JP2007114331A - 光拡散性有機微粒子とそれを用いた光拡散樹脂成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、蛍光増白剤が、成形の際の溶融滞留時に劣化したり、溶剤系バインダー中に溶出するといった現象を抑えた光拡散剤を提供すことにある。
【解決手段】多層構造を有する架橋ビニル共重合体からなる球状微粒子であって、その最外層を除く内層の少なくとも一層に蛍光増白剤を粒子の全量に対して0.001〜1.0重量%含有させた光拡散性有機微粒子が前記課題を解決した。
【選択図】なし

Description

本発明は優れた光拡散性、溶融滞留時の蛍光増白剤の劣化や塗料、バインダー中での蛍光増白剤の溶出を抑えた光拡散性微粒子、それを用いた光拡散樹脂組成形体及び光拡散フィルム又はシートに関する。
光拡散剤は、透明なポリエステルフィルムやポリイミドフィルム上にバインダー樹脂により層状に塗布したり、透明なアクリル樹脂、MS樹脂、ポリカーボネート樹脂やシクロポリオレフィンポリマーのような熱可塑性樹脂中に配合して、例えば蛍光あるいは白色光の照明カバー、バックライト式半透明の看板、ディスプレイ、電飾、内装の半透明パーティションのほか液晶ディスプレイ、液晶テレビの光拡散シートや板、プロジェクターやプロジェクションテレビのスクリーンなど多方面に使用されている。
初期の光拡散剤は無機系の二酸化チタン、硫酸バリウム、ガラスなどが用いられていたが、現在は均一な光拡散性能を有し、しかも全光透過率がよく、機械的強度に優れた有機微粒子が知られる。その例として、架橋ポリメチルメタクリレート、架橋ポリスチレン、架橋メチルメタクリレート・スチレン共重合体およびシリコンなどの有機ポリマー粉体などが挙げられる。
これまで、優れた光拡散性を有し、しかも全光線透過率の高い有機ポリマー粉体の光拡散剤を得るため、有機ポリマー粒子の平均粒子径およびその分布あるいはマトリックス樹脂に対する屈折率を工夫したり、さらに粒子の形状を真球状より、異形の形状にしたもの、粒子内部に構造的な屈折率差を持たせたり、光拡散剤の内部に様々な添加剤を含有させたりするなど様々な工夫が凝らされてきた。特に添加剤に関しては、蛍光増白剤などをビニル系単量体にあらかじめ溶解させておいて、光拡散性有機微粒子を得る方法が知られている(特許文献1及び2)。
しかし、特許文献1の様な手法は、蛍光増白剤が、成型物製造の際の溶融滞留時に劣化したり、溶剤系バインダー中に溶出するというような現象が起こり、この問題を改善する手法が望まれている。
特許第2790595号公報 特開平176366号公報
本発明は、蛍光増白剤が、成形の際の溶融滞留時に劣化したり、溶剤系バインダー中に溶出するという様な現象を抑えた光拡散剤を提供すことにある。
本発明者らは上記の問題を解決すべく種々検討した結果、光拡散粒子を少なくとも一層に蛍光増白剤を含有した架橋ビニル系重合体の内層と、蛍光増白剤を含有しない架橋ビニル系重合体の外層を有する多層構造とすることにより、この課題を解決するに至った。
即ち、本発明は、
(1)
多層構造を有する架橋ビニル共重合体からなる微粒子であって、その外層を除く内層の少なくとも一層に蛍光増白剤を粒子の全量に対して0.001〜1.0重量%含有させた光拡散性有機微粒子、
(2)
マトリックス樹脂に対し、(1)記載の光拡散性有機微粒子を0.05〜20重量%練り込んだ樹脂組成物から成型した光拡散樹脂成形体、
(3)
(1)記載の光拡散性有機微粒子をフィルム又はシートにバインダーと共に塗布した光拡散フィルム又はシート、
である。
本発明に用いられる蛍光増白剤は、光線の紫外部のエネルギーを吸収し、このエネルギーを可視部に放射する作用を有するものであって、樹脂等の色調を白色あるいは青白色に改善、助長するために用いられる。本発明においては、特に樹脂成型物製造の際の樹脂溶融滞留時に熱のために劣化したり、溶剤系バインダー中に溶出する性質のある有機蛍光増白剤が好適である。この例としては、スチルベン系、ベンズイミダゾール系、ベンズオキサゾール系、ナフタルイミド系、ローダミン系、クマリン系、オキサジン系化合物等の有機蛍光増白剤が挙げられる。具体的には、例えばイーストマンケミカル社製"EASTOBRITE OB-1"、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ製"UVITEX OB"などを挙げることができる。蛍光増白剤の割合割合は光拡性粒子内層部100重量%に対して通常0.001〜1.0重量%、より好ましくは0.01〜0.5重量%である。0.001重量%より少ない場合は蛍光増白剤の添加効果が小さく、1.0重量%より多い場合は高価な蛍光増白剤の配合量が多くなりコスト高となる。
本発明の光拡散性微粒子は、公知の多層構造粒子の製造法に従って製造することができる。すなわち、ラジカル重合性モノマーを公知の懸濁重合、乳化重合やシード重合の手法を用いて製造することができる。具体的には、ビニル系単量体を重合して中心となる内層(コア層)を形成する第一段反応を行い、必要によりそのコア層の存在下にビニル系単量体を重合する第二段、第三段などの反応を行って内層を形成させ、最後に外層(シェル層)を形成させて多層構造の粒子を製造するが、その際外層を除く内層の少なくとも一層を形成するビニル系単量体に蛍光増白剤を含有させればよい。しかし、外層に接する内層に蛍光増白剤を配合しておくのが増白効果を最大限に発揮させる点で有利である。内層は通常一層で十分である。得られる微粒子は通常球状であるが、多少楕円体がかっていたり、凹凸があっても差し支えない。
ビニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリルなどを用いることができる。また耐溶剤性を向上させるためエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどの架橋性モノマーを併用することもでき、その使用量は通常ビニル系モノマー全体に対して0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜40重量%である。
ビニル系単量体溶液は常法に従ってビニル単量体、重合開始剤と蛍光増白剤を溶解後、重合安定剤および界面活性剤を含む水溶液に注入し、攪拌して所望の液滴径に調整する。この混合液を攪拌下、加熱し重合反応を行い、所望の光拡散剤粒子を得る。また、必要に応じて、ビニル系単量体溶液の中に、酸化防止剤や紫外線吸収剤を溶解させ含有させても構わない。
重合開始剤はベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどの過酸化物系開始剤、アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾビス系開始剤を用いることが出来る。その使用量はモノマーに対して、0.1〜2重量%、好ましくは0.1〜1重量%である。重合安定剤はポリビニルアルコールなどの水溶性高分子やリン酸カルシウムなどの無機系安定剤を用いることが出来る。
外層(シェル)の層厚は、内層に配合された蛍光増白剤が溶融滞留時に劣化したり、溶剤系バインダー中に溶出することがない程度で且つ内層に配合された蛍光増白剤の効果が発揮されるに充分なものであればよい。具体的には、粒子が球状の場合、外層の厚みは粒子半径に対して通常3〜50%、好ましくは5〜30%である。得られる粒子の平均粒子径は、通常0.5〜50μm、好ましくは1〜20μmである。
重合により得られた有機ポリマー微粒子は重合反応液から通常の操作により、粉体として取り出して使用される。すなわち、塩析や凍結により凝集させた後、遠心分離による方法、噴霧乾燥などによる方法をとることができる。
本発明の微粒子を、バインダーを含有する溶剤に分散後、フィルムやシートといった基材上に均一に塗布、固着することにより、光拡散フィルムやシートを製造することができる。
このフィルムやシート基材の材質は光学的に透明で、耐熱性、耐光性に優れたものがよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、シクロポリオレフィンポリマー樹脂などが挙げられるが、ポリエチレンテレフタレート樹脂が好ましく用いられる。
これらの基材フィルムやシートの厚みはディスプレイの大きさに応じて通常10μm〜200μmのものが選択される。
基板上に設ける層の微粒子厚みは、通常15μmから150μm、好ましくは20μm〜100μm程度である。
また、上記のバインダーとしては透明な溶剤タイプのアクリル樹脂、ポリエステル樹脂が用いられ、乾燥時にウレタン系架橋剤などで固着される。透明樹脂に対する微粒子の割合は特に限定されるものではないが、光拡散性能を考慮すれば透明樹脂100重量部に対して30〜500重量部、好ましくは50〜300重量部である。
微粒子の基板表面への塗布方法としては、ロールコート法、ディッピング法、スプレーコティング法、スピンコーティング法、ラミネート法、掛け流し法等各種の方法が行われるが特に限定されるものではない。
また、本発明の微粒子をマトリックス樹脂に練り込んで成形することにより、光拡散樹脂成形体を製造することができる。
このマトリックス樹脂としてはポリカーボネート樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチル樹脂などのポリ(メタ)アクリル酸アルキル樹脂、ポリスチレン樹脂、及びポリ(メタ)アクリル酸アルキル−ポリスチレン共重合樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂で透明性に優れ、耐光性がよく、剛性のある樹脂が好ましく用いられる。
マトリックス樹脂と微粒子は混合機で混合し、溶融混練機で混練した後、シート上に押し出すことにより光拡散樹脂成形体を得ることができる。また溶融混練後、ペレットとして取り出し、このペレットを溶融後射出成形することにより光拡散樹脂成形体を得ることができる。
マトリックス樹脂に対する微粒子の練り込み量は用途と求められる光拡散能によって選定されるが、通常マトリックス樹脂に対し0.05〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%である。
さらにこの微粒子を用いて塗布タイプの光拡散フィルム、シートや練り込みタイプの光拡散樹脂成形体を製造するとき、屈折率や粒度分布や平均粒子径の異なる粒子を2種以上配合して使用することができる。
また、必要に応じて、マトリクス樹脂に、蛍光増白剤や酸化防止剤や紫外線吸収剤を添加しても良い。
本発明の光拡散性有機微粒子は、最外層に蛍光増白剤を含んでいないことから蛍光増白能が十分には発揮されないのではないかと懸念されたが、実験の結果、最外層にも蛍光増白剤を含有する微粒子に比して蛍光増白性能には差が無く、しかも蛍光増白剤が溶融滞留時に劣化したり、溶剤系バインダー中に溶出するという様な現象を起こさないので、粒子をバインダー樹脂や有機溶媒と接触させたり、高温で溶融した透明樹脂に配合しても蛍光剤の効果が低下することはない。
以下に実施例、比較例及び試験例を挙げて本発明を具体的に説明する。
(第一段反応のためのビニル系単量体乳化液)
分散容器に、脱イオン水300重量%、ポリビニルアルコール2重量%を入れた。これとは別に、メチルメタクリレート63重量%、エチレングリコールジメタクリレート7重量%及びラウリルパーオキサイド0.7重量%、UVITEX OB(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ製)0.1重量%からなる単量体溶液を調製し、上記の分散容器に加えた。得られた混合液をホモミキサーを用いて分散処理し、液滴径を調整した分散液を得た。この分散液を撹拌機、温度計、環流冷却器及び窒素導入口を備えた重合反応機に注入し、窒素気流中の攪拌下で70℃で1時間、次いで80〜90℃で1時間の第一段目の重合反応を行い、コア層を形成する蛍光増白剤含有の重合体の懸濁液を得た。次いで、得られたコア層の懸濁液を70℃に冷却した。
(第二段反応のためのビニル系単量体乳化液)
分散容器に、脱イオン水100重量%、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量%を入れた。これとは別に、メチルメタクリレート27重量%、エチレングリコールジメタクリレート3重量%、ラウリルパーオキサイド0.3重量%からなる単量体溶液を調製し、上記の分散容器に加えた。得られた混合液をホモミキサーにより分散処理し、第二段目の反応のためのビニル系単量体乳化液を得た。
この乳化液を上記の第一段目の反応液に10分かけて連続的に添加し、その後70℃で1時間、次いで80〜90℃で3時間反応させて第二段目の重合反応を行った。
得られたポリマー粒子の分散液を濾過、洗浄、乾燥することにより平均粒子径5.0μmのコア層にのみ蛍光増白剤を含有したコアシェル構造を有する光拡散剤を得た。
(第一段反応のためのビニル系単量体乳化液)
分散容器に、脱イオン水300重量%、ポリビニルアルコール2重量%を入れた。これとは別に、メチルメタクリレート21重量%、スチレン42重量%、ジビニルベンゼン7重量%及びラウリルパーオキサイド0.7重量%、UVITEX OB(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ製)0.1重量%からなる単量体溶液を調製し、上記の分散容器に加えた。得られた混合液をホモミキサーを用いて分散処理し、液滴径を調整した分散液を得た。この分散液を撹拌機、温度計、環流冷却器及び窒素導入口を備えた重合反応機に注入し、窒素気流中の攪拌下で70℃で1時間、次いで80〜90℃で1時間の第一段目の重合反応を行い、コア層を形成する蛍光増白剤含有の重合体の懸濁液を得た。得られたコア層の懸濁液を70℃に冷却した。
(第二段反応のためのビニル系単量体乳化液)
分散容器に、脱イオン水100重量%、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量%を入れた。これとは別に、メチルメタクリレート9重量%、スチレン18重量%、ジビニルベンゼン3重量%、ラウリルパーオキサイド0.3重量%からなる単量体溶液を調製し、上記の分散容器に加えた。得られた混合液をホモミキサーを用いて分散処理し、第二段目の反応のためのビニル系単量体乳化液を得た。この乳化液を上記の第一段目の反応液に10分かけて連続的に添加し、その後70℃で1時間、次いで80〜90℃で3時間反応させて第二段目の重合反応を行った。
得られたポリマー粒子の分散液を濾過、洗浄、乾燥することにより平均粒子径5.5μmのコア層にのみ蛍光増白剤を含有したコアシェル構造を有する光拡散剤を得ることができた。
[比較例1]
分散容器に、脱イオン水300重量%、ポリビニルアルコール2重量%を入れた。これとは別に、メチルメタクリレート90重量%、エチレングリコールジメタクリレート10重量%及びラウリルパーオキサイド1重量%、UVITEX OB(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ製)0.1重量%からなる単量体溶液を調製し、上記の分散容器に加えた。得られた混合液をホモミキサーを用いて分散処理し、液滴径を調整した分散液を得た。この分散液を撹拌機、温度計、環流冷却器及び窒素導入口を備えた重合反応機に注入し、窒素気流中の攪拌下で70℃で1時間、次いで80〜90℃で1時間の重合反応を行った。
得られたポリマー粒子の分散液を濾過、洗浄、乾燥することにより平均粒子径5.2μmの蛍光増白剤を含有した単層の光拡散剤を得ることができた。この微粒子は、実施例1で得られた微粒子と同種、同量の材料を用いて調製したものであるが、光拡散剤が粒子全体に均一に配合されたものである。
[比較例2]
分散容器に、脱イオン水300重量%、ポリビニルアルコール2重量%を入れた。これとは別に、メチルメタクリレート30重量%、スチレン60重量%、ジビニルベンゼン10重量%及びラウリルパーオキサイド1重量%、UVITEX OB(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ製)0.1重量%からなる単量体溶液を調製し、上記の分散容器に加えた。得られた混合液をホモミキサーを用いて分散処理し、液滴径を調整した分散液を得た。この分散液を撹拌機、温度計、環流冷却器及び窒素導入口を備えた重合反応機に注入し、窒素気流中の攪拌下で70℃で1時間、次いで80〜90℃で1時間の重合反応を行った。
得られたポリマー粒子の分散液を濾過、洗浄、乾燥することにより平均粒子径5.0μmの蛍光増白剤を含有した単層光拡散剤を得ることができた。この微粒子は、実施例2で得られた微粒子と同種、同量の材料を用いて調製したものであるが、光拡散剤が粒子全体に均一に配合されたものである。
光拡散板の製造
(1)ポリカーボネート樹脂(ポリジオキシジフェニルメタンカーボネート、屈折率1.589)100重量部、実施例1の光拡散剤3重量%を二軸押し出し機(池貝鉄鋼(株)製:PCM−30)を用いて約300℃で混練、押し出しを行い、ペレットを得た。このペレットを射出成型機により射出成形して、2mm厚のプレートを得た。実施例1の微粒子に換えて同量の実施例2、比較例1、比較例2のポリマー粒子を練り込んだ光拡散板を調製した。
(2)それぞれの光拡散板の光学的性質の測定結果を表1に示した。
(i)全光線透過率(Tt):日本電色工業(株)製濁度計NDH−2000にて測定。
(ii)Haze:日本電色工業(株)製濁度計NDH−2000にて測定。
(iii)色調(b値):日本電色工業(株)製側色色差計Z−1001DPにて測定。
(iv)耐熱退色:130℃、240時間の熱履歴後の色調(b値)を測定。(iii)の色調と比較し、その差を求める。(Δb)
Figure 2007114331
表1から明らかなように、コア層に蛍光増白剤を含有したコアシェル構造を有する光拡散剤(実施例1及び2)は、同一材料を用いて製造した単層の蛍光増白剤含有の光拡散剤に比べて、熱による退色が少ないことが分かる。
本発明の光拡散樹脂組成物は優れた光拡散性と熱に対する耐性を有しているので、特に液晶テレビの光拡散シートや板、その他蛍光あるいは白色光の照明カバー、バックライト式半透明の看板、ディスプレイ、電飾、内装の半透明パーティション、液晶ディスプレイ、プロジェクターやプロジェクションテレビのスクリーンなど多方面への利用が可能である。

Claims (3)

  1. 多層構造を有する架橋ビニル共重合体からなる微粒子であって、その外層を除く内層の少なくとも一層に蛍光増白剤を粒子の全量に対して0.001〜1.0重量%含有させた光拡散性有機微粒子。
  2. マトリックス樹脂に対し、請求項1記載の光拡散性有機微粒子を0.05〜20重量%練り込んだ樹脂組成物から成型した光拡散樹脂成形体。
  3. 請求項1記載の光拡散性有機微粒子をフィルム又はシートにバインダーと共に塗布した光拡散フィルム又はシート。
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