JP2007085730A - 空気調和機、空気調和機の運転方法 - Google Patents

空気調和機、空気調和機の運転方法 Download PDF

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雅弘 中山
Yoshihiro Tanabe
義浩 田辺
Shigeki Onishi
茂樹 大西
Hiroaki Makino
浩招 牧野
Satoru Hirakuni
悟 平國
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Abstract

【課題】 圧縮機、室内熱交換器、第1流量制御弁、室外熱交換器、四方弁を備え、前記室内熱交換器を第1室内熱交換器と第2室内熱交換器とに分割し、その間に第2流量制御弁を設け再熱除湿運転を実現した空調機では、暖房回路での再熱除湿運転が出来ず、室温や湿度の制御範囲が限定されていた。また室内熱交換機内に第2流量制御弁を設置することで冷媒圧力損失が大きくなり、通常冷房運転や暖房運転での性能低下を引き起こすという問題点があった。
【解決手段】 第2流量制御弁を設けるとともに第1流量制御弁と室内熱交換器の間に気液分離容器を有し、気液分離容器からのガスバイパス回路が圧縮機吸入に接続されていて、このガスバイパス回路上に第3流量制御弁を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷凍サイクルの凝縮熱を室内空気への加熱源として利用する空気調和機において、冷房、除湿、暖房、等の各運転時における、温度と湿度の制御性を高め、また冷媒流動音を低減することにより、室内の温度と湿度と騒音に対する快適性を向上させる空気調和機に関するものである。
従来の空気調和機においては、主として回転数可変型圧縮機等が用いられ、空調負荷の変動に対応している。しかし冷房低能力運転時は圧縮機回転数が低下するものの、蒸発温度も上昇して室内空気の露点温度以上となり、除湿できないという問題点があった。
冷房低能力運転時の除湿能力を向上させる従来技術として、特開平9−42706号公報の図17に示す空気調和機がある。この装置によると、圧縮機、四方弁、室内熱交換器、第1流量制御弁、室外熱交換器を備え、室内熱交換器を室内機の前面から背面にかけて送風機を囲むように配置した空気調和機において、前記室内熱交換器を熱的に分割しその間に第2流量制御弁10を設けるとともに、この第2流量制御弁10の冷媒流れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作させる運転モードにて、除湿能力を確保している。この時、前面上段から背面に設置された熱交換器が再熱器として作用している。
また特開平9−42706号公報における冷媒回路図を図18に示す。圧縮機、四方弁、室内熱交換器、第1流量制御弁、室外熱交換器を備え、前記室内熱交換器を熱的に分割しその間に第2流量制御弁10を設けている。冷媒の流れ方向は、冷房回路での再熱除湿運転時は四方弁を冷房方向として図18の実線の矢印方向となり、第2流量制御弁10を主たる流量制御弁として用いている。また暖房運転時は、四方弁を暖房方向として図18の点線の矢印方向となり、第1流量制御弁24を主たる流量制御弁として用いている。
特開平9―42706号公報(図17、図18)
しかし特開平9−42706号公報においては、室内熱交換機内に第2流量制御弁が設置されているため、ここでの冷媒圧力損失が大きく、通常冷房運転や暖房運転での効率低下を引き起こすという問題点がある。
加えて特開平9−42706号公報において用いている図18に示す第2流量制御弁は、通常のオリフィスタイプの膨張弁を用いているため、冷媒流動音が大きいという問題点がある。送風音と比較して十分に小さいものではなく、防音吸音材を貼るなどの対策が必要となる。
なお、従来の空気調和機においては冷媒としてR22が使用されていたが、オゾン層破壊防止のため、R410Aなどへの代替化が進行中である。R410AはR22より動作圧力が高くなるため、第2流量制御弁での差圧も大きくなり、冷媒流動音がより大きくなるという問題点が生じる。
加えて特開平9−42706号公報における冷媒回路、図18において、暖房回路にて再熱除湿運転をしようとして冷媒流れを暖房方向に切り換えた時、第2流量制御弁下流側の室内熱交換器と室外熱交換器が蒸発器として動作するが、室外熱交換器容量が大きいため、室内熱交換器の蒸発温度が室内空気の露点温度以下に下がらず、除湿できないという問題点がある。
本発明は、以上に述べたような問題点を解決するためになされたものであり、冷凍サイクルの凝縮熱を室内空気への加熱源として利用する空気調和機において、冷房、除湿、暖房、各運転時における、温度と湿度の制御性を高め、冷房シーズン暖房シーズンを問わず再熱除湿運転を実現するとともに、通常冷房・暖房運転時の効率も向上させ、加えて従来冷媒だけでなく、代替冷媒においてもその特性を生かし、冷媒流動音を低減することを目的とする。
本発明の請求項1に係る空気調和機は、圧縮機、室内熱交換器、第1流量制御弁、室外熱交換器、四方弁を備えた空気調和機において、室内熱交換器を分割しその間に第2流量制御弁を設けるとともに、第1流量制御弁と室内熱交換器又は室外熱交換器との間に気液分離容器を有し、気液分離容器からのガスバイパス回路が圧縮機吸入に接続されていて、このガスバイパス回路上に第3流量制御弁を備えた冷媒回路を有するものである。
本発明の請求項2に係る空気調和機は、四方弁を冷房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離器、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全閉とし、第1流量制御弁及び第2流量制御弁の少なくともいずれかにて流量制御を行う冷房回路での再熱除湿運転モードを有するものである。
本発明の請求項3に係る空気調和機は、四方弁を暖房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、気液分離器、第3流量制御弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全開とし、第1流量制御弁を全閉として、第2流量制御弁にて流量制御を行う暖房回路での再熱除湿運転モードを有する。
本発明の請求項4に係る空気調和機は、四方弁を冷房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れるとともに、気液分離容器にて分離されたガス冷媒が第3流量制御弁を通って圧縮機吸入へと流れ、第2流量制御弁は全開とし、第1流量制御弁にて主たる冷媒回路の流量制御を、第3流量制御弁にてガスバイパス回路の流量制御を行う冷房運転モードを有する。
本発明の請求項5に係る空気調和機は、四方弁を暖房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、気液分離器、第1流量制御弁、室外熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全閉とし、第2流量制御弁を全開として、第1流量制御弁にて流量制御を行う暖房運転モードを有する。
本発明の請求項6に係る空気調和機は、暖房除霜運転の際、四方弁を冷房回路に切り換え、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、第3流量制御弁、圧縮機吸入へと流れ、第1流量制御弁、第3流量制御弁を全開とした運転モードを有する。
本発明の請求項7に係る空気調和機は、潜熱顕熱負荷検知装置を備えるとともに、冷房運転、暖房運転、冷房回路での再熱除湿運転、暖房回路での再熱除湿運転の各運転モードを有し、潜熱顕熱負荷検知装置にて検知した負荷が、あらかじめ各運転モードにて設定した潜熱顕熱能力制御範囲内か否かにより、運転モードを切り換えて動作するものである。
本発明の請求項8に係る空気調和機は、圧縮機、室内熱交換器、第1流量制御弁、室外熱交換器、四方弁を備えた空気調和機において、室内熱交換器を分割しその間に第2流量制御弁を設けるとともに、第1流量制御弁と室内熱交換器の間に気液分離容器を有し、気液分離容器からのガスバイパス回路が圧縮機吸入に接続されていて、このガスバイパス回路上に第3流量制御弁を備えるとともに、四方弁を冷房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全閉とし、第1流量制御弁又は第2流量制御弁にて流量制御を行う第1の運転モードと、四方弁を暖房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、気液分離容器、第3流量制御弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全開とし、第2流量制御弁にて流量制御を行う第2の運転モードとを有し、第1の運転モードと前記第2の運転モードは交互に切り替え可能なものである。
本発明の請求項9に係る空気調和機は、四方弁を冷房回路に切り換え、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れるとともに、気液分離容器にて分離されたガス冷媒が第3流量制御弁を通って圧縮機吸入へと流れ、第2流量制御弁は全開とし、第1流量制御弁にて主たる冷媒回路の流量制御を、第3流量制御弁にてガスバイパス回路の流量制御を行う第3の運転モードを有し,第1運転モードと交互に切替可能なものである。
本発明の請求項10に係る空気調和機の、第1流量制御弁の弁開度制御は室内熱交換器出口冷媒過熱度に相当する値を、第3流量制御弁の弁開度制御は、圧縮機吸入冷媒過熱度、圧縮機吐出冷媒過熱度、圧縮機吐出冷媒温度に相当する値を目標として流量制御を行う運転モードを有する。
本発明の請求項11に係る空気調和機の、第3流量制御弁の弁開度制御は、圧縮機回転数に応じて流量制御を行う運転モードを有する。
本発明の請求項12に係る空気調和機は、四方弁を冷房回路に切り換え、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、第3流量制御弁、圧縮機吸入へと流れ、第1流量制御弁、第3流量制御弁を全開とした第4の運転モードを有する。
本発明の請求項13に係る空気調和機は、第2流量制御弁の冷媒流れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作させる再熱除湿運転モードの再熱器の冷媒流れ上流側に、再熱器と熱的に遮断された補助熱交換器を備えたものである。
本発明の請求項14に係る空気調和機は、補助熱交換器の冷媒流路を一系統としたものである。
本発明の請求項15に係る空気調和機は、第1流量制御弁もしくは第2流量制御弁もしくは第3流量制御弁の流動抵抗体として、冷媒流れ方向に連通する多孔質透過材を用いたものである。
本発明の請求項16に係る空気調和機は、第2流量制御弁の代わりに絞り装置として、オリフィスとこの冷媒流れ上流方向、もしくは下流方向、もしくは上下流方向に、オリフィスを挟み込む構造で冷媒流れ方向に連通する多孔質透過材を配置、または多孔質透過材を単独に配置して、流動抵抗体として作用させるとともに、この絞り装置をバイパスする冷媒流路と、このバイパス流路を開閉する手段とを備えたものである。
本発明の請求項17に係る空気調和機は、バイパス流路を開閉する手段として、双方向流れに対して封止可能な開閉弁を用いたものである。
本発明の請求項18に係る空気調和機は、第1流量制御弁と気液分離容器を接続した回路に、冷房方向、暖房方向とも、第1流量制御弁にて減圧された冷媒を気液分離容器にて気液分離する冷媒流れとなる様に第1流量制御弁から前記気液分離容器への流れが常に一定なる切替回路を接続したものである。
本発明の請求項19に係る空気調和機は、圧縮機吸入側に液だめ容器を設けたものである。
本発明の請求項20に係る空気調和機は、第3流量制御弁を毛細管と電磁開閉弁で構成したものである。
本発明の請求項21に係る空気調和機は、冷媒としてR410AまたはR32またはR290を用いたものである。
本発明の請求項22に係る空気調和機は、冷媒としてR290またはR32を用い、第1流量制御弁および第2流量制御弁および第3流量制御弁の少なくともいずれか1つの流量制御弁に全閉機能を備えるとともに、冷媒漏れを検知する手段を備え、冷媒漏れを検知した場合には前記流量制御弁を全閉する手段を備えたものである。
本発明の請求項23に係る空気調和機の運転方法は、室内空気状態の目標値を設定する空気状態設定手段と,前記室内の空気状態を検出する空気状態検出手段と、室内熱交換器への送風量を調整する室内送風量調整手段と,室外熱交換器への送風量を調整する室外送風量調整手段と、圧縮機の回転数を調整する圧縮機回転数調整手段と、第1流量制御弁の開度を調整する第1流量制御弁開度調整手段と、第2流量制御弁の開度を調整する第2流量制御弁開度調整手段と、を備えた空気調和機において、前記第2流量制御弁の冷媒流れ上流側の室内熱交換器を再熱器、冷媒流れ下流側の室内熱交換器を蒸発器として動作させる再熱除湿運転モードにて空気調和機を運転するステップと、運転中の前記空気調和機の室内空気状態の目標値と検出値から室内での潜熱および顕熱の空調負荷の目標値と検出値の差異を求めるステップと,前記室内の潜熱および顕熱の空気負荷の差異を少なくする方向に、前記室内熱交換器への送風量、室外熱交換器への送風量、圧縮機の回転数、第1流量制御弁の開度、及び第2流量制御弁の開度の少なくともいずれか1つを変化させるステップと,を備えたものである。
本発明は、圧縮機、室内熱交換器、第1流量制御弁、室外熱交換器、四方弁を備えた空気調和機において、室内熱交換器を分割しその間に第2流量制御弁を設けるとともに、第1流量制御弁と室内熱交換器又は室外熱交換器との間に気液分離容器を有し、気液分離容器からのガスバイパス回路が圧縮機吸入に接続されていて、このガスバイパス回路上に第3流量制御弁を備えた冷媒回路を有するので、冷房,暖房を問わず再熱除湿運転等の各運転を効率良く,かつ,スムースに行うことが出来、年間を通じて快適な室内環境を得ることが出来る。更に、四方弁を暖房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、気液分離器、第3流量制御弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全開とし、第1流量制御弁を全閉として、第2流量制御弁にて流量制御を行う暖房回路での再熱除湿運転モードを有するので、簡単に除湿運転を実現することが出来る。
実施の形態1.
本発明の第1の実施形態による空気調和機を図1、2に示す。図1(a)は冷媒回路図で、図2は室内ユニットの断面図である。 図1(a)に示す冷媒回路図では、室外ユニット17は、回転数可変型圧縮機21、四方弁22、室外熱交換器23、第1流量制御弁24、気液分離容器82、気液分離容器82からガス冷媒を分離し圧縮機吸入に接続されるガスバイパス回路80、このガスバイパス回路80上の第3流量制御弁81より構成され、室内ユニット18の室内熱交換器は、熱的に分割された第1室内熱交換器25と第2室内熱交換器27より構成され、その間に第2流量制御弁10を設けている。冷媒としてR410AもしくはR32もしくはR290を使用している。図2において、室内ユニット内に組み込まれた室内熱交換器は例えばプレートフィンチューブ型熱交換器で多段曲げ構造となっており、前面から背面にかけて送風機5(貫流送風機の例を示す)を囲むように設置され、第2流量制御弁10を備えている。11は伝熱管、12は手前側の伝熱管接続配管、13は奥側の伝熱管接続配管、28は伝熱フィンである。この室内熱交換器は前面下段部分4、前面正面部分2、前面上段斜め部分1、背面部分3の4段曲げ構造であり、各々の部分は熱的に遮断されている。6は前面下段部分熱交換器用ドレンパン、7は背面熱交換器用ドレンパン、8は空気吸込グリル、9は吸込空気流れ方向、29は空気吹出口、19は吹出空気流れ方向である。9の方向より空気吸込グリル8から吸い込まれた空気は、送風機5によって吸引され、吸込空気流れ方向9dから前面下段部分4、9bから前面正面部分2、9aから前面上段斜め部分1、9cから背面部分3の各々4カ所を通って熱交換し、空気吹出口29より、19の方向に吹き出される。
図1(a)の冷媒回路に設けられた第1流量制御弁24、第2流量制御弁10、第3流量制御弁81、四方弁22の各弁が冷房,暖房,冷房再熱除湿,暖房再熱除湿,暖房除霜などいろいろな運転モードで示す動作を図1(b)に示す。図中全開は開度調整を行うことなく全開状態を示し,単に開は流量制御弁の開度調整を行うことを示す。四方弁の冷房方向,暖房方向は冷媒の流れの方向が冷房時の流れ,暖房時の流れであることを示す。図2に示す室内熱交換器のパスパターンでは、図1(a)に示す四方弁22が冷房回路での再熱除湿運転時の方向となった時、すなわち冷媒流れ方向が実線の矢印方向時、冷媒入口配管が15、冷媒出口配管が16となり、それぞれ図1における第1流量制御弁24から配管15に、配管16から四方弁22に接続されている例を示している。再熱器となる室内熱交換器の第1室内熱交換器25は、第2流量制御弁10の冷媒流れ上流側となる前面上段斜め部分1と前面正面部分2に配置され、蒸発器となる室内熱交換器の第2室内熱交換器27は、第2流量制御弁10の冷媒流れ下流側となる背面部分3と前面下段部分4に配置され、蒸発器の下側にも再熱器が配置された構造となっている。以上、図1の冷媒回路において運転時の動作を以下に説明する。
図1(a)において、冷房回路での再熱除湿運転時は、第1流量制御弁24の開度を開き気味とし第3流量制御弁81を閉じて、第2流量制御弁10を主たる減圧装置として使用する冷凍サイクルとなる。この冷房回路での再熱除湿運転時の冷凍サイクルにおける、圧力−エンタルピ線図を図3に示す。図3中のA〜Gは、図1(a)中の冷媒回路におけるA〜Gにそれぞれ対応し、冷房回路での再熱除湿運転時の冷媒流れ方向を図1(a)中の実線の矢印で示す。圧縮機21から吐出され、四方弁22を通った冷媒は、A点から室外熱交換器23にて凝縮しB点となり、第1流量制御弁24で若干減圧されC点となり、第1室内熱交換器25に流入する。この時第1室内熱交換器25は再熱器として作用し、D点まで再凝縮する。この後第2流量制御弁10を通ってE点まで減圧され、第2室内熱交換器27に流入する。この時第2室内熱交換器27は蒸発器として作用し、F点まで蒸発して、圧縮機21の吸入Gに戻る冷凍サイクルとなる。この時室内ユニット18では、第2室内熱交換器27で冷却除湿された空気と第1室内熱交換器25で加熱された空気が混合して吹き出す。よってこの冷房回路での再熱除湿運転時には、室温の低下を防ぎながら除湿を行うことができる。
前述した再熱除湿運転時には、図2に示すように、再熱器となる第1室内熱交換器25が、第2流量制御弁の冷媒流れ上流側となる前面上段斜め部分1と前面正面部分2に送風機5を囲むように配置され、蒸発器となる室内熱交換器の第2室内熱交換器27が、第2流量制御弁の冷媒流れ下流側となる背面部分3と前面下段部分4に送風機5を囲むように配置されているので、室内ユニット18の斜め上面9aや前面9bから吸い込み加熱された空気と、背面9cや前面下部9dから冷却除湿された空気とが送風機5により効率よく混合される。特に従来例と比較して、背面部分3を蒸発器として作用させることにより、背面部分3を通過し除湿冷却された空気9cと、前面上段斜め部分1を通過し加熱された空気9aとが特によく混合される。従って吹出口29から吹き出される空気19は、吸込空気と比較して温度低下がなく除湿された空気となり、しかも空気に温度ムラがなく吹き出されるため、非常に快適な室内環境を作ることができる。
また、加熱された空気9a、9bと冷却除湿された空気9c、9dが、送風機5に分布状態で吸い込まれて効率よく混合されるため、送風機5や吹出口29の壁面等に温度ムラがなくなり、局所的に冷却された部分に露が付着し、吹出し空気とともに吹出口29から露が吹き出してしまうといった、信頼性上の問題点を解消できる。また、加熱された空気9a、9bの両側から冷却除湿された空気9cと9dとが混合されるから、空気の混合が2箇所で行なえるので、冷却除湿された空気と加熱された空気の大きな固まり同士が接触することによりその界面で露が発生し、吹出し空気とともに吹出口29から露が吹き出してしまうといった、信頼性上の問題点も解消できる。
また、蒸発器となる第2室内熱交換器27が、背面部分3と前面下段部分4に送風機5を囲むように配置されており、それぞれの熱交換器下部にドレンパン6、7を設置しているので、吹出し空気とともに吹出口29から露が吹き出してしまうことなく、また、第1室内熱交換器25が第2室内熱交換器27から発生する露の滴下を受けることなく熱交換器3、4を伝って除湿した露を直接ドレンパン6、7で回収することができるので、信頼性を確保することができる。
続いて図1(a)に、暖房回路での再熱除湿運転時の冷媒流れ方向を点線の矢印で示す。暖房回路での再熱除湿運転での冷凍サイクルにおける、圧力−エンタルピ線図を図4に示す。図4中のA〜Gは、図1中の冷媒回路におけるA〜Gにそれぞれ対応する。圧縮機21から吐出され、四方弁22を通った冷媒は、F点から第2室内熱交換器27にて凝縮しE点となり、第2流量制御弁10で減圧されD点となり、第1室内熱交換器25に流入する。この時第2室内熱交換器27は再熱器として作用し、第1室内熱交換器25は蒸発器として作用する。この後C点を通って気液分離容器82に流入し、ガスバイパス回路80、第3流量制御弁81を通って圧縮機21の吸入Gに戻る冷凍サイクルとなる。なおE点にて過冷却がつかない場合の動作は、図4の点線のE‘,D‘の動作となる。このとき第1流量制御弁24は全閉として室外熱交換器23に冷媒が流入しないようにしており、第3流量制御弁81は全開として流動抵抗とならないようにしている。このため冷媒は第1室内熱交換器25で蒸発しなければならないため、その蒸発温度は室内空気温度より必ず低くなる。ただし蒸発温度が室内空気温度より低いが、室内空気の露点温度以下とならないと除湿できないが、この場合は蒸発器として作用する第1室内熱交換器25に熱交換器に流れる冷媒の温度を配管の外部から計測する蒸発温度検知装置を設け、室内空気の露点温度を検知する装置である室内温度と湿度の計測装置を吸込口に設ける等各計測装置を室内ユニットに備え計測値により蒸発温度が室内の露点温度より高い場合は、室内送風機5の風量を低下させて蒸発温度を下げたり、圧縮機回転数を増速させて冷媒流量を増加させ蒸発温度を下げたりして、室内空気の露点温度以下としてやればよい。これにより室内ユニット18では、外気温条件によらずに第1室内熱交換器25で冷却除湿された空気と第2室内熱交換器27で加熱された空気が混合して吹き出す。
暖房回路での再熱除湿運転と冷房回路での再熱除湿運転の特性を、図3、図4をもとに比較してみる。図3における再熱器での冷媒の潜熱エネルギーの差であるエンタルピ差はC−Dであるが、図4における再熱器でのエンタルピ差はF−Eであり、E点で過冷却がつかない場合(図4中、点線のE´−D´の断熱減圧となる)のE´点となっても図3より大きい。従って冷媒の異なる状態点におけるエネルギ差を表すエンタルピ差が大きいので、暖房回路の方が再熱器での熱交換量を非常に多く取ることが出来る。従って暖房回路にて再熱除湿運転を行うことにより、室温低下がない除湿、もしくは室温を上げつつも除湿すると行ったことが可能となる。すなわち、外気温条件、冷房シーズン、暖房シーズンを問わずに、必要とされる空調負荷に応じて冷房回路での再熱除湿運転と暖房回路での再熱除湿運転を状態に応じて切り換えたり,交互に切り替えて運転することにより、室温を制御(低下、同等、上昇)しながらの除湿を行うことが出来る。また気液分離容器81を通って冷媒が圧縮機に吸入されることにより、余剰な冷媒を貯留することができ、さらに圧縮機の液バック運転を防ぐことができ、圧縮機の信頼性向上や、圧縮機吐出温度の上昇を得ることができる。圧縮機の吐出温度が上昇すれば、第2室内熱交換器27での熱交換量を増やすことができ、より広い暖房顕熱潜熱制御範囲を得ることができる。
次に本実施例における冷房運転時の動作について説明する。図1(b)の様に第2流量制御弁10は全開にして、第1流量制御弁24を主たる減圧装置として使用し、気液分離容器82で分離されたガスバイパス回路80上のガスバイパス流量を第3流量制御弁81にて制御する冷凍サイクルとなる。この冷房運転時の冷凍サイクルにおける、圧力−エンタルピ線図を図5に示す。図5中のA〜Gは、図1中の冷媒回路におけるA〜Gにそれぞれ対応し、冷房運転時の冷媒流れ方向を図1中の実線の矢印で示す。圧縮機21から吐出され、四方弁22を通った冷媒は、A点から室外熱交換器23にて凝縮しB点となり、第1流量制御弁24で減圧され気液分離容器82にてC’点となる。気液分離容器82にて分離された冷媒のうち、ガス冷媒はH点、液冷媒はC点となる。C点の液冷媒は第1室内熱交換器25に流入し、蒸発を開始する。この後第2流量制御弁10を通って第2室内熱交換器27に流入し蒸発する。一方H点のガス冷媒は第3流量制御弁81にて若干減圧され、第2室内熱交換器27を通って蒸発したガス冷媒と合流しG点となり、圧縮機21に吸入される冷凍サイクルとなる。
図5には、比較のため気液分離容器を用いない通常の冷凍サイクルを点線で示している。第1流量制御弁24で減圧され気液分離容器にてC’点となった冷媒は、第1室内熱交換器25に流入し、蒸発を開始する。この後第2流量制御弁10を通って第2室内熱交換器27に流入し蒸発する。そしてG’点にて圧縮機21に吸入される冷凍サイクルとなる。なお図5において気液分離容器を用いない通常の冷凍サイクルでは、図1(a)に示すC点とC’点は、同一となる。
実際の冷凍サイクルにおいては冷媒が流れる冷媒配管に流動抵抗が存在するため、特に低圧となる蒸発器において図5のC’−G’点に示すような圧力損失が生じる。特に再熱除湿冷媒回路を組み込んだ冷凍サイクルにおいては、室内ユニットに第2流量制御弁10を設ける必要があり、冷媒配管の構成が複雑となって、室内ユニットでの圧力損失が大きくなる欠点がある。そこでこの圧力損失を低減することが出来れば、冷凍サイクルの効率を飛躍的に高めることが出来、再熱除湿冷媒回路を組み込んだ空気調和機のエネルギ効率を高めることが出来る。ガスを上部から液を下部から循環させる容器である気液分離容器を用いた本冷凍サイクルでは、C’点での二相冷媒の乾き度が0.2前後のため、冷媒ガスと冷媒液の質量流量比は20%と80%である。そして気液分離により冷媒ガスはバイパス回路を通って圧縮機吸入に流れるので、C点を通って室内熱交換器に流れる冷媒流量は、全流量(=気液分離容器を用いない場合の流量)の80%程度となる。本冷凍サイクルの蒸発能力は、気液分離容器を用いない冷凍サイクルと同等となる。この理由は、本冷凍サイクルでは気液分離により液冷媒が室内熱交換器に流入するので冷媒エンタルピ差は気液分離容器を用いない冷凍サイクルより20%程度増加し、冷媒流量が80%になるものの、冷媒流量×エンタルピ差で表される蒸発能力はほぼ等しくなるためである。従って本冷凍サイクルにおいて、室内熱交換器を流れる冷媒流量が全流量(=気液分離容器を用いない場合の流量)の80%程度まで減少する結果、圧力損失が気液分離容器を用いない冷凍サイクルの60%から70%程度まで減少(圧力損失は冷媒流量の約1.75乗に比例ため)するので、冷凍サイクルの効率を飛躍的に高めることが出来、再熱除湿冷媒回路を組み込んだ空気調和機のエネルギ効率を高めることが可能となった。
なお冷媒流量が少ない場合は、室内熱交換器での圧力損失は微小なものとなるので、本冷凍サイクルにおいて第3流量制御弁81を全閉としても良い。また圧縮機回転数変化時等、冷媒流量が変化した場合は、ガスバイパス流量も変化するので、圧縮機回転数に応じて第3流量制御弁81弁開度を調節することにより、適切なガスバイパス流量を確保して、空気調和機のエネルギ効率が常に最高となるような運転を実現することができる。また第3流量制御弁81を毛細管と電磁開閉弁(図示せず)で構成すれば、低コスト化が図れる。
次に本実施例における暖房除霜運転時の動作について説明する。第1流量制御弁24、第3流量制御弁81は全開にして、第2流量制御弁10を全閉として制御する冷凍サイクルとなる。この暖房除霜運転時の本冷凍サイクルにおける冷媒流れ方向を、図1中の実線の矢印で示す。圧縮機21から吐出され、四方弁22を通った高温高圧の冷媒は、A点から室外熱交換器23に流入し、室外熱交換器23に付着した霜を解かす。この後B点を通って第1流量制御弁24、気液分離容器82のガスバイパス回路80のH点を通って、G点で圧縮機21に吸入される冷凍サイクルとなる。
従来の暖房除霜運転時の冷凍サイクルでは、圧縮機21から吐出され、四方弁22を通った高温高圧の冷媒は、A点から室外熱交換器23に流入し、室外熱交換器23に付着した霜を解かす。この後B点、第1流量制御弁24、C点を通って、室内熱交換器に流入しF点、四方弁22を経て、G点で圧縮機21に吸入される冷凍サイクルとなる。このためガスバイパス回路80を利用した本冷凍サイクルの方が、圧縮機吐出を出てから圧縮機吸入に至るまでの冷媒経路が短く、急速に除霜運転を立ち上げることが出来、除霜運転時間の短縮が達成できて快適な空調空間を得ることが出来る。また従来の暖房除霜運転では冷媒が室内ユニットに流れるため、室内熱交換器が蒸発器として作用し、室内空気が冷却される欠点がある。しかし本冷凍サイクルでは冷媒を室内ユニットに流さないため、室内空気から熱を奪い取ることはなく、室内環境を快適に保つことが出来る。また気液分離容器82は、圧縮機吸入直前で気液分離と冷媒貯留の役目も果たすため、圧縮機へ気液二相冷媒が吸入されるのを防ぎ、液バック運転による圧縮機損傷を防ぎ、圧縮機の信頼性を向上させることができる。なお、付着した霜の量によっては、除霜開始前半は本冷凍サイクルによる除霜運転、後半は従来の冷凍サイクルによる除霜運転、またはその逆と運転モードを切り換えても良い。また、暖房運転時間を調節して付着する霜の量を調整しても良い。霜の量は例えば室内熱交換器に温度センサーを取り付けてこのセンサーで計測される蒸発温度ETが低いほど霜の量が多いと判断できるし,あるいは室外熱交換器圧力である蒸発圧力や圧縮機吸入圧力などを判断の材料にしても良い。
本空気調和機の制御方法について図6を用いて説明する。図6は、本発明の冷媒回路および運転制御に用いる各種センサ・アクチュエータ制御機器の構成図で、図1と同一の部位には、同一の番号を付けている。室内ユニット18の構造は例えば図2である。以下、この実施形態における空気調和機の運転制御法について説明する。空気調和機には、室内の居住者が好みの温湿度環境を設定するための設定装置75が備えられている。この設定装置75では、例えば温度と湿度両方を設定するが、この設定温湿度は居住者がそれぞれの設定値を室内ユニット18に付属するリモコンから直接入力してもよい。また室内ユニット18の室内空気を吸い込む吸込口には、室内の温度および湿度を検知するために、室内ユニット18の吸い込み空気温度センサー65および湿度センサー66がそれぞれ設けられている。
空気調和機運転時には、設定温湿度と現在の室内吸込み空気温湿度との差を温湿度偏差として演算し、これら偏差より、第1の演算装置67にて室内の空調負荷である潜熱および顕熱負荷を推算する。そしてこれら偏差がゼロ、あるいは所定の値以内となるように、すなわち室内の潜熱及び顕熱の空気負荷の差異を小さくする方向に、信号線73を通じて空気調和機の各アクチュエータ、圧縮機21回転数、室外ファン61回転数、室内ファン63回転数、第1流量制御弁24の絞り開度、および第2流量制御弁10の絞り開度に制御信号を伝達して、これらアクチュエータのどれかもしくはこれらの組合せを制御してやることにより潜熱および顕熱能力を調整して空調能力を発揮する。通常冷房運転時や通常暖房運転時におけるこれらアクチュエータの制御方法は、第2流量制御弁10を全開として動作させない従来の空気調和機と同様である。
冷房回路での再熱除湿運転時の冷凍サイクルは図3に示した圧力−エンタルピ線図となり、再熱器となる第1室内熱交換器能力と蒸発器となる第2室内熱交換器の能力を調整し、潜熱および顕熱負荷を制御して空調能力を発揮する。潜熱能力の増減は、蒸発器となる第2室内熱交換器の能力の増減により調整を行う。一方蒸発器能力の増加により顕熱能力も増加するので、顕熱負荷以上の顕熱能力が発揮されてしまう場合は、再熱器となる第1室内熱交換器の能力を増加させる方に調整して加熱し、顕熱能力を調整する。この時の各アクチュエータの制御方法について、以下説明する。
例えば第1の例として、空気調和機運転時に温湿度偏差から第1の演算装置67にて推算された室内の潜熱顕熱負荷の情報が室内ユニット18内の信号線73aを経由して、第2の演算装置74に伝達されて室内ファン63の室内ファンモータ64の回転数変化量が演算される。すなわち現状の室内ファン63回転数の情報が、室内ファンモータ64回転数制御装置69より信号線73aを経由して第2の演算装置74に伝達される。この時、検知した現状の室内の潜熱顕熱負荷に対して、リモコンなどの入力装置(図示せず)により入力された潜熱顕熱負荷の値を比較し、現状値に対して設定温湿度として入力された潜熱顕熱負荷の入力値が大きければ、室内ファンモータ64回転数を現状より大きい値として演算し、新たな室内ファンモータ64回転数の情報が信号線73aを経由して室内ファンモータ回転数制御装置69に伝達され、新たな室内ファンモータ64回転数として制御される。こうして室内ファン63の送風量増加により潜熱顕熱能力が増加させ、現状値に対して入力値が一致するように制御する。
また例えば第2の例として、空気調和機運転時に温湿度偏差から第1の演算装置67にて推算された室内の潜熱顕熱負荷の情報が信号線73aを経由して、第2の演算装置74に伝達されて室外ファン61の室外ファンモータ62の回転数変化量が演算される。すなわち現状の室外ファン62回転数の情報が、室外ファンモータ62回転数制御装置68より室外ユニット17内の信号線73c、および室外ユニット17と室内ユニット18を結ぶ信号線73bを経由して第2の演算装置74に伝達されており、室内での再熱熱交換量を大きくしたい時ほど、室外ファンモータ62回転数を現状より小さい値として演算し、新たな室外ファンモータ62回転数の情報が信号線73b、73cを経由して室外ファンモータ回転数制御装置68に伝達され、新たな室外ファンモータ62回転数として制御される。この時室外ファン61の送風量低下により室外での凝縮能力が低下して、相対的に第1室内熱交換器25での凝縮能力が増加し室内での再熱熱交換量が増加して、顕熱熱交換量を制御することができる。
また例えば第3の例として、空気調和機運転時に温湿度偏差から第1の演算装置67にて推算された室内の潜熱顕熱負荷の情報が信号線73aを経由して、第2の演算装置74に伝達されて圧縮機21回転数の変化量が演算される。すなわち現状の圧縮機21回転数の情報が、圧縮機回転数制御装置70より信号線73c、73bを経由して第2の演算装置74に伝達されており、室内の潜熱顕熱熱交換量を大きくしたい時ほど、圧縮機21回転数を現状より大きい値として演算し、新たな圧縮機21回転数の情報が信号線73b、73cを経由して圧縮機回転数制御装置70に伝達され、新たな圧縮機21回転数として制御される。この時図3に示す圧力−エンタルピ線図における冷凍サイクルでは、冷媒流量の増加により室内での潜熱顕熱熱交換量が増加する。
また例えば第4の例として、空気調和機運転時に温湿度偏差から第1の演算装置67にて推算された室内の潜熱顕熱負荷の情報が信号線73aを経由して、第2の演算装置74に伝達されて第1流量制御弁24の弁開度変化量が演算される。すなわち現状の第1流量制御弁24の弁開度情報が、第1流量制御弁24弁開度制御装置71より信号線73c、73bを経由して第2の演算装置74に伝達されており、室内での顕熱熱交換量を大きくしたい時ほど、第1流量制御弁24の弁開度を現状より小さい値として演算し、新たな第1流量制御弁24の弁開度の情報が信号線73b、73cを経由して第1流量制御弁24の弁開度制御装置71に伝達され、新たな第1流量制御弁24の弁開度として制御される。この時第1流量制御弁24の弁開度の低下により、図3に示した点C、点D間の圧力が低下して第1室内熱交換器25での凝縮温度が低下し再熱熱交換量が低下して、室内での顕熱熱交換量を調整する。
また例えば第5の例として、空気調和機運転時に温湿度偏差から第1の演算装置67にて推算された室内の潜熱顕熱負荷の情報が信号線73aを経由して、第2の演算装置74に伝達されて第2流量制御弁10の弁開度変化量が演算される。すなわち現状の第2流量制御弁10の弁開度情報が、第2流量制御弁10弁開度制御装置72より信号線73aを経由して第2の演算装置74に伝達されており、室内での潜熱顕熱熱交換量を大きくしたい時ほど、第2流量制御弁10の弁開度を現状より小さい値として演算し、新たな第2流量制御弁10の弁開度の情報が信号線73aを経由して第2流量制御弁10弁開度制御装置72に伝達され、新たな第2流量制御弁10の弁開度として制御される。この時第2流量制御弁10の弁開度の低下により、図3に示した点E、点F間の圧力が低下して第2室内熱交換器27での蒸発温度が低下して、室内での潜熱顕熱熱交換量を調整する。
なお、前述第1から第5の例として、5種類のアクチュエータ各々の制御方法について述べたが、これらアクチュエータは各種情報を基に個別に制御しても、5種類中の特定のアクチュエータを組み合わせて制御しても、5種類中の特定のアクチュエータ情報を基に別のアクチュエータを制御しても、それぞれのアクチュエータに優先度をつけて制御してもよい。例えば、室内ファン63送風量が小さい状態で圧縮機21の回転数を増加させると、潜熱顕熱熱交換量は増加するが蒸発温度が低下しすぎて0℃以下となり、ドレン水が凍結して室内ユニット18を破損する恐れがある。この時は、室内ファン63送風量に下限値を設け、この送風量に相当する室内ファンモータ64回転数がある値以下の場合には圧縮機21回転数に上限値を設け、この値の範囲で必要な潜熱顕熱熱交換量が得られない場合は、室内ファンモータ64回転数を上昇させて室内ファン63送風量を増加させ、蒸発温度が0℃以上となるよう制御してやればよい。また例えば潜熱顕熱熱交換量を制御装置69および72だけで制御する場合は、室内ユニット18と室外ユニット17の間で情報を伝達する必要がなくなり、室内ユニット18と室外ユニット17の間の信号線73bは不要となって、信号線73bの断線や結線不良による動作不良を防止することができる。また図6では、第2の演算装置74を室内ユニット18内に設置する例を示したが、室外ユニット17内に設置しても良い。この時例えば、潜熱顕熱熱交換量を室外ファンの制御装置68および圧縮機の制御装置70および第2流量制御弁の制御装置72だけで制御する場合は、第1の演算装置67にて推算された室内の潜熱顕熱負荷の情報や、室内ファン63の現状の回転数、および第2流量制御弁10の弁開度の情報が、信号線73a、73bを経由して第2の演算装置74に伝達されて、73cを通って制御信号が伝達され制御装置68および70および72が動作する。すなわち室外ユニット17から室内ユニット18への制御信号の戻りがないため、室内ユニット18内のアクチュエータがどのような動作状況にあっても、例えば居住者が室内ファン63の送風量を自由に選択しても、室内の潜熱顕熱能力を調整することができる。
以上に述べた制御方法により、温湿度偏差がゼロまたは所定の値以内となった場合には、現在の運転を続行すればよい。このようにこの実施の形態では、冷房回路での再熱除湿運転時の潜熱顕熱負荷に応じて、各種アクチュエータを制御することにより、部屋内の温湿度環境を居住者の好みに応じて最適な状態に制御することができ、なおかつ室内ユニット18の構造を図2のように実施しているので、吹出し空気も温度ムラのない状態となり、快適な室内環境を得ることができる。合わせて第2流量制御弁10に多孔質透過材を用いてやれば、冷媒流動音が低減し、より快適な室内環境が達成される。
一方暖房回路での再熱除湿運転時の冷凍サイクルは図4に示した圧力−エンタルピ線図となり、再熱器となる第2室内熱交換器27の能力と蒸発器となる第1室内熱交換器25の能力を調整し、潜熱および顕熱負荷を制御して空調能力を発揮する。潜熱能力の増減は、蒸発器となる第1室内熱交換器25の能力の増減により調整を行う。一方蒸発器能力の増加により冷却する顕熱能力も増加するので、顕熱負荷以上の顕熱能力が発揮されてしまう場合は、再熱器となる第2室内熱交換器27の能力を増加させる方に調整して加熱し、冷却する顕熱能力を調整する。第1室内熱交換器25に設けられた温度センサー92にて検知した蒸発温度が演算装置78に伝達される。そして信号線から伝達された吸い込み空気温度センサー65および湿度センサー66にて検知された温度情報との比較を行い、蒸発温度が除湿できる温度以下となっているかを演算する。例えば蒸発温度が、吸い込み空気温度と湿度から演算した露点温度以下となっていればよい。この状態を実現するため、室内ファン63の送風量、第2流量制御弁10開度、圧縮機21回転数が制御される。蒸発温度を下げて潜熱熱交換量を増加させたいときは、室内ファン63の送風量低下、第2流量制御弁10開度を絞る、圧縮機21回転数能力を増加させる等の制御を行えばよい。この時の各アクチュエータの制御方法について、以下説明する。
例えば第1の例として、空気調和機運転時に温湿度偏差から第1の演算装置67にて推算された室内の潜熱顕熱負荷の情報が室内ユニット18内の信号線73aを経由して、第2の演算装置74に伝達されて室内ファン63の室内ファンモータ64の回転数変化量が演算される。すなわち現状の室内ファン63回転数の情報が、室内ファンモータ64回転数制御装置69より信号線73aを経由して第2の演算装置74に伝達される。この時、検知した現状の室内の潜熱顕熱負荷に対して、リモコンなどの入力装置(図示せず)により入力された潜熱顕熱負荷の値を比較し、現状値に対して入力値が大きければ、室内ファンモータ64回転数を現状より大きい値として演算し、新たな室内ファンモータ64回転数の情報が信号線73aを経由して室内ファンモータ回転数制御装置69に伝達され、新たな室内ファンモータ64回転数として制御される。こうして室内ファン63の送風量増加により潜熱顕熱能力が増加する。
また例えば第2の例として、空気調和機運転時に温湿度偏差から第1の演算装置67にて推算された室内の潜熱顕熱負荷の情報が信号線73aを経由して、第2の演算装置74に伝達されて圧縮機21回転数の変化量が演算される。すなわち現状の圧縮機21回転数の情報が、圧縮機回転数制御装置70より信号線73c、73bを経由して第2の演算装置74に伝達されており、室内の潜熱顕熱熱交換量を大きくしたい時ほど、圧縮機21回転数を現状より大きい値として演算し、新たな圧縮機21回転数の情報が信号線73b、73cを経由して圧縮機回転数制御装置70に伝達され、新たな圧縮機21回転数として制御される。この時図4に示す圧力−エンタルピ線図における冷凍サイクルでは、冷媒流量の増加により室内での潜熱顕熱熱交換量が増加する。
また例えば第3の例として、空気調和機運転時に温湿度偏差から第1の演算装置67にて推算された室内の潜熱顕熱負荷の情報が信号線73aを経由して、第2の演算装置74に伝達されて第2流量制御弁10の弁開度変化量が演算される。すなわち現状の第2流量制御弁10の弁開度情報が、第2流量制御弁10弁開度制御装置72より信号線73aを経由して第2の演算装置74に伝達されており、室内での潜熱顕熱熱交換量を大きくしたい時ほど、第2流量制御弁10の弁開度を現状より小さい値として演算し、新たな第2流量制御弁10の弁開度の情報が信号線73aを経由して第2流量制御弁10弁開度制御装置72に伝達され、新たな第2流量制御弁10の弁開度として制御される。この時第2流量制御弁10の弁開度の低下により、図4に示したD点の圧力が低下して第1室内熱交換器25での蒸発温度が低下して、室内での潜熱顕熱熱交換量を調整する。
なお、前述第1から第3の例として、3種類のアクチュエータ各々の制御方法について述べたが、これらアクチュエータは各種情報を基に個別に制御しても、特定のアクチュエータを組み合わせて制御しても、3種類中の特定のアクチュエータ情報を基に別のアクチュエータを制御しても、それぞれのアクチュエータに優先度をつけて制御してもよい。例えば、室内ファン63送風量が小さい状態で圧縮機21の回転数を増加させると、潜熱顕熱熱交換量は増加するが蒸発温度が低下しすぎて0℃以下となり、ドレン水が凍結して室内ユニット18を破損する恐れがある。この時は、室内ファン63送風量に下限値を設け、この送風量に相当する室内ファンモータ64回転数がある値以下の場合には圧縮機21回転数に上限値を設け、この値の範囲で必要な潜熱顕熱熱交換量が得られない場合は、室内ファンモータ64回転数を上昇させて室内ファン63送風量を増加させ、蒸発温度が0℃以上となるよう制御してやればよい。また例えば潜熱顕熱熱交換量を制御装置69および72だけで制御する場合は、室内ユニット18と室外ユニット17の間で情報を伝達する必要がなくなり、室内ユニット18と室外ユニット17の間の信号線73bは不要となって、信号線73bの断線や結線不良による動作不良を防止することができる。また図6では、第2の演算装置74を室内ユニット18内に設置する例を示したが、室外ユニット17内に設置しても良い。この時例えば、潜熱顕熱熱交換量を制御装置68および70および72だけで制御する場合は、第1の演算装置67にて推算された室内の潜熱顕熱負荷の情報や、室内ファン63の現状の回転数、および第2流量制御弁10の弁開度の情報が、信号線73a、73bを経由して第2の演算装置74に伝達されて、73cを通って制御信号が伝達され制御装置68および70および72が動作する。すなわち室外ユニット17から室内ユニット18への制御信号の戻りがないため、室内ユニット18内のアクチュエータがどのような動作状況にあっても(例えば居住者が室内ファン63の送風量を自由に選択しても)、室内の潜熱顕熱能力を調整することができる。
以上に述べた制御方法により、温湿度偏差がゼロまたは所定の値以内となった場合には、現在の運転を続行すればよい。このようにこの実施の形態では、暖房回路での再熱除湿運転時の潜熱顕熱負荷に応じて、各種アクチュエータを制御することにより、部屋内の温湿度環境を居住者の好みに応じて最適な状態に制御することができ、なおかつ室内ユニット18の構造を図2のように実施しているので、吹出し空気も温度ムラのない状態となり、快適な室内環境を得ることができる。合わせて第2流量制御弁10に多孔質透過材を用いてやれば、冷媒流動音が低減し、より快適な室内環境が達成される。
なお以上において暖房回路における再熱除湿運転時の顕熱負荷は、冷却する場合を例に説明したが、加熱する場合の顕熱負荷については第2室内熱交換器27での熱交換量増減を前述した制御方法にて実現すればよい。能力制御範囲と運転切り換えの動作マップを図7に示す。暖房運転では、潜熱能力は0であり、加熱する顕熱能力を制御することができる。冷房運転は、前述した潜熱顕熱負荷検知装置にて検知した潜熱顕熱負荷が、冷房運転で設定した潜熱顕熱能力制御範囲に相当するときに開始する。この時冷却する顕熱負荷と潜熱負荷は、他の運転と比較して大きい場合となる。そして冷房運転を持続し、前述した潜熱顕熱負荷検知装置にて検知した潜熱顕熱負荷が冷房運転で設定した潜熱顕熱能力制御範囲を越えて小さくなり、あらかじめ設定した範囲になった時、運転を冷房回路での再熱除湿運転に切り換える。そして潜熱顕熱負荷がさらに小さくなりあらかじめ設定した範囲に達した時、運転を暖房回路での再熱除湿運転に切り換える。
以上、冷房運転からの運転切り換え方法について説明したが、空調機が運転を開始するときに潜熱顕熱負荷検知装置にて検知した潜熱顕熱負荷に応じて、最初の運転方法を決定し、その後の潜熱及び顕熱の負荷変動を検知して、図7のようなあらかじめ設定した潜熱顕熱能力制御範囲のマップから、適切な運転方法を選択し負荷変動の状況に応じて範囲を切り替えるときに四方弁などを自動的に切り替えていく。この切替は自由に切替できるし,一旦圧縮機を停止してから切り替えても良い。切替動作時に大きな音がする場合は圧縮機を停止して切りかえるが,後で述べる発泡金属などを使用した制御弁を使用すれば音の発生を押さえられるので停止させずにそのまま切りかえられる。
また暖房回路での再熱除湿運転は、潜熱能力を確保しつつ、加熱する顕熱能力を発揮することができるため、例えば外気温が低いが相対湿度が高い空調条件において除湿することができる。すなわち降雪時や冬季の降雨時など、絶対湿度は大きくないものの相対湿度が高い空調条件において除湿することができるため、窓などへの結露を防止することができ、窓の結露水が垂れて壁を濡らしてしまうような不快な現象を回避することができる。
以上により、冷房運転での能力制御範囲、冷房回路での再熱除湿運転制御範囲、暖房回路での再熱除湿運転制御範囲、暖房での能力制御範囲を組み合わせることにより、冷却、加熱を含むより広範囲な潜熱顕熱能力制御範囲を達成することができる。
一方冷房気液分離容器使用運転時の冷凍サイクルは図5に示した圧力−エンタルピ線図となる。この時の各アクチュエータの制御方法について、特に冷媒としてR32を用いた場合について、以下説明する。
R32冷媒は、例えばR410A冷媒と比較して圧縮機吐出温度が10℃以上も高くなり、圧縮機内の冷凍機油の劣化が早く、圧縮機摺動部の潤滑不良など、信頼性上問題点があり、必要以上に圧縮機吐出温度が上昇しないようにアクチュエータを制御する必要がある。本発明では、図6のごとく圧縮機吐出に設けられた温度センサー93にて検知した吐出温度が演算装置79に伝達される。また第2室内熱交換器27に設けられたセンサー91にて検知した蒸発熱交換器出口過熱度が演算装置77に伝達される。センサー91は例えば蒸発熱交換器出口温度と蒸発熱交換器出口圧力から演算されたり,蒸発熱交換器中間温度と蒸発熱交換器出口温度の差の温度から演算できる。蒸発器の熱交換器効率を最大限に発揮させるためには、蒸発熱交換器出口過熱度を0から3℃程度に制御する必要がある。このためには、検知した蒸発熱交換器出口過熱度がその値の範囲になるよう、圧縮機21回転数、第1流量制御弁24の開度、室内ファン63の送風量、室外ファン61の送風量を制御してやればよい。
しかし蒸発熱交換器出口過熱度を0から3℃程度に制御すると、圧縮機吸入では確実に吸入過熱度がこの値(3℃)より上昇し、圧縮機吐出温度が必要以上に高くなる恐れがある。そこで室内の吸い込み空気温度センサー65、演算装置95を介した外気温センサー94、圧縮機21回転数、第1流量制御弁24の開度、室内ファン63の送風量、室外ファン61の送風量の情報を基に演算装置74で演算した圧縮機吐出温度の上限値に対して、圧縮機吐出温度センサー93の値がこれを越えた場合は、演算制御装置76を介して第3流量制御弁81の開度を調節し、気液分離容器82から、飽和ガス、もしくは気液二相冷媒をガスバイパス回路80を通して冷媒回路上のG点に注入してやればよい。このように第3流量制御弁81の開度を圧縮機吐出冷媒温度,圧縮機吸入冷媒過熱度,圧縮機吐出冷媒過熱度に相当する値を目標に調整する。これにより、蒸発器の熱交換器効率が最大となる蒸発熱交換器出口過熱度を保持したまま、圧縮機吐出温度を低下させることができ、空気調和機のエネルギ効率を高い値としながら、信頼性の向上も図ることができる。なお室内熱交換器出口冷媒過熱度は、これに相当する値を検知すればよい。例えば、室内熱交換器出口温度と室内熱交換器出口圧力を測定して冷媒過熱度を演算しても良いし、室内熱交換器中間温度と室内熱交換器出口温度とから推算しても良い。また圧縮機吐出冷媒温度も、これに相当する値を検知すればよい。例えば圧縮機吸入冷媒温度や圧縮機吸入冷媒過熱度、圧縮機吐出冷媒過熱度、などから推算すればよい。
本発明の第1の実施形態として以上述べたような構造のほかに、室内熱交換器を円弧状に配置したり、図2よりさらに多数に分割した多段曲げ構造とし、再熱器と蒸発器の間を熱的に遮断する、例えば伝熱管11の段間の伝熱フィン28に切り込みを入れフィンでの熱伝導を防止する等の工夫をすれば、本発明の目的はさらに容易に達成される。
本発明の第1の実施形態によるさらに他の実施例としては、図8に示すように、冷房回路での再熱除湿運転の際、再熱器となる熱交換器の冷媒流れ上流側に熱的に遮断された補助熱交換器14を備えてもよい。この補助熱交換器14は、冷房回路での再熱除湿運転の際には再熱器として働くため、再熱熱交換器容量が拡大して再熱熱交換量が増加し、室温低下を防ぎながら再熱除湿する能力制御範囲を大きくすることが可能となる。また、単に再熱熱交換器容量を拡大すると室内ユニット18寸法が大きくなるが、本実施例のように設置すれば、室内ユニット18内の空隙スペースを有効に活用することができ、室内ユニット18のコンパクト化も可能となる。
次に補助熱交換器14を設けた例を図8で説明する。図8において、暖房運転時室内熱交換器は凝縮器となるが、補助熱交換器14は室内熱交換器の下流側に設置される。凝縮熱交換量を向上させるためには凝縮器出口での冷媒過冷却度を十分にとり、冷媒エンタルピを拡大する必要がある。しかし、過冷却域では冷媒は液状態であるとともに、冷媒温度も凝縮温度より低い。このため、過冷却域では伝熱管内の冷媒流速を上げて冷媒熱伝達率を高めるとともに、過冷却域での伝熱管を空気流れの風上側に設置して、熱交換前の比較的温度の低い空気と熱交換させて、凝縮熱交換量向上を図る必要がある。また過冷却部分を飽和部分と熱的に遮断してやることにより、伝熱フィンを熱伝導して熱交換してしまう空調に寄与しない熱量を減らす必要がある。またさらには、凝縮器入口の高温ガス冷媒域での伝熱管配置を空気と対向流としてやる必要がある。図8において、補助熱交換器14は、暖房運転時凝縮器の出口側となる部分に設置し、かつ前面上段斜め部分1熱交換器の空気流れ上流側に設置されており、冷媒流路を一系統としている。従って前述したように、伝熱管内の冷媒流速が十分に早くなり冷媒熱伝達率が高くなり、空気との温度差も十分に取れて、過冷却熱交換器として十分な性能を発揮することができる。また、補助熱交換器14を前面上段斜め部分1熱交換器とは別体とし熱的に遮断して設置したので、伝熱フィン28間を熱伝導して熱交換してしまう空調に寄与しない熱量を減らすことができ、熱交換性能を向上させることができる。またさらには、図8においては暖房運転時凝縮器入口となる高温ガス冷媒が流れる配管を空気流れの下流側に設置し、温度が低い空気と対向して流れているので、熱交換性能をより向上させることができる。
なお、図8では過冷却熱交換器となる補助熱交換器14の冷媒流路が一系統で、凝縮器入口となる高温ガス冷媒での冷媒流路が二系統の場合を示したが、流路数は冷房運転も含めた冷媒熱伝達率と冷媒圧力損失を鑑み、熱交換性能に与える効果が最大となるよう最適値に設定されるべきであり、主として伝熱管径に応じて流路数は設定される。すなわち補助熱交換器14の伝熱管径を主たる室内熱交換器の伝熱管径より小さくしてやれば、伝熱管内の冷媒流速が十分に早くなって冷媒熱伝達率が高くなり、さらに熱交換量を向上させることができる。
またこの例の冷房気液分離容器使用時の動作について説明する。冷房運転時、補助熱交換器14には液冷媒が流入する。気液分離容器がない、従来の冷媒回路では補助熱交換器14には気液二相冷媒が流入する。液冷媒は気液二相冷媒より熱伝達率が低いため、熱交換量が低下する恐れがある。本実施例ではこの欠点を解決するために、補助熱交換器14の冷媒流路を一系統とすることにより、伝熱管内の冷媒流速を上げて冷媒熱伝達率を高めてやることが出来、蒸発熱交換量向上が達成されている。なお、冷媒流路を一系統とすることにより冷媒圧力損失の増加が懸念されるが、補助熱交換器14を流れる冷媒は乾き度が低いため、液単相とほぼ同等の圧力損失となり、過大な圧力損失増加はない。
また本実施例では、通過風速が一番大きい前面上段斜め部分1熱交換器の空気流れ9a上流側に補助熱交換器14を配置したが、通風抵抗は増加し風量が低下する恐れがあるので、補助熱交換器14は通風抵抗が小さい物にする必要がある。すなわち、伝熱フィンのフィンピッチを拡大したり、伝熱フィン幅を小さくしたり、あるいは室内熱交換器に伝熱性能を向上させるために設けている伝熱フィン切り起こしを行わない仕様にしたりしてもよい。
なお補助熱交換器14を設置するスペースがどうしても得られない場合は、図9に示すように、暖房時出口流路を1系統とし、前面上段斜め部分1熱交換器の前列側伝熱管と後列側伝熱管の伝熱フィン28の間に、これら伝熱管を熱的に遮断する切り込み20を入れてもよい。これにより伝熱フィンを熱伝導して熱交換してしまう空調に寄与しない熱量を減らすことができ、熱交換量を向上させることができる。また暖房時出口流路を1系統とし、伝熱管径を主たる室内熱交換器の伝熱管径より小さくしてやれば、伝熱管内の冷媒流速が十分に早くなって冷媒熱伝達率が高くなり、さらに熱交換量を向上させることができる。
本発明の空気調和機において、室内ユニット18に配置される第2流量制御弁10に、図10に示した構造の流量制御弁を用いた場合の特徴を以下に説明する。この流量制御弁の構造、動作は以下の通りである。
図10において、第2流量制御弁10における31が第1流路で第1室内熱交換器25に接続され、32が第2流路で第2室内熱交換器27に接続されている。33は冷媒流路が開口する主弁座、34は第2流量制御弁10本体の内面に沿って上下に摺動する主弁体で、これら主弁座33と主弁体34で絞り部を構成している。35は主弁体34を駆動する電磁コイルで、制御部(図示無し)からの指令に基づいて、電磁コイル35を通電遮電し、主弁体34を開閉する。主弁体34は冷媒流れ方向に連通する多孔質透過材により形成され、具体的には金属粉やセラミック粉、発泡金属および発泡樹脂などを型に入れて加圧成形し、溶融点以下の温度で焼き固めた物で構成されている。電磁コイル35に通電すると、主弁体34は上昇し、主弁座33から離れ、第1流路31と第2流路32が流動抵抗なく冷媒が流動する。また再び電磁コイル35に通電すると、主弁体34は下降し、主弁座33と密着し、主弁体34を構成する多孔質透過材を介して、第1流路31と第2流路32が連通する。
次に、図10に示した流量制御弁を用いた空気調和機の動作について説明する。通常冷房運転時は図1の実線の矢印に示す方向に、通常暖房運転時は図1の点線の矢印に示す方向に、冷媒が流れる。この時、第1流量制御弁24により、冷凍サイクルの流量が調整され、第2流量制御弁10は図10(a)に示すように、主弁体34は上昇して主弁座33から離れ、第1流路31と第2流路32が連通し、流動抵抗なく冷媒が流動する。従って、冷媒圧力損失増加による能力の低下や効率の低下がなく、空気調和機を動作させることができる。
一方冷房回路での再熱除湿運転時は、第1流量制御弁24の開度を開き気味とし、第2流量制御弁10を主たる減圧装置として使用する冷凍サイクルとなる。この冷房回路での再熱除湿運転時の冷凍サイクルにおける、圧力−エンタルピ線図は図3となる。すなわち、第2流量制御弁10は図10(b)に示すように、主弁体34が下降して主弁座33と密着し、主弁体34を構成する多孔質透過材を介して第1流路31と第2流路32が連通し、多孔質透過材が流動抵抗体として作用する。
このとき、第2流量制御弁10の流動抵抗体として多孔質透過材を用いているので、第2流量制御弁10を気液二相冷媒もしくは液冷媒が通過する際の冷媒流動音を大幅に低減することができる。例えば図19に示す従来の第2流量制御弁10は、図19に示すように主弁座33と主弁体34の隙間のオリィフィスを流動抵抗体として作用させているので、気液二相流が通過する際に非常に大きな冷媒流動音が発生する。特に図3に示すように、第2流量制御弁10の入口がD点のように冷媒乾き度が小さく気液二相冷媒の流動様式がスラグ流となる場合に、大きな冷媒流動音になることが知られている。この冷媒流動音の発生原因としては、流れ方向に対して蒸気冷媒が断続的に流れ、オリィフィス部をそのオリィフィス径より大きな蒸気スラグもしくは蒸気気泡が通過する際に、蒸気スラグもしくは蒸気気泡が崩壊することにより振動が発生し、図19における主弁座33等を伝搬して音が発生したり、オリィフィス部を速度が異なる蒸気冷媒と液冷媒が交互に通過するため、それに伴って圧力変動が生じ、主弁座33等を伝搬して音が発生するためである。
これに対して、図10(b)に示した本実施例における第2流量制御弁10では、気液二相冷媒や液冷媒は多孔質透過材で構成されている主弁体34の微細で無数の通気孔を通過し減圧される。そのため、蒸気スラグや蒸気泡が崩壊することは無い。また、蒸気冷媒と液冷媒が同時に絞り部を通過するため非常によく混合し冷媒の速度変動が生じず、圧力も変動しない。図19に示した従来の第2流量制御弁10では流路が1ヶ所であるが、多孔質透過材では内部の流路が複雑に構成され、この小孔が流動抵抗体となり、この内部で圧力が低下する。多孔質透過材はその内部において流速変動は圧力変動として繰り返され一部熱エネルギに変換しながら圧力変動を一定にする効果がある。これを一般に吸音効果と言い、音を消すメカニズムと考えられる。また、多孔質透過材内部で冷媒の流速が十分に減速され、一定となるため、多孔質透過材出口部で流れに渦が発生することも無く噴流騒音も小さくなる効果がある。このため第2流量制御弁10から発生する冷媒流動音を大幅に低減することができる。
なお、再熱除湿運転時の第2流量制御弁10の流量特性(冷媒流量と冷媒圧力損失の関係)は、主弁体34に用いる多孔質透過材の大きさや冷媒が通過する流路長さおよび多孔質透過材の空隙率(単位体積あたりの隙間容積)を調整することによって、調整することができる。すなわちある冷媒流量を小さな圧力損失で流す場合は、多孔質透過材の孔径を大きくしたり(例えば、多孔質透過材の素子を大きくするなど)、流路長さを短くしたり(弁本体を短くするなど)、空隙率が大きい多孔質透過材を用いれば良い。また、逆にある冷媒流量を大きな圧力損失で流す場合は多孔質透過材の孔径を小さくしたり(例えば、多孔質透過材の素子を小さくするなど)、流路長さを長くしたり(弁本体を長くするなど)、空隙率が小さい多孔質透過材を用いれば良い。このような主弁体34に用いる多孔質透過材の孔径や弁本体の形状は、空気調和機設計時に最適に設計される。
これにより、従来空気調和機で必要であった、第2流量制御弁10の回りに遮音材や制振材を周囲に巻きつけるなどの対策も不要でコスト低減となり、さらにこれら他材質が不要となるため、空気調和機のリサイクル性も向上する。
なお、以上冷房回路での再熱除湿運転時の動作について述べたが、冷媒流れ方向が逆となる暖房回路での除湿運転時(図4に示した冷凍サイクル運転状態)においても、同様の効果が得られる。
また、上述した多孔質透過材を用いた流量制御弁は、第1流量制御弁24に用いても、冷媒流動音を低減するなどの同様の効果が得られる。開度調整を行う制御弁においても主体弁34と主弁座33の隙間調整により流量制御が可能である。また上述した気液二相冷媒に起因する冷媒流動音の発生に対しては、空気調和機に限定されることなく、冷蔵庫などを含めた冷熱空調機器の冷凍サイクル一般についての課題であり、本実施の形態に示した流量制御弁は、このような冷凍サイクル一般に広く適用することで、冷媒流動音を低減するなどの同様の効果が得られる。
実施の形態2.
本発明の第2の実施形態による空気調和機について説明する。図11は、本発明の冷媒回路で、図1と同一の部位には、同一の番号を付けている。室内ユニット18の構造は例えば図2である。実施の形態1で説明した各運転モードは同様に行うことが出来る。この時室内ユニット18に配置される第1室内熱交換器25と第2室内熱交換器27の間の第2流量制御弁位置の配管に、多孔質透過材を用いた絞り装置36を設け、これと並列に絞り装置36をバイパスする冷媒流路上に電磁開閉弁37を設けている。すなわち絞り装置36と電磁開閉弁37により図1における第2流量制御弁10の役割を果たしている。この絞り装置36の構造の一例を図12に示す。絞り装置36本体は円筒状の容器で構成され、図10で示した多孔質透過材の一例である発泡金属38a、38bがオリィフィス39を挟み込む構造としている。多孔質透過材の他の例としては、金属粉やセラミック粉、焼結金属および発泡樹脂などを型に入れて加圧成形し、溶融点以下の温度で焼き固めた物であればよい。そして発泡金属38a、38bの両端は、固定治具40で固定され、配管41が接続されている。以下、この絞り装置36と電磁開閉弁37の動作について説明する。
この実施の形態において、再熱除湿運転以外では、図1(b)のごとく電磁開閉弁37を開状態とし、冷媒流路を構成する。この時、絞り装置36の流動抵抗に対して電磁開閉弁37の流動抵抗が小さいので、冷媒は絞り装置36をバイパスしてほとんど抵抗が無い状態で電磁開閉弁37を流れる。従って、冷媒圧力損失増加による能力の低下や効率の低下がなく、空気調和機を動作させることができる。一方再熱除湿運転時は、電磁開閉弁37を閉状態とし、冷媒はオリィフィス39を通って減圧される。この時、図12における実線の矢印方向に流入した気液二相冷媒は発泡金属38を通過する。この時発泡金属38aは、オリィフィス39に流入する気液二相冷媒を均一に混合し、発泡金属38bはオリィフィス39から流出した気液二相冷媒を均一に混合する作用を示すので、冷媒流動音の発生を防止することができる。
なお、図12においては、絞り装置36の発泡金属38がオリィフィス39を挟み込む構造としたが、オリィフィス39は、発泡金属38のみでは流動抵抗が小さく、所定の減圧作用が得られ場合に併用すればよい物であり、多孔質透過材の大きさや冷媒が通過する流路長さおよび多孔質透過材の空隙率(単位体積あたりの隙間容積)を調整することによって、流動抵抗を調整することができれば、発泡金属38単独で流動抵抗として用いても良い。また、オリィフィス39を併用する場合、燒結金属38はオリィフィス39の冷媒流れ上流側38a、もしくは冷媒流れ下流側38bのみの配置としても、通過する気液二相流は非常によく混合されるので、冷媒流動音の発生を防止することができる。なお、実際冷媒回路中にはスラッジと呼ばれる微小流体(ゴミ、劣化物など)が流動するので、発泡金属38の多孔質透過材の空隙率が小さすぎるとこれらスラッジが堆積し、発泡金属38に冷媒が流れなくなる恐れがある。そこで実際の設計としては、発泡金属38の多孔質透過材の空隙率はスラッジが堆積せず、かつ気液二相流が非常によく混合されるよう、発泡金属38の流路断面積、厚さと空隙率を調整し、この発泡金属38の流動抵抗で確保できない所定の減圧量をオリィフィス39にて減圧する手段がとられる。またオリィフィス39と発泡金属38に間隔を設けることにより、気液二相流がよりよく混合される。またオリィフィス39と発泡金属38aの間隔と、オリィフィス39と発泡金属38bの間隔は同一としても良いが、図12に示すように下流側の間隔を大きくした方がより冷媒流動音低下の効果が得られる。また図12は、図10のように主弁体34に用いた多孔質透過材を用いた流量制御弁より非常に安価となり、加えて電磁開閉弁37は従来から用いられている二方弁を流用できるので、絞り装置36と電磁開閉弁37を併用しても、図1の第2流量制御弁10より、安価にすることができる。
なお図11に示す冷媒回路にて、冷房回路と暖房回路の両方で再熱除湿運転を動作させるためには、冷媒流れ方向が絞り装置36、電磁開閉弁37で逆となる。従って電磁開閉弁37は、双方流れにて冷媒が封止できる構造の弁とすれば、この機能を達成できる。
実施の形態3.
本発明の第3の実施形態による空気調和機について説明する。図13は、本発明の冷媒回路で、図1と同一の部位には、同一の番号を付けている。室内ユニットの構造は例えば図2である。実施の形態1で説明した各運転モードは同様に行うことが出来る。この時室外ユニット17の第1流量制御弁24と気液分離容器82回りに逆止弁83a、83b、83c、83dを用いた冷媒回路を形成している。以下、この冷媒回路の動作について説明する。
この実施の形態において、冷房運転時の冷媒流れ方向は実線の矢印であり、B点を通った冷媒は、逆止弁83aを通って第1流量制御弁24により減圧され、気液分離容器82により気液分離され、液冷媒は逆止弁83bを通ってC点に至る。一方、暖房運転時の冷媒流れ方向は点線の矢印であり、C点を通った冷媒は、逆止弁83cを通って第1流量制御弁24により減圧され、気液分離容器82により気液分離され、液冷媒は逆止弁83dを通ってB点に至る。以上により図13に示した冷媒回路では冷房、暖房運転とも気液分離冷凍サイクルを自動的に構成することができ、冷房、暖房とも冷媒圧力損失を低減して、効率の高い運転を達成することができる。
実施の形態4.
本発明の第4の実施形態による空気調和機について説明する。図14は、本発明の冷媒回路で、図1と同一の部位には、同一の番号を付けている。室内ユニット18の構造は例えば図2である。実施の形態1で説明した各運転モードは同様に行うことが出来る。この時室外ユニット17の圧縮機吸入にアキュムレータ84を設け、ガスバイパス回路80をアキュムレータ84上流に設置している。以下、この冷媒回路の動作について説明する。
第3流量制御弁81を開けて運転する場合(暖房回路での再熱除湿運転、気液分離冷凍サイクルでの運転、暖房除霜運転など)において、流量制御が実際の流れに追いつかず、ガスバイパス回路80に液冷媒が流れてしまう場合がある。この時、アキュムレータ84が設けられ、なおかつガスバイパス回路80がアキュムレータ84上流側に接続されているので、アキュムレータ84で気液分離がなされ液冷媒が貯留される。従って必要以上に圧縮機吸入に液冷媒が戻らず、液圧縮状態を回避することができ、圧縮機の信頼性を向上させることができる。また、余剰冷媒がアキュムレータ84に貯留されるので、冷凍サイクルが最適冷媒量で運転され、効率を向上させることができる。
なお以上の実施形態1から4に述べた空調機に用いる気液分離容器82の構造例を図15、図16に示す。図15(a)は二相冷媒流入管が上方から入る例、図15(b)は二相冷媒流入管が水平方向から入る例、図15(c)は二相冷媒流入管が水平方向から入り、容器内で旋回流を起こして気液分離効率を向上させる例、図15(d)は冷房回路、暖房回路でも気液分離を行う例を示す。また図16(a)は、二相冷媒流入管を気液分離容器内の中間程度まで延長し、この管の横方向に穴を開けて、冷媒流れを容器内壁に衝突させる例、また図16(b)は、二相冷媒流入管を気液分離容器内の中間程度まで延長し、この管を横方向に曲げて、冷媒流れを容器内壁に衝突させ、かつ旋回流を起こす例で、この管を曲げるため容器を2分割で製作するようにしている。図15、図16のいずれの例においても所定の気液分離効率が得られるように、流入する冷媒流速や容器容積を設計すればよい。また気液分離容器は、冷房運転、暖房運転、冷房回路での再熱除湿運転、暖房回路での再熱除湿運転、暖房除霜運転など、各運転モードにおける余剰冷媒を貯留し、これら運転時の冷媒過多による効率低下や、余剰冷媒が圧縮機に流入して液バック運転による圧縮機故障を防ぐことができる。なお、気液分離容器の容積は、あらかじめ各運転モードにおける最適冷媒量を試験や計算によって求め、その最大冷媒量と最小冷媒量の差が貯留できる内容積として決定すればよい。
なお以上の実施形態1から4に述べた空調機に用いる冷媒としてR410AもしくはR32もしくはR290を使用した場合の特徴について説明する。従来空気調和機に用いられていたR22冷媒に対して、R410AやR32やR290冷媒はオゾン破壊係数が0であり、とくにR32やR290は地球温暖化係数もR22やR410Aより小さく、地球環境に優しい冷媒という特徴がある。加えて、R410AやR32やR290はR22と比較して冷媒圧力損失が小さいという特性を持つ。R410A、R290はR22と比較して冷媒圧力損失が70%、R32はR22と比較して冷媒圧力損失が50%となる。従って、R410AやR32やR290では蒸発器入口温度と出口温度の温度勾配が小さくなり、蒸発器温度が均一化されるという特性を持つ。従って蒸発器を出て冷却除湿された空気には温度ムラがなく、加熱された空気と非常によく混合することになり、温度低下がなく除湿された空気が、温度ムラがなく吹き出されるため、非常に快適な室内環境を作ることができるという、本実施例の目的により合致した冷媒であると言える。
また、補助熱交換器14を設置し、冷媒流路を一系統で構成した例を示したが、R410AやR32やR290はR22と比較して冷媒圧力損失が小さいという特性を持つため、冷媒流速向上による冷媒管内熱伝達率向上効果が大きく、各種運転モードにおいても熱交換能力の向上を図ることができる。通常図2のように蒸発器を前面下部と背面のように分散させたり、補助熱交換器を設けたり第2流量制御弁10を設ける等、複雑な構成にすると配管引き回しのために熱ロスが発生するが、上記R410AやR32やR290のように冷媒圧力損失が小さい冷媒を用いれば、熱ロスの少ない状態で快適な空調環境を提供することが可能になる。
また冷媒としては、HFC系(R116、R125、R134a、R14、R143a、R152a、R227ea、R23、R236ea、R236fa、R245ca、R245fa、R32、R41、RC318などや、これら冷媒の数種の混合冷媒R407A、R407B、R407C、R407D、R407E、R410B、R404A、R507A、R508A、R508Bなど)、HC系(ブタン、イソブタン、エタン、プロパン、プロピレンなどや、これら冷媒の数種の混合冷媒)、自然冷媒(空気、炭酸ガス、アンモニアなどや、これら冷媒の数種の混合冷媒)、またこれらHFC系、HC系、自然冷媒などの数種の混合冷媒など、どんな冷媒を用いてもオゾン破壊係数が0であり、以上の実施形態に述べた再熱除湿運転時の効果は発揮される。
以上、本発明の実施形態1から4による再熱器となる第1室内熱交換器25の熱交換器と蒸発器となる第2室内熱交換器27の熱交換器の伝熱管形状は円管で例えば外径10mm以下であるが、円管と断面積が同等である楕円伝熱管や扁平伝熱管であってもその効果は達成される。また、例えば再熱器では伝熱フィン28に多くの切り起こしを設け空気との伝熱促進を図り、蒸発器では切り起こしの数を少なくして露だれ性を向上させるというように、再熱器となる第1室内熱交換器25の熱交換器と蒸発器となる第2室内熱交換器27とで伝熱フィン28の切り起こし形状やフィンピッチを変えてもよい。また、多段曲げ熱交換器の各部分においても、伝熱フィン28の切り起こし形状やフィンピッチを変えてもよい。また1列目熱交換器と2列目熱交換器とで伝熱フィン28の切り起こし形状やフィンピッチを変えてもよい。加えて多段曲げ熱交換器の各部分において、列数を変更してもよい。例えば背面熱交換器3を1列熱交換器として構成してコスト低減を図ってもよい。
なお、上記実施の形態1から4に示した空気調和機において、熱交換器は円管プレートフィンチューブタイプの例を示したが、楕円管プレートフィンチューブタイプや、扁平管プレートフィンチューブタイプ、また楕円管・扁平管コルゲートフィンチューブタイプを用いても良い。またこれら熱交換器の製造において、特に伝熱管やフィンを炉中ろう付けにより接合すれば、ろう付けが一回で完了するため、ろう付け不良による冷媒漏れの確率が減少し、燃焼性のあるR32やR290冷媒を用いたときの安全性をより確保することが出来る。また伝熱管とフィンの間の接触熱抵抗が激減し、熱交換器性能を高めることができる、加えて伝熱管とフィンを、銅、もしくはアルミニウムなど同一の材料とすれば、解体時のリサイクル性に優れた熱交換器を提供することができる。
また本実施例1から4では冷媒としてR410AやR32を用いる例を示したが、従来冷媒R22と比較してR410AやR32は動作圧力が高くなる(図3に示す点D、Eの高さ)ため、第2流量制御弁10での流動抵抗を従来冷媒R22より大きくし、第2流量制御弁10での減圧量を従来冷媒R22より大きくする必要がある。このため、例えば図18に示す従来の第2流量制御弁10では、主弁座33と主弁体34の隙間のオリィフィスをさらに小さくして流動抵抗を大きくする必要があり、R410Aを用いた場合従来冷媒R22より必然的に気液二相流が通過する際に非常に大きな冷媒流動音が発生してしまう。従って、本実施例に示した多孔質透過材を用いた第2流量制御弁10をR410A冷媒空気調和機に適用することにより、冷媒流動音を大幅に低減する効果をより一層発揮することができる。
なお、以上実施形態1から4に述べた空気調和機においては、冷凍機油としては、HCFCやHFC、HC冷媒や自然冷媒などの上述した冷媒に対して非相溶性または難溶性の冷凍機油、もしくは相溶性の冷凍機油であっても、アルキルベンゼン系、鉱油系、エステル油系、エーテル油系、フッ素油系など、どんな冷凍機油についても、その効果を達成することができる。
なお、以上実施形態1から4に述べた空気調和機においては、室外ユニット17と室内ユニット18が1台ずつである空気調和機の例を示したが、室外ユニット17が1台で室内ユニット18が複数台である空気調和機においても、その効果は達成される。
なお、上記実施の形態1から4に示した空気調和機において、圧縮機はどんな形式のもの、例えば、レシプロ圧縮機(単気筒、複数気筒)、ロータリー圧縮機(単気筒、複数気筒)、スクロール圧縮機、リニア圧縮機など、を用いても良い。また前記圧縮機シェル内に圧縮部を回転数させる電気モータを内蔵するとき、そのシェル内の圧力構造は、高圧でも低圧でも良い。高圧シェル方式では圧縮シリンダーを出た冷媒がモーターを冷却して加熱され圧縮機から吐出されるので、吐出温度は高くなる。一方低圧シェル方式ではシェル内に流入した冷媒はモーターを冷却して加熱されてから圧縮シリンダーに吸入されるので、吸入温度は高くなる。しかし圧縮シリンダーから流出する冷媒は直接圧縮機外へ吐出されるので、吐出温度は低くなる。使用する冷媒に応じて、吐出温度を高くするか低くするか、特にR32冷媒はR410A冷媒より吐出温度が高くなり、R290冷媒はR410A冷媒より吐出温度が低くなるので、その冷媒の特性を考慮して高圧か低圧かを選択すればよい。また一般に低圧シェルより高圧シェルの方が圧縮機内冷凍機油への冷媒とけ込み量が多い。従って冷媒充填量を削減したいときには低圧シェル方式を選択した方が良いが、冷媒が溶けにくい冷凍機油を使用すれば高圧シェルでも冷媒量を削減することができる。
本発明の実施形態1から4に示した空気調和機において、特に冷媒としては可燃性であるR290またはR32などを用いたときの、第1流量制御弁24、または第2流量制御弁10、または第3流量制御弁81、またはその全ての流量制御弁に全閉機能を備えた場合の効果について説明する。この時、冷媒漏れを検知する手段を併せ持つことにより、空調機運転中や停止中に冷媒漏れを検知した場合にはこれら流量制御弁を全閉することにより冷媒回路内に冷媒を封止し、室内への冷媒漏れを防止することができ、可燃性冷媒を用いた空気調和機での安全性を確保することができる。
本発明は圧縮機、室内熱交換器、第1流量制御弁、室外熱交換器、四方弁を備えるとともに、室内熱交換器を分割しその間に第2流量制御弁を設けるとともに、第1流量制御弁と室内熱交換器の間に気液分離容器を有し、気液分離容器からのガスバイパス回路が圧縮機吸入に接続されていて、このガスバイパス回路上に第3流量制御弁を備えるとともに、四方弁を冷房回路に切り換え、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全閉とし、第1流量制御弁は全開として、第2流量制御弁にて流量制御を行う運転モードを有し、かつ四方弁を暖房回路に切り換え、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、気液分離容器、第3流量制御弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全開とし、第2流量制御弁にて流量制御を行う運転モードを有するので、外気温条件によらず再熱除湿運転を行うことが出来、年間を通じて快適な室内環境を得ることが出来る。また第1流量制御弁もしくは第2流量制御弁もしくは第3流量制御弁の流動抵抗体として、冷媒流れ方向に連通する多孔質透過材を用いたので、流量制御弁を通過する冷媒流動音を大幅に低減することができ、さらに、流量制御弁の回りに遮音材や制振材を周囲に巻きつけるなどの対策も不要でコスト低減となり、さらにこれら他材質が不要となるため、空気調和機のリサイクル性も向上する。
さらに第2流量制御弁の冷媒流れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作させる再熱除湿運転モードの再熱器の冷媒流れ上流側に、熱的に遮断された補助熱交換器を備えたので、再熱熱交換器容量が拡大して再熱熱交換量が増加し、室温低下を防ぎながら再熱除湿する能力制御範囲を大きくすることが可能となる。また、室内ユニット内の空隙スペースを有効に活用することができ、室内ユニットのコンパクト化も可能となる。また通常暖房運転時の室内熱交換器能力を向上させることができる。また、補助熱交換器を再熱器の空気流れ風上側に設置したので、温度が低い空気と対向して冷媒が流れ、熱交換性能をより向上させることができる。また、補助熱交換器の通風抵抗を他の熱交換器より小さくしたので、通風側の圧力損失の増大を抑えながら熱交換性能を向上させることができる。
また第2流量制御弁の冷媒流れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作させる再熱除湿運転モードにて、室内での潜熱および顕熱の所要空調負荷を入力する装置と、室内での現在の潜熱および顕熱空調負荷を検知する手段を備えるとともに、室内熱交換器への送風量を調整する手段、室外熱交換器への送風量を調整する手段、圧縮機回転数を調整する手段、第1流量制御弁の開度を調整する手段を備え、第2流量制御弁の開度を調整する手段を備え、現在の室内での潜熱および顕熱の空調負荷の検知情報ならびに室内熱交換器送風量、室外熱交換器送風量、圧縮機回転数、第1流量制御弁開度、第2流量制御弁開度の現在値を基に、所要空調負荷に応じた室内熱交換器への送風量、室外熱交換器への送風量、圧縮機回転数、第1流量制御弁開度、第2流量制御弁開度の変化量を演算装置にて算出する手段を備え、この演算結果を基に、それぞれ個別またはいくつかを組み合わせて調整することにより、室内での潜熱および顕熱熱交換量を制御するので、室内での潜熱および顕熱負荷に応じて、潜熱および顕熱熱交換量を制御することができる。また、請求項3に係る発明によれば、第1流量制御弁と気液分離容器まわりの冷媒回路に、逆止弁を4つ接続し、冷房回路、暖房回路とも、第1流量制御弁にて減圧された冷媒を気液分離容器にて気液分離する冷媒流れとなるので、冷房、暖房時も高効率な運転を実現することが出来る。
本発明は、以上に説明したように構成されているので、以下に示すような効果を有する。本発明によれば、圧縮機、室内熱交換器、第1流量制御弁、室外熱交換器、四方弁を備えた空気調和機において、室内熱交換器を分割しその間に第2流量制御弁を設けるとともに、第1流量制御弁と室内熱交換器又は室外熱交換器との間に気液分離容器を有し、気液分離容器からのガスバイパス回路が圧縮機吸入に接続されていて、このガスバイパス回路上に第3流量制御弁を備えた冷媒回路を有するので、冷房,暖房を問わず再熱除湿運転等の各運転を効率良く,かつ,スムースに行うことが出来、年間を通じて快適な室内環境を得ることが出来る。
また、本発明によれば、四方弁を冷房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離器、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全閉とし、第1流量制御弁及び第2流量制御弁の少なくともいずれかにて流量制御を行う冷房回路での再熱除湿運転モードを有するので、簡単に除湿運転を実現することが出来る。
また、本発明によれば、四方弁を暖房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、気液分離器、第3流量制御弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全開とし、第1流量制御弁を全閉として、第2流量制御弁にて流量制御を行う暖房回路での再熱除湿運転モードを有するので、簡単に除湿運転を実現することが出来る。
また、本発明によれば、四方弁を冷房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れるとともに、気液分離容器にて分離されたガス冷媒が第3流量制御弁を通って圧縮機吸入へと流れ、第2流量制御弁は全開とし、第1流量制御弁にて主たる冷媒回路の流量制御を、第3流量制御弁にてガスバイパス回路の流量制御を行う冷房運転モードを有するので、冷房能力の増加や高効率な冷房運転を行える。
また、本発明によれば、四方弁を暖房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、気液分離器、第1流量制御弁、室外熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全閉とし、第2流量制御弁を全開として、第1流量制御弁にて流量制御を行う暖房運転モードを有するので、暖房能力の増加や高効率な暖房運転を実現することが出来る。
また、本発明によれば、暖房除霜運転の際、四方弁を冷房回路に切り換え、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、第3流量制御弁、圧縮機吸入へと流れ、第1流量制御弁、第3流量制御弁を全開とした運転モードを有するので、短時間な除霜運転により快適な室内環境を得ることができ,かつ,省エネルギー運転を実現することが出来る。
また、本発明によれば、潜熱顕熱負荷検知装置を備えるとともに、冷房運転、暖房運転、冷房回路での再熱除湿運転、暖房回路での再熱除湿運転の各運転モードを有し、潜熱顕熱負荷検知装置にて検知した負荷が、あらかじめ各運転モードにて設定した潜熱顕熱能力制御範囲内か否かにより、運転モードを切り換えて動作するので、室内負荷の能力変化に応じてフレキシブルで高効率な運転を実現することが出来る。
また、本発明によれば、圧縮機、室内熱交換器、第1流量制御弁、室外熱交換器、四方弁を備えた空気調和機において、室内熱交換器を分割しその間に第2流量制御弁を設けるとともに、第1流量制御弁と室内熱交換器の間に気液分離容器を有し、気液分離容器からのガスバイパス回路が圧縮機吸入に接続されていて、このガスバイパス回路上に第3流量制御弁を備えるとともに、四方弁を冷房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全閉とし、第1流量制御弁又は第2流量制御弁にて流量制御を行う第1の運転モードと、四方弁を暖房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、気液分離容器、第3流量制御弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全開とし、第2流量制御弁にて流量制御を行う第2の運転モードとを有し、第1の運転モードと第2の運転モードは交互に切り替え可能なので、室内負荷の能力変化に応じて高効率な運転を実現することが出来る。
また、本発明によれば、、四方弁を冷房回路に切り換え、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れるとともに、気液分離容器にて分離されたガス冷媒が第3流量制御弁を通って圧縮機吸入へと流れ、第2流量制御弁は全開とし、第1流量制御弁にて主たる冷媒回路の流量制御を、第3流量制御弁にてガスバイパス回路の流量制御を行う第3の運転モードを有し,第1運転モードと交互に切替可能なので、運転モードの変化や室内負荷の能力変化にスムースに対応できる高効率な運転を実現することが出来る。
また、本発明によれば、第1流量制御弁の弁開度制御は室内熱交換器出口冷媒過熱度に相当する値を、第3流量制御弁の弁開度制御は、圧縮機吸入冷媒過熱度、圧縮機吐出冷媒過熱度、圧縮機吐出冷媒温度に相当する値を目標として流量制御を行う運転モードを有するので、高効率かつ信頼性の高い運転を実現することが出来る。
また、本発明によれば、第3流量制御弁の弁開度制御は、圧縮機回転数に応じて流量制御を行う運転モードを有するので、能力変化に応じて高効率な運転を実現することが出来る。
また、本発明によれば、暖房除霜運転の際、四方弁を冷房回路に切り換え、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、第3流量制御弁、圧縮機吸入へと流れ、第1流量制御弁、第3流量制御弁を全開とした運転モードを有するので、除霜時間を短縮することが出来、快適な室内環境を速く得ることが出来る。
また、本発明によれば、第2流量制御弁の冷媒流れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作させる再熱除湿運転モードの再熱器の冷媒流れ上流側に、前記再熱器と熱的に遮断された補助熱交換器を備えたので、再熱除湿運転時の再熱熱交換量を増加させることができ,広範囲な潜熱顕熱能力制御運転を実現することができる。
また、本発明によれば、補助熱交換器の冷媒流路を一系統としたので、気液分離機使用時の運転の管内冷媒熱伝達性能を向上させることができ,室内熱交換器の暖房能力がより向上し高効率な運転ができる。
また、本発明によれば、第1流量制御弁もしくは第2流量制御弁もしくは第3流量制御弁の流動抵抗体として、冷媒流れ方向に連通する多孔質透過材を用いたので、流量制御弁を通過する冷媒流動音を大幅に低減することができて、さらに騒音防止対策用の特殊材質が不要となるため、空気調和機のリサイクル性も向上する。
また、本発明によれば、第2流量制御弁の代わりに絞り装置として、オリフィスとこの冷媒流れ上流方向、もしくは下流方向、もしくは上下流方向に、オリフィスを挟み込む構造で冷媒流れ方向に連通する多孔質透過材を配置、または多孔質透過材を単独に配置して、流動抵抗体として作用させるとともに、この絞り装置をバイパスする冷媒流路と、このバイパス流路を開閉する手段とを備えたので、第2流量制御弁を通過する冷媒流動音が大幅に低減されるとともに、第2流量制御弁の構造が簡略化され、コスト低減を図ることができる。
また、本発明によれば、バイパス流路を開閉する手段として、双方向流れに対して封止可能な開閉弁を用いたので、冷房回路、暖房回路でも再熱除湿運転を実現することが出来、外気温条件に寄らず、快適な室内環境を得ることが出来る。
また本発明によれば、第1流量制御弁と気液分離容器を接続した回路に、冷房方向、暖房方向とも、第1流量制御弁にて減圧された冷媒を気液分離容器にて気液分離する冷媒流れとなる様に第1流量制御弁から前記気液分離容器への流れが常に一定なる切替回路を接続した冷房,暖房時とも高い効率の運転を実現できる。
また、本発明によれば、圧縮機吸入側に液だめ容器を設けたので、冷媒回路内の余剰冷媒を吸収し、高効率かつ信頼性の高い運転を実現することが出来る。
また、本発明によれば、第3流量制御弁として、毛細管と電磁開閉弁で構成したので、簡素な構成で低コスト化することが出来る。
また、本発明によれば、冷媒としてR410AまたはR32またはR290を用いたので、オゾン層破壊防止や地球温暖化に役立つことができる。
また、本発明によれば、冷媒としてR290またはR32を用い、第1流量制御弁または第2流量制御弁、またはその両方の流量制御弁に全閉機能を備えるとともに、冷媒漏れを検知する手段を備え、冷媒漏れを検知した場合にはこれら流量制御弁を全閉する手段を備えたので、可燃性冷媒に対する室内への冷媒漏洩を防止し、機器の安全性を確保することができる。
また、本発明によれば、室内空気状態の目標値を設定する空気状態設定手段と,室内の空気状態を検出する空気状態検出手段と、室内熱交換器への送風量を調整する室内送風量調整手段と,室外熱交換器への送風量を調整する室外送風量調整手段と、圧縮機の回転数を調整する圧縮機回転数調整手段と、第1流量制御弁の開度を調整する第1流量制御弁開度調整手段と、第2流量制御弁の開度を調整する第2流量制御弁開度調整手段と、を備えた空気調和機において、第2流量制御弁の冷媒流れ上流側の室内熱交換器を再熱器、冷媒流れ下流側の室内熱交換器を蒸発器として動作させる再熱除湿運転モードにて空気調和機を運転するステップと、運転中の前記空気調和機の室内空気状態の目標値と検出値から室内での潜熱および顕熱の空調負荷の目標値と検出値の差異を求めるステップと,室内の潜熱および顕熱の空気負荷の差異を少なくする方向に、室内熱交換器への送風量、室外熱交換器への送風量、圧縮機の回転数、第1流量制御弁の開度、及び第2流量制御弁の開度の少なくともいずれか1つを変化させるステップと,を備えたので,室内の空気負荷に応じた運転が可能になり,使い勝手が良くエネルギー使用量が少ない空気調和機の運転方法が得られる。
本発明の第1の実施形態における冷媒回路図である。 本発明の第1の実施形態における室内ユニットの構成を表す図である。 本発明の第1の実施形態における冷房回路での再熱除湿運転時の動作状態を表す特性図である。 本発明の第1の実施形態における暖房回路での再熱除湿運転時の動作状態を表す特性図である。 本発明の第1の実施形態における気液分離回路での動作状態を表す特性図である。 本発明の第1の実施形態における冷媒回路図およびセンサ、アクチュエータの構成図である。 本発明の第1の実施形態において、能力制御範囲と運転切り換えの動作マップを表す図である。 本発明の第1の実施形態における室内ユニットの他の構成を表す図である。 本発明の第1の実施形態における室内ユニットのさらに他の構成を表す図である。 本発明の第1の実施形態における第2流量制御弁の構成を表す図である。 本発明の第2の実施形態における冷媒回路図である。 本発明の第2の実施形態における第2流量制御弁の構成を表す図である。 本発明の第3の実施形態における冷媒回路図である。 本発明の第4の実施形態における冷媒回路図である。 本発明の第1のから第4の実施形態における気液分離容器の構成を表す図である。 本発明の第1のから第4の実施形態における気液分離容器の構成を表す図である。 従来の発明における室内ユニットの構成を表す図である。 従来の発明における冷媒回路図である。 従来の発明における第2流量制御弁の構成を表す図である。
符号の説明
5:室内送風機、 10:第2流量制御弁、 14:補助熱交換器、 17:室外ユニット、 18:室内ユニット、 21:圧縮機、 23:室外熱交換器、 24:第1流量制御弁、 25:第1室内熱交換器、 27:第2室内熱交換器、 38:発泡金属、 80:ガスバイパス回路、 81:第3流量制御弁、 82:気液分離容器。

Claims (23)

  1. 圧縮機、室内熱交換器、第1流量制御弁、室外熱交換器、四方弁を備えた空気調和機において、前記室内熱交換器を分割しその間に第2流量制御弁を設けるとともに、第1流量制御弁と室内熱交換器又は室外熱交換器との間に気液分離容器を有し、気液分離容器からのガスバイパス回路が圧縮機吸入に接続されていて、このガスバイパス回路上に第3流量制御弁を備えた冷媒回路を有することを特徴とする空気調和機。
  2. 請求項1における空気調和機において、四方弁を冷房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離器、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全閉とし、第1流量制御弁及び第2流量制御弁の少なくともいずれかにて流量制御を行う冷房回路での再熱除湿運転モードを有することを特徴とする空気調和機。
  3. 請求項1における空気調和機において、四方弁を暖房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、気液分離器、第3流量制御弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全開とし、第1流量制御弁を全閉として、第2流量制御弁にて流量制御を行う暖房回路での再熱除湿運転モードを有することを特徴とする空気調和機。
  4. 請求項1における空気調和機において、四方弁を冷房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れるとともに、気液分離容器にて分離されたガス冷媒が第3流量制御弁を通って圧縮機吸入へと流れ、第2流量制御弁は全開とし、第1流量制御弁にて主たる冷媒回路の流量制御を、第3流量制御弁にてガスバイパス回路の流量制御を行う冷房運転モードを有することを特徴とする空気調和機。
  5. 請求項1における空気調和機において、四方弁を暖房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、気液分離器、第1流量制御弁、室外熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全閉とし、第2流量制御弁を全開として、第1流量制御弁にて流量制御を行う暖房運転モードを有することを特徴とする空気調和機。
  6. 請求項1における空気調和機として、暖房除霜運転の際、四方弁を冷房回路に切り換え、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、第3流量制御弁、圧縮機吸入へと流れ、第1流量制御弁、第3流量制御弁を全開とした運転モードを有することを特徴とする空気調和機。
  7. 請求項1における空気調和機において、潜熱顕熱負荷検知装置を備えるとともに、冷房運転、暖房運転、冷房回路での再熱除湿運転、暖房回路での再熱除湿運転の各運転モードを有し、前記潜熱顕熱負荷検知装置にて検知した負荷が、あらかじめ各運転モードにて設定した潜熱顕熱能力制御範囲内か否かにより、運転モードを切り換えて動作することを特徴とする空気調和機。
  8. 圧縮機、室内熱交換器、第1流量制御弁、室外熱交換器、四方弁を備えた空気調和機において、前記室内熱交換器を分割しその間に第2流量制御弁を設けるとともに、第1流量制御弁と室内熱交換器の間に気液分離容器を有し、気液分離容器からのガスバイパス回路が圧縮機吸入に接続されていて、このガスバイパス回路上に第3流量制御弁を備えるとともに、四方弁を冷房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全閉とし、第1流量制御弁又は第2流量制御弁にて流量制御を行う第1の運転モードと、四方弁を暖房回路として、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、気液分離容器、第3流量制御弁、圧縮機吸入へと流れ、第3流量制御弁は全開とし、第2流量制御弁にて流量制御を行う第2の運転モードとを有し、前記第1の運転モードと前記第2の運転モードは交互に切り替え可能なことを特徴とする空気調和機。
  9. 請求項8における空気調和機において、四方弁を冷房回路に切り換え、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、上流側室内熱交換器、第2流量制御弁、下流側室内熱交換器、四方弁、圧縮機吸入へと流れるとともに、気液分離容器にて分離されたガス冷媒が第3流量制御弁を通って圧縮機吸入へと流れ、第2流量制御弁は全開とし、第1流量制御弁にて主たる冷媒回路の流量制御を、第3流量制御弁にてガスバイパス回路の流量制御を行う第3の運転モードを有し,第1運転モードと交互に切替可能なことを特徴とする空気調和機。
  10. 第1流量制御弁の弁開度制御は室内熱交換器出口冷媒過熱度に相当する値を、第3流量制御弁の弁開度制御は、圧縮機吸入冷媒過熱度、圧縮機吐出冷媒過熱度、圧縮機吐出冷媒温度に相当する値を目標として流量制御を行う運転モードを有することを特徴とする請求項2又は4又は5又は6又は7又は8又は9記載の空気調和機。
  11. 第3流量制御弁の弁開度制御は、圧縮機回転数に応じて流量制御を行う運転モードを有することを特徴とする請求項3又は4又は5又は6又は7又は8または9記載の空気調和機。
  12. 四方弁を冷房回路に切り換え、冷媒が圧縮機吐出、四方弁、室外熱交換器、第1流量制御弁、気液分離容器、第3流量制御弁、圧縮機吸入へと流れ、第1流量制御弁、第3流量制御弁を全開とした第4の運転モードを有することを特徴とする請求項8又は9記載の空気調和機。
  13. 第2流量制御弁の冷媒流れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作させる再熱除湿運転モードの再熱器の冷媒流れ上流側に、前記再熱器と熱的に遮断された補助熱交換器を備えたことを特徴とする請求項1乃至12の内の少なくとも1記載の空気調和機。
  14. 補助熱交換器の冷媒流路を一系統としたことを特徴とする、請求項13記載の空気調和機。
  15. 第1流量制御弁もしくは第2流量制御弁もしくは第3流量制御弁の流動抵抗体として、冷媒流れ方向に連通する多孔質透過材を用いたことを特徴とする、請求項1乃至12の内の少なくとも1記載の空気調和機。
  16. 第2流量制御弁の代わりに絞り装置として、オリフィスとこの冷媒流れ上流方向、もしくは下流方向、もしくは上下流方向に、オリフィスを挟み込む構造で冷媒流れ方向に連通する多孔質透過材を配置、または多孔質透過材を単独に配置して、流動抵抗体として作用させるとともに、この絞り装置をバイパスする冷媒流路と、このバイパス流路を開閉する手段とを備えたことを特徴とする請求項15記載の空気調和機。
  17. バイパス流路を開閉する手段として、双方向流れに対して封止可能な開閉弁を用いたことを特徴とする請求項16記載の空気調和機。
  18. 第1流量制御弁と気液分離容器を接続した回路に、冷房方向、暖房方向とも、第1流量制御弁にて減圧された冷媒を気液分離容器にて気液分離する冷媒流れとなる様に第1流量制御弁から前記気液分離容器への流れが常に一定なる切替回路を接続したことを特徴とする請求項1乃至17の内の少なくとも1記載の空気調和機。
  19. 圧縮機吸入側に液だめ容器を設けたことを特徴とする請求項1乃至18の内の少なくとも1記載の空気調和機。
  20. 第3流量制御弁を毛細管と電磁開閉弁で構成したことを特徴とする請求項1乃至19の内の少なくとも1記載の空気調和機。
  21. 冷媒としてR410AまたはR32またはR290を用いたことを特徴とする請求項1乃至20の内の少なくとも1記載の空気調和機。
  22. 冷媒としてR290またはR32を用い、第1流量制御弁および第2流量制御弁および第3流量制御弁の少なくともいずれか1つの流量制御弁に全閉機能を備えるとともに、冷媒漏れを検知する手段を備え、冷媒漏れを検知した場合には前記流量制御弁を全閉する手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至21の内の少なくとも1記載の空気調和機。
  23. 室内空気状態の目標値を設定する空気状態設定手段と,前記室内の空気状態を検出する空気状態検出手段と、室内熱交換器への送風量を調整する室内送風量調整手段と,室外熱交換器への送風量を調整する室外送風量調整手段と、圧縮機の回転数を調整する圧縮機回転数調整手段と、第1流量制御弁の開度を調整する第1流量制御弁開度調整手段と、第2流量制御弁の開度を調整する第2流量制御弁開度調整手段と、を備えた空気調和機において、前記第2流量制御弁の冷媒流れ上流側の室内熱交換器を再熱器、冷媒流れ下流側の室内熱交換器を蒸発器として動作させる再熱除湿運転モードにて空気調和機を運転するステップと、運転中の前記空気調和機の室内空気状態の目標値と検出値から室内での潜熱および顕熱の空調負荷の目標値と検出値の差異を求めるステップと,前記室内の潜熱および顕熱の空気負荷の差異を少なくする方向に、前記室内熱交換器への送風量、室外熱交換器への送風量、圧縮機の回転数、第1流量制御弁の開度、及び第2流量制御弁の開度の少なくともいずれか1つを変化させるステップと,を備えたことを特徴とする空気調和機の運転方法。
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