JP2500284B2 - インフレ―ション成形装置 - Google Patents
インフレ―ション成形装置Info
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Description
に関するものである。さらに詳しくは、インフレーショ
ン成形により熱可塑性樹脂の管状フィルムを高速で成形
を行ないながら長時間安定して成形可能としたインフレ
ーション成形装置に関するものである。
される熱可塑性のフィルム、特にポリオレフィン系樹脂
の管状フィルムは包装用、農業用、産業資材用、及び買
物袋用等幅広く利用されている。そのため近年、ポリオ
レフィン系の管状フィルムの生産性を高めるため、イン
フレーション成形の高速化が図られている。高速化のた
めには製造工程で安定して生産をおこなうことが必要で
あり、このため従来しばしばバブル内部に内部安定体を
設置し内部からバブルを支えバブルを安定化させる事が
おこなわれてきた。この際、内部安定体表面にはローレ
ット加工、ピッチ加工(特公昭55−12367号公
報)が施される事、もしくは内部安定体表面に耐熱フェ
ルトを巻く事がおこなわれていた。
にて管状フィルムの製造を高速で行ない連続生産すると
内部安定体表面に付着物が付きやすい。長時間連続運転
を行なうとこの付着物がさらに堆積し、内部安定体表面
に強固に付着し大部分を覆う。この付着物と溶融状態の
樹脂とは滑性が悪く、この付着物が内部安定体表面に堆
積しはじめると溶融状態の樹脂の進行が妨げられ、図3
の様に14の場所でブレーキング(引掛かり現象)を起
こす。14で引掛かりが発生すると15の場所では第一
ピンチからの引取りによる張力がかかり難くなるためこ
の場所で溶融樹脂がたるむ。
かり難くなるため、厚さが厚くなる。一方13の場所は
前記とは逆の現象が起こり、溶融樹脂の厚さが薄くな
る。この場所で溶融樹脂の厚さのむらが生ずると次の膨
張変形を受ける際、均一な変形が受けにくくなりバブル
の不安定を招く結果となる。すなわちバブルの上下動な
どが発生する。溶融樹脂の押出方向に溶融樹脂の厚さの
むらが生ずると、厚さの薄い部分が膨張変形を受ける時
(図4(2))は厚さが薄い為、一定冷却風速下におい
ても冷却効果がより大きくなり膨張開始点部分が下がる
(ダイに近づく)。 膨張開始点が下がるとバブル中の
体積は一定であるためバブル径が小さくなる。
4(3))は前記とは逆の現象がおこる。この様にバブ
ルが上下動すると図4の様にバブル径が変動し寸法精度
の悪い低品質のフィルムを得る結果となる。従来の様に
溶融樹脂と内部安定体の接触面積をただ少なくするため
に、内部安定体表面にローレット加工、ピッチ加工が施
されている程度では長時間連続運転をおこなっていると
付着物の堆積を防ぐことは困難で装置全体を停止させ堆
積物を除去せねばならなかった。また開始時の成形安定
性を良くするために耐熱フェルトを巻くことも長時間連
続運転の際の成形安定性を良くする事にはなんら効果を
与えるものではなかった。このため停止、開始作業に発
生するロスを少なくする事が困難であった。本発明が解
決しようとする課題は長時間連続運転を行なう際、バブ
ルの上下動の発生を防ぎ寸法精度の良い高品質のフィル
ムを得るため内部安定体表面に付着物が堆積し難くする
事にある。
インフレーション成形装置において、内部安定体の最大
外径部の上流側の面と溶融樹脂の押出方向とのなす接触
角αが0°<α≦90°で、且つ下流側の面と溶融樹脂
の押出方向とのなす接触角βが0°<β<αであり、上
記内部安定体を上記溶融樹脂の膨張開始点付近に設置す
ることを特徴とする熱可塑性樹脂のインフレーション成
形装置である。
使用できる熱可塑性樹脂とは、ポリオレフィン系樹脂、
ポリスチレン樹脂、アクリロニトリルとスチレンの共重
合体、アクリロニトリルとブタジエンとスチレンの3元
共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ナイロン6、ナイロン
6,6等のポリアミド系樹脂、ポリチレンテレフタレー
ト等のポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹
脂等が挙げられ、これらの樹脂単独でも、或いは2種類
以上混合した組成物であっても良い。
エチレン樹脂、高圧法低密度ポリエチレン樹脂、エチレ
ンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体、ポ
リプロピレン樹脂、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体
等が挙げられ、前記エチレンと炭素数3〜12のα−オ
レフィンとの共重合体に関し炭素数3〜12のα−オレ
フィンとしては例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、4−メチルペンテン−1、1−
オクテン、1−デセン等が挙げられる。
が特に好ましい。さらに好ましくは高密度ポリエチレン
樹脂、高圧法低密度ポリエチレン樹脂、エチレンと炭素
数3〜12のα−オレフィンとの共重合体である。さら
に好ましくは前記樹脂の中でメルトフローレート(AS
TM D 1238)0.01〜5.0g/10分の樹
脂、最も好ましくはメルトフローレート(ASTM D
1238)0.01〜0.1g/10分の高密度ポリ
エチレン樹脂である。
こなわない範囲で耐候安定剤、耐熱安定剤、滑剤、核
剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、防曇剤、スリッ
プ剤等、通常熱可塑性樹脂に用いられている各種添加剤
を添加できる。以下図面を用いて本発明を具体的に説明
する。図1に本発明の成形装置の一例の内部安定体近傍
を示す。更に図2にこの成形装置を使用したインフレー
ション成形方法を示した。
膨張開始点、3はピンチロール、4はフロストライン、
5は内部安定体、6は外部冷却風装置、7は案内板、8
は冷却風、9は通気孔、10はバブル、11は溶融樹脂
樹の押出方向、12は環状ダイの中心軸である。通常イ
ンフレーション成形では押出機に接続された環状ダイ1
から熱可塑性溶融樹脂が管状に押出され、バブル10を
形成しつつ、膨張開始点2を通過後、膨張変形を受け、
フロストライン4で凝固し管状フィルムとなってピンチ
ロール3に引取られる。
ンフレーション成形を行なう場合、熱可塑性溶融樹脂を
環状ダイから押出し管状フィルムを成形する際、図4に
示す様にある位置から熱可塑性溶融樹脂が横方向に膨張
を始め、フロストラインに至るが、その膨張を始める位
置を指す。また膨張開始点付近とは装置の大きさ等によ
り一律には規定し得ないが膨張開始点に対しその点前
後、ダイ径の3倍以内の長さの範囲内を本発明では指
す。
ダイから管状に押出された溶融状熱可塑性樹脂が膨張開
始点を通過し膨張変形を受けた後に横方向の膨張変形が
終了する位置を云う。本発明において、内部安定体5は
バブル内側から支持する機能を有する物であれば、本発
明で規定する最大外径部の形状以外は特に限定されるも
のではない。
する、内部安定体の最大外径部の上流側の面と溶融樹脂
の押出方向とのなす接触角α(図1)はバブルと内部安
定体の最大外径部が上流側で接触する角度であり、0°
<α≦90°であることが必要である。接触角αが90
°<αであると溶融樹脂と内部安定体とが接触している
部分の上流側に付着物が堆積しやすい。この場合特に付
着物が堆積する場所は、溶融樹脂と内部安定体上流面と
に囲まれており、しかも片方の面である溶融樹脂はイン
フレーション工程上流側から下流側に向って流れ、堆積
する場所は内部安定体上流面に対し上流側にあり、溶融
樹脂と内部安定体上流面とに囲まれた部分が鋭角である
ため付着物の逃げ場がない。このため付着がますます滞
留してゆく。これに対して接触角αがα≦90°である
と付着物は内部安定体と溶融樹脂が接触する場所から剥
離し、ほとんど滞留することはない。また多少の量、滞
留したとしてもそれはバブルの安定性に大きく影響を与
えるものではない。
°以下、さらに好ましくは40°以上65°以下に適す
る。また内部安定体の下流側の面と溶融樹脂の押出方向
とのなす角β(図1)は0°<β<αであることが必要
である。ここで、上流側、下流側とはインフレーション
成形工程において、成形工程ラインの流れの中で、環状
ダイ側が上流側、フロストライン側が下流側である。ま
た溶融樹脂の押出方向とは図3に示したようにバブルが
環状ダイから押出される方向であり、環状ダイの中心軸
12と平行である。
時間の連続運転の際、膨張開始点付近に設置することが
必要である。これを膨張開始点付近は膨張変形が開始す
る場所でこの場所が不安定であると溶融樹脂が膨張変形
を受ける際、バブルがふらつき膨張変形を受ける際不均
一な変形を受け寸法精度の悪い管状フィルムを製造する
事となる。このため膨張開始点付近、特に膨張開始点上
流付近は安定した状態に保つことが重要である。従って
前記記載の内部安定体を膨張開始点付近に設置し、成形
することが高品質の管状フィルムを得るためには重要と
なる。また、本発明においては図2に示すように内部安
定体5に通気孔9を設けてもよい。
おいて、設置する内部安定体の個数は特に限定されるも
のではなく、単独で用いても良いし、複数個用いても良
い。また内部安定体を数種類、複数個用いる場合はいず
れの内部安定体の最大外径部も本発明に係る接触角を有
する物を用いることが望ましい。以上本発明の成形装置
を単層フィルムのインフレーション成形に用いる場合を
中心に説明してきたが、本発明の成形装置は2層以上の
積層フィルムを成形する場合にも好適に用いることがで
きる。
ーション成形、下吹きインフレーション成形、横吹きイ
ンフレーション成形いずれの成形に関しても有効に用い
ることができる。
おいては長時間連続運転を行なう際、付着物が内部安定
体表面に堆積することが殆どない。これは本発明に利用
される内部安定体の最大外径部の上流側の面のなす接触
角αが0°<α≦90°で、且つ下流側の面のなす接触
角βが0°<β<αであるため、付着物は発生するがこ
の付着物が安定体表面から剥離するためである。
的に説明するが、本発明がこれらの実施例に限定される
ものではない。
05)0.954g/cm3 、メルトフローレート(A
STM D 1238)0.06g/10分の高密度ポ
リエチレン樹脂(100重量部)とチタンホワイト
(9.6重量部)の混合物を使用し、インフレーション
成形装置に関してはスクリュー径70mmの押出機、ダ
イ径100mmφ、ダイギャップ1.2mmのダイを有
する装置を使用した。
体をその中心位置が環状ダイから上方810mmの位置
にくるように設置した。内部安定体の長さは300mm
であった。膨張開始点は環状ダイからほぼ810mmの
位置となるように冷却風の風速を調整し、厚さ20μ
m、幅350mmのフィルムを90m/分の速度で上吹
きインフレーション成形(図2のような装置を用いて)
により製造し長時間連続運転をおこなった。その結果を
表1に示した。
原料樹脂は実施例1と同様にして、内部安定体はその表
面にフェルトを巻き、長時間連続運転をおこなった。そ
の結果を表1に示した。
ると長時間連続して高品質のフィルムを安定して高速領
域で得ることができる。
た部分 15 厚さが厚くなった溶融樹脂部分
Claims (1)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂のインフレーション成形装
置において、内部安定体の最大外径部の上流側の面と溶
融樹脂の押出方向とのなす接触角αが0°<α≦90°
で、且つ下流側の面と溶融樹脂の押出方向とのなす接触
角βが0°<β<αであり、上記内部安定体を上記溶融
樹脂の膨張開始点付近に設置することを特徴とする熱可
塑性樹脂のインフレーション成形装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9291292A JP2500284B2 (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | インフレ―ション成形装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9291292A JP2500284B2 (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | インフレ―ション成形装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05286030A JPH05286030A (ja) | 1993-11-02 |
JP2500284B2 true JP2500284B2 (ja) | 1996-05-29 |
Family
ID=14067700
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9291292A Expired - Fee Related JP2500284B2 (ja) | 1992-04-13 | 1992-04-13 | インフレ―ション成形装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2500284B2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-13 JP JP9291292A patent/JP2500284B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH05286030A (ja) | 1993-11-02 |
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