JP2011088104A - 水処理システムおよび水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】原水中に油分や界面活性剤が含まれていても分離膜を効率的に使用して原水を処理することができる水処理システムおよび水処理方法を提供する。
【解決手段】水処理システムは、1段目膜分離装置と2段目膜分離装置を備えている。1段目膜分離装置と2段目膜分離装置には、それぞれ脱塩機能を有する第1分離膜と第2分離膜が使用されている。第1分離膜31は、基材32と、分離活性層33とを備えている。基材32には、ろ過孔32bが設けられている。分離活性層33は、基材32の原水側面32aに設けられており、透水性を有し、さらに親水性で且つ荷電を有している。
【選択図】図2

Description

本件発明は、原水中のイオン成分や不純物を、脱塩機能を有する分離膜を用いて除去する水処理システムおよび水処理方法に関する。
従来、海水の淡水化や純水、各種製造プロセス用水を得る方法として、例えば逆浸透膜(RO膜)やナノろ過膜(NF膜)を分離膜とするモジュールを用い、原水中からイオン成分や低分子成分を分離する方法が知られている。さらに近年では、環境への負荷低減、工業用水費用削減、資源価格高騰の観点から、工場排水等の原水の回収・再利用が積極的に行われている。原水の回収に際しては、逆浸透膜やナノろ過膜のような分離膜を用いた水処理システムが使用されている。
上記の水処理システムについて説明すると、逆浸透膜やナノろ過膜には、膜表面のスキン層に、例えばカルボキシル基やアミド基といった解離基が存在している。逆浸透膜やナノろ過膜に原水が通されると、解離基が持つ荷電に原水中のイオン成分が反発して除去される(脱塩処理)。また、荷電を持たない有機物やシリカ等の不純物は、スキン層を通過できずに捕捉されて除去される。このようにして原水からイオン成分や不純物が除去されることにより透過水が得られる。
また、具体的な水処理システムとしては、特許文献1の従来技術に記載されている水処理システムが提案されている。この水処理システムでは、2段式のRO装置(膜分離装置)を備えている。したがって、この水処理システムでは、原水を逆浸透膜を用いて2段階で処理するので、透過水の純度を高めることが可能になっている。さらに、特許文献1には、電気再生式脱塩装置の前段に、2段式のRO装置を設けるか、1段式のRO装置と軟化器を用いる方法が示されており、電気再生式脱塩装置への負荷を軽減し、高純度の純水を得ることが可能となっている。
また、その他の具体的な水処理システムとしては、特許文献2に記載されている水処理システムが提案されている。この水処理システムでは、特許文献1に記載されている水処理システムと同様に2段式の膜分離装置を備えており、1段目の膜分離装置には逆浸透膜の代わりにナノろ過膜が使用されている。したがって、この水処理システムにおいても、原水をナノろ過膜と逆浸透膜を用いて2段階で処理するので、透過水の純度を高めることが可能になっている。
特開2001−353498号公報 特開2005−46762号公報
しかしながら、上記のような2段式の膜分離装置を備えた水処理システムでは、特に原水中に油分や界面活性剤が含まれている場合には、1段目の膜分離装置に使用される脱塩機能を有する分離膜(第1分離膜)に、逆浸透膜やナノろ過膜を使用すると、荷電吸着や疎水性相互作用による吸着により、逆浸透膜やナノろ過膜の表面に油分や界面活性剤が徐々に吸着してしまう。
例えば、原水にカチオン系界面活性剤が含まれている場合には、逆浸透膜やナノろ過膜の表面に存在するカルボキシル基に、カチオン系界面活性剤の親水基が荷電吸着により吸着する。また、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、油分の場合には、疎水性相互作用による吸着により、これらが逆浸透膜やナノろ過膜の表面に徐々に吸着する。
上記のようにして第1分離膜の表面に油分や界面活性剤が吸着すると、Flux(透過流束)が激減する。そして、ひとたび分離膜の表面に油分や界面活性剤が吸着してしまうと、分離膜を洗浄しても油分や界面活性剤を除去しにくく、分離膜の機能を回復させることが非常に困難となる。そのため、第1分離膜の表面に油分や界面活性剤が吸着する度に分離膜を交換しなければならない。したがって、従来の2段式の膜分離装置を備えた水処理システムでは、原水中に油分や界面活性剤が含まれていると分離膜を効率的に使用することができなかった。
本件発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、原水中に油分や界面活性剤が含まれていても分離膜を効率的に使用して原水を処理することができる水処理システムおよび水処理方法を提供することを目的とする。
そこで、本件発明者等は、鋭意研究の結果、前記課題を解決するために以下のような水処理システムおよび水処理方法を見出すに至った。
本件発明の請求項1に記載の水処理システムは、原水を脱塩機能を有する第1分離膜で処理して第1透過水を得る1段目膜分離装置と、前記第1透過水を脱塩機能を有する第2分離膜で処理して第2透過水を得る2段目膜分離装置とを備える水処理システムであって、前記第1分離膜は、ろ過孔を有する基材と、この基材の原水側面に設けられ、親水性で且つ荷電を有する透水性分離活性層とを備えることを特徴としている。
また、本件発明の請求項2に記載の水処理システムは、請求項1に記載の水処理システムにおいて、前記分離活性層は、前記基材の原水側面に前記基材の分画分子量よりも大きい平均分子量を持つイオン性高分子が圧着されて形成されたものであることを特徴としている。
また、本件発明の請求項3に記載の水処理システムは、請求項1または請求項2に記載の水処理システムにおいて、前記基材には酸化剤耐性を有するものを使用し、前記1段目膜分離装置の前段に配置され、酸化剤を添加する酸化剤添加装置と、前記1段目膜分離装置と前記第2膜分離装置との間に配置され、前記第1透過水中に残っている前記酸化剤を除去する酸化剤除去手段とをさらに備えたことを特徴としている。
また、本件発明の請求項4に記載の水処理システムは、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の水処理システムにおいて、前記第2分離膜に逆浸透膜を用いたことを特徴としている。
また、本件発明の請求項5に記載の水処理システムは、請求項4に記載の水処理システムにおいて、前記第2分離膜に用いる逆浸透膜を、複数段で用いたことを特徴としている。なお、ここで言う複数段とは2段以上を指し、その複数段の構成は、前段で得られた透過水を、次の段の原水として用いる方式である。このような水処理システムおよび水処理方法は、一般的には2段RO装置として用いられることが多い。
また、本件発明の請求項6に記載の水処理システムは、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の水処理システムにおいて、前記2段目膜分離装置の後段に、前記第2透過水中のイオン成分を除去して第3透過水を得る電気再生式脱塩装置をさらに備えたことを特徴としている。
また、本件発明の請求項7に記載の水処理方法は、原水を脱塩機能を有する第1分離膜で処理して第1透過水を得る1段目膜分離工程と、前記第1透過水を脱塩機能を有する第2分離膜で処理して第2透過水を得る2段目膜分離工程とを備える水処理方法であって、前記第1分離膜は、ろ過孔を有する基材と、この基材の原水側面に設けられ、親水性で且つ荷電を有する透水性分離活性層とを備えることを特徴としている。
また、本件発明の請求項8に記載の水処理方法は、請求項7に記載の水処理方法において、前記分離活性層は、前記基材の原水側面に前記基材の分画分子量よりも大きい平均分子量を持つイオン性高分子が圧着されて形成されたものであることを特徴としている。
また、本件発明の請求項9に記載の水処理方法は、請求項7または請求項8に記載の水処理方法において、前記基材には酸化剤耐性を有するものを使用し、前記1段目膜分離工程の前段に配置され、酸化剤を添加する酸化剤添加工程と、前記1段目膜分離工程と前記2段目膜分離工程との間に配置され、前記第1透過水中に残っている前記酸化剤を除去する酸化剤除去工程とをさらに備えたことを特徴としている。
また、本件発明の請求項10に記載の水処理方法は、請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の水処理方法において、前記第2分離膜に逆浸透膜を用いたことを特徴としている。
また、本件発明の請求項11に記載の水処理方法は、請求項10に記載の水処理方法において、前記第2分離膜に用いる逆浸透膜を、複数段で用いたことを特徴としている。
また、本件発明の請求項12に記載の水処理方法は、請求項7〜請求項11のいずれか1項に記載の水処理方法において、前記2段目膜分離工程の後段に、前記第2透過水中のイオン成分を電気再生式脱塩装置を用いて除去する電気式脱塩工程をさらに備えたことを特徴としている。
本件発明の請求項1に記載の水処理システムと請求項7に記載の水処理方法では、基材の原水側面に分離活性層を設けて第1分離膜を構成した。これにより、原水中のイオン成分や不純物は、第1分離膜の分離活性層によって除去される。この分離活性層は、荷電を有することを特徴としており、親水性である。そして、原水中に油分や界面活性剤が含まれている場合には、この分離活性層の親水的性質により、油分の吸着を抑制する効果がある。また界面活性剤は、分離活性層との荷電反発効果により、吸着が抑制される。よって、請求項1に記載の水処理システムと請求項7に記載の水処理方法は、原水中に油分や界面活性剤が含まれていても分離膜を効率的に使用して原水を処理することができる。
さらに、本件発明の請求項2に記載の水処理システムと請求項8に記載の水処理方法では、第1分離膜の分離活性層を、基材にイオン性高分子を圧着させて形成した。したがって、この分離活性層は安定して基材上に保持され、原水中のイオン成分や不純物を好適に除去することができる。よって、請求項2に記載の水処理システムと請求項8に記載の水処理方法は、原水中のイオン成分や不純物の処理に好適に使用することができる。
また、本件発明の請求項3に記載の水処理システムと請求項9に記載の水処理方法では、基材に酸化剤耐性を有するものを使用し、原水を第1分離膜で処理する前に原水中に酸化剤を添加するようにした。これにより、第1分離膜では微生物の繁殖によるスライムの発生が抑えられるので、通水差圧の上昇やFluxの低下を抑えることが可能になる。さらに、第2分離膜にスライムが持ち込まれるのが防止される効果が期待できる。よって、請求項3に記載の水処理システムと請求項9に記載の水処理方法は、原水中に微生物が存在していても、原水の処理機能の低下を防ぐことができる。
また、本件発明の請求項4に記載の水処理システムと請求項10に記載の水処理方法では、第2分離膜に逆浸透膜を用いた。これにより、第1透過水中のイオン成分や不純物の除去能力を高めることができる。よって、請求項4に記載の水処理システムと請求項10に記載の水処理方法は、原水の処理能力を高めることができる。その結果、第2透過水の純度を高めることができ、この第2透過水を、比較的純度の低い純水または回収水として使用することが可能になる。
また、本件発明の請求項5に記載の水処理システムと請求項11に記載の水処理方法では、第2分離膜に用いる逆浸透膜を、複数段で用いた。これにより、第1透過水中のイオン成分や不純物の除去能力をさらに高めることができる。その結果、第2透過水の純度をさらに高めることができ、この第2透過水を、比較的純度の高い純水として使用することが可能になる。
また、本件発明の請求項6に記載の水処理システムと請求項12に記載の水処理方法では、第2透過水中のイオン成分を電気再生式脱塩装置で除去するようにしたので、第2透過水中のイオン成分の除去能力を高めることができる。よって、請求項6に記載の水処理システムと請求項12に記載の水処理方法は、原水の処理能力をさらに高めることができる。その結果、第3透過水の純度を高めることができ、この第3透過水を高純度の純水として使用することが可能になる。
本件発明の一実施の形態を示す水処理システムの模式図である。 同実施の形態の第1分離膜の模式図である。 同実施の形態の原水の処理方法を示す工程図である。 同実施の形態で第1分離膜による原水中のイオン成分や界面活性剤の除去処理を示す模式図である。 本件発明のその他の実施の形態を示す水処理システムの模式図である。 本件発明のその他の実施の形態を示す水処理システムの模式図である。
以下、本件発明の実施の形態を図にしたがって説明する。
図1は、本件発明の一実施の形態を示す水処理システム1の模式図である。本実施の形態の水処理システム1は、原水から純水を得るために使用される。この水処理システム1で使用される原水は特に限定されない。原水の例としては、河川水、伏流水、地下水、ダム水、水道水、工業用水、井戸水、除濁水、雨水、生活排水、工場排水等が挙げられる。
なお、原水を水処理システム1で処理する前に、予め原水を活性炭等で処理して原水中の懸濁物質や有機物等を除去しても良い。また、処理に使用する原水のイオン濃度や有機物濃度は、特に限定されないが、イオン濃度としては導電率を基準として、0.5mS/m〜5000mS/m、好ましくは1mS/m〜3000mS/mとなる。有機物濃度は、TOC換算で1mg/L〜1000mg/L、好ましくは2mg/L〜500mg/Lとなる。
そして、本実施の形態の水処理システム1は、原水タンク2、1段目膜分離装置3、2段目膜分離装置4(RO装置)、電気再生式脱塩装置5(EDI)、回収タンク6、酸化剤添加装置7、酸化剤除去手段8、制御装置(図示せず)を備えている。なお、この図1では、ポンプ、圧力計、流量計、弁等は省略している。原水タンク2は、原水を貯留するためのタンクである。回収タンク6は、純水を回収するためのタンクである。その他の構成部分については以下に説明する。
(1段目膜分離装置3)
1段目膜分離装置3は、原水を第1分離膜31を用いて処理し、原水を第1透過水と第1濃縮水とに分離する装置である。以下に、第1分離膜31の構成について説明する。
図2は、第1分離膜31の模式図である。第1分離膜31の形態としては、平膜型、スパイラル型、チューブラー型、中空糸型が好ましい。これらの形態はいずれも周知のものである。また、逆圧洗浄のしやすさから考慮すると、チューブラー型または中空糸型が好ましい。そして、この第1分離膜31は、基材32と、分離活性層33とを備えている。
基材32には、多数のろ過孔32bが設けられている。これらのろ過孔32bは、基材32単独で用いた場合には、原水中に含まれる荷電を持たない微粒子等の不純物を捕捉するものである。また、ろ過孔32bの数や形状は特に限定されない。特に、ろ過孔32bの形状は、基材32の素材の特性上、直円筒状ではなく、ポリマー鎖の絡まりの間隙部分となっており、複雑な形状を有する。なお、基材32において原水側面32aとは、原水が接触する方の面である。
また、基材32としては、脱塩機能を有しない分離膜、分画分子量や耐圧が明示されている分離膜等を使用するのが好ましい。分画分子量は不純物を捕捉する際の指標となり、耐圧は原水の供給圧を設定する際の指標となる。したがって、分画分子量や耐圧が明示されている分離膜は基材として使い勝手が良い。
具体的な基材32としては、例えば、限外ろ過膜(UF膜)が挙げられる。限外ろ過膜は酸化剤耐性を有している。また、この限外ろ過膜は、分画分子量が3,000〜300,000のものが好ましく、10,000〜150,000であるものがさらに好ましい。限外ろ過膜の材質は、ポリオレフィン系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリアクリロニトリル系、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)系、ポリ塩化ビニル系、ポリ酢酸セルロース系、セラミック系を用いるのが良い。また、限外ろ過膜等の脱塩機能を有しない分離膜を用いることにより、脱塩機能を有する逆浸透膜やナノろ過膜と比べて高いFluxを得ることができる。
一方、分離活性層33は、基材32の原水側面32aに設けられている。この分離活性層33は透水性を有し、さらに親水性で且つ荷電を有している。具体的には、この分離活性層33は、基材32の原水側面32aにイオン性高分子33aが圧着されて形成されている。また、このイオン性高分子33aは、平均分子量が基材32の分画分子量よりも大きいものが使用される。その理由は、イオン性高分子33aを原水側面32aに圧着させるときにイオン性高分子33aがろ過孔32bから抜けるのを防ぐためである。なお、イオン性高分子33aの具体的な平均分子量は、5,000〜1,000,000である。
また、イオン性高分子33aとしては、アニオン性高分子、カチオン性高分子、両性高分子のいずれも使用することが可能である。
アニオン性高分子は特に限定されないが、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニル酢酸、ポリグルタミン酸、ポリスチレンスルホン酸が挙げられる。中でも、ポリアクリル酸が好ましい。
また、カチオン性高分子は、特に限定されないが、例えば、ポリアリルアミン、ポリジアリルアミン、ポリジメチルアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリビニルピリジン、ポリエチレンイミン、ポリアクリルアミド、ポリジアリルジメチルアンモニウム、ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムが挙げられる。中でも、ポリエチレンイミン、ポリジアリルジメチルアンモニウムが好ましい。以上に挙げたアニオン性高分子やカチオン性高分子は、入手しやすい、比較的安価である、安全であるといった利点がある。
また、分離活性層33にイオン性高分子33aを使用する理由は、分離活性層33に脱塩機能を持たせるためである。この脱塩機能とは、周知のように、原水中に含まれるイオン成分を荷電反発により原水から除去する機能である。また、原水に界面活性剤が含まれる場合には、分離活性層33の荷電を任意に変更することにより、分離活性層33の脱塩機能を活かすことができる。
例えば、原水中にアニオン性界面活性剤が含まれる場合には、その親水基を荷電反発させるために、イオン性高分子33aとしてアニオン性高分子が用いられる。また、原水中にカチオン性界面活性剤が含まれる場合には、その親水基を荷電反発させるために、イオン性高分子33aとしてカチオン性高分子が用いられる。このような方法を用いることで、分離活性層33への界面活性剤の吸着を抑制できる。
そして、以上のように構成されている第1分離膜31のFluxは、0.5〜20m/(d・MPa)であることが好ましく、0.5〜10m/(d・MPa)であることがより好ましい。Fluxが0.5m/(d・MPa)よりも小さいと、必要量の処理水を得るための運転コストが増大してしまい好ましくない。Fluxが20m/(d・MPa)よりも大きいと、基材32の原水側面32aにイオン性高分子33aが十分に圧着されていない可能性がある。この場合には、第1分離膜31は十分な脱塩機能を発揮できないおそれがあるため好ましくない。
また、第1分離膜31による原水中のイオン成分の阻止率(除去率)は、2価イオンの場合は70%以上、1価イオンの場合は20%以上であることが好ましい。
なお、ここで言う2価イオンとは、イオン性高分子33aがアニオン性高分子の場合には硫酸イオン等であり、カチオン性高分子の場合には、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等である。また1価イオンとは、イオン性高分子33aがアニオン性高分子の場合には、塩化物イオン、硝酸イオン等であり、カチオン性高分子の場合には、カリウムイオン、ナトリウムイオン等である。
(2段目膜分離装置4)
図1に示すように、2段目膜分離装置4(RO装置)は、第1透過水を第2分離膜41を用いて処理し、第1透過水を第2透過水と第2濃縮水とに分離する装置である。以下に、第2分離膜41の構成について説明する。
この第2分離膜41は、第1透過水を実際に第2透過水と第2濃縮水とに分離するものであり、第1分離膜31と同様に脱塩機能を有している。本実施の形態では、第2分離膜41として逆浸透膜(RO膜)が使用されている。この逆浸透膜は市販のものが使用されている。
逆浸透膜の形態としては、特に限定されないが、スパイラル型、中空糸型、平膜型、チューブラー型などが挙げられる。中でもスパイラル型は汎用性も高く、コストも安い面から好ましい。逆浸透膜の素材としては、特に限定されないが、ポリアミド系、ピペラジンアミド系、酢酸セルロース系などが挙げられる。中でもポリアミド系は、高い分離性能を有しており、好適である。さらに、ポリアミド系の中でも、芳香族ポリアミド系が好ましく、架橋全芳香族ポリアミド系がさらに好ましい。
なお、広義の意味で逆浸透膜とは、原水中のイオン成分を除去できる膜と考えることができる。本件発明で1段目に用いている第1分離膜31は、イオン成分を除去する機能を有しているが、基材32に分離活性層33を圧着させて形成されており、市販の逆浸透膜とは構造が異なるため、本件発明では逆浸透膜の定義には含まれない。
また、ここで、1段目膜分離装置3と2段目膜分離装置4との間に、ブースターポンプを設けても良い。これにより、第1透過水を2段目膜分離装置4に効率良く送ることができる。なお、1段目膜分離装置3で必要とされる操作圧力は低いので、1段目膜分離装置3の前には揚程の小さいポンプを用いることができる。一方、2段目膜分離装置4で用いられる第2分離膜41には逆浸透膜が用いられることから1段目膜分離装置3と比較して高い圧力が必要とされるため、2段目膜分離装置4の前で高圧ポンプにて加圧するのが良い。
(電気再生式脱塩装置5)
電気再生式脱塩装置5(EDI)は、第2透過水中に含まれているイオン成分を除去して第2透過水を第3透過水と第3濃縮水とに分離する装置である。この電気再生式脱塩装置5は、電気泳動と電気透析とが組み合わせられた周知の純水製造装置である。
電気再生式脱塩装置5の構成を簡単に説明しておく。電気再生式脱塩装置5には脱塩室と濃縮室が交互に配置され、脱塩室と濃縮室との間にはアニオン交換膜とカチオン交換膜が交互に配置されている。アニオン交換膜の外側には陰極室が配置され、カチオン交換膜の外側には陽極室が配置されている。脱塩室内にはイオン交換体が充填されている。
(酸化剤添加装置7)
酸化剤添加装置7は、原水に酸化剤を添加して原水と第1分離膜31を殺菌する装置である。この酸化剤添加装置7は、原水タンク2と1段目膜分離装置3とを接続する配管に接続されている。なお、この酸化剤添加装置7を原水タンク2に直接接続して、原水タンク2内の原水に酸化剤を添加するようにしても良い。酸化剤添加装置7の例としては、薬注ポンプが挙げられる。
また、この酸化剤添加装置7に使用される酸化剤は、特に限定されないが、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素水が好ましく、入手のしやすさや効果、コスト等を考慮すると次亜塩素酸ナトリウムがより好ましい。酸化剤の濃度は、0.5〜10mg/Lが好ましく、より好ましくは0.5〜5mg/L、さらに好ましくは0.5〜2mg/Lである。酸化剤濃度が0.5mg/Lよりも低いと十分な殺菌効果が得られないので好ましくない。酸化剤濃度が10mg/Lを超えてしまうと薬品コストの増大につながるので好ましくない。また、酸化剤の添加方法としては、原水に酸化剤を連続的に添加するか、もしくは間欠的に添加するのが良い。
(酸化剤除去手段8)
酸化剤除去手段8は、第1透過水中に残っている酸化剤を除去するものである。酸化剤除去手段8としては、還元剤添加装置や、活性炭ろ過器等が挙げられる。
還元剤添加装置は、第1透過水に還元剤を添加して、第1透過水中に残っている酸化剤を化学反応により除去する装置である。還元剤添加装置は、1段目膜分離装置3と2段目膜分離装置4とを接続する配管に接続される。還元剤添加装置の例としては、薬注ポンプが挙げられる。また、この還元剤添加装置に使用される還元剤は、特に限定されないが、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。また、還元剤の添加方法としては、第1透過水に還元剤を連続的に添加するか、もしくは酸化剤の添加タイミングと合わせて、間欠的に添加するのが良い。
活性炭ろ過器は、第1透過水中に残っている酸化剤を吸着して除去するものである。この活性炭ろ過器は、1段目膜分離装置3と2段目膜分離装置4とを接続する配管の途中に設置される。この活性炭ろ過器に使用される活性炭は、特に限定されないが、粒状炭、球状炭、粉末炭などが挙げられる。
(制御装置)
制御装置は、上記で説明した各装置や、ポンプ、弁、圧力計、流量計等に接続しており、圧力計や流量計から得られる数値を利用して、ポンプ、弁、各装置の動作を制御する。また、制御装置は操作部を備えており、操作部には、水処理システム1を制御するための各種のスィッチ(開始スイッチや停止スイッチ等)が配置されている。
以上のように構成されている水処理システム1について、次に、原水の処理方法を説明する。原水の処理は、作業者が制御装置の操作部の開始スイッチをオンにすると開始される。これにより、原水タンク2中の原水は1段目膜分離装置3に送られる。そして、図3に示すような酸化剤添加工程、第1膜分離工程、酸化剤除去工程、第2膜分離工程、電気式脱塩工程の順に行われる。以下に、各工程について説明する。
(酸化剤添加工程)
酸化剤添加装置7は、原水が1段目膜分離装置3に送られる途中で原水に酸化剤を添加して原水を殺菌する。
(1段目膜分離工程)
酸化剤が添加された原水は1段目膜分離装置3に入り、第1分離膜31で処理される。これにより原水中に含まれている荷電を持たない微粒子等の不純物やイオン成分が除去される。その結果、原水は第1透過水と第1濃縮水とに分離される。第1透過水は、2段目膜分離装置4に送られる。第1濃縮水は外部に排出される。以下に、第1分離膜31による原水の処理方法について詳しく説明する。
図4に示すように、原水中に含まれているイオン成分100は、分離活性層33と荷電反発して原水から除去される。また、図示しないが、原水中の荷電を持たない不純物は、分離活性層33の表面で阻止される。このようにして原水からイオン成分100や不純物が除去されて第1透過水が得られる。なお、イオン成分100や不純物は第1濃縮水側に流れて外部に排出される。
また、原水中にアニオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤が含まれている場合には、上記で説明したようにイオン性高分子33aには、これらの界面活性剤と反発するようにアニオン性高分子またはカチオン性高分子を用いる。これにより、図4に示すようにこれらの界面活性剤200は分離活性層33と荷電反発して分離活性層33に吸着するのが抑制され、原水から除去される。
なお、原水中にノニオン性界面活性剤が含まれている場合には、イオン性高分子33aの親水的性質により、ノニオン性界面活性剤の分離活性層33への吸着が抑制されて原水から除去される。また、原水中に油分が含まれる場合にも、イオン性高分子33aの親水的性質により、油分の分離活性層33への吸着が抑制されて原水から除去される。このようにして原水から除去された界面活性剤や油分は第1濃縮水側に流れて外部に排出される。
(酸化剤除去工程)
酸化剤除去手段8は、第1透過水が2段目膜分離装置4に送られる途中で、第1透過水中に残っている酸化剤を除去する。その除去方法は、上記で説明したように、第1透過水に還元剤を添加して酸化剤を化学反応を利用して除去したり、酸化剤を活性炭ろ過器で吸着したりして除去する。
(2段目膜分離工程)
酸化剤が除去された第1透過水は2段目膜分離装置4に入り、第2分離膜41(逆浸透膜)で処理される。これにより第1透過水中の有機物やシリカ等の不純物とイオン成分が除去される。その結果、第1透過水は第2透過水と第2濃縮水とに分離され、第2透過水は電気再生式脱塩装置5に送られる。第2濃縮水は、原水タンク2と1段目膜分離装置3とを接続する配管または原水タンク2に送られて1段目膜分離装置3から再度処理されるか、外部に排出される。
(電気式脱塩工程)
電気再生式脱塩装置5は、第2透過水中のイオン成分をイオン交換体に吸着させて除去し(脱塩処理)、第3透過水を得る。この第3透過水は、回収タンク6に溜められて純水として使用される。
また、電気再生式脱塩装置5は、陽極室の陽極と陰極室の陰極との間に直流電圧が印加され、これによりイオン交換体に吸着されたイオン成分がイオン交換膜(アニオン交換膜、カチオン交換膜)の表面まで移動して電気透析されて濃縮室に移動する。濃縮室に移動したイオン成分は、濃縮室に供給されている水に入り、この水を第3濃縮水にする。この第3濃縮水は、原水タンク2と1段目膜分離装置3とを接続する配管または原水タンク2に送られて1段目膜分離装置3から再度処理されるか、外部に排出される。
なお、イオン交換体は、イオン成分が吸着しても、電気泳動と電気透析により濃縮室に移動することにより再生される。また、第2透過水が解離してHとOHが生成されて、イオン交換体が連続的に再生される。
以上のようにして水処理システム1は原水から純水を製造する。一方、原水中に油分や界面活性剤が含まれている場合には、上記で説明したように、第1分離膜31の分離活性層33が親水性で荷電を有していることから、油分や界面活性剤が分離活性層33に吸着するのが抑制される。したがって、本実施の形態の水処理システム1(水処理方法)は、原水中に油分や界面活性剤が含まれていても分離膜を効率的に使用して原水を処理することができる。
さらに、第1分離膜31の分離活性層33は、イオン性高分子33aを基材32に圧着して形成されているので、この分離活性層33は安定して基材32上に保持され、原水中のイオン成分100や不純物を好適に除去することができる。よって、本実施の形態の水処理システム1は、原水中のイオン成分や不純物の処理に好適に使用することができる。
また、本実施の形態の水処理システム1では、第2分離膜41に逆浸透膜を用いたので、第1透過水中のイオン成分や不純物の除去能力を高めることができる。さらに、本実施の形態の水処理システム1では、電気再生式脱塩装置5を用いて第2透過水中のイオン成分を除去するようにしたので、第2透過水中のイオン成分の除去能力を高めることができる。よって、本実施の形態の水処理システム1は、原水の処理能力をさらに高めることができる。また、その結果、第3透過水の純度、つまり純水の純度を高めることができる。
また、本実施の形態の水処理システム1では、基材32に酸化剤耐性を有する限外ろ過膜を使用し、原水を1段目膜分離装置3(1段目膜分離工程)で処理する前に原水に酸化剤を添加するようにした。これにより1段目膜分離装置3では微生物の繁殖によるスライムの発生が抑えられるので、通水差圧の上昇やFluxの低下が抑えられる。また、2段目膜分離装置4(2段目膜分離工程)にスライムが持ち込まれるのが防止される効果が期待できる。よって、本実施の形態の水処理システム1は、原水中に微生物が存在していても、原水の処理機能の低下を防ぐことができ、好適な運転状態を維持することができる。その結果、本実施の形態の水処理システム1は、原水由来の微生物汚染に対して十分に対応することが可能になる。
なお、原水の濁度や有機物濃度が高い場合には、第1分離膜31を定期的に逆圧洗浄することが好ましい。
また、本実施の形態の水処理システム1では、第2濃縮水や第3濃縮水の一部を1段目膜分離装置3から再度処理されるようにしたので、純水の回収率を高めることができる。
以上、本件発明にかかる実施の形態を例示したが、これらの実施の形態は本件発明の内容を限定するものではない。また、本件発明の請求項の範囲を逸脱しない範囲であれば、各種の変更等は可能である。
1段目膜分離装置3(第1分離膜31)と、2段目膜分離装置4(第2分離膜41)との間の分離機能の高低は特に限定されないが、原水のイオン濃度や有機物濃度が高い場合には、2段目膜分離装置を、複数の逆浸透膜を用いた2段RO装置から構成するのが好ましい。2段RO装置にすることにより、第2透過水の純度がさらに高まるので、電気再生式脱塩装置5の処理にかかる負荷を軽減することができる。
また、本実施の形態の水処理システム1では、第1分離膜31の分離活性層33をイオン性高分子33aから構成したが、必ずしもこれに限定する必要はなく、脱塩機能を有する分離膜(逆浸透膜やナノろ過膜)を基材に設けることも可能である。この場合には第1分離膜の脱塩機能が強化されるので、原水中のイオン成分100の除去能力が高くなり、最終的に得られる純水の純度をさらに高めることができる。
また、本実施の形態の水処理システム1では、第2分離膜41に逆浸透膜を用いたが、必ずしも逆浸透膜に限定する必要はなく、逆浸透膜以外の脱塩機能を有する分離膜、例えば、第1分離膜31やナノろ過膜を使用しても良い。この場合でも、第1透過水中のイオン成分や不純物は除去されるので、第2透過水の純度を高めることが可能である。
また、本実施の形態の水処理システム1では、制御装置を用いて自動運転するように構成したが、この水処理システムを、作業者が圧力計や流量計を監視しながら各装置やポンプ、弁等を手動で操作するように構成しても良い。
また、本実施の形態の水処理システム1では、1段目膜分離装置3と、2段目膜分離装置4と、電気再生式脱塩装置5と、酸化剤添加装置7と、酸化剤除去手段8とを備えたものとしたが、必ずしもこのような構成に限定しなくても良い。
例えば、図5に示すように本実施の形態の水処理システム1から電気再生式脱塩装置5を除いた水処理システム50や、図6に示すように図5の水処理システム1から酸化剤添加装置7と酸化剤除去手段8を除いた水処理システム51でも良い。
図5の水処理システム50を用いた場合には、第2分離膜41に逆浸透膜を用いているので第1透過水中のイオン成分や不純物の除去能力を高めることができ、第2透過水を比較的純度の低い純水として使用することが可能になる。一方、工場排水などのように原水のイオン濃度や有機物濃度が高い場合には、十分な純度の純水が得られない場合がある。このような場合には、第2透過水を純水として使用せずに他の純水製造装置の原水として用いることが好ましい。
さらに、水処理システム50において、2段目膜分離装置4を、複数の逆浸透膜を用いた2段RO装置から構成することもできる。この場合には、第1透過水中のイオン成分や不純物の除去能力がさらに高まるので、第2透過水の純度をさらに高めることができ、この第2透過水を、比較的純度の高い純水として使用することが可能になる。
また、図6の水処理システム51を用いた場合には、酸化剤添加装置7が設けられていないので、原水由来の微生物汚染の懸念が少ない場合に好適であり、図5の水処理システム50と比較してシステムの低コスト化が図れる。
以下、実施例および比較例を示して本件発明を具体的に説明する。なお、ここで説明する実施例は、単に例示であって、本発明を限定するものではない。
実施例1では、図6の水処理システム51(1段目膜分離装置、2段目膜分離装置)を用いて原水を処理した。そして、運転初期、100時間後、200時間後において、第1分離膜のFluxの変化、第1透過水の導電率の変化、第2分離膜のFluxの変化、第2透過水の導電率の変化を測定した。なお、第1分離膜は、30分毎に30秒間の逆圧洗浄を行った。実施例1にかかるデータを下記に示す。
原水:機械油を50mg/L含有する工場排水(導電率20mS/m)
第1分離膜:実施例1−A〜1−Fの中空糸型分離膜(表1参照)
第2分離膜:逆浸透膜(日東電工社製ES15−D8)
1段目膜分離装置の運転圧力:0.3MPa
2段目膜分離装置の運転圧力:0.75MPa
Figure 2011088104
比較例1では、第1分離膜に逆浸透膜(日東電工社製ES15−D8)を用い、1段目膜分離装置の前に高圧ポンプを設けて1段目膜分離装置の運転圧力を0.75MPaにした以外は、実施例1と同じ処理を行った。
<実施例1と比較例1の比較>
下記の表2〜表5に、実施例1と比較例1の結果を示す。
Figure 2011088104
Figure 2011088104
Figure 2011088104
Figure 2011088104
第1分離膜のFluxおよび第1透過水の導電率は、いずれの実施例においても、200時間の運転時間において、油分の吸着がなく、好適に維持できた。その結果、第2分離膜のFluxおよび第2透過水の導電率も好適に維持できた。一方、比較例においては、第1分離膜に機械油が吸着して第1分離膜が汚染されたことにより、第1分離膜のFluxが激減し、それと共に第1透過水の導電率も悪化した。その結果、第2分離膜のFluxおよび第2透過水の導電率も低下し、最終的には運転不能となった。
実施例2では、図5の水処理システム50(1段目膜分離装置、2段目膜分離装置、酸化剤添加装置、酸化剤除去装置)を用いて原水を処理した。そして、運転初期、1000時間後、2000時間後において、第1分離膜のFluxの変化、第1透過水の導電率の変化、第2分離膜のFluxの変化、第2透過水の導電率の変化を測定した。なお、第1分離膜は、30分毎に30秒間の逆圧洗浄を行った。実施例2にかかるデータを下記に示す。
原水:植物油を10mg/L含有する食品工場排水(導電率10mS/m)
第1分離膜:実施例2−A〜2−Fの中空糸型分離膜(実施例1−A〜1−Fと同じ)
第2分離膜:逆浸透膜(日東電工社製ES20−D8)
1段目膜分離装置の運転圧力:0.3MPa
2段目膜分離装置の運転圧力:0.75MPa
酸化剤:次亜塩素酸ナトリウム(1mg/L)を連続添加
還元剤:亜硫酸水素ナトリウム(5mg/L)を連続添加
比較例2は、実施例2において酸化剤と還元剤を用いない以外は、実施例2と同じ処理を行った。つまり、比較例2で使用した第1分離膜(比較例2−A〜2−F)は実施例2と同じものであり(実施例1−A〜1−F)、図6の水処理システム51(1段目膜分離装置、2段目膜分離装置)を用いて原水の処理を行った。
さらに、実施例2−Aと比較例2−Aで用いた第1膜分離装置と第2膜分離装置を2000時間の運転後解体し、第1分離膜の表面および第2分離膜の表面のスライム付着状況を確認するため、分離膜の外観検査を実施した。
<実施例2と比較例2の比較>
下記の表6〜表10に、実施例2と比較例2の結果を示す。
Figure 2011088104
Figure 2011088104
Figure 2011088104
Figure 2011088104
Figure 2011088104
第1分離膜のFluxおよび第1透過水の導電率は、いずれの実施例においても、2000時間の運転時間において、油分の吸着もなく、スライムによる汚染もなかったため、好適に維持できた。その結果、第2分離膜のFluxおよび第2透過水の導電率も好適に維持できた。一方、比較例においては、酸化剤を使用しなかったことにより第1分離膜にスライムが発生した。そのため、第1分離膜のFluxが経時的に低下し、それに伴い第1透過水の導電率も悪化した。その結果、第2分離膜へもスライムが持ち込まれて第2分離膜が汚染された。そのため、第2分離膜のFluxは低下し、第2透過水の導電率も低下した。
実施例3では、図1の水処理システム1(1段目膜分離装置、2段目膜分離装置、EDI、酸化剤添加装置、酸化剤除去装置)を用いて原水を処理した。そして、運転初期、1000時間後、2000時間後において、第1透過水の導電率の変化、第2透過水の導電率の変化および第3透過水の抵抗率の変化を測定した。なお、第1分離膜は、30分毎に30秒間の逆圧洗浄を行った。実施例3にかかるデータを下記に示す。
原水:アニオン系界面活性剤を20mg/L含有する工場排水(導電率15mS/m)
第1分離膜:実施例3−A〜3−Dの中空糸型分離膜(下記の表11参照)
第2分離膜:逆浸透膜(日東電工社製ES15−D8)
1段目膜分離装置の運転圧力:0.3MPa
2段目膜分離装置の運転圧力:0.75MPa
酸化剤:次亜塩素酸ナトリウム(2mg/L)を連続添加
還元剤:亜硫酸ナトリウム(8mg/L)を連続添加
Figure 2011088104
比較例3では、第1分離膜として、分画分子量150,000の中空糸型限外ろ過膜(ポリエーテルスルホン製)を用いた。それ以外は、実施例3と同じ方法にて処理を行った。
<実施例3と比較例3の比較>
下記の表12〜表14に、実施例3と比較例3の結果を示す。
Figure 2011088104
Figure 2011088104
Figure 2011088104
第1透過水の導電率は、いずれの実施例においても、2000時間の運転時間において、界面活性剤の吸着がなく好適に維持でき、その結果、第2透過水の導電率、第3透過水の抵抗率も好適に維持できた。一方、比較例では、第1分離膜にUF膜を用いたことにより、界面活性剤が阻止されず、第2分離膜の表面に到達し、表面が界面活性剤で汚染されて第2透過水の水質が低下した。これによりEDIに負荷がかかり、第3透過水の水質低下を招いた。
以上説明したように本件発明の水処理システムおよび水処理方法は、原水中に油分や界面活性剤が含まれていても分離膜を効率的に使用して原水を処理することができる。また、本件発明の水処理システムおよび水処理方法は、原水中に油分や界面活性剤が含まれていない場合でも原水中のイオン成分や不純物の除去能力を高めることができ、さらにスライムの発生も防止できるので、原水由来の微生物汚染に対して十分に対応することが可能になる。したがって、本件発明の水処理システムおよび水処理方法を、水処理の技術分野で十分に利用することができる。
1 水処理システム
3 1段目膜分離装置
4 2段目膜分離装置
5 電気再生式脱塩装置
7 酸化剤添加装置
8 酸化剤除去手段
31 第1分離膜
32 基材
32a 原水側面
32b ろ過孔
33 分離活性層
33a イオン性高分子
41 第2分離膜
50 水処理システム
51 水処理システム
100 イオン成分
200 界面活性剤

Claims (12)

  1. 原水を脱塩機能を有する第1分離膜で処理して第1透過水を得る1段目膜分離装置と、
    前記第1透過水を脱塩機能を有する第2分離膜で処理して第2透過水を得る2段目膜分離装置とを備える水処理システムであって、
    前記第1分離膜は、ろ過孔を有する基材と、この基材の原水側面に設けられ、親水性で且つ荷電を有する透水性分離活性層とを備えることを特徴とする水処理システム。
  2. 請求項1に記載の水処理システムにおいて、
    前記分離活性層は、前記基材の原水側面に前記基材の分画分子量よりも大きい平均分子量を持つイオン性高分子が圧着されて形成されたものであることを特徴とする水処理システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の水処理システムにおいて、
    前記基材には酸化剤耐性を有するものを使用し、
    前記1段目膜分離装置の前段に配置され、酸化剤を添加する酸化剤添加装置と、
    前記1段目膜分離装置と前記第2膜分離装置との間に配置され、前記第1透過水中に残っている前記酸化剤を除去する酸化剤除去手段と
    をさらに備えたことを特徴とする水処理システム。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の水処理システムにおいて、
    前記第2分離膜に逆浸透膜を用いたことを特徴とする水処理システム。
  5. 請求項4に記載の水処理システムにおいて、
    前記第2分離膜に用いる逆浸透膜を、複数段で用いたことを特徴とする水処理システム。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の水処理システムにおいて、
    前記2段目膜分離装置の後段に、前記第2透過水中のイオン成分を除去して第3透過水を得る電気再生式脱塩装置をさらに備えたことを特徴とする水処理システム。
  7. 原水を脱塩機能を有する第1分離膜で処理して第1透過水を得る1段目膜分離工程と、
    前記第1透過水を脱塩機能を有する第2分離膜で処理して第2透過水を得る2段目膜分離工程とを備える水処理方法であって、
    前記第1分離膜は、ろ過孔を有する基材と、この基材の原水側面に設けられ、親水性で且つ荷電を有する透水性分離活性層とを備えることを特徴とする水処理方法。
  8. 請求項7に記載の水処理方法において、
    前記分離活性層は、前記基材の原水側面に前記基材の分画分子量よりも大きい平均分子量を持つイオン性高分子が圧着されて形成されたものであることを特徴とする水処理方法。
  9. 請求項7または請求項8に記載の水処理方法において、
    前記基材には酸化剤耐性を有するものを使用し、
    前記1段目膜分離工程の前段に配置され、酸化剤を添加する酸化剤添加工程と、
    前記1段目膜分離工程と前記2段目膜分離工程との間に配置され、前記第1透過水中に残っている前記酸化剤を除去する酸化剤除去工程と
    をさらに備えたことを特徴とする水処理方法。
  10. 請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の水処理方法において、
    前記第2分離膜に逆浸透膜を用いたことを特徴とする水処理方法。
  11. 請求項10に記載の水処理方法において、
    前記第2分離膜に用いる逆浸透膜を、複数段で用いたことを特徴とする水処理方法。
  12. 請求項7〜請求項11のいずれか1項に記載の水処理方法において、
    前記2段目膜分離工程の後段に、前記第2透過水中のイオン成分を電気再生式脱塩装置を用いて除去する電気式脱塩工程をさらに備えたことを特徴とする水処理方法。
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