JP2016210916A - (メタ)アクリル系粘着剤及びタッチパネル用層間充填材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】導電部材が強い紫外線にさらされた場合であっても電気抵抗値の低下を抑制することができ、粘着剤成分のブリードアウトを抑制することができる(メタ)アクリル系粘着剤、及び、該(メタ)アクリル系粘着剤を用いて製造されるタッチパネル用層間充填材料を提供する。【解決手段】(メタ)アクリル基含有モノマー(A)と、(メタ)アクリロイル基と紫外線吸収能を有する分子骨格を有する(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)又は(メタ)アクリロイル基と光安定性能を有する分子骨格を有する(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)とを含むモノマー組成物を重合させて得られる(メタ)アクリルポリマーを含有する(メタ)アクリル系粘着剤。【選択図】なし
Description
本発明は、導電部材が強い紫外線にさらされた場合であっても電気抵抗値の低下を抑制することができ、粘着剤成分のブリードアウトを抑制することができる(メタ)アクリル系粘着剤、及び、該(メタ)アクリル系粘着剤を用いて製造されるタッチパネル用層間充填材料に関する。
タッチパネルは様々な分野で用いられており、例えば、スマートフォン、タブレット等の携帯情報端末においては、ガラス等からなる表面保護パネルの下にタッチパネルが配置されており、続いて、偏光フィルム、ディスプレイがこの順に設けられている。
このような携帯情報端末においては、表面保護パネルとタッチパネルとの層間、及び、タッチパネルと偏光フィルムとの層間を、空気と比較してこれらの部材との屈折率差が小さい充填材料で埋めることにより、表示画面の透明性、輝度、コントラスト等を改善し、視認性を向上させることが行われている。
タッチパネル用層間充填材料としては、透明性、粘着性、塗工性等の観点から、アクリル系粘着剤又は粘着テープが多用されている(例えば、特許文献1)。
このような携帯情報端末においては、表面保護パネルとタッチパネルとの層間、及び、タッチパネルと偏光フィルムとの層間を、空気と比較してこれらの部材との屈折率差が小さい充填材料で埋めることにより、表示画面の透明性、輝度、コントラスト等を改善し、視認性を向上させることが行われている。
タッチパネル用層間充填材料としては、透明性、粘着性、塗工性等の観点から、アクリル系粘着剤又は粘着テープが多用されている(例えば、特許文献1)。
従来、タッチパネルに使用される導電部材としては、ITOフィルムやガラス等が用いられていた。しかしながら、これらの材料は、繰り返し曲げ伸ばしされるベンダブルディスプレイや、曲面に貼り付けることが可能なフレキシブルディスプレイ等に対応することは困難であることから、近年、これらに代わる材料として銀ナノワイヤーフィルムやメタルメッシュ等が注目されている。
このような銀ナノワイヤーフィルムやメタルメッシュでは銀が使用されていることから、従来のITOフィルムやガラスを用いた透明電極では問題がなかった銀特有の問題な指摘されるようになっている。
具体的には、銀ナノワイヤーフィルムやメタルメッシュと粘着テープとを貼り合わせた状態で強い紫外線にさらされると、銀ナノワイヤーフィルムやメタルメッシュの電気抵抗値が著しく悪化するという問題が生じていた。
具体的には、銀ナノワイヤーフィルムやメタルメッシュと粘着テープとを貼り合わせた状態で強い紫外線にさらされると、銀ナノワイヤーフィルムやメタルメッシュの電気抵抗値が著しく悪化するという問題が生じていた。
そこで、本発明者らは、タッチパネルの導電部材まで紫外線が浸入することを防ぐために、粘着剤に紫外線吸収剤を添加したり、紫外線による粘着剤の劣化を抑制して樹脂劣化によるアクリル酸成分の発生を抑制するために粘着剤に光安定剤を添加したりすることにより、強い紫外線にさらされた場合にも銀ナノワイヤーやメタルメッシュの電気抵抗値を充分に維持することができる粘着剤を提供した。
しかしながら、このような粘着剤は、その生産工程やタッチパネルの層間充填材料として用いた場合に、粘着剤の表面に粘着剤成分がブリードアウトするという問題があった。
しかしながら、このような粘着剤は、その生産工程やタッチパネルの層間充填材料として用いた場合に、粘着剤の表面に粘着剤成分がブリードアウトするという問題があった。
本発明は、導電部材が強い紫外線にさらされた場合であっても電気抵抗値の低下を抑制することができ、粘着剤成分のブリードアウトを抑制することができる(メタ)アクリル系粘着剤、及び、該(メタ)アクリル系粘着剤を用いて製造されるタッチパネル用層間充填材料を提供することを目的とする。
本発明は、(メタ)アクリル基含有モノマー(A)と、(メタ)アクリロイル基と紫外線吸収能を有する分子骨格を有する(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)又は(メタ)アクリロイル基と光安定性能を有する分子骨格を有する(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)とを含むモノマー組成物を重合させて得られる(メタ)アクリルポリマーを含有する(メタ)アクリル系粘着剤である。
以下、本発明を詳述する。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らは、(メタ)アクリル基含有モノマー、及び、特定の紫外線吸収性モノマー又は光安定性モノマーを含むモノマー組成物の重合体を含有する(メタ)アクリル系粘着剤を用いることで、導電部材が強い紫外線にさらされた場合であっても電気抵抗値の低下を抑制することができるとともに、粘着剤成分のブリードアウトを抑制することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の(メタ)アクリル系粘着剤は、(メタ)アクリル基含有モノマー(A)と、(メタ)アクリロイル基と紫外線吸収能を有する分子骨格を有する(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)又は(メタ)アクリロイル基と光安定性能を有する分子骨格を有する(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)とを含むモノマー組成物を重合させて得られる(メタ)アクリルポリマーを含有する。
上記(メタ)アクリル基含有モノマー(A)としては、単官能、2官能又は3官能以上の(メタ)アクリル酸エステル類を用いることができる。
上記単官能(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−メタクロイルオキシエチル−2−ヒドロキシルプロピルフタレート等が挙げられる。
上記単官能(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−メタクロイルオキシエチル−2−ヒドロキシルプロピルフタレート等が挙げられる。
上記2官能(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記3官能以上の(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えは、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリ(2−アクリロイルオキシエチル)フォスフェート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート及びその誘導体等が挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステル類は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、これらの(メタ)アクリル基含有モノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
また、これらの(メタ)アクリル基含有モノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記モノマー組成物における上記(メタ)アクリル基含有モノマー(A)の含有量は、特に限定されないが、好ましい下限が20重量%、好ましい上限が99.5重量%である。
上記(メタ)アクリル基含有モノマー(A)の含有量が20重量%未満であると、粘着剤の低温弾性率が高くなって初期のぬれ性が低下し、被着体に対する密着性が低下して、信頼性が低下することがある。上記(メタ)アクリル基含有モノマー(A)の含有量が99.5重量%を超えると、他の成分の含有量が不充分となることで、電気抵抗値の低下を抑制する効果が低下したりすることがある。
上記(メタ)アクリル基含有モノマー(A)の含有量は、より好ましい下限が50重量%、より好ましい上限が99重量%、更に好ましい上限が97重量%である。
上記(メタ)アクリル基含有モノマー(A)の含有量が20重量%未満であると、粘着剤の低温弾性率が高くなって初期のぬれ性が低下し、被着体に対する密着性が低下して、信頼性が低下することがある。上記(メタ)アクリル基含有モノマー(A)の含有量が99.5重量%を超えると、他の成分の含有量が不充分となることで、電気抵抗値の低下を抑制する効果が低下したりすることがある。
上記(メタ)アクリル基含有モノマー(A)の含有量は、より好ましい下限が50重量%、より好ましい上限が99重量%、更に好ましい上限が97重量%である。
上記モノマー組成物は、(メタ)アクリロイル基と紫外線吸収能を有する分子骨格とを有する(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)又は(メタ)アクリロイル基と光安定性能を有する分子骨格とを有する(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)を含有する。
上記モノマー組成物が、上記(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)又は(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)を含有することにより、携帯情報端末等の深部に紫外線が浸入することを抑制したり、紫外線照射によって粘着剤の樹脂成分が劣化することによるアクリル酸成分の発生を抑制したりすることから、導電部材の電気抵抗値の悪化を抑制することができる。また、粘着剤の製造工程や、タッチパネル用層間充填材料として用いた場合に、粘着剤成分がブリードアウトすることを抑制することができる。
上記モノマー組成物が、上記(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)又は(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)を含有することにより、携帯情報端末等の深部に紫外線が浸入することを抑制したり、紫外線照射によって粘着剤の樹脂成分が劣化することによるアクリル酸成分の発生を抑制したりすることから、導電部材の電気抵抗値の悪化を抑制することができる。また、粘着剤の製造工程や、タッチパネル用層間充填材料として用いた場合に、粘着剤成分がブリードアウトすることを抑制することができる。
上記(メタ)アクリロイル基と紫外線吸収能を有する分子骨格とを有する(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)としては、慣用の紫外線吸収剤に(メタ)アクリロイル基が導入された有機化合物が挙げられ、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等の反応性ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等が挙げられる。
上記(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)の市販品としては、RUVA−93(大塚化学社製)等が挙げられる。
上記(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)の市販品としては、RUVA−93(大塚化学社製)等が挙げられる。
上記モノマー組成物における上記(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)の含有量は、特に限定されないが、好ましい下限が0.5重量%、好ましい上限が80重量%である。
上記(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)の含有量が0.5重量%未満であると、電気抵抗値の低下を充分に抑制できないことがある。上記(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)の含有量が80重量%を超えると被着体に対する密着性が低下したり、粘着剤が黄変したりすることがある。
上記(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)の含有量は、より好ましい下限が1重量%、さらに好ましい下限が3重量%、より好ましい上限が50重量%である。
上記(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)の含有量が0.5重量%未満であると、電気抵抗値の低下を充分に抑制できないことがある。上記(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)の含有量が80重量%を超えると被着体に対する密着性が低下したり、粘着剤が黄変したりすることがある。
上記(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)の含有量は、より好ましい下限が1重量%、さらに好ましい下限が3重量%、より好ましい上限が50重量%である。
上記(メタ)アクリロイル基と光安定性能を有する分子骨格を有する(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)としては、慣用の安定化剤に(メタ)アクリロイル基が導入された有機化合物が挙げられ、例えば、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン等の反応性ヒンダートアミン系光安定剤等が挙げられる。
上記(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)の市販品としては、LA−82、LA−87(いずれもアデカ社製)等が挙げられる。
上記(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)の市販品としては、LA−82、LA−87(いずれもアデカ社製)等が挙げられる。
上記モノマー組成物における上記(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)の含有量は、特に限定されないが、好ましい下限が0.1重量%、好ましい上限が60重量%である。
上記(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)の含有量が0.1重量%未満であると、電気抵抗値の低下を充分に抑制できないことがある。上記(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)の含有量が60重量%を超えると、被着体に対する密着性が低下することがある。
上記(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)の含有量は、より好ましい下限が0.5重量%、より好ましい上限が40重量%である。
上記(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)の含有量が0.1重量%未満であると、電気抵抗値の低下を充分に抑制できないことがある。上記(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)の含有量が60重量%を超えると、被着体に対する密着性が低下することがある。
上記(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)の含有量は、より好ましい下限が0.5重量%、より好ましい上限が40重量%である。
上記(メタ)アクリルポリマーは、上記モノマー組成物を重合させて得られる(メタ)アクリルポリマーである。
上記モノマー組成物を重合させる方法は特に限定されず、例えば、重合開始剤の存在下にてラジカル重合させる方法等が挙げられる。上記重合方法は特に限定されず、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等の従来公知の重合方法が挙げられる。
上記モノマー組成物を重合させる方法は特に限定されず、例えば、重合開始剤の存在下にてラジカル重合させる方法等が挙げられる。上記重合方法は特に限定されず、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等の従来公知の重合方法が挙げられる。
上記溶液重合に用いる溶媒は特に限定されず、例えば、酢酸エチル、トルエン、ジメチルスルホキシド、エタノール、アセトン、ジエチルエーテル等が挙げられる。これらの溶媒の配合量は特に限定されないが、上記モノマー組成物100重量部に対する好ましい下限が25重量部、好ましい上限が300重量部である。
上記配合量が25重量部未満であると、(メタ)アクリルポリマーの分子量分布が広くなることにより、(メタ)アクリル系粘着剤の被着体に対する粘着力及び凝集力が低下して、信頼性が低下することがある。配合量が300重量部を超えると、シート状粘着剤を逓増する際に溶媒を除去する手間が必要となることがある。
上記配合量が25重量部未満であると、(メタ)アクリルポリマーの分子量分布が広くなることにより、(メタ)アクリル系粘着剤の被着体に対する粘着力及び凝集力が低下して、信頼性が低下することがある。配合量が300重量部を超えると、シート状粘着剤を逓増する際に溶媒を除去する手間が必要となることがある。
上記重合開始剤は特に限定されず、例えば、過硫酸塩、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。なかでも、過硫酸塩が好ましい。
上記過硫酸塩は特に限定されず、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられる。上記有機過酸化物は特に限定されず、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、ラウロイルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物は特に限定されず、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記過硫酸塩は特に限定されず、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられる。上記有機過酸化物は特に限定されず、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、ラウロイルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物は特に限定されず、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記重合開始剤の配合量は特に限定されないが、上記モノマー組成物100重量部に対する好ましい下限が0.02重量部、好ましい上限が0.5重量部である。配合量が0.02重量部未満であると、重合反応が不充分となったり、重合反応に長時間を要したりすることがある。配合量が0.5重量部を超えると、(メタ)アクリルポリマーの重量平均分子量が低くなりすぎたり、分子量分布が広くなりすぎたりすることにより、(メタ)アクリル系粘着剤の被着体に対する粘着力及び凝集力が低下して、信頼性が低下することがある。
上記(メタ)アクリルポリマーの重量平均分子量は、好ましい下限が20万、好ましい上限が200万である。重量平均分子量が20万未満であると、(メタ)アクリル系粘着剤の高温弾性率が低下して、信頼性が低下することがある。重量平均分子量が200万を超えると、(メタ)アクリルポリマーの流動性が低下することにより、(メタ)アクリル系粘着剤の被着体に対する密着性が低下して、信頼性が低下することがある。重量平均分子量のより好ましい下限は30万、更に好ましい下限は40万であり、より好ましい上限は120万である。
なお、本明細書において重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定しポリスチレン換算により求めた値を意味する。具体的には例えば、(メタ)アクリルポリマーをテトラヒドロフラン(THF)により100倍に希釈して得られた希釈液をフィルターで濾過し、得られた濾液をカラム(例えば、Waters社製の「2690 Separations Model」等)を用いてGPC法により測定しポリスチレン換算によって重量平均分子量を求めることができる。
本発明の(メタ)アクリル系粘着剤は、更に、粘着付与樹脂を含有してもよい。
上記粘着付与樹脂としては、例えば、水添ロジンエステル樹脂、水添テルペンフェノール樹脂等が挙げられる。
上記粘着付与樹脂としては、例えば、水添ロジンエステル樹脂、水添テルペンフェノール樹脂等が挙げられる。
本発明の(メタ)アクリル系粘着剤は、透明性を損なわず、本発明の効果を妨げない範囲内で、接着力調整剤、可塑剤、乳化剤、軟化剤、微粒子、充填剤、顔料、染料、シランカップリング剤、酸化防止剤、界面活性剤、ワックス等の公知の添加剤を含有してもよい。
本発明の(メタ)アクリル系粘着剤の形状は特に限定されず、例えば、シート状、フィルム状、液状(分散液状、エマルション状)等が挙げられるが、シート状が好ましい。
本発明の(メタ)アクリル系粘着剤がシート状である場合の厚みは特に限定されず、用途に応じて設定されるが、好ましい下限が5μm、好ましい上限が800μmである。上記厚みが5μm未満であると、例えば、携帯情報端末の組み立てに用いた場合、粘着剤が剥がれすくなり、接着面に気泡が発生しやすくなることがある。上記厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は400μmであり、更に好ましい下限は50μm、更に好ましい上限は300μmであり、特に好ましい下限は100μm、特に好ましい上限は200μmである。
本発明の(メタ)アクリル系粘着剤の製造方法は特に限定されず、例えば、上記(メタ)アクリルポリマー、及び、必要に応じて添加される添加剤等を、ミキサーを用いて撹拌混合する方法等が挙げられる。
また、本発明の(メタ)アクリル系粘着剤がシート状である場合には、上記(メタ)アクリルポリマー、及び、必要に応じて添加される添加剤等を含有する組成物を、押し出し法、塗工法、キャスティング法、カレンダー法、プレス法等の通常の製膜法によりシート状に製膜する方法が挙げられる。
また、本発明の(メタ)アクリル系粘着剤がシート状である場合には、上記(メタ)アクリルポリマー、及び、必要に応じて添加される添加剤等を含有する組成物を、押し出し法、塗工法、キャスティング法、カレンダー法、プレス法等の通常の製膜法によりシート状に製膜する方法が挙げられる。
本発明の(メタ)アクリル系粘着剤の用途は特に限定されないが、例えば、タッチパネルと他の部材との層間又はタッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間を充填するために用いられるタッチパネル用層間充填材料に用いられる。
本発明の(メタ)アクリル系粘着剤を用いて製造されるタッチパネル用層間充填材料もまた、本発明の1つである。
本発明のタッチパネル用層間充填材料の用途は特に限定されないが、例えば、携帯情報端末(例えば、スマートフォン、タブレット)、LCD、EL、PDP等の画像表示パネルを用いた平面型又はフレキシブル画像表示装置(例えば、電子ペーパー、PDA、TV、ゲーム機)等において、表面保護パネルとタッチパネルとの層間、タッチパネルと偏光フィルムとの層間、及び、タッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間からなる群から選択される少なくとも1種の層間に用いられることが好ましい。
図1は、本発明の(メタ)アクリル系粘着剤をタッチパネル用層間充填材料に用いた際の使用方法の一例を模式的に示す断面図である。図1においては、表面保護パネル3とタッチパネル2との層間、及び、タッチパネル2と偏光フィルム4との層間が、本発明のタッチパネル用層間充填材料1で充填されている。
上記タッチパネルは特に限定されず、例えば、銀ナノワイヤーやメタルメッシュ、ITO膜等の複数の層を有するタッチパネル等の、携帯情報端末、平面型又はフレキシブル画像表示装置等に通常使用されるものを用いることができる。なかでも、本発明の(メタ)アクリル系粘着剤は、強い紫外線にさらされた場合であっても導電部材の電気抵抗値の低下を抑制することができることから、銀ナノワイヤーやメタルメッシュを有するタッチパネルの充填材料に好ましく用いられる。上記タッチパネルの構成は特に限定されず、例えば、アウトセル型、インセル型、オンセル型、カバーガラス一体型、カバーシート一体型等が挙げられる。上記タッチパネルの方式も特に限定されず、例えば、抵抗膜式、静電容量式、光学式、超音波式等が挙げられる。
上記偏光フィルムとしても特に限定されず、携帯情報端末、平面型又はフレキシブル画像表示装置等に通常使用されるものを用いることができる。
上記偏光フィルムとしても特に限定されず、携帯情報端末、平面型又はフレキシブル画像表示装置等に通常使用されるものを用いることができる。
本発明のタッチパネル用層間充填材料を用いて、表面保護パネルとタッチパネルとの層間、タッチパネルと偏光フィルムとの層間、及び、タッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間からなる群から選択される少なくとも1種の層間を充填して積層体を製造する方法は特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。
本発明によれば、導電部材が強い紫外線にさらされた場合であっても電気抵抗値の低下を抑制することができ、粘着剤成分のブリードアウトを抑制することができる(メタ)アクリル系粘着剤、及び、該(メタ)アクリル系粘着剤を用いて製造されるタッチパネル用層間充填材料を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(1)(メタ)アクリルポリマー溶液の調製
温度計、攪拌機、冷却管、窒素ガス導入管及び還流冷却管を備えた反応器内に、n−ブチルアクリレート83.5重量部と、メチルアクリレート8重量部と、メチルメタクリレート8重量部と、メタクリル基と光安定性能を有するヒンダートアミン骨格とを有する光安定化剤(アデカスタブ LAシリーズ LA−82、アデカ社製)0.5重量部とからなるモノマー組成物に対して、酢酸エチル60重量部を加えて、窒素ガス雰囲気中で70℃まで昇温した。更に、重合開始剤としてt−ヘキシルパーオキシピバレート0.12重量部を酢酸エチル40重量部で希釈して重合開始剤溶液を調製し、得られた重合開始剤溶液を上記反応器内に5時間かけて滴下して添加した。その後、70℃で重合開始剤の添加開始から8時間反応させて、固形分濃度50重量%の(メタ)アクリルポリマー溶液を得た。
なお、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した(メタ)アクリルポリマーの重量平均分子量は70万であった。
(1)(メタ)アクリルポリマー溶液の調製
温度計、攪拌機、冷却管、窒素ガス導入管及び還流冷却管を備えた反応器内に、n−ブチルアクリレート83.5重量部と、メチルアクリレート8重量部と、メチルメタクリレート8重量部と、メタクリル基と光安定性能を有するヒンダートアミン骨格とを有する光安定化剤(アデカスタブ LAシリーズ LA−82、アデカ社製)0.5重量部とからなるモノマー組成物に対して、酢酸エチル60重量部を加えて、窒素ガス雰囲気中で70℃まで昇温した。更に、重合開始剤としてt−ヘキシルパーオキシピバレート0.12重量部を酢酸エチル40重量部で希釈して重合開始剤溶液を調製し、得られた重合開始剤溶液を上記反応器内に5時間かけて滴下して添加した。その後、70℃で重合開始剤の添加開始から8時間反応させて、固形分濃度50重量%の(メタ)アクリルポリマー溶液を得た。
なお、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した(メタ)アクリルポリマーの重量平均分子量は70万であった。
(2)粘着剤の調製
得られた(メタ)アクリルポリマー溶液に、(メタ)アクリルポリマー溶液の固形分100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(コロネートL−45、日本ポリウレタン社製)を固形分換算で0.3重量部、シランカップリング剤(KBM−403、信越化学工業社製)を固形分換算で0.5重量部となるように添加し、撹拌して、粘着剤を調製した。
得られた(メタ)アクリルポリマー溶液に、(メタ)アクリルポリマー溶液の固形分100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(コロネートL−45、日本ポリウレタン社製)を固形分換算で0.3重量部、シランカップリング剤(KBM−403、信越化学工業社製)を固形分換算で0.5重量部となるように添加し、撹拌して、粘着剤を調製した。
(3)シート状粘着剤の作製
得られた粘着剤を、離型ポリエチレンテレフタレートフィルムの離型処理面に塗工し、80℃で5分間乾燥させた後、110℃で3分間更に乾燥させて粘着剤中の酢酸エチルを除去して、厚み50μmの粘着剤層を形成した。更に、得られた粘着剤層の上に、離型処理面が粘着剤層に接するようにして新たに用意した離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを重ね合せて積層体を作製した。得られた積層体をゴムローラーにより加圧して、離型ポリエチレンテレフタレートフィルムが両面に貼り付けられたシート状粘着剤を作製した。
得られた粘着剤を、離型ポリエチレンテレフタレートフィルムの離型処理面に塗工し、80℃で5分間乾燥させた後、110℃で3分間更に乾燥させて粘着剤中の酢酸エチルを除去して、厚み50μmの粘着剤層を形成した。更に、得られた粘着剤層の上に、離型処理面が粘着剤層に接するようにして新たに用意した離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを重ね合せて積層体を作製した。得られた積層体をゴムローラーにより加圧して、離型ポリエチレンテレフタレートフィルムが両面に貼り付けられたシート状粘着剤を作製した。
なお、下記の方法により粘着剤層のゲル分率を測定した。
まず、シート状粘着剤を50mm×25mmの平面長方形状に切断して試験片を作製した。得られた試験片を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬した後、200メッシュのステンレスメッシュを介して試験片を酢酸エチルから取り出して、110℃の条件下で1時間乾燥させた。そして、乾燥後の試験片の重量を測定し、下記式(1)を用いてゲル分率を算出した。なお、試験片に用いたシート状粘着剤には、離型フィルムは積層されていない。
ゲル分率(重量%)=100×(W2−W0)/(W1−W0) (1)
(W0:基材の重量、W1:浸漬前の試験片の重量、W2:浸漬し乾燥した後の試験片の重量)
まず、シート状粘着剤を50mm×25mmの平面長方形状に切断して試験片を作製した。得られた試験片を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬した後、200メッシュのステンレスメッシュを介して試験片を酢酸エチルから取り出して、110℃の条件下で1時間乾燥させた。そして、乾燥後の試験片の重量を測定し、下記式(1)を用いてゲル分率を算出した。なお、試験片に用いたシート状粘着剤には、離型フィルムは積層されていない。
ゲル分率(重量%)=100×(W2−W0)/(W1−W0) (1)
(W0:基材の重量、W1:浸漬前の試験片の重量、W2:浸漬し乾燥した後の試験片の重量)
(実施例2、比較例1〜4)
表1に示す配合に従って、下記の材料を用いた以外は、実施例1と同様にして、シート状粘着剤を作製した。
表1に示す配合に従って、下記の材料を用いた以外は、実施例1と同様にして、シート状粘着剤を作製した。
(使用材料)
(1)(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)又は(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)
LA−87(メタクリル基と光安定性能を有するヒンダートアミン骨格とを有する光安定化剤、アデカ社製)
(2)その他
Tinuvin 928(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、BASF社製)
Tinuvin 477(ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、BASF社製)
Tinuvin 144(ヒンダートアミン系光安定化剤、BASF社製)
(1)(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)又は(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)
LA−87(メタクリル基と光安定性能を有するヒンダートアミン骨格とを有する光安定化剤、アデカ社製)
(2)その他
Tinuvin 928(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、BASF社製)
Tinuvin 477(ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、BASF社製)
Tinuvin 144(ヒンダートアミン系光安定化剤、BASF社製)
<評価>
実施例、比較例で得られたシート状粘着剤について、下記の評価を行った。結果を表1に示した。
実施例、比較例で得られたシート状粘着剤について、下記の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)電気抵抗値
得られたシート状粘着剤を20mm×25mmの平面形状に裁断した。裁断されたシート状粘着剤の一方の面の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し粘着剤層を露出させ、接着剤層をタッチパネルモジュール(銀ナノワイヤー付フィルム、厚さ0.18mm)上に貼り合わせた。更に、シート状粘着剤のもう一方の面の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し粘着剤層を露出させ、粘着剤層をガラス板(厚さ1.5mm)上に貼り合わせることにより、ガラス板上にシート状粘着剤とタッチパネルモジュールとが積層されたモジュール積層体を得た。
得られたシート状粘着剤を20mm×25mmの平面形状に裁断した。裁断されたシート状粘着剤の一方の面の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し粘着剤層を露出させ、接着剤層をタッチパネルモジュール(銀ナノワイヤー付フィルム、厚さ0.18mm)上に貼り合わせた。更に、シート状粘着剤のもう一方の面の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し粘着剤層を露出させ、粘着剤層をガラス板(厚さ1.5mm)上に貼り合わせることにより、ガラス板上にシート状粘着剤とタッチパネルモジュールとが積層されたモジュール積層体を得た。
得られたモジュール積層体に対して、60W/m2の照射強度のキセノンランプを用いて26.5℃で500時間、紫外線を照射した。なお、紫外線光量の測定には、「キセノンウェザーメーター」(オーク製作所社製)を用いた。
紫外線を照射するまえの初期抵抗値(Ω/□)と、500時間紫外線を照射した後の抵抗値を二端子法により測定した。
なお、抵抗値の測定は、図2に示すように、銀ナノワイヤー付フィルムの銀層に対して、端子と端子との間をシート状粘着剤が遮る形となるようにテスターの端子を当てることによって行った。
また、抵抗上昇率を次の方法で算出した。
抵抗上昇率(%)=(500時間紫外線照射後の抵抗値/初期抵抗値)×100
得られた抵抗上昇率が120%以下である場合を「○」、120%を超える場合を「×」として評価した。
紫外線を照射するまえの初期抵抗値(Ω/□)と、500時間紫外線を照射した後の抵抗値を二端子法により測定した。
なお、抵抗値の測定は、図2に示すように、銀ナノワイヤー付フィルムの銀層に対して、端子と端子との間をシート状粘着剤が遮る形となるようにテスターの端子を当てることによって行った。
また、抵抗上昇率を次の方法で算出した。
抵抗上昇率(%)=(500時間紫外線照射後の抵抗値/初期抵抗値)×100
得られた抵抗上昇率が120%以下である場合を「○」、120%を超える場合を「×」として評価した。
(2)ブリードアウトの有無
得られたシート状粘着剤を1週間室温で静置し、シート状粘着剤の一方の面の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、露出した粘着剤層の外観を三波長蛍光灯下で透過及び反射により目視で観察した。
また、シート状粘着剤の露出した接着剤層をガラスに貼り合わせた後、他方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、露出した粘着剤層の外観を同様にして観察した。
いずれの観察においても、粘着剤層にブリードアウトが生じていない場合を「なし」、いずれかの観察において、粘着剤層にブリードアウトが観察された場合を「あり」として評価した。
得られたシート状粘着剤を1週間室温で静置し、シート状粘着剤の一方の面の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、露出した粘着剤層の外観を三波長蛍光灯下で透過及び反射により目視で観察した。
また、シート状粘着剤の露出した接着剤層をガラスに貼り合わせた後、他方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、露出した粘着剤層の外観を同様にして観察した。
いずれの観察においても、粘着剤層にブリードアウトが生じていない場合を「なし」、いずれかの観察において、粘着剤層にブリードアウトが観察された場合を「あり」として評価した。
本発明によれば、導電部材が強い紫外線にさらされた場合であっても電気抵抗値の低下を抑制することができ、粘着剤成分のブリードアウトを抑制することができる(メタ)アクリル系粘着剤、及び、該(メタ)アクリル系粘着剤を用いて製造されるタッチパネル用層間充填材料を提供することができる。
1 本発明のタッチパネル用層間充填材料
2 タッチパネル
3 表面保護パネル
4 偏光フィルム
5 加飾印刷部
6 銀ナノワイヤー付フィルム
7 銀層
8 ガラス板
9 シート状粘着剤
10 テスター
2 タッチパネル
3 表面保護パネル
4 偏光フィルム
5 加飾印刷部
6 銀ナノワイヤー付フィルム
7 銀層
8 ガラス板
9 シート状粘着剤
10 テスター
Claims (2)
- (メタ)アクリル基含有モノマー(A)と、(メタ)アクリロイル基と紫外線吸収能を有する分子骨格を有する(メタ)アクリロイル基含有紫外線吸収性モノマー(B1)又は(メタ)アクリロイル基と光安定性能を有する分子骨格を有する(メタ)アクリロイル基含有光安定性モノマー(B2)とを含むモノマー組成物を重合させて得られる(メタ)アクリルポリマーを含有する
ことを特徴とする(メタ)アクリル系粘着剤。 - タッチパネルと他の部材との層間又は前記タッチパネルを構成する複数の透明導電フィルムの層間を充填するために用いられるタッチパネル用層間充填材料であって、
請求項1記載の(メタ)アクリル系粘着剤を用いて製造されることを特徴とするタッチパネル用層間充填材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015096785A JP2016210916A (ja) | 2015-05-11 | 2015-05-11 | (メタ)アクリル系粘着剤及びタッチパネル用層間充填材料 |
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ID=57551214
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JP2015096785A Pending JP2016210916A (ja) | 2015-05-11 | 2015-05-11 | (メタ)アクリル系粘着剤及びタッチパネル用層間充填材料 |
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JP (1) | JP2016210916A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200108042A (ko) | 2018-01-11 | 2020-09-16 | 미쓰비시 세이시 가부시키가이샤 | 도전 재료 및 처리 방법 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007138117A (ja) * | 2005-11-22 | 2007-06-07 | Nippon Shokubai Co Ltd | 紫外線吸収性粘着剤組成物 |
JP2012131846A (ja) * | 2010-12-20 | 2012-07-12 | Toray Advanced Film Co Ltd | 粘着剤シートおよび表示装置 |
WO2014185318A1 (ja) * | 2013-05-17 | 2014-11-20 | 東洋紡株式会社 | 画像表示装置 |
-
2015
- 2015-05-11 JP JP2015096785A patent/JP2016210916A/ja active Pending
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WO2014185318A1 (ja) * | 2013-05-17 | 2014-11-20 | 東洋紡株式会社 | 画像表示装置 |
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