JP2007136810A - インプリント装置及びインプリント方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インプリントのための金型の離型時に被成形材に欠陥が発生することを防止可能なインプリント装置及びインプリント方法を提供する。
【解決手段】このインプリント装置は、金型固定部材により装置本体側に固定された金型10と被成形材とを相対的に接近させてプレスし離型することで金型の微細構造10aを被成形材に転写するものであって、金型固定部材12,13は離型時に金型がプレス方向に弾性変形し易いように金型を固定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、金型の微細構造を被成形材に転写するインプリント装置及びインプリント方法に関する。
微細構造を有する金型を用いて、ポリスチレン等の樹脂を加圧成形した後に、成形品を金型から剥離することで、微小突起を有する微細構造物を得るインプリント法が公知である(例えば、下記特許文献1参照)。図10及び図11に従来のインプリント装置の要部を概略的に示す。
図10(a)に示すように、従来のインプリント装置は、微細凹凸構造100aを有する板状金型100を本体101に金型固定部材102により取り付けて固定し、被成形材である樹脂材103を保持台104に保持している。金型固定部材102は、図11のように、中心孔を有する円筒状に構成されており、ボルト孔102bがほぼ等間隔に4個形成されている。金型固定部材102は、ボルト102aがボルト孔102bからねじ込まれて本体101に固定されるが、このとき、本体101と金型固定部材102との間に板状金型100の外周部分を挟んで板状金型100を固定する。
板状金型100の微細凹凸構造100は金型固定部材102の中心孔に位置する。図10(a)のように本体101に固定された板状金型100を保持台104の樹脂材100に向けてプレスした後、図10(b)のように本体101の板状金型100を保持台104の樹脂材100から剥離することで離型を行う。
特開2005−189128号公報
上述のようにして、離型後の樹脂材103の表面に板状金型100の微細凹凸構造100aが転写されるが、このとき、樹脂材103の被転写面に欠陥が形成されてしまうことがあった。これは、円形の板状金型100の外周部分を円筒状の金型固定部材102で押さえ付けるので、板状金型100が強く拘束されてしまい、板状金型100が離型時に変形し難くなり、そのため、板状金型100と樹脂材103との剥離を進行させるための力が大きくなり、その蓄積された力によって樹脂材に欠陥を発生させてしまうためと考えられる。微細凹凸構造100が転写された樹脂材103に欠陥が生じると、インプリント成形の歩留まりが低下してしまい、好ましくない。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、インプリントのための金型の離型時に被成形材に欠陥が発生することを防止可能なインプリント装置及びインプリント方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による第1のインプリント装置は、金型固定部材により装置本体側に固定された金型と被成形材とを相対的に接近させてプレスし離型することで前記金型の微細構造を前記被成形材に転写するインプリント装置であって、前記金型固定部材は前記離型時に前記金型がプレス方向に弾性変形し易いように前記金型を固定することを特徴とする。
第1のインプリント装置によれば、離型時に金型がプレス方向に弾性変形し易くなるので、金型と被成形材との剥離を進行させるための力が大きくならず、被成形材に欠陥が発生し難くなる。このため、金型の離型時に被成形材に欠陥が発生することを防止できる。
第1のインプリント装置において前記金型固定部材は前記金型をその微細構造領域以外で不連続的に固定するように構成されていることが好ましい。このように金型の全周を連続的に固定するのではないので、離型時に金型がプレス方向に弾性変形し易くなる。
また、前記金型固定部材は内周側に孔を有し、前記孔の内周外郭が不連続に構成されていることで、離型時に金型がプレス方向に弾性変形し易くなる。
また、前記金型の厚さが1mm以下であり、前記金型固定部材は前記金型の対向する両端を支持固定することで、離型時に金型がプレス方向に弾性変形し易くなる。
また、前記金型固定部材は前記金型を押さえている部分が前記離型時に弾性変形可能に構成されることで、離型時に金型がプレス方向に弾性変形し易くなる。
本発明による第2のインプリント装置は、金型固定部材により装置本体側に固定された金型と被成形材とを相対的に接近させてプレスし離型することで前記金型の微細構造を前記被成形材に転写するインプリント装置であって、前記金型固定部材は、前記離型時に前記金型と前記金型固定部材との間で前記金型が滑動可能に前記金型を固定することを特徴とする。
第2のインプリント装置によれば、離型時に金型と金型固定部材との間で金型が滑動できるので、金型と被成形材との剥離を進行させるための力が大きくならず、被成形材に欠陥が発生し難くなる。このため、金型の離型時に被成形材に欠陥が発生することを防止できる。
第2のインプリント装置において前記金型固定部材は前記金型を線接触または点接触で固定する接触固定部を有することで、離型時に金型と金型固定部材との間で金型が滑動し易くなる。
また、前記金型固定部材は前記金型に対し滑り易い材料から構成されることで、離型時に金型と金型固定部材との間で金型が滑動し易くなる。なお、金型固定部材の全体を滑り易い材料から構成できるが、金型と接触する部分を滑り易い材料から構成してもよい。
上記第1及び第2のインプリント装置において前記金型固定部材は前記装置本体側に固定されるとともに前記離型時に前記金型の固定を緩和するように設けられた弾性部材を有することで、離型時に金型と被成形材との剥離を進行させるための力が大きくならず、被成形材に欠陥が発生し難くなる。
また、上記第1及び第2のインプリント装置において前記金型固定部材は前記金型を固定したときに前記金型の外周端面に対し隙間が生じるように構成されることで、離型時に金型が変形しても金型の外周端面が金型固定部材に当接しないので、金型の外周端面における損傷を防止できる。
本発明によるインプリント方法は、上述の第1または第2のインプリント装置を用いて金型と被成形部材とを相対的に接近させて前記金型の微細構造を前記被成形体に転写することを特徴とする。
このインプリント方法によれば、離型時に金型と被成形材との剥離を進行させるための力が大きくならず、被成形材に欠陥が発生し難くなるので、金型の離型時に被成形材に欠陥が発生することを防止できる。従って、インプリント成形の歩留まりを向上できる。
本発明のインプリント装置及びインプリント方法によれば、インプリントのための金型の離型時に被成形材に欠陥が発生することを防止できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。図1は本実施の形態によるインプリント装置の要部断面図である。図2は図1のインプリント装置の装置本体側に板状金型を取り付け固定した状態を図1の下側から見た平面図である。図3は図1のインプリント装置による金型と被成形体との成形完了時の状態を概略的に示す要部断面図(a)及び離型時の状態を概略的に示す要部断面図(b)である。
図1に示すように、本実施の形態によるインプリント装置1は、凹凸微細構造部10aを有しシリコン等からなる板状金型10を装置本体11側に固定する左右一対の金型固定部材12,13と、樹脂等からなる被成形材18を金型10の凹凸微細構造部10aと対向するように保持する被成形材保持台19と、を備える。
インプリント装置1は、装置本体11側に固定された板状金型10を被成形材保持台19に保持された被成形材18に対し図の上方から下方にプレス方向Pにプレス力を加えるプレス機構(図示省略)を備え、このプレス機構によりプレス方向Pにプレスすることで板状金型10を被成形材18に押し付け、金型10の凹凸微細構造部10aを被成形材18の被転写面18aに転写する。
図1,図2に示すように、板状金型10は、厚さ1mm以下の矩形状のシリコン基材からなり、凹凸微細構造部10aがほぼ中央部に円形状に形成されている。一対の金型固定部材12,13は、矩形状の板状金型10を、中央に形成された凹凸微細構造部10aが露出し成形時に被成形材18の被転写面18aと当接するように固定している。即ち、板状金型10の一端10b側を金型固定部材12が固定し、他端10c側を金型固定部材13が固定している。
一対の金型固定部材12,13は、端部側に形成されたボルト貫通孔12b、13bと、ボルト貫通孔12b、13b側から装置本体11との間に隙間を形成するようにそれぞれ内側に延びた比較的薄肉の板状の押さえ部12c、13cと、を有する。ボルト12a、13aがボルト貫通孔12b、13bを通して装置本体11側のねじ穴にそれぞれねじ込まれることで、金型固定部材12,13は、板状金型10を、板状の押さえ部12c、13cと装置本体11との間に挟んで固定するようになっている。
次に、図1,図2のインプリント装置1によりインプリント成形を行う場合の動作について説明する。
図1,図2,図3(a)のように、インプリント装置1の装置本体11に一対の金型固定部材12,13により板状金型10を取り付け固定する。そして、インプリント装置1のプレス機構により板状金型10を被成形材18にプレス方向Pにプレスすることで成形が行われ、板状金型10の凹凸微細構造部10aを被成形材18の被転写面18aに転写する。
次に、図3(b)のように、板状金型10を上方に移動させることで被成形材18から剥離させて離型を行う。
上述の離型のときに、金型固定部材12,13はそれらの押さえ部12c、13cで板状金型10の対向する両端部10b、10cを支持し固定しているので、従来の図10(b)のような円筒状の金型固定部材102による金型の拘束が強すぎる場合と比べて、金型固定部材12,13による板状金型10の拘束がかなり低下し、このため、図3(b)のように、板状金型10が特に両端部10b、10c及びそれらの近傍でプレス方向Pに弾性変形し易くなり、また、金型固定部材12,13の押さえ部12c、13cが弾性変形し易くなる。また、図3(b)の領域Aの位置で応力集中が起き、板状金型10が被転写面18aから剥離し易くなる。
以上のことから、離型時に板状金型10と被成形材18との剥離を進行させるための力が大きくなり過ぎず、被成形材18の被転写面18aに欠陥が発生し難くなるので、板状金型10の離型時に被成形材18に欠陥が発生することを防止でき、インプリント成形の歩留まりが向上する。
次に、金型固定部材の第1の変形例について図4を参照して説明する。図4の金型固定部材14は、図10,図11に示す従来の金型固定部材を改良したものであって、全体形状は円筒形状であるが、中心を挟んで互いに対向する比較的広い領域を板厚方向に切り欠いて薄肉の凹部14a、14bを形成したものである。金型固定部材14の厚肉部分に対向するように一対のボルト貫通孔14c、14dを設け、ボルト貫通孔14c、14dを通してボルトにより金型固定部材14を固定することで、装置本体11側と金型固定部材14との間に板状金型10を挟むようにして取り付け固定する。
図4の金型固定部材14によれば、離型のときに、金型固定部材14は薄肉の凹部14a、14bを有するため、板状金型10を凹凸微細構造部10a以外で不連続的に固定することで、従来の図10(b)のような円筒状の金型固定部材102による金型の拘束が強すぎる場合と比べて、金型固定部材14による板状金型10の拘束がさほど強くなり過ぎず、このため、板状金型10がプレス方向Pに弾性変形し易くなる。このため、離型時に板状金型10と被成形材18との剥離を進行させるための力が大きくなり過ぎず、被成形材18の被転写面18aに欠陥が発生し難くなる。
次に、金型固定部材の第2の変形例について図5を参照して2例を説明する。図5(a)の一対の金型固定部材15a,15bは、比較的細く構成され、矩形状の板状金型10を両端側で図の縦方向に横断し跨ぐようにして固定するようになっている。図5(a)の金型固定部材15a,15bによれば、離型のときに、図1,図2と同様に、金型固定部材15a,15bが板状金型10の両端部近傍を支持し固定しているので、従来の図10(b)のような円筒状の金型固定部材102による金型の拘束が強すぎる場合と比べて、金型固定部材15a,15bによる板状金型10の拘束がかなり低下し、このため、板状金型10が特に両端部及びそれらの近傍でプレス方向Pに弾性変形し易くなり、また、金型固定部材15a,15b自体も弾性変形し易くなる。
また、図5(b)の金型固定部材16a,16bは、図2の金型固定部材12,13と実質的に同様に構成されているが、金型固定部材16a,16bを連結する連結部材16c、16dが追加されているものである。図5(b)の金型固定部材16a,16bによれば、離型のときに、図1,図2と同様に、金型固定部材16a,16bが板状金型10の両端部近傍を支持し固定しているので、従来の図10(b)のような円筒状の金型固定部材102による金型の拘束が強すぎる場合と比べて、金型固定部材16a,16bによる板状金型10の拘束がかなり低下し、このため、板状金型10が特に両端部及びそれらの近傍でプレス方向Pに弾性変形し易くなる。
また、図5(b)の金型固定部材16a,16bは、連結部材16c,16dによる連結のために変形が拘束されるので、図2の場合よりも弾性変形し難くなるが、連結部材16c,16dの板厚等を変えることで金型固定部材16a,16bの弾性変形の程度を調整することができるので、このような場合に適用して好ましい。
以上のように、図5(a)、(b)の各金型固定部材によれば、離型時に板状金型10と被成形材18との剥離を進行させるための力が大きくなり過ぎず、被成形材18の被転写面18aに欠陥が発生し難くなる。
なお、図2,図4,図5(a)、(b)では、板状金型10は長方形状であったが、これに限定されず、例えば、板状金型の平面形状は正方形状であってもよい。
次に、金型固定部材の第3の変形例について図6を参照して2例を説明する。第3の変形例は、平面形状を円形状にし、その略中心に円形状の凹凸微細構造部10aを形成した板状金型10’をインプリント成形のために固定するものである。
図6(a)の金型固定部材17は、リング状に構成され、そのリング部17gの内周側の孔に対しリング部17gから突き出るようにして複数の押さえ部17a〜17fが形成されている。複数の押さえ部17a〜17fは、その突き出た先端側で円形状の板状金型10’の外周側を固定する。このように、金型固定部材17は、リング部17gの内周外郭が不連続に構成され、円形状の板状金型10’を凹凸微細構造部10a以外で不連続的に固定し、板状金型10’の全周を連続的に固定するのではないので、離型時に金型がプレス方向に弾性変形し易くなる。
図6(b)の金型固定部材21は、図6(a)と同様にリング状に構成されているが、そのリング部21cの内周側の孔に対しリング部21cから突き出るようにして上記押さえ部17a〜17fよりも大きな一対の押さえ部21a,21bが形成されている。一対の押さえ部21a,21bは、その突き出た先端側で円形状の板状金型10’の外周側を固定する。このように、金型固定部材21は、リング部21cの内周外郭が不連続に構成され、円形状の板状金型10’を凹凸微細構造部10a以外で不連続的に固定し、板状金型10’の全周を連続的に固定するのではないので、離型時に金型がプレス方向に弾性変形し易くなる。
以上のように、図6(a)、(b)の各金型固定部材によれば、離型時に板状金型10’と被成形材18との剥離を進行させるための力が大きくなり過ぎず、被成形材18の被転写面18aに欠陥が発生し難くなる。
なお、図6(a)、(b)では、板状金型10’は円形状であったが、これに限定されず、例えば、板状金型の平面形状は正方形状であってもよい。
次に、金型固定部材の第4の変形例について図7(a)、(b)を参照して説明する。従来の金型固定部材によると、図7(b)のように、金型固定部材102による板状金型100の固定時または成形時や離型時に、金型固定部材102の内周隅部が金型100の外周端面100bに当たり、外周端面100bやその近傍に損傷を与えてしまうことがあった。そこで、図7(a)のように、金型固定部材22は、ボルト側から内周に向けて延びる押さえ部22aの厚さを薄くし、その丸みを帯びた先端部22bが板状金型10に線接触するように構成され、また、ボルト貫通孔のある厚肉部22dの幅を狭めている。これにより、金型固定部材22の内周隅部22cと板状金型10の外周端面10dとの間の隙間23が図7(b)の従来の場合よりも大きくなるので、固定時または成形時や離型時に、金型固定部材22の内周隅部22cが金型10の外周端面10dに当たり難くなり、板状金型10の外周端面10dやその近傍における損傷を防止できる。
更に、図7(a)の金型固定部材22によれば、その先端部22bが板状金型10の外周側に線接触することで板状金型10を固定するので、離型時に板状金型10と金型固定部材22の丸みのある先端部22bとの間で板状金型10が滑るように移動できるので、板状金型10と被成形材18との剥離を進行させるための力が大きくならず、被成形材18に欠陥が発生し難くなる。このため、板状金型10の離型時に被成形材18に欠陥が発生することを防止できる。
なお、図7(a)のような金型固定部材22の先端部22bが線接触で板状金型10を固定する固定構造は、図2,図4,図5,図6の各金型固定部材に適用できる。また、図6(a)のような金型固定部材17の場合には、各押さえ部17a〜17fをそれぞれが板状金型10’に点接触するような先端部に構成してもよい。
次に、金型固定部材の第5の変形例について図8を参照して説明する。図8の金型固定部材24は、板状金型10に当接する押さえ部24aの内周面24bをフッ素樹脂コーティングし、離型時に板状金型10が滑り易くなるようにしたものである。この金型固定部材24によれば、押さえ部24aがその内周面24bで板状金型10に当接し固定するが、離型時に押さえ部24aの内周面24bで固定されていた板状金型10がフッ素樹脂コーティングされた内周面24bで滑るように移動できるので、板状金型10と被成形材18との剥離を進行させるための力が大きくならず、被成形材18に欠陥が発生し難くなる。このため、板状金型10の離型時に被成形材18に欠陥が発生することを防止できる。
また、金型固定部材24は、図8のように、ボルト貫通孔のある厚肉部24dの幅が狭くなっているため、金型固定部材24の厚肉部24dと板状金型10の外周端面10dとの間の隙間23が図7(b)の従来の場合よりも大きくなり、固定時または成形時や離型時に、金型固定部材24の内周隅部24cが金型10の外周端面10dに当たり難くなり、更に、内周面24bがフッ素樹脂コーティングされているため、板状金型10の外周端面10d及びその近傍に内周面24bが当接したとしても、板状金型10の外周端面10dやその近傍における損傷を防止できる。
なお、図8のような金型固定部材24の内周面24bをフッ素樹脂コーティングした構成は、図2,図4,図5,図6の各金型固定部材に適用できる。
次に、金型固定部材の第6の変形例について図9を参照して説明する。図9の例は、図7(a)と基本的に同一の構成であるが、金型固定部材22の厚肉部22dと装置本体11側との間にコイルばね等の弾性部材25を配置したものである。ボルト12aで金型固定部材22を装置本体11側に固定したとき、弾性部材25内をボルト12aが貫通するが、ボルト12aのねじ込み量を調整し、金型固定部材22の厚肉部22dと装置本体11側との間の隙間の距離を調整することで、金型固定部材22による板状金型10の固定を緩和することができる。これにより、離型時に板状金型10と被成形材18との剥離を進行させるための力が大きくならないように調整でき、被成形材に欠陥が発生し難くなる。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
板状金型は、正方形状(1辺が15mm)の厚さ0.5mmのシリコン基材の中央に直径4mmの繰返し凹凸微細構造(深さ1300nm、ピッチ350nm)を形成したものである。被成形材として、耐熱透明樹脂「アートン/ARTON(登録商標)」(JSR株式会社)厚さ188μmの樹脂シートを用い、金型温度を210度に設定した。
実施例1では図4と同様の構成の金型固定部材(直径40mm)を用いて板状金型を装置本体側に固定し、実施例2では図2と同様の構成の金型固定部材を用いて板状金型を装置本体側に固定した。また、比較例では図11と同様の構成の金型固定部材(直径40mm)を用いて板状金型を装置本体側に固定した。
上述のように、実施例1,2及び比較例において板状金型を固定する金型固定部材を変えた以外は、同一の条件でインプリント装置を用いてインプリント成形を行った。図12(a)〜(c)に、樹脂シートに転写された円形の転写面(直径4mm)の各写真を示す。比較例では図12(c)のように欠陥率が面積換算で17%と大きかったのに対し、実施例1では図12(a)のように欠陥率が面積換算で5%と改善され、実施例2では図12(b)のように欠陥率が面積換算で0.3%と更に大幅に改善されたことが分かる。
比較例では図11の円筒状の金型固定部材により板状金型を固定し、離型時に板状金型が変形し難いために、板状金型と樹脂シートとの剥離を進行させるための力が大きくなり、その蓄積された力によって樹脂シートに欠陥を発生させてしまい易いのに対し、実施例1では、図11の円筒状の金型固定部材に円中心を挟んで一対の薄肉の凹部を設けただけで、離型時に板状金型が変形し易くなり、欠陥発生を抑制でき、実施例2では、板状金型を金型固定部材により両端支持で固定し、金型固定部材自体も変形し易いので、離型時に板状金型が一層変形し易くなり、欠陥発生を更に抑制できたことが分かる。
以上のように本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、図8の金型固定部材24は内周面24bをフッ素樹脂コーティングして構成されたが、本発明は、これに限定されず、金型固定部材24全体をフッ素樹脂やシリコンからなる板状金型に対し滑り易い材料から構成するようにしてもよい。
本実施の形態によるインプリント装置の要部断面図である。 図1のインプリント装置の装置本体側に板状金型を取り付け固定した状態を図1の下側から見た平面図である。 図1のインプリント装置による金型と被成形体との成形完了時の状態を概略的に示す要部断面図(a)及び離型時の状態を概略的に示す要部断面図(b)である。 第1の変形例の金型固定部材を含むインプリント装置の要部斜視図である。 第2の変形例の第1の金型固定部材を示す図2と同様の平面図(a)及び第2の金型固定部材を示す図2と同様の平面図(b)である。 第3の変形例の第1の金型固定部材を示す図2と同様の平面図(a)及び第2の金型固定部材を示す図2と同様の平面図(b)である。 第4の変形例の金型固定部材及び板状金型を概略的に示す部分断面図(a)及び従来の金型固定部材及び板状金型を概略的に示す部分断面図(b)である。 第5の変形例の金型固定部材及び板状金型を概略的に示す部分断面図である。 第6の変形例の金型固定部材及び板状金型を概略的に示す部分断面図である。 従来のインプリント装置による金型と被成形体との成形完了時の状態を概略的に示す要部断面図(a)及び離型時の状態を概略的に示す要部断面図(b)である。 図10の従来の金型固定部材を含むインプリント装置の要部斜視図である。 実施例1,実施例2例び比較例において樹脂シートに転写された円形の転写面の写真(a)〜(c)である。
符号の説明
1 インプリント装置
10 板状金型
10a 凹凸微細構造部
10b 一端
10c 他端
10d 外周端面
11 装置本体
12,13 金型固定部材
12a,13a ボルト
12b、13b ボルト貫通孔
12c,13c 押さえ部
14 金型固定部材
14a,14b 凹部
14c,14d ボルト貫通孔
15a,16a 金型固定部材
16c,16d 連結部材
17 金型固定部材
17a〜17f 押さえ部
17g リング部
18 被成形材
18 被成形部材
18a 被転写面
19 被成形材保持台
21 金型固定部材
21a,21b 押さえ部
21c リング部
22 金型固定部材
22a 押さえ部
22b 先端部(接触固定部)
22c 内周隅部
22d 厚肉部
23 隙間
24 金型固定部材
24a 押さえ部
24b 内周面
24c 内周隅部
24d 厚肉部
25 弾性部材
P プレス方向

Claims (11)

  1. 金型固定部材により装置本体側に固定された金型と被成形材とを相対的に接近させてプレスし離型することで前記金型の微細構造を前記被成形材に転写するインプリント装置であって、
    前記金型固定部材は前記離型時に前記金型がプレス方向に弾性変形し易いように前記金型を固定することを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記金型固定部材は前記金型をその微細構造領域以外で不連続的に固定するように構成されている請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記金型固定部材は内周側に孔を有し、前記孔の内周外郭が不連続に構成されている請求項1または2に記載のインプリント装置。
  4. 前記金型の厚さが1mm以下であり、前記金型固定部材は前記金型の対向する両端を支持固定する請求項1または2に記載のインプリント装置。
  5. 前記金型固定部材は前記金型を押さえている部分が前記離型時に弾性変形可能に構成されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  6. 金型固定部材により装置本体側に固定された金型と被成形材とを相対的に接近させてプレスし離型することで前記金型の微細構造を前記被成形材に転写するインプリント装置であって、
    前記金型固定部材は、前記離型時に前記金型と前記金型固定部材との間で前記金型が滑動可能に前記金型を固定することを特徴とするインプリント装置。
  7. 前記金型固定部材は前記金型を線接触または点接触で固定する接触固定部を有する請求項6に記載のインプリント装置。
  8. 前記金型固定部材は前記金型に対し滑り易い材料から構成された請求項6または7に記載のインプリント装置。
  9. 前記金型固定部材は前記装置本体側に固定されるとともに前記離型時に前記金型の固定を緩和するように設けられた弾性部材を有する請求項1乃至8のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  10. 前記金型固定部材は前記金型を固定したときに前記金型の外周端面に対し隙間が生じるように構成された請求項1乃至9のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のインプリント装置を用いて金型と被成形部材とを相対的に接近させて前記金型の微細構造を前記被成形体に転写することを特徴とするインプリント方法。

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