JP2007126606A - 表面保護フィルム用粘着剤組成物およびそれを用いた表面保護フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】貼付時のなじみ性がよく、高温高圧工程における剥離性の上昇が少なく、なおかつ、被着体に糊残りを生じることなく剥離することができる表面保護フィルム用樹脂組成物および表面保護フィルムを提供すること。
【解決手段】(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)およびカルボキシル基含有不飽和単量体(a2)を共重合してなるアクリル系樹脂(A)と、アクリル系樹脂(A)中のカルボキシル基1モルに対して0.5モル以下となる量の架橋剤(B)を含有してなることを特徴とする表面保護フィルム用粘着剤組成物、及び、それを用いた表面保護フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、表面保護フィルム用粘着剤組成物および該組成物からなる層を基材フィルムに有する表面保護フィルムに関する。
表面保護フィルムとしては、プラスチックフィルムなどの基材に炭素数7以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとカルボキシル基含有共重合性化合物との共重合体を主成分とし、これを架橋剤で架橋処理してなる粘着剤層を設けたフィルムが知られている。しかし、この表面保護フィルムは、長期間接着した場合に粘着剤が被着体へ移着し、また被着体に対する接着力の経時上昇が大きいという問題があった。
この問題を解決するために、たとえば、特許文献1には、炭素数8〜10のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとアルコール性水酸基を有する共重合性化合物との共重合体を用い、架橋剤で架橋処理した粘着剤を設けたものが開示されている。また、上記同様の共重合体に(メタ)アクリル酸アルキルエステルとカルボキシル基含有共重合性化合物との共重合体を少量配合し、架橋剤を用いて架橋処理した粘着剤層を設けたものが提案されている。しかし、アルコール性水酸基を有する共重合性化合物では、耐熱性に乏しく、また、加工時や保存時の加熱により浮きなどの剥離現象を生じるという問題があった。
また、たとえば、特許文献2には、カルボキシル基含有共重合性化合物を含む特定の共重合体に、カルボキシル基の総量に対して当量以上の架橋剤を配合する方法が提案されている。しかし、現実には、2当量以上の大過剰の架橋剤が必要と考えられていたものであり、そのため、架橋密度が上がりすぎ貼付時のなじみ性が十分でなく、また、架橋剤が多すぎるので、高温・高圧の環境下においては経時後の接着力が上昇してしまうという問題があった。
さらに、たとえば、特許文献3には、特定組成の共重合体のTgを−35〜35℃とし、イソシアネート系架橋剤を配合する方法が提案されている。しかし、貼付時のなじみ性などの面で満足のいくものではなかった。
特開昭63−225677号公報 特開平11−256111号公報 特開2004−67958号公報
本発明は、貼付時のなじみ性のよいソフトタイプの粘着剤組成物であり、かつ高温または高温高圧条件下にて処理した後に剥離を行うときの、被着体への糊残りが少なく、また、スティックスリップが起こりにくく剥離感の良好な剥離性を示す表面保護フィルム用粘着剤組成物および該組成物からなる層を設けてなる表面保護フィルムを提供することを目的とする。
本発明は、上記実情に鑑み種々検討を行った結果、意外にも架橋剤の使用量を、大過剰でなくても若干の過剰量以下、特には、当量未満といった少量にすることにより、優れた効果が発揮されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)およびカルボキシル基含有不飽和単量体(a2)を共重合してなるアクリル系樹脂(A)と、アクリル系樹脂(A)中のカルボキシル基1モルに対して0.5モル以下となる量の架橋剤(B)を含有してなることを特徴とする表面保護フィルム用粘着剤組成物にある。
架橋剤(B)の含有量が、アクリル系樹脂(A)中のカルボキシル基1モルに対して0.1〜0.45モルであることを特徴とする請求項1記載の表面保護フィルム用粘着剤組成物。
架橋剤(B)の架橋性基の合計量が、アクリル系樹脂(A)中のカルボキシル基に対して0.5〜1.5当量であることが好ましい。
架橋剤(B)が、エポキシ系化合物(B1)および/またはアジリジン系化合物(B2)であることが好ましい。
アクリル系樹脂(A)が、共重合成分として、炭素数1〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)を主成分とし、カルボキシル基含有不飽和単量体(a2)を2〜20重量%含んでなるアクリル系樹脂であることが好ましい。
アクリル系樹脂(A)が、共重合成分として、さらにホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上である不飽和単量体(a3)を20重量%以下含んでなることが好ましい。
アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量が20万〜120万で、ガラス転移温度が−30℃以下であることが好ましい。
また、本発明は、前記表面保護フィルム用粘着剤組成物からなる層を基材フィルムの少なくとも片面に設けてなる表面保護フィルムに関する。
表面保護フィルム用粘着剤組成物からなる層の厚さが3〜25μmであることが好ましい。
前記表面保護フィルムは、高温プレス工程時に用いることができる。
本発明の表面保護フィルム用粘着剤組成物を用いれば、特定のアクリル系樹脂中のカルボキシル基1モルに対して0.5モル以下となる量の架橋剤を含有するので、貼付時のなじみ性が良好で、高温または高温高圧条件下での加工工程において、接着力の上昇が少なく、なおかつ被着体に糊残りを生じることなく容易に剥離することができる表面保護フィルムを提供することができる。
本発明は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)およびカルボキシル基含有不飽和単量体(a2)を共重合成分として含んでなるアクリル系樹脂(A)と、アクリル系樹脂(A)中のカルボキシル基1モルに対して0.5モル以下となる量の架橋剤(B)を含有してなることを特徴とする表面保護フィルム用粘着剤組成物に関する。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)としては、カルボキシル基含有不飽和単量体(a2)と共重合するものであればよく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられ、これらは1種又は2種以上併用して用いられるが、なかでも貼付時のなじみ性の点から、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、アルキル基の炭素数が4〜9であることがさらに好ましい。特に、汎用性の点から、2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)、ブチルアクリレート(BA)、が好ましく用いられる。
カルボキシル基含有不飽和単量体(a2)としては、とくに限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、グルタコン酸、イタコン酸、アクリルアミドN−グリコール酸、ケイ皮酸などがあげられる。なかでも、(a1)との共重合性の点からアクリル酸が好ましい。
本発明におけるアクリル系樹脂(A)は、前記(a1)および(a2)成分を共重合することにより得ることができる。(a1)および(a2)成分の混合割合は、とくに限定されるものではないが、(a1)成分が主成分(ここで、主成分とは、アクリル系樹脂(A)における(a1)の含有量が50重量%以上であることをいう。)であることが好ましい。(a1)成分は、98〜70重量%であることがより好ましく、95〜85重量%であることがさらに好ましい。一方、(a2)成分は、2〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは5〜15重量%である。(a1)成分が下限値未満の場合は、共重合体の柔軟性が損なわれ、貼付時のなじみ性が不十分となる傾向があり、上限値をこえる場合は、(a2)成分の含有割合が過少となり耐熱性が不十分となる傾向がある。(a2)成分が下限値未満の場合は、耐熱性が不十分となる傾向があり、上限値をこえる場合は、可使時間が短くなる傾向がある。
重合前の単量体混合物には、(a1)、(a2)成分のほかに、柔軟性調整の目的で、さらに、共重合成分として、ホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上である不飽和単量体(a3)(但し、(a1)成分を除く。)を含むことができる。
(a3)成分としては、たとえば、酢酸ビニル(ガラス転移温度 29℃)、スチレン(ガラス転移温度 100℃)、アクリロニトリル(ガラス転移温度 97℃)等が挙げられる。なかでも、柔軟性調整の点から、酢酸ビニルが好ましく用いられる。
該成分(a3)は、単量体混合物全体に対して20重量%以下とすることが好ましく、10重量%以下とすることがより好ましい。成分(a3)の含有量が上限値より多い場合は、柔軟性が損なわれる傾向がある。
また、本発明では、上記(a1)、(a2)、(a3)以外に、必要に応じて、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのアルコキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、ベンジル(メタ)アクリレートなどの芳香族を有する(メタ)アクリル酸エステル、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含有することもできる。
アクリル系樹脂(A)の製造方法は公知の重合方法を採用することができ、たとえば、溶媒に酢酸エチルを用いて溶液重合を行うことにより得ることができる。重合開始剤およびその添加量は、適宜選択して用いることができ、反応条件(反応温度、反応時間)は、用いるモノマーおよび開始剤の種類と量により調整すればよい。
かくして得られるアクリル系樹脂(A)の重量平均分子量は20万〜120万となるようにすることが好ましい。アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量は、30万〜110万であることがより好ましく、40万〜90万であることがさらに好ましい。アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量が、上記下限値未満の場合は、耐熱性が問題となる傾向があり、上限値をこえる場合は、貼付時のなじみ性が問題となる傾向がある。
アクリル系樹脂(A)は、ガラス転移温度が−30℃以下であることが好ましく、−45℃以下であることがより好ましい。アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度が上限値をこえる場合は、貼付時のなじみ性と耐熱性のバランスをとるのが難しくなる傾向がある。なお、ガラス転移温度の下限値としては通常−70℃である。
本発明の表面保護フィルム用粘着剤組成物は、前記アクリル系樹脂(A)中のカルボキシル基1モルに対して、0.5モル以下となる量の架橋剤(B)を含有する。架橋剤の含有量が、アクリル系樹脂(A)のカルボキシル基1モルに対して、0.1〜0.45モルであることが好ましく、0.15〜0.35モルであることがより好ましい。架橋剤含有量が上限値をこえる場合は、架橋剤が過剰となり過ぎ本発明の効果が得られない。また、下限値未満の場合は、架橋密度が確保できず、耐熱性を向上させることができない傾向があり、好ましくない。
本発明においては、上記の通りアクリル系樹脂(A)中のカルボキシル基1モルに対して、0.5モル以下となる量の架橋剤(B)を用いればよいが、架橋剤(B)の架橋性基の量を考慮すれば、架橋剤(B)の架橋性基の合計量が、アクリル系樹脂(A)中のカルボキシル基に対して、0.5〜1.5当量であることが好ましく、より好ましくは0.6〜1.3当量、さらに好ましくは0.7〜1.1当量、特に好ましくは0.7〜1.0当量未満である。架橋剤(B)の架橋性基の合計量が、アクリル系樹脂(A)中のカルボキシル基に対して、上記下限値未満の場合は、耐熱性が問題となる傾向があり、上限値をこえる場合は、なじみ性や耐熱性が問題となる傾向がある。
架橋剤(B)としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレンジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂などのエポキシ系化合物(B1);N,N’−ヘキサアミノエチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、4,4’−ビス(エチレンイミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネートなどのアジリジン系化合物(B2);が挙げられる。これらの中でも、アクリル系樹脂(A)との相溶性、反応性の点から、エポキシ系化合物(B1)としては、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミンが好ましく、アジリジン系化合物(B2)としては、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネートが好ましく用いられる。これらの架橋剤は単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
また、本発明は、表面保護フィルム用粘着剤組成物からなる層を基材フィルムの少なくとも片面に設けてなる表面保護フィルムに関する。
基材フィルムとしては、とくに限定されるものではなく、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリイミドフィルムなどを用いることができる。
表面保護フィルム用粘着剤組成物からなる層を基材フィルムに設ける方法としては、とくに限定されず、たとえば、ロールコーターなどにより塗布する方法などを採用することができる。塗布した後は、通常、乾燥、エージングが行われ、架橋剤により架橋されて基材フィルム上に粘着剤層が形成される。
前記表面保護フィルム用粘着剤組成物からなる層の厚さは、3〜25μmであり、5〜20μmであることがより好ましい。厚さが下限値未満の場合は、十分な接着力が得られない傾向があり、上限値をこえる場合は、耐熱性が問題となる傾向がある。
本発明の表面保護フィルムの使用に当たっては、特に被着体の種類に制限はないが、例えば、アルミニウム、銅、鉄の金属箔、ポリエチレンナフタート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化エチレン等のポリフッ化エチレン樹脂、ナイロン6、ナイロン6,6等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロン等のビニル重合体、三酢酸セルロース、セロハン等のセルロース系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド等の合成樹脂フィルム、シート又は板が挙げられるが、本発明の表面保護フィルムの特性を充分に発揮するためには、それ自体が耐熱性を有するアルミ、銅、鉄等の金属板又は金属箔、焼き付け塗装鋼板、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド等の樹脂フィルム及びシートが好適である。
本発明の表面保護フィルムの好ましい使用例としては、2枚のシートを熱融着する際のシートの表面を保護する表面保護用粘着シートとして使用する場合であり、具体的な使用例としては、ポリイミド等の樹脂フィルムに銅箔等を直接熱融着させてフレキシブル銅張積層板(2層CCL)を製造する際に、ポリイミド等の樹脂フィルム表面を保護する目的で表面保護用粘着シートとして一時保護的に使用する場合である。
また、上記以外の使用例としてはプリント配線基板の製造工程、例えばメッキ工程時、ハンダ工程時の保護フィルム等としても使用が可能である。
更に、本発明においては、たとえば、温度が160〜200℃であり、圧力が20〜40kg/cm2程度である高温プレス工程用の表面保護シートとして用いた場合に、本発明の効果が顕著に現れる。
以下、本発明の表面保護フィルム用粘着剤組成物および表面保護フィルムを実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り実施例に制限されるものではない。
実施例1
アクリル酸ブチル45重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル45重量部、アクリル酸10重量部を、酢酸エチル70重量部およびトルエン5重量部中で2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.3部を開始剤として80〜90℃、6時間反応させ、酢酸エチルおよびトルエンにて希釈し、重量平均分子量60万、ガラス転移点−53℃のアクリル系共重合体の溶液(固形分40%)を得た。
前記アクリル系共重合体溶液に該共重合体100重量部あたりに、架橋剤として1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(テトラッドC、三菱ガス化学(株)製)を8部添加して、ローリングミキサーで混合し表面保護フィルム用粘着剤組成物を得た。得られた粘着剤組成物を50μmのPETフィルムに乾燥後の厚さが8μmとなるようにアプリケーターで塗布して、100℃で3分間乾燥させて表面保護フィルムを得た。その後、表面保護フィルムの粘着剤層の表面に離型処理された50μmのPETフィルムを貼着して保護した後、温度40℃の乾燥機中で7日間養生し、試験用表面保護フィルムを得た。
なお、離型処理されたPETフィルムは各種測定試験を実施する際に引き剥がした。
実施例2、3
架橋剤(B)の配合量を表1にしたがって変更した以外は、実施例1と同様にして、表面保護フィルム用粘着剤組成物を得た。その後、実施例1と同様の方法により、表面保護フィルムを得た。
実施例4
アクリル系樹脂(A)における単量体配合組成および架橋剤(B)の配合量を表1にしたがい変更した以外は、実施例2と同様にして、表面保護フィルム用粘着剤組成物および表面保護フィルムを得た。
実施例5
架橋剤(B)をアジリジン系化合物であるトリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート(ケミタイトPZ−33、日本触媒(株)製)19重量部に変更した以外は、実施例1と同様の方法により、表面保護フィルム用粘着剤組成物および表面保護フィルムを得た。
比較例1
架橋剤(B)の配合量を30重量部とした以外は、実施例1と同様の方法により、表面保護フィルム用粘着剤組成物および表面保護フィルムを得た。
(初期接着力)
被着体としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに、25mm×100mmの前記試験用表面保護フィルムを23℃、相対湿度50%の雰囲気下で2kgゴムローラー2往復により加圧貼付し、同雰囲気下で30分放置した後、常温で剥離速度300mm/minにて180度剥離強度(N/25mm)を測定した。
(熱プレス後の接着力)
被着体としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに、25mm×100mmの前記試験用表面保護フィルムを23℃、相対湿度50%の雰囲気下で2kgゴムローラー2往復により加圧貼付し、同雰囲気下で30分放置した後、加熱温度180℃、加圧圧力30kg/cm2で30分熱プレス処理をして、その後試験用表面保護フィルムを23℃、相対湿度50%の雰囲気下で24時間放置した後、剥離速度300mm/minで180度剥離強度(N/25mm)を測定した。
(なじみ性評価)
#280耐水研磨紙で研磨したSUS304クラッド板(日本テストパネル(株)製)に対する濡れ具合および熱プレス処理後の剥離状態にて評価した。研磨SUSクラッド板に2kgゴムローラー2往復により加圧貼付し直ぐに濡れ、熱プレス後の剥離においてスティックスリップ剥離を生じないものを○、研磨SUS板への濡れ性が悪く加熱圧着が必要、または熱プレス処理後の剥離においてスティックスリップ剥離を生じてしまうものを、その程度から△〜×として評価した。
Figure 2007126606
本発明の表面保護フィルム用樹脂組成物および表面保護フィルムは、表面保護テープ、フレキシブルプリント配線板(FPC)用マスキングフィルムなどとして好適に用いることができる。

Claims (10)

  1. (メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)およびカルボキシル基含有不飽和単量体(a2)を共重合してなるアクリル系樹脂(A)と、アクリル系樹脂(A)中のカルボキシル基1モルに対して0.5モル以下となる量の架橋剤(B)を含有してなることを特徴とする表面保護フィルム用粘着剤組成物。
  2. 架橋剤(B)の含有量が、アクリル系樹脂(A)中のカルボキシル基1モルに対して0.1〜0.45モルであることを特徴とする請求項1記載の表面保護フィルム用粘着剤組成物。
  3. 架橋剤(B)の架橋性基の合計量が、アクリル系樹脂(A)中のカルボキシル基に対して0.5〜1.5当量であることを特徴とする請求項1又は2記載の表面保護フィルム用粘着剤組成物。
  4. 架橋剤(B)が、エポキシ系化合物(B1)および/またはアジリジン系化合物(B2)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の表面保護フィルム用粘着剤組成物。
  5. アクリル系樹脂(A)が、共重合成分として、炭素数1〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a1)を主成分とし、カルボキシル基含有不飽和単量体(a2)を2〜20重量%含んでなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の表面保護フィルム用粘着剤組成物。
  6. アクリル系樹脂(A)が、共重合成分として、さらにホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上である不飽和単量体(a3)を20重量%以下含んでなることを特徴とする請求項5記載の表面保護フィルム用粘着剤組成物。
  7. アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量が20万〜120万で、ガラス転移温度が−30℃以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の表面保護フィルム用粘着剤組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の表面保護フィルム用粘着剤組成物からなる層を基材フィルムの少なくとも片面に設けてなることを特徴とする表面保護フィルム。
  9. 表面保護フィルム用粘着剤組成物からなる層の厚さが3〜25μmであることを特徴とする請求項8記載の表面保護フィルム。
  10. 高温プレス工程時に用いられることを特徴とする請求項8または9記載の表面保護フィルム。
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