JP2007075858A - 穿孔チューブの製造方法 - Google Patents

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博英 濱崎
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Nobuyuki Ito
信行 伊藤
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Abstract

【課題】チューブ反対側にはレーザー光到達による想定外の貫通現象や表面損傷現象が無く、幅精度、穿孔径精度、穿孔位置精度に優れた穿孔チューブの生産速度の高い製造方法を提供する。
【解決手段】溶融押出法によって円筒状のスリットから熱可塑性樹脂を押出成形した後に冷却し、得られたチューブをピンチロールによって平面状に折り畳んで連続的に走行させ、且つ、折畳みチューブ9の内部にレーザー光遮蔽用中子7を配置し、レーザー光遮蔽用中子に対して折畳みチューブの走行方向の少なくとも下流側に中子固定用治具を配置することにより、レーザー光遮蔽用中子を一定位置に保持し、折畳みチューブのレーザー光遮蔽用中子が位置する部位の片面側からレーザー光を照射して穿孔を施す。
【選択図】 図2

Description

本発明は、穿孔チューブの製造方法に関し、詳しくは、溶融押出法によって円筒状のスリットから熱可塑性樹脂を押出成形するチューブ形成工程とレーザー穿孔工程とを組合せた穿孔チューブの工業的に有利な製造方法に関する。本発明の穿孔チューブは、例えば農業分野において散水チューブを初めとする各種の用途に使用される。
近年、農業用分野、土木用分野を中心に散水用や潅水用として、硬質合成樹脂管の替わりに、ポリエチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂製の散水チューブが利用されている。通常、これらの散水チューブは、精度の高い穿孔加工処理より、多数の小孔が高精度に規則正しく配列された形態を有している。そして、ポンプ等の水源に連結の送水管を接続して供給水に所定水圧をかけて送水することによって、均一な散水特性を達成できる様になされている。
従来、散水チューブの製造方法の一つとして、溶融押出法によって円筒状のスリットから熱可塑性樹脂を押出成形し、得られた筒状の熱可塑性樹脂製チューブにレーザー光を照射して穿孔を施した後、ピンチロールによって折り畳んで折畳みチューブとして巻き取る方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開平2−258187号報
しかしながら、上記の製造方法の場合、チューブ幅(径)を常に一定に保つための高精度のチューブ内圧制御が必要であり、穿孔精度面や幅精度面で高品質の散水チューブを製造するのが困難である。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、例えば散水チューブとして使用する場合、本来的に不要で有り且つあってはならないチューブ反対側へのレーザー光到達による想定外の貫通現象や表面損傷現象が無く、幅精度、穿孔径精度、穿孔位置精度に優れた穿孔チューブ製造方法を提供することにある。本発明の他の目的は、更に、生産速度の高い穿孔チューブ製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明の第1の要旨は、連続的に走行する折畳みチューブの内部にレーザー光遮蔽用中子を配置し、レーザー光遮蔽用中子に対して折畳みチューブの走行方向の少なくとも下流側に中子固定用治具を配置することにより、レーザー光遮蔽用中子を一定位置に保持し、折畳みチューブのレーザー光遮蔽用中子が位置する部位の片面側からレーザー光を照射して穿孔を施すことを特徴とする穿孔チューブの製造方法に存する。
そして、本発明の第2の要旨は、溶融押出法によって円筒状のスリットから熱可塑性樹脂を押出成形した後に冷却し、得られたチューブをピンチロールによって平面状に折り畳んで連続的に走行させ、且つ、折畳みチューブの内部にレーザー光遮蔽用中子を配置し、レーザー光遮蔽用中子に対して折畳みチューブの走行方向の少なくとも下流側に中子固定用治具を配置することにより、レーザー光遮蔽用中子を一定位置に保持し、折畳みチューブのレーザー光遮蔽用中子が位置する部位の片面側からレーザー光を照射して穿孔を施すことを特徴とする穿孔チューブの製造方法に存する。
本発明によれば、チューブ折幅が経時で変動することなく幅精度が良好であり、また、多数の穿孔が高精度に規則正しくレーザー光照射チューブ面側に配列され、チューブ反対側にはレーザー光到達による想定外の貫通現象や表面損傷現象が無く、しかも、高速度で成形・引取・搬送ができる穿孔チューブの製造方法が提供される。
以下、添付図面に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の第2の要旨に係る本発明の好ましい実施態様の一例の全体の説明図、図2は図1に示す実施態様の主要部の説明図である。
先ず、説明の便宜上、本発明の第2の要旨に係る発明について説明する。この本発明は、溶融押出法によって円筒状のスリットから熱可塑性樹脂を押出成形するチューブ形成工程を包含する。斯かるチューブ形成工程は、所謂インフレーション法におけるのと同様の設備を利用して行うことが出来る。また、穿孔チューブの構成材料としては、従来法と同様に熱可塑性樹脂が使用される。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用することが出来る。これらの中では、特に、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体
、エチレン−酢酸ビニル共重合体、これら樹脂の混合物などが挙げられる。ポリエチレンの密度は、通常0.90〜0.94g/cm、好ましくは0.91〜0.93g/cmであり、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、通常0.90〜0.94g/cm、好ましくは0.91〜0.93g/cmである。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位の含有量は、通常1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%である。
ポリエチレン及びエチレン−α−オレフィン共重合体の各密度が上記の範囲より低い場合は、穿孔チューブの機械強度が低くなり、耐久性、耐圧性、耐熱性が劣ることがあり、上記の範囲より高すぎる場合は、穿孔チューブの柔軟性が損なわれ、保管時の収納性、散水時での均一散水性、取扱い利便性などに支障を来たすことがある。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位の含有量が上記の範囲より多い場合は、穿孔チューブの機械強度が低くなり、耐久性、耐圧性、耐熱性が劣ることがある。
上記のエチレン−α−オレフィン共重合体樹脂の製造に使用されるα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1等が挙げられ、製造方法としては、チーグラー系触媒による重合法またはメタロセン系触媒による重合法の何れであってもよい。
また、上記のポリオレフィン系樹脂のメルトインデックス(測定法:JIS K7210に準拠、温度:190℃、荷重:2160g)は、通常0.1〜50g/10分、好ましくは0.2〜20g/10分である。メルトインデックスが上記の範囲より低い場合は、押出加工の際の溶融樹脂が高粘度過ぎて押出成形加工性が劣り、得られるチューブ表面の外観不良を引き起こすことがある。一方、メルトインデックスが上記の範囲より高い場合は、低粘度過ぎて安定した成形加工性が得られ難く、また、チューブ自身の機械強度が低くなり、耐久性、耐圧性、耐熱性が劣ることがある。
本発明で使用する熱可塑性樹脂には、穿孔チューブの耐久性、耐候性などを高める目的で、予め、カーボン、耐候安定剤、酸化防止剤などを適宜添加することが出来る。また、その他、無機フィラー、滑剤、顔料、染料、帯電防止剤、可塑剤などの各種添加剤を必要に応じて適宜添加することが出来る。
特に、熱可塑性樹脂にカーボンブラックを添加することにより、後述するYAGレーザーを用いた穿孔法により穿孔加工する際、近赤外線領域のエネルギー吸収性を向上させることが出来、穿孔部の仕上がり具合や穿孔速度を大幅に向上させることが出来る。カーボンブラックの添加量は、熱可塑性樹脂100重量部に対し、通常0.5〜6重量部である。
本発明において、チューブ形成工程は、溶融押出法によって円筒状のスリットから熱可塑性樹脂を押出成形した後に冷却し、得られたチューブをピンチロールによって平面状に折り畳んで連続的に走行させる。
ピンチロールによって平面状に折畳みチューブの巻取方向は、上方、水平、下方の何れであってもよい。また、環状ダイより押し出された筒状の熱可塑性樹脂製チューブの冷却方法は、空冷式、水冷式などがあるが、本発明においては、何れの方式であってもよい。
しかしながら、幅精度、穿孔径精度、穿孔位置精度に優れた穿孔チューブを高速度にて製造するとの観点から、図1に示す様な水冷式が推奨される。水冷式チューブ形成工程は、主として、押出機(1)、環状ダイ(11)、環状ダイ(11)の下方に配置され且つ内部にサイズ用リング(図示せず)備えられた水槽(2)、当該水槽の下方に配置された案内板(3)及びピンチロール(41)から成る設備を使用し、押出機(1)を通し、環状ダイ(11)から押し出された筒状の熱可塑性樹脂製チューブ(8)を水槽(2)に導いて冷却した後、案内板(3)を通してピンチロール(41)に供給して折り畳み、折畳みチューブ(9)として巻き取りロール(5)に巻き取る方法である。なお、図1中、符号(42)、(43)及び(46)はテンションロールであり、他の符号については後述する。
本発明の特徴は、穿孔工程にあり、図1に示す様に、折畳みチューブ(9)の内部にレーザー光遮蔽用中子(7)を配置し、レーザー光遮蔽用中子(7)に対して折畳みチューブ(9)の走行方向の少なくとも下流側に中子固定用治具を配置することにより、レーザー光遮蔽用中子(7)を一定位置に保持し、折畳みチューブ(9)のレーザー光遮蔽用中子(7)が位置する部位の片面側からレーザー光を照射して穿孔を施す。レーザー光は穿孔個所に焦点が位置する様に調節される。
図1に示す好ましい態様においては、中子固定用治具として、ピンチロール(45)が使用され、折畳みチューブ(9)の走行方向の上流側にも中子固定用ピンチロール(44)を配置することにより、折畳みチューブ(9)の内部に配置されたレーザー光遮蔽用中子(7)の一定位置保持をより確実にしている。上記の中子固定用ピンチロール(44)及び(45)は駆動ロール型またはフリーロール型の何れであってもよい。本発明においては、中子固定用治具として、上記のピンチロール(45)に替え、例えば、レーザー光遮蔽用中子の移動を制止する様に、折畳みチューブの斜め方向から折畳みチューブと略同一幅の板状部材をレーザー光遮蔽用中子に当接することにより、レーザー光遮蔽用中子(7)を一定位置に保持することも出来る。また、レーザー光照射装置(6)は、好ましくは、図1に示す様に、レーザー光照射方向が搬送されるチューブに対して概ね直角方法の位置関係になる様に配置される。
本発明において、レーザー光遮蔽用中子(7)の材質や形状は、特には限定されないが、レーザー光が透過して折畳みチューブ(9)の反対側に到達しない材質や形状であればよい。材質としては、金属製、セラミック製などの様に、レーザー光を比較的透過せず、反射し易い無機材料が好ましい。形状や厚さに関しては、常時搬送移動するチューブの中で、目的とするレーザー光遮蔽を果たす面積形状で、且つ、チューブ内面との摩擦抵抗の少ない材質で比較的滑り易い形状が好ましい。特に、長期のレーザー光照射により物理的な損傷を受けるのを抑制する観点から、レーザー光を吸収せずに乱反射機能の高い、表面が梨地仕様で加工された銅製の中子が好ましい。レーザー光遮蔽用中子(7)の厚さは、通常1mm以上、好ましくは3mm以上であり、上限は通常10mmである。
また、チューブ内面との摩擦抵抗を小さくする観点から、無機材料にて構成され、且つ、レーザー光が照射されないチューブと接触する面側のレーザー光遮蔽用中子の一面がフッ素系樹脂またはシリコーン系樹脂より構成されている構造が好ましい。このとき、フッ素系樹脂またはシリコーン系樹脂にて被覆されている構造としてもよく、また、フッ素系樹脂またはシリコーン系樹脂にて断面が凹形状の容器を形成し、当該容器に無機材料にて構成された平板状のレーザー光遮蔽用中子を嵌め込んだ構造としてもよい。この場合、凹形状の容器の深さを平板状のレーザー光遮蔽用中子の厚さより僅かに(例えば1〜2mm程度)に厚くし、走行するチューブと平板状のレーザー光遮蔽用中子との間に僅かに隙間を設けるのが好ましい。斯かる中子の段差構造により、中子表面に照射・到達されるレーザー光の焦点距離をずらせることが出来、これにより、中子自体の長期のレーザー光照射による物理的な損傷を軽減化させる効果がある。
フッ素系樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリビニルフルオライド、ポリビニリデンフルオライド等が挙げられ、シリコーン系樹脂としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等が挙げられる。
本発明において、レーザー光照射装置(6)としては、実質的に、YAG、炭酸ガス、その他の方法で形成された励起体に励起光が集光し、その励起体から近赤外線を放出する構造のレーザー光発生装置であれば、何れのものであってもよい。これらの中では、YAGレーザーや炭酸ガスレーザーを用いたレーザー光照射装置(最近のレーザーマーカ装置を含む)が好適である。
YAGレーザー、特に、平均出力50〜100Wを超えるクラスの比較的高出力のYAGレーザー加工装置を用いた場合、高エネルギーのレーザー光による穿孔加工が施され、その結果、穿孔部の仕上がりがシャープで溶融樹脂盛上り現象も無く、均一で良好な形状の穿孔を得ることが出来る。また、最近の炭酸ガスレーザーやYAGレーザーに見られるレーザーマーカ装置を用いた場合、平均出力が10〜50Wクラスの低エネルギーのレーザー光ながらも、比較的自由度の高い穿孔設計を施すことが出来る。
本発明においては、図2に示す様に、折畳みチューブ(チューブ)(9)のレーザー光遮蔽用中子(7)が位置する部位の外面に当接状態で押さえロール(47)を配置するのが好ましい。斯かる押さえロール(47)により、折畳みチューブ(チューブ)(9)のレーザー光照射装置(6)に対する上下の微動が防止され、常に一定の焦点照射距離を保って目標とする穿孔径が得られる。図2に示す好ましい態様においては、上記の微動を一層確実に防止するため、2組の押さえロール(47)が折畳みチューブの走行方向の前後に配置されている。図示した押さえロールに替えて押さえ板を使用することも出来る。なお、図2中、符号(71)は中子本体、(72)は被覆部である。
本発明において、穿孔チューブ厚さは、通常0.1〜1.0mm、好ましくは0.2〜0.8mm、折径は、通常10〜100mm、好ましくは20〜80mmである。また、穿孔チューブの穿孔径、穿孔間隔、穿孔列数は、適宜選択することが出来る。その一例としては、穿孔直径:0.1〜1.0mm、穿孔間隔:10〜500mm、穿孔列数:1〜20列などが挙げられる。
次に、本発明の第1の要旨に係る発明について説明する。この本発明は、連続的に走行する折畳みチューブの内部にレーザー光遮蔽用中子を配置し、レーザー光遮蔽用中子に対して折畳みチューブの走行方向の少なくとも下流側に中子固定用治具を配置することにより、レーザー光遮蔽用中子を一定位置に保持し、折畳みチューブのレーザー光遮蔽用中子が位置する部位の片面側からレーザー光を照射して穿孔を施すことを特徴とする。すなわち、本発明の第1の要旨に係る発明は、前述の第2の要旨に係る発明に比し、チューブ形成工程と穿孔工程とを連続的に行う必要がない点で異なる。
本発明の第1の要旨に係る発明において、連続的に走行する折畳みチューブは、所謂インフレーション法におけるのと同様の設備を利用して前述の方法に従って行うことが出来る。得られた折畳みチューブは、巻取ロールに巻き取った後、穿孔工程に送出されて穿孔チューブの製造に供される。
本発明で得られる穿孔チューブは、例えば、農業分野においては、散水チューブとして好適に使用されるが、その他、ハウス内においては、炭酸ガス放出チューブとして使用することも出来、更には、液肥供給チューブ等としても使用することが出来る。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1:
(1)穿孔チューブの構成材料として、メルトインデックスが1g/10分、密度が0.92g/cmの高圧重合法ポリエチレン樹脂97重量部とカーボンブラック3重量部の組成よりなるポリオレフィン系樹脂組成物(A)を使用した。
(2)レーザー光遮蔽用中子として、幅55mm、長さ145m、厚さ3mmのテフロン(登録商標)板の略中央に、幅40mm、長さ110m、深さ1.8mmの凹部を形成し、当該凹部に、39mm、長さ109m、厚さ0.5mmの銅板を嵌め込んだ構造の中子を使用した。
(3)レーザー光照射装置として、平均出力300WのYAG方式(照射スキャニング機能付)装置を使用した。
図1及び図2に示す要領に従い、穿孔チューブの製造方法を行った。ポリオレフィン系樹脂組成物(A)の溶融押出温度は160℃とし、肉厚0.50mm、管直径39mmの筒状の熱可塑性樹脂製チューブ(8)を作製し、水槽(2)に導いて冷却した後、案内板(3)を通してピンチロール(41)に供給して折り畳み(折径62mm)、折畳みチューブ(9)として搬送速度15m/分にて連続的に走行させた。
そして、ピンチロール(41)によって折り畳まれ且つ連続的に走行中のチューブ(9)の内部にレーザー光遮蔽用中子(7)を配置し、レーザー光遮蔽用中子(7)に対してチューブの走行方向の前後に中子固定用ピンチロール(44)及び(45)を配置することにより、レーザー光遮蔽用中子(7)を摺動させながら一定位置に保持し、折畳みチューブ(9)のレーザー光遮蔽用中子(7)が位置する部位の片面側からレーザー光を照射して穿孔を施した。この際、穿孔直径0.30〜0.50mmの10列配列で50mm穿孔間隔の所定穿孔設計となる様に、レーザー照射エネルギー、照射位置、照射タイミングを適宜に設定した。得られた穿孔チューブは巻き取りロール(5)によって巻き取って製品とした。
上記の穿孔チューブは、冷却不足によるチューブ内面同士のブロッキングや融着現象も無く、幅精度も良好で引取・搬送速度15m/分の高速条件下で安定して製造され、得られたチューブの穿孔部は、所定設計通りの、0.30、0.35、0.40、0.45、0.50mmΦの孔径であり、且つ、真円形で周辺部の歪や樹脂溶融盛上り現象も無く、また、チューブ反対面側にレーザー光到達による想定外の貫通現象や表面損傷現象が無く、幅精度、穿孔径精度、穿孔位置精度に優れていた。
比較例1:
実施例1において、レーザー光遮蔽用中子(7)の使用を止め、ピンチロール(41)によって折り畳まれ且つ連続的に走行中の折畳みチューブ(9)に所定設定条件でレーザー穿孔加工を施して穿孔チューブ巻き品を製造した。その結果、得られた穿孔チューブは、チューブ反対面側にレーザー光到達による想定外の貫通現象や表面損傷現象が認められ、実際の穿孔チューブとして使用するに当たって、チューブの散水性能、耐久性能に支障を来たした。その他の点は、実施例1と同様の評価であった。
比較例2:
空冷装置と内部冷却マンドレル接触冷却装置を併用したチューブ形成工程を採用し、次の要領で穿孔チューブを製造した。
穿孔チューブの構成材料として、実施例1で使用したのと同一組成のポリオレフィン系樹脂組成物(A)を使用し、溶融押出温度で160℃で筒状の熱可塑性樹脂製チューブ(肉厚0.50mm、管直径39mm)を得、ピンチロールに至るまでの間で所定設定条件でレーザー穿孔加工を施した後、ピンチロールで折り畳み、巻き取りロール(5)によって巻き取って製品とした。この場合、引取・搬送速度が5m/分ではチューブ径の変動も無く比較的安定して目的とする幅精度、穿孔径精度、穿孔位置精度に優れた穿孔チューブが得られたが、引取・搬送速度を8m/分以上に引き上げて高速で製造を行った場合は、チューブ冷却・固化が間に合わず、即座にチューブ径の変動が認められ、目的とする幅精度、穿孔径精度、穿孔位置精度に優れた穿孔チューブを高速度で製造することが出来なかった。
本発明の第2の要旨に係る本発明の好ましい実施態様の一例の全体の説明図 図1に示す実施態様の主要部の説明図
符号の説明
1:押出機
11:環状ダイ
2:水槽
3:案内板
41:ピンチロール
42:テンションロール
43:テンションロール
44:ピンチロール
45:ピンチロール
46:テンションロール
47:押さえロール
5:巻き取りロール
6:レーザー光照射装置
7:レーザー光遮蔽用中子
71:中子本体
72:被覆部
8:熱可塑性樹脂製チューブ
9:折畳みチューブ

Claims (5)

  1. 連続的に走行する折畳みチューブの内部にレーザー光遮蔽用中子を配置し、レーザー光遮蔽用中子に対して折畳みチューブの走行方向の少なくとも下流側に中子固定用治具を配置することにより、レーザー光遮蔽用中子を一定位置に保持し、折畳みチューブのレーザー光遮蔽用中子が位置する部位の片面側からレーザー光を照射して穿孔を施すことを特徴とする穿孔チューブの製造方法。
  2. 溶融押出法によって円筒状のスリットから熱可塑性樹脂を押出成形した後に冷却し、得られたチューブをピンチロールによって平面状に折り畳んで連続的に走行させ、且つ、折畳みチューブの内部にレーザー光遮蔽用中子を配置し、レーザー光遮蔽用中子に対して折畳みチューブの走行方向の少なくとも下流側に中子固定用治具を配置することにより、レーザー光遮蔽用中子を一定位置に保持し、折畳みチューブのレーザー光遮蔽用中子が位置する部位の片面側からレーザー光を照射して穿孔を施すことを特徴とする穿孔チューブの製造方法。
  3. 中子固定用治具が折畳みチューブの上下に配置された1対のロールである請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 冷却が水冷式である請求項1〜3の何れかに記載の製造方法。
  5. レーザー光遮蔽用中子が無機材料で構成され、且つ、レーザー光が照射されないチューブと接触する面側のレーザー光遮蔽用中子の一面がフッ素系樹脂またはシリコーン系樹脂より構成されている請求項1〜4の何れかに記載の製造方法。
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