JP2000296448A - 光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子の製造方法

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JP2000296448A JP11108339A JP10833999A JP2000296448A JP 2000296448 A JP2000296448 A JP 2000296448A JP 11108339 A JP11108339 A JP 11108339A JP 10833999 A JP10833999 A JP 10833999A JP 2000296448 A JP2000296448 A JP 2000296448A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光学素子の研磨研削時に発生するスラッジの大
幅な削減が可能である光学素子の製造方法を提供する。 【解決手段】 光学レンズなどの光学素子の研磨加工に
際して、先ず、光学素子の外周を光学素子の光学中心に
一致させるように、光学素子の成形素材の外周に対し
て、芯取り加工を行った後、光学素子の光学機能面につ
いての研磨加工を行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、カメラや
ビデオカメラに用いられる光学レンズなどの光学素子を
製造する際に、成形素材の光学機能面を、研削研磨によ
り、形成する、光学素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学レンズなどの光学素子を製造
する方法には、直接、溶融ガラスから必要な重量に分離
された溶融ガラス塊を得た後、このガラス塊を冷却して
置き、あるいは、研削加工で重量調整されたガラス塊を
用意して、これを再加熱して軟化させ、この軟化ガラス
塊を、プレス成形により、最終製品である光学素子の近
似形状に加工する成形素材の予備工程、あるいは、ガラ
スブロックより直接ガラス塊を切り出し、これを、最終
製品である光学素子の近似形状に研削加工する成形素材
の予備工程があり、このようにして得られた成形素材を
用いて、製造するべき光学素子の所要の光学機能面を、
先ず、研削研磨により加工し、その後に、その加工面を
基準として、光学素子の、例えば、光学レンズの外径を
決め、レンズ中心とレンズの外径を一致させるような、
成形素材の外周部における芯取り加工が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、プレス成形による型肌の転写や、その際に使
用する離型剤の影響のため、あるいは/および、溶融ガ
ラスを、その必要重量に合せて切断する際に発生する切
断痕などのため、元々、予備工程における成形素材(以
下、例示的にレンズ素材と称す)の形状精度が不満足で
ある。そこで、通常、その後の加工工程では、研削研磨
に際しての研削による削り代は0.5mm以上となり、
研削によるガラス屑(スラッジ)の発生量が多く、特
に、小径、肉薄の光学レンズの製造に際しては、レンズ
本体の重量との相対的なスラッジの発生量が非常に多く
なる。しかも、光学レンズに使用するガラス素材は、多
種の成分を含むので、転用が効かず、前記スラッジによ
る環境汚染が、大きな問題となっている。
【0004】このスラッジ発生の削減のためには、レン
ズ素材の精度を上げ、研削による削り代を削減するの
が、一番の有効な方法ではあるが、従来のような方法で
は、上記のように、数々の条件があるために、容易にレ
ンズ素材の精度を上げることができない状況にあった。
そこで、このレンズ素材の精度を上げるために、本出願
の発明者らは、従来の成形型による接触プレス成形に変
えて、溶融ガラスを、ガラスの自重と表面張力を利用す
ることにより、表面に切断痕を残すことなく、重量を合
せて分離する分離方法と、更に、成形型を多孔質で作
り、この多孔質の孔からガスを噴出させ、ガラスと型を
非接触の状態、もしくは、それに近い状態でプレス成形
し、形状精度が非常に良く、かつ、表面欠陥の無いレン
ズ素材の成形方法とを提案してきた。
【0005】しかしながら、このような新規の方法で作
られた、精度の良いレンズ素材においても、以下のよう
な問題が有り、研削代を減少すること、もしくは、無く
すことに対しての大きな障害があった。
【0006】その障害の一つは、プレス成形時の上下型
の偏芯に係わる精度、つまり、光学レンズの光学有効面
となる、型の成形面の中心のずれ、および、互いの面の
傾きに関することである。即ち、成形面の形状をよくし
ても、熱間でのプレス成形であるから、型の熱膨張や、
熱による成形面上での摺動性の悪化などにより、上下の
型の成形面の芯精度および傾き精度を、完成された光学
レンズに要求される精度を満足する範囲に維持すること
が、非常に困難となる。従って、この精度を出すため
に、レンズ素材の削り代を大きくしなければならない。
この傾向は、特にメニスカス形状のレンズに顕著に現れ
る。
【0007】また、それとは別の問題として、研削代を
削減するために、レンズ素材の肉厚を薄くすると、光学
レンズの外周部に相当するレンズ素材のコバ面が薄くな
る。そこで、この部分をプレス成形時にきちんと成形し
ようとする(成形規制)と、熱歪により、この部分が割
れ易くなり、歩留りを低下し、逆に、スラッジの発生量
が増えるという事態を引き起こす。また、この割れを防
ぐには、コバ面の部分に、成形型による成形規制を与え
ずに、フリーな状態で成形する方法もあるが、このコバ
面の部分をフリーにして成形すると、光学機能面を研削
研磨する際の、仮の基準面が得られず、先に述べた問題
点と同様に、研削代を増やさなければならない事態とな
る。
【0008】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
ので、その目的とするところは、上記のような問題を無
くし、スラッジの大幅な削減が可能である光学素子の製
造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、従来の光学素子(光学レンズ)の製造
法とは逆の手順を用いること、つまり、光学レンズなど
の光学素子の研磨加工に際して、先ず、光学素子の外周
を光学素子の光学中心に一致させるように、光学素子の
成形素材の外周に対して、芯取り加工を行った後、光学
素子の光学機能面についての研磨加工を行うことを特徴
とする。
【0010】このような構成において、芯取りを、光学
機能面の研磨前に行うことにより、前述のような成形素
材(レンズ素材)の芯のずれや面の傾きをキャンセルす
ることが可能となり、光学機能面の研削研磨代を大幅に
削減することが可能となる。
【0011】これをより具体的に述べれば、成形素材
(レンズ素材)の両面の芯ずれが、数百μmも有り、ま
た、両面の傾きが数分あるような、成形素材(レンズ素
材)を使用した場合、従来のように、レンズ素材の外周
を仮りの外径とし、両面を研削研磨加工し、その後、研
磨面を基準として芯出しをすると、両面の加工代が、上
述の面ズレおよび傾きをキャンセルするために、仮に、
成形素材(レンズ素材)に表面欠陥が存在しなくとも、
可成りの量を研削しなければならない。これは、レンズ
の形状にも大きく左右されるが、メニスカスレンズの場
合には、片側で数百μm以上を研削しなければならな
い。しかし、本発明では、先に芯取りを行い、その後に
光学機能面を加工するので、この場合には、光学機能面
の加工は、成形素材の外径を基準とすることができるた
めに、除去する加工代は、面のうねり成分を除去するだ
けで良く、その量は、数μmから、多くても、20〜3
0μmであるから、従来に比べ、大幅にスラッジを削減
することが可能となる。
【0012】特に、コバ面の幅(成形素材の外周部の厚
さ)の少ない(薄い)凸レンズ、例えば、コバ面の部分
の厚さが1mm以下のレンズの加工においては、成形素
材をプレスで成形する際に、コバ面を成形型で規定の形
に成形しようとすると、成形型にガラス塊が拘束され、
冷却時に、コバ面からの割れを生じてしまうから、コバ
面の厚さを薄くすることができず、結果的に、可成り厚
い成形素材を用いることになり、削り代を大きく取らな
ければならない。しかし、コバ面を成形型で形成せず
(成形規制)、外周方向にフリーな状態で成形した後、
光学機能面の研削研磨を行う本発明では、面の削り代を
大幅に削減することができ、更に、前述の場合も含め
て、成形素材に表面欠陥が存在しなければ、面の削り代
を、その面のうねり量にほぼ等しくすることが可能とな
るため、従来のように、面の研削加工を必要とせず、研
磨加工だけで、十分な精度の光学素子を得ることができ
る。
【0013】即ち、成形素材の光学機能面間の芯ずれ
や、傾きによる、光学素材の性能に影響する中心厚のバ
ラツキが、始めに、成形素材の肉厚を一定にして置き、
最初に芯取りをすることで、ほぼキャンセルさせること
ができ、それは、サブμmのバラ付き以内に入る。
【0014】また、このように、最初に芯取りを実施す
るには、芯取りの際に、芯を出すために、成形素材の縁
部をクランプしなければならないが、そのためには、成
形素材のクランプ面の摩擦係数が少ない、所謂、光沢の
ある平滑面であることが望ましい。
【0015】このために、本発明では、この趣旨に沿う
ような成形素材(レンズ素材)を得るために、前記芯取
り加工前の成形素材が、溶融ガラスより直接成形され、
前記成形素材の、少なくとも、芯取り加工時のクランプ
面が、所要表面粗度の平滑面に形成されることを特徴と
する。
【0016】この場合、前記平滑面は、成形型の転写成
形面と非接触状態で形成されるか、もしくは、火炎処理
による表面溶融で形成されることが好ましく、特に、前
記平滑面は、成形素材の中心に向けたうねりが、そのう
ねりのピッチがミリオーダーで、高さの差が数十μm以
下、好ましくは、10μm以下であること、また、前記
うねりの高さの変化が、成形素材の中心に向けて、ほぼ
同心円状になるように、前記平滑面が形成されているこ
とが好ましい。
【0017】その一つの具体例では、多孔質材料により
作られた成形型の表面より、所要圧力で、ガスを噴出さ
せ、溶融炉などから直接、流出してくる溶融ガラスを、
この成形型の一方の成形面で、ガス膜を介して、非接触
状態で受ける。そして、この成形型に受けた溶融ガラス
塊と、流出してくる溶融ガラスとを、ガラスの表面張力
と自重とを利用して、分離させ、その分離した溶融ガラ
ス塊を、更に、多孔質材料により作られた他方の成形型
により、ガス膜を介して、非接触状態で、加圧成形する
ことで、表面が平滑で表面欠陥の存在しない成形素材
(レンズ素材)が得られる。
【0018】なお、ここで、溶融ガラス塊と溶融ガラス
流とを、自重および表面張力で分離するのは、得られた
ガラス塊上に切断痕を残すことが無く、表面に欠陥のな
い成形素材を得るためである。
【0019】また、このようにして、成形素材を得る際
に、場合によっては、ガラスを成形型の成形面に軽く接
触させて、所要の形状を得ることもあり得ることで、そ
の時には、成形素材の表面には、成形面の表面状態が若
干、薄く転写される。このような成形素材を用いる場合
は、この素材の表面を火炎処理で溶融・軟化させ、表面
を平滑化することも、本発明に係わる成形素材として、
有用である。
【0020】このように、表面が多少、粗れた素材で
も、火炎処理や、酸処理などにより、成形素材の周縁部
のクランプ個所を平滑化することにより、そのまま、直
ちに芯取りを実施することが可能となる。なお、その処
理前の表面粗さは、Rmax.で数十μm以下、好まし
くは、10μm以下であるとよい。なお、この表面粗さ
以内のもので、かつ、部分的に鋭利な切り欠き状の粗れ
が無く、火炎処理などにより、平滑化できる成形素材で
あれば、ガラスブロックより切り出したり、直接型に接
触させて作られたりしたレンズ素材などでも、本発明の
成形素材として用いることは、可能である(但し、本発
明の一つの大きな目的である、ガラススラッジの削減の
効果が十分期待できない)。
【0021】以上説明したように、本発明は、従来のレ
ンズ素材が、その表面が成形型に接触したり、型との融
着を防止する目的で離型材を使用するため、粗れてお
り、そのままでは、芯取りにかけることが困難があるも
のと比較して、遙かに、精度の良い、表面欠陥のない成
形素材(レンズ素材)が供給可能である。これは、従来
とは全く逆の発想から生まれた新規な加工手順の製造方
法である。
【0022】また、本発明に係わる成形素材の表面状態
が、上述の表面粗さの許容範囲である場合に、前記成形
素材の周縁部の平滑面に、緩やかなうねりを持つとして
も、これは、芯取りを妨げるものではなく、その後の成
形素材の表面(光学機能面となる面)に、前述のような
研磨加工を施すだけで、所望の精度の光学機能面を持っ
た光学レンズなどの光学素子を容易に得られるのであ
る。なお、それが、ほぼ同心円状のうねりであれば、う
ねりの高低差の許容範囲が、前述の数値の2〜3倍の許
容値をとり得るのである。
【0023】このような許容範囲内のうねりは、芯取り
時に、多少の偏芯の要因となりうるが、この範囲内のう
ねりを持つ成形素材は、芯取りと、表面研磨の加工によ
り、その中心肉厚が、サブμm台でのバラツキの中に吸
収され得るので、本発明の目的達成に有効である。ま
た、成形素材上のうねりは、非接触成形における成形方
法では、ガラスが型表面に接触せずに、即ち、拘束され
ないため、生じ易く、また、火炎処理などにおいても、
発生し易いが、うねりの程度を、前述のような範囲に収
めることにより、そのまま、容易に芯取りを行うことが
でき、その後の研磨加工も少なくて済み、スラッジの発
生の少ない、光学レンズなどの光学素子の加工を行うこ
とができる。
【0024】また、本発明において、成形素材のコバ面
を、成形型に対して拘束されることのないフリースタイ
ルで成形することで、得られた成形素材を用いて、上述
の研磨同様の加工を行うことで、光学レンズなどの光学
素子を得ることができ、大幅なスラッジの削減および加
工時間の短縮を実現できる。
【0025】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1は本発明で用いられるレンズ素材を成形するための
成形装置の概略と、それに用いられる成形型の説明図で
あり、ここで、成形型は、下型構成部材1と上型構成部
材2とよりなり、更に、型構成部材1、2には、それぞ
れ、下型部材11と、上型部材21と、これらを保持す
る下型ホルダー12、上型ホルダー22とが装備されて
いる。
【0026】なお、下型ホルダー12、上型ホルダー2
2には、窒素ガスを下型部材11、上型部材21に対し
てバランスよく供給分配するための圧力室12a、22
aが設けられており、更に、ヒーター13、23が、測
温手段(図示せず)と共に埋め込まれていて、下型ホル
ダー12、上型ホルダー22、および、窒素ガスの温度
を、最終的に調整することができるようになっている。
また、符号11aおよび21aは、それぞれ、成形素材
の形状を決定する下型部材11、上型部材21の各成形
面を示している。
【0027】また、下型構成部材1および上型構成部材
2には、駆動装置(図示せず)が、それぞれ、取り付け
られており、それらが、それぞれ、独立に移動できるよ
うになっている。更に、下型ホルダー12、上型ホルダ
ー22には、図示のように、窒素ガス供給用の接続パイ
プ14、24が接続されており、流量圧力調整器(図示
せず)により、任意の圧力および流量に制御された窒素
ガスを、同様の、制御器(図示せず)により個別に制御
される窒素ガスヒータ16、26と、耐熱性のあるフレ
キシブルチューブ15、25とを介して、圧力室12
a、22aに供給できるようになっており、しかも、該
圧力室12a、22aに供給する窒素ガスの温度、圧
力、流量を任意に制御できる構成となっている。
【0028】図2ないし図4は、溶融・軟化状態の溶融
ガラスを、供給ノズルより成形型へ供給し、更に、供給
された溶融ガラスを、供給ノズルより切断分離する時ま
での工程を説明するためのもので、図2において、符号
101は、溶融軟化状態の溶融ガラス102の供給ノズ
ルであり、図3において、符号103aは、下型部材1
1の成形面11aの上に供給された切断前の溶融ガラス
塊を、また、符号103bは、切断のための溶融ガラス
102と切断前の溶融ガラス塊103aとの間に形成さ
れる括れを、更に、図4の符号104は、成形面11a
上に得られた溶融ガラス塊を表わす。
【0029】次に、上記の成形装置を使用して、成形素
材としてのレンズ素材を成形し、更に、最終製品である
光学素子としての光学レンズに仕上げるまでの工程を、
図を用いて、具体的に説明する。なお、ここで製造され
る光学レンズは、外径が26mm、レンズ面の曲率が、
それぞれ、R40mm、R50mm、また、中心肉厚が
4.8mmの両凸形状のレンズである。また、この光学
レンズの素材には、その温度が1300℃の時に、その
粘度が101.5 dPa・sであり、同じく、その温
度が1200℃の時に101.6 dPa・sであり、
1100℃の時に、101.8 dPa・sであり、1
000℃の時に、102.2 dPa・sであり、89
0℃の時に、102.9 dPa・sであり、720℃
の時に、105 dPa・sであり、610℃の時に、
107.6 dPa・sであり、更に、498℃の時に
1013dPa・sとなる粘性特性を持ち、比重が3.
05の光学ガラスを用いた。
【0030】また、型部材11、21の材料としては、
気孔率が30%であり、最大穴径が8ミクロンである多
孔質カーボンを用い、更に、型部材11の成形面11a
とレンズ素材のコバ面に対応するコバ規制面11bおよ
び型部材21の成形面21aとは、その表面が、多孔質
の表面を持つ穴部の窪み部分を除いた面を、Rmax.
= 0.3ミクロン以下となるように、平滑に加工し
た。
【0031】ついで、このように加工準備した型部材1
1、21を、図1に示す成形装置に取り付け、図2〜図
4に示すような方法で、溶融ガラス塊を得た。ここで、
この工程を、図2〜図4を用いて、より具体的に説明す
る。まず、ガラス溶融炉(図示せず)で、上記ガラス原
料(硝材)を溶融し、脱泡、均質化工程を経て、軟化状
態の均質な溶融ガラス102を準備し、更に、それをガ
ラス供給ノズル101へ導く。この供給ノズル101
を、適当な加熱手段で、1050℃の設定温度に保持
し、そこから溶融ガラス102を流出させると共に、下
型構成部材1を供給ノズル101の直下に持って行き、
図2に示すように、その成形面11a上に、所定の容量
の溶融ガラスを受けた後、図3に示すように、下型構成
部材1を、矢印Aのように、下方へ少し下げる。
【0032】これによって、溶融ガラス102と、切断
前の溶融ガラス塊103aとの間に括れ103bを発生
させ、括れ103bが、溶融ガラスの自重と表面張力に
より、切断に至るまで、待機し、図4のように、軟化状
態の、所要重量に調整された溶融ガラス塊104を分離
した。このように、溶融ガラス102の切断工程におい
て、下型構成部材1を、一旦、停止させることにより、
括れ103bの部分が冷やされることが少なくなり、自
重と表面張力により、自然に切断可能となるために、切
断部に、ガラス素材が糸状に固化して残ることがなく、
通常ガラスの切断に用いられる切断刃による破断痕も残
らないため、溶融ガラス塊104の表面には、有害な欠
陥が生じない。
【0033】また、この時の噴出窒素ガスは、ガラスを
成形面11aに受ける時点でガラスの転移点以下の温度
である300℃に、その直後には、その転移点近くの温
度である500℃になるように、ヒータ16と13の温
度を調整し、更に、窒素ガスの流量も、溶融ガラス10
2を、成形面11aに受ける直前まで、毎分:20リッ
ター、その後は、毎分:5リッターとなるように、制御
した。このようにすることで、溶融ガラス102が成形
面11aに達する前に、溶融ガラス102の先端が、多
少、固化し、流動性が少なくなり、また、噴出する窒素
ガスの流量も増えるために、溶融ガラス102の先端
が、全く、成形面11aに接触することなく、しかも、
前記の切断方法を用いることも併せて、その表面では全
く欠陥がない溶融ガラス塊104が得られた。
【0034】次に、下型構成部材1を上型構成部材2の
直下に移動し、溶融ガラス塊104を下型構成部材1お
よび上型構成部材2を用いて、成形する工程を、図5、
図6によって具体的に説明する。図5は、溶融ガラス塊
104を下型部材11と上型部材21で成形する直前の
状態を示す図であり、この時のガラスの粘度は、下型部
材11で受けている下面近傍の粘度が105−6.5
dPa・s、その他の部分が103−5 dPa・sで
あった。次に、成形面11a、21aから噴出する窒素
ガスの温度を、ガラスの粘度で約1013dPa・sに
相当する500℃に、また、流量をそれぞれ毎分:5リ
ッターおよび20リッターなるように、ヒータ16、2
6、および、ヒータ13、23で制御した。その後、上
型構成部材2を下降させ、溶融ガラス塊104が、ガス
膜を介して、下型部材11および上型部材21により変
形を始めると同時に、成形面11a、21aからのガス
流量を減少させる。そして、図6に示すように、下型部
材11と上型部材21とが閉じた時に、ガス流量が、そ
れぞれ、毎分:0.5リッターとなるように、ヒータ1
6、26を制御し、溶融ガラス塊104を成形面11
a、21aの表面形状に倣わせ、コバ面105aを有す
るレンズ素材105を得た。その後、更にレンズ素材1
05を冷却し、成形型より取出した。
【0035】この時のレンズ素材105の表面(好まし
くは、レンズの光学機能面となる領域外の周縁部)に
は、レンズ中心に向けて、ほぼ同心円状に、ピッチが1
〜3mm、高低差が最大で10μmとなるうねりが生じ
ている状態であったが、表面は所望粗度の平滑面を有し
ており、有害な表面欠陥が観察されないのであって、明
らかに、成形面11a、21aの形状にほぼ倣った形状
を得ることができた。
【0036】次に、レンズ素材105を、ベルクランプ
方式によりクランプした状態で、芯取りを行った。図7
は、その時の状態を示しており、符号201、202
は、レンズ素材105を、その両面よりクランプし、芯
出しおよび固定を行う芯出しホルダーであり、符号20
3は、芯出しされたレンズ素材105の外周を研削し、
外径およびコバ面の形状を整えるための芯取り砥石であ
る。
【0037】図7に示すように、レンズ素材105の両
面を、好ましくは、レンズの光学機能面となる領域を避
けた周縁部に、芯出しホルダー201、202で挟み込
み、芯出しを行い、レンズ素材105を、前記ホルダー
201、202でクランプしたまま、回転させると同時
に、回転している砥石203を外周に接近させ、レンズ
素材105の外周部の研削を行い、外周部を所望の径お
よびコバ面の形状に加工された芯取り済みのレンズ素材
106を得た。
【0038】このクランプの際には、レンズ素材105
に、前述のような、うねりがあり、また、この時のコバ
面105aの研削量は、レンズ素材105の成形時の下
型構成部材1と上型構成部材2の芯ズレ、および、傾き
のために、それぞれ、少ない側で、0.2mm、多い側
で、0.5mmと、大きく違っていたが、芯取り研削後
のレンズ素材106のコバ部の厚さは、ほぼ均一とな
り、結果的にレンズ素材106の芯を、かなりの高精度
で、出すことができた。
【0039】次に、レンズ素材106の両面の研磨加工
を行った(図8を参照)。図8において、符号211は
ヤトイであり、レンズ素材106の外周を基準として、
レンズ素材106をヤトイ211の回転軸211aの中
心に固定するのである。また、符号212はレンズ素材
106の上面を研磨するための研磨皿を示しており、図
示のように、ヤトイ211は、その回転軸211aを中
心として、回転し、研磨皿212は、レンズ素材106
から得られるレンズの上面の曲率中心を中心として、揺
動するようになっている。
【0040】そして、図8に示すように、レンズ素材1
06を、ヤトイ211に取り付け、研磨皿212によ
り、その上面の研磨を行い、更に、レンズ素材106を
反転させ、もう一方の面の研磨を行った。なお、通常の
レンズの研削研磨加工は、レンズ素材に切断痕や、成形
型とガラスの融着防止の離型剤の痕跡や、成形型との接
触による粗れがあり、更に、レンズ素材そのものの偏芯
や面の傾きがあるために、研磨前に、最低500μm
程、表面を粗研削で除去し、更に、その研削での表面粗
れを除去するために、表層を50μm程、精研削で除去
した後に、研磨加工を行う必要があるが、本発明の工程
で使用する芯取り済レンズ素材106は、前工程の芯取
りで、ほぼ中心が出ており、表面に僅かのうねりを残す
だけであるために、研磨のみで、所望のレンズ形状に仕
上げることが可能であり、この時の研磨量は、厚み方向
で、最大:15μmであり、これで、光学性能を十分満
足できるレンズを得ることができた。
【0041】また、ここで発生する産業廃棄物として
の、その処理に多大の労力が必要で、環境にも悪影響を
及ぼすガラススラッジは、本発明では、その発生量も、
レンズ面における研削研磨量が非常に少なく、更に、こ
の研磨前に実施される芯取り加工で発生する分も含めて
も、明らかに、従来の研削研磨方法に比較して1/10
以下とすることが可能となり、ガラススラッジの大幅削
減の実現に、大きく寄与することができることが確認さ
れた。
【0042】(第2の実施の形態)次に、第1の実施の
形態で用いた成形装置を用いて、その直径がφ10m
m、光学機能面の曲率が、それぞれ、R=15mm、R
=35mm、中心部の肉厚が2.2mm、コバ厚が0.
98mmである凸形状のレンズを成形した実施の形態を
説明する。
【0043】ここでの、第1の実施の形態との相違点
は、レンズ形状が違うことと、下型部材11にコバ規制
面11bを成形していないことであり、他は、第1の実
施の形態と全く同様の構成の成形装置、および、レンズ
素材として、同じ材質のガラス原料(硝材)を用いたこ
とである。
【0044】そして、第1の実施の形態と同様にして、
溶融ガラス塊104を得た後、これも、同様にして、ガ
ラス素材105を得た。この時のガラス素材105には
コバ規制面11bがないために、外径が約φ11mm
で、コバ面105aの最も薄いことで、およそ0.72
mmであった。因みに、通常のプレス成形で、コバ面を
型で形成しようとする場合、この様なレンズ形状である
コバ厚が1mm以下のものは、冷却時にコバ面から亀裂
が発生し、割れを誘引し、ほとんど、成形できないので
あるが、本実施の形態のように、コバ面を規制すること
なく成形することにより、外径の形状が不安定ではある
が、コバ厚が1mm以下のレンズ素材を容易に成形でき
た。しかも、ガラス素材105の表面は光沢のある平滑
面であり、少なくとも、レンズ中心に向けての表面上の
うねりの高低差は、平均で、8μm程度であった。
【0045】次に、このようにして、外径の形状にバラ
ツキが有り、多少のうねりを持つガラス素材105を、
図7に示すように、砥石203の研削で、芯取りを行う
と、その外径が10mmとなる。その結果、第1の実施
の形態と同様な外径に対してレンズ素材105の肉厚の
中心が、ほぼ中心に来るような、芯取り済みレンズ素材
106を得ることができた。
【0046】その後、第1の実施の形態と同様に、図8
に示す方法で、レンズ素材106の両面を研磨した。こ
の時の研磨量は、両面について、それぞれ、10μmで
あり、表面のうねりを平均的に除去する程度の研磨を施
すことにより、光学素子として十分な精度を有する光学
レンズを得ることができた。
【0047】因みに、通常、この形状のレンズを研削研
磨で作る時に用いられるレンズ素材の寸法としては、レ
ンズ寸法に対して、レンズ素材寸法が、その外径で+
0.5mm以上、中心厚で+1mm以上必要であり、こ
のレンズのようにコバ厚が1mm以下の場合、厚さの半
分またはそれに近い量を削らなければならない。
【0048】これに比較して、本実施の形態では、芯取
り時の削り量も、コバ厚が薄いために、さほど増加せ
ず、また、表面の削り量も、レンズ素材の両面で、1m
mから0.02mmの程度となり、スラッジの大幅な削
減ができた。
【0049】(第3の実施の形態)次に、本発明の第3
の実施の形態について説明する。ここでは、第1の実施
の形態の成形装置例と同じ装置を用いて、外径=20m
m、両面の曲率が、それぞれ、R=50mm、R=−1
5mm、中心厚が3.5mm、コバ厚が6.3mmの凹
のメニスカス形状のレンズを成形した。なお、使用した
成形型の材料や、ガラス材料は第1の実施の形態におい
て用いたものと同じである。
【0050】ここでも、第1の実施の形態と同様にし
て、溶融ガラス102より溶融ガラス塊104を得た
後、上型構成部材2を下型構成部材1の上方に持って行
き、上型構成部材2を下降させて、プレス加工で、溶融
ガラス塊104を変形させた。この時、溶融ガラス塊1
04の変形の開始から、図6のガラス素材105の形状
がほぼでき上がるまでの間、成形面11a、21aか
ら、毎分:0.6リッターの窒素ガスを流し、非接触状
態で、ガラス素材の概略形状を形成した。
【0051】そして、ガラス素材105の表面の粘度が
108 dPa・sを超えた時点で、成形面11a、2
1aへの窒素ガスの供給を止め、成形素材106と成形
面11a、21aとが、軽く接触する状態で、下型部材
1、上型部材2を閉じ、成形面11a,21aの形状に
倣ったガラス素材106を得た。ここで、成形面11
a、21aへの窒素ガスの供給を止め、ガラス素材10
6と成形面11a、21aとを接触させた。
【0052】このようにガラス素材106を扱ったの
は、所望の光学レンズの肉厚が厚いため、それとほぼ同
等の肉厚となるレンズ素材の肉厚が厚く、最後まで、非
接触で成形すると、肉厚によるヒケや、固化までのガラ
スの流動のため、ガラス素材の表面に、大きなうねりを
生じてしまうためであって、この方式のように、最後に
軽く成形面に接触させることで、成形型の型形状を転写
させることで、全体として、うねりの少ない正確な表面
を得るためである。従って、でき上がったレンズ素材の
形状には、ほとんど、うねりの発生が認められず、成形
型の表面状態をガラス素材の表面に転写していたが、上
記のように、ある程度ガラスが固化した後で成形面に接
触させているため、その粗さは、Rmax.=15μm
以下に収まっていた。
【0053】このようにして得られたレンズ素材を、更
に、バーナーのフレームを吹き付けることにより、少な
くとも、ガラス素材をクランプする面について、その表
層を軟化することで、光沢のある平滑面を形成した。な
お、平滑化したレンズ素材の表面のうねりは、表面の高
低差で、10μm以下の範囲に収まっていた。
【0054】その後、図7、8に示すように、芯取りを
行い、表面を15μm程、研磨することにより、所望の
形状の光学レンズを得ることができた。
【0055】(第4の実施の形態)次に、本発明の第4
の実施の形態について、具体的に説明する。ここでは、
外径=15mm、両面の曲率が、それぞれ、R=−35
mm、R=30mm、中心厚が1.2mm、コバ厚が
1.06mmの凸メニスカスレンズの成形を行う。な
お、ここで、成形装置とガラスの材料は、第1の実施の
形態と同じもの用い、流体としては、窒素ガスを用い、
型材としては、気孔率が20から25%、最大孔径が6
μmの多孔質カーボンを用い、更に、成形面11a、2
1aの形状は、成形完了後のうねりを打ち消すように、
補正を加えたものを用意した。また、第2の実施の形態
と同様に、下型部材11にはコバ規制面11bを設け
ず、レンズ素材のコバ面がフリーの状態で成形できる型
を準備した。
【0056】また、第2の実施の形態と同様にして、溶
融ガラス塊104を得た後、成形面11a、21aか
ら、550℃の温度の窒素ガスを、それぞれ、毎分:
0.8リッター、および、1.0リッターづつ流し、溶
融ガラス塊104が下型部材11、上型部材21により
変形を始めると、同時に成形面11a、21aからのガ
ス流量を減少させ、図6に示すように、下型部材11と
上型部材21が閉じた時に、ガス流量が、それぞれ、毎
分:0.3リッター、および、0.2リッターとなるよ
うに窒素ガスヒータ16、26を制御し、溶融ガラス塊
104を成形面11a、21aの形状に倣わせ、ガラス
素材105を得た。その後、更に、ガス流量をそのまま
にして、窒素ガスの温度を、400℃とし、ガラス素材
105を冷却し、その内部の温度が500℃以下になっ
てから、下型構成部材1と上型構成部材2とを互いに引
き離し、ガラス素材105を成形型より取出した。
【0057】その時のガラス素材105の形状は、成形
面11a、21aに、予め、うねりをキャンセルするよ
うに補正を加えて置いたので、うねりはほとんど見られ
ず、成形型と成形されたレンズ素材との形状差が、最大
で、5μm程度であったが、下型部材11と上型部材2
1の芯ずれ量が0.2mm、傾きが3分程、生じてお
り、また、外径もフリーで成形したために、15.8〜
16.2mmと、ややいびつな形状のものとなった。
【0058】その後、第2の実施の形態と同様にして、
外径の芯取りを行ったところ、表面が平滑であるため、
外径のいびつさや成形型のズレや傾きをほとんどキャン
セルして、芯取りを実施できた。その後、図9のように
して、レンズ素材の表面を8μm程研磨することで、所
期のレンズを得た。また、この芯取りにおいて、前記の
光学レンズなどのために、中心肉厚が所望の値より1μ
m程薄くなったが、最終的なレンズの交差範囲内に収ま
り、十分な性能を有するレンズを得ることができ、同時
に、スラッジの発生も大幅に抑えることができた。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
レンズ外周とレンズの光学中心を一致させる芯取り加工
を行った後、レンズの光学機能面である両面を研磨加工
し、レンズを製造することにより、加工に要する時間も
大幅に削減できると同時に、通常のレンズ加工における
研削・研磨よりも、発生するスラッジを大幅に削減する
ことが可能となり、更に、薄肉のレンズなどにおいて
の、従来では不可能であった、スラッジの削減を可能と
し、効率的でかつ環境に優しい条件下で、光学レンズな
どの光学素子の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられるレンズ素材を成形するため
の成形装置の概略図である。
【図2】本発明で用いられる工程の説明図である。
【図3】本発明で用いられる工程の説明図である。
【図4】本発明で用いられる工程の説明図である。
【図5】本発明で用いられるレンズ素材を成形する工程
の説明図である。
【図6】本発明で用いられるレンズ素材を成形する工程
の説明図である。
【図7】本発明における芯取り工程の説明図である。
【図8】本発明における研磨工程の説明図である。
【符号の説明】
1 下型構成部材 2 上型構成部材 11 下型部材 11a 成形面 11b コバ規制面 12 下型ホルダー 21 上型部材 21a 成形面 22 上型ホルダー 101 ガラス供給ノズル 102 溶融ガラス 104 溶融ガラス塊 105 レンズ素材 106 芯取り済レンズ素材 201,202 芯出しホルダー 203 芯取り砥石 211 ヤトイ 211a 回転軸 212 研磨皿
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 余語 瑞和 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 冨田 昌之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 3C049 AA03 AA04 AA11 AB05 AB06 CA01 CA06 CB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学レンズなどの光学素子の研磨加工に
    際して、先ず、光学素子の外周を光学素子の光学中心に
    一致させるように、光学素子の成形素材の外周に対し
    て、芯取り加工を行った後、光学素子の光学機能面につ
    いての研磨加工を行うことを特徴とする光学素子の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記芯取り加工前の成形素材が、溶融ガ
    ラスより直接成形され、前記成形素材の、少なくとも、
    芯取り加工時のクランプ面が、所要表面粗度の平滑面に
    形成されることを特徴とする請求項1に記載の光学素子
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記平滑面は、成形型の転写成形面と非
    接触状態で形成されるか、もしくは、火炎処理による表
    面溶融で形成されることを特徴とする請求項2に記載の
    光学素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記平滑面は、成形素材の中心に向けた
    うねりが、そのうねりのピッチがミリオーダーで、高さ
    の差が数十μm以下、好ましくは、10μm以下である
    ことを特徴とする請求項2あるいは3に記載の光学素子
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記うねりの高さの変化が、成形素材の
    中心に向けて、ほぼ同心円状になるように、前記平滑面
    が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の光
    学素子の製造方法。
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