JP2016020442A - 透明粘着シート用組成物及び透明粘着シート - Google Patents

透明粘着シート用組成物及び透明粘着シート Download PDF

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Kenichi Nakanishi
健一 中西
一博 佐々木
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一博 佐々木
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Abstract

【課題】透明性、粘着力に優れ、且つ高屈折の粘着シートを得ることができる透明粘着シート用組成物、該透明粘着シート用組成物から得られる透明粘着シートを提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステル(A)30〜70質量%およびヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル(B1)を必須成分とする重合性単量体(B)30〜70質量%を含有するモノマーを共重合させた(メタ)アクリル樹脂と、架橋剤とを少なくともを含有する透明粘着シート用組成物である。
【化1】
Figure 2016020442

【選択図】 なし

Description

本発明は、透明粘着シート用組成物、該透明粘着シート用組成物から得られる透明粘着シートに関する。該透明粘着シートは光学部材の貼り合せに使用することができ有用である。
近年、液晶パネル、光学フィルム、光学部材などを貼り合わせる際に用いられる粘着シートとしては、透明性や耐候性が良好なことからアクリル系共重合体をベースポリマーとするアクリル系粘着シートが使用されることが多くなっている。しかし、アクリル系粘着シートにおいて、一般的に、アクリル系共重合体の屈折率は低く、1.47程度であるのに対し、光学部材の屈折率は、例えば、ポリカーボネートでは1.54程度であり、アクリル系粘着シートと光学部材との屈折率には大きな差がある。このため、光学部材用の粘着シートとしてアクリル系粘着シートを用いる場合には、光学部材とアクリル系粘着シートとの界面において屈折率差が生じ、光の有効利用が妨げられるという問題があった。
このような課題を解決する目的で、屈折率が高いアクリル系粘着シートを作製する試みが行われている。例えば、特許文献1では、粘着剤組成物の構成と高屈折率の粘着付与剤を最適化してアクリル系粘着シートの屈折率を上げる方法が提案されている。
特開2006−45315号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている方法では、屈折率を高くするために多くの粘着付与樹脂を含有するため得られる粘着シートのゲル分率が低くなることから凝集力が小さくなり貼り直した際に糊残りが生じる問題があった。
本発明は、上記従来の課題を鑑みてなされたものであり、透明性、粘着力に優れ、且つ高屈折の粘着シートを得ることができる透明粘着シート用組成物、該透明粘着シート用組成物から得られる透明粘着シートを提供する。
本発明は、以下の(1)〜(7)を要旨とするものである。
(1)下記一般式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステル(A)30〜70質量%およびヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル(B1)を必須成分とする重合性単量体(B)30〜70質量%を含有するモノマーを共重合させた(メタ)アクリル樹脂と、架橋剤とを少なくとも含有することを特徴とする透明粘着シート用組成物。
Figure 2016020442
(式中、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数1〜6のアルキレン基を表す。)
(2)前記架橋剤が多官能イソシアネート化合物である(1)に記載の透明粘着シート用組成物。
(3)前記重合性単量体(B)中にカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸単量体(B2)が含有する(1)または(2)に記載の透明粘着シート用組成物。
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の透明粘着シート用組成物から得られる透明粘着シート。
(5)屈折率が1.54〜1.60である(4)に記載の透明粘着シート。
(6)ゲル分率が70〜99%である(4)に記載の透明粘着シート。
(7)粘着力(N/25mm)が10以上である(4)に記載の透明粘着シート。
本発明の透明粘着シート用組成物は、特定構造の(メタ)アクリル酸エステルを共重合した(メタ)アクリル樹脂を含むことから、得られる粘着シートは、粘着性、透明性に優れ、屈折率の高いものにすることが出来る。
次に、本発明を実施するための形態を説明する。なお、本願の明細書及び特許請求の範囲において、(メタ)アクリロイル基とは、
化学式 CH2=CH−CO− で表される基、または
化学式 CH2=C(CH3)−CO− で表される基を意味する。
イソシアナト基とは、
化学式 −N=C=O で表される基を意味する。
<透明粘着シート用組成物>
本発明の透明粘着シート用組成物は、下記一般式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステル(A)30〜70質量%および(A)成分以外の重合性単量体(B)30〜70質量%を含有するモノマーを共重合させた(メタ)アクリル樹脂を含有する透明粘着シート用組成物である。
Figure 2016020442
(式中、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数1〜6のアルキレン基を表す。)
<(メタ)アクリル酸エステル(A)>
本発明に用いる(メタ)アクリル酸エステル(A)は、下記一般式(1)で示される化合物である。
Figure 2016020442
式中、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数1〜6のアルキレン基を表す。Rは好ましくは直鎖または分岐状の炭素数1〜3のアルキレン基であり、より好ましくは直鎖状の炭素数1〜3のアルキレン基である。具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、へキシレン基などが挙げられ、好ましくはメチレン基、エチレン基である。
(メタ)アクリル酸エステル(A)の具体例としては、o−フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、m−フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、p−フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、等が例示できる。これら例示した(メタ)アクリル酸エステル(A)を共重合成分に使用した(メタ)アクリル樹脂を含む透明粘着シート用組成物は、透明性、粘着力に優れ、且つ高屈折率の透明粘着シートを形成することが出来る。
(メタ)アクリル酸エステル(A)の含有量は、30〜70質量%、好ましくは40〜70質量%、より好ましくは50〜65質量%とすることが適切である。(メタ)アクリル酸エステル(A)の含有量が30質量%未満であると、得られる透明粘着シートの屈折率を高く維持できず、(メタ)アクリル酸エステル(A)の含有量が70質量%より大きいと、得られる粘着シートの粘着力が悪化する傾向にある。
<重合性単量体(B)>
本発明に用いる重合性単量体(B)は、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル(B1)を必須成分とする。ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル(B1)としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオール(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオール(メタ)アクリレート等が挙げられ、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを含むことがより好ましい。ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル(B1)の含有量としては、(メタ)アクリル樹脂中に1〜10質量%が好ましい。
重合性単量体(B)として用いることのできるその他の単量体は、特に限定はなく、ビニル基、(メタ)アクリロイル基などのエチレン性二重結合を有するものであれば、使用可能である。エチレン性二重結合は2つ以上有していても良い。重合性単量体は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。 具体例としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルナニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート等の環状アルキル(メタ)アクリレート;
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の芳香族を有する(メタ)アクリレート;
エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;
メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシ(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレート;
オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート等のフッ素化アルキル(メタ)アクリレート;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ビス(ヒドロキシエチル)−5,5−ジメチルヒダントインジ(メタ)アクリレート、α,ω−ジ(メタ)アクリルビスジエチレングリコールフタレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジアクリロキシエチルフォスフェート、ジペンタエリスリトールトリヒドロキシ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多官能性(メタ)アクリレート;
アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルフォリン等のアクリルアミド誘導体;
(メタ)アクリル酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート;
グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート等があげられる。
本発明に用いる重合性単量体(B)中には、カルボキシル基(化学式:−COOH)を有する(メタ)アクリル酸単量体(B2)をさらに含むことが好ましい。(メタ)アクリル酸単量体(B2)の含有量としては、(メタ)アクリル樹脂中に0.5〜5質量%が好ましい。
重合性単量体(B)の含有量としては、30〜70質量%、好ましくは30〜60質量%、より好ましくは30〜50質量%とすることが適切である。重合性単量体(B)の含有量が30質量%以上であると、得られる透明粘着シートの粘着力を十分に確保でき、(メタ)アクリル酸エステル(B)の含有量が70質量%以下であると、得られる粘着シートの屈折率の調整が容易となる。
本発明の透明粘着シート用組成物から得られる透明粘着シートの屈折率は1.54〜1.60であることが好ましい。ここで、屈折率は、25℃、測定波長589nmでの屈折率を指す。屈折率が1.54〜1.60であれば、貼り合せる光学部材との屈折率差が小さくなることから光学部材用粘着シートとして良好に使用できる。
本発明における(メタ)アクリル樹脂の重合方法は特に制限されるものではなく、溶液重合、乳化重合、塊状重合、懸濁重合、交互共重合などの公知の方法を用いることができる。中でも、溶液重合が透明性、耐水性、等の点で特に好ましい。また、得られる共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体など何れでもよい。
(メタ)アクリル樹脂の重合に際して用いられる重合開始剤は、特に限定されず、公知のものの中から適宜選択して使用することができる。例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ系重合開始剤や、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン等の過酸化物系重合開始剤などの油溶性重合開始剤が好ましく例示される。これらの重合開始剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。重合開始剤の使用量は、通常の使用量であればよく、例えば、重合性単量体の総量100質量部に対して0.01〜5質量部程度の範囲から選択することができ、0.015〜4質量部の範囲であることが好ましく、0.02〜3質量部であることがより好ましい。
なお、溶液重合では、各種の一般的な溶剤を用いることができる。このような溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル等のエステル類、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などの有機溶剤が挙げられる。これらの溶剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の(メタ)アクリル樹脂の分子量としては、特に制限はないが、重量平均分子量が30万〜150万であることが好ましく、より好ましくは、40万〜120万である。(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量が30万〜150万であれば、得られる透明粘着シートの凝集力、粘着力が十分となり好ましい。
また、本発明における(A)(メタ)アクリル樹脂のガラス転移点(Tg)は、−60〜0℃であることが好ましく、−50〜−10℃であることがさらに好ましい。Tgが−60〜0℃であれば、得られる透明粘着シートは十分に柔らかくなるため段差追従性が良くなる傾向にある。一方、Tgが−80℃より低くなると、凝集力が小さくなり、透明粘着シートの強度が不十分となる傾向にある。なお、(A)(メタ)アクリル樹脂のTgは、重合に用いるモノマー成分の種類や組成比を変えることにより適宜調整することができる。
ここで、Tgは、以下の方法から求められたものを指す。(メタ)アクリル樹脂から10mgの試料を採取して、示差走査熱量計(DSC)を用いて、10℃/分の昇温速度で−80℃から200℃まで温度を変化させて示差走査熱量測定を行い、ガラス転移による吸熱開始温度をTgとする。なお、Tgが2つ以上観察された場合には、それらのTgの絶対温度での単純平均値をとることとする。
本発明の透明粘着シート用組成物には、透明粘着シートの凝集力を上げる目的で、架橋剤を用いる。架橋剤として、例えば、多官能メラミン化合物、多官能エポキシ化合物、多官能イソシアネート化合物等を例示することが出来る。
上記多官能メラミン化合物としては、例えば、メチル化トリメチロールメラミン、ブチル化ヘキサメチロールメラミンなどが挙げられる。上記多官能エポキシ化合物としては、例えば、ジグリシジルアニリン、グリセリンジグリシジルエーテルなどが挙げられる。上記多官能イソシアネート化合物としては、例えば、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、水素添加トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応生成物、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネート等が挙げられる。これらの中では、反応性の観点から、多官能イソシアネート化合物が好ましい。
架橋剤の使用量としては、特に制限はないが、例えば、(メタ)アクリル樹脂100質量部に対して、通常、0.1〜10質量部が好ましく、より好ましくは0.2〜9質量部、さらに好ましくは0.5〜8質量部である。架橋剤の使用量が0.1質量部より多い場合には、透明粘着シートの凝集力が十分となり好ましく、架橋剤の使用量が10質量部より少なければ、透明粘着シートが硬くなりすぎることなく好ましい。
本発明の透明粘着シート用組成物には、必要に応じて、得られる透明粘着シートの接着力を向上させるため、透明性、屈折率及び凝集力を低下させない範囲で粘着付与樹脂を添加してもよい。粘着付与樹脂の例としては、ロジンやロジンのエステル化物等のロジン系樹脂;ジテルペン重合体やα−ピネン−フェノール共重合体等のテルペン系樹脂;脂肪族系(C5系)や芳香族系(C9系)等の石油樹脂;その他、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。透明性、及び屈折率の点からスチレン系樹脂等を粘着シートに添加することが好ましい。粘着付与樹脂の添加量としては、(メタ)アクリル樹脂100質量部に対して、1〜40質量部の範囲である。
また、本発明の透明粘着シート用組成物には、必要に応じて、透明性を損なわない範囲で、公知の各種添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、可塑剤、表面潤滑剤、レベリング剤、軟化剤、酸化防止剤、老化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、ベンゾトリアゾール系等の光安定剤、リン酸エステル系およびその他の難燃剤、界面活性剤のような帯電防止剤、染料などが挙げられる。
本発明の透明粘着シート用組成物は、塗工時の粘度調整を目的として有機溶媒を添加してもよい。用いられる有機溶媒としては、たとえば、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、n−へキサン、トルエン、キシレン、n−プロパノール、イソプロパノールなどが挙げられる。これらの有機溶媒は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して用いてもよい。
<透明粘着シート>
本発明の透明粘着シートは、上記の透明粘着シート用組成物より得られ、光学用途に用いられる光学用粘着シートとして好適に使用される。より具体的には、光学シート、又はフィルムを貼り合わせる用途(光学部材貼り合わせ用)に用いられる粘着シートである。この透明粘着シートは、PETなどの透明樹脂シートで形成される基材を有するものであっても、基材を有さず粘着剤層のみからなる両面粘着シートであってもよい。また、粘着剤層は単一層からなるものであっても複数層が積層されていてもよい。複数層の積層シートの具体例としては、たとえば、三層構造とし、両側の層と中心層の組成を変えて凝集力と粘着力のバランスを図る積層シートなどが例示される。
貼り合わせの対象となる光学部材としては、光学的特性を有する部材であれば特に限定されないが、例えば、画像表示装置、タッチパネルを構成する部材又はこれらの機器に用いられる部材などが挙げられる。より具体的には、例えば、偏光板、位相差板、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、導光板、反射フィルム、反射防止フィルム、透明導電フィルム、意匠フィルム、装飾フィルム、表面保護フィルム、プリズム、レンズ、カラーフィルター、透明基板や、さらにはこれらが積層されている部材が挙げられる。
透明粘着シートは、透明粘着シート用組成物を溶媒に溶解した溶液を、剥離フィルムに塗布し、塗布した溶液を加熱乾燥して架橋させることで得ることができる。透明粘着シートの膜厚は、5〜200μmとすることが好ましく、10〜150μmとすることがより好ましく、15〜100μmとすることがさらに好ましい。透明粘着シートの膜厚が5μmより厚いと、透明粘着シートの貼り合わせが容易であり、透明粘着シートの膜厚が200μmより薄いと、溶媒がシートに残る臭気の問題が発生しにくくなる。なお、本発明の透明粘着シートの形成方法における塗布(塗工)には、公知のコーティング法を用いることが可能であり、慣用のコーター、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーターなどを用いてコーティングすることができる。
本発明の透明粘着シートのゲル分率は、70〜99%であることが好ましく、75〜99%であることがより好ましく、80〜99%であることがさらに好ましい。ゲル分率が70〜99%の範囲にあれば、透明粘着シートの凝集力が十分であり、貼り合せの作業性が優れるため好ましい。
なお、透明粘着シートのゲル分率は、トルエン浸漬前の試料の質量と、トルエン中に室温下で24時間浸漬し、80℃で5時間乾燥した後の試料の質量をもとに、下記の計算式(1)で求められる。
ゲル分率(%)=[(透明粘着シートのトルエン浸漬後でトルエン乾燥後の質量)/(透明粘着シートのトルエン浸漬前質量)]×100 (1)
本発明の透明粘着シートの表面(粘着面)は、使用時までは剥離フィルム(セパレータ)により保護されていてもよい。なお、粘着シートの各粘着面(両面)は、2枚の剥離フィルムによりそれぞれ保護されていてもよいし、両面が剥離面となっている剥離フィルム1枚により、ロール状に巻回される形態で保護されていてもよい。剥離フィルムは粘着剤層の保護材として用いられており、被着体に貼着する際に剥がされる。なお、剥離フィルムは必ずしも設けられていなくてもよい。上記剥離フィルムとしては、慣用されている剥離フィルムなどを使用でき、特に限定されないが、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系等の剥離処理剤により表面処理されたプラスチックフィルムが挙げられる。なお、剥離フィルムは公知の方法により形成することができる。また、剥離フィルムの厚さ等も特に制限されず、2枚の剥離フィルムの厚さが両方同じでも異なっていてもよい。また剥離フィルムは異なる種類でもよく、その剛性を変えて、剥離性を制御することも可能である。
以下に実施例、及び比較例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
<(メタ)アクリル樹脂(A−1)〜(A−5)の合成>
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌装置を備えた反応容器に、酢酸エチル100質量部、o−フェノキシベンジルアクリレート(POBA)60質量部、2−エチルヘキシルアクリレート38質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート1.0質量部、アクリル酸1.0質量部、2,2’−アゾビス(イソブチルニトリル)0.5質量部を入れ、窒素気流中で85℃にて8時間重合処理をし、ガラス転移温度−40℃、重量平均分子量50万のアクリル樹脂(A−1)溶液を得た。アクリル樹脂(A−1)溶液と同様にして、表1に示す組成にて(メタ)アクリル樹脂(A−2)溶液〜(A−6)溶液を得た。また、アクリル樹脂(A−1)溶液と同様、(メタ)アクリル樹脂(A−2)溶液〜(A−6)溶液についても、ガラス転移温度、重量平均分子量の測定を行った。結果を表1に示す。
<重量平均分子量>
ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーShodex GPC−101(昭和電工社製)を用いて、以下の条件で、重量平均分子量を測定した。
カラム:LF−804(昭和電工社製)
カラムの温度:40℃
試料:0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
流量:1ml/min
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:RI検出器
(実施例1〜3 及び比較例1〜3 )
表2に示す組成でそれぞれ架橋剤等を配合し、さらに酢酸エチルで固形分濃度を調節して、粘着剤組成物溶液(固形分濃度:30質量%)を室温下でディスパーを用いて混合することで透明粘着シート用組成物溶液を調製した。この溶液を、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの片面に剥離処理が施されているセパレータの剥離処理面上に、乾燥後の厚さが20μmとなるように流延塗布(塗布層厚さ70μm)し、50℃で5分間および110℃で3分間、加熱乾燥させ、さらに片面に剥離処理が施されている厚さ50μmのPETフィルムを用い、当PETの剥離処理面側を加熱乾燥後の粘着剤側にしてカバーする。そして、40℃で72時間エージングを行い、両面粘着シート(基材レスタイプ)を作製した。
(全光線透過率測定)
上記実施例及び比較例で得られた粘着シートを30mm×30mmの大きさに切り取り、粘着シートの両面に存在する剥離PETフィルムのうち片面の剥離PETフィルムを剥がし、ガラス板に貼り合わせた後に、もう一方の剥離PETフィルムを剥がしたものを測定用サンプルとした。測定用サンプルについて、株式会社村上色彩技術研究所製「HR−100型」を使用し、全光線透過率(%)を測定した。結果を表2に示す。
(粘着シートの粘着力測定)
上記実施例及び比較例で得られた両面粘着シートを25mm×100mmの大きさに切り取り、両面粘着シートの片面の剥離PETフィルムを剥がし、片面にコロナ処理が施されている厚さ50μmのPETフィルム貼り直した後、反対の粘着面(測定面)を試験板に貼付して、2kgのゴムローラー(幅:約50mm)を1往復させて、測定用サンプルを作製した。試験板としてガラス板を用いた。得られた測定用サンプルについて、23℃、湿度50%の環境下で24時間放置し、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、両面粘着シートのガラス板に対する粘着力(N/25mm)を測定した。得られた測定値を粘着力とした。結果を表2に示す。
(屈折率)
屈折率計(アタゴ社製、DR−M2)を用いて、20℃にて、589nmでの粘着シートの屈折率を求めた。
表2の結果より、実施例1〜3では、良好な透過率、粘着力、屈折率、ゲル分率等の性能を兼ね備えた透明粘着シートが得られるのに対し、(メタ)アクリル樹脂の必須構成要素であるPOBAを多量に用いた比較例1およびPOBAを使用しなかった比較例2や比較例3では、粘着力の値が低く、透明粘着シートとしての性能が不十分であることが分かる。
Figure 2016020442
Figure 2016020442

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステル(A)30〜70質量%およびヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル(B1)を必須成分とする重合性単量体(B)30〜70質量%を含有するモノマーを共重合させた(メタ)アクリル樹脂と、架橋剤とを少なくとも含有することを特徴とする透明粘着シート用組成物。
    Figure 2016020442
    (式中、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数1〜6のアルキレン基を表す。)
  2. 前記架橋剤が多官能イソシアネート化合物である請求項1に記載の透明粘着シート用組成物。
  3. 前記重合性単量体(B)中にカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸単量体(B2)が含有する請求項1または2に記載の透明粘着シート用組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の透明粘着シート用組成物から得られる透明粘着シート。
  5. 屈折率が1.54〜1.60である請求項4に記載の透明粘着シート。
  6. ゲル分率が70〜99%である請求項4に記載の透明粘着シート。
  7. 粘着力(N/25mm)が10以上である請求項4に記載の透明粘着シート。



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