報信号の記録媒体として、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクが用いられ、この種の光ディスクに情報信号の記録を行い、あるいは光ディスクに記録された情報信号の再生を行うために光ピックアップが用いられている。
このような光ピックアップは、光源から出射された光ビームを光ディスクの記録面上に合焦させるため、対物レンズをその光軸方向であるフォーカス方向に移動させるフォーカス用アクチュエータを備え、さらに、光ビームが光ディスクに設けた記録トラックを追従するようにするため、対物レンズをその光軸と直交する平面方向でのトラッキング方向に移動させるトラッキング用アクチュエータとを備えている。すなわち、光ピックアップは、対物レンズをフォーカス方向とトラッキング方向との互いに直交する2軸方向に駆動変位させる2軸アクチュエータを備えている。
また、光ディスクの高記録密度化に伴って、光ディスクの記録面に形成される光スポットの形状をより正確な円形とするため、フォーカス方向及びトラッキング方向への変位に加えて、対物レンズの光軸を光ディスクの傾きに追従して傾けるチルト方向への駆動変位を可能とした3軸アクチュエータを備えた光ピックアップも提案されている。
上述した2軸又は3軸アクチュエータを備える光ピックアップにおいて、対物レンズを駆動変位する際に、アクチュエータに支持された対物レンズに、フォーカス方向Fを軸とした軸回り方向に発生するヨーイングZro、トラッキング方向Tを軸とした軸回り方向に発生するピッチングYro、フォーカス方向及びトラッキング方向に直交するタンジェンシャル方向Tzを軸とした軸回り方向に発生するローリングXro等の揺動による不要共振が様々な要因から発生してしまうことがあり、これらの不要共振が発生すると、サーボ特性が劣化してしまう等の問題がある。
特開平9−44879号公報
本発明の目的は、最適なフォーカス方向及びトラッキング方向の駆動力を発生させることにより、不要共振を低減できる光ピックアップ及び光ディスク装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明に係る光ピックアップは、対物レンズが取り付けられ、上記対物レンズの光軸と平行なフォーカス方向と、上記対物レンズの光軸方向と直交するトラッキング方向とに移動されるレンズホルダと、上記レンズホルダを上記フォーカス方向及び上記トラッキング方向に移動可能に支持する支持部と、上記レンズホルダに対して上記フォーカス方向及び上記トラッキング方向に直交するタンジェンシャル方向に対向して配置され、それぞれ磁化方向を上記タンジェンシャル方向のいずれか一方に向けて着磁された複数の分割領域を有する第1のマグネットと、上記レンズホルダに対して上記第1のマグネットと反対側に上記タンジェンシャル方向に対向して配置され、それぞれ磁化方向を上記タンジェンシャル方向のいずれか一方に向けて着磁された複数の分割領域を有する第2のマグネットと、上記レンズホルダに設けられ、上記第1のマグネットの複数の分割領域と、上記第2のマグネットの複数の分割領域とにそれぞれ対向して上記トラッキング方向に駆動力を発生させる複数のトラッキングコイルと、上記レンズホルダに設けられ、上記第1のマグネットの複数の分割領域と、上記第2のマグネットの複数の分割領域とにそれぞれ対向して上記フォーカス方向に駆動力を発生させる複数のフォーカスコイルとを備え、上記第1及び第2のマグネットの少なくとも一方のマグネットは、複数のマグネット片を所定の間隔を有して配置することによって形成され、上記複数のマグネット片の少なくとも一のマグネット片を上記タンジェンシャル方向に移動させる位置調整機構を有する。
この目的を達成するため、本発明に係る光ディスク装置は、光ディスクを保持して回転駆動する駆動手段と、上記駆動手段によって回転駆動する光ディスクに対し情報信号の記録又は再生行う光ビームを照射するとともに、上記光ディスクから反射される反射光ビームを検出する光ピックアップとを有する光ディスク装置であり、この光ディスク装置に用いる光ピックアップとして、上述したようなものを用いたものである。
本発明は、フォーカス方向及びトラッキング方向に駆動力を発生させるコイルと、このコイルに対して磁界を形成するマグネットとの間隔を調整して、最適なフォーカス方向及びトラッキング方向の駆動力を発生させることにより不要共振を低減することができ、良好なサーボ特性を得ることができる。
以下、本発明を適用した光ピックアップを用いた光ディスク装置について、図面を参照して説明する。
本発明を適用した光ディスク装置101は、図1に示すように、CD−RやDVD±R、DVD−RAMなどの光記録媒体としての光ディスク102を回転駆動する駆動手段としてのスピンドルモータ103と、光ピックアップ1と、光ピックアップ1をその半径方向に移動させる駆動手段としての送りモータ105とを備えている。ここで、スピンドルモータ103は、システムコントローラ107及び制御回路部109により所定の回転数で駆動するように制御されている。
信号変復調部及びECCブロック108は、信号処理部120から出力される信号の変調、復調及びECC(エラー訂正符号)の付加を行う。光ピックアップ1は、システムコントローラ107及び制御回路部109からの指令に従って回転する光ディスク102の信号記録面に対して光ビームを照射する。このような光ビームの照射により光ディスク102に対する情報信号の記録が行われ、光ディスクに記録された情報信号の再生が行われる。
また、光ピックアップ1は、光ディスク102の信号記録面から反射される反射光ビームに基づいて、後述するような各種の光ビームを検出し、各光ビームから得られる検出信号を信号処理部120に供給するように構成されている。
信号処理部120は、各光ビームを検出して得られる検出信号に基づいて各種のサーボ用信号、すなわち、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号を生成し、さらに、光ディスクに記録された情報信号であるRF信号を生成する。また、再生対象とされる記録媒体の種類に応じて、制御回路部109、信号変調及びECCブロック108等により、これらの信号に基づく復調及び誤り訂正処理等の所定の処理が行われる。
ここで、信号変調及びECCブロック108により復調された記録信号が、例えばコンピュータのデータストレージ用であれば、インタフェース111を介して外部コンピュータ130等に送出される。これにより、外部コンピュータ130等は光ディスク102に記録された信号を再生信号として受け取ることができるように構成されている。
また、信号変調及びECCブロック108により復調された記録信号がオーディオ・ビジュアル用であれば、D/A、A/D変換器112のD/A変換部でデジタル/アナログ変換され、オーディオ・ビジュアル処理部113に供給される。そして、このオーディオ・ビジュアル処理部113でオーディオ・ビデオ信号処理が行われ、オーディオ・ビジュアル信号入出力部114を介して外部の撮像・映写機器に伝送される。
光ピックアップ1には、送りモータ105が接続されている。光ピックアップ1は、送りモータ105の回転によって光ディスク102の径方向に送り操作され、光ディスク102上の所定の記録トラックまで移動される。スピンドルモータ103の制御と、送りモータ105の制御と、光ピックアップ1の対物レンズをその光軸方向のフォーカス方向及び光軸方向と直交するトラッキング方向へ移動変位させるアクチュエータの制御は、それぞれ制御回路部109により行われる。
すなわち、制御回路部109は、スピンドルモータ103の制御を行い、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいてアクチュエータの制御を行う。
また、制御回路部109は、信号処理部120から入力されるフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号、RF信号などに基づいて、後述するトラッキングコイル11a〜11d及びフォーカスコイル12a,12b(図4参照)に供給するための駆動信号(駆動電流)をそれぞれ生成するように構成されている。
また、レーザ制御部121は、光ピックアップ1におけるレーザ光源を制御するものである。
尚、ここでフォーカス方向Fとは、光ピックアップ1の対物レンズ21,22(図2参照)の光軸方向をいい、タンジェンシャル方向Tzとはフォーカス方向Fと直交する方向であって光ディスク装置101の円周のタンジェンシャル方向と平行する方向をいい、トラッキング方向Tとはフォーカス方向F及びタンジェンシャルTz方向と直交する方向をいう。また、対物レンズ21,22の光軸と、この光軸を通り光ディスク102の半径方向に延在する仮想線とのなす角度が90度に対してずれている差分の角度をラジアル方向のチルト角という。
また、光ディスク装置101には、スピンドルモータ103に装着された光ディスク102の傾きを検出する傾き検出センサ55(図17参照)が設けられている。傾き検出センサ55によって検出された検出信号は、制御回路部109に供給される。制御回路部109は、傾き検出信号に基づいてチルト角制御信号を出力し、後述する駆動手段5に供給する。駆動手段5は、チルト角制御信号に応じた駆動電流により対物レンズ21,22を駆動変位させてチルト角の調整を行う。
次に、本発明が適用された光ピックアップ1について詳細に説明する。
光ピックアップ1は、波長を異にする複数種類の光ビームを選択的に用いて情報信号の記録又は再生が行われる複数種類の光ディスク102に対して、情報信号の記録及び/又は再生を行う光ディスク装置に用いられるものであり、具体的には、波長400〜410nm程度の光ビームを用いて情報信号の記録又は再生が行われる第1の光ディスクと、波長650〜660nm程度の光ビームを用いて情報信号の記録又は再生が行われる第2の光ディスクと、波長760〜800nm程度の光ビームを用いて情報信号の記録又は再生が行われる第3の光ディスクとに対して情報信号の記録及び/又は再生を行うものとして説明する。
尚、以下では、光ピックアップ1を異なる3種類の光ディスクに対して、情報信号の記録及び/又は再生を行うものとして説明するが、これに限られるものではなく、異なる複数種類又は1種類の光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行うものであってもよい。
本発明が適用された光ピックアップ1は、上述した異なる波長の複数種類の光ビームを出射する光源としての半導体レーザと、光ディスク102の信号記録面から反射される反射光ビームを検出する光検出素子としてのフォトダイオードと、半導体レーザからの光ビームを光ディスク102に導くとともに、光ディスク102で反射した光ビームを光検出素子に導く光学系とを有している。
この光ピックアップ1は、図2及び図3に示すように、光ディスク装置101の筐体内で光ディスク102の半径方向に移動可能に設けられた取り付け基台9上に設けられている。
また、光ピックアップ1は、図2乃至図4に示すように光源から出射された光ビームを集光して光ディスク102に照射する複数の対物レンズ21,22を支持するレンズホルダ2と、レンズホルダ2からタンジェンシャル方向Tzに間隔をおいて配置され取り付け基台9に取り付けられた支持体3とを備える。この第1及び第2の対物レンズ21,22は、光ピックアップ1の光学系の一部を構成している。
ここで、第1の対物レンズ21は、例えば、波長を400〜410nmとする光ビームを第1の光ディスクに集光させるために用いられ、第2の対物レンズ22は、波長を650〜660nmとする光ビームと波長を760〜800nmとする光ビームとを第2又は第3の光ディスクに集光させるために用いられる。また、第1及び第2の対物レンズ21,22は、タンジェンシャル方向Tzに並列して配置されている。ここで、第1の対物レンズ21は、後述する支持アーム6a〜6dの固定部側である支持体3側に位置して設けられ、第2の対物レンズ22は、可動部側であるレンズホルダ2の先端側に位置して設けられる。
尚、光ピックアップ1では、タンジェンシャル方向Tzに並んで配置される複数の対物レンズ21,22を備えるように構成したが、これに限られるものではなく、例えば複数の対物レンズをラジアル方向(トラッキング方向T)に配置するように構成してもよく、また、1つの対物レンズを備えるように構成してもよい。
レンズホルダ2は、図2及び図4に示すように、第1及び第2の対物レンズ21,22の外周面側を囲むように設けられ、第1及び第2の対物レンズ21,22を対物レンズの光軸と平行なフォーカス方向Fと、光軸と直交するトラッキング方向Tとに移動可能に支持している。
レンズホルダ2のフォーカス方向F及びトラッキング方向Tに直交するタンジェンシャル方向Tzに相対向する側面には、図4及び図5に示すように、光ディスク102の略半径方向であるトラッキング方向Tに駆動力を発生させる4箇所に設けられた第1乃至第4のトラッキングコイル11a,11b,11c,11dと、光ディスク102に近接及び離間する方向であるフォーカス方向Fに駆動力を発生させる2箇所に設けられた第1及び第2のフォーカスコイル12a,12bとが取り付けられている。トラッキングコイル11a〜11dは、レンズホルダ2の各側面に一対ずつ設けられ、フォーカスコイル12a,12bは、レンズホルダ2の各側面に一つずつ設けられている。また、レンズホルダ2の各側面のトラッキング方向Tの略中心線上にフォーカスコイル12a,12bが配置され、このフォーカスコイル12a,12bのトラッキング方向Tの両側の略対称な位置にトラッキングコイル11a〜11dが配置され、フォーカスコイル12a,12b及びトラッキングコイル11a〜11dがフォーカス方向Fに一部重複した位置に配置されていることにより、レンズホルダ2のフォーカス方向Fの寸法を縮小して装置の薄型化及び小型化を実現でき、さらに、各コイルの駆動バランスを良好にすることができる。また、トラッキングコイル11a〜11d並びにフォーカスコイル12a,12bは、後述する第1及び第2のマグネット13,14の所定の分割領域に対応して、それぞれトラッキング方向T及びフォーカス方向Fに駆動力を発生させる位置に配置されている。
レンズホルダ2のトラッキング方向Tに離間した両側面には、それぞれフォーカス方向Fに間隔をおいて一対ずつの支持アーム6a,6b及び支持アーム6c、6dを支持するアーム支持部24が設けられている。
そして、レンズホルダ2と取り付け基台9との間には、図2及び図4に示すように、ヨーク18が配設されている。ヨーク18は、ベース8に取り付けられ取り付け基台9に固定されている。このヨーク18のほぼ中央部には、第1及び第2の対物レンズ21,22に入射する光ビームを透過するための開口部が設けられている。
ヨーク18のタンジェンシャル方向Tzの両側には、図2及び図3に示すように、第1及び第2の対物レンズ21,22を挟んで相対向するように一対のヨーク片18a,18bが立ち上がり形成される。各ヨーク片18a,18bの相対向する面には、第1及び第2のマグネット13,14が取り付けられている。ここで、第1のマグネット13は、可動部側すなわちレンズホルダ2の先端側に配置され、第2のマグネット14は、固定部側すなわち支持体3側に配置されている。また、第1のマグネット13を取り付ける側のヨーク片18aは、ヨーク18に対して、タンジェンシャル方向Tz及びトラッキング方向Tに可動自在に取り付けられており、後述するように、第1のマグネット13のレンズホルダ2に対する位置を調整するための第1の調整部19aとして機能する。
尚、ここでは、第1のマグネット13をレンズホルダ2に対して位置を調整するように構成したが、第2のマグネット14を取り付ける側のヨーク片18bを、ヨーク18に対して、タンジェンシャル方向Tz及びトラッキング方向Tに可動自在に取り付けるように構成して、第2のマグネット14をレンズホルダに対して位置を調整するように構成してもよく、さらに、第1及び第2のマグネット13,14の両方をレンズホルダに対して位置を調整するように構成してもよい。
第1のマグネット13は、図2及び図6に示すように、レンズホルダ2に対してタンジェンシャル方向Tzに対向して配置され、それぞれの領域内で磁化方向をタンジェンシャル方向Tzのいずれか一方に向けて着磁された第1乃至第10の分割領域13a〜13jを有する。
また、第1のマグネット13は、複数のマグネット片を所定の間隔を有して配置することによって形成されている。すなわち、第1のマグネット13は、それぞれの領域内で磁化方向をタンジェンシャル方向Tzのいずれか一方に向けて着磁された第1乃至第2の分割領域13a,13bを有する第1のマグネット片13mと、第1のマグネット片13mのトラッキング方向Tの一方の側に配置され、それぞれの領域内で磁化方向をタンジェンシャル方向Tzのいずれか一方に向けて着磁された第3乃至第6の分割領域13c,13d,13e,13fを有する第2のマグネット片13lと、第1のマグネット片13mのトラッキング方向Tの他方の側に配置され、それぞれの領域内で磁化方向をタンジェンシャル方向Tzのいずれか一方に向けて着磁された第7乃至第10の分割領域13g,13h,13i,13jを有する第3のマグネット片13rとを有する。このように、第1のマグネット13は、3分割された複数のマグネット片13m,13l,13rを所定の間隔を有して配置することによって構成されている。ここで、所定の間隔とは、後述する位置調整機構19によりタンジェンシャル方向Tz及びトラッキング方向Tに移動するのに必要な間隔、及び、これらのマグネット片13m,13l,13rにより形成される磁界を考慮して決定される。
第2のマグネット14は、図2及び図7に示すように、レンズホルダ2に対して第1のマグネット13と反対側にタンジェンシャル方向Tzに対向して配置され、それぞれの領域内で磁化方向をタンジェンシャル方向のいずれか一方に向けて着磁された第11乃至第16の分割領域14a〜14fを有する。
ここで、第1及び第2のマグネット13,14の着磁パターンについて説明する。
まず、図6に示すように、第1のマグネット13の第1のマグネット片13mは、フォーカス方向Fに2分割されて、第1及び第2の分割領域13a,13bが略矩形状に形成されている。第1の分割領域13aは、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。
第2の分割領域13bは、第1の分割領域13aのフォーカス方向Fに隣接して配置され、第1の分割領域13aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。ここでは、第2の分割領域13bは、第1の分割領域13aのフォーカス方向Fの光ディスク102から離間する側、すなわち、ベース8側に配置されている。このように、第1のマグネット片13mは、所謂二極着磁されている。
第1のマグネット13の第2のマグネット片13lは、トラッキング方向T及びフォーカス方向Fにそれぞれ2分割されて、第3乃至第6の分割領域13c〜13fが略矩形状に形成されている。
第3の分割領域13cは、第1のマグネット片13mの第1の分割領域13aのトラッキング方向Tに所定の間隔を有して配置されており、第1の分割領域13aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。
第4の分割領域13dは、第3の分割領域13cのトラッキング方向Tに隣接して配置され、第3の分割領域13cと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。ここで、第4の分割領域13dは、第3の分割領域13cのトラッキング方向Tであって、第1のマグネット片13m側と反対側に配置されている。
第5の分割領域13eは、第3の分割領域13cのフォーカス方向Fに隣接して配置され、第3の分割領域13cと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。ここでは、第5の分割領域13eは、第3の分割領域13cのフォーカス方向Fの光ディスク102から離間する側、すなわち、ベース8側に配置されている。
第6の分割領域13fは、第4の分割領域13dのフォーカス方向Fに隣接して配置され、第4の分割領域13dと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。このように、第2のマグネット片13lは、所謂四極着磁されている。
第1のマグネット13の第3のマグネット片13rは、トラッキング方向T及びフォーカス方向Fにそれぞれ2分割されて、第7乃至第10の分割領域13g〜13jが略矩形状に形成されている。
第7の分割領域13gは、第1のマグネット片13mの第1の分割領域13aのトラッキング方向Tに所定の間隔を有して配置されており、第1の分割領域13aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。
第8の分割領域13hは、第7の分割領域13gのトラッキング方向Tに隣接して配置され、第7の分割領域13gと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。ここで、第8の分割領域13hは、第7の分割領域13gのトラッキング方向Tであって、第1のマグネット片13m側と反対側に配置されている。
第9の分割領域13iは、第7の分割領域13gのフォーカス方向Fに隣接して配置され、第7の分割領域13gと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。ここでは、第9の分割領域13iは、第7の分割領域13gのフォーカス方向Fの光ディスク102から離間する側、すなわち、ベース8側に配置されている。
第10の分割領域13jは、第8の分割領域13hのフォーカス方向Fに隣接して配置され、第8の分割領域13hと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。このように、第3のマグネット片13rは、所謂四極着磁されている。
尚、上述した、第1のマグネット13の第1乃至第10の分割領域13a〜13jのS極、N極は、逆であってもよい。
次に、図7に示すように、第2のマグネット14の第11の分割領域14aは、略矩形状に形成され、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。また、第11の分割領域14aは、第1のマグネット13の第1の分割領域13aに対向する領域である。
第12及び第13の分割領域14b,14cは、第11の分割領域14aのトラッキング方向Tの両側に隣接して配置され、第11の分割領域14aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。
第14の分割領域14dは、第11の分割領域14aのフォーカス方向Fに隣接して配置され、第11の分割領域14aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。
第15及び第16の分割領域14e,14fは、第14の分割領域14dのトラッキング方向Tの両側に隣接して配置され、第14の分割領域14dと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。
尚、上述した、第2のマグネット14の第11乃至第16の分割領域14a〜14fのS極、N極は、逆であってもよい。
上述したように、第1及び第2のマグネット13,14は、それぞれ上述の着磁パターンのように着磁されており、レンズホルダ2の相対向する側面にそれぞれ取り付けられた第1乃至第4のトラッキングコイル11a〜11d並びに第1及び第2のフォーカスコイル12a,12bに相対向されている。第1及び第2のマグネット13,14は、対向して配置される各トラッキングコイル11a〜11d、及び各フォーカスコイル12a,12bに所定の磁界を与える。
第1乃至第4のトラッキングコイル11a〜11dは、図4、図5、図6及び図7に示すように、それぞれ、第1のマグネット13の第2のマグネット片13lのトラッキング方向Tに隣接する第3及び第4の分割領域13c,13dと、第1のマグネット13の第3のマグネット片13rのトラッキング方向Tに隣接する第7及び第8の分割領域13g,13hと、第2のマグネット14のトラッキング方向Tに隣接する第11及び第12の分割領域14a,14bと、第2のマグネット14のトラッキング方向Tに隣接する第11及び第13の分割領域14a,14cとに対応してトラッキング方向Tに駆動力を発生させる。
すなわち、第1のトラッキングコイル11aは、第1のマグネット13の第2のマグネット片13lの第3及び第4の分割領域13c,13dに対向する位置に配置され、タンジェンシャル方向Tzであって反対方向に着磁された第3及び第4の分割領域13c,13dにより形成された磁界と、第1のトラッキングコイル11a自体に流される電流の向き、大きさとにより、トラッキング方向Tに駆動力を発生させる。
第2のトラッキングコイル11bは、第1のマグネット13の第3のマグネット片13rの第7及び第8の分割領域13g,13hに対向する位置に配置され、タンジェンシャル方向Tzであって反対方向に着磁された第7及び第8の分割領域13g,13hにより形成された磁界と、第2のトラッキングコイル11b自体に流される電流の向き、大きさとにより、トラッキング方向Tに駆動力を発生させる。
第3のトラッキングコイル11cは、第2のマグネット14の第11及び第12の分割領域14a,14bに対向する位置に配置され、タンジェンシャル方向Tzであって反対方向に着磁された第11及び第12の分割領域14a,14bにより形成された磁界と、第3のトラッキングコイル11c自体に流される電流の向き、大きさとにより、トラッキング方向Tに駆動力を発生させる。
第4のトラッキングコイル11dは、第2のマグネット14の第11及び第13の分割領域14a,14cに対向する位置に配置され、タンジェンシャル方向Tzであって反対方向に着磁された第11及び第13の分割領域14a,14cにより形成された磁界と、第4のトラッキングコイル11d自体に流される電流の向き、大きさとにより、トラッキング方向Tに駆動力を発生させる。
また、第1及び第2のフォーカスコイル12a,12bは、図4、図5、図6及び図7に示すように、それぞれ、第1のマグネット13の第1のマグネット片13mのフォーカス方向Fに隣接する第1及び第2の分割領域13a,13bと、第2のマグネット14のフォーカス方向Fに隣接する第11及び第14の分割領域14a,14dとに対応してフォーカス方向Fに駆動力を発生させる。
すなわち、第1のフォーカスコイル12aは、第1のマグネット13の第1のマグネット片13mの第1及び第2の分割領域13a,13bに対向する位置に配置され、タンジェンシャル方向Tzであって反対方向に着磁された第1及び第2の分割領域13a,13bにより形成された磁界と、第1のフォーカスコイル12a自体に流される電流の向き、大きさとにより、フォーカス方向Fに駆動力を発生させる。
第2のフォーカスコイル12bは、第2のマグネット14の第11及び第14の分割領域14a,14dに対向する位置に配置され、タンジェンシャル方向Tzであって反対方向に着磁された第11及び第14の分割領域14a,14dにより形成された磁界と、第2のフォーカスコイル12b自体に流される電流の向き、大きさとにより、フォーカス方向Fに駆動力を発生させる。
このように、第1及び第2のトラッキングコイル11a,11b並びに第1のフォーカスコイル12aに第1のマグネット13が対向され、第3及び第4のトラッキングコイル11c,11d並びに第2のフォーカスコイル12bに第2のマグネット14が対向されることにより、各トラッキングコイル11a〜11dにトラッキング用の駆動電流が供給されると、各トラッキングコイル11a〜11dに供給された駆動電流と各マグネット13,14からの磁界との相互作用によってレンズホルダ2をトラッキング方向Tに駆動変位させ、各フォーカスコイル12a,12bにフォーカス用の駆動電流が供給されると、各フォーカスコイル12a,12bに供給された駆動電流と各マグネット13,14からの磁界との相互作用によってレンズホルダ2をフォーカス方向Fに駆動変位させる。
その結果、レンズホルダ2に支持された第1及び第2の対物レンズ21,22が、フォーカス方向F又はトラッキング方向Tに駆動変位され、第1及び第2の対物レンズ21,22を介して光ディスク102に照射される光ビームが光ディスク102の信号記録面に合焦するように制御されるフォーカス制御が行われ、光ビームが光ディスク102に形成された記録トラックを追従するように制御されるトラッキング制御が行われる。
支持体3は、図2及び図4に示すように、レンズホルダ2に対してトラッキング方向Tに沿った長さと、フォーカス方向Fに沿った高さとを有している。
支持体3のトラッキング方向Tに離間した両側面には、それぞれフォーカス方向Fに間隔をおいて一対ずつの支持アーム6a,6b及び支持アーム6c,6dを支持するアーム支持部31が設けられている。支持体3の背面側には、図示しないプリント配線基板が取り付けられている。このプリント配線基板には、制御回路部109からフォーカス用の駆動電流とトラッキング用の駆動電流が供給される。
そして、レンズホルダ2のトラッキング方向Tにおける両側のアーム支持部24と、支持体3のトラッキング方向Tにおける両側のアーム支持部31とは、それぞれ一方及び他方の一対ずつの支持アーム6a,6b,6c,6dで連結されている。一方及び他方の各支持アーム6a,6b,6c,6dは、図2に示すように、フォーカス方向Tに間隔をおいて互いに平行に設けられ、支持体3に対してレンズホルダ2をフォーカス方向Fとトラッキング方向Tとに移動可能に支持している。これら各支持アーム6a,6b,6c,6dは、導電性を有するとともに、弾性を有する線状部材により構成されている。すなわち、各支持アーム6a〜6dは、可動部側としてのレンズホルダ2を固定部側としての支持体3に対してフォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能に支持する弾性支持部材として機能する。
支持体3の一方の側に配設された一対の支持アーム6a,6bは、そのレンズホルダ2側の端部が、第1及び第2のフォーカスコイル12a,12bに設けられた接続端子16,16に半田付けなどで接続され、支持体3側の端部が、プリント配線基板に設けた導電パターンに接続されている。これにより、制御回路部109からのフォーカス用の駆動電流が支持アーム6a,6bを介して第1及び第2のフォーカスコイル12a,12bに供給される。
同様に、支持体3の他方の側に配設された支持アーム6c,6dは、そのレンズホルダ2側の端部が、第1乃至第4のトラッキングコイル11a〜11dに設けられた接続端子17,17に半田付けなどで接続され、支持体3側の端部が、プリント配線基板に設けた導電パターンに接続されている。これにより、制御回路部109からのトラッキング用の駆動電流が支持アーム6c,6dを介して第1乃至第4のトラッキングコイル11a〜11dに供給される。
第1及び第2の対物レンズ21,22が取り付けられたレンズホルダ2は、支持アーム6a〜6dの延長方向において、第1及び第2の対物レンズ21,22の光軸間の中間部分の両側を6a〜6dによって支持されている。すなわち、レンズホルダ2は、第1及び第2の対物レンズ21,22の光軸間の中間部分の両側に設けたアーム支持部24に支持アーム6a〜6dの先端部を固定することによって、少なくともフォーカス方向F及びトラッキング方向Tの2軸方向に変位可能に支持される。
尚、レンズホルダ2の支持アーム6a〜6dの先端部によって支持される位置には、トラッキングコイル11a〜11d及びフォーカスコイル12a,12bを取り付けたレンズホルダ2の重心の両側に位置することが望ましい。このような位置が支持されることにより、第1及び第2の対物レンズ21,22は、捩れ等を生じさせることなくフォーカス方向F及びトラッキング方向Tに安定して変位可能となる。
上述したように、光ピックアップ1は、第1乃至第10の分割領域13a〜13j、第11乃至第16の分割領域14a〜14fを有する第1及び第2のマグネット13,14と、上述のように配置される第1乃至第4のトラッキングコイル11a〜11d並びに第1及び第2のフォーカスコイル12a,12bとにより、小型化、薄型化を実現して最適なフォーカス方向F及びトラッキング方向Tの駆動力を発生させることができるとともに、不要共振を低減し、良好なサーボ特性を得ることができる。
すなわち、光ピックアップ1は、レンズホルダ2の対向する側面に1つずつ設けられたフォーカスコイル12a,12bと、このフォーカスコイル12a,12bのトラッキング方向Tの両側に1対ずつ設けられるトラッキングコイル11a,11b、トラッキングコイル11c,11dとを有し、さらに、このフォーカスコイル12a,12bと隣接するトラッキングコイル11a〜11dとは、フォーカス方向Fにおいて一部重複した位置に配置されていることから、フォーカスコイル及びトラッキングコイルをフォーカス方向Fの寸法を縮小したレンズホルダ2に配置することを可能とし、すなわち、レンズホルダ2のフォーカス方向Fの寸法を縮小することを可能とし、ピックアップ全体の薄型化、小型化を実現する。
また、光ピックアップ1は、図8、図9及び図10に示すように、レンズホルダ2に取り付けられた各コイルと第1乃至第3のマグネット片13m、13l、13rとの間隔、すなわち磁気ギャップを調整するために、レンズホルダ2に対して第1乃至第3のマグネット片13m,13l,13rをタンジェンシャル方向Tz及びトラッキング方向Tに移動させるヨーク片18a等からなる第1の調整部19aと、レンズホルダ2に取り付けられた各コイルと第1のマグネット片13mとの磁気ギャップを調整するために、レンズホルダ2に対して第1のマグネット片をタンジェンシャル方向Tz及びトラッキング方向Tに移動させる取付部材25及び調整部材26からなる第2の調整部19bとを有する位置調整機構19を備える。
尚、ここでは、第1のマグネット片13m、並びに、第2及び第3のマグネット片13l,13rをタンジェンシャル方向Tz及びトラッキング方向Tに移動させるように構成したが、これに限られるものではなく、複数のマグネット片13m,13l,13rの少なくとも一のマグネット片をタンジェンシャル方向に移動させる位置調整機構を有していればよい。
第1の調整部19aは、図8、図9及び図10に示すように、ヨーク18と、このヨーク18に対してタンジェンシャル方向Tz及びトラッキング方向Tに可動自在に取り付けられるヨーク片18aと、このヨーク片18aを駆動する図示しない駆動手段とを有する。すなわち、第1の調整部19aは、ヨーク片18aをタンジェンシャル方向Tzに移動させることで、ヨーク片18aに取り付けた第1のマグネット13の第1乃至第3のマグネット片13m,13l,13rをタンジェンシャル方向Tzに移動させ、ヨーク片18aをトラッキング方向Tzに移動させることで、ヨーク片18aに取り付けた第1のマグネット13の第1乃至第3のマグネット片13m,13l,13rをトラッキング方向Tに移動させる。
第2の調整部19bは、図9,図11及び図12に示すように、第1のマグネット片13mを取り付ける取付部材25と、この取付部材25をタンジェンシャル方向Tz及びトラッキング方向Tへの移動量を調整する調整部材26と、この調整部材26をフォーカス方向F及びトラッキング方向Tへ駆動させる図示しない駆動手段とを有する。
第2の調整部19bを構成する取付部材25は、図12及び図13に示すように、第1のマグネット13の第1のマグネット片13mを取り付けるとともにこの第1のマグネット片13mと一体にタンジェンシャル方向Tz及びトラッキング方向Tに移動する部材であり、第1のマグネット片13を取り付けるマグネット取付部25cと、タンジェンシャル方向Tzに直交する平面に対してトラッキング方向Tを軸として回転する方向に傾斜して形成された一対の傾斜面部25aと、トラッキング方向Tに直交する一対の壁面部25bとを有する。
また、第2の調整部19bを構成する調整部材26は、図9、図11及び図12に示すように、取付部材25の一対の傾斜面部25aと同じ傾斜を有し、この傾斜面部25aに摺動する一対の摺動部26aと、取付部材25の一対の壁面部25bにトラッキング方向Tから係合する一対の係合部26bとを有する。また、この調整部材26は、図示しない駆動手段によりフォーカス方向F及びトラッキング方向Tに駆動される。
取付部材25及び調整部材26は、傾斜面部25aが摺動部26aに接触した状態で、壁面部25bが係合部26bに接触した状態で組み付けられ、上述した第1の調整部19aを構成するヨーク片18aに取り付けられている。
以上のような取付部材25及び調整部材26を備える第2の調整部19bは、調整部材26がフォーカス方向Fに駆動されることで、摺動部26aが傾斜面部25aに摺動しながらフォーカス方向Fに移動し、摺動部26aが傾斜面部25aに摺動することで、取付部材25をタンジェンシャル方向Tzに移動させる。
また、第2の調整部19bは、調整部材26がトラッキング方向Tに駆動されることで、係合部26bが壁面部25bに係合して、トラッキング方向Tに移動し、係合部26bが壁面部25bに係合しているので、取付部材25をトラッキング方向Tに移動させる。
すなわち、第2の調整部19bは、調整部材26をフォーカス方向Fに駆動することで、取付部材25に取り付けた第1のマグネット13の第1のマグネット片13mをタンジェンシャル方向Tzに移動させ、調整部材26をトラッキング方向Tに駆動することで、取付部材25に取り付けた第1のマグネット13の第1のマグネット片13mをトラッキング方向Tに移動させる。尚、第2の調整部19bは、上述のように、取付部材25及び調整部材26からなる構成としたが、このような形式に限られるものではなく、第1のマグネット13の第1のマグネット片13mをタンジェンシャル方向Tz及びトラッキング方向Tに移動させる構成であればよい。
上述のように、第1の調整部19a及び第2の調整部19bからなる位置調整機構19を備えることにより、まず、ヨーク片18aを所望の位置に移動させることで、第1のマグネット13の第2及び第3のマグネット片13l,13rと、この第2及び第3のマグネット片13l,13rの各分割領域13c,13d,13g,13hに対向するトラッキングコイル11a,11bとの間隔、すなわち磁気ギャップを調整することができ、その後に、調整部材26により取付部材25を所望の位置に移動させることで、第1のマグネット13の第1のマグネット片13mと、この第1のマグネット片13mの各分割領域13a,13dに対向するフォーカスコイル12aとの間隔を調整することができる。
すなわち、光ピックアップ1は、第1及び第2の調整部19a,19bからなる位置調整機構19により、各コイル11a,11b,12aに対する各第1乃至第3のマグネット片13m,13l,13rとの距離、すなわち磁気ギャップを調整することにより、各コイル11a,11b,12aに対する磁界の強さを調整することができ、ローリングXro、ピッチングYro、ヨーイングZro等の揺動動作を低減するように磁界の強さを調整して、各方向の揺動動作による不要共振の発生を抑えて良好なサーボ特性を得ることができる。
尚、光ピックアップ1の位置調整機構19は、上述した第1及び第2の調整部19a,19bからなる構成に限られるものではなく、所定の間隔を有して配置される第1乃至第3のマグネット片13m,13l,13rをそれぞれ単独で移動させるような構成であってもよく、また、移動させるための形式としても上述の形式に限られるものではなく、第1乃至第3のマグネット片13m,13l,13rを単独又はこれらの組み合わせたものをタンジェンシャル方向及び/又はトラッキング方向に移動させることができる形式であればよい。
尚、上述した光ピックアップ1では、可動部側に配置された第1のマグネット13を第1乃至第3のマグネット片で構成するようにしたが、第2のマグネットを複数のマグネット片を所定の間隔を有して配置することによって形成され、この複数のマグネット片の少なくとも一のマグネット片をタンジェンシャル方向に移動させて磁気ギャップを調整するように構成してもよいし、さらに、第1及び第2のマグネットを複数のマグネット片を所定の間隔を有して配置するように構成してもよい。
また、光ピックアップ1は、左右一対ずつの支持アーム6a〜6dを介してレンズホルダ2を支持した支持体3をベース8に対して傾動可能に支持する支持部材4と、支持部材4に傾動可能に支持された支持体3を光ディスク102の傾きに応じてタンジェンシャル方向Tzを軸とした軸回り方向であるチルト方向に傾斜させる駆動手段5とを備える。
支持部材4は、図2及び図14に示すように、帯状の板ばね材を折り曲げて形成したもので、支持体3に固定される支持体取付片42と、支持体取付片42の両端から延長された一対の脚片41,41とを備える。これら脚片41,41の先端部からは、支持部材4をベース8に取り付けるためのベース取付片43,43が設けられている。支持体取付片42の中央には、貫通穴42aが設けられている。
駆動手段5は、支持体3の下面に取り付けられるチルト用のコイル51と、このコイル51に対向してベース8に取り付けられるチルト用の二極着磁マグネット52とから構成される。二極着磁マグネット52は、平板状に形成されており、ベース8上に接着剤等により固定されている。
支持部材4は、チルト用コイル51が接合された取付部材51aに差し込まれることでチルト用コイル51と一体化されるとともに、支持体取付片42を支持体3の下面側に接合して固定ねじにより螺合されることにより支持体3に固定される。支持部材4は、支持体取付片42上に支持体3を載置して固定されるとともに、ベース取付片43,43がベース8に固定されることにより、支持体3をベース8に対して傾動可能に支持する。
この支持部材4並びに上述した支持体3及び支持アーム6a〜6dは、レンズホルダ2をフォーカス方向F及びトラッキング方向Tに移動可能に支持する変位支持機構として機能する。
二極着磁マグネット52は、図2及び図14に示すように、第1及び第2の対物レンズ21,22のフォーカス方向F及びトラッキング方向Tに垂直なタンジェンシャル方向Tzを分極線としてN極とS極が配置されるように固定される。また、支持部材4は、各脚片41と支持体取付片42との連結部とされている折り曲げ部及び各脚片41とベース取付片43との連結部とされている曲げ部が、タンジェンシャル方向Tzと平行となるように固定される。さらに、支持部材4は、支持体3に対してガタが生じないように固定される。
また、支持部材4のベース取付片43,43にはそれぞれ貫通穴43a,43aが設けられ、ベース8には、各貫通穴43a,43aに挿通される図示しない固定ねじが螺合するねじ穴が設けられている。支持部材4は、ベース取付片43,43の貫通穴43a,43aそれぞれに固定ねじを挿通し、これらねじをねじ穴に螺合することでベース8に固定される。これにより、支持体3は、支持部材4の一対の脚片41,41を介してベース8に支持される。
ところで、支持部材4を構成する一対の脚片41,41は、図15に示すように、支持体取付片42側からベース取付片43,43側に向かって間隔が広がるように傾斜して非平行に設けられている。そして、互いに傾斜された一対の脚片41,41は、支持体取付片42上に支持された支持体3側に向かって延長した仮想線L1,L2の交点Oと同じ高さに対物レンズ21,22の重心の高さが略一致するように形成されている。したがって、支持部材4は、全体で台形状に形成されている。
また、二極着磁マグネット52は、これら一対の脚片41,41の間でコイル51と対向するようにしてベース8上に固定される。
そして、チルト用のコイル51に駆動電流が供給されると、コイル51に流れる電流と、二極着磁マグネット52の磁界との作用により、二極着磁マグネット52に対してコイル51を動かす力、すなわち、ベース8に対して支持部材4及びこれに支持された支持体3を駆動する力が発生する。支持部材4は、板ばね等の弾性部材により形成され、一対の非平行な脚片41,41を有し、全体で台形状をなす支持部材4で支持されているので、駆動力を受けたとき、支持部材4の形状に倣ってその姿勢が可変される。
ところで、支持部材4は、ねじれに対しては剛性を持つように所定の幅を有する。そして、支持部材4は支持体取付片42が支持体3に固定され、取付片43がベース8に固定されることで、駆動力を受けたときに各脚片41,41が弓なりに弾性変形することができる。また、脚片41,41と支持体取付片42との間の連結部となる折り曲げ部及び脚片41,41とベース取付片43、43との連結部となる折り曲げ部も弾性変形することができる。
次に、上述したような支持体3を駆動する駆動手段5を備えた光ピックアップ1の動作を説明する。
光ピックアップ1は、駆動手段5のコイル51に給電がされていない状態では、図15に示すように、支持部材4が変形することなく中立状態にある。このとき、支持部材4は、レンズホルダ2に支持された第1及び第2の対物レンズ21,22が水平となるように形状等が設定されている。
図15に示す状態において、コイル51に駆動電流が供給されると、二極着磁マグネット52の磁界中のコイル51に電流が流れることで、支持体3を二極着磁マグネット52の延在方向であるトラッキング方向Tに沿って略水平方向に駆動する力が発生する。支持体3は、非平行な一対の脚片41,41を有する台形の支持部材4により支持されているので、駆動力を受けたとき、支持体3の姿勢が支持部材4の形状に倣って制御される。
すなわち、支持体3を略水平方向に駆動する力が加わると、図16に示すように、支持部材4の一方の脚片41はベース8の平面に対する角度が小さくなる矢印a方向に弾性変形し、他方の脚片41はベース8の平面に対する角度が大きくなる矢印b方向に弾性変形する。これにより、支持体3は、図16中矢印c方向に傾く。このとき、支持体3は、図15に示す中立状態にある一対の脚片41,41の延長線上の交点Oを中心として回転する。
支持体3は、4本の支持アーム6a〜6dによりレンズホルダ2を支持しているので、支持体3が傾斜することで、レンズホルダ2が傾斜する、これにより、所定の制御信号に応じた駆動電流をコイル51に供給することで、レンズホルダ2に支持された第1及び第2の対物レンズ21,22の光軸を、光ディスクの反り等に対応させて傾斜させるチルト角の制御を行うことができる。支持体3の傾斜の方向は、コイル51に供給される駆動電流の向きで切り換えられる。また、支持体3の傾斜の角度は、コイル51に供給される駆動電流電圧値により所定の角度に調整できる。
上述したように、支持部材4を構成する互いに傾斜された一対の脚片41,41は、支持体取付片42上に支持された支持体3側に向かって延長した仮想線L1,L2の交点Oと同じ高さに対物レンズ21,22の重心の高さとを略一致させてあるので、レンズホルダ2は、対物レンズ21,22の重心を通る軸を中心とした回転を行う。これにより、対物レンズ21,22が水平な状態と傾斜した状態とで、光軸はほぼ一致している。
このように、駆動手段5は、チルト用のコイル51に駆動電流を流すことで、支持体3をチルト方向に傾斜させる駆動力を支持体3に付与することができ、支持体3に支持されたレンズホルダ2及び対物レンズ21,22を傾斜させることができる。
光ピックアップ1は、支持体3に対して駆動手段5から駆動力を付与すると、支持部材4の一対の脚片41,41が変位し、支持体3を傾動させることでレンズホルダ2が変位され、対物レンズ21,22を傾斜させることができ、したがって、光ディスクの反り等に応じて、対物レンズ21,22を傾けることができる。また、支持部材4で支持した支持体3を駆動するので、レンズホルダ2の構成を変更することなく、対物レンズ21,22を光ディスクの反り等に応じて傾ける構成を付加することができる。
尚、上述した支持部材4を用いた構成では、支持体3は、正確に一点を中心とする回転動作を行っていない。このため、支持体3を傾斜させてレンズホルダ2を回転させると、第1及び第2の対物レンズ21,22はフォーカス方向及びトラッキング方向にも微小量移動する。このため、必要に応じてフォーカス補正やトラッキング補正を行う。また、レンズホルダ2を含む支持体3の傾斜による対物レンズ21,22の光軸に対する微小移動量を予め測定し、支持体3の傾斜量に応じてフォーカス補正及びトラッキング補正を行ってもよい。
次に、レンズホルダ2を支持した支持体3を傾動させる制御系を図17を参照して説明する。
図17は、光ピックアップ1の制御系を示すブロック図であり、図2及び図14に示すコイル51に供給する制御信号を得るため、例えば、光ディスク102の傾きを検出する検出装置としての傾き検出センサ55を備える。そして、傾き検出センサ55の出力に応じて、コイル駆動回路56はコイル51に制御信号を印加し、レンズホルダ2を光ディスク102の反り等によるディスク面の傾きに合わせて回転させる。尚、この動作は、光ディスク102がスピンドルモータ103に最初に装着されたときに行い、再生中等は、補正されたレンズホルダ2の傾きを維持する。ここでは、傾き補正を静的に行うようにしたが、後述するフォーカス制御及びトラッキング制御と同様に、チルト制御信号を常時検出し、このチルト制御信号に応じて記録・再生中に動的に傾き補正を行うようにしてもよい。
また、光ディスクの傾きは、図示しない光検出器の出力にノイズとなって現れるため、傾き検出センサを用いず、光検出器の出力のノイズが少なくなる方向にレンズホルダ2を傾斜させるように駆動手段5を制御するような制御機能を持たせてもよい。
以上のように、支持体3を駆動する駆動手段5を設けてレンズホルダ2を傾斜させる構成とすれば、光ディスクの傾斜を検出する手段を設けることで、個々の光ディスクの反り等に対応した量だけ第1及び第2の対物レンズ21,22を傾動させて、第1及び第2の対物レンズ21,22の光軸が光ディスクの面に対して垂直となるように補正できる。これにより、光ディスクの信号記録面に光ビームが集光されて形成される光スポットの形状を常に適正なものとできる。また、人手によりレンズホルダ2の傾きを調整する作業も不要となる。
次に、レンズホルダ2のフォーカス制御及びトラッキング制御について説明する。フォーカスコイル12a,12bに再生信号から生成したフォーカス制御信号に応じた駆動電流が供給されると、フォーカスコイル12a,12bに流れる電流と、ヨーク18及びヨーク片18a,18aと、これらヨーク片18a,18aに支持された第1及び第2のマグネット13,14とによって形成された磁界との作用により生ずる力で、レンズホルダ2を駆動電流の向きに応じて、第1及び第2の対物レンズ21,22の光軸方向と平行な上昇あるいは下降させる方向の力が生じる。レンズホルダ2は、4本の支持アーム6a〜6dの一端部に支持されているので、昇降する方向の力を受けると、スピンドルモータ103によって回転される光ディスク102に対して平行な姿勢を保ったまま上下に昇降する。これにより、対物レンズ21,22が光軸に沿った方向にフォーカス制御され、対物レンズ21,22からの光スポットが光ディスクのトラック上に合焦点される。
また、トラッキングコイル11a〜11dに再生信号から生成したトラッキング制御信号に応じた駆動電流が供給されると、このコイル11に流れる電流と、ヨーク18及びヨーク片18a,18aと、これらヨーク片18a,18aに支持された第1及び第2のマグネット13,14とによって形成された磁界との作用により生ずる力で、レンズホルダ2を電流の向きに応じて、スピンドルモータ103によって回転される光ディスク102の内周方向、又は光ディスク102の外周方向へ移動させる力が生じる。レンズホルダ2は、4本の支持アーム6a〜6dの一端部に支持されているので、光ディスク102の平面と平行な方向に移動する方向の力を受けると、光ディスク102に形成された記録トラックの法線方向とほぼ平行な方向に移動変位する。これにより第1及び第2の対物レンズ21,22が光ディスク102の径方向に移動制御されるトラッキング制御が行われ、第1及び第2の対物レンズ21,22から出射された光ビームが所望の記録トラックをトレースすることができる。
尚、このフォーカス制御及びトラッキング制御による反力が支持アーム6a〜6dを介して支持体3に伝わるが、支持部材4は、レンズホルダ2を移動させる力では変形しないように形成されている。
以上のように構成された光ピックアップ1は、各トラッキングコイル11a〜11d及び各フォーカスコイル12a,12b並びに第1及び第2のマグネット13,14を備えることにより、支持アーム6a〜6dを弾性変位させて、レンズホルダ2に保持された対物レンズ21,22をフォーカス方向F及びトラッキング方向Tに駆動変位させることができる。
また、光ピックアップ1は、チルト用コイル51及び二極着磁マグネット52を備えることにより、支持部材4を弾性変位させて、支持体3及びレンズホルダ2に保持された対物レンズ21,22をタンジェンシャル方向Tzを軸とした軸回り方向であるチルト方向に駆動変位させることができる。
また、光ピックアップ1は、2つの対物レンズ21,22を共通のレンズホルダ2に取り付けた場合においても、部品点数を増加することなくチルト角の調整が可能となり、複数の対物レンズ21,22を用いることによる可動部の重量化を抑え、対物レンズ21,22を少ない駆動電流により安定して駆動制御することができる。
また、光ピックアップ1は、対物レンズ21,22を少ない駆動電流により安定して駆動制御することができる光ピックアップ1を用いた光ディスク装置は、省電力化を実現できるばかりか、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号及びチルト制御信号に応じて対物レンズ21,22の正確に駆動変位することができ、情報信号の記録又は再生特性の向上を実現できる。
本発明を適用した光ピックアップ1は、第1及び第2のマグネットの少なくとも一方のマグネット13を複数のマグネット片13m、13l、13rを所定の間隔を有して配置することによって形成し、この複数のマグネット片の少なくとも一のマグネット片を位置調整機構19によりタンジェンシャル方向に移動させる構成により、このマグネット片に対向するコイルとの間隔、すなわち、磁気ギャップを調整し、このコイルに対して形成される磁界の強さを調整することで、このコイルの駆動推力を調整することができ、ローリングXro,ピッチングYro、ヨーイングZro等の不要共振を低減させることができる。そして、光ピックアップ1は、不要共振による伝達関数の位相まわり、サーボ応答の劣化を防止することができ、光ディスクに対して情報信号の良好な記録及び/又は再生を行うことを可能とする。
すなわち、本発明を適用した光ピックアップ1は、フォーカスコイル12aに対向する第1のマグネット13の第1のマグネット片13mを、第2の調整部19bによりタンジェンシャル方向Tzに移動させることで、この第1のマグネット片13mとコイル12aとの磁気ギャップを調整し、このフォーカスコイル12aに対して形成される磁界の強さを調整することで、フォーカス方向の駆動推力を調整して、ピッチングYroを低減させることができ、良好なサーボ特性を得ることができる。
また、本発明を適用した光ピックアップ1は、トラッキングコイル11a,11b及びフォーカスコイル12aに対向する第1のマグネット13の第1乃至第3のマグネット片13m,13l,13rを、第1の調整部19aによりタンジェンシャル方向Tzに移動させることで、この第1乃至第3のマグネット片13m,13l,13rと各コイル11a,11b,12aとの磁気ギャプを調整し、このトラッキングコイル11a,11b及びフォーカスコイル12aに対して形成される磁界の強さを調整することで、トラッキング方向及びフォーカス方向の駆動推力を調整して、ローリングXro、ピッチングYro、ヨーイングZroを低減させることができ、良好なサーボ特性を得ることができる。
また、本発明を適用した光ピックアップ1は、トラッキングコイル11a,11b及びフォーカスコイル12aに対向する第1のマグネット13の第1乃至第3のマグネット片13m,13l,13rを、第1の調整部19aによりタンジェンシャル方向Tzに移動させることで、この第1乃至第3のマグネット片13m,13l,13rと各コイル11a,11b,12aとの磁気ギャプを調整し、さらに、フォーカスコイル12aに対向する第1のマグネット13の第1のマグネット片13mを、第2の調整部19bによりタンジェンシャル方向Tzに移動させることで、第1の調整部19aの動作によりローリングXro、ヨーイングZroを低減するとともに、第2の調整部19bの動作により、ピッチングYroを低減することができ、さらに、良好なサーボ特性を得ることができる。
さらに、本発明を適用した光ピックアップ1は、トラッキングコイル11a,11b及びフォーカスコイル12aに対向する第1のマグネット13の第1乃至第3のマグネット片13m,13l,13rを、第1の調整部19aによりトラッキング方向Tに移動させることで、各コイル11a,11b,12aに対する第1乃至第3のマグネット片13m,13l,13rの各分割領域の位置を調整することができるとともに、特に、トラッキングコイル11a,11bに対して形成される磁界の強さを調整し、このトラッキングコイル11a,11bに対して形成される磁界の強さを調整することで、トラッキングの駆動推力を調整して、ピッチングYroを低減させることができ、良好なサーボ特性を得ることができる。
また、本発明を適用した光ピックアップ1は、レンズホルダ2を支持体3により支持し、この支持体3を支持部材4によりベース8に対して傾動可能に支持する構成を備えることにより、対物レンズ21,22をフォーカス方向F、トラッキング方向T及びチルト方向の3軸方向に駆動可能にするとともに、3軸方向に駆動可能な構成とすることにより発生するおそれがある不要共振を上述の位置調整機構19により十分に低減することを可能とし、良好なサーボ特性を得ることができる。
尚、上述では、光ピックアップ1の第1のマグネット13及びこれに対向する各コイル11a,11b,12aは、上述の図6に示すように構成したが、これに限られるものではなく、図18に示すように構成してもよい。
すなわち、光ピックアップ1を構成する第1のマグネット63は、図2に示す上述した第1のマグネット13と同様に、レンズホルダ2に対してタンジェンシャル方向Tzに対向して配置されている。第1のマグネット63は、図18に示すように、それぞれの領域内で磁化方向をタンジェンシャル方向Tzのいずれか一方に向けて着磁された第1乃至第8の分割領域63a〜63hを有する。
また、第1のマグネット63は、複数のマグネット片を所定の間隔を有して配置することによって形成されている。すなわち、第1のマグネット63は、それぞれの領域内で磁化方向をタンジェンシャル方向Tzのいずれか一方に向けて着磁された第1乃至第4の分割領域63a,63b,63c,63dを有する第1のマグネット片63mと、第1のマグネット片63mのトラッキング方向Tの一方の側に配置され、それぞれの領域内で磁化方向をタンジェンシャル方向Tzのいずれか一方に向けて着磁された第5及び第6の分割領域63e,63fを有する第2のマグネット片63lと、第1のマグネット片63mのトラッキング方向Tの他方の側に配置され、それぞれの領域内で磁化方向をタンジェンシャル方向Tzのいずれか一方に向けて着磁された第7及び第8の分割領域63g,63hを有する第3のマグネット片63rとを有する。このように、第1のマグネット63は、3分割された複数のマグネット片63m,63l,63rを所定の間隔を有して配置することによって構成されている。ここで、所定の間隔とは、位置調整機構19によりタンジェンシャル方向Tz及びトラッキング方向Tに移動するのに必要な間隔、及び、これらのマグネット片13m,13l,13rにより形成される磁界を考慮して決定される。
次に、この第1のマグネット63の着磁パターンについて説明する。
まず、第1のマグネット63の第1のマグネット片63mは、図18に示すように、トラッキング方向T及びフォーカス方向Fにそれぞれ2分割されて、第1乃至第4の分割領域63a〜63dが略矩形状に形成されている。第1の分割領域63aは、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。
第2の分割領域63bは、第1の分割領域63aのトラッキング方向Tに隣接して配置され、第1の分割領域63aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。ここで、第2の分割領域63bは、第1の分割領域63aのトラッキング方向Tであって、第3のマグネット片63r側に配置されている。
第3の分割領域63cは、第1の分割領域63aのフォーカス方向Fに隣接して配置され、第1の分割領域63aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。ここでは、第3の分割領域63cは、第1の分割領域63aのフォーカス方向Fの光ディスク102から離間する側、すなわち、ベース8側に配置されている。
第4の分割領域63dは、第2の分割領域63bのフォーカス方向Fに隣接して配置され、第2の分割領域63bと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。このように、第1のマグネット片63mは、所謂四極着磁されている。
第1のマグネット63の第2のマグネット片63lは、フォーカス方向Fに2分割されて、第5及び第6の分割領域63e,63fが略矩形状に形成されている。
第5の分割領域63eは、第1のマグネット片63mの第1の分割領域63aのトラッキング方向Tに所定の間隔を有して配置されており、第1の分割領域63aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。
第6の分割領域63fは、第5の分割領域63eのフォーカス方向Fに隣接して配置され、第5の分割領域63eと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。このように、第2のマグネット片63lは、所謂二極着磁されている。
第1のマグネット63の第3のマグネット片63rは、フォーカス方向Fに2分割されて、第7及び第8の分割領域63g,63hが略矩形状に形成されている。
第7の分割領域63gは、第1のマグネット片63mの第2の分割領域63bのトラッキング方向Tに所定の間隔を有して配置されており、第2の分割領域63bと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。
第8の分割領域63hは、第7の分割領域63gのフォーカス方向Fに隣接して配置され、第7の分割領域63gと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。このように、第3のマグネット片63rは、所謂二極着磁されている。
尚、上述した、第1のマグネット63の第1乃至第8の分割領域63a〜63hのS極、N極は、逆であってもよい。
このような着磁パターンを有する第1のマグネット63に対向して、レンズホルダ2の側面には、トラッキングコイル61a及びフォーカスコイル62a,62bが設けられている。第1のマグネット63は、対向して配置される各コイル61a,62a,62bに所定の磁界を与える。
トラッキングコイル61aは、図18に示すように、第1のマグネット片63mのトラッキング方向Tに隣接する第1及び第2の分割領域63a,63bとに対応してトラッキング方向Tに駆動力を発生させる。
また、フォーカスコイル62a,62bは、それぞれ、第2のマグネット片63lのフォーカス方向Fに隣接する第5及び第6の分割領域63e,63fと、第3のマグネット片63rのフォーカス方向Fに隣接する第7及び第8の分割領域63g,63hとに対応してフォーカス方向Fに駆動力を発生させる。
このように、トラッキングコイル61aがレンズホルダ2のトラッキング方向Tの略中心線上に配置され、フォーカスコイル62a,62bがこのトラッキングコイル61aのトラッキング方向Tの両側の略対称な位置に配置され、これらのコイル61a,62a,62bがフォーカス方向Fに一部重複した位置に配置されていることにより、レンズホルダ2のフォーカス方向Fの寸法を縮小して装置の薄型化及び小型化を実現でき、さらに、各コイルの駆動バランスを良好にすることができる。
そして、第1のマグネット63のマグネット片63m,63l,63rは、上述した第1のマグネット13と同様に、第1の調整部19aを構成するヨーク片18aに取り付けられ、第1の調整部19aにより、レンズホルダ2に対してタンジェンシャル方向Tz及びトラッキング方向Tに移動される。
また、第1のマグネット63の第1のマグネット片63mは、第1のマグネット片13mと同様に、取付部材25のマグネット取付部25cに取り付けられて、この取付部材25、調整部材26等からなる第2の調整部19bにより、レンズホルダ2に対してタンジェンシャル方向Tz及びトラッキング方向Tに移動される。
以上のような第1のマグネット63及びこれに対向する各コイル61a,62a,62bを有するように構成した光ピックアップ1についても、上述の場合と同様に、第1及び第2の調整部19bからなる位置調整機構19により、各コイル61a,62a,62bに対する各第1乃至第3のマグネット片63m,63l,63rとの距離、すなわち磁気ギャップを調整することにより、各コイル61a,62a,62bに対する磁界の強さを調整することができ、ローリングXro、ピッチングYro、ヨーイングZro等の揺動動作を低減するように磁界の強さを調整して、各方向の揺動動作による不要共振の発生を抑えて良好なサーボ特性を得ることができる。
本発明を適用した光ピックアップ1は、第1及び第2のマグネットの少なくとも一方のマグネット63を複数のマグネット片63m、63l、63rを所定の間隔を有して配置することによって形成し、この複数のマグネット片の少なくとも一のマグネット片を位置調整機構19によりタンジェンシャル方向Tzに移動させる構成により、このマグネット片に対向するコイルとの間隔、すなわち、磁気ギャップを調整し、このコイルに対して形成される磁界の強さを調整することで、このコイルの駆動推力を調整することができ、ローリングXro,ピッチングYro、ヨーイングZro等の不要共振を低減させることができる。そして、光ピックアップ1は、不要共振による伝達関数の位相まわり、サーボ応答の劣化を防止することができ、光ディスクに対して情報信号の良好な記録及び/又は再生を行うことを可能とする。
すなわち、本発明を適用した光ピックアップ1は、トラッキングコイル61aに対向する第1のマグネット63の第1のマグネット片63mを、第2の調整部19bによりタンジェンシャル方向Tzに移動させることで、この第1のマグネット片63mとコイル61aとの磁気ギャップを調整し、このトラッキングコイル61aに対して形成される磁界の強さを調整することで、トラッキング方向の駆動推力を調整して、ローリングXro、ヨーイングZroを低減させることができ、良好なサーボ特性を得ることができる。
また、本発明を適用した光ピックアップ1は、トラッキングコイル61a及びフォーカスコイル62a,62bに対向する第1のマグネット63の第1乃至第3のマグネット片63m,63l,63rを、第1の調整部19aによりタンジェンシャル方向Tzに移動させることで、この第1乃至第3のマグネット片63m,63l,63rと各コイル61a,62a,62bとの磁気ギャプを調整し、このトラッキングコイル61a及びフォーカスコイル62a,62bに対して形成される磁界の強さを調整することで、トラッキング方向及びフォーカス方向の駆動推力を調整して、ローリングXro、ピッチングYro、ヨーイングZroを低減させることができ、良好なサーボ特性を得ることができる。
また、本発明を適用した光ピックアップ1は、トラッキングコイル61a及びフォーカスコイル62a,62bに対向する第1のマグネット63の第1乃至第3のマグネット片63m,63l,63rを、第1の調整部19aによりタンジェンシャル方向Tzに移動させることで、この第1乃至第3のマグネット片63m,63l,63rと各コイル61a,62a,62bとの磁気ギャプを調整し、さらに、トラッキングコイル61aに対向する第1のマグネット63の第1のマグネット片63mを、第2の調整部19bによりタンジェンシャル方向Tzに移動させることで、第1の調整部19aの動作によりピッチングYroを低減するとともに、第2の調整部19bの動作により、ローリングXro、ヨーイングZroを低減することができ、さらに、良好なサーボ特性を得ることができる。
さらに、本発明を適用した光ピックアップ1は、トラッキングコイル61a及びフォーカスコイル62a,62bに対向する第1のマグネット63の第1乃至第3のマグネット片63m,63l,63rを、第1の調整部19aによりトラッキング方向Tに移動させることで、各コイル61a,62a,62bに対する第1乃至第3のマグネット片63m,63l,63rの各分割領域の位置を調整することができるとともに、さらに、第2の調整部19bにより第1のマグネット片63mをトラッキング方向Tに移動させることで、トラッキングコイル61aに対する第1のマグネット片63mの各分割領域の位置を調整することがで、このトラッキングコイル61aに対して形成される磁界の強さを調整し、このトラッキングコイル61aに対して形成される磁界の強さを調整することで、トラッキングの駆動推力を調整して、特にピッチングYroを低減させることができ、良好なサーボ特性を得ることができる。
また、上述では、光ピックアップ1の第2のマグネット14は、上述の図7に示すように構成したが、これに限られるものではなく、図19に示す第2のマグネット14Aのように構成してもよい。
すなわち、第2のマグネット14Aは、図2に示す上述した第2のマグネット14と同様に、レンズホルダ2に対して第1のマグネット13と反対側にタンジェンシャル方向Tzに対向して配置されている。この第2のマグネット14Aは、図19(a)に示すように、上述した第2のマグネット14と同じ着磁パターンを有し、すなわち、第11乃至第16の分割領域14a〜14fを有し、且つ、図19(b)及び図20に示すように、第1のマグネット13に対向する内面側のフォーカス方向Fの両端に設けられる第1及び第2のテーパ部14g,14hと、この第1及び第2のテーパ部14g,14hのフォーカス方向Fの間に設けられる平坦部14iとを有する。
このテーパ部14g,14hを有するマグネット14Aを備えた光ピックアップ1は、第2のマグネット14Aに第1及び第2のテーパ部14g,14hを設けることで、フォーカス方向Fに駆動され、レンズホルダ2が図20中矢印d方向に円弧状に駆動変位された際にも、第3及び第4のトラッキングコイル11c,11d並びに第2のフォーカスコイル12bと、第2のマグネット14Aの内面との距離の変動を抑えることができ、すなわち、第2のマグネット14Aの各分割領域14a〜14fにより形成される磁界のこれらの各コイル11c,11d,12bに対しての影響の変化を抑えることができ、これらの各コイル11c,11d,12bによるフォーカス方向F及びトラッキング方向Tの駆動力が変動してしまうことを防止することができる。ここで、第1及び第2のテーパ部14g,14hは、レンズホルダ2の対向する側面及びこの側面に配置される各コイル11c,11d,12bから離間する方向に向けて傾斜して形成される。換言すると、テーパ部14gと、テーパ部14hとの間の平坦部14iが突状に形成されるように構成される。そして、支持部側のマグネット14Aに、この離間する方向に向けて傾斜したテーパ部14g,14hを形成することにより、レンズホルダ2が円弧状に駆動変位された際にも、各コイル11c,11d,12bとマグネット14Aとの間隔の変動を抑えることができ、各コイル11c,11d,12bに対して形成される磁界の強さの変化を低減できる。
ここで、第1及び第2のマグネットの少なくとも一方の互いに対向する内面側のフォーカス方向Fの両端にテーパ部を設けることについて説明する。上述のような光ピックアップにおいて、不要共振の発生する要因の一つとして、レンズホルダ2をフォーカス方向Fに駆動したときに、レンズホルダが円弧状に移動することにより、レンズホルダに設けられたフォーカスコイル及びトラッキングコイルと、支持体3に近い側のマグネットとのギャップ、すなわち間隔が狭くなり、フォーカスコイル及びトラッキングコイルと、支持体3から遠い側のマグネットとのギャップ、すなわち間隔が広くなることが挙げられる。すなわち、フォーカスコイル及びトラッキングコイルと、これと対向するマグネットとの間隔が変化することで、これらの各コイルに対する磁界の強さが変化してしまい、これらの各コイルによる駆動推力のバランスがくずれて、特に、ピッチングYro、ヨーイングZro等の不要共振が発生するおそれがある。
光ピックアップ1の第2のマグネット14Aには、フォーカス方向Fの両端にレンズホルダ2から離間する方向に向けて形成されたテーパ部14g,14hが設けられていることにより、レンズホルダ2がフォーカス方向Fに駆動され図20中矢印d方向に円弧状に変位された場合にも、レンズホルダ2の側面に設けられたフォーカスコイル12b及びトラッキングコイル11c,11dと、支持体3に近い側のマグネット14との間隔が狭くなることを防止でき、すなわち、これらの各コイルに形成される磁界の強さの変化を低減できる。
テーパ部を有する第2のマグネット14Aを備える光ピックアップ1は、第1及び第2のマグネット13、14Aの少なくとも一方のマグネット14Aに他方のマグネット13に対向する内面側のフォーカス方向Fの両端にテーパ部14g,14hを形成するように構成したことにより、レンズホルダ2がフォーカス方向Fに駆動変位された場合に、フォーカスコイル及びトラッキングコイルに対して形成される磁界の強さの変化を低減し、特にピッチングYro、ヨーイングZro等の不要共振をさらに低減させることができる。そして、光ピックアップ1は、不要共振による伝達関数の位相まわり、そしてサーボ応答の劣化等を防止することができ、光ディスクに対して情報信号の良好な記録及び/又は再生を行うことを可能とする。
尚、ここでは、第2のマグネット14Aにテーパ部14g,14hを設けるように構成したが、これに限られるものではなく、例えば、第1及び第2のマグネット13,14が互いに対向する内面側のフォーカス方向Fの両端にテーパ部を有するように構成してもよい。
すなわち、図21に示すように、レンズホルダ2に対してタンジェンシャル方向Tzに対向して配置され、上述した第1のマグネット13と同じ着磁パターンを有し、且つ第2のマグネット14Aに対向する内面側のフォーカス方向Fの両端に設けられる第1及び第2のテーパ部13A1、13A2と、この第1及び第2のテーパ部13A1,13A2のフォーカス方向Fの間に設けられる平坦部13A3とを有する第1のマグネット13Aと、レンズホルダ2に対してこの第1のマグネット13Aと反対側にタンジェンシャル方向Tzに対向して配置され、上述と同様の構成とされた第2のマグネット14Aとを、上述した第1及び第2のマグネット13,14と同様に、各ヨーク片18a、18bに取り付けるように構成してもよい。ここで、第1及び第2のテーパ部13A1,13A2は、マグネット片13m,13l,13rのいずれにも設けるように構成するが、これに限られるものではなく、例えば、トラッキングコイルに対向するマグネット片13m,13rにのみ設けるように構成してもよい。
図21に示すように、第2のマグネット14Aに加えて、第1のマグネット13Aにも、テーパ部13A1,13A2を設けるように構成することで、フォーカス方向Fに駆動され、レンズホルダ2が円弧状に駆動変位された際にも、第1及び第2のトラッキングコイル11a,11b並びに第1のフォーカスコイル12aと、第1のマグネット13Aの内面との距離の変動を抑えることができ、すなわち、第1のマグネット13Aの各分割領域により形成される磁界のこれらの各コイル11a,11b,12aに対しての影響の変化を抑えることができ、これらの各コイル11a,11b,12aによるフォーカス方向F及びトラッキング方向Tの駆動力が変動してしまうことを防止することができる。ここで、テーパ部13A1,13A2は、上述した第2のマグネット14Aのテーパ部14g,14hとタンジェンシャル方向Tzにおいて反対方向に形成されている。すなわち、テーパ部13A1,13A2は、レンズホルダ2の対向する側面及びこの側面に配置される各コイル11a,11b,12aに近接する方向に向けて傾斜して形成される。換言すると、テーパ部13A1と、テーパ部13A2との間の平坦部13A3が凹状に形成されるように構成される。このように、支持部側から離間する側のマグネット13Aに、この近接する方向に向けて傾斜したテーパ部13A1,13A2を形成することにより、レンズホルダ2が円弧状に駆動変位された際にも、各コイル11a,11b,12aとマグネット13Aとの間隔の変動を抑えることができ、各コイル11a,11b,12aに対して形成される磁界の強さの変化を低減できる。
さらに、第2のマグネットにはテーパを設けることなく、第1のマグネットが第2のマグネットに対向する内面側のフォーカス方向Fの両端にテーパ部を有するように構成してもよい。
また、第1及び/又は第2のマグネットに形成されるテーパの形状は、上述に限られるものではなく、図22(a)、図22(b)及び図22(c)のように形成してもよい。すなわち、図22(a)に示す第1及び第2のマグネット13B,14Bのように、フォーカス方向Fの対物レンズ21,22に近い側である上側に設けられた第1のテーパ部13B1,14B1のテーパ角度α1と、フォーカス方向Fの対物レンズから遠い側である下側に設けられた第2のテーパ部13B2,14B2のテーパ角度α2とが異なるように形成してもよい。また、図22(b)に示す第1及び第2のマグネット13C,14Cのように、上側の第1のテーパ部13C1,14C1及び下側のテーパ部13C2,14C2に加えて、第1のテーパ部13C1,14C1と第2のテーパ部13C2,14C2との間に第3及び第4のテーパ部13C3,13C4,14C3,14C4からなる突出部、切り込み凹部を設けるように構成してもよい。また、図22(c)に示す第1及び第2のマグネット13D,14Dのように、テーパ部13D1,13D2,14D1,14D2を曲面状に形成してもよい。尚、上述の図22(a)〜図22(c)では、第1及び第2のマグネットの両方にテーパ部を設けるように構成したが、いずれか一方のマグネットにテーパ部を設けるように構成してもよい。
さらに、第1及び第2のマグネットには、上述のテーパに代えて、図22(d)に示す第1及び第2のマグネット13E,14Eのように、上側の第1の段部13E1,14E1及び下側の第2の段部13E2,14E2を形成することで、上述した各テーパ部と同様の効果を有することができる。第1のマグネット13Eに形成された各段部13E1,13E2は、レンズホルダ2側に突出する突状に形成され、第2のマグネット14Eに形成された各段部14E1,14E2は、レンズホルダ2側から離間する側に凹状に形成され、ここでは、各段部13E1,13E2とタンジェンシャル方向Tzの長さが略等しくされている。尚、上述の図22(d)では、第1及び第2のマグネットの両方に段部を設けるように構成したが、いずれか一方のマグネットに段部を設けるように構成してもよい。
また、上述では、第1及び/又は第2のマグネットの対向する内面側のフォーカス方向Fの両端にテーパ部を設けるように構成したが、第1及び第2のマグネットの少なくとも一方が、他方に対向する内面側のトラッキング方向Tの両端にテーパ部を有するように構成してもよい。
すなわち、図23に示すように、レンズホルダ2に対してタンジェンシャル方向Tzに対向して配置され、上述した第1のマグネット13と同じ着磁パターンを有し、且つ第2のマグネット14Fに対向する内面側のトラッキング方向Tの両端に設けられる第1及び第2のテーパ部13F1,13F2と、この第1及び第2のテーパ部13F1,13F2のトラッキング方向Tの間に設けられる平坦部13F3とを有する第1のマグネット13Fと、レンズホルダ2に対してこの第1のマグネット13Fと反対側にタンジェンシャル方向Tzに対向して配置され、上述した第2のマグネット14と同じ着磁パターンを有し、且つ第1のマグネット13Fに対向する内面側のトラッキング方向Tの両端に設けられる第1及び第2のテーパ部14F1,14F2と、この第1及び第2のテーパ部14F1,14F2のトラッキング方向Tの間に設けられる平坦部14F3とを有する第2のマグネット14Fとを、上述した第1及び第2のマグネット13,14と同様に、各ヨーク片18a,18bに取り付けるように構成してもよい。
尚、ここでは、それぞれ上述した第1及び第2のマグネット13,14と同じ着磁パターンを有し、内面側のトラッキング方向Tの両端にテーパ部を設けるように構成した第1及び第2のマグネット13F,14Fについて説明するが、着磁パターンはこれに限られるものではなく、例えば、上述した第1のマグネット63と同じ着磁パターンであってもよい。
図23に示すように、第1及び第2のマグネット13F,14Fに、テーパ部13F1,13F2,14F1,14F2を設けるように構成することで、トラッキング方向Tに駆動され、レンズホルダ2が図23中矢印e方向に円弧状に駆動変位された際にも、第1及び第2のトラッキングコイル11a,11bと、第1のマグネット13Fの内面との距離の変動を抑えることができ、すなわち、第1のマグネット13Fの各分割領域により形成される磁界のこれらの各コイル11a,11bに対しての影響の変化を抑えることができ、また、第3及び第4のトラッキングコイル11c,11dと、第2のマグネット13Fの内面との距離の変動を抑えることができ、すなわち、第2のマグネット14Fの各分割領域により形成される磁界のこれらの各コイル11c,11dに対しての影響の変化を抑えることができ、よって、これらの各コイル11a〜11dによるトラッキング方向Tの駆動力が変動してしまうことを防止できる。ここで、テーパ部13F1,13F2は、レンズホルダ2の対向する側面及びこの側面に配置される各コイル11a,11bに近接する方向に向けて傾斜して形成され、テーパ部14F1,14F2は、レンズホルダ2の対向する側面及びこの側面に配置される各コイル11c,11dから離間する方向に向けて傾斜して形成される。
このように、支持部側から離間する側のマグネット13Fに、この近接する方向に向けて傾斜したテーパ部13F1,13F2を形成することにより、レンズホルダ2がトラッキング方向Tに駆動変位された際にも、各コイル11a,11b,12aとマグネット13Fとの間隔の変動を抑えることができ、各コイル11a,11b,12aに対して形成される磁界の強さの変化を低減できる。また、支持部側のマグネット14Fに、この離間する方向に向けて傾斜したテーパ部14F1,14F2を形成することにより、レンズホルダ2がトラッキング方向Tに駆動変位された際にも、各コイル11c,11d,12bとマグネット14Fとの間隔の変動を抑えることができ、各コイル11c,11d,12bに対して形成される磁界の強さの変化を低減できる。
テーパ部を有する第1及び第2のマグネット13F,14Fを備える光ピックアップ1は、第1及び第2のマグネット13F,14Fの互いに対向する内面側のトラッキング方向Tの両端にテーパ部を形成するように構成したことにより、レンズホルダ2がトラッキング方向Tに駆動変位された場合に、フォーカスコイル及びトラッキングコイルに対して形成される磁界の強さの変化を低減し、ローリングXro、ピッチングYro、ヨーイングZro等の不要共振を低減させることができる。そして、光ピックアップ1は、不要共振による伝達関数の位相まわり、そしてサーボ応答の劣化等を防止することができ、光ディスクに対して情報信号の良好な記録及び/又は再生を行うことを可能とする。
尚、ここでは、第1及び第2のマグネット13F,14Fのトラッキング方向Tの両端にテーパ部を設けるように構成した例について説明したが、第1及び第2のマグネット13F,14Fのいずれか一方であってもよい。
また、上述では第2のマグネットとして、図7及び図19に示すような着磁パターンを有するものを用いたが、光ピックアップ1の第2のマグネットとして、図24に示す第2のマグネット74のように構成してもよい。
すなわち、第2のマグネット74は、図2に示す上述した第2のマグネット14と同様に、レンズホルダ2に対して第1のマグネット13と反対側にタンジェンシャル方向Tzに対向して配置されている。この第2のマグネット74は、図24に示すように、それぞれの領域内で磁化方向をタンジェンシャル方向Tzのいずれか一方に向けて着磁された第11乃至第16の分割領域74a〜74fを有している。
すなわち、図24に示すように、第2のマグネット74の第11の分割領域74aは、フォーカス方向Fの一端側の部分74a1のトラッキング方向Tの寸法が徐々に拡大されるように形成され、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。すなわち、第11の分割領域74aは、上側、すなわち後述する第14の分割領域74dと隣接する側と反対側のフォーカス方向Fの一端側の部分74a1がトラッキング方向の寸法Tが徐々に拡大される所謂台形状に形成されるとともに、その他の部分74a2がトラッキング方向Tの寸法が等しくされる所謂矩形状に形成される。また、第11の分割領域74aは、第1のマグネット13の第1の分割領域13aに対向する領域である。
尚、ここでは、フォーカス方向Fの一端側の部分74a1のトラッキング方向Tの寸法が拡大されるように形成したが、これに限られるものではなく、フォーカス方向Fの一端側又は他端側の部分のトラッキング方向Tの寸法が徐々に拡大又は縮小されるように形成してもよい。第12及び第13の分割領域74b,74cは、第11の分割領域74aのトラッキング方向Tの両側に隣接して配置され、第11の分割領域74aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。
第14の分割領域74dは、第11の分割領域74aのフォーカス方向Fに隣接して配置され、第11の分割領域74aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。
第15及び第16の分割領域74e,74fは、第14の分割領域74dのトラッキング方向Tの両側に隣接して配置され、第14の分割領域74dと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。
第2のマグネット74の第11の分割領域74aのフォーカス方向の一端側の部分74a1が、トラッキング方向の寸法が徐々に拡大されるように形成するように構成することで、レンズホルダ2が図8中矢印d方向に円弧状に駆動変位された際にも、第2のマグネット74の各分割領域74a〜74fにより形成される磁界の第3及び第4のトラッキングコイル11c,11dに対しての影響の変化を抑えることができ、これらの各コイル11c,11dによるトラッキング方向Tの駆動力が変動してしまうことを防止することができる。
上述のように、第11の分割領域74aのフォーカス方向Fの一端側の部分74a1のトラッキング方向Tの寸法が徐々に拡大されるように形成された第2のマグネット74を備える光ピックアップ1は、レンズホルダ2がフォーカス方向Fに駆動変位された場合に、トラッキングコイル11c,11dに対して形成される磁界の強さの変化を低減し、特にヨーイングZro等の不要共振を低減させることができる。そして、光ピックアップ1は、不要共振による伝達関数の位相まわり、そしてサーボ応答の劣化等を防止することができ、光ディスクに対して情報信号の良好な記録及び/又は再生を行うことを可能とする。
尚、上述のような第11乃至第16の分割領域74a〜74fを有する第2のマグネット74においても、上述の図19に示すマグネット14Aと同様に、テーパ部を設けるように構成してもよい。
すなわち、光ピックアップ1の第2のマグネットとして、図25に示す第2のマグネット74Aのように構成してもよい。
第2のマグネット74Aは、図2に示す上述した第2のマグネット14と同様に、レンズホルダ2に対して第1のマグネット13と反対側にタンジェンシャル方向Tzに対向して配置されている。この第2のマグネット74Aは、図25(a)に示すように、上述した第2のマグネット74と同じ着磁パターンを有し、すなわち、第11乃至第16の分割領域74a〜74fを有し、且つ、図25(b)に示すように、第1のマグネット13と対向する内面側のフォーカス方向Fの両端に設けられる第1及び第2のテーパ部74g,74hと、この第1及び第2のテーパ部74g,74hのフォーカス方向fの間に設けられる平坦部74iとを有する。
このテーパ部74g,74hを有するマグネット74Aを備えた光ピックアップ1は、第2のマグネット74Aに第1及び第2のテーパ部74g,74hを設けることで、フォーカス方向Fに駆動され、レンズホルダ2が図20中矢印d方向に円弧状に駆動変位された際にも、第3及び第4のトラッキングコイル11c,11d並びに第2のフォーカスコイル12bと、第2のマグネット74Aの内面との距離の変動を抑えることができ、すなわち、第2のマグネット74Aの各分割領域74a〜74fにより形成される磁界のこれらの各コイル11c,11d,12bに対しての影響の変化を抑えることができ、これらの各コイル11c,11d,12bによるフォーカス方向F及びトラッキング方向Tの駆動力が変動してしまうことを防止することができる。ここで、第1及び第2のテーパ部74g,74hは、レンズホルダ2の対向する側面及びこの側面に配置される各コイル11c,11d,12bから離間する方向に向けて傾斜して形成される。換言すると、テーパ部74gと、テーパ部74hとの間の平坦部74iが突状に形成されるように構成される。そして、支持部側のマグネット74Aに、この離間する方向に向けて傾斜したテーパ部74g,74hを形成することにより、レンズホルダ2が円弧状に駆動変位された際にも、各コイル11c,11d,12bとマグネット74Aとの間隔の変動を抑えることができ、各コイル11c,11d,12bに対して形成される磁界の強さの変化を低減できる。
さらに、第11の分割領域74aのフォーカス方向Fの一端側の部分74a1のトラッキング方向Tの寸法が徐々に拡大されるように形成されたマグネット74Aを備えた光ピックアップ1は、レンズホルダ2がフォーカス方向Fに駆動変位された場合に、フォーカスコイル12b及びトラッキングコイル11c,11dに対して形成される磁界の強さの変化を低減し、特にピッチングYro、ヨーイングZro等の不要共振を低減させることができる。そして、光ピックアップ1は、不要共振による伝達関数の位相まわり、そしてサーボ応答の劣化等を防止することができ、光ディスクに対して情報信号の良好な記録及び/又は再生を行うことを可能とする。
以上のように、第2のマグネット74Aを備える光ピックアップ1は、テーパ部74g,74hを設ける構成、及び、第11の分割領域74aのフォーカス方向Fの一端側の部分74a1のトラッキング方向Tの寸法が徐々に拡大されるように形成される構成により、レンズホルダ2がフォーカス方向Fに駆動変位された際にも、ピッチングYro、ヨーイングZro等の不要共振の発生をさらに低減させることができ、サーボ応答の劣化等を防止することができる。
尚、上述のマグネット74,74Aでは、第11の分割領域74aのフォーカス方向Fの一端側の部分74a1のトラッキング方向Tの寸法が拡大されるように形成したが、これに限られるものではなく、フォーカス方向Fの他端側の部分のトラッキング方向の寸法が拡大されるように形成してもよい。
すなわち、光ピックアップ1の第2のマグネットとして、図26に示す第2のマグネット75のように構成してもよい。
第2のマグネット75は、図2に示す上述した第2のマグネット14と同様に、レンズホルダ2に対して第1のマグネット13と反対側にタンジェンシャル方向Tzに対向して配置されている。この第2のマグネット75は、図26に示すように、それぞれの領域内で磁化方向をタンジェンシャル方向Tzのいずれか一方に向けて着磁された第11乃至第16の分割領域75a〜75fを有している。
すなわち、図26に示すように、第2のマグネット75の第11の分割領域75aは、フォーカス方向Fの他端側の部分75a1のトラッキング方向Tの寸法が徐々に拡大されるように形成され、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。すなわち、第11の分割領域75aは、下側、すなわち後述する第14の分割領域75dと隣接する側のフォーカス方向Fの他端側の部分75a1がトラッキング方向Tの寸法が徐々に拡大される所謂台形状に形成されるとともに、その他の部分75a2がトラッキング方向Tの寸法が等しくされる所謂矩形状に形成される。また、第11の分割領域75aは、第1のマグネット13の第1の分割領域13aに対向する領域である。
尚、ここでは、フォーカス方向の他端側の部分のトラッキング方向の寸法が拡大されるように形成したが、これに限られるものではなく、フォーカス方向の一端側又は他端側の部分のトラッキング方向の寸法が徐々に拡大又は縮小されるように形成してもよい。
第12及び第13の分割領域75b,75cは、第11の分割領域75aのトラッキング方向Tの両側に隣接して配置され、第11の分割領域75aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。
第14の分割領域75dは、第11の分割領域75aのフォーカス方向Fに隣接して配置され、第11の分割領域75aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。
第15及び第16の分割領域75e,75fは、第14の分割領域75dのトラッキング方向Tの両側に隣接して配置され、第14の分割領域75dと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。
第2のマグネット75の第11の分割領域75aのフォーカス方向の他端側の部分75a1が、トラッキング方向の寸法が徐々に拡大されるように形成するように構成することで、レンズホルダ2が図8中矢印d方向に円弧状に駆動変位された際にも、第2のマグネット75の各分割領域75a〜75fにより形成される磁界の第3及び第4のトラッキングコイル11c,11dに対しての影響の変化を抑えることができ、これらの各コイル11c,11dによるトラッキング方向Tの駆動力が変動してしまうことを防止することができる。
上述のように、第11の分割領域75aのフォーカス方向Fの他端側の部分75a1のトラッキング方向Tの寸法が徐々に拡大されるように形成された第2のマグネット75を備える光ピックアップ1は、レンズホルダ2がフォーカス方向Fに駆動変位された場合に、トラッキングコイル11c,11dに対して形成される磁界の強さの変化を低減し、特にヨーイングZro等の不要共振を低減させることができる。そして、光ピックアップ1は、不要共振による伝達関数の位相まわり、そしてサーボ応答の劣化等を防止することができ、光ディスクに対して情報信号の良好な記録及び/又は再生を行うことを可能とする。
尚、上述のような第11乃至第16の分割領域75a〜75fを有する第2のマグネット75においても、上述の図19及び図25に示すマグネット14A,74Aと同様に、テーパ部を設けるように構成してもよい。
すなわち、光ピックアップ1の第2のマグネットとして、図27に示す第2のマグネット75Aのように構成してもよい。
第2のマグネット75Aは、図2に示す上述した第2のマグネット14と同様に、レンズホルダ2に対して第1のマグネット13と反対側にタンジェンシャル方向Tzに対向して配置されている。この第2のマグネット75Aは、図27(a)に示すように、上述した第2のマグネット75と同じ着磁パターンを有し、すなわち、第11乃至第16の分割領域75a〜75fを有し、且つ、図27(b)に示すように、第1のマグネット13と対向する内面側のフォーカス方向Fの両端に設けられる第1及び第2のテーパ部75g,75hと、この第1及び第2のテーパ部75g,75hのフォーカス方向fの間に設けられる平坦部75iとを有する。
このテーパ部75g,75hを有するマグネット75Aを備えた光ピックアップ1は、第2のマグネット75Aに第1及び第2のテーパ部75g,75hを設けることで、フォーカス方向Fに駆動され、レンズホルダ2が図20中矢印d方向に円弧状に駆動変位された際にも、第3及び第4のトラッキングコイル11c,11d並びに第2のフォーカスコイル12bと、第2のマグネット75Aの内面との距離の変動を抑えることができ、すなわち、第2のマグネット75Aの各分割領域75a〜75fにより形成される磁界のこれらの各コイル11c,11d,12bに対しての影響の変化を抑えることができ、これらの各コイル11c,11d,12bによるフォーカス方向F及びトラッキング方向Tの駆動力が変動してしまうことを防止することができる。ここで、第1及び第2のテーパ部75g,75hは、レンズホルダ2の対向する側面及びこの側面に配置される各コイル11c,11d,12bから離間する方向に向けて傾斜して形成される。換言すると、テーパ部75gと、テーパ部75hとの間の平坦部75iが突状に形成されるように構成される。そして、支持部側のマグネット75Aに、この離間する方向に向けて傾斜したテーパ部75g,75hを形成することにより、レンズホルダ2が円弧状に駆動変位された際にも、各コイル11c,11d,12bとマグネット75Aとの間隔の変動を抑えることができ、各コイル11c,11d,12bに対して形成される磁界の強さの変化を低減できる。
さらに、第11の分割領域75aのフォーカス方向Fの他端側の部分75a1のトラッキング方向Tの寸法が徐々に拡大されるように形成されたマグネット75Aを備えた光ピックアップ1は、レンズホルダ2がフォーカス方向Fに駆動変位された場合に、フォーカスコイル12b及びトラッキングコイル11c,11dに対して形成される磁界の強さの変化を低減し、特にピッチングYro、ヨーイングZro等の不要共振を低減させることができる。そして、光ピックアップ1は、不要共振による伝達関数の位相まわり、そしてサーボ応答の劣化等を防止することができ、光ディスクに対して情報信号の良好な記録及び/又は再生を行うことを可能とする。
以上のように、第2のマグネット75Aを備える光ピックアップ1は、テーパ部75g,75hを設ける構成、及び、第11の分割領域75aのフォーカス方向Fの他端側の部分75a1のトラッキング方向Tの寸法が徐々に拡大されるように形成される構成により、レンズホルダ2がフォーカス方向Fに駆動変位された際にも、ピッチングYro、ヨーイングZro等の不要共振の発生をさらに低減させることができ、サーボ応答の劣化等を防止することができる。
尚、上述のマグネット74,74A,75,75Aでは、分割領域74a,75aのフォーカス方向の一端側又は他端側の部分のトラッキング方向Tの寸法が拡大されるように形成したが、これに限られるものではなく、例えば、フォーカス方向Fの一端側の部分のトラッキング方向の寸法が縮小されるように形成してもよい。
すなわち、光ピックアップ1の第2のマグネットとして、図28に示す第2のマグネット76のように構成してもよい。
第2のマグネット76は、図2に示す上述した第2のマグネット14と同様に、レンズホルダ2に対して第1のマグネット13と反対側にタンジェンシャル方向Tzに対向して配置されている。この第2のマグネット76は、図28に示すように、それぞれの領域内で磁化方向をタンジェンシャル方向Tzのいずれか一方に向けて着磁された第11乃至第16の分割領域76a〜76fを有している。
すなわち、図28に示すように、第2のマグネット76の第11の分割領域76aは、フォーカス方向fの一端側の部分76a1のトラッキング方向Tの寸法が徐々に縮小されるように形成され、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。すなわち、第11の分割領域76aは、上側、すなわち後述する第14の分割領域76dと隣接する側と反対側のフォーカス方向Fの一端側の部分76a1がトラッキング方向の寸法Tが徐々に縮小される所謂台形状に形成されるとともに、その他の部分76a2がトラッキング方向Tの寸法が等しくされる所謂矩形状に形成される。また、第11の分割領域76aは、第1のマグネット13の第1の分割領域13aに対向する領域である。
尚、ここでは、フォーカス方向の一端側の部分のトラッキング方向の寸法が縮小されるように形成したが、これに限られるものではなく、フォーカス方向の一端側又は他端側の部分のトラッキング方向の寸法が徐々に拡大又は縮小されるように形成してもよい。
第12及び第13の分割領域76b,76cは、第11の分割領域76aのトラッキング方向Tの両側に隣接して配置され、第11の分割領域76aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。
第14の分割領域76dは、第11の分割領域76aのフォーカス方向Fに隣接して配置され、第11の分割領域76aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。
第15及び第16の分割領域76e,76fは、第14の分割領域76dのトラッキング方向Tの両側に隣接して配置され、第14の分割領域76dと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。
第2のマグネット76の第11の分割領域76aのフォーカス方向の一端側の部分76a1が、トラッキング方向の寸法が徐々に縮小されるように形成するように構成することで、レンズホルダ2が図8中矢印d方向に円弧状に駆動変位された際にも、第2のマグネット76の各分割領域76a〜76fにより形成される磁界の第3及び第4のトラッキングコイル11c,11dに対しての影響の変化を抑えることができ、これらの各コイル11c,11dによるトラッキング方向Tの駆動力が変動してしまうことを防止することができる。
上述のように、第11の分割領域76aのフォーカス方向Fの一端側の部分76a1のトラッキング方向Tの寸法が徐々に縮小されるように形成された第2のマグネット76を備える光ピックアップ1は、レンズホルダ2がフォーカス方向Fに駆動変位された場合に、トラッキングコイル11c,11dに対して形成される磁界の強さの変化を低減し、特にヨーイングZro等の不要共振を低減させることができる。そして、光ピックアップ1は、不要共振による伝達関数の位相まわり、そしてサーボ応答の劣化等を防止することができ、光ディスクに対して情報信号の良好な記録及び/又は再生を行うことを可能とする。
尚、上述のような第11乃至第16の分割領域76a〜76fを有する第2のマグネット76においても、上述の図19、図25及び図27に示すマグネット14A,74A,75Aと同様に、他方のマグネットに対向する内面側のフォーカス方向Fの両端にテーパ部を設けるように構成してもよい。
図28に示すような分割領域76a〜76fを有する第2のマグネット76の内面側のフォーカス方向Fの両端にテーパ部を設けるように構成した場合には、レンズホルダ2がフォーカス方向Fに駆動変位された際にも、ピッチングYro、ヨーイングZro等の不要共振の発生をさらに低減させることができ、サーボ応答の劣化等を防止することができる。
また、上述の図24、図26及び図28に示すような分割領域を有する第2のマグネット74,75,76においても、上述の図23に示すマグネット14Fと同様に、他方のマグネットに対向する内面側のトラッキング方向Tの両端にテーパ部を設けるように構成してもよい。
また、光ピックアップ1の第2のマグネットとして、図29に示す第2のマグネット84のように構成してもよい。
すなわち、第2のマグネット84は、図2に示す上述した第2のマグネット14と同様に、レンズホルダ2に対して第1のマグネット13と反対側にタンジェンシャル方向Tzに対向して配置されている。この第2のマグネット74は、図29に示すように、それぞれの領域内で磁化方向をタンジェンシャル方向Tzのいずれか一方に向けて着磁された第11乃至第16の分割領域84a〜84fを有している。
すなわち、図29に示すように、第2のマグネット84の第11の分割領域84aは、略矩形状に形成され、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。また、第11の分割領域84aは、第1のマグネット13の第1の分割領域83aに対向する領域である。
第12及び第13の分割領域84b,84cは、第11の分割領域84aのトラッキング方向Tの両側に隣接して配置され、第11の分割領域84aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。
第14の分割領域84dは、第11の分割領域84aのフォーカス方向Fに隣接して配置され、第11の分割領域84aと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がS極となるように着磁されている。また、第14の分割領域84dは、そのトラッキング方向の幅y4が、第11の分割領域84aのトラッキング方向の幅y1に比べて小さくなるように形成されている。
尚、ここでは、第14の分割領域84dの方が、第11の分割領域84aに比べてトラッキング方向の幅が小さくなるように形成されるように構成したが、これに限られるものではなく、トラッキング方向の幅が大きくなるように形成してもよく、すなわち、第11の分割領域84aのトラッキング方向の幅が、第14の分割領域84dのトラッキング方向の幅と異なるように形成されていればよい。
第15及び第16の分割領域84e,84fは、第14の分割領域84dのトラッキング方向Tの両側に隣接して配置され、第14の分割領域84dと反対方向に着磁され、すなわち、そのレンズホルダ2側の面がN極となるように着磁されている。
尚、上述した第2のマグネット84の第11乃至第16の分割領域84a〜84fのS極、N極は、逆であってもよい。
第2のマグネット84の第11の分割領域84aのトラッキング方向の幅と、第14の分割領域84dのトラッキング方向の幅とが異なるように形成されていることで、レンズホルダ2がフォーカス方向に駆動変位された際にも、第2のマグネット84の各分割領域84a〜84fにより形成される磁界のトラッキングコイル11c,11dに対しての影響の変化を抑えることができ、これらの各コイル11c,11dによるトラッキング方向Tの駆動力が変動してしまうことを防止することができる。
上述のように、第14の分割領域84dのトラッキング方向の幅y4が、これに隣接する第11の分割領域84aのトラッキング方向の幅y1に比べて小さくなるように形成された第2のマグネット84を備える光ピックアップ1は、レンズホルダ2がフォーカス方向Fに駆動変位された場合に、トラッキングコイル11c,11dに対して形成される磁界の強さの変化を低減し、特にローリングXro、ヨーイングZro等の不要共振を低減させることができる。そして、光ピックアップ1は、不要共振による伝達関数の位相まわり、そしてサーボ応答の劣化等を防止することができ、光ディスクに対して情報信号の良好な記録及び/又は再生を行うことを可能とする。
尚、上述のような第11乃至第16の分割領域84a〜84fを有する第2のマグネット84においても、上述の図19に示すマグネット14Aと同様に、他方のマグネットに対向する内面側のフォーカス方向Fの両端にテーパ部を設けるように構成してもよい。
また、上述のような第11乃至第16の分割領域84a〜84fを有する第2のマグネット84においても、上述の図23に示すマグネット14Fと同様に、他方のマグネットに対向する内面側のトラッキング方向Tの両端にテーパ部を設けるように構成してもよい。
また、第2のマグネット84においても、上述した図24、図26及び図28で説明したマグネット74,75,76と同様に、第11の分割領域84aのフォーカス方向Fの一端側又は他端側の部分のトラッキング方向Tの寸法が徐々に拡大又は縮小されるように形成してもよい。
尚、光ピックアップ1を構成する第1及び第2のマグネットは、上述したマグネット13,14,13A,14A,13B〜13E,14B〜14E,13F,14F,63,74,74A,75,75A,76,84を選択的に組み合わせたものを用いてもよい。
尚、上述では、第1及び第2のマグネットの内面側がそれぞれに対向するレンズホルダ2の側面に対して略平行となるように配置されたが、これをトラッキング方向Tを軸とした軸回り方向に傾斜させることでさらに不要共振の発生を抑えることが可能となる。
次に、図30に示すように、上述した第1及び第2のマグネット13,14の少なくとも一方のマグネット14をレンズホルダ2に対向する内面が対向するレンズホルダ2の側面に対して平行な状態から傾斜して配置されるように構成した光ピックアップ90について説明する。尚、以下の説明において、第2のマグネット14の配置及びこれを配置するためのヨーク片以外の構成は、上述した光ピックアップ1と共通であり、共通する部分については、共通の符号を付すとともに詳細な説明は省略する。また、上述した第1のマグネットを傾斜する場合についても同様であるので、以下説明は省略する。尚、ここでは、第1及び第2のマグネットとして、マグネット13,14を用いて説明するが、これに限られるものではなく、上述したマグネットのいずれかを選択的に組み合わせたものを用いてもよい。
本発明を適用した光ピックアップ90は、光ピックアップ1と同様に、複数の対物レンズ21,22を支持するレンズホルダ2と、レンズホルダ2からタンジェンシャル方向Tzに間隔をおいて配置され取り付け基台9に取り付けられた支持体3とを備える。
光ピックアップ90のレンズホルダ2のタンジェンシャル方向Tzに対向する側面には、トラッキング方向Tに駆動力を発生させる第1乃至第4のトラッキングコイル11a〜11dと、フォーカス方向Fに駆動力を発生させる第1及び第2のフォーカスコイル12a,12bとが取り付けられている。
また、光ピックアップ90は、上述した光ピックアップ1と同様に、ヨーク18が配設されている。このヨーク18の一対のヨーク片18a,18b2の相対向する面には、第1及び第2のマグネット13,14が取り付けられている。ここで、第1のマグネット13は、レンズホルダ2の先端側に配置され、第2のマグネット14は、支持体3側に配置されている。また、ヨーク18は、後述するようにヨーク片18b2が傾斜して配置されていることを除いて、上述のヨーク18と同様の構成とされている。
この一対のヨーク片18a,18b2は、互いに対向する面が平行な状態から傾斜して配置されている。すなわち、支持部側に配置される一方のヨーク片18b2は、レンズホルダ2の対向する側面及び他方のヨーク片18aに対して、上側、すなわち、フォーカス方向Fの対物レンズ21,22に近接する側がレンズホルダ2から離間する方向に傾斜して配置されている。そして、このヨーク片18b2に取り付けられる第2のマグネット14は、このヨーク片18b2と同じ方向に傾斜して配置され、フォーカス方向Fの対物レンズ21,22に近接する側がレンズホルダ2に近接する方向に傾斜して配置されている。このように、第1及び第2のマグネット13,14の互いに対向する内面が平行な状態から、フォーカス方向の対物レンズ21,22に近接する側の間隔が広くなるように、傾斜して配置されている。
第2のマグネット14は、上述の図7を用いて説明したように、レンズホルダ2に対してタンジェンシャル方向Tzに対向してレンズホルダ2に対して平行な状態、すなわち、レンズホルダ2の対向する側面及びこの側面に配置される各コイルと平行な状態で、それぞれの領域内で磁化方向をタンジェンシャル方向Tzのいずれか一方に向けて着磁された第11乃至第16の分割領域14a〜14fを有しており、ヨーク片18b2に配置されることにより、レンズホルダ2の対向する側面と平行な状態から傾斜して配置されている。第1のマグネット14自体の着磁パターンは、上述と同様である。
光ピックアップ90の第2のマグネット14は、フォーカス方向Fの対物レンズ21,22に近い側のレンズホルダ2の側面及びこの側面に配置される各コイル11c,11d,12bとの間隔が離間する方向に傾斜して配置されて構成したので、レンズホルダ2がフォーカス方向Fに駆動されレンズホルダ2が図29中矢印d方向に円弧状に変位されたときに、支持部側に配置される第2のマグネット14と、このマグネット14と対向するレンズホルダ2の側面に設けられたトラッキングコイル11c,11d及びフォーカスコイル12bとの間の間隔が狭くなることを防止でき、すなわち、これらの各コイル11c,11d,12bに対して形成される磁界の強さの変化を低減して、これらの各コイルの駆動力の変動を抑えて、駆動力のバランスを適正な状態に保つことができ、これらの駆動力の変動により、特に発生しやすいピッチングYro、ヨーイングZro等の揺動動作を低減して、各方向の揺動動作による不要共振の発生を抑えてサーボ特性の劣化を抑えることを可能とする。
本発明を適用した光ピックアップ90は、上述した光ピックアップ1と同様に、第1及び第2のマグネットの少なくとも一方のマグネット13を複数のマグネット片13m、13l、13rを所定の間隔を有して配置することによって形成し、この複数のマグネット片の少なくとも一のマグネット片を位置調整機構19によりタンジェンシャル方向に移動させる構成により、このマグネット片に対向するコイルとの間隔、すなわち、磁気ギャップを調整し、このコイルに対して形成される磁界の強さを調整することで、このコイルの駆動推力を調整することができ、ローリングXro,ピッチングYro、ヨーイングZro等の不要共振を低減させることができる。そして、光ピックアップ90は、不要共振による伝達関数の位相まわり、サーボ応答の劣化を防止することができ、光ディスクに対して情報信号の良好な記録及び/又は再生を行うことを可能とする。
また、本発明を適用した光ピックアップ90は、レンズホルダ2の対向する側面及びこの側面に配置される各コイルに対して少なくとも一方のマグネット14をトラッキング方向Tを軸とした軸回り方向に傾斜して配置するよう構成したことにより、レンズホルダ2がフォーカス方向Fに駆動変位された場合に、フォーカスコイル及びトラッキングコイルに対して形成される磁界の強さの変化を低減し、特にピッチングYro、ヨーイングZro等の不要共振を低減させることができる。そして、光ピックアップ90は、不要共振による伝達関数の位相まわり、そしてサーボ応答の劣化等を防止することができ、光ディスクに対して情報信号の良好な記録及び/又は再生を行うことを可能とする。
尚、上述の光ピックアップ90では、第1のマグネット13は、レンズホルダ2の対向する側面及びこの側面に配置される各コイルと平行な状態で、配置されているが、第1のマグネット13と同様に、傾斜して配置してもよい。すなわち、ヨーク片18aが、レンズホルダ2の対向する側面に対して、上側、すなわち、フォーカス方向Fの対物レンズ21,22に近接する側がレンズホルダ2に近接する方向に傾斜して配置されるように構成してもよい。そして、このヨーク片18aに取り付けられる第1のマグネット13が、このヨーク片18aと同じ方向に傾斜して配置され、フォーカス方向Fの対物レンズ21,22に近接する側がレンズホルダ2から離間する方向に傾斜して配置される。
第2のマグネット14を傾斜する構成に加えて、ヨーク片18a及び第1のマグネット13をフォーカス方向Fの上側がレンズホルダ2に近接する方向に傾斜して配置するように構成することにより、フォーカス方向Fに駆動され、レンズホルダ2が円弧状に駆動変位された場合にも、可動部側に配置される第1のマグネット13と、このマグネット13と対向するレンズホルダ2の側面に設けられたトラッキングコイル11a、11b及びフォーカスコイル12aとの間の間隔が広くなることを防止でき、すなわち、これらの各コイル11a、11b、12aに対して形成される磁界の強さの変化を低減して、これらの各コイルの駆動力の変動を抑えて、駆動力のバランスを適正な状態に保つことができ、これらの駆動力の変動により、特に発生しやすいピッチングYro、ヨーイングZro等の揺動動作を低減して、各方向の揺動動作による不要共振の発生を抑えてサーボ特性の劣化を抑えることを可能とする。
また、本発明を適用した光ディスク装置101は、上述した光ピックアップを備えることにより、フォーカス方向及びトラッキング方向に駆動力を発生させるコイルと、このコイルに対して磁界を形成するマグネットとの間隔を調整して、最適なフォーカス方向及びトラッキング方向の駆動力を発生させることにより、ローリングXro,ピッチングYro、ヨーイングZro等の不要共振を低減させることにより、良好なサーボ特性を得ることができ、光ディスクに対して情報信号の良好な記録及び/又は再生を行うことを可能とする。
本発明を適用した光ピックアップを用いた光ディスク装置のブロック回路図である。 本発明を適用した光ピックアップの斜視図である。 本発明を適用した光ピックアップの背面図である。 本発明を適用した光ピックアップの平面図である。 本発明を適用した光ピックアップを構成するレンズホルダ及びこれを支持する支持部の支持体を示す斜視図である。 本発明を適用した光ピックアップを構成する可動部側に配置される第1のマグネットのレンズホルダ側からの着磁パターンを示す平面図である。 本発明を適用した光ピックアップを構成する支持部側に配置される第2のマグネットのレンズホルダ側からの着磁パターンを示す平面図である。 本発明を適用した光ピックアップを構成するレンズホルダ、支持体及びマグネットを示す側面図である。 本発明を適用した光ピックアップを構成する位置調整機構を示す図であり、レンズホルダ2の先端側からの斜視図である。 本発明を適用した光ピックアップを構成する位置調整機構及びこれに駆動されるマグネットを示す図であり、支持部側からの斜視図である。 本発明を適用した光ピックアップの位置調整機構を構成する第2の調整部を示す斜視図である。 本発明を適用した光ピックアップの位置調整機構を構成する第2の調整部の分解斜視図である。 位置調整機構を構成する第2の調整部の取付部材を示す斜視図である。 本発明を適用した光ピックアップを構成する傾動支持部材及び駆動手段の分解斜視図である。 本発明を適用した光ピックアップを構成する傾動支持部材の側面図である。 本発明を適用した光ピックアップを構成する傾動支持部材の駆動手段により力が加わったときに弾性変形した状態を示す側面図である。 本発明を適用した光ピックアップの支持体を傾動させる制御系を示すブロック回路図である。 本発明を適用した光ピックアップを構成する可動部側に配置される第1のマグネットの他の例のレンズホルダ側からの着磁パターンを示す平面図である。 本発明を適用した光ピックアップを構成する支持部側に配置される第2のマグネットの他の例を示す図であり、(a)は、このマグネットのレンズホルダ側からの着磁パターンを示す平面図であり、(b)は、このマグネットのトラッキング方向の側面を示す側面図である。 図19に示す第2のマグネットを用いた例を示す光ピックアップの側面図である。 第1及び第2のマグネットの互いに対向する内面側のフォーカス方向の両端にテーパ部を設けた例を示す光ピックアップの側面図である。 第1及び第2のマグネットに形成されるテーパの形状及びテーパに代えて形成される段部の形状を示す図であり、(a)は、テーパ角の異なるテーパ部を設けた例の側面図であり、(b)は、上側テーパと下側テーパ部に加えて第3及び第4のテーパ部からなる切り込み凹部を設けた例を示す側面図であり、(c)は、曲面状に形成されるテーパ部を設けた例を示す側面図であり、(d)は、テーパに代えて段部を形成した例を示す側面図である。 第1及び第2のマグネットの互いに対向する内面側のトラッキング方向の両端にテーパ部を設けた例を示す光ピックアップの平面図である。 第2のマグネットのさらに他の例のレンズホルダ側からの着磁パターンを示す平面図である。 第2のマグネットのさらに他の例を示す図であり、(a)は、このマグネットのレンズホルダ側からの着磁パターンを示す平面図であり、(b)は、このマグネットのトラッキング方向の側面を示す側面図である。 第2のマグネットのさらに他の例のレンズホルダ側からの着磁パターンを示す平面図である。 第2のマグネットのさらに他の例を示す図であり、(a)は、このマグネットのレンズホルダ側からの着磁パターンを示す平面図であり、(b)は、このマグネットのトラッキング方向の側面を示す側面図である。 第2のマグネットのさらに他の例のレンズホルダ側からの着磁パターンを示す平面図である。 第2のマグネットのさらに他の例のレンズホルダ側からの着磁パターンを示す平面図である。 本発明を適用した光ピックアップのマグネットをレンズホルダの対向する側面に対して傾斜した例を示す側面図である。
符号の説明
1 光ピックアップ、 2 レンズホルダ、 3 支持体、 4 支持部材、 5 駆動手段、 6a〜6d 支持アーム、 8 ベース、 9 取り付け基台、 11a〜11d トラッキングコイル、 12a,12b フォーカスコイル、 13 第1のマグネット、 14 第2のマグネット、 18 ヨーク、 19 位置調整機構、 19a 第1の調整部、 19b 第2の調整部、 21 第1の対物レンズ、 22 第2の対物レンズ 、51 コイル、 52 二極着磁マグネット、 101 光ディスク装置、 102 光ディスク、 103 スピンドルモータ

Claims (6)

  1. 対物レンズが取り付けられ、上記対物レンズの光軸と平行なフォーカス方向と、上記対物レンズの光軸方向と直交するトラッキング方向とに移動されるレンズホルダと、
    上記レンズホルダを上記フォーカス方向及び上記トラッキング方向に移動可能に支持する支持部と、
    上記レンズホルダに対して上記フォーカス方向及び上記トラッキング方向に直交するタンジェンシャル方向に対向して配置され、それぞれ磁化方向を上記タンジェンシャル方向のいずれか一方に向けて着磁された複数の分割領域を有する第1のマグネットと、
    上記レンズホルダに対して上記第1のマグネットと反対側に上記タンジェンシャル方向に対向して配置され、それぞれ磁化方向を上記タンジェンシャル方向のいずれか一方に向けて着磁された複数の分割領域を有する第2のマグネットと、
    上記レンズホルダに設けられ、上記第1のマグネットの複数の分割領域と、上記第2のマグネットの複数の分割領域とにそれぞれ対向して上記トラッキング方向に駆動力を発生させる複数のトラッキングコイルと、
    上記レンズホルダに設けられ、上記第1のマグネットの複数の分割領域と、上記第2のマグネットの複数の分割領域とにそれぞれ対向して上記フォーカス方向に駆動力を発生させる複数のフォーカスコイルとを備え、
    上記第1及び第2のマグネットの少なくとも一方のマグネットは、複数のマグネット片を所定の間隔を有して配置することによって形成され、
    上記複数のマグネット片の少なくとも一のマグネット片を上記タンジェンシャル方向に移動させる位置調整機構を有する光ピックアップ。
  2. 上記第1のマグネットは、複数の分割領域を有する第1のマグネット片と、上記第1のマグネット片の上記トラッキング方向の両側に配置され、複数の分割領域を有する第2及び第3のマグネット片とを有し、
    上記位置調整機構は、上記第2及び第3のマグネット片を上記タンジェンシャル方向に移動させる第1の調整部と、上記第1のマグネット片を上記タンジェンシャル方向に移動させる第2の調整部とを有する請求項1記載の光ピックアップ。
  3. 上記第1の調整部は、上記第2及び第3のマグネット片を上記トラッキング方向にも移動させ、
    上記第2の調整部は、上記第1のマグネット片を上記トラッキング方向にも移動させる請求項2記載の光ピックアップ。
  4. 上記第1のマグネット片は、少なくともフォーカス方向に隣接する分割領域を有し、このフォーカス方向に隣接する分割領域に対向してフォーカスコイルが配置され
    上記第2及び第3のマグネット片は、それぞれ少なくともトラッキング方向に隣接する分割領域を有し、このトラッキング方向に隣接する分割領域に対向してトラッキングコイルが配置される請求項2及び請求項3記載の光ピックアップ。
  5. 上記第1のマグネット片は、少なくともトラッキング方向に隣接する分割領域を有し、このトラッキング方向に隣接する分割領域に対向してトラッキングコイルが配置され、
    上記第2及び第3のマグネット片は、それぞれ少なくともフォーカス方向に隣接する分割領域を有し、このフォーカス方向に隣接する分割領域に対向してフォーカスコイルが配置される請求項2及び請求項3記載の光ピックアップ。
  6. 光ディスクを保持して回転駆動する駆動手段と、
    上記駆動手段によって回転駆動する光ディスクに対し情報信号の記録又は再生行う光ビームを照射するとともに、上記光ディスクから反射される反射光ビームを検出する光ピックアップとを有する光ディスク装置であって、
    上記光ピックアップは、
    対物レンズが取り付けられ、上記対物レンズの光軸と平行なフォーカス方向と、上記対物レンズの光軸方向と直交するトラッキング方向とに移動されるレンズホルダと、
    上記レンズホルダを上記フォーカス方向及び上記トラッキング方向に移動可能に支持する支持部と、
    上記レンズホルダに対して上記フォーカス方向及び上記トラッキング方向に直交するタンジェンシャル方向に対向して配置され、それぞれ磁化方向を上記タンジェンシャル方向のいずれか一方に向けて着磁された複数の分割領域を有する第1のマグネットと、
    上記レンズホルダに対して上記第1のマグネットと反対側に上記タンジェンシャル方向に対向して配置され、それぞれ磁化方向を上記タンジェンシャル方向のいずれか一方に向けて着磁された複数の分割領域を有する第2のマグネットと、
    上記レンズホルダに設けられ、上記第1のマグネットの複数の分割領域と、上記第2のマグネットの複数の分割領域とにそれぞれ対向して上記トラッキング方向に駆動力を発生させる複数のトラッキングコイルと、
    上記レンズホルダに設けられ、上記第1のマグネットの複数の分割領域と、上記第2のマグネットの複数の分割領域とにそれぞれ対向して上記フォーカス方向に駆動力を発生させる複数のフォーカスコイルとを備え、
    上記第1及び第2のマグネットの少なくとも一方のマグネットは、複数のマグネット片を所定の間隔を有して配置することによって形成され、
    上記複数のマグネット片の少なくとも一のマグネット片を上記タンジェンシャル方向に移動させる位置調整機構を有する光ディスク装置。
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