JP3792889B2 - フィルムのインフレーション成形法とその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂からなるフィルムのインフレーション成形法とこれに用いる装置に関する。さらに詳しくは、ポリエチレンや光学的異方性の溶融相を形成し得るポリマー(以下、液晶ポリマーということがある)などの熱可塑性樹脂からなる円筒状フィルムをインフレーション成形するとき、ダイから押し出される円筒状軟化樹脂(以下、バブルと略記する)を安定化させて、得られるフィルムの厚みや物性の均一性を向上させ得るインフレーション成形法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インフレーション成形法は、装置が簡易で安価なことから、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、超高分子量高密度ポリエチレン(HMWHDPE)、液晶ポリマー(LCP)などの熱可塑性樹脂からなるフィルムの製造に広く利用されている。
【0003】
インフレーション成形法では、成形ダイの環状スリットから押し出されたバブルが、引き取りと膨張によってそれぞれ縦および横方向に延伸され、膨張過程が終了して径の変化がなくなった時点、つまり固化点(以下、フロストラインと略記する)において、バブル形態が固定する。そして、バブルが未だ軟化状態にあって膨張しながら固化状態へと移行(以下、この部位をバブルネックと略記する)する際に、得られるフィルムの厚みや物性が決定されるので、バブルネックの円周方向の膜厚を均一化し、かつバブルネックの形状安定性を高めることが非常に重要となる。バブルの膨張過程での形状を決定する要因としては、樹脂溶融張力、樹脂溶融温度、樹脂吐出量、引き取り速度、冷却能力などがある。
【0004】
インフレーション成形するとき、例えばHDPEやHMWHDPEなど溶融張力の比較的高いポリエチレンの場合には、高フロストライン型(フロストラインの高さ位置がダイ出口から大きく離れた型を意味する)のバブル形状が多用され、高速度で高強度のバランスフィルムが製造されている。しかし、この場合フロストラインがダイ上面より非常に高くなるため、軟化状態にあるバブルネックが不安定となって、環境気流の乱れなど外乱の影響を受け易い。このため、得られるフィルムの厚みや物性の均一性が損なわれ易く、また弛みや皺の発生原因となる。
【0005】
また、LDPEやLLDPEなど溶融張力の比較的低いポリエチレンや現在盛んに開発が進められているLCPにおいては、低フロストライン型(フロストラインの高さ位置がダイ出口に近い型を意味する)のバブル形状が多用されている。しかし、この場合、生産性を高めるため、バブルを高速生産するとき、そのフロストラインが高くなる結果、バブルが揺れたりして不安定となるので、上記高フロストライン型の場合と同様の結果を招く。
【0006】
さらに、高速生産時には引き取り方向(以下、MD方向と略記する)への延伸が強まり、ドラフト比(環状スリットから出る樹脂の吐出速度に対する固化インフレーションフィルムの引き取り速度の比)が高まる結果、同方向への配向が促進されてMD方向の強度が増大するのに対し、これと直角方向(以下、TD方向と略記する)の強度が著しく低下するため、縦横の強度バランスが損なわれる。そこで、TD方向の延伸を強めるために、ブロー比(ダイのアウターリップ内径に対する固化インフレーションフィルム外径の比)を高めることが試みられている。しかし、このようにすれば、リップ径に対しバブル径が大きくなり、バブルネックが不安定になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、バブルネックの安定化対策として、ダイのインナーリップ上に、その外径以下の直径を有する円筒体を直立状に立設してバブルを支持する方法が提案されている。しかし、このような方法を採用しても、上記した高フロストライン型のバブル形状の場合は、膨張が本格的に開始する高さ位置よりも下流側においてバブルを効果的に支持できなかったり、また上記低フロストライン型のバブル形状の場合でも、バブルと円筒体の接触長さが短すぎて有効に機能させることができないのが実状である。
【0008】
また、別の安定化対策として、フロストラインから遠く離れた下流位置で何らかの手段でバブルを支持する方法も提案されている。しかし、この支持方法によっても、バブルネック部分の形態を十分には安定化させることができない。以上のことから、バブルの揺れをなくし、かつバブルネックの安定性を確保して、フィルムの厚みや物性を均一化することが望まれている。
【0009】
本発明者等は、バブルネックを安定化させるための研究を行ったところ、次のことが判明した。つまり、従来のインフレーション成形法の通念によれば、バブルをフロストライン近傍で支持すると、バブルの形状が変形してバブルネックの不安定化を招くとされていた。しかし、本発明者等の研究結果によれば、バブルの変形現象は、樹脂溶融張力、樹脂溶融温度、樹脂吐出量、フィルム引き取り速度、冷却能力などの経時的変動と、バブルの円周方向の変動が激しい場合に発生することを突き止めた。そして、バブルの膨張過程が終了して径の変化がなくなるフロストライン近傍のある領域において、バブル外表面を、周方向に離れた少なくとも3点で支持すれば、バブルの揺れを効果的に阻止し、かつバブルネックの安定性を十分に確保できることを見出した。そこで、本発明の目的は、得られるフィルムの厚みや物性の均一性を向上でき、しかもフィルムの弛みや皺の発生をなくして外観の良好な製品を得ることができるインフレーション成形法と装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のインフレーション成形法と装置は、バブル外表面の周方向に実質的に等間隔に離れた少なくとも3点を支持体に接触させて支持し、これら支持体による支持位置を、フロストラインにおけるバブル径より10%小さい膨張過程にある上流側位置から、フロストラインを越えた下流側で、フロストラインを挟んで前記上流側位置と対称になる位置までの領域(以下、特定領域と略記することがある)に設定している。
【0011】
本発明で使用する熱可塑性樹脂としては、特に制限はないが、例えば低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、α−オレフィン重合体、エチレン−不飽和エステル共重合体などのオレフィン系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、軟質塩化ビニル樹脂、軟質塩化ビニリデン樹脂、光学的異方性の溶融相を形成し得る例えばサーモトロピック液晶ポリエステルおよびサーモトロピック液晶ポリエステルアミドなどの熱可塑性液晶ポリマーを挙げることができる。特に前記液晶ポリマーは、インフレーション成形するとき、MD方向だけでなく、これと直交するTD方向にも応力が加えられて、MD方向とTD方向との間における機械的性質および熱的性質のバランスの良いフィルムとなるので、より好適に用いることができる。また、以上の各樹脂には、各種添加剤や各種フィラーを混合してもよい。
【0012】
前記樹脂は、成形ダイの環状スリットからバブルネックを形成しながら円筒状バブルとなって押し出され、このときバブル内に吹き込まれた空気の圧力によって膨張しながら下流側に機械的に引き取られる。このとき、空気による膨張と下流側への引き取りによって、それぞれ縦および横方向に延伸され、前記バブルの膨張過程が終了して径の変化がなくなるフロストラインで冷却によりバブルが固化して形態が固定する。
【0013】
そして、以上のインフレーション成形時に、上記した特定領域に少なくとも3個の支持体を等間隔に配置し、これら支持体によりダイから押出されたバブルの外周を支持させる。このとき、各支持体を特定領域から外れて配置すると、得られるフィルムの厚みや力学物性の均一性が得られず、また外観も悪くなる。
【0014】
前記支持体は、前記バブルを輪切りにする平面内で、その中心と支持体との角度(以下、接触角と略記する)が少なくとも120度となるように周方向に離れた3個所以上に等間隔に配置する。なお、前記バブルを2点以下で支持させる場合は、該バブルに揺れが発生して、バブルネックの安定性を確保できない。
【0015】
以上のように、前記特定領域に配置した各支持体をバブルの外周に等間隔に接触させて支持することにより、該バブルの揺れが阻止され、かつバブルネックの安定性が確保され、得られるフィルムに弛みや皺が発生することなく、該フィルムの厚みや物性の均一化が可能となる。
【0016】
前記各支持体は、前記フロストラインにおけるバブル径より10%小さい膨張過程にある位置から、フロストラインの位置までの領域に配置することが、より好ましい。このようにすれば、バブルの揺れが効果的に阻止され、バブルネックの十分な安定性が確保される。
【0017】
特に、ブロー比を高めたインフレーション成形法を採用する場合、前記支持体によるバブルの支持位置は、フロストライン寄りではなく、最終バブル径より10%小さい膨張過程にある位置寄りの方が好ましい。
【0018】
また、前記バブルやバブルネックをより安定化させるためには、接触角が60度以下となるように、前記支持体の6個以上をフィルムの周方向に等間隔に配置することが好ましい。
【0019】
さらに、前記バブルやバブルネックの一層の安定化を図るためには、バブルの高さの異なる少なくとも2個所に支持体群を配置し、この少なくとも2個所でバブルの外周面を各支持体群に接触させて支持させることが好ましい。この場合、少なくとも1つの支持体群は、前記特定領域に配置する必要がある。また、他の支持体群は、フロストラインよりも下流側位置の、特定領域外に配置してもよい。
【0020】
前記各支持体の素材としては、該支持体と接触する高さ位置におけるバブルの表面温度以上の耐熱性を有し、かつバブルに接触したときに痕跡を残さない限り特に制限はなく、例えば、テフロン、金属、木材、布などの素材およびこれらの複合材が好適に使用される。
【0021】
また、前記支持体の形状は、バブルに痕跡を残さない限り特に制限はないが、円筒形または角形が好ましく、回転型または固定型のどちらでもよい。フィルム表面の粘着性が大きい時にはバブルに接触した時に摩擦力がかからないようにする点で、特に好ましくは回転型の円筒形支持体がよい。
【0022】
以上のように、前記支持体で支持しながらバブルを押し出して成形する場合、該バブルやバブルネックをより安定化させるために、樹脂溶融張力、樹脂溶融温度、樹脂吐出量、フィルム引き取り速度、冷却能力などの経時的変動と、バブルの円周方向の変動をなくして均一化させることが望ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1はインフレーション用成形ダイの全体構造を示す。このダイ1は、インナーリップ2、アウターリップ3、内部マンドレル4、ダイ本体5、押出成形機側に固定される底板6とで構成されている。前記ダイ1には、底板6からマンドレル4とダイ本体5の間、インナーリップ2とアウターリップ3の間、これら各リップ2,3の出口側に形成されるバブル成形用の環状スリット7、つまりダイ1の出口にかけて、ポリマー流路8が形成されている。また、前記ダイ1には、底板6からマンドレル4とインナーリップ2の出口側にかけて、バブル内に空気を吹き込むための空気通路9が形成されている。
【0024】
図1の実施形態では、前記マンドレル4の外周にポリマーの流量を均一化するためのスパイラル4aを設けている。また、前記ポリマー流路8の最終域であるインナーリップ2とアウターリップ3の間に形成されるダイランド部8aは、数mmから数10mmの長さを有し、その長さにわたって同一径とするのが通常である。しかし、本発明では、ダイランド部8aを各リップ2、3の内部からリップ出口側にかけて円錐状に拡径または縮径させることが可能である。
【0025】
押出成形機からの溶融樹脂は、前記ダイ1のポリマー流路8を経て環状スリット7から、バブルネック10を形成しながら円筒状バブル11の形のフィルムとなって上方側(下流側)へと押し出され、バブル11内に前記空気通路9から空気が吹き込まれ、図示しない引取ローラによって上方(下流)に引き取られる。このとき、バブル11内に吹き込まれた空気と引取ローラによる上方への引き取りにより、MD方向およびTD方向に延伸され、バブル11の膨張過程が終了して径の変化がなくなるフロストライン(固化点)12において、バブル外部を下から上に流れる冷却風によって冷却されてバブル11が固化し、形態が固定化する。
【0026】
そして、前記ダイ1の上方位置に、バブル11の外周面に接触する少なくとも3個のロールのような支持体13を周方向に等間隔に配置し、これら支持体13でバブル11の外周面を支持することにより、該バブル11の揺れを阻止してバブルネック10の安定化を図る。前記各支持体13は、前記フロストライン12でのバブル径Rより10%小さい膨張過程にあるバブル上流側の位置Aから、フロストライン12を越えたバブル下流側における前記上流側位置Aとフロストライン12を挟んで対称となる位置Bまでの特定領域に配置する。特に、バブル11の外周面で高さの異なる複数個所に支持体13群を配置する場合、少なくとも1つの支持体13群は、前記点線Aの位置とフロストライン12との領域に配置する必要があり、これによりフィルムの優れた特性が得られる(後述する表1の実施例1による結果、参照)。前記支持体13は、図1では、同一円周上に配置されているが、バブル11の軸方向に若干離れて配置してもよい。また、ダイ1を上方に配置して、バブル11をダイ1から下方に引き出してもよい。
【0027】
【実施例】
次に、本発明を具体的に実施例を挙げて説明する。但し、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
内径40mmのアウターリップと、外径39mmのインナーリップとで構成した0.5mmの環状スリットから、p−ヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の共重合物で、融点が280℃の熱可塑性液晶ポリエステルを、吐出量9Kg/時で押出し、ドラフト比=5.2、ブロー比=3.2(最終バブル径128mm)の条件で延伸した。この結果、ダイ上面からのフロストラインの高さが20cmで、厚み30μmのバブルが形成された。最終バブル径の90%の位置は、フロストラインよりも30mm下方であった。つまり、特定領域は、フロストラインの下方30mmから上方30mmまでの領域であった。
また、インフレーション成形時、バブル径119mmの位置(フロストラインの下方25mmで、最終バブル径の93%に相当)と、フロストラインの上方250mmの異なる高さの2平面上に、それぞれ接触角120度になるように支持体である直径25mmのテフロン製フリーロールの各3本ずつを等間隔に配置し、これらフリーロールをバブルに軽く接触させて支持した。得られたフィルムの膜厚と力学物性(引張強度、弾性率)および外観について試験または観察を行った結果を、表1に示す。
【0028】
実施例2
実施例1と同一条件でのインフレーション成形時に、フロストラインの上方25mmと250mmの2平面上において、テフロン製フリーロールの各3本ずつをバブルの外周面に等間隔に接触させ、他は実施例1と同様にしてバブルを形成した。得られたフィルムについて、実施例1と同様の試験または観察を行った結果を表1に示す。
【0029】
比較例1
実施例1と同一条件でのインフレーション成形時に、フロストラインの上方50mmと250mmの2平面において、テフロン製フリーロールの各3本ずつをバブルの外周面に等間隔に接触させ、他は実施例1と同様にしてバブルを形成した。得られたフィルムについて、実施例1と同様の試験または観察を行った結果を表1に示す。
【0030】
比較例2
実施例1と同一条件でのインフレーション成形時、バブル径109mmの位置(フロストラインの下方35mmで、最終バブル径の85%に相当)と、フロストラインの上方200mmの2平面上において、テフロン製フリーロールの各3本ずつをバブルの外周面に等間隔に接触させ、他は実施例1と同様にしてバブルを形成した。得られたフィルムについて、実施例1と同様の試験または観察を行った結果を表1に示す。
【0031】
上記試験結果として表1に示す膜厚は、デジタル厚み計(ミツトヨ製、LVDT)を用い、得られたフィルムをTD方向に1cm間隔で測定し、中心値に対するTD方向の変動幅を調べた。
【0032】
力学物性(引張強度および弾性率)は、得られたフィルムを円周方向に10等分する位置から試料を切り出し、ASTM D882の方法に準じてTD方向の特性値を測定し、中心値に対するTD方向の変動幅を調べた。
【0033】
また、外観は、得られたフィルムを目視により観察した。そして、弛みや皺およびフリーロールの接触跡が全くないものを最良とし、接触跡などが若干はあるものの商品化可能なものを良好とし、接触跡などが大きく残って商品化できないものを不良とした。
【0034】
【表1】
Figure 0003792889
【0035】
上記表1から明らかなように、比較例1、2で得られたフィルムは、膜厚の変動幅が大きく、また引張強度と弾性率の変動幅が大きく、しかも外観も悪い。特に比較例2のフィルムは、その表面にフリーロールの接触跡が大きく残り、外観の悪いものであった。
【0036】
上記の各比較例に対し、実施例1、2で得られたフィルムは、膜厚の変動幅が少なく、また引張強度と弾性率の変動幅が少なく、しかも外観も良好であった。特に実施例1のフィルムは、膜厚、引張強度、弾性率の変動幅が非常に少なく、また外観も最良であった。このことから、少なくとも前記フリーロール群の1つを、前記点線Aの位置とフロストライン12との間に配置することが、得られるフィルムの特性上最適であることが理解できる。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、得られるフィルムの厚みや物性の均一性を向上でき、しかもフィルムの弛みや皺の発生をなくして良好な製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるインフレーション成形装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1…ダイ、7…スリット、11…円筒状フィルム(バブル)、12…固化点(フロストライン)、13…支持体。

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂からなる円筒状フィルムを成形するインフレーション成形法において、ダイの環状スリットから押出して成形される円筒状フィルムの外表面を周方向に実質的に等間隔に離れた少なくとも3点で支持体に接触して支持し、この支持位置を、前記フィルムの膨張過程が終了して径の変化がなくなる固化点でのフィルム径より10%小さい膨張過程にある上流側位置から、前記固化点を越えた下流側で、該固化点を挟んで前記上流側位置と対称となる位置までの領域に設定していることを特徴とするインフレーション成形法。
  2. 請求項1において、前記ダイの環状スリットから押出して成形されるフィルムを、前記固化点とフィルム径より10%小さい膨張過程にある位置との間で支持するインフレーション成形法。
  3. 請求項1または2において、前記フィルムの材料として光学的異方性の溶融相を形成し得るポリマーを用いるインフレーション成形法。
  4. 熱可塑性樹脂からなる円筒状フィルムを成形するインフレーション成形装置において、ダイの環状スリットから押出成形される円筒状フィルムの押出方向で、該フィルムの膨張過程が終了して径の変化がなくなる固化点でのフィルム径より10%小さい膨張過程にある上流側位置から、前記固化点を越えた下流側で、該固化点を挟んで前記上流側位置と対称となる位置までの領域で、周方向に実質的に等間隔に離れた少なくとも3個所に、前記フィルムの外表面に接触して支持する支持体を設けていることを特徴とするインフレーション成形装置。
  5. 請求項4において、前記支持体を、前記フィルムの押出方向で固化点とフィルム径より10%小さい膨張過程にある位置との間に設けている
    インフレーション成形装置。
  6. 請求項4または5において、前記フィルムの材料として光学的異方性の溶融相を形成し得るポリマーを用いるインフレーション成形装置。
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