JP2007088158A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易に製造可能な構成によりチャネル領域に歪みを与えてチャネル移動度の向上が図られた半導体装置およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】表面に半導体領域を有する基板と、前記半導体領域に形成された各半導体素子を分離する素子分離と、前記半導体領域の表層にチャネル領域を規定するように所定の間隔で形成された一対のソース・ドレイン領域と、前記半導体領域上における、前記一対のソース・ドレイン領域に挟まれた領域に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、前記半導体領域において前記素子分離で分離された素子領域の少なくとも一部に、前記半導体領域と他の元素との化合物として形成され、前記チャネル領域に対して応力を加えて歪みを与えるための応力を発生する応力付与部材と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関するものであり、特に、チャネル移動度の向上が図られた半導体装置およびその製造方法に関する。
LSIの高速化には、その基本構成素子であるMOSFETの駆動力向上が重要である。ここで、MOSFETを駆動するための駆動電流はチャネル移動度に比例するため、チャネル移動度の向上が素子の性能改善の1つの目安となる。近年、チャネル領域に歪みを加えることによって移動度を向上させる技術が提案され、様々な構造の素子が作製されている。
たとえば、n型MIS形成領域を取り囲むトレンチの上端部の側壁からn型MIS形成領域内部にかけて第1の酸化物が形成され、p型MIS形成領域を取り囲むトレンチの下端部の側壁からp型MIS形成領域の内部にかけて第2の酸化物が形成されて、n型MIS形成領域には、この第1の酸化物により引っ張り応力が与えられ、かつp型MIS形成領域には、第2の酸化物により圧縮応力が与えられている素子が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2004−281964号公報
しかしながら、このような構成においては、チャネル領域に大して大きな歪みを与えることができず、十分な移動度の向上効果が得られにくいという問題がある。そこで、素子単体レベルで最も有効な構造を考えた場合、ゲート絶縁膜下部を格子定数の異なる材質の積層構造とすることによりチャネル領域に応力を加える構造が最も有効であり、現状のシリコン単層からなる構造の場合と比べて、2倍程度の移動度を達成している。
ところで、現在のLSIにおいては、消費電力の観点から、CMOS(Complementally MOS)が用いられている。そして、このCMOSの性能改善のためには、電子、正孔の移動度をともに向上させる必要がある。しかしながら、上記の積層構造では、電子と正孔とでは移動度向上させるために求められる積層材料が異なり、LSI製造において、異なる材料を導入する必要があり、製造プロセスが複雑になるなどの点から、問題が多い。上記のようにチャネル積層構造による歪みを用いることは、移動度の向上には効果的であるが、集積化が難しいという問題がある。すなわち、微細化が進んでいる現状では、上記のようにチャネル積層構造による歪みを用いつつ、n−MOSFETとp−MOSFETとを作り分けることは困難であるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、容易に製造可能な構成によりチャネル領域に歪みを与えてチャネル移動度の向上が図られた半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる半導体装置は、表面に半導体領域を有する基板と、半導体領域に形成された各半導体素子を分離する素子分離と、半導体領域の表層にチャネル領域を規定するように所定の間隔で形成された一対のソース・ドレイン領域と、半導体領域上における、一対のソース・ドレイン領域に挟まれた領域に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、半導体領域において素子分離で分離された素子領域の少なくとも一部に、半導体領域と他の元素との化合物として形成され、チャネル領域に対して応力を加えて歪みを与えるための応力を発生する応力付与部材と、を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる半導体装置の製造方法は、基板上に各半導体素子を分離する素子分離を形成する工程と、素子分離で分離された素子領域の少なくとも一部に半導体領域の構成元素と異なる元素を注入して熱処理を施すことにより、該素子領域に対して応力を加えて歪みを与えるための応力を発生する応力付与部材を形成する応力付与部材形成工程と、半導体領域上にゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程と、ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、半導体領域の表層のゲート絶縁膜およびゲート電極の周辺領域に、チャネル領域を規定するように所定の間隔を隔ててソース・ドレイン領域を形成するソース・ドレイン領域形成工程と、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、半導体領域において素子分離で分離された素子領域の少なくとも一部に応力付与部材が形成されている。そして、この応力付与部材は、半導体領域と他の元素との化合物により形成されている。そして、応力付与部材が発生した応力により半導体領域に応力を加え、さらにチャネル領域に対して応力を加えることができる。これにより、この発明によれば、容易に製造可能な構成によりチャネル領域に対してそれぞれのキャリアに有効な歪みを与えて、キャリアの移動度(チャネル移動度)の向上を図ることができるため、高速動作の可能な半導体装置を提供できる、という効果を奏する。また、応力付与部材が半導体領域と他の元素との化合物からなるため製造が容易であり、高速動作が可能であり、生産性に優れた半導体装置を提供できる。
また、本発明によれば、半導体領域において素子分離で分離された素子領域の少なくとも一部に半導体領域の構成元素と異なる元素を注入し、熱処理を施し、応力付与部材を形成するため、素子領域に対して応力を加えて歪みを与えるための応力を発生する応力付与部材を容易に且つ確実に作製することができる。したがって、チャネル領域に対してそれぞれのキャリアに有効な歪みが与えられ、キャリアの移動度(チャネル移動度)の向上が図られた高速動作が可能な、生産性に優れた半導体装置を提供できる。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる半導体装置およびその製造方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述により限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態にかかる半導体装置であり、MIS(Metal Insulator Semiconductor)型電界効果トランジスタであるn−MOSFETの素子構造を示す断面図である。本実施の形態にかかる電界効果トランジスタは、SOI(Silicon on Insulator)基板に形成された半導体領域1と、該半導体領域1の表層に形成された第1の半導体領域であるチャネル領域11と、該チャネル領域11上に形成されたゲート絶縁膜12と、該ゲート絶縁膜12上に形成されたゲート電極13と、該ゲート絶縁膜12およびゲート電極13の側面に形成されたサイドウォール14a、14bと、該チャネル領域11をそのチャネル長方向から挟む第2の半導体領域であるソース・ドレイン領域15a、15bと、チャネル領域11の下部領域に形成された絶縁体16と、半導体領域に形成された各素子を分離する素子分離絶縁膜17と、を備えて構成されている。
半導体領域1は、たとえば絶縁基板上に形成されたシリコン領域である。チャネル領域11は、たとえばp型シリコン(Si)により構成される。ゲート絶縁膜12は、たとえば酸化シリコン(SiO2)により構成される。ゲート電極13は、たとえばメタル材料により構成される。サイドウォール14a、14bは、たとえば酸化シリコン(SiO2)により構成される。ソース・ドレイン領域15a、15bは、たとえばn型シリコン(Si)により構成される。絶縁体16は、たとえばシリコン酸化物(SiOx)により構成される。素子分離絶縁膜17は、たとえば酸化シリコン(SiO2)により構成される。
シリコン酸化物(SiOx)からなる絶縁体16は、半導体領域1において素子分離絶縁膜17で分離された素子領域の少なくとも一部に、半導体領域1と他の元素との化合物として形成され、チャネル領域11に対して応力を加えて歪みを与えるための応力を発生する応力付与部材である。そして、絶縁体16は、チャネル領域11の下部領域に酸素のイオンが注入され、その後の熱酸化により形成されたものである。そして、この絶縁体16は、元々のシリコン領域(半導体領域1)よりも体積が膨張する。この絶縁体16の体積の膨張により、その周囲のシリコン領域(チャネル領域11)に対して圧縮応力F1が発生する。すなわち、この絶縁体16は、チャネル領域11に対して圧縮応力を付与するための応力付与手段として機能する。
なお、ここでは、応力付与手段として絶縁体16を用いる場合について説明するが、本発明においては、チャネル領域11に対して圧縮応力を付与するための応力付与手段は絶縁体に限定されるものではなく、応力付与手段として機能するものであれば、いずれのものも用いることが可能である。
図2は、チャネル領域11に対する絶縁体16による圧縮応力の付与原理を説明するための図であり、チャネル領域11における結晶Cの構造の変化を説明する図である。チャネル領域11の結晶構造においてチャネル長方向(図2におけるX方向)と略垂直な方向(図2におけるY方向)に絶縁体16の体積の膨張に起因した歪みが発生することにより圧縮応力F1が加わる。これにより、この方向(図2におけるY方向)の格子定数が減少し、チャネル長方向(図2におけるX方向)の格子定数が伸び、チャネル領域11には、チャネル長方向に引っ張り応力F2を与えることができる。
そして、このようにチャネル領域11のチャネル長方向に引っ張り応力F2を与えることにより、チャネル領域11に対して歪みを与えることができ、n−MOSFETの場合にはチャネル領域11における電子の移動度が向上する。これにより、SOI基板の半導体領域1の面内方向において二軸性(ゲート長方向およびゲート幅方向)の引っ張り歪みが加わったことと同様の効果を得ることができる。すなわち、従来のようにゲート電極13やソース・ドレイン領域15a、15b上にライナー膜を配置することなく、該ライナー膜を配置した場合と同様の効果を得ることができる。
なお、このn−MOSFETのように応力付与手段として絶縁体16を配置した場合には、ライナー膜を配置する必要はないが、場合により応力付与手段である絶縁体16とライナー膜とを併用することは可能である。
また、圧縮応力F1の大きさ、およびこれにより生じる引っ張り応力F2の大きさは、チャネル領域11から絶縁体16(SiOx)までの距離(絶縁体16の配置位置)や、絶縁体16の大きさ、絶縁体16(SiOx)の酸化物中の酸素の組成(SiOX : 1≦X≦2)により調整することができる。そして、本発明にかかる絶縁体16(応力付与手段)においては、これらを適宜調整することにより、従来のライナー膜よりも大幅に大きな引っ張り応力F2をチャネル領域11に付与することが可能である。
また、絶縁体16に起因してチャネル領域11に付与する引っ張り応力F2の大きさの上限は、トランジスタ素子が正常に機能を発揮することが可能な範囲とする。これは、チャネル領域11に付与する引っ張り応力F2の大きさが大きすぎる場合には、トランジスタ素子自体が正常に機能しなくなるからである。そして、絶縁体16に起因してチャネル領域11に付与する引っ張り応力F2の大きさの下限は、従来のライナー膜と同等の機能を発揮可能な範囲とする。これは、本発明にかかる絶縁体16(応力付与手段)は、従来のライナー膜の代わりに配置されるものであるからである。
たとえば、チャネル領域11の表面から200nmの深さに、深さ方向に400nm、横方向(チャネル長方向)に100nmのシリコン酸化物(絶縁体16)を形成した場合には、チャネル領域11には、チャネル長方向に約100Mpaの引っ張り応力を与えることができる。
そして、このような条件を適宜変更して絶縁体16を設けることにより、チャネル領域11に付与する引っ張り応力F2の大きさ、すなわちチャネル領域11における電子の移動度の増加量の微調整を行うことが可能である。
以上のように構成された本実施の形態にかかるn−MOSFETにおいては、応力付与手段として上述した絶縁体16を備えることにより、チャネル領域11に効果的に引っ張り歪みを加えることができるため、電子の移動度が向上し、チャネル移動度の向上を図ることができる、高速動作が可能なn−MOSFETを実現できる。
したがって、本実施の形態にかかるn−MOSFETによれば、容易に製造可能な構成によりチャネル領域に対してそれぞれのキャリアに有効な歪みを与えて、キャリアの移動度(チャネル移動度)の向上を図ることができるため、高速動作の可能な半導体装置を提供できる、という効果を奏する。
また、本実施の形態にかかるn−MOSFETによれば、応力付与部材である絶縁体16がシリコンと他の元素との化合物からなるため製造が容易であり、高速動作が可能であり、且つ生産性に優れたn−MOSFETが実現されている。
つぎに、上記のように構成された本実施の形態にかかるn−MOSFETの製造方法について説明する。まず、図3−1に示すように、SOI基板に形成された半導体領域1の素子分離領域に素子分離絶縁膜17を埋め込み形成する。つぎに、図3−1に示すようにリソグラフィにより絶縁体16の形成位置に対応した開口部を有するレジストマスク101を形成した後、図3−2に示すように酸素イオン(O+イオン)をたとえば50keVでイオン注入する。
この場合、酸素イオン(O+イオン)イオン注入のピーク位置は、SOI基板の表面(半導体領域1の表面)から約100nmの深さとなり、この位置にシリコン酸化物である絶縁体16が形成されることになる。このとき、SOI基板を500℃以上の温度に保持した状態で酸素イオン(O+イオン)のイオン注入を行うことにより、ダメージを比較的低く抑えることができる。
レジストを除去した後、図3−3に示すように、たとえば窒化シリコン(SiN)からなるキャップ層102を堆積する。そして、100℃程度の温度で熱処理することにより、注入した酸素と半導体領域1のシリコンとを反応させて、シリコン酸化物からなる絶縁体16を形成する。キャップ層102は、シリコン酸化物の形成に伴い、SOI基板の表面が盛り上がるのを極力抑えるために用いるものである。このとき発生する応力は、酸素イオン(O+イオン)のイオン注入のドーズ量と熱処理温度と熱処理時間とにより、SOI基板内に転位が発生しない程度に調整する。なお、このキャップ層102は、高品質なトランジスタを形成するために形成することが好ましいが、キャップ層102の形成は必ずしも必須ではない。
その後、キャップ層102を除去し、通常のトランジスタプロセスを行うことにより、図3−4に示すようにチャネル領域11内に歪みを保持した状態のn−MOSFETを作製することができる。したがって、以上の工程を経ることにより、図1に示した本実施の形態にかかるn−MOSFETを作製することができる。
以上のような本実施の形態にかかるn−MOSFETの製造方法においては、応力付与手段として上述した絶縁体16を作製して、チャネル領域11に効果的に引っ張り歪みを加えることができるため、電子の移動度が向上し、チャネル移動度の向上が図られた高速動作が可能なn−MOSFETを作製することができる。
したがって、本実施の形態にかかるn−MOSFETの製造方法によれば、容易に製造可能な構成によりチャネル領域に対してそれぞれのキャリアに有効な歪みを与えて、キャリアの移動度(チャネル移動度)の向上を図ることができるため、高速動作の可能な半導体装置を提供できる、という効果を奏する。
また、本実施の形態にかかるn−MOSFETの製造方法によれば、応力付与部材である絶縁体16をシリコンと他の元素との化合物として形成するため、製造が容易となり、高速動作が可能であり、且つ生産性に優れたn−MOSFETを作製することができる。
図4は、本実施の形態にかかる他のMIS(Metal Insulator Semiconductor)型電界効果トランジスタであるp−MOSFETの素子構造を示す断面図である。この電界効果トランジスタは、SOI基板に形成された半導体領域2と、該半導体領域2の表層に形成された第1の半導体領域であるチャネル領域21と、該チャネル領域21上に形成されたゲート絶縁膜22と、該ゲート絶縁膜22上に形成されたゲート電極23と、ゲート絶縁膜22およびゲート電極23の側面に形成されたサイドウォール24a、24bと、チャネル領域21をそのチャネル長方向から挟む第2の半導体領域であるソース・ドレイン領域25a、25bと、該ソース・ドレイン領域25a、25bのそれぞれの下部領域に形成された絶縁体26a、26bと、各素子を分離する素子分離絶縁膜27と、を備えて構成されている。
半導体領域2は、たとえば絶縁基板上に形成されたシリコン領域である。チャネル領域21は、たとえばn型シリコン(Si)により構成される。ゲート絶縁膜22は、たとえば二酸化シリコン(SiO2)により構成される。ゲート電極23は、たとえばポリシリコンにより構成される。サイドウォール24a、24bは、たとえば酸化シリコン(SiO2)により構成される。ソース・ドレイン領域25a、25bは、たとえばp型シリコン(Si)により構成される。絶縁体26a、26bは、たとえばシリコン酸化物(SiOx)により構成される。すなわち、本実施の形態にかかるp−MOSFETでは、絶縁体26a、26bは同一材料で構成されている。素子分離絶縁膜27は、たとえば二酸化シリコン(SiO2)により構成される。
シリコン酸化物(SiOx)からなる絶縁体26a、26bは、半導体領域2において素子分離絶縁膜27で分離された素子領域の少なくとも一部に、半導体領域2と他の元素との化合物として形成され、チャネル領域21に対して応力を加えて歪みを与えるための応力を発生する応力付与部材である。そして、絶縁体26a、26bは、ソース・ドレイン領域25a、25bの下部領域に酸素のイオンが注入され、その後の熱酸化により形成されたものである。そして、この絶縁体26a、26bは、元々のシリコン領域(半導体領域2)よりも体積が膨張する。この絶縁体26a、26bの体積の膨張により、ソース・ドレイン領域25a、25bに対して圧縮応力F3a、F3bが発生する。すなわち、この絶縁体26a、26bは、ソース・ドレイン領域25a、25bに対して圧縮応力を付与するための応力付与手段として機能する。
なお、ここでは、応力付与手段として絶縁体26a、26bを用いる場合について説明するが、本発明においては、ソース・ドレイン領域25a、25bに対して圧縮応力を付与するための応力付与手段は絶縁体に限定されるものではなく、応力付与手段として機能するものであれば、いずれのものも用いることが可能である。
ソース・ドレイン領域25a、25bにおける結晶構造においては、チャネル長方向(図4におけるX方向)と略垂直な方向(図4におけるY方向)に絶縁体26a、26bの体積の膨張に起因した歪みが発生することにより圧縮応力F3a、F3bが加わる。これにより、結晶構造においては、チャネル長方向(図4におけるX方向)と略垂直な方向(図4におけるY方向)に圧縮され、水平方向(チャネル長方向、図4におけるX方向)へ伸びようとする。
この結果、チャネル領域21には、ソース・ドレイン領域25a、25bの両方向から格子が押し込まれてくるため、SOI基板の半導体領域1の面内方向においてチャネル長方向(図4におけるX方向)から一軸性(ゲート長方向)の圧縮応力F3a、F3bが加えられる。すなわち、従来のようにゲート電極23やソース・ドレイン領域25a、25b上にライナー膜を配置することなく、該ライナー膜を配置した場合と同様の効果を得ることができる。そして、このようにチャネル長方向に圧縮応力F3a、F3bが付与されることにより、pチャネルMOSFETの場合には、正孔の移動度が向上し、高速動作が可能となる。
なお、このp−MOSFETのように応力付与手段として絶縁体26a、26bを配置した場合には、ライナー膜を配置する必要はないが、場合により応力付与手段である絶縁体26a、26bとライナー膜とを併用することは可能である。
以上のように構成された本実施の形態にかかるp−MOSFETにおいては、応力付与手段として上述した絶縁体26a、26bを備えることにより、チャネル領域21に効果的に圧縮歪みを加えることができるため、正孔の移動度が向上し、チャネル移動度の向上を図ることができ、高速動作が可能なp−MOSFETを実現できる。
したがって、本実施の形態にかかるp−MOSFETによれば、容易に製造可能な構成によりチャネル領域に対してそれぞれのキャリアに有効な歪みを与えて、キャリアの移動度(チャネル移動度)の向上を図ることができるため、高速動作の可能な半導体装置を提供できる、という効果を奏する。
また、本実施の形態にかかるp−MOSFETによれば、応力付与部材である絶縁体26a、26bがシリコンと他の元素との化合物からなるため製造が容易であり、高速動作が可能であり、且つ生産性に優れたp−MOSFETが実現されている。
つぎに、上記のように構成された本実施の形態にかかるp−MOSFETの製造方法について説明する。まず、図5−1に示すように、SOI基板に形成された半導体領域2の素子分離領域に素子分離絶縁膜27を埋め込み形成する。つぎに、図5−1に示すようにリソグラフィにより絶縁体26a、26bの形成位置に対応した開口部を有するレジストマスク111を形成した後、図5−2に示すように酸素イオン(O+イオン)をたとえば50keVでイオン注入する。
この場合、酸素イオン(O+イオン)イオン注入のピーク位置は、SOI基板の表面(半導体領域1の表面)から約100nmの深さとなり、この位置にシリコン酸化物である絶縁体16が形成されることになる。このとき、SOI基板を500℃以上の温度に保持した状態で酸素イオン(O+イオン)のイオン注入を行うことにより、ダメージを比較的低く抑えることができる。
レジストを除去した後、図5−3に示すように、たとえば窒化シリコン(SiN)からなるキャップ層112を堆積する。そして、100℃程度の温度で熱処理することにより、注入した酸素と半導体領域1のシリコンとを反応させて、シリコン酸化物からなる絶縁体26a、26bを形成する。キャップ層112は、シリコン酸化物の形成に伴い、SOI基板の表面が盛り上がるのを極力抑えるために用いるものである。このとき発生する応力は、酸素イオン(O+イオン)のイオン注入のドーズ量と熱処理温度と熱処理時間とにより、SOI基板内に転位が発生しない程度に調整する。なお、このキャップ層112は、高品質なトランジスタを形成するために形成することが好ましいが、キャップ層112の形成は必ずしも必須ではない。
その後、キャップ層112を除去し、通常のトランジスタプロセスを行うことにより、図5−4に示すようにチャネル領域21内に歪みを保持した状態のn−MOSFETを作製することができる。したがって、以上の工程を経ることにより、図4に示した本実施の形態にかかるp−MOSFETを作製することができる。
以上のような本実施の形態にかかるp−MOSFETの製造方法においては、応力付与手段として上述した絶縁体26a、26bを作製して、チャネル領域21に効果的に引っ張り歪みを加えることができるため、電子の移動度が向上し、チャネル移動度の向上が図られた高速動作が可能なp−MOSFETを作製することができる。
したがって、本実施の形態にかかるp−MOSFETの製造方法によれば、容易に製造可能な構成によりチャネル領域に対してそれぞれのキャリアに有効な歪みを与えて、キャリアの移動度(チャネル移動度)の向上を図ることができるため、高速動作の可能な半導体装置を提供できる、という効果を奏する。
また、本実施の形態にかかるp−MOSFETの製造方法によれば、応力付与部材である絶縁体26a、26bをシリコンと他の元素との化合物として形成するため、製造が容易となり、高速動作が可能であり、且つ生産性に優れたp−MOSFETを作製することができる。
なお、上記においては、絶縁体16、絶縁体26a、絶縁体26bとしてシリコンに対して体積が膨張する物質(SiOx)を用いた場合について説明したが、本発明においてはこのシリコンに対して体積が膨張する物質の代わりに、シリコンに対して体積が収縮する物質(たとえばシリコン炭化物(SiCY)など)を絶縁体16、絶縁体26a、絶縁体26bとして用いることが可能である。この場合には、この絶縁体16、絶縁体26a、絶縁体26bの体積の収縮により、図1および図4の場合と反対向きの応力が発生する。したがって、n−MOSFETとp−MOSFETとで、絶縁体の構成(配置位置)を入れ替える。
すなわち、n−MOSFET(図1)の場合には、ソース・ドレイン領域25a、25bの下部領域のそれぞれにシリコンに対して体積が収縮する物質、たとえばシリコン炭化物(SiCY)からなる絶縁体16を配置する。シリコンに対して体積が収縮する物質からなる絶縁体16の体積の収縮に起因した圧縮応力により、ソース・ドレイン領域1a、15bにおいては、格子がチャネル長方向と略垂直な方向(図1におけるY方向)に引っ張られる。この結果、チャネル領域11は、ソース・ドレイン領域15a、15bの両方向から格子が引っ張られるため、SOI基板の半導体領域1の面内方向においてチャネル長方向に引っ張り応力が加えられる。すなわち、従来のようにゲート電極13やソース・ドレイン領域15a、15b上にライナー膜を配置することなく、該ライナー膜を配置した場合と同様の効果を得ることができる。これにより、n−MOSFETにおいては、電子の移動度が向上し、高速動作が可能となる。
また、p−MOSFET(図4)の場合には、チャネル領域21の下部領域にシリコンに対して体積が収縮する物質、たとえばシリコン炭化物(SiCY)からなる絶縁体26を配置する。シリコンに対して体積が収縮する物質からなる絶縁体26の体積の収縮に起因した圧縮応力により、チャネル長方向と略垂直な方向(図4におけるY方向)の格子定数が伸び、チャネル長方向(図4におけるX方向)の格子定数が減少し、チャネル領域21には、チャネル長方向に圧縮応力を与えることができる。すなわち、従来のようにゲート電極23やソース・ドレイン領域25a、25b上にライナー膜を配置することなく、該ライナー膜を配置した場合と同様の効果を得ることができる。これにより、n−MOSFETにおいては、正孔の移動度が向上し、高速動作が可能となる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、本発明を適用したCMOSFETについて説明する。図6は、本発明を適用した本実施の形態にかかるCMOSFETの素子構造を示す断面図である。このCMOSFETは上述した第1の実施の形態におけるn−MOSFETとp−MOSFETとを組み合わせることにより構成されている。
すなわち、このCMOSFETは、n−MOSFETにおいてはチャネル領域11の下部領域に応力付与手段である絶縁体16を備える。また、p−MOSFETにおいてはソース・ドレイン領域25a、25bのそれぞれの下部領域に絶縁体26a、26bを備える。ここで、絶縁体16および絶縁体26a、26bは、周囲のシリコン領域よりも体積が膨張する材料、たとえばシリコン酸化物(SiOx)により構成されている。なお、このCMOSFETを構成するn−MOSFETおよびp−MOSFETにおける他の構成については、上記の第1の実施の形態の説明を参照することとして、ここでは詳細な説明は省略する。
このような、本実施の形態にかかるCMOSFETは、上述した第1の実施の形態にかかるn−MOSFETとp−MOSFETとを組み合わせて構成されているため、これらの備える効果を有する。すなわち、n−MOSFETにおいてはチャネル領域11に引っ張り歪みを加えることができるため電子の移動度が向上し、高速動作が可能となる、という効果を有する。また、p−MOSFETにおいてはチャネル領域21に圧縮歪みを加えることができるため正孔の移動度が向上し、高速動作が可能となる、という効果を有する。したがって、このCMOSFETによれば、n−MOSFETとp−MOSFETとのそれぞれにおいてキャリアの移動度を向上できるため、高速動作の可能なCMOSFETが実現されている。
また、本実施の形態にかかるCMOSFETにおいても、絶縁体16、絶縁体26a、絶縁体26bとしてシリコンに対して体積が膨張する物質の代わりに、シリコンに対して体積が収縮する物質(たとえばシリコン炭化物(SiCY)など)を用いることが可能である。この場合には、上記のn−MOSFETとp−MOSFETとで絶縁体16、26a、26bの構造(配置位置)を逆にすることにより、上述した本実施の形態にかかる効果を得ることができる。
つぎに、上述した本実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法について説明する。まず、図7−1に示すように、SOI基板に形成された半導体領域3の素子分離領域に素子分離絶縁膜17、27を埋め込み形成する。そして、図7−1に示すようにリソグラフィにより絶縁体16、26a、26bの形成位置に対応した開口部を有するレジストマスク121を形成した後、図7−2に示すように酸素イオン(O+イオン)をたとえば50keVでイオン注入する。
この場合、酸素イオン(O+イオン)イオン注入のピーク位置は、SOI基板の表面(半導体領域1の表面)から約100nmの深さとなり、この位置にシリコン酸化物である絶縁体16が形成されることになる。このとき、SOI基板を500℃以上の温度に保持した状態で酸素イオン(O+イオン)のイオン注入を行うことにより、ダメージを比較的低く抑えることができる。
レジストを除去した後、図7−3に示すように、たとえば窒化シリコン(SiN)からなるキャップ層122を堆積する。そして、100℃程度の温度で熱処理することにより、注入した酸素と半導体領域1のシリコンとを反応させて、シリコン酸化物からなる絶縁体16、26a、26bを形成する。キャップ層121は、シリコン酸化物の形成に伴い、SOI基板の表面が盛り上がるのを極力抑えるために用いるものである。このとき発生する応力は、酸素イオン(O+イオン)のイオン注入のドーズ量と熱処理温度と熱処理時間とにより、SOI基板内に転位が発生しない程度に調整する。なお、このキャップ層121は、高品質なトランジスタを形成するために形成することが好ましいが、キャップ層121の形成は必ずしも必須ではない。
その後、キャップ層121を除去し、通常のCMOSFETプロセスを行うことにより、図7−4に示すようにチャネル領域11、21内に歪みを保持した状態のCMOSFETを作製することができる。したがって、以上の工程を経ることにより、図6に示した本実施の形態にかかるCMOSFETを作製することができる。
以上のような本実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法においては、応力付与手段として上述した絶縁体16、26a、26bを作製して、チャネル領域11、21に効果的に引っ張り歪みを加えることができるため、電子の移動度が向上し、チャネル移動度の向上が図られた高速動作が可能なCMOSFETを作製することができる。
したがって、本実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法によれば、容易に製造可能な構成によりチャネル領域に対してそれぞれのキャリアに有効な歪みを与えて、キャリアの移動度(チャネル移動度)の向上を図ることができるため、高速動作の可能な半導体装置を提供できる、という効果を奏する。
また、本実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法によれば、応力付与部材である絶縁体16、26a、26bをシリコンと他の元素との化合物として形成するため、製造が容易となり、高速動作が可能であり、且つ生産性に優れたCMOSFETを作製することができる。
(第3の実施の形態)
図8は本発明の第3の実施の形態にかかる半導体装置であり、電界効果トランジスタであるn−MOSFETの素子構造を示す断面図である。
本実施の形態にかかるn−MOSFETの基本的な構成は、上述した第1の実施の形態にかかるn−MOSFETと同様である。したがって、第1の実施の形態にかかるn−MOSFETと同様の部材については、第1の実施の形態の場合と同じ符号を付すことで、ここでは詳細な説明は省略する。
本実施の形態にかかるn−MOSFETが第1の実施の形態にかかるn−MOSFETと異なる点は、チャネル領域11の下部領域に応力付与手段として逆さU字型の絶縁体36を備えることである。また、本実施の形態にかかるn−MOSFETにおいては、絶縁体36の上端の位置が、よりSOI基板の表面側(チャネル領域11の表面側)に配置されている。なお、このn−MOSFETにおいても、絶縁体36は周囲のシリコン領域よりも体積が膨張する材料、たとえばシリコン酸化物(SiOx)により構成されている。
このような形状を有する絶縁体36においては、その上端部がゲート絶縁膜12と略水平に配置されており、第1の実施の形態にかかるn−MOSFET(図1)の場合と同様に、チャネル領域11に対して垂直方向(図8)に圧縮応力F5を与える。その結果、チャネル長方向(図8におけるX方向)には引っ張り歪みが加わる。さらに、本実施の形態にかかるn−MOSFETでは、絶縁体36のU字型の側部が、該側部よりも外側にある格子を外側に押し広げるため、表面付近の格子はこれに引っ張られて外側に広がる。これにより、本実施の形態にかかるn−MOSFETでは、絶縁体36の上部と側部との作用により、チャネル領域11に対してより大きな引っ張り歪みを加えることができる。
以上のように構成された本実施の形態にかかるn−MOSFETにおいては、応力付与手段として上述した絶縁体36を備えることにより、チャネル領域11により効果的に引っ張り歪みを加えることができるため、電子の移動度がより向上し、さらにチャネル移動度の向上を図ることができる、より高速動作が可能なn−MOSFETを実現できる。
したがって、本実施の形態にかかるn−MOSFETによれば、容易に製造可能な構成によりチャネル領域に対してそれぞれのキャリアにより有効な歪みを与えて、キャリアの移動度(チャネル移動度)の向上をさらに図ることができるため、より高速動作の可能な半導体装置を提供できる、という効果を奏する。
また、このn−MOSFETでは、逆さU字型の絶縁体を備えることにより一軸性(ゲート長方向)の引っ張り応力をチャネル領域11に対して加えることができるが、絶縁体36の形状を釣鐘型にした場合には、二軸性(ゲート長方向およびゲート幅方向)の引っ張り応力をチャネル領域11に対して加えることができる。
なお、上記の本実施の形態にかかるn−MOSFETは、第1の実施の形態において説明したn−MOSFETと同様にして作製することができる。
図9は、本実施の形態にかかる他の電界効果トランジスタであり、電界効果トランジスタであるp−MOSFETの素子構造を示す断面図である。
本実施の形態にかかるp−MOSFETの基本的な構成は、上述した第1の実施の形態にかかるp−MOSFETと同様である。したがって、第1の実施の形態にかかるp−MOSFETと同様の部材については、第1の実施の形態の場合と同じ符号を付すことで、ここでは詳細な説明は省略する。
本実施の形態にかかるp−MOSFETが第1の実施の形態にかかるp−MOSFETと異なる点は、ソース・ドレイン領域25a、25bのそれぞれの下部領域に応力付与手段として、L字型の絶縁体46a、46bを備えることである。なお、このp−MOSFETにおいても、絶縁体46a、46bは周囲のシリコン領域よりも体積が膨張する材料、たとえばシリコン酸化物(SiOx)により構成されている。すなわち、本実施の形態にかかるp−MOSFETでは、絶縁体46a、46bは同一材料で構成されている。
このような形状を有する絶縁体においては、絶縁体46a、46bにおけるL字型の水平部がチャネル長方向(図9におけるX方向)と略水平方向に配置されており、第1の実施の形態にかかるp−MOSFET(図1)の場合と同様に、ソース・ドレイン領域25a、25bに対して圧縮応力F8a、F8bを与える。その結果、ソース・ドレイン領域25a、25bには、チャネル長方向(図9におけるX方向)においてチャネル領域21の中心部に向かって圧縮応力F9a、F9bが加わる。これにより、このp−MOSFETでは、絶縁体46a、46bにおけるL字型の水平部の作用により、チャネル領域21に対して圧縮歪みを加えることができる。
さらに、本実施の形態にかかるp−MOSFETでは、絶縁体46a、46bにおけるL字型の垂直部がチャネル長方向と略垂直な方向(図9におけるY方向)に配置されており、その内側の格子をチャネル領域21の中心部に向かって押し、チャネル領域21に対して圧縮応力F10a、F10bを与える。その結果、垂直部に挟まれた半導体領域2においてはチャネル領域21の中心部に向かって格子が縮むため、表面付近(チャネル領域21)の格子もこれに引っ張られて縮む。これにより、本実施の形態にかかるp−MOSFETでは、絶縁体46a、46bにおけるL字型の垂直部の作用により、チャネル領域11に対して圧縮歪みを加えることができる。
したがって、本実施の形態にかかるp−MOSFETでは、絶縁体46a、46bにおけるL字型の水平部と垂直部の作用により、チャネル領域21に対してより大きな圧縮歪みを加えることができる。
以上のように構成された本実施の形態にかかるp−MOSFETにおいては、応力付与手段として上述した絶縁体46a、46bを備えることにより、チャネル領域21により効果的に圧縮歪みを加えることができるため、正孔の移動度がより向上し、さらにチャネル移動度の向上を図ることができる、より高速動作が可能なp−MOSFETを実現できる。
したがって、本実施の形態にかかるp−MOSFETによれば、容易に製造可能な構成によりチャネル領域に対してそれぞれのキャリアにより有効な歪みを与えて、キャリアの移動度(チャネル移動度)の向上をさらに図ることができるため、より高速動作の可能な半導体装置を提供できる、という効果を奏する。
なお、本実施の形態の場合も、第1の実施の形態と同様に体積が収縮する物質を形成した場合には、逆向きの応力を加えることができる。この場合には、図8に示したn−MOSFETと図9に示したp−MOSFETとで、絶縁体の構成(配置位置)を入れ替える。これにより、上記と同様に容易に製造可能な構成によりチャネル領域に対してそれぞれのキャリアにより有効な歪みを与えて、キャリアの移動度(チャネル移動度)の向上をさらに図ることができるため、より高速動作の可能な半導体装置を提供できる、という効果を奏する。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態では、本発明を適用したCMOSFETについて説明する。図10は、本発明を適用した本実施の形態にかかるCMOSFETの素子構造を示す断面図である。このCMOSFETは上述した第3の実施の形態におけるn−MOSFETとp−MOSFETとを組み合わせることにより構成されている。すなわち、このCMOSFETは、n−MOSFETにおいてはチャネル領域11の下部領域に応力付与手段として逆さU字型の絶縁体36を備える。また、p−MOSFETにおいてはソース・ドレイン領域25a、25bのそれぞれの下部領域に応力付与手段として絶縁体46a、46bを備える。
なお、このCMOSFETにおいても、絶縁体36、46a、46bは周囲のシリコン領域よりも体積が膨張する材料、たとえばシリコン酸化物(SiOx)により構成されている。また、このCMOSFETを構成するn−MOSFETおよびp−MOSFETにおける他の構成については、上記の第3の実施の形態の説明を参照することとして、ここでは詳細な説明は省略する。
このような、本実施の形態にかかるCMOSFETは、上述した第3の実施の形態にかかるn−MOSFETとp−MOSFETとを組み合わせて構成されているため、これらの備える効果を有する。すなわち、n−MOSFETにおいてはチャネル領域11に引っ張り歪みを加えることができるため電子の移動度が向上し、高速動作が可能となる、という効果を有する。また、p−MOSFETにおいてはチャネル領域21に圧縮歪みを加えることができるため正孔の移動度が向上し、高速動作が可能となる、という効果を有する。したがって、このCMOSFETによれば、n−MOSFETとp−MOSFETとのそれぞれにおいてキャリアの移動度を向上できるため、高速動作の可能なCMOSFETが実現されている。
また、絶縁体36、46a、46bとして、周囲のシリコン領域よりも体積が収縮する材料、たとえばシリコン炭化物(SiCY)により構成されて化合物を用いる場合は、上記のn−MOSFETとp−MOSFETとで絶縁体36、46a、46bの構造(配置位置)を逆にすることにより、上述した本実施の形態にかかる効果を得ることができる。すなわち、n−MOSFETにおいてはソース・ドレイン領域15a、15bのそれぞれの下部領域に応力付与手段として絶縁体46a、46bを備え、また、p−MOSFETにおいてはチャネル領域21の下部領域に応力付与手段として逆さU字型の絶縁体36を備える構造とする。このような構成とすることにより、上述した本実施の形態にかかる効果を得ることができる。
(第5の実施の形態)
図11は本発明の第5の実施の形態にかかる半導体装置であり、電界効果トランジスタであるn−MOSFETの素子構造を示す断面図である。
本実施の形態にかかるn−MOSFETの基本的な構成は、上述した第1の実施の形態にかかるn−MOSFETと同様である。したがって、第1の実施の形態にかかるn−MOSFETと同様の部材については、第1の実施の形態の場合と同じ符号を付すことで、ここでは詳細な説明は省略する。
本実施の形態にかかるn−MOSFETが第1の実施の形態にかかるn−MOSFETと異なる点は、応力付与手段として周囲のシリコン領域よりも体積が膨張する材料、たとえばシリコン酸化物(SiOx)からなる絶縁体56をチャネル領域11の下部領域に備え、さらに応力付与手段として周囲のシリコン領域よりも体積が収縮する材料、たとえばシリコン炭化物(SiCY)からなる絶縁体66a、66bをソース・ドレイン領域15a、15bのそれぞれの下部領域に備えることである。すなわち、本実施の形態にかかるn−MOSFETでは、応力付与手段として異なる材料で構成された絶縁体を備える。
以上のように構成された本実施の形態にかかるn−MOSFETにおいては、シリコン酸化物(SiOx)からなる絶縁体56の上部の体積の膨張に起因した応力F11の作用により、該絶縁体56の上部のチャネル領域11ではチャネル長方向(図11におけるX方向)と略平行な方向で格子が伸びる。これにより、チャネル領域11には、チャネル長方向に引っ張り応力F12a、F12bを与えることができ、絶縁体56の上部の体積の膨張に起因した作用により、チャネル領域11に対して引っ張り歪みを加えることができる。
また、絶縁体56の側部の体積の膨張、および絶縁体66a、66bの側部の体積の収縮に起因した応力F13a、13bが、該側部よりも外側にある格子を外側に押し広げるため、チャネル領域11の表面付近の格子はこれに引っ張られて外側に広がる。これにより、本実施の形態にかかるn−MOSFETでは、絶縁体56の側部の体積の膨張、および絶縁体66a、66bの側部の体積の収縮の作用により、チャネル領域11に対して引っ張り歪みを加えることができる。
さらに、シリコン炭化物(SiCY)からなる絶縁体66の体積の収縮に起因した応力F14a、14bにより、ソース・ドレイン領域15a、15bの下部領域においては格子が縮み、ソース・ドレイン領域15a、15bでは格子がチャネル長方向と略垂直な方向(図11におけるY方向)に引っ張られる。この結果、チャネル領域11には、ソース・ドレイン領域15a、15bの両方向から格子が引っ張られるため、SOI基板の半導体領域1の面内方向においてチャネル長方向(図11におけるX方向)に引っ張り応力F15a、F15bが加えられ、チャネル領域11に対して引っ張り歪みを加えることができる。
これにより、本実施の形態にかかるn−MOSFETでは、絶縁体56と絶縁体66a、66bとの作用により、チャネル領域11に対してより大きな引っ張り歪みを加えることができ、キャリア(電子)の移動度をより向上させることができる。したがって、本実施の形態にかかるn−MOSFETではより高速動作の可能なn−MOSFETを実現することができる。
さらに、シリコン炭化物(SiCY)からなる絶縁体66をSOI基板の面内方向においてリング状に形成することにより、チャネル領域11に対して二軸性(ゲート長方向およびゲート幅方向)の引っ張り歪みを与えることができる。
図12は、本実施の形態にかかる他の電界効果トランジスタであるp−MOSFETの素子構造を示す断面図である。
本実施の形態にかかるp−MOSFETの基本的な構成は、上述した第1の実施の形態にかかるp−MOSFETと同様である。したがって、第1の実施の形態にかかるp−MOSFETと同様の部材については、第1の実施の形態の場合と同じ符号を付すことで、ここでは詳細な説明は省略する。
本実施の形態にかかるp−MOSFETが第1の実施の形態にかかるp−MOSFETと異なる点は、応力付与手段として周囲のシリコン領域よりも体積が収縮する材料、たとえばシリコン炭化物(SiCY)からなる絶縁体76をチャネル領域21の下部領域に備え、さらに応力付与手段として周囲のシリコン領域よりも体積が膨張する材料、たとえばシリコン酸化物(SiOx)からなる絶縁体86a、86bをソース・ドレイン領域25a、25bのそれぞれの下部領域に備えることである。すなわち、本実施の形態にかかるp−MOSFETでは、応力付与手段として異なる材料で構成された絶縁体を備える。
以上のように構成された本実施の形態にかかるp−MOSFETにおいては、図11に示したn−MOSFETと、周囲のシリコン領域よりも体積が膨張する材料(シリコン酸化物)と周囲のシリコン領域よりも体積が収縮する材料(シリコン炭化物)との位置を入れ換えた構造となっており、上記のn−MOSFETとは逆にチャネル領域21に圧縮歪みを加えることができる。
すなわち、以上のように構成された本実施の形態にかかるp−MOSFETにおいては、シリコン酸化物(SiOx)からなる絶縁体86a、86bの上部の体積の膨張によりソース・ドレイン領域25a、25bに対して圧縮応力F16a、F16bを与える。その結果、ソース・ドレイン領域25a、25bには、チャネル長方向(図12におけるX方向)においてチャネル領域21の中心部に向かって圧縮応力F17a、F17bが加わる。これにより、このp−MOSFETでは、絶縁体86a、86bの作用により、チャネル領域21に対して圧縮歪みを加えることができる。
また、以上のように構成された本実施の形態にかかるp−MOSFETにおいては、シリコン炭化物(SiCY)からなる絶縁体76の上部の体積の収縮によりチャネル領域21に対して引っ張り応力F18を与える。その結果、この結果、チャネル領域21には、ソース・ドレイン領域25a、25bの両方向から格子が押し込まれ、SOI基板の半導体領域2の面内方向においてチャネル領域21の中心へ向かう圧縮応力F19a、F19bが加わる。これにより、このp−MOSFETでは、絶縁体76の作用により、チャネル領域21に対して圧縮歪みを加えることができる。
また、絶縁体86a、86bの側部の体積の膨張、および絶縁体76の側部の体積の収縮に起因した応力F20a、20bが、該絶縁体86a、86bの側部よりも内側にある格子を絶縁体76側に押し込むため、チャネル領域21の表面付近の格子はこれに引っ張られて内側に押し込まれる。これにより、本実施の形態にかかるn−MOSFETでは、絶縁体86a、86bの側部の体積の膨張、および絶縁体76の側部の体積の収縮の作用により、チャネル領域21に対して圧縮歪みを加えることができる。
以上のように、本実施の形態にかかるp−MOSFETでは、絶縁体76と絶縁体86a、86bとの作用により、チャネル領域21に対してより大きな圧縮歪みを加えることができ、キャリア(正孔)の移動度をより向上させることができる。したがって、本実施の形態にかかるp−MOSFETではより高速動作の可能なp−MOSFETを実現することができる。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態では、本発明を適用したCMOSFETについて説明する。図13は、本発明を適用した本実施の形態にかかるCMOSFETの素子構造を示す断面図である。このCMOSFETは上述した第5の実施の形態におけるn−MOSFETとp−MOSFETとを組み合わせることにより構成されている。
すなわち、このCMOSFETは、n−MOSFETにおいては応力付与手段として周囲のシリコン領域よりも体積が膨張する材料、たとえばシリコン酸化物(SiOx)からなる絶縁体56をチャネル領域11の下部領域に備え、さらに応力付与手段として周囲のシリコン領域よりも体積が収縮する材料、たとえばシリコン炭化物(SiCY)からなる絶縁体66a、66bをソース・ドレイン領域15a、15bのそれぞれの下部領域に備える。
また、このCMOSFETは、p−MOSFETにおいては応力付与手段として周囲のシリコン領域よりも体積が収縮する材料、たとえばシリコン炭化物(SiCY)からなる絶縁体76をチャネル領域21の下部領域に備え、さらに応力付与手段として周囲のシリコン領域よりも体積が膨張する材料、たとえばシリコン酸化物(SiOx)からなる絶縁体86a、86bをソース・ドレイン領域25a、25bのそれぞれの下部領域に備える。
なお、このCMOSFETを構成するn−MOSFETおよびp−MOSFETにおける他の構成については、上記の第5の実施の形態の説明を参照することとして、ここでは詳細な説明は省略する。
このような、本実施の形態にかかるCMOSFETは、上述した第5の実施の形態にかかるn−MOSFETとp−MOSFETとを組み合わせて構成されているため、これらの備える効果を有する。すなわち、n−MOSFETにおいてはチャネル領域11により大きな引っ張り歪みを加えることができるため電子の移動度がより向上し、より高速の動作が可能となる、という効果を有する。また、p−MOSFETにおいてはチャネル領域21により大きな圧縮歪みを加えることができるため正孔の移動度がより向上し、より高速の動作が可能となる、という効果を有する。したがって、このCMOSFETによれば、n−MOSFETとp−MOSFETとのそれぞれにおいてキャリアの移動度をより向上できるため、より高速の動作の可能なCMOSFETが実現されている。
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態では、図6に示した第2の実施の形態にかかるCMOSFETの他の製造方法について説明する。
まず、図14−1に示すように、SOI基板に形成された半導体領域3の素子分離領域に素子分離絶縁膜17、27を埋め込み形成する。つぎに、閾値を調節するためのチャネル不純物をイオン注入によって導入する。続いて、ゲート絶縁膜材料およびゲート電極材料を堆積した後、リソグラフィにより、ゲート絶縁膜12、22およびゲート電極13、23を形成する。
その後、図14−2に示すように、酸素イオン(O+イオン)をイオン注入する。このとき、n−MOSFETに対しては、ハロー形成時のイオン注入と同様に、図14−2に示すように、斜めイオン注入によりチャネル形成領域の下部の領域に酸素を導入する。P−MOSFETの場合は、図14−2に示すように、ゲート電極23をマスクとして、ソース・ドレイン形成領域の下部の領域に酸素を導入する。
さらに、図14−3に示すように、サイドウォール材131(TEOSやSiNなど)を堆積し、その状態で熱処理を行って応力付与手段である絶縁体16、26a、26bとなるシリコン酸化物を形成する。このとき、サイドウォール材131がキャップ層と同様の働きをする。この後、図14−4に示すように、異方性エッチングを行うことによりサイドウォール14a、14b、24a、24bを形成する。続いて、そーす・ドレイン領域15a、15b、25a、25bを形成する。
以上の工程を経ることにより、図6に示したようにチャネル領域11、21内に歪みを保持した状態のCMOSFETを作製することができる。
以上のような本実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法においても、応力付与手段として上述した絶縁体16、26a、26bを作製して、チャネル領域11、21に効果的に引っ張り歪みを加えることができるため、電子の移動度が向上し、チャネル移動度の向上が図られた高速動作が可能なCMOSFETを作製することができる。
したがって、本実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法においても、容易に製造可能な構成によりチャネル領域に対してそれぞれのキャリアに有効な歪みを与えて、キャリアの移動度(チャネル移動度)の向上を図ることができるため、高速動作の可能な半導体装置を提供できる、という効果を奏する。
また、本実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法においても、応力付与部材である絶縁体16、26a、26bをシリコンと他の元素との化合物として形成するため、製造が容易となり、高速動作が可能であり、且つ生産性に優れたCMOSFETを作製することができる。
(第8の実施の形態)
第8の実施の形態では、図6に示した第2の実施の形態にかかるCMOSFETの他の製造方法について説明する。
まず、図15−1に示すように、SOI基板に形成された半導体領域3の素子分離領域に素子分離絶縁膜17、27を埋め込み形成する。つぎに、ダミーゲート電極141、142を形成する。すなわち、ダミーゲート材料を堆積した後、リソグラフィによりダミーゲート電極141、142を形成する。そして、通常のトランジスタプロセスに従って、ソース・ドレイン領域15a、15b、25a、25b、サイドウォール14a、14b、24a、24bを形成し、第1層目の層間絶縁膜143を形成した後、CMPによりダミーゲート電極141、142の頭出しを行う。
続いて、図15−2に示すように、ダミーゲート電極141、142を除去し、その部分を通して、酸素イオン(O+イオン)をイオン注入する。このとき、n−MOSFET側では図15−2に示すようにSOI基板に対して垂直にイオン注入することにより、チャネル領域の下部の領域に酸素を導入する。一方、p−MOSFET側では図15−2に示すように斜めイオン注入を行い、ソース・ドレイン領域25a、25bの下部領域に酸素を導入する。
その後、図15−3に示すように、ゲート絶縁膜12、22を形成する。そして、ゲート電極材を堆積した状態で熱処理を行い、応力付与手段である絶縁体16、26a、26bとなるシリコン酸化物を形成する。このとき、第1層目の層間絶縁膜143とゲート電極13、23がキャップ層の働きをする。その後、CMPによりゲートの頭出しを行う。
以上の工程を経ることにより、図6に示したようにチャネル領域11、21内に歪みを保持した状態のCMOSFETを作製することができる。
以上のような本実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法においても、応力付与手段として上述した絶縁体16、26a、26bを作製して、チャネル領域11、21に効果的に引っ張り歪みを加えることができるため、電子の移動度が向上し、チャネル移動度の向上が図られた高速動作が可能なCMOSFETを作製することができる。
したがって、本実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法においても、容易に製造可能な構成によりチャネル領域に対してそれぞれのキャリアに有効な歪みを与えて、キャリアの移動度(チャネル移動度)の向上を図ることができるため、高速動作の可能な半導体装置を提供できる、という効果を奏する。
また、本実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法においても、応力付与部材である絶縁体16、26a、26bをシリコンと他の元素との化合物として形成するため、製造が容易となり、高速動作が可能であり、且つ生産性に優れたCMOSFETを作製することができる。
以上のように、本発明にかかる半導体装置は、微細化且つ高速動作が要求される半導体装置に有用であり、特に、LSI等に集積されるMIS(Metal Insulator Semiconductor)型電界効果トランジスタなどに適している。
本発明の第1の実施の形態にかかる電界効果トランジスタであるn−MOSFETの素子構造を示す断面図である。 チャネル領域に対する絶縁体による圧縮応力の付与原理を説明するための図であり、チャネル領域における結晶の構造の変化を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる電界効果トランジスタであるn−MOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる電界効果トランジスタであるn−MOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる電界効果トランジスタであるn−MOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる電界効果トランジスタであるn−MOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる他の電界効果トランジスタであるp−MOSFETの素子構造を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる他の電界効果トランジスタであるp−MOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる他の電界効果トランジスタであるp−MOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる他の電界効果トランジスタであるp−MOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる他の電界効果トランジスタであるp−MOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるCMOSFETの素子構造を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる電界効果トランジスタであるCMOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる電界効果トランジスタであるCMOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる電界効果トランジスタであるCMOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる電界効果トランジスタであるCMOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第3の実施の形態にかかるn−MOSFETの素子構造を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる他の電界効果トランジスタであるp−MOSFETの素子構造を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態にかかるCMOSFETの素子構造を示す断面図である。 本発明の第5の実施の形態にかかる電界効果トランジスタであるn−MOSFETの素子構造を示す断面図である。 本発明の第5の実施の形態にかかる他の電界効果トランジスタであるp−MOSFETの素子構造を示す断面図である。 本発明の第6の実施の形態にかかるCMOSFETの素子構造を示す断面図である。 本発明の第7の実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第7の実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第7の実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第7の実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第8の実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第8の実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法を説明する断面図である。 本発明の第8の実施の形態にかかるCMOSFETの製造方法を説明する断面図である。
符号の説明
1 半導体領域
2 半導体領域
3 半導体領域
11 チャネル領域
12 ゲート絶縁膜
13 ゲート電極
14a サイドウォール
15a ソース・ドレイン領域
16 絶縁体
17 素子分離絶縁膜
21 チャネル領域
22 ゲート絶縁膜
23 ゲート電極
24a サイドウォール
25a ソース・ドレイン領域
26a 絶縁体
26b 絶縁体
27 素子分離絶縁膜
36 絶縁体
46a 絶縁体
56 絶縁体
66 絶縁体
76 絶縁体
86a 絶縁体
101 レジストマスク
102 キャップ層
111 レジストマスク
112 キャップ層
121 レジストマスク
122 キャップ層
131 サイドウォール材
141 ダミーゲート電極
143 層間絶縁膜

Claims (16)

  1. 表面に半導体領域を有する基板と、
    前記半導体領域に形成された各半導体素子を分離する素子分離と、
    前記半導体領域の表層にチャネル領域を規定するように所定の間隔で形成された一対のソース・ドレイン領域と、
    前記半導体領域上における、前記一対のソース・ドレイン領域に挟まれた領域に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
    前記半導体領域において前記素子分離で分離された素子領域の少なくとも一部に、前記半導体領域と他の元素との化合物として形成され、前記チャネル領域に対して応力を加えて歪みを与えるための応力を発生する応力付与部材と、
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記応力付与部材は、前記チャネル領域の下部領域に形成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記応力付与部材は、前記ソース・ドレイン領域の下部領域に形成されていること
    特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記チャネル領域に加えられる応力が、引っ張り応力であること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  5. 前記チャネル領域に加えられる応力が、圧縮応力であること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  6. 前記半導体装置はCMOSFETであり、該CMOSFETのP−MOSFETにはソース・ドレイン領域の下にそれぞれ2つの応力付与部材が設けられ、該CMOSFETのN−MOSFETにはチャネル領域の下に1つの応力付与部材が設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  7. 前記半導体領域がシリコンからなり、前記化合物が、シリコン酸化物またはシリコン炭化物であること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  8. 前記応力付与部材が、前記素子領域の少なくとも一部に少なくとも2ヶ所設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  9. 前記2ヶ所に設けられた応力部材は、同一材料で構成されていること
    を特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
  10. 前記2ヶ所に設けられた応力部材は、異なる材料で構成されていること
    を特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
  11. 前記半導体装置はCMOSFETであり、該CMOSFETのP−MOSFETには2つの応力付与部材が設けられ、該CMOSFETのN−MOSFETには1つの応力付与部材のみが設けられていること、
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  12. 基板上に各半導体素子を分離する素子分離を形成する工程と、
    前記素子分離で分離された素子領域の少なくとも一部に前記半導体領域の構成元素と異なる元素を注入して熱処理を施すことにより、該素子領域に対して応力を加えて歪みを与えるための応力を発生する応力付与部材を形成する応力付与部材形成工程と、
    前記半導体領域上にゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程と、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
    前記半導体領域の表層の前記ゲート絶縁膜およびゲート電極の周辺領域に、チャネル領域を規定するように所定の間隔を隔ててソース・ドレイン領域を形成するソース・ドレイン領域形成工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 前記応力付与部材形成工程において、前記応力付与部材を前記素子領域の少なくとも一部に少なくとも2ヶ所設けること
    を特徴とする請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記応力付与部材形成工程において、前記2ヶ所に設ける応力部材を同一材料で構成すること
    を特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記応力付与部材形成工程において、前記2ヶ所に設ける応力部材を異なる材料で構成すること
    を特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
  16. 前記半導体装置としてCMOSFETを構成し、該CMOSFETのP−MOSFETには2つの応力付与部材を設け、該CMOSFETのN−MOSFETには1つの応力付与部材のみを設けること、
    を特徴とする請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
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