JP2007138117A - 紫外線吸収性粘着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】種々の被着体に適用可能な優れた粘着特性を示し、しかも、紫外線吸収剤や蛍光増白剤といった低分子量化合物を含有せずとも380nmの紫外線を高度に吸収することのできる粘着剤層を形成し得る紫外線吸収性粘着剤組成物を見出すこと。
【解決手段】紫外線吸収性に優れた粘着剤層を形成するための粘着剤組成物であって、この粘着剤組成物から得られた粘着剤層が透明な二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に積層された粘着テープを作成したとき、この粘着テープのガラスに対する180゜粘着力が4N/25mm以上であり、かつ、波長380nmにおける透過率が10%以下であることを特徴とする紫外線吸収性粘着剤組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線による粘着力の変化を長期に亘って防止でき、かつ被着体や構成部材の紫外線劣化を防止することのできる紫外線吸収性粘着剤組成物に関するものである。
近年、粘着剤にも紫外線吸収能が求められるようになってきた。粘着剤層そのものの紫外線に対する劣化を防ぐためだけでなく、粘着剤層と紫外線吸収層の二層を必要としていた積層体がある場合、紫外線吸収性粘着剤層のみで事足りることとなり、例えば、種々の部品の薄型化およびコストダウンにつながるというメリットがある。
紫外線吸収性粘着剤層を形成するには、ベンゾトリアゾールやベンゾフェノン等の公知の紫外線吸収剤を粘着剤層に存在させる方法が最も簡便であるが、これらの紫外線吸収剤は比較的多く添加しなければ充分な紫外線吸収能が発現しないこと(その結果、粘着特性が劣ってくる)、また、紫外線吸収剤は分子量が小さいため、多量に添加するとブリードアウトし易く、これによって紫外線吸収能が経時的に低下したり、被着体を汚染したりすること等の問題があった。
そこで、ベンゾトリアゾール基等の紫外線吸収性基を有するモノマーを共重合させることによって、紫外線吸収能を有する粘着性ポリマーを得ることが試みられた(特許文献1、特許文献2等)。この特許文献1では340nmの紫外線吸収性を確認しているが、現在は、短波長よりも悪影響が大きい長波長紫外線、特に380nm程度の紫外線を高レベルに吸収することが求められており、特許文献2には蛍光増白剤を補うことで380〜410nmの波長の光を吸収する発明が開示されている。しかし、所詮、蛍光増白剤も低分子化合物であるため、結晶化したり、ブリードアウトしたりすることを長期にわたって抑制することは難しい。
特開平9−249866号公報 特開2005−187662号公報
上記従来技術を踏まえ、本発明では、種々の被着体に適用可能な優れた粘着特性を示し、しかも、紫外線吸収剤や蛍光増白剤といった低分子量化合物を含有せずとも380nmの紫外線を高度に吸収することのできる粘着剤層を形成し得る紫外線吸収性粘着剤組成物を見出すことを課題として掲げた。
本発明は、紫外線吸収性に優れた粘着剤層を形成するための粘着剤組成物であって、この粘着剤組成物から得られた粘着剤層が透明な二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に積層された粘着テープを作成したとき、この粘着テープのガラスに対する180゜粘着力が4N/25mm以上であり、かつ、波長380nmにおける透過率が10%以下であるところに要旨を有する。
上記粘着剤組成物は、下式(1)で示されるベンゾトリアゾール系モノマーと、アルキル(メタ)アクリレート系モノマーとを必須成分とするモノマー混合物から合成される粘着性ポリマーを含んでおり、上記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収性モノマーは、モノマー混合物100質量%中2〜28質量%であることが好ましい。
Figure 2007138117
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基またはニトロ基を表し、Rは水素結合を形成し得る元素を有する基を表し、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜12の炭化水素基を表す。)
本発明には、上記紫外線吸収性粘着剤組成物から得られる粘着剤層が支持基材の少なくとも片面に形成されている紫外線吸収性粘着製品も含まれる。
本発明の紫外線吸収性粘着剤組成物から得られる粘着剤層は、紫外線吸収性モノマーの使用量が少なくても380nmの紫外線吸収能に優れており、これによって紫外線吸収性モノマー以外に用いられる粘着力発現用モノマーの選択範囲が広がり、粘着特性を多彩に変化させることが可能となったので、本発明の紫外線吸収性粘着製品を種々の用途に適用できるようになった。
本発明の紫外線吸収性粘着剤組成物は、この粘着剤組成物から得られた粘着剤層が、透明な二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に積層された粘着テープを作成したとき、この粘着テープのガラスに対する180゜粘着力が4N/25mm以上であり、かつ、波長380nmにおける透過率が10%以下でなければならない。従来の紫外線吸収性粘着剤では、優れた粘着特性を有していても、波長380nmの紫外線をここまで高度に吸収することはできなかったからである。本発明では、後述する特定のベンゾトリアゾール系モノマーを用いることで、少ない使用量であっても、波長380nmの紫外線を高度に吸収することが可能となった。
ガラスに対する180゜粘着力を選択したのは、ガラスは、金属製の被着体よりは接着性が劣っているため、ガラスに対する粘着力が4N/25mm以上であれば、種々の被着体に適応可能な充分な粘着力を有する汎用粘着製品と言うことができるからである。具体的な測定方法は、次の通りである。
(1)透明な二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚みは限定されないが、50〜100μm程度:例えば、東洋紡績社製の「コスモシャイン(登録商標)」や東レ製「ルミラー」等が入手可能)に、乾燥後の膜厚が20μmとなるように粘着剤組成物を塗工し、適宜(例えば120℃で数分程度)乾燥して粘着剤層を形成し、粘着テープを作成する。
(2)粘着テープから、幅25mm、長さ100mmの試験片を切り取り、23℃、65%RHの雰囲気下、ガラス板(日本テストパネル社製 JIS R3202:1996年版)に、2kgのローラーで一往復させることにより貼付し、20分放置する。貼り付け面積は25mm×100mmとする。
(3)引張試験機を用いて、180゜引き剥がし粘着力を引き剥がし速度300mm/minで測定し、引き剥がし初めから引き剥がし終わりまでの引き剥がし力の平均値を25mm幅における粘着力(N/25mm)とする。
上記ガラスに対する粘着力は大きい方が望ましいため、6N/25mm以上が好ましく、8N/25mm以上がさらに好ましい。
本発明では、波長380nmの紫外線透過率が10%以下であることも重要な要件である。この紫外線透過率は、上記(1)で得られた粘着テープを適宜切り出し、分光光度計(例えば、島津製作所社製「UV−3700」等)で、透過率を測定すればよい。波長380nmの紫外線透過率が小さい程、この波長の紫外線をより高度に吸収していることとなるため、より好ましい透過率は7%以下、さらに好ましくは5%以下、最も好ましくは3%以下である。
このように、粘着特性と紫外線吸収能との両方に秀でた粘着剤層を得るには、粘着剤組成物の主たる成分である粘着性ポリマーにおいて、紫外線吸収能を発現させるためのモノマーとして、下式(1)で示されるベンゾトリアゾール系モノマーを用いるとよい。少量の使用で優れた紫外線吸収能を示すためである。
Figure 2007138117
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基またはニトロ基を表し、Rは水素結合を形成し得る元素を有する基を表し、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜12の炭化水素基を表す。)
一般に、ベンゾトリアゾール系モノマーは、ベンゾトリアゾール環に連結したベンゼン環の2位のヒドロキシル基の水素原子とベンゾトリアゾール環の窒素原子とが分子内水素結合によって一種の環を形成し、この環部分が光エネルギーを吸収して熱エネルギーに変えることで紫外線吸収能が発揮されると考えられている。ところが、ベンゼン環の2位のヒドロキシル基の水素原子とベンゾトリアゾール環の窒素原子との分子内水素結合の形成が、何らかの要因で阻害されると紫外線吸収能が発揮されなくなる。
しかし、上記式(1)で表されるベンゾトリアゾール系モノマーは、ラジカル重合性不飽和二重結合を有する(メタ)アクリロイル基がベンゼン環の3位に結合しており、重合後は(メタ)アクリロイル基部分がポリマー主鎖となるため非常に嵩高くなって、立体障害により2位のヒドロキシル基を保護する効果が極めて高くなる。よって、2位のヒドロキシル基が、このヒドロキシル基との反応性のある化合物等によって消費されることがなくなり、その結果として、2位のヒドロキシル基の水素原子とベンゾトリアゾール環中の窒素原子との環形成による優れた紫外線吸収能が長期間に亘って維持されることを見出している。
また、上記式(1)のベンゼン環の3位が置換されていないか、アルキル基を置換基として有するベンゾトリアゾール系モノマーも知られているが、この種のモノマーから得られるポリマーは上記立体障害の効果が発揮されない。また波長380nm未満の紫外線については吸収能はあるが、波長380nmの紫外線の吸収能は低レベルであることが、本発明者等によって確認されている。
のハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかを表し、炭素数1〜8のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2,2−ジメチルプロピル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、1,1,3,3,−テトラメチルブチル基、2−エチルヘキシル基といった直鎖状または分枝状のアルキル基やシクロヘキシル基等の脂環式アルキル基が挙げられる。炭素数1〜4のアルコキシ基とは、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基である。
は、合成後のポリマー分子間で水素結合を形成し、粘着剤層の凝集力を高める作用を有する。Rの具体例としては、NH、CHNH、OCHCH(OH)CHO、CHCHCOOCHCH(OH)CHO等が挙げられる。Rの中では、活性水素を有する窒素原子が含まれているNHとCHNHが好ましく、特に後者が好ましい。
の炭素数1〜12の炭化水素基の具体例としては、前記した炭素数1〜8のアルキル基に加えて、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等の直鎖状または分枝状のアルキル基、シクロヘキシル基等の脂環式アルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基、フェネチル基等の芳香族炭化水素基等が挙げられる。このRは、5位(2位のヒドロキシル基に対してパラ位)についている立体障害基であると、2位のヒドロキシル基の消費を阻害する効果が一層増大するため好ましい。Rとしては、炭素数4〜12の直鎖状または分岐状のアルキル基が好ましく、1,1,3,3−テトラメチルブチル基等の嵩高い分岐状のアルキル基(またはこれらを有している基)が好ましい。
上記式(1)で表されるベンゾトリアゾール系モノマーの好ましい具体例としては、2−[2'−ヒドロキシ−3'−(メタ)アクリロイルアミノフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2'−ヒドロキシ−3'−(メタ)アクリロイルアミノメチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2'−ヒドロキシ−3’−(メタ)アクリロイルアミノ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2'−ヒドロキシ−3’−(メタ)アクリロイルアミノメチル−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を混合して使用することができる。なお、これらのうち、嵩高いRが5位にあるものは、2−[2'−ヒドロキシ−3’−(メタ)アクリロイルアミノ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾールと2−[2'−ヒドロキシ−3’−(メタ)アクリロイルアミノメチル−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾールである。
上記ベンゾトリアゾール系モノマーは、例えば、対応するベンゾトリアゾール(紫外線吸収剤として市販されている)に、(メタ)アクリル酸クロライドやN−メチロールアクリルアミドまたはそのアルキルエーテルを反応させる等の方法で合成することができる。例えば、2−[2'−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルアミノ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾールは、2−[2'−ヒドロキシ−3’−アミノ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−ベンゾトリアゾールとメタクリル酸クロライドを反応させて得ることができる。また、2−[2'−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルアミノメチル−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾールは、2−[2'−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−ベンゾトリアゾール(例えば、CYTEC社製;商品名「CYASORB UV−5411」にN−メチロールアクリルアミド(例えば、日東化学工業社製等)を反応させて得ることができる。
粘着性ポリマーを合成する際には、少量(合計で、モノマー混合物100質量%中5質量%以下)であれば、他の構造のベンゾトリアゾール系モノマー、ベンゾフェノン系モノマー、トリアジン系モノマー等の紫外線吸収性モノマーや、紫外線安定性基を有するモノマー(紫外線安定性モノマー)を併用してもよい。
本発明の粘着性ポリマーを合成するには、粘着力を発現させるためのアルキル(メタ)アクリレート系モノマーも必須的に用いられる。アルキル(メタ)アクリレート系モノマーとは、アクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルを指し、アルキル基(シクロアルキル基も含む)は炭素数1〜18程度が好ましい。アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種または2種以上を用いることができる。また、シクロヘキシル(メタ)アクリレートは、粘着剤の耐候性を向上させるのに有効である。特に、シクロヘキシルアクリレートは、ホモポリマーのTgが比較的低く、粘着力、凝集力等の粘着物性のバランスを採りやすいため、好適に用いられる。
本発明の粘着性ポリマーを合成する際には、粘着性ポリマーに架橋点を導入するため、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートを併用することが好ましい。具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレート(例えば、ダイセル化学工業株式会社製の「プラクセルF」シリーズ等)等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
カルボキシル基含有モノマーも用いることができ、(メタ)アクリル酸、ケイ皮酸およびクロトン酸等の不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびシトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸;これら不飽和ジカルボン酸のモノエステル等が挙げられ、これらのうちの1種以上を用いることができる。
さらに、以下のその他のモノマーも必要に応じて使用可能である。アミノ基、アミド基、エポキシ基およびエーテル基等のいずれかを有する(メタ)アクリレート類;エチレンおよびブタジエン等の脂肪族不飽和炭化水素類ならびに塩化ビニル等の脂肪族不飽和炭化水素類のハロゲン置換体;スチレンおよびα−メチルスチレン等の芳香族不飽和炭化水素類;酢酸ビニル等のビニルエステル類;ビニルエーテル類;アリルアルコールと各種有機酸とのエステル類;アリルアルコールと各種アルコールとのエーテル類;アクリロニトリル等の不飽和シアン化化合物;N−ビニルピロリドン等のN−ビニルラクタム類等が挙げられる。
上記各種モノマーを適宜組み合わせて本発明の粘着性ポリマーとするのであるが、得られるポリマーのTgが−80℃〜0℃となるように組み合わせることが好ましい。
本発明の粘着剤ポリマーをモノマー混合物から合成するにあたっては、必須モノマーであるベンゾトリアゾール系モノマーを、モノマー混合物100質量%中、2〜28質量%とする。2質量%未満では、得られる粘着剤層の波長380nmの紫外線の吸収能が不充分となる。しかし28質量%を超えて用いると、粘着特性が低下するため好ましくない。
より好ましい下限は3質量%、さらに好ましい下限は4質量%、最も好ましい下限は5質量%であり、より好ましい上限は27質量%、さらに好ましい上限は26質量%、最も好ましい上限は25質量%である。
また、もう一つの必須モノマーであるアルキル(メタ)アクリレートは、72〜98質量%とする。72質量%より少ないと、良好な粘着特性を得ることができない。98質量%を超えると、結果的に上記ベンゾトリアゾール系モノマー量が少なくなるため、紫外線吸収能が不足する。
ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを用いる場合は、モノマー混合物100質量%中、0.1〜10質量%(より好ましくは0.3〜8質量%、さらに好ましくは0.5〜6質量%)が好適範囲であり、カルボキシル基含有モノマーを用いる場合は、0.1〜3質量%が好適範囲である。さらに、その他のモノマーを用いる場合は、その他のモノマーの合計量として10質量%以下で用いると、粘着特性が低下しないため好ましい。
粘着性ポリマーの重合方法は特に限定されないが、溶液重合法または塊状重合法が望ましく、特に溶液重合法は、重合時の重合熱の除去が容易であり、操業性が良いため好ましい。用い得る溶媒の具体例としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の脂肪族エステル類;シクロヘキサン等の脂環族炭化水素類;ヘキサン、ペンタン等の脂肪族炭化水素類等が挙げられるが、上記重合反応を阻害しなければ、特に限定されない。これらの溶媒は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を適宜混合して用いてもよい。なお、溶媒の使用量は、適宜決定すればよい。
重合開始剤としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ラウロイルパーオキサイド、商品名「ナイパー(登録商標)BMT−K40」(日本油脂社製;m−トルオイルパーオキサイドとベンゾイルパーオキサイドの混合物)等の有機過酸化物や、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等のアゾ系化合物等の公知のラジカル重合開始剤を利用することができる。残存モノマー量の低減を目的として、重合後期に後添加用開始剤(ブースター)を添加してもよい。
開始剤量は合計で、モノマーの質量に対して、0.01〜1質量%となるように使用することが好ましい。あまり多いと、粘着特性の優れた高分子量のポリマーが得られないことがある。粘着特性の点からは、粘着剤用ポリマーの重量平均分子量(Mw)は20万以上が好ましく、30万以上がより好ましい。上限は特に限定されないが、溶液重合では200万を超えるポリマー合成が難しいため、200万以下が好ましく、100万以下がより好ましい。必要に応じて、メルカプト化合物等の公知の連鎖移動剤を用いてもよい。なお、分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の値である。
重合温度や重合時間等の重合条件は、例えば、モノマー混合物の組成や、重合溶媒、重合開始剤の種類、あるいは、得られる粘着性ポリマーの要求特性、粘着剤の用途等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されない。また、反応圧力も特に限定されるものではなく、常圧(大気圧)、減圧、加圧のいずれであってもよい。なお、重合反応は、窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気下で行うことが望ましい。
本発明の紫外線吸収性粘着剤組成物は、上記粘着性ポリマーのみからなる態様や粘着性ポリマーと溶剤からなる態様であってもよく、また、その他の添加成分を有する態様であってもよい。添加成分としては、架橋剤が好ましいものとして挙げられる。例えば、粘着性ポリマー中にヒドロキシル基やカルボキシル基を導入しておけば、公知のイソシアネート系、エポキシ系、メラミン系等の架橋剤が利用可能である。
イソシアネート系架橋剤としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物;「スミジュール(登録商標)N」(住友バイエルウレタン社製)等のビュレットポリイソシアネート化合物;「デスモジュール(登録商標)IL」、「デスモジュールHL」(いずれもバイエルA.G.社製)、「コロネートEH」(日本ポリウレタン工業社製)等として知られるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物;「スミジュールL」(住友バイエルウレタン社製)等のアダクトポリイソシアネート化合物;「コロネートL」および「コロネートL−55E」(いずれも日本ポリウレタン社製)等のアダクトポリイソシアネート化合物等を挙げることができる。これらは、単独で使用し得るほか、2種以上を併用することもできる。また、これらの化合物のイソシアネート基を活性水素を有するマスク剤と反応させて不活性化したいわゆるブロックイソシアネートも使用可能である。
エポキシ系架橋剤としては、1分子当たりエポキシ基を2個以上有する化合物であれば特に限定されるものではない。具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型エポキシ樹脂、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン等が挙げられる。
メラミン系架橋剤としては、メチロール基またはアルコキシメチル基またはイミノ基を合計で1分子当たり2個以上有する化合物であれば、特に限定されるものではない。具体例としては、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン等が挙げられる。
これらの架橋剤は、粘着性ポリマー(不揮発分)に対し、0.05〜15質量%とすることが好ましい。0.05質量%よりも少ないと、架橋が不充分となって架橋密度が低く、凝集力不足となることがある。15質量%を超えると、架橋密度が高くなり過ぎて、粘着力が低くなることがある。より好ましい下限は0.1質量%、上限は10質量%である。
上記粘着剤組成物には、必要により、粘着付与剤が配合されていてもよい。粘着付与剤としては、(重合)ロジン系、(重合)ロジンエステル系、テルペン系、テルペンフェノール系、クマロン系、クマロンインデン系、スチレン樹脂系、キシレン樹脂系、フェノール樹脂系、石油樹脂系等が挙げられる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用できる。
粘着付与剤の量は、特に限定されないが、粘着剤用ポリマー100質量部に対して、通常、5〜100質量部とするのが好ましい。粘着付与剤の添加量が5質量部より少ないと、粘着付与剤による粘着力向上効果が発揮されないことがある。一方、上記粘着付与剤の添加量が100質量部より多いと、逆にタックが減少して粘着力が低下するおそれがある。10〜50質量部の範囲内がさらに好ましい。
粘着剤組成物には、さらに、必要に応じて、通常配合される充填剤、顔料、希釈剤、老化防止剤等の従来公知の添加剤を添加してもよい。これらの添加剤は、1種類または2種以上、使用可能である。これらの添加剤の添加量は、所望する物性が得られるように適宜設定すればよい。
粘着剤用ポリマーと、必要により、上記各種添加剤、溶剤等を混合して調製された粘着剤組成物は、例えば、粘着シート、粘着ラベル、粘着テープ、両面テープ等の各種粘着製品の製造に好適に用いることができる。このような粘着製品は、基材レスで、または支持基材の片面もしくは両面に粘着剤層を形成することにより製造される。
基材としては、上質紙、クラフト紙、クレープ紙、グラシン紙等の従来公知の紙類;ポリプロピレン等と無機充填剤から形成される合成紙;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、セロファン等のプラスチック;織布、不織布等の繊維製品等を利用できる。基材の形状は、例えば、フィルム状、シート状、テープ状、板状、発泡体等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
支持基材の片面に粘着剤組成物を公知の方法で塗布することによって、粘着シート、粘着テープ、粘着ラベル等の粘着製品を得ることができる。また、紙、合成紙、プラスチックフィルム等のシート状物に離型剤が塗布されている離型紙等に粘着剤組成物を塗布することにより、基材レス(単層構造)の粘着層が得られ、基材レスの両面テープとして使用することができる。また、上記基材の両面に同種または異種の粘着剤組成物を塗布して、両面テープとしてもよい。
粘着剤組成物を基材に塗布する方法は、特に限定されるものではなく、ロールコーティング法、スプレーコーティング法、ディッピング法等の公知の方法を採用することができる。この場合、粘着剤組成物を基材に直接塗布する方法、離型紙等に粘着剤組成物を塗布した後、この塗布物を基材上に転写する方法等いずれも採用可能である。
粘着剤組成物を塗布した後、乾燥させることにより、基材上に粘着剤層が形成される。乾燥温度は、特に限定されるものではないが、架橋剤を添加した場合は、この加熱乾燥時に架橋反応が進行するので、架橋剤の種類に応じて架橋反応が速やかに進行する温度で乾燥することが好ましい。なお、用途によっては、粘着剤組成物を被着体に直接、塗布してもよい。
基材上に形成された粘着剤層の表面には、例えば、離型紙を貼着してもよい。粘着剤層表面を好適に保護・保存することができる。剥離紙は、粘着製品を使用する際に、粘着剤層表面から引き剥がされる。なお、シート状やテープ状等の基材の片面に粘着剤層が形成されている場合は、この基材の背面に公知の離型剤を塗布して離型剤層を形成しておけば、粘着剤層を内側にして、粘着シート(テープ)をロール状に巻くことにより、粘着剤層は、基材背面の離型剤層と当接することとなるので、粘着剤層表面が保護・保存される。粘着剤層の厚みは特に限定されないが、0.5〜50μm(より好ましくは0.5〜30μm)程度が好ましい。
以下、実施例および比較例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるわけではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお下記実施例および比較例において、「部」および「%」とあるのは、質量部または質量%を表す。
合成例1
ブチルアクリレート84.7部、シクロヘキシルメタクリレート3部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.3部、2−[2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルアミノメチル−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール12部をよく混合し、モノマー混合物を調製した。
撹拌機、滴下ロート、温度計、還流冷却管および窒素ガス導入管を備えたフラスコに、モノマー混合物の全量と酢酸エチル133部を仕込み、窒素ガスを導入して撹拌しながら、フラスコの内温を83℃まで上昇させ、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を0.04部フラスコに投入し、重合反応を開始させた。
重合開始90分後、ブースターとして、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.1部を1時間毎に3回添加した。その後180分熟成させたのち重合反応を終了した。酢酸エチルとトルエンで不揮発分を36%に調整し、粘着性ポリマー溶液Aを得た。
表1には、得られた粘着性ポリマーの重量平均分子量(Mw)も併記した。Mwは、ポリマーが固形分で0.2%となるようにテトラヒドロフランに溶解させた溶液を試料とし、GPC(東ソー社製「HLC−8120GPC」)を用いて測定した。カラムは、東ソー社製の「TSKgel G5000HXL」と「TSKgel GMHXL-L」との連結カラムを用いた。検量線はポリスチレン標準サンプルを用いて作製した。
合成例2〜7
表1に示したようにモノマー種類等と仕込み量を変えた以外は、上記合成例1と同様にして、粘着性ポリマー溶液B〜Gを合成した。
Figure 2007138117
表1中の略語は、下記の意味である。
BA:ブチルアクリレート
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
CHA:シクロヘキシルアクリレート
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
BTZ:2−[2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルアミノメチル−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール
RUVA:2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(商品名「RUVA−93」;大塚化学社製;比較用)
実施例1
上記粘着性ポリマー溶液Aを100部(ウエット)採り、ポリイソシアネート系架橋剤としてコロネートL−55E(変性TDI系イソシアネート;日本ポリウレタン社製;固形分55%)を0.2部(ウエット)添加して混合し、本発明の粘着剤組成物Aを得た。
この粘着剤組成物Aを、厚み100μmの透明な二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(「コスモシャイン(登録商標)A4300」;東洋紡績社製)に、乾燥後の粘着剤層の厚みが20μmになるように塗工し、120℃の熱風乾燥機中で3分間乾燥させた。粘着剤層表面を離型紙(「MR−75」;三菱化学ポリエステルフィルム社製)で覆い、温度40℃、相対湿度80%の雰囲気下で3日間養生し、粘着テープ(粘着製品)を得た。この粘着テープを所定の大きさに切断して、試験片を作製し、下記の各測定方法によって特性を評価した。なお、離型紙は各種測定を実施する際に引き剥がした。
[対ガラス粘着力]
粘着テープから、幅25mm、長さ100mmの試験片を切り取り、23℃、65%RHの雰囲気下、ガラス板(日本テストパネル社製 JIS R3202:1996年版)に、2kgのローラーで一往復させることにより貼付し、20分放置する。貼り付け面積は25mm×100mmとする。引張試験機(「QC引張試験機」:テスター産業社製)を用いて、180゜引き剥がし粘着力を引き剥がし速度300mm/minで測定し、引き剥がし初めから引き剥がし終わりまでの引き剥がし力の平均値を25mm幅における粘着力(N/25mm)とした。この粘着力が6N/25mmを超えたものを◎、4〜6N/25mmを○、4N/25mm未満のものを×とした。結果を表2に示した。
[保持力の測定方法]
80℃での保持力試験は、被着体としてSUS304ステンレス鋼板を用い、次のように行った。温度23℃、相対湿度65%の雰囲気下で、2kgのゴムローラを1往復させて粘着テープ試料をステンレス鋼板に圧着する。貼り付け面積は、25mm×25mmである。25分間放置後、80℃に設定した保持力試験機の中に鉛直に吊り下げ、20分放置する。20分経過したら、試料に1kgの重りを掛ける。そして、重りを掛けてから24時間経過後の試料のズレ距離をmm単位で測定した。ズレのないものやズレ距離が0.5mm以下のものを○、0.5mmを超えたものを×とした。結果を表2に示した。
[透過率(%)]
粘着テープから、5cm×5cmの試験片を切り出し、分光光度計(「UV−3700」;島津製作所社製)で、波長380nmの透過率を測定した。なお、実施例1〜3と比較例1については、波長を変えて紫外線吸収スペクトルを測定し、図1〜4に示した。透過率が5%未満のものを◎、5〜10%のものを○、10%を超えたものを×とした。結果を表2に示した。
[耐候性]
対ガラス粘着力の測定試験片と同様にして、ガラスに粘着テープ試験片を貼り付けたものを、紫外線劣化促進試験機(「アイスーパーUVテスター UV−W131」;岩崎電気社製)にセットし、60℃、50%RHの雰囲気下で、ガラス板側から120mW/cmの紫外線を連続照射した。紫外線の照射時間は20時間のものと40時間のものの2種類とし、照射前後の下記特性の変化の度合いで耐候性を評価した。評価結果を表3に示した。
(1)粘着力の保持率
対ガラス粘着力が、耐候性試験前後で低下がほとんどないものを○、若干低下したものを△、低下の著しいものを×とした。
(2)外観
粘着テープの外観が、耐候性試験前後で変化がないものを○、変化があったものを×とした。なお、外観変化とは、粘着テープの浮き、剥がれ、フクレ、黄変を指す。
(3)紫外線カット率の変化
「100−紫外線透過率(%)」を紫外線カット率(%)とし、耐候性試験前後で紫外線カット率の変化を見た。紫外線カット率がほとんど変化しないものを○、若干低下したものを△、著しく低下したものを×とした。
(4)被着体汚染性
耐候性試験後に、粘着テープを剥離した際に、被着体に糊残りが見られないものを○、若干糊残りしたものを△、全面糊残りしたものを×とした。
実施例2〜5
実施例2は、架橋剤量を0.4部(ウエット)にした以外は実施例1と同様にして、また、実施例3〜5は、粘着性ポリマー溶液Aに変えて粘着性ポリマー溶液B、C、Dをそれぞれ用いた以外は実施例1と同様にして、粘着テープの作製、評価を行った。結果を表2および3に示した。
比較例1〜3
比較例1〜3では粘着性ポリマー溶液Aに変えて粘着性ポリマー溶液E〜Gを用い、さらに、架橋剤量を0.1部(ウエット)にした以外は実施例1と同様にして、粘着テープの作製、評価を行った。結果を表2および3に示した。
Figure 2007138117
Figure 2007138117
本発明の紫外線吸収性粘着剤組成物は、優れた粘着特性と、波長380nmの紫外線を高度に吸収する能力を有している粘着剤層を形成することができるので、紫外線吸収能と粘着力が必要とされるあらゆる部材に適用することができる。
また、積層部材の中の一層として、本発明の紫外線吸収性粘着剤組成物から形成された粘着剤層が設けられている積層部材は、本発明の紫外線吸収性粘着製品ということができ、例えば、薬品・食品等の包装材、太陽電池用バックシート、マーキングフィルム、感光性樹脂版、粘着シート、色素増感型太陽電池、高分子固体電解質、紫外線吸収絶縁膜、各種光学フィルム(偏光板保護フィルム、反射防止フィルム、反射フィルム、光拡散フィルム、近赤外線遮蔽フィルム、電磁波遮蔽フィルム等)、建築材料用フィルム(ガラス飛散防止フィルム、化粧シート、窓用フィルム)、屋内外のオーバーレイ用フィルム(表示材料、電飾看板)、シュリンクフィルム等として利用可能である。
実施例1の紫外線吸収スペクトルである。 実施例2の紫外線吸収スペクトルである。 実施例3の紫外線吸収スペクトルである。 比較例1の紫外線吸収スペクトルである。

Claims (3)

  1. 紫外線吸収性に優れた粘着剤層を形成するための粘着剤組成物であって、この粘着剤組成物から得られた粘着剤層が透明な二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に積層された粘着テープを作成したとき、この粘着テープのガラスに対する180゜粘着力が4N/25mm以上であり、かつ、波長380nmにおける透過率が10%以下であることを特徴とする紫外線吸収性粘着剤組成物。
  2. 上記粘着剤組成物は、下式(1)で示されるベンゾトリアゾール系モノマーと、アルキル(メタ)アクリレート系モノマーとを必須成分とするモノマー混合物から合成される粘着性ポリマーを含んでおり、上記ベンゾトリアゾール系モノマーは、モノマー混合物100質量%中2〜28質量%である請求項1に記載の紫外線吸収性粘着剤組成物。
    Figure 2007138117
    (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基またはニトロ基を表し、Rは水素結合を形成し得る元素を有する基を表し、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜12の炭化水素基を表す。)
  3. 請求項1または2に記載の紫外線吸収性粘着剤組成物から得られる粘着剤層が支持基材の少なくとも片面に形成されていることを特徴とする紫外線吸収性粘着製品。
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