JP3384757B2 - 微細形状転写品の製造方法及び光学部材の製造方法 - Google Patents

微細形状転写品の製造方法及び光学部材の製造方法

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JP3384757B2
JP3384757B2 JP34030198A JP34030198A JP3384757B2 JP 3384757 B2 JP3384757 B2 JP 3384757B2 JP 34030198 A JP34030198 A JP 34030198A JP 34030198 A JP34030198 A JP 34030198A JP 3384757 B2 JP3384757 B2 JP 3384757B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回折光学素子やフ
レネルレンズや液晶表示パネル用の光拡散シートなどの
光学部材等の微細形状転写品を製造する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】図1
は、従来のフレネルレンズなどの光学部材を製造する転
写型の一例を図示したものであり、転写型21は、超精密
旋盤等により微細形状22を彫刻したマスター型を型本体
23とし、この型本体23に該型本体23の取り扱いを容易に
する為の治具部材24を設け、この転写型21に設けられた
微細形状22をUV硬化性樹脂に転写して光学部材を製造
している。尚、符号25は、転写型21上にUV硬化性樹脂
を流し込んでラミロール工程を行う際、該UV硬化性樹
脂の流れ止めとなる凹部25である(図1(a)参照)。
【0003】また、前記転写型21をマスター型とし、該
転写型21からシリコーン樹脂26に微細形状22を転写し、
更にこのシリコーン樹脂型26から適宜な樹脂27に微細形
状22'を転写して樹脂型27を形成することにより、転写
型21から量産用の樹脂型27を形成し、該樹脂型27に設け
られた微細形状22をUV硬化性樹脂に転写して光学部材
を製造する場合もある(図1(b),(c)参照、以
下、上記光学部材を製造する方法を従来例という)。
【0004】しかし、この従来例には下記の問題点があ
る。
【0005】 型本体23に微細形状22を形成する際、
機械加工で微細形状22を形成すると、微細形状22側に向
かって型本体23に反りが生じてしまい、転写型21から形
成される製品や樹脂型27に該反りが残るおそれがある。
また、この反りがUV硬化性樹脂を均一な厚さにする際
のラミロール工程を複雑にし、製造される光学部材の精
度が悪化してしまう。特に大型のフレネルレンズを製造
した場合、中心部と外周部でUV硬化性樹脂の厚さのバ
ラツキが大きくなってしまう。また、このバラツキを阻
止する為にラミロール圧力を上げると微細形状を破損さ
せてしまう場合がある。
【0006】 型本体23に回折素子として微細形状22
を形成する際、型本体23の形成にフォトリソグラフィが
採用される場合があるが、この方法はマスクの位置合わ
せや露光,エッチング処理等当然のことながら非常に時
間のかかる厄介な方法である。また、フォトリソグラフ
ィで加工できる素材はガラスやウエハーのように非常に
高価であり、転写型21が非常にコスト高になる。
【0007】 上記のように型本体23としてフォト
リソグラフィ品を使用した場合、フォトリソグラフィで
使用できる素材が脆く、しかも、サイズや形状などが限
定されることから、フォトリソグラフィ品そのままでは
取り扱いが非常に厄介で量産に適さない。
【0008】 上記,のようにフォトリソグラフ
ィで作成された型は円形のものが多く、治具部材24をセ
ットする際の形状合わせなどが厄介である。
【0009】 型本体23と治具部材24との間に微妙な
段差が生じてしまい、転写型21上若しくは該転写型21か
ら形成される樹脂型27上にUV硬化性樹脂を流し込んで
ラミロール加工を行う場合、UV硬化性樹脂の厚さを所
望にできなくなるおそれが発生し、ラミロール加工の条
件出しが複雑になってしまう。特に、大型のフレネルレ
ンズの場合、で記載したように、型本体23が反りが大
きくなり、平坦,平滑な治具部材24をセットした場合、
位置によって段差が大きくなってしまうところがある。
【0010】 フレネルレンズを製造する場合、必要
とされる光学的特性が同じであれば、製造しようとする
フレネルレンズの大きさの大小に拘わらず同じ転写型21
から大きなフレネルレンズも小さなフレネルレンズも製
造できる(液晶表示パネル用の光拡散シートについて
も、光指向性が同じであれば同様である。)。従って、
従来においては前記転写型21の作成コストの問題から、
先ず大きな転写型21を作成し、該転写型21からUV硬化
性樹脂に微細形状を転写してフレネルレンズを作成し、
このフレネルレンズの必要部分(中心部分)を切り出し
て所望の大きさのフレネルレンズを製造しているが、こ
の方法では、小さいフレネルレンズを製造する場合、切
り捨てるUV硬化性樹脂の歩留まりが悪いなど、製品が
コスト高となる。
【0011】 マイクロフレネルレンズや回折光学素
子を製造する場合、型本体23のサイズは3〜6インチ程
度と小さい為、取り扱いが厄介で量産性が悪い。
【0012】本発明は、上記問題点を解決した実用性,
生産性,コスト安に秀れた微細形状転写品の製造方法及
び光学部材の製造方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0014】微細形状1が形成された第一型2を設け、
この第一型2の微細形状1を第一硬化性樹脂3に転写し
て転写微細形状1'を有する第一硬化性樹脂3製の第二
型4を設け、この第二型4を転写微細形状1'面が下側
となるようにして支持材5に載置し、この支持材5に載
置された第二型4の周囲に硬化後に柔軟性を有する第二
硬化性樹脂6を流し込み、硬化後、剥離して第二型4と
第二硬化性樹脂6とが一体化した第三型7を設け、この
第三型7に第三硬化性樹脂8を流し込み、硬化後、剥離
して第三型7中の第二型4の転写微細形状1'が転写さ
れた第三硬化性樹脂8製の第四型9を設け、この第四型
9に設けられた微細形状1”を転写して微細形状転写品
や該微細形状転写品を製造する型を形成することを特徴
とする微細形状転写品の製造方法に係るものである。
【0015】また、請求項1記載の微細形状転写品の製
造方法において、第四型9に設けられた微細形状1”面
にUV硬化性樹脂10を流し込み、このUV硬化性樹脂10
を第四型9とで挟持する状態に透明板若しくは透明シー
トから成る透明支持材11を設け、続いて、UV硬化性樹
脂10を硬化させてUV硬化性樹脂10と透明支持材11とが
一体化された透明支持材11付UV硬化性樹脂10を第四型
9から剥離して微細形状転写品を形成することを特徴と
する微細形状転写品の製造方法に係るものである。
【0016】また、請求項2記載の微細形状転写品の製
造方法において、支持材5の上面にして第二型4の載置
位置の側部に凹部12を設け、この凹部12を第二硬化性樹
脂6及び第三硬化性樹脂8に転写して第四型9に凹部13
を設け、この凹部13を第四型9におけるUV硬化性樹脂
10の流れ止め凹部13に設定したことを特徴とする微細形
状転写品の製造方法に係るものである。
【0017】また、請求項3記載の微細形状転写品の製
造方法において、凹部12は、支持材5の上面にして第二
型4の載置位置の側部に所定間隔を置いて点在せしめら
れていることを特徴とする微細形状転写品の製造方法に
係るものである。
【0018】また、請求項1〜4いずれか1項に記載の
微細形状転写品の製造方法において、第一硬化性樹脂3
として硬化後に柔軟性を有する常温硬化性樹脂を使用し
たことを特徴とする微細形状転写品の製造方法に係るも
のである。
【0019】また、請求項1〜5いずれか1項に記載の
微細形状転写品の製造方法において、第一硬化性樹脂3
としてシリコーン樹脂,ウレタン樹脂若しくはこれらの
樹脂にフィラーを添加した樹脂を使用したことを特徴と
する微細形状転写品の製造方法に係るものである。
【0020】また、請求項1〜6いずれか1項に記載の
微細形状転写品の製造方法において、第二硬化性樹脂6
としてシリコーン樹脂,ウレタン樹脂若しくはこれらの
樹脂にフィラーを添加した樹脂を使用したことを特徴と
する微細形状転写品の製造方法に係るものである。
【0021】また、請求項1〜7いずれか1項に記載の
微細形状転写品の製造方法において、第一硬化性樹脂3
と第二硬化性樹脂6とが同一素材であることを特徴とす
る微細形状転写品の製造方法に係るものである。
【0022】また、請求項1〜8いずれか1項に記載の
微細形状転写品の製造方法において、第一硬化性樹脂3
及び第二硬化性樹脂6を20〜60℃で硬化することを
特徴とする微細形状転写品の製造方法に係るものであ
る。
【0023】また、請求項1〜9いずれか1項に記載の
微細形状転写品の製造方法において、第三硬化性樹脂8
としてエポキシ樹脂を使用したことを特徴とする微細形
状転写品の製造方法に係るものである。
【0024】また、請求項10記載の微細形状転写品の
製造方法において、エポキシ樹脂の硬化剤として酸無水
物系硬化剤を使用したことを特徴とする微細形状転写品
の製造方法に係るものである。
【0025】また、請求項1〜11いずれか1項に記載
の微細形状転写品の製造方法によって、プロジェクター
テレビ用のフレネルレンズ,回折光学素子、マイクロフ
レネルレンズ若しくは液晶表示パネル用の光拡散シート
などの光学部材を形成することを特徴とする光学部材の
製造方法に係るものである。
【0026】
【発明の作用及び効果】マスター型となる第一型2から
第二型4を複数形成し、この第二型4で第三型7を形成
し該第三型7を利用して製品を製造する型となり得る第
四型9を形成するから、1つの第一型2から第二型4
(第三型7)を多数形成することができ、また、この第
二型4(第三型7)から第四型9も多数形成することが
でき、コスト安で微細形状転写品を製造する為の型を形
成できることになる。
【0027】また、第二型4から第四型9を形成する
際、該第二型4の周囲に第二硬化性樹脂6が設けられた
第三型7の状態であるから、型の取り扱いが容易であ
る。また、第三型7において周囲部の第二硬化性樹脂6
部分が柔軟性を有しているから、型の取り扱いが容易で
あるとともに、支持材5からの第三型7の脱型や、第三
型7からの第四型9の脱型も容易になる。
【0028】本発明は上述のようにするから、フレネル
レンズや光拡散シートのような光学部材などの微細形状
転写品の型を低コストで簡単に形成できることになり、
必然的に低コストで微細形状転写品を形成することがで
きる実用性,生産性に秀れた微細形状の転写方法とな
る。
【0029】
【発明の実施の形態】図2〜8は本発明の一実施例を図
示したものであり、以下に説明する。
【0030】本実施例は液晶表示パネル用の光拡散シー
トの製造方法に係るものである。
【0031】先ず、光拡散シートを製造する為の転写型
の形成方法について詳述する。
【0032】製造しようとする光拡散シートと逆凹凸形
状の微細形状1を適宜な基板に公知の方法により形成し
て第一型2を形成する(図2参照)。
【0033】続いて、第一型2の微細形状1面に第一硬
化性樹脂3を配設して該第一硬化性樹脂3に微細形状1
を転写し(図3参照)、この第一硬化性樹脂3を硬化後
剥離して第二型4を形成する。
【0034】続いて、第二型4を転写微細形状1'面が
下側となるようにして支持材5上に載置する。この際、
転写微細形状1'面が均一に支持材5に接するように載
置する。尚、図示したものは、支持材5に第二型4を2
つ載置した場合であるが、載置する第二型4は1つでも
3つ以上でも良い(多いほど量産性が向上する)。ま
た、載置する多数の第二型4を隣接状態に配設しても良
い。
【0035】この支持材5の上面にして第二型3の載置
位置の側部には凹部12が設けられている。この凹部12は
後述する第四型9において、UV硬化性樹脂10をラミロ
ール加工する際、該UV硬化性樹脂10の流れ止め作用を
発揮する第四型9の凹部13を形成することになる。
【0036】また、この凹部12は所定間隔を置いて点在
状態に2列並設される。また、この2列の凹部12は、前
列側(第二型3に近い側)の凹部12の間隔に後列側の凹
部12'が位置するように設定する。また、凹部12を、支
持材5に載置した第二型3の側部全周部位に設けてUV
硬化性樹脂10の流れ止め作用を高めても良い。
【0037】また、第二型4を載置する支持材5の表面
は0.04mm以下の平行度で、鏡面が好ましいが、後
述する第四型9において使用されるラミロールの材質や
加圧方式によっては平行度をおとしても良い。
【0038】続いて、第二型4が載置された支持材5の
周囲に所定間隔を置いて仕切板14を囲繞状態に設け、該
仕切板14内に第二硬化性樹脂6を流し込んだ後、該第二
硬化性樹脂6を硬化させて第二型4と一体化し(図4参
照)、その後、第二硬化性樹脂6を支持材5及び仕切板
14から剥離し、第二硬化性樹脂6に第二型4が埋め込ま
れ且つ第二型4の転写微細形状1'面が周囲の第二硬化
性樹脂6と面一状態になった第三型7を形成する。ま
た、この第三型7には、前記支持材5の凹部12が転写さ
れて凸部16・16'が形成される。
【0039】また、この第三型7を形成する際、仕切板
14と支持材5との隙間部分に流し込まれた第二硬化性樹
脂6部分が第三型7の上面周囲に繞設状態で突出する突
出壁15となる。
【0040】続いて、第三型7を、該第三型7に埋め込
まれた第二型4の転写微細形状1'面が上側となるよう
にし、該第三型7に第三硬化性樹脂8を流し込んで該第
三硬化性樹脂8に第三型7中の第二型4の転写微細形状
1'を転写し(図5参照)、第三硬化性樹脂8を硬化後
第三型7から剥離して微細形状1”を有する第四型9を
形成する(図6参照)。また、この際、前記突出壁15が
第三硬化性樹脂8の流出を防止する流出防止部15とな
る。
【0041】この第四型9が、実際に光拡散シートを製
造する転写型となる。
【0042】第一硬化性樹脂3はシリコーン樹脂を使用
する。また、シリコーン樹脂以外にも、硬化後に柔軟性
を有する常温硬化性樹脂、具体的には、ウレタン樹脂若
しくはこれらの樹脂に耐久性(引き裂き強度)を上げる
為や線膨張係数を低下して転写寸法精度を合わせる為の
フィラー(充填材,添加材)を添加した樹脂を使用して
も良い。尚、フィラーにより引き裂き強度を高めると、
繰り返し使用に耐え易くなる。
【0043】第二硬化性樹脂6もシリコーン樹脂を使用
する。また、シリコーン樹脂以外にも、硬化後に柔軟性
を有する常温硬化性樹脂、具体的には、ウレタン樹脂若
しくはこれらの樹脂に耐久性を上げる為や,線膨張係数
を低下して硬化収縮を抑える為のフィラー(充填材,添
加材)を添加した樹脂を使用しても良い。また、第二硬
化性樹脂6は第一硬化性樹脂3と同一素材を使用すると
第二硬化性樹脂6と第二型4(第一硬化性樹脂3製)と
が可及的に一体化し好適となる。尚、フィラーにより硬
化収縮を抑えると、該硬化収縮による第二型4の形状の
変形を阻止できる。
【0044】第一硬化性樹脂3及び第二硬化性樹脂6の
特性を限定したのは、第一硬化性樹脂3及び第二硬化性
樹脂6が柔軟性を有していないと、支持材5からの第三
型7の脱型や、第三型7からの第四型9の脱型が困難に
なるおそれがあるからである。
【0045】また、第一硬化性樹脂3及び第二硬化性樹
脂6としてシリコーン樹脂を使用した場合、シリコーン
樹脂はゴム質であるため、一般には線膨張係数が大きく
温度変化に敏感に作用し易い。この場合、第四型9の寸
法精度(第一型2と第四型9の微細形状部分における転
写寸法精度)、第三硬化性樹脂8の硬化収縮,エージン
グによる寸法変化を考慮し、常温より高めの環境である
20〜60℃、好ましくは50〜60℃で硬化させるこ
とで微細形状部分の寸法精度の秀れた第四型9を形成で
きることになる。
【0046】また、第三硬化性樹脂8としては可及的に
寸法安定性や耐久性に秀れた樹脂を使用すると良く、本
実施例ではエポキシ樹脂を使用している。また、生産工
程で使用するUV(紫外線)硬化性樹脂10との剥離性を
良くする為、エポキシ樹脂は酸無水物系硬化剤を採用し
たものを使用すると良い。
【0047】また、支持材5は任意に凹部12を形成し易
く、且つ平行度,面アラサが良いものが望ましい。本実
施例においては、鉄を使用し、ハードクロムメッキで防
錆処理を行ったものを使用した。
【0048】次に第四型9を使用してUV(紫外線)硬
化性樹脂10製の光拡散シートを製造する方法について詳
述する。
【0049】第四型9を微細形状1”面が上側となるよ
うに位置させ、該第四型9上にUV硬化性樹脂10を敷設
状態に配設し、続いて、該UV硬化性樹脂10上にPET
製やPC製などの透明板や透明シートなどの透明支持板
11を載置し、続いて、該透明支持板11上からロールなど
の適宜な押圧荷重を負荷してUV硬化性樹脂10層の厚さ
を調節しながら、該透明支持板11と第四型9との間にU
V硬化性樹脂10を行き渡らせる(図7参照)。また、こ
のUV硬化性樹脂10を行き渡らせる際、余分なUV硬化
性樹脂10は第四型9に設けられた凹部13・13'に流し込
まれて該凹部13・13'内に溜まり、第四型9から外部に
漏洩したりしないことになる。
【0050】尚、実施したロールは硬質ゴムロール(巾
600mm)で、圧力3kg/cm2,2m/minの
スピードで一定速度でラミネートを行ったが、この時、
第四型9の表面が略水平となっている(第四型9を形成
する際、第三型7の転写微細形状1'部分(第二型4部
分)と周囲(第二硬化性樹脂6)との間に段差がない
為、該第三型7から形成される第四型9の微細形状1”
部分と周囲との間にも段差が生じない。唯、厳密には微
細形状の高さ分だけ微細形状1”は外周より高い)が、
ラミネート後の樹脂厚さムラは殆ど発生せず、硬化後の
UV硬化性樹脂10の微細形状1”部分の寸法バラツキを
測定しても400×300のサイズで±20μm以下で
あった。
【0051】また、透明支持材11は紫外線を透過させ且
つUV硬化性樹脂10と接着する透明な素材を使用するこ
とが望ましく、本実施例においてはプライマー付PET
(ポリエステル)シートやPC(ポリカーボネート)シ
ート、MS(PMMA(ポリメチルメタアクリレート)
とスチレンの共重合体)板やPC板を使用している。
【0052】続いて、第四型9上に設けたUV硬化性樹
脂10に透明支持材11を透過させる形で紫外線を照射して
該UV硬化性樹脂10を硬化させる。
【0053】続いて、硬化したUV硬化性樹脂10と透明
支持材11とが一体になった透明支持材11付UV硬化性樹
脂10を第四型9から剥離する。この透明支持材11付UV
硬化性樹脂10には、前記凹部13・13'内に溜まったUV
硬化性樹脂10が凸部17・17'として点在状態に形成され
る(図8参照)。
【0054】続いて、硬化した透明支持材11付UV硬化
性樹脂10を切削などの適宜な加工手段によって型抜きす
ると、該型抜きされた透明支持材11付UV硬化性樹脂10
が光拡散シートとなる。
【0055】本実施例は上述のようにするから、光拡散
シートを形成する型である第四型9の形成において、マ
スター型である第一型2から第二型4を多数形成する故
に光拡散シートを形成する転写型がコスト安で、必然的
に光拡散シートもコスト安となる実用性,生産性に秀れ
た微細形状転写品の製造方法となる。
【0056】また、第二型4を形成した後、一旦該第二
型4が埋め込まれた第三型7を形成し、この第三型7を
使用して第四型9を形成するから、第三型7から第四型
9を多数形成することで第四型9をより一層コスト安に
することができるより一層生産性に秀れた微細形状転写
品の製造方法となる。
【0057】また、第二型4が柔軟性を有しているか
ら、該第二型4を第一型2から脱型する際に第一型2の
破損等のおそれがなく、この第二型4の取り扱いも容易
で、また、第三型7も柔軟性を有しているから、第三型
7から第四型9を脱型する際に第三型7及び第四型9の
破損等のおそれがなく、この第三型7の取り扱いも容易
になる実用性,生産性に秀れた微細形状転写品の製造方
法となる。
【0058】また、UV硬化性樹脂10は硬化時における
硬化収縮は一般的には5〜8%と大きいが、透明支持材
11に対してUV硬化性樹脂10の厚さは薄く、一体となる
透明支持材11の保持力により該UV硬化性樹脂10の硬化
の影響による寸法誤差が極めて少なくなり、サブミクロ
ンレベルでの形状転写精度,数%以下の寸法転写精度を
要求される微細形状1でも、第一型2から第四型9まで
の転写工程や、UV硬化時の硬化温度や、透明支持板11
及び第四型9の線膨張係数(熱膨張係数,湿度膨張係数
の両方を含む)を考慮することで、第一型2から直接微
細形状1を転写する方法と同様の正確な転写が第四型9
からでも可能となり、寸法精度を要求される製品を精度
良く製造できることになる実用性に秀れた微細形状転写
品の転写方法となる。
【0059】また、転写型を全てフォトリソグラフィ加
工品や金型彫刻品とするとフォトリソグラフィ加工品で
はガラス基板やウエハーが脆いために該転写型が脆く、
また、金型彫刻品では重量に問題があり、取り扱いに注
意を払わなければならなくなるが、本実施例では第二型
4,第三型7及び第四型9はいずれも取り扱い容易で軽
量な素材であるため、転写型(第四型9)の形成工程や
光拡散シートの製造工程において型の取り扱いが容易に
なる実用性,作業性に秀れた微細形状転写品の転写方法
となる。
【0060】また、第四型9からのUV硬化性樹脂10の
漏洩を防止する流れ止め凹部13・13'を第三型9を形成
する際に支持材5から第二硬化性樹脂6に転写し、更に
第三硬化性樹脂8に転写して形成するから、従来のよう
に転写型21ごとの治具部材24に流れ止め用の凹部25を設
ける構成に比してコスト安で転写型(第四型9)に流れ
止め凹部13・13'を設けることができるより一層実用
性,生産性に秀れた微細形状転写品の転写方法となる。
【0061】また、透明支持材11付UV硬化性樹脂10に
形成された凸部17・17'が、繞設状態ではなく、所定間
隔を置いた点在状態の構成となるから、UV硬化性樹脂
10の硬化の際、該凸部17・17'の硬化収縮によって製品
に反りなどが発生しないことになり、製品の型抜きを精
度良くできることになる一層実用性,生産性に秀れた微
細形状転写品の転写方法となる。
【0062】また、大型フレネルレンズを製造する場合
には、第一型2に形成されてしまう反りが、図4に図示
した工程において、第二型4を支持材5上に載置する際
に矯正されることになり(第二型4には第一型2から反
りが転写されるが、第二型4は柔軟性を有している為、
支持材5上に載置すると該反りがなくなる。)、よっ
て、第四型9には反りがなく、厚さムラのないフレネル
レンズを形成できることになるより一層実用性,生産
性,寸法精度に秀れた微細形状転写品の転写方法とな
る。
【0063】本実施例により液晶表示パネル用の光拡散
シートを製造したところ、従来例の転写型21から転写す
る方法のものと同様の精度のものを得ることができた。
また、液晶テレビ用の小型のフレネルレンズも同様に製
造することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の説明側断面図である。
【図2】本実施例の第一型2の説明平面図である。
【図3】本実施例の第二型4の形成工程を示す説明側断
面図である。
【図4】本実施例の第三型7の形成工程を示す説明側断
面図である。
【図5】本実施例の第四型9の形成工程を示す説明側断
面図である。
【図6】本実施例の第四型9の説明側断面図である。
【図7】本実施例の光拡散シートの形成工程を示す説明
側断面図である。
【図8】本実施例の光拡散シートの形成工程を示す説明
平面である。
【符号の説明】
1・1” 微細形状 1'転写微細形状 2 第一型 3 第一硬化性樹脂 4 第二型 5 支持材 6 第二硬化性樹脂 7 第三型 8 第三硬化性樹脂 9 第四型 10 UV硬化性樹脂 11 透明支持材 12 凹部 13 凹部,流れ止め凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G02B 5/18 G02B 5/18 // B29K 105:24 B29K 105:24 B29L 11:00 B29L 11:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 33/40 B29C 39/02 B29C 39/26 G02B 3/00 G02B 3/08 G02B 5/18

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細形状が形成された第一型を設け、こ
    の第一型の微細形状を第一硬化性樹脂に転写して転写微
    細形状を有する第一硬化性樹脂製の第二型を設け、この
    第二型を転写微細形状面が下側となるようにして支持材
    に載置し、この支持材に載置された第二型の周囲に硬化
    後に柔軟性を有する第二硬化性樹脂を流し込み、硬化
    後、剥離して第二型と第二硬化性樹脂とが一体化した第
    三型を設け、この第三型に第三硬化性樹脂を流し込み、
    硬化後、剥離して第三型中の第二型の転写微細形状が転
    写された第三硬化性樹脂製の第四型を設け、この第四型
    に設けられた微細形状を転写して微細形状転写品や該微
    細形状転写品を製造する型を形成することを特徴とする
    微細形状転写品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の微細形状転写品の製造方
    法において、第四型に設けられた微細形状面にUV硬化
    性樹脂を流し込み、このUV硬化性樹脂を第四型とで挟
    持する状態に透明板若しくは透明シートから成る透明支
    持材を設け、続いて、UV硬化性樹脂を硬化させてUV
    硬化性樹脂と透明支持材とが一体化された透明支持材付
    UV硬化性樹脂を第四型から剥離して微細形状転写品を
    形成することを特徴とする微細形状転写品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の微細形状転写品の製造方
    法において、支持材の上面にして第二型の載置位置の側
    部に凹部を設け、この凹部を第二硬化性樹脂及び第三硬
    化性樹脂に転写して第四型に凹部を設け、この凹部を第
    四型におけるUV硬化性樹脂の流れ止め凹部に設定した
    ことを特徴とする微細形状転写品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の微細形状転写品の製造方
    法において、凹部は、支持材の上面にして第二型の載置
    位置の側部に所定間隔を置いて点在せしめられているこ
    とを特徴とする微細形状転写品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれか1項に記載の微細
    形状転写品の製造方法において、第一硬化性樹脂として
    硬化後に柔軟性を有する常温硬化性樹脂を使用したこと
    を特徴とする微細形状転写品の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれか1項に記載の微細
    形状転写品の製造方法において、第一硬化性樹脂として
    シリコーン樹脂,ウレタン樹脂若しくはこれらの樹脂に
    フィラーを添加した樹脂を使用したことを特徴とする微
    細形状転写品の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6いずれか1項に記載の微細
    形状転写品の製造方法において、第二硬化性樹脂として
    シリコーン樹脂,ウレタン樹脂若しくはこれらの樹脂に
    フィラーを添加した樹脂を使用したことを特徴とする微
    細形状転写品の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7いずれか1項に記載の微細
    形状転写品の製造方法において、第一硬化性樹脂と第二
    硬化性樹脂とが同一素材であることを特徴とする微細形
    状転写品の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8いずれか1項に記載の微細
    形状転写品の製造方法において、第一硬化性樹脂及び第
    二硬化性樹脂を20〜60℃で硬化することを特徴とす
    る微細形状転写品の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9いずれか1項に記載の微
    細形状転写品の製造方法において、第三硬化性樹脂とし
    てエポキシ樹脂を使用したことを特徴とする微細形状転
    写品の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の微細形状転写品の製
    造方法において、エポキシ樹脂の硬化剤として酸無水物
    系硬化剤を使用したことを特徴とする微細形状転写品の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11いずれか1項に記載の
    微細形状転写品の製造方法によって、プロジェクターテ
    レビ用のフレネルレンズ,回折光学素子、マイクロフレ
    ネルレンズ若しくは液晶表示パネル用の光拡散シートな
    どの光学部材を形成することを特徴とする光学部材の製
    造方法。
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