JP2002221353A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP2002221353A
JP2002221353A JP2001375450A JP2001375450A JP2002221353A JP 2002221353 A JP2002221353 A JP 2002221353A JP 2001375450 A JP2001375450 A JP 2001375450A JP 2001375450 A JP2001375450 A JP 2001375450A JP 2002221353 A JP2002221353 A JP 2002221353A
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JP
Japan
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heat exchanger
refrigerant
control valve
indoor
indoor heat
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Application number
JP2001375450A
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English (en)
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Masahiro Nakayama
雅弘 中山
Shigeki Onishi
茂樹 大西
Toshiaki Yoshikawa
利彰 吉川
Hiroaki Makino
浩招 牧野
Yoshihiro Sumida
嘉裕 隅田
Satoru Hirakuni
悟 平國
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F3/00Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems
    • F24F3/12Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling
    • F24F3/14Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification
    • F24F3/153Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification with subsequent heating, i.e. with the air, given the required humidity in the central station, passing a heating element to achieve the required temperature

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再熱除湿運転において、加熱された空気と除
湿冷却された空気とに温度ムラがあった。 【解決手段】 室内熱交換器を室内機の前面から背面に
かけて送風機5を囲むように配置した空気調和機におい
て、室内熱交換器を分割しその間に第2流量制御弁10
を設けるとともに、この第2流量制御弁の冷媒流れ上流
側を再熱器25、冷媒流れ下流側を蒸発器27として動
作させる運転モードにて、この再熱器25と蒸発器27
が熱的に遮断されているとともに、室内熱交換器の前面
正面部分2もしくは前面上段斜め部分1を再熱器25と
して作用させ、室内熱交換器の前面下段部分4および背
面下段部分3を蒸発器27として作用するような冷媒流
路を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍サイクルの凝
縮熱を室内空気への加熱源として利用する空気調和機に
おいて、温度と湿度の制御性を高める空気調和機に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の空気調和機ににおいては、主とし
て回転数可変型圧縮機等が用いられ、空調負荷の変動に
対応している。しかし冷房低能力運転時は圧縮機回転数
が低下するものの、蒸発温度も上昇して室内空気の露点
温度以上となり、除湿できないという問題点があった。
【0003】冷房低能力運転時の除湿能力を向上させる
従来技術として、特開平9−42706の図24に示す
空気調和機がある。この装置によると、圧縮機、四方
弁、室内熱交換器、第1流量制御弁、室外熱交換器を備
え、室内熱交換器を室内機の前面から背面にかけて送風
機を囲むように配置した空気調和機において、前記室内
熱交換器を熱的に分割しその間に第2流量制御弁10を
設けるとともに、この第2流量制御弁10の冷媒流れ上
流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作させ
る運転モードにて、除湿能力を確保している。この時、
前面上段から背面に設置された熱交換器が再熱器として
作用している。
【0004】また他の従来技術として、特開平10−8
9803の図25に示す空気調和機がある。圧縮機、四
方弁、室内熱交換器、第1流量制御弁、室外熱交換器を
備え、室内熱交換器を室内機の前面から背面にかけて送
風機を囲むように配置した空気調和機において、前記室
内熱交換器を熱的に分割しその間に第2流量制御弁10
を設けるとともに、この第2流量制御弁10の冷媒流れ
上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作さ
せる運転モードを持つとともに、この時再熱器の冷媒流
れ上流側に補助熱交換器14を設置し、除湿能力を確保
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし特開平9−42
706や特開平10−89803においては、背面熱交
換器が壁面に近いところに設置されているため、空気の
吸込抵抗が大きく、背面熱交換器の通過風量が少ないと
いう問題点がある。従って再熱器となる背面熱交換器で
の吸込空気流量が少なく、再熱熱交換量が確保できない
という問題点がある。また背面熱交換器での吸込空気流
量が少ないため、再熱器を通って加熱された空気が、蒸
発器となる前面熱交換器を通過し除湿冷却された空気
と、うまく混合されず、吹き出し空気に温度ムラが生
じ、快適性上問題となる。また蒸発器を通過した低温の
空気が、再熱された高温の空気と混合されないまま接触
すると露が発生し、露がドレンパンに届かずに、そのま
ま空気吹出口から滴下してしまうという信頼性上の問題
点がある。また混合度合いが低い状態のまま送風機を通
過すると、送風機により混合された際に露が発生し、送
風機に付着しそのまま空気吹出口から滴下してしまうと
いう信頼性上の問題点がある。また加熱された空気と除
湿冷却された空気がうまく混合されないと、風路壁面な
ど局所的に低温の部分が生じ、ここでも露が発生して、
そのまま空気吹出口から滴下してしまうという信頼性上
の問題点がある。
【0006】また、従来の空気調和機においては冷媒と
してR22が使用されていたが、オゾン層破壊防止のた
め、R410Aなどへの代替化が進行中である。R41
0AはR22より動作圧力が高くなるため、第2流量制
御弁での差圧も大きくなり、冷媒流動音がより大きくな
るという問題点が生じる。
【0007】本発明は、上に述べたような問題点を解決
するためになされたものであり、冷凍サイクルの凝縮熱
を室内空気への加熱源として利用する空気調和機におい
て、温度と湿度の制御性を高めることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる空気調和
機は、圧縮機、室内熱交換器、第1流量制御弁、室外熱
交換器を備え、室内熱交換器を室内機の前面から背面に
かけて送風機を囲むように配置した空気調和機におい
て、前記室内熱交換器を分割しその間に第2流量制御弁
を設けるとともに、この第2流量制御弁の冷媒流れ上流
側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作させる
運転モードにて、この再熱器と蒸発器が熱的に遮断され
ているとともに、前記室内熱交換器の正面もしくは前面
上段斜め部分を再熱器として作用させ、前記室内熱交換
器の前面下段部分および背面部分を蒸発器として作用さ
せるような冷媒流路を構成したものである。
【0009】また、前記室内熱交換器の前面下段部分を
伝って除湿した露を回収する前面下段部分熱交換器用ド
レンパンと、前記室内熱交換器の背面部分を伝って除湿
した露を回収する背面熱交換器用ドレンパンとを備えた
ものである。
【0010】また、圧縮機、室内熱交換器、第1流量制
御弁、室外熱交換器を備え、室内熱交換器を室内機の前
面から背面にかけて送風機を囲むように配置すると共に
前面及び上面から空気を吸い込む空気吸込グリルを備え
た空気調和機において、前記室内熱交換器を分割しその
間に第2流量制御弁を設けるとともに、この第2流量制
御弁の冷媒流れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発
器として動作させる運転モードにて、この再熱器と蒸発
器が熱的に遮断されているとともに、前記室内熱交換器
の背面部分を蒸発器として作用させ、この室内熱交換器
の背面部分の隣に位置する前記室内熱交換器の前面斜め
部分を再熱器として作用させるような冷媒流路を構成
し、且つ前記室内熱交換器の背面部分を伝って除湿した
露を回収する背面熱交換器用ドレンパンを備えたもので
ある。
【0011】また、前記再熱器への冷媒流入配管を室内
熱交換器への吸込空気流れの上流側に配置し、前記蒸発
器への冷媒流入配管を室内熱交換器への吸込空気流れの
上流側に配置したものである。
【0012】また、前記室内熱交換器の再熱器を一体化
したものである。
【0013】また、前記室内熱交換器を円弧状に配置し
たものである。
【0014】また、前記室内熱交換器を分割しその間に
第2流量制御弁を設けるとともに、この第2流量制御弁
の冷媒流れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器と
して動作させる運転モードの際、再熱器の冷媒流れ上流
側に熱的に遮断された補助熱交換器を備えたものであ
る。
【0015】また、前記補助熱交換器を前記再熱器の空
気流れ風上側に設置したものである。
【0016】また、前記補助熱交換器の通風抵抗を他の
熱交換器より小さくしたものである。
【0017】また、冷媒としてR410AまたはR32
またはR290を用いたものである。
【0018】また、冷媒としてR410AまたはR32
またはR290を用い補助熱交換器の冷媒流路を一系統
としたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】実施の形態1.本発明の第1の実
施形態による空気調和機を図1、2に示す。図1は室内
ユニットの断面図で、図2は冷媒回路図である。 図1
において、室内ユニット内に組み込まれた室内熱交換器
は例えばプレートフィンチューブ型熱交換器で多段曲げ
構造となっており、前面から背面にかけて送風機5(貫
流送風機の例を示す)を囲むように設置され、第2流量
制御弁10を備えている。11は伝熱管、12は手前側
の伝熱管接続配管、13は奥側の伝熱管接続配管、28
は伝熱フィンである。この室内熱交換器は前面下段部分
4、前面正面部分2、前面上段斜め部分1、背面部分3
の4段曲げ構造であり、各々の部分は熱的に遮断されて
いる。6は前面下段部分熱交換器用ドレンパン、7は背
面熱交換器用ドレンパン、8は空気吸込グリル、9は吸
込空気流れ方向、29は空気吹出口、19は吹出空気流
れ方向である。9の方向より空気吸込グリル8から吸い
込まれた空気は、送風機5によって吸引され、吸込空気
流れ方向9dから前面下段部分4、9bから前面正面部
分2、9aから前面上段斜め部分1、9cから背面部分
3の各々4カ所を通って熱交換し、空気吹出口29よ
り、19の方向に吹き出される。図2に示す冷媒回路図
では、室外ユニット17は、圧縮機21、四方弁22、
室外熱交換器23、第1流量制御弁24より構成され、
室内ユニット18の室内熱交換器は、熱的に分割された
第1室内熱交換器25と第2室内熱交換器27より構成
され、その間に第2流量制御弁10を設けている。図1
に示す室内熱交換器のパスパターンでは、図2に示す四
方弁22が冷房再熱除湿運転時の方向となった時、すな
わち冷媒流れ方向が実線の矢印方向時、冷媒入口配管が
15、冷媒出口配管が16となり、それぞれ図2におけ
る第1流量制御弁24、四方弁22に接続されている例
を示している。再熱器となる室内熱交換器の第1室内熱
交換器25は、第2流量制御弁の冷媒流れ上流側となる
前面上段斜め部分1と前面正面部分2に配置され、蒸発
器となる室内熱交換器の第2室内熱交換器27は、第2
流量制御弁の冷媒流れ下流側となる背面部分3と前面下
段部分4に配置され、蒸発器の下側にも再熱器が配置さ
れた構造となっている。以上、図1の室内ユニット18
の作用、および図2の冷媒回路において冷房再熱除湿運
転時の動作を以下に説明する。
【0020】図2において、通常冷房運転時は第2流量
制御弁10を全開とし、第1流量制御弁24で減圧する
冷凍サイクルとなる。一方、冷房再熱除湿運転時は、第
1流量制御弁24の開度を開き気味とし、第2流量制御
弁10を主たる減圧装置として使用する冷凍サイクルと
なる。この冷房再熱除湿運転時の冷凍サイクルにおけ
る、圧力−エンタルピ線図を図3に示す。図3中のA〜
Fは、図2中の冷媒回路におけるA〜Fにそれぞれ対応
し、冷房再熱除湿運転時の冷媒流れ方向を図2中の実線
の矢印で示す。圧縮機21から吐出され、四方弁22を
通った冷媒は、A点から室外熱交換器23にて凝縮しB
点となり、第1流量制御弁24で若干減圧されC点とな
り、第1室内熱交換器25に流入する。この時第1室内
熱交換器25は再熱器として作用し、D点まで再凝縮す
る。この後第2流量制御弁10を通ってE点まで減圧さ
れ、第2室内熱交換器27に流入する。この時第2室内
熱交換器27は蒸発器として作用し、F点まで蒸発し
て、圧縮機21の吸入に戻る冷凍サイクルとなる。この
時室内ユニット18では、第2室内熱交換器27で冷却
除湿された空気と第1室内熱交換器25で加熱された空
気が混合して吹き出す。よってこの冷房再熱除湿運転時
には、室温の低下を防ぎながら除湿を行うことができ
る。
【0021】前述した再熱除湿運転時には、図1に示す
ように、再熱器となる第1室内熱交換器25が、第2流
量制御弁の冷媒流れ上流側となる前面上段斜め部分1と
前面正面部分2に送風機5を囲むように配置され、蒸発
器となる室内熱交換器の第2室内熱交換器27が、第2
流量制御弁の冷媒流れ下流側となる背面部分3と前面下
段部分4に送風機5を囲むように配置されているので、
室内ユニット18の斜め上面9aや前面9bから吸い込
み加熱された空気と、背面9cや前面下部9dから冷却
除湿された空気とが送風機5により効率よく混合され
る。特に従来例と比較して、背面部分3を蒸発器として
作用させることにより、背面部分3を通過し除湿冷却さ
れた空気9cと、前面上段斜め部分1を通過し加熱され
た空気9aとが特によく混合される。従って吹出口29
から吹き出される空気19は、吸込空気と比較して温度
低下がなく除湿された空気となり、しかも空気に温度ム
ラがなく吹き出されるため、非常に快適な室内環境を作
ることができる。
【0022】また、加熱された空気9a、9bと冷却除
湿された空気9c、9dが、送風機5により効率よく混
合されるため、送風機5や吹出口29の壁面等に温度ム
ラがなくなり、局所的に冷却された部分に露が付着し、
吹出し空気とともに吹出口29から露が吹き出してしま
うといった、信頼性上の問題点を解消できる。また、加
熱された空気9a、9bの両側から冷却除湿された空気
9cと9dとが混合されるから、空気の混合が2箇所で
行なえ、従来のような冷却除湿された空気と加熱された
空気の大きな固まり同士が接触することによりその界面
で露が発生し、吹出し空気とともに吹出口29から露が
吹き出してしまうといった、信頼性上の問題点も解消で
きる。
【0023】また、蒸発器となる室内熱交換器の第2室
内熱交換器27が、背面部分3と前面下段部分4に送風
機5を囲むように配置されており、それぞれの熱交換器
下部にドレンパン6、7を設置しているので、吹出し空
気とともに吹出口29から露が吹き出してしまうことな
く、また、第1室内熱交換器25が第2室内熱交換器か
ら発生する露の滴下を受けることなく熱交換器3、4を
伝って除湿した露を直接ドレンパン6、7で回収するこ
とができるので、信頼性を確保することができる。
【0024】図2に、暖房運転時の冷媒流れ方向を点線
の矢印で示す。暖房除湿運転での冷凍サイクルにおけ
る、圧力−エンタルピ線図を図4に示す。図4中のA〜
Fは、図2中の冷媒回路におけるA〜Fにそれぞれ対応
する。圧縮機21から吐出され、四方弁22を通った冷
媒は、F点から第2室内熱交換器27にて凝縮しE点と
なり、第2流量制御弁10で減圧されD点となり、第1
室内熱交換器25に流入する。この時第2室内熱交換器
27は再熱器として作用し、第1室内熱交換器25は蒸
発器として作用する。この後C点を通って第1流量制御
弁24に流入しB点まで減圧され、室外熱交換器23に
流入する。そしてA点まで再蒸発して、圧縮機21の吸
入に戻る冷凍サイクルとなる。この時室内ユニット18
では、第1室内熱交換器25で冷却除湿された空気と第
2室内熱交換器27で加熱された空気が混合して吹き出
す。よってこの暖房時も除湿しながら運転を行うことが
できる。
【0025】本発明の第1の実施形態による他の実施例
となる空気調和機を図5に示す。図5は室内ユニットの
断面図で、記号は図1と同様であり、冷媒回路も図2と
同様である。図1における再熱器となる第1室内熱交換
器25は、第2流量制御弁の冷媒流れ上流側となる前面
上段斜め部分1と前面正面部分2に配置されていたが、
図5においては、これを再熱器として一体化し、前面斜
め部分2に一体配置したことを特徴とする。蒸発器とな
る第2室内熱交換器27は、図1と同様に第2流量制御
弁の冷媒流れ下流側となる背面部分3と前面下段部分4
に配置されている。従って再熱器を一体化したことによ
り、図1より低コスト化を図ることができる。また、室
内熱交換器を円弧状に配置したり、図1よりさらに多数
に分割した多段曲げ構造とし、再熱器と蒸発器の間を熱
的に遮断する、例えば伝熱管11の段間の伝熱フィン2
8に切り込みを入れフィンでの熱伝導を防止する等の工
夫をすれば、本発明の目的は達成される。
【0026】本発明の第1の実施形態によるさらに他の
実施例となる空気調和機を図6に示す。図6は室内ユニ
ットの断面図で、記号は図1と同様であり、冷媒回路も
図2と同様である。図1では再熱器となる第1室内熱交
換器25の熱交換器容量と蒸発器となる第2室内熱交換
器27の熱交換器容量が等しい例、すなわち前面下段部
分4、前面正面部分2、前面上段斜め部分1、背面部分
3、とも2列4段のプレートフィンチューブ熱交換器で
構成する例を示したが、図6においては、再熱器となる
第1室内熱交換器25の熱交換器容量と蒸発器となる第
2室内熱交換器27の熱交換器容量が異なる例、すなわ
ち前面下段部分4は2列3段、前面正面部分2は2列4
段、前面上段斜め部分1は2列5段、背面部分3は2列
4段、のプレートフィンチューブ熱交換器で構成した。
図6に示すような構成とすることにより、想定される室
内の潜熱顕熱負荷に応じて、再熱器熱交換量と蒸発熱交
換量の比を変更しても、冷房再熱除湿運転時には、室温
の低下を防ぎながら除湿を行うことができる。また、パ
スパターン可変アクチュエータの導入などの冷媒流路の
構成の工夫により、室内の潜熱顕熱負荷の変動に応じ
て、再熱器熱交換量と蒸発熱交換量の比を変更してもよ
い。
【0027】実施の形態2.本発明の第2の実施形態に
よる空気調和機の室内ユニットの断面図を図7に示す。
記号は図1と同じであり、またこの空気調和機の冷媒回
路は図2と同様である。図7の室内熱交換器は、例えば
プレートフィンチューブ型熱交換器で多段曲げ構造とな
っており、前面から背面にかけて送風機5を囲むように
設置され、室内ユニットに第2流量制御弁10を備えて
いる。図7に示す室内熱交換器は4段曲げ構造の例であ
り、各々の部分は熱的に遮断されている。また室内熱交
換器のパスパターンと冷媒流れ方向は冷房再熱除湿運転
時の場合を示している。この時蒸発器となる第2室内熱
交換器27は背面部分3と前面下段部分4、再熱器とな
る第1室内熱交換器25は前面正面部分2、前面上段斜
め部分1である。そして冷房再熱除湿運転の際、再熱器
となる熱交換器の冷媒流れ上流側に熱的に遮断された補
助熱交換器14を備えている。以上の、図7の室内ユニ
ット18の動作、および図2の冷媒回路において冷房再
熱除湿運転時の動作を以下に説明する。
【0028】第2の実施形態においても、第1の実施形
態と同様に、図2において、通常冷房運転時は第2流量
制御弁10を全開とし、第1流量制御弁24で減圧する
冷凍サイクルとなる。一方、冷房再熱除湿運転時は、第
1流量制御弁24を開き気味とし、第2流量制御弁10
を主たる減圧装置として使用する冷凍サイクルとなる。
この冷房再熱除湿運転時の冷凍サイクルにおける、圧力
−エンタルピ線図も第1の実施形態と同様の図3とな
る。また暖房除湿運転での冷凍サイクルは、第1の実施
形態と同様になる。
【0029】一般に再熱器となる熱交換器の容量を大き
く設定すれば、再熱熱交換量を大きくすることができ、
室温低下を防ぎながら再熱除湿する能力制御範囲を大き
くすることができる。従って本実施例では、冷房再熱除
湿運転時、再熱器となる冷媒流れ上流側に補助熱交換器
14を備えたことにより再熱熱交換器容量が拡大して再
熱熱交換量が増加し、室温低下を防ぎながら再熱除湿す
る能力制御範囲を大きくすることが可能となる。また、
単に再熱熱交換器容量を拡大すると室内ユニット18寸
法が大きくなるが、本実施例のように設置すれば、室内
ユニット18内の空隙スペースを有効に活用することが
でき、室内ユニット18のコンパクト化も可能となる。
【0030】また、本実施例においては、第1の実施の
形態と同様に、蒸発器となる室内熱交換器の第2室内熱
交換器27が、第2流量制御弁の冷媒流れ下流側となる
背面部分3と前面下段部分4に送風機5を囲むように配
置されているので、室内ユニット18の前面斜め9aや
正面9bから吸込加熱された空気と、背面9cや前面下
部9dから吸い込み冷却除湿された空気が送風機5によ
り効率よく混合される。特に従来例と比較して、背面部
分3を蒸発器として作用させることにより、背面部分3
を通過し除湿冷却された空気9cと、前面上段斜め部分
1を通過し加熱された空気9aとが特によく混合され
る。従って吹出口29から吹き出される空気19は、吸
込空気と比較して温度低下がなく除湿された空気とな
り、しかも空気に温度ムラがなく吹き出されるため、非
常に快適な室内環境を作ることができる。
【0031】また、冷却除湿された空気と加熱された空
気が送風機5により効率よく混合されるため、送風機5
や吹出口29の壁面等に温度ムラがなくなり、局所的に
冷却された部分に露が付着し、吹出し空気とともに吹出
口29から露が吹き出してしまうといった、信頼性上の
問題点を解消できる。また、冷却除湿された空気と加熱
された空気が接触することによりその界面で露が発生
し、吹出し空気とともに吹出口29から露が吹き出して
しまうといった、信頼性上の問題点も解消できる。
【0032】また、蒸発器となる室内熱交換器の第2室
内熱交換器27が、背面部分3と前面下段部分4に送風
機5を囲むように配置されており、それぞれの熱交換器
下部にドレンパン6、7を設置しているので、吹出し空
気とともに吹出口29から露が吹き出してしまうことな
く、熱交換器を伝って除湿した露を直接回収することが
できるので、信頼性を確保することができる。
【0033】また本実施例では、通過風速が一番大きい
前面上段斜め部分1熱交換器の空気流れ9a上流側に補
助熱交換器14を備えているので、再熱熱交換器容量が
より拡大して再熱熱交換量が増加し、室温低下を防ぎな
がら再熱除湿する能力制御範囲を大きくすることが可能
となる。
【0034】なお、補助熱交換器14を背面部分3熱交
換器など蒸発器として作用する熱交換器の空気流れ上流
側に設置した場合は、加熱した空気を冷却することとな
り、空気調和機のシステム効率が低下し得策でない。ま
た補助熱交換器14を前面正面部分2熱交換器の空気流
れ上流側に設置した場合は、室内ユニット18の奥行き
寸法が増大し、室内ユニット18のコンパクト化に逆行
し、得策ではない。また同様に前面下段部分4熱交換器
の空気流れ上流側に設置した場合は、前面下段部分4熱
交換器が蒸発器として作用するため、加熱した空気を冷
却することとなり、空気調和機のシステム効率が低下し
得策でない。
【0035】次に本実施例における通常暖房運転時の動
作について説明する。暖房運転時室内熱交換器は凝縮器
となるが、凝縮熱交換量を向上させるためには凝縮器出
口での冷媒過冷却度を十分にとり、冷媒エンタルピを拡
大する必要がある。しかし、過冷却域では冷媒は液状態
であるとともに、冷媒温度も凝縮温度より低い。このた
め、過冷却域では伝熱管内の冷媒流速を上げて冷媒熱伝
達率を高めるとともに、過冷却域での伝熱管を空気流れ
の風上側に設置して、熱交換前の比較的温度の低い空気
と熱交換させて、凝縮熱交換量向上を図る必要がある。
また過冷却部分を飽和部分と熱的に遮断してやることに
より、伝熱フィンを熱伝導して熱交換してしまう空調に
寄与しない熱量を減らす必要がある。またさらには、凝
縮器入口の高温ガス冷媒域での伝熱管配置を空気と対向
流としてやる必要がある。図7において、補助熱交換器
14は、暖房運転時凝縮器の出口側となる部分に設置
し、かつ前面上段斜め部分1熱交換器の空気流れ上流側
に設置されており、冷媒流路を一系統としている。従っ
て前述したように、伝熱管内の冷媒流速が十分に早くな
り冷媒熱伝達率が高くなり、空気との温度差も十分に取
れて、過冷却熱交換器として十分な性能を発揮すること
ができる。また、補助熱交換器14を前面上段斜め部分
1熱交換器とは別体とし熱的に遮断して設置したので、
伝熱フィン28間を熱伝導して熱交換してしまう空調に
寄与しない熱量を減らすことができ、熱交換性能を向上
させることができる。またさらには、図7においては暖
房運転時凝縮器入口となる高温ガス冷媒が流れる配管を
空気流れの下流側に設置し、温度が低い空気と対向して
流れているので、熱交換性能をより向上させることがで
きる。
【0036】なお、図7では過冷却熱交換器となる補助
熱交換器14の冷媒流路が一系統で、凝縮器入口となる
高温ガス冷媒での冷媒流路が二系統の場合を示したが、
流路数は冷房運転も含めた冷媒熱伝達率と冷媒圧力損失
を鑑み、熱交換性能に与える効果が最大となるよう最適
値に設定されるべきであり、主として伝熱管径に応じて
流路数は設定される。
【0037】また本実施例では、通過風速が一番大きい
前面上段斜め部分1熱交換器の空気流れ9a上流側に補
助熱交換器14を配置したが、通風抵抗は増加し風量が
低下する恐れがあるので、補助熱交換器14は通風抵抗
が小さい物にする必要がある。すなわち、伝熱フィンの
フィンピッチを拡大したり、伝熱フィン幅を小さくした
り、あるいは室内熱交換器に伝熱性能を向上させるため
に設けている伝熱フィン切り起こしを行わない仕様にし
たり、室内熱交換器より伝熱管径を細くしたりしてもよ
い。
【0038】また、本発明の第2の実施形態による他の
実施例となる空気調和機を図8に示す。図8は室内ユニ
ットの断面図で、記号は図7と同様であり、冷媒回路も
図2と同様である。図8における再熱器となる第1室内
熱交換器25は、第2流量制御弁の冷媒流れ上流側とな
る前面上段斜め部分1と前面正面部分2に配置されてい
たが、図8においては、これを再熱器として一体化し、
前面斜め部分2に一体配置し、その空気流れ上流側に補
助熱交換器14を設置したことを特徴とする。蒸発器と
なる第2室内熱交換器27は、図7と同様に第2流量制
御弁の冷媒流れ下流側となる背面部分3と前面下段部分
4に配置されている。従って再熱器となる熱交換器を一
体化したことにより、図7より低コスト化を図ることが
できる。また、室内熱交換器を円弧状に配置したり、図
7よりさらに多数に分割した多段曲げ構造とし、再熱器
と蒸発器の間を熱的に遮断する、例えば伝熱管11の段
間の伝熱フィン28に切り込みを入れフィンでの熱伝導
を防止する等の工夫をすれば、本発明の目的は達成され
る。
【0039】本発明の第2の実施形態によるさらに他の
実施例となる空気調和機を図9に示す。図9は室内ユニ
ットの断面図で、記号は図8と同様であり、冷媒回路も
図2と同様である。図9においては、補助熱交換器14
を付加し再熱器となる第1室内熱交換器25の熱交換器
容量と蒸発器となる第2室内熱交換器27の熱交換器容
量が異なる例、すなわち前面下段部分4は2列3段、前
面正面部分2は2列4段、前面上段斜め部分1は2列5
段、背面部分3は2列4段、のプレートフィンチューブ
熱交換器で構成した。図9に示すような構成とすること
により、想定される室内の潜熱顕熱負荷に応じて、再熱
器熱交換量と蒸発熱交換量の比を変更しても、冷房再熱
除湿運転時には、室温の低下を防ぎながら除湿を行うこ
とができる。また、パスパターン可変アクチュエータの
導入などの冷媒流路の構成の工夫により、室内の潜熱顕
熱負荷の変動に応じて、再熱器熱交換量と蒸発熱交換量
の比を変更してもよい。
【0040】以上、第1、2の実施形態に述べた室内ユ
ニット18においては、室内熱交換器全てを、再熱器ま
たは蒸発器として用いる例を示したが、冷媒流路の構成
により多分割構造の一部の熱交換器のみを使用して、再
熱器または蒸発器として作用させても室温低下がない除
湿した空気を吹き出すことができる。しかし能力制御範
囲が狭くなるという欠点が存在し、適切ではない。
【0041】なお以上、第1、2の実施形態に述べた空
調機に用いる冷媒としてR410AもしくはR32もし
くはR290を使用した場合の特徴について説明する。
従来空気調和機に用いられていたR22冷媒に対して、
R410AやR32やR290冷媒はオゾン破壊係数が
0であり、とくにR32やR290は地球温暖化係数も
R22やR410Aより小さく、地球環境に優しい冷媒
という特徴がある。加えて、R410AやR32やR2
90はR22と比較して冷媒圧力損失が小さいという特
性を持つ。R410A、R290はR22と比較して冷
媒圧力損失が70%、R32はR22と比較して冷媒圧
力損失が50%となる。従って、R410AやR32や
R290では蒸発器入口温度と出口温度の温度勾配が小
さくなり、蒸発器温度が均一化されるという特性を持
つ。従って蒸発器を出て冷却除湿された空気には温度ム
ラがなく、加熱された空気と非常によく混合することに
なり、温度低下がなく除湿された空気が、温度ムラがな
く吹き出されるため、非常に快適な室内環境を作ること
ができるという、本実施例の目的により合致した冷媒で
あると言える。
【0042】また第2の実施形態にて、補助熱交換器1
4を設置し、冷媒流路を一系統で構成した例を示した
が、R410AやR32やR290はR22と比較して
冷媒圧力損失が小さいという特性を持つため、冷媒流速
向上による冷媒管内熱伝達率向上効果が大きく、各種運
転モードにおいても熱交換能力の向上を図ることができ
る。通常図1、5、6または7のように蒸発器を前面下
部と背面のように分散させたり、補助熱交換器を設ける
等、複雑な構成にすると配管引き回しのために熱ロスが
発生するが、上記R410AやR32やR290のよう
に冷媒圧力損失が小さい冷媒を用いれば、熱ロスの少な
い状態で快適な空調環境を提供することが可能になる。
【0043】また冷媒としては、HFC系(R116、
R125、R134a、R14、R143a、R152
a、R227ea、R23、R236ea、R236f
a、R245ca、R245fa、R32、R41、R
C318などや、これら冷媒の数種の混合冷媒R407
A、R407B、R407C、R407D、R407
E、R410B、R404A、R507A、R508
A、R508Bなど)、HC系(ブタン、イソブタン、
エタン、プロパン、プロピレンなどや、これら冷媒の数
種の混合冷媒)、自然冷媒(空気、炭酸ガス、アンモニ
アなどや、これら冷媒の数種の混合冷媒)、またこれら
HFC系、HC系、自然冷媒などの数種の混合冷媒な
ど、どんな冷媒を用いてもオゾン破壊係数が0であり、
第1、2の実施形態に述べた再熱除湿運転時の効果は発
揮される。
【0044】実施の形態3.本発明の第3の実施形態に
よる空気調和機の室内ユニットの断面図を図10に示
す。記号は図1と同じであり、またこの空気調和機の冷
媒回路は図2と同様である。図10の室内熱交換器は、
例えばプレートフィンチューブ型熱交換器で多段曲げ構
造となっており、前面から背面にかけて送風機5を囲む
ように設置され、室内ユニットに第2流量制御弁10を
備えている。図10に示す室内熱交換器は、伝熱管が2
列に配置された4段曲げ構造の例である。冷媒はR41
0AもしくはR32を使用する。図10において、室内
熱交換器のパスパターンと冷媒流れ方向は冷房再熱除湿
運転時の場合を示す。この時再熱器となる第1室内熱交
換器25は、前面正面部分2、前面上段斜め部分1、蒸
発器となる第2室内熱交換器27は背面部分3と前面下
段部分4である。以上の、図10の室内ユニット18の
動作、および図2の冷媒回路において冷房再熱除湿運転
時の動作を以下に説明する。
【0045】第3の実施形態においても、第1の実施形
態と同様に、図2において、通常冷房運転時は第2流量
制御弁10を全開とし、第1流量制御弁24で減圧する
冷凍サイクルとなる。一方、冷房再熱除湿運転時は、第
1流量制御弁24を全開とし、第2流量制御弁10を主
たる減圧装置として使用する冷凍サイクルとなる。この
時の冷凍サイクルにおける、圧力−エンタルピ線図も第
1の実施形態と同様の図3となる。また暖房除湿運転で
の冷凍サイクルは、第1の実施形態と同様になる。
【0046】図10における冷房再熱除湿運転時の冷媒
および空気の流れ方について、以下に説明する。15の
方向から室内熱交換器に流入した冷媒は、再熱器となる
前面上段斜め部分1熱交換器に流入した後分岐され、前
面正面部分2熱交換器の後列側伝熱管と、背面部分3熱
交換器の後列側伝熱管に流入し、再熱器として動作す
る。この後冷媒は合流して第2流量制御弁10に流入し
て減圧され、蒸発器として作用する前面正面部分2熱交
換器の前列側伝熱管と、背面部分3熱交換器の前列側伝
熱管に流入して、前面下段部分4熱交換器に流入後、1
6より室内熱交換器から流出していく。また空気流れ
は、それぞれ9a、9b、9c、9dの方向より、前面
上段斜め部分1、前面正面部分2、背面部分3、前面下
段部分4の各熱交換器を通過して熱交換し、送風機5を
通過して、吹出口29より19の方向に流出する。この
時9b、9cを通過する空気は、前面正面部分2熱交換
器の前列側伝熱管と背面部分3熱交換器の前列側伝熱管
により冷却除湿された後、前面正面部分2熱交換器の後
列側伝熱管と背面部分3熱交換器の後列側伝熱管により
加熱されるので、冷却除湿された空気と加熱された空気
が非常によく混合して吸込空気と比較して温度低下がな
く除湿された空気となり、しかも空気に温度ムラがなく
吹き出されるため、非常に快適な室内環境を作ることが
できる。また、前面正面部分2熱交換器と背面部分3熱
交換器に加えて、前面上段斜め部分1熱交換器を再熱器
とし、前面下段部分4熱交換器を蒸発器として作用させ
るため、熱交換器容量として十分な量を確保しており、
冷房再熱除湿運転時も十分な空調能力を発揮することが
できる。
【0047】また、本実施例に冷媒としてR410Aも
しくはR32もしくはR290を使用した場合の特徴に
ついて説明する。従来空気調和機に用いられていたR2
2冷媒に対して、R410AやR32やR290冷媒は
オゾン破壊係数が0であり、とくにR32やR290は
地球温暖化係数もR22やR410Aより小さく、地球
環境に優しい冷媒という特徴がある。加えて、R410
AやR32やR290はR22と比較して冷媒圧力損失
が小さいという特性を持つ。R410A、R290はR
22と比較して冷媒圧力損失が70%、R32はR22
と比較して冷媒圧力損失が50%となる。従って、R4
10AやR32やR290では蒸発器入口温度と出口温
度の温度勾配が小さくなり、蒸発器温度が均一化される
という特性を持つ。従って蒸発器を出て冷却除湿された
空気には温度ムラがなく、加熱された空気と非常によく
混合することになり、温度低下がなく除湿された空気
が、温度ムラがなく吹き出されるため、非常に快適な室
内環境を作ることができるという、本実施例の目的によ
り合致した冷媒であると言える。また冷媒としては、H
FC系(R116、R125、R134a、R14、R
143a、R152a、R227ea、R23、R23
6ea、R236fa、R245ca、R245fa、
R32、R41、RC318などや、これら冷媒の数種
の混合冷媒R407A、R407B、R407C、R4
07D、R407E、R410B、R404A、R50
7A、R508A、R508Bなど)、HC系(ブタ
ン、イソブタン、エタン、プロパン、プロピレンなど
や、これら冷媒の数種の混合冷媒)、自然冷媒(空気、
炭酸ガス、アンモニアなどや、これら冷媒の数種の混合
冷媒)、またこれらHFC系、HC系、自然冷媒などの
数種の混合冷媒など、どんな冷媒を用いてもオゾン破壊
係数が0であり、その効果は発揮される。
【0048】第3の実施形態の別実施例による空気調和
機の室内ユニットの断面図を図11に示す。記号は図1
0と同じであり、またこの空気調和機の冷媒回路は図2
と同様である。図10との相違点は、前面正面部分2熱
交換器の前列側伝熱管と後列側伝熱管の間、また背面部
分3熱交換器の前列側伝熱管と後列側伝熱管の間に、こ
れら伝熱管を熱的に遮断する切り込み20を入れたこと
にある。この遮断する切り込みの作用について、以下説
明する。
【0049】図11において、冷房再熱除湿運転時は、
実施の形態3と同じく、15の方向から室内熱交換器に
冷媒が流入し、再熱器となる前面上段斜め部分1熱交換
器に流入した後分岐され、前面正面部分2熱交換器の後
列側伝熱管と、背面部分3熱交換器の後列側伝熱管に流
入し、再熱器として動作する。この後冷媒は合流して第
2流量制御弁10に流入して減圧され、蒸発器として作
用する前面正面部分2熱交換器の前列側伝熱管と、背面
部分3熱交換器の前列側伝熱管に流入して、前面下段部
分4熱交換器に流入後、16より室内熱交換器から冷媒
が流出していく。この時温度が高い冷媒が流れる伝熱管
11aから伝熱フィン28を熱伝導して、温度が低い冷
媒が流れる伝熱管11bに伝わる熱量が存在し、伝熱管
11a、11b間で熱交換してしまい、空気へ熱伝達す
る熱量が低下する恐れがある。このため本実施例では、
伝熱フィン28に熱伝導を遮断する切り込み20を入れ
ることにより、伝熱管どうしで熱交換してしまう空調に
寄与しない熱量を減らすことができる特徴がある。
【0050】第3の実施形態における、さらに別の実施
例による空気調和機の室内ユニットの断面図を図12に
示す。記号は図11と同じであり、またこの空気調和機
の冷媒回路は図2と同様である。図11との相違点は、
本発明の第2の実施形態に示した補助熱交換器14を付
加したことにある。これにより、図10や図11の第3
の実施形態における効果に加えて、本発明の第2の実施
形態で述べた効果を合わせて発揮することができる。
【0051】なお、第3の実施形態の図10、11、1
2においては、室内熱交換器の伝熱管が2列一体の例を
示したが、2列以上の多列の場合でも前列側に蒸発器伝
熱管、後列側に再熱器伝熱管を配置した冷媒流路とすれ
ば、同様の効果が得られる。また、室内熱交換器を1列
ごとの構造とし、1列熱交換器を2つ以上組み合わせて
多列とした熱交換器についても同様の効果が得られる。
またこの時各列は熱的に遮断されているので、図11に
示したものと同様の効果が得られる。また、室内熱交換
器を円弧状に配置したり、図10、11、12よりさら
に多数に分割した多段曲げ構造とし、再熱器と蒸発器の
間を熱的に遮断する、例えば伝熱管11の段間の伝熱フ
ィン28に切り込みを入れフィンでの熱伝導を防止する
等の工夫をしても、本発明の目的は達成される。
【0052】以上、本発明の第1から3の実施形態によ
る再熱器となる第1室内熱交換器25の熱交換器容量と
蒸発器となる第2室内熱交換器27の熱交換器容量につ
いて述べる。図1では、再熱器となる第1室内熱交換器
25の熱交換器容量と蒸発器となる第2室内熱交換器2
7の熱交換器容量が等しい例、すなわち前面下段部分
4、前面正面部分2、前面上段斜め部分1、背面部分
3、とも2列4段のプレートフィンチューブ熱交換器で
構成する例を示したが、図9に、再熱器となる第1室内
熱交換器25の熱交換器容量と蒸発器となる第2室内熱
交換器27の熱交換器容量が異なる例、すなわち前面下
段部分4は2列3段、前面正面部分2は2列4段、前面
上段斜め部分1は2列5段、背面部分3は2列4段、の
プレートフィンチューブ熱交換器で構成する例を示す。
室温の低下を防ぎながら除湿を行うためには、室内空気
条件、例えば顕熱負荷が小さい場合等には、再熱器とな
る第1室内熱交換器25の熱交換器容量を蒸発器となる
第2室内熱交換器27の熱交換器容量以上とし、冷却能
力とほぼ等しい加熱能力を確保する必要がある。しかし
第2室内熱交換器27の熱交換器容量が小さすぎると冷
却除湿量が小さくなってしまい、冷房再熱除湿運転時に
おける室内での最大潜熱能力制御範囲が狭くなる。この
ため、室温の低下を防ぎながら除湿を行うための広範囲
な潜熱顕熱熱交換能力制御範囲を確保するためには、適
切な第1室内熱交換器25の熱交換器容量と第2室内熱
交換器27の熱交換器容量の比が存在し、室内熱交換器
全体容量に対して再熱器となる第1室内熱交換器25の
熱交換器容量を、60%〜65%とすればよい。この時
例えば、室内環境がJISで定められた標準的冷房空調
条件、室内乾球温度27℃、室内湿球温度19℃の時、
吹出し空気19の温度が27℃より低下することなく除
湿できる、広範囲な潜熱顕熱熱交換能力制御範囲を確保
することができる。
【0053】以上、本発明の第1から3の実施形態によ
る再熱器となる第1室内熱交換器25の熱交換器と蒸発
器となる第2室内熱交換器27の熱交換器の伝熱管形状
は円管で例えば外径10mm以下であるが、円管と断面
積が同等である楕円伝熱管や扁平伝熱管であってもその
効果は達成される。また、例えば再熱器では伝熱フィン
28に多くの切り起こしを設け空気との伝熱促進を図
り、蒸発器では切り起こしの数を少なくして露だれ性を
向上させるというように、再熱器となる第1室内熱交換
器25の熱交換器と蒸発器となる第2室内熱交換器27
とで伝熱フィン28の切り起こし形状やフィンピッチを
変えてもよい。また、多段曲げ熱交換器の各部分におい
ても、伝熱フィン28の切り起こし形状やフィンピッチ
を変えてもよい。また1列目熱交換器と2列目熱交換器
とで伝熱フィン28の切り起こし形状やフィンピッチを
変えてもよい。加えて多段曲げ熱交換器の各部分におい
て、列数を変更してもよい。例えば背面熱交換器3を1
列熱交換器として構成してコスト低減を図ってもよい。
【0054】また以上の本発明の第1から3の実施形態
において、冷房再熱除湿運転時に蒸発器となる第2室内
熱交換器27の熱交換器の冷媒流路について説明する。
図1には、第2流量制御弁10を出た後の冷媒が分岐管
30により2分配され、同数の伝熱管11で構成された
背面部分3熱交換器と前面下部4熱交換器に流れる例を
示しており、管内の冷媒流動抵抗が同一となり冷媒流量
の不均一さが生じず、均一な熱交換量を確保でき蒸発器
としての性能を十分に発揮することができる。また、分
岐管30が2分岐以上でも伝熱管本数を揃える等の方法
により、管内冷媒流動抵抗が同一となるようにしてやれ
ばよい。一方、図6には、第2流量制御弁10を出た後
の冷媒が分岐管30により2分配され、異なる本数の伝
熱管11で構成された背面部分3熱交換器と前面下部4
熱交換器に流れる例を示す。この時冷媒流路長さが異な
るため、各流路の管内冷媒流動抵抗が厳密には異なり冷
媒流量の不均一さが生じる可能性があるが、冷房再熱除
湿運転時の冷媒流量は、各流路の管内冷媒流動抵抗に差
が生じるほど多くないため、冷媒流量の不均一さは現実
には生じない。また吸込空気流れ9に分布がある場合
は、空気側の熱負荷により冷媒流量バランスが決定され
るので、冷媒流路長さが冷媒流量バランスに影響を与え
ることはない。なお、第2流量制御弁10を出た後の分
岐管30入口は気液二相流となるため、分岐管30で不
均一分配を起こしやすい。従ってこの分岐管での冷媒流
れ方向を垂直方向、好ましくは垂直上昇方向にするなど
の工夫により、気液二相冷媒の均一分配を実現する必要
があり、このような対策をとることにより、均一な熱交
換量を確保でき蒸発器としての性能を十分に発揮するこ
とが可能となる。
【0055】実施の形態4.本発明の第4の実施形態に
よる空気調和機について説明する。室内ユニットの構造
は例えば図1であり、冷媒回路は図2で、冷媒として例
えばR410Aを用いている。この時室内ユニット18
に配置される第2流量制御弁10に、図13に示した構
造の流量制御弁を用いたことを特徴とする。以下、この
流量制御弁の構造、動作について説明する。
【0056】図13において、第2流量制御弁10にお
ける31が第1流路で第1室内熱交換器25に接続さ
れ、32が第2流路で第2室内熱交換器27に接続され
ている。33は冷媒流路が開口する主弁座、34は第2
流量制御弁10本体の内面に沿って上下に摺動する主弁
体で、これら主弁座33と主弁体34で絞り部を構成し
ている。35は主弁体34を駆動する電磁コイルで、制
御部(図示無し)からの指令に基づいて、電磁コイル3
5を通電遮電し、主弁体34を開閉する。主弁体34は
冷媒流れ方向に連通する多孔質透過材により形成され、
具体的には金属粉やセラミック粉、発砲金属および発砲
樹脂などを型に入れて加圧成形し、溶融点以下の温度で
焼き固めた物で構成されている。電磁コイル35に通電
すると、主弁体34は上昇し、主弁座33から離れ、第
1流路31と第2流路32が流動抵抗なく冷媒が流動す
る。また再び電磁コイル35に通電すると、主弁体34
は下降し、主弁座33と密着し、主弁体34を構成する
多孔質透過材を介して、第1流路31と第2流路32が
連通する。
【0057】次に、本実施例に示した流量制御弁を用い
た空気調和機の動作について説明する。通常冷房運転時
は図2の実線の矢印に示す方向に、通常暖房運転時は図
2の点線の矢印に示す方向に、冷媒が流れる。この時、
第1流量制御弁24により、冷凍サイクルの流量が調整
され、第2流量制御弁10は図13(a)に示すよう
に、主弁体34は上昇して主弁座33から離れ、第1流
路31と第2流路32が連通し、流動抵抗なく冷媒が流
動する。従って、冷媒圧力損失増加による能力の低下や
効率の低下がなく、空気調和機を動作させることができ
る。
【0058】一方冷房再熱除湿運転時は、本発明におけ
る第1の実施の形態と同じく、第1流量制御弁24の開
度を開き気味とし、第2流量制御弁10を主たる減圧装
置として使用する冷凍サイクルとなる。この冷房再熱除
湿運転時の冷凍サイクルにおける、圧力−エンタルピ線
図も本発明における第1の実施の形態と同じく図3とな
る。すなわち、第2流量制御弁10は図13(b)に示
すように、主弁体34が下降して主弁座33と密着し、
主弁体34を構成する多孔質透過材を介して第1流路3
1と第2流路32が連通し、多孔質透過材が流動抵抗体
として作用する。
【0059】このとき、第2流量制御弁10の流動抵抗
体として多孔質透過材を用いているので、第2流量制御
弁10を気液二相冷媒もしくは液冷媒が通過する際の冷
媒流動音を大幅に低減することができる。例えば図25
に示す特開平10−89803に用いられている従来の
第2流量制御弁10は、図26に示すように主弁座33
と主弁体34の隙間のオリィフィスを流動抵抗体として
作用させているので、気液二相流が通過する際に非常に
大きな冷媒流動音が発生する。特に図3に示すように、
第2流量制御弁10の入口がD点のように冷媒乾き度が
小さく気液二相冷媒の流動様式がスラグ流となる場合
に、大きな冷媒流動音になることが知られている。この
冷媒流動音の発生原因としては、流れ方向に対して蒸気
冷媒が断続的に流れ、オリィフィス部をそのオリィフィ
ス径より大きな蒸気スラグもしくは蒸気気泡が通過する
際に、蒸気スラグもしくは蒸気気泡が崩壊することによ
り振動が発生し、図26における主弁座33等を伝搬し
て音が発生したり、オリィフィス部を速度が異なる蒸気
冷媒と液冷媒が交互に通過するため、それに伴って圧力
変動が生じ、主弁座33等を伝搬して音が発生するため
である。
【0060】これに対して、図13(b)に示した本実
施例における第2流量制御弁10では、気液二相冷媒や
液冷媒は多孔質透過材で構成されている主弁体34の微
細で無数の通気孔を通過し減圧される。そのため、蒸気
スラグや蒸気泡が崩壊することは無い。また、蒸気冷媒
と液冷媒が同時に絞り部を通過するため非常によく混合
し冷媒の速度変動が生じず、圧力も変動しない。図26
に示した従来の第2流量制御弁10では流路が1ヶ所で
あるが、多孔質透過材では内部の流路が複雑に構成さ
れ、この小孔が流動抵抗体となり、この内部で圧力が低
下する。多孔質透過材はその内部において流速変動は圧
力変動として繰り返され一部熱エネルギに変換しながら
圧力変動を一定にする効果がある。これを一般に吸音効
果と言い、音を消すメカニズムと考えられる。また、多
孔質透過材内部で冷媒の流速が十分に減速され、一定と
なるため、多孔質透過材出口部で流れに渦が発生するこ
とも無く噴流騒音も小さくなる効果がある。このため第
2流量制御弁10から発生する冷媒流動音を大幅に低減
することができる。上述した実施の形態1〜3の構成で
は、蒸発器が背面部分3と前面下段部分4とに配置され
るため、従来のような第2流量制御弁を用いると絞り部
を通過した冷媒の吹出し音が背面部分3と前面下段部分
4とに伝播し、延いては空気調和機室内ユニット18の
前面側吸込口(9a、9b、9dの吸込口)と上面側吸
込口(9aの一部と9cの吸込口)の両方から騒音を発
生する。一般に用いられる壁掛け式空気調和機では特に
上面側吸込口からの騒音が直上の天井面で反射され、室
内へ伝わり易く、さらには前面側吸込口からの騒音と共
鳴するなどの心配もある。本実施の形態のように第2流
量制御弁に多孔質透過材の弁を用いれば、吹出し騒音を
低減できるので、第2流量制御弁を原因とする蒸発器か
らの騒音の発生を低減できる。
【0061】また本実施例では冷媒としてR410Aを
用いる例を示したが、従来冷媒R22と比較してR41
0Aは動作圧力が高くなる(図3に示す点D、Eの高
さ)ため、第2流量制御弁10での流動抵抗を従来冷媒
R22より大きくし、第2流量制御弁10での減圧量を
従来冷媒R22より大きくする必要がある。このため、
例えば図25に示す特開平10−89803に用いられ
ている従来の第2流量制御弁10では、主弁座33と主
弁体34の隙間のオリィフィスをさらに小さくして流動
抵抗を大きくする必要があり、R410Aを用いた場合
従来冷媒R22より必然的に気液二相流が通過する際に
非常に大きな冷媒流動音が発生してしまう。従って、本
実施例に示した多孔質透過材を用いた第2流量制御弁1
0をR410A冷媒空気調和機に適用することにより、
冷媒流動音を大幅に低減する効果をより一層発揮するこ
とができる。なお、本実施例に示した多孔質透過材を用
いた第2流量制御弁10を従来冷媒R22空気調和機に
適用したとしても、その効果は十分発揮される。加え
て、従来冷媒R22と比較して動作圧力が高いが、地球
温暖化係数がR22やR410Aより小さく地球環境に
優しいR32冷媒を本実施例に示した空気調和機に適用
したとしても、その効果は十分発揮される。また、地球
温暖化係数がR22やR410Aより極端に小さく地球
環境に優しいR290冷媒を本実施例に示した空気調和
機に適用したとしても、その効果は十分得られる。また
冷媒としては、HFC系(R116、R125、R13
4a、R14、R143a、R152a、R227e
a、R23、R236ea、R236fa、R245c
a、R245fa、R32、R41、RC318など
や、これら冷媒の数種の混合冷媒R407A、R407
B、R407C、R407D、R407E、R410
B、R404A、R507A、R508A、R508B
など)、HC系(ブタン、イソブタン、エタン、プロパ
ン、プロピレンなどや、これら冷媒の数種の混合冷
媒)、自然冷媒(空気、炭酸ガス、アンモニアなどや、
これら冷媒の数種の混合冷媒)、またこれらHCFC系
やHFC系、HC系、自然冷媒などの数種の混合冷媒な
ど、どんな冷媒を用いてもその効果は発揮される。
【0062】なお、冷房再熱除湿運転時の第2流量制御
弁10の流量特性(冷媒流量と冷媒圧力損失の関係)
は、主弁体34に用いる多孔質透過材の大きさや冷媒が
通過する流路長さおよび多孔質透過材の空隙率(単位体
積あたりの隙間容積)を調整することによって、調整す
ることができる。すなわちある冷媒流量を小さな圧力損
失で流す場合は、多孔質透過材の孔径を大きくしたり
(例えば、多孔質透過材の素子を大きくするなど)、流
路長さを短くしたり(弁本体を短くするなど)、空隙率
が大きい多孔質透過材を用いれば良い。また、逆にある
冷媒流量を大きな圧力損失で流す場合は多孔質透過材の
孔径を小さくしたり(例えば、多孔質透過材の素子を小
さくするなど)、流路長さを長くしたり(弁本体を長く
するなど)、空隙率が小さい多孔質透過材を用いれば良
い。このような主弁体34に用いる多孔質透過材の孔径
や弁本体の形状は、空気調和機設計時に最適に設計され
る。
【0063】これにより、従来空気調和機で必要であっ
た、第2流量制御弁10の回りに遮音材や制振材を周囲
に巻きつけるなどの対策も不要でコスト低減となり、さ
らにこれら他材質が不要となるため、空気調和機のリサ
イクル性も向上する。
【0064】なお、以上冷房再熱除湿運転時の動作につ
いて述べたが、冷媒流れ方向が逆となる暖房除湿運転時
(図4に示した冷凍サイクル運転状態)においても、同
様の効果が得られる。
【0065】また、上述した多孔質透過材を用いた流量
制御弁は、第1流量制御弁24に用いても、冷媒流動音
を低減するなどの同様の効果が得られる。また上述した
気液二相冷媒に起因する冷媒流動音の発生に対しては、
空気調和機に限定されることなく、冷蔵庫などを含めた
冷熱空調機器の冷凍サイクル一般についての課題であ
り、本実施の形態に示した流量制御弁は、このような冷
凍サイクル一般に広く適用することで、冷媒流動音を低
減するなどの同様の効果が得られる。
【0066】実施の形態5.本発明の第5の実施形態に
よる空気調和機について説明する。図15は、本発明の
冷媒回路で、図2と同一の部位には、同一の番号を付け
ている。室内ユニット18の構造は例えば図1であり、
冷媒として例えばR410Aを用いている。この時室内
ユニット18に配置される第1室内熱交換器25と第2
室内熱交換器27の間の配管に、多孔質透過材を用いた
絞り装置36を設け、これと並列に絞り装置36をバイ
パスする冷媒流路上に電磁開閉弁37を設けている。こ
の絞り装置36の構造の一例を図14に示す。絞り装置
36本体は円筒状の容器で構成され、多孔質透過材の一
例である燒結金属38がオリィフィス39を挟み込む構
造としている。多孔質透過材の他の例としては実施の形
態4にも述べたように、金属粉やセラミック粉、発砲金
属および発砲樹脂などを型に入れて加圧成形し、溶融点
以下の温度で焼き固めた物であればよい。そして燒結金
属38の両端は、バネ40と突起41で固定されてい
る。以下、この絞り装置36と電磁開閉弁37の動作に
ついて説明する。
【0067】この実施の形態において、通常冷房運転時
と通常暖房運転時は、電磁開閉弁37を開状態とし、冷
媒流路を構成する。この時、絞り装置36の流動抵抗に
対して電磁開閉弁37の流動抵抗が小さいので、冷媒は
絞り装置36をバイパスして電磁開閉弁37を流れる。
従って、冷媒圧力損失増加による能力の低下や効率の低
下がなく、空気調和機を動作させることができる。一
方、冷房再熱除湿運転時の冷凍サイクル運転状態は図3
と同様であり、電磁開閉弁37を閉状態とし、冷媒は絞
り装置36を通って減圧される。この時、図14におけ
る実線の矢印方向に流入した気液二相冷媒は燒結金属3
8を通過する。この時、燒結金属38は実施の形態4に
おける図13(b)の主弁体34に用いた多孔質透過材
と同様の作用を示し、冷媒流動音の発生を防止すること
ができる。
【0068】なお、図14においては、燒結金属38が
オリィフィス39を挟み込む構造としたが、オリィフィ
ス39は、燒結金属38のみでは流動抵抗が小さく、所
定の減圧作用が得られ場合に併用すればよい物であり、
多孔質透過材の大きさや冷媒が通過する流路長さおよび
多孔質透過材の空隙率(単位体積あたりの隙間容積)を
調整することによって、流動抵抗を調整することができ
れば、燒結金属38単独で流動抵抗として用いても良
い。また、オリィフィス39を併用する場合、燒結金属
38はオリィフィス39の冷媒流れ上流側38a、もし
くは冷媒流れ下流側38bのみの配置としても、通過す
る気液二相流は非常によく混合されるので、冷媒流動音
の発生を防止することができる。なお、暖房除湿運転時
は、図14における点線の矢印方向に冷媒が流入する
が、この時も冷房再熱除湿時と同様の冷媒流動音低減効
果を得ることができる。また、絞り装置36は、燒結金
属38がオリィフィス39を挟み込む簡単な構造として
おり、実施の形態4における図13のように主弁体34
に用いた多孔質透過材を用いた流量制御弁より非常に安
価となり、加えて電磁開閉弁37は従来から用いられて
いる二方弁を流用できるので、絞り装置36と電磁開閉
弁37を併用しても、実施の形態4における図13の流
量制御弁10より、安価にすることができる。
【0069】以上に述べた効果は、R410A冷媒を用
いた場合、特にその効果を発揮するが、従来冷媒R22
や、HFC系(R116、R125、R134a、R1
4、R143a、R152a、R227ea、R23、
R236ea、R236fa、R245ca、R245
fa、R32、R41、RC318などや、これら冷媒
の数種の混合冷媒R407A、R407B、R407
C、R407D、R407E、R410B、R404
A、R507A、R508A、R508Bなど)、HC
系(ブタン、イソブタン、エタン、プロパン、プロピレ
ンなどや、これら冷媒の数種の混合冷媒)、自然冷媒
(空気、炭酸ガス、アンモニアなどや、これら冷媒の数
種の混合冷媒)、またこれらHCFC系やHFC系、H
C系、自然冷媒などの数種の混合冷媒など、どんな冷媒
を用いてもその効果は発揮される。
【0070】本発明の第5の実施形態における絞り装置
36の他の構造例を、図16、図17に示す。図16に
おける燒結金属38は、内部の一端が閉じられ、多端が
開放された円筒状形状を形成し、オリィフィス39とバ
ネ40と突起41で固定されている。またオリィフィス
39は円周部が部分的に切り欠れた円盤状となってお
り、矢印の方向から流入した冷媒が円筒状の燒結金属3
8内部に流入して減圧され、一部は円筒状外面の周囲か
らしみ出しオリィフィス39の円周部の切り欠きから、
一部は円筒状外面の底面からしみ出しオリィフィス39
の中心から、流出して減圧される構造である。
【0071】一方図17は、図16と同様な形状の燒結
金属38が、オリィフィス39とバネ40と突起41で
固定されている。矢印の方向から流入した冷媒が、一部
はオリィフィス39の円周部の切り欠きから、一部はオ
リィフィス39の中心から流入して減圧され、燒結金属
38の円筒状底面または円筒状外面の周囲から流入して
減圧される構造である。図16、図17のいずれの場合
においても、絞り装置36では、絞り部を燒結金属38
で構成していることにより、冷媒流動音を大幅に低減す
ることができる。
【0072】なお、実施の形態4、5においては、多孔
質透過材は円盤または円筒形状の例について説明した
が、これに限ることなく直方体など、どのような形状で
構成してもよく、冷媒が多孔質透過材を通過する際、所
定の減圧作用が得られればよい。
【0073】実施の形態6.本発明の第6の実施形態に
よる空気調和機について説明する。図18は、本発明の
冷媒回路で、冷媒はR410Aを用いており、図2と同
一の部位には、同一の番号を付けている。室内ユニット
の構造は例えば図1である。この時室外ユニットに配置
される室外熱交換器23と第1流量制御弁24をバイパ
スする冷媒回路51を設け、この冷媒回路上に流量制御
弁52を設けている。以下、このバイパスする冷媒回路
51と流量制御弁52の動作について説明する。
【0074】この実施の形態において、通常冷房運転時
と通常暖房運転時は、流量制御弁52を閉状態として、
通常の冷媒流路を構成する。また冷房再熱除湿運転時
に、流量制御弁52を閉状態とした時の冷凍サイクル運
転状態は図3と同様である。一方、冷房再熱除湿運転時
に流量制御弁52を開状態とした時の冷凍サイクル運転
状態を図19に示す。この時、冷媒は室外熱交換器23
を流れずに流動抵抗がほとんど無い冷媒回路51を流れ
るので、室外熱交換器23で凝縮せずに、過熱ガス状態
で再熱器となる第1室内熱交換器25(C点)に流入
し、凝縮熱は全て室内空気を加熱する。この後、第2流
量制御弁に流入(D点)して減圧され(E点)、第2室
内熱交換器27にて蒸発し、室内空気を冷却除湿する。
従って、流量制御弁52を閉状態としたときよりも、よ
り多くの再熱熱交換量を得ることができ、室温の低下を
防ぎながら除湿を行う再熱除湿運転の能力制御範囲を拡
大することができる。また、暖房再熱運転除湿時にも、
流量制御弁52を開状態とすることにより冷媒は冷媒回
路51を流れるので、室外熱交換器23で冷媒は蒸発せ
ずに、第1室内熱交換器25にて全て蒸発し、流量制御
弁52を閉状態としたときよりも、より多くの蒸発熱交
換量を得ることができるので、除湿量を増加させること
ができ、再熱除湿運転の能力制御範囲を拡大することが
できる。従来図25のもの等では、蒸発器を通過した空
気と再熱器を通過した空気との混合があまりよくなく、
いたずらに再熱除湿能力を上げても露発生の原因となっ
たりしていたが、実施の形態1〜3に示すような空気の
混合状態のよいものとすれば、このような顕熱能力の増
大を図って、再熱除湿能力を向上させることが可能にな
る。なお、以上に述べた効果は、R410A冷媒を用い
た場合のみならず、従来冷媒R22や、HFC系(R1
16、R125、R134a、R14、R143a、R
152a、R227ea、R23、R236ea、R2
36fa、R245ca、R245fa、R32、R4
1、RC318などや、これら冷媒の数種の混合冷媒R
407A、R407B、R407C、R407D、R4
07E、R410B、R404A、R507A、R50
8A、R508Bなど)、HC系(ブタン、イソブタ
ン、エタン、プロパン、プロピレンなどや、これら冷媒
の数種の混合冷媒)、自然冷媒(空気、炭酸ガス、アン
モニアなどや、これら冷媒の数種の混合冷媒)、またこ
れらHCFC系やHFC系、HC系、自然冷媒などの数
種の混合冷媒など、どんな冷媒を用いてもその効果は発
揮される。
【0075】実施の形態7.本発明の第7の実施形態に
よる空気調和機について説明する。図20は、本発明の
冷媒回路で、冷媒はR410Aを用いており、図2と同
一の部位には、同一の番号を付けている。室内ユニット
18の構造は例えば図1である。この時第1室内熱交換
器25と第2流量制御弁10の間の配管と、第2室内熱
交換器27と四方弁22の間の配管とを熱交換する熱交
換器53を設け、第2流量制御弁10をバイパスする冷
媒回路に電磁開閉弁54を設けている。以下、この熱交
換器53と電磁開閉弁54の動作について説明する。
【0076】この実施の形態において、通常冷房運転時
と通常暖房運転時は、流量制御弁54を開状態として、
通常の冷媒流路を構成する。冷房再熱除湿運転時に、流
量制御弁54を閉状態とした上で、第1流量制御弁24
の開度を開き気味とし、第2流量制御弁10を主たる減
圧装置として使用する冷凍サイクルとなる。この冷房再
熱除湿運転時の冷凍サイクルにおける、圧力−エンタル
ピ線図を図21に示す。図21中のA〜Hは、図20中
の冷媒回路におけるA〜Hにそれぞれ対応し、冷房再熱
除湿運転時の冷媒流れ方向を図20中の実線の矢印で示
す。圧縮機21から吐出され、四方弁22を通った冷媒
は、A点から室外熱交換器23にて凝縮しB点となり、
第1流量制御弁24で若干減圧されC点となり、第1室
内熱交換器25に流入する。この時第1室内熱交換器2
5は再熱器として作用し、D点まで再凝縮する。この後
D点を出た冷媒は、第2室内熱交換器27の出口配管を
流れる低温低圧冷媒と熱交換器53で熱交換して冷却さ
れ過冷却液となり、E点となる。この後第2流量制御弁
10を通ってF点まで減圧され、第2室内熱交換器27
に流入する。この時第2室内熱交換器27は蒸発器とし
て作用し、G点まで蒸発して、第1室内熱交換器25の
出口配管を流れる高温高圧冷媒と熱交換器53で熱交換
して加熱されH点となり、圧縮機21の吸入に戻る冷凍
サイクルとなる。
【0077】従って、図21に示すように第2流量制御
弁10入口冷媒が液状態となるため、第2流量制御弁1
0に気液二相状態の冷媒が流入する装置と比較して、冷
媒が通過する際の冷媒流動音を大幅に低減することがで
きる。また、上述した実施の形態1〜3の構成では、蒸
発器が背面部分3と前面下段部分4とに配置されるた
め、従来のような第2流量制御弁を用いると絞り部を通
過した冷媒の吹出し音が背面部分3と前面下段部分4と
に伝播し、延いては空気調和機室内ユニット18の前面
側吸込口(9a、9b、9dの吸込口)と上面側吸込口
(9aの一部と9cの吸込口)の両方から騒音を発生す
る。一般に用いられる壁掛け式空気調和機では特に上面
側吸込口からの騒音が直上の天井面で反射され、室内へ
伝わり易く、さらには前面側吸込口からの騒音と共鳴す
るなどの心配もある。本実施の形態のように熱交換器5
3を設け、第2流量制御弁の入口冷媒を液状態とすれ
ば、第2流量制御弁からの吹出し騒音を低減できるの
で、第2流量制御弁を原因とする蒸発器からの騒音の発
生を低減できる。なお、本実施の形態においては、D点
からE点の配管をG点からH点の配管と接触させて熱交
換する例を示したが、これに限ることなく、D点からE
点の配管を室内吹出し空気にて冷却するように室内ユニ
ット18を構成しても、同様の効果が得られる。
【0078】なお、以上述べた効果はどんな冷媒でも発
揮されるが、特に液比熱が大きいR410AやR32や
R290冷媒を用いた場合には、過冷却度が大きい方が
冷凍サイクルの効率がより向上するため、その効果をよ
り一層発揮することができる。また冷媒としてHCFC
系(R22やR123などや、これら冷媒の数種の混合
冷媒)やHFC系(R116、R125、R134a、
R14、R143a、R152a、R227ea、R2
3、R236ea、R236fa、R245ca、R2
45fa、R32、R41、RC318などや、これら
冷媒の数種の混合冷媒R407A、R407B、R40
7C、R407D、R407E、R410B、R404
A、R507A、R508A、R508Bなど)、HC
系(ブタン、イソブタン、エタン、プロパン、プロピレ
ンなどや、これら冷媒の数種の混合冷媒)、自然冷媒
(空気、炭酸ガス、アンモニアなどや、これら冷媒の数
種の混合冷媒)、またこれらHCFC系やHFC系、H
C系、自然冷媒などの数種の混合冷媒などを用いてもそ
の効果は発揮される。
【0079】実施の形態8.本発明の第8の実施形態に
よる空気調和機について説明する。図22は、本発明の
冷媒回路で、冷媒はR410Aを用いており、図2と同
一の部位には、同一の番号を付けている。室内ユニット
18の構造は例えば図1である。この時第1室内熱交換
器25と第1流量制御弁24の間の配管に、例えば高圧
レシーバのような液冷媒を貯留する容器55を設けてい
る。以下、この容器55の動作について説明する。
【0080】この実施の形態において、この容器55に
は、通常暖房運転時や暖房除湿運転時に発生する余剰冷
媒を貯留し、これら運転時の冷媒過多による効率低下を
防ぐ働きをする。すなわち冷房再熱除湿運転時には、室
外熱交換器23と第1室内熱交換器25が凝縮器として
動作し、熱交換の内容積が大きくなるため、必要となる
冷媒量が増大する。従ってこの空気調和機の充填冷媒量
は、冷房再熱除湿運転時に冷媒不足とならないようにす
るための冷媒量となる。一方通常暖房運転時は、第2室
内熱交換器27と第1室内熱交換器25が凝縮器とな
り、暖房除湿運転時には第2室内熱交換器27のみが凝
縮器となるため、凝縮器となる熱交換の内容積が冷媒時
と比較して少なく、これら運転時の必要冷媒量は冷房時
より少なくなる。従って冷房再熱除湿運転基準の冷媒充
填量にて、容器55を設けずに暖房運転または暖房除湿
運転を行うと、冷媒過多の運転となり、効率の低下や圧
縮機21への液バック量増大による信頼性の低下などの
問題点が生じる。
【0081】従ってこの実施の形態において、容器55
を設けることにより、通常暖房運転時や暖房除湿運転時
に発生する余剰冷媒を貯留して、全ての運転モードにお
ける循環冷媒量を最適に制御することにより、これら運
転時の圧縮機21信頼性向上および効率向上を達成する
ことができる。なお、容器55の内容積は、あらかじめ
各運転モードにおける最適冷媒量を試験や計算によって
求め、その最大冷媒量と最小冷媒量の差が貯留できる内
容積として決定すればよい。また図22にはこの容器5
5を室外ユニット17内に設置する例を示したが、室内
ユニット18内に設けても、その効果は発揮される。な
お、以上述べた効果は、冷媒として従来冷媒R22やH
FC系(R116、R125、R134a、R14、R
143a、R152a、R227ea、R23、R23
6ea、R236fa、R245ca、R245fa、
R32、R41、RC318などや、これら冷媒の数種
の混合冷媒R407A、R407B、R407C、R4
07D、R407E、R410B、R404A、R50
7A、R508A、R508Bなど)、HC系(ブタ
ン、イソブタン、エタン、プロパン、プロピレンなど
や、これら冷媒の数種の混合冷媒)、自然冷媒(空気、
炭酸ガス、アンモニアなどや、これら冷媒の数種の混合
冷媒)、またこれらHCFC系やHFC系、HC系、自
然冷媒などの数種の混合冷媒など、どんな冷媒でもその
効果を発揮することができる。
【0082】実施の形態9.本発明の第9の実施形態に
よる空気調和機について説明する。図23は、本発明の
冷媒回路および運転制御に用いる各種センサ・アクチュ
エータ制御機器の構成図で、冷媒はR410Aを用いて
おり、図2と同一の部位には、同一の番号を付けてい
る。室内ユニット18の構造は例えば図1である。以
下、この実施形態における空気調和機の運転制御法につ
いて説明する。空気調和機には、室内の居住者が好みの
温湿度環境を設定するための設定装置75が備えられて
いる。この設定装置75では、例えば温度と湿度両方を
設定するが、この設定温湿度は居住者がそれぞれの設定
値を室内ユニット18に付属するリモコンから直接入力
してもよい。また室内ユニット18には、室内の温度お
よび湿度を検知するために、室内ユニット18の吸い込
み空気温度センサー65および湿度センサー66がそれ
ぞれ設けられている。
【0083】空気調和機運転時には、設定温湿度と現在
の室内吸込み空気温湿度との差を温湿度偏差として演算
し、これら偏差より、第1の演算装置67にて室内の空
調負荷である潜熱および顕熱負荷を推算する。そしてこ
れら偏差がゼロ、あるいは所定の値以内となるように、
信号線73を通じて空気調和機の各アクチュエータ、圧
縮機21回転数、室外ファン61回転数、室内ファン6
3回転数、第1流量制御弁24の絞り開度、および第2
流量制御弁10の絞り開度に制御信号を伝達して、これ
らアクチュエータを制御してやることにより潜熱および
顕熱能力を調整して空調能力を発揮する。通常冷房運転
時や通常暖房運転時におけるこれらアクチュエータの制
御方法は、第2流量制御弁10を全開として動作させな
い従来の空気調和機と同様であるが、冷房再熱除湿運転
時の冷凍サイクルは図3に示した圧力−エンタルピ線図
と同様となり、再熱器となる第1室内熱交換器能力と蒸
発器となる第2室内熱交換器の能力を調整し、潜熱およ
び顕熱負荷を制御して空調能力を発揮する。潜熱能力の
増減は、蒸発器となる第2室内熱交換器の能力の増減に
より調整を行う。一方蒸発器能力の増加により顕熱能力
も増加するので、顕熱負荷以上の顕熱能力が発揮されて
しまう場合は、再熱器となる第1室内熱交換器の能力を
増加させる方に調整して加熱し、顕熱能力を調整する。
この時の各アクチュエータの制御方法について、以下説
明する。
【0084】例えば第1の例として、空気調和機運転時
に温湿度偏差から第1の演算装置67にて推算された室
内の潜熱顕熱負荷の情報が室内ユニット18内の信号線
73aを経由して、第2の演算装置74に伝達されて室
内ファン63の室内ファンモータ64の回転数変化量が
演算される。すなわち現状の室内ファン63回転数の情
報が、室内ファンモータ64回転数制御装置69より信
号線73aを経由して第2の演算装置74に伝達されて
おり、室内の潜熱顕熱負荷が大きいほど、室内ファンモ
ータ64回転数を現状より大きい値として演算し、新た
な室内ファンモータ64回転数の情報が信号線73aを
経由して室内ファンモータ回転数制御装置69に伝達さ
れ、新たな室内ファンモータ64回転数として制御され
る。こうして室内ファン63の送風量増加により潜熱顕
熱能力が増加する。
【0085】また例えば第2の例として、空気調和機運
転時に温湿度偏差から第1の演算装置67にて推算され
た室内の潜熱顕熱負荷の情報が信号線73aを経由し
て、第2の演算装置74に伝達されて室外ファン61の
室外ファンモータ62の回転数変化量が演算される。す
なわち現状の室外ファン62回転数の情報が、室外ファ
ンモータ62回転数制御装置68より室外ユニット17
内の信号線73c、および室外ユニット17と室内ユニ
ット18を結ぶ信号線73bを経由して第2の演算装置
74に伝達されており、室内での再熱熱交換量を大きく
したい時ほど、室外ファンモータ62回転数を現状より
小さい値として演算し、新たな室外ファンモータ62回
転数の情報が信号線73b、73cを経由して室外ファ
ンモータ回転数制御装置68に伝達され、新たな室外フ
ァンモータ62回転数として制御される。この時室外フ
ァン61の送風量低下により室外での凝縮能力が低下し
て、相対的に第1室内熱交換器25での凝縮能力が増加
し室内での再熱熱交換量が増加して、顕熱熱交換量を制
御することができる。
【0086】また例えば第3の例として、空気調和機運
転時に温湿度偏差から第1の演算装置67にて推算され
た室内の潜熱顕熱負荷の情報が信号線73aを経由し
て、第2の演算装置74に伝達されて圧縮機21回転数
の変化量が演算される。すなわち現状の圧縮機21回転
数の情報が、圧縮機回転数制御装置70より信号線73
c、73bを経由して第2の演算装置74に伝達されて
おり、室内の潜熱顕熱熱交換量を大きくしたい時ほど、
圧縮機21回転数を現状より大きい値として演算し、新
たな圧縮機21回転数の情報が信号線73b、73cを
経由して圧縮機回転数制御装置70に伝達され、新たな
圧縮機21回転数として制御される。この時図3に示す
圧力−エンタルピ線図における冷凍サイクルでは、冷媒
流量の増加により室内での潜熱顕熱熱交換量が増加す
る。
【0087】また例えば第4の例として、空気調和機運
転時に温湿度偏差から第1の演算装置67にて推算され
た室内の潜熱顕熱負荷の情報が信号線73aを経由し
て、第2の演算装置74に伝達されて第1流量制御弁2
4の弁開度変化量が演算される。すなわち現状の第1流
量制御弁24の弁開度情報が、第1流量制御弁24弁開
度制御装置71より信号線73c、73bを経由して第
2の演算装置74に伝達されており、室内での顕熱熱交
換量を大きくしたい時ほど、第1流量制御弁24の弁開
度を現状より小さい値として演算し、新たな第1流量制
御弁24の弁開度の情報が信号線73b、73cを経由
して第1流量制御弁24の弁開度制御装置71に伝達さ
れ、新たな第1流量制御弁24の弁開度として制御され
る。この時第1流量制御弁24の弁開度の低下により、
図3に示した点C、点D間の圧力が低下して第1室内熱
交換器25での凝縮温度が低下し再熱熱交換量が低下し
て、室内での顕熱熱交換量を調整する。
【0088】また例えば第5の例として、空気調和機運
転時に温湿度偏差から第1の演算装置67にて推算され
た室内の潜熱顕熱負荷の情報が信号線73aを経由し
て、第2の演算装置74に伝達されて第2流量制御弁1
0の弁開度変化量が演算される。すなわち現状の第2流
量制御弁10の弁開度情報が、第2流量制御弁10弁開
度制御装置72より信号線73aを経由して第2の演算
装置74に伝達されており、室内での潜熱顕熱熱交換量
を大きくしたい時ほど、第2流量制御弁10の弁開度を
現状より小さい値として演算し、新たな第2流量制御弁
10の弁開度の情報が信号線73aを経由して第2流量
制御弁10弁開度制御装置72に伝達され、新たな第2
流量制御弁10の弁開度として制御される。この時第2
流量制御弁10の弁開度の低下により、図3に示した点
E、点F間の圧力が低下して第2室内熱交換器27での
蒸発温度が低下して、室内での潜熱顕熱熱交換量を調整
する。
【0089】なお、前述第1から第5の例として、5種
類のアクチュエータ各々の制御方法について述べたが、
これらアクチュエータは各種情報を基に個別に制御して
も、5種類中の特定のアクチュエータを組み合わせて制
御しても、5種類中の特定のアクチュエータ情報を基に
別のアクチュエータを制御しても、それぞれのアクチュ
エータに優先度をつけて制御してもよい。例えば、室内
ファン63送風量が小さい状態で圧縮機21の回転数を
増加させると、潜熱顕熱熱交換量は増加するが蒸発温度
が低下しすぎて0℃以下となり、ドレン水が凍結して室
内ユニット18を破損する恐れがある。この時は、室内
ファン63送風量に下限値を設け、この送風量に相当す
る室内ファンモータ64回転数がある値以下の場合には
圧縮機21回転数に上限値を設け、この値の範囲で必要
な潜熱顕熱熱交換量が得られない場合は、室内ファンモ
ータ64回転数を上昇させて室内ファン63送風量を増
加させ、蒸発温度が0℃以上となるよう制御してやれば
よい。また例えば潜熱顕熱熱交換量を制御装置69およ
び72だけで制御する場合は、室内ユニット18と室外
ユニット17の間で情報を伝達する必要がなくなり、室
内ユニット18と室外ユニット17の間の信号線73b
は不要となって、信号線73bの断線や結線不良による
動作不良を防止することができる。また図21では、第
2の演算装置74を室内ユニット18内に設置する例を
示したが、室外ユニット17内に設置しても良い。この
時例えば、潜熱顕熱熱交換量を制御装置68および70
および72だけで制御する場合は、第1の演算装置67
にて推算された室内の潜熱顕熱負荷の情報や、室内ファ
ン63の現状の回転数、および第2流量制御弁10の弁
開度の情報が、信号線73a、73bを経由して第2の
演算装置74に伝達されて、73cを通って制御信号が
伝達され制御装置68および70および72が動作す
る。すなわち室外ユニット17から室内ユニット18へ
の制御信号の戻りがないため、室内ユニット18内のア
クチュエータがどのような動作状況にあっても(例えば
居住者が室内ファン63の送風量を自由に選択して
も)、室内の潜熱顕熱能力を調整することができる。
【0090】以上に述べた制御方法により、温湿度偏差
がゼロまたは所定の値以内となった場合には、現在の運
転を続行すればよい。このようにこの実施の形態では、
冷房再熱除湿運転時の潜熱顕熱負荷に応じて、各種アク
チュエータを制御することにより、部屋内の温湿度環境
を居住者の好みに応じて最適な状態に制御することがで
き、なおかつ室内ユニット18の構造を図1のように実
施しているので、吹出し空気も温度ムラのない状態とな
り、快適な室内環境を得ることができる。合わせて第2
流量制御弁10に多孔質透過材を用いてやれば、冷媒流
動音が低減し、より快適な室内環境が達成される。な
お、暖房除湿運転時も、前述した冷房再熱除湿時と同様
の方法で各種アクチュエータを制御してやれば、快適な
室内環境を得ることができる。
【0091】実施の形態10.本発明の第10の実施形
態による空気調和機について説明する。冷媒回路図は図
2と同様で、室内ユニット18の構成は図1と同様であ
る。冷媒としては可燃性であるR290またはR32を
用いている。そして第1流量制御弁24または第2流量
制御弁10、またはその両方の流量制御弁に全閉機能を
備えるとともに、冷媒漏れを検知する手段(図示せず)
を備え、空調機運転中や停止中に冷媒漏れを検知した場
合にはこれら流量制御弁を全閉する手段(図示せず)を
備えたことを特徴とする。これにより冷媒回路内に冷媒
を封止することにより室内への冷媒漏れを防止し、可燃
性冷媒を用いた空気調和機での安全性を確保することが
できる。
【0092】なお、以上実施形態1から10に述べた空
気調和機においては、冷凍機油としては、HCFCやH
FC、HC冷媒や自然冷媒などの上述した冷媒に対して
非相溶性または難溶性の冷凍機油、もしくは相溶性の冷
凍機油であっても、アルキルベンゼン系、鉱油系、エス
テル油系、エーテル油系、フッ素油系など、どんな冷凍
機油についても、その効果を達成することができる。
【0093】なお、以上実施形態1から10に述べた空
気調和機においては、室外ユニット17と室内ユニット
18が1台ずつである空気調和機の例を示したが、室外
ユニット17が1台で室内ユニット18が複数台である
空気調和機機においても、その効果は達成される。を冷
凍機油としては、HCFCやHFC、HC冷媒や自然冷
媒などの上述した冷媒に対して非相溶性または難溶性の
冷凍機油、もしくは相溶性の冷凍機油であっても、アル
キルベンゼン系、鉱油系、エステル油系、エーテル油
系、フッ素油系など、どんな冷凍機油についても、その
効果を達成することができる。
【0094】本発明は、以上に説明したように構成され
ているので、圧縮機、室内熱交換器、第1流量制御弁、
室外熱交換器を備え、室内熱交換器を室内機の前面から
背面にかけて送風機を囲むように配置した空気調和機に
おいて、前記室内熱交換器を分割しその間に第2流量制
御弁を設けるとともに、この第2流量制御弁の冷媒流れ
上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作さ
せる運転モードにて、この再熱器と蒸発器が熱的に遮断
されているとともに、前記室内熱交換器の正面もしくは
前面上段斜め部を再熱器として作用させ、前記室内熱交
換器前面下部と前記室内熱交換器背面下部が蒸発器とし
て作用するような冷媒流路を構成したので、加熱された
空気と冷却除湿された空気とが送風機により効率良く混
合されるので、吹き出される空気は、吸込空気と比較し
て温度低下がなく除湿された空気となり、しかも空気に
温度ムラがなく吹き出されるため、快適な室内環境を作
ることができる。また、吹出し空気とともに吹出口から
露が吹き出してしまうといった、信頼性上の問題点を解
消できる。また、蒸発器となるそれぞれの熱交換器下部
にドレンパンを設置することで、熱交換器を伝って除湿
した露を直接回収することができるので、信頼性を確保
することができる。
【0095】また、前述再熱器への冷媒流入配管が室内
熱交換器への吸込空気流れの上流側に設置し、前述蒸発
器への冷媒流入配管が室内熱交換器への吸込空気流れの
上流側に設置したので、加熱された空気と冷却除湿され
た空気とがさらにより効率良く混合され温度ムラがなく
吹き出されるため、快適な室内環境を作ることができ
る。
【0096】また、前記室内熱交換器を分割しその間に
第2流量制御弁を設けるとともに、この第2流量制御弁
の冷媒流れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器と
して動作させる運転モードの際、再熱器の冷媒流れ上流
側に熱的に遮断された補助熱交換器を備えたので、再熱
熱交換器容量が拡大して再熱熱交換量が増加し、室温低
下を防ぎながら再熱除湿する能力制御範囲を大きくする
ことが可能となる。また、室内ユニット内の空隙スペー
スを有効に活用することができ、室内ユニットのコンパ
クト化も可能となる。また通常暖房運転時の室内熱交換
器能力を向上させることができる。
【0097】また、前記補助熱交換器を前記再熱器の空
気流れ風上側に設置したので、温度が低い空気と対向し
て冷媒が流れ、熱交換性能をより向上させることができ
る。
【0098】また、前記補助熱交換器の通風抵抗を他の
熱交換器より小さくしたので、通風側の圧力損失の増大
を抑えながら熱交換性能を向上させることができる。
【0099】また、冷媒としてR410AまたはR32
またはR290を用いたので、オゾン層破壊防止や地球
温暖化に役立つことができる。
【0100】また、冷媒としてR410AまたはR32
またはR290を用い補助熱交換器の冷媒流路を一系統
としたので、オゾン層破壊防止や地球温暖化に役立つこ
とができ、通常暖房運転時の室内熱交換器能力をより向
上させることができる。
【0101】また、冷媒としてR410AまたはR32
またはR290を用い、圧縮機、四方弁、室内熱交換
器、第1流量制御弁、室外熱交換器を備えた空気調和機
において、前記室内熱交換器を分割しその間に第2流量
制御弁を設けるとともに、この第2流量制御弁の冷媒流
れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作
させる除湿運転モードにて、空気流れ上流側が蒸発器、
空気流れ下流側が再熱器として作用するような冷媒流路
を構成したので、オゾン層破壊防止や地球温暖化に役立
つことができ、加熱された空気と冷却除湿された空気と
が送風機により効率良く混合されるので、吹き出される
空気は、吸込空気と比較して温度低下がなく除湿された
空気となり、しかも空気に温度ムラがなく吹き出される
ため、快適な室内環境を作ることができる。また、吹出
し空気とともに吹出口から露が吹き出してしまうといっ
た、信頼性上の問題点を解消できる。また、蒸発器とな
るそれぞれの熱交換器下部にドレンパンを設置できるの
で、熱交換器を伝って除湿した露を直接回収することが
できるので、信頼性を確保することができる。
【0102】また、室内熱交換器を分割しその間に第2
流量制御弁を設け、第2流量制御弁の冷媒流れ上流側を
再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作させる除湿
運転モードにて、前記再熱器と蒸発器を熱的に遮断する
ことを特徴としたので、より多くの再熱熱交換量と蒸発
熱交換量を確保することができる。
【0103】また、前述再熱器への冷媒流入配管が室内
熱交換器への吸込空気流れの上流側に設置し、前述蒸発
器への冷媒流入配管が室内熱交換器への吸込空気流れの
上流側に設置したので、加熱された空気と冷却除湿され
た空気とがさらにより効率良く混合され温度ムラがなく
吹き出されるため、快適な室内環境を作ることができ
る。
【0104】また、再熱器の上方には再熱器を配置した
ので、蒸発器から再熱器への露の滴下を防止しながら再
熱側と除湿側の比率を適度に保つことができ、加熱され
た空気と冷却除湿された空気とがさらにより効率良く混
合され温度ムラがなく吹き出されるため、快適な室内環
境を作ることができる。
【0105】また、前記室内熱交換器を熱的に分割しそ
の間に流量制御弁を設けるとともに、この第2流量制御
弁の冷媒流れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器
として動作させる除湿運転モードの際、再熱器の冷媒流
れ上流側に熱的に遮断された補助熱交換器を備えたの
で、再熱熱交換器容量が拡大して再熱熱交換量が増加
し、室温低下を防ぎながら再熱除湿する能力制御範囲を
大きくすることが可能となる。また、室内ユニット内の
空隙スペースを有効に活用することができ、室内ユニッ
トのコンパクト化も可能となる。また通常暖房運転時の
室内熱交換器能力を向上させることができる。
【0106】また、前記補助熱交換器を前記再熱器の空
気流れ風上側に設置したので、温度が低い空気と対向し
て冷媒が流れ、熱交換性能をより向上させることができ
る。
【0107】また、補助熱交換器の冷媒流路を一系統と
したので、通常暖房運転時の室内熱交換器能力をより向
上させることができる。
【0108】また、前記補助熱交換器の通風抵抗を他の
熱交換器より小さくしたので、通風側の圧力損失の増大
を抑えながら熱交換性能を向上させることができる。
【0109】また、圧縮機、室内熱交換器、第1流量制
御弁、室外熱交換器を備え、室内熱交換器を室内機の前
面から背面にかけて送風機を囲むように配置した空気調
和機において、前記室内熱交換器を分割しその間に第2
流量制御弁を設けるとともに、この第2流量制御弁の冷
媒流れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として
動作させる運転モードにて、前記再熱器の熱交換器容量
を室内熱交換器の60〜65%としたことを特徴とした
ので、広範囲な潜熱顕熱熱交換能力制御範囲を確保する
ことができる。
【0110】また、第1流量制御弁もしくは第2流量制
御弁の流動抵抗体として、冷媒流れ方向に連通する多孔
質透過材を用いたので、流量制御弁を通過する冷媒流動
音を大幅に低減することができ、さらに、流量制御弁の
回りに遮音材や制振材を周囲に巻きつけるなどの対策も
不要でコスト低減となり、さらにこれら他材質が不要と
なるため、空気調和機のリサイクル性も向上する。
【0111】また、第2流量制御弁内に、オリフィスと
この冷媒流れ上流方向、または下流方向、または上下流
方向に、オリフィスを挟み込む構造で冷媒流れ方向に連
通する多孔質透過材を配置、または多孔質透過材を単独
に配置して、流動抵抗体として作用させるとともに、第
2流量制御弁をバイパスする冷媒流路と、このバイパス
流路を開閉する手段とを備えたので、第2流量制御弁を
通過する冷媒流動音が大幅に低減されるとともに、第2
流量制御弁の構造が簡略化され、コスト低減を図ること
ができる。
【0112】また、室外熱交換器と第1流量制御弁をバ
イパスする冷媒流路と、このバイパス流路を開閉する手
段を備えたので、再熱除湿運転の能力制御範囲を拡大す
ることができる。
【0113】また、除湿運転モードにて第2流量制御弁
の入口配管と圧縮機吸入配管とを熱交換させる熱交換器
を設けたので、第2流量制御弁を冷媒が通過する際の冷
媒流動音を大幅に低減することができる。
【0114】また、暖房運転時、高圧液となる冷媒回路
上に液冷媒を貯留する容器を設けたので、冷房暖房とも
最適な冷媒量にて高効率な運転が可能になるとともに、
第2流量制御弁を冷媒が通過する際の冷媒流動音を大幅
に低減することができる。
【0115】また、第2流量制御弁の冷媒流れ上流側を
再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作させる除湿
運転モードにて、室内での潜熱および顕熱空調負荷を検
知する手段を備えるとともに、これら空調負荷の検知情
報を基に室内熱交換器への送風量を調整する手段を備え
たので、室内での潜熱および顕熱負荷に応じて、潜熱お
よび顕熱熱交換量を制御することができる。
【0116】また、第2流量制御弁の冷媒流れ上流側を
再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作させる除湿
運転モードにて、室内での潜熱および顕熱空調負荷を検
知する手段を備えるとともに、これら空調負荷の検知情
報を基に室外熱交換器への送風量を調整する手段を備え
たので、室内での潜熱および顕熱負荷に応じて、潜熱お
よび顕熱熱交換量を制御することができる。
【0117】また、第2流量制御弁の冷媒流れ上流側を
再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作させる除湿
運転モードにて、室内での潜熱および顕熱空調負荷を検
知する手段を備えるとともに、これら空調負荷の検知情
報を基に圧縮機回転数を調整する手段を備えたので、室
内での潜熱および顕熱負荷に応じて、潜熱および顕熱熱
交換量を制御することができる。
【0118】また、第2流量制御弁の冷媒流れ上流側を
再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作させる除湿
運転モードにて、室内での潜熱および顕熱空調負荷を検
知する手段を備えるとともに、これら空調負荷の検知情
報を基に第1流量制御弁の開度を調整する手段を備えた
ので、室内での潜熱および顕熱負荷に応じて、潜熱およ
び顕熱熱交換量を制御することができる。
【0119】また、第2流量制御弁の冷媒流れ上流側を
再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動作させる除湿
運転モードにて、室内での潜熱および顕熱空調負荷を検
知する手段を備えるとともに、これら空調負荷の検知情
報を基に第2流量制御弁の開度を調整する手段を備えた
ので、室内での潜熱および顕熱負荷に応じて、潜熱およ
び顕熱熱交換量を制御することができる。
【0120】また、冷媒としてR290またはR32を
用い、第1流量制御弁または第2流量制御弁、またはそ
の両方の流量制御弁に全閉機能を備えるとともに、冷媒
漏れを検知する手段を備え、冷媒漏れを検知した場合に
はこれら流量制御弁を全閉する手段を備えたので、可燃
性冷媒に対する室内への冷媒漏洩を防止し、機器の安全
性を確保することができる。
【0121】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成さ
れているので、加熱された空気と冷却除湿された空気と
が送風機により効率良く混合されるので、快適な室内環
境を作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における第1の実施形態における室内
ユニットの構成を表す図である。
【図2】 本発明における第1の実施形態における冷媒
回路図である。
【図3】 本発明における第1の実施形態における冷房
再熱除湿運転時の動作状態を表す特性図である。
【図4】 本発明における第1の実施形態における暖房
除湿運転時の動作状態を表す特性図である。
【図5】 本発明における第1の実施形態における室内
ユニットの他の構成を表す図である。
【図6】 本発明における第1の実施形態における室内
ユニットのさらに他の構成を表す図である。
【図7】 本発明における第2の実施形態における室内
ユニットの構成を表す図である。
【図8】 本発明における第2の実施形態における室内
ユニットの他の構成を表す図である。
【図9】 本発明における第2の実施形態における室内
ユニットのさらに他の構成を表す図である。
【図10】 本発明における第3の実施形態における室
内ユニットの構成を表す図である。
【図11】 本発明における第3の実施形態における室
内ユニットの他の構成を表す図である。
【図12】 本発明における第3の実施形態における室
内ユニットのさらに他の構成を表す図である。
【図13】 本発明における第4の実施形態における第
2流量制御弁の構成を表す図である。
【図14】 本発明における第5の実施形態における第
2流量制御弁の構成を表す図である。
【図15】 本発明における第5の実施形態における冷
媒回路図である。
【図16】 本発明における第5の実施形態における第
2流量制御弁の他の構成を表す図である。
【図17】 本発明における第5の実施形態における第
2流量制御弁のさらに他の構成を表す図である。
【図18】 本発明における第6の実施形態における冷
媒回路図である。
【図19】 本発明における第6の実施形態における冷
房再熱除湿運転時の動作状態を表す特性図である。
【図20】 本発明における第7の実施形態における冷
媒回路図である。
【図21】 本発明における第7の実施形態における冷
房再熱除湿運転時の動作状態を表す特性図である。
【図22】 本発明における第8の実施形態における冷
媒回路図である。
【図23】 本発明における第9の実施形態における冷
媒回路図およびセンサ、アクチュエータの構成図であ
る。
【図24】 従来の発明における室内ユニットの構成を
表す図である。
【図25】 従来の発明における室内ユニットの他の構
成を表す図である。
【図26】 従来の発明における第2流量制御弁の構成
を表す図である。
【符号の説明】
5:室内送風機 6、7:ドレンパン 10:第2流量制御弁 14:補助熱交換器 17:室外ユニット 18:室内ユニット 21:圧縮機 23:室外熱交換器 24:第1流量制御弁 25:第1室内熱交換器 27:第2室内熱交換器 38:燒結金属
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25B 39/00 F24F 1/00 391A (72)発明者 吉川 利彰 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 牧野 浩招 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 隅田 嘉裕 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 平國 悟 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3L051 BE05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、室内熱交換器、第1流量制御
    弁、室外熱交換器を備え、室内熱交換器を室内機の前面
    から背面にかけて送風機を囲むように配置した空気調和
    機において、前記室内熱交換器を分割しその間に第2流
    量制御弁を設けるとともに、この第2流量制御弁の冷媒
    流れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として動
    作させる運転モードにて、この再熱器と蒸発器が熱的に
    遮断されているとともに、前記室内熱交換器の正面もし
    くは前面上段斜め部分を再熱器として作用させ、前記室
    内熱交換器の前面下段部分および背面部分を蒸発器とし
    て作用させるような冷媒流路を構成したことを特徴とす
    る空気調和機。
  2. 【請求項2】 前記室内熱交換器の前面下段部分を伝っ
    て除湿した露を回収する前面下段部分熱交換器用ドレン
    パンと、前記室内熱交換器の背面部分を伝って除湿した
    露を回収する背面熱交換器用ドレンパンとを備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  3. 【請求項3】 圧縮機、室内熱交換器、第1流量制御
    弁、室外熱交換器を備え、室内熱交換器を室内機の前面
    から背面にかけて送風機を囲むように配置すると共に前
    面及び上面から空気を吸い込む空気吸込グリルを備えた
    空気調和機において、前記室内熱交換器を分割しその間
    に第2流量制御弁を設けるとともに、この第2流量制御
    弁の冷媒流れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器
    として動作させる運転モードにて、この再熱器と蒸発器
    が熱的に遮断されているとともに、前記室内熱交換器の
    背面部分を蒸発器として作用させ、この室内熱交換器の
    背面部分の隣に位置する前記室内熱交換器の前面斜め部
    分を再熱器として作用させるような冷媒流路を構成し、
    且つ前記室内熱交換器の背面部分を伝って除湿した露を
    回収する背面熱交換器用ドレンパンを備えたことを特徴
    とする空気調和機。
  4. 【請求項4】 前記再熱器への冷媒流入配管を室内熱交
    換器への吸込空気流れの上流側に配置し、前記蒸発器へ
    の冷媒流入配管を室内熱交換器への吸込空気流れの上流
    側に配置したことを特徴とする請求項1または3記載の
    空気調和機。
  5. 【請求項5】 前記室内熱交換器の再熱器を一体化した
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか記載の空気調
    和機。
  6. 【請求項6】 前記室内熱交換器を円弧状に配置したこ
    とを特徴とする請求項1乃至5の何れか記載の空気調和
    機。
  7. 【請求項7】 前記室内熱交換器を分割しその間に第2
    流量制御弁を設けるとともに、この第2流量制御弁の冷
    媒流れ上流側を再熱器、冷媒流れ下流側を蒸発器として
    動作させる運転モードの際、再熱器の冷媒流れ上流側に
    熱的に遮断された補助熱交換器を備えたことを特徴とす
    る請求項1乃至6の何れか記載の空気調和機。
  8. 【請求項8】 前記補助熱交換器を前記再熱器の空気流
    れ風上側に設置したことを特徴とする請求項7記載の空
    気調和機。
  9. 【請求項9】 前記補助熱交換器の通風抵抗を他の熱交
    換器より小さくしたことを特徴とする請求項7または8
    記載の空気調和機。
  10. 【請求項10】 冷媒としてR410AまたはR32ま
    たはR290を用いたことを特徴とする、請求項1乃至
    9の何れか記載の空気調和機。
  11. 【請求項11】 冷媒としてR410AまたはR32ま
    たはR290を用い補助熱交換器の冷媒流路を一系統と
    したことを特徴とする請求項7乃至9の何れか記載の空
    気調和機。
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