JP2007125710A - 孔版印刷機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複胴型の孔版印刷機において、孔版原紙の穿孔からの無駄なインクの漏出を防止することにより、印刷イメージの向上とインクの節約を図ることを目的としている。
【解決手段】インク供給機構によりインクが供給されるインクローラ7と、1個又は複数の回転ローラ6、8とに亘って、スクリーン9及び孔版原紙Pを巻き掛け、前記インクローラ7と押圧ローラとの間で、孔版原紙P及びスクリーン9と共に印刷用紙Nを挟圧することにより、前記印刷用紙に画像を印刷する孔版印刷機である。かかる孔版印刷機において、前記回転ローラ8の表面に多数の凹凸部32、33を形成している。前記回転ローラ8の凹凸部32、33は、好ましくは、ローレット加工により施され、アヤ目状に配列した溝状凹部32と、該溝状凹部32間で形成された山形の凸部33から構成される。
【選択図】図2

Description

インク供給機構によりインクが供給されるインクローラと、1個又は複数の回転ローラとに亘って、スクリーン及び孔版原紙を巻き掛け、前記インクローラと押圧部材との間で、孔版原紙及びスクリーンと共に印刷用紙を挟圧することにより、前記印刷用紙に画像を印刷する孔版印刷機に関する。
孔版印刷機としては、孔版原紙(又はスクリーン及び孔版原紙)を一つのドラムに巻き付ける単胴型の孔版印刷機(特許文献1)と、前記のようにスクリーン及び孔版原紙を、インクローラと1個又は複数の回転ローラとに亘って巻き掛ける複胴型(双胴型)の孔版印刷機(特許文献2)とが存在する。
前者の単胴型の孔版印刷機は、単一の版胴の外周面に、孔版原紙(又は孔版原紙とスクリーン)の全面を張り付けるため、複胴型に比べると印刷時の孔版原紙に皺がよりにくく、原紙の耐刷性が高いという利点がある。また、版胴内に配置したインク供給機構により版胴の内面からインクを供給するので、インクが外部に直接飛散するのを無くすことができる。
しかし、孔版原紙の全面を単一の版胴に張り付けるために、版胴の直径が大きくなり、用紙搬送方向の寸法が大きくなる。すなわち、用紙搬送方向の寸法のコンパクト化が困難である。
これに対し、複胴型の孔版印刷機は、複数のローラ間にスクリーン及び孔版原紙を巻き掛けるので、同じ寸法の孔版原紙を装着する場合に、ローラ配置を工夫することにより、インクローラ等の直径を単胴型に比べて大幅に小さくすることができ、用紙搬送方向の寸法をコンパクトにできる。また、印刷済み用紙を版胴から引き剥がす性能についても、画像形成部を構成する版胴(インクローラ)の直径が小さい複胴型の方が有利である。
特開平8−39914号公報。 特開2003−184913号公報。
上記のような利点を有する複胴型の孔版印刷機において、印刷中、孔版原紙及びスクリーンは、スクリーンにインクが付着した状態でローラ間を周回しており、そのため、スクリーンが回転ローラの外周面に周接する時には、回転ローラとスクリーンとの接触圧により、画像形成を行っていないにもかかわらず、孔版原紙のインク通過用の穿孔からインクが孔版原紙の表側に押し出される。すなわち、孔版原紙の外部にインクを漏出する。したがって、孔版原紙がインクローラに戻って画像が印刷される時には、前記回転ローラで押し出された余分なインクも印刷用紙に転写され、画像の品質が低下する。また、インクも必要以上に浪費される。特にインクの前記漏出は、印刷待機時において、孔版原紙の画像形成領域が回転ローラに掛かっている状態で停止している場合に、最も過大となる。
本発明は、複胴型の孔版印刷機において、スクリーンに付着したインクが、インクローラ以外の回転ローラにより孔版原紙の表面に押し出されるのを防止し、それにより、画像の品質を向上させると共に、インクの使用量を節減することを目的としている。また、インクローラの外周面に、インクが均一に塗布されるようにすることにより、インク層の厚さのばらつきを無くし、鮮明な印刷イメージを形成できるようにすることも目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、インク供給機構によりインクが供給されるインクローラと、1個又は複数の回転ローラとに亘って、スクリーン及び孔版原紙を巻き掛け、前記インクローラと押圧部材との間で、孔版原紙及びスクリーンと共に印刷用紙を挟圧することにより、前記印刷用紙に画像を形成する孔版印刷機において、前記回転ローラの表面に多数の凹凸部を形成している。
これによると、スクリーンが回転ローラに周接する際、スクリーンは多数の凸部の頂部で支持されるので、スクリーンと回転ローラとの接触面積は極端に小さくなり、スクリーンに付着しているインクは、凸部間の凹部内の空間を通過する。すなわち、スクリーンに付着しているインクが、回転ローラとの接触圧によって孔版原紙の穿孔から孔版原紙の表面に押し出されることはない。したがって、インクローラによる画像形成時には、孔版原紙の穿孔から押し出される適量なインクが印刷用紙に転写され、画像の品質を高く維持できると共に、インクの浪費も無くすことができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の孔版印刷機において、前記回転ローラの凹凸部は、アヤ目状に配列された溝状凹部と、該溝状凹部間で形成された山形の凸部から構成している。
これによると、凹凸部は、ローレット加工により簡単に、かつ、規則正しく整列した状態で形成できる。
請求項3記載の孔版印刷機は、請求項1又は2記載の孔版印刷機において、前記インクローラの外周面に、該インクローラの円周に沿って延びる多数の溝を、インクローラの軸方向に略等間隔を置いて形成している。
これによると、インクローラの表面に供給されるインク層の厚みのばらつきを無くし、均一にインクを塗布することができ、印刷斑を少なくし、鮮明な印刷イメージを形成することができる。
請求項4記載の孔版印刷機は、請求項3記載の孔版印刷機において、前記溝は螺旋状に形成されている。
これによると、インクローラの回転により、インクローラの表面のインクは、螺旋状の溝を介して積極的に均一分布され、印刷イメージがさらに向上する。
請求項5記載の孔版印刷機は、請求項1又は2記載の孔版印刷機において、前記回転ローラの凹凸部は、凹部の底面から凸部の頂部までの高さが、概略0.3mm〜1.5mmの範囲に形成されている。
低温時において、スクリーンに付着するインクの厚さは最大約0.3mm程度であるので、上記のように凹部の底面から凸部の頂部までの高さを略0.3mm以上とすることにより、上記インクが回転ローラに付着するのを効率良く防止することができる。また、上記高さを1.5mm程度以下に抑えることにより、加工性を維持することができる。上記高さが1.5mmを越えると、欠けたりすることなく加工することが困難になってくる。
[発明の第1の実施の形態]
(孔版印刷機の全体構造)
図1は本発明を適用した複胴型(双胴型)の孔版印刷機を透視して示す正面図であり、印刷用紙搬送方向Fの前方(下流)を、印刷機自体に関しても「前側」と称し、印刷用紙搬送方向Fの後方(上流)を、印刷機自体に関しても「後側」と称して、以下説明する。
印刷機本体1の上側には画像読取装置2が設けられ、印刷機本体1の後端部には給紙装置3が設けられ、前端部には紙受台5が設けられている。
印刷機本体1内には、前後方向の中間部に三角形状の印刷ユニット10が設けられ、該印刷ユニット10の上部の後側には製版装置11が設けられ、印刷ユニット10の上部の前側には排版装置12が設けられ、印刷ユニット10の下側には前方に延びる用紙排出用のエア吸着式搬送ベルト機構13が設けられ、該エア吸着式搬送ベルト機構13の前部上方には用紙引き剥がし用のエア吹き出し機構15が設けられている。
印刷ユニット10は、インクローラ7と、該インクローラ7の上方に配置された上側回転ローラ6と、前記インクローラ7の前方に配置された前側回転ローラ8と、これら3本のローラ6、7、8に亘って三角形状に巻き掛けられたメッシュ状のスクリーン9等から構成されている。インクローラ7には下方から押圧ローラ(押圧部材)16が当接自在に対向し、インクローラ7と押圧ローラ16との間で画像形成部Aを構成している。スクリーン9で囲まれる三角形状の空間内には、インク供給機構として、インクローラ7の外周面の上部に配置されたスキージローラ17と、インク供給管18と、インク供給ポンプ19等が配置されている。
画像読取装置2は、ガラスの原稿台(図示せず)に載置された原稿の画像を読み取り、画像データを生成する。画像データは、外部のコンピュータから受信するようにしてもよい。
製版装置11は、製版用のマスターロール20及びサーマルヘッド21並びにカッター22等を備えており、図示しないが駆動モータ等の駆動装置に連動連結し、画像読取装置2で生成した画像データに基づいて、サーマルヘッド21で孔版原紙(マスター)Pを穿孔することにより画像データを製版し、印刷ユニット10のスクリーン9に装着するようになっている。
排版装置12は、一対の引き込みローラ25及び巻き取りローラ26等を備えており、図示しないが駆動モータ等の駆動装置に連動連結し、印刷ユニット10に装着された使用済みの孔版原紙Pを取り外し、引き込みローラ25で排版装置内部に引き込み、排版ロールとして巻き取るようになっている。
給紙装置3は、紙受台27、給紙ローラ28及び上下一対のフィードローラ(タイミングローラ)29等を備えており、紙受台27に載置された印刷用紙Nを、給紙ローラ28により上から1枚ずつ繰り出し、フィードローラ29へ送り出すようになっており、フィードローラ29は、印刷ユニット10の駆動と同期して適宜タイミングで回転し、印刷用紙Nを印刷ユニット10の画像形成部Aへ送り込むようになっている。
(印刷ユニットの構造)
図2は印刷ユニット10の拡大斜視図であり、上側回転ローラ6とインクローラ7と前側ローラ8は、それらの両端軸部が左右一対の支持板40にそれぞれ回転可能に支持されており、インクローラ7は、図示しない動力伝達機構を介して電動モータに連動連結し、矢印R方向に回転するようになっている。各ローラ6、7、8の両端軸部にはそれぞれタイミングギヤ41、42、43が固着され、該タイミングギヤ41、42、43に亘ってタイミングベルト45が巻き掛けられており、タインクローラ7の回転駆動により、タイミングベルト45を介して他のローラ6、8も同時に回転すると共に、スクリーン9を周回させるようになっている。なおスクリーン9は仮想線で示してある。
印刷ユニット10の上下方向の中間部には、左右の支持板40を一体的に結合するクロス板44が設けられており、該クロス板44に、インク供給機構として、前記インク供給管18が支持されると共に、下面に、インクポンプ19及び該インクポンプ19を駆動するモータ14が取り付けられている。インク供給管18は軸方向に等間隔をおいて4つのノズル部(2つのみ図示)18aに枝別れしており、各ノズル部18aは、インクローラ7とスキージローラ17の間で形成されたインク溜まり49に上方から臨んでいる。インク供給管18の入口部はホース51を介してインクポンプ19の吐出口に接続し、インクポンプ19の吸い込み口に接続されたホース52は、一方の支持板40の孔53を通って印刷ユニット10外に延び出し、インクポット(図示せず)に接続している。
前側回転ローラ8は、左右の支持板40にそれぞれ2本ずつ形成された長孔46、47及びボルト57等を利用して、前後方向位置を調節できるようになっている。すなわち、図4は図2のIV-IV断面を示しており、前側回転ローラ8の軸部8aの端部は調節プレート48に回転可能に支持されると共に前側の長孔46に前後方向移動可能に係合し、後側の長孔47にはボルト57が前後方向移動可能に挿通されると共に調節プレート48の溶接ナット59に螺着されており、調節プレート48を前後方向に移動調節し、ボルト57で締め付けることにより、前側回転ローラ8を所望の前後方向位置に固定できるようになっている。
図3は印刷ユニット10の拡大図であり、印刷ユニット10の上側回転ローラ6はインクローラ7のほぼ直上に配置され、前側回転ローラ8はインクローラ7の前方に配置され、3つのローラ6、7、8は側方から見てほぼ直角三角形状に配置されている。各ローラ6、7、8の直径は、大きい方から順に、インクローラ7、上側回転ローラ6及び前側回転ローラ8となっている。すなわち、前側回転ローラ8の直径が最も小さく、インクローラ7の直径の1/3程度となっている。具体的な実機寸法の一例を挙げると、インクローラ7の直径がほぼ80mm、上側回転ローラの直径がほぼ50mm、前側回転ローラの直径がほぼ28mm程度に設定されている。
(エア吸着式搬送ベルト機構)
エア吸着式搬送ベルト機構13は、前後の搬送ローラ61、62と、両搬送ローラ61、62間に巻き掛けられた搬送ベルト63と、搬送ベルト63内に配置されたエア吸着式ボックス64等を備えており、エア吸着式ボックス64はエア吸着式ファン65に接続している。搬送ベルト63には多数のエア通過開口が形成され、エア吸着式ボックス64の上面には多数のエア吸口が形成され、搬送ベルト63の上面に用紙Nをエア吸着し、前方に搬送するようになっている。
(エア吹き出し機構)
エア吹き出し機構15は、前側回転ローラ8の前上方に配置されると共に送風ファン70を備え、エア吹き出し口15aは、補助ローラ8と搬送ベルト63との間に向いており、補助ローラ8と搬送ベルト63上の印刷済み用紙Nの間にエアを吹き出し、用紙引き剥がし作用を助けるようになっている。
(インクローラ及び回転ローラの外周面の形状)
図2において、インクローラ7の外周面には、多数の円周溝31が、インクローラ7の軸方向に略等間隔をおいて形成され、一方、前側回転ローラ8及び上側回転ローラ6の外周面には、ローレット加工により、多数の凹部32と凸部33が形成されている。
図7はインクローラ7の外周部の断面拡大図であり、前記円周溝31は、たとえば断面がV字形(又はU字形)に形成されており、画像形成時に印刷イメージに影響を与えない程度の溝幅W1及びピッチD1で形成されている。たとえば、溝幅W1は0.1mm〜0.6mm程度の範囲内に設定され、ピッチD1は1.0mm〜3.0mm程度の範囲内に設定されている。
図5は前側回転ローラ8の外周部の拡大部分斜視図であり、前記凹部32は、溝状に形成されると共にあや目(クロス目)状に配列されており、溝状凹部32間に、四角錐状(ピラミッド状)の凸部33がそれぞれ形成されている。
図6は、図3の前側回転ローラ8のVI-VI断面拡大図であり、各凸部33の頂部は丸みを有するように形成され、凹部32の底面から凸部33の頂部までの高さH1は、たとえば0.3mm〜1.5mmの範囲で、略均一に形成されている。また、溝状凹部32のあめ目模様は、たとえばモジュールが0.5(JIS B0951)に設定されている。さらに、凸部33の頂部よりも径方向内方側の空間部の容積(インク貯留可能容量)に対し、スクリーン9の裏面に付着しているインクGの量が50〜60%になるように、凹凸部32、33の形状及び分布が設定されている。
図2の上側回転ローラ6の外周面の凹凸部32、33も、前記図5及び図6で説明した前側回転ローラ8の凹凸部32、33と同様な形状及び配列となっている。
(スクリーン及び孔版原紙の支持構造)
図8は、スクリーン9及び孔版原紙Pの展開図であり、左右のタイミングベルト45には、一対の孔版原紙クランプ用のクランパー55-1、55-2がスクリーン移動方向(R方向)に所定間隔をおいて架設されており、一方のクランパー55-2の内面に、スクリーン9の始端部と終端部が共に固定されている。すなわち、スクリーン9は三角形状の移動経路の全周に亘るように装着され、タイミングベルト45により、一方のクランパー55-2を介して周回するようになっている。
各クランパー55-1、55-2は、タイミングベルト45に固定された固定部材55aと、該固定部材55aにヒンジ56を介して開閉可能に支持されると共に図示しないばねにより閉状態に付勢された可動部材55bから構成されており、他方のクランパー55-1により孔版原紙Pの始端部をクランプし、一方のクランパー55-2により孔版原紙Pの終端部をクランプするようになっている。
孔版原紙Pの画像形成領域Sの外側に対応するスクリーン9部分は、ホットメルトによりシールされており、これにより、画像形成領域Sより外方にインクが漏れ出さないようになっている。
(製版作業)
図1において、操作パネルの製版キーを押すことにより、画像読取装置2で原稿を読み取り、製版装置11で孔版原紙Pを穿孔することにより製版し、該製版済みの孔版原紙Pを印刷ユニット10のスクリーン9の表面に装着すると共に、カッター22で所定の長さに切断する。
(印刷工程)
(1)印刷キーを押すことにより各駆動部が作動し、印刷を開始する。図1において、給紙ローラ28により給紙装置3から1枚ずつ送り出された印刷用紙Nは、インクローラ7と同期駆動するフィードローラ29により、インクローラ7と押圧ローラ16の間の画像形成部Aに送り込まれる。
(2)図3において、印刷ユニット10の画像形成部Aにおいて、印刷用紙Nは、押圧ローラ16によりインクローラ7の外周の孔版原紙Pに押し付けられる。すなわち、インクローラ7と押圧ローラ16の間で、スクリーン9及び孔版原紙Pと共に印刷用紙Nが挟圧され、かつインクローラ7の回転及びスクリーン9の移動で前方に搬送されることにより、印刷用紙Nの表面(上面)に画像が印刷される。
(3)画像印刷後、印刷済みの用紙Nはエア吸着式搬送ベルト機構13によって前方に搬送され、図1の給受台5へ放出される。
(インクの供給及び移動)
図3において、インク供給ポンプ19によりホース51及びインク供給管18を介してインク溜まり49に供給されたインクは、インクローラ9の回転(矢印R)及びスキージローラ17の連れ回りにより、インクローラ7とスキージローラ17の間の狭い隙間に押し込まれ、これによりインクローラ7の幅方向の全体に亘って、略均一にインクが塗布される。この時、インクローラ7には、図7のように軸方向に等間隔D1を置いて多数の円周溝31が形成されているので、たとえばスクリーン9が摺接する部分では、余剰のインクは円周溝31に逃げ込むことにより、インク層の厚さが一層精度良く均一化される。また、インクローラ7の外周面とスクリーン9との間のインクが、軸方向の外方に漏れるのも防止することができる。
図3に戻り、インクローラ7の画像形成部Aにおいて、インクローラ7の外周面のインクは、スクリーン9で拡散されると共に、孔版原紙Pの穿孔を通り、孔版原紙Pに描かれたパターンで用紙Nの表面に転写される。余ったインクは、一部はインクローラ7の回転に伴って前記インク溜まり49に戻されると共に、残りはスクリーン9に付着した状態で、スクリーン9と共に前側回転ローラ8に送られる。
前側回転ローラ8へ送られたスクリーン9及び孔版原紙Pは、前側回転ローラ8の外周面に当接し、後上方に方向変換する。図6は、前側回転ローラ8の外周面にスクリーン9が摺接している状態を示しており、スクリーン9は多数の凸部33の頂部によって支持されており、これにより、スクリーン9の裏面に付着しているインクGは、凸部33の頂部より径方向の内方側の空間部を通過する。すなわち、スクリーン9の裏面に付着しているインクGは、殆ど前側回転ローラ8の表面に接触することなく、前側回転ローラ8の外周側を通過する。したがって、前記インクGが孔版原紙Pの穿孔35を通って孔版原紙Pの表面側に押し出されることはなく、また、前側回転ローラ8にインクGが付着することもない。なお低温時において、スクリーン9に付着するインクの厚さは最大約0.3mm程度であるので、凹部32の底面から凸部33の頂部までの高さH1を略0.3mm以上とすることにより、上記インクが回転ローラに付着するのを効率良く防止することができる。また、上記高さH1を、1.5mm程度以下に抑えることにより、加工性を維持することができる。ちなみに、上記高さが1.5mmを越えると、欠けたりすることなく加工することが困難になってくる。
特に、前側回転ローラ8は、図4のようにばね80によって常時テンションが付与されており、しかも、図3の上側回転ローラ6に比べて直径が小さいので、スクリーン9が周接した時には、スクリーン9に大きな接触圧をかけることになるが、前記のように、ローレット加工によりあや目状の凹凸部32、33を形成しているので、スクリーン9に付着しているインクGの漏れを、確実に防ぐことができる。
前側回転ローラ8から送り出されたスクリーン9及び孔版原紙Pは、図3の上側回転ローラ6を経て再度インクローラ7に至り、次の印刷用紙Nの印刷に供される。上側回転ローラ6をスクリーン9及び孔版原紙Pが通過する場合も、前記前側回転ローラ8の場合と同様、上側回転ローラ6の外周にローレット加工を施していることにより、インクが孔版原紙Pの表面側に漏れるのを確実に防ぐことができる。
印刷待機時においては、孔版原紙Pの画像形成領域Sが、インクローラ7や回転ローラ6、8に掛かっていない状態で停止することが好ましいが、極端に短い画像を除いては、通常、図8の画像形成領域Sは、図3の少なくともいずれかの回転ローラ6、8に掛かった状態となるので、その場合には、最も小径の前側回転ローラ8を避けて停止するように制御することが好ましい。
(その他の効果)
(1)該実施の形態においては、図8に示すように、孔版原紙Pの画像形成領域Sの外周側に対応するスクリーン9部分を、ホットメルトによりシールしているので、これによっても、インクが画像形成領域Sから外に漏れるのを防ぐことができる。
(2)図2において、前側回転ローラ8及び上側回転ローラ6の外周面の凹凸部32、33を、ローレット加工により形成しているので、簡単、かつ、規則正しく整列した状態で凹凸部32、33を形成できる。
(3)インク温度が高い場合には、インク粘度は低くなり、スクリーン9に付着するインク層の厚さは薄くなり、インク温度が低い場合には、インク粘度は高くなり、スクリーン9に付着するインク層の厚さは厚くなるが、本実施の形態では、インク層の厚さの変化にかかわらず、回転ローラ6、8に掛合したときのインクの漏れを防止し、良好な印刷イメージを保つことができる。特に、インク温度が低くて、インク粘度が高い場合には、インク層の厚さは厚くなるので、従来のように、平滑面を有する回転ローラでは、孔版原紙の穿孔から押し出されるインク量が多くなるが、このような場合でも、本実施の形態では、凹凸部32、33を形成していることにより、インクの漏れを確実に防ぐことができるのである。
[発明の第2の実施の形態]
図9は、本発明の第2の実施の形態であり、インクローラ7と一個の上側回転ローラ6を備えた複胴型(双胴型)の孔版印刷機に適用した例であり、上側回転ローラ6の表面に、前記図5及び図6で示した凹凸部と同様のあや目状の凹凸部32、33が、ローレット加工により施されている。
図9の構造は、インクローラ7以外の回転ローラが、上側回転ローラ6だけであることと、搬送ベルト機構等を省略してあることを除いては、前記図1乃至図8の三角形状の複胴型の孔版印刷機と同様の構造となっており、同じ部品及び部材には、同じ符号を付している。
[インクローラ及び回転ローラの変形例]
(1)図10はインクローラ7の変形例であり、外周面に形成されている円周溝31aが、螺旋状に形成されている。これによると、インクローラ7の外周面に塗布されるインクは、前記図2のような円周溝31に比べ、インクを、インクローラ7の外周面に速やかに均一な厚さの層で塗布することができ、しかも、図3の画像形成部Aでの印刷時において、溝31aに対応する部分に縞模様が生じる可能性は大幅に減少する。
(2)複胴型の孔版印刷機において、インクローラ7は、外周面に溝等が形成されていない平滑面とすることも可能である。
(3)図1乃至図8の実施の形態のように、複数の回転ローラ6、8を備えた複胴型の孔版印刷機において、すべての回転ローラ6、8に凹凸部を形成する構造には限定されず、たとえば、複数の回転ローラのうち、一つの回転ローラの外周面に凹凸部を形成し、残りの回転ローラの外周面を平滑面とすることもできる。その場合には、図3のように、直径が小さい前側回転ローラ8に凹凸部を形成することが好ましい。
(4)前記各実施の形態では、回転ローラ8等に形成される凹凸部32、33を、あや目状に配列しているが、そのような配列の他に、たとえば、回転ローラの軸芯と平行な溝状凹部と、円周方向の溝状凹部とで、格子模様に凹凸部を形成することも可能である。
本発明の第1の実施の形態であり、複胴型孔版印刷機の内部を透視して示す正面図である。 図1の印刷ユニットの拡大斜視図である。 図1の印刷ユニットの拡大正面図である。 前側回転ローラの支持部分を示す図2のIV-IV断面拡大図である。 前側回転ローラの外周部の断面拡大斜視図である。 図3のVI-VI断面拡大図である。 インクローラの外周部の断面拡大図である。 スクリーン及び孔版原紙の展開図である。 本発明の第2の実施の形態の印刷ユニットの拡大正面図である。 インクローラの変形例を示す正面図である。
符号の説明
6 上側回転ローラ
7 インクローラ
8 前側回転ローラ
9 スクリーン
10 印刷ユニット
16 押圧ローラ(押圧部材の一例)
31 円周溝
32 溝状凹部
33 凸部
35 穿孔
P 孔版原紙

Claims (5)

  1. インク供給機構によりインクが供給されるインクローラと、1個又は複数の回転ローラとに亘って、スクリーン及び孔版原紙を巻き掛け、前記インクローラと押圧部材との間で、孔版原紙及びスクリーンと共に印刷用紙を挟圧することにより、前記印刷用紙に画像を印刷する孔版印刷機において、
    前記回転ローラの表面に多数の凹凸部を形成していることを特徴とする孔版印刷機。
  2. 前記回転ローラの凹凸部は、アヤ目状に配列した溝状凹部と、該溝状凹部間で形成された山形の凸部から構成していることを特徴とする請求項1記載の孔版印刷機。
  3. 前記インクローラの外周面に、該インクローラの円周に沿って延びる多数の溝を、インクローラの軸方向に略等間隔を置いて形成していることを特徴とする請求項1又は2記載の孔版印刷機。
  4. 前記溝は螺旋状に形成していることを特徴とする請求項3記載の孔版印刷機。
  5. 前記回転ローラの凹凸部は、凹部の底面から凸部の頂部までの高さが、概略0.3mm〜1.5mmの範囲に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の孔版印刷機。
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