JP2007100111A - プレス打抜き性の良いCu−Ni−Sn−P系銅合金およびその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】Cu−Ni−Sn−P系銅合金において、強度、導電性、曲げ加工性、耐応力緩和特性、はんだ耐候性等の基本特性を高く維持したまま、優れたプレス打抜き性を付与したものを提供する。
【解決手段】質量%でNi:0.15〜1.5%、Sn:0.1〜2.3%、P:0.02〜0.2%を含み、さらに必要に応じてZn:5%以下、Co:0.3%以下、Mn:0.3%以下、Fe:0.3%以下およびMg:0.15%以下のうち1種または2種以上を含み、残部実質的にCuの組成を有し、粒径20nm未満の微細析出物が存在するとともに、粒径20〜150nmの析出物が1.5×106nm2あたり0.3〜30個の密度で存在する組織を有する銅合金。
【選択図】なし

Description

本発明は、コネクタ等の通電部品に適したCu−Ni−Sn−P系銅合金およびその製造法に関する。
近年のエレクトロニクスの発達により、電気・電子機器の電気配線は複雑化・高集積化が進み、コネクタ等の通電部品には小型化、軽量化、高信頼性化、低コスト化の要求が高まっている。それに伴いコネクタ等の部品に使用される素材は、従来にも増して薄肉化され、かつ複雑な形状にプレス成形されるようになっている。このため素材特性としては強度、弾性、導電性および加工性のすべてが良好でなければならない。さらに、部品の信頼性を向上させるうえで耐応力緩和特性に優れることも重要である。
これらの各特性を比較的バランス良く実現しやすい素材としてCu−Ni−Sn−P系銅合金が挙げられる。この合金はNi−P系の析出物を微細分散させることで各種特性の改善を図ることができ、これまでに電気・電子部品用に適したものが種々開発されている(特許文献1〜8)。
特開平4−154942号公報 特開平4−236736号公報 特開平10−226835号公報 特開2000−129377号公報 特開2000−256814号公報 特開2001−262255号公報 特開2001−262297号公報 特開2002−294368号公報 特開2001−152303号公報 特開2002−180165号公報 特開平11−343527号公報 特開2002−194461号公報
コネクタ等の通電部品は板状素材をプレス成形して作られるが、例えば自動車用の端子では、バスバーに用いられる音叉端子やプレスフィット端子等、プレス打抜き面が接触面になるようにばね成形する部品が増えている。板厚の薄い民生部品でも同様で、例えばパソコンのDIMMコネクター等はプレス打抜き面が端子の接触面になるよう設計されることがある。これらの部品ではプレス打抜き面のダレ、バリが少なく、かつせん断面と破断面の段差が小さいこと、つまり、プレス打抜き面が平坦でかつ広い接触面積が得られることが求められる。
さらに、部品の生産性を向上させ製造コストを下げるためには、高速のプレス加工が可能で、かつ金型の摩耗が少なく、金型のメンテナンス負荷が小さいことが望まれるが、プレス打抜き面のせん断面と破断面の段差が大きい場合は、打抜き後の部品が金型に詰まり、これが連続プレスで重なることにより、金型のクリアランスを変化させることがあり、金型のメンテナンス負荷が大きくなるため、より打抜き面の段差を小さく保つことができる材料が望まれていた。
このように、コネクタ等の通電部品に用いる素材にとって、プレス打抜き性は重要な特性の1つとなっている。しかしながら、Cu−Ni−Sn−P系銅合金においてプレス打抜き性を第1優先とした組織を得ようとすると、強度、曲げ加工性、耐応力緩和特性といった基本特性が低下してしまうという問題がある。特許文献1〜8に示されるような従来のCu−Ni−Sn−P系銅合金はプレス打抜き性に対して特段の配慮がなされておらず、昨今の部品ニーズに十分応えることができない。
一方、銅合金のプレス打抜き性を改善する手段として、集合組織を制御することも行われている(特許文献9、10)。しかし、集合組織を制御するには冷間圧延率や熱処理温度等の製造条件が大きく制約され、製造性の低下を伴うだけでなく、曲げ加工性や耐応力緩和特性といった、プレス打抜き性とトレードオフする特性が現れ、上記の諸特性をバランス良く付与すること自体も困難となる。
打抜き加工で発生する残留応力が小さく、また残留応力の除去がしやすい銅合金や、ダレ、バリの小さいリードフレーム用銅合金も開発されているが(特許文献11、12)、これらの技術では、打抜き加工時の残留応力の軽減に有効であっても、プレス打抜き面におけるせん断面と破断面の段差を低減させることが十分に実現できず、より効果的な対策が望まれていた。
本発明は、Cu−Ni−Sn−P系銅合金において、通電部品素材として従来から必要であるとされている特性、すなわち強度、導電性、曲げ加工性、耐応力緩和特性、はんだ耐候性等の基本特性を高く維持したまま、優れたプレス打抜き性を付与したものを提供することを目的とする。
発明者らの検討の結果、上記目的は、微細析出物と比較的大きな析出物とが混在する特異な析出形態を実現することによって達成できることを見出した。
すなわち本発明では、質量%でNi:0.15〜1.5%、Sn:0.1〜2.3%、P:0.02〜0.2%を含み、さらに必要に応じてZn:5%以下、Co:0.3%以下、Mn:0.3%以下、Fe:0.3%以下およびMg:0.15%以下のうち1種または2種以上を含み、好ましくはAl、Ti、Siの合計含有量が0.001質量%以下(検出されない場合を含む)で、残部実質的にCuの組成を有し、粒径20nm未満の微細析出物が分散して存在するとともに、粒径20〜150nmの析出物が1.5×106nm2あたり0.3〜30個の密度で存在し、好ましくは粒径150nmを超える粗大析出物が存在しないか、または1.5×106nm2あたり3個以下の密度に抑えられている組織を有する銅合金が提供される。
ここで、「残部実質的にCu」とは、残部にはCuの他、本発明の効果を阻害しない範囲で上記規定以外の元素の混入が許容されることを意味し、「残部がCuおよび不可避的不純物からなる」場合を含む。析出物の粒径は長径を意味する。上記各析出物の存在は透過型電子顕微鏡(TEM)観察によって把握される。「微細析出物が分散して存在している」とは、当該析出物がマトリクス中に多数分布していることが観察される状態である。1.5×106nm2あたりの析出物の密度は、透過型電子顕微鏡を用いて所定粒径範囲の析出物の数を測定し、1.5×106nm2を単位面積として、その単位面積あたりに存在する析出物の平均個数を算出したものに相当する。その場合、観察領域の合計面積は少なくとも単位面積の2倍以上とする。具体的には加速電圧200kV、倍率50000倍の明視野像においてフォーカスを固定した状態で存在が確認される析出物を対象として、所定の粒径をもつ析出物粒子の数をカウントする。個々の粒子について粒径が所定の範囲にあるかどうかを確認するためには倍率を上げてフォーカスを合わせる操作やステージを傾斜させる操作を行うことができる。そして、カウントされたトータル個数に「単位面積/観察領域の合計面積」の値を乗じることにより、単位面積あたりの析出物の密度が算出される。
また本発明ではこのような組織状態を有する銅合金の効果的な製造法として、上記組成の銅合金を溶解した後、鋳造、熱間圧延、および1回以上の「冷間圧延、焼鈍」を含む製造工程において、鋳造時に700〜400℃の平均冷却速度を30℃/min以上とし、熱間圧延時に材料温度が700〜400℃にある時間を20sec〜30minの範囲で確保する製造法が提供される。特に、熱間圧延時に700℃以下の温度域で1パス以上の圧下を行う製造法が好ましい対象となる。
熱間圧延工程は、大きく「加熱」、「圧延」、「冷却」の過程からなり、「圧延」の途中で「中間加熱」が挿入される場合もある。上記「熱間圧延時」とは熱間圧延工程の最初の「加熱」を終えた後、「冷却」が終わるまでをいう。700〜400℃の温度域で1パス以上の圧下が行われる場合、その圧下が行われている時間も「材料温度が700〜400℃にある時間」場合に含まれる。
本発明によれば、従来からコネクタ等の通電部品用素材として実績のあるCu−Ni−Sn−P系銅合金において、優れたプレス打抜き性を付与することが可能になった。その際、強度、導電性、曲げ加工性、耐応力緩和特性、はんだ耐候性等の基本特性は高く維持される。したがって本発明は、小型化、薄肉化が進展するコネクタ等の通電部品において、プレス打抜き面を接触面とする通電性能を向上させることができ、昨今の電気・電子部品ニーズに応えるものである。
本発明では、サイズの異なる2種類のタイプのNi−P系析出物が混在している特異な析出物分布形態を実現することによって前記の種々の特性を同時に改善する。
具体的には、粒径が微細なタイプの析出物をマトリクス中に多数分散させることによって、強度、導電性、曲げ加工性、耐応力緩和特性といった通電部品用素材に必要な基本特性を付与する。ただし、これらの特性の向上に寄与するような微細なサイズの析出物は、プレス打抜き性を向上させる作用が少ない。
そこで、より粒径が大きいタイプの析出物を同時に分散させる。このタイプの析出物粒子は、プレス打抜き時にクラックの発生源として機能し、ダレの増大を防止する。そして、この粒径が大きいタイプの析出物が所定の密度で分散して存在しているとき、発生したクラックが各析出物粒子の間を伝播することにより容易に破壊が起こり、打抜き面の平坦性が向上する。さらに、ダレの少ない破壊が容易に起こることによってプレス金型の摩耗も顕著に軽減される。
強度、曲げ加工性、耐応力緩和特性等の基本特性の向上に寄与する微細なタイプの析出物は、粒径が20nm未満であることが必要である。これより大きいと上記特性の向上が不十分となる。10nm以下の非常に微細な析出物が分散していることが一層望ましい。これらの粒径20nm未満の微細なサイズの析出物は、応力緩和特性を得るために、前記1.5×106nm2あたりの析出物量として100個以上であることが望ましい。
プレス打抜き性の向上をもたらす粒径の大きいタイプの析出物としては、粒径20〜150nmのものが必要である。このようなサイズの析出物はマトリクスとの整合性が低下するため強度面への寄与は少なくなる。析出物の粒径が20nmに満たないと上述のプレス打抜き性を向上させる機能が十分発揮されない。粒径が150nmを超えるような粗大な析出物は曲げ加工時のクラックの起点となりやすく、曲げ加工性を低下させることがある。したがって本発明では粒径20〜150nmの範囲にある析出物によってプレス打抜き性の改善を図る。
粒径20〜150nmの析出物の存在量としては、1.5×106nm2あたり0.3〜30個の密度とすることが必要である。これより少ないとプレス打抜き面においてクラック発生の起点が少なくなり、かつクラック伝播作用も十分に発揮されないため、結果的にプレス打抜き性の向上は不十分となる。逆に上記を超えて存在量が多くなると、特に耐応力緩和特性の低下が目立つようになり、曲げ加工性も低下する。このタイプの析出物のより好ましい存在量は1.5×106nm2あたり1〜20個の密度であり、通常1.5×106nm2あたり1〜10個の密度で良好な結果が得られる。
粒径150nmを超える粗大な析出物は上記のように曲げ加工性を低下させる要因となりやすいのでできるだけ少ないことが望ましい。具体的には粒径150nmを超える粗大析出物は存在しない(観察されない)か、1.5×106nm2あたり3個以下の密度であることが望ましい。
このようなサイズの異なる2つのタイプの析出物が混在した組織状態を実現し、かつ強度、導電性、曲げ加工性、耐応力緩和特性、プレス打抜き性等の特性を具備させるために、以下のような合金組成が採用される。
〔Ni〕
Niは、Pと共添することにより本発明で重要な役割を担う2種類のタイプのNi−P系析出物を形成する。また、固溶したNiは単体で、あるいは固溶したSnとの相互作用により、強度(ばね性)、耐応力緩和特性の向上をもたらす。これらの作用は0.15質量%以上のNi含有により発揮される。しかし、Ni含有量が多くなりすぎると導電性が低下するだけでなく、Ni−P系析出物の析出温度域が上昇するので析出物の粒径が大きくなりやすく、サイズ分布の適正化を図ることが難しくなる。また粒径150nmを超える粗大析出物も生成しやすくなる。このような理由によりNi含有量は0.15〜1.5質量%とする必要があり、0.3〜1.2質量%とすることがより好ましく、0.5〜1.0質量%が一層好ましい。また、特に自動車のバスバーやソケット部品等、導電性を重視する用途ではNi含有量を0.3〜0.8質量%にすることが好ましい。
〔Sn〕
Snはマトリクス中に固溶し、強度、ビッカース硬さをはじめとする機械特性の向上をもたらす。また、固溶したSnとNi−P系析出物の相互作用により、強度(ばね性)、耐応力緩和特性の向上効果が得られる。更に、プレス打抜き時の加工硬化量を増大させ、打抜き性の向上をもたらす。これらの作用を十分発揮させるには0.1質量%以上のSn含有が必要である。しかし、Sn含有量が多くなりすぎると導電性の低下、熱間加工性の低下を招く。このためSn含有量は0.1〜2.3質量%にする必要がある。ジャンクションボックス用のバスバー等、導電性を重視する用途に使用する場合は0.1〜0.6質量%のSn含有量とすることが望ましく、0.15〜0.3質量%とすることが一層好ましい。また、小型端子等の用途を考慮した場合は0.5〜2.0質量%のSn含有が望ましく、0.7〜1.6質量%が一層好ましい。
〔P〕
Pは、上記NiとともにNi−P系析出物を形成し、前述の諸特性の向上に寄与する。P含有量が0.02質量%未満ではプレス打抜き性を向上させる粒径20〜150nmの析出物が十分に得られないだけでなく、場合によっては強度や耐応力緩和特性等の向上に寄与する微細なタイプのNi−P系析出物が十分な量だけ得られない。また、プレス打抜き性の向上に有効な粒径の大きいタイプのNi−P系析出物を形成することが難しくなる。一方、P含有量が0.2質量%を超えると熱間加工性、冷間加工性が低下するだけでなく、粗大なNi−P系析出物の生成を招きやすくなる。したがってP含有量は0.02〜0.2質量%とする必要があり、0.04〜0.16質量%とすることがより好ましく、0.05〜0.1質量%が一層好ましい。
〔Ni/P〕
本発明ではNi−P系析出物のサイズおよび量をコントロールすることで諸特性の同時改善を実現している。したがって添加されるNiとPの量比を適正化することが望ましい。発明者らの検討によると、質量%によるNi量とP量の比で表されるNi/Pの値は2〜30であることが望ましく、5〜25であることが一層好ましい。Ni/Pが大きくなりすぎるとめっき密着性やはんだ耐候性の低下を招くとともに、析出物のサイズが大きくなりやすいことによりプレス打抜き性に寄与する粒径の大きいタイプの析出物の量が増大して曲げ加工性や耐応力緩和特性の低下を招きやすい。さらに粗大析出物の量も多くなる。逆にNi/Pが小さすぎるとプレス打抜き性に寄与する粒径の大きいタイプの析出物が形成されにくくなる。この傾向はP量が多い場合に顕著になる。このため、P含有量が0.1質量%を超える場合はNi/Pが5以上となるようにNiを前記許容範囲内で多めに添加することが望ましい。
〔Zn〕
Znは本発明の銅合金の機械特性および耐応力緩和特性を損なうことなくはんだ耐候性、めっき密着性等を向上させる作用を有するので、必要に応じてZnを含有させることができる。上記のような効果を十分に得るためには0.05質量%以上のZn含有が望まれる。Zn含有量を多めにすることにより原料コストが低減できるメリットがあるが、多量のZn添加は導電性を低下させるだけでなく、応力腐食割れの感受性を高める要因になり、耐応力緩和特性も低下する。このためZnを含有させる場合はその含有量を5質量%以下とする必要があり、3質量%以下とすることがより好ましく、1質量%以下の範囲に規制することもできる。
〔Mn、Co〕
MnおよびCoはPと化合物を作り、Mn−P系、Co−P系の析出物や、多元系のMn−Ni−P系、Co−Ni−P系の析出物を形成する。これらMnやCoを含む析出物はNi−P系析出物よりも析出開始温度が高いので、MnやCoの添加はプレス打抜き性の向上を担う粒径が大きいタイプの析出物の必要量を確保する上で有利となる。また、これらの析出物により耐熱性の向上を図ることも可能である。このため、必要に応じてMnまたはCoをNiに置換する形で含有させることができる。ただし、MnやCoの含有量が多すぎると粒径が大きいタイプの析出物の量が多くなりすぎたり、粗大析出物の存在量が多くなりすぎたりするため、曲げ加工性、耐応力緩和特性およびめっきの表面性状が低下し好ましくない。このため、Mn、Coとも含有量は0.3質量%以下とすることが望ましい。Mn、Coは単独で含有させても複合して含有させても構わないが、Mn、Coとも0.0005〜0.3質量%の範囲で含有させることが効果的であり、0.01〜0.1質量%の範囲とすることが一層好ましい。ただし、原子%に換算した含有量において、MnとCoの合計含有量がNi含有量を超えないようにすることが肝要である。
〔Fe〕
FeはPと化合物を作り、Ni−P系析出物より析出開始温度の高いFe−P系、Fe−Ni−P系の析出物を形成する。このため前記MnやCoと同様にプレス打抜き性の向上を担う粒径が大きいタイプの析出物の必要量を確保する上で有利となる。その作用を十分に発揮させるには0.05質量%以上のFe含有量を確保することがより効果的である。ただしFe含有量が多すぎると前記MnやCoと同様の弊害を生じる。また、Feは素材表面で酸化物を形成しやすく、めっき曇りを発生させやすい。このためFeを含有させる場合は0.3質量%以下の含有量とする必要があり、0.1質量%以下とすることがより好ましい。また、Ni/Fe比としては、Ni/Fe≧2であることが好ましく、Ni/Fe≧10であることが更に好ましい。めっき性や表面の耐酸化性を特に重視する場合は、Fe含有量を0.005質量%以下(分析による検出限界以下を含む)に制限するよう、組成調整することも有効である。
〔Mg〕
Mgはプレス打抜き性の向上および耐応力緩和特性の向上をもたらす元素である。Mgによる耐応力緩和特性の向上効果を十分に得るには0.005質量%以上のMg含有が望まれる。ただし、Mg−P系析出物、Ni−Mg−P系析出物が生成すると、曲げ加工性が急激に低下する。またこの析出物は700℃以下の温度域で生成するため、後述のように熱間圧延時に700℃以下で1パス以上の圧下を行う場合などはこの析出物が熱間加工割れを招きやすく、ひいては冷間加工性を低下させる。それだけではなく曲げ加工性の急激な低下をも引き起こすので注意が必要である。このような理由で、Mgを含有させる場合は0.15質量%以下の含有量とする必要があり、0.05質量%以下とすることがより好ましい。後述する不純物Al、Ti、Siの合計含有量が0.001質量%を超えている場合は、これらの元素との相乗効果により曲げ加工性、製造性の低下が顕著になるため、Mg含有量は0.001質量%以下に制限することが好ましい。
〔Al、Ti、Si〕
本発明は2種類のタイプの析出物が混在する組織状態を必要とするため、析出物の粗大化等、析出物の形態に悪影響を及ぼす元素はできるだけ排除することが望ましい。特にAl、Ti、Siはスクラップから混入する可能性があり、極微量の混入で析出物の粗大化を助長する。また、曲げ加工性の低下、溶解・鋳造時の表面欠陥や内部欠陥の増大、接触抵抗の経時劣化速度の増大、はんだ耐候性の低下を招く。このようなことから、Al、Ti、Siの合計含有量は0.001質量%以下に管理することが望ましく、特にこれらの元素の合計含有量が通常の銅合金製造現場での分析で検出されないレベルに管理することが一層好ましい。
〔その他の不純物元素〕
O(酸素)は製造工程中での熱間圧延割れやフラックスの巻き込みといった欠陥の原因になりやすいので50ppm以下、好ましくは30ppm以下に抑えることが望ましい。H(水素)は膨れ等の欠陥の原因になりやすいので3ppm以下、好ましくは2ppm以下に抑えることが望ましい。Sは熱間加工割れの原因となりやすく、また曲げ加工性の低下を招きやすいので20ppm以下、好ましくは10ppm以下に抑えることが望ましい。
次に、本発明の銅合金材料の好適な製造方法について説明する。製造工程は、大きくは従来一般的なCu−Ni−Sn−P系銅合金の製造工程で実施可能であるが、特に鋳造および熱間圧延工程に工夫を加えることが効果的である。代表的な製造工程は次のようなものである。
溶解・鋳造→熱間圧延→冷間圧延→焼鈍→冷間圧延→低温焼鈍
途中の「冷間圧延→焼鈍」は必要に応じて複数回行うことができる。熱間圧延の後には一般的には面削が行われる。また、焼鈍後には適宜酸洗や研磨が行われ、必要に応じて脱脂が行われる。
前述した2種類のタイプの析出物のうち、プレス打抜き性の改善に寄与する粒径の大きいタイプの析出物は主として熱間圧延工程で生成させる。強度や耐応力緩和特性の向上に寄与する微細なタイプの析出物は熱間圧延後に行われる何回かの焼鈍工程の少なくとも1つ以上において時効処理を兼ねることで析出させる。
〔溶解・鋳造〕
上で規定した組成の合金を溶解して、鋳造する。基本的に大気中での溶解・鋳造が可能であるが、溶湯の酸化、水素の浸入を防ぐため、湯面を黒鉛やフラックス等の被覆材で被覆することが望ましい。鋳造に際しては凝固時の偏析により過度に粗大な析出物が生成することを防止するため、凝固後の冷却過程では700〜400℃の間の平均冷却速度を30℃/min以上とすることが重要である。60℃/min以上とすることが一層好ましい。このような冷却速度は、連続鋳造法においては鋳片の強制冷却(水冷等)によって実現できる。バッチ式の鋳造では凝固完了後のインゴット(鋳塊)を700℃に到達するまでに鋳型ごとあるいは鋳型から取り出して水中に没する方法などによって実現できる他、インゴットが扁平形状の場合には鋳型の強制冷却によっても実現可能である。
〔熱間圧延〕
得られた鋳片またはインゴットを700〜1000℃、好ましくは850〜960℃の炉中に装入し、材料全体が700℃以上になってから少なくとも30min以上保持する。この均質化の保持時間としては、700℃以上になってから2時間以上、望ましくは3時間以上とするのが良い。また、800℃以上になってからの保持時間は1時間以上、好ましくは2時間以上とすることが望ましい。これにより鋳片またはインゴットの均質化と鋳造時に生じた析出物の再固溶を行う。その後炉から抽出して熱間圧延を行う。その際、材料温度が700〜400℃にある時間(圧下を行っている時間を含む)を20sec〜30minの範囲で確保することが重要である。この処理によりプレス打抜き性の向上に寄与する粒径の大きいタイプの析出物を前記所定の密度で生成させることができるのである。材料温度が700〜400℃にある時間が短すぎると粒径の大きいタイプの析出物を十分形成させることができない。また、あまり長時間では粗大化が進み、上述した所望の析出形態が実現できない。材料温度が700〜400℃にある時間は1〜15minとすることがより好ましく、3〜10minとすることが一層好ましい。また特に、材料温度が700〜500℃にある時間を20sec〜30minとするような管理がより好ましく、その時間を1〜15minとすること、あるいはさらに3〜10minとすることが特に好ましい。
また、700℃以下の温度域で1パス以上の圧下を行うことが望ましい。この1パス以上の圧下により粒径の大きいタイプの析出物が導入されやすくなる。そのためには例えば最終パス温度(仕上温度)を700〜400℃の範囲に設定すればよい。熱間圧延後の板厚は概ね8〜20mmの範囲で設定することができる。板厚が薄く温度降下が速い場合は、保温設備のある圧延機を使用することも効果的である。最終パス終了後、材料温度が700〜400℃好ましくは700〜500℃にある時間を上記所定の範囲で確保した後は、水冷することが望ましい。
〔冷間圧延、焼鈍〕
熱間圧延後は面削などによって表面のスケールを取り除いたのち、冷間圧延と焼鈍の工程に供する。最終的な目標板厚に応じて、冷間圧延と焼鈍を1回または2回以上行う。その際、1回の冷間圧延率は、中間圧延の場合は概ね45〜95%、仕上圧延の場合は概ね25〜80%の範囲とすればよい。
焼鈍では時効処理を兼ねるようにして、強度や耐応力緩和特性の向上に寄与する微細なタイプの析出物を生成させる。
時効処理を兼ねた焼鈍の条件として以下のものが採用できる。
・バッチ式焼鈍の場合: 350〜650℃で0.5〜20h保持する。400〜600℃で1〜8h保持することがより望ましい。
・連続焼鈍の場合: 板厚、炉長により異なるが、通常400〜850℃×3sec〜15min保持の範囲で良好な条件が設定できる。500〜750℃で3sec〜5min保持することがより望ましい。
連続焼鈍では、その熱処理条件の選択により、昇温過程中に析出を生じさせ、かつ再固溶させずに析出物を残存させることができる。微細なタイプの析出物の析出量はバッチ式よりも一般的に少なくなるが、強度、導電性、耐応力緩和特性等の基本特性は十分維持できる。
冷間圧延→焼鈍を複数回行う場合は、少なくとも1つ以上の焼鈍工程において時効処理を兼ねるようにする。その際、時効処理の合計時間が上記の所定範囲となるようにすればよい。
最終的には歪取りを兼ねた低温焼鈍を実施することが望ましい。その条件としては例えば連続炉で300〜750℃で3〜240sec保持する条件が採用できる。
以上の方法が最も効率的な本発明の製造方法と考えられるが、本発明の析出物サイズの構成が得られる方法であれば、他の方法、例えば鋳造時に粗大な析出物を生成させ、焼鈍工程で一部を再固溶させることによりサイズの制御を行なう方法や、途中工程の焼鈍の温度、保持時間、冷却速度や昇温速度を工夫することにより本発明の析出物サイズを得る方法を採用することができる。
本発明の銅合金は、端子、コネクタ、ソケット、バスバー等多種の電気電子部品に利用できるが、コネクタや等のばね性を要求される部品では、引張強さ500N/mm2以上、且つ導電率35%IACS以上であることが好ましい。引張強さ550N/mm2以上、且つ導電率40%IACS以上であることが一層好ましい。
また、自動車のJB用バスバーのような、導電率を重視する部品では、引張強さ450N/mm2以上、且つ導電率55%IACS以上であることが望ましい。
表1に示す組成の銅合金板材を以下の工程A〜Dいずれかの製造工程で製造した。工程Aが本発明の対象となる製造工程、それ以外が本発明の適正条件を外れる製造工程である。
〔工程A〕
断面形状約200×500mm、長さ約3500mmの鋳片を半連続鋳造により製造した。その際、雰囲気は大気とし、湯面を木炭を主体とする被覆材で被覆した。鋳片は凝固部分を約300℃以下の温度域まで水冷することにより、700〜400℃の平均冷却速度が60℃/mim以上になるようにした。
得られた鋳片を大気雰囲気、900〜940℃の炉に装入し、約4h保持した。その後抽出し、板厚10mmまで熱間圧延した。最終パス温度は概ね650℃前後である。材料温度が700℃以下になっいる時間が圧下を行っている時間を含めて3〜10minの範囲に収まるようにコントロールした。そして約600℃から水冷を開始して150℃以下の温度域まで急冷した。
熱間圧延された板は面削したのち、厚さ1.8mmまで冷間圧延した。その後、バッチ式の熱処理炉を用いて時効処理を兼ねた焼鈍を行った。焼鈍条件は550℃×4hである。
次いで、酸洗、研磨を行った後、厚さ0.64mmまで仕上冷間圧延を行った。その後、歪取りを主目的とする低温焼鈍を連続炉で行った。低温焼鈍条件は500℃の炉中での短時間の熱処理とし、低温焼鈍前の状態から引張強さが15〜30N/mm2低下する条件(時間にして5〜25secの範囲内)とした。
最終的に酸洗、研磨を行って板厚0.64mmとし、これを供試材とした。
〔工程B〕
工程Aにおいて、熱間圧延工程で材料温度が700〜400℃にある時間が約1hとなるように400℃まで保温装置を利用して徐冷し、その後水冷した。それ以外は工程Aと共通である。
〔工程C〕
工程Aにおいて、750℃で最終パスを終了させ、その後直ちに水冷した。それ以外は工程Aと共通である。
〔工程D〕
工程Aにおいて、鋳造時に鋳片の冷却速度を変えて、鋳込み後、鋳片温度が400℃になるまでの時間を約2hとした。それ以外は工程Aと共通である。
各供試材からサンプルを採取して、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、JEM−2010)により以下のようにして析出物の数を調べた。
加速電圧200kV、倍率50000倍にて、任意の3箇所の視野を選んで、フォーカスを固定した状態で観察される析出物を対象として、粒径が20〜150nmの範囲にあるもの、および粒径が150nmを超えるものの個数をカウントした。対象となる粒子のうち、粒径が上記いずれかの範囲にあるかどうかが明らかでない粒子については、倍率を上げて観察することにより正確を期した。観察領域の合計面積は各供試材とも3.0×106〜4.8×106nm2程度であり、カウントされた析出物の個数に「単位面積/観察領域の合計面積」の値を乗じることにより、単位面積(1.5×106nm2)あたりの析出物の密度を算出した。粒径が20nm未満の微細な析出物については、いずれの供試材にも単位面積(1.5×106nm2)あたり100個以上存在していることが確かめられた。それらはほとんどが粒径10nm以下のものであった。
析出物の密度を表1に示す。
なお、いずれの合金も分析の結果O:30ppm以下、H:2ppm以下、S:10ppm以下であった。
Figure 2007100111
各供試材について以下の特性を調べた。
〔引張強さ、0.2%耐力〕
JIS 5号引張試験片を用いてJIS Z2241に従って圧延方向に対し平行方向の引張試験を行って求めた。
〔導電率〕
JIS H0505に従って求めた。
〔応力緩和率〕
日本電子材料工業会標準規格EMAS−1011(平成3年12月)に準拠した方法で、以下のようにして求めた。すなわち、供試材から幅10mm、長さ150mmの試験片(その長手方向が圧延方向に相当)を切り出し、試験片中央部の表面応力(表面最大応力)が0.2%耐力の80%となるようにアーチ曲げした状態で固定し、大気中150℃で1000時間保持した後の曲げ癖を応力緩和率として次式により算出した。
応力緩和率(%)=(h1/h0)×100
ただし、h1:試験経過後の応力除荷時における試験片の永久たわみ変位(mm)
0:上記応力を得るのに必要な試験片の初期たわみ変位(mm)
この試験方法において応力緩和率が10%以下のものは、特に優れた耐応力緩和特性を有すると判断される。
〔曲げ加工性〕
曲げ軸が圧延方向に対し平行方向(BW)の90°曲げ試験(JIS H3110に準拠、R=0.6mm、幅W=10mm)を実施し、曲げ部の曲げ軸に垂直な断面を光学顕微鏡にて100倍の倍率で観察し、割れが認められないものを○(良好)、認められものを×(不良)と判定した。
〔プレス打抜き性〕
プレス打抜き性の試験は、JCBA T310:2002に準拠して行なった。パンチ径10.00mm、ダイの打抜き穴径10.10mmの丸型パンチを用いて、約8%のクリアランスでプレスの打抜き試験を行った。プレス条件として、プレス速度1mm/min、潤滑油無しとして、各供試材につき10回行った。
直径10mmの穴が打ち抜かれて残った材料について、打抜き面に垂直かつ板厚方向に平行な断面を光学顕微鏡で観察することにより「えぐれ深さ」および「ダレ率」を測定した。その観察試験片は、圧延方向に平行な断面を4箇所、および圧延方向に垂直な断面を4箇所それぞれ任意に選んで、計8箇所について測定した。図1に試験片の断面形状を模式的に示す。Tは板厚、aはダレ量、bはえぐれ深さである。ダレ率の値はa/Tで表される。8個の観察試料の測定結果に基づき、以下のように評価した。
・えぐれ深さ: 8個の観察試料のうち、b/T比が7%を超える試料が1つもない材料を○(良好)、1つ以上ある材料を×(不良)と判定した。
・ダレ率: 8個の観察試料のダレ率a/Tの平均値(以下「平均ダレ率」という)を算出し、平均ダレ率が9%以下の材料を○(良好)、9%を超える材料を×(不良)と判定した。
〔はんだ耐候性〕
はんだ耐候性については、各サンプルを脱脂した後、弱活性フラックスを用いてはんだ付けを行なった。使用したはんだはPb−40Snの共晶はんだで、235℃ではんだ付けを行なった後、150℃のオーブンで1000hr加熱した後、R=1.2の90°W曲げ試験を行い、曲げ部外側の表面についてJIS Z1522に規定のセロハン粘着テープを用いた剥離試験を行った。
上記試験ではんだ層の剥離が認められなかったものを○(良好)、剥離が認められたものを×(不良)と判定した。
結果を表2に示す。
Figure 2007100111
表2からわかるように、本発明例のものは粒径20〜150nmの析出物の密度が1.5×106nm2あたり0.3〜30個を満たし、かつ粒径150nmを超える粗大析出物は存在しないか、存在しても1.5×106nm2あたり3個以下を満たしていた。その結果、強度(引張強さ、0.2%耐力)、導電性、耐応力緩和特性、曲げ加工性、はんだ耐候性に優れるとともに、プレス打抜き性にも優れていた。
これに対し、比較例であるY1はP含有量が少なくNi/Pが過大であったため粒径20〜150nmの析出物が形成できず、プレス打抜き性が向上しなかった。耐応力緩和特性にも劣った。Y2はP含有量が多すぎたため、またY3はNi含有量が多すぎたため、いずれも粒径20〜150nmの析出物および粒径150nmを超える粗大析出物が多くなり、曲げ加工性、はんだ耐候性に劣った。Y4はSn含有量が少なすぎたことにより強度、耐応力緩和特性、曲げ加工性、はんだ耐候性に劣った。Y5は熱間圧延時に700〜400℃にある時間が長すぎたことにより粒径20〜150nmの析出物が多量に生成し、強度、耐応力緩和特性、曲げ加工性に劣った。Y6は熱間圧延時に700℃以下の温度域にある時間を確保したかったことにより粒径20〜150nmの析出物が形成できず、プレス打抜き性が改善できなかった。Y7は鋳造時に700〜400℃の冷却速度が小さかったことにより粒径20〜150nmの析出物および粒径150nmを超える粗大析出物が多くなり、曲げ加工性に劣った。Y8はNi含有量が少なかったため、耐応力緩和特性に劣り、えぐれ深さやはんだ耐候性も悪かった。Y9はMg含有量が多すぎ、Y11はSiを多く含むことにより、いずれも熱間圧延時に割れが発生し、その後の実験を断念した。Y10はTi含有量が多く、また熱間圧延時に700〜400℃にある時間が長すぎたことにより粒径20〜150nmの析出物および粒径150nmを超える粗大析出物が多量に生成し、曲げ加工性に劣り、更にはんだ耐候性に劣った。Y12はFe含有量とAl含有量が多いことにより粒径20〜150nmの析出物および粒径150nmを超える粗大析出物が多量に生成し、耐応力緩和特性、曲げ加工性に劣り、えぐれ深さ、はんだ耐候性も悪かった。
プレス打抜き部分の断面形状を模式的に示した図。

Claims (6)

  1. 質量%でNi:0.15〜1.5%、Sn:0.1〜2.3%、P:0.02〜0.2%、残部実質的にCuの組成を有し、粒径20nm未満の微細析出物が存在するとともに粒径20〜150nmの析出物が1.5×106nm2あたり0.3〜30個の密度で存在する組織を有する銅合金。
  2. 質量%でNi:0.15〜1.5%、Sn:0.1〜2.3%、P:0.02〜0.2%を含み、さらにZn:5%以下、Co:0.3%以下、Mn:0.3%以下、Fe:0.3%以下およびMg:0.15%以下のうち1種または2種以上を含み、残部実質的にCuの組成を有し、粒径20nm未満の微細析出物が存在するとともに粒径20〜150nmの析出物が1.5×106nm2あたり0.3〜30個の密度で存在する組織を有する銅合金。
  3. Al、Ti、Siの合計含有量0.001質量%以下(検出されない場合を含む)である請求項1または2に記載の銅合金。
  4. 粒径150nmを超える粗大析出物が存在しないか、または1.5×106nm2あたり3個以下の密度である請求項1〜3に記載の銅合金。
  5. 鋳造、熱間圧延、および1回以上の「冷間圧延、焼鈍」を含む製造工程において、鋳造時に700〜400℃の平均冷却速度を30℃/min以上とし、熱間圧延時に材料温度が700〜400℃にある時間を20sec〜30minの範囲で確保する、請求項1〜4に記載の銅合金の製造法。
  6. 熱間圧延時に700℃以下の温度域で1パス以上の圧下を行う請求項5に記載の銅合金の製造法。
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