JP2007081225A - 赤外線センサ、および、その製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特別な冷却装置を必要とせず、人体の発する赤外線を高感度に効率良く検出すること。
【解決手段】 所定の開口率を得るための単一センサを構成する非検出部の面積に対する検出部の面積の比率が所定の値となるように、単一センサを構成する検出部および非検出部の平面形状を、直角以下の角度を持たない五角形以上の多角形状に形成すると共に、支持基板上の同一行での互いに隣接する2つの単一センサ間の接続においては、該上流側の単一センサの非検出部と該下流側の単一センサの検出部とが直列接続されるように配線し、支持基板上の同一列での互いに隣接する2つの単一センサ間に配置においては、一方の行の単一センサを構成する検出部と、他方の行の単一センサを構成する非検出部とを交互に配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、人体の発する赤外線に感度を有する赤外線センサ、および、その製造方法に関する。
従来、室温で動作可能な人感センサの受光素子としては、焦電素子やサーモパイルなどが主に用いられてきた。しかしながら、これらの受光素子は一般に熱型センサと分類されるもので、赤外線を吸収したあと受光素子中で変換された熱による焦電効果や熱起電力に従って赤外線を検出するため、検出感度の赤外線波長に対する選択性がなく、人体の発する赤外線をより効率よく検出する場合には、およそ透過波長帯として8〜14μmの遠赤外線領域のみを帯域透過する干渉フィルタが必要である。この干渉フィルタは製造方法が複雑で難しく、人感センサのコストを高くする一因となっている。また、感度を高めるため熱的に環境から分離するため熱伝導度の低いガスを封入し、外部の電磁波の影響を避けるための金属パッケージが必要となるため、センサ全体のサイズが大きくなる傾向がある。
このような熱型センサに対し半導体型センサは、一般に量子型と呼ばれ半導体のバンドギャップエネルギーに相当する波長以下の赤外線に感度を有する。また、高価な干渉フィルタを用いずとも半導体センサ自身が、実質特定の波長域で感度を持つ。この半導体型センサは検出機構の違いから、光導電型と光起電力型に分類される。このうち光導電型は、赤外線により発生するキャリア数の変化に伴う抵抗変化でセンシングするものである。これに対して光起電力型はいわゆるダイオード構造を持ち、多数キャリアが電子であるN型半導体と多数キャリアがホールであるP型半導体が接合されてなるP−N接合を有しており、赤外線の光子によりP−N接合に存在する空乏層内で発生した電子ホール対が、価電子帯と導電帯の傾斜に従って空間的に分離蓄積された結果、P型半導体はプラス側にN型半導体はマイナス側に帯電しその間に起電力が生ずる。この起電力は開放電圧と呼ばれ、非常に大きな外部抵抗を使って電圧として読み出すこともまたセンサ外部で短絡して電流として読み出すことも可能である。
このような半導体型センサを室温で人感センサとして用いる場合に問題となるのが、人間が活動する環境温度と人間の体温の差が小さく、環境から輻射される赤外線がセンサの熱ノイズを発生させるため、十分なS/N比を確保することが難しいという点である。そのため、通常はセンサ自身を冷却して熱ノイズの発生を抑制し、センサとして用いるのが普通である。この半導体型センサの代表的なものに、InSbやMCTなどがあげられる。
以上のような化合物半導体を用いる赤外線センサの中で、特許文献1に示されるように、非冷却で小型化を行いながら、人感センサとしてのS/N比の向上を狙って、平面状に半導体型センサを配置し、各センサの出力電圧を多段直列接続して取り出す方式が提案されている。
限られた面積内に多素子センサを配列する方法として、ビデオカメラやデジタルスチルカメラに採用されている、電荷結合素子(CCD)を用いた固体撮像素子が挙げられる。この多素子センサでは、高画素化を進める目的で限られた面積の中により多くの素子を配列する様々な試みがなされている。
例えば、特許文献2では、固体撮像素子の小型化、高画素化を行いながら、感度低下、垂直転送レジスタの取り扱い電荷量の減少がないように、隣接する受光素子垂直列の受光素子の位置を垂直方向に配置の2分の1ピッチずらし、各受光素子の形状を垂直方向に対し略45度傾斜した4辺を含む多角形として、解像度向上および実質的開口率の向上させる方法が提示されている。
また、特許文献3においては、限られたチップサイズ内に熱型赤外線センサの感熱部形状を略正六角形とし、それをハニカム状二次元配列することにより開口率を向上させる方法が開示されている。
さらに、特許文献4にあるように、画素を構成するフォトダイオードを略正八角形状とし、それを千鳥配置とすることにより、解像度の向上とともにモアレ干渉を抑制する方法も開示されている。
国際公開第2005−27228号パンフレット 特開平6−77450号公報 特開平11−111958号公報 特公平4−31231号公報
しかしながら、上記のような従来の手法は、可視光を対象としているため、光量が遠赤外線領域に比べて非常に大きく、画素を構成するフォトダイオードは単一で十分な出力を取り出すことができるのに対し、遠赤外線領域では光量が小さくまた背景となる環境からの輻射との差も小さいため、単一フォトダイオードでは十分な出力を得ることが困難である。
従って、単一素子を多段接続することは遠赤外線領域の光の検出には有効な手段であるが、多段接続するに当たって単一素子それぞれを電気的に絶縁しながら、基板の一方の面に2端子を形成するには、可視光用の固体撮像素子で行われる配列だけでは不十分である。
また、赤外領域に感度を有する半導体素子はもとより、バンドギャップエネルギーが小さく室温環境下では低抵抗となり易いため、P−N接合側壁のリーク電流の増加を招きやすい。
その結果、単一素子の形状はできるだけ受光面積に対する周囲長が短くし、しかも基板の一方の面から2端子を形成して直列接続するために最適な配置とする必要があるが、従来の固体撮像素子の単一素子配置ではこの目的を達成するのが困難である。
つまり、人体の発する遠赤外線領域の光に対して、人感センサとして利用可能な、非冷却状態で動作し、かつ小型な実用的な感度を有する半導体赤外線センサは存在しない。
そこで、本発明の目的は、人体の発する赤外線を高感度に効率良く検出することが可能な、赤外線センサ、および、その製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、特別な冷却装置を必要としない、小型で安価な赤外線センサ、および、その製造方法を提供することにある。
本発明は、支持基板と、その上に形成された最上部層が上部電極領域とされた多層の半導体薄膜からなる検出部と、前記検出部の周辺領域に電気的に分離して設けられ、該検出部を構成する最下部層の半導体薄膜の一部が下部電極領域とされた非検出部とからなる単一センサを具え、所定の開口率を得るための該単一センサを構成する前記非検出部の面積に対する前記検出部の面積の比率が所定の値となるように、該単一センサを構成する前記検出部および前記非検出部の平面形状が、直角以下の角度を持たない五角形以上の多角形状からなり、該複数個の単一センサを、前記支持基板上で上流側の電極パッド部から下流側の電極パッド部へ向かう所定の順方向に沿って、かつ、複数行に渡って繰り返して直列接続する配線構造において、該支持基板上の同一行での互いに隣接する2つの単一センサ間の接続においては、該上流側の単一センサの非検出部と該下流側の単一センサの検出部とを直列接続するように配線し、該支持基板上の同一列での互いに隣接する2つの単一センサ間に配置においては、一方の行の単一センサを構成する検出部と、他方の行の単一センサを構成する非検出部とを交互に配置することによって、赤外線センサを構成する。
前記多層の半導体薄膜は、P型化合物半導体とN型化合物半導体とからなるP−N接合面を有してもよい。
前記支持基板の同一面上でのセンサ全体の面積に対する該センサ全体に渡って配線された前記複数個の単一センサの検出部の総面積の割合を示す開口率が最大となるように、該支持基板の同一面上で互いに隣接する単一センサを直列接続してもよい。
前記単一センサを構成する前記検出部の多層の半導体薄膜は、少なくともIn又はSbのいずれかを含む化合物半導体からなる層と、拡散電流を抑制するためのバリア層とを含んでもよい。
本発明は、赤外線センサを製造する方法であって、前記支持基板上にP−N接合面を有する多層の半導体薄膜を形成する工程と、前記多層の半導体薄膜の最上部層側から最下部層側へ向かってエッチングを行うことにより、前記P−N接合面を電気的に分離して検出部を形成する工程と、前記分離した多層の半導体薄膜からなる検出部の周辺領域に対してエッチングを行うことにより、非検出部を分離形成する工程と、前記検出部の前記最上部層に上部電極領域を形成し、該検出部の周辺領域に位置する前記非検出部に下部電極領域を形成して、該上部電極領域と該下部電極領域とからなる単一センサを作成する単一センサ作成工程と、前記単一センサを、前記支持基板上で上流側の電極パッド部から下流側の電極パッド部へ向かう所定の順方向に沿って、かつ、複数行に渡って繰り返して複数個直列に接続する配線工程とを具え、前記単一センサ作成工程は、所定の開口率を得るための該単一センサを構成する前記非検出部の面積に対する前記検出部の面積の比率が所定の値となるように、該単一センサを構成する前記検出部および前記非検出部の平面形状を、直角以下の角度を持たない五角形以上の多角形状に形成する工程を含み、前記配線工程は、該支持基板上の同一行での互いに隣接する2つの単一センサ間の接続においては、該上流側の単一センサの非検出部と該下流側の単一センサの検出部とが直列接続されるように配線する工程と、該支持基板上の同一列での互いに隣接する2つの単一センサ間に配置においては、一方の行の単一センサを構成する検出部と、他方の行の単一センサを構成する非検出部とが交互に配置されるようにする工程とを含むことによって、赤外線センサの製造方法を提供する。
前記支持基板の同一面上でのセンサ全体の面積に対する該センサ全体に渡って配線された前記複数個の単一センサの検出部の総面積の割合を示す開口率が最大となるように、該支持基板の同一面上で互いに隣接する単一センサを直列接続してもよい。
前記エッチングの工程において、エッチングが特定方向のみに進行するのを防いで電極部の面積を縮小して前記検出部の開口率を向上させるために、前記非検出部と分離するための前記検出部の段差エッジの境界部分の平面部の形状を、直角以下の角度にならないように形成してもよい。
前記単一センサを構成する前記検出部の多層の半導体薄膜は、少なくともIn又はSbのいずれかを含む化合物半導体からなる層と、拡散電流を抑制するためのバリア層とを含んでもよい。
本発明によれば、所定の開口率を得るための単一センサを構成する非検出部の面積に対する検出部の面積の比率が所定の値となるように、単一センサを構成する検出部および非検出部の平面形状を、直角以下の角度を持たない五角形以上の多角形状に形成すると共に、支持基板上の同一行での互いに隣接する2つの単一センサ間の接続においては、該上流側の単一センサの非検出部と該下流側の単一センサの検出部とが直列接続されるように配線し、支持基板上の同一列での互いに隣接する2つの単一センサ間に配置においては、一方の行の単一センサを構成する検出部と、他方の行の単一センサを構成する非検出部とが交互に配置されるようにしたので、冷却装置を用いずとも室温で動作可能な、人体の発する赤外線を感度良く検出することが可能な赤外線センサを作成することができる。
また、本発明によれば、冷却装置を用いずに、室温でも高感度に動作させることができるので、小型で安価な赤外線センサを得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[第1の例]
本発明の第1の実施の形態を、図1〜図5に基づいて説明する。
本例では、本発明に係る赤外線センサの構成について説明する。
(センサチップ)
赤外線センサのセンサ全体の構成について説明する。
図1は、赤外線センサにおける、支持基板上に形成された多層半導体薄膜による単一センサを配列した平面構造を示す。
赤外線センサは、複数の単一センサ100が規則正しく直線状に配列されることによって構成される。単一センサ100は、検出部110と非検出部120とからなる。
ここでいう、単一センサ100とは、赤外線を受光センシングする最小単位のセンサを意味する。検出部110とは、単一センサ100の構造の中で受光により電圧または電流を発生する部分である。非検出部120とは、直接受光センシングには関与しないが、電圧又は電流を外部に取り出すための構造をいう。また、複数の単一センサ100を直列接続した赤外線センサ全体をセンサチップという。
(単一センサ)
単一センサ100の具体的な構造について説明する。
図2は、その単一センサ100を含む赤外線センサの断面構造を示す。
単一センサ100は、半絶縁性の支持基板130と、化合物半導体が成膜可能な平滑面130b上に形成された半導体薄膜としての化合物半導体層140(図2では、層141と層142との2層構造)と、この化合物半導体層140上に積層された保護膜150と、この保護膜150上に配線された配線部160およびパッド部161,162とから構成される。
支持基板130としては、半導体薄膜が形成可能なものであればいかなるものでもよい。できれば、所望の赤外線領域に対して吸収が少ない材料が好ましく、特に、人体が発する遠赤外線領域に対しては、高抵抗なシリコン(Si)基板やGaAs基板が好ましい。
この支持基板130上に形成する半導体薄膜は、各種の成膜手法を用いて形成される。例えば、分子線エピタキシー法(MBE法)や有機金属気相成長法(MOCVD法)などが、本発明においては好適に用いることができる。
(配線構造)
図3は、複数の単一センサ100からなる図1の配線構造を簡略化して示す。
この図3においては、複数の単一センサ100が、直線状に支持基板130上で上流側の電極パッド部91から下流側の電極パッド部92へ向かう所定の順方向に沿って、かつ、複数の行(X方向)に渡って繰り返して直列接続する配線構造を示す。
単一センサ100は、支持基板130上の同一行(X方向)での互いに隣接する2つの単一センサ100間の接続においては、上流側の単一センサ100の非検出部120と下流側の単一センサ100の検出部110とが直列接続されるように配線されている。
この場合、検出部110の平面形状の方が、非検出部120の平面形状よりも大きくなっている。このため、支持基板130の同一面上でのセンサ全体の面積に対する該センサ全体に渡って配線された複数個の単一センサ100の検出部110の総面積の割合を示す開口率が最大となるように、該支持基板130の同一面上で互いに隣接する単一センサ100を直列接続するように配置調整する。
すなわち、支持基板130上の同一列(Y方向)での互いに隣接する2つの単一センサ100間に配置する場合においては、一方の行の単一センサ100を構成する検出部110と、他方の行の単一センサ100を構成する非検出部120とを交互に隙間なく配置するように調整することにより、開口率を最大にすることができる。この開口率については、後述する第2の例において説明する。
(多層の半導体薄膜)
単一センサ100の検出部110を構成する半導体薄膜としては、少なくともIn又はSbのいずれかを含む化合物半導体からなる層により構成することができる。また、必要に応じて、拡散電流を抑制するためのバリア層や格子不整合を緩和させるためのバッファ層を設けてもよい。
化合物半導体からなる層としては、
a)第一化合物半導体層の単層の材料
b)第二化合物半導体層と第三化合物半導体層とからなるヘテロ構造
c)第四化合物半導体層と第五化合物半導体層とからなる超格子構造
d)化合物半導体の積層体
などが挙げられる。
また、化合物半導体層の材料としては、E[eV]≦1.24/λ[μm](赤外線の波長λ=10μm)を満足するバンドギャップEを有する化合物半導体を用いることができる。
以下、化合物半導体からなる層の具体例について説明する。
<第一化合物半導体層>
図2および図4は、第一化合物半導体層140のドーピングによる多層膜の構成例を示す。
図2の構成例では、化合物半導体層141は、N型ドーピングした第一化合物半導体層である。化合物半導体層142は、P型ドーピングした第一化合物半導体層である。
図4の構成例では、化合物半導体層141は、P型ドーピングした第一化合物半導体層である。化合物半導体層141は、N型ドーピングした第一化合物半導体層である。
第一化合物半導体層としては、例えば、該半導体層にインジウム(In)及びアンチモン(Sb)を含むものであればいずれを用いてもよい。
その中でも、InSb、InAsSb、InSbBi、InAsSbBi、InTlSb、InTlAsSb、InSbN、InAsSbNなどが好ましく用いられる。
InAsSb1−x混晶のバンドギャップEは、0.58x−0.41x+0.18=Eで表され、非常に大きな非線形因子がある。As組成比のxが0の場合、すなわちInSbは室温で約7.3μm以下の波長において感度が得られる。
また、0.1≦x≦0.6の範囲においてはE≦0.12eVとなり、10μm帯をピーク波長とした赤外線検知に対し、より適した化合物半導体層となる。さらに好ましいxの範囲は0.2≦x≦0.5である。
化合物半導体センサ部を構成している化合物半導体層の膜厚は、単層の場合には0.5μm〜10μmであり、好ましくは、0.7μm〜5μm、より好ましくは1μm〜4μmである。
<第二化合物半導体層と第三化合物半導体層とからなるヘテロ構造>
化合物半導体層は、第二化合物半導体層と第三化合物半導体層とからなるヘテロ構造として形成してもよい。
図5は、化合物半導体層140は、第二化合物半導体層141と、第三化合物半導体層142とからなるヘテロ構造の例である。
第二化合物半導体層としては、該半導体層にインジウム(In)及びアンチモン(Sb)を含むものであればいずれを用いてもよい。また、第三化合物半導体層としては、該半導体層にアンチモンを含み、かつ第二化合物半導体層とは異なる材料であればよい。
その中でも、第三化合物半導体層/第二化合物半導体層の好ましい組み合わせとしては、GaSb/InSb、GaInSb/InSb、InSb/InAsSb、GaSb/InAsSb、GaInSb/InAsSbなどである。
特にInAsSb1−x混晶のxは、上記で述べたように0.1≦x≦0.6の範囲が好ましく、さらに好ましいxの範囲は0.2≦x≦0.5である。
なお、本明細書において、記号/がある場合、記号/の左側に記載される材料は、該記号/の右側に記載される材料の上に形成されることを示す。よって、上述のように、第三化合物半導体層/第二化合物半導体層とある場合は、第二化合物半導体層上に第三化合物半導体層が形成されることを示す。
第一化合物半導体層、第二化合物半導体層、第三化合物半導体層は、P型ドーピングされていてもよい。P型のドーパントとしては、Be、Zn、C、Mg、Cdなどが好ましく用いられる。ここで、ドーピング濃度とは、化合物半導体中にドーピングされる不純物原子の濃度である。P型ドーピング濃度としては、1×1016〜1×1017原子/cmであり、より好ましくは、2×1016〜5×1016原子/cmである。
また、ヘテロ構造を用いる場合は、第二化合物半導体層および第三化合物半導体層のトータルの膜厚が0.5μm〜10μmであり、好ましくは、1μm〜5μm、より好ましくは2μm〜4μmである。
<P型化する効果>
第一化合物半導体層、第二化合物半導体層や第三化合物半導体層をP型化する効果について以下に述べる。
第一化合物半導体層、第二化合物半導体層および第三化合物半導体層を単一センサ部として用いる赤外線センサは、一般に光導電型赤外線センサと呼ばれる。赤外線センサの高感度化のために、化合物半導体層の膜特性としては、電子移動度が大きく、素子抵抗が大きく、キャリア濃度ができるだけ小さい膜特性が求められる。
赤外線センサ構成する第一化合物半導体層、第二化合物半導体層、第三化合物半導体層は、室温ではノンドープでN型を示す薄膜材料である。従って、キャリア濃度低減のために、それら化合物半導体層をP型ドーピングすることが好ましく行われる。膜厚については、薄いほどよいが、量子効率は膜厚が厚くなるほど大きくなるので最適値が存在する。また、素子抵抗についてもあまり大きくなると(kΩ以上)、電磁ノイズの影響を受けやすくなるため、最適値が存在する。
<第四化合物半導体層と第五化合物半導体層とが交互に積層された超格子構造>
化合物半導体層は、第四化合物半導体層と第五化合物半導体層とが交互に積層された超格子構造として形成してもよい。
第四化合物半導体層は、インジウム(In)及びアンチモン(Sb)の少なくとも一方を含む材料であればよい。第五化合物半導体層としては、インジウム(In)及びアンチモン(Sb)の少なくとも一方を含み、かつ第四化合物半導体層と異なる材料であればよい。
その中でも好ましい超格子構造を形成する第五化合物半導体層/第四化合物半導体層の組み合わせとしては、InAs/GaSb、InAs/GaInSb、InAs/GaAsSb、InAsSb/GaSb、InAsSb/GaAsSb、InAsSb/GaInSbなどが、高感度な赤外線センサを実現する上で、非常に好ましく用いられる。また上記化合物半導体の中で、InAsSb1−x混晶のxは、上記で述べたように0.1≦x≦0.6の範囲が好ましく、さらに好ましいxの範囲は0.2≦x≦0.5である。
超格子構造は、Type−II呼ばれるバンド構造である。すなわち、超格子構造とは、第五化合物半導体層を構成する薄膜材料の伝導帯が、第四化合物半導体層を構成する薄膜材料の価電子帯の下に位置しており、バンドギャップが分離している構造である。このようなバンド構造においては、価電子帯のホールと伝導帯の電子とがそれぞれ空間的に分離される。その結果、再結合しようとするキャリアのライフタイムが長くなり、赤外線のエネルギーを電気信号として取り出す効率が向上する。よって、赤外線センサの高感度化が達成できると考えられる。
超格子構造の場合には、第四化合物半導体層及び第五化合物半導体層の1周期の膜厚は、ミニバンドが形成される程度に薄くする必要がある。その1周期の膜厚は、1nm〜15nmの範囲が好ましい。より好ましくは、2nm〜10nm、さらに好ましくは3nm〜7nmである。また、超格子構造の周期は10〜100周期、さらには20〜50周期程度成長させることが好ましい。
<化合物半導体の積層体>
化合物半導体層は、化合物半導体の積層体として構成としてもよい。
化合物半導体の積層体としては、インジウム(In)及びアンチモン(Sb)を含み、N型ドーピングされた化合物半導体層と、インジウム(In)及びアンチモン(Sb)を含み、P型ドーピングされた化合物半導体層とが積層された積層体も用いることができる。
積層体の好ましい組み合わせとしては、P型ドーピングされたInSb/P型ドーピングされたInAsSb/N型ドーピングされたInSb、P型ドーピングされたGaInSb/P型ドーピングされたInAsSb/N型ドーピングされたGaInSb、P型ドーピングされたGaInSb/P型ドーピングされたInSb/N型ドーピングされたGaInSbなどのP−N接合積層体が好ましく用いられる。
また、P型ドーピングされたInSb/N型ドーピングされたInSb、高濃度にP型ドーピングされたInSb/低濃度にP型ドーピングされたInSb/N型ドーピングされたInSb、N型ドーピングされたInSb/低濃度にP型ドーピングされたInSb/高濃度にP型ドーピングされたInSbといった積層体も好ましい。
なお、記号/が複数ある場合も、記号/が1つある場合と同様に、複数の記号/のうち右側の記号/から左側の記号に向けて順に、各材料が形成されることを示す。すなわち、例えば、P型ドーピングされたInSb/P型ドーピングされたInAsSb/N型ドーピングされたInSbとある場合は、N型ドーピングされたInSb上にP型ドーピングされたInAsSbが形成され、該P型ドーピングされたInAsSb上にはP型ドーピングされたInSbが形成されることを示す。
P型ドーパントは、すでに述べたものと同様の元素が使用できる。N型ドーパントは、Si、Sn、Te、S、Se、Geなどが好ましく用いられる。
なお、「積層体」とは、複数の化合物半導体を積層した積層構造を有する化合物半導体の膜のことである。
化合物半導体の積層体は、一般に、高濃度P型ドープ層/低濃度P型ドープ層/高濃度N型ドープ層の3層構造からなっていることが好ましい。高濃度P型ドープ層のドーピング濃度は、6×1017〜5×1018原子/cmであり、より好ましくは1×1018〜4×1018原子/cmである。また低濃度P型ドープ層のドーピング濃度は、1×1016〜1×1018原子/cmであり、より好ましくは1×1016〜1×1017原子/cmである。高濃度N型ドープ層のドーピング濃度は、6×1017〜5×1018原子/cmであり、より好ましくは1×1018〜4×1018原子/cmの範囲である。
一般的にP−N接合積層体を用いた赤外線センサは、光起電力型赤外線センサである。光起電力型赤外線センサの高感度化のためには、素子抵抗が大きく、量子効率を大きくするために素子の膜厚が厚いほど好ましい。また、P−N接合積層体の場合には、逆バイアス電圧を印加することでより効率よくキャリアを電気信号として取り出すことが可能となる。その結果として赤外線センサとしてのさらなる高感度化が達成できる。ただし、素子抵抗については、あまり大きくなると(kΩ以上)、電磁ノイズの影響を受けやすくなるため、最適値がある。また、逆バイアス電圧を印可せず、ゼロバイアスの状態で素子の開放電圧を測定する方法も好ましい測定方法である。これに関しては後で詳述する。
<バッファ層>
これまでに述べてきた化合物半導体センサ部を構成している化合物半導体層を、支持基板上に成長する際、適当なバッファ層を挿入することにより、化合物半導体層(例えば、第二化合物半導体層)の欠陥が減少し、表面の平坦性や結晶性を向上できることを見出した。
バッファ層としては、AlSb、AlGaSb、AlGaAsSb、AlInSb、GaInAsSb、AlInAsSbなどが好ましく用いられる。また、P型ドーピングを行ったInSbでもよい。
これらのバッファ層は、支持基板との格子定数が大きく異なっているが、成長を開始すると非常に速く格子緩和が起こり、化合物半導体層の表面が平坦化し、結晶性に優れた薄膜が得られてくることが確認できている。
バッファ層の膜厚は、支持基板との格子不整合を緩和し、良好な結晶性と平坦な表面とが得られればよく、一般に100nm〜1μm、好ましくは150nm〜600nm程度である。
バッファ層の組成は、バッファ層上に成長させる化合物半導体層の材料にできるだけ格子定数の近い組成を選択することが好ましい。この格子整合効果により、直接基板上に成長するよりも化合物半導体層の結晶性や平坦性、さらに界面の急峻性を大きく向上できる。
なお、バッファ層を、支持基板上と第一化合物半導体層との間に設けるようにしてもよい。すなわち、バッファ層を支持基板と第一化合物半導体層との間に設けることによって、上述の通り、支持基板とその上に形成される化合物半導体層との格子不整合を緩和させ、形成される化合物半導体層の結晶性等を向上させることが目的である。よって、バッファ層上に形成される化合物半導体層は、単層であっても、複数の層であっても、複数の層の積層であってもよい。
これらの結果、赤外線センサとしての素子特性も改善でき、高感度化や低ノイズ化が実現できる。
<バリア層>
本発明の一実施形態に係る化合物半導体赤外線センサ構造によれば、拡散電流を抑制する事ができる。その結果、本発明の一実施形態に係る化合物半導体赤外線センサは、室温において冷却機構無しで、更なる高感度化を実現できる。図18に本発明の一実施形態に係る化合物半導体赤外線センサの断面図を示す。以下で図18を参照しながら、その構造と動作の特徴を述べる。
図18において、支持基板15上に、N型ドーピングされた層(N層とも呼ぶ)である第六化合物半導体層16が形成されている。第六化合物半導体層16の上には、ノンドープあるいはP型ドーピングされた層である第七化合物半導体層17が形成されている。第七化合物半導体層17上には、第七化合物半導体層17よりも高濃度にP型ドーピングされた層(P層とも呼ぶ)であり、かつ第七化合物半導体層17よりもエネルギーバンドギャップが大きな第八化合物半導体層18が形成されている。第八化合物半導体層18、及び第六化合物半導体層16のうち第七化合物半導体層17が形成されてない領域には、電極19が形成されている。このような構成の化合物半導体赤外線センサの表面を保護するように、保護膜20が形成されている。
図18に示す赤外線センサに赤外線を入射した場合、赤外線は光吸収層である第七化合物半導体層17において吸収され、電子正孔対を生成する。生成した電子正孔対はN層である第六化合物半導体層16とP層である第八化合物半導体層18とのポテンシャル差、すなわちビルトインポテンシャルによって分離され、電子はN層側へ、正孔はP層側へと移動し光電流となる。この時、発生した電子がPINダイオードの順方向、すなわちP層側に拡散してしまうと、光電流として取り出すことは出来ない。このPINダイオード順方向へのキャリアの拡散が拡散電流である。ここで、P層である第八化合物半導体層18がエネルギーバンドギャップのより大きな材料であることで、P層部分の真性キャリア濃度を小さくすることができる。よって、第七化合物半導体層17から第八化合物半導体層18への拡散電流を抑えることが出来るようになる。
図19に、図18にて説明した化合物半導体赤外線センサのエネルギーバンド図を示す。図19において、Eは電子のエネルギーを示し、Eはフェルミエネルギーを示し、Eは伝導帯レベルを示し、Eは価電子帯レベルを示す。また、図中の矢印は、赤外線の入射によって生成された電子の移動方向を示し、それぞれ光電流となる移動方向(矢印A)と、拡散電流となる移動方向(矢印B)とを示している。すなわち、図19に示す化合物半導体赤外線センサのエネルギーバンド図からわかるように、第八化合物半導体層18白身がP層側への電子の拡散に対するバリア層となる。一方で赤外線の入射により生成された正孔の流れは阻害しない。この効果により、漏れ電流を大幅に減少させる事ができる。さらに、赤外線の入射により発生した電子が光電流方向Aへ流れやすくなることから、取り出せる光電流が大きくなる。すなわち、センサの外部量子効率が向上する。この結果、素子の感度を飛躍的に上げることができる。
また、各化合物半導体層の積層の順番は本発明の一実施形態において非常に重要である。以下で、基板上にN型ドーピングされている第六化合物半導体層16をまず成長し、該第六化合物半導体層上にP型ドーピングされた第七化合物半導体層17を成長し、さらに第七化合物半導体層上に第七化合物半導体層よりも高濃度にP型ドーピングされ、かつ第七化合物半導体層よりも大きなバンドギャップを有している第八化合物半導体層18を成長することの理由を説明する。まず第六化合物半導体層16は、光吸収層となる第七化合物半導体層17を基板上に結晶性良く成長させるためのバッファ層であると共に、電極とのコンタクト層となる。ここで、第六化合物半導体層16の表面積は素子の中で最も大きいため、そのシート抵抗はセンサのP−N接合以外のセンサ内部直列抵抗の主な要因となっている。従って、第六化合物半導体層16はシート抵抗が小さい層であることが好ましい。一般に化合物半導体は電子の移動度がホールの移動度よりも大きいため、N型ドーピングの方がP型ドーピングよりもシート抵抗を小さくすることが出来る。ゆえに第六化合物半導体層16にはN型ドーピングを行うことが好ましい。また、バリア層である第八化合物半導体層18をまず成長し、次に光吸収層である第七化合物半導体層17を成長した場合、拡散電流を抑制する効果は、図18に示した積層構造とは変わらないので、化合物半導体赤外線センサの構造としては好ましい。しかし、第七化合物半導体層17は結晶の格子定数の異なる第八化合物半導体層18上への格子不整合のあるヘテロ成長となる。従って、光吸収層である第七化合物半導体層17に結晶欠陥が発生しやすく、赤外線の吸収により発生した電子正孔対が対消滅を起こしやすくなる。すなわちセンサの量子効率が下がりやすくなる。ゆえにバリア層である第八化合物半導体層18は光吸収層である第七化合物半導体層17の次に成長することがより好ましい。
上記理由により、上述の化合物半導体赤外線センサ構造は、支持基板15上にN型ドーピングされている第六化合物半導体層16を成長させる。次いで、該第六化合物半導体層16上の所定の領域にP型ドーピングされた第七化合物半導体層17を成長させる。さらに、第七化合物半導体層17上に第七化合物半導体層17よりも高濃度にP型ドーピングされ、かつ第七化合物半導体層17よりも大きなバンドギャップを有している第八化合物半導体層18を成長させる。本発明の一実施形態では、このような順番の成長方法で化合物半導体赤外線センサを形成する事が好ましい。
また、第八化合物半導体層18上に、第八化合物半導体層18と同等か、またはそれ以上の濃度でP型ドーピングを行った第九化合物半導体層を更に続けて成長しても良い。これについては後述する。
第八化合物半導体層18は、室温において拡散する電子を十分に止める事が出来るだけの、大きなバンドギャップを持つ必要がある。一般にバンドギャップをより大きくする為には、第八化合物半導体層18を、格子定数がより小さな材料とする必要がある。この結果、バンドギャップの小さい第七化合物半導体層17との格子定数差が大きくなり易く、バリア層である第八化合物半導体層18に、ヘテロ成長による結晶欠陥が発生し易くなる。この結晶欠陥は欠陥による漏れ電流の原因となる。従ってそのバンドギャップの大きさは、拡散電流抑止の効果と、第八化合物半導体層18の結晶性のバランスにより決定される。これは使用する化合物半導体層の材料の組み合わせによって変化し得る。また、第七化合物半導体層17と第八化合物半導体層18との接合界面では、材料のエネルギーバンド構造の差により、図19に示すような価電子帯の跳び(スパイクともいう)が生じる。このスパイクの先が第七化合物半導体層の価電子帯よりも飛び出すようになると、赤外線の吸収により発生した正孔の流れを妨げるようになる。これを防ぐために、第八化合物半導体層18は十分なP型ドーピングを行う必要がある。
上記赤外線センサを構成する各化合物半導体層の材料として、第六化合物半導体層16の材料としては、該半導体層にインジウム(In)及びアンチモン(Sb)を含むものであれぱいずれを用いても良いが、好ましい材料としてはInSbが用いられる。InSbは化合物半導体の中でも特にキャリアの移動度が大きく、シート抵抗を小さくする事が出来る。また、第七化合物半導体層17の材料としては、該半導体層にインジウム(In)及びアンチモン(Sb)を含むものであれぱいずれを用いても良いが、好ましい材料としては、InSb、InAsSb、InSbNなどが用いられる。前述のように、InAsSb1−x混晶のバンドギャップEは、0.58x−0.41x+0.18=Eで表され、非常に大きな非線形因子がある。As組成比のxが0の場合、すなわちInSbは室温で約7.3μm以下の波長において感度が得られる。また、0.1≦x≦0.6の範囲においては、Eg≦0.12eVとなり、10μm帯をピーク波長とした赤外線検知により適した化合物半導体層となる。さらに好ましいxの範囲は0.2≦x≦0.5である。また、InSb1−y混晶(0<y<0.01)のバンドギャップは更に大きな非線形因子があり、窒素Nの組成yが僅か0.01でバンドギャップがほぼ0に近くなることが知られている。したがって、InSb1−yは、InSb(第六化合物半導体層)と格子整合に近い系で、InSbで吸収できる波長よりも、より長波長の赤外線を吸収することができる。
なお、InAsSbやInSbNを第七化合物半導体層17として第六化合物半導体層16であるInSb層上に成長する場合、ヘテロ成長による結晶欠陥の発生を抑制するために、組成を0からx、あるいは0からyへと段階的に変化させる成長方法などが好ましく用いられる。
第八化合物半導体層18の材料としては、バンドギャップが第七化合物半導体層17よりも大きい材料でよく、AlInSb、GaInSb、AlAs、GaAs、InAs、AlSb、GaSb、AlAsSb、GaAsSb、AlGaSb、AlGaAs、AlInAs、GaInAs、AlGaAsSb、AlInAsSb、GaInAsSb、AlGaInSb、AlGaInAsSbのいずれかが好ましい。特にAlIn1−zSb混晶のバンドギャップE'はE'=0.172+1.612z+0.43zで表され、僅かなAl組成によって大きなバンドギャップを得ることが可能となる。この為、光
吸収層となる第七化合物半導体層17のInSbやInAsSb等の材料と格子定数が近く、バンドギャップの大きなバリア層とすることが可能となる。ここで、好ましいzの範囲は0.01≦z≦0.7であり、より好ましくは0.1≦z≦0.5である。
第六化合物半導体層16の膜厚は、シート抵抗を下げるためになるべく厚いほうが好ましい。ただし、第六化合物半導体層16の膜厚が厚くなると膜の成長に多大な時間を要し、かつ素子分離を行うためのメサエッチング等が困難となる。この為第六化合物半導体層16の膜厚は、好ましくは、0.3μm以上2μm以下であり、より好ましくは、0.5μm以上1μm以下である。
また、第七化合物半導体層17の膜厚は、赤外線の吸収を増やすためになるべく厚いほうが好ましい。ただし、第七化合物半導体層17の膜厚が厚くなると第六化合物半導体層16と同様に、膜の成長に多大な時間を要し、かっ素子分離を行うためのエッチング等が困難となる。この為第七化合物半導体層17の膜厚は、好ましくは、0.5μm以上3μmであり、より好ましくは、1μm以上2μm以下である。
また、第八化合物半導体層18の膜厚は、センサ内直列抵抗を下げるためになるべく薄いほうが好ましい。ただし、電極19と第七化合物半導体層17との間でトンネルリークが発生しないだけの膜厚が必要である。この為、第八化合物半導体層18の膜厚は0.01μm以上が好ましく、より好ましくは0.02μm以上である。
第六化合物半導体層16のN型ドーピングの濃度は、第七化合物半導体層17とのポテンシャル差を大きくし、かつシート抵抗を下げるためになるべく大きいほうが好ましく、1×1018原子/cm以上であることが好ましい。また、第七化合物半導体層17は、ドーピングしないで真性半導体のままでも良いし、またはP型にドーピングしても良い。P型にドーピングする場合には、第七化合物半導体層17のP型ドーピング濃度は、第六化合物半導体層16及び第八化合物半導体層18それぞれの伝導帯と十分大きな伝導帯のバンドオフセットを取れるように調整される。ここで、第七化合物半導体層17のP型ドーピング濃度は、1×1016原子/cm以上1×1018原子/cm未満が好ましい。また、第八化合物半導体層18のP型ドーピング濃度は、第七化合物半導体層17と第八化合物半導体層18との接合界面における価電子帯のスパイクが、赤外線の吸収により発生した正孔の流れを妨げ無いようにするため、1×1018原子/cm以上が好ましい。このときのN型ドーパントとしては、Si、Te、Sn、S、Se、Geなどを用いることができる。中でもSnは、InSbにおいて、より活性化率が高く、シート抵抗をより下げることが可能であることから、より好ましく用いられる。また、P型ドーパントとしてはBe、Zn、Cd、C、Mgなどを用いることができる。中でもZnは、InSbにおいて、より活性化率が高く、かつ毒性も低いために、より好ましく用いられる。
バリア層となる第八化合物半導体18上に、さらにコンタクト層となる第九化合物半導体層21を形成した素子構造とすることは、より好ましい形態である。ここで、図20には上記素子構造の断面図を示す。以下で、図20を参照しながら、上記化合物半導体赤外線センサ構造の特徴を述べる。
バリア層となる第八化合物半導体層18は、バンドギャップが大きい材料であり、一般にキャリア移動度は小さくなってしまう。この為電極19とのコンタクト抵抗が増加し、この抵抗は前述したジョンソンノイズの原因となる。ここで、図20に示すように、第八化合物半導体層18上に形成された、第九化合物半導体層21について、電気抵抗が第八化合物半導体層18よりも小さな材料とすることで、この抵抗の増加を抑える事が出来る。また、第九化合物半導体層21は、その電気抵抗を小さくするために、十分に大きなP型ドーピングを行うことが好ましい。
この様な第九化合物半導体層21の材料としては、該半導体層にインジウム(In)及びアンチモン(Sb)を含むものであればいずれを用いても良いが、好ましい材料としてはキャリア移動度の大きいInSbが用いられる。
第九化合物半導体層21の膜厚は、コンタクト抵抗を下げるために十分な膜厚であれぱ良く、0.1μm以上2μm以下が好ましく用いられる。
また、第九化合物半導体層21のP型ドーパントとしてはBe、Zn、Cd、C、Mgなどが好ましく用いられる。中でもZnは、InSbにおいてより活性化率が高く、かつ毒性も低いために、より好ましく用いられる。またP型ドーピング濃度は、膜の抵抗を十分に小さくする必要があるため、1×1018原子/cm以上が好ましい。
[第2の例]
本発明の第2の実施の形態を、図6〜図17に基づいて説明する。なお、前述した第1の例と同一部分については、その説明を省略し、同一符号を付す。
(赤外線センサの製造方法)
本例では、前述した第1の例で説明した図1〜図3の赤外線センサの製造方法について説明する。
支持基板上に化合物半導体層を形成するに手順として、赤外線の入射方向を考慮する必要がある。特に、化合物半導体層がP−N接合積層体の場合、N型化合物半導体層は不純物濃度が高くなると、伝導帯の底から不純物に由来する多数の励起電子でエネルギー準位が占められてしまうため、バンドギャップエネルギーよりさらに大きなエネルギーに相当する光にしか反応しなくなり、材料本来のバンドギャップエネルギーに相当する波長領域に対して吸収がなくなってしまう効果がある(バースタイン・モス効果)。これにより、高濃度に不純物を添加したN型化合物半導体層を赤外線の入射側におくと、より多くの赤外線がP−N接合に到達させることができる。したがって、赤外線の入射方向に対してN型化合物半導体層、次にP型化合物半導体層という順になるよう化合物半導体層を積層するのが、好ましい成膜手順である。 また、P型およびN型半導体層に対して支持基板が存在する反対側から電極を形成するため、P−N接合面に対して電極がある側から赤外線が入射すると、電極の影で赤外線の入射量が制限されることになる。そのため、本発明の単一センサの好ましい形態としては、支持基板上にN型半導体、ついでP型半導体を形成し、赤外線は所望の波長領域で赤外線の吸収が少ない支持基板側から入射させるのが好ましい態様である。
また、図4に示されるように支持基板上にP型半導体層ついでN型半導体層を形成したうえで、電極が存在する側から赤外線が入射する形態としても、P−N接合周辺部から漏れ込む光の多くが散乱・反射されてP−N接合に到達するため、図2の支持基板上にN型半導体層ついでP型半導体層を形成したものと同程度の出力を得ることは可能である。したがって、所望の範囲の出力を得ることができれば、支持基板の化合物半導体層が存在する側または裏面のどちら側からでも、赤外線を入射させることができる。
<単一センサの作製プロセス>
単一センサ100の作製プロセスを、前述した第1の例で説明した図2、図4、図5を用いて説明する。
単一センサ100が光導電型センサである第一化合物半導体層(図2、図4参照)、検出部110と非検出部120との明確な違いはないため、所望の形状にレジストでパターニング後、エッチングにより素子分離する。
次に、化合物半導体の表面を空気中の水分などから影響を受けないように保護膜150を形成する。保護膜150の一部に化合物半導体層140に電極が接触するためのコンタクトホールを2箇所(上部電極領域、下部電極領域)に形成する。このコンタクトホールを覆い、かつ、単一センサ100同士を接続するため、電極金属および配線金属を蒸着し、レジストを用いてリフトオフ法により金属のパターニングを行う。
さらに、電極保護を目的とする保護膜150を電極金属の上に形成する。
単一センサ100が光起電力型センサの場合は、支持基板としての支持基板130に最も近い最下部化合物半導体層141と、最上部化合物半導体層142とにそれぞれ電極160を形成する必要がある。そのため、検出部110の形状でレジストのパターニングを行い、最上層から支持基板130に一番近い化合物半導体層の表面が露出するまでエッチングにより化合物半導体層を除去する。
次に、高抵抗の支持基板130上で単一センサ100それぞれを素子分離するため、検出部110の外周に加え、最下部化合物半導体141の引き出し部を含む外形でレジストのパターニングを行い、残りの最下部化合物半導体層141を除去する。
続いて、半導体表面を空気中の水分などの影響を受けないよう保護膜150を形成し、保護膜150の一部に最上部化合物半導体層142および最下部化合物半導体層141に接触できるよう、保護膜150にコンタクトホール170,171を形成する。コンタクトホール170,171を覆いかつ単一センサ100同士を接続するため、電極金属および配線金属を蒸着し、レジストを用いてリフトオフ法により金属のパターニングを行う。
さらに、電極160の保護を目的とする保護膜150を形成する。また、素子を分離するためのエッチングを行った後、最上部化合物半導体層142および最下部化合物半導体141上にそれぞれ電極160を形成し、その後保護膜150を形成する方法もより好ましい方法である。
<単一センサの配線>
本例では、赤外線センサは、前述した図1、図3に示したように、N個の単一センサ100を支持基板130で上流側の電極パッド部91から下流側の電極パッド部92へ向かう所定の順方向に沿って規則正しく配列し、かつ、複数行に渡って繰り返して直列接続する配線構造を特徴としている。
この配線構造においては、支持基板130上の同一行(X方向)での互いに隣接する2つの単一センサ100間の接続においては、上流側の単一センサ100の非検出部120と下流側の単一センサ100の検出部110とが直列接続されるように配線される。また、支持基板130上の同一列(Y方向)での互いに隣接する2つの単一センサ100間に配置においては、一方の行の単一センサ100を構成する検出部110と、他方の行の単一センサ100を構成する非検出部120とが交互に配置される。
(作製例)
図6〜図14は、赤外線センサの作製例を示す。
図6は、化合物半導体のエピタキシャル膜を成長した基板の横断面を示す。
エピタキシャル膜の形成手順は、次の通りである。
まず、半絶縁性の抵抗率5000Ωcm以上のGaAs支持基板1上に、MBE装置を用いて、スズ(Sn)の濃度が1×1019原子/cmのN+型InSb層2を厚さ1μmになるように成膜する。
その上に引き続き、亜鉛(Zn)の濃度が1×1016原子/cmのP−(π)型InSb層3を厚さ1μm、その上にZnの濃度が5×1018原子/cmのP+型Al0.2In0.8Sb層4を厚さ0.02μm、その上にZnの濃度が5×1018原子/cmのP+型InSb層5を0.5μmと順次成膜する。
図7は、図6のエピ膜基板を、塩酸(HCl)と過酸化水素(H)を混合した水溶液をエッチング液として用い、P−N接合面10の横断面を形成するようP−N分離メサエッチングを行った単一センサの横断面図である。
図8は、図7の処理後、単一素子を個々のセンサとして分離するために、図7の作成時と同様に、HClとHの混合水溶液で素子分離エッチングを行った単一センサ100の横断面図である。
図9は、図8の処理後、半導体表面の保護を目的として、プラズマCVD装置を用いて厚さ3000ÅのSiN保護膜7を形成した単一センサ100の横断面図である。
図10は、図9の処理後、N+型InSb層2とP+型InSb層5の各表面にメタルが直接接するように、SiN膜にCFとO混合ガスを用いたRIE(反応性イオンエッチング)装置を用いて、コンタクトホール11を形成した単一センサ100の横断面図を表している。
図11は、図10の処理後、それぞれの単一センサ100に電気的なコンタクトを取り、かつ個々の単一センサ100を直列接続するため、チタン(Ti)、続いて金(Au)を順次EB蒸着装置で蒸着し、リフトオフ法により不必要なメタルを除去したメタル配線8で直列接続された単一センサの断面図である。
図12は、図11の処理後、メタル配線8の保護、およびメタル配線8と保護膜7との界面を通じて侵入する可能性のある水分などの影響を抑制する目的で、プラズマCVD装置を用いてメタル保護膜9を形成した単一センサ100の断面図である。
図12の処理後、センサチップ全体の電極となるパッドメタル表面を露出させるため、図10の作成時と同様に、CFとO混合ガスを用いたRIEにより、パッドメタルの部分だけコンタクトホール11を形成する。
図13は、本発明の単一センサ100の平面図を示す。
メタル配線8は輪郭部のみ描いてあるが、実際は光が透過しないため、その下側の構造は、肉眼では見ることができない。P−Nメサ段差エッジ6の平面的な形状が略正八角形となるよう露光マスクが設計されている。
また、N+型InSb層2の支持基板1に接するエッジ2’も、P−Nメサ段差エッジ6の周囲を取り囲むように配置され、紙面に対し水平方向にN+型InSb層2が引き出されている。
前述した図1は、図13の単一センサ100を複数個平面上に配置し直列接続する様子を示す。
複数個のセンサを横方向(行方向であるX方向)に沿って順方向に接続し、センサチップエッジ12に到達したら、先ほどの行に対して方向を逆転して、いわゆるつづら折れしながら全ての単一センサ100を順方向に接続する。
また、それぞれ隣り合う行同士は検出部110が格子点に配置するのではなく、単一センサ100の接続ピッチに対しおよそ2分の1ピッチずらして隣り合う行同士の検出部110と非検出部120が概ね垂直方向(列方向であるY方向)に並ぶように配置する。この際、行方向Xや列方向Yに隣接する単一センサ100のN+型InSb層下側エッジ2’のエッジ−エッジ間隔が概ね同一になるように配置するのが好ましい。このような配置をすることで、エッチングの際特定の面方位だけが速くエッチングが進むのを抑制することができる。
図14は、本発明の単一センサ100の最も好ましい形態の一つの平面図を示す。
各部の構成は、図13の場合と同様であるが、P−Nメサ段差エッジ6の平面的な形状が円になるように露光マスクが設計されている。また、N+型InSb層2の支持基板1に接するエッジ2’も、P−Nメサ段差エッジ6の周囲を取り囲むように円形となるように作られる。
なお、エッチング工程や保護膜形成工程など、化合物半導体素子を形成する際は、さまざまな薬液でその表面は物理的、化学的ダメージを受けるため、作製プロセスの早い段階で化合物半導体に電極が接することにより、接触抵抗が低く工程の安定化に寄与することができると考えられる。
本発明のエッチング工程は、薬液を用いるウェットエッチングや反応性ガスを用いるドライエッチングなどが用いられるが、ウェットエッチングとドライエッチングを組み合わせてもかまわない。
本発明で用いられる保護膜は、シリコン窒化膜(SiN)、シリコン酸化膜(SiO)、シリコン酸窒化膜(SiON)、誘電体薄膜などをプラズマCVD、ICP−CVD、Cat.CVDあるいはスパッタなどの成膜装置を用いて化合物半導体層表面に堆積させるか、化合物半導体層自身の表面を化学的に酸化、プラズマ酸化、陽極酸化させることにより形成することができる。
また、保護膜については、シリコン窒化膜(SiN)、シリコン酸化膜(SiO)、シリコン酸窒化膜(SiON)、誘電体薄膜などをプラズマCVD、ICP−CVD、Cat.CVDあるいはスパッタなどの成膜装置を用いて化合物半導体層表面に堆積させる方法が適当である。保護膜1へのコンタクトホールの形成は、ウェットエッチング、反応性イオンエッチング(RIE)により行われる。
電極として用いられる金属は、接触する化合物半導体層に対してコンタクト抵抗が1×10−6Ωcm以下になるように最適なものが選択される。例えば、高濃度にドーピングされたInSb層に対しては、Au/TiやAu/Crが好んで用いられる。
(検出部の形状)
検出部110の形状としては、例えば、光起電力型センサの場合はP−N接合面となるが、その平面形状は直角以下の角度を含まない五角形以上の多角形が好ましい。
その五角形以上の多角形とする理由について述べる。
単一センサ100の出力は、光起電力型センサの場合P型およびN型半導体上に形成された各電極に対して外部から電圧をかけないゼロバイアス状態で出力されるのが好ましい。つまり、ゼロバイアス状態で単一センサ100を動作させることにより、通電により素子内で発生するジュール発熱が抑制されて、結果的にはS/N比の悪化を抑制することができる。この出力電圧は、単一センサ100に吸収された赤外線量により変化するが、室温環境下の平衡状態で人体など比較的周囲環境との温度差が少ない物体から放射される赤外線量の差分は非常に少ないため、単一センサ100の出力できる出力電圧は非常に小さい。
しかしながら、この出力電圧は単一センサ100を順方向に多段接続することにより、接続数に比例した出力電圧として取り出すことが可能である。また、ノイズはゼロバイアス状態であれば熱ノイズのみとなるため、ノイズの値Vnoiseは、全体の抵抗の平方根に比例する。
Vnoise=√(4kTRf) …(1)
Vnoise:ノイズ電圧、k:ボルツマン定数、T:絶対温度、R:センサ全体の抵抗、f:周波数帯域)。
これにより、単一センサ100を複数個、P型およびN型半導体へ形成した電極を順方向に接続する方法を用いれば、接続数を増やすほどS/N比はよくなることになる。
従って、検出部110を平面的に複数個規則正しく配列し、直列接続することにより、センサの出力向上、S/N比向上を目指す目的では好適である。
(開口率)
本例では、支持基板1の同一面上でのセンサ全体の面積に対する該センサ全体に渡って配線された複数個の単一センサ100の検出部110の総面積の割合を示す開口率が最大となるように、該支持基板1の同一面上で互いに隣接する単一センサ100を直列接続する。
単一センサ100の場合は、開口率を向上させながらP型およびN型半導体それぞれに電極を形成し、個々の単一センサを順方向に接続するため、P−N接合面の平面形状としては、直角以下の角度を内包しない五角形以上の多角形が好ましく用いられる。
P−N接合面を五角形以上とする理由は、以下に説明する通りである。
P−N接合の横断面を含む単一センサ100では、横断面部に存在する界面準位や欠陥を通じてリーク電流が流れることがあるが、単一センサ100のサイズが小さくなるほど検出部のP−N接合面積に対するP−N接合面の横断面長(周囲長)の割合が大きくなるため、P−N接合周辺に由来するリーク電流の影響をより強く受けることになる。
理想的には、P−N接合の形状が円形であればP−N接合面積に対する周囲長は最も小さくなるが、本発明のような微小P−N接合面のサイズがおよそ20ミクロン角以下になると、エッチングでP−N接合面のパターニングするときに直角以下の角度を内包しない五角形以上の多角形であれば角の部分のエッチングも進行するので、あえてマスク上で円形を作らずとも実質円形に近い形を得ることができる。特に、直角以下の角度を内包しない八角形以上の多角形であれば、この目的に合致するエッチング形状を作ることができる。もちろん、予めマスク上で円形のP−N接合を形成するようにしておいてもよい。
また、P−N接合面を平面的に細密充填するには、略正六角形を隣り合う列同士1/2個ずつづらして配列するいわゆるハニカム配列が最も開口率を向上させることには好適であるが、本発明の単一センサ100の場合、支持基板に直接接するN型半導体層から引き出した電極金属が接する部分を検出部以外に設ける関係上、正六角形よりは正八角形以上の多角形の方が隣接する単一センサどうしの引き出し電極部を含む形状のエッジ−エッジ間隔がほぼ同一となり好ましい。
従って、正八角形以上の多角形状P−N接合部とその一端からほぼ同一長の辺を持つ正方形状のN型半導体引き出し部を持つ形状が好ましい。また、正方形状のN型半導体引き出し部は、直角以下の角度が内包されないように、角の部分は、それを構成する2辺から面取りするのが好ましい。この面取りを行うことにより、エッチングに用いる薬液やガスの流れを円滑にし、特定の面方位だけエッチングが進むような異方性を抑制し、所望の形状を安定に作り出すことができる。さらに、検出部に対してN型半導体引き出し部は大きさを小さくすることができるため、センサチップ全体に対して検出部110の開口率を向上させることができる。
単一センサ100が光導電型センサの場合も光起電力型センサと同様に、微小なバイアス条件で電圧または電流を出力させる動作方法を採用することにより、実質光起電力型センサと同様の使用方法とすることができる。したがって、検出部および非検出部の形状は、光起電力型センサの場合と同様にすることが好ましい形態である。
単一センサ100の配列方法としては、直列接続がつづら折り状に折り返され、かつ隣り合う列の単一センサの検出部がお互いに同一列の単一センサ100の間に配置されて、センサ全体の面積に対する検出部110の総面積の割合(開口率)が最大になるよう単一センサ100を直列接続することが好ましい態様である。
前述のような略正八角形の検出部110と長方形の非検出部120を組み合わせた平面形状を有する単一センサ100を順方向に直列接続し、直列接続がチップ端に達したら折り返し、隣の列とは逆方向へ直列接続を続けて、センサチップ全体としてはつづら折り状に直列接続を繰り返す。この際、接続の向きが逆相になるように隣り合う列同士は、一方の検出部110と他方の非検出部120が直接隣り合うように入り組んで配置するのが好ましい。
このような配置とすることで、順方向に接続する単一センサ100の検出部110と次の単一センサ100の非検出部120を最も近く配置することができ、従って順次直列接続する際の配線金属の長さを最も短くすることができるので、単一素子の寄生直列抵抗を小さくすることができ、センサチップ全体としての特性劣化を抑制することができる。
その結果、センサチップ全体に対する検出部の総面積の割合(開口率)を向上させることができる。
(開口率の比較例)
図15は、開口率Kの比較例を示す。
開口率K=単一センサの受光部面積の総和/センサチップ全体の面積
=(S×N)/A …(2)
S:単一センサの受光部面積
N:接続数
A:センサチップ全体の面積
図15(a)は、従来の赤外線センサの配線例を示す。
1個の単一センサ100の非検出部120の面積をS1とし、その単一センサ100の検出部110の面積をS2とするとき、面積比は、S1:S2≒1:1であり、ほぼ等しい。そして、このときの開口率Kは、(2)式より、K≒0.14(約14%)である。
図15(b)は、本発明の赤外線センサの配線例を示す。
1個の単一センサ100の非検出部120の面積をS3とし、その単一センサ100の検出部110の面積をS4とするとき、S3:S4の面積比は、従来例の1:1ではなく、所定の比値となっている。このときの開口率Kは、(2)式より、K≒0.24〜0.6(約24%〜60%)となり、従来例よりもかなり開口率Kが向上していることがわかる。
すなわち、単一センサ100を構成する非検出部120の面積S3に対する検出部110の面積S4の比率を所定の値に設定することによって、上記のような一定の開口率を得ることができる。このように面積比率を所定の値に設定するために、前述した図13、図14に示したように、単一センサ100を構成する検出部110および非検出部120の平面形状が、直角以下の角度を持たない五角形以上の多角形状となるように形成することが必要となる。
(赤外線センサの比較例)
赤外線センサの比較例について説明する。
図16は、従来の単一センサ200の構成例を示す。
P−Nメサ段差エッジ6やN+型InSb層2の支持基板1に接するエッジ2’、メタル配線8の基本形は、方形、又は角を面取りした方形となっている。
なお、P−Nメサ段差エッジ6やN+型InSb層2の支持基板1に接するエッジ2’、メタル配線8、コンタクトホール11の配置など基本となる構成は、図13および図14の単一センサ100と同様である。
図17は、図16の従来の単一センサ200を複数個平面上に配置し、直列接続した構成例を示す。
N+型InSb層2の支持基板1に接するエッジ2’が、行方向Xおよび列方向Yに隣接する単一センサのエッジ同士ほぼ同一の間隔となるように配置されている。
この図17は、前述した図15(a)に対応するものであり、非検出部120の面積S2と、検出部110の面積S1との面積比は、S1:S2≒1:1になる。これにより、(2)式から導かれる開口率Kは、本願発明に比べてかなり劣っていることがわかる。
本発明は、人体の存在を検出する人感センサとして好適に使用できる。
本発明の第1の実施の形態である、赤外線センサの全体構成を示す平面図である。 赤外線センサを構成する単一センサの接続構成を示す断面図である。 一方の単一センサを構成する検出部と、これに隣接する他方の単一センサの非検出部とを順次N個直列に接続する形態を説明する平面図である。 第一化合物半導体層のドーピングによる多層膜の構成例を示す断面図である。 第二化合物半導体層および第三化合物半導体層のドーピングによる多層膜の構成例を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態である、赤外線センサの基板の多層膜の形成を示す工程図である。 図6に続く工程であって、P−N分離メサエッチングを示す工程図である。 図7に続く工程であって、素子分離エッチングを示す工程図である。 図8に続く工程であって、保護膜の形成を示す工程図である。 図9に続く工程であって、コンタクト窓の形成を示す工程図である。 図10に続く工程であって、メタル配線の形成を示す工程図である。 図11に続く工程であって、メタル保護膜の形成を示す工程図である。 単一センサの平面図である。 最も好ましい単一センサの平面図である。 開口率の比較例を示すものであって、(a)は従来の単一センサをセンサチップ全面に渡って複数個直列接続した場合の構成を示す平面図、(b)は本発明の単一センサをセンサチップ全面に渡って複数個直列接続した場合の構成を示す平面図である。 従来の単一センサの構成例を示す平面図である。 図16の単一センサを複数個直列接続した構成例を示す平面図である。 バリア層を含む本発明の単一センサの横断面図である。 図18の単一センサのバンドエネルギー状態を示す図である。 バリア層および低コンタクト抵抗層を含む本発明の単一センサの横断面図である。
符号の説明
1 支持基板(半絶縁性基板)
2 N+型InSb層
2’ N+型InSb層下側エッジ
3 P−型(π)型InSb層
4 P+型AlInSb層
5 P+型InSb層
6 P−Nメサ段差エッジ
7 保護膜
8 メタル配線
9 メタル保護膜
10 P−N接合面
11 コンタクトホール
12 センサチップエッジ
15 支持基板
16 第六化合物半導体層
17 第七化合物半導体層
18 第八化合物半導体層
19 電極
20 保護膜
21 第九化合物半導体層
91,92 電極パッド部
100 単一センサ
110 検出部
120 非検出部
130 支持基板(半絶縁性基板)
130a 入射面
130b 入射面とは反対側の面
140 化合物半導体層
141,142 層
150 保護膜
160 配線部
161,162 パッド部
170,171 コンタクトホール
200 単一センサ

Claims (8)

  1. 支持基板と、
    その上に形成された最上部層が上部電極領域とされた多層の半導体薄膜からなる検出部と、
    前記検出部の周辺領域に電気的に分離して設けられ、該検出部を構成する最下部層の半導体薄膜の一部が下部電極領域とされた非検出部と
    からなる単一センサを具え、
    所定の開口率を得るための該単一センサを構成する前記非検出部の面積に対する前記検出部の面積の比率が所定の値となるように、該単一センサを構成する前記検出部および前記非検出部の平面形状は、直角以下の角度を持たない五角形以上の多角形状に形成され、
    該複数個の単一センサを、前記支持基板上で上流側の電極パッド部から下流側の電極パッド部へ向かう所定の順方向に沿って、かつ、複数行に渡って繰り返して直列接続する配線構造において、
    該支持基板上の同一行での互いに隣接する2つの単一センサ間の接続においては、該上流側の単一センサの非検出部と該下流側の単一センサの検出部とを直列接続するように配線し、
    該支持基板上の同一列での互いに隣接する2つの単一センサ間に配置においては、一方の行の単一センサを構成する検出部と、他方の行の単一センサを構成する非検出部とを交互に配置するようにしたことを特徴とする赤外線センサ。
  2. 前記多層の半導体薄膜は、
    P型化合物半導体とN型化合物半導体とからなるP−N接合面を有することを特徴とする請求項1記載の赤外線センサ。
  3. 前記支持基板の同一面上でのセンサ全体の面積に対する該センサ全体に渡って配線された前記複数個の単一センサの検出部の総面積の割合を示す開口率が最大となるように、該支持基板の同一面上で互いに隣接する単一センサを直列接続するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の赤外線センサ。
  4. 前記単一センサを構成する前記検出部の多層の半導体薄膜は、
    少なくともIn又はSbのいずれかを含む化合物半導体からなる層と、
    拡散電流を抑制するためのバリア層と
    を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の赤外線センサ。
  5. 赤外線センサを製造する方法であって、
    支持基板上にP−N接合面を有する多層の半導体薄膜を形成する工程と、
    前記多層の半導体薄膜の最上部層側から最下部層側へ向かってエッチングを行うことにより、前記P−N接合面を電気的に分離して検出部を形成する工程と、
    前記分離した多層の半導体薄膜からなる検出部の周辺領域に対してエッチングを行うことにより、非検出部を分離形成する工程と、
    前記検出部の前記最上部層に上部電極領域を形成し、該検出部の周辺領域に位置する前記非検出部に下部電極領域を形成して、該上部電極領域と該下部電極領域とからなる単一センサを作成する単一センサ作成工程と、
    前記単一センサを、前記支持基板上で上流側の電極パッド部から下流側の電極パッド部へ向かう所定の順方向に沿って、かつ、複数行に渡って繰り返して複数個直列に接続する配線工程と
    を具え、
    前記単一センサ作成工程は、
    所定の開口率を得るための該単一センサを構成する前記非検出部の面積に対する前記検出部の面積の比率が所定の値となるように、該単一センサを構成する前記検出部および前記非検出部の平面形状を、直角以下の角度を持たない五角形以上の多角形状に形成する工程
    を含み、
    前記配線工程は、
    該支持基板上の同一行での互いに隣接する2つの単一センサ間の接続においては、該上流側の単一センサの非検出部と該下流側の単一センサの検出部とを直列接続するように配線する工程と、
    該支持基板上の同一列での互いに隣接する2つの単一センサ間に配置においては、一方の行の単一センサを構成する検出部と、他方の行の単一センサを構成する非検出部とを交互に配置する工程と
    を含むことを特徴とする赤外線センサの製造方法。
  6. 前記支持基板の同一面上でのセンサ全体の面積に対する該センサ全体に渡って配線された前記複数個の単一センサの検出部の総面積の割合を示す開口率が最大となるように、該支持基板の同一面上で互いに隣接する単一センサを直列接続するようにしたことを特徴とする請求項5記載の赤外線センサの製造方法。
  7. 前記エッチングの工程において、エッチングが特定方向のみに進行するのを防いで電極部の面積を縮小して前記検出部の開口率を向上させるために、前記非検出部と分離するための前記検出部の段差エッジの境界部分の平面部の形状を、直角以下の角度にならないように形成したことを特徴とする請求項4又は5記載の赤外線センサの製造方法。
  8. 前記単一センサを構成する前記検出部の多層の半導体薄膜は、
    少なくともIn又はSbのいずれかを含む化合物半導体からなる層と、
    拡散電流を抑制するためのバリア層と
    を含むことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の赤外線センサの製造方法。
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