JP2007091569A - 光学素子の製造方法、及びガラスレンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】
ガラス素材を用いて、精密モールドプレスによりガラスレンズなどの光学素子を製造するに際し、特に、小径で、容積の小さなガラスレンズを生産効率よく、高い歩留まり率で安定して量産することができる光学素子の製造方法、及びそのような方法によって製造されたガラスレンズを提供する。
【解決手段】
互いに対向する成形面14,24が形成された上下型10,20と、この上下型10,20を収容してプレス軸直交方向の相互位置を規制する胴型30とを備えた成形型を用いて、上下型10,20の成形面14,24と、胴型30の内周面34を、それぞれ転写してなる上型被転写面52、下型被転写面53、及び胴型被転写面54を有する成形体51をプレス成形し、次いで、成形体51の上型側角部52c、及び下型側角部53cを、それぞれ除去する面取加工を施す。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ガラス素材を用いて、精密モールドプレスによりガラスレンズなどの光学素子を製造するに際し、特に、小径で、容積の小さなガラスレンズを生産効率よく、高い歩留まり率で安定して量産することができる光学素子の製造方法、及びそのような方法によって製造されたガラスレンズに関する。
一般に、精密モールドプレスによりガラスレンズなどの光学素子を製造するにあたっては、プレス成形された成形体に、芯取り加工を施して最終形状とすることにより所定形状の光学素子を製造する方法や、芯取り加工を省略して、成形装置から取り出した成形体をそのまま最終形状とする方法が知られている。
ここで、芯取り加工とは、成形体の外周など(多くの場合、プレス成形によって形成された自由表面部)を研磨し、不要な部位を除去するとともに、得ようとする光学素子の外径中心軸と、光軸とを一致させることをいう。
例えば、特許文献1には、予備成形された所定重量の成形素材から、プレス成形、芯取り加工を経て、所定形状の光学素子を製造する方法が記載されている。
また、プレス成形と、芯取り加工を同時に行う方法として、特許文献2には、ガラス素材を一対の成形型に保持、加熱し、押圧成形しながら成形型全体を回転させ、成形型からはみ出した余分なガラス素材を機械的に研削除去するガラスレンズの成形方法が記載されている。
一方、プレス成形後の芯取り加工を不要とする方法として、特許文献3には、上型及び下型の円柱部外径寸法を、成形ガラスレンズの有効径寸法より所定量だけ大きく設定し、上型の成形面側には有効径より外方で、かつ光学機能面と連接するような位置における外縁部に、テーパー状に面取り仕上げを施して所定寸法の面取部を形成する成形金型により光学素子を成形する方法が記載されている。
また、特許文献4には、加熱軟化した光学素子材料を加圧成形する成形面を有する一対の成形型と、少なくとも一方の成形型に装着される環状の外形型とを備え、外径型は成形される光学素子の外径を規制する外径規制部と、光学素子の外径を規制しない外径非規制部とを有し、さらに光学素子の成形時に余剰の光学素子材料を収容可能な空間を有するように構成する成形装置により光学素子を成形する方法が記載されている。
また、特許文献5には、所定温度に加熱したガラスレンズ素材を押圧成形する成形型と、成形型の側面に所定に当接するごとく前進、後退するスライドコア部とを具備し、成形型にスライドコア部が当接した状態において成形型とスライドコア部との間にガラスレンズ素材の一部が流入可能な空間部を設けた成形装置によりガラスレンズを成形する方法が記載されている。
特開2005−97099号公報 特開昭62−292632号公報 特開平9−1652267号公報 特開2000−1323号公報 特開昭60−171235号公報
ところで、近年において、携帯端末用の小型撮像機器や、光ピックアップ、さらには、光通信などにおいて用いられている光学レンズは、小型化と、高い光学性能との両立が求められており、その要求精度は益々高くなっている。
これらの用途に求められるレンズは、例えば、レンズ径が1〜5mm程度であり、最も薄い部分の薄肉も0.1〜1mm程度となっているが、このような小型のレンズを、精密モールドプレスによって製造する場合、特許文献1のように、プレス成形後に芯取り加工を行おうとしても、レンズ径が小さいために扱いにくいばかりか、最小肉厚が1mmにも満たないような薄肉レンズは、芯取り加工の際に破損してしまいやすい。
このため、成形後の成形体に芯取り加工を施す際には、成形体を芯取り装置に設置するための工数がかかる上、光軸を決定する芯出しの精度を高く行うことも困難であり、芯出し精度が不十分である場合には、外径中心軸と、光軸との一致性が悪くなるため、得られたレンズを搭載した光学機器の光学性能に影響するという問題がある。
これに対して、特許文献2では、成形体を芯取り装置に移し替えることなく、成形型に保持したまま芯取り加工を行っているものの、プレス成形中の成形型を回転させる必要がある。そして、回転振動を与えながら精度の高いレンズ成形を行うことは不可能であるのに加え、荷重印加手段や加熱手段を備えた装置を成形型とともに回転させるのは、装置を設計する上できわめて困難である。
このため、特許文献3〜5のように、芯取り加工を省略し、プレス成形によって、光学素子の光学機能面を成形するとともに、外周部も胴型などの型部材によって成形して、外径を画定する方法が有利である。
しかしながら、プレス成形に用いる成形型の形状を工夫し、プレス成形によって光学素子の最終形状を得る場合、プレス成形による成形体が不定形の突起を有していたり、個体間での形状が不均一であったりしてはならず、レンズを搭載する機器の用途に応じた所望の形状に均一に製造されなければならない。
すなわち、特許文献3では、上型の外縁部にテーパー状の面取仕上げを施すことにより、その部分にレンズ素材の体積ばらつきからくる余剰の光学素材が流入することによって、体積ばらつきを吸収し、芯取り作業を不要にしているが、成形されるレンズの外周が不定形の突起となるため、光学機器への取り付けが行いにくく、この不定形の突起となった部分が欠けやすいという問題がある。
また、特許文献4では、外径非規制部を外径型の内周面に形成した切り欠きとし、余剰の光学素子材料を収容することによって、成形後の芯取り作業を必要とせず、簡易な方法でレンズの外径が規制された光学素子を製造することができるとしているが、成形されるレンズの外径が規制されるのは、外径規制部に相当する一部分のみであるため、外周が不定形のレンズとなる上、レンズ個体間でも形状が一定せず、光学機器への取り付けが困難となる。
また、特許文献5では、供給するレンズ素材の容積のバラツキを大きな範囲で許容するとともに、芯取り作業を不要とするとしているものの、ここでもレンズの有効径外に、余剰のレンズ素材からなる不定形の凸部が形成されるため、レンズ外径寸法は一定であっても、レンズ外縁の形状が一定でなく、レンズの取り付け位置や、取り付け方に制約を生じ、このレンズを光学機器に取り付ける際に支障となる。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、ガラス素材を用いて、精密モールドプレスによりガラスレンズなどの光学素子を製造するに際し、特に、小径で、容積の小さなガラスレンズを生産効率よく、高い歩留まり率で安定して量産することができる光学素子の製造方法、及びそのような方法によって製造されたガラスレンズの提供を目的とする。
上記目的を達成するため本発明に係る光学素子の製造方法は、互いに対向する成形面を有する上型及び下型と、前記上型と前記下型との間に形成される成形空間を包囲する胴型とを備えた成形型の内部に成形素材を配置して、加熱により軟化した前記成形素材をプレス成形することにより、前記上型の成形面、前記下型の成形面、及び前記胴型の内周面を、それぞれ転写してなる上型被転写面、下型被転写面、及び胴型被転写面を有する成形体を成形し、次いで、前記成形体に対して、前記上型被転写面と前記胴型被転写面の境界に位置する上型側角部、及び前記下型被転写面と前記胴型被転写面の境界に位置する下型側角部を、それぞれ除去する面取加工を施す方法としてある。
このような方法とすることにより、成形素材の容積管理の限界を超えるような、容積の小さな光学素子を高精度に製造する場合に、たとえ、成形素材の容積にばらつきがあったとしても、生産効率よく、高い歩留まり率で均一な形状の光学素子を、簡便に、かつ、安定して製造することができる。また、前記面取加工は、前記上型側角部及び下型側角部を同時に除去するものであることが好ましく、この場合、より効率が高い。
また、本発明に係る光学素子の製造方法は、光軸を中心に前記成形体を回転させつつ、前記上型側角部、及び前記下型側角部のそれぞれに接する開口幅の凹部を有する砥石を、前記光軸に直交する方向から前記成形体に接近させ、前記凹部に、前記上型側角部、及び前記下型側角部の両方を同時に接触させることによって、前記成形体に対して面取加工を施す方法とすることができる。
このような方法とすれば、成形体に砥石を近接させるにあたり、一軸の精密制御のみの装置が適用できるため、大掛かりな制御をしなくても、きわめて簡便に、μmオーダーの研削制御を行うことができる。
また、本発明に係る光学素子の製造方法は、前記成形型に対して、少なくとも前記上型と前記下型の一方に、成形面の外周角部に面取加工を施しておく方法とすることができる。
このような方法とすれば、成形素材の容積にばらつきがあり、成形素材の容積が規定量を超えてしまうような場合であっても、成形面の面取部に、成形素材の容積の余剰分を逃がして、成形素材の容積のばらつきを吸収することができるとともに、成形型の破損を有効に回避することができる。
また、本発明に係る光学素子の製造方法は、前記成形体に対して施す面取加工において、光軸と垂直な面に投影した面取幅をX2とし、前記成形型に対して施す面取加工において、プレス軸と垂直な面に投影した面取幅をX1としたときに、X2≧X1の関係を満たす方法とすることができる。
このような方法とすれば、成形型に施した面取加工により、成形体の上型側角部や、下型側角部に突起が生じたとしても、この突起が完全に除去され、得られるガラスレンズの形状を均一にすることができる。
また、本発明に係る光学素子の製造方法は、得ようとする光学素子の光学機能面を有する前記上型被転写面と前記下型被転写面の少なくとも一方に、前記光学機能面の外周に位置する平坦面を形成する方法とすることができる。また、前記平坦面は、光軸に垂直であることが好ましい。
このような方法とすれば、得られたガラスレンズを種々の光学機器に取り付ける際に、レンズの外周面とともに、この平坦面を基準面として位置決めを行うことができる。
また、本発明に係る光学素子の製造方法は、溶融ガラスを受け型に流下、又は滴下することによって予備成形した成形素材を用いる方法とすることができ、このようにして予備成形された成形素材は、容積を一定に維持することが困難であり、成形素材の容積にばらつきがあっても均一な光学素子を製造することができる本発明に好適である。
また、本発明は、上記のようにして製造したガラスレンズを含む。さらに、本発明に係るガラスレンズは、第一面、及び第二面の少なくとも一方の光学機能面の外周に、光軸に垂直な平坦面を有するガラスレンズであって、前記第一面、前記第二面、及び光軸に平行な外周面が、それぞれプレス成形によって成形型を転写することにより形成された被転写面を有し、かつ、前記第一面と前記外周面との境界位置、及び前記第二面と前記外周面との境界位置に面取部を有する構成としてある。
このような構成とすることにより、成形素材の容積管理の限界を超えるような、小径で、容積の小さなガラスレンズであっても、生産効率よく、高い歩留まり率で均一な形状で、簡便に、かつ、安定して製造することができ、また、鏡筒に組み込んでモジュール化する場合に、鏡筒の内部との干渉をさけ、精度よく、かつ、均一に組み込むことができる。
以上のように、本発明によれば、成形素材の容積管理の限界を超えるような、容積の小さな光学素子を高精度に製造する場合に、たとえ、成形素材の容積にばらつきがあったとしても、生産効率よく、高い歩留まり率で均一な形状の光学素子を、簡便に、かつ、安定して製造することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、先ず、図1に示すように、成形型の内部に成形素材50を配置し、公知のプレス成形装置を用いて、加熱により軟化した成形素材50をプレス成形する。
ここで、図1は、成形素材50をプレス成形するプレス工程の概略を示す説明図であり、成形型は、上型10、下型20、及び胴型30を備えて構成されている。
成形型を構成する上型10と下型20には、成形しようとする光学素子(本実施形態にあっては、ガラスレンズ)の形状をもとに精密な形状加工を施すことによって、互いに対向する成形面14,24が形成されている。
なお、この上下型10,20に形成される成形面14,24は、成形しようとする光学素子の形状に応じて、凹面、凸面、平面のいずれとすることもでき、図示する例には限られない。
一方、胴型30は、上下型10,20が接近したときに、上下型10,20の間に形成される成形空間を包囲する。さらに、本実施形態において、胴型30は、上下型10,20を収容するとともに、上下型10,20のプレス軸C1に直交する方向の相互位置を規制しており、これによって、上下型10,20の同軸性が確保されている。
このため、上下型10,20と胴型30とのクリアランスは、要求される光学素子の偏心精度を考慮すると最も長い摺動部において10μm以下、特に、5μm以下とすることが好ましく、成形しようとする光学素子に要求される光学性能に応じて、さらに小さくすることもできる。
本実施形態にあっては、このような一対の上下型10,20と、胴型30を備えた成形型により、上下型10,20の成形面14,24と、プレス軸C1に平行な胴型30の内周面34を、それぞれ転写してなる上型被転写面52、下型被転写面53、及び胴型被転写面54を有する成形体51を成形するが(図4(a)参照)、転写面となる上下型10,20の成形面14,24や、胴型30の内周面34には、成形素材50との融着を防止するとともに、プレス成形時の滑り性を向上させるために、例えば、貴金属膜、炭素膜、水素化炭素膜などの公知の離型膜を形成することができる。
また、本実施形態において、最終的にガラスレンズ51aとされる成形体51は、上型被転写面52、下型被転写面53がそれぞれ、レンズとしての第一面、第二面(又は、その逆)となり、胴型被転写面54がレンズの外周面となる(図5参照)。このため、芯取り加工を施さずとも、プレス成形のみによって、得ようとするレンズの外径中心軸と、光軸C2とを数μm以内で一致させることができ、さらに、レンズ外径のばらつきを少なく(例えば、5μm以内)することも可能である。
ところで、プレス成形のみによって、得ようとするレンズの外径中心軸と、光軸C2とを一致させるには、レンズの第一面52、第二面53とともに、外周面54にも成形型の各型部材が接触するようにプレス成形をすることによって、レンズ形状を画定する必要がある。
したがって、一般には、プレス成形に用いる成形素材50の容積は、得ようとするレンズの容積と一致していなければならない。
すなわち、成形体51が所定肉厚となるように上下型10,20を接近させたときに、理想的には、図1(c)において鎖線で囲む部分を図2に拡大して示すように、上下型10,20の成形面14,24と、胴型30の内周面34とのそれぞれ境界に位置する部分に、わずかな自由表面55が形成されるように成形素材50の容積を管理することが求められる。そして、成形素材50の容積が過大であると、上下型10,20と胴型30との隙間に成形素材50の一部が侵入してバリとなり、逆に、成形素材50の容積が不足すると成形体51(ガラスレンズ51a)の外周形状が不定形になってしまう。
プレス成形に用いる成形素材50は、例えば、ブロック状の光学ガラスから所定の大きさに切り出し、研磨によって球形などに冷間加工したり、溶融ガラスを受け型に滴下、又は流下しつつ適切な手段で分離し、受け型内で固化して予備成形(熱間成形)したりすることによって作製することができるが、いずれの場合も、成形素材50を均一な容積とするのは容易でない。
特に、熱間成形による成形素材50の作製は、コスト効率がきわめて良いものの、溶融ガラスを滴下、又は流下させる際に、溶融ガラスの表面張力の影響を大きく受ける。このため、一定の間隔や流量で溶融ガラスを滴下、又は流下したとしても、成形素材50の容積が均一となるように管理するのは、成形素材50の容積の大小にかかわらず困難であり、特に、容積が小さく軽量になったときに困難となる傾向が強い。
例えば、携帯端末などに搭載される撮像系などに好適な小径、薄肉のレンズの容積は、1〜60mm程度であり、許容される容積のばらつきが0.1〜0.5%以内となることがあるが、このような条件下で、成形素材50の容積を一定にするのは非常に難しい。
本実施形態では、成形体51に上記のようなバリが仮に生じても、後述するようにして、成形体51に対して面取加工を施すことにより、上記のバリが除去されて均一形状となるため、製造されるガラスレンズに問題は生じない。
上記のように、成形体51に生じたバリは破損しやすく、バリの破損につられてその周囲が大きく欠落してしまうこともある。
このため、バリの発生を避けるために、成形素材50の容積を少なめに設定したときに、成形素材50の容積のばらつきが、容積が不足する方へ大きくばらついてしまうと、前述したように成形体51(ガラスレンズ51a)の外周形状が不定形になるだけでなく、最終的に得られるガラスレンズ51aの外周面54が、十分な面積をもって形成さなくなってしまう。
このため、本実施形態にあっては、図3に示すように、上下型10,20の成形面14,24の外周角部に面取加工を施すことによって、面取部15,25を形成しておくのが好ましい。
なお、図3は、図1(c)において鎖線で囲む部分に相当する図2と同様の要部拡大図である。また、図示する例では、上下型10,20の両方に対して面取加工を施しているが、本実施形態にあっては、少なくとも上下型10,20の一方に対して面取加工を施すようにしてもよい。
上下型10,20に対して、このような面取加工を施すことで、成形素材50の容積にばらつきがあり、所望のガラスレンズ51aを製造する上で、成形素材50の容積が規定量を超えてしまうような場合であっても、面取部15,25と、胴型30の内周面34との間に形成される空隙に、成形素材50の容積の余剰分を逃がして、成形素材50の容積のばらつきを吸収することができる。
このため、成形素材50の容積を規定量よりも若干多めにしておくことによって、成形体51(ガラスレンズ51a)の外周形状が不定形になってしまったり、最終的に得られるガラスレンズ51aの外周面54が、十分な面積をもって形成さなくなったりするというような不具合をより確実に回避することができる。
また、このような面取部15,25を形成するのは、上下型10,20の破損を防止する上でも有効であり、面取部15,25を形成しない場合には、上下型10,20を胴型30に収容、嵌合させる際や、上下型10,20が胴型30の内周を摺動する際に、成形面14,24の外周角部が欠けやすくなってしまう。そして、上型10、下型20、及び胴型30の素材には、金属のほか、超硬合金、酸化ケイ素、窒化ケイ素などの硬質素材を用いることができるが、超硬合金、酸化ケイ素、窒化ケイ素などは欠けやすい材料であるため、これらを上下型10,20の素材に用いた場合に、上下型10,20に対して、上記のような面取加工を施すのは特に有利である。
本実施形態において、上下型10,20の成形面14,24の外周角部に、面取部15,25を形成する際の面取角度や、その面取量は特に限定されないが、プレス軸C1に対する面取部15,25の角度は、好ましくは30〜60°、より好ましくは、ほぼ45°である。面取角度をこのような範囲とすることで、上下型10,20の破損をより有効に回避することができる。
また、成形面14,24の外周角部を面取りする際の面取量は、プレス軸C1に垂直な面に投影した面取幅X1が、成形素材50をプレス成形して得られる成形体51の直径の1/20〜1/200となるようにするのが好ましく、より具体的には、0.5mmを超えないことが好ましい。
上下型10,20に対して面取加工を施すに際し、面取幅X1が大きくなり過ぎてしまうと、後述するようにして、成形体51に対して面取加工を施して、ガラスレンズ51aの光学機能面52a,53aの外周に平坦面52b,53bが形成されるようにする際に、このような平坦面52b,53bを形成する上で必要な面積を確保することができなくなってしまう。
本実施形態では、上記したような成形型により、成形素材50をプレス成形するが、図1に示す例では、下型20と上型10とが離間した状態で待機している成形型に対し、図示しない吸着パッド付の搬送アームなどによって、予備成形(図示する例では球形状に成形)したガラスプリフォームなどの成形素材50を供給し、下型20の成形面24上に成形素材50を載置するようにしている(図1(a)参照)。
そして、胴型30内に下型20を組み込んで(図1(b)参照)、例えば、成形素材50の粘度が10〜1010dPa・sとなるように、成形型ごと成形素材50をプレス成形に適した温度に昇温させた後に、成形型の上方からプレスヘッド90により成形型にプレス荷重を印加して、成形素材50をプレス成形する(図1(c)参照)。
このようにしてプレス成形を行うに際し、成形素材50を加熱により軟化させるには、上記したように、成形素材50を成形型内に配置した後に、成形型とともに成形素材50を昇温させてもよいが、成形型と成形素材50とを別々に昇温させてから、成形素材50を成形型内に配置するようにしてもよい。
また、成形型と成形素材50とを別々に昇温させる場合には、成形型と成形素材50を、ともに上記と同様の温度に昇温させてもよいが、例えば、成形素材50を10〜10dPa・sの粘度相当の温度に昇温させる一方、成形素材50の粘度で10〜1012dPa・s相当の温度であって成形素材50よりも低い温度に成形型を昇温しておき、成形素材50を成形型内に配置した後に、直ちにプレス成形するようにしてもよい。
このようにすれば、成形型の温度が相対的に低くなり、成形型の昇温、降温のサイクルタイムを短縮できるとともに、成形型の熱による劣化を抑制できるため好ましい。
いずれの場合であっても、プレス成形開始後に冷却を開始し、適切な荷重スケジュールを適用しつつ、成形面14,24と成形素材50との密着を維持しながら、1013dPa程度の粘度相当の温度まで成形素材50(成形体51)を降温させた後に、プレスヘッド90を上昇させてプレス荷重を解除し、成形体51の取り出しを行う。
次に、本実施形態では、上記のようにして得られた成形体51に対して、上型被転写面52と胴型被転写面54の境界に位置する上型側角部52c、及び下型被転写面53と胴型被転写面54の境界に位置する下型側角部53cを、それぞれ好ましくは同時に除去する面取加工を施すが、成形体51に対して施す面取加工は、例えば、図4に示すように、砥石70を用いた研削加工とすることができる。
このような面取加工を施すことによって、図2に示すような成形型を用いた場合に、成形体51の周縁にバリが生じてしまったり、図3に示すような成形型を用いた場合に、面取部15,25に成形素材50の一部が入り込んで、成形体51の周縁に図示するような突起が生じたとしても、これらは面取加工によって除去されるため、最終的に得られるガラスレンズ51aは、設計どおりの均一な形状とすることができる(図5参照)。
前述したように、本実施形態にあっては、芯取り加工を必要としないが、成形体51に対する面取加工は、公知の芯取り機を利用して行うことができる。
例えば、図4(a)に示すように、成形体51をベルクランプなどの治具60に支持し、クランプ軸と成形体51の光軸C2が一致したところで、光軸C2を中心に成形体51を回転させつつ、砥石70を、光軸に直交する方向(以下、「X軸方向」という)に沿って図4(a)中の矢印方向に移動して、成形体51に接近させる。
そして、図4(b)に示すように、砥石70に形成された凹部71に、成形体51の上型側角部52cと、下型側角部53cとの両方を同時に接触させることによって、成形体51に対して面取加工を施すことができる。
このようにして面取加工を行えば、X軸方向に直交する方向(以下、「Y軸方向」という)における砥石70と成形体51との相対位置を予め固定しておくとともに、所望の面取幅X2に応じて、X軸方向での砥石70の停止位置を決めておくことにより、砥石70はX軸上の動作のみを精度良く制御できればよい。
したがって、成形体51に砥石70を近接させるにあたり、Y軸方向の位置制御は不要となり、一軸(X軸)の精密制御のみの装置が適用できるため、大掛かりな制御をしなくても、きわめて簡便に、μmオーダーの研削制御を行うことができる。
なお、本実施形態により得られるガラスレンズ51aは、プレス成形によって既に外径中心軸と、光軸C2との一致性が得られているため、レンズ単体としての光学性能に関する限り、成形体51に対して施す面取加工における芯出し精度は必ずしも必要がない。この点で、芯取り加工によってレンズの光学性能が左右される一般の芯取りレンズに比して有利である。
本実施形態において、砥石70が有する凹部71の具体的な形状は、成形体51の上型側角部52cと、下型側角部53cの双方に接触(好ましくは、同時に接触)するように、凹部71が開口するものであれば、その具体的な形状は限定されない。
図4に示す例では、水平面に対して対称(θ1=θ2)となるように、90°の角度で断面V字型に開口する凹部71を有する砥石70を用いて面取加工をしているが(図6(a)参照)、上下で非対称(θ1≠θ2)とすることもできる(図6(b)参照)。また、図6(c)に示すように、凹部71には、成形体51に接触しない限り、底部71aがあってもよい。
このように、凹部71を断面V字型に開口するように形成すれば、その面取角度が一定である限り、得ようとするガラスレンズ51aの肉厚や径に関わらず、不特定のガラスレンズを製造するのに適用することができる汎用砥石とすることができるため好ましいが、図6(d)に示すように、必要に応じて所定の曲率を有する断面U字形としてもよい。
また、上下型10,20に対して面取加工を施した場合には、成形体51に対して施す面取加工において、光軸C2と垂直な面に投影した面取幅X2は、上下型10,20の面取部15,25の面取幅X1以上(X2≧X1)となるようにするのが好ましい。
このようにすると、たとえ、上下型10,20の面取部15,25に成形素材50の一部が入り込んで、成形体51の周縁の上型側角部52cや、下型側角部53cに突起が生じたとしても、この突起が完全に除去され、得られるガラスレンズ51aの形状をより確実に均一とすることができる。
ここで、成形体51に対して施す面取加工と、上下型10,20に対して施す面取加工とにおいて、それぞれの面取角度や面取量は、上記の関係を考慮した上で決定すればよい。例えば、得られたガラスレンズ51aが取り付けられる種々の光学機器との相互関係からガラスレンズ51a(成形体51)の面取部52d,53dの形状を決定し、これを参照して、上記の関係が成り立つ範囲で上下型10,20の面取部15,25の形状を決定することができる。
そして、本実施形態において製造されるガラスレンズ51aは、第一面52、第二面53に光学機能面52a,53aを有するが、この光学機能面52a,53aの外周には、図5に示すような平坦面52b,53bが形成されるように面取加工を施すのが好ましい。この平坦面52b,53bは光軸C2と垂直であることが好ましい。
このような平坦面52b,53bを形成することにより、得られたガラスレンズ51aを種々の光学機器に取り付ける際に、レンズの外周面54とともに、この平坦面52b,53bを基準面として位置決めを行うことができる。
なお、図示する例では、第一面52と第二面53の両方に平坦面52b,53bが形成されているが、本実施形態にあっては、少なくとも第一面52と第二面53の一方に平坦面52b(又は53b)が形成されていればよい。
携帯端末などに搭載される撮像系などの小型の光学機器は、著しくサイズの制約を受けるが、外径寸法とともに、面取寸法の精度も容易に管理でき、均一な基準面(外周面54、及び平坦面52b,53b)を大きく確保することができる本実施形態は、このような小型の光学機器に用いる小径で、容積の小さいガラスレンズを製造するのに特に好適であり、ガラスレンズ51aを取り付ける光学機器の他部品に対して、レンズの外周面54や平坦面52b,53bを直接当接させることで位置決めが容易に行える。
特に、このようにして製造されたガラスレンズ51aを複数組み合わせて組みレンズを構成する際には、外周面54や平坦面52b,53bを利用して、相手レンズや鏡筒などとの相互の光軸の傾きを容易に防止することができる。これは、部品点数に制限のある小型の光学機器に適用する場合に、特に有利である。
また、光学機器内の他部品との干渉を避けるためは、レンズには不定形な突起があってはならない。さらに、レンズの取り付け精度を確保するためには、外周面54や、平坦面52b,53bの面積が小さくなることは避けなければならない。
しかし、本実施形態によれば、上記したように、上型側角部52cと下型側角部53cを面取加工するので、不定形の突起(バリ)がレンズに残ることはなく、また、バリを懸念して成形素材50の容積を小さくする必要もないので、外周面54や、平坦面52b,53bの面積を必要量確保するのが容易である。
また、一般に、成形型に成形素材50を配置する際には、下型20の成形面24の中央に成形素材50を供給することで、成形時の偏肉を防止することができるものの、配置後の振動などに起因して成形素材50が下型20の成形面24の中央位置からずれた状態でプレス成形が行われることがある。
このような場合には、成形体51の周縁にバリが生じやすいが、本実施形態によれば、そのようなバリも容易に除去することができる。
また、レンズを種々の光学機器に取り付けるに際して、鏡筒にレンズを組み込んでモジュール化することもある。この場合、鏡筒の内周面に外周面54を当接させるとともに、鏡筒の内周面から半径方向内側に延設された段部に、平坦面52b(又は53b)を当接させて、レンズ周縁を保持することができるが、このような段部の基部と鏡筒の内周面との境界を直角に加工することは困難であり、多くの場合、微小なR形状の湾曲部が残ってしまう。
レンズ周縁のコーナー部のRが、上記段部の基部に形成されるRより大きければ特に問題はないが、モールドレンズの場合には、成形素材50の容積のばらつきや、偏肉に起因してレンズ周縁のコーナー部のRが一定になりにくい。
しかしながら、本実施形態によれば、成形体51に対して施される面取加工によって面取部52d,53dを形成することで、上記段部の基部に形成される湾曲部との干渉が容易に確実に避けられるため、鏡筒への組み込みを精度よく、かつ、均一に行うことができる。このとき、成形体51に対する面取り加工において、面取部52d,53dが上記段部の基部に形成される湾曲部に接触しない寸法に面取幅X2及び面取高さY(光軸C2通る面に投影したときの高さ)を設定することが好ましい。
ここで、上記延設部位の基部に形成されるRとの干渉を避け、鏡筒への取り付け精度を確保するためには、成形体51に対して施す面取加工において、その面取幅X2が、X2≧0.01mmとなるようにするのが好ましい。さらに、光軸C2を通る面に投影した面取高さYは、Y≧0.01mmであることが好ましい。
一方、鏡筒などに取り付けたときのレンズの傾きを抑制するために、レンズの外周面54は十分な面積をもって形成されているのが好ましく、成形体51の面取高さYは、このことを考慮して、必要以上に大きくなり過ぎないようにしなければならない。このためには、レンズ外周部の肉厚をTとしたときに、形成体51の面取高さYは、Y≦0.2Tの関係を満たしているのが好ましく、特にT≦1mmの薄肉レンズの場合には、Y≦0.1Tであるのが好ましい。
なお、面取角度が45度の場合にはX2とYは等しくなる。
以上のような本実施形態において、適用される成形素材50の形状は特に限定されず、その製法も限定されない。前述したように、成形素材50は、冷間加工や、熱間成形により作製することができる。
冷間加工によって小径の成形素材50を予備成形する場合、比較的均一な形状や、容積に加工することが可能であるが、工数がかかり、研磨によって廃棄されるガラスも相当量になり、また形状も球や円盤など、限られた形状となる。
一方、熱間成形によると、前述したように、成形素材50の容積を一定に維持することが困難であるものの、表面にキズや汚れなどの欠陥のない成形素材50を得ることができる上、生産効率が非常に高く有利である。
したがって、成形素材50の容積にばらつきがあっても、均一なガラスレンズ51aを製造することができる本実施形態は、熱間成形により成形素材50が作製される場合に好適である。
また、熱間成形において、溶融ガラスから、例えば、球形状の成形素材50を予備成形するには、例えば、図7に示すように、溶融ガラス50aを、白金などからなる流出パイプ80から自然滴下させ、又は切断刃で切断することによって所定単位に分離させた上で落下させ、受け型90の凹部91で直接受けるか、あるいは、図8に示すように、流出パイプ80から落下する溶融ガラス50aを受け型90の受け部93によって受け、その後、溶融ガラス50aが凹部91に収容されるようにする。
このとき、流出パイプ80は、周囲に設けられたヒータ81によって適切に温度制御され、流出パイプ80から一定の流量で滴下するよう、溶融ガラス50aの粘度の調節を行う。
溶融ガラス50aが凹部91に収容される際には、凹部91に設けられた細孔92から気体を吹き出し、溶融ガラス50aと凹部91との間に気体の層が形成されるようにする。このようにして、表面が軟化点以下の温度に達するまで、溶融ガラス50aは浮上し、細孔92から噴出する気体により支えられながら、凹部91の内面との瞬間的な接触を繰り返すなどし、凹部91の内面と実質的に非接触の状態で、ガラス表面が軟化点以下となるまで保持される。
このようにして、ほぼ球形に予備成形された成形素材50は、浮上状態のまま、又は軟化点以下の温度で浮上状態を解除して、室温まで冷却される。
本実施形態に適用する成形素材50は、上記のような球形状のほか、球を扁平にした両凸曲面の形状とすることができる。成形素材50が球形状であるとき、その真球度は、長径と短径の差で、10μm以下であることが好ましい。
また、成形素材50の容積は、最終的に得ようとするガラスレンズ51aの容積より大きく、例えば、最終的に得ようとするガラスレンズ51aの容積の100〜120%とすることが好ましい。また、成形素材50の容積のばらつきは、±0.5%の範囲内であることが好ましい。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
本発明は、ガラスレンズなどの種々の光学素子を製造するにあたり、広く利用することができる。
本発明に係る光学素子の製造方法の実施形態におけるプレス工程の概略を示す説明図である。 図1(c)において鎖線で囲む部分を拡大して示す要部拡大図である。 成形型に対して施す面取加工の一例を示す説明図でする。 成形体に対して施す面取加工の一例を示す説明図である。 本発明に係るガラスレンズの実施形態を示す説明図である。 成形体に対して施す面取加工に用いる砥石の例を示す説明図である。 成形素材を予備成形する一例を示す説明図である。 成形素材を予備成形する他の例を示す説明図である。
符号の説明
10 上型
14 成形面
15 面取部
20 下型
24 成形面
25 面取部
30 胴型
34 内周面
50 成形素材
51 成形体
51a ガラスレンズ
52 上型被転写面(第一面)
52a 光学機能面
52b 平坦面
52c 上型側角部
52d 面取部
53 下型被転写面(第二面)
53a 光学機能面
53b 平坦面
53c 下型側角部
53d 面取部
70 砥石
71 凹部
C1 プレス軸
C2 光軸
X1 成形型の面取幅
X2 成形体の面取幅

Claims (10)

  1. 互いに対向する成形面を有する上型及び下型と、前記上型と前記下型との間に形成される成形空間を包囲する胴型とを備えた成形型の内部に成形素材を配置して、加熱により軟化した前記成形素材をプレス成形することにより、
    前記上型の成形面、前記下型の成形面、及び前記胴型の内周面を、それぞれ転写してなる上型被転写面、下型被転写面、及び胴型被転写面を有する成形体を成形し、
    次いで、前記成形体に対して、前記上型被転写面と前記胴型被転写面の境界に位置する上型側角部、及び前記下型被転写面と前記胴型被転写面の境界に位置する下型側角部を、それぞれ除去する面取加工を施すことを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 前記面取加工は、前記上型側角部及び下型側角部を同時に除去するものであることを特徴とする請求項1に記載の光学素子の製造方法。
  3. 光軸を中心に前記成形体を回転させつつ、前記上型側角部、及び前記下型側角部のそれぞれに接する開口幅の凹部を有する砥石を、前記光軸に直交する方向から前記成形体に接近させ、前記凹部に、前記上型側角部、及び前記下型側角部の両方を同時に接触させることによって、
    前記成形体に対して面取加工を施すことを特徴とする請求項2に記載の光学素子の製造方法。
  4. 前記成形型に対して、少なくとも前記上型と前記下型の一方に、成形面の外周角部に面取加工を施しておくことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  5. 前記成形体に対して施す面取加工において、光軸と垂直な面に投影した面取幅をX2とし、
    前記成形型に対して施す面取加工において、プレス軸と垂直な面に投影した面取幅をX1としたときに、
    X2≧X1の関係を満たすことを特徴とする請求項4に記載の光学素子の製造方法。
  6. 光学機能面を有する前記上型被転写面と前記下型被転写面の少なくとも一方に、
    前記光学機能面の外周に位置する平坦面を形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  7. 前記平坦面は、光軸に垂直であることを特徴とする請求項6に記載の光学素子の製造方法。
  8. 溶融ガラスを受け型に流下、又は滴下することによって予備成形した成形素材を用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法により製造されたガラスレンズ。
  10. 第一面、及び第二面の少なくとも一方の光学機能面の外周に、光軸に垂直な平坦面を有するガラスレンズであって、
    前記第一面、前記第二面、及び光軸に平行な外周面が、それぞれプレス成形によって成形型を転写することにより形成された被転写面を有し、
    かつ、前記第一面と前記外周面との境界位置、及び前記第二面と前記外周面との境界位置に面取部を有することを特徴とするガラスレンズ。
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