JP2007111606A - 分離膜の改質方法および装置並びにその方法により改質された分離膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】分離膜の性能を安定して目標レベルにまで改善することができ、その効果も長期間安定して発現可能な、分離膜の改質方法および装置、並びにその方法により改質された分離膜を提供する。
【解決手段】分離膜に、ポリフェノールを含む有機物質を含む水を加圧通水後、金属類を含む水溶液を接触させ、分離膜の阻止性能を向上させることを特徴とする分離膜の改質方法、および改質装置、並びにその方法により改質された分離膜。
【選択図】なし

Description

本発明は、分離膜、特に逆浸透膜(RO膜)またはナノろ過膜(NF膜)を改質し、性能を安定的に向上させる処理に関する方法および装置、並びにその方法により改質された分離膜に関するものである。
従来、海水の淡水化や超純水、各種製造プロセス用水を得る方法として、例えばRO膜やNF膜を分離膜とするモジュールを用い、原水中からイオン成分や低分子成分を分離する方法が知られている。以前と比較すると、RO膜やNF膜の性能は格段に向上し、高阻止性能・低圧力運転が可能な膜も使われている。
しかし、近年要求される超純水のレベルは非常に高く、RO膜単独では不十分であることはもちろん、後段に電気再生式脱塩装置(EDI)を設置する場合においても、RO膜を2段として用いなければならないケースがあった。
特許文献1には、半透性膜を高温で有機酸に浸漬し、高脱塩性・高透水性を併せ持つ膜の製造方法が提案されている。この方法では、高温で処理するため、モジュール形態での処理は困難であるし、条件によっては透過水量の大幅な低下を招くケースがあった。
また、特許文献2には、海水にpH=5未満でタンニン酸を添加して、透塩率を低下させる方法が提案されている。しかし、この方法は海水の処理に限定されたものであり、本発明で想定している、地下水・井戸水・河川水・湖水・雨水・工業用水・水道水・ゴミ浸出水・下排水処理水・農業排水・各種工程回収水などのいわゆる原水を、必要に応じて除濁した原水の脱塩は含まれていない。
特開2003-117360号公報 特開昭58-109182号公報
かかる現状の技術レベルに対し、本発明の課題は、分離膜の性能を安定して目標レベルにまで改善することができ、その効果も長期間安定して発現可能な、分離膜の改質方法および装置、並びにその方法により改質された分離膜を提供することにある。
前述のような現状の技術レベルに対し、本発明者らは鋭意検討を行なった結果、(1)ある種の有機物質を用いることで、既存の分離膜、特にRO膜やNF膜の阻止性能を格段に向上させることができること、(2)その有機物質による処理後に、金属イオンを含む水溶液を用いることで、安定的な改質効果を実現できること、を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る分離膜の改質方法は、分離膜に、ポリフェノールを含む有機物質を含む水を加圧通水後、金属類を含む水溶液を接触させ、分離膜の阻止性能を向上させることを特徴とする方法からなる。この方法を用いることで、製膜後の後処理による、分離膜の安定的な性能向上が実現する。なお、金属イオンを含む水溶液は、膜表面と接する状態で供給されれば(代表的には、通水)、透過水を得るための加圧はしてもしなくてもよいが、加圧通水した方が、より効果が大きいものと推定される。また、特に通水をせず、膜に水溶液が接した状態で静止していても、すなわち浸漬状態でも効果がある。
なお、本発明において、上記ポリフェノールを含む有機物質を含む水の加圧通水の圧力は特に限定されないが、例えば、0.5〜1.5MPa程度の圧力を適用できる。
上記のような本発明に係る方法においては、分離膜として、改質処理前の500mg/L塩化ナトリウム水溶液の阻止率が98%以下の性能を持つ分離膜を使用することができる。好適な阻止率の範囲は98%以下、より好ましくは10%以上98%以下、さらに好ましくは50%以上98%以下、とくに好ましくは70%以上98%以下である。この方法を用いることで、分離膜の性能向上が実現する。阻止率98%を超える膜には、改質の効果が低い。阻止率は、測定時の温度や透過流束によって異なるので、メーカーがその膜の性能を測定する標準的な条件を適用するか、スパイラル型膜エレメントの場合には、25℃、1.0m/dayの透過流束、を目安に測定を行なうのが良い。本発明で言う阻止率とは、特に断りのない限り、この方法で測定されたものを指している。
なお、ここで言う「改質処理前」に阻止率98%以下の性能を持つ分離膜とは、新品時に上記性能を持つ膜の他、使用した結果、劣化して上記性能となった膜や、次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤を接触させて、強制的に酸化劣化させて上記性能とした膜なども含まれる。本発明方法は、特に劣化した分離膜に特に大きな効果を持つものである。
また、本発明に係る方法においては、分離膜として、逆浸透膜またはナノろ過膜を使用することが好ましい。これにより、例えば、膜の塩類阻止性能、シリカやホウ素等の非解離成分阻止性能、有機成分阻止性能の向上が可能となる。
また、上記分離膜として、スパイラル型膜エレメントを使用することが好ましい。スパイラル型膜エレメントは、コストも安く、汎用性も高いため、この構造の膜を用いるメリットは大きい。
また、上記分離膜として、少なくとも芳香族ポリアミド系素材を含む膜を使用することが好ましい。好適な素材は、芳香族ポリアミド、好ましくは全芳香族ポリアミド、さらに好ましくは架橋全芳香族ポリアミドである。膜にポリアミド系素材を含むことで、改質の効果がより大きくなる。
また、上記有機物質の平均分子量としては、200〜5000であることが好ましく、より好ましくは200〜3000、さらに好ましくは200〜2000である。平均分子量200未満だと、有機物質が膜を透過してしまう場合があるため効果が低い。5000を超えると、膜のファウリングを引き起こして、透過流束の低下を招くのみで、阻止性能向上にはあまり寄与しない。
上記有機物質としては、タンニン酸を用いることが好ましい。すなわち、ポリフェノール類の中でもとりわけタンニン酸の効果が高く、この物質を用いるのが良い。
上記タンニン酸としては、加水分解型タンニンを用いることが好ましい。タンニン酸には加水分解型と縮合型があり、とりわけ前者の方が効果が高い。
中でも特に、上記タンニン酸として、五倍子を原料として作られたものを用いることが好ましい。五倍子から抽出されたタンニン酸は、一般に平均分子量が約1700程度のものが多く、改質に好適であるものと推定される。
また、本発明に係る方法においては、上記金属類として、重金属類を用いることができる。重金属類を用いた方が、処理を安定化させる効果が高く、好適である。ここで言う重金属類とは、イオン形態、単体、酸化物や水酸化物などの化合物、コロイド等、あらゆる形態のものを含む。
また、本発明に係る方法においては、上記金属類として、アンチモン、鉄、マンガン、銅、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、錫、モリブデン、クロム、チタンの少なくともいずれか1つを含む金属類を用いることができる。ここに列挙した金属類は、とりわけ安定化の効果が高いため、これらの金属類を用いることが好ましい。
本発明に係る分離膜は、上記のような本発明に係る分離膜の改質方法により改質されたものである。
本発明に係る分離膜の改質装置は、分離膜に、ポリフェノールを含む有機物質を含む水を加圧通水する手段と、加圧通水後に分離膜に金属類を含む水溶液を接触させる手段とを有することを特徴とするものからなる。
この分離膜の改質装置においては、上記分離膜は、改質処理前の500mg/L塩化ナトリウム水溶液の阻止率が98%以下の性能を持つ分離膜からなることが好ましい。
また、上記分離膜は、逆浸透膜またはナノろ過膜からなることが好ましい。
また、上記分離膜は、スパイラル型膜エレメントからなることが好ましい。
また、上記分離膜は、少なくとも芳香族ポリアミド系素材を含む膜からなることが好ましい。
また、上記有機物質の平均分子量としては、200〜5000であることが好ましい。
また、上記有機物質としては、タンニン酸が用いられることが好ましい。
また、上記タンニン酸としては、加水分解型タンニンが用いられることが好ましい。
また、上記タンニン酸として、五倍子を原料として作られたものが用いられることが好ましい。
また、上記金属類としては、重金属類が用いられることが好ましい。
また、上記金属類としては、アンチモン、鉄、マンガン、銅、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、錫、モリブデン、クロム、チタンの少なくともいずれか1つを含む金属類が用いられることが好ましい。
本発明によれば、市販の分離膜を改質処理することによって、阻止性能を大幅に向上させることができ、高い阻止性能を維持しながら、さらなる低圧化を実現した分離膜を提供することができる。さらに、金属類を用いた安定化処理をすることにより、長期的な安定性も維持できる。また、劣化した分離膜の性能回復にも使用できる。このように、産業上の利用価値は非常に高い。
以下に、本発明の望ましい実施の形態について説明する。但し、以下に説明する実施の形態は、本発明の実施態様の例を示すものであり、本発明の内容を制限するものではない。
本発明の一実施態様に係る分離膜の改質方法を図1を参照して説明する。図1は、本実施形態の改質方法を実施する、膜改質装置の概略機器系統を示している(圧力計、流量計、弁などは適宜省略してある)。図1において、1はタンク、2はポンプ、3は分離膜モジュール、4は圧力調節弁、5〜9はボール弁を、それぞれ示している。なお、分離膜モジュール3は、分離膜そのものである膜エレメント31と、膜エレメント31を格納するための耐圧容器であるベッセル32から成る。
ベッセル32内に膜エレメント31を装填後、弁5を閉の状態でタンク1に水(純水が好ましい)を十分量入れ、弁6、8、9を閉、弁5、7を開、弁4を適宜開として、ポンプ2を起動する。圧力がかからない状態でしばらく通水し、必要であればタンク1へ純水を補給しながら、分離膜モジュール3を水洗する。なお、本発明でいう圧力がかからない状態とは、透過水が得られないほどの低圧の状態をいう。
次にポンプ2停止後、弁5を閉として、タンク1に水(純水が好ましい)を所定量入れ、改質薬品である有機物質を所定量加えて、十分に溶解する。酸を添加する場合は、同時に加え、所定のpHとなるように調整する。弁7、9を閉、弁5、6、8を開、弁4を所定の圧力になるように開として、ポンプ2を起動する。処理中にpHの測定を行ない、変動する場合には、適宜酸を加えて調整する。
所定時間経過後、ポンプ2を停止し、弁9を開けてタンク1内の薬液を排出する。水(純水が好ましい)でタンク1を水洗後、弁9を閉として水(純水が好ましい)を貯留する。弁6、8、9を閉、弁5、7を開、弁4を適宜開として、ポンプ2を起動する。圧力がかからない状態でしばらく通水し、必要であればタンク1へ純水を補給しながら、分離膜モジュール3を水洗する。また弁6も開として、循環ラインの水洗も適宜行なう。
続いて、金属類を含む水溶液を用いた安定化処理を行なう。ポンプ2を停止後、弁5を閉として、タンク1に水(純水が好ましい)を所定量入れ、金属類を含む水溶液を所定量加えて、十分に溶解する。弁7、9を閉、弁5、6、8を開、弁4を所定の圧力になるように開として、ポンプ2を起動する。
所定時間経過後、ポンプ2を停止し、弁9を開けてタンク1内の溶液を排出する。水(純水が好ましい)でタンク1を水洗後、弁9を閉として水(純水が好ましい)を貯留する。弁6、8、9を閉、弁5、7を開、弁4を適宜開として、ポンプ2を起動する。圧力がかからない状態でしばらく通水し、必要であればタンク1へ純水を補給しながら、分離膜モジュール3を水洗する。また弁6も開として、循環ラインの水洗も適宜行なう。
改質処理後の分離膜は、水処理装置全体のシステム中で用いることができる。例えば、原水を凝集沈殿、砂ろ過、膜ろ過等の方法で除濁処理後、改質処理をした分離膜を用いたり、後段にEDIを用いたりすることもできる。
改質薬品である有機物質の濃度は、特に限定されないが、5〜500mg/L、好ましくは10〜200mg/Lであることが、効率の良い処理をするために好ましい。5mg/L未満では処理の効果が薄く、500mg/Lを超えるとファウリングを起こす場合があり、好ましくない。
金属類を含む水溶液の濃度は、特に限定されないが、処理に用いた有機物質の濃度と同じ、またはそれよりも低い濃度とすることが、適切な安定化処理実現に好適であり、1〜500mg/L、好ましくは5〜200mg/Lとすると良い。1mg/L未満では処理の効果が低く、500mg/Lを超えるとファウリングを起こす場合があり、好ましくない。
処理時間は、特に限定されないが、有機物質による処理、および金属類を含む水溶液による安定化処理それぞれに、5分〜24時間、好ましくは30分〜6時間であることが、効率の良い処理をするために好ましい。5分未満では処理の効果が低く、24時間を超えるとファウリングを起こしたり、処理効果のさらなる向上が望めない場合があり、好ましくない。
改質処理前後で、処理の効果を確認する方法としては、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなどの電解質水溶液を用いて、塩類の阻止性能を評価する他、シリカ(ケイ酸ナトリウム)やアルコール類等のTOC成分の阻止性能を評価することが好ましい。通常、RO膜やNF膜の性能評価は、電解質水溶液を用いることが多いが、改質処理によって、非電解質成分の阻止性能も向上するため、シリカやTOCを指標として用いるのが良い。
上記加圧通水時の透過流束は、0.3〜5.0m/dayの範囲とすることが、好適な改質効果を得るために望ましい。好適な透過流束の範囲は、0.3〜5.0m/day、好ましくは0.5〜3.0m/day、さらに好ましくは0.7〜2.0m/dayである。 0.3m/day未満では、有機物質の吸着効果が低く、阻止性能の向上が見込めない。5.0m/dayを超えると、ファウリングを起こす場合があり、好ましくない。従来、海水淡水化用の中空糸RO膜にてタンニン酸処理をするケースがあったが、処理の際の透過流束が非常に低く、効果が不十分であった。本発明に係る方法では、0.3〜5.0m/dayと高い透過流束にて処理を行なうことで、高い改質効果を実現できる。
本方法を、使用によって劣化した膜へ適用する場合、膜が汚染されているために、十分な効果が得られない場合がある。その場合には、有機物質による改質処理の前に、酸やアルカリを用いた薬品洗浄を実施することによって、改質効果を高めることができる。
前記有機物質を含む水に酸を添加し、pHを1〜5としてもよい。pHをこの範囲にコントロールすることにより、有機物質の沈殿を防ぎ、改質を適切に実施することができる。酸としては、特に限定されないが、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、クエン酸、シュウ酸、カルボン酸、などを用いることができ、特にクエン酸は入手が容易で、毒性も低いことから用いやすく、操作性が良い。
本発明で言うポリフェノールとは、複数の水酸基が結合した芳香族化合物を総称した、一般的なポリフェノール類のことを指す。ポリフェノールとしては例えば、アントシアニン、カテキン、タンニン、ルチン、ケルセチン、イソフラボン、フラボノイド、フミン類、フルボ酸、などが挙げられるが、特に限定はされない。
タンニンはタンニン酸、タンニン類とも呼ばれ、混同して用いられるが、本願中では全て同義で用いている。また、五倍子タンニンのことをガロタンニンと呼ぶこともある。なお五倍子とは、ヌルデ属植物の虫コブのことである。
タンニン酸には、加水分解型と縮合型がある。前者の原料の例としては、五倍子、没食子、チェストナット(Chestnut)、オーク(Oak Wood)、ユーカリプタス(Eucalyptus)、ディビディビ(Divi-Divi)、タラ(Tara)、スマック(Sumac)、ミラボラム(Myrabolam)、アルガロビア(Algarobilla)、バロニア(Valonea)、胡桃、栗、木苺、グミ、ザクロ、アカメガシワ、ウルシ科、サンシュユ、ゲンノショウコ、などが挙げられる。後者の原料の例としては、ケプラチョ(Quebracho)、ビルマカッチ(Burma Cutch)、ワットル(Wattle)、ミモザ(Mimosa)、スプルース(Spruse)、ヘムロック(Hemlock)、マングローブ(Mangrove)、カシワ樹皮(Oak bark)、アバラム、ガンビア(Gambier)、茶、柿渋、ユキノシタ、ブドウ、リンゴ、蓮根、コーヒー、しそ、ボケ、椿、ローズマリー、パセリ、サルビアの花、ヒマワリ、などが挙げられる。なお、加水分解型はピロガロール型(Hydrolyzable Tannin)、縮合型はカテコール型(Condensel Tannin)とも呼ばれる。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
<実施例1>
有機物質として五倍子タンニンを、金属類として酒石酸アンチモニルカリウム用いて、図1に示した装置にて、本発明に係る方法により改質処理を行なった。膜は3年間、純水製造プラントにて使用し、若干の酸化劣化が見られた、日東電工(株)製ES-10-D8を用いた。薬液濃度はそれぞれ100mg/Lとした。処理時間はそれぞれ1時間、処理時の透過流束はそれぞれ1.0m/dayとした。
<実施例2>
実施例1において、使用した金属類を、水酸化鉄(III) とした以外は、実施例1と同じ方法にて処理を行なった。
<実施例3>
実施例1において、使用した膜を、日東電工(株)製LES90-D8の新品とした以外は、実施例1と同じ方法にて処理を行なった。
<比較例1>
実施例1において、金属類を使用せず、五倍子タンニンによる改質処理のみを実施した以外は、実施例1と同じ方法にて処理を行なった。
<比較例2>
実施例3において、金属類を使用せず、五倍子タンニンによる改質処理のみを実施した以外は、実施例3と同じ方法にて処理を行なった。
上記処理前後、それぞれの膜のNaCl透過率(透塩率)、Ca2+透過率、シリカ透過率、イソプロピルアルコール(IPA)透過率を測定し、性能評価を行なった。処理直後に性能評価を行なった上で、連続運転を実施し、1週間後に再度性能評価を行なった。なお、透塩率は導電率にて、IPA透過率はTOCにて評価した。性能評価時の透過流束は、1.0m/dayとした。結果を表1に示す。
Figure 2007111606
表1に示すように、改質処理のみの比較例1、2では、処理直後の性能は良好であったが、1週間後には改質の効果が薄れてしまった。一方、改質処理後に金属類を用いた安定化処理を施した実施例1〜3では、1週間の連続運転後でも、処理直後と遜色のない性能が維持できた。
本発明に係る分離膜の改質方法および装置は、とくに逆浸透膜やナノろ過膜の性能を向上・回復させるための分離膜の処理並びに処理後の処理性能の維持に好適なものであり、処理された分離膜あるいは処理後保存された分離膜により、地下水や井戸水、河川水、湖水、雨水、工業用水、水道水、ゴミ浸出水、下排水処理水、各種工程回収水などの原水の処理効果を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る分離膜の改質方法を実施するための装置の概略機器系統図である。
符号の説明
1 タンク
2 ポンプ
3 分離膜モジュール
4 圧力調節弁
5、6、7、8、9 ボール弁
31 分離膜としての膜エレメント
32 耐圧容器としてのベッセル

Claims (23)

  1. 分離膜に、ポリフェノールを含む有機物質を含む水を加圧通水後、金属類を含む水溶液を接触させ、分離膜の阻止性能を向上させることを特徴とする、分離膜の改質方法。
  2. 前記分離膜として、改質処理前の500mg/L塩化ナトリウム水溶液の阻止率が98%以下の性能を持つ分離膜を使用することを特徴とする、請求項1に記載の分離膜の改質方法。
  3. 前記分離膜として、逆浸透膜またはナノろ過膜を使用することを特徴とする、請求項1または2に記載の分離膜の改質方法。
  4. 前記分離膜として、スパイラル型膜エレメントを使用することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の分離膜の改質方法。
  5. 前記分離膜として、少なくとも芳香族ポリアミド系素材を含む膜を使用することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の分離膜の改質方法。
  6. 前記有機物質の平均分子量が、200〜5000であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の分離膜の改質方法。
  7. 前記有機物質として、タンニン酸を用いることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の分離膜の改質方法。
  8. 前記タンニン酸として、加水分解型タンニンを用いることを特徴とする、請求項7に記載の分離膜の改質方法。
  9. 前記タンニン酸として、五倍子を原料として作られたものを用いることを特徴とする、請求項7または8に記載の分離膜の改質方法。
  10. 前記金属類として、重金属類を用いることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の分離膜の改質方法。
  11. 前記金属類として、アンチモン、鉄、マンガン、銅、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、錫、モリブデン、クロム、チタンの少なくともいずれか1つを含む金属類を用いることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の分離膜の改質方法。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の分離膜の改質方法により改質された分離膜。
  13. 分離膜に、ポリフェノールを含む有機物質を含む水を加圧通水する手段と、加圧通水後に分離膜に金属類を含む水溶液を接触させる手段とを有することを特徴とする、分離膜の改質装置。
  14. 前記分離膜が、改質処理前の500mg/L塩化ナトリウム水溶液の阻止率が98%以下の性能を持つ分離膜からなることを特徴とする、請求項13に記載の分離膜の改質装置。
  15. 前記分離膜が、逆浸透膜またはナノろ過膜からなることを特徴とする、請求項13または14に記載の分離膜の改質装置。
  16. 前記分離膜が、スパイラル型膜エレメントからなることを特徴とする、請求項13〜15のいずれかに記載の分離膜の改質装置。
  17. 前記分離膜が、少なくとも芳香族ポリアミド系素材を含む膜からなることを特徴とする、請求項13〜16のいずれかに記載の分離膜の改質装置。
  18. 前記有機物質の平均分子量が、200〜5000であることを特徴とする、請求項13〜17のいずれかに記載の分離膜の改質装置。
  19. 前記有機物質として、タンニン酸が用いられることを特徴とする、請求項13〜18のいずれかに記載の分離膜の改質装置。
  20. 前記タンニン酸として、加水分解型タンニンが用いられることを特徴とする、請求項19に記載の分離膜の改質装置。
  21. 前記タンニン酸として、五倍子を原料として作られたものが用いられることを特徴とする、請求項19または20に記載の分離膜の改質装置。
  22. 前記金属類として、重金属類が用いられることを特徴とする、請求項13〜21のいずれかに記載の分離膜の改質装置。
  23. 前記金属類として、アンチモン、鉄、マンガン、銅、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、錫、モリブデン、クロム、チタンの少なくともいずれか1つを含む金属類が用いられることを特徴とする、請求項13〜22のいずれかに記載の分離膜の改質装置。
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