JP7053043B2 - アクリル樹脂及び粘着剤組成物 - Google Patents
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Description
[1](3-フェノキシフェニル)メチルアクリレートに基づく構成単位と、(3-フェノキシフェニル)メチルアクリレートと共重合可能な他のモノマーに基づく構成単位とを有し、
全構成単位に対する前記(3-フェノキシフェニル)メチルアクリレートに基づく構成単位の割合が50質量%以上であり、
重量平均分子量が50,000~1,000,000であり、
ガラス転移温度が-50~0℃である、アクリル樹脂。
[2]乾燥後又は硬化後の屈折率が1.55~1.62である、[1]に記載のアクリル樹脂。
[3][1]又は[2]に記載のアクリル樹脂を含む粘着剤組成物。
「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレートとアクリレートの総称である。
「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸とアクリル酸の総称である。
「ポリマーのガラス転移温度(以下、「Tg」と記す。)」は、JIS K 7121-1987(対応国際規格ISO 3146)に準じ、示差走査熱量測定(DSC)法で測定した中間点ガラス転移温度である。
「重合体の重量平均分子量(以下、「Mw」と記す。)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定し、分子量既知のポリスチレンを用いて検量線を作成して測定したポリスチレン換算分子量である。
数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
本発明のアクリル樹脂は、(3-フェノキシフェニル)メチルアクリレート(以下、「POB-A」とも記す。)に基づく構成単位と、POB-Aと共重合可能な他のモノマーに基づく構成単位とを有するアクリル系コポリマーである。また、本発明のアクリル樹脂は、全構成単位に対するPOB-Aに基づく構成単位の割合が50質量%以上であり、Mwが50,000~1,000,000であり、Tgが-50~0℃である。
POB-A以外の芳香族環を有するモノマーとしては、POB-A以外の芳香族環を有する(メタ)アクリレート、スチレン系モノマーを例示できる。
CH2=CR1-COO-Q-R2 ・・・(1)
ただし、前記式(1)中、R1は、水素原子又はメチル基である。Qは、アルキレン基、又は-Q1-(OQ2)n-(ただし、Q1及びQ2はそれぞれ独立してアルキレン基である。nは正の整数である。)である。R2は、アリール基又はアリールオキシ基である。
nは、例えば、1~10の整数であり、1~6の整数が好ましい。
POB-A以外の芳香族環を有するモノマーとしては、屈折率及び共重合性の点から、POB-A以外の芳香族環を有する(メタ)アクリレートが好ましく、式(1)で表されるモノマーがより好ましく、エトキシ化o-フェニルフェノール(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
芳香族環を有しないモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニルエステル類(酢酸ビニル等)、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド等を用いてもよい。
重合方法としては、特に限定されず、溶液重合、塊状重合、懸濁重合、乳化重合を例示できる。
重合溶媒の使用量は、モノマー成分100質量部に対して、50~300質量部が好ましく、80~150質量部がより好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、ジベンゾイルペルオキシド、tert-ブチルペルマレエート等の過酸化物、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系化合物を例示できる。ラジカル重合開始剤は、1種でもよく、2種以上でもよい。
ラジカル重合開始剤の使用量は、モノマー成分100質量部に対して、0.1~5質量部が好ましく、0.5~2質量部がより好ましい。
連鎖移動剤の使用量は、モノマー成分100質量部に対して、0~5質量部が好ましく、0~2質量部がより好ましい。
本発明の粘着剤組成物は、本発明のアクリル樹脂を含む。
本発明の粘着剤組成物は、必要に応じて、本発明のアクリル樹脂に加えて、各種添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、充填剤、着色剤、紫外線吸収剤を例示できる。本発明の粘着剤組成物は、そのまま乾燥させて用いてもよく、架橋剤を配合して硬化させてもよい。
架橋剤として多官能性イソシアネート化合物を使用する場合、架橋剤の使用量は、アクリル樹脂100質量部に対して、0.01~20質量部が好ましく、0.05~15質量部がより好ましい。
例えば、光学フィルムの一方の面に本発明の粘着剤組成物を塗布して乾燥し、必要に応じて硬化させて粘着剤層を形成し、前記粘着剤層を介して光学フィルムを光学用部材に貼り合わせる。
光学用部材としては、例えば、液晶パネル等の表示パネルのガラス基板、偏光板、位相差板等を例示できる。
アクリル樹脂のTgは、JIS K 7121-1987(対応国際規格ISO 3146)に準じ、示差走査熱量測定(DSC)法によって測定した。
アクリル樹脂のMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、分子量既知のポリスチレンを用いた検量線からポリスチレン換算分子量として測定した。
アッベ屈折率計にて、25℃雰囲気下、ナトリウムD線を粘着剤層付きフィルムの粘着剤層に照射し、粘着剤層の屈折率を測定した。
積層品における粘着剤層を有するフィルムと、ポリカーボネート製の樹脂板との粘着力は、株式会社島津製作所製オートグラフAGS-Jによって測定した。
撹拌装置、冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた反応装置に、酢酸ブチル1000部、(3-フェノキシフェニル)メチルアクリレート790部、エトキシ化o-フェニルフェノールアクリレート200部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート10部、アゾイソブチロニトリル50部、及びtert-ドデシルメルカプタン10部を仕込み、溶液重合法により、常圧、窒素ガス気流下、80℃、8時間の条件で重合反応を行い、アクリル樹脂Aの酢酸ブチル溶液を得た。
原料モノマーの組成を表1に示すように変更した以外は、合成例1と同様にしてアクリル樹脂B~Jの酢酸ブチル溶液を得た。
POB-A:(3-フェノキシフェニル)メチルアクリレート。
2-EHA:2-エチルヘキシルアクリレート。
BA:ブチルアクリレート。
MMA:メチルメタクリレート。
A-LEN-10:エトキシ化o-フェニルフェノールアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名「A-LEN-10」)。
HEMA:2-ヒドロキシエチルメタクリレート。
AIBN:2,2’-アゾビスイソブチロニトリル。
TDM:tert-ドデシルメルカプタン。
ポリエチレンテレフタレート製の厚み100μmのフィルムの一方の面に、粘着剤組成物としてアクリル樹脂Aの酢酸ブチル溶液100部とコロネートL(東ソー株式会社製)0.3部の混合物を塗布し、乾燥して厚み30μmの粘着剤層を形成した。次いで、粘着剤層付きフィルムを、粘着剤層を介してポリカーボネート製の樹脂板(厚み3mm)に貼り合わせて積層品を得た。
アクリル樹脂Aの酢酸ブチル溶液の代わりに表2に示すアクリル樹脂の酢酸ブチル溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして積層品を得た。
一方、POB-Aに基づく構成単位の割合及びMwのいずれか一方又は両方を満たさない比較例1~4では、屈折率と粘着力が両立できなかった。
Claims (2)
- (3-フェノキシフェニル)メチルアクリレートに基づく構成単位と、(3-フェノキシフェニル)メチルアクリレートと共重合可能な他のモノマーに基づく構成単位とを有し、
前記他のモノマーが下記式(1)で表されるモノマーを含み、
CH 2 =CR 1 -COO-Q-R 2 ・・・(1)
[式(1)中、R 1 は、水素原子又はメチル基であり、Qは、炭素数1又は2のアルキレンであり、R 2 は、ビフェニルオキシ基である。]
全構成単位に対する前記(3-フェノキシフェニル)メチルアクリレートに基づく構成単位の割合が50質量%以上80質量%以下であり、
重量平均分子量が50,000~1,000,000であり、
ガラス転移温度が-50~0℃である、アクリル樹脂であって、
前記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定し、分子量既知のポリスチレンを用いて検量線を作成して測定したポリスチレン換算分子量であり、
前記ガラス転移温度は、JIS K 7121-1987に準じ、示差走査熱量測定法で測定した中間点ガラス転移温度であり、
乾燥後又は硬化後の屈折率が1.55~1.62である、アクリル樹脂。 - 請求項1に記載のアクリル樹脂を含む粘着剤組成物。
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