JP3585589B2 - インフレーション成形法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、管状フィルムの製造方法に関する。さらに詳しく説明すると、インフレーション成形法によるポリオレフィン系樹脂の管状フィルムの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インフレーション成形法により製造される熱可塑性樹脂のフィルム、特にポリオレフィン系樹脂のフィルムは、包装用、農業用、産業用資材、及び買物袋用等として、幅広く利用されている。この様なポリオレフィン系のフィルムの製造については近年、生産性を高める為、インフレーション成形法の高速化が求められている。
【0003】
インフレーション成形法の高速化には、溶融樹脂が環状ダイから押出され膨張変形を受け管状フィルムとなる間の効率的な冷却方法と、安定した成形方法の開発とが必要となる。
従来、インフレーション成形法でポリオレフィン系樹脂のフィルムを製造する場合、一般的な冷却方法として、環状ダイの上面近傍より、押出方向に、環状ダイから押出された管状の溶融樹脂に向け冷却空気を吹出す方法が行なわれてきた。
【0004】
しかし、この様な冷却方法においては、低速の領域でインフレーション成形を行なうことには支障がないが、成形速度が増し、多量の冷却空気の吹き付けを必要とする場合には、成形安定性が低下し、インフレーション成形が困難となる。冷却効率を向上させる為、例えばフロストライン近傍から安定板に至る間で複数段にわたり冷却空気の吹きつけを行なう方法(特公平1−52171号公報)等、これまで種々の外部からの冷却方法が検討されてきた。
【0005】
しかし、上記の方法は、いずれの方法においても冷却媒体として気体を使用している為、除熱効率が悪くその冷却効果に限界があった。この為、特公昭63−57224号公報に提案されている様なエアロゾル化した水により冷却を行なうことが試みられてはいる。しかし、環状ダイから押出された管状の溶融樹脂の周りの装置が大掛かりになる為、成形開始操作の際に管状の溶融樹脂を引上げる操作等が行ないにくくなり、又直接水滴を噴霧している為、長時間運転を行なうと湿度が高くなり作業環境が悪化する傾向になる。
【0006】
また特開平2−34324号公報に開示されているようにバブルの内側に内部に冷却媒体を通じる安定体を設置し、溶融樹脂がダイより押出され、さらにくびれさせ、そのくびれ部分を安定体に接触させ冷却する方法が開示されている。
しかしこの方法では、くびれ部分を冷却する為、くびれ部分の管状の溶融樹脂の径がさらに小さくなりこの部分に接触している安定体を溶融樹脂が絞めつけることとなり、安定体と溶融樹脂の滑性が悪くなる。この結果、くびれ部分よりダイ側でたるみ等が発生し易くなり安定成形が困難となる場合や、成形するフィルムの厚さによってはくびれ部分で絞めつけが起こり、その後、急激な延伸がかかる為にピンホールが発生しフィルム切れとなってしまうようなことが起こり易くなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この様に、これまでインフレーション成形法における種々の冷却方法が開発されているが、これらの方法では高速でインフレーション成形を行うに伴い発生する冷却不足、成形安定性の低下の問題を充分解決し得るものではない。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、高品質の管状フィルムを安定して高速で長時間製造するための、改良されたインフレーション成形法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
1.溶融した熱可塑性樹脂を環状ダイ(1)から押出し、管状の溶融樹脂(10)とし、管状の溶融樹脂の内面を冷却装置(5)に接触させて管状フィルムを成形するインフレーション成形法において、上記管状の溶融樹脂が膨張開始点(2)に達する迄の間に、冷却装置(5)と膨張開始点(2)との間に設置された、その径が冷却装置(5)の最大径の1.2〜0.5倍である内径一定化装置(6)に上記管状の溶融樹脂の内面を接触させて管状フィルムを成形することを特徴とするインフレーション成形法
2.成形速度が80m/分以上であることを特徴とする1.に記載のインフレーション成形法、
3.内部安定体(3)を膨張開始点(2)付近に設置することを特徴とする1.又は2.に記載のインフレーション成形法、
4.更にエアリング冷却装置(7)を用いて、内径一定化装置(6)もしくは冷却装置(5)に向けて冷却風を吹き付け管状の溶融樹脂の外面から冷却することを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載のインフレーション成形法
である。
【0009】
本発明で使用される熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリルとスチレンとの共重合体、アクリロニトリルとブタジエンとスチレンとの3元共重合体、等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6,6、等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリビニールアルコール系樹脂等が挙げられ、これらの樹脂を1種類単独で使用してもよいし、また、2種類以上混合して使用してもよい。
【0010】
前記ポリオレフィン系樹脂としては、高密度ポリエチレン樹脂、高圧法低密度ポリエチレン樹脂、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体、ポリプロピレン樹脂、エチレンとプロピレンとの共重合体、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体等のポリオレフィン系樹脂が挙げられ、上記エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体で、炭素数3〜12のα−オレフィンとは、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチルペンテン−1、1−オクテン、1−デセン等が挙げられる。
【0011】
本発明で使用される熱可塑性樹脂は、これらの樹脂のうち、ポリオレフィン系の樹脂が好ましい。さらに好ましくは、ポリオレフィン系の樹脂のうち、高密度ポリエチレン樹脂、高圧法低密度ポリエチレン樹脂、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体である。
また、さらに、前記樹脂のメルトフローレート(ASTM D1238)0.01g/10min.〜5.0g/10min.のものが好ましい。更に好ましいものは、メルトフローレート0.01g/10min.〜0.1g/10min.である。特に好ましいものは、メルトフローレート0.01g/10min.〜0.1g/10min.の高密度ポリエチレン樹脂である。
【0012】
本発明で述べる膨張開始点とは、インフレーション成形を行なう場合、熱可塑性溶融樹脂を環状ダイから押出し管状フィルムを成形する際、図4に示す様にある位置から溶融樹脂が横方向(TD)に膨張を始め、フロストラインに至るが、その膨張を始める位置を指す。
本発明で述べるフロストラインとは、環状ダイから管状に押出された溶融樹脂が膨張開始点を通過し膨張変形を受けた後に横方向の膨張変形が終了する位置をいう。
【0013】
本発明のインフレーション成形法に用いる溶融樹脂の内径一定化装置(6)は、冷却装置と同軸に配置されることが好ましい。 本発明のインフレーション成形法に用いる溶融樹脂の内径一定化装置(6)は、前記の、高速でインフレーション成形を行うことに伴って発生する成形安定性の低下の現象を防止することができる。
【0014】
本発明のインフレーション成形法では、管状の溶融樹脂の径は、環状ダイと内径一定化装置により規制され、この間における溶融樹脂の内径の成形速度に対する依存性が小さくなり、冷却装置と常に均一に接触し、このために溶融樹脂と冷却装置の摩擦力も一定となり、同一装置で各成形速度で長時間安定成形が可能となる。
【0015】
本発明のインフレーション成形法に用いる溶融樹脂の内径一定化装置(6)は、形状として特に限定されないが、環状に均一に溶融樹脂と接触することが必要である。内径一定化装置の径も特に限定されないが、冷却装置との均一接触性を維持するためには、冷却装置最大径の1.2〜0.5倍が好ましく、さらに好ましくは1.0〜0.7倍である。
【0016】
本発明のインフレーション成形方法は、溶融樹脂の内径一定化装置(6)とともに冷却装置(5)を用いるが、他に外部に従来使用されている様な公知の空冷装置(エアリング冷却装置)を併用してもよい。その個数は制限されるものではなく単独で用いてもよいし複数個用いてもよい。
本発明における内径一定化装置と冷却装置とは、環状ダイと同軸に配置されることが好ましく、冷却装置の形状は特に限定されるものではないが、円柱状、多角柱状、円錐状、多角錐状、截頭多角錐状、截頭円錐状等が好ましく、さらにこれらを組合せた形も使用できる。環状ダイと冷却装置とを同軸配置にし、上記の様な形状とすることにより、冷却装置にインフレーション成形中の管状の溶融樹脂を安定化させる機能をもたせることもできる。
【0017】
また、内径一定化装置と共に用いる冷却装置の周縁部は、曲面(アールを付ける)とするか10mm程度までの深さの面取りを行なってもよい。アールの値は特に限定されるものではないが、好ましくはR20以下とすることが好ましい。特に好ましくは、R10以下とすることである。
さらに冷却装置(5)の最大径は、高品質のフィルムを安定して製造できれば特に制限はないが、ダイの径の1倍より大きく2.5倍以下であることが好ましい。1倍以下であると接触が均一でなくなり易く、2.5倍よりも大きいと成形開始操作が非常に困難となる。さらに好ましくは1倍よりも大きく1.5倍以下である。
【0018】
また、冷却装置(5)の材質は、特に制限はないが、その物質の25℃に於ける熱伝導率が0.05W・cm−1・K−1以上、4.16W・cm−1・K−1以下のものが好ましい。さらに好ましくは0.10W・cm−1・K−1以上、4.16W・cm−1・K−1以下である。この熱伝導率以下の特性をもつ材質を用いても冷却装置(5)のインフレーション成形に与える冷却効果はほとんどない場合がある。
【0019】
冷却装置と管状の溶融樹脂の接触面積は、冷却効果を最大に発揮するには管状の溶融樹脂(10)と冷却装置(5)が接触面積全面に接触させるように内径一定化装置を用いることが好ましく、接触面積は、除熱面積の少なくとも1/2以上であることが好ましく、更に好ましくは3/4以上、特に好ましくは全面に接触させることである。
【0020】
成形条件によっては冷却装置(5)表面に厚さ3mm以下のフェルト類、織物類、編物類シート類、不織布で被服してもよい。
また、テフロン系樹脂をコーティングしてもよい。織物、編物の材料としてはナイロン繊維、ガラス繊維、レーヨン繊維、エステル繊維等が良好である。不織布、シートの材質としてはテフロン樹脂、ナイロン樹脂、レーヨン等が良好である。 冷却媒体(8)としては特に限定さるものではないが、例えば、空気、水、油類、もしくは不凍液が挙げられる。冷却媒体は単独で使用してもよいし、混合して使用してもよい。
【0021】
また、管状フィルムが横方向の膨張変形が終了する付近からピンチロールに引取られるまでの間に例えばワイリスリング、アイリスリング、バブルバスケット等の外部バブル安定装置を用いてもよい。
次に添付図面に従って本発明の実施の形態を具体的に説明する。図1に本発明のインフレーション成形法の一例を模式的に示す。押出機に接続された環状ダイから熱可塑性樹脂の溶融した樹脂が管状に押出され膨張開始点(2)を通過後、膨張変形を受けフロストライン(4)を通過し管状フィルムとなりピンチロール(図に記載せず)で引取られる。
【0022】
本発明のインフレーション成形法は、押出された管状の溶融樹脂(10)の内面を冷却媒体(8)が循環している冷却装置(5)と溶融樹脂の内径一定化装置(6)とに接触させつつ引取り、管状の溶融樹脂(10)の内部を冷却し、管状の溶融樹脂(10)の外部をエアリング等の外部空冷装置(7)により外部を冷却するという、両面から冷却するインフレーション成形法である。エアリング等の外部冷却装置(7)より冷却を行なう場合、その冷風は内径一定化装置(6)に向けて噴射することが好ましい。強い冷却風を管状の溶融樹脂(10)に噴射した場合でも内側で内径一定化装置(6)が支えているため、管状の溶融樹脂(10)が内側へ変形せず、安定してインフレーション成形を行なうことが可能となる。
【0023】
冷却を外側からの空冷のみとする従来の公知のインフレーション成形法(図4)また、冷却を外側からの空冷と内側からの冷却媒体での冷却を併用した装置では、溶融樹脂の内径が成形速度により変化するために、溶融樹脂と冷却との接触圧が変化し、成形が不安定になったり、成形が不可能になるという問題がある。しかし、図1の例に示すように本発明によるインフレーション成形では、内径一定化装置により管状の溶融樹脂の形状を最適な状態に保ちつつ冷却装置に接触させ、冷却装置との接触面積、接触圧を各成形速度で一定に保持し、管状の溶融樹脂の内側及び外側、両面から冷却を安定して行なう。
【0024】
以上のように本発明の成形法は、外側の冷却風量を過大に増加させることなしに必要な除熱を行なうことが出来、長時間の安定成形が広い成形速度で可能である。
なお、従来の空冷式内部冷却方法は、バブルの内部を開放系としており、常に外部と冷却空気の出し入れを行なっている。この為、冷却空気の入出量の微妙な調整を必要である。この為、多少の外部要因の変化に対応しきれず長時間運転を行なう際、折幅変動が生じ易いという問題があった。
【0025】
しかし、本発明のインフレーション成形法は、冷却媒体(8)が循環している冷却装置(5)が、バブル内部が閉じた系となっているため、外部の空気などの出入りがなく、さらに内径一定化装置(6)により管状の溶融樹脂を保持し、接触面積、接触圧を一定に支えているため、寸法精度の良い高品質のフィルムを長時間、安定して容易に得ることが可能となる。
【0026】
また、冷却装置(5)内部を循環している冷却媒体(8)の温度は、溶融樹脂押出量により条件設定が異なり一律に規定し得ないが、冷却装置(5)入口において−10℃から140℃が好ましい。成形条件によっては−10℃から70℃がより好ましい。また、その流量は同様の理由により一律に規定し得ないが1リッタ/秒以下が好ましい。成形条件によっては0.2リッタ/秒以下でもよい。
【0027】
なおまた、冷却装置(5)に冷却媒体(8)を循環させる方法は、図1に示すように管状の溶融樹脂の内側の周辺部から冷却媒体(8)を入れ、管状の溶融樹脂の中心部分から出す方向が良い。特に水等の押出機の設定温度より沸点の低い冷却媒体を使用する場合に有効である。
また、これまでは単層フィルムのインフレーション成形法を中心に本発明を説明してきたが、本発明では2層以上の積層フィルムを成形する際にも有効に適用できる。
【0028】
本発明のインフレーション成形法は、速度60m/min.以上で成形する場合に効果的であり、さらに好ましくは80m/min.以上、特に好ましくは100m/min.以上であり、さらに効果的である。このような高速度で成形することにより大きな効果を発揮する。
本発明は、成形条件によっては、膨張開始点(2)付近に内部安定体(3)を設置しインフレーション成形を行なってもよい。この内部安定体は、特に限定する訳ではないが、表面をフェルト、編物、織物、不織布等で被服し、またはテフロン系樹脂でコーティングし滑性を良くしたものを使用することが好ましい。また、内部安定体は、膨張開始点(2)での管状溶融樹脂(10)の直径の1.5倍以下、1.0倍以上の直径を有するものを使用することが好ましい。
【0029】
内部安定体(3)の径が1.5倍より大きいと管状溶融樹脂(10)と内部安定体との接触抵抗が増加し、安定性不良を引きおこす。1.0倍未満であると成形安定性に寄与する効果はほとんどない場合がある。
内径一定化装置を使用しないと、成形速度により膨張開始点の内径が変化するために、溶融樹脂と冷却装置との接触圧が変化し、接触圧が高くなる場合は、溶融樹脂と冷却装置との摩擦力が大きくなり、成形が不安定になったり、成形不可能になる場合がある。また、接触圧が高くならない様に、冷却装置の径を小さくすると、成形条件変更の際に、冷却装置と溶融樹脂との接触が不均一になり、成形不可能になる場合がある。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に、実施例、比較例により本発明を更に詳細に説明する。
なお、成形の状態は次の5段階に評価した。
○:8時間成形が安定。
●:スタート時は安定していたが、途中で不安定化。
【0031】
△:スタート時よりバブルが振動及び脈動し不安定。
×:冷却不足により、成形不可。
××:冷却装置(5)にひっかかって成形不可。
【0032】
【実施例1】
原料樹脂として密度(ASTM D1505)0.954g/cm、メルトフローレート(ASTM D1238)0.06g/10min.の高密度ポリエチレンを使用した。
インフレーション成形装置は、スクリュー径70mmの押出基、ダイ口径100mm、ダイギャップ1.2mmのダイを有する装置を使用し、膨張開始点付近に表面をフェルトで被服した内部安定体3を設置した。
【0033】
また、押出機及びダイの設定温度は200℃である。図1に示されるようにインフレーション成形装置に冷却装置(5)、(7)と溶融樹脂の内径一定化装置{6(6−1,6−2,6−3)}を装着した。冷却装置(7)にはエアリング装置を用いた。また冷却装置(5)には冷却媒体として水を、エアリング冷却装置(7)には冷却媒体として空気を用いた。
【0034】
冷却装置の設置位置は、図1に示されるように、冷却装置(5)の下端とダイ上部との距離を85mmにして設置した。
冷却装置(5)のサイズは直径130mm、高さ195mmの円柱状のものを使用した。溶融樹脂の内径一定化装置(6)として、冷却装置上端より40mmの位置より7mm間隔で各々直径121mm、120mm、119mmの円盤を設置した。エアリング冷却装置(7)より吹き出される空気は(6−1)から(6−3)の間で溶融樹脂に当るように設置した。
【0035】
先ず、冷却装置(7)のみ作動させ通常の上吹きインフレーション成形を行ない、次いで冷却装置(5)を作動させ膨張開始点位置をダイから上方600mmの位置に形成させた。
そしてフィルム厚さ20μ、フィルム幅350mmのフィルムを上吹きインフレーション成形により製造し、フィルムサイズ一定の条件で成形速度を上げ、各速度で8時間成形した。その結果を表1に示した。
【0036】
【実施例2】
図2に示されるように、冷却装置(7)の位置を変更し、冷却空気が冷却装置(5)の中間位置に当るようにした以外は、実施例1と同様に成形した。その結果を表1に示した。
【0037】
【比較例1】
図3に示されるように、内径一定化装置{6(6−1,6−2,6−3)}を除いた以外は実施例2と同様に成形した。
その結果を表1に示した。
【0038】
【比較例2】
図4に示されるように、冷却装置(7)と内部安定体(3)のみを使用して、実施例1と同様に成形した。その結果を表1に示した。
【0039】
【表1】
Figure 0003585589
【0040】
【発明の効果】
本発明のインフレーション成形法は、従来の方法に比べて、高品質なフィルムを高速領域で長時間、安定してインフレーション成形することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインフレーション成形法の概略を模式的に示す説明図
【図2】本発明のインフレーション成形法の概略を模式的に示す説明図
【図3】内径一定化装置を使用しない、従来の、インフレーション成形法の概略を模式的に示す説明図
【図4】空冷インフレーション成形法の概略を模式的に示す説明図
【符号の説明】
1 環状ダイ
2 膨張開始点
3 内部安定体
4 フロストライン
5 冷却装置
6 内径一定化装置
7 エアリング冷却装置
8 冷却媒体
9 通気用の穴
10 管状の溶融樹脂

Claims (4)

  1. 溶融した熱可塑性樹脂を環状ダイ(1)から押出し、管状の溶融樹脂(10)とし、管状の溶融樹脂の内面を冷却装置(5)に接触させて管状フィルムを成形するインフレーション成形法において、上記管状の溶融樹脂が膨張開始点(2)に達する迄の間に、冷却装置(5)と膨張開始点(2)との間に設置された、その径が冷却装置(5)の最大径の1.2〜0.5倍である内径一定化装置(6)に上記管状の溶融樹脂の内面を接触させて管状フィルムを成形することを特徴とするインフレーション成形法。
  2. 成形速度が80m/分以上であることを特徴とする請求項1に記載のインフレーション成形法。
  3. 内部安定体(3)を膨張開始点(2)付近に設置することを特徴とする請求項1又は2に記載のインフレーション成形法。
  4. 更にエアリング冷却装置(7)を用いて、内径一定化装置(6)もしくは冷却装置(5)に向けて冷却風を吹き付け管状の溶融樹脂の外面から冷却することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインフレーション成形法。
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