JP2007077958A - 圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 駆動側ケーシング(22)に対して回転軸(30)を気密にシールする軸封止ユニット(40)は、回転軸を囲繞し、駆動側ケーシングとの気密を保持する固定側シール部材(90)と、固定側シール部材に気密に摺接されるシール面(94)を有し、回転軸とともに回転する回転側シール部材(92)と、回転側シール部材に係合され、且つスプリング(102)の押圧力によって回転軸に気密に当接されるOリング(98)とを含み、回転軸は、Oリングに作用する緊迫力を低減させ、Oリングの移動力を新たに生じさせるテーパ形状のシャフトシール部(104)を有する。
【選択図】 図2
Description
ここで、冷媒には通常、潤滑油が含まれている。この冷媒中の潤滑油は圧縮ユニットの摺動面や軸受等の潤滑のみならず、摺動面のシールとしての機能を有する。更に、潤滑が要求される部位としては軸封止ユニットが存在する。この軸封止ユニットは、上記軸受の間にてハウジングに対して回転軸を気密にシールしており、圧縮ユニット側からの冷媒の漏れを防止する。(例えば、特許文献1)。
すなわち、上記特許文献1の如くOリングが水平方向に配設された上記外周面に気密に当接されていた場合には、シール面に作用する力、つまり、回転側シール部材から固定側シール部材に向けて作用する力はOリングの固着によって減少し、固定側シール部材と回転側シール部材とのシール性が低下するのである。また、Oリングと上記外周面との接触点に作用する力はOリングの緊迫力として回転軸の軸線に対して垂直方向にのみ生ずることから、却ってOリングの固着が助長されるのである。
更に、圧縮機の起動時には、Oリングが速やかに一の軸部側に向けて移動し、メカニカルシールの変位に対する追従性が良好となる。
回転軸30における小径軸部32はフロントハウジング22から突出し、その突出端に電磁クラッチ42を内蔵した駆動プーリ44が取付けられており、この駆動プーリ44は、軸受46を介してフロントハウジング22に回転自在に支持されている。
一方、リアハウジング24内にはスクロールユニット(圧縮ユニット)52が収容され、このスクロールユニット52は、可動スクロール54及び固定スクロール56を含む。可動及び固定スクロール54,56のそれぞれは、基板54a,56aと、基板54a,56aの内面に一体に設けられた渦巻き壁54b,56bを有する。可動スクロール54は、固定スクロール56との間に気密な圧縮室58を形成すべく、固定スクロール56と噛み合うように配置されている。より詳しくは、渦巻き壁54b,56bはチップシール60,62を介して相手側の基板56a,54aに摺接する一方、径方向内面及び外面にて相互に局所的に摺接している。この配置のもとで、可動スクロール54は固定スクロール56に対して旋回運動可能であり、この旋回運動に伴なって、渦巻き壁54b,56b間の摺接個所はそれらの周方向(渦巻き方向)に移動する。
更に、フロントハウジング22の大径端と可動スクロール54の基板54aとの間には自転阻止機構としてのボールカップリング72が介装されている。例えば、ボールカップリング72はフロントハウジング22の大径端及び基板54aにそれぞれ支持され、その周方向に等間隔を存して環状レースを有した一対のリングプレート74と、これらリングプレート74の環状レース間に挟持されたボール76とからなる。
上述したスクロール圧縮機によれば、回転軸30の回転に伴い、クランクピン68及び偏心ブッシュ66を介して可動スクロール54が旋回運動し、この際、可動スクロール54の自転がボールカップリング72の働きにより阻止された状態にある。この結果、可動スクロール54はその旋回姿勢を一定に維持した状態で、固定スクロール56に対して旋回運動し、この旋回運動により、以下の一連のプロセスが実施される。
フロントハウジング22内を気密に区画するために、回転軸30をそれぞれ支持するボール軸受38とニードル軸受36との間には、図2に詳図されるようなシールユニット40が配置されている。このシールユニット40は、シールプレート(固定側シール部材)90及びシールリング(回転側シール部材)92でメカニカルシールを構成している。
一方、このシールプレート90にはシールリング92が摺接されている。詳しくは、このシールリング92は回転軸30と一体的に回転可能に配設され、シール面94を介してシールプレート90に気密に擦れ合っている。また、シールリング92の内周部分の適宜位置にはOリング98が配設されており、このOリング98は、回転軸30に座金100で支持されたスプリング102の押圧力によって、シールリング92に係合されるとともに、回転軸30のシャフトシール部104に気密に当接されている。
これにより、図3に示されるように、Oリング98とシャフトシール部104との接触点に作用する力は、シャフトシール部104のテーパ面に対して法線方向の分力と接線方向の分力とにそれぞれ分解される。この法線方向の分力は、Oリング98をシャフトシール部104に押し付けるOリング緊迫力Fnとして作用し、接線方向の分力は、Oリング98をシャフトシール部104のテーパ面に沿って移動させるOリング移動力Ftとして作用する。
20 ハウジング
22 フロントハウジング(駆動側ケーシング)
24 リアハウジング(圧縮側ケーシング)
30 回転軸
32 小径軸部(一の軸部)
34 大径端部(他の軸部)
36 ニードル軸受(他の軸受)
38 ボール軸受(一の軸受)
40 シールユニット(軸封止ユニット)
52 スクロールユニット(圧縮ユニット)
90 シールプレート(固定側シール部材)
92 シールリング(回転側シール部材)
94 シール面
98 Oリング
100 座金
102 スプリング
104 シャフトシール部
Claims (1)
- 駆動側ケーシング及び圧縮側ケーシングを有するハウジングと、
前記駆動側ケーシング内に収容され、一の軸受を介して回転自在に支持された一の軸部及び前記圧縮側ケーシング側にて他の軸受を介して回転自在に支持された他の軸部を有する回転軸と、
前記一の軸受と前記他の軸受との間に配置され、前記駆動側ケーシングに対して前記一の軸部を気密にシールする軸封止ユニットと、
前記圧縮側ケーシング内に収容され、前記回転軸により駆動されて冷媒の吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを行う圧縮ユニットとを具備し、
前記軸封止ユニットは、前記回転軸を囲繞し、前記駆動側ケーシングとの気密を保持する固定側シール部材と、該固定側シール部材に気密に摺接されるシール面を有し、前記回転軸とともに回転する回転側シール部材と、該回転側シール部材に係合され、且つスプリングの押圧力によって前記回転軸に気密に当接されるOリングとを含み、
前記回転軸は、前記他の軸部から前記一の軸部に向けて縮径され、前記Oリングに作用する緊迫力を低減させ、前記Oリングの移動力を新たに生じさせるテーパ形状のシャフトシール部を有することを特徴とする圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005270203A JP2007077958A (ja) | 2005-09-16 | 2005-09-16 | 圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005270203A JP2007077958A (ja) | 2005-09-16 | 2005-09-16 | 圧縮機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007077958A true JP2007077958A (ja) | 2007-03-29 |
JP2007077958A5 JP2007077958A5 (ja) | 2008-07-10 |
Family
ID=37938525
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005270203A Pending JP2007077958A (ja) | 2005-09-16 | 2005-09-16 | 圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007077958A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100994067B1 (ko) | 2010-09-13 | 2010-11-11 | 극동씰테크 주식회사 | 고압, 고속회전용 밀봉장치 |
CN103234044A (zh) * | 2013-05-13 | 2013-08-07 | 方高云 | 油密封机械轴封 |
US8797676B2 (en) | 2010-06-01 | 2014-08-05 | Nec Corporation | Pressure-adjusting mechanism for hard disk drive device |
CN104632898A (zh) * | 2015-02-15 | 2015-05-20 | 李阳铭 | 一种轴承密封装置 |
-
2005
- 2005-09-16 JP JP2005270203A patent/JP2007077958A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8797676B2 (en) | 2010-06-01 | 2014-08-05 | Nec Corporation | Pressure-adjusting mechanism for hard disk drive device |
KR100994067B1 (ko) | 2010-09-13 | 2010-11-11 | 극동씰테크 주식회사 | 고압, 고속회전용 밀봉장치 |
CN103234044A (zh) * | 2013-05-13 | 2013-08-07 | 方高云 | 油密封机械轴封 |
CN104632898A (zh) * | 2015-02-15 | 2015-05-20 | 李阳铭 | 一种轴承密封装置 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100218 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100419 |
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A02 | Decision of refusal |
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