JP2007119572A - コーティング用低屈折率樹脂組成物 - Google Patents

コーティング用低屈折率樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】電子材料用途に適した、低屈折率で塗布性に優れ、電子材料特有の高温領域での耐熱性、膜硬度、耐溶剤性の全てを満たす硬化物又は硬化膜を与える硬化性低屈折率樹脂組成物が求められていた。
【解決手段】(a)脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルおよび(b)フッ素原子を含有する(メタ)アクリル酸エステル、(c)(c−1)構造中にヒドロキシル基を1個有する(メタ)アクリル酸エステルおよび(c−2)構造中にカルボキシル基を1個有する単官能不飽和基含有化合物からなる群から選択される、両方又はいずれか一方を共重合させることによって得られる共重合体(A)。

Description

本発明は、脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルおよびフッ素原子を含有する(メタ)アクリル酸エステル、構造中にヒドロキシル基を1個有する(メタ)アクリル酸エステルおよび構造中にカルボキシル基を1個有する単官能不飽和基含有化合物の両方もしくはいずれか一方を共重合させることによって得られる共重合体と硬化剤、そして希釈剤から構成される低屈折率である硬化性樹脂組成物に関するものであり、さらにはその硬化物が硬度、塗布性、透明性、耐溶剤性、耐熱性に優れることから、主として、液晶ディスプレイ、固体撮像素子、カラーフィルター保護膜等のクリアーコーティング剤、レジスト下層膜、マイクロレンズ用材料、マイクロレンズ上層ないしは下層膜などに適した新規な樹脂組成物およびその硬化物に関するものである。
近年、低屈折率樹脂組成物の光学用物品への進出は著しく、液晶ディスプレイ用パネル、カラーフィルター、固体撮像素子用保護膜、眼鏡レンズ、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、光ディスク、光ファイバー、光導波路等への検討が盛んに行われている。特に固体撮像素子の製造において、例えば特許文献1のようにマイクロレンズに沿って低屈折率樹脂組成物を成膜し、レンズ間の凹部からの反射光を大幅に抑制し、S/N比の向上ができる。また、特許文献2のようにマイクロレンズの材料としても低屈折率樹脂組成物が使用されている。
このように固体撮像素子に代表されるような電子材料用途への低屈折率樹脂組成物の展開が盛んに行われるようになった近年では新たにデバイスの信頼性向上のため、高温工程に耐える低屈折率樹脂が求められるようになっている。例えば、固体撮像素子を製造する工程では複数の層形成工程があるが、十分な硬化のために高温をかける必要がある場合がある。このため、後に続く高温工程等によって形状変化等の物性変化を起こさない耐熱性の高い低屈折率樹脂が求められている。また、製造された固体撮像素子をプリント配線板にはんだ付けする際、溶融に230℃前後の高温がかかることがある。さらにはこのはんだ材料において地球環境保護の観点から、鉛フリーはんだ材料を使用する方向となっているが、この材料では溶融に250℃以上もの高温工程を必要とするため、固体撮像素子材料に対する耐熱性の要求が一段と厳しくなってきている。前記のような高い耐熱性のほか、スピンコートによる塗布膜の平坦性や多層有機膜間でのハジキ等が出ないような上下層との相性、耐溶剤性、さらに、ダイシング工程に耐えうる膜硬度も必要とされている。低屈折率樹脂クリアーコーティング剤としての用途に近い低屈折率樹脂組成物として、特許文献3が提案されているが、十分な膜硬度は得られておらず、耐溶剤性、耐熱性の検討はなされていない。また、特許文献4および5では耐熱性については色差値によって確認しているが、230℃以上の高温下での検討はなされていない。また、膜硬度も十分ではないため、電子材料用途に適した低屈折率樹脂組成物が無いのが現状である。
特開2004−31532 特開2005−197392 特開平10−25388 特開2003−183332 特開2004−35852
本発明は電子材料用途に適した、高温領域での耐熱性、スピンコーティングによる塗布性、膜硬度、耐溶剤性の全てを満たす硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、特定の構造を有する共重合体が低屈折率であり、該共重合体を含む組成物は塗布性がよく、該組成物の硬化被膜が硬度、耐熱性、耐溶剤性に優れていることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、
〔1〕(a)脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル、(b)フッ素原子を含有する(メタ)アクリル酸エステル、及び(c)(c−1)構造中にヒドロキシル基を1個有する(メタ)アクリル酸エステルおよび/又は(c−2)構造中にカルボキシル基を1個有する単官能不飽和基含有化合物を共重合させることによって得られる共重合体(A)、
〔2〕共重合体(A)の25℃での屈折率が1.50以下であることを特徴とする前記〔1〕に記載の共重合体(A)、
〔3〕前記〔1〕又は〔2〕に記載の共重合体(A)、(B)硬化剤としてメラミン系化合物又はエポキシ樹脂化合物および(C)希釈剤を含有する硬化性樹脂組成物、
〔4〕前記〔1〕又は〔2〕に記載の共重合体(A)100重量部に対する硬化剤(B)の割合が0.1〜200重量部であることを特徴とする請求項3に記載の硬化性樹脂組成物、
〔5〕共重合体(A)および硬化剤(B)の両方を合わせた組成物中の濃度が1〜80重量%であることを特徴とする前記〔3〕又は〔4〕に記載の硬化性樹脂組成物、
〔6〕用途が固体撮像素子用マイクロレンズ用材料であることを特徴とする前記〔3〕ないしは〔5〕のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物、
〔7〕用途が固体撮像素子、液晶ディスプレイ、カラーフィルター保護膜等の電子材料用のクリアーコーティング剤、レジスト下層膜、マイクロレンズ上層ないしは下層膜であることを特徴とする前記〔3〕ないしは〔5〕のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物、
〔8〕前記〔3〕ないしは〔7〕のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物、
に関するものである。
本発明の硬化性樹脂組成物は低屈折率でかつ塗布性に優れており、さらにその硬化物は硬度、耐溶剤性、耐熱性に優れるため、主として、固体撮像素子、液晶ディスプレイ、カラーフィルター保護膜等のクリアーコーティング剤、レジスト下層膜、マイクロレンズ用材料、マイクロレンズ上層ないしは下層膜などに適したクリアーコーティング剤として有用である。
本発明の共重合体(A)は脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル(a)、フッ素原子を含有する(メタ)アクリル酸エステル(b)、及び(c)構造中にヒドロキシル基を1個有する(メタ)アクリル酸エステル(c−1)および/又は構造中にカルボキシル基を1個有する単官能不飽和基含有化合物(c−2)からなる群から選択される、両方又はいずれか一方を共重合させることによって得られる。
なお、脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル(a)を用いることによって、本発明の硬化物の高い膜硬度、良好な塗布性、耐溶剤性、耐熱性等の向上が期待できる。脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル(a)の具体例としては、例えばシクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニルメチル(メタ)アクリレート、フェニルノルボニル(メタ)アクリレート、シアノノルボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、メンチル(メタ)アクリレート、フェンチル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアダマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカン−8−イル=(メタ)アクリレート、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカン−4−メチル=(メタ)アクリレート、シクロデシル(メタ)アクリレート等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。なお、ここで用いられる脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル(a)は1種類だけを使用してもよいが、必要に応じて脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル2種類以上を任意の割合で混合して使用しても構わない。
本発明において用いることのできるフッ素原子を含有する単官能(メタ)アクリレート化合物(b)の具体例としては、例えば、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ブチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ヘキシル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−オクチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−デシル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロ−n−ドデシル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロイソブチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロイソオクチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペルフルオロイソドデシル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−ペルフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H−ペルフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、1H,1H,9H−ペルフルオロノニル(メタ)アクリレート、1H,1H,11H−ペルフルオロウンデシル(メタ)アクリレート、3,3,3−トリフルオロプロピル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−プロピル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−ブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−ヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−オクチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロ−n−デシル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロイソブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(ペルフルオロイソオクチル)エチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4−テトラフルオロブチル(メタ)アクリレート、1H,1H,6H−ペルフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、1H,1H,8H−ペルフルオロオクチル(メタ)アクリレート、1H,1H,10H−ペルフルオロデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,12H−ペルフルオロドデシル(メタ)アクリレート等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。なお、ここで用いられるフッ素含有単官能(メタ)アクリレート化合物は1種類だけを使用してもよいが、屈折率を調整する等、必要に応じてフッ素含有単官能(メタ)アクリレート化合物(b)2種類以上を任意の割合で混合して使用しても構わない。
本発明において(c)成分としては、構造中にヒドロキシル基を1個有する単官能(メタ)アクリレート化合物(c−1)及び構造中にカルボキシル基を1個有する単官能不飽和基含有化合物(c−2)を用いることができる。
本発明において用いることのできる構造中にヒドロキシル基を1個有する単官能(メタ)アクリレート化合物(c−1)の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシ−3−メチル−ペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール−モノ(メタ)アクリレート、2−(2−ヒドロキシエチルオキシ)エチル(メタ)アクリレート等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。構造中にヒドロキシル基を1個有する単官能(メタ)アクリレート化合物(c−1)としては構造中にカルボキシル基を含まないものが好ましい。なお、ここで用いられる構造中にヒドロキシル基を1個有する単官能(メタ)アクリレート化合物(c−1)は1種類だけを使用してもよいが、必要に応じて構造中にヒドロキシル基を1個有する単官能(メタ)アクリレート化合物(c−1)2種類以上を任意の割合で混合して使用しても構わない。
本発明において用いることのできる構造中にカルボキシル基を1個有する単官能不飽和基含有化合物(c−2)の具体例としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、パーフルオロメタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、無水コハク酸と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの反応物、無水フタル酸と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの反応物等を挙げることができる。なお、ここで用いられる構造中にカルボキシル基を1個有する単官能不飽和基含有カルボン酸化合物(c−2)は1種類だけ使用してもよいが、必要に応じて構造中にカルボキシル基を1個有する単官能不飽和基含有カルボン酸化合物(c−2)2種類以上を任意の割合で混合して使用しても構わない。
前記構造中にヒドロキシル基を1個有する単官能(メタ)アクリレート化合物(c−1)及び構造中にカルボキシル基を1個有する単官能不飽和基含有化合物(c−2)はいずれかを単独で用いてもよいし、併用してもよい。
本発明の共重合体(A)において、脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル(a)の使用割合は、共重合体(A)の合成に使用する(a)成分、(b)成分、(c)成分の合計に対して、0.5〜95重量%用いることができ、好ましくは10〜60重量%である。また、フッ素原子を含有する(メタ)アクリル酸エステル(b)の使用割合は、共重合体(A)の合成に使用する(a)成分、(b)成分、(c)成分の合計に対して、0.5〜99重量%用いることができ、好ましくは30〜90重量%である。さらに、(c)構造中にヒドロキシル基を1個有する(メタ)アクリル酸エステル(c−1)及び/又はカルボキシル基を1個有する単官能不飽和基含有化合物(c−2)の使用割合は、共重合体(A)の合成に使用する(a)成分、(b)成分、(c)成分の合計に対して、0.5〜80重量%用いることができ、好ましくは5〜40重量%である。共重合体(A)の合成に使用する(a)成分、(b)成分、(c)成分の合計に対しては(c−1)の使用割合は0〜50重量%用いることができ、好ましくは5〜30重量%であり、(c−2)の使用割合は、共重合体(A)の合成に使用する(a)成分、(b)成分、(c)成分の合計に対して、0〜50重量%用いることができ、1〜30重量%の割合で使用するのが好ましい。
本発明の共重合体(A)を製造する場合は、重合開始剤を使用することができる。ここで共重合体(A)を合成するときに使用することのできる重合開始剤の具体例としては、例えば、α,α’−アゾビス(イソブチロニトリル)、t−ブチルパーオクトエート、ジ−t−ブチルパーオキシド、過酸化ベンゾイルメチルエチルケトンパーオキシド等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。重合開始剤の使用割合は、共重合体(A)の合成に使用する上述の(a)成分、(b)成分、(c)成分の合計に対して、0.01〜5重量%である。また、共重合体(A)を合成する場合は、下記で説明する希釈剤(C)を使用するのが好ましい。共重合体(A)を合成するときの反応温度は50〜120℃であることが好ましく、特に好ましくは80〜100℃である。また、反応時間は1〜60時間であることが好ましく、より好ましくは3〜20時間である。共重合体の好ましい酸価は10〜50(mgKOH/g)であり、水酸基価は10〜120(mgKOH/g)であるのが好ましい。また、分子量は平均分子量で1000〜1000000であることが好ましく、より好ましくは3000〜100000である。共重合体の屈折率は、25℃で1.50以下であることが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物においては本発明の共重合体(A)は本発明の硬化性樹脂組成物の固形分を100重量%とした場合、20重量%〜99.9重量%使用することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物では、硬化剤としてメラミン系化合物又はエポキシ樹脂化合物(B)を使用することができる。メラミン系化合物の具体例としては、例えば、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサブチロールメラミン、部分メチロール化メラミン、イミノメラミン、イミノ・メチロールメラミンおよびそのアルキル化体等を挙げることができる。より具体的には三和ケミカル製;MW−30M(メチル化メチロールメラミン)、MX−45(部分メチロール化メラミン)、MX−410(イミノ・メチロールメラミン)等を挙げることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物において硬化剤として用いることのできるエポキシ樹脂化合物としては、分子内に1官能のエポキシ基を有するエポキシ化合物である1官能エポキシ樹脂及びエポキシ基を2個以上有する公知のエポキシ樹脂が挙げられる。
分子内に1官能のエポキシ基を有するエポキシ化合物である1官能エポキシ樹脂の具体例としては、日本化薬株式会社製の商品名BROC−C、BROC−Y、BR−250H、ダイセル化学工業株式会社製の商品名AOE、β−メチルエピクロルヒドリン、α−ピネンオキサイド、STO、サイクロマーA200(脂環式エポキシ基含有アクリル酸エステル)、CHXO(シクロへキセンオキサイド)、セロキサイド2000(ビニル基を有する脂環式モノエポキサイド)、ナガセ化成のデナコールEX121、デナコールEX192(アルキルモノグリシジルエーテル)、デナコールEX141(フェニルグリシジルエーテル)、デナコールEX145(エチレングリコールモノグリシジルエーテル)、デナコールEX146(p−tert−ブチルフェノールグリシジルエーテル)、デナコールEX111(アリルグリシジルエーテル)、デナコールEX731(N−グリシジルフタルイミド)、ジャパンエポキシレジンのBGE、YDE111、ヘロキシ8,ヘロキシ9、ヘロキシ116(アルキルモノグリシジルエーテル)、YDE122(o−sec−ブチルフェノールグリシジルエーテル)、カージュラE10(第3級脂肪族モノグリシジルエステル)、ヘロキシ62(o−クレゾールグリシジルエーテル)、東都化成のネオトートE(第3級脂肪族モノグリシジルエステル)、PP101(p−sec−ブチルグリシジルエーテル)等が挙げられるが、1官能エポキシ樹脂はこれらに限定されるものではない。
エポキシ基を2個以上有する公知のエポキシ樹脂とは具体的には室温で固形あるいは液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン系エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、エポキシ化ポリフェニレンエーテル樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、ゴム変性エポキシ樹脂等が挙げられ、2官能以上のエポキシ樹脂としては、ノボラックエポキシ樹脂(例えば、フェノール、クレゾール、ハロゲン化フェノールおよびアルキルフェノールなどのフェノール類とホルムアルデヒドとを酸性触媒下で反応して得られるノボラック類とエピクロルヒドリンおよび/またはメチルエピクロヒドリンとを反応させて得られるもの等を挙げることができる。市販品としては、日本化薬株式会社製;ECON−103、ECON−102S、ECON−103S、ECON−104S、ECON−1020、ECON−1027、EPPN−201、NC−3000、NC−6000、NC−7000L、BREN−S、GAN、GOT、AK−601、ダウ・ケミカル社製;DEN−431、DEN−439、フルオレン系エポキシ、大日本インキ化学工業株式会社製;N−730、N−770、N−865、N−665、N−673、VH−4150、EXA1514(ビスフェノールS型エポキシ)、EXA4032(ナフタレン型エポキシ)、ジャパンエポキシレジン株式会社(旧油化シェルエポキシ株式会社)製;エピコート828(ビスフェノールAジグリシジルエーテル)、エピコートYX4000K(ビフェニル型エポキシ)、エピコート807(ビスフェノールF型エポキシ)、エピコート157S70(ビスフェノールA型ノボラック)、エピコート807(ビスフェノールF型)、エピコート180S65(o−クレゾールノボラック型エポキシ)、エピコートYX−7(スピロ環型エポキシ)、2,2’,4,4’−ベンゾフェノンテトラグリシジルエーテル、1,3,5−フロログリシントリグリシジルエーテル、ナフタレン骨格含有エポキシ、エピコートYL933、エピコート154(フェノールノボラック型)、エピコート157S65(DPPノボラック型)、E−1031S、エピコート604(テトラグリシジル・ジアミノジフェニルメタン)、RXE15、三菱瓦斯化学製;TETRAD−D(テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン)、TETRAD−Y(テトラグリシジルメタキシレンジアミン)、住友化学工業製;ELM−120(m−アミノフェノール型エポキシ)、p−アミノフェノール型エポキシ、山陽国策パルプ製;DCE400(ジシクロペンタジエン・フェノール型エポキシ)、SHELL CHEMICAL(USA)製;HPT1071、HPT1072、ダイセル化学工業株式会社製;EHPE−3150(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロセキサン付加物)、EHPEL−3150CE(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロセキサン付加物と3,4−エポキシシクロへキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロへキセンカルボキシレート、日産化学工業株式会社製;TEPIC−G(トリグリシジルイソシアヌレート)、新日鉄化学株式会社製;ST−3000(水添ビスフェノール型エポキシ樹脂)、GK−4292(サルファイド骨格)、ESF−300(フルオレン型エポキシ)、東レチオコール株式会社製;FLEP−60(ポリサルファイド骨格)、大阪ガスケミカル株式会社製;オンコートEX−1060(ビスアリールフルオレン型エポキシ)、1種又は2種以上を組み合わせて使用される。
これらメラミン系化合物又はエポキシ樹脂化合物は硬化剤(B)としてどちらか一方でもよいし、両方用いることができる。これら硬化剤(B)成分の添加量は共重合体(A)成分100重量部に対して0.1〜200重量部が好ましく、特に好ましくは1〜70重量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物においては硬化剤(B)は本発明の硬化性樹脂組成物の固形分を100重量%とした場合、0.1重量%〜70重量%使用することができる。
また、上記硬化剤(B)としてエポキシ樹脂化合物を使用する場合、硬化促進剤を用いることが好ましい。エポキシ樹脂化合物の硬化促進剤としては、例えば、2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール等のイミダゾール化合物などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明の硬化性樹脂組成物においては、希釈剤(C)を使用することができる。なお、ここで用いられる希釈剤(C)は、共重合体(A)を合成する場合の反応溶剤を兼ねることができる。ここで用いられる希釈剤(C)としては、炭化水素類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、エステル類、ニトロ化合物等を用いることができる。
炭化水素類としては具体的には例えば、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、n−ヘプタン、n−オクタン、2,2,3−トリメチルペンタン、イソオクタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレン、テトラリン、n−ブチルベンゼン、p−シメン、o−ジエチルベンゼン、m−ジエチルベンゼン、p−ジエチルベンゼン、n−ペンチルベンゼン、p−ジペンチルベンゼン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、p−メンタン、デカリン等を挙げることができる。
アルコール類としては具体的には例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、ベンジルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−イソペンチルオキシエタノール、2−ヘキシルオキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等を挙げることができる。
エーテル類としては具体的には例えば、ジ−n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、アニソール、エチルフェニルエーテル、n−ブチルフェニルエーテル、n−ペンチルフェニルエーテル、o−メトキシトルエン、m−メトキシトルエン、p−メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジ−n−ブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル等を挙げることができる。
ケトン類としては具体的には例えば、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2−へプタノン、4−へプタノン、ジイソブチルケトン、アセトニルアセトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等を挙げることができる。
エステル類としては具体的には例えば、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸イソペンチル、3−メトキシブチルアセテート、2−エチルブチルアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソペンチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸n−ブチル、酪酸イソペンチル、イソ酪酸イソブチル、イソ吉草酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸n−ブチル、アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、エチレングリコールジアセテート、グリセリントリアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−n−ブトキシエチルアセテート、2−フェノキシエチルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等を挙げることができる。
ニトロ化合物としては具体的には例えば、ニトロメタン、ニトロエタン、1−ニトロプロパン、1−ニトロプロパン等を挙げることができる。
なお、本発明の共重合体(A)が高分子量であると希釈剤(C)に溶けにくくなり、2層に分離することがあるので、上述した希釈剤(C)の中では、構造中に芳香族環を含有しないエーテル類、ケトン類、エステル類を用いるのが好ましい。これらの希釈剤(C)は、単独あるいは複数を混合して用いてもよい。またこれら希釈剤(C)は、共重合体(A)成分およびメラミン系化合物もしくはエポキシ樹脂化合物のような硬化剤(B)成分の両方を合わせた組成物中の濃度が1〜80重量%の範囲内になるように用いるのが好ましく、より好ましくは5〜60重量%の濃度になるようにするのがよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、本発明の共重合体(A)、硬化剤(B)および希釈剤(C)成分を混合、溶解、加熱、分散、ろ過等を実施することにより調製することができるが、混合の順序や方法は特に限定されない。また、硬化にあたっては必要に応じて光または熱重合開始剤、多官能(メタ)アクリレート化合物および硬化促進剤等を用いることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物には、さらに必要に応じて、フィラー類、着色顔料、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、シランカップリング剤等の添加剤を適宜使用することができる。
上記添加剤は、公知公用のものであれば如何なるものも、その硬化性、樹脂特性を損なわない範囲で、特に制限無く使用することができる。
次に、本発明の硬化性樹脂組成物を用いて本発明の硬化物(硬化膜)を形成する方法について述べる。例えば、ガラス上あるいは固体撮像素子等の基板上に本発明の硬化性樹脂組成物をスピンコート等の塗工法により塗布し、塗布面を室温〜150℃で加熱乾燥、次いで200℃、5分間で硬化させて硬化膜を得ることができる。基板としてはシリコンウェーハや有機膜等樹脂基板上にも用いることができ、特に限定されない。塗布方法もまたスプレー法、ロールコート法、回転塗布方法など適宜の方法を採用することができる。また、必要に応じて、光重合開始剤等を加え、硬化膜を得ることができる。さらに、例えば特開2005−197392号公報にあるように該硬化膜の上にアルカリ可溶性で熱フローを有する感光性樹脂を用いて、レンズ母型を形成し、該硬化膜をドライエッチングすることにより、マイクロレンズを形成させる方法がある。本発明の硬化性樹脂組成物はこのようなマイクロレンズ材料としても使用できる。
なお、本発明の硬化物(硬化膜)は、固体撮像素子、液晶ディスプレイ、カラーフィルター保護膜等のクリアーコーティング剤、レジスト下層膜、マイクロレンズ用材料、マイクロレンズ上層ないしは下層膜などに適したクリアーコーティング剤としても使用できるが、これらの用途に限定されない。
以下、本発明を実施例で具体的に説明する。尚、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、実施例中特に断りがない限り、部は重量部を示す。また、実施例中の各物性値は以下の方法で測定した。
(1)粘度:E型粘度計(回転粘度計、東機産業株式会社製)にて測定。
(2)屈折率:屈折率計(株式会社アタゴ製)を使用しD線(589nm)、25℃にて測定。
(3)膜厚:表面粗さ計(株式会社東京精密)にて測定。
共重合体(A)の実施例1
500mlの4つ口フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(C)250g、メタクリル酸(c−2)5g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(c−1)10g、イソボルニルメタクリレート(a)50g、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタアクリレート(b)40g、α,α’−アゾビス(イソブチロニトリル)3gを仕込み、攪拌しながら15分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、そのまま80℃まで昇温した。80〜85℃でそのまま5時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却したところ、無色の透明で均一な液体、すなわち本発明の共重合体(A−1)溶液を得た。得られた本発明の共重合体(A−1)溶液の粘度は25℃で20mPa・sであり、本発明の共重合体(A−1)溶液の屈折率は1.42であった。希釈剤(C)の屈折率は1.40、樹脂固形分は30重量%であるから、25℃における本発明の共重合体(A−1)樹脂分の屈折率は溶剤成分を差し引くと1.47であった。
共重合体(A)の実施例2
脂環式骨格を有するメタクリル酸エステルとして(a)イソボルニルメタクリレートをシクロヘキシルメタクリレートとする以外は合成例1と同様な方法で合成することにより、本発明の共重合体(A−2)溶液を得た。得られた本発明の共重合体(A−2)溶液の粘度は25℃で15mPa・sであり、本発明の共重合体(A−2)溶液の屈折率は1.417であった。希釈剤(C)の屈折率は1.40、樹脂固形分は30重量%であるから、25℃における本発明の共重合体(A−2)樹脂分の屈折率は1.46であった。
共重合体(A)の実施例3
脂環式骨格を有するメタクリル酸エステルとして(a)イソボルニルメタクリレートをトリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカン−8−イル=メタクリレートとする以外は合成例1と同様な方法で合成することにより、本発明の共重合体(A−3)溶液を得た。得られた本発明の共重合体(A−3)溶液の粘度は25℃で20mPa・sであり、本発明の共重合体(A−3)溶液の屈折率は1.419であった。希釈剤(C)の屈折率は1.40、樹脂固形分は30重量%であるから、25℃における本発明の共重合体(A−3)樹脂分の屈折率は1.46であった。
共重合体(R)の合成例(比較例1)
共重合体の合成をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(C)183.8g、N−(2−メタクリロイルオキシエチル)カルバミン酸2−(3,6−ジオキサパーフルオロデシルオキシ)−2,2−ジフルオロエチル(日本化薬株式会社製)15.5g、2−ヒドロキシエチルアクリレート(c−1)12.6g、アクリル酸(c−2)5.3g、1H,1H,5H−ペルフルオロペンチルアクリレート(商品名:ビスコート8F、大阪有機化学工業株式会社製)(b)150.8g、α,α’−アゾビス(イソブチロニトリル)1.3gにする以外は合成例1と同様な方法で合成することにより、共重合体(R)溶液を得た。得られた共重合体(R)溶液の粘度は25℃で200mPa・sであり、共重合体(R)溶液の屈折率は1.398であった。希釈剤(C)の屈折率は1.40、樹脂固形分は50重量%であるから、25℃における共重合体(R)樹脂分の屈折率は1.40であった。
硬化性樹脂組成物の調製(実施例4)
実施例1で得られた本発明の共重合体(A−1)100重量部に対し、硬化剤(B)としてNC−6000(日本化薬株式会社製)10重量部、硬化促進剤としてキュアゾール2MZ−CN(四国化成製)1重量部、界面活性剤として、フロラードFC−430(住友スリーエム製)0.05重量部とを混合し、固形分濃度が25重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(C)に溶解させた後、孔径0.5μmのフィルターでろ過し、本発明の硬化性樹脂組成物(F−1)の溶液を調製した。
硬化性樹脂組成物の調製(実施例5)
本発明の共重合体を実施例2で得られた共重合体(A−2)を用いる以外は樹脂組成物の調製の実施例3と同様な方法で調製することにより、本発明の硬化性樹脂組成物(F−2)溶液を得た。
硬化性樹脂組成物の調製(実施例6)
本発明の共重合体を実施例2で得られた共重合体(A−3)を用いる以外は樹脂組成物の調製の実施例4と同様な方法で調製することにより、本発明の硬化性樹脂組成物(F−3)溶液を得た。
樹脂組成物(F−R)の調製(比較例2)
比較例1で得られた共重合体(R)100重量部に対し、硬化剤(B)としてニカラックMW30(三和ケミカル製)10重量部、界面活性剤として、フロラードFC−430(住友スリーエム製)0.05重量部とを混合し、固形分濃度が25重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(C)に溶解させた後、孔径0.5μmのフィルターでろ過し、樹脂組成物(F−R)の溶液を調製した。
(I)塗布性の評価
調製した本発明の硬化性樹脂組成物及び比較例の樹脂組成物をガラス基板上にスピンコートで1μmの膜厚となるように塗布した。得られた塗布膜をホットプレートで100℃で100秒間乾燥し、次いでホットプレートで200℃、5分間加熱し硬化反応させ、硬化膜を得た。これらの塗布膜を目視により観察し、ストリエーションなどに代表される塗布ムラが無いか観察した。ムラが無いものを○、あるものを×とした。結果を表1に示す。
(II)塗布性の評価
Iで形成した塗布膜にもう一度Iで行った塗布膜形成を行い、2層目に塗布した膜がハジキ等が無く、きれいに塗布されているか観察した。ムラが無いものを○、あるものを×とした。結果を表1に示す。
(III)膜硬度の評価
Iの方法で得た本発明の硬化膜及び比較例の硬化膜を用いて膜の硬度を測定した。硬度測定にはフィッシャースコープH100C(株式会社フィッシャー・インストルメンツ製)を用いて、マルテンス硬さ値(DIN 50 359 / ISO14577)(N/mm2)により硬度測定を行った。数字が大きいほどより硬い膜が形成されるていることになる。350N/mm2以上で十分な膜硬度が得られていると判断する。結果を表1に示す。
(IV)耐熱性の評価
上記塗布性評価によって得られた膜を削り取りサンプリングする。この試料を用いてTG/DTA評価装置によって試料の重量減少量をモニタリングし、耐熱性評価を行った。温度測定範囲としては300℃まで上昇させ、2%の重量減少が起きたときの温度を比較した。結果を表1に示す。
(V)耐溶剤性の評価
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、イソプロピルアルコール(IPA)、酢酸ブチルに室温で30分間浸漬し、溶剤による膜減りが見られるか否かを観察した。膜減率=((浸漬前膜厚)−(浸漬後膜厚))/(浸漬前膜厚)(%)としたときに、膜減率が5%以下の場合を○、5〜10%変化があった場合を△、10%以上の場合を×とした。結果を表1に示す。
表1
実施例4 実施例5 実施例6 比較例2
塗布性(I) ○ ○ ○ ○
塗布性(II) ○ ○ ○ ×
膜硬度(III) 390 380 378 146
耐熱性(℃)(IV) 255 253 251 210
耐溶剤性(V) ○ ○ ○ △
実施例1〜3から明らかなように、本発明の共重合体(A)は、低屈折率であり、さらに、表1から明らかなように、本発明の硬化性樹脂組成物(実施例4〜6)は比較例2に比べて、塗布性のマージンが広く、本発明の硬化物は顕著な高い膜硬度性、さらには今後の鉛フリーはんだ向けにも対応可能な250℃を超える高い耐熱性、耐溶剤性等における優位性を有している。本発明の硬化性樹脂組成物は以上の特性から主として、固体撮像素子、液晶ディスプレイ、カラーフィルター保護膜等のクリアーコーティング剤、レジスト下層膜、マイクロレンズ用材料、マイクロレンズ上層ないしは下層膜などに適したクリアーコーティング剤として有用である。

Claims (8)

  1. (a)脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル、(b)フッ素原子を含有する(メタ)アクリル酸エステル、及び(c)(c−1)構造中にヒドロキシル基を1個有する(メタ)アクリル酸エステルおよび/又は(c−2)構造中にカルボキシル基を1個有する単官能不飽和基含有化合物を共重合させることによって得られる共重合体(A)。
  2. 共重合体(A)の25℃での屈折率が1.50以下であることを特徴とする請求項1に記載の共重合体(A)。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の共重合体(A)、(B)硬化剤としてメラミン系化合物又はエポキシ樹脂化合物および(C)希釈剤を含有する硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の共重合体(A)100重量部に対する硬化剤(B)の割合が0.1〜200重量部であることを特徴とする請求項3に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 共重合体(A)および硬化剤(B)の両方を合わせた組成物中の濃度が1〜80重量%であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 用途が固体撮像素子用マイクロレンズ用材料であることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 用途が固体撮像素子、液晶ディスプレイ、カラーフィルター保護膜等の電子材料用のクリアーコーティング剤、レジスト下層膜、マイクロレンズ上層ないしは下層膜であることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
  8. 請求項3ないし請求項7のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
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