JP2008161818A - 純水の製造方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多段RO処理によって高水質の純水を安定して製造することができる純水の製造装置及びこの純水製造装置を用いた純水製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】被処理水を通水する第1段目の逆浸透膜装置10と、該第1段目の逆浸透膜装置の透過水を通水する第2段目の逆浸透膜分離装置20とを有する純水製造装置であって、少なくとも該第2段目の逆浸透膜装置20が阻止率向上剤によって処理された逆浸透膜21を備える。第1段目の逆浸透膜11がイオン性高分子によって処理されてもよい。
【選択図】図1
【解決手段】被処理水を通水する第1段目の逆浸透膜装置10と、該第1段目の逆浸透膜装置の透過水を通水する第2段目の逆浸透膜分離装置20とを有する純水製造装置であって、少なくとも該第2段目の逆浸透膜装置20が阻止率向上剤によって処理された逆浸透膜21を備える。第1段目の逆浸透膜11がイオン性高分子によって処理されてもよい。
【選択図】図1
Description
本発明は、純水の製造方法及び装置に係り、特に原水を多段逆浸透膜(以下、RO膜と記載することがある。)装置によって膜分離処理して高水質の純水を製造する方法及び装置に関する。
従来、市水、井水、工水、回収水、その他の水から純水(一次純水)を製造する方法として、これらの水を必要に応じて前処理(除濁、除塩素)した後、多段に直列に配置したRO膜装置に順次通水処理する方法がある。
例えば、特公平6−49191号公報には、原水に酸を添加した後、脱炭酸塔で脱炭酸処理し、脱炭酸処理水にアルカリを添加した後、2段RO処理する方法が記載されている。
また、水の純度をより一層高めるために、次のi)〜iii)のように、3段に直列配置したRO膜装置に順次通水処理する方法も提案されている。
i)原水を3段に直列配置したRO膜装置に順次通水して3段RO処理する方法であって、第1段RO膜装置の給水にアルカリを添加し、第2段RO膜装置の給水にアルカリを添加してpHを調整する手段を設けることを特徴とする方法(特開平9−234349)。
ii)原水に酸を添加して脱気処理して脱炭酸処理した後に、pH5〜7で第1段RO処理し、pH6.5〜8で第2段RO処理し、更に第3段RO処理する方法において、第1段目ROに負荷電膜を、第3段目ROに正荷電膜を用いることを特徴とする方法(特許第3690032号)。
iii)原水を3段に直列配置したRO膜分離装置に順次通水して3段RO処理する方法であって、原水にスケール防止剤を添加すると共にアルカリを添加して、第3段目のRO膜分離装置に装填されたRO膜として正荷電膜を用い、各段のRO装置の上流側に溶存酸素を除去するための膜脱気装置を設けることを特徴とする方法(特開2000−61465)。
i)原水を3段に直列配置したRO膜装置に順次通水して3段RO処理する方法であって、第1段RO膜装置の給水にアルカリを添加し、第2段RO膜装置の給水にアルカリを添加してpHを調整する手段を設けることを特徴とする方法(特開平9−234349)。
ii)原水に酸を添加して脱気処理して脱炭酸処理した後に、pH5〜7で第1段RO処理し、pH6.5〜8で第2段RO処理し、更に第3段RO処理する方法において、第1段目ROに負荷電膜を、第3段目ROに正荷電膜を用いることを特徴とする方法(特許第3690032号)。
iii)原水を3段に直列配置したRO膜分離装置に順次通水して3段RO処理する方法であって、原水にスケール防止剤を添加すると共にアルカリを添加して、第3段目のRO膜分離装置に装填されたRO膜として正荷電膜を用い、各段のRO装置の上流側に溶存酸素を除去するための膜脱気装置を設けることを特徴とする方法(特開2000−61465)。
なお、いずれの方法でもアルカリを添加して水中の炭酸成分をHCO3 −化してRO膜分離装置で除去している。
ところで、本出願人は、先に、イオン性高分子で処理することにより、無機電解質や水溶性有機物の阻止率を向上させたRO膜を提案している(特開2006−110520)。しかし、同号公報には、原水を多段RO膜処理して高水質の純水を製造する方法に、阻止率向上処理したRO膜を用いることは記載されていない。
特公平6−49191号
特開平9−234349号
特許第3690032号
特開2000−61465号
特開2006−110520号
従来の多段RO処理では、上記i)〜iii)のように、前処理として炭酸成分の除去手段を設け、多段ROの前段で炭酸成分の大部分を除去した後、アルカリを添加して残留する炭酸成分をRO処理で除去する方法が一般的である。
しかしながら、いずれの方法においても、非荷電性及び/又は弱荷電性の低分子物質の除去が十分ではなく、後段の処理装置の負荷が大きいという問題があった。
本発明は、上記従来の問題点を解決し、多段RO処理によって高水質の純水を安定して製造することができる純水の製造装置及びこの純水製造装置を用いた純水製造方法を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の純水製造装置は、被処理水を通水する第1段目の逆浸透膜装置と、該第1段目の逆浸透膜装置の透過水を通水する第2段目の逆浸透膜分離装置とを有する純水製造装置において、少なくとも該第2段目の逆浸透膜装置が、阻止率向上剤によって処理された逆浸透膜を備えることを特徴とするものである。
請求項2の純水製造装置は、請求項1において、該阻止率向上剤はポリアルキレングリコール鎖を有する化合物であることを特徴とするものである。
請求項3の純水製造装置は、請求項2において、該第1段目の逆浸透膜装置が、イオン性高分子を含む阻止率向上剤によって処理された逆浸透膜を備えることを特徴とするものである。
請求項4の純水製造装置は、請求項2又は3において、該第2段目の逆浸透膜装置の透過水を通水する第3段目の逆浸透膜装置を備え、該第3段目の逆浸透膜装置が、カチオン性高分子を含む阻止率向上剤によって処理された逆浸透膜を備えることを特徴とするものである。
本発明の純水の製造方法は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の純水製造装置によって純水を製造するものである。
本発明では、第2段目のRO装置に、阻止率向上剤によって処理されたRO膜を用い、第2段目のRO膜装置の非荷電性及び/又は弱荷電性の低分子物質(CO2、低分子TOC成分、ホウ素、シリカなど)の阻止率を向上させるようにしている。これにより、高水質の純水を安定して製造することができる。このため、後段のイオン交換装置や電気再生式脱イオン装置へのイオン負荷、炭酸負荷を軽減することができる。
この阻止率向上剤としては、ポリアルキレングリコール鎖を有する化合物が好ましい。
第1段目のRO膜装置のRO膜として、イオン性高分子を含む阻止率向上剤によって処理されたものを用いることにより、得られる純水の水質を向上させることができる。
第2段目のRO膜装置の後段に、カチオン(主にNaOH添加に由来するナトリウムイオン)の阻止率を向上させた膜を備えた第3段目のRO膜装置を設けることにより、きわめて高水質の純水を安定して製造できる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
[純水製造装置の全体構成]
第1図、第2図及び第3図はそれぞれ本発明の実施の形態に係る純水製造装置の系統図であり、第1図はRO膜装置を2段に備え、第2図及び第3図はRO膜装置を3段に備えている。
第1図、第2図及び第3図はそれぞれ本発明の実施の形態に係る純水製造装置の系統図であり、第1図はRO膜装置を2段に備え、第2図及び第3図はRO膜装置を3段に備えている。
第1図において、原水は原水タンク1に導入され、ポンプ2、活性炭フィルタ等の前処理装置3を介して第1段RO膜装置10に通水され、その透過水が第2段RO膜装置20に通水され、その透過水が純水ユースポイントや超純水製造システムへ送水される。
第1段RO膜装置10及び第2段RO膜装置20の濃縮水は、それぞれ原水タンク1に返送される。第1段RO膜装置10はRO膜11を備え、第2段RO膜装置20はRO膜12を備えている。
なお、前処理装置3を透過した水に対しスケール防止剤を添加するための添加ライン4が設けられている。
第2図の純水製造装置では、第2段RO膜装置の透過水を第3段RO膜装置30に通水し、その透過水を純水ユースポイント又は超純水製造システムへ送水するようにしている。第3段RO膜装置30はRO膜31を有する。第3段RO膜装置30の濃縮水は原水タンク1に返送される。その他の構成は第1図と同一であり、同一符号は同一部分を示している。
第3図は、3段のRO膜装置10、20、30を備えた純水製造装置のより詳細な系統図である。第3図では、前処理装置としての活性炭フィルタ3aの後段に保安フィルタ3bを設け、ライン4からスケール防止剤として塩酸を添加している。この塩酸が添加された原水をポンプ5によって第1段RO膜装置10に通水し、濃縮水の一部をポンプ5の前段側に返送し、残部をブロー(系外へ排出)している。
第1段RO膜装置10の透過水にライン12からNaOHを添加した後、ポンプ13によって第2段RO膜装置20に通水し、その濃縮水の一部をポンプ13の前段側に返送し、残部を原水タンク1へ返送している。
第2段RO膜装置20の透過水を、ポンプ23を介して第3段RO膜装置30に通水し、その濃縮水の一部をポンプ23の前段に返送し、残部を原水タンク1へ返送している。第3段RO膜装置30の透過水を純水としてユースポイント又は超純水製造システムへ送水する。
[原水、前処理装置、スケール防止剤]
上記の原水としては、市水、井水、工業用水、回収排水(例えば半導体、液晶等の洗浄排水の回収水)などが用いられる。
上記の原水としては、市水、井水、工業用水、回収排水(例えば半導体、液晶等の洗浄排水の回収水)などが用いられる。
前処理装置3は、RO膜装置10、20あるいは30、特に第1段目のRO膜装置10の目詰まりやファウリング、酸化劣化を防止するために、ファウリング物質や酸化劣化誘発物質(塩素、鉄化合物など)を除去するものである。前処理装置としては、具体的には活性炭塔、膜濾過装置(MF、UF)、凝集沈殿又は加圧浮上装置、砂濾過装置、生物処理槽などが挙げられる。
スケール防止剤添加ライン4は、第1段目のRO膜装置10でCaCO3等のスケールが析出するのを防止するためのものである。スケール防止剤としては、例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウム、EDTA、あるいは高分子系分散剤などを用いることができる。
[第1RO膜]
第1段RO膜装置10のRO膜(以下、第1RO膜ということがある。)11としては、イオン除去性能の高いポリアミド系RO膜(例えば、日東電工製「NTR−759」、「ES−20」、東レ社製「SU720」、「SULG20」等)が好適である、第1RO膜は、そのイオン阻止率を高めるために、阻止率向上剤、特にイオン性高分子を含む阻止率向上剤によって処理されていることが好ましい。
第1段RO膜装置10のRO膜(以下、第1RO膜ということがある。)11としては、イオン除去性能の高いポリアミド系RO膜(例えば、日東電工製「NTR−759」、「ES−20」、東レ社製「SU720」、「SULG20」等)が好適である、第1RO膜は、そのイオン阻止率を高めるために、阻止率向上剤、特にイオン性高分子を含む阻止率向上剤によって処理されていることが好ましい。
なお、スケール生成を防止する目的で原水に酸を添加した場合、第1段RO膜装置10への給水は酸性(特に弱酸性)であり、アニオンリッチとなっていることから、第1RO膜としてアニオン性高分子を含有する阻止率向上剤によって処理されたRO膜を用いるのが好ましい。
第1RO膜11としては、第1段RO膜装置10のイオン阻止効果を十分に高めるために、上記ポリアミド系RO膜を、アニオン性高分子を含有する阻止率向上剤とカチオン性高分子を含有する阻止率向上剤で交互に処理し、最後にアニオン性高分子を含有する阻止率向上剤で処理することで膜の最表面を負荷電に帯電させたRO膜が特に好ましい。
なお、一般に、RO膜を阻止率向上剤で処理すると、RO膜のフラックス(透過流束)が低下する傾向にある。阻止率を高くし且つフラックス低下を防ぐようにRO膜を阻止率向上処理するには、上記のように、カチオン性高分子とアニオン性高分子とで交互に処理するのが好ましい。
<カチオン性高分子>
カチオン性高分子としては、例えば、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、キトサンなどの第一級アミン化合物、ポリエチレンイミンなどの第二級アミン化合物、ポリ(アクリル酸ジメチルアミノエチル)、ポリ(メタクリル酸ジメチルアミノエチル)などの第三級アミン化合物、ポリスチレンに第四級アンモニウム基を付加したものなどの第四級アンモニウム化合物、ポリビニルアミジン、ポリビニルピリジン、ポリピロール、ポリビニルジアゾールなどの複素環を有する化合物などを挙げることができる。カチオン性高分子としては、これらの構造を複数種有する共重合体も用いることができる。これらの中で、複素環を有する化合物を好適に用いることができ、ポリビニルアミジンを特に好適に用いることができる。
カチオン性高分子としては、例えば、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、キトサンなどの第一級アミン化合物、ポリエチレンイミンなどの第二級アミン化合物、ポリ(アクリル酸ジメチルアミノエチル)、ポリ(メタクリル酸ジメチルアミノエチル)などの第三級アミン化合物、ポリスチレンに第四級アンモニウム基を付加したものなどの第四級アンモニウム化合物、ポリビニルアミジン、ポリビニルピリジン、ポリピロール、ポリビニルジアゾールなどの複素環を有する化合物などを挙げることができる。カチオン性高分子としては、これらの構造を複数種有する共重合体も用いることができる。これらの中で、複素環を有する化合物を好適に用いることができ、ポリビニルアミジンを特に好適に用いることができる。
ポリビニルアミジンは、一般式[1]で表される構造単位を有するカチオン性高分子である。ただし、一般式[1]において、R1〜R4は、水素又はメチル基等のアルキル基である。
一般式[1]で表される構造単位を有するカチオン性高分子は、アクリロニトリル又はメタクリロニトリルと、N−ビニルカルボン酸アミド、N−イソプロペニルカルボン酸アミド、N−ビニルカルボン酸イミド又はN−イソプロペニルカルボン酸イミドを共重合し、得られた共重合体を加水分解し、アミジン化することにより製造することができる。このような方法により製造されたポリビニルアミジンは、一般式[1]で表される構造単位の他に、アクリロニトリルなどに由来するシアノ基、シアノ基の加水分解により生成するカルバモイル基、N−ビニルカルボン酸アミド単位などの加水分解により生成するアミノ基などを有する可能性がある。市販製品として栗田工業株式会社製カチオン系高分子凝集剤「クリフィックス(登録商標)CP111」を利用できる。ポリビニルアミジンは、複素環の窒素原子と第一級アミンの窒素原子がカチオン性を有するので、カチオン密度が高く、水中のカチオン種に対して高い阻止率向上効果が発現する。他の複素環を有する高分子の場合も、第一級アミンなどのカチオン性の官能基を付与することによって、カチオン密度を高めることができる。
カチオン性の高い重量平均分子量10万以上のカチオン性高分子、例えば、ポリビニルアミジンのような構造単位中に第一級ないし第三級アミン又は第四級アンモニウム塩構造を有する高分子を透過膜の膜表面に吸着させることによって、水中のカチオン種の阻止率を効果的に向上させることができる。すなわち、透過膜の膜表面が一般的に負の荷電を有することと、カチオン性高分子の分子量が大きいことにより、安定に高分子が膜表面に吸着されて阻止率を向上させることができ、さらにカチオン性高分子の親水性が高いために透過流束が大きく低下することがない。
<アニオン性高分子>
アニオン性高分子としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸などのカルボキシル基を有する高分子、ポリスチレンスルホン酸、デキストラン硫酸、ポリビニルスルホン酸などのスルホン酸基を有する化高分子などを挙げることができる。アニオン性高分子としては、これらの構造を複数種有する共重合体も用いることができる。ポリスチレンスルホン酸のスルホン酸基は、アニオン性が強いために、透過膜の膜表面に安定に吸着して阻止性能を向上させ、それを長く保持させ、しかも、透過流束を大きく低下させることがない。
アニオン性高分子としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸などのカルボキシル基を有する高分子、ポリスチレンスルホン酸、デキストラン硫酸、ポリビニルスルホン酸などのスルホン酸基を有する化高分子などを挙げることができる。アニオン性高分子としては、これらの構造を複数種有する共重合体も用いることができる。ポリスチレンスルホン酸のスルホン酸基は、アニオン性が強いために、透過膜の膜表面に安定に吸着して阻止性能を向上させ、それを長く保持させ、しかも、透過流束を大きく低下させることがない。
透過膜の膜表面には、負の荷電の対となる正の荷電も存在しており、特にポリアミド結合が解離したような阻止率が低下した膜においては、これが顕著である。従って、アニオン性高分子でも膜表面に存在する正荷電と相互作用をもち、重量平均分子量が10万以上に大きくなると、より安定に結合状態を維持し、水中のアニオン種に対して阻止率向上効果を発現することができる。
これらのイオン性高分子は、対イオンを有する塩としても用いることができる。対イオンを有する塩としては、例えば、ポリビニルアミジン塩酸塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩などを挙げることができる。
これらのイオン性高分子の重量平均分子量は、30万以上であることがより好ましく、100万以上であることがさらに好ましい。イオン性高分子の重量平均分子量が10万未満であると、イオン性高分子を透過膜に安定に吸着させ、その状態を長く維持することが困難となり、阻止率が十分に向上しないおそれがある。この重量平均分子量は、イオン性高分子の水溶液をゲル浸透クロマトグラフィーにより分析し、得られたクロマトグラムからポリエチレンオキシド標準品の分子量に換算することにより求める。ポリエチレンオキシド標準品が入手し得ない高分子量の領域においては、光散乱法、超遠心法などにより重量平均分子量を求めることができる。
これらの透過膜にカチオン性高分子とアニオン性高分子を交互に吸着させることにより、阻止率を向上させることができる。被処理水中の無機電解質に由来するNa+やCa2+などのカチオンは、正荷電のみが存在するカチオン性高分子層において強く排除され、対となるカチオン性高分子層の上にアニオン性高分子層が形成されている場合は、それぞれの層が個別にカチオンとアニオンの阻止に寄与し、阻止率が向上する。また、カチオン性高分子層とアニオン性高分子層が、透過膜に吸着した状態で強い相互作用を有することにより、吸着状態が安定化して剥がれにくくなり、阻止率向上状態が安定化する。さらに、カチオン性高分子とアニオン性高分子を交互に吸着させることにより、親水性を維持しながら、膜表面の荷電を極端に正又は負にすることがなく、吸着層が安定化することによって膜汚染物質の吸着を抑制し、膜汚染物質による透過流束の低下を減少することができる。
[第2RO膜]
第2段RO膜分離装置20のRO膜(第2RO膜)21としては、非荷電性及び/又は弱荷電性の低分子物質(炭酸や非イオン性能有機化合物、ホウ素、シリカなど)の阻止率を向上させたRO膜が好適であり、特に、前述のポリアミド系RO膜を阻止率向上剤、特にポリアルキレングリコール鎖を有する化合物を含有する阻止率向上剤で処理したRO膜が好適である。
第2段RO膜分離装置20のRO膜(第2RO膜)21としては、非荷電性及び/又は弱荷電性の低分子物質(炭酸や非イオン性能有機化合物、ホウ素、シリカなど)の阻止率を向上させたRO膜が好適であり、特に、前述のポリアミド系RO膜を阻止率向上剤、特にポリアルキレングリコール鎖を有する化合物を含有する阻止率向上剤で処理したRO膜が好適である。
ポリアルキレングリコール鎖を有する化合物のポリアルキレングリコール鎖は、アルキレングリコールの脱水重縮合により生成したと考えられる構造を有するが、実際にはアルキレンオキシドのアルカリによるアニオン重合又はプロトン開始によるカチオン重合により製造することができる。
ポリアルキレングリコール鎖を有する化合物のポリアルキレングリコール鎖としては、例えば、ポリエチレングリコール鎖、ポリプロピレングリコール鎖、ポリトリメチレングリコール鎖、ポリテトラメチレングリコール鎖などを挙げることができる。これらのうち、ポリアルキレングリコール鎖としては、ポリエチレングリコール鎖が好ましい。即ち、ポリエチレングリコール鎖を有する化合物は、水溶性が大きいので阻止率向上剤として取り扱いやすく、複合膜表面に対する親和性が高いので、処理後の経時的な性能低下が少ない。
これらのポリアルキレングリコール鎖は、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、オキセタン、テトラヒドロフランなどの開環重合により形成することができる。
このポリアルキレングリコール鎖を有する化合物は、重量平均分子量が好ましくは1000〜10000であり、より好ましくは2000〜6000特に3000〜5000である。ポリアルキレングリコール鎖を有する化合物の重量平均分子量が1000未満であると、阻止率向上処理効果が十分に得られず、処理後の定着性も低くなるおそれがある。ポリアルキレングリコール鎖を有する化合物の重量平均分子量が10000を超えると、処理によりRO膜の透過流束が大きく低下し、操作圧力が増大するおそれがある。この重量平均分子量は、ポリアルキレングリコール鎖からなる高分子の水溶液をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により分析し、得られたクロマトグラムからポリエチレンオキシド標準品の分子量に換算することにより求めることができる。
ポリアルキレングリコール鎖を有する化合物として、ポリアルキレングリコール鎖にイオン性基が導入された化合物を用いることができる。導入されるイオン性基としては、例えば、スルホ基(−SO3H)、カルボキシル基(−COOH)、アミノ基(−NH2)、第四級アンモニウム基(−N+R3X−)などを挙げることができる。
ポリアルキレングリコール鎖にスルホ基を導入する方法としては、特に制限はなく、例えば、ポリエチレングリコール水溶液にエポキシプロパノールと亜硫酸ナトリウムを添加し、70〜90℃の還流条件下で反応させることにより、下記式[2]又は式[3]で示されるスルホン化ポリエチレングリコールを合成する方法が挙げられる。
なお、上記式[2],[3]において、(X、Y)は、(H、CH2OH)又は(CH2OH、H)である。
スルホン化ポリエチレングリコールは上記式[2]又は式[3]で示されるものに限定されるものではなく、例えば、下記式[4]で示される高分子、下記式[5]で示される高分子などを例示することができる。
[第3RO膜]
本発明において、3段RO処理を行う場合、第3図の通り、第1段RO膜装置10の透過水にアルカリを添加させて水中の炭酸成分をHCO3 −化して2段目のRO膜装置20で除去するのが好ましい。この場合、第3段RO膜装置30の透過水にはNaOH添加によるナトリウムイオンなどのカチオンリークが起こりやすくなる。
本発明において、3段RO処理を行う場合、第3図の通り、第1段RO膜装置10の透過水にアルカリを添加させて水中の炭酸成分をHCO3 −化して2段目のRO膜装置20で除去するのが好ましい。この場合、第3段RO膜装置30の透過水にはNaOH添加によるナトリウムイオンなどのカチオンリークが起こりやすくなる。
このため、第3段RO膜装置30のRO膜31は、カチオン阻止率を向上させるために阻止率向上剤で処理することが好ましく、更に好ましくは、膜の最表面を正に帯電するよう阻止率向上処理したRO膜を用いるのが好ましい。具体的には前述のポリアミド系RO膜に、重量平均分子量10万以上のアニオン性高分子を含有する阻止率向上剤とカチオン性高分子を含有する阻止率向上剤で交互に処理し、最後にカチオン性高分子を含有する阻止率向上剤で処理することで膜の最表面を正荷電に帯電させたRO膜や、ポリアルキレングリコール鎖にイオン性基が導入されている化合物(例えば前述するスルホン化ポリエチレングリコール)で処理した後にカチオン高分子を含有する阻止率向上剤で処理し、膜の最表面を正荷電に帯電させたRO膜などが好ましい。
第3RO膜31の阻止率向上処理に使用するカチオン性高分子やアニオン性高分子としては、前述の第1RO膜11の阻止率向上処理に用いるカチオン性高分子やアニオン性高分子と同様のものが好ましい。
[RO膜の阻止率向上処理方法]
上記のRO膜11,21,31の阻止率向上処理方法に特に制限はなく、例えば、モジュールにRO膜が装着されたままの状態で、阻止率向上剤を含む水溶液を通水する場合、阻止率向上剤を含む水溶液は、純水やRO膜の透過水から調製することができ、あるいは、RO膜へ通水する被処理水から調製することもできる。RO膜へ通水する被処理水から阻止率向上剤を含む水溶液を調製した場合は、被処理水中に含まれる成分の阻止率を測定することにより、阻止率の変化を経時的に確認することができる。阻止率向上剤を、被処理水中に常時あるいは間欠的に注入することもできる。
上記のRO膜11,21,31の阻止率向上処理方法に特に制限はなく、例えば、モジュールにRO膜が装着されたままの状態で、阻止率向上剤を含む水溶液を通水する場合、阻止率向上剤を含む水溶液は、純水やRO膜の透過水から調製することができ、あるいは、RO膜へ通水する被処理水から調製することもできる。RO膜へ通水する被処理水から阻止率向上剤を含む水溶液を調製した場合は、被処理水中に含まれる成分の阻止率を測定することにより、阻止率の変化を経時的に確認することができる。阻止率向上剤を、被処理水中に常時あるいは間欠的に注入することもできる。
RO膜の阻止率向上処理に用いる阻止率向上剤水溶液のポリアルキレングリコール鎖を有する化合物やイオン性高分子(以下、高分子等と記す)の濃度は、0.01〜50mg/L程度であることが好ましい。阻止率向上剤水溶液のより好ましい高分子等の濃度は、用いる高分子等の種類によって異なり、例えば、前述の重量平均分子量1000〜10000のポリアルキレングリコール鎖を有する化合物の場合、0.1〜1mg/Lが好ましく、分子量10万以上のカチオン性高分子は0.1〜5mg/L、分子量10万以上のアニオン性高分子は0.1〜20mg/Lが好ましい。高分子濃度がこれよりも低いと阻止率向上処理に長時間を要するおそれがある。高分子濃度が50mg/Lを超えると、水溶液の粘度が高くなり、RO膜への通水抵抗が大きくなるおそれがある。また、高分子等の濃度が50mg/Lを超えると、不必要に厚い吸着層が形成されて透過流束の著しい低下と濃度分極による阻止率向上効果の低下を招くおそれがある。
阻止率向上剤を含む水溶液を通水する1回当たりの時間は、2〜24時間であることが好ましい。水溶液中の高分子等の濃度を高くすると、通水時間を短縮することができるが、上記問題が生じるおそれがある。
この通水時において、透過水、濃縮水を給水タンクに戻す運転も可能である。透過水を取り出しながら処理することで、装置を休止することなく効率的に処理することができる。
阻止率向上処理のタイミングは、定期的に実施することも可能であるが、RO膜の処理水比抵抗が低下したときに実施してもよい。また、通常、RO装置では、定期的又は膜フラックスが低下した際に、RO装置の薬品洗浄が行われるが、薬品洗浄によってRO膜に吸着した阻止率向上剤が除去される場合は、薬品洗浄後に阻止率向上剤により再処理を行うことが好ましい。
前記薬品洗浄処理としては、pH4以下、好ましくはpH1〜3での酸洗浄と、pH10以上、好ましくはpH10〜13でのアルカリ洗浄との併用処理が好適であり、酸としては塩酸、硝酸、クエン酸、シュウ酸が、アルカリとしては水酸化ナトリウムなどを用いることができる。
なお、阻止率向上剤水溶液の通水時の圧力は通常の水処理する際に使用する圧力と同程度とすることが好ましい。そのようにすることで、膜表面への高分子の吸着を促進することができる。
異なる高分子で処理する場合には、変更の際に純水(RO透過水)、あるいは被処理水でリンスすることが好ましい。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより詳細に説明する。
なお、本実施例では阻止率は以下によって算出した。
なお、本実施例では阻止率は以下によって算出した。
阻止率=1−(溶質の透過液濃度×2)/(溶質の供給液濃度+溶質の濃縮液濃度)
実施例1〜4、比較例1,2
日東電工社製4インチスパイラルRO膜「ES20−D4」を第1図の通り2段直列に配し、前処理装置3として活性炭フィルタを設置し、水道水(pH6.2)の処理を行った。なお、活性炭処理した水道水中のTOC濃度は1.5mg/Lであった。
日東電工社製4インチスパイラルRO膜「ES20−D4」を第1図の通り2段直列に配し、前処理装置3として活性炭フィルタを設置し、水道水(pH6.2)の処理を行った。なお、活性炭処理した水道水中のTOC濃度は1.5mg/Lであった。
第1段RO膜装置10の回収率(=透過水量/被処理水量)は75%とし、第2段RO膜装置20の回収率は90%とした。
実施例1及び2では、RO処理に先立ち、第2段RO装置20にポリエチレングリコール水溶液を通水し、低分子の阻止率向上処理を施した。
実施例2では、実施例1において、RO給水にスライムコントロール剤(栗田工業製「クリバーターEC−503」)、スケール抑制剤としてエチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩を添加し、RO処理を行った。
実施例3では、実施例1と同様の処理に加え、第1段RO装置10にポリビニルアミジンとポリスチレンスルホン酸により処理を行い、最表面を負電荷に帯電させてアニオンの阻止率を向上させる処理を施した。
実施例4では、RO処理に先立ち、第2段RO装置20にポリビニルアミジンとポリスチレンスルホン酸による処理を行い、最表面を負電荷に帯電させてアニオンの阻止率を向上させる処理を施した。
比較例1では、第2段RO装置20のRO膜21として、阻止率向上処理を行っていないRO膜を用いた。
比較例2では、RO処理に先立ち、第1段RO装置10にポリエチレングリコール水溶液を通水して、低分子の阻止率向上処理を施した。
このときの各RO膜装置の透過水等のTOC濃度を湿式酸化式TOC測定装置(SIEVERS810型)により測定した。
表1に、1段目RO給水(RO被処理水)、第1段RO膜装置10の透過水、第2段RO膜装置20の透過水のTOC濃度と、第1段RO膜装置における膜面有効圧力を示す。
表1に、1段目RO給水(RO被処理水)、第1段RO膜装置10の透過水、第2段RO膜装置20の透過水のTOC濃度と、第1段RO膜装置における膜面有効圧力を示す。
表1より明らかなように、第2段RO膜装置に阻止率向上処理膜を用いた実施例1,2は、比較例1に比べて入口圧として高い値が必要となるが、2段目RO透過水TOC濃度が低く、TOC除去率が高い。
なお、通水30日後、無薬注の比較例1、実施例1では入口圧がやや上昇し、閉塞傾向が見られたが、実施例2のスライム抑制剤及びスケール抑制剤を加えた場合では、入口圧は殆ど一定で安定していた。
実施例3では、実施例1,2よりも更に高い入口圧が必要となるが、1段目ROでのTOC除去率が高くなり、2段目RO透過水TOC濃度として、12μg/Lまで低減された。また、実施例3では1段目ROにおけるイオン除去性が高くなるため、水質が向上し、2段目RO透過水の水質が1.0MΩcmまで向上した。(実施例1,2では0.6MΩcmであった。)
実施例4では、比較例1に比べて、2段目RO透過水のTOC濃度が低くなり、29μg/Lとなったが、2段目ROにPEG処理を施した実施例1,2の方がTOC除去効率が高いことが確認された。比抵抗値は0.8MΩcmであった。
実施例4では、比較例1に比べて、2段目RO透過水のTOC濃度が低くなり、29μg/Lとなったが、2段目ROにPEG処理を施した実施例1,2の方がTOC除去効率が高いことが確認された。比抵抗値は0.8MΩcmであった。
比較例2として、PEG処理を2段目ROではなく、1段目ROに施した場合は、2段目透過水のTOC濃度が20μg/Lとなり、2段目ROにPEG処理を施した実施例1,2の方がTOC除去効果が高いことが確認された。比較例1,2の比抵抗値は0.4MΩcmであった。
実施例5〜8、比較例3〜5
日東電工社製4インチスパイラルRO膜「ES20−D4」を2段直列に配し、3段目に同社製2インチスパイラルRO膜「ES20−D2」を配して第3図に示す3段RO装置とし、上記と同じ水道水の処理を行った。
日東電工社製4インチスパイラルRO膜「ES20−D4」を2段直列に配し、3段目に同社製2インチスパイラルRO膜「ES20−D2」を配して第3図に示す3段RO装置とし、上記と同じ水道水の処理を行った。
第1段RO膜装置10の回収率(=透過水量/被処理水量)は45%とし、第2段RO膜装置20の回収率は70%とし、第3段RO膜装置30の回収率は45%とした。活性炭フィルタ及び、保安フィルタで濾過した水道水にHClを添加し、pH4.5〜6.7とした。これを5μmMF膜に通水させてRO給水とした。この被処理水の導電率は15.2〜15.9mS/mであった。さらに2段目RO給水にアルカリを添加し、pHを7.9〜8.1に調整した。
実施例5では、このRO処理に先立ち、第2段RO装置20にポリエチレングリコール水溶液を通水し、第2RO膜21に低分子化合物の阻止率向上処理を施した。
実施例6では、実施例5と同様の処理に加え、第3段RO膜装置30にポリビニルアミジンとポリスチレンスルホン酸ナトリウムによる処理を行い、最表面をポリビニルアミジンによる処理を行うことによって正荷電に帯電させてカチオンの阻止率を向上させる処理を施した。
実施例7では、実施例6と同様の処理に加え、第1段RO膜装置10にポリビニルアミジンとポリスチレンスルホン酸ナトリウムによる処理を行い、最表面を負荷電に帯電させてアニオンの阻止率を向上させる処理を施した。
実施例8では、実施例3と同様の処理に加え、第1段RO膜11及び第3段RO膜31にもポリエチレングリコール水溶液を通水し、全てのRO装置に低分子化合物の阻止率向上処理を施した。
比較例3では、その第2段目、第3段目のRO膜装置20,30に装填するRO膜21,31として、阻止率向上処理を行っていないRO膜を用いた。
表2に、実施例5〜8及び比較例3〜5における第3段RO膜装置30の透過水の比抵抗と第1段RO膜装置10の膜面有効圧力を示す。
比較例4では、上記RO処理に先立ち、第1段RO装置10にポリエチレングリコール水溶液を通水し、第1RO膜11に低分子化合物の阻止率向上処理を施した。
比較例5では、上記RO処理に先立ち、第3段RO装置30にポリエチレングリコール水溶液を通水し、第3段RO膜31に低分子化合物の阻止率向上処理を施した。
表2から明らかなように、比較例3は、全て未処理膜を使用した場合であるが、透過水水質は5.9MΩcmである。比較例4、5は、それぞれ、1段目のみ、3段目のみにPEG処理膜を配置した場合である。いずれも、水質向上の効果は低く、それぞれ6.0、6.5MΩcmである。実施例5では、2段目にPEG処理膜を配置して炭酸除去を狙っている。その結果、処理水水質の向上が認められ7.8MΩcmとなった。実施例6では、さらに、アルカリ添加によるカチオンの除去性を高めるため、3段目に表面にカチオンを配したイオン性高分子処理した膜を配置した。その結果、更なる処理水水質の向上が見られ、9.8MΩcmとなった。実施例7では、それに加えて1段目にアニオン除去性を高めた膜を配し、その結果として、10.4MΩcmの水質が得られた。ただし、阻止率向上処理膜を多く配することで入口圧は増加傾向となる。実施例8では、全てPEG処理膜を配した場合である。透過水水質は9.2MΩcmまで向上するが、入口圧が増加するため、実施例6,7の方が、操作圧力に対して得られる水質として適した処理であることがわかる。
3 前処理装置
10 第1段RO膜装置
20 第2段RO膜装置
30 第3段RO膜装置
10 第1段RO膜装置
20 第2段RO膜装置
30 第3段RO膜装置
Claims (5)
- 被処理水を通水する第1段目の逆浸透膜装置と、該第1段目の逆浸透膜装置の透過水を通水する第2段目の逆浸透膜分離装置とを有する純水製造装置において、
少なくとも該第2段目の逆浸透膜装置が、阻止率向上剤によって処理された逆浸透膜を備えることを特徴とする純水製造装置。 - 請求項1において、該阻止率向上剤はポリアルキレングリコール鎖を有する化合物であることを特徴とする純水製造装置。
- 請求項2において、該第1段目の逆浸透膜装置が、イオン性高分子を含む阻止率向上剤によって処理された逆浸透膜を備えることを特徴とする純水製造装置。
- 請求項2又は3において、該第2段目の逆浸透膜装置の透過水を通水する第3段目の逆浸透膜装置を備え、該第3段目の逆浸透膜装置が、カチオン性高分子を含む阻止率向上剤によって処理された逆浸透膜を備えることを特徴とする純水製造装置。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の純水製造装置によって純水を製造する純水製造方法。
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