JP2007149138A - 不揮発性メモリ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メモリモジュール毎のリセットに起因する電流が集中するのを回避する。
【解決手段】それぞれ複数の不揮発性メモリを含んで成る複数のメモリモジュール(MOD0〜MOD7)と、上記複数のメモリモジュールの動作を制御するためのコントローラ(210)を設ける。上記コントローラから出力された選択信号をデコードすることによって、上記メモリモジュールを選択的にイネーブル状態とするためのモジュールイネーブル信号を得るモジュール選択デコーダ(220)を設ける。上記コントローラからの指示に従って上記複数のメモリモジュールを上記メモリモジュール毎に互いに異なるタイミングで順次リセット可能なリセット制御部(230)を設け、リセットに起因する電流集中の回避を図る。
【選択図】図1

Description

本発明は、不揮発性メモリ装置に関し、例えば電気的に消去及び書込み可能なフラッシュメモリを備えたフラッシュメモリシステムに適用して有効な技術に関する。
浮遊ゲートに対する電子の注入や電子の引き抜きによって情報を記憶させることができる不揮発性半導体メモリとして、フラッシュメモリを挙げることができる。フラッシュメモリはフローティングゲート(浮遊ゲート)、コントロールゲート、ソース及びドレインを持つメモリセルトランジスタを有する。このメモリセルトランジスタは、上記フローティングゲートに電子が注入されると閾値電圧が上昇し、また、上記フローティングゲートから電子を引き抜くと閾値電圧が低下する。上記メモリセルトランジスタは、データ読み出しのためのワード線電圧(コントロールゲート印加電圧)に対する閾値電圧の高低に応じた情報を記憶することになる。特に制限されないが、本明細書においてメモリセルトランジスタの閾値電圧が低い状態を消去状態、高い状態を書き込み状態と称する。
このようなフラッシュメモリを複数個設け、データバス及びアドレスバスを共通化したメモリモジュールとして、特開平11−273370号公報に記載されたICメモリがある。このICメモリにおいては、データ制御部でデータバスと各メモリチップとの間のコマンドや各種データの入出力を行い、コマンド制御部で、外部からのコマンドに従って外部より入力されたチップイネーブル信号からメモリチップに対するチップイネーブルを生成し、シリアルクロック発生器でメモリチップに対する内部シリアルクロック信号を生成して出力し、メモリチップの同一セクタアドレスに対して、連続したデータの読み出し、データの書き込み又はデータの消去を1回のコマンド及びセクタアドレスの入力で行うようにしている。
特開平11−273370号公報
フラッシュメモリなどの不揮発性メモリを使用したメモリシステムは、そこに搭載されるメモリチップ数が固定的であり、例えば64MB製品や128MB製品などのように、記憶容量別に製品化されている。ユーザシステムにおいては、ユーザシステムの構成に応じて必要な記憶容量を備えたメモリシステムが装着される。
しかしながら、ひとつの基板に複数の不揮発性メモリチップを直接実装することにより、記憶容量別にメモリシステムを製造する場合には、メモリシステムにおいて記憶容量を変更することはできないから、製造メーカは、記憶容量毎に在庫を抱えるおそれがある。また、メモリシステムにおいて基板に搭載された複数のメモリチップのうちのひとつに異常があれば、そのようなチップを含むメモリシステムは不良品扱いとされる。
さらに、ハードディスクの代わりに使用されるようなメモリシステムが適用される場合等には、当該メモリシステムの記憶容量は大容量であることが望まれる。そしてその場合には多数のメモリチップが搭載されるようなメモリシステムについて本願発明者が検討したところ、ひとつのボードに複数の不揮発性メモリが搭載されている場合において、そこに搭載されている複数の不揮発性メモリが一斉にリセットされた場合には、当該リセットに起因して瞬間的に大電流が流れ、電源回路の供給電圧の低下によりリセット期間が長期化したり、リセット処理が十分に行われなかったり、さらには電源回路の損傷を招くおそれがあることが見いだされた。
本発明の目的は、記憶容量の変更を容易に行い得る不揮発性メモリ装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、不揮発性メモリのリセット動作に起因する大電流を緩和するための技術を提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものについて簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、それぞれ複数の不揮発性メモリを含んで成る複数のメモリモジュールと、外部からのアクセス要求に応じて上記複数のメモリモジュールの動作を制御するためのコントローラと、上記コントローラから出力された選択信号をデコードすることによって、上記メモリモジュールを選択的にイネーブル状態とするためのモジュールイネーブル信号を得るモジュール選択デコーダとを含み、上記メモリモジュールが着脱自在に装着されて成る。
上記の手段によれば、モジュール選択デコーダは、上記コントローラから出力された選択信号をデコードすることによって、上記メモリモジュールを選択的にイネーブル状態とするためのモジュールイネーブル信号を形成する。このモジュールイネーブル信号によって、メモリモジュールの選択が行われる。メモリモジュールは着脱自在であるため、メモリモジュールの増減によって、不揮発性メモリ装置全体の記憶容量の変更が可能とされる。
このとき、上記複数のメモリモジュールは、上記コントローラから出力された選択信号をデコードすることによって、上記不揮発性メモリを選択するためのチップ選択デコーダと、上記モジュール選択デコーダの出力信号と、上記チップ選択デコーダの出力信号とに基づいて、上記不揮発性メモリを選択するためのチップ選択信号を形成する第1制御論理とをそれぞれ含んで容易に構成することができる。
また、上記複数のメモリモジュールは、上記コントローラから出力された選択信号をデコードすることによって、上記不揮発性メモリを選択するためのチップ選択デコーダと、上記モジュール選択デコーダの出力信号と、上記チップ選択デコーダの出力信号とに基づいて、上記不揮発性メモリを選択するためのチップ選択信号を形成する第1制御論理と、上記モジュール選択デコーダの出力信号によって非選択状態とされているメモリモジュールにおける上記複数の不揮発性メモリに対して上記コントローラからの制御信号伝達を阻止するための第2制御論理とをそれぞれ含んで容易に構成することができる。
上記のように上記モジュール選択デコーダの出力信号によって非選択状態とされているメモリモジュールにおける上記複数の不揮発性メモリには、上記コントローラから出力された制御信号の伝達が阻止されるため、メモリモジュール数が増加された場合でも、上記コントローラの出力部から見た負荷が不所望に増大するのを回避することができ、大容量化によりメモリモジュール数が増加された場合でも、上記コントローラの出力部の駆動能力を上げる必要はないので、コントローラの設計変更を伴わずに済む。
上記コントローラからの指示に従って上記複数のメモリモジュールを、上記メモリモジュール毎に互いに異なるタイミングで順次リセット可能なリセット制御部を設けることができる。このリセット制御部によれば、上記メモリモジュール毎に互いに異なるタイミングで順次リセットされることから、リセットに起因する電流が経時的に分散され、各メモリモジュール毎のリセットに起因する電流が集中するのを回避することができる。
上記コントローラからの指示に従って上記複数のメモリモジュールを、上記不揮発性メモリ毎に互いに異なるタイミングで順次リセット可能なリセット制御部を設けることもでき、その場合においても、上記複数のメモリモジュールは、上記不揮発性メモリ毎に互いに異なるタイミングで順次リセットされることから、リセットに起因する電流が経時的に分散され、各不揮発性メモリ毎のリセットに起因する電流が集中するのを回避することができる。
上記リセット制御部は、上記メモリモジュール毎のリセット信号の入力端子に対応する出力端子を有する情報保持手段を備えることで容易に形成することができ、その場合において上記コントローラによって上記情報保持手段の保持情報を更新することで上記リセット信号が順次ネゲートされる。このとき、上記情報保持手段は、フリップフロップ回路やシフトレジスタによって容易に形成することができる。
また、複数の不揮発性メモリを有するとき、上記コントローラは、上記複数の不揮発性メモリの一部の不揮発性メモリに対する書き込み動作に並行して別の不揮発性メモリに書き込みデータを転送制御することでライトインターリブを可能とするメモリ制御部と、上記コントローラ全体の動作を制御するためのマイクロ・プロセッシング・ユニットとを含んで構成することができる。
上記インターリブによれば、例えば第1不揮発性メモリに対して書き込みデータを転送制御し、上記第1不揮発性メモリにおいて上記書き込みデータの書き込み処理が行われている期間に、次の書き込みデータを、上記第1不揮発性メモリとは異なる第2不揮発性メモリに転送制御することができるので、データ書き込みのパフォーマンスの向上を達成することができる。このとき、インターリブは、同一のメモリモジュールにおける不揮発性メモリを利用して行うこともできるし、互いに異なるメモリモジュールに設けられている不揮発性メモリを利用して行うこともできる。また、第1不揮発性メモリ、第2不揮発性メモリが共に書き込み処理している期間に、上記第1不揮発性メモリ、第2不揮発性メモリとは異なる第3不揮発性メモリに転送制御することによってパフォーマンスをさらに向上させることも可能である。同様に第4不揮発性メモリ、第5不揮発性メモリ、さらに多数個の不揮発性メモリを含めて、同様の手順で転送制御することによって、さらなるパフォーマンスの向上を達成することも可能である。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、すなわち、モジュール選択デコーダは、コントローラから出力された選択信号をデコードすることによって、メモリモジュールを選択的にイネーブル状態とするためのモジュールイネーブル信号を形成し、このモジュールイネーブル信号によって、メモリモジュールの選択が行われる。メモリモジュールは着脱自在であるため、メモリモジュールの増減によって、不揮発性メモリ装置全体の記憶容量の変更が可能とされる。
このとき、上記複数のメモリモジュールは、上記コントローラから出力された選択信号をデコードすることによって、上記不揮発性メモリを選択するための信号を得るチップ選択デコーダと、上記モジュール選択デコーダの出力信号と、上記チップ選択デコーダの出力信号とに基づいて、上記不揮発性メモリを選択するためのチップ選択信号を形成する第1制御論理とをそれぞれ含んで容易に構成することができる。
モジュール選択デコーダの出力信号によって非選択状態とされているメモリモジュールにおける複数の不揮発性メモリには、コントローラから出力された制御信号の伝達が阻止されるため、メモリモジュール数が増加された場合でも、コントローラの出力部から見た負荷が不所望に増大するのを回避することができ、大容量化によりメモリモジュール数が増加された場合でも、上記コントローラの出力部の駆動能力を上げる必要はないので、コントローラの設計変更を伴わずに済む。
コントローラからの指示に従って複数のメモリモジュールを、メモリモジュール毎に互いに異なるタイミングで順次リセット可能なリセット制御部を設けることにより、それにより上記メモリモジュール毎又は不揮発性メモリ毎に互いに異なるタイミングで順次リセットされることから、リセットに起因する電流が経時的に分散され、各メモリモジュール毎のリセットに起因する電流が集中するのを回避することができるから、不揮発性メモリのリセット動作に起因する大電流を緩和することができる。
また、上記複数の不揮発性メモリにおける第1不揮発性メモリに対して書き込みデータを転送制御し、上記第1不揮発性メモリにおいて上記書き込みデータの書き込み処理が行われている期間に、次の書き込みデータを、上記第1不揮発性メモリとは異なる第2不揮発性メモリに転送制御することでライトインターリブを可能とするメモリ制御部が設けられることにより、データ書き込みのパフォーマンスの向上を図ることができる。
図1には、本発明にかかる不揮発性メモリ装置の一例であるフラッシュメモリシステムが示される。図1に示されるフラッシュメモリシステム200は、特に制限されないが、8個のメモリモジュールMOD0〜MOD7、モジュール選択デコーダ220、リセット制御部230、及びコントローラ210が親基板240に搭載されて成り、例えばコンピュータシステムなどのホストシステム100によってアクセス可能とされる。すなわち、ホストシステム100からの書き込み要求によって書き込み用データをメモリモジュールMOD0〜MOD7に書き込むことができ、また、ホストシステム100からの読み出し要求により、メモリモジュールMOD0〜MOD7の記憶情報を読み出すことができる。メモリモジュールMOD0〜MOD7は、特に制限されないが、それぞれ複数のフラッシュメモリが搭載されて成り、親基板240に設けられたソケットを介して親基板240に装着される。コントローラ210は、フラッシュメモリシステム200の外部からのアクセス要求に応じて上記複数のメモリモジュールの動作を制御する。モジュール選択デコーダ220は、上記コントローラ210から出力された複数ビット構成の選択信号の一部をデコードすることによって、上記複数のメモリモジュールMOD0〜MOD7からひとつのメモリモジュールを選択的にイネーブル状態とするためのモジュールイネーブル信号を得る。リセット制御部230は、上記コントローラからの指示に従って上記複数のメモリモジュールMOD0〜MOD7を、上記メモリモジュール毎に互いに異なるタイミングで順次リセット可能なリセット信号を生成する。
図2には、上記フラッシュメモリシステム200のさらに詳細な構成例が示される。
コントローラ210からは、7ビット構成の選択信号CSが出力される。この7ビット構成の選択信号のうち、上位3ビットはモジュール選択デコーダ220に伝達され、下位4ビットは各メモリモジュールMOD0〜MOD7に伝達される。モジュール選択デコーダ220は、モジュールイネーブル信号ME_N00〜ME_N07を生成し、上記コントローラ210から出力された7ビット構成の選択信号のうち、上位3ビットをデコードすることによってモジュールイネーブル信号ME_N00〜ME_N07の中のひとつを選択レベルにする。このモジュールイネーブル信号ME_N00〜ME_N07は、メモリモジュールMOD0〜MOD7を個別的にイネーブル状態とするための信号として、それぞれ対応するメモリモジュールMOD0〜MOD7に伝達される。また、コントローラ210には、8ビット構成のデータ入出力端子が設けられ、このデータ入力端子はI/Oバスを介して上記複数のメモリモジュールMOD0〜MOD7に結合されるとともに、リセット制御部230に結合される。さらに、コントローラ210からは、コマンドデータイネーブル信号CDE_N、アウトプットイネーブル信号OE_N、ライトイネーブル信号WE_N、及びシリアルクロック信号SCが出力され、それらは上記複数のメモリモジュールMOD0〜MOD7に伝達される。そしてコントローラ210からは、リセット書き込みイネーブル信号RST_CTRL_WE、及びリセット信号RST_Nが出力され、それらはリセット制御部230に伝達される。リセット制御部230は、特に制限されないが、上記メモリモジュール毎のリセット信号の入力端子に対応する出力端子を有するフリップフロップ回路FFによって構成される。フリップフロップ回路FFの保持情報の更新は、コントローラ210によって行われる。すなわち、コントローラ210によってリセット書き込みイネーブル信号RST_CTRL_WEが立ち上がった際に、I/Oバスを介して伝達された情報がフリップフロップ回路FFに書き込まれる。このフリップフロップ回路FFの保持情報がコントローラ210によって更新されることによって、メモリモジュールMOD0〜MOD7のリセットが互いに異なるタイミングで行われるように、メモリモジュール毎のリセット信号RES_N_M0〜RES_N_M7のネゲートタイミングが制御される。
次に、メモリモジュールMOD0〜MOD7の詳細な構成について説明する。尚、メモリモジュールMOD0〜MOD7は互いに同一構成とされるため、代表的に示されるメモリモジュールMOD0についてのみ詳細に説明する。
メモリモジュールMOD0は、特に制限されないが、16個のフラッシュメモリFM00〜FM15、チップ選択デコーダ51、ゲートG00〜G15、トランシーバ52、及び制御信号マスク部53を含む。
フラッシュメモリFM00〜FM15は、互いに同一構成とされ、それぞれ独立してデータの読み出し及び書き込みが可能とされる。例えばフラッシュメモリFM00は、次のように構成される。
図9にはフラッシュメモリFM00の全体的な回路ブロック図が示される。同図に示されるフラッシュメモリFM00は、特に制限されないが、一つのメモリセルに2ビットの情報を記憶する4値フラッシュメモリとされる。
同図においてメモリアレイ3は、メモリマット、データラッチ回路及びセンスラッチ回路を有する。このメモリマットは電気的に消去及び書き込み可能な不揮発性のメモリセルトランジスタを多数有する。メモリセルトランジスタ(フラッシュメモリセルとも記す)は、例えば半導体基板若しくはウェル内に形成されたソース及びドレインと、ソースとドレインとの間のチャンネル領域にトンネル酸化膜を介して形成されたフローティングゲート、そしてフローティングゲートに層間絶縁膜を介して重ねられたコントロールゲートによって構成される。コントロールゲートはワード線6に、ドレインはビット線5に、ソースは図示を省略するソース線に接続される。
フラッシュメモリFM00の外部入出力端子I/O000は8ビット構成であり、この外部入出力端子I/O000は、アドレス入力端子、データ入力端子、データ出力端子、コマンド入力端子に兼用される。外部入出力端子I/O000から入力されたXアドレス信号はマルチプレクサ7を介してXアドレスバッファ8に供給される。Xアドレスデコーダ9はXアドレスバッファ8から出力される内部相補アドレス信号をデコードしてワード線を駆動する。
上記ビット線5の一端側には、センスラッチ回路が設けられ、他端にはデータラッチ回路が設けられている。ビット線5はYアドレスデコーダ11から出力される選択信号に基づいてYゲートアレイ回路13で選択される。外部入出力端子I/O000から入力されたYアドレス信号はYアドレスカウンタ12にプリセットされ、プリセット値を起点に順次インクリメントされたアドレス信号が上記Yアドレスデコーダ11に与えられる。
Yゲートアレイ回路13で選択されたビット線は、データ出力動作時には出力バッファ15の入力端子に導通され、データ入力動作時には入力バッファ17を介してデータ制御回路16の出力端子に導通される。出力バッファ15、入力バッファ17と上記入出力端子I/O000との接続は上記マルチプレクサ7で制御される。入出力端子I/O000から供給されるコマンドはマルチプレクサ7及び入力バッファ17を介してモード制御回路18に与えられる。
制御信号バッファ回路19には、アクセス制御信号としてチップイネーブル信号CE_N00の入力端子CE_N000、アウトプットイネーブル信号OE_Nの入力端子OE_N000、ライトイネーブル信号WE_Nの入力端子WE_N000、シリアルクロック信号SCの入力端子SC000、リセット信号RES_N_M0の入力端子RES_N00及びコマンドデータイネーブル信号CDE_Nの入力端子CDE_N000が結合される。モード制御回路18は、それら信号の状態に応じて外部との信号インタフェース機能などを制御し、また、入力されたコマンドに従って内部動作を制御する。入出力端子I/O000に対するコマンド入力又はデータ入力の場合、上記端子CDE_N000から入力されたコマンドデータイネーブル信号ががアサートされ、コマンド入力であれば更に端子WE_N000の信号がアサートされ、データ入力であれば端子WE_N000の信号がネゲートされる。アドレス入力であれば、上記端子CDE_N000の信号がネゲートされ、端子WE_N000の信号がアサートされる。これにより、モード制御回路18は、外部入出力端子I/O000からマルチプレクスされて入力されるコマンド、データ及びアドレスを区別できる。尚、図示されてはいないが、消去や書込み動作中にレディー(RDY)信号、ビジー(BSY)信号をアサートしてその状態を外部に知らせることができる。
内部電源回路(内部電圧発生回路)20は、書込み、消去、ベリファイ、読み出しなどのための各種内部電圧とされる動作電源21を生成して、上記Xアドレスデコーダ9やメモリセルアレイ3に供給する。
上記モード制御回路18は、入力コマンドに従ってフラッシュメモリFM00を全体的に制御する。フラッシュメモリFM00の動作は、基本的にコマンドによって決定される。フラッシュメモリのコマンドには、例えば読み出し、消去、書込み、及び追加書込みの各コマンドがある。コマンドコードは16進数表記される。16進数であることは記号「h」で示される。
フラッシュメモリFM00はその内部状態を示すためにステータスレジスタ180を有し、その内容は、信号OE_N000をアサートすることによって入出力端子I/O000から読み出すことができる。
フラッシュメモリFM00が実現しようとする多値情報記憶技術において、一つのメモリセルの情報記憶状態は、消去状態(“11”)、第1の書込み状態(“10”)、第2の書込み状態(“00”)、第3の書込み状態(“01”)の中から選ばれた一つの状態とされる。全部で4通りの情報記憶状態は、2ビットのデータによって決定される状態とされる。すなわち、2ビットのデータを一つのメモリセルで記憶する。
例えば消去の後の書込み動作時にワード線に印加する書込みベリファイ電圧を相互に異なる3種類の電圧に設定し、これらの3種類の電圧を順次切り替えて、3回に分けて書込み動作を行なう。書込み選択のビット線には0V、非選択のビット線には6Vを印加する。特に制限されないが、ワード線は例えば17Vとされる。上記書き込み高電圧印加時間を多くするにしたがってメモリセルの閾値電圧が上昇される。3種類の書き込み閾値電圧制御は、そのような高電圧状態の時間制御、更にはワード線に印加する高電圧のレベル制御によって行うことができる。
ビット線に0Vを印加するか、6Vを印加するかは、センスラッチ回路にラッチさせる書込み制御情報の論理値で決定される。書込み動作選択メモリマット側においてセンスラッチのラッチデータが論理値“1”で書込み非選択、論理値“0”で書き込み選択となるように制御される。その制御の詳細は後述する。尚、セクタ一括消去時には、選択ワード線が−16Vとされ、非選択ワード線が0Vとされ、選択ビット線は2Vとされる。
さらに、図2においてチップ選択デコーダ51は、上記コントローラ210から出力された7ビット構成の選択信号CSにおける下位4ビット(第2選択信号)を取り込み、それをデコードすることによって、上記複数のフラッシュメモリFM00〜FM15からひとつのフラッシュメモリを選択するための信号を得る。16個の論理ゲートG00〜G15は、上記チップ選択デコーダ51の出力信号と、メモリモジュール選択デコーダ220からのモジュールイネーブル信号ME_N00とのオア論理を得ることによって、フラッシュメモリFM00〜FM15を選択的にイネーブル状態とするためのチップイネーブル信号CE_N00〜CE_15が形成される。例えばチップイネーブル信号CE_N00がローレベルにアサートされることによってフラッシュメモリFM00がイネーブル状態にされ、チップイネーブル信号CE_N15がローレベルにアサートされることによってフラッシュメモリFM15がイネーブル状態にされる。
トランシーバ52は、データの転送方向を決定するもので、互いに逆方向に並列接続されたトライステートバッファB1,B2と、このトライステートバッファB1,B2を選択的に導通状態とするための論理ゲート521,522とを含む。論理ゲート521,522の一方の入力端子には、モジュール選択デコーダ220からのモジュールイネーブ信号ME_N00が伝達され、論理ゲート521,522の他方の入力端子には、コントローラ210からのアウトプットイネーブル信号OE_Nが、DIR信号として伝達される。モジュール選択デコーダ220からのモジュールイネーブ信号ME_N00がローレベルにアサートされた状態で、アウトプットイネーブル信号OE_N(DIR)がハイレベルの場合には、論理ゲート522の出力信号がハイレベルにされることでトライステートバッファB1が導通状態とされる。このとき、論理ゲート521の出力信号はローレベルとされるため、トライステートバッファB2は非導通状態とされる。トライステートバッファB1が導通状態とされた場合には、コントローラ210からI/Oバスを介して伝達されたデータがフラッシュメモリFM00〜FM15に伝達される。また、モジュール選択デコーダ220からのモジュールイネーブ信号ME_N00がローレベルにアサートされた状態で、アウトプットイネーブル信号OE_N(DIR)がローレベルの場合には、論理ゲート521の出力信号がハイレベルにされることで、トライステートバッファB2が導通状態とされる。このとき、論理ゲート522の出力信号はローレベルとされるため、トライステートバッファB1は非導通状態とされる。トライステートバッファB2が導通状態とされた場合には、フラッシュメモリFM00〜FM15から読み出されたデータがトライステートバッファB2を介してコントローラ210や別のメモリモジュールMOD1〜MOD7に伝達される。
制御信号マスク部53は、入力信号のオア論理を得る4個の論理ゲート531〜534を含む。モジュール選択デコーダ220からのモジュールイネーブル信号ME_N00がローレベルにアサートされている期間において、コントローラ210から出力された各種信号CDE_N、OE_N、WE_N、SCが、対応する論理ゲート531〜534を介してフラッシュメモリFM00〜FM15に伝達される。モジュール選択デコーダ220からのモジュールイネーブル信号ME_N00がハイレベルにネゲートされている期間において、コントローラ210から出力された各種信号CDE_N、OE_N、WE_N、SCは、論理ゲート531〜534でマスクされるため、フラッシュメモリFM00〜FM15には伝達されない。
図6には、上記コントローラ210の構成例が示される。
上記コントローラ210は、特に制限されないが、マイクロプロセッシングユニット(MPU)211、このMPU211とコントローラの内部ブロックとのデータ転送を仲介するためのMPUインタフェース212、データ転送におけるエラー訂正を行うためのエラー訂正部215、ホストシステム100との間のデータ転送を仲介するためのホストインタフェース213、メモリモジュールMOD0〜MOD7の動作制御のためメモリ制御部216、及びデータ転送速度差を緩衝するためのバッファ214とを含んで成る。上記バッファ214は、ホストシステム100とホストインタフェース213との間のデータ転送速度と、メモリモジュールMOD0〜MOD7とメモリ制御部216との間のデータ転送速度との差を緩衝させるために配置される。上記ホストインタフェース213は、特に制限されないが、ATA規格あるいはPCMCIA規格などによるインタフェースとされる。
ここで、図2に示される各種信号CS、CDE_N、OE_N、WE_N、SC、RST_CTRL_WE、RST_N、及びI/Oバスに出力されるデータ等は、全てコントローラ210内のメモリ制御部216から出力される。
図3には、メモリモジュールMOD0におけるフラッシュメモリFM15からのリード時の動作タイミングが示される。
コントローラ210から出力された7ビット構成の選択信号CS〔6:0〕が「0Fh」の場合、それの上位3ビットがモジュール選択デコーダ220でデコードされ、モジュールイネーブル信号ME_N00がローレベルにアサートされることによって、メモリモジュールMOD0が選択される。このとき、他のメモリモジュールMOD1〜MOD7は非選択状態とされる。また、上記選択信号CS〔6:0〕の下位4ビットがチップ選択デコーダ51でデコードされ、そのデコード出力信号と、上記モジュール選択デコーダ220のデコード出力信号とに基づいて、論理ゲートG15の出力信号であるチップイネーブル信号CE_N15がローレベルにアサートされることで、メモリモジュールMOD0におけるフラッシュメモリFM15が選択される。このとき、メモリモジュールMOD0における他のフラッシュメモリFM00〜FM14は非選択状態とされる。
モジュール選択デコーダ220によってモジュールイネーブル信号ME_N00がローレベルにアサートされているため、メモリモジュールMOD0においては、制御信号マスク部53でのマスクが解除され、コントローラ210から出力された各種信号CDE_N,OE_N,WE_N,SCが、メモリモジュールMOD0における制御信号マスク部53を介してフラッシュメモリFM15に伝達される。尚、このとき、他のメモリモジュールMOD1〜MOD7においては、モジュール選択デコーダ220からのモジュールイネーブル信号ME_N01〜ME_N07がハイレベルにネゲートされていることから、コントローラ210から出力された各種信号CDE_N,OE_N,WE_N,SCは、各メモリモジュールMOD1〜MOD7における制御信号マスク部53においてマスクされるため、フラッシュメモリFM00〜FM15には伝達されない。このように非選択状態のメモリモジュールにおいては、コントローラ210から出力された各種信号CDE_N,OE_N,WE_N,SCがマスクされるため、コントローラ210における各種信号CDE_N,OE_N,WE_N,SCの出力バッファから見た負荷の軽減を図ることができる。
また、アウトプットイネーブル信号OE_Nの論理によって、トランシーバ52が制御されることにより、バスの転送方向性が決定される。すなわち、アウトプットイネーブル信号OE_Nがハイレベルにネゲートされている期間では、トライステートバッファB1が導通されることによって、コントローラ210からフラッシュメモリFM00〜FM15へ向かうデータ転送が可能とされる。また、アウトプットイネーブル信号OE_Nがローレベルにアサートされている期間では、トライステートバッファB2が導通されることによってフラッシュメモリFM00〜FM15から、コントローラ210へ向かうデータ転送が可能とされる。
モジュールイネーブル信号ME_N00がローレベルにアサートされている期間において、先ず、「00h」のコマンド受信が行われ、「SA1」のアドレス受信,「SA2」のアドレス受信が行われた後、アウトプットイネーブル信号OE_Nがローレベルにネゲートされた期間では、トライステートバッファB2が導通されることによって、フラッシュメモリFM00〜FM15からコントローラ210へ向かうデータ転送が可能とされ、フラッシュメモリFM15から読み出されたデータD1〜D2111がトライステートバッファB2を介してコントローラ210に伝達される。
そして、コントローラ210から出力された7ビット構成の選択信号CS〔6:0〕が「7Fh」になり、そしてモジュールイネーブル信号ME_N00がハイレベルにネゲートされることによって、メモリモジュールMOD0における制御信号マスク部53の作用によってコントローラ210から出力されたコントローラ210から出力された各種信号CDE_N,OE_N,WE_N,SCがマスクされる。
尚、他のメモリモジュールMOD1などは、非選択状態とされ、そこへ入力される各種信号などもハイレベルにネゲートされている。
図4には、メモリモジュールMOD0におけるフラッシュメモリFM15へのライトを行う場合の動作タイミングが示される。
コントローラ210から出力された7ビット構成の選択信号CS〔6:0〕が「0Fh」の場合、それの上位3ビットがモジュール選択デコーダ220でデコードされ、モジュールイネーブル信号ME_N00がローレベルにアサートされることによって、メモリモジュールMOD0が選択される。また、上記選択信号CS〔6:0〕の下位4ビットがチップ選択デコーダ51でデコードされ、そのデコード出力信号と、上記モジュール選択デコーダ220のデコード出力信号とに基づいて、論理ゲートG15の出力信号であるチップイネーブル信号CE_N15がローレベルにアサートされることで、メモリモジュールMOD0におけるフラッシュメモリFM15が選択される。
モジュールイネーブル信号ME_N00がローレベルにアサートされている期間において、先ず、「1Fh」のコマンド受信が行われ、「SA1」のアドレス受信,「SA2」のアドレス受信、書き込みデータ(プログラムデータ)の受信、及びデータ書き込み(プログラム)が行われる。尚、プログラムの場合には、ステータスレジスタ180の値が読み出されることにより、プログラム(書き込み)が終了されたか否かの判別が行われる。
アウトプットイネーブル信号OE_Nはハイレベルにネゲートされており、この期間においてトライステートバッファB1が導通されることによって、コントローラ210からフラッシュメモリFM00〜FM15へ向かうデータ転送が可能とされる。書き込みデータは、PD0〜PD2111で示される。「40h」のコマンド受信により、メモリセルへのプログラム(書き込み)が開始される。
図5には、リセット時の動作タイミングが示される。
コントローラ210によってリセット信号RST_Nがローレベルにアサートされると、リセット制御部230内のフリップフロップ回路FFは、「00h」で初期化される。フリップフロップ回路FF出力は8ビット構成であり、この8ビット構成の各ビットは、各メモリモジュールMOD0〜MOD7毎のリセット入力端子に接続されている。これにより、フリップフロップ回路FFに、論理値“1”が書き込まれたビットに対応するメモリモジュールはリセット解除される。コントローラ210によってリセット書き込みイネーブル信号RST_CTRL_WEがハイレベルにアサートされる毎に、I/Oバスの値の取り込みが行われることで、フリップフロップ回路FFの保持情報が順次更新される。図5に示される例では、フリップフロップ回路FFの保持情報が「00h」「01h」「03h」「07h」のように更新されることによって、フリップフロップ回路FFの出力ビットは、最下位ビットから順次論理値“1”に反転される。図5に示される例では、フリップフロップ回路FFの出力が「00h」の場合、メモリモジュールMOD0〜MOD7が全てリセット状態にある。フリップフロップ回路FFの出力が「01h」の場合に、メモリモジュールMOD0におけるリセット信号RES_N_M0がハイレベルにされることで、メモリモジュールMOD0における全てのフラッシュメモリFM00〜FM15についてのリセットが解除される。また、フリップフロップ回路FFの出力が「03h」の場合に、メモリモジュールMOD1におけるリセット信号RES_N_M1がハイレベルにされることで、メモリモジュールMOD1における全てのフラッシュメモリFM00〜FM15についてのリセットが解除される。メモリモジュールは、リセットが解除された直後に多くの電流が流れるため、上記のようにメモリモジュール毎のリセット解除のタイミングがずれることで、リセットに起因する電流を経時的に分散することができるので、各メモリモジュール毎のリセットに起因する電流が集中することを回避することができる。また、同様の機能を実現するためには、フリップフロップ回路FFの入力側に、I/Oバスに代えてシフトレジスタを接続しても実現可能であり、さらにはフリップフロップ回路でなくても、各モジュールに供給するリセット信号供給タイミングをずらすことが可能であれば良い。
上記コントローラ210での制御によりライトインターリブを行うことができる。
フラッシュメモリFM00〜FM15は、書き込み用データが転送された後、内部の書き込み処理(プログラム)に多大な時間を必要とする。フラッシュメモリはこのプログラム中には、コントローラ210から次のコマンドを受け付けることができない。そこで、ライトインターリブでは、ひとつのフラッシュメモリのプログラム中に、次のフラッシュメモリへの書き込みデータ転送を開始する。プログラムが完了するまでの待ち時間に次の書き込みデータの転送を行うことで、フラッシュメモリへの書き込みデータの転送を行うことにより、書き込みのパフォーマンスを上げることができる。
図7には、ライトインターリブの基本動作が示される。
同一のメモリブロックMOD0におけるフラッシュメモリFM00とフラッシュメモリFM01(図示されない)とを使ってライトインターリブが行われる場合が示される。
先ず、フラッシュメモリFM00が選択され、その状態でコマンド発行及びセクタアドレスの指定が行われる(a)。次に、フラッシュメモリFM00への書き込みデータが転送され(b)、コマンド(PS)によりフラッシュメモリFM00へのプログラム(書き込み)開始が指示され(c)、それに従ってフラッシュメモリFM00ではプログラムが行われる。
上記フラッシュメモリFM00へのプログラム中に、今度は、フラッシュメモリFM01が選択され、その状態でコマンド発行及びセクタアドレスの指定が行われる(d)。次に、フラッシュメモリFM01への書き込みデータが転送され(e)、コマンド(PS)によりフラッシュメモリFM01へのプログラム(書き込み)開始が指示され(f)、それに従ってフラッシュメモリFM01でのプログラムが行われる。
次に、フラッシュメモリFM00が選択されてこのフラッシュメモリFM00のステータス(RS)が読み出される(g)。ビジー(BSY)が返された場合、それは、フラッシュメモリFM00はプログラム継続中であることを示している。ビジー(BSY)が返された場合には、引き続きステータス読み出しが繰り返される。そしてこのステータス読み出しにおいてレディ(RDY)が返された場合には、それは、フラッシュメモリFM00はプログラムが完了されたことを示している。
同様に、フラッシュメモリFM01が選択されてこのフラッシュメモリFM01のステータス(RS)が読み出され(h)、フラッシュメモリFM01でのプログラムが完了されたか否かの判別が行われる。
図8にはライトインターリブにおける各部の動作タイミングが示される。
図8においては、同一のメモリブロックMOD0におけるフラッシュメモリFM00とフラッシュメモリFM01(図示されない)とを使ってライトインターリブが行われる場合が示される。
先ず、期間T1ではフラッシュメモリFM00は、コマンド受信、「SA1」のアドレス受信、「SA2」のアドレス受信、書き込みデータ(プログラムデータ)の受信が行われる。すなわち、コントローラ210から出力された7ビット構成の選択信号CS〔6:0〕が「00h」の場合、それの上位3ビットがモジュール選択デコーダ220でデコードされ、モジュールイネーブル信号ME_N00がローレベルにアサートされることによって、メモリモジュールMOD0が選択される。また、上記選択信号CS〔6:0〕の下位4ビットがチップ選択デコーダ51でデコードされ、そのデコード出力信号と、上記モジュール選択デコーダ220のデコード出力信号とに基づいて、論理ゲートG00の出力信号であるチップイネーブル信号CE_N00がローレベルにアサートされることで、メモリモジュールMOD0におけるフラッシュメモリFM00が選択される。
モジュール選択デコーダ220によってモジュールイネーブル信号ME_N00がローレベルにアサートされているため、メモリモジュールMOD0においては、制御信号マスク部53でのマスクが解除され、コントローラ210から出力された各種信号CDE_N,OE_N,WE_N,SCが、メモリモジュールMOD0における制御信号マスク部53を介してフラッシュメモリFM00に伝達される。
アウトプットイネーブル信号OE_Nがハイレベルにネゲートされていることから、トランシーバ52では、トライステートバッファB1が導通されることによって、コントローラ210からフラッシュメモリFM00へ向かうデータ転送が可能とされる。
チップイネーブル信号CE_N00がローレベルにアサートされている期間において、先ず、「1Fh」のコマンド受信が行われ、「SA1」のアドレス受信,「SA2」のアドレス受信が行われた後、コントローラ210から伝達されたシリアルクロック信号SCに基づくシリアルクロック信号に同期して、書き込みデータPD00〜PD21110の取り込みが行われる。尚、書き込みデータの取り込みは、期間T2にまで及ぶ。
期間T2において、「40h」のコマンド受信が行われることにより、フラッシュメモリFM00では、上記書き込みデータPD00〜PD21110のプログラム(書き込み)が開始される。上記書き込みデータPD00〜PD21110のプログラム(書き込み)が開始された後、コントローラ210から出力された7ビット構成の選択信号CS〔6:0〕が「00h」から「01h」に変更される。この選択信号の変更により、論理ゲートG01の出力信号であるチップイネーブル信号CE_N01がローレベルにアサートされることで、メモリモジュールMOD0におけるフラッシュメモリFM01が選択される。
チップイネーブル信号CE_N01がローレベルにアサートされている期間において、先ず、「1Fh」のコマンド受信が行われ、「SA1」のアドレス受信,「SA2」のアドレス受信が行われた後、コントローラ210から伝達されたシリアルクロック信号SCに基づくシリアルクロック信号に同期して、書き込みデータPD01〜PD21111の取り込みが行われる。尚、書き込みデータの取り込みは、期間T3にまで及ぶ。
期間T3において、「40h」のコマンド受信が行われることにより、フラッシュメモリFM01では、上記書き込みデータPD01〜PD21111のプログラム(書き込み)が開始される。
上記書き込みデータPD01〜PD21111のプログラム(書き込み)が開始された後、コントローラ210から出力された7ビット構成の選択信号CS〔6:0〕が「01h」から「00h」に変更される。この選択信号の変更により、論理ゲートG00の出力信号であるチップイネーブル信号CE_N00がローレベルにアサートされることで、メモリモジュールMOD0におけるフラッシュメモリFM00が選択され、コントローラ210によってフラッシュメモリFM00のステータス読み出しが行われる(T4)。このステータス読み出しにおいて、レディ(RDY)が返された場合には、それはプログラムの完了を示しているから、7ビット構成の選択信号CS〔6:0〕が「00h」から「01h」に変更され、フラッシュメモリFM01のステータス読み出しが行われる(T5)。
このようにライトインターリブにおいては、フラッシュメモリFM00のプログラム中に、別のフラッシュメモリFM01への書き込みデータ転送を開始するようにしているため、書き込みのパフォーマンスを上げることができる。
上記の例によれば、以下の作用効果を得ることができる。
(1)複数のメモリモジュールMOD0〜MOD7と、外部からのアクセス要求に応じて上記複数のメモリモジュールの動作を制御するためのコントローラ210と、このコントローラから出力された選択信号をデコードすることによって、上記複数のメモリモジュールからひとつのメモリモジュールを選択的にイネーブル状態とするためのモジュールイネーブル信号を得るモジュール選択デコーダ220とが設けられ、上記メモリモジュールが着脱自在に装着されることにより、メモリモジュールの増減によってフラッシュメモリシステムの記憶容量の変更を容易に行うことができる。このようにフラッシュメモリシステムの記憶容量の変更を容易に行うことができるため、容量毎にフラッシュメモリシステムの在庫を抱えることを回避することができる。また、メモリモジュールの増減によって、不揮発性メモリ装置全体の記憶容量の変更が可能とされるから、不揮発性メモリあるいメモリモジュールが破損した場合においても、メモリモジュールの交換によって修復可能となる。
(2)上記複数のメモリモジュールMOD0〜MOD7は、コントローラ210から出力された7ビット構成の選択信号のうちの上位3ビットをデコードすることによって、上記複数のフラッシュメモリからひとつのフラッシュメモリを選択するための信号を得るチップ選択デコーダ51と、モジュール選択デコーダ220の出力信号と、上記チップ選択デコーダ51の出力信号とに基づいて、上記複数の不揮発性メモリからひとつの不揮発性メモリを選択するためのチップ選択信号を形成する論理ゲートG00〜G15とをそれぞれ含むことにより、メモリモジュールMOD0〜MOD7毎のチップ選択信号CE_N00〜CE_N15を簡単に生成することができる。
(3)モジュール選択デコーダ220の出力信号によって非選択状態とされているメモリモジュールにおける上記複数の不揮発性メモリには、上記コントローラから出力された制御信号の伝達を阻止するための制御信号マスク部53が設けられることにより、メモリモジュール数が増加された場合でも、上記コントローラ210の出力部から見た負荷が不所望に増大するのを回避することができるため、大容量化によりメモリモジュール数が増加された場合でも、上記コントローラ210の出力部の駆動能力を上げる必要はないので、コントローラ210の設計変更を伴わずに済む。
(4)コントローラ210からの指示に従って複数のメモリモジュールMOD0〜MOD7を、当該メモリモジュール毎に互いに異なるタイミングで順次リセット可能なリセット制御部230を設けることにより、メモリモジュール毎に互いに異なるタイミングで順次リセットされることから、リセットに起因する電流が経時的に分散され、各メモリモジュール毎のリセットに起因する電流が集中するのを回避することができる。
(5)リセット制御部230は、メモリモジュール毎のリセット信号の入力端子に対応する出力端子を有するフリップフロップ回路FFを備えることで容易に形成することができ、その場合において上記コントローラ210によって上記フリップフロップ回路FFの保持情報を更新することで上記リセット信号を順次ネゲートすることができる。
(6)コントローラ210は、複数のフラッシュメモリFM00〜FM15のうちの所定のフラッシュメモリFM00に対して書き込みデータを転送制御し、上記フラッシュメモリFM00において上記書き込みデータの書き込み処理が行われている期間に、次の書き込みデータを、例えばフラッシュメモリFM01に転送制御することでライトインターリブを行うようにしているので、データ書き込みのパフォーマンスの向上を図ることができる。
以上本発明者によってなされた発明を具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、メモリモジュールMOD0〜MOD7は少なくとも1個のフラッシュメモリを含んで構成することができる。また、フラッシュメモリシステム200は、少なくとも1個のメモリモジュールを含んで構成することができる。
上記の例では、フラッシュメモリFM00〜FM15を多値メモリとし、一つのメモリセルの情報記憶状態は、消去状態(“11”)、第1の書込み状態(“10”)、第2の書込み状態(“00”)、第3の書込み状態(“01”)の中から選ばれた一つの状態とされ、全部で4通りの情報記憶状態を2ビットのデータによって決定するようにしたが、これに代えて、1ビットのデータを一つのメモリセルで記憶する、いわゆる2値メモリによってフラッシュメモリFM00〜FM15を構成しても良い。
リセット制御部230の機能としては、複数の出力ビットにおける特定の論理値を順次変更できれば良いから、リセット制御部230は、フリップフロップ回路FFに代えてシフトレジスタによって構成することもできる。
フラッシュメモリシステムのリセットは、上記の例ではメモリモジュール毎に互いに異なるタイミングで行うようにしたが、リセット制御部230の制御により、フラッシュメモリ毎に互いに異なるタイミングでリセットを行うようにしても、リセットに起因する電流の集中化を回避することができる。この場合、リセット制御部230においては、各フラッシュメモリFM00〜FM15に入力されるリセット信号のネゲートタイミングが互いに異なるようにリセット信号が形成される。
上記の例では、図6に示されるようにコントローラ210内にバッファ214を含む構成について説明したが、この内蔵バッファ214に代えて、当該コントローラ210の外部に配置されたバッファを使用するようにしても良い。
上記の例ではチップ選択デコーダ51のデコード出力信号に基づいて、複数のフラッシュメモリFM00〜FM15のうちからひとつのフラッシュメモリが選択される場合について説明したが、チップ選択デコーダ51によって複数のフラッシュメモリが同時に選択されるようにしても良い。例えばチップ選択デコーダ51のデコード出力によって、チップイネーブル信号CE_N00,CE01_N01のふたつが同時にローレベルにアサートされることによって、フラッシュメモリFM00,FM01の双方が同時に選択され、フラッシュメモリFM00,FM01への同時アクセスが可能となる。複数のフラッシュメモリへの同時アクセスを可能とするには、同時アクセスされるフラッシュメモリの数に応じてI/Oバスのバス幅が広げられる。例えばひとつのフラッシュメモリへのデータ書き込みやデータ読み出しのために8ビットのバス幅が必要とされる場合であって、ふたつのフラッシュメモリへの同時アクセスを可能とするには、I/Oバスのバス幅を16ビット構成とし、上位8ビットをひとつのフラッシュメモリに割り当て、下位8ビットを別のフラッシュメモリに割り当てるようにする。
上記の例では、2個のフラッシュメモリ間でライトインターリブを行う場合について説明したが、ライトインターリブは3個以上のフラッシュメモリ間で行うことができる。例えば3個のフラッシュメモリ間でのライトインタリーブは次のように行うことができる。
先ず、フラッシュメモリFM00が選択され、その状態でコマンド発行及びセクタアドレスの指定が行われ、次いでフラッシュメモリFM00への書き込みデータが転送され、コマンドによりフラッシュメモリFM00へプログラム(書き込み)開始が指示され、それに従ってフラッシュメモリFM00へのプログラムが行われる。
そして上記フラッシュメモリFM00のプログラム中に、今度は、フラッシュメモリFM01が選択され、その状態でコマンド発行及びセクタアドレスの指定が行われる。次に、フラッシュメモリFM01への書き込みデータが転送され、コマンドによりフラッシュメモリFM01へプログラム(書き込み)開始が指示され、それに従ってフラッシュメモリFM01のプログラムが行われる。
次に、上記フラッシュメモリFM00及びFM01へのプログラム中に、今度は、フラッシュメモリFM02が選択され、その状態でコマンド発行及びセクタアドレスの指定が行われる。そしてこのフラッシュメモリFM02への書き込みデータが転送され、コマンドによりフラッシュメモリFM02へプログラム(書き込み)開始が指示され、それに従ってフラッシュメモリFM02のプログラムが行われる。
このようにフラッシュメモリのプログラム中に、別のフラッシュメモリへのコマンド発行及びセクタアドレスの指定、そして書き込みデータの転送が行われることで、3個以上のフラッシュメモリ間のライトインターリブが可能とされる。
尚、ライトインターリブによる書き込みは、互いに異なるメモリモジュールMOD0〜MOD7間で行うこともできる。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野であるフラッシュメモリシステムに適用した場合について説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、各種不揮発性メモリを含んで成る不揮発性メモリ装置に適用することができる。
本発明は、少なくとも不揮発性メモリを含むことを条件に適用することができる。
本発明にかかる不揮発性メモリ装置の一例であるフラッシュメモリシステムの構成例ブロック図である。 上記フラッシュメモリシステムのさらに詳細な構成例ブロック図である。 上記フラッシュメモリシステムにおけるリード時の主要部の動作タイミング図である。 上記フラッシュメモリシステムにおけるライト時の主要部の動作タイミング図である。 上記フラッシュメモリシステムにおけるリセット時の動作タイミング図である。 上記フラッシュメモリシステムに含まれるコントローラの構成例ブロック図である。 上記フラッシュメモリシステムにおけるライトインターリブの基本動作説明図である。 上記フラッシュメモリシステムにおけるライトインターリブが行われる場合の動作タイミング図である。 上記フラッシュメモリシステムに含まれるフラッシュメモリの構成例ブロック図である。
符号の説明
51 チップ選択デコーダ
52 トランシーバ
53 制御信号マスク部
100 ホストシステム
200 フラッシュメモリシステム
210 コントローラ
211 MPU
212 MPUインタフェース
213 ホストインタフェース
214 バッファ
215 エラー訂正部
216 メモリ制御部
220 モジュール選択デコーダ
230 リセット制御部
240 親基板
MOD0〜MOD7 メモリモジュール
FM0〜FM15 フラッシュメモリ
FF フリップフロップ回路

Claims (3)

  1. それぞれ複数の不揮発性メモリを含んで成る複数のメモリモジュールと、
    外部からのアクセス要求に応じて上記複数のメモリモジュールの動作を制御するためのコントローラと、
    上記コントローラから出力された選択信号をデコードすることによって、上記メモリモジュールを選択的にイネーブル状態とするためのモジュールイネーブル信号を得るモジュール選択デコーダと、を含み、上記メモリモジュールが着脱自在に装着され、
    上記コントローラからの指示に従って上記複数のメモリモジュールを、上記メモリモジュール毎に互いに異なるタイミングで順次リセット可能なリセット制御部を含む、不揮発性メモリ装置。
  2. それぞれ複数の不揮発性メモリを含んで成る複数のメモリモジュールと、
    外部からのアクセス要求に応じて上記複数のメモリモジュールの動作を制御するためのコントローラと、
    上記コントローラからの指示に従って上記複数のメモリモジュールを、上記不揮発性メモリ毎に互いに異なるタイミングで順次リセット可能なリセット制御部を含む、不揮発性メモリ装置。
  3. 複数の不揮発性メモリを有し、上記コントローラは、上記複数の不揮発性メモリの一部の不揮発性メモリによる書込み動作に並行して、別の不揮発性メモリに書き込みデータを転送制御することでライトインターリブを可能とするメモリ制御部と、
    上記コントローラ全体の動作を制御するためのマイクロ・プロセッシング・ユニットと、を含む請求項1もしくは2の何れかに記載の不揮発性メモリ装置。
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