図1は、本発明による一実施例の表示装置1の概略ブロック図を示す。
表示装置1は、画素アレイ2およびゲートドライバ3を有する。画素アレイ2およびゲートドライバ3は、ガラス基板上に形成されている。画素アレイ2には、m本のゲートラインLG(0)〜LG(m-1)、およびn本のソースラインLS(0)〜LS(n-1)が形成されている。表示装置1が有する他の構成要素は図示省略されている。本実施例はゲートドライバ3に特徴がある。このドライバ3は、比較的簡素化された回路構成を有しながら、m本のゲートラインLG(0)〜LG(m-1)を省電力に最適な順序で走査可能であるという特徴を有する。
以下に、ゲートドライバ3の構成について説明する。
ゲートドライバ3は、複数の符号化アドレスデータを有するアドレス信号Saを受け取る。ゲートドライバ3は、受け取ったアドレス信号Saに基づいてm本のゲートライン信号Sg(0)〜Sg(m-1)を生成し、このゲートライン信号Sg(0)〜Sg(m-1)を、それぞれゲートラインLG(0)〜LG(m-1)に供給する。斯かるゲートライン信号Sg(0)〜Sg(m-1)がゲートラインLG(0)〜LG(m-1)に供給されることにより、ゲートラインLG(0)〜LG(m-1)は、最適な順序で走査される。この理由については、後述する。
ゲートドライバ3は第1の回路部4および第2の回路部5を有している。
図2は、図1に示す第1の回路部4のブロック図である。
第1の回路部4は、複数の符号化アドレスデータA<k:0>を有するアドレス信号Saを受け取る。符号化アドレスデータA<k:0>は、m本のゲートラインLG(0)〜LG(m-1)のうちの選択されるべきゲートラインを表しており、以下の式(1)で表されるk+1ビットのアドレスデータである。
A<k:0>=<Ak,Ak-1,...,A1,A0> ・・・(1)
以下の説明では、ゲートラインの総数mは320本であるとして説明を続ける。m=320であるので、アドレスデータA<k:0>は、320本のゲートラインLG(0)〜LG(319)を表現できなければならない。アドレスデータA<k:0>が320本のゲートラインLG(0)〜LG(319)を表現できるように、アドレスデータA<k:0>は、以下の式(2)に示される9ビットのバイナリデータである。
A<8:0>=<A8,A7,A6,A5,A4、A3,A2,A1,A0> ・・・(2)
本実施例では、選択されるべきゲートラインがゲートラインLG(0)の場合、アドレスデータA<8:0>は以下の式(3)で表される。
A<8:0>=<0,0,0,0,0,0,0,0,0> ・・・(3)
アドレスデータA<8:0>を<0,0,0,0,0,0,0,0,0>から「1」づつ増やすと、アドレスデータA<8:0>が表すゲートラインはゲートラインLG(0)、LG(1)、...LG(319)へと順に変化する。アドレスデータA<8:0>が選択されるべきゲートラインとしてゲートラインLG(319)を表す場合、アドレスデータA<8:0>は以下式(4)で表される。
A<8:0>=<1,0,0,1,1,1,1,1,1> ・・・(4)
第1の回路部4は斯かるアドレスデータA<8:0>をシリアルアドレスデータの形態で受け取り、このアドレスデータA<8:0>受け取るたびに、3種類のデータ群、即ち、オフセットデータ群B<7:0>、セグメントデータ群C<7:0>、およびバンクデータ群D<4:0>を生成する。斯かるデータ群を生成するために、第1の回路部4は、以下のように構成されている。
第1の回路部4は、第1のレベルシフタ41、インターフェースロジック42、第1のデコーダ43、およびラインバッファ44を有する。
第1のレベルシフタ41は、複数のアドレスデータA<8:0>をシリアルアドレスデータの形態で受け取る。受け取られたシリアルアドレスデータA<8:0>は、第1のレベルシフタ41によって電圧レベルがシフトされて、インターフェースロジック42に供給される。尚、電圧レベルをシフトする必要が無ければ、第1のレベルシフタ41は備えなくてもよい。
インターフェースロジック42は、受け取ったシリアルアドレスデータA<8:0>をパラレルに変換し、このパラレル変換されたアドレスデータA<8:0>が第1のデコーダ43に出力される。また、インターフェースロジック42は、アドレスデータA<8:0>の反転アドレスデータ/A<8:0>をパラレルデータの形態で出力する。反転アドレスデータ/A<8:0>は、以下の式で表される。
/A<8:0>=</A8,/A7,/A6,/A5,/A4,/A3,/A2,/A1,/A0> ・・・(5)
従って、インターフェースロジック42は、9ビットのデータ<A8,A7...A1,A0>と9ビットの反転データ</A8,/A7.../A1,/A0>とを出力することに注意されたい。これらデータは、第1のデコーダ43に供給される。
図3は、第1のデコーダ43の詳細図である。
第1のデコーダ43は、インターフェースロジック42から出力されたアドレスデータA<8:0>と反転アドレスデータ/A<8:0>とを用いて、オフセットデータ群B<7:0>、セグメントデータ群C<7:0>、およびバンクデータ群D<4:0>を生成する。これらデータ群B<7:0>、C<7:0>、およびD<4:0>は、以下の式で表される。
B<7:0>=<B7,B6,B5,B4,B3,B2,B1,B0> ・・・(6)
C<7:0>=<C7,C6,C5,C4,C3,C2,C1,C0> ・・・(7)
D<4:0>=<D4,D3,D2,D1,D0> ・・・(8)
これらのデータ群B<7:0>、C<7:0>、およびD<4:0>を生成するために、第1のデコーダ43は、オフセットデコーダ431、セグメントデコーダ432、およびバンクデコーダ433を有する。
オフセットデコーダ431は、アドレスデータA<8:0>のうちの下位3ビットのサブデータA<2:0>=<A2,A1,A0>を復号化し、復号化されたサブデータA<2:0>をオフセットデータ群B<7:0>として出力する。オフセットデコーダ431は、斯かるオフセットデータ群B<7:0>を出力するために、サブデータA<2:0>の他に、反転アドレスデータ/A<8:0>の下位3ビットのサブデータ/A<2:0>=</A2,/A1,/A0>を受け取る。オフセットデコーダ431は、これらサブデータA<2:0>および/A<2:0>を用いて、オフセットデータ群B<7:0>を生成する。サブデータA<2:0>は、A2、A1、およびA0の各々が論理“1”であるか論理“0”であるかに依存して、8通りの状態<0,0,0>、<0,0,1>、<0,1,0>、<0,1,1>、<1,0,0>、<1,0,1>、<1,1,0>、<1,1,1>を取り得る。サブデータA<2:0>がこれら8通りの状態のうちのどの状態であるかに依存して、オフセットデータ群B<7:0>は以下のようなデータになる。
図4は、サブデータA<2:0>とオフセットデータ群B<7:0>との関係を示すテーブルである。
オフセットデータ群B<7:0>は、データB7〜B0のうちのいずれか1つのデータが論理“1”であり、残りの7つのデータが論理“0”となる。但し、論理“1”となるデータは、データB7〜B0のうちの特定のデータには限られないことに注意されたい。例えば、サブデータA<2:0>が状態<0,0,0>である場合、オフセットデコーダ431は、データB0のみが論理“1”になり、残りの7つのデータB7〜B1が論理“0”になるように、サブデータA<2:0>を復号化する。しかし、サブデータA<2:0>が状態<1,1,1>である場合、オフセットデコーダ431は、データB7のみが論理“1”になり、残りの7つのデータB6〜B0が論理“0”になるように、サブデータA<2:0>を復号化する。したがって、オフセットデコーダ431が3ビットのサブデータA<2:0>を復号化することによって、サブデータA<2:0>が取り得る8通りの状態を、オフセットデータ群B<7:0>で表すことができる。
次に、セグメントデコーダ432について説明する。
セグメントデコーダ432は、アドレスデータA<8:0>のうちの中間位3ビットのサブデータA<5:3>=<A5,A4,A3>を復号化し、復号化されたサブデータA<5:3>をセグメントデータ群C<7:0>として出力する。セグメントデコーダ431は、斯かるセグメントデータ群C<7:0>を出力するために、サブデータA<5:3>の他に、反転アドレスデータ/A<8:0>の中間位3ビットのサブデータ/A<5:3>=</A5,/A4,/A3>を受け取る。セグメントデコーダ432は、これらサブデータA<5:3>および/A<5:3>を用いて、セグメントデータ群C<7:0>を生成する。サブデータA<5:3>は、A5、A4、およびA3の各々が論理“1”であるか論理“0”であるか依存して、8通りの状態<0,0,0>、<0,0,1>、<0,1,0>、<0,1,1>、<1,0,0>、<1,0,1>、<1,1,0>、<1,1,1>を取り得る。セグメントデコーダ432に入力されたサブデータA<5:3>と、セグメントデコーダ432から出力されるセグメントデータ群C<7:0>との関係は、図4に示されるA<2:0>とB<7:0>との関係と同じである。
次に、バンクデコーダ433について説明する。
バンクデコーダ433は、アドレスデータA<8:0>のうちの上位3ビットのサブデータA<8:6>=<A8,A7,A6>を復号化し、復号化されたサブデータA<8:6>をバンクデータ群D<4:0>として出力する。バンクデコーダ433は、斯かるバンクデータ群D<4:0>を出力するために、サブデータA<8:6>の他に、反転アドレスデータ/A<8:0>の上位3ビットのサブデータ/A<8:6>=</A8,/A7,/A6>を受け取る。ここで、サブデータA<8:6>の最大値は、<1,1,1>ではなく<1,0,0>であることに注意されたい(式(4)参照)。従って、サブデータA<8:6>が取り得る状態は<0,0,0>、<0,0,1>、<0,1,0>、<0,1,1>、<1,0,0>の5通りである。つまり、バンクデータ群D<4:0>は、5通りの状態<0,0,0>、<0,0,1>、<0,1,0>、<0,1,1>、<1,0,0>を表現できればよい。このような理由から、バンクデータ群D<4:0>は式(8)に示すように、5つのデータD4,D3,D2,D1,D0から構成されている。サブデータA<8:6>がこれら5通りの状態のうちのどの状態であるかに依存して、バンクデータ群D<4:0>は以下のようなデータになる。
図5は、サブデータA<8:6>とバンクデータ群D<4:0>との関係を示すテーブルである。
バンクデータ群D<4:0>は、データD4〜D0のうちのいずれか1つのデータが論理“1”であり、残りの4つのデータが論理“0”となる。但し、論理“1”となるデータは、データD7〜D0のうちの特定のデータには限られないことに注意されたい。例えば、サブデータA<8:6>が状態<0,0,0>である場合、バンクデコーダ433は、データD0のみが論理“1”になり、残りの4つのデータD4〜D1が論理“0”になるように、サブデータA<8:6>を復号化する。しかし、サブデータA<8:6>が状態<1,0,0>である場合、バンクデコーダ433は、データD4のみが論理“1”になり、残りの4つのデータD3〜D0が論理“0”になるように、サブデータA<8:6>を復号化する。したがって、バンクデコーダ433が3ビットのサブデータA<8:6>を復号化することによって、サブデータA<8:6>が取り得る5つの状態を、バンクデータ群D<4:0>で表すことができる。
上記のように、第1の回路部4は、アドレスデータA<8:0>を受け取ると、3つのデータ群B<7:0>、C<7:0>、およびD<4:0>を生成する。第1の回路部4は、アドレスデータA<8:0>を受け取るたびに、3つのデータ群B<7:0>、C<7:0>、およびD<4:0>を生成する。これら3つのデータ群B<7:0>、C<7:0>、およびD<4:0>は、第1のラインバッファ44(図2参照)を通じて、ライン群Loff、Lseg、およびLbankに供給される。オフセットライン群Loffは8本のオフセットラインLb7〜Lb0を有し、このオフセットラインLb7〜Lb0は、それぞれデータ群B<7:0>のデータB7〜B0を受け取る。セグメントライン群Lsegは8本のセグメントラインLc7〜Lc0を有し、このセグメントラインLc7〜Lc0は、それぞれセグメントデータ群C<7:0>のデータC7〜C0を受け取る。バンクライン群Lbankは5本のバンクラインLd4〜Ld0を有し、このバンクラインLd4〜Ld0は、それぞれバンクデータ群D<4:0>のデータD4〜D0を受け取る。
従って、第1の回路部4は、各ライン群Loff、Lseg、およびLbankに、データ群B<7:0>、C<7:0>、およびD<4:0>データを供給する。
要約すると、第1の回路部4は、アドレスデータA<8:0>を受け取る度に、以下の動作(1)、(2)、および(3)を行う。
(1)受け取ったアドレスデータA<8:0>のサブデータA<2:0>に基づいて、8本のオフセットラインLb7〜Lb0のうちの1本のバンクラインに論理“1”のデータを供給し、残りの7本のバンクラインに論理“0”のデータを供給する。
(2)受け取ったアドレスデータA<8:0>のサブデータA<5:3>に基づいて、8本のセグメントラインLc7〜Lc0のうちの1本のセグメントラインに論理“1”のデータを供給し、残りの7本のセグメントラインに論理“0”のデータを供給する。
(3)受け取ったアドレスデータA<8:0>のサブデータA<8:6>に基づいて、5本のオフセットラインLd4〜Ld0のうちの1本のオフセットラインに論理“1”のデータを供給し、残りの4本のオフセットラインに論理“0”のデータを供給する。
データ群B<7:0>、C<7:0>、およびD<4:0>は、それぞれライン群Loff、Lseg、およびLbankに供給され、次いで第2の回路部5に供給される(図1参照)。
第2の回路部5は、ライン群Loff、Lseg、およびLbankから3つのデータ群B<7:0>、C<7:0>、およびD<4:0>を受け取り、これらのデータ群に基づいて、ゲートライン信号Sg(0)〜Sg(319)を生成する。これら320本のゲートライン信号Sg(0)〜Sg(319)により、320本のゲートラインLG(0)〜LG(319)が走査される。第2の回路部5は、ゲートライン信号Sg(0)〜Sg(319)を生成するために、以下のように構成されている。
図6は、図1に示す第2の回路部5のブロック図である。
第2の回路部5は、第2のデコーダ51を有している。この第2のデコーダ51は、40個のサブデコーダDec0〜Dec39を有している。これらサブデコーダDec0〜Dec39の各々は、ライン群Loff、Lseg、およびLbankに接続されている。
図7は、サブデコーダDec0と、ライン群Loff、Lseg、およびLbankとの接続を具体的に示した図、図8は、サブデコーダDec39と、ライン群Loff、Lseg、およびLbankとの接続を具体的に示した図である。
サブデコーダDec0およびDec39は、8個の三入力AND回路100〜107のグループを有する。図7はサブデコーダDec0、図8はサブデコーダDec39を具体的に示しており、残りの38個のサブデコーダDec1〜Dec38は具体的に示されていない。しかし、サブデコーダDec1〜Dec38の各々も、サブデコーダDec0およびDec39と同様に、8個の三入力AND回路100〜107のグループを有していることに注意されたい。
8個の三入力AND回路100〜107の各々は、3個の入力端子、即ち、第1の入力端子In1x、第2の入力端子In2x、および第3の入力端子In3x(xは0〜7の整数)を有する。例えば、三入力AND回路100は、第1の入力端子In10、第2の入力端子In20、および第3の入力端子In30を有し、三入力AND回路107は、第1の入力端子In17、第2の入力端子In27、および第3の入力端子In37を有する。第1の入力端子In1xはバンクライン群Lbankに接続される入力端子であり、第2の入力端子In2xはセグメントライン群Lsegに接続される入力端子であり、第3の入力端子In3xはオフセットライン群Loffに接続される入力端子である。
以下に、第2のデコーダ51の40個のサブデコーダDec0〜Dec39が、ライン群Loff、Lseg、およびLbankにどのように接続されているかについて、図7および図8とともに、図9〜図13を参照しながら説明する。
図9〜図13は、サブデコーダDec0〜Dec39と、ライン群Loff、Lseg、およびLbankとの接続関係を概略的に表すテーブルである。
図9には、サブデコーダDec0〜Dec7とライン群Loff、Lseg、およびLbankとの接続関係が概略的に示されている。図9のテーブルは、8個の行項目「Dec0」〜「Dec7」と、3つの列項目「第1の入力端子In10〜In17」、「第2の入力端子In20〜In27」、および「第3の入力端子In30〜In37」とを有している。
先ず、行項目「Dec0」を参照する。行項目「Dec0」と列項目「第1の入力端子In10〜In17」との交差セルには、「Ld0」と記載されている。これは、サブデコーダDec0に関して、8個の三入力AND回路100〜107の第1の入力端子In10〜In17は、全てバンクラインLd0に接続されていることを意味する。図7に示されたサブデコーダDec0を参照すると、8個の三入力AND回路100〜107の第1の入力端子In10〜In17は、全てバンクラインLd0に接続されており、他のバンクラインLd1〜Ld4には接続されていないことが確認できる。
また、行項目「Dec0」と列項目「第2の入力端子In20〜In27」との交差セルには、「Lc0」と記載されている。これは、サブデコーダDec0に関して、8個の三入力AND回路100〜107の第2の入力端子In20〜In27は、全てセグメントラインLc0に接続されていることを意味する。図7を参照すると、8個の三入力AND回路100〜107の第2の入力端子In20〜In27は、全てセグメントラインLc0に接続されており、他のセグメントラインLc1〜Lc7には接続されていないことが確認できる。
また、行項目「Dec0」と列項目「第3の入力端子In30〜In37」との交差セルには、「Lb0−Lb7」と記載されている。これは、サブデコーダDec0に関して、8個の三入力AND回路100〜107の第3の入力端子In30〜In37は、互いに異なるオフセットラインLb0〜Lb7に接続されていることを意味する。これは、図7を参照することにより確認できる。したがって、サブデコーダDec0の中の8個のAND回路100〜107は、同じバンクラインおよび同じセグメントラインに接続されているが、異なるオフセットラインに接続されていることがわかる。
ここで、第1の回路部4は、サブデータA<2:0>(図3参照)に基づいて、1本のオフセットラインに論理“1”のデータを供給し、残りの7本のオフセットラインに論理“0”のデータを供給することに再度注意されたい。例えば、第1の回路部4がオフセットラインLb0に論理“1”のデータを供給する場合は、残りのオフセットラインLb7〜Lb1に論理“0”のデータを供給するが、第1の回路部4がオフセットラインLb7に論理“1”のデータを供給する場合は、残りのオフセットラインLb6〜Lb0に論理“0”のデータを供給する。したがって、例えば、第1の回路部4が、バンクラインLd0、セグメントラインLc0、およびオフセットラインLb0に論理“1”のデータを供給すると、サブデコーダDec0のAND回路100のみが論理“1”の出力データDout0を出力し、残りのAND回路101〜107は、論理“0”の出力データDout1〜Dout7を出力する(図7参照)。しかし、第1の回路部4が、オフセットラインLb0に代えてオフセットラインLb7に論理“1”のデータを供給すると、サブデコーダDec0のAND回路107のみが論理“1”の出力データDout7を出力し、残りのAND回路100〜106は、論理“0”の出力データDout0〜Dout6を出力する。
したがって、この場合、AND回路100〜107のうちの1つのみが論理“1”の出力データを出力するのであり、2つ以上のAND回路が同時に論理“1”の出力データを出力することはない。
次に、サブデコーダDec1と、ライン群Loff、Lseg、およびLbankとの接続関係について説明する。
行項目「Dec1」を参照する。行項目「Dec1」と列項目「第1の入力端子In10〜In17」との交差セルには、「Ld0」と記載されている。これは、行項目「Dec0」の場合と同じである。したがって、サブデコーダDec1に関して、AND回路100〜107の第1の入力端子In10〜In17は全てバンクラインLd0に接続されている(図示せず)。また、行項目「Dec1」と列項目「第3の入力端子In30〜In37」との交差セルには、「Lb0−Lb7」と記載されている。これも、行項目「Dec0」の場合と同じである。したがって、サブデコーダDec1の第3の入力端子In30〜In37は異なるオフセットラインLb0〜Lb7に接続されている(図示せず)。
しかし、行項目「Dec1」と列項目「第2の入力端子In20〜In27」との交差セルには、「Lc0」ではなく「Lc1」と記載されていることに注意されたい。これは、行項目「Dec0」の場合とは異なっている。したがって、サブデコーダDec1の第2の入力端子In20-In27は全てセグメントラインLc1に接続されていることになる。
したがって、サブデコーダDec0とDec1とを比較すると1つの相違点が存在する。つまり、サブデコーダDec0の第2の入力端子In20〜In27が全てセグメントラインLc0に接続されているのに対して、サブデコーダDec1の第2の入力端子In20〜In27が全てセグメントラインLc1に接続されている。したがって、サブデコーダDec0とDec1とを合わせた16個のAND回路を比較すると、同じバンクライン、同じセグメントライン、および同じオフセットラインに接続された2つ以上のAND回路は存在しないことがわかる。
この相違点を踏まえて、これらの16個のAND回路の動作について、以下に簡単に比較検討する。
例えば、サブデコーダDec0に属するいずれかのAND回路が論理“1”の出力データを出力するには、当該AND回路の3つの入力端子の全てが論理“1”のデータを受け取らなければならない。これを実現するために必要な条件の一つは、第1の回路部4が、セグメントラインLc0に論理“1”のデータを供給することである。しかし、セグメントラインLc0に論理“1”のデータが供給される場合、セグメントラインLc1には論理“0”のデータが供給される。サブデコーダDec1はセグメントラインLc1に接続されているので、セグメントラインLc1に論理“0”のデータが供給されると、サブデコーダDec1に属する全てのAND回路は、第2の入力端子から論理“0”のデータを受け取る。したがって、サブデコーダDec1に属する全てのAND回路は、論理“0”の出力データを出力する。
一方、サブデコーダDec1に属するいずれかのAND回路が論理“1”の出力データを出力するには、当該AND回路の3つの入力端子の全てが論理“1”のデータを受け取らなければならない。これを実現するために必要な条件の一つは、第1の回路部4が、セグメントラインLc1に論理“1”のデータを供給することである。しかし、セグメントラインLc1に論理“1”のデータが供給される場合、セグメントラインLc0には論理“0”のデータが供給される。セグメントラインLc0に論理“0”のデータが供給されると、サブデコーダDec0に属する全てのAND回路は、第2の入力端子から論理“0”のデータを受け取る。したがって、サブデコーダDec0に属する全てのAND回路は、論理“0”の出力データを出力する。
この場合、これらの16個のAND回路を比較すると、3つの入力端子の全てに論理“1”のデータが供給されるAND回路は、最大で1つしか存在しないことになる。したがって、これらの16個のAND回路のうちの2つ以上のAND回路が同時に論理“1”の出力データを出力することはない。
次に、行項目「Dec2」〜「Dec7」を参照する。行項目「Dec2」〜「Dec7」と列項目「第1の入力端子In10〜In17」との交差セルには、「Ld0」と記載されており、行項目「Dec2」〜「Dec7」と列項目「第3の入力端子In30〜In37」との交差セルには、「Lb0-Lb7」と記載されている。これは、行項目「Dec0」の場合と同じである。しかし、行項目「Dec2」〜「Dec7」と列項目「第2の入力端子In20〜In27」との交差セルには、「Lc2」〜「Lc7」と記載されている。つまり、サブデコーダDec2〜Dec7は、それぞれ異なるセグメントラインLc2〜Lc7に接続されている。サブデコーダDec0およびDec1は、それぞれ異なるセグメントラインLc0およびLc1に接続されているので、8個のサブデコーダDec0〜Dec7は、それぞれ異なるセグメントラインLc0〜Lc7に接続されていることがわかる。したがって、サブデコーダDec0〜Dec7を合わせた64個のAND回路を比較すると、同じバンクライン、同じセグメントライン、および同じオフセットラインに接続された2つ以上のAND回路は存在しないことがわかる。
したがって、これらの64個のAND回路のうちの2個以上のAND回路が、同時に論理“1”の出力データを出力することはない。
次に、サブデコーダDec8〜Dec15と、ライン群Loff、Lseg、およびLbankとの接続関係を説明する。
図10は、サブデコーダDec8〜Dec15と、ライン群Loff、Lseg、およびLbankとの接続関係を示すテーブルである。図10の説明に当たっては、図9との相違点を中心に説明する。図9と図10との相違点は、図9には列項目「第1の入力端子In10〜In17」のセルに「Ld0」と記載されているが、図10には列項目「第1の入力端子In10〜In17」のセルに「Ld1」と記載されている点のみである。これは、サブデコーダDec0〜Dec7はバンクラインLd0に接続されているのに対し、サブデコーダDec8〜Dec15はバンクラインLd1に接続されていることを意味する。したがって、サブデコーダDec0〜Dec15を合わせた128個のAND回路を比較すると、同じバンクライン、同じセグメントライン、および同じオフセットラインに接続された2つ以上のAND回路は存在しないことがわかる。
したがって、これらの128個のAND回路のうちの2個以上のAND回路が、同時に論理“1”の出力データを出力することはない。
最後に、残りのサブデコーダDec16〜Dec39と、ライン群Loff、Lseg、およびLbankとの接続関係を説明する。これらの接続関係は、図11〜図13に示されている。
図11は、サブデコーダDec16〜Dec23と、ライン群Loff、Lseg、およびLbankとの接続関係を示すテーブルである。図12は、サブデコーダDec24〜Dec31と、ライン群Loff、Lseg、およびLbankとの接続関係を示すテーブルである。図13は、サブデコーダDec32〜Dec39と、ライン群Loff、Lseg、およびLbankとの接続関係を示すテーブルである。図11、図12、および図13の説明に当たっては、図9との相違点を中心に説明する。図9と、図11、図12、および図13との相違点は、図9には列項目「第1の入力端子In10〜In17」のセルに「Ld0」と記載されているが、図11、図12、および図13には列項目「第1の入力端子In10〜In17」のセルに「Ld2」、「Ld3」、および「Ld4」と記載されている点のみである。これは、サブデコーダDec0〜Dec7はバンクラインLd0に接続されているのに対し、サブデコーダDec16〜Dec23、Dec24〜Dec31、Dec32〜Dec39は、それぞれ異なるバンクラインLd2、Ld3、およびLd4に接続されていることを意味する。したがって、サブデコーダDec0〜Dec39を合わせた320個のAND回路を比較すると、同じバンクライン、同じセグメントライン、および同じオフセットラインに接続された2つ以上のAND回路は存在しないことがわかる。
先に説明したように、第1の回路部4は、アドレスデータA<8:0>を受け取るたびに、1本のバンクライン、1本のセグメントライン、および1本のオフセットラインに論理“1”のデータを供給し、残りのラインには論理“0”のデータを供給する。したがって、第1の回路部4がアドレスデータA<8:0>を受け取るたびに、第2のデコーダ51は、1つのAND回路から論理“1”のデータを出力し、残りの319個のAND回路から論理“0”のデータを出力することになる。第2のデコーダ51から出力された320個のデータは、ゲートマスク52に供給される(図14参照)。
図14は、第2のデコーダ51とゲートマスク52とを示す図である。
ゲートマスク52は、第2のデコーダ51から出力された320個のデータを互いに同期させて320個のゲートラインLG(0)〜LG(319)に供給する目的で、備えられている。
このゲートマスク52は、第2のデコーダ51が有する320個のAND回路に対応して、320個の二入力AND回路を有している。図14には、第2のデコーダ51のサブデコーダDec0の8個のAND回路100〜107に対応する8個の二入力AND回路200〜207のみが示されている。
ゲートマスク52の二入力AND回路200〜207の一方の入力端子は、第2のデコーダ51の三入力AND回路100〜107に接続されている。また、ゲートマスク52の二入力AND回路200〜207の他方の入力端子は、1本のゲートイネーブルラインLgeに接続されている。図示されていないが、ゲートマスク52の他の二入力AND回路も、一方の入力端子は三入力AND回路に接続され、他方の入力端子は1本のゲートイネーブルラインLgeに接続されている。このゲートイネーブルラインLgeには、ゲートイネーブル信号Sgeが供給される。ゲートイネーブル信号Sgeが論理“0”であれば320個の二入力AND回路は全てローレベルのゲートライン信号Sgを出力するので、どのゲートラインも選択されない。しかし、ゲートイネーブル信号Sgeが論理“1”であれば、ゲートマスク52は、第2のデコーダ51から論理“1”のデータを受け取った二入力AND回路から、論理“1”のゲートライン信号を出力し、1本のゲートラインが選択されることになる。
したがって、ゲートマスク52は、第2のデコーダ51から出力された320個のデータを、互いに同期が取られたゲートライン信号Sg(0)〜Sg(319)として出力することができる。ゲートマスク52から出力されたゲートライン信号Sg(0)〜Sg(319)は、第2のレベルシフタ53(図6参照)によって電圧レベルがシフトされ、ゲートラインLG(0)〜LG(319)に出力される。したがって、第1の回路部4が受け取ったアドレスデータA<8:0>が表す1本のゲートラインが選択される。尚、電圧レベルをシフトする必要が無ければ、第2のレベルシフタ53は備えなくてもよい。
次に、第1の回路部4がアドレスデータA<8:0>を受け取ったときに、どのゲートラインが選択されるかについて具体的に説明する。この目的のため、例として、第1の回路部4がアドレスデータ<0,0,0,0,0,0,0,0,0>(式(3)参照)を受け取った場合、およびアドレスデータ<1,0,0,1,1,1,1,1,1>(式(4)参照)を受け取った場合に、どのゲートラインが選択されるかについて、具体的に説明する。
(1)第1の回路部4がアドレスデータ<0,0,0,0,0,0,0,0,0>を受け取った場合
アドレスデータ<0,0,0,0,0,0,0,0,0>は、選択すべきゲートラインとしてゲートラインLG(0)を表すデータである。このアドレスデータは、A8〜A0の全てが論理“0”であるので、サブデータA<2:0>、A<5:3>、およびA<8:6>は、それぞれ以下の式(9)、式(10)、および式(11)で表される。
A<2:0>=<A2,A1,A0>=<0,0,0> ・・・(9)
A<5:3>=<A5,A4,A3>=<0,0,0> ・・・(10)
A<8:6>=<A8,A7,A6>=<0,0,0> ・・・(11)
これらサブデータA<2:0>、A<5:3>、およびA<8:6>は、それぞれオフセットデコーダ431、セグメントデコーダ432、およびバンクデコーダ433によって復号化される(図3参照)。以下に、オフセットデコーダ431、セグメントデコーダ432、およびバンクデコーダ433の復号化動作について順に説明する。
(1-1)オフセットデコーダ431の復号化動作について
オフセットデコーダ431は、サブデータA<2:0>を復号化してオフセットデータ群B<7:0>を出力する。サブデータA<2:0>は<0,0,0>であるので(式(9)参照)、オフセットデコーダ431は、図4に示されるテーブルに従って、以下の式(12)で表されるオフセットデータ群B<7:0>を出力する。
B<7:0>=<B7,B6,B5,B4,B3,B2,B1,B0>
=<0,0,0,0,0,0,0,1> ・・・(12)
式(12)のオフセットデータ群B<7:0>はオフセットライン群Loffに供給されるので(図7参照)、オフセットラインLboに論理“1”のデータが供給され、残りのオフセットラインLb7〜Lb1に論理“0”のデータが供給される。
(1−2)セグメントデコーダ432の復号動作について
セグメントデコーダ432は、サブデータA<5:3>を復号化してセグメントデータ群C<7:0>を出力する。サブデータA<5:3>は<0,0,0>であるので(式(10)参照)、セグメントデコーダ432は、以下の式(13)で表されるセグメントデータ群C<7:0>を出力する。
C<7:0>=<C7,C6,C5,C4,C3,C2,C1,C0>
=<0,0,0,0,0,0,0,1> ・・・(13)
式(13)のセグメントデータ群C<7:0>はセグメントライン群Lsegに供給されるので(図7参照)、セグメントラインLc0に論理“1”のデータが供給され、残りのセグメントラインLc7〜Lc1に論理“0”のデータが供給される。
(1−3)バンクデコーダ433の復号化動作について
バンクデコーダ433は、サブデータA<8:6>をバンクデータ群D<4:0>に復号化する。サブデータA<8:6>は<0,0,0>であるので(式(11)参照)、バンクデコーダ433は、図5に示されるテーブルに従って、以下の式(14)で表されるバンクデータ群D<4:0>を出力する。
D<4:0>=<D4,D3,D2,D1,D0>
=<0,0,0,0,1> ・・・(14)
式(14)のバンクデータ群D<4:0>はバンクライン群Lbankに供給されるので(図7参照)、バンクラインLd0に論理“1”のデータが供給され、残りのバンクラインLd4〜Ld1に論理“0”のデータが供給される。
上記の(1−1)、(1−2)、および(1−3)の説明から、オフセットラインLb0、セグメントラインLc0、およびバンクラインLd0にのみ論理“1”のデータが供給され、残りのラインには、全て論理“0”のデータが供給されることが分かる。したがって、第2のデコーダ51のサブデコーダDec0(図7参照)に属するAND回路100のみが、3つの入力端子In10、In20、およびIn30の全てから論理“1”のデータを受け取る。この結果、サブデコーダDec0に属するAND回路100のみが論理“1”の出力データDout0を出力し、残りの319個のAND回路は、全て論理“0”の出力データを出力する。したがって320本のゲートライン信号Sg(0)〜Sg(319)のうち、ゲートライン信号Sg(0)のみが論理“1”となり、残りの319本のゲートライン信号Sg(1)〜Sg(319)は全て論理“0”となる。この結果、ゲートラインLG(0)のみが選択され、残りのゲートラインLG(1)〜LG(319)は選択されないことになる。
ここで、第1の回路部4が受け取ったアドレスデータA<8:0>は、<0,0,0,0,0,0,0,0,0>であるので、選択すべきゲートラインとしてゲートラインLG(0)を表していることに再度注意されたい。したがって、第1の回路部4が、ゲートラインLG(0)を表すアドレスデータA<8:0>を受け取った場合は、確かにゲートラインLG(0)が選択されており、ゲートラインの選択が適切に行われたことが分かる。
(2)第1の回路部4がアドレスデータ<1,0,0,1,1,1,1,1,1>を受け取った場合
アドレスデータ<1,0,0,1,1,1,1,1,1>は、選択すべきゲートラインとしてゲートラインLG(319)を表すデータである。このアドレスデータは、A7およびA6のみが論理“0”であるので、サブデータA<2:0>、A<5:3>、およびA<8:6>は、それぞれ以下の式(15)、式(16)、および式(17)で表される。
A<2:0>=<A2,A1,A0>=<1,1,1> ・・・(15)
A<5:3>=<A5,A4,A3>=<1,1,1> ・・・(16)
A<8:6>=<A8,A7,A6>=<1,0,0> ・・・(17)
これらサブデータA<2:0>、A<5:3>、およびA<8:6>は、それぞれオフセットデコーダ431、セグメントデコーダ432、およびバンクデコーダ433によって復号化される(図3参照)。以下に、オフセットデコーダ431、セグメントデコーダ432、およびバンクデコーダ433の復号化動作について順に説明する。
(2-1)オフセットデコーダ431の復号化動作について
サブデータA<2:0>は<1,1,1>であるので(式(15)参照)、オフセットデコーダ431は、図4に示されるテーブルに従って、以下の式(18)で表されるオフセットデータ群B<7:0>を出力する。
B<7:0>=<B7,B6,B5,B4,B3,B2,B1,B0>
=<1,0,0,0,0,0,0,0> ・・・(18)
式(18)のオフセットデータ群B<7:0>はオフセットライン群Loffに供給されるので(図8参照)、オフセットラインLb7に論理“1”のデータが供給され、残りのオフセットラインLb6〜Lb0に論理“0”のデータが供給される。
(2−2)セグメントデコーダ432の復号化動作について
サブデータA<5:3>は<1,1,1>であるので(式(16)参照)、セグメントデコーダ432は、以下の式(19)で表されるセグメントデータ群C<7:0>を出力する。
C<7:0>=<C7,C6,C5,C4,C3,C2,C1,C0>
=<1,0,0,0,0,0,0,0> ・・・(19)
式(19)のセグメントデータ群C<7:0>はセグメントライン群Lsegに供給されるので(図8参照)、セグメントラインLc7に論理“1”のデータが供給され、残りのセグメントラインLc6〜Lc0に論理“0”のデータが供給される。
(2−3)バンクデコーダ433の復号化動作について
サブデータA<8:6>は<1,0,0>であるので(式(17)参照)、バンクデコーダ433は、図5に示されるテーブルに従って、以下の式(20)で表されるバンクデータ群D<4:0>を出力する。
D<4:0>=<D4,D3,D2,D1,D0>
=<1,0,0,0,0> ・・・(20)
式(20)のバンクデータ群D<4:0>はバンクライン群Lbankに供給されるので(図8参照)、バンクラインLd4に論理“1”のデータが供給され、残りのバンクラインLd3〜Ld0に論理“0”のデータが供給される。
上記の(2−1)、(2−2)、および(2−3)の説明から、オフセットラインLb7、セグメントラインLc7、およびバンクラインLd4にのみ論理“1”のデータが供給され、残りのラインには、全て論理“0”のデータが供給されることが分かる。したがって、第2のデコーダ51(図8参照)のサブデコーダDec39に属するAND回路107のみが、3つの入力端子In17、In27、およびIn37の全てから論理“1”のデータを受け取る。この結果、サブデコーダDec39に属するAND回路107のみが論理“1”の出力データDout7を出力し、残りの319個のAND回路は、全て論理“0”の出力データを出力する。したがって320本のゲートライン信号Sg(0)〜Sg(319)のうち、ゲートライン信号Sg(319)のみが論理“1”となり、残りの319本のゲートライン信号Sg(0)〜Sg(318)は全て論理“0”となる。この結果、ゲートラインLG(319)のみが選択され、残りのゲートラインLG(0)〜LG(318)は選択されないことになる。
ここで、第1の回路部4が受け取ったアドレスデータA<8:0>は、<1,0,0,1,1,1,1,1,1>であるので、選択すべきゲートラインとしてゲートラインLG(319)を表していることに再度注意されたい。したがって、第1の回路部4が、ゲートラインLG(319)を表すアドレスデータA<8:0>を受け取った場合、確かにゲートラインLG(319)が選択されており、ゲートラインの選択が適切に行われたことが分かる。
また、図1に示す表示装置1は、第1の回路部4がアドレスデータを受け取る順序に依存して、320本のゲートラインLG(0)〜LG(319)を走査することに注意されたい。例えば、第1の回路部4が、アドレスデータ<0,0,0,0,0,0,0,0,0>を先に受け取り、次に、アドレスデータ<1,0,0,1,1,1,1,1,1>を受け取ると、ゲートラインLG(0)が先に選択され、次にゲートラインLG(319)が選択される。逆に、第1の回路部4が、アドレスデータ<1,0,0,1,1,1,1,1,1>を先に受け取り、次に、アドレスデータ<0,0,0,0,0,0,0,0,0>を受け取ると、ゲートラインLG(319)が先に選択され、次にゲートラインLG(0)が選択される。したがって、ゲートラインLG(0)〜LG(319)を表す320個のアドレスデータA<8:0>をどのような順番で第1の回路部4に供給するかに依存して、ゲートラインの走査順序を任意に変えることができる。ゲートラインの走査順序を任意に変えることができるので、ゲートラインの走査順序を低消費電力に適した走査順序(例えば、飛越し走査)にすることができる。また、320本のゲートラインの全てを走査するのではなく、一部のゲートラインのみを走査することもできる。例えば、第1の回路部4に、ゲートラインLG(101)〜LG(200)を表すアドレスデータA<8:0>を繰返し供給した場合、ゲートラインLG(101)〜LG(200)のみを走査することができる。
また、図1に示す表示装置1は、アドレスデータA<8:0>自体を復号化するのではなく、アドレスデータA<8:0>の一部である3つのサブデータA<2:0>、A<5:3>、およびA<8:6>を復号化している。これら復号化された3つのサブデータA<2:0>、A<5:3>、およびA<8:6>は、それぞれデータ群B<7:0>、C<7:0>、およびD<4:0>として第2の回路部5に供給される。表示装置1は、これらデータ群B<7:0>、C<7:0>、およびD<4:0>を第2の回路部5に供給するために、第1の回路部4と第2の回路部5との間に、21本のライン(8本のオフセットラインLb7〜Lb0、8本のセグメントラインLc7〜Lc0、および5本のバンクラインLd4〜Ld0)を備えている。ここで、図1に示す表示装置1が、アドレスデータA<8:0>自体を復号化すると仮定してみる。この場合、表示装置1は、第1の回路部4と第2の回路部5との間に、上記の21本のラインよりも多い数のラインを備えなければならない。具体的には、アドレスデータA<8:0>が<0,0,0,0,0,0,0,0,0>〜<1,0,0,1,1,1,1,1,1>までの320通りの状態を取り得るので、表示装置1は、上記の21本のラインに代えて、320本のラインを備える必要がある。このためには、表示装置1に、320本のラインを設けるための領域を確保しなければならず、表示装置1の小型化を図ることが困難である。
これとは対照的に、本実施例では、アドレスデータA<8:0>の一部である3つのサブデータA<2:0>、A<5:3>、およびA<8:6>を復号化しているので、第1の回路部4と第2の回路部5との間に必要なラインは21本で済む。したがって、表示装置1の小型化を図ることができる。
また、図1に示す表示装置1では、第2のデコーダ51が有する320個のAND回路は、3つのライン群Loff、Lseg、およびLbankの各々から1つのデータを受け取るだけでよい。したがって、3つのライン群Loff、Lseg、およびLbankと第2のデコーダ51との間のインターフェースの簡略化が図られている。
また、図1に示す表示装置1は、3個のサブデータA<2:0>、A<5:3>、およびA<8:6>を復号化している。しかし、復号化されるサブデータの数は、3個に限定されるものではなく、2個でもよく、又は4個以上であってもよい。例えば、4個のサブデータA<2:0>、A<4:3>、A<6:5>、およびA<8:7>の各々を復号化してもよい。この場合、図1に示す表示装置1は、第1のデコーダ部43に、4つのデコーダを備え、第1の回路部4と第2の回路部5との間に4つのライン群を備え、第2のデコーダ部51に、四入力AND回路を備えればよい。
また、本実施例では、第1の回路部4が受け取るアドレスデータは9ビットのデータであるが、第1の回路部4が受け取るアドレスデータは9ビットに限定されるものではない。例えば、第1の回路部4を、10ビットのアドレスデータA<9:0>を受け取るように構成することができる。この場合、第1のデコーダ43を、例えば、3つのサブデーダA<2:0>、A<5:3>、およびA<9:6>の各々を復号化するように構成できる。
尚、本実施例では、図14を参照しながら説明したように、ゲートイネーブルラインLgeにゲートイネーブル信号Sgeを供給することによって、第2のデコーダ51から出力された320個のデータを互いに同期させてゲートラインに供給している。以下に、ゲートイネーブル信号Sgeの一例について説明する。
図15は、ゲートイネーブル信号Sgeの一例を示す図である。
図15は、クロック信号CLKとゲートイネーブル信号Sgeとを示す。ゲートイネーブル信号Sgeは、クロック信号CLKのパルスP0〜P1の期間の間、論理“0”を維持するが、パルスP2の立上りエッジに同期して論理“0”から論理“1”に変化する。ゲートイネーブル信号Sgeは、パルスP2〜P5の期間の間、論理“1”を維持し、パルスP6の立上りエッジに同期して論理“0”から論理“1”に変化し、パルスP6〜P7の間、再び論理“0”を維持する。ゲートイネーブル信号Sgeは、論理“0”→“1”→“0”と変化するサイクルを有する。ゲートイネーブル信号Sgeは、このサイクルが連続的に繰り返される信号である。
第2のデコーダ51(図14参照)は、クロック信号CLKのパルスP2が立ち上がる前に、320個のデータを出力する。パルスP2が立ち上がる前は、ゲートイネーブル信号Sgeは論理“0”であるので、ゲートマスク52(図14参照)が出力する320個のゲートライン信号Sg(0)〜Sg(319)は、全て論理“0”である。しかし、パルスP2〜P5の期間の間、ゲートイネーブル信号Sgeは論理“1”であるので、ゲートマスク52は、1個の二入力AND回路から論理“1”のゲートライン信号を出力し、残りの319個の二入力AND回路から論理“0”のゲートライン信号を出力する。したがって、このパルスP2〜P5の期間の間、1本のゲートラインが選択され、残りの319個のゲートラインは選択されない。パルスP6〜P7の期間の間、ゲートイネーブル信号Sgeは再び論理“0”になるので、ゲートマスク52が出力する320個のゲートライン信号Sg(0)〜Sg(319)は、全て論理“0”になる。したがって、第1の回路部4がアドレスデータA<8:0>を受け取った後、パルスP2〜P5の期間の間に、1本のゲートラインが選択される。
尚、本実施例では、第2のデコーダ51が出力する320個のデータのうち、1個のデータが論理“1”であり、残りの319個のデータが論理“0”である。しかし、これとは反対に、320個のデータのうち、1個のデータが論理“0”であり、残りの319個のデータが論理“1”であってもよい。この場合、ゲートマスク52は、二入力AND回路の代わりに、二入力NAND回路を備えることによって、1本の論理“1”のゲートライン信号を出力し、319本の論理“0”のゲートライン信号を出力することができる。
また、本実施例では、1本のゲートライン信号を論理“1”とし、残りの319本のゲートライン信号を論理“0”とすることによって、1本のゲートラインを選択している。しかし、これとは反対に、1本のゲートライン信号を論理“0”とし、残りの319本のゲートライン信号を論理“1”とすることによって、1本のゲートラインを選択してもよい。
図15に示すゲートイネーブル信号Sgeは、例えば、バイナリカウンタを用いて生成することができる。また、バイナリカウンタの動作周波数を高くすればするほど、ゲートイネーブル信号Sgeの立上りおよび立下りのタイミングを高精度で設定することができる。バイナリカウンタの動作周波数を高くするには、バイナリカウンタに使用されるトランジスタは、スイッチング周波数の高いことが要求される。スイッチング周波数の高いトランジスタとして、例えばMOSトランジスタがある。したがって、MOSトランジスタを用いてバイナリカウンタを構成すれば、バイナリカウンタの動作周波数を高くすることができるので、ゲートイネーブル信号Sgeの立上りおよび立下りのタイミングを高精度で設定することができる。尚、近年、ガラス基板上にTFTを形成してTFTアレイ基板を製造し、このTFTアレイ基板を使用して表示パネルを製造することが行われている。この場合、ガラス基板上に、TFTを用いたバイナリカウンタを形成することも考えられる。しかし、バイナリカウンタは複雑な論理回路を必要とし、更に、TFTは、MOSトランジスタよりもスイッチング周波数が低いので、TFTを用いてバイナリカウンタを構成した場合、ゲートイネーブル信号Sgeの立上りおよび立下りのタイミングを高精度に設定することは困難である。一方で、TFT等のスイッチング周波数が比較的低いトランジスタを用いて、ゲートイネーブル信号Sgeの立上りおよび立下りのタイミングを高精度に設定することが望まれている。そこで、本願発明者は、複雑な論理回路を使用することなく、ゲートイネーブル信号Sgeの立上りおよび立下りのタイミングを高精度に設定することができる方法を考えた。以下に、この方法について説明する。
図16は、この方法を実現する一例の信号生成手段6の概略図である。
信号生成手段6は、ワンホットステートマシーン61と、信号生成部62とを有する。
図17は、ワンホットステートマシーン61を示す回路図である。
ワンホットステートマシーン61は、縦続接続された8個のフリップフロップF0〜F7を有している。図17には、8個のフリップフロップF0〜F7のうちの、5つのフリップフロップF0、F1、F2、F6、およびF7のみが示されている。各フリップフロップF0〜F7は、ステート信号state[x]と反転ステート信号/state[x]とを出力する(xは0〜7の整数)。例えば、フリップフロップF2は、ステート信号state[2]と、反転ステート信号/state[2]とを出力する。
図18は、ワンホットステートマシーン61のタイミングチャートを示す図である。
図18には、クロック信号CLK、セット信号SET、リセット信号RSTが示されている。更に、図18には、ステート信号state[0]および反転ステート信号/state[0]、state[2]および/state[2]、並びにstate[6]および/state[6]が示されている。各フリップフロップF0〜F7が出力するステート信号state[0]〜state[7]が論理“1”のパルスを有する期間を、ステート期間0〜7とする。これらステート期間0〜7は、図18の最上部に示されている。例えば、ステート期間0、2、6の間、ステート信号state[0]、state[2]、state[6]は、論理“1”である。
また、反転ステート信号/state[6]の下には、図15に示されているゲートイネーブル信号Sgeが示されている。このゲートイネーブル信号Sgeは、各フリップフロップF0〜F7が出力するどのステート信号state[0]〜state[7]およびどの反転ステート信号/state[0]〜/state[7]にも一致していない。したがって、ステート信号state[0]〜state[7]自体、および反転ステート信号/state[0]〜/state[7]自体をゲートイネーブル信号Sgeとして使用することはできないことに注意されたい。そこで、信号生成手段6は、ゲートイネーブル信号Sgeを生成する目的で、信号生成部62を備えている。
図19は、信号生成部62の一例を示す回路図である。
信号生成部62は、サンプル回路部621とホールド回路部622とを有する。サンプル回路部621は、直列接続されたスイッチSW1〜SW4を有する。スイッチSW1およびSW2はp型TFTであり、スイッチSW3およびSW4はn型TFTである。サンプル回路部621でサンプルされた電圧は、ホールド回路部622に出力される。
ホールド回路部622は、直列接続された2つのスイッチSW5およびSW6と、直列接続された4つのスイッチSW7〜SW10とを有する。スイッチSW5、SW7、およびSW8はp型TFTであり、スイッチSW6、SW9、およびSW10はn型TFTである。
この信号生成部62は、ステート信号state[2]および反転ステート信号/state[6]を受け取り、図18に示すゲートイネーブル信号Sgeを出力する。以下に、信号生成部62が斯かるゲートイネーブル信号Sgeを出力するときの動作について説明する。
ステート期間0およびステート期間1において(図18参照)、ステート信号state[2]および反転ステート信号/state[6]は、それぞれ論理“0”および論理“1”であり、信号生成部62が出力するゲートイネーブル信号Sgeは、論理“0”である。
ステート期間2の間、ステート信号state[2]は論理“1”であり、このステート期間2の間に、クロック信号CLKのパルスP2が立ち上がる。ゲートイネーブル信号Sgeは、パルスP2の立上りエッジに同期して、論理“0”から論理“1”に変化する。その後、ゲートイネーブル信号Sgeは論理“1”を保持する。
ステート期間6の間、反転ステート信号/state[6]は論理“0”であり、このステート期間6の間に、クロック信号CLKのパルスP6が立ち上がる。ゲートイネーブル信号Sgeは、パルスP6の立上りエッジに同期して、論理“1”から論理“0”に変化する。次いで、ステート期間7の間、ゲートイネーブル信号Sgeは論理“0”を保持する。
このようにして、ゲートイネーブル信号Sgeは、ステート期間0〜ステート期間7の間に、論理“0”→“1”→“0”と変化するサイクルを有する。ゲートイネーブル信号Sgeは、このサイクルが連続的に繰り返される信号である。このゲートイネーブル信号Sgeは、図15に示すゲートイネーブル信号Sgeと同じであることがわかる。
したがって、信号生成手段6は、ワンホットステートマシーン61および信号生成部62を有することによって、バイナリカウンタを備えることなく、図15に示すゲートイネーブル信号Sgeを生成することができる。
斯かる信号生成手段6は、複雑な回路構成を必要とするバイナリカウンタ等を用いなくても、縦続接続されたフリップフロップF0〜F7(図17参照)と簡単な回路構成の信号生成部62とを用いて、ゲートイネーブル信号Sgeを生成することができる。このように、信号生成手段6は、簡単な回路構成で実現できるので、信号生成手段6の高速動作が実現でき、その結果、ゲートイネーブル信号Sgeの立上りおよび立下りのタイミングを高精度に設定することが可能となる。
尚、図18では、ゲートイネーブル信号Sgeが論理“1”である期間は、クロック信号CLKのパルスP2の立上りエッジから、パルスP6の立上りエッジまでの期間である。しかし、ゲートイネーブル信号Sgeが論理“1”である期間は、サンプル回路部621が受け取るステート信号および反転ステート信号を別の信号に変えることによって、変更できることに注意されたい。例えば、サンプル回路部621にステート信号state[2]の代わりにstate[1]を供給し、反転ステート信号/state[6]の代わりに/state[5]を供給すると、ゲートイネーブル信号Sgeが論理“1”である期間は、クロック信号CLKのパルスP1の立上りエッジから、パルスP5の立上りエッジまでの期間となる。したがって、ゲートイネーブル信号Sgeの論理“1”の期間を変更することができる。
また、信号生成部62にステート信号state[2]および反転ステート信号/state[6]を供給するために、ワンホットステートマシーン61が使用されている。しかし、信号生成部62にステート信号state[2]および反転ステート信号/state[6]と同様の信号を供給することができるのであれば、ワンホットステートマシーン61の代わりに別の回路装置を使用することができる。また、この実施例では、ゲートイネーブル信号Sgeを生成するために、図19に示される信号生成部62を使用している。しかし、ステート信号state[2]および反転ステート信号/state[6]に応答して、ゲートイネーブル信号Sgeを生成することができるのであれば、図19に示される信号生成部62以外の信号生成部を使用してもよい。
また、信号生成部62は、ステート信号state[2]の論理“1”のパルスに応答してゲートイネーブル信号Sgeの論理を論理“0”から論理“1”に変化させ、反転ステート信号/state[6]の論理“0”のパルスに応答してゲートイネーブル信号Sgeの論理を論理“1”から論理“0”に変化させている。しかし、論理“0”のパルスに応答してゲートイネーブル信号Sgeの論理を論理“0”から論理“1”に変化させ、論理“1”のパルスに応答してゲートイネーブル信号Sgeの論理を論理“1”から論理“0”に変化させてもよい。
尚、図19に示す信号生成部62は、クロック信号CLKおよび反転クロック信号/CLKを用いてゲートイネーブル信号Sgeを生成している。しかし、クロック信号CLKおよび反転クロック信号/CLKを用いなくても、ゲートイネーブル信号を生成することができる。次に、クロック信号CLKおよび反転クロック信号/CLKを用いずにゲートイネーブル信号を生成する例について説明する。
図20は、クロック信号CLKおよび反転クロック信号/CLKを使用せずに、ゲートイネーブル信号Sge’を生成する信号生成部62’を示す回路図である。この信号生成部62’が出力するゲートイネーブル信号Sge’は、図18の最下段に示されている。図20に示す信号生成部62’の説明に当たっては、図19に示す信号生成部62との相違点を主に説明する。
図19および図20に示される2つの信号生成部62および62’は、以下に示す3つの構造上の相違点(A)、(B)、および(C)を有する。
(A)図19に示す信号生成部62のサンプル回路部621が、直列接続された4つのスイッチSW1〜SW4を有しているのに対して、図20に示す信号生成部62’のサンプル回路部621’が、直列接続された2つのスイッチSW11およびSW12を有している点
(B)図19に示す信号生成部62のホールド回路部622が、直列接続された4つのスイッチSW7〜SW10を有しているのに対して、図20に示す信号生成部62’のホールド回路部622’が、直列接続された6つのスイッチSW15〜SW20を有している点、および
(C)図19に示す信号生成部62のホールド回路部622が、スイッチSW7からクロック信号CLKを受け取り、スイッチSW10から反転クロック信号/CLKを受け取るのに対して、図20に示す信号生成部62’のホールド回路部622’が、スイッチSW15およびSW16からそれぞれステート信号state[6]およびstate[2]を受け取り、スイッチSW19およびSW20からそれぞれ反転ステート信号/state[6]および/state[2]を受け取る点である。
また、図19および図20に示される2つの信号生成部62および62’は、以下に示す2つの動作上の相違点(D)および(E)を有する(図18に示す2つのゲートイネーブル信号SgeおよびSge’参照)。
(D)図19に示す信号生成部62が、パルスP2の立上りエッジに同期してゲートイネーブル信号Sgeの論理を論理“0”から論理“1”に変化させているのに対し、図20に示す信号生成部62’が、ステート信号state[2]の立上りエッジに同期してゲートイネーブル信号Sgeの論理を論理“0”から論理“1”に変化させている点、および
(E)図19に示す信号生成部62’が、パルスP6の立上りエッジに同期してゲートイネーブル信号Sgeの論理を論理“1”から論理“0”に変化させているのに対し、図20に示す信号生成部62’が、反転ステート信号/state[6]の立下りエッジに同期してゲートイネーブル信号Sge’の論理を論理“1”から論理“0”に変化させている点である。
2つのゲートイネーブル信号SgeおよびSge’を比較すると、ゲートイネーブル信号Sge’はゲートイネーブル信号Sgeに対して半クロック進んでいるが、ゲートイネーブル信号Sgeとほぼ同様の信号であることが分かる。