JP5948157B2 - 表面形状の成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面形状の成形方法に関する。
従来、例えばカメラ等の撮像レンズのレンズ面には、ゴーストやフレアなどの不要光の映り込みを防止するため、多層薄膜による反射防止膜が設けられていることが多い。
近年、このような多層薄膜によらない反射防止構造体として、レンズ表面に三角錐や四角錐などを単位とする微細構造を形成し、レンズ表面の近傍で屈折率変化が生じるようにした反射防止構造体が提案されている。また、このような微細構造によれば、光散乱構造体を構成することも可能である。
一方、被加工体の表面に微細な凹凸形状からなる微細構造を成形する表面形状の成形方法として、ナノインプリントが知られている。ナノインプリントでは、平面の型を用いて平面に転写するのが一般的であり、例えばレンズ面等、微細構造を成形すべき被加工面が湾曲している光学素子に微細構造を形成することはできなかった。
このため、湾曲面に微細な凹凸形状を形成するには、このような凹凸形状が反転した形状を成形型の湾曲面上に形成しておく必要があった。
例えば、特許文献1には、フォトリソグラフィにより微細構造に対応するフレキシブル基板の形成し、このフレキシブル基板を曲面構造体の表面に貼り付けることにより曲面母型を構成し、金属による電鋳を施すことにより金属微細構造体を形成する微細構造体の製造方法が記載されている。
また、特許文献1には、この金属微細構造体を金型に配置して、成形を行うことで、光散乱面を有するアウターレンズを成形することが記載されている。
特開2009−155710号公報
しかしながら、上記のような従来技術には、以下の問題があった。
特許文献1に記載の技術で形成した金属微細構造体をナノインプリントのスタンパとして用いると、被加工面が湾曲している場合でも微細構造を成形することができるが、微細構造は、金属微細構造体が離型可能な形状に限定されてしまう。例えば、レンズ面の光軸方向を離型方向とする場合には、光軸に平行な方向に延びる突起からなる微細構造は形成可能であるが、レンズ面の法線方向に延びる突起の集合からなる微細構造は、離型時に微細構造が破損してしまうという問題がある。
また、平面からなるナノインプリントのスタンパを変形可能な材質で形成し、このスタンパを湾曲した被加工面に押圧して湾曲面に倣わせることも考えられるが、湾曲面の凹凸によって、不均一な圧力分布が発生するという問題がある。このため、スタンパに加わる圧力が高い部位では、スタンパの凹凸形状が歪んだりつぶれたりし、圧力が低い部位では、湾曲面とスタンパとの密着性が悪くなって、微細構造の高さが不均一となるという問題がある。
このように、微細構造の形状精度が悪いと、例えば、反射防止構造体を形成する場合、反射防止特性のバラツキとなって現れるため、良好な反射防止特性が得られなくなるという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、湾曲している被加工面に複数の凹凸形状による微細構造を精度よく形成することができる表面形状の成形方法を提供することを目的とする
上記の課題を解決するために、本発明の表面形状の成形方法は、複数の凹凸形状を有する微細構造を、被加工体の湾曲している被加工面に形成する表面形状の成形方法であって、シート状の弾性体からなり、一方の表面に前記複数の凹凸形状を反転させて再配置するとともに前記一方の表面の面内方向に圧縮された形状が形成されたシート状型部材を、一端に開口を有する型保持部材の前記開口を横断するように配置するシート状型部材配置工程と、前記開口の内周側となる領域で前記シート状型部材を引き伸ばし前記被加工面の湾曲形状に合わせて湾曲変形させるシート状型部材変形工程と、前記被加工面上に液状の成形材料を配置してから、湾曲変形された前記シート状型部材を、前記被加工面と近接する位置に相対移動させるシート状型部材移動工程と、前記被加工面に近接された前記シート状型部材を前記一方の表面とは反対側の表面から押圧して、前記一方の表面を前記被加工面に押しつけるシート状型部材押圧工程と、前記シート状型部材と前記被加工面との間に挟まれた前記成形材料を硬化させる硬化工程と、前記成形材料の硬化後に前記シート状型部材を前記被加工面から離間させる離型工程と、を備え、前記シート状型部材変形工程では、前記シート状型部材の湾曲形状は、前記被加工面の外縁に、湾曲された前記シート状型部材を当接させたときに、前記湾曲された前記シート状型部材の前記一方の表面の先端部の包絡面と前記被加工面とが当接部を除いて離間している形状とする方法とする。
また、本発明の表面形状の成形方法では、前記シート状型部材変形工程では、前記開口が前記シート状型部材で塞がれた状態の前記型保持部材の内部の圧力を変化させることにより、前記シート状型部材を湾曲変形させることが可能である。
また、本発明の表面形状の成形方法では、前記シート状型部材変形工程では、前記湾曲された前記シート状部材の前記一方の表面の先端部の包絡面と前記被加工面との間に、外縁側から中心側に向かって漸増する隙間が形成される形状とすることが可能である。
また、本発明の表面形状の成形方法では、前記被加工体は、被加工面として湾曲した光学面を有する光学素子基材であり、前記微細構造は、錘体が集合した反射防止構造であることが可能である。
本発明の表面形状の成形方法によれば、シート状の弾性体からなるシート状型部材を被加工面の湾曲形状に合わせて湾曲変形させてから被加工面に押しつけて微細構造の成形を行うため、湾曲している被加工面に複数の凹凸形状による微細構造を精度よく形成することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態の表面形状の成形方法によって製造された光学素子の構成の一例を示す模式的な平面図、そのA−A断面図、b部詳細図、およびc部詳細図である。 本発明の第1の実施形態の微細構造形成用型を含む表面加工装置の模式的な構成図である。 本発明の第1の実施形態の微細構造形成用型に用いるシート状型部材の模式的な平面図、およびそのD−D断面図である。 本発明の第1の実施形態の微細構造形成用型に用いるシート状型部材の製造工程を示す模式的な工程説明図である。 本発明の第1の実施形態の表面形状の成形方法のシート状型部材配置工程、およびシート状型部材変形工程を示す模式的な工程説明図である。 本発明の第1の実施形態の表面形状の成形方法のシート状型部材移動工程を示す模式的な工程説明図、そのe部詳細図、およびf部詳細図である。 本発明の第1の実施形態の表面形状の成形方法のシート状型部材押圧工程、および離型工程を示す模式的な工程説明図である。 比較例の成形方法の作用を説明する模式図である。 図7におけるk部詳細図である。 本発明の第1の実施形態の第1変形例の表面形状の成形方法によって製造された光学素子の構成の一例を示す模式的な平面図、そのG−G断面図、m部詳細図、およびn部詳細図である。 本発明の第1の実施形態の第1変形例の微細構造形成用型を含む表面加工装置の模式的な構成図である。 本発明の第1の実施形態の第1変形例の表面形状の成形方法のシート状型部材移動工程を示す模式的な工程説明図、その部詳細図、および部詳細図である。 本発明の第1の実施形態の第1変形例の表面形状の成形方法のシート状型部材押圧工程を示す模式的な工程説明図である。 本発明の第1の実施形態の第2変形例の微細構造形成用型の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第1の実施形態の第2変形例の微細構造形成用型の製造工程を示す模式的な工程説明図である。 本発明の第1の実施形態の第3変形例の表面形状の成形方法のシート状型部材変形工程を示す模式的な工程説明図である。 本発明の第2の実施形態の微細構造形成用型の模式的な構成図である。 本発明の第2の実施形態の表面形状の成形方法のシート状型部材変形工程、およびシート状型部材押圧工程を示す模式的な工程説明図である。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態の表面形状の成形方法に用いる表面加工装置について説明する。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態の表面形状の成形方法によって製造された光学素子の構成の一例を示す模式的な平面図である。図1(b)は、図1(a)におけるA−A断面図である。図1(c)、(d)は、それぞれ図1(b)におけるb部詳細図、およびc部詳細図である。図2は、本発明の第1の実施形態の微細構造形成用型を含む表面加工装置の模式的な構成図である。図3(a)は、本発明の第1の実施形態の微細構造形成用型に用いるシート状型部材の模式的な平面図である。図3(b)は、図3(a)におけるD−D断面図である。
本実施形態の表面形状の成形方法は、複数の凹凸形状を有する微細構造を被加工体の湾曲している被加工面に形成する表面形状の成形方法である。
被加工体の種類や微細構造の形状は、特に限定されない。
以下では、一例として、図1(a)、(b)、(c)、(d)に示すように、被加工体がレンズ本体1(光学素子基材)であり、微細構造が反射防止部2による反射防止構造の場合の例で説明する。
すなわち、本実施形態では、レンズ本体1に反射防止部2を形成して、光学素子であるレンズ1Aを製造する場合の例で説明する。
レンズ本体1は、球面の凸レンズ面1a(被加工面、湾曲している光学面)と、球面の凸レンズ面1b(湾曲している光学面)とを備える単玉の両凸レンズであり、これら凸レンズ面1a、1bの外周にレンズ側面1cが形成されている。
凸レンズ面1a、1bは、反射防止部2を形成する前に、レンズの設計仕様に基づく面形状、面精度に加工されている。以下では、レンズ本体1のレンズ径をD(図1(a)参照)、凸レンズ面1a、1bの曲率半径をそれぞれR、Rで表す(図1(b)参照)。
レンズ本体1の材質は、ガラスでも合成樹脂でもよい。また、凸レンズ面1a、1bの形成方法は、研磨でもよいし成形でもよい。
以下では、重複する説明を避けるため、反射防止部2に関しては、凸レンズ面1aに形成された反射防止部2を中心として説明する。特に断らない限り、凸レンズ面1aの反射防止部2に関する説明は、必要に応じて凸レンズ面1bの形状に応じた変更を加えれば、凸レンズ面1bにおける反射防止部2にも同様に適用することができる。
反射防止部2は、図1(c)、(d)に示すように、凸レンズ面1a上に密集して配置された円錐状の突起2aの集合体である。
各突起2aの中心軸は、本実施形態では、各突起2aが設けられた位置における凸レンズ面1aの法線Nの方向に一致されている。ただし、突起2aの中心軸の方向は、反射率が許容できる範囲であれば法線Nから傾斜した方向に設定してもよく、法線Nの方向に厳密に一致させる必要はない。
また、各突起2aは、本実施形態では、一例として、UV硬化樹脂によって形成されている。UV硬化樹脂の種類は、レンズ本体1の材質の屈折率に応じて、屈折率差がなるべく少なくなる材質を選定する。例えば、本実施形態では、レンズ本体1がCOP(シクロオレフィンポリマー)樹脂(屈折率1.5)である場合に、UV硬化樹脂は、PAK−02(商品名;東洋合成工業(株)製、屈折率1.5)を採用している。
突起2aの形状は、反射防止する波長や反射率の目標値に応じて適宜設定することができる。本実施形態では、一例として、波長380nm〜780nmの入射光の凸レンズ面1aでの反射率を1%以下にするために、底面の直径dが200nm、高さhが200nmとされた突起2aを、隣接ピッチpを200nmで凸レンズ面1a上に均一に分布させている。ここで分布が均一であるとは、凸レンズ面1a上での平均的な隣接ピッチpが一定であることを意味し、個々の隣接ピッチpは、例えば、製作誤差などによるバラツキを有していてもよい。
このような構成により、凸レンズ面1a上では、高さ200nmの範囲で、屈折率が1から1.5に連続的に変化するため、入射光の反射が抑制される。
このようなレンズ1Aは、本実施形態では、図2に示す表面加工装置50を用いて製造される。以下では、表面加工装置50により、凸レンズ面1aに反射防止部2を形成する場合の例を中心に説明する。
表面加工装置50の概略構成は、保持部3、UV光源4、微細構造形成用型10、型移動部7、および圧力制御部8(シート状型部材変形部)を備える。また、図示は省略するが、表面加工装置50の各動作を制御する動作制御部を備える。この動作制御部が行う動作制御には、型移動部7の動作制御と、圧力制御部8の動作制御とが含まれる。
保持部3は、反射防止部2を形成する表面加工を行う際にレンズ本体1を保持するものである。本実施形態では、上面側に保持穴部3bが形成されており、レンズ本体1の光軸Oを鉛直軸に整列させて凸レンズ面1aを上方に向けた状態で、レンズ側面1cおよび凸レンズ面1bを保持することができるようになっている。
保持穴部3bの外周側には、後述する微細構造形成用型10の下端面が当接する型受け面3cが形成されている。
保持穴部3bの中心部には、レンズ1Aのレンズ有効径よりも大きく開口した孔部3aが貫通して設けられている。
孔部3aの中心軸は、保持部3に保持されたレンズ本体1の光軸Oと整列する位置関係にある。
UV光源4は、紫外光(UV光)をレンズ本体1に照射する光源であり、凸レンズ面1aに塗布されたUV硬化樹脂を硬化させるために用いられる。本実施形態では、UV光源4は、保持部3の下方において、孔部3aの中心に重なる位置に配置されている。このため、UV光源4から上方に照射されたUV光は、孔部3aを通過して、レンズ本体1に入射し、凸レンズ面1aの全面に照射される。
微細構造形成用型10は、型保持部材6、固定部材9、およびフィルム型5(シート状型部材)を備える。
型保持部材6は、レンズ本体1のレンズ有効径以上の内径を有する開口6aが一端側(図2の下端側)に形成された有底円筒状の部材であり、中心軸線Zが鉛直軸と平行、かつ保持部3の保持穴部3bに保持されたレンズ本体1の光軸Oと同軸になるように配置されている。
型保持部材6の上面6fの中心部には、後述する型移動部7の移動軸7aの下端部が連結されている。このため、型保持部材6は、移動軸7aによって、鉛直方向に移動可能に保持されている。
また、型保持部材6の穴底面6bの中心部には、穴底面6bから上面6fまでの間に貫通するように流通孔部6dが設けられている。流通孔部6dは、型保持部材6の内部に空気を給気または排気するための流通路を形成している。
型保持部材6の開口6aに沿う下端面6cは、中心軸線Zと直交する平面からなり、後述する固定部材9との間にフィルム型5の外周部を挟んで固定できるようになっている。
また、型保持部材6の下端部の外周側の側面には、固定部材9を螺合するための雄ねじ部6eが形成されている。
型保持部材6の材質は、内部の圧力変化に耐える剛性を有していれば、特に限定されず、例えば、ステンレス鋼などの金属などを採用することができる。
固定部材9は、フィルム型5の外周部を型保持部材6の下端面6cに固定するための円環状部材であり、型保持部材6の雄ねじ部6eに螺合する雌ねじ部9eを有する円筒状の筒状部9Aと、筒状部9Aにおける軸方向の一端側から内側に突出され、固定部材9の一端側の端面9dを構成する環状部9Bとを備える。
端面9dは、筒状部9Aの中心軸線と直交する平面からなる。また、端面9dには、周方向の複数箇所で、径方向に貫通して凹溝部9cが設けられている。
環状部9Bの中心部には、レンズ本体1の外径よりも大きい円状の開口部9aが形成されている。
また、環状部9Bにおいて端面9dの裏側には、雌ねじ部9eを型保持部材6の雄ねじ部6eに螺合したときに、型保持部材6の下端面6cと対向する押え面9bが形成されている。
フィルム型5は、図3(a)、(b)、(c)に示すように、厚さが一定の弾性体からなるシート状部材の一方の表面5cに、被加工面である凸レンズ面1a上に反射防止部2を形成するための微細な凹凸形状を有する成形面部5Aが形成された部材である。成形面部5Aは、表面5cの外縁の一部を除く円形の領域に形成されている。
また、フィルム型5において、表面5cと反対側の裏面5dは平滑面からなる。
フィルム型5の平面視形状は、外力による変形を受けない状態(以下、「自然状態」と称する)では型保持部材6の開口6aおよび下端面6cを覆う円形とされ、本実施形態では型保持部材6の下端部の外径と一致する円形に形成されている。
フィルム型5において、成形面部5Aよりも外周側の環状の領域は、一定の厚さを有しており、型保持部材6の下端面6cと固定部材9の押え面9bの間に挟まれて固定保持される被固定部5Bを構成している。
フィルム型5の材質は、厚さ方向よりも面内方向(厚さ方向に直交する方向)の伸縮特性が良好な弾性材料であって、表面に微細な凹凸形状が形成できる材料であれば、特に限定されない。このような弾性材料としては、例えば、シリコンゴムなどの材料が好適である。本実施形態では、一例として、シリコンゴムを採用している。
このようなフィルム型5は、図2に二点鎖線に示すように、被固定部5Bを型保持部材6の下端面6cに当接させた状態で、型保持部材6に固定部材9を螺合させることにより、下端面6cと固定部材9の押え面9bとの間に挟んで固定されている。
ただし、このように固定されたフィルム型5は弾性体からなるため、面外方向に外力を受けると外周側の被固定部5Bを除く範囲が変形する。図2の実線には、このような外力を受けた際のフィルム型5の形状を示している。
以下では、フィルム型5の各部の形状は、特に断らない限り、自然状態の形状を表すものとし、特定の変形状態の形状に言及していることを明記する場合のみ、各部の符号に「’」、「’’」等を付して表す。
例えば、図2には、実線と二点鎖線とで、フィルム型5を描いているが、これらは同一部材である。ただし、実線の変形状態(後述する「押圧前変形状態」)を指す場合には、フィルム型5’’と称する。したがって、フィルム型5’’の成形面部5A’’の形状は、自然状態の成形面部5Aとは異なる形状を有している。
成形面部5Aは、反射防止部2の各突起2aの形状の凹凸を反転した凹形状を表面5cに対応する平面上に展開配置して表面5cの面内方向に圧縮した形状からなり、フィルム型5の中心部において、レンズ本体1の凸レンズ面1aにおけるレンズ径と同程度の範囲に形成されている。
本実施形態の成形面部5Aは、図3(c)に示すように、表面5cに、反射防止部2の各突起2aに対応する凹穴部5aが多数形成されたものである。
凹穴部5aの形状および位置は、フィルム型5の表面5cが、面内方向に引き伸ばされて、凸レンズ面1aに密着する凹面に変形されたとき(以下、「被加工面密着変形状態」と称する)に、反射防止部2における各突起2aの凹凸を反転した凹形状となるように設定される。被加工面密着変形状態の各部には、符号に「’」を付して表すと、成形面部5A’における凹穴部5a’は、自然状態の凹穴部5aを表面5cの面内方向に引き伸ばした形状であり、反射防止部2の突起2aの凹凸を反転した形状に一致している。
このため、後述するように、自然状態の各凹穴部5aの形状は同一形状とは限らず、隣接ピッチも部位により異なるが、図3(a)、(b)、(c)は模式図のため、凹穴部5aの個々の形状の相違や隣接ピッチの相違は無視して簡略化している。
また、凹穴部5aの内周面はフィルム型5の外表面の一部を構成しているが、以下では、成形面部5Aにおける表面5cは、凹穴部5aが形成される前の表面を意味するものとする。したがって、成形面部5Aにおける表面5cの形状は、成形面部5Aの先端部の包絡面によって定義され、成形面部5Aが湾曲された成形面部5A’等の場合も同様である。
なお、図3(c)には、成形面部5Aの先端部に表面5cの一部を形成する平面部が残されている場合が図示されているが、反射防止部2の形状によっては、成形面部5Aは、先端部が点状の凹凸形状になっていてもよい。
この場合も、同様にして、成形面部5Aの先端部の包絡面によって、表面5cの形状が定義される。
本実施形態では、反射防止部2の突起2aの底面の直径dおよび隣接ピッチpが定数である。
また、フィルム型5は、微細構造形成用型10として組み立てられた状態では、被固定部5Bが固定されているため、被固定部5Bの内側の範囲で弾性変形可能である。
本実施形態では、後述するように、フィルム型5を空気圧で変形させ、押圧前変形状態のフィルム型5’’に変形させてから、凸レンズ面1a上に押圧して、被加工面密着変形状態のフィルム型5’を形成する。
自然状態のフィルム型5からフィルム型5’への変換は、外径Dの円平面を、外周の直径がDに等しい曲率半径Rの球欠形状に変形させる変換であるため、外径D、曲率半径R、フィルム型5の材料定数が与えられれば、計算によってフィルム型5の表面5cの各位置と、フィルム型5’の表面5c’の各位置との対応関係が得られる。
これにより、表面5c’上における凹穴部5a’の形状は、反射防止部2の開口径dh0、隣接ピッチph0の突起2aの凹凸形状を反転した形状円錐穴状を逆変換して、表面5c上における圧縮変形された形状を算出することができる。
このため、成形面部5Aでは、表面5cに沿う中心軸線Cからの距離がxである位置に穴中心軸nが位置する凹穴部5aの場合、図3(c)に示すように、開口径が、径方向でd(x)、図示略の周方向でdθ(x)、深さh(x)=hの楕円錐穴(条件により円錐穴も含む)であり、隣り合う他の凹穴部5aとの隣接ピッチは、径方向でp(x)、図示略の周方向でpθ(x)である。また、凹穴部5aの穴中心軸nは、表面5cの法線に整列している。
型移動部7は、図2に示すように、型保持部材6の上方に配置されている。型移動部7の概略構成は、下端部がそれぞれ型保持部材6の上面6fの中心部に接続され、鉛直軸に平行に配置された移動軸7aと、移動軸7aの上端部を保持し、移動軸7aを鉛直軸に沿って進退させる軸移動機構7bとを備える。
移動軸7aの内部には、型保持部材6の流通孔部6dの上端部と接続され、流通孔部6dに連通する管路7cが設けられている。管路7cの他端部は、軸移動機構7bの側方において、チューブ8aを介して圧力制御部8と接続されている。
軸移動機構7bは、図示略の支持部材によって保持部3の上方に固定されている。
また、軸移動機構7bは、移動軸7aの進退量を制御する図示略の動作制御部と電気的に接続されている。
軸移動機構7bの具体的な構成としては、モータ等の駆動機構を用いたアクチュエータや、エアシリンダなどの流体駆動によるアクチュエータなどの構成を採用することができる。
圧力制御部8は、管路7cに連結されたチューブ8aを介して、型保持部材6の内部から排気したり、型保持部材6の内部に給気したりするポンプを備え、型保持部材6の内部に形成される後述の圧力変化室Pの空気圧を調整するものである。
次に、表面加工装置50を用いて、レンズ本体1の光学面に反射防止部2を形成する表面形状の成形方法と、これによりレンズ1Aを製造方法する方法の一例について説明する。
図4(a)、(b)、(c)、(d)は、本発明の第1の実施形態の微細構造形成用型に用いるシート状型部材の製造工程を示す模式的な工程説明図である。図5(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態の表面形状の成形方法のシート状型部材配置工程、およびシート状型部材変形工程を示す模式的な工程説明図である。図6(a)は、本発明の第1の実施形態の表面形状の成形方法のシート状型部材移動工程を示す模式的な工程説明図である。図6(b)、(c)は、図6(a)におけるe部詳細図、およびf部詳細図である。図7(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態の表面形状の成形方法のシート状型部材押圧工程、および離型工程を示す模式的な工程説明図である。図8(a)、(b)は、比較例の成形方法の作用を説明する模式図である。図9は、図7(b)におけるk部詳細図である。
本実施形態の表面形状の成形方法は、まず、フィルム型5を製作した後、シート状型部材配置工程、シート状型部材変形工程、シート状型部材移動工程、シート状型部材押圧工程、硬化工程、および離型工程を、この順に行う方法である。ただし、シート状型部材変形工程は、シート状型部材移動工程が終了するまでの間に行えばよいため、シート上型部材移動工程と並行して行うようにしてもよい。以下では、一例として、シート状型部材変形工程が終了してからシート状型部材移動工程を行う場合の例で説明する。
まず、自然状態のフィルム型5を製作する工程について説明する。
フィルム型5を製作するには、まず、反射防止部2の形状から決まる被加工面密着変形状態における成形面部5A’の形状に基づいて、自然状態のフィルム型5の成形面部5Aの形状を決定する。
成形面部5Aの形状を決定したら、フィルム型5の製作を開始する。
まず、図4(a)に示すように、例えばシリコンからなる平板部材からなるマスター基材11を用意し、このマスター基材11の一方の板面である基材表面11a上に、成形面部5Aにおける凹穴部5aの形状に一致された複数の凹穴部を有する反転微細構造体12を形成する。
ここで、図4(a)(図4(b)、(c)、(d)も同様)では、d(x)、p(x)がxにより変化することを示すため、突起12aの形状や隣接ピッチがxにより異なる場合の様子を誇張して模式的に描いている。
このような反転微細構造体12は、基材表面11a上にレジストを塗布し、例えば電子線描画装置によって形状パターンを露光した後、露光部を除去することにより形成することができる。
次に、図4(b)に示すように、ドライエッチング装置を用いて基材表面11aの法線方向に沿ってエッチングビーム14を照射し、反転微細構造体12が除去されるまで異方性エッチングを行う。
これにより、基材表面11aの各位置において、反転微細構造体12の外形に沿って、基材表面11aの法線方向にエッチングが進行し、反転微細構造体12の形状がマスター基材11に転写される。これによりマスター基材11の反転微細構造部11bが形成される。
以下、反転微細構造部11bが形成されたマスター基材11をマスター型11Aと称する。
次に、図4(c)に示すように、マスター型11Aを母型として、反転型13を形成する。例えば、ガラス等の透明な平面基板上にUV硬化樹脂を塗布し、UVインプリントを用いて微細構造転写を行うことにより、反転型13を形成する。また、反転型13の製作方法は、樹脂フィルムに加熱下でマスター型11Aを押し付けることによっても製作可能である。
これにより、反転微細構造部11bの形状を反転した微細構造部13aを表面に有する全体として平板状の反転型13が得られる。微細構造部13aの形状は、反転微細構造部11bを反転した形状であるため、楕円錐状の突起が密集して配置された、全体として凸型の形状である。
マスター型11Aの製作を省略して反転型13から製作を行ってもよいが、エッチングでは、凹型の形状を製作する方が凸型の形状を製作するよりも容易であり、形状精度も良好となる。このため、本実施形態では、凹型の形状のマスター型11Aを作成する製造方法を採用している。
次に、図4(d)に示すように、反転型13を成形面部5Aの母型とし、フィルム型5の外形を形成する図示略の型枠を形成し、この型枠に液体状のUV硬化性や熱硬化性の樹脂を導入して硬化させて、フィルム型5を形成する。硬化手段としては、熱方式や光硬化方式を挙げることができる。本実施形態では、UV光による光硬化方式を採用している。
このようにして、成形面部5Aを有するフィルム型5が製作される。
以上で、型製作工程が終了する。
なお、上記のフィルム型5の製作方法は、一例であって、適宜変形することができる。
例えば、マスター型11Aを形成する場合に、ドライエッチングの代わりに、アルミ陽極酸化等の選択的なエッチングを採用してもよい。
次に、シート状型部材配置工程を行う。図5(a)に示すように、本工程は、フィルム型5を、型保持部材6の開口6aを横断するように配置して、微細構造形成用型10を形成する工程である。
本工程は、型保持部材6を型移動部7から取り外した状態で行ってもよいし、型保持部材6が型移動部7に取り付けられた状態で行ってもよい。図5(a)には、微細構造形成用型10がすでに形成され、型移動部7に取り付けられた様子を示している。
フィルム型5の取り付け方は、フィルム型5の表面5cを型保持部材6の外側に向けて、被固定部5Bと型保持部材6の下端面6cとを重ねて配置する。このとき、フィルム型5が開口6a内でたるむことなく、自然状態の平面形状を保つように配置する。例えば、成形面部5Aにおける表面5cを保持する適宜の保持治具などを用いれば、自然状態を保って配置することができる。
次に、この状態で、固定部材9を型保持部材6に螺合して、固定部材9の押え面9bをフィルム型5の被固定部5Bに当接させる。これにより、押え面9bと下端面6cとの間に被固定部5Bが挟まれた状態で固定保持される。
なお、この作業は、型保持部材6を型移動部7に取り付けた状態で行う場合には、圧力制御部8を停止しておく。
このようにして、フィルム型5は、自然状態の平面状の形状で型保持部材6に固定され、微細構造形成用型10が組み立てられる。
フィルム型5は、成形面部5Aが型保持部材6の外側に向いた状態で型保持部材6の開口6aを塞いでおり、型保持部材6の下端面6cと密着して固定されている。
これにより、フィルム型5によって開口6aが気密に閉じられるため、型保持部材6の内部に流通孔部6dから給気または排気を行うことにより圧力が変化される圧力変化室Pが形成される。
微細構造形成用型10が保持部3の上方に配置されたら、シート状型部材配置工程が終了する。
次に、シート状型部材変形工程を行う。図5(b)に示すように、本工程は、開口6aの内周側となる領域でフィルム型5を引き伸ばし被加工面である凸レンズ面1aの湾曲形状に合わせて湾曲変形させる工程である。ここで、湾曲形状に「合わせて」とは、凹凸の湾曲方向が一致していて、曲率の大きさが略一致している(一致している場合も含む)という意味であり、湾曲形状が完全に一致することのみを意味するものではない。
本実施形態では、図示略の動作制御部が、圧力制御部8を駆動して圧力変化室P内の空気を吸引して排気を行い、圧力変化室P内の圧力を低下させる。
これにより、フィルム型5の成形面部5Aには、圧力変化室Pの内圧よりも高圧の大気圧が作用するため、フィルム型5が圧力変化室Pの内部に向かって押圧される。この結果、被固定部5Bが固定された状態で、被固定部5Bよりも内周側のフィルム型5が面内方向に引き伸ばされる。この結果、フィルム型5がドーム状に湾曲変形されて、フィルム型5’’が形成される。
フィルム型5の表面5cの湾曲の変形状態は、図5(b)に示す押圧前変形状態の表面5c’’となるようにする。
押圧前変形状態の表面5c’’の湾曲形状は、後述するシート状型部材押圧工程において、表面5c’’を凸レンズ面1aに向けて押圧していく際に、フィルム型5が凸レンズ面1aと滑らかに接触して凸レンズ面1aに円滑に密着できる形状とする。
具体的には、押圧によって表面5c’’が凸レンズ面1aに沿う形状に変形される過程で、表面5c’’の面内方向の引張応力が発生しないか、または発生しても成形面部5A’’の変形が許容範囲に収まる形状とする。
このような表面5c’’の湾曲形状としては、凸レンズ面1aの外縁に、表面5c’’を当接させたときに、この当接部を除く凸レンズ面1aと表面5c’’との間が離間することにより、隙間ができる形状を挙げることができる(以下、「中央離間型湾曲形状」と称する)。
この場合、表面5c’’は外周側における凸レンズ面1aとの円状の当接部を除いて凸レンズ面1aから離間されている。また、表面5c’’の表面積が凸レンズ面1aの表面積よりも大きいため、面内方向にさらに収縮することにより、被加工面密着湾曲形状が得られる形状である。すなわち、フィルム型5’’は、凸レンズ面1aの上方の空間で縮みながら凸レンズ面1aに接近していくことができるため、きわめて円滑に凸レンズ面1aと密着することができる。
この場合、表面5c’’と凸レンズ面1aとの間に形成される隙間は、外縁側から中心側に向かって漸増する隙間であることがより好ましい。
ここで、それぞれの場合の隙間の最大値は、特に限定されないが、フィルム型5’’の変形負荷は小さいことが好ましいため、例えば、0.1mm〜2.0mmの範囲にとどめることが好ましい。
これらの湾曲形状は、例えば、表面5c’’が球面である場合には、その曲率半径R5c’’(図5(b)参照)が、凸レンズ面1aの曲率半径Rより小さくなっていればよい。
ただし、表面5c’’は、このような隙間を形成できる凹面状の湾曲面であれば、球面には限定されない。すなわち、表面5c’’の曲率の大きさが、全体として凸レンズ面1aの曲率の大きさよりも大きくなっている湾曲面でもよい。
表面5c’’の他の湾曲形状としては、表面5c’’の曲率半径R5c’’が、凸レンズ面1aの曲率半径Rと一致している場合を挙げることができる(以下、「密着型湾曲形状」と称する)。
この場合、表面5c’’の全体が、凸レンズ面1aと同時に密着することが可能であるため、押圧時に面内方向には引張応力が発生しない。
表面5c’’のさらに他の湾曲形状としては、表面5c’’の曲率半径R5c’’が、凸レンズ面1aの曲率半径Rよりも大きい場合であって、これらの曲率半径の差が小さい場合の例を挙げることができる(以下、「周縁離間型湾曲形状」と称する)。
この場合、表面5c’’を凸レンズ面1aに近接させていくと、表面5c’’の中心部から凸レンズ面1aとの接触が開始され、接触部の外周側でフィルム型5’’が引き伸ばされることにより、凸レンズ面1aに密着していく。
このとき、フィルム型5’’には接触部の外周側に接触の進行によって変化する引張応力が発生するが、表面5c’’の曲率半径が凸レンズ面1aの曲率半径に近いほど、発生する引張応力も小さくなるため、引張応力による成形面部5A’’の不均一な変形を低減することができる。
レンズ本体1の大きさや、反射防止部2に求められる形状精度にもよるが、曲率半径R5c’’の大きさは、曲率半径Rの大きさの0.7倍から1.0倍程度であることが好ましい。
また、表面5c’’が球面でない場合には、凸レンズ面1aと一部が当接したときに、表面5c’’と凸レンズ面1aとの間に発生する隙間の最大値を適宜値に設定すればよい。隙間の最大値の許容値としては、レンズ本体1の大きさや、反射防止部2に求められる形状精度にもよるが、例えば、0.1mm〜2.0mmであることが好ましい。
本実施形態では、表面5c’’の一例として、中央離間型湾曲形状を採用し、凸レンズ面1aの外縁に表面5c’’の外縁を当接させたときの隙間の最大値d(図6(c)参照)が0.1mmとなるように設定している。
このような表面5c’’を形成するために必要な圧力変化室Pの内圧は、例えば、フィルム型5の外縁を固定支持したときに成形面部5Aに作用する圧力と湾曲形状との関係を、予めシミュレーションや実験を行うなどして求めておけばよい。
以上で、シート状型部材変形工程が終了する。
中央離間型湾曲形状では、隙間の大きさdが多少変化しても、表面5c’’と凸レンズ面1aとは外縁部以外で接触しない状態が得られるため、密着型湾曲形状や、周縁離間型湾曲形状に比べると、表面5c’’の湾曲形状のバラツキの許容範囲が大きくなる。
次に、シート状型部材移動工程を行う。本工程は、に示すように、凸レンズ面1a上に液状の成形材料であるUV硬化樹脂20を配置してから(図5(b)参照)、湾曲変形されたフィルム型5’’を、凸レンズ面1aと近接する位置に相対移動する(図6(a)参照)工程である。本実施形態では、凸レンズ面1aの位置が固定され、微細構造形成用型10を凸レンズ面1aに向かって移動させる相対移動を行う。
まず、図5(b)に示すように、本工程に先立って、例えば、切削・研磨、ガラスモールド成形、樹脂成形等の適宜の加工を行って製作したレンズ本体1を、凸レンズ面1aがフィルム型5の方に向いた姿勢で、表面加工装置50の保持部3に保持させておく。
次に、凸レンズ面1a上に、UV硬化樹脂20を配置する。UV硬化樹脂20の種類は、本実施形態では、一例として、PAK−02(商品名)を採用している。
UV硬化樹脂20は、図5(b)に示すように、中心部に塊状に塗布して、後述するようにフィルム型5を押圧する際に、外周部に塗り拡げられるようにしてもよいし、例えば、スピンコート等によって、予め凸レンズ面1aの全体にわたって層状に塗布しておいてもよい。
次に、図示略の動作制御部を介して軸移動機構7b(図2参照)を駆動し、図6(a)に示すように、移動軸7aを鉛直下方に移動させ、凸レンズ面1aの外縁と表面5c’’とが当接するまで、微細構造形成用型10を下降させる。
本実施形態では、固定部材9の端面9dと保持部3の型受け面3cとが密着したときに、凸レンズ面1aの外縁であるレンズ側面1cとの境界の角部j(図6(b)参照)と表面5c’’とが当接する位置関係になっている。
このとき、本実施形態では、圧力変化室Pの内圧はシート状型部材変形工程と同じ圧力とし、中央離間型湾曲形状を保つようにする。
これにより、図6(b)、(c)に詳細を示すように、角部jの内側の凸レンズ面1aと表面5c’’との間に隙間Sが形成される。
本実施形態では、隙間Sの高さ寸法は、外周側から中心側に向かうにつれて漸増し、凸レンズ面1aの中心で、最大値dになっている。
ただし、本実施形態では、隙間Sの最大値dは、UV硬化樹脂20の塗布高さよりも低いため、図6(c)に示すように、凸レンズ面1aの中心部では、UV硬化樹脂20がフィルム型5’’によって押圧され、凹穴部5a’’内に充填されるとともに、径方向外側に押し広げられる。
以上で、シート状型部材移動工程が終了する。
次に、シート状型部材押圧工程を行う。本工程は、凸レンズ面1aに近接されたフィルム型5’’を表面5c’’と反対側の裏面5d’’から押圧して、表面5c’’を変形させて凸レンズ面1aに押しつける工程である。
本実施形態では、図示略の動作制御部が、微細構造形成用型10の位置を固定した状態で、圧力制御部8(図2参照)を駆動して、図7(a)に示すように、圧力変化室P内に給気して、圧力変化室P内の圧力を増大させる。
これにより、フィルム型5’’が面内方向に収縮するとともに表面5c’’が凸レンズ面1aに密着されて、被加工面密着変形状態のフィルム型5’、表面5c’、成形面部5A’が形成される。
その際、表面5c’’と凸レンズ面1aとに挟まれていたUV硬化樹脂20は、表面5cが、表面5c’’から表面5c’に変形していくにつれて、隙間Sが狭まることで外周側に押し広げられていく。このとき、隙間S内の空気も外周側に押し出されるが、固定部材9の凹溝部9cから微細構造形成用型10の外部に漏出することができるため、UV硬化樹脂20は支障なく外周側に移動する。
以上で、シート状型部材押圧工程が終了する。
本実施形態のシート状型部材押圧工程では、表面5cを中央離間型湾曲形状の表面5c’’から被加工面密着変形状態の表面5c’に変形させるため、凸レンズ面1aより表面積が大きなドーム形状とされてから、フィルム型5’’の弾性復元力によって収縮変形する。このため、圧力変化室Pの内圧により押圧力が作用していても、表面5c’として凸レンズ面1aに密着するまでは、凸レンズ面1aからの反力が作用しないため、面内方向に均等に変形していく。
このため、押圧の過程で、表面5cと凸レンズ面1aとの滑りが発生しにくくなり成形面部5A’の形状精度が良好となる。
この点について、図8(a)、(b)に示す比較例と対照して説明する。
この比較例では、図8(a)に示すように、フィルム型5を筒状の型保持部材106の開口部106aに自然状態のフィルム型5を固定する。そして、図8(b)に示すように、このような平面状のフィルム型5を予め湾曲させることなく、凸レンズ面1aに押圧していく。
この場合、図8(b)のように、成形面部5Aの中心部が凸レンズ面1aに当接して、外周側に当接範囲が拡大するとともに、表面5cが凸レンズ面1aに沿う形状に湾曲される。
このとき、当接部は、押圧力が作用しているため、凸レンズ面1aからの摩擦力が働いて、面内方向の変形が抑制される。このため、当接部が外周側に広がるほど、より大きな引張応力が作用して引き伸ばされていくことになる。この結果、本実施形態と比べると、成形面部5Aの外周側で大きなひずみが発生して、密着状態での成形面部5Aの形状精度が悪化してしまう。
なお、本実施形態でも、シート状型部材変形工程において周縁離間型湾曲形状の表面5c’’とすると、シート状型部材移動工程では、表面5c’’の中心部から凸レンズ面1aと当接するが、すでに平面状態から略凸レンズ面1aと同様なドーム状に湾曲されているため、押圧時のひずみは比較例に比べて格段に小さくなり、成形面部5Aの形状精度を許容範囲に収めることが可能である。
次に、硬化工程を行う。本工程は、フィルム型5’と凸レンズ面1aとの間に挟まれたUV硬化樹脂20を硬化させる工程である。
上記シート状型部材押圧工程によって、表面5c’と凸レンズ面1aとが密着され、それらの間の成形空間には、UV硬化樹脂20が充填された状態になっている。
本工程では、図7(a)に示すように、圧力変化室Pの内圧を保持した状態で、UV光源4を点灯する。これにより、孔部3aからレンズ本体1に紫外光が入射し、レンズ本体1の内部から凸レンズ面1aにUV光が照射される。
この結果、凸レンズ面1aと成形面部5A’とで挟まれた成形空間に充填されたUV硬化樹脂20が光硬化し、凸レンズ面1a上に反射防止部2が形成される。
UV硬化樹脂20の硬化が終了したら、UV光源4を消灯する。
以上で、硬化工程が終了する。
次に、離型工程を行う。本工程は、UV硬化樹脂20の硬化後にフィルム型5’を凸レンズ面1aから離間させる工程である。
本工程では、図7(b)に示すように、図示略の動作制御部により、型移動部7を駆動して、微細構造形成用型10を上昇させて、凸レンズ面1aからフィルム型5’を離型させる。このとき、圧力変化室Pの内圧は、フィルム型5が密着型湾曲形状となる程度の内圧以上としておく。これにより、微細構造形成用型10が上昇するとともに、フィルム型5が下方に押し出されるため、フィルム型’を凸レンズ面1aの外周側から中心部に向かって徐々に離型させることができる。
このとき、離型する部位では、図9に示すように、フィルム型5が、凸レンズ面1aから上方に徐々に捲り上げられるように離型する。このため、凸レンズ面1aの法線方向に突出する突起2aの突出方向に沿って凹穴部5aが移動するため、離型抵抗が少なくなる。この結果、突起2aを変形させたり、破損させたりすることなく離型させることができる。
離型する部位におけるフィルム型5の捲れ上がる形状は、微細構造形成用型10の移動位置と、圧力変化室Pの内圧との関係によって決まるため、微細構造形成用型10の上昇とともに、徐々に圧力変化室Pの内圧を増大させることにより、さらに円滑な離型が可能となる。
このようにして、凸レンズ面1aから、フィルム型5が離間したら、離型工程が終了する。
これにより、凸レンズ面1a上に反射防止部2が形成されたレンズ1Aが製造される。
さらに、凸レンズ面1bに反射防止部2を形成する場合には、必要に応じてフィルム型5を、凸レンズ面1bを成形するための他のフィルム型5と交換して、上記と同様の工程を繰り返す。ただし、フィルム型5は弾性体からなるため、凸レンズ面1bの曲率が、凸レンズ面1aとあまり変わらない場合には、凸レンズ面1aと同じ形状のフィルム型5を用いることも可能である。
このようにして、レンズ1Aを製造することができる。
本実施形態の表面形状の成形方法によれば、微細構造形成用型10およびこれを挿着した表面加工装置50を用いることにより、シート状の弾性体からなるフィルム型5を被加工面である凸レンズ面1aの湾曲形状に合わせて湾曲変形させる。その後、凸レンズ面1aに押しつけて複数の凹凸形状による微細構造である反射防止部2の成形を行うため、湾曲している被加工面に複数の凹凸形状による微細構造を精度よく形成することができる。
また、微細構造形成用型10は、弾性体からなるフィルム型5と、フィルム型5を湾曲させる圧力変化室Pを有する型保持部材6とを備えるため、自然状態で平面上のシート部材により、種々の曲率を有する被加工面に、微細構造を形成することができる。
このため、フィルム型5は、例えば異方性エッチングなどによって一方向から、全面を加工することができる。この結果、曲面に形成する場合に比べて、成形面部5Aを容易、かつ効率的に形成することができる。
このように、フィルム型5は、決まった曲率を有する曲面型に比べて、製造が容易であり、汎用性も高めることができる。
また、微細構造形成用型10は、弾性体からなるフィルム型5を用いることにより、フィルム型5を湾曲させることで、種々の曲率を有する被加工面に、例えば、その法線方向に突出する突起を含む微細構造を容易に形成することができる。また、離型時に、フィルム型5を変形させながら離型することで、個々の微細構造に対して離型方向を変えて離型させることができるため、湾曲した被加工面の法線方向等に突出する微細構造を変形させたり、破損したりすることなく、離型させることができる。
このため、形状精度が良好な微細構造を形成することができ、例えば、反射防止構造等の光学特性を発揮させる光学素子の微細構造の形成に特に好適となる。
[第1変形例]
本実施形態の第1変形例の表面形状の成形方法について説明する。
図10(a)は、本発明の第1の実施形態の第1変形例の表面形状の成形方法によって製造された光学素子の構成の一例を示す模式的な平面図である。図10(b)は、図10(a)におけるそのG−G断面図である。図10(c)、(d)は、図10()におけるm部詳細図、およびn部詳細図である。図11は、本発明の第1の実施形態の第1変形例の微細構造形成用型を含む表面加工装置の模式的な構成図である。
本変形例は、被加工面が凹面の場合の表面形状の成形方法であり、上記第1の実施形態の表面加工装置50を用いて行うことができる。
以下では、一例として、図10(a)、(b)、(c)、(d)に示すように、被加工体がレンズ本体21(光学素子基材)であり、微細構造が上記第1の実施形態と同様の反射防止部2であるとして、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
すなわち、本変形例では、レンズ本体21に反射防止部2を形成して、光学素子であるレンズ21Aを製造する場合の例で説明する。
レンズ本体21は、曲率半径R、レンズ径がDの凹球面からなる凹レンズ面21a(湾曲している光学面)と、平面からなる平レンズ面21bとを備える単玉の凹平レンズである。レンズ本体21の凹レンズ面21aの外周側には、平レンズ面21bに平行な平面部21dが形成され、これら平面部21d、平レンズ面21bの外周にレンズ側面21cが形成されている。
本変形例の反射防止部2は、上記第1の実施形態と同様な突起2aが、凹レンズ面21aに形成された点のみが異なり、各突起2aの形状と配列ピッチは、上記第1の実施形態と同様である。すなわち、突起2aは、底面の直径がd、高さがhの円錐形状であり、各突起2a間の隣接ピッチは、pである。
レンズ本体21の材質は、ガラスでも合成樹脂でもよい。また、凹レンズ面21a、平レンズ面21bの形成方法は、研磨でもよいし成形でもよい。
本変形例の表面加工装置50は、図11に示すように、上記第1の実施形態と同様の構成を有しており、被加工面が凹レンズ面21aであることに対応して、フィルム型5を凸面に湾曲させる点のみが異なる。
ただし、本変形例のフィルム型5の成形面部5Aは、凹レンズ面21aに対する被加工面密着変形状態において、反射防止部2の各突起2aの凹凸を反転した形状に形成される。凸レンズ面1aと凹レンズ面21aとは曲率半径の大きさが等しいため、本変形例の成形面部5Aの各凹穴部5aの開口径がわずかに小さいだけで、略同じ形状である。
次に、本変形例の表面形状の成形方法について説明する。
図12(a)は、本発明の第1の実施形態の第1変形例の表面形状の成形方法のシート状型部材移動工程を示す模式的な工程説明図である。図12(b)、(c)は、図12(a)における部詳細図、および部詳細図である。図13は、本発明の第1の実施形態の第1変形例の表面形状の成形方法のシート状型部材押圧工程を示す模式的な工程説明図である。
本変形例の表面形状の成形方法は、まず、本変形例の形状の成形面部5Aを有するフィルム型5を製作した後、上記第1の実施形態と略同様に、シート状型部材配置工程、シート状型部材変形工程、シート状型部材移動工程、シート状型部材押圧工程、硬化工程、および離型工程を、この順に行う方法である。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
本変形例のシート状型部材配置工程は、上記第1の実施形態のシート状型部材配置工程と同様の工程である。これにより、図11において二点鎖線で示すフィルム型5を含む微細構造形成用型10が形成される。
本変形例のシート状型部材変形工程は、図11に示すように、押圧前変形状態のフィルム型5’’の表面5c’’が凸面になる点が、上記第1の実施形態とは異なる。
このため、本変形例では、圧力制御部8から給気し、圧力変化室Pの内圧を大気圧よりも高めることで、凸のドーム状の表面5c’’を形成する。
本変形例の表面5c’’の形状は、中央離間型湾曲形状、密着型湾曲形状、周縁離間型湾曲形状のいずれでもより。本変形例におけるこれらの形状は、上記第1の実施形態の説明から容易に理解することができるため、一例として本変形例の中央離間型湾曲形状について説明する。
本変形例の中央離間型湾曲形状は、凹レンズ面21aの外縁に、表面5c’’を当接させたときに、この当接部を除く凹レンズ面21aと表面5c’’との間がりかんすることにより、隙間ができる形状である。本変形例の場合、フィルム型5は、自然状態の平面形状から、引き伸ばされて湾曲形状が形成され、凹レンズ面21aに向かって押圧される前にフィルム型5’’は、凹レンズ面21aとの円状の当接部を除いて凹レンズ面21aから離間されている。
ただし、本変形例では、表面5c’’の表面積は凹レンズ面21aの表面積より小さくなっているため、押圧時には面内方向に引き伸ばされる変形が生じ、フィルム型5’’には引張応力が発生する。しかしながら、このような引張応力が発生しても、フィルム型5’’は、凹レンズ面21aの上方の空間で、凹レンズ面21aと接触することなく引き伸ばされて凹レンズ面21aに接近していくことができるため、きわめて円滑に凹レンズ面21aと密着することができる。
表面5c’’と凹レンズ面21aとの間に形成される隙間は、外縁側から中心側に向かって漸増することがより好ましいこと、また、隙間の最大値が、例えば、0.1mm〜2.0mmの範囲にとどめることが好ましいことは、上記第1の実施形態と同様である。
次に、変形例のシート状型部材移動工程を行う。
本工程では、図11に示すように、保持部3にレンズ本体21を保持させて、凹レンズ面21a上にUV硬化樹脂20を配置する。
次に、図12(a)に示すように、湾曲変形されたフィルム型5’’を、凸レンズ面1aと近接する位置に移動し、凹レンズ面21aの外縁である平面部21dとの境界の角部u(図12(b)参照)と、表面5c’’とが当接するまで、微細構造形成用型10を下降させる。
本変形例では、固定部材9の端面9dと保持部3の型受け面3cとが密着したときに、角部uと表面5c’’とが当接する位置関係になっており、角部uの内側の凹レンズ面21aと表面5c’’との間に隙間Sが形成される。本変形例の隙間Sの高さ寸法は、外周側から中心側に向かうにつれて漸増し、凹レンズ面21aの中心で、上記第1の実施形態と同様に最大値dになっている。
以上で、シート状型部材移動工程が終了する。
次に、図13に示すように、本変形例のシート状型部材押圧工程、硬化工程を行う。これらの工程は、上記第1の実施形態と同様の工程である。
次に、本変形例の離型工程を行う。本工程では、微細構造形成用型10を上昇させるとともに、圧力変化室Pから排気して減圧していく。
これにより、フィルム型5は、外周側からすぼむように変形するため、同一の湾曲形状が平行移動するのとは異なり、凹レンズ面21aの外周側から上方に徐々に捲り上げられるように離型する。このため、上記第1の実施形態と同様に、凹レンズ面21aの法線方向に突出する突起2aの突出方向に略沿って凹穴部5aが移動するため、離型抵抗が少なくなる。この結果、突起2aを変形させたり、破損させたりすることなく離型させることができる。
このようにして、離型工程が終了すると、図10(a)、(b)に示すような、凹レンズ面21a上に反射防止部2が形成されたレンズ21Aが製造される。
なお、本変形例では、簡単のため、凹レンズ面21aの曲率半径がRの場合の例で説明したが、凹レンズ面21aの曲率半径はRには限定されず、形状が異なる凹面であっても、反射防止部2を形成することができる。
[第2変形例]
次に、本実施形態の第2変形例の微細構造形成用型について説明する。
図14は、本発明の第1の実施形態の第2変形例の微細構造形成用型の構成を示す模式的な断面図である。図15(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態の第2変形例の微細構造形成用型の製造工程を示す模式的な工程説明図である。
本変形例の微細構造形成用型30は、上記第1の実施形態の微細構造形成用型10の固定部材9に代えて、固定部材39を備える。
固定部材39は、型保持部材6の下端部に着脱可能に固定された環状部材であり、固定部材9と同様に内周部に雌ねじ部9eを有し、雌ねじ部9eを型保持部材6の雄ねじ部6eに螺合したときに、下端側となる端部に、中心軸線Zと直交する平面で構成された固定面39aが形成されている。
固定面39aの平面視形状は、フィルム型5の被固定部5Bと同様な大きさを有する円環状とされている。
微細構造形成用型30では、フィルム型5は、裏面5d側の被固定部5Bが固定面39aに接着されることにより、中心軸線Zと直交する平面に整列された状態で、固定部材39と固定されている。
このため、フィルム型5は、固定部材39を型保持部材6に対して着脱することで、固定部材39とともに着脱することができる。
固定部材39に固定されたフィルム型5は、上記第1の実施形態と同様に自然状態で固定してもよいが、初期張力を与えて、自然状態から面内方向に引き伸ばした状態で固定することが可能である。
初期張力を与えて変形させた状態を初期変形状態と称し、各部の符号に「’’’」を付して表すと、初期変形状態の成形面部5A’’’の形状は、面内方向に引き伸ばされた形状になっている。また、初期張力の大きさに応じて、フィルム型5のみかけ上の曲げ剛性が大きくなっている。
このように、初期変形状態では、自然状態の成形面部5Aが成形面部5A’’’に変化するため、初期変形状態から被加工面密着状態を形成すると、反射防止部2の形状を変化させることができる。このため、フィルム型5は、反射防止部2の形状に近い他の反射防止部の成形にも用いることができるため、フィルム型5の汎用性が向上する。
また、初期張力を与えることにより、被加工面の曲率半径が大きく平面に近いような場合でも、フィルム型5の変形状態の曲率を微小変化させやすくなる。
このような微細構造形成用型30を製造するには、図15(a)に示すように、固定面39aの外径よりも大きな外径を有するシート部材35の中心部に成形面部5Aを形成する。
次に、シート部材35の外周部を径方向外側に引っ張って張力Tを与えて、初期変形状態の成形面部5A’’を形成する。
次に、図15(b)に示すように、このシート部材35の成形面部5A’’’の外周側の裏面を固定部材39の固定面39aに接着して固定し、固定後に、固定面39aの外方に突出した部分を切断して除去する。
次に、このようにフィルム型5’’’が固定された固定部材39を、型保持部材6の雄ねじ部6eに螺合して固定する。
このようにして、微細構造形成用型30が製造される。
[第3変形例]
次に、本実施形態の第3変形例の表面形状の成形方法について説明する。
図16は、本発明の第1の実施形態の第3変形例の表面形状の成形方法のシート状型部材変形工程を示す模式的な工程説明図である。
本変形例の表面形状の成形方法は、上記第1の実施形態の表面形状の成形方法のシート状型部材変形工程の変形例である。
本変形例のシート状型部材変形工程では、フィルム型5を加熱によって軟化する樹脂材料で形成しておき、図16に示すように、圧力制御部8によって圧力変化室Pの内圧を低減する際、フィルム型5の下方にヒータ40を配置して、フィルム型5を加熱する。
これにより、フィルム型5が軟化するため、変形が容易となる。
図16は模式図のため、ヒータ40を板状に形成しているが、これは一例であって、ヒータ40の形状は特に限定されない。
また、ヒータ40の温度分布は、必要に応じて適宜の温度分布に設定することができる。
例えば、フィルム型5の全面を均一に加熱するようにしてもよいし、温度分布を持たせることにより、フィルム型5の軟化度合いを場所によって変えてもよい。
このように、ヒータ40の温度分布を適宜調整することで、フィルム型5の剛性を部分的に変化させることができるため、圧力変化室Pの内圧が一定であっても、押圧前変形状態の成形面部5A’’の形状を適宜形状に変形することができる。
例えば、被加工面が非球面形状を有しているため、成形面部5A’’の中心部の曲率を外周部の曲率に比べて大きくする必要がある場合、フィルム型5の中心部に対向するヒータ40の温度を、高めに設定することで、成形面部5A’’’の中心部の曲率を大きくすることが可能である。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の表面形状の成形方法および微細構造形成用型について説明する。
図17は、本発明の第2の実施形態の微細構造形成用型の模式的な構成図である。
図17に示すように、本実施形態の表面形状の成形方法に用いる表面加工装置60は、上記第1の実施形態の表面加工装置50の微細構造形成用型10、型移動部7、圧力制御部8に代えて、微細構造形成用型70、型移動部77、変形制御軸78(シート状型部材変形部)を備える。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
微細構造形成用型70は、上記第1の実施形態の型保持部材6に代えて、型保持部材76を備える。
型保持部材76は、型保持部材6の流通孔部6dに代えて、変形制御軸78を挿通させる貫通孔76dを備える。本実施形態では、型保持部材76の内部空間は、フィルム型5および変形制御軸78が移動可能な空間として機能し、圧力変化室Pの機能は有していない。
型移動部77は、上記第1の実施形態の型移動部7の管路7cが削除され、軸移動機構7bに代えて、軸移動機構77bを備えたものである。
移動軸7aは、上記第1の実施形態と同様に、型保持部材76の上面6fに接続されている。ただし、本実施形態の移動軸7aの内部には、変形制御軸78を鉛直軸に沿って移動可能に挿通させるため、型保持部材76の穴底面6bに貫通する軸孔部77cが設けられている。
軸移動機構77bは、上記第1の実施形態の軸移動機構7bと同様に移動軸7aを鉛直軸に沿って進退させるとともに、変形制御軸78を移動軸7aと独立して鉛直軸に沿って進退させるものである。
変形制御軸78は、金属の軸部材からなり一方の端部が軸移動機構77bと連結された駆動軸部78aと、駆動軸部78aの他方の端部に接続された弾性体からなる押圧部78bとを備える軸状部材である。
駆動軸部78aは、移動軸7aの軸孔部77cに挿通され、これにより、鉛直軸に沿って進退可能に支持されている。
押圧部78bは、下端部において、型保持部材6に固定されたフィルム型5の裏面5dと接着されている。
次に、表面加工装置60を用いた本実施形態の表面形状の成形方法について、上記第1の実施形態と同様に、レンズ本体1に反射防止部2を形成して、光学素子であるレンズ1Aを製造する場合の例で説明する。
図18(a)、(b)は、本発明の第2の実施形態の表面形状の成形方法のシート状型部材変形工程、およびシート状型部材押圧工程を示す模式的な工程説明図である。
本実施形態の表面形状の成形方法は、フィルム型5を製作した後、上記第1の実施形態と略同様に、シート状型部材配置工程、シート状型部材変形工程、シート状型部材移動工程、シート状型部材押圧工程、硬化工程、および離型工程を、この順に行う方法である。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
本実施形態のシート状型部材配置工程は、上記第1の実施形態のシート状型部材配置工程と同様の工程である。
本実施形態のシート状型部材変形工程は、図18(a)に示すように、変形制御軸78を駆動して、押圧前変形状態のフィルム型5’’を形成する点が、上記第1の実施形態と異なる。
すなわち、図示略の動作制御部が、型移動部77の軸移動機構77bを駆動して、変形制御軸78を上昇させる。これにより変形制御軸78の下端部の押圧部78bが引き上げられ、押圧部78bと接着されたフィルム型5の中心部が上方に引っ張られることにより、フィルム型5が変形し、フィルム型5’’が形成される。
本実施形態では、フィルム型5に作用する外力は、押圧部78bから作用するため、表面5c’’は、上記第1の実施形態と同じ形状にはならないが、中央離間型湾曲形状、周縁離間型湾曲形状が可能である。
次に、本実施形態のシート状型部材移動工程を行う。
本工程では、図示略の動作制御部が、型移動部77の軸移動機構77bを駆動して、変形制御軸78の位置を型保持部材76に対して固定した状態で、型保持部材76を下降させる。型保持部材76を下降させる位置は、上記第1の実施形態と同様である。
次に、図18(b)に示すように、本実施形態のシート状型部材押圧工程を行う。
本工程では、図示略の動作制御部が、型移動部77の軸移動機構77bを駆動して、型保持部材76の位置を固定して、変形制御軸78のみを下降させる。
これにより、押圧前変形状態の表面5c’’は、被加工面密着変形状態の表面5c’に変形して、表面5c’が凸レンズ面1aに密着する。
さらに、変形制御軸78を下降させると、押圧部78bが圧縮されてフィルム型5の中心部の裏面5dに押圧力が伝達される。この押圧力は、表面5c’’と凸レンズ面1aの中心部に挟まれていたUV硬化樹脂20を外周側に押し出して、表面5c’と凸レンズ面1aとを確実に密着させるために加える。したがって、変形制御軸78の下降量は、押圧部78bの弾性係数を考慮して、成形面部5A’の形状精度が悪化しないような押圧力が作用するように制御する。
このような押圧過程では、押圧部78bと接触していない裏面5dには外力が作用しない。ただし、押圧前変形状態では、フィルム型5’’は自然状態の成形面部5Aに対して面内方向に引き伸ばされた状態であるため、変形制御軸78が下降してもフィルム型5’’の弾性復元力によって、面内方向に収縮する。したがって表面5c’の形成には支障を来すことはない。
次に行う本実施形態の硬化工程は、上記第1の実施形態と同様の工程である。
次に、本実施形態の離型工程を行う。本工程では、図示略の動作制御部が、型移動部77の軸移動機構77bを駆動して、型保持部材76を上昇させるとともに、型保持部材76に対して変形制御軸78を下降させることにより、変形制御軸78の凸レンズ面1aに対する位置関係を保持した状態で、型保持部材76のみを上昇させる。
これにより、型保持部材76に固定されたフィルム型5は、相対的に下方に突出される状態になるため、上記第1の実施形態と同様にして、硬化工程で形成された反射防止部2の外周側から中心側に向かって離型が進行する。
押圧部78bの外周側まで離型が進んだら、軸移動機構77bは、型保持部材76ととともに変形制御軸78も上昇させることにより、凸レンズ面1aの表面を完全に離型させる。
この結果、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様に、突起2aを変形させたり、破損させたりすることなく離型させることができる。
なお、上記の各実施形態、各変形例の説明では、一例として、被加工体が光学素子基材であり、被加工面である光学面が、凸球面、凹球面の場合の例で説明したが、被加工体は、光学素子基材に限定されるものではない、また、被加工面は、球面には限定されず、例えば、軸対称非球面、回転楕円面、アナモフィック面、自由曲面などでもよい。
また、上記の各実施形態、各変形例の説明では、光学素子基材がレンズの場合の例で説明したが、本発明の表面形状の成形方法によって製造される光学素子は、レンズには限定されない。例えば、ミラー、プリズム、フィルタなどの光学素子でもよい。
また、上記の各実施形態、各変形例の説明では、微細構造が、円錐状の突起2aによる反射防止部2である場合の例で説明したが、反射防止構造を形成するには、レンズ表面の近傍で屈折率が変化する形状であればよく、円錐状に限らず、三角錐状、四角錐状等の錘体を好適に採用することができる。
また、上記の各実施形態、各変形例の説明では、微細構造が反射防止構造の場合の例で説明したが、微細構造は、ナノインプリント技術によって形成される凹凸形状であれば、錘体には限定されず、例えば、円柱、円柱穴、錘体の反転した穴形状、釣り鐘型等の凹凸形状を採用することができる。
このため、微細構造は、反射防止構造には限定されない
また、上記の各実施形態、各変形例の説明では、表面加工装置のUV光源4がレンズ1Aを挟んで、微細構造形成用型と反対側に配置された場合の例で説明したが、型保持部材やシート状型部材を光透過性の材料で形成し、これらを通して、UV光を照射できる位置にUV光源4を配置することが可能である。
例えば、UV光源4を型保持部材6の内部に配置して、フィルム型5の裏面5d側からUV光を照射してもよい。
また、上記各実施形態、各変形例の説明では、光学素子基材を固定して微細構造形成用型を移動させる場合の例で説明したが、移動軸7aを固定軸に置き換え、保持部3を微細構造形成用型に対して進退する移動機構を設けてもよい。
また、微細構造形成用型および保持部3をそれぞれ移動可能に支持し、これら両方が移動する構成としてもよい。
また、上記第2の実施形態の説明では、変形制御軸78がフィルム型5の中心部に1本だけ設けられた場合の例で説明したが、これは一例であって、変形制御軸78は、適宜の位置に配置することが可能であり、本数も2本以上の適宜の本数を設けることが可能である。
このように、複数の変形制御軸78を設けることにより、押圧前変形状態の湾曲形状をより細かく制御することができるため、より多様な被加工面の形状に対応することが可能となる。
また、上記第1の実施形態の説明では、圧力変化室Pの内圧を変化させるために空気圧を用いた場合の例で説明したが、圧力変化室Pに液状の流体を満たすことにより圧力を調整し、これによりフィルム型5を変形させる構成も可能である。
また、上記第2の実施形態の説明では、フィルム型5が型保持部材76の開口6aを塞ぐように固定された場合の例で説明したが、第2の実施形態では、圧力変化室を形成しなくてもよいため、フィルム型5は、外周の一部が型保持部材76に固定された形状としてもよい。
また、上記の実施形態、各変形例で説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせたり、削除したりして実施することができる。
例えば、上記第1の実施形態のように、フィルム型5を型保持部材6と固定部材9とで挟んで固定する際、上記第2変形例のように、フィルム型5を引き伸ばして、初期変形状態としてから固定してもよい。
また、例えば、上記第3変形例のヒータ40を、上記第2変形例の初期変形状態を形成する際に併用するようにしてもよい。
1、21 レンズ本体(被加工体、光学素子基材)
1A、21A レンズ(光学素子)
1a、1b 凸レンズ面(被加工面、湾曲している光学面)
2 反射防止部(微細構造、反射防止構造)
2a 突起(錘体)
3 保持部
4 UV光源
5、5’、5’’、5’’’ フィルム型(シート状型部材)
5A、5A’、5A’’、5A’’’ 成形面部
5B 被固定部
5a、5a’、5a’’ 凹穴部
5c、5c’、5c’’、5c’’’ 表面
6、76 型保持部材
6a 開口
6e 内壁面
7、77 型移動部
8 圧力制御部(シート状型部材変形部)
9、39 固定部材
10、0、70 微細構造形成用型
20 UV硬化樹脂(成形材料)
21a 凹レンズ面(被加工面、湾曲している光学面)
40 ヒータ
50、60 表面加工装置
78 変形制御軸(シート状型部材変形部)
C、Z 中心軸線
N 法線
O 光軸
P 圧力変化室
S 隙間

Claims (4)

  1. 複数の凹凸形状を有する微細構造を、被加工体の湾曲している被加工面に形成する表面形状の成形方法であって、
    シート状の弾性体からなり、一方の表面に前記複数の凹凸形状を反転させて再配置するとともに前記一方の表面の面内方向に圧縮された形状が形成されたシート状型部材を、一端に開口を有する型保持部材の前記開口を横断するように配置するシート状型部材配置工程と、
    前記開口の内周側となる領域で前記シート状型部材を引き伸ばし前記被加工面の湾曲形状に合わせて湾曲変形させるシート状型部材変形工程と、
    前記被加工面上に液状の成形材料を配置してから、湾曲変形された前記シート状型部材を、前記被加工面と近接する位置に相対移動させるシート状型部材移動工程と、
    前記被加工面に近接された前記シート状型部材を前記一方の表面とは反対側の表面から押圧して、前記一方の表面を前記被加工面に押しつけるシート状型部材押圧工程と、
    前記シート状型部材と前記被加工面との間に挟まれた前記成形材料を硬化させる硬化工程と、
    前記成形材料の硬化後に前記シート状型部材を前記被加工面から離間させる離型工程と、
    を備え
    前記シート状型部材変形工程では、
    前記シート状型部材の湾曲形状は、前記被加工面の外縁に、湾曲された前記シート状型部材を当接させたときに、前記湾曲された前記シート状型部材の前記一方の表面の先端部の包絡面と前記被加工面とが当接部を除いて離間している形状とする
    ことを特徴とする、表面形状の成形方法。
  2. 前記シート状型部材変形工程では、
    前記開口が前記シート状型部材で塞がれた状態の前記型保持部材の内部の圧力を変化させることにより、前記シート状型部材を湾曲変形させる
    ことを特徴とする、請求項1に記載の表面形状の成形方法。
  3. 前記シート状型部材変形工程では、
    前記湾曲された前記シート状部材の前記一方の表面の先端部の包絡面と前記被加工面との間に、外縁側から中心側に向かって漸増する隙間が形成される形状とする
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の表面形状の成形方法。
  4. 前記被加工体は、被加工面として湾曲した光学面を有する光学素子基材であり、
    前記微細構造は、錘体が集合した反射防止構造である
    ことを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の表面形状の成形方法。
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