JP2007114398A - 電子写真用トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】結着樹脂と着色剤と離型剤とを少なくとも含有するコア粒子と、前記コア粒子を被覆するシェル層とを含む構造を有し、コア粒子に含有される結着樹脂の75質量%以上がポリエステル樹脂Aであり、シェル層の75質量%以上がポリエステル樹脂Bであり、ポリエステル樹脂A中及びポリエステル樹脂B中のイソフタル酸量又はドデセニルコハク酸量が式(1)を満たし、且つポリエステル樹脂A及びポリエステル樹脂Bのソルビリティーパラメータ(SP値)が式(2)を満たす電子写真用トナー。
ポリエステル樹脂A中のイソフタル酸量又はドデセニルコハク酸量>ポリエステル樹脂B中のイソフタル酸量又はドデセニルコハク酸量 式(1)
0.15(J/cm3)1/2<(ポリエステル樹脂BのSP値−ポリエステル樹脂AのSP値)<1.7(J/cm3)1/2 式(2)
【選択図】なし
Description
微粒子を付着させたあと、溶剤蒸気により固着させる方法が開示されている(例えば、特許文献7参照。)。しかし、溶剤蒸気や乾燥時に加わる熱により、コアとシェルが相溶してしまい、コア成分がトナー表面に露出してしまう、という問題がある。また、トナー同士が融着し、粗粉の発生や粒度分布が変化するという問題がある。
ビニル系重合体からなる芯粒子を造粒し、芯粒子の表面に、芯粒子を形成する重合体よりもガラス転移温度が高く、より親水性の単量体を重合する方法が開示されている(例えば、特許文献8参照。)。しかし、シェル層を重合する前段階で、芯粒子の内部まで親水性の単量体が浸透してしまうため、コアとシェルの相溶が進んでしまう。また、親水性の重合体を使うため、水相に出やすいためシェル表面に偏在させやすくはなるものの、その親水基のために、帯電環境安定性が悪化し、現像剤寿命が低下する。
しかしながら、コアとシェルの相溶性については開示されておらず、コア層とシェル層の相溶性が高ければコア材料がトナー表面に露出し、逆にコア層とシェル層の相溶性が低ければシェルが脱離するなどの問題が発生するという、トレードオフの関係は崩せない。また、コアとシェルの相溶性が悪いと定着後の画像強度が低下するという問題も生ずる。また、コア層とシェル層の相溶性が低い条件でシェルにTgが80℃以上の樹脂を用いると、定着特性はシェル用樹脂の定着特性の影響が大きくなりトナーとしての低温定着性が悪化する。
特に結着樹脂にポリエステル樹脂を用いて湿式製法によりトナーを作製する場合、ポリエステル樹脂は、スチレンアクリル系樹脂に比べて、エステル基や末端のカルボン酸、水酸基による親水性の影響で、帯電量、帯電の環境安定性を得ることが難しい傾向にある。そのため、コアとシェルの相溶性をより厳しく制御する必要がある。
本発明は、上記課題に対してなされたものであり、トナー内添物の表面への露出やシェル層の脱離などの問題を防止しつつ、低温定着性、画像光沢性、現像剤の長寿命化を両立する電子写真用トナーを提供することを目的とする。
<1> 結着樹脂と着色剤と離型剤とを少なくとも含有するコア粒子と、前記コア粒子を被覆するシェル層とを含む構造を有する電子写真用トナーであって、前記コア粒子に含有される結着樹脂の75質量%以上がポリエステル樹脂Aであり、前記シェル層の75質量%以上がポリエステル樹脂Bであり、前記ポリエステル樹脂A中及び前記ポリエステル樹脂B中のイソフタル酸量が下記式(1)を満たし、且つ前記ポリエステル樹脂A及び前記ポリエステル樹脂Bのソルビリティーパラメータ(SP値)が下記式(2)を満たす電子写真用トナーである。
0.15(J/cm3)1/2<(ポリエステル樹脂BのSP値−ポリエステル樹脂AのSP値)<1.7(J/cm3)1/2 式(2)
0.15(J/cm3)1/2<(ポリエステル樹脂DのSP値−ポリエステル樹脂CのSP値)<1.7(J/cm3)1/2 式(4)
このメカニズムを本発明者らは以下のように推定している。ドデセニルコハク酸は側鎖として長いC−C鎖長が存在するために分子の直線性が低下し、分子間距離が増大することから、相溶性が向上すると考えられる。また、イソフタル酸はメタ位にカルボン酸が位置するため、テレフタル酸に比べて分子の直線性が低下し、分子間距離が増大することから、相溶性が向上すると考えられる。同様にオルトフタル酸はイソフタル酸以上に分子間距離を増大させるが、分子の屈曲性が上がりすぎてホットオフセット性が悪化する、ガラス転移温度が低下する場合があるため、イソフタル酸のほうが好ましい。
一方、シェル層を形成するポリエステル樹脂との相溶性も同様に考えることができ、SP値を離すことでバルクで見ると非相溶ではあるが、界面をミクロに見ると相溶しているという状態を形成し、コア粒子とシェル層との接着性を向上させることができる。また、離型剤とシェル層用樹脂との相溶性も低いため、離型剤がトナーの外部へ露出するのを防止する効果もある。従来は、架橋構造などによりシェル自体の強度を上げることでシェルの脱離を防止していたが、本発明の方法を用いることで、シェル自体の強度を上げる必要がなく、低温定着性や画像の光沢性を向上させることができる。
本発明の第一の電子写真用トナー(以下、本発明の第一のトナーと称することがある。)は、結着樹脂と着色剤と離型剤とを少なくとも含有するコア粒子と、前記コア粒子を被覆するシェル層とを含む構造を有する電子写真用トナーであって、前記コア粒子に含有される結着樹脂の75質量%以上がポリエステル樹脂Aであり、前記シェル層の75質量%以上がポリエステル樹脂Bであり、前記ポリエステル樹脂A中及び前記ポリエステル樹脂B中のイソフタル酸量が下記式(1)を満たし、且つ前記ポリエステル樹脂A及び前記ポリエステル樹脂Bのソルビリティーパラメータ(SP値)が下記式(2)を満たすものである。
0.15(J/cm3)1/2<(ポリエステル樹脂BのSP値−ポリエステル樹脂AのSP値)<1.7(J/cm3)1/2 式(2)
また、シェル層中のポリエステル樹脂B量は85質量%以上が好ましく、95質量%以上がさらに好ましい。
ここで、ポリエステル樹脂A、もしくはポリエステル樹脂Bは、それぞれ、コア粒子もしくはシェル層中に含まれるポリエステル樹脂の総量を示している。例えば、ポリエステル樹脂Aが、ポリエステル樹脂A−1とポリエステル樹脂A−2とからなる場合は、その合計量がポリエステル樹脂Aとなる。SP値についても同様であり、例えば、ポリエステル樹脂Aが、SP値が20(J/cm3)1/2のポリエステル樹脂A−1が80質量%と、SP値が22(J/cm3)1/2のポリエステル樹脂A−2が20質量%とからなる場合は、ポリエステル樹脂AのSP値は、20×0.8+22×0.2で、20.4(J/cm3)1/2となる。イソフタル酸量も同じく、例えば、イソフタル酸を酸成分として50モル%含むポリエステル樹脂A−1が80質量%と、イソフタル酸を含まないポリエステル樹脂A−2が20質量%とからなる場合、ポリエステル樹脂A中のイソフタル酸量は、50×0.8+0×0.2で40モル%と計算される。
本発明の第一のトナーにおいては、ポリエステル樹脂A中のイソフタル酸量とポリエステル樹脂B中のイソフタル酸量との差は15〜85モル%が好ましく、25〜75モル%がさらに好ましい。
なお、参考までに、式(5)で示されるSP値を(J/cm3)1/2に換算する場合には2.046を、SI単位(J/m3)1/2に換算する場合には、2046を乗ずればよい。
また、(ポリエステル樹脂BのSP値−ポリエステル樹脂AのSP値)の値が1.7(J/cm3)1/2よりも大きいと、SP値が離れていることから樹脂のバルクの相溶性が低下するため、現像ストレスなどによりシェル層が脱離したり、定着画像の強度が低下する場合がある。
0.15(J/cm3)1/2<(ポリエステル樹脂DのSP値−ポリエステル樹脂CのSP値)<1.7(J/cm3)1/2 式(4)
また、シェル層中のポリエステル樹脂D量は85質量%以上が好ましく、95質量%以上がさらに好ましい。
本発明の第二のトナーにおいては、ポリエステル樹脂C中のドデセニルコハク酸量とポリエステル樹脂D中のドデセニルコハク酸量との差は5〜50モル%が好ましく、10〜35モル%がさらに好ましい。
また、(ポリエステル樹脂DのSP値−ポリエステル樹脂CのSP値)の値が1.7(J/cm3)1/2より大きいと、SP値が離れていることから樹脂のバルクの相溶性が低下するため、現像ストレスなどによりシェル層が脱離したり、定着画像の強度が低下する場合がある。
−結着樹脂−
本発明に用いられる結着樹脂の一種であるポリエステル樹脂としては、非晶性ポリエステル樹脂が好ましい。ここで「非晶性ポリエステル樹脂」とはDSCチャートにおいて、Tgに対応した吸熱点の他に、結晶融点に対応した吸熱ピークを示さないポリエステル樹脂を意味する。
ポリエステル樹脂に用いるイソフタル酸又はドデセニルコハク酸以外の他のモノマーとしては、特に限定は無く、例えば、高分子データハンドブック : 基礎編」(高分子学会編 : 培風館)に記載されているようなモノマー成分である、従来公知の2価又は3価以上のカルボン酸と、2価又は3価以上のアルコールがある。
3価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等、及びこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステルなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
具体的には、重合温度140〜270℃の間で行うことができ、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合時に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる。モノマーが、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助溶剤として加え溶解させてもよい。
重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪いモノマーが存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪いモノマーと、そのモノマーと重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。前記酸成分とアルコール成分とを反応させる際のモル比(酸成分/アルコール成分)としては、反応条件等によっても異なるため、一概には言えないが、直接重縮合の場合、通常0.9/1から1/0.9である。エステル交換反応の場合は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールなど真空下で脱留可能なモノマーを過剰に用いる場合が多い。
本発明においては、この中でも、チタン系触媒を用いることが好ましい。2種以上併用することもでき、その場合は、ジブチルスズオキシドなどのスズ系触媒を用いることが、帯電性の観点から好ましい。
分子量分布は以下の条件で測定した。GPC装置として、東ソー(株)HLC−8120GPC、SC−8020装置を用い、カラムはTSK gei, SuperHM−H(6.0mmID×15cm×2)を用い、溶離液として和光純薬社製クロマトグラフ用THF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、検量線はA−500、F−1、F−10、F−80、F−380、A−2500、F−4、F−40、F−128、F−700の10サンプルから作製した。また試料解析におけるデータ収集間隔は300msとした。
THF不溶分は、樹脂をTHFに10質量%程度の濃度で加熱溶解させ、メンブランフィルター等で濾過し、フィルター残留分を乾燥し重量を測定することで測定することができる。
コア粒子用樹脂のガラス転移温度は、30〜60℃、シェル層用樹脂のガラス転移温度は、50〜90℃の範囲にあることが好ましい。
ガラス転移温度が低いとトナーの保管性やフィルミングなどが悪化し、ガラス転移温度が高すぎると低温定着性が悪化する。
ここで結着樹脂の損失弾性率は以下のようにして測定される。測定装置は、レオメトリックス社製のレオメーター、商品名「RDA II」(RHIOSシステムver.4.3)を用い、測定用プレートは直径8mmのパラレルプレートを用い、ゼロ点調整温度90℃、プレート間ギャップ3.5mm、昇温速度毎分1℃、初期測定歪み0.01、測定開始温度30℃で、温度上昇と共に検出トルクが10gcm程度になるように歪みを適宜調節し、最大歪みを20%までとし、検出トルクが測定保証値の下限を下回った時点で測定終了とした。
また、本発明に用いられるポリエステル樹脂は、軟化点が80〜140℃であることが好ましく、より好ましくは95〜135℃である。ポリエステル樹脂の軟化点が80℃未満であると、定着後及び保管時のトナー及びトナーの画像安定性が悪化する場合がある。一方、軟化点が140℃を超えると、低温定着性が悪化してしまう場合がある。
本発明において、ポリエステル樹脂の軟化点は、フローテスター(島津社製: CFT−500C)を用いて、サンプル量:1.05g、予熱:65℃で300sec,プランジャー圧力:0.980665MPa,ダイサイズ:1mmφ,昇温速度:1.0℃/minの条件下で測定された、溶融開始温度と溶融終了温度との中間温度を指す。
酸由来構成成分は、脂肪族ジカルボン酸が望ましく特に直鎖型のカルボン酸が望ましい。直鎖型のカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸、など、或いはその低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられる。中でも、炭素数6から10のものが結晶融点や帯電性の観点から好ましい。結晶性を高めるためには、これら直鎖型のジカルボン酸を、酸構成成分の95モル%以上用いることが好ましく、98モル%以上用いることがより好ましい。
前記スルホン酸基を持つジカルボン酸は、顔料等の色材の分散を良好にできる点で有効である。また樹脂全体を水に乳化或いは懸濁して、トナー母粒子を微粒子に作製する際に、スルホン酸基があれば、後述するように、界面活性剤を使用しないで乳化或いは懸濁が可能である。このようなスルホン基を持つジカルボン酸としては、例えば、2−スルホテレフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、スルホコハク酸ナトリウム塩等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級アルキルエステル、酸無水物等も挙げられる。これらの中でも、コストの点で、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩等が好ましい。前記スルホン酸基を持つジカルボン酸の含有量は0.1から2.0モル%であることが好ましく、0.2から1.0モル%であることが好ましい。含有量が2モル%よりも多いと、帯電性が悪化する。尚、本発明において「構成モル%」とは、ポリエステル樹脂における各構成成分(酸由来構成成分、アルコール由来構成成分)をそれぞれ1単位(モル)したときの百分率を指す。
アルコール構成成分としては脂肪族ジアルコールが望ましく、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9―ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ドデカンジオール、1,12−ウンデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、などが挙げられ、中でも炭素数2から10のものが結晶融点や帯電性の観点から好ましい。結晶性を高めるためには、これら直鎖型のジアルコールを、アルコール構成成分の95モル%以上用いることが好ましく、98モル%以上用いることがより好ましい。
結着樹脂中のポリエステル樹脂Eの含有量は、本発明の第一及び第二のトナー共に0〜30質量%が好ましく、2〜15質量%がさらに好ましい。結晶性ポリエステル樹脂の添加量が多いと、結晶性ポリエステル樹脂のドメインサイズが大きくなりトナー表面に露出しやすくなるため、トナー粉体流動性の低下や帯電性の悪化を生じることがある。
本発明においては、前記追加微粒子を添加する操作によって、コアシェル構造を形成する。前記追記微粒子の主成分となる結着樹脂が、シェル層用樹脂である。この方法を用いれば、融合工程において、温度、攪拌数、pHなどの調整により、トナー形状制御を簡単に行うことができる。
加熱温度としては、樹脂のTg以上であれば問題は無い。また加熱の時間としては、合一が十分に為される程度行えばよく、0.2〜10時間程度行えばよい。その後、樹脂のTg以下まで降温して、粒子を固化する際、降温速度によって粒子形状及び表面性が変化する。例えば、早い速度で降温した場合には球形化及び表面が平滑化しやすく、逆にゆっくり降温した場合は、粒子形状が不定形化し、粒子表面に凹凸が生じやすい。そのため、少なくとも0.5℃/分以上の速度で、好ましくは1.0℃/分以上の速度で樹脂のTg以下まで降温するのが好ましい。
樹脂を溶解させる有機溶媒(樹脂溶解溶媒)としては、例えば、蟻酸エステル類、酢酸エステル類、酪酸エステル類、ケトン類、エーテル類、ベンゼン類、ハロゲン化炭素類が挙げられる。具体的には、蟻酸、酢酸、酪酸等のメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル等エステル類、アセトン、MEK、MPK、MIPK、MBK、MIBK等のメチルケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、トルエン、キシレン、ベンゼン等の複素環置換体類、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン等のハロゲン化炭素類などを単独であるいは2種以上組合せて用いることが可能であるが、入手し易さや脱溶剤時の回収容易性、環境への配慮の点から、低沸点溶媒の酢酸エステル類やメチルケトン類、エーテル類が通常好ましく用いられ、特に、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸、酢酸エチル、酢酸ブチルが好ましい。前記有機溶媒は、樹脂微粒子中に残存すると、微量でもVOC原因物質となるため揮発性の比較的高いものを用いることが好ましい。
前記分散剤としては、界面活性剤も用いられる。前記界面活性剤の例としては、後述する着色剤分散液に用いられるものと同様のものを使用することができる。例えば、サポニンなどの天然界面活性成分の他に、アルキルアミン塩酸・酢酸塩類、4級アンモニウム塩類、グリセリン類等のカチオン系界面活性剤、脂肪酸石けん類、硫酸エステル類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、スルホン酸塩類、リン酸、リン酸エステル、スルホコハク酸塩類等のアニオン系界面活性剤などが挙げられ、アニオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤が好ましく用いられる。
前記乳化液のpHを調整するために、中和剤を添加してもよい。前期中和剤としては、硝酸、塩酸、水酸化ナトリウム、アンモニアなど一般の酸、アルカリを用いることができる。
前記乳化液から有機溶媒を除去する方法としては、乳化液を常温もしくは加熱下で有機溶剤を揮発させる方法、これに減圧を組み合わせる方法が好ましく用いられる。
融点が60℃未満ではワックスの変化温度が低すぎ、耐ブロッキング性が劣ったり、複写機内温度が高まった時に現像性が悪化したりする。120℃を超える場合には、ワックスの変化温度が高すぎ、高温での定着を行えばいいが、省エネルギーの観点で望ましくない。また、50mPasより高い溶融粘度ではトナーからの溶出が弱く、定着剥離性が不十分となってしまう。
一般に高分子量化すれば融点とともに吸熱開始温度も上昇するが、このやり方ではワックス本来の低溶融温度と、低粘度をそこなってしまう。よってワックスの分子量分布のうち、これら低分子量のものだけを選別してのぞくことが有効であるが、この方法として、分子蒸留、溶剤分別、ガスクロマトグラフ分別等の方法がある。
キャリアの被膜樹脂としては前記窒素含有樹脂の中から2種以上を組み合わせて使用してもよい。また前記窒素含有樹脂と窒素を含有しない樹脂とを組み合わせて使用してもよい。また前記窒素含有樹脂を微粒子状にし、窒素を含有しない樹脂中に分散して使用してもよい。特にウレア樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂は負帯電性が高く、また樹脂硬度が高いため被膜樹脂の剥がれなどによる帯電量の低下を抑制することができ好ましい。
上記方法により形成される樹脂被膜層の平均膜厚は、通常0.1〜10μm、好ましくは0.2〜5μmの範囲である。
前記二成分現像剤における本発明の電子写真用トナーと上記キャリアとの混合比(重量比)としては、トナー:キャリア=1:100〜30:100程度の範囲であり、3:100〜20:100程度の範囲がより好ましい。
本発明のトナーの作製方法としては、下記の樹脂微粒子分散液、着色剤粒子分散液、離型剤粒子分散液をそれぞれ調製し、これらを所定の割合で攪拌・混合しながら、金属塩凝集剤を添加しイオン的に中和させて凝集粒子を形成する。次いで、無機水酸化物を添加して系中のpHを弱酸性から中性域に調製した後、前記樹脂微粒子のガラス転移点以上の温度に加熱して融合及び合一する。反応終了後、充分な洗浄、固液分離乾燥の工程を経て所望のトナーを得る。以下、それぞれの調整方法を説明する。
分子量分布は以下の条件で行った。東ソー(株)HLC−8120GPC、SC−8020装置を用い、カラムはTSK gei, SuperHM−H(6.0mmID×15cm×2)を用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/分、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、検量線はA−500、F−1、F−10、F−80、F−380、A−2500、F−4、F−40、F−128、F−700の10サンプルから作製した。また試料解析におけるデータ収集間隔は300msとした。
示差走査熱量計(マックサイエンス社製:DSC3110、熱分析システム001)(以下「DSC」と略記する)を用いて、0から150℃まで10℃/分で昇温し、150℃で5分間ホールドし、150℃から0℃まで液体窒素を用いて−10℃/分で降温し、0℃で5分間ホールドし、再度0℃から150まで10℃/分で昇温して得られた、2度目の昇温時の吸熱曲線から解析したオンセット温度をTgとした。
JIS−K0070:92に従ってアセトン−トルエン混合溶液を用いて電位差滴定法により測定した。
マイクロトラックUPAにて測定した。
日科機社製マルチサイザーIIを用いて、アパーチャー径:50μmで、アイソトンを希釈液として測定濃度10%で測定した。また、粒度分布は、マルチサイザーIIを用いて測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(分割数:1.26〜50.8μmまでを16チャンネルに、logスケールで0.1間隔となるように分割する。具体的には、チャンネル1が1.26μm以上1.59μm未満、チャンネル2が1.59μm以上2.00μm未満、チャンネル3が2.00μm以上2.52μm未満・・・、とし、左側の下限数値のlog値が(log1.26=)0.1、(log1.59=)0.2、(log2.00=)0.3、・・・、1.6となるように分割した。)に対して、体積、数をそれぞれ小粒径側から累積分布を引いて、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16p、累積50%となる粒径を体積D50v(体積平均粒径)、数D50p、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84pと定義する。
粒度分布GSD(vol)upは以下のようにして算出される。
GSD(vol)up=(D84v/D50v)1/2
また、粒度分布GSD(pop)downは以下のようにして算出される。
GSD(pop)down=(D50p/D16p)1/2
トナー中の樹脂のSP値は、以下のようにして求めた。
95mm径の桐山ロート用濾紙(No5C)に、トナー3.000gを乗せ、スパチュラーでトナーをろ紙全体に広げ、ピンセットを用いてろ紙をつまみ上げ、ろ紙を裏返し、ろ紙からのトナーの脱離が目視で確認できなくなるまでピンセットを指ではじき、ろ紙上の余分なトナーを除去する。このとき、測定しておいたトナー付着前後の濾紙の重さから、付着したトナーの量を算出する。このトナー重量をTw1(g)とする。
95mm径のブフナー型桐山ロートと吸引ロートとポータブルアスピレーター(「MDA−050」、アルバック機工)からなる濾過装置を用意し、新品の濾紙をロートにセットし、吸引しながら酢酸エチルで濾紙をなじませる。一旦吸引を停止して、トナーを付着させた濾紙を、なじませた濾紙に重なるようにロートにセットし、その上からさらに新品の濾紙を載せ、吸引しながら45℃に熱した酢酸エチルを100g加える。
濾過された酢酸エチル溶液を蒸発乾固させて、酢酸エチルに溶解している樹脂の重量を測定する。この樹脂分をTw2(g)とする。Tw2/Tw1の値が0.05(5質量%)になるまで45℃の酢酸エチルを追加してろ過する。この方法で、Tw2/Tw1が0.05になる酢酸エチル量を算出する。この酢酸エチル量をAc1(g)とする。同様にしてTw2/Tw1が0.10になる酢酸エチル量を算出する。この酢酸エチル量をAc2(g)とする。改めてトナーを準備しなおし、ロートにセットした後、45℃に過熱した酢酸エチルAc1(g)によりろ過し、得られたろ液は廃棄し、続けて45℃に過熱した酢酸エチル(Ac2(g)−Ac1(g))によりろ過し、得られたろ液を蒸発乾固する。この溶解分は、トナーの極表面付近の溶解物であり、シェルを構成する材料とみなすことができる。これをH1−NMRにて組成分析し、樹脂構成モノマーを推定する。NMR測定はJEOL EX−400FT−NMRスペクトロメータ(399.65MHz)を用いて測定し、化学シフトは、クロロホルム−d中のクロロホルムを基準とした。推定されたモノマー構成から、前記Fedorsの方法によりSP値を算出する。NMRを測定する前には、ゴミを除去するために、メンブランフィルターにてろ過をしておく。これがシェル材料のSP値である。
次に、上記と同様の操作で、Tw2/Tw1が0.5になるまで45℃酢酸エチルで溶解する。ここで濾紙上に残ったトナー成分中の樹脂分をNMR測定してモノマー構成を求め、SP値を算出する。この樹脂成分はトナー表面成分が除去された、コア構成成分とみなすことができる。
このようにして、コア構成樹脂とシェル構成樹脂のSP値を算出する。
形状係数SF1は、SF1=(ML2/A)×(π/4)×100(ML:トナー粒子の絶対最大長、A:トナー粒子の投影面積)を指す。前記SF1は、スライドガラス上に散布したトナーの光学顕微鏡をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個以上のトナー粒子の最大長と投影面積を求め、上記式によって計算し、その平均値とした。
トナー10gをクロロホルム190gに溶解した溶解液を、試験管にそれぞれ10gずつ入れ、アルミホイルでフタをする。このとき、遠心分離機内でのバランスを取るために、それぞれ試験管を含めた重さが同じになるように試料量を微調整しておく。試料を入れた試験管を、遠心分離機(「H−18」、株式会社コクサン)で、3500rpmで15分間遠心分離し、得られた上澄み液を採取する。採取した上澄み液を乾燥して得られた乾固物を、0.01mgまで秤量できる天秤(「AT−200」、メトラートレド株式会社)で、250.0mg秤量し、25mlメスフラスコに入れ、クロロホルム5mlを加えて溶解する。溶解後、メスフラスコの標線までキシレンを加えて希釈してサンプルを調整し、高周波誘導結合プラズマ発光分析装置(IPC−AES、セイコー電子工業(株)社製、SPS1200VR)を用いて、回折格子:主分光器3600本/mm、スリット:入射20μm、出射40μm、ホトマル:R306、トーチ:有機溶媒用トーチ、ネブライザー:グラスコンセントリック、アルゴンガス流量:プラズマガス18リッター/分、補助ガス1.8リッター/分、キャリアーガス0.11MPa、RFパワー:1.8kW、分析波長:334.9nm、測光高さ:15mm、積分時間:1秒、積分回数3回、の条件で、チタン標準溶液は、Conostan社製Metallo−Organic Standard(5000μg/g)を用いて定量した。
トナー水分量(トナー乾燥後水分量)は下記方法により測定した。
トナー3gをプラスチック皿に秤量し、温度30℃、湿度20RH%の恒温槽内で12時間放置した後、恒温槽の湿度を80RH%に上げて、さらに48時間放置した。調湿後のトナーを恒温槽から取り出したらすぐに水分率計(「HB43」、メトラートレド株式会社)にて、トナー全量を用いて、加熱温度150℃にて水分量を測定した。なお、恒温槽から取り出し水分率計のところまで移動する時間がかかる場合には、トナーをチャック付き袋に入れるなどして、トナーの水分量が変化しないように留意する。ここでの水分量とは、トナー中に残存している水分の量を指し、トナー1g中に0.1gの水が残存している場合は、水分量10%と定義する。
シアン顔料(大日精化社製:ECB−301) 200質量部
アニオン系界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンSC) 20質量部
(有効成分として、着色剤に対して10質量%)
イオン交換水 780質量部
上記成分をすべて投入した時に液面の高さが容器の高さの1/3程度になるような大きさのステンレス容器に、イオン交換水を280質量部とアニオン系界面活性剤20質量部とを入れ充分に界面活性剤を溶解させた後、顔料すべてを投入し、攪拌機を用いて濡れていない顔料がなくなるまで攪拌するとともに、充分に脱泡させた。脱泡後に残りのイオン交換水を加え、ホモジナイザー(LKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて、5000回転で10分間分散した後、攪拌器で1昼夜攪拌させて脱泡した。脱泡後、再度ホモジナイザーを用いて、6000回転で10分間分散した後、攪拌器で1昼夜攪拌させて脱泡した。続けて、分散液を高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン社製、HJP30006)を用いて、圧力240MPaで分散した。分散は、トータルしこみ量と装置の処理能力から換算して25パス相当おこなった。得られた分散液を72時間放置した後の上澄み液を採取し、イオン交換水を加えて、固形分濃度を15質量%に調整した。得られた着色剤分散液の平均粒径D50は115nmであった。分散液の平均粒径D50はマイクロトラックにて5回測定した内の、最大値と最小値を除いた3回の測定値の平均値を用いた。
シアン着色剤分散液の調整で、着色剤をマゼンタR122顔料(大日精化社製:ECR−186Y)に変更した以外は同様にしてマゼンタ着色剤分散液を得た。体積平均粒径D50vは121nmであった。
シアン着色剤分散液の調整で、着色剤をイエローY74顔料(クラリアントジャパン社製:Hansa Brill.Yellow 5GX03)に変更した以外は同様にしてイエロー着色剤分散液を得た。体積平均粒径D50vは138nmであった。
シアン着色剤分散液の調整で、着色剤をカーボンブラック(キャボット社製:リーガル330)に変更した以外は同様にしてクロ着色剤分散液を得た。体積平均粒径D50vは105nmであった。
ポリアルキレンワックス 270質量部
(日本精鑞社製、HNP−9、融点78℃、180℃粘度2.5mPa・s)
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンRK) 8.4質量部
(有効成分として、離型剤に対して3.0質量%)
イオン交換水 721.6質量部
上記成分をホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で95℃に加熱しながら十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザー(ゴーリン社製、ゴーリンホモジナイザー)で分散処理し、離型剤分散液を得た。体積平均粒径D50は225nmであった。その後イオン交換水を加えて固形分濃度を25.0質量%に調整した。
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物 310質量部
(三洋化成工業(株)社製、ニューポールBP−3P)
シクロヘキサンジメタノール(試薬) 28.8質量部
テレフタル酸(試薬) 89.7質量部
イソフタル酸(試薬) 59.8質量部
シクロヘキサンジカルボン酸 17.4質量部
上記成分を、攪拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えた反応容器に入れ、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、チタンテトラブトキサイド(試薬)0.1質量部を投入して、窒素ガス気流下約180℃で約8時間撹拌反応させた。さらに、チタンテトラブトキサイド(試薬)0.2質量部を投入して、温度を約220℃に上げて約6.0時間撹拌反応させた後、反応容器内を10.0mmHgまで減圧し、減圧下で約6.0時間攪拌反応させて、淡黄色透明な非晶性ポリエステル樹脂1Aを得た。DSCによるTgが52℃、GPCによるMwが12000、Mnが4700、9KOHmg/g、Fedors法により計算されるSP値は20.7(J/cm3)1/2であった。
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物 315質量部
(三洋化成工業(株)社製、ニューポールBPE−20)
テレフタル酸(試薬) 132.9質量部
シクロヘキサンジカルボン酸 34.8質量部
上記成分を用い、非晶性ポリエステル樹脂1Aの合成と同様の合成法にて、ほぼ透明な非晶性ポリエステル樹脂2Aを得た。DSCによるTgが61℃、GPCによるMwが11000、Mnが4200、11KOHmg/g、Fedors法により計算されるSP値は21.4(J/cm3)1/2であった。
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物 275質量部
(三洋化成工業(株)社製、ニューポールBP−2P)
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物 63質量部
(三洋化成工業(株)社製、ニューポールBPE−20)
テレフタル酸(試薬) 116質量部
シクロヘキサンジカルボン酸 52質量部
上記成分を用い、非晶性ポリエステル樹脂1Aの合成と同様の合成法にて、ほぼ透明な非晶性ポリエステル樹脂3Aを得た。DSCによるTgが62℃、GPCによるMwが13000、Mnが4900、9KOHmg/g、Fedors法により計算されるSP値は20.9(J/cm3)1/2であった。
1,8−オクタンジカルボン酸(試薬) 315質量部
1,9−ノナンジオール(試薬) 132.9質量部
上記成分を、攪拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えた反応容器に入れ、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、チタンテトラブトキサイド(試薬)0.2質量部を投入して、窒素ガス気流下約170℃で約10時間撹拌反応させた。さらに、温度を約220℃に上げて、チタンテトラブトキサイド(試薬)0.1質量部を加え、反応容器内を10.0mmHgまで減圧し、減圧下で約10時間攪拌反応させて、結晶性ポリエステル樹脂1Aを得た。DSCによる融点が67℃、GPCによるMwが18000、Mnが6800、酸価が7KOHmg/g、Fedors法により計算されるSP値は18.6(J/cm3)1/2であった。
1,10−デカンジカルボン酸(試薬) 315質量部
1,9−ノナンジオール(試薬) 132.9質量部
上記成分を用い、結晶性ポリエステル樹脂1Aの合成と同様の方法にて、結晶性ポリエステル樹脂2Aを得た。DSCによる融点が67℃、GPCによるMwが18000、Mnが6800、酸価が7KOHmg/g、Fedors法により計算されるSP値は18.4(J/cm3)1/2であった。
得られた非晶性ポリエステル樹脂1Aを、キャビトロンCD1010(株式会社ユーロテック製)を高温高圧型に改造した分散機を用いて分散した。イオン交換水79質量%、アニオン系界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK)が1質量%(有効成分として)、非晶性樹脂の濃度が20質量%の組成比で、アンモニアによりpHを8.5に調整し、回転子の回転速度が60Hz、圧力が5Kg/cm2、熱交換器による加熱140℃、の条件でキャビトロンを運転し、平均粒径260nmの非晶性ポリエステル樹脂分散液1Aを得た。
得られた非晶性ポリエステル樹脂2Aを、非晶性ポリエステル樹脂分散液1Aの調整と同様の方法にて分散し、平均粒径250nmの非晶性ポリエステル樹脂分散液2Aを得た。
得られた非晶性ポリエステル樹脂3Aを、非晶性ポリエステル樹脂分散液1Aの調整と同様の方法にて分散し、平均粒径270nmの非晶性ポリエステル樹脂分散液3Aを得た。
結晶性ポリエステル樹脂1Aの200質量部を蒸留水800質量部中に入れ、85℃に加熱後、アンモニアにてpH9.0に調整し、アニオン系界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK)0.4質量部(有効成分として)を加え、85℃に加熱しながら、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、8000rpmで7分間分散し、結晶性ポリエステル樹脂分散液1Aを得た。平均粒径は230nmであった。
結晶性ポリエステル樹脂2Aの200質量部を蒸留水800質量部中に入れ、85℃に加熱後、アンモニアにてpH9.0に調整し、アニオン系界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK)0.4質量部(有効成分として)を加え、85℃に加熱しながら、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、8000rpmで7分間分散し、結晶性ポリエステル樹脂分散液2Aを得た。平均粒径は280nmであった。
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物 345質量部
(三洋化成工業(株)社製、ニューポールBP−2P)
テレフタル酸(試薬) 132.8質量部
ドデセニルコハク酸無水物(試薬) 53.3質量部
上記成分を、攪拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えた反応容器に入れ、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、チタンテトラブトキサイド(試薬)0.1質量部を投入して、窒素ガス気流下約180℃で約8時間撹拌反応させた。さらに、チタンテトラブトキサイド(試薬)0.2質量部を投入して、温度を約220℃に上げて約6.0時間撹拌反応させた後、反応容器内を10.0mmHgまで減圧し、減圧下で約8.0時間攪拌反応させて、淡黄色透明な非晶性ポリエステル樹脂1Bを得た。DSCによるTgが57℃、GPCによるMwが14000、Mnが6000、酸化が10KOHmg/g、Fedors法により計算されるSP値は20.7(J/cm3)1/2であった。
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物 315質量部
(三洋化成工業(株)社製、ニューポールBPE−20)
テレフタル酸(試薬) 132.9質量部
シクロヘキサンジカルボン酸 34.8質量部
上記成分を用い、非晶性ポリエステル樹脂1Bの合成と同様の合成法にて、ほぼ透明な非晶性ポリエステル樹脂2Bを得た。DSCによるTgが61℃、GPCによるMwが11000、Mnが4200、11KOHmg/g、Fedors法により計算されるSP値は21.4(J/cm3)1/2であった。
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物 275質量部
(三洋化成工業(株)社製、ニューポールBP−2P)
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物 63質量部
(三洋化成工業(株)社製、ニューポールBPE−20)
テレフタル酸(試薬) 116質量部
シクロヘキサンジカルボン酸 52質量部
上記成分を用い、非晶性ポリエステル樹脂1Bの合成と同様の合成法にて、ほぼ透明な非晶性ポリエステル樹脂3Bを得た。DSCによるTgが62℃、GPCによるMwが13000、Mnが4900、9KOHmg/g、Fedors法により計算されるSP値は20.9(J/cm3)1/2であった。
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物 388質量部
(三洋化成工業(株)社製、ニューポールBP−3P)
テレフタル酸(試薬) 116質量部
シクロヘキサンジカルボン酸(試薬) 52質量部
上記成分を用い、非晶性ポリエステル樹脂1Bの合成と同様の合成法にて、ほぼ透明な非晶性ポリエステル樹脂4Bを得た。DSCによるTgが57℃、GPCによるMwが12000、Mnが4800、11KOHmg/g、Fedors法により計算されるSP値は20.6(J/cm3)1/2であった。
1,8−オクタンジカルボン酸(試薬) 315質量部
1,9−ノナンジオール(試薬) 132.9質量部
上記成分を、攪拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備えた反応容器に入れ、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、チタンテトラブトキサイド(試薬)0.2質量部を投入して、窒素ガス気流下約170℃で約10時間撹拌反応させた。さらに、温度を約220℃に上げて、チタンテトラブトキサイド(試薬)0.1質量部を加え、反応容器内を10.0mmHgまで減圧し、減圧下で約10時間攪拌反応させて、結晶性ポリエステル樹脂1Bを得た。DSCによる融点が67℃、GPCによるMwが18000、Mnが6800、酸価が7KOHmg/g、Fedors法により計算されるSP値は18.6(J/cm3)1/2であった。
1,10−デカンジカルボン酸(試薬) 315質量部
1,9−ノナンジオール(試薬) 132.9質量部
上記成分を用い、結晶性ポリエステル樹脂1Bの合成と同様の方法にて、結晶性ポリエステル樹脂2Bを得た。DSCによる融点が67℃、GPCによるMwが18000、Mnが6800、酸価が7KOHmg/g、Fedors法により計算されるSP値は18.4(J/cm3)1/2であった。
得られた非晶性ポリエステル樹脂1Bを、キャビトロンCD1010(株式会社ユーロテック製)を高温高圧型に改造した分散機を用いて分散した。イオン交換水79質量%、アニオン系界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK)が1質量%(有効成分として)、非晶性樹脂の濃度が20質量%の組成比で、アンモニアによりpHを8.5に調整し、回転子の回転速度が60Hz、圧力が5Kg/cm2、熱交換器による加熱140℃、の条件でキャビトロンを運転し、平均粒径260nmの非晶性ポリエステル樹脂分散液1Bを得た。
得られた非晶性ポリエステル樹脂2Bを、非晶性ポリエステル樹脂分散液1Bの調整と同様の方法にて分散し、平均粒径250nmの非晶性ポリエステル樹脂分散液2Bを得た。
得られた非晶性ポリエステル樹脂3Bを、非晶性ポリエステル樹脂分散液1Bの調整と同様の方法にて分散し、平均粒径270nmの非晶性ポリエステル樹脂分散液3Bを得た。
得られた非晶性ポリエステル樹脂4Bを、非晶性ポリエステル樹脂分散液1Bの調整と同様の方法にて分散し、平均粒径270nmの非晶性ポリエステル樹脂分散液4Bを得た。
結晶性ポリエステル樹脂1Bの200質量部を蒸留水800質量部中に入れ、85℃に加熱後、アンモニアにてpH9.0に調整し、アニオン系界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK)0.4質量部(有効成分として)を加え、85℃に加熱しながら、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、8000rpmで7分間分散し、結晶性ポリエステル樹脂分散液1Bを得た。平均粒径は230nmであった。
結晶性ポリエステル樹脂2Bの200質量部を蒸留水800質量部中に入れ、85℃に加熱後、アンモニアにてpH9.0に調整し、アニオン系界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK)0.4質量部(有効成分として)を加え、85℃に加熱しながら、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、8000rpmで7分間分散し、結晶性ポリエステル樹脂分散液2Bを得た。平均粒径は280nmであった。
非晶性ポリエステル樹脂分散液2A 210質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 1.05質量部(有効成分として0.63質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を混合した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを3.0にして、追加微粒子1Aを調整した。
非晶性ポリエステル樹脂分散液3A 210質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 1.05質量部(有効成分として0.63質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を混合した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを3.0にして、追加微粒子2Aを調整した。
非晶性ポリエステル樹脂分散液2B 210質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 1.05質量部(有効成分として0.63質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を混合した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを3.0にして、追加微粒子1Bを調整した。
非晶性ポリエステル樹脂分散液3B 210質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 1.05質量部(有効成分として0.63質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を混合した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを3.0にして、追加微粒子2Bを調整した。
イオン交換水 225質量部
非晶性ポリエステル樹脂分散液1A 423.4質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
結晶性ポリエステル樹脂分散液1A 8.6質量部
(結晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 2.14質量部(有効成分として1.28質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、
シアン着色剤分散液 55質量部
離型剤分散液 61.8質量部
を投入し、5分間保持した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを2.7に調整した。
攪拌機、マントルヒーターをはずし、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、3000rpmで分散しながら、
ポリ塩化アルミニウム 0.33質量部
0.1質量%硝酸水溶液 37.5質量部
の混合溶液を、そのうちの1/2を添加した後、分散回転数を5000rpmにして、残りの1/2を1分間かけて添加し、分散回転数を6500rpmにして、泡を巻き込まないように注意しながら6分間分散した。
イオン交換水 225質量部
非晶性ポリエステル樹脂分散液1A 423.4質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
結晶性ポリエステル樹脂分散液1A 8.6質量部
(結晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 2.14質量部(有効成分として1.28質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、
シアン着色剤分散液 55質量部
離型剤分散液 61.8質量部
を投入し、5分間保持した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを2.7に調整した。
攪拌機、マントルヒーターをはずし、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、3000rpmで分散しながら、
ポリ塩化アルミニウム 0.33質量部
0.1質量%硝酸水溶液 37.5質量部
の混合溶液を、そのうちの1/2を添加した後、分散回転数を5000rpmにして、残りの1/2を1分間かけて添加し、分散回転数を6500rpmにして、泡を巻き込まないように注意しながら6分間分散した。
イオン交換水 225質量部
非晶性ポリエステル樹脂分散液1A 335質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
結晶性ポリエステル樹脂分散液1A 97質量部
(結晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 2.14質量部(有効成分として1.28質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、
シアン着色剤分散液 55質量部
離型剤分散液 61.8質量部
を投入し、5分間保持した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを2.7に調整した。
攪拌機、マントルヒーターをはずし、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、3000rpmで分散しながら、
ポリ塩化アルミニウム 0.33質量部
0.1質量%硝酸水溶液 37.5質量部
の混合溶液を、そのうちの1/2を添加した後、分散回転数を5000rpmにして、残りの1/2を1分間かけて添加し、分散回転数を6500rpmにして、泡を巻き込まないように注意しながら6分間分散した。
イオン交換水 225質量部
非晶性ポリエステル樹脂分散液1A 270質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
結晶性ポリエステル樹脂分散液2A 162質量部
(結晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 2.14質量部(有効成分として1.28質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、
シアン着色剤分散液 55質量部
離型剤分散液 61.8質量部
を投入し、5分間保持した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを2.7に調整した。
攪拌機、マントルヒーターをはずし、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、3000rpmで分散しながら、
ポリ塩化アルミニウム 0.33質量部
0.1質量%硝酸水溶液 37.5質量部
の混合溶液を、そのうちの1/2を添加した後、分散回転数を5000rpmにして、残りの1/2を1分間かけて添加し、分散回転数を6500rpmにして、泡を巻き込まないように注意しながら6分間分散した。
イオン交換水 225質量部
非晶性ポリエステル樹脂分散液3A 432質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 2.14質量部(有効成分として1.28質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、
シアン着色剤分散液 55質量部
離型剤分散液 61.8質量部
を投入し、5分間保持した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを2.7に調整した。
攪拌機、マントルヒーターをはずし、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、3000rpmで分散しながら、
ポリ塩化アルミニウム 0.33質量部
0.1質量%硝酸水溶液 37.5質量部
の混合溶液を、そのうちの1/2を添加した後、分散回転数を5000rpmにして、残りの1/2を1分間かけて添加し、分散回転数を6500rpmにして、泡を巻き込まないように注意しながら6分間分散した。
イオン交換水 225質量部
非晶性ポリエステル樹脂分散液3A 335質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
結晶性ポリエステル樹脂分散液1A 97質量部
(結晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 2.14質量部(有効成分として1.28質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、
シアン着色剤分散液 55質量部
離型剤分散液 61.8質量部
を投入し、5分間保持した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを2.7に調整した。
攪拌機、マントルヒーターをはずし、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、3000rpmで分散しながら、
ポリ塩化アルミニウム 0.33質量部
0.1質量%硝酸水溶液 37.5質量部
の混合溶液を、そのうちの1/2を添加した後、分散回転数を5000rpmにして、残りの1/2を1分間かけて添加し、分散回転数を6500rpmにして、泡を巻き込まないように注意しながら6分間分散した。
イオン交換水 225質量部
非晶性ポリエステル樹脂分散液1A 233.3質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
結晶性ポリエステル樹脂分散液2A 198.7質量部
(結晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 2.14質量部(有効成分として1.28質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、
シアン着色剤分散液 55質量部
離型剤分散液 61.8質量部
を投入し、5分間保持した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを2.7に調整した。
攪拌機、マントルヒーターをはずし、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、3000rpmで分散しながら、
ポリ塩化アルミニウム 0.33質量部
0.1質量%硝酸水溶液 37.5質量部
の混合溶液を、そのうちの1/2を添加した後、分散回転数を5000rpmにして、残りの1/2を1分間かけて添加し、分散回転数を6500rpmにして、泡を巻き込まないように注意しながら6分間分散した。
イオン交換水 225質量部
非晶性ポリエステル樹脂分散液1B 432質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 2.14質量部(有効成分として1.28質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、
シアン着色剤分散液 55質量部
離型剤分散液 61.8質量部
を投入し、5分間保持した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを2.7に調整した。
攪拌機、マントルヒーターをはずし、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、3000rpmで分散しながら、
ポリ塩化アルミニウム 0.33質量部
0.1質量%硝酸水溶液 37.5質量部
の混合溶液を、そのうちの1/2を添加した後、分散回転数を5000rpmにして、残りの1/2を1分間かけて添加し、分散回転数を6500rpmにして、泡を巻き込まないように注意しながら6分間分散した。
イオン交換水 225質量部
非晶性ポリエステル樹脂分散液1B 432質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 2.14質量部(有効成分として1.28質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、
シアン着色剤分散液 55質量部
離型剤分散液 61.8質量部
を投入し、5分間保持した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを2.7に調整した。
攪拌機、マントルヒーターをはずし、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、3000rpmで分散しながら、
ポリ塩化アルミニウム 0.33質量部
0.1質量%硝酸水溶液 37.5質量部
の混合溶液を、そのうちの1/2を添加した後、分散回転数を5000rpmにして、残りの1/2を1分間かけて添加し、分散回転数を6500rpmにして、泡を巻き込まないように注意しながら6分間分散した。
イオン交換水 225質量部
非晶性ポリエステル樹脂分散液1B 335質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
結晶性ポリエステル樹脂分散液1B 97質量部
(結晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 2.14質量部(有効成分として1.28質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、
シアン着色剤分散液 55質量部
離型剤分散液 61.8質量部
を投入し、5分間保持した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを2.7に調整した。
攪拌機、マントルヒーターをはずし、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、3000rpmで分散しながら、
ポリ塩化アルミニウム 0.33質量部
0.1質量%硝酸水溶液 37.5質量部
の混合溶液を、そのうちの1/2を添加した後、分散回転数を5000rpmにして、残りの1/2を1分間かけて添加し、分散回転数を6500rpmにして、泡を巻き込まないように注意しながら6分間分散した。
イオン交換水 225質量部
非晶性ポリエステル樹脂分散液1B 270質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
結晶性ポリエステル樹脂分散液2B 162質量部
(結晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 2.14質量部(有効成分として1.28質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、
シアン着色剤分散液 55質量部
離型剤分散液 61.8質量部
を投入し、5分間保持した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを2.7に調整した。
攪拌機、マントルヒーターをはずし、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、3000rpmで分散しながら、
ポリ塩化アルミニウム 0.33質量部
0.1質量%硝酸水溶液 37.5質量部
の混合溶液を、そのうちの1/2を添加した後、分散回転数を5000rpmにして、残りの1/2を1分間かけて添加し、分散回転数を6500rpmにして、泡を巻き込まないように注意しながら6分間分散した。
イオン交換水 225質量部
非晶性ポリエステル樹脂分散液4B 432質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 2.14質量部(有効成分として1.28質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、
シアン着色剤分散液 55質量部
離型剤分散液 61.8質量部
を投入し、5分間保持した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを2.7に調整した。
攪拌機、マントルヒーターをはずし、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、3000rpmで分散しながら、
ポリ塩化アルミニウム 0.33質量部
0.1質量%硝酸水溶液 37.5質量部
の混合溶液を、そのうちの1/2を添加した後、分散回転数を5000rpmにして、残りの1/2を1分間かけて添加し、分散回転数を6500rpmにして、泡を巻き込まないように注意しながら6分間分散した。
イオン交換水 225質量部
非晶性ポリエステル樹脂分散液3B 335質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
結晶性ポリエステル樹脂分散液1B 97質量部
(結晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 2.14質量部(有効成分として1.28質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、
シアン着色剤分散液 55質量部
離型剤分散液 61.8質量部
を投入し、5分間保持した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを2.7に調整した。
攪拌機、マントルヒーターをはずし、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、3000rpmで分散しながら、
ポリ塩化アルミニウム 0.33質量部
0.1質量%硝酸水溶液 37.5質量部
の混合溶液を、そのうちの1/2を添加した後、分散回転数を5000rpmにして、残りの1/2を1分間かけて添加し、分散回転数を6500rpmにして、泡を巻き込まないように注意しながら6分間分散した。
イオン交換水 225質量部
非晶性ポリエステル樹脂分散液1B 233.3質量部
(非晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
結晶性ポリエステル樹脂分散液2B 198.7質量部
(結晶性ポリエステル樹脂濃度20質量%)
アニオン性界面活性剤 2.14質量部(有効成分として1.28質量部)
(第一工業製薬(株):ネオゲンRK、有効成分量60質量%)
を、温度計、pH計、攪拌機、を具備した3リットルの反応容器に入れ、外部からマントルヒーターで温度制御しながら、温度30℃、攪拌回転数150rpmにて、30分間保持した。その後、
シアン着色剤分散液 55質量部
離型剤分散液 61.8質量部
を投入し、5分間保持した後、1.0質量%硝酸水溶液を添加し、pHを2.7に調整した。
攪拌機、マントルヒーターをはずし、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクスT50)にて、3000rpmで分散しながら、
ポリ塩化アルミニウム 0.33質量部
0.1質量%硝酸水溶液 37.5質量部
の混合溶液を、そのうちの1/2を添加した後、分散回転数を5000rpmにして、残りの1/2を1分間かけて添加し、分散回転数を6500rpmにして、泡を巻き込まないように注意しながら6分間分散した。
フェライト粒子(平均粒径35μm) 500質量部
トルエン 70部
パーフルオロオクチルエチルメタクリレート/メチルメタクリレート共重合体
(共重合比:15/85、Mw75000) 10質量部
カーボンブラック(VXC72:キャボット社製) 1.0質量部
まずフェライト粒子を除く上記成分を10分間サンドミルにて攪拌させ、分散した被覆液を秤量し、次にこの被覆液とフェライト粒子を真空脱気型ニーダーに入れ、攪拌しながら、60℃にて−20mHgまで減圧し30分混合した後、昇温/減圧させ90℃/−720mHgで30分間攪拌乾燥させることによりキャリアを得た。このキャリアは1000V/cm印可電界時の体積固有抵抗値が1011Ωcmであった。
上記キャリア500部に対して、実施例及び比較例の各トナー40部をV型ブレンダーで20分間ブレンドした後、目開き212μmの振動ふるいにより凝集体を除去して各現像剤を得た。
上記キャリア20部に対して、実施例及び比較例の各トナー100部をV型ブレンダーで20分間ブレンドした後、目開き212μmの振動ふるいにより凝集体を除去して各補給用トナーを得た。
走査電子顕微鏡(FE−SEM)にて、観察倍率、3500倍、10000倍、20000倍で、トナーの表面を観察し、表面の滑らかさを目視により評価した。得られた結果を表1及び2に示す。
実施例のトナーは、離型剤の露出やシェルの脱離もなくなめらかな表面性であったのに対して、比較例のトナーは、離型剤と思われる塊状物が表面に露出していた。
室温30℃、湿度80%の環境室にて、各現像剤をDocuCentre Color 500 CPの現像器に、補給用トナーをトナーカートリッジにそれぞれセットし、用紙上の各単色ベタ画像の現像トナー量を3.5g/m2に調整した。用紙には富士ゼロックスオフィスサプライ社製のC2r紙を用いた。はじめにA3サイズの白紙100枚を通紙し、現像剤を帯電させるとともに強制的に劣化させた後、現像ロール上の現像剤を採取し、ブローオフトライボにより帯電量(初期帯電量)を測定した。次に、12時間放置した後に再度帯電量を測定するとともに、再度白紙を通紙したときのカブリを評価した。目視上、観察できないレベルを○、極わずかに観察されるレベルを△、明らかに観察されるレベルを×とした。実使用上問題がないカブリレベルは○以上である。得られた結果を表1及び2に示す。
実施例の各トナーは良好な帯電性を示し、12時間放置後もカブリは発生しなかった。一方、比較例の各トナーは、離型剤などの内添物がトナー表面に露出してしまったために、帯電性が低下し、カブリが発生してしまった。
室温22℃、湿度50%の環境室にて、実施例及び比較例の各現像剤をDocuCentre Color 500 CPのシアン、マゼンタ、イエローの各現像器に、補給用トナーをトナーカートリッジにそれぞれセットし、用紙上の各単色のみのベタ画像の現像トナー量を4.5g/m2に調整した。用紙には富士ゼロックスオフィスサプライ社製のJ紙を用いて、シアン、マゼンタ、イエローを各100%で重ね合わせた3次色画像を出力した。ここでの出力画像は、実際にはカラー画像ではなく、同一シアントナーの3次色相当分の積層画像である。出力画像を内側にして用紙を軽く折り曲げ、200g/cmの荷重を1分間かけて出力画像に折り目をつけた後、画像を開いて折り目の部分を5g/cmの荷重をかけながらウエスで1回こすり、欠落した画像を除去した後、折り目部分の画像欠損を評価した。目視にて、観察できないレベルを○、極わずかに観察されるレベルを△、明らかに観察されるレベルを×とした。得られた結果を表1及び2に示す。
実施例の各トナーは、充分な画像強度を有していたのに対して、比較例のトナーは、内添物及びコア粒子中に含有されるポリエステル樹脂(コア樹脂)とシェル層中に含有されるポリエステル樹脂(シェル樹脂)との相溶性が劣るために、界面での破壊が起こり、画像強度が低下してしまった。
Claims (4)
- 結着樹脂と着色剤と離型剤とを少なくとも含有するコア粒子と、前記コア粒子を被覆するシェル層とを含む構造を有する電子写真用トナーであって、
前記コア粒子に含有される結着樹脂の75質量%以上がポリエステル樹脂Aであり、前記シェル層の75質量%以上がポリエステル樹脂Bであり、前記ポリエステル樹脂A中及び前記ポリエステル樹脂B中のイソフタル酸量が下記式(1)を満たし、且つ前記ポリエステル樹脂A及び前記ポリエステル樹脂Bのソルビリティーパラメータ(SP値)が下記式(2)を満たす電子写真用トナー。
ポリエステル樹脂A中のイソフタル酸量>ポリエステル樹脂B中のイソフタル酸量 式(1)
0.15(J/cm3)1/2<(ポリエステル樹脂BのSP値−ポリエステル樹脂AのSP値)<1.7(J/cm3)1/2 式(2) - 結着樹脂と着色剤と離型剤とを少なくとも含有するコア粒子と、前記コア粒子を被覆するシェル層とを含む構造を有する電子写真用トナーであって、
前記コア粒子に含有される結着樹脂の75質量%以上がポリエステル樹脂Cであり、前記シェル層の75質量%以上がポリエステル樹脂Dであり、前記ポリエステル樹脂C中及び前記ポリエステル樹脂D中のドデセニルコハク酸量が下記式(3)を満たし、且つ前記ポリエステル樹脂C及び前記ポリエステル樹脂Dのソルビリティーパラメータ(SP値)が下記式(4)を満たす電子写真用トナー。
ポリエステル樹脂C中のドデセニルコハク酸量>ポリエステル樹脂D中のドデセニルコハク酸量 式(3)
0.15(J/cm3)1/2<(ポリエステル樹脂DのSP値−ポリエステル樹脂CのSP値)<1.7(J/cm3)1/2 式(4) - クロロホルム可溶分中のIPC発光分光によるチタン含有量が5〜300ppmである請求項1又は2に記載の電子写真用トナー。
- 前記コア粒子中に、結着樹脂として示差走査熱量計で測定される吸熱曲線から解析される吸熱ピーク温度が50〜80℃にあるポリエステル樹脂Eをさらに含有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子写真用トナー。
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