WO2019044634A1 - 電鋳用原盤およびその電鋳用原盤を用いた電鋳モールドの製造方法 - Google Patents

電鋳用原盤およびその電鋳用原盤を用いた電鋳モールドの製造方法 Download PDF

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  • the thickness of the adhesive layer is preferably 100 ⁇ m or less.
  • a substrate having a flat surface having a Young's modulus of 50 GPa or more and a pattern film having an unevenness pattern having a Young's modulus of 10 GPa or less formed on the surface are prepared.
  • the resin layer 18 of the pattern film 14 is not limited to the photocurable resin but may be formed of a thermoplastic resin. When using the uneven
  • an electroforming mold can be formed without causing distortion due to electroforming stress.
  • a substrate 12 having a flat surface 12a having a Young's modulus of 50 GPa or more, and a pattern film 14 having an unevenness pattern 14a having a Young's modulus of 10 GPa or less formed on the surface are prepared (S1). Thereafter, the surface of the substrate 12 not provided with the uneven pattern 14a of the pattern film 14 is bonded to the flat surface 12a of the substrate 12 via the adhesive layer 20 provided over the entire surface opposite to each other.
  • the electroforming master 10 having is obtained (S2).
  • corrugated pattern 14a of the pattern film 14 is used.
  • the adhesive layer 20 may be attached to the surface of the flat surface 12 a of the substrate 12.

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Abstract

電鋳モールドに歪を生じさせない電鋳用原盤および電鋳モールドの製造方法を提供する。凹凸パターンを表面に有する電鋳用原盤を、ヤング率が50GPa以上である、平坦面を有する基板と、ヤング率が10GPa以下である、凹凸パターンが表面に形成されたパターンフィルムとを備えたものとする。基板の平坦面とパターンフィルムの凹凸パターンを備えていない面とが、全面に亘って粘着層により貼り合せられており、粘着層による基板とパターンフィルムとの接着力が0.01N/25mm以上、10N/25mm以下である、または、10N/25mm超であり、粘着層への光照射もしくは加熱処理により接着力を10N/25mm以下に低減可能なものとする。

Description

電鋳用原盤およびその電鋳用原盤を用いた電鋳モールドの製造方法
 本発明は、電鋳用原盤およびその電鋳用原盤を用いた電鋳モールドの製造方法に関する。
 凹凸パターンを表面に有する金型(一般的にモールド、スタンパまたはテンプレートとも呼ばれる)を被転写基板上に塗布された光硬化性樹脂に押し付け、光硬化性樹脂を力学的に変形または流動させて微細なパターンを精密に樹脂膜に転写するインプリント法という技術が知られている。微細な凹凸パターンとしては、10nm程度のものから100μm程度のものまで存在している。金型を一度作製すれば、ナノレベルの微細構造のものでも簡単に繰り返して成型できるため経済的であると共に、有害な廃棄物および排出物が少ない転写技術であるため、半導体分野等のさまざまな分野への応用が期待されている。
 また、凹凸パターンを表面に有する金型を用いて電鋳モールドを作製する技術も知られている。特許文献1には、凹凸パターンを有する樹脂層が樹脂フィルムと一体化された母型を用いて、電鋳モールドを作製する方法が開示されている。
特開2003-105583号公報
 特許文献1においては、大型ガラス基板上に複数の母型を同心円状に並ぶよう配置して電鋳を実施している。このとき、ガラス基板と母型の樹脂フィルムとを、接着剤あるいはカップリング材を用いて貼り付ける、あるいは液体状接着剤を使用して貼り付ける等がなされている。特許文献1には、複数の母型上に電鋳によって金属層を形成した後に、母型間の金属層に切り込みを入れ切断すると、メッキ層の応力により母型はメッキ層と共にガラス基板から浮き上がると記載されている。
 メッキ層の応力によりガラス基板から母型が浮き上がる状況では、樹脂フィルムから剥離されたメッキ層からなる電鋳モールドに歪が発生している恐れがある。
 一方で、母型とガラス基板が強固に固着されている場合には、表面に形成されている微細構造にダメージを与えずにメッキ層を剥離することが困難であることが本発明者らの検討により明らかになってきた。
 本発明は、上記事情に鑑み、電鋳モールドに歪を生じさせない電鋳用原盤および電鋳モールドの製造方法を提供することを目的とする。
 本発明の電鋳用原盤は、凹凸パターンを表面に有する電鋳用原盤であって、ヤング率が50GPa以上である、平坦面を有する基板と、ヤング率が10GPa以下である、凹凸パターンが表面に形成されたパターンフィルムとを備え、基板の平坦面とパターンフィルムの凹凸パターンを備えていない面とが、全面に亘って粘着層により貼り合せられており、粘着層による基板とパターンフィルムとの接着力が0.01N/25mm以上、10N/25mm以下である、または、10N/25mm超であって粘着層への光照射もしくは加熱処理により接着力を10N/25mm以下に低減可能である。
 本発明の電鋳用原盤は、粘着層による接着力が1N/25mm以下であることが好ましい。または、本発明の電鋳用原盤は、粘着層による接着力を1N/25mm以下に低減可能であることが好ましい。
 本発明の電鋳用原盤は、粘着層として、光学粘着シートを用いることができる。
 本発明の電鋳用原盤は、粘着層の厚みが100μm以下であることが好ましい。
 本発明の電鋳モールドの製造方法は、ヤング率が50GPa以上である、平坦面を有する基板と、ヤング率が10GPa以下である、凹凸パターンが表面に形成されたパターンフィルムとを用意し、基板の平坦面にパターンフィルムの凹凸パターンを備えていない面を、両面が対向する全面に亘って備えられた粘着層を介して貼り合せて、凹凸パターンを表面に有する電鋳用原盤を得る工程と、電鋳用原盤の凹凸パターンの表面に電鋳して電鋳モールドを形成する電鋳工程と、基板からパターンフィルムを電鋳モールドと共に剥離する第1の剥離工程と、電鋳モールドからパターンフィルムを剥離する第2の剥離工程とを備え、粘着層として、電鋳モールドの電鋳時に生じる電鋳応力よりも大きい接着力で基板とパターンフィルムとを接着させる粘着層を用いる、電鋳モールドの製造方法である。
 本発明の電鋳モールドの製造方法においては、粘着層として、光学粘着シートを用いてもよい。
 本発明の電鋳モールドの製造方法においては、粘着層として、光照射もしくは加熱により、接着力が低下する粘着剤からなる粘着層を用い、第1の剥離工程において、粘着層に光照射して、もしくは粘着層を加熱して、粘着層の接着力を低下させた後、基板からパターンフィルムを剥離してもよい。
 本発明の電鋳モールドの製造方法においては、第2の剥離工程において、パターンフィルムを変形させながら、電鋳モールドから剥離してもよい。
 本発明の電鋳用原盤は、凹凸パターンを表面に有する電鋳用原盤であって、ヤング率が50GPa以上である、平坦面を有する基板と、ヤング率が10GPa以下である、凹凸パターンが表面に形成されたパターンフィルムとを備え、基板の平坦面とパターンフィルムの凹凸パターンを備えていない面とが、全面に亘って粘着層により0.01N/25mm以上の接着力で貼り合せられているので、電鋳時に電鋳モールドに歪が生じるのを抑制することができる。粘着層による基板とパターンフィルムとの接着力が10N/25mm以下、または粘着層への光照射もしくは加熱処理により接着力を10N/25mm以下に低減可能であるので、電鋳用原盤から電鋳モールドを剥離させる際に、電鋳モールドに応力を加えることなく、剥離させることができる。
実施形態の電鋳用の原盤の断面図である。 第1の実施形態の電鋳モールドの製造工程を示す図である。 第2の実施形態の電鋳モールドの製造工程を示す図である。
 以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明するが、本発明はこれに限られるものではない。なお、視認しやすくするため、図面中の各構成要素の縮尺等は実際のものとは適宜変更している。
<電鋳用原盤>
 図1は、本発明の実施形態の電鋳用原盤10を模式的に示す断面図である。
 電鋳用原盤10は、凹凸パターンを表面に有する電鋳用原盤であり、ヤング率が50GPa以上である、平坦面12aを有する基板12と、ヤング率が10GPa以下である、凹凸パターンが表面に形成されたパターンフィルム14とを備えている。尚、凹凸パターンが表面に形成されるとは、一方の面に凹凸パターンが形成されていることを指す。そして、基板12の平坦面12aとパターンフィルム14の凹凸パターン14aを備えていない面14bとが、全面に亘って粘着層20により0.01N/25mm以上の接着力で貼り合せられている。ここで、粘着層20は、パターンフィルム14と基板12との接着力が10N/25mm以下となるもの、あるいは10N/25mm超であっても光照射もしくは加熱処理により、10N/25mm以下の接着力に低減できる粘着剤から構成する。接着力が1N/25mm以下であること、あるいは光照射もしくは加熱処理により1N/25mm以下に低減できることが好ましい。
 ここで、ヤング率は、以下のように求めた方法で測定した値とする。パターンフィルムのヤング率は、JIS K 7127:1999に準拠した引張試験を用いて測定する(なお、本発明におけるパターンフィルムのヤング率は、JIS K 7127:1999に準拠して、島津製作所製オートグラフAG-Plusによって測定した値に基づいて選定した。)。引張試験では板状の試験片に引張荷重を加え、その変位を求めることによりヤング率を算出する。一方、基板のヤング率は共振法で求めた値とする。なお、本発明における基板のヤング率は、日本テクノプラス製ヤング率測定装置EG-HT/JEで求めた値に基づいて選定した。
 接着力は、測定機:島津製作所製AGS―Xを使い、JIS K 6854-2(はく離接着強さ試験方法-第2部:180°はく離)により測定した値とする。
 パターンフィルム14は、樹脂製のベースフィルム16とベースフィルム16上に備えられた凹凸パターンを有する樹脂層18からなる。例えば、ベースフィルム16上に光硬化性樹脂を塗布し、凹凸パターンを表面に有するマスター原盤を用いたインプリントにより反転凹凸パターンを形成し、硬化させ、マスター原盤から樹脂層を剥離する。これにより、マスター原盤の凹凸パターンを反転させた凹凸パターンを有する樹脂層18をベースフィルム16上に備えたパターンフィルム14を得ることができる。あるいは、ガラス等の基板上に上述と同様にして光硬化性樹脂を塗布し、インプリントにより凹凸パターンを有する樹脂層18を形成し、マスター原盤から剥離する。その後、凹凸パターンを有する樹脂層18を基板から剥離して、その凹凸パターンとは反対の面側を、樹脂製のベースフィルム16上に易接着層を介して接着させることにより、パターンフィルム14を得ることもできる。
 ベースフィルム16としてはPET(Polyethyleneterephthalate)等が好ましい。ベースフィルム16の厚みは10μm~1mm、より好ましくは50μm~200μmである。
 なお、パターンフィルム14の樹脂層18は光硬化性樹脂に限らず熱可塑性樹脂から形成されていてもよい。熱可塑性樹脂による凹凸パターン層を用いる場合には、ベースフィルムを備えていなくてもよい。
 パターンフィルム14をそのまま電鋳用の原盤として用いることも考えられるが、パターンフィルム14は樹脂フィルムであるため、変形しやすく、反りを有する場合が多い。そのため、パターンフィルム14をそのまま原盤として電鋳を行った場合、パターンフィルム14の反りが電鋳物である電鋳モールドに転写され、電鋳モールドも反ってしまうという問題がある。そこで、パターンフィルム14よりも高い剛性を有し、平坦面を有する基板12上にパターンフィルム14を固定することにより、電鋳モールドに反りが生じるのを抑制することができる。
 パターンフィルム14の剛性はヤング率が10GPa以下程度である。ここでパターンフィルムのヤング率が5GPa以下ならば、電鋳モールドから剥離する際の電鋳モールドへのダメージ抑制の効果が高く、更に好ましい。一方、パターンフィルムを基板に貼りつける時の歪を低減するために、パターンフィルムのヤング率が0.4MPa以上であることが好ましい。
 ヤング率が10GPa以下、好ましくは5GPa以下のような剛性の低いパターンフィルム14に対し、ヤング率が50GPa以上の剛性を有する基板12を備えることで電鋳モールドの反りを十分に抑制することが可能となる。
 基板12の材料としては、金属板、ガラス板またはSiウエハ等を用いることができる。平坦性の観点からガラス板またはSiウエハが好ましく、後述のように光の照射により接着力が低下して自己剥離する粘着層を用いるときは、透明性の観点からガラス板が最も好ましい。
 パターンフィルム14が接着される基板12の接着面の平坦性が重要である。本実施形態において基板12の平坦面12a上にパターンフィルム14が接着される。面に反りや歪みがなく平坦度が高いほど好ましい。本明細書において、平坦度は半導体ウエハ分野における平坦度を表すパラメータであるWARPで定義することとし、500μm以下であれば平坦面を有するものと見做す。
 基板へのパターンフィルムの固定方法としては、パターンフィルムの周縁部を接着テープで基板に固定する方法や液体状接着剤を使用して接着する方法が特許文献1に開示されている。しかし特許文献1においては、その接着力についての十分な検討がされていない。本発明者は、パターンフィルムの基板への接着状態によっては、電鋳時および剥離時に電鋳モールドに歪およびパターン欠損をはじめとするダメージが発生することを見出した。
 電鋳用原盤10は、基板12の平坦面12aとパターンフィルム14の凹凸パターン14aを備えていない面14bとが、全面に亘って粘着層20により0.01N/25mm以上の接着力で貼り合せられている。接着力を0.01N/25mm以上とすることにより、電鋳時に生じる電鋳応力すなわち電鋳物である電鋳モールドの内部応力により、パターンフィルム14が基板12から剥がれてしまうのを抑制することができる。なお、粘着層による接着力が電鋳応力よりも大きいか否かは、パターンフィルムが基板から剥がれるか否かで判断でき、電鋳時にパターンフィルムが基板から剥がれなければ、粘着層による基板とパターンフィルムとの接着力が電鋳応力よりも大きいことを意味する。
 電鋳時における電鋳応力よりもパターンフィルム14と基板12との接着力を大きくすることにより、電鋳時にパターンフィルム14の基板12からの剥がれを抑制することができるために、パターンフィルム14に電鋳応力による歪を生じさせることなく、電鋳モールドを形成することができる。
 一方で、電鋳モールドを剥離する際に電鋳モールドを電鋳用原盤から剥がそうとすると、基板の剛性が高いために、電鋳モールドに応力がかかり、電鋳モールドに反りが生じたり、パターン欠損が生じたりすることがある。そこで、電鋳モールドを剥離する際には、パターンフィルムと基板とを剥離した後に、電鋳モールドを剛性が小さく柔軟性の高いパターンフィルムから剥離することが好ましい。電鋳モールドをパターンフィルムごと基板から剥離することで、電鋳モールドに反りが生じたり、パターン欠損が生じたりするなどを抑制し電鋳モールドへのダメージを抑制することができるからである。そのため、電鋳後において、パターンフィルムと基板との剥離性が高いことが好ましい。
 基板12とパターンフィルム14との接着力が10N/25mm以下であれば、基板12とパターンフィルム14とを容易に剥離することができる。剥離時に電鋳モールドに与える応力を抑制することができるので、電鋳モールドに反りが生じたり、パターン欠損が生じたりするのを抑制することができる。
 粘着層20は、基板12の平坦面12aに先に貼付されてもよいし、パターンフィルム14の凹凸パターン14aを備えていない面14bに先に貼付されてもよい。パターンフィルム14が、ベースフィルム16と樹脂層18とからなる場合、ベースフィルム16上に凹凸パターンを有する樹脂層18を形成する前に、ベースフィルム16の樹脂層18を形成する面と逆の面側に、あらかじめ粘着層20を備えていてもよい。この場合、粘着層が光学粘着シート(OCA:Optical Clear Adhesive)であることが好ましい。樹脂層18の光硬化時に光を透過させることができるからである。なお、粘着層20は、樹脂層18の形成後に、ベースフィルム16の樹脂層18を形成する面と逆の面側に貼付されてもよい。
 粘着層としては、アクリル系、シリコン系およびウレタン系等の材料を用いることができる。粘着層による基板とパターンフィルムとの接着力は0.01~10N/25mmが好ましく、0.01~1N/25mmがさらに好ましい。粘着層の厚みは100μm以下であることが好ましく、50μm以下がより好ましく、35μm以下がさらに好ましい。粘着層の値の下限値としては、限定的ではないが、5μm以上が好ましい。粘着層を100μm以下とすることにより、基板の平坦性の効果をより効果的に得ることができる。
 上記接着力を実現する粘着層としては、市販の微粘着性の粘着フィルムを用いることができる。リンテック株式会社製の微粘着テープ、株式会社寺岡製作所の再剥離用フィルムテープ等を用いることができる。
 また、光照射、より具体的にはUV(Ultra Violet)光の照射により接着力が低下して自己剥離する粘着層を用いることで、基板12とパターンフィルム14との剥離を非常に簡単に行うことが可能となる。具体的には、積水化学工業株式会社製のUV自己剥離テープ等が挙げられる。なお、UV自己剥離テープを粘着層として用いる場合には、UV光を効率的に粘着層に照射するために基板としてガラス等の透明体を用いる。ここで、10N/25mm超であっても、前記粘着層への光照射もしくは加熱処理により前記接着力を10N/25mm以下に低減可能である例としては、限定的ではないが、日本合成化学製アクリル系粘着剤コーポニールTMN-4790を粘着層として用いた場合、厚さ25μmにおいて、UV照射前の粘着力15.2N/25mmに対して、UV照射(180mJ/cm、高圧水銀ランプ)した後の粘着力は0.07N/25mmと低下し、基板12とパターンフィルム14の剥離が非常に簡単に行える事が確認をされている。
 また、加熱処理により接着力が低下して容易に剥離可能となる粘着層を用いても、同様に基板12とパターンフィルム14との剥離を容易に行うことができる。具体的には、Nitto製の熱剥離シート等を用いることができる。例えば、Nitto製リバアルファ(登録商標、120℃剥離タイプ)を粘着層に用いた場合、室温での粘着力は10N/25mmより大きく、120℃で加熱した後は粘着力が0.3N/25mmより小さく低下し、基板12とパターンフィルム14との剥離が非常に簡単に行える事が確認をされている。
<電鋳モールドの製造方法>
 上記本実施形態の電鋳用原盤10を用いた、本発明の第1の実施形態の電鋳モールドの製造方法を説明する。図2は、第1の実施形態の製造方法の工程を模式的に示す図である。
 ヤング率が50GPa以上である、平坦面12aを有する基板12と、ヤング率が10GPa以下である、凹凸パターン14aが表面に形成されたパターンフィルム14とを用意する(S1)。
 その後、基板12の平坦面12aにパターンフィルム14の凹凸パターン14aを備えていない面を、両面が対向する全面に亘って備えられた粘着層20を介して貼り合せて、凹凸パターン14aを表面に有する電鋳用原盤10を得る(S2)。
 ここでは、パターンフィルム14の凹凸パターン14aと反対の面14bに粘着層20があらかじめ貼付されたものを用いている。粘着層20は基板12の平坦面12aの表面に貼付されていてもよい。
 電鋳用原盤10の凹凸パターン14aの表面に電鋳して電鋳モールドを形成する。まず、電鋳の前処理として凹凸パターン14aの表面にNi等の金属層32をスパッタにより形成する(S3)。その後、電鋳工程を実施して電鋳モールド34を形成する(S4)。電鋳金属としては、Ni、Cu、Fe、あるいは、それらの合金等を用いることができる。
 粘着層20は、電鋳モールド34形成時に生じる電鋳応力よりも大きい接着力で基板12とパターンフィルム14とを接着させるものを用いる。これにより電鋳応力を受けてもパターンフィルム14は基板12から剥離することなく、基板12の平坦面に支持された状態を保つことができる。そのため、電鋳物である電鋳モールドに歪が生じるのを抑制することもできる。
 その後、第1の剥離工程として、基板12からパターンフィルム14を電鋳モールド34と共に剥離する(S5)。このとき、剛性の高い基板12と比較して剛性が低いパターンフィルム14および電鋳モールド34の積層体をわずかに変形させながら剥離させる。基板12とパターンフィルム14との接着力は10N/25mm以下であるため、両者を容易に剥離することができる。特に1N/25mm以下であれば、パターンフィルム14および電鋳モールド34をほとんど曲げたり反らせたりの変形をさせることなく、基板12から剥離させることができる。
 次に、第2の剥離工程として、電鋳モールド34からパターンフィルム14を剥離する(S6)。このとき、電鋳モールド34を変形させることなく、パターンフィルム14側を屈曲させるように変形させながら剥がす。これにより、電鋳モールド34にパターン欠陥や反りを生じることなく、電鋳モールド34とパターンフィルム14とを剥離させることができる。
 以上により、電鋳モールド34を得ることができる(S7)。
 さらに、上記本実施形態の電鋳用原盤10を用いた、本発明の第2の実施形態の電鋳モールドの製造方法を説明する。図3は、第2の実施形態の製造方法の工程を模式的に示す図である。ここでは、電鋳用原盤10の粘着層20がUV照射により接着力が低下するUV自己剥離シートである場合について説明する。第1の実施形態の製造方法と同一の工程については同等の符号を付し、詳細な説明を省略する。
 基板12およびパターンフィルム14を用意し(S1)、電鋳用原盤10を得(S2)、電鋳により電鋳モールド34を電鋳用原盤10の表面に形成する(S3-S4)までの工程は、上記第1の実施形態の製造方法と同一である。
 第1の剥離工程において、基板12のパターンフィルム14が接着されている面とは反対の面12b側から基板12を透過させて粘着層20にUV光を照射する(S5-1)。粘着層20はUV光の照射を受け、接着力を失い、基板12とパターンフィルム14とは簡単に剥離する(S5-2)。なお、粘着層が熱剥離フィルムから構成されている場合には、UV光を照射する代わりに、基板ごとホットプレート上に載置して加熱する等の方法で粘着層を加熱すればよい。
 その後、電鋳モールド34からパターンフィルム14を剥離する第2の剥離工程を経て(S6)、電鋳モールド34を得ることができる(S7)。
 本発明の電鋳用原盤は、剛性の低いパターンフィルムを剛性が高い基板の平坦面に固定して構成されているので、パターンフィルムの反りが抑制されている。また、パターンフィルムの凹凸パターンとは反対の面と基板の平坦面とを、両者が対向する領域の全面に亘って設けられた粘着層を介して接着させて固定している。接着面の全面に均等に粘着層を備え、この粘着層による両者の接着力が、電鋳時の電鋳応力よりも大きく設定していることで、電鋳時にパターンフィルムが歪等の変形が生じるのを抑制することができる。さらに、粘着層による基板と凹凸パターンとの接着力は、電鋳時の電鋳応力よりも大きいが、容易に剥離できる程度である、あるいは、接着力を光照射あるいは加熱により低減することができる。したがって、凹凸パターン表面への電鋳モールドの形成後、電鋳モールドに歪や反りを与えることなく、基板とパターンフィルムとを剥離することができ、また電鋳モールドからパターンフィルムを剥離することができる。すなわち、本発明の電鋳用原盤を用いることにより、反りや歪のない電鋳モールドを得ることができる。
 10 電鋳用原盤
 12 基板
 12a 基板の平坦面
 12b 基板の反対の面
 14 パターンフィルム
 14a 凹凸パターン
 14b パターンフィルムの反対の面
 16 ベースフィルム
 18 樹脂層
 20 粘着層
 32 金属層
 34 電鋳モールド
 

Claims (8)

  1.  凹凸パターンを表面に有する電鋳用原盤であって、
     ヤング率が50GPa以上である、平坦面を有する基板と、
     ヤング率が10GPa以下である、前記凹凸パターンが表面に形成されたパターンフィルムとを備え、
     前記基板の前記平坦面と前記パターンフィルムの前記凹凸パターンを備えていない面とが、全面に亘って粘着層により貼り合せられており、
     前記粘着層による前記基板と前記パターンフィルムとの接着力が0.01N/25mm以上、10N/25mm以下である、または、10N/25mm超であっても、前記粘着層への光照射もしくは加熱処理により前記接着力を10N/25mm以下に低減可能である電鋳用原盤。
  2.  前記接着力が1N/25mm以下である請求項1に記載の電鋳用原盤。
  3.  前記粘着層が、光学粘着シートである請求項1または2に記載の電鋳用原盤。
  4.  前記粘着層の厚みが100μm以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の電鋳用原盤。
  5.  ヤング率が50GPa以上である、平坦面を有する基板と、
     ヤング率が10GPa以下である、凹凸パターンが表面に形成されたパターンフィルムとを用意し、
     前記基板の前記平坦面に前記パターンフィルムの前記凹凸パターンを備えていない面を、両面が対向する全面に亘って備えられた粘着層を介して貼り合せて、前記凹凸パターンを表面に有する電鋳用原盤を得る工程と、
     前記電鋳用原盤の前記凹凸パターンの表面に電鋳して電鋳モールドを形成する電鋳工程と、
     前記基板から前記パターンフィルムを前記電鋳モールドと共に剥離する第1の剥離工程と、
     前記電鋳モールドから前記パターンフィルムを剥離する第2の剥離工程とを備え、
     前記粘着層として、前記電鋳モールドの電鋳時に生じる電鋳応力よりも大きい接着力で前記基板と前記パターンフィルムとを接着させる粘着層を用いる電鋳モールドの製造方法。
  6.  前記粘着層として、光学粘着シートを用いる請求項5に記載の電鋳モールドの製造方法。
  7.  前記粘着層として、光照射もしくは加熱により、接着力が低下する粘着剤からなる粘着層を用い、
     前記第1の剥離工程において、前記粘着層に光照射して、もしくは前記粘着層を加熱して、該粘着層の接着力を低下させた後、前記基板から前記パターンフィルムを剥離する請求項5に記載の電鋳モールドの製造方法。
  8.  前記第2の剥離工程において、前記パターンフィルムを変形させながら、前記電鋳モールドから剥離する請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の電鋳モールドの製造方法。
     
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