JP4848854B2 - 散水チューブ - Google Patents

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Description

本発明は、散水チューブに関し、詳しくは、長手方向に長距離均一散水性能を有する散水チューブに関する。
近年、農業用分野、土木用分野を中心に散水用または潅水用として、硬質合成樹脂管の替わりに、熱可塑性樹脂製の散水チューブが利用されている。
上記の散水チューブに関しては、従来より、種々の改良が行われており、例えば、散水孔を穿設した長尺状フィルムと穿孔部を有しない同幅の長尺状フィルムとを重ね合わせて、幅方向の両端を長尺方向に融着することによって形成された貼合タイプのものであって、チューブの外層に特定の樹脂組成物を使用することにより繰り返し耐圧疲労強度の改良を図ったもの(特許文献1)、溶融押出法によって得られたチューブに散水孔を穿設した非貼合タイプのもの(特許文献2)、チューブ状の内部を仕切り層にて分割して複数の流路を形成し、各流路の外部に通水孔を設け、一方の流路が目詰まりした際に他方の流路へり通水切り替えが出来る様にしたもの(例えば特許文献3)が提案されている。
特公昭64−7732号公報 特開平2−258187号公報 特開平8−116808号公報
しかしながら、従来、長手方向に長距離均一散水性能を有する散水チューブについての提案はなされていない。
ところで、最近の散水チューブの使用法としては、広範囲な圃場面積を限られた数少ないチューブ本数で点滴状態または微細噴霧状態に均一に散水を行なう効率的な散水方法が強く要求されており、その結果、市場においては、敷設チューブの50〜100m長の長手方向に均一散水が達成可能な、所謂、長距離均一散水性を有する散水チューブが強く要求されている。
本来、散水チューブは、その構造上、敷設チューブの入口近傍と末端部との水圧差(所謂、圧力損失)が生じるため、良好な長距離均一散水性を発現させることは難しく、一般に、この様な課題を克服する方法としては、例えば、穿孔径を小さくする、または、穿孔間隔を広くするなどの穿孔設計に変更して、散水チューブ自体の単位長さ当たりの穿孔総面積を小さくすることによって、敷設チューブの入口近傍と末端部との圧力損失を小さくして、1本の散水チューブでのより長い敷設によって、より長距離均一散水を施すことは可能ではあるが、その結果、敷設チューブの幅方向での均一散水性が犠牲になる、または、穿孔間隔の間での均一散水性が犠牲になるなどの不具合を来たす。
また、別の方法として、例えば、これまでの口径が20〜35mmの小型から中型の散水チューブに替えて、口径が40mm以上の大口径の大型の散水チューブを用いて配管抵抗を小さくして、圧力損失を下げることによって、1本の散水チューブでのより長い敷設によって、より長距離均一散水を施すことが可能ではあるが、この場合、散水チューブ自体に掛かる水圧が著しく増大して、このため、耐久性を維持するためにはチューブ自体の肉厚をこれまで以上に厚くしてやる必要が有り、その結果、チューブ重量が重くなり、敷設作業に労力を費やし、また、散水チューブ自体も大幅なコストアップへと繋がり、新たな課題を呈する。
また、最近、上記とは別に、一部の畝栽培法やポット栽培法や高設栽培法に見られる、葉部や果実部を直接散水で濡らして作物の病気を引き起こすことのない様な根元潅水方法、または、施肥を効率よく作物に均一に行う液肥点滴方法においては、チューブ口径が10〜25mm、点滴吐出口間隔が50〜300mmの、特殊なシール構造や特殊な流路調整ドリップ部位が組み込まれた比較的高価な狭幅の散水チューブ(点滴チューブと称される)が普及している。
しかしながら、従来の散水チューブでは点滴吐出口間隔が広いなどの問題があり、更なる吐出間隔が短く、かつ、全体的に均一散水が達成可能な点滴チューブの出現が強く求められているが、従来の点滴チューブ構造の延長として、今以上の短吐出間隔を設けることは、実際での構造上、技術的な著しい困難を伴い、かつ、大幅なコストアップへと繋がり、新たな課題を呈する。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、耐久性、耐圧性、耐熱性、柔軟性、加工性、取扱い利便性などの諸特性を保持して、敷設チューブの幅方向での均一散水性や穿孔間隔の間での均一散水性が犠牲となることなく、長手方向に長距離均一散水性能を有する散水チューブを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、従来の散水チューブと比較した特殊な流路を形成する管構造の散水チューブにより、上記の課題を解決し得るとの知見を得、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明の要旨は、筒状体の内部を仕切壁により分割して2個の流路(A)と(B)とを形成し、流路(A)の外気と接する筒状体の部位および仕切壁をフィルムにて構成し、流路(B)の外気と接する筒状体の部位を不織布にて構成し且つ仕切壁には通水孔を設け、入口継手の配管を介して流路(A)に通水され、その際、仕切壁が流路(B)の不織布に接触しない様に形成されていることを特徴とする散水チューブに存する。
本発明の散水チューブは、耐久性、耐圧性、耐熱性、柔軟性、加工性、取扱い利便性などの諸特性を保持して、敷設チューブの幅方向での均一散水性や穿孔間隔の間での均一散水性が犠牲となることなく、長手方向に長距離均一散水性能を有する性能を発現することが出来る。
本発明の散水チューブにより、広範囲な圃場面積を限られた数少ないチューブ本数で、より長い敷設によっても、点滴状態または微細噴霧状態に圃場に対して均一に散水を行なう場合において有効に作用する。
更に、本発明の散水チューブは、より高度な長距離均一散水性が要求される畝栽培法やポット栽培法や高設栽培法においての根元潅水方法、液肥点滴方法において有効に作用する。
以下、本発明を添付図面に従って説明する。図1は、本発明の散水チューブの一例について使用状態で示す断面説明図である。
本発明の散水チューブ(T)は、筒状体(1)の内部を仕切壁(2)により分割して2個の流路(A)と(B)とを形成し、一方の流路(B)の外気と接する筒状体の部位(1b)を不織布にて構成し且つ仕切壁(2)には通水孔(4)を設け、入口継手の配管(何れも図示せず)を介して流路(A)に通水され、その際、仕切壁(2)が流路(B)の不織布に接触しない様に形成されている。すなわち、本発明の散水チューブ(T)は1本のチューブの中に2つの流路を有し、流路(A)は1次送水管、流路(B)は2次送水管として機能する。なお、図中、符号(1a)は流路(A)の外気と接する筒状体の部位を表すが、ここには通水孔が存在しない。
本発明において、不織布(1w)は、散水チューブ(T)の散水外面側を構成するため、十分な機械強度(引張強度・引裂強度)と併せ、通水性・遮蔽性の適度のバランス物性を有する様に選択するのが好ましい。これにより、チューブの不織布の全面から水滴が適度に滲み出す散水チューブを得ることが出来る。
不織布の通水性・遮蔽性の適度のバランス物性の指標としては、例えば、障子紙の通気性の目安とされる透気度(体積200cc空気量が面積78.5mm×2枚重ねの基材を通過するに要する時間、単位:秒、測定方法:JIS−S3102に準拠)を採用することが出来る。透気度が大きいほど、水が不織布を通過し難く、遮蔽度が大きくなる傾向にある。
本発明で使用する不織布の透気度(JIS−S3102測定法に準拠)は、通常2〜100秒であり、好ましくは4〜80秒である。不織布の透気度が2秒よりも小さいと、流路(B)の不織布(1W)から滲み出す散水量が多過ぎ、長手方向での長距離均一散水性能が発現し難く、逆に、不織布の透気度が100秒よりも大きいと、流路(B)の不織布(1W)から滲み出す散水量が少な過ぎ、圃場面への散水が十分には行えない等の傾向がある。
一方、流路(A)の単位長さ当たりの通水孔総面積は、0.1〜5mm/mであり、好ましくは0.2〜2mm/mである。斯かる条件を満足することにより、上記の不織布の透気度の条件と相まって、従来公知の散水チューブと比較し、長手方向のより長距離均一散水性能を一層効果的に発揮することが出来る。通水孔総面積が5mm/mが超える場合は、流路(A)から流路(B)に移行する単位時間当たりの水の割合が多くなり、その結果、流路(B)の入口近傍と末端部との水圧差(圧力損失)をより小さく抑えることが出来ず、チューブの長手方向のより長距離均一散水性能を効果的に発揮することが出来ない。
なお、仕切壁(2)に設ける通水孔(4)の大きさや配列は、特に制限されず、従来公知の散水チューブの場合と同様に設計することが可能である。その一例としては、穿孔径(直径)0.1〜0.5mm、穿孔間隔50〜200mm、穿孔列数1〜4列が挙げられる。
また、本発明の散水チューブ(T)においては、上記の各流路の断面積比(SA/SB)は、通常1以上、好ましくは2以上であり、その上限は、特に制限されないが、通常20である。斯かる条件を満足することにより、流路(A)から流路(B)に安定して十分な量の水を供給することが出来る。その結果、上記の各条件と相まって長手方向のより長距離均一散水性能を一層効果的に発揮することが出来る。
なお、本発明の散水チューブの穿孔部の大きさ及び単位長さ当たりの穿孔総面積は、顕微鏡などの拡大手段によって観察した数値およびそれに基づく計算値を意味する。また、各流路の断面積比(SA/SB)は次の様にして求めた値である。すなわち、流路(A)を十分に拡径し、その状態を維持して更に流路(B)を拡径することにより、図1に示す様な状態を形成し、そして、各流路の断面積を計測してその比を算出する。
本発明の散水チューブ(T)は、不織布構成部を除き、通常、熱可塑性樹脂にて構成される。熱可塑性樹脂としては、屈曲自在な柔軟性を有する任意の樹脂、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用することが出来る。これらの中では、特に、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、これら樹脂の混合物などが挙げられる。ポリエチレンの密度は、通常0.90〜0.95g/cm、好ましくは0.91〜0.94g/cmであり、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、通常0.90〜0.95g/cm、好ましくは0.91〜0.94g/cmである。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位の含有量は、通常1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%である。
ポリエチレン及びエチレン−α−オレフィン共重合体の各密度が上記の範囲より低い場合は、得られる散水チューブの機械強度が低くなり、耐久性、耐圧性、耐熱性が劣ることがあり、上記の範囲より高すぎる場合は、散水チューブの柔軟性が損なわれ、保管時の収納性、取扱い利便性などに支障を来たすことがある。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル単位の含有量が上記の範囲より多い場合は、散水チューブの機械強度が低くなり、耐久性、耐圧性、耐熱性が劣ることがある。
上記のエチレン−α−オレフィン共重合体樹脂の製造に使用されるα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4メチルペンテン−1、オクテン−1等が挙げられ、重合方法としては、チーグラー系触媒による重合法またはメタロセン系触媒による重合法の何れであってもよい。
また、上記のポリオレフィン系樹脂のメルトインデックス(測定法:JIS K7210に準拠、温度:190℃、荷重:2160g)は、通常0.1〜50g/10分、好ましくは0.2〜20g/10分である。メルトインデックスが上記の範囲より低い場合は、押出加工の際の溶融樹脂の粘度が高過ぎて押出成形加工性が劣り、得られる散水チューブ表面の外観不良を引き起こすことがある。一方、メルトインデックスが上記の範囲より高い場合は、粘度が低過ぎて安定した成形加工性が得られ難く、また、チューブ自身の機械強度が低くなり、耐久性、耐圧性、耐熱性が劣ることがある。
本発明で使用する熱可塑性樹脂には、散水チューブの耐久性、耐候性などを高める目的で、予め、カーボン、耐候安定剤、酸化防止剤などを適宜添加することが出来る。また、その他、無機フィラー、滑剤、顔料、染料、帯電防止剤、可塑剤などの各種添加剤を必要に応じて適宜添加することが出来る。
熱可塑性樹脂フィルムは、例えば、溶融押出法(通常、成形温度は130〜250℃)によって、円筒状のスリットまたは直線平面状のスリットから、熱可塑性樹脂を押出成形・冷却化し、必要に応じて適切な幅に切断を行なうことによって、連続的なテープとして得ることが出来る。その場合、フィルムの厚さは、通常0.05〜1.0mm、好ましくは0.1〜0.6mmである。また、フィルムの幅は、目的とする散水チューブの口径設計やシール幅にて決定されるが、通常15〜80mmである。
一方、本発明で使用する不織布の材料は、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、アセテート樹脂などで代表される熱可塑性樹脂製の合成繊維、セルロース、羊毛等で代表される天然繊維など、何れの素材より構成されたものでも構わない。しかしながら、前述のフィルムとの融着・貼合化を考慮すると、ヒートシールが可能なポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂製の合成繊維をベースにした素材構成が好ましい。なお、不織布の製造方法は、従来公知の湿式法、乾式法の何れの方法を採用しても構わないが、得られる不織布の機械強度、基材の均一性を考慮すると、湿式法が好ましい。不織布の厚さは、前述の透気度見合いであり、フィルムの幅は、熱可塑性樹脂フィルムと同じである。
次に、本発明の散水チューブの製造方法について説明する。本発明の散水チューブは、流路(B)の外気と接する筒状体の部位(1b)を構成する不織布(1w)と、流路(A)の外気と接する筒状体の部位(1a)を構成するフィルム(1s)と、仕切壁(2)を構成するフィルム(2s)との合計3枚の材料から製造することが出来る。すなわち、本発明の散水チューブは、基本的には、上記の3枚の材料を重ね合わせ、幅方向の両端を長尺方向に融着・貼合化してチューブ状に形成することによって得られる。そして、これに先立ち、仕切壁(2)を構成するフィルム(2s)に通水孔を穿設する。通水孔の穿孔方法としては、ポンチ打ち抜き法、熱針穿孔法、カッター刃によるスリット法、レーザー穿孔法などが挙げられるが、穿孔精度の仕上り具合や複雑な穿孔設計が求められる場合は、レーザー穿孔法が好ましい。
なお、本発明の散水チューブを構成する2枚のフィルム(1s)と(2s)は、同一の熱可塑性樹脂である必要はなく、場合によっては、別の材質であってもよい。不織布と2枚のフィルムの融着・貼合方法は、特に限定されないが、外部からのヒートシール方法が好ましい。
本発明の散水チューブ(T)においては、前述の通り、入口継手の配管(何れも図示せず)を介して流路(A)に通水されるが、その際、水圧で押されて仕切壁(2)が流路(B)の不織布(1w)に接触しない様にする必要がある。従って、積層される3枚の材料の中で中央に位置する仕切壁用のフィルム(2S)の内幅は短くする必要がある。この場合、例えば、同一幅の上記の3枚の材料を使用するが、フイルム(1S)とフィルム(2S)とを所定のヒートシール幅(X)でヒートシールした後、フィルム(2S)の上に不織布(1w)を重ね合わせ、上記のヒートシール幅(X)より短いヒートシール幅(Y)でヒートシールする、2段ヒートシール法により、フイルム(2S)の内幅を不織布(1w)の内幅より短くすることが出来る。そして、その短くする程度は前述の各流路の断面積比(SA/SB)等を考慮して決定される。
なお、本発明においては、フィルムと不織布とを重ね合わせる際、本発明の散水チューブの散水性能に影響を与えない限り、各材料の間に、熱可塑性樹脂素材より成り、水源に混在するゴミ捕捉用のフィルター機能を有し、且つ、通水性で水不溶性のシート状の濾過材料(図示せず)を介在させてチューブ状に形成してもよい。
以下、本発明を実施例および比較例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1:
樹脂材料として、メルトインデックス:2g/10分、密度:0.92g/cmのエチレン−(4メチルペンテン−1)共重合体樹脂47重量部、メルトインデックス:1g/10分、酢酸ビニル単位の含有量:10重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂50重量部、カーボンブラック3重量部の組成より成るポリオレフィン系樹脂組成物(A)使用した。そして、空冷インフレーションフィルム成形装置(溶融押出温度:160℃)を使用して溶融押出成形を行い、得られたチューブ両端部を切断加工し、その後、スリット化を行って、フィルム厚さ0.22mm、フィルム幅42mmのテープ状フィルム基材(a)を作成した。
次いで、YAGレーザー加工装置を使用し、上記のテープ状フィルム基材(a)に、穿孔径0.25mm、穿孔間隔120mm、穿孔列数2列、単位長さ当たりの穿孔総面積0.41mm/mの穿孔を施し、通水孔が設けられた仕切壁用基材(b)を得た。
一方、ポリプロピレンとポリエチレンの混合樹脂組成より成る短繊維の抄紙方法によって得られた湿式不織布(秤量76g/m、厚さ0.13mm、密度0.60g/cm、透気度9秒)を幅42mmのテープ状に裁断して基材(c)を得た。
次いで、上記の基材(a)と基材(b)と基材(c)をこの順序で重ね合わせ、2段階のヒートシール法にて幅方向の両端を長尺方向に融着・貼合化し、散水チューブ(1)を得た。その際、基材(a)と基材(b)の両端部のシール幅が各5.0mm、基材(b)と基材(c)の両端部のシール幅が各2.5mmとなる様にヒートシールを行った。散水チューブ(1)の図1に示す各流路の断面積比(SA/SB)は5.9であった。
次いで、元配管に流量計が組み込まれた入口継手の配管を介し、上記の散水チューブ(1)を70mおよび100mの長さで圃場に敷設し、外部ポンプにより、基材(a)と基材(b)から構成される1次送水管側(流路(A))に通水し、総流量が各々14リットル/分・70mおよび20リットル/分・100mの設定となる様に水圧を掛けた。そのときの各々の場合での1次送水管側の入口付近の水圧P1(kg/cm)及び末端部の水圧P2(kg/cm)を測定した。結果を表1に示す。また、そのとき、基材(b)と基材(c)から構成される2次送水管側(流路(B))の入口付近からの散水量L1(リットル/分・m)及び末端部からの散水量L2(リットル/分・m)を測定した。結果を表1に示す。
実施例2:
実施例1において、基材(c)の不織布を変更し、ポリプロピレンとポリエチレンの混合樹脂組成より成る短繊維90%とアクリル樹脂組成より成る短繊維10%の混合物の抄紙方法によって得られた湿式不織布(秤量75g/m、厚さ0.12mm、密度0.62g/cm、透気度28秒)を使用した以外は、実施例1と同様にして、散水チューブ(2)を得た。散水チューブ(2)の図1に示す各流路の断面積比(SA/SB)は5.9であった。実施例1と同様に、上記の散水チューブ(2)の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1:
実施例1において、基材(b)を組み合わせず、基材(a)と基材(c)の2枚だけを重ね合わせ、ヒートシール法にて幅方向の両端を長尺方向に融着・貼合化して、無孔構造の外部フィルム層と不織布層の2層構成のチューブ状に形成された散水チューブ(3)を得た。その際、基材(a)と基材(c)の両端部のシール幅が各2.5mmとなる様にヒートシールを行った。
次いで、実施例1と同様に、元配管に流量計が組み込まれた入口継手の配管を介し、得られた散水チューブ(4)を70mおよび100mの長さで圃場に敷設し、外部ポンプにより、基材(a)と基材(c)から構成される1次送水管側に通水し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2:
実施例1において、基材(c)を組み合わせず、基材(a)と基材(b)の2枚だけを重ね合わせ、ヒートシール法にて幅方向の両端を長尺方向に融着・貼合化して、無孔構造の外部フィルム層と通水孔が設けられた外部フィルム層の2層構成のチューブ状に形成された散水チューブ(4)を得た。その際、基材(a)と基材(b)の両端部のシール幅が各2.5mmとなる様にヒートシールを行った。
次いで、実施例1と同様に、元配管に流量計が組み込まれた入口継手の配管を介し、上記の散水チューブ(5)を70mおよび100mの長さで圃場に敷設し、外部ポンプにより、基材(a)と基材(b)から構成される1次送水管側に通水し実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
表1中、所定敷設散水時での均一散水性能挙動の「良好」、「不良」の判定は、チューブ敷設の長さ方向での圃場の濡れ具合の均一状態を総合的に目視観察して行った。比較例2での均一散水性能の「不良(*)」とは、敷設チューブ全体での均一散水性能はやや良好であるが、穿孔間隔の間での均一散水性が不良であることを意味する。
本発明の散水チューブの一例について使用状態で示す断面説明図
符号の説明
1:筒状体
2:仕切壁
4:通水孔
1w:不織布
A:流路
B:流路
T:散水チューブ

Claims (2)

  1. 筒状体の内部を仕切壁により分割して2個の流路(A)と(B)とを形成し、流路(A)の外気と接する筒状体の部位および仕切壁をフィルムにて構成し、流路(B)の外気と接する筒状体の部位を不織布にて構成し且つ仕切壁には通水孔を設け、入口継手の配管を介して流路(A)に通水され、その際、仕切壁が流路(B)の不織布に接触しない様に形成されていることを特徴とする散水チューブ。
  2. 不織布の透気度(JIS−S3102の測定法に準拠)が2〜100秒であり、流路(A)の単位長さ当たりの通水孔総面積が0.1〜5mm/mであり、各流路の断面積比(SA/SB)が1以上である請求項1に記載の散水チューブ。
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