JPH06114929A - インフレーションフィルムの製造方法及びその装置 - Google Patents

インフレーションフィルムの製造方法及びその装置

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JPH06114929A
JPH06114929A JP26246392A JP26246392A JPH06114929A JP H06114929 A JPH06114929 A JP H06114929A JP 26246392 A JP26246392 A JP 26246392A JP 26246392 A JP26246392 A JP 26246392A JP H06114929 A JPH06114929 A JP H06114929A
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film
tubular film
cooling
cooled
manufacturing
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JP26246392A
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Toshihiro Nishimura
稔弘 西村
Koji Matsunaga
孝治 松永
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に50μm以上の厚さを有する筒状フィル
ムを高速で製造した場合に発生する耳部強度の低下、ブ
ロッキングの発生等を防止し高品質の製品が得られると
共に、装置コストを低くすることができるインフレ−シ
ョンフィルムの製造方法及び製造装置を提供する。 【構成】 熱可塑性樹脂をサキュラダイ付き押出機1で
混練・溶融し、これをサ−キュラダイ2より筒状フィル
ム状に押し出し、これをサ−キュラダイの上方に設けた
空冷リング3で概略固化する温度まで冷却し、第一ピン
チロ−ル6で概略偏平化し、残存空気除去用ロール7を
経て水冷式冷却器8で更に50℃以下の温度まで冷却
し、フィルム上の残存冷却水を補助ピンチロール9、高
圧空気管10からなる水除去手段で除去後、第二ピンチ
ロール11で更に偏平化し、インフレーションフィルム
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインフレ−ションフィル
ムの製造方法及び製造装置に関し、更に詳しくは比較的
厚いフィルムを高速で製造するのに好適な方法及び装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインフレ−ションフィルムの製造
方法は、図2に示すような立型の装置を使用し、熱可塑
性樹脂を押出機1で混練・溶融し、この溶融樹脂を、押
出機の先端に取り付けられたサーキュラダイ2の押出口
から、連続した筒状フィルム状に押し出し、この押し出
された溶融状態の筒状フィルムを空冷管2a、空冷リン
グ3a等の冷却器により冷却、固化し、次いで冷却され
た筒状フィルム4を、安定板5を通過してから、フィル
ムの両側に圧接された一対のピンチロール6により偏平
化させながら一定の速度で送出し、更に、フィルムの両
側に圧接された別の一対のピンチロール11により更に
偏平化させながら、一定の速度で送出し、巻取り機で巻
取るというものである。
【0003】この方法は容易に筒状フィルムが得られ、
これから簡単に袋を製造することができるため、一般に
広く使用されている。一方、近年、労働時間の短縮等に
より生産の高効率化が望まれ、インフレーションフィル
ムの製造方法においても高速でフィルムを製造すること
が要求されている。従来、このような要求から押出機か
らサーキュラダイを経て押し出された溶融状態の筒状フ
ィルムをいかに効率的に冷却、固化するかという検討が
多くなされている。例えば特開昭54−155260号
や特開昭54−163173号に記載されるように、フ
ィルムを製造するだけであれば相当な高速での製造が可
能となった。
【0004】しかしこれらの方法では、特にフィルムの
厚さが50μm以上と厚い場合には、第一のピンチロ−
ル6の手前でも筒状フィルムが所望温度まで低下しない
ため、ピンチロールで偏平化した時にロールの押し跡が
付き、特に筒状フィルムの端部(耳部)の強度が低下し
たり、筒状フィルムの内面同士が密着するブロッキング
が発生する等の欠点があった。
【0005】そこでこのような欠点を解消するため、以
下のような方法が採用されている。 サーキュラダイより第一ピンチロ−ルまでの高さを高
くする。 第一ピンチロ−ルの手前に空冷リングを設ける。 第一ピンチロ−ルを冷却可能なロ−ルとし、且つロ−
ル間の押し圧を小さくすると共に、第二ピンチロ−ルで
完全に偏平化する。
【0006】しかしながら上記の方法では、の場合は
装置全体の高さが相当高くなり、装置を設置する建物が
限定される上、装置のコストも高くなり不経済である。
の場合は筒状フィルムの外周部を空気で冷却するだけ
なので、常に加熱状態の筒状フィルム内の空気を冷却す
るのは困難であり、従ってフィルムの冷却は実質的に不
十分である。またの場合、冷却を行うロ−ルのフィル
ムへの接触時間が短く、しかもフィルム端部へは直接ロ
−ルが接しないため、効果が不十分であるか、或は冷却
が不均一であるため、フィルムが若布状に変形する等の
問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたもので、特に50μm以上の厚さを有する筒
状フィルムを高速で製造した場合に発生する耳部強度の
低下、ブロッキングの発生等を防止し高品質の製品が得
られると共に、装置コストを低くすることができるイン
フレ−ションフィルムの製造方法及び製造装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため以下のような構成とした。即ち本発明のインフ
レ−ションフィルムの製造方法は以下のような工程を含
む。(1)熱可塑性樹脂を押出機で混練・溶融し、この
溶融樹脂を、押出機の先端に取り付けられ、円形の押出
口を有するサーキュラダイの押出口から、連続した筒状
フィルム状に押し出す工程、(2)押し出された筒状フ
ィルムを固化する温度まで一次冷却する工程、(3)一
次冷却された筒状フィルムの両側に当接された一対の第
一ピンチロールによりこの筒状フィルムを概略偏平化さ
せながら一定の速度で送出する工程、(4)送出された
筒状フィルムの外周面を50℃以下の温度まで二次冷却
する工程、及び(5)二次冷却された筒状フィルムの両
側に圧接された一対の第二ピンチロールによりこの筒状
フィルムを更に偏平化させながら一定の速度で送出する
偏平化工程。
【0009】本発明のインフレーションフィルムの製造
装置は、上記方法を実施するもので、以下の構成を備え
る。(1)熱可塑性樹脂を混練・溶融する押出機、
(2)前記押出機の先端に取り付けられ、円形の押出口
を有し、この円形状押出口から溶融樹脂を押し出して連
続した筒状フィルムに押出・成形するサーキュラダイ、
(3)押し出された筒状フィルムを固化する温度まで一
次冷却する冷却器、(4)一次冷却された筒状フィルム
の両側に当接して筒状フィルムを概略偏平化させなが
ら、一定の速度で送出する一対の第一ピンチロール、
(5)送出された筒状フィルムの外周面を50℃以下の
温度まで二次冷却する冷却器、及び(6)二次冷却され
た筒状フィルムの両側に圧接して筒状フィルムを更に偏
平化させながら一定の速度で送出する一対の第二ピンチ
ロール。
【0010】本発明方法と従来の一般的な製造方法との
基本的な相違点は、第一ピンチロールによる筒状フィル
ムの偏平化を従来のように完全には行わず、ピンチロー
ルの押し圧を小さくして概略偏平化する程度に留めると
共に、こうして概略偏平化された筒状フィルムをブロッ
キングが起きない温度まで再冷却した後、第二ピンチロ
ールで完全に偏平化することである。
【0011】以下に本発明方法を図1の本発明装置と共
に詳細に説明する。 <押出工程>本発明方法においては、まず押出機1によ
り原料樹脂を混練・溶融し、この溶融樹脂を押出機1の
先端に取り付けたサーキュラダイ2の円形押出口から、
連続した筒状フィルム4状に押し出す。この時の混練・
溶融・押し出しの条件は、従来と同様でよい。
【0012】原料樹脂としては、インフレーションフィ
ルムに成形可能な任意の熱可塑性樹脂、例えばポリエチ
レン又はその共重合体、ポリプロピレン又はその共重合
体等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル等が挙げ
られるが、中でもポリエチレン系樹脂、特に190℃
(測定温度)におけるメルトテンションが4g以上であ
るポリエチレン系樹脂が好ましい。
【0013】190℃におけるメルトテンションが4g
以上のポリエチレン系樹脂の具体例としては、190℃
におけるMFRが0.01〜2g/10min、密度=0.9
00〜0.960の高圧法によるポリエチレン系樹脂、
(ビニルアセテ−トが2〜10Wt%共重合された前記
樹脂を含む。)や中低圧法による線状ポリエチレンが挙
げられる。その他、可塑剤、防曇剤、帯電防止剤、滑
剤、アンチブロッキング剤等の通常の添加物を添加した
組成物も使用できる。
【0014】<一次冷却工程>次に押し出された溶融状
態の筒状フィルム4を固化する温度まで一次冷却する。
この一次冷却は空冷式が好ましく、この場合の冷却器と
しては、筒状フィルムを外周部から空気(通常、室温)
で冷却する空冷リング3(サキュラダイ2の押出口側に
設けられる)だけでもよいが、これに筒状フィルムを内
面から空気で冷却する空冷管2a(サーキュラダイ2を
貫通して設けられる)を併用してもよい。この場合、空
冷リング3は、空気の吹出口が1個のシングルギャップ
タイプでも2個以上存在するマルチギャップタイプでも
よい。
【0015】具体的な一次冷却温度は、使用する樹脂の
結晶化温度以下であり、また冷却に使用する空気の温度
は通常0℃〜50℃程度である。なお空気の代わりに窒
素ガス、アルゴンガス、炭酸ガス等の不活性ガスを使用
することもできる。 <一次(概略)偏平化工程>次に一次冷却された筒状フ
ィルム4は安定板5を経た後、フィルムの両側(偏平化
した筒状フィルムの両面に相当する)に、内部の空気が
流通可能な状態で当接された一対の第一ピンチロール6
により概略偏平化させながら、一定速度で送出する。こ
の時のフィルムに対するピンチロール6の当接圧力は、
フィルム内面同士のブロッキングが起きないよう、フィ
ルムが概略偏平化する程度に低くする必要がある。具体
的には実質的にピンチロール押え圧力は0となるように
する。更に具体的には、ピンチロール同志の間隙をフィ
ルム厚さの1.9倍〜5.0倍程度にする。
【0016】<二次冷却工程>次に、第一ピンチロール
6により送出された筒状フィルムの外周面を固化完了が
50℃以下となるまで二次冷却する。この温度は使用す
る樹脂により異なるが、通常10〜50℃、好ましくは
20〜45℃の範囲である。二次冷却温度が10℃未満
ではフィルムの剛性が強くなり、フィルムに皺等が発生
し易くなることがあり、一方50℃を越えると、ブロッ
キングが発生し易くなる上、耳部強度も低下することが
ある。
【0017】この二次冷却は水冷式で行うことが好まし
く、このような水冷式の冷却器としては、例えば冷却水
(水温は通常5〜40℃)中に偏平な筒状フィルムを通
して冷却するタイプの冷却器8や冷却水をフィルム表面
に噴霧するタイプの冷却器(図示せず)が使用できる。
【0018】<二次(補充)偏平化工程>最後に、二次
冷却された筒状フィルムをフィルムの両面に圧接された
第二ピンチロール11により更に偏平化させながら、一
定速度で送出する。この場合のピンチロールの圧接圧力
はピンチロール押えシリンダー空気圧で通常0.5〜3
Kg/cm2程度である。
【0019】こうして偏平化を完了した筒状フィルムは
巻取機で巻き取られる。本発明方法では以上の工程の他
に、下記工程を含むことが好ましい。 <残存空気除去工程>この工程は、二次冷却工程を行う
前の概略偏平化された筒状フィルムの両面側に複数本の
ロール7を各々圧接して配置し、これにより筒状フィル
ム内部の残存空気を除去する工程である。この残存空気
除去工程は、一次偏平化工程の後で行う。この場合、ロ
−ル7の間隔は70mm〜300mmとし、その本数は第一
ピンチロ−ル6から冷却器8までの距離により決定され
る。一次偏平化後の筒状フィルム内に空気が残存した場
合、フィルムにしわが発生する恐れがあるが、残存空気
除去工程によりフィルムにおける皺の発生を完全に防止
することができる。
【0020】<残存冷却水除去工程>この工程は、二次
冷却工程を水冷式で行なった場合、フィルム表面に残
存、付着した冷却水を除去する工程で、二次冷却工程の
後で行う。この残存冷却水除去工程は、例えば筒状フィ
ルムの両面に一対の補助ピンチロール9を2組、間隔を
置き各々圧接して配置し、残存冷却水を絞り取り、更に
前記2組の補助ピンチロ−ル9間に配置された高圧空気
管10から高圧空気を噴射して前記絞り取った冷却水を
吹き飛ばすというものである。筒状フィルムに冷却水が
残存したまま巻取った場合、その後の印刷、製袋等の加
工工程でトラブルが発生する恐れがあるが、残存冷却水
除去工程により加工工程でのトラブルの発生を完全に防
止することができる。
【0021】なお、本発明方法に従って50μm未満の
厚さの筒状フィルムを製造する場合は固化後のフィルム
の冷却が速いので、本発明方法は50μm以上の厚さの
筒状フィルムを製造する場合にいっそう効果的である。
【0022】
【実施例】以下に本発明を実施例によって説明する。
【0023】
【実施例1】MFR190℃=0.5g/10min、メルトテン
ション190℃=10g、密度=0.924g/ccの線状低密
度ポリエチレンUZ2005HC(三井石油化学工業
(株)製商品名)を図1に示す製造装置のサ−キュラ−
ダイ2付き押出機1(口径90mmφ、L/D=32)に
おいて200℃で溶融・混練し、前記温度に保ったサ−
キュラ−ダイ2(リップ口径=200mmφ、リップ幅=
2.0mm、空冷管2a付き)より上向きに筒状フィルム
状に押し出し、サ−キュラ−ダイ2の上方に設置された
空冷リング3及び空冷管2aからの冷却空気(室温)に
より筒状フィルムを一次冷却して固化せしめ、送出(以
下、「引き取り」という)速度:20m/min、30m/mi
n、35m/minの3通りの速度で引き取り、直径280mm
厚さ150μmの筒状フィルム4を得た。
【0024】次にこの筒状フィルムを安定板5を通過さ
せた後、概略偏平化する程度にフィルム両面に当接され
た第一ピンチロ−ル6(当接圧はピンチ押えシリンダ−
空気圧力で0Kg/cm2とし、またピンチロ−ル間の隙間を
300μmとした。)を通過させ、更に3本の直径50m
mφの回転可能なロ−ル7よりなる残存空気除去手段を
通過させる。
【0025】次にこのフィルムを冷却水(水温12℃)
が充填された容器からなる冷却器8に通して二次冷却し
た。その後、2組の一対の補助ピンチロ−ル9による絞
り取り及び高圧空気管10からの高圧空気の噴射によ
り、フィルム上の残存冷却水を除去し、第二ピンチロ−
ル11(ピンチ押えシリンダ−空気圧力=0.7Kg/c
m2)で更に偏平化を行い、折り幅440mm、厚さ150
μmの筒状フィルムを得た。なお本装置のサ−キュラ−
ダイ2の上面から第一ピンチロ−ル6までの高さHを
3.5mとした。こうして得られたインフレーションフ
ィルムを巻取機で巻き取った。
【0026】
【実施例2】MFR190℃=1.0g/10min、メルトテン
ション190℃=12g、密度=0.918g/ccの高圧法低
密度ポリエチレンF967(三井石油化学工業(株)製
商品名)を使用し、サキュラ−ダイ2としてリップ口径
=150mm、リップ幅=1.0mmのものを使用し、且つ
最終的に得られた筒状フィルムの折り幅=350mm、厚
さ=100μmとした他は、実施例1と同じ方法を繰り
返した。
【0027】
【比較例1】ロ−ル自体を25℃に冷却した第一ピンチ
ロール6を使用し、回転可能なロール7よりなる残存空
気除去手段、水冷式冷却器8、及び補助ピンチロール9
及び高圧空気管10よりなる残存冷却水除去手段を持た
ない図2の装置を使用し、引き取り速度=30m/minと
し、第一ピンチロール6から送出された概略偏平化され
た筒状フィルムを直接、第二ピンチロール11で引き取
った他は、実施例1と同様にしてインフレーションフィ
ルムを製造した。
【0028】
【比較例2】サ−キュラ−ダイ2の上面から第一ピンチ
ロ−ル6までの高さHを7mとした他は、比較例1と同
様にしてインフレーションフィルムを製造した。
【0029】
【比較例3】ロ−ル自体を25℃に冷却した第一ピンチ
ロール6を使用し、回転可能なロール7よりなる残存空
気除去手段、水冷式冷却器8、及び補助ピンチロール9
及び高圧空気管10よりなる残存冷却水除去手段を持た
ない図2の装置を使用し、引き取り速度=30m/minと
し、第一ピンチロール6から送出された概略偏平化され
た筒状フィルムを直接、第二ピンチロール11で引き取
った他は、実施例2と同様にしてインフレーションフィ
ルムを製造した。
【0030】実施例1、2の条件及び結果を表1に、ま
た比較例1〜3の条件及び結果を表2に示した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】各物性の測定法 MFR:ASTM D1238−79 密 度:ASTM D1505−68 メルトテンション:東洋精機(株)製 メルトテンショ
ンテスタ−により以下の条件にて測定した ノズル;L=8.000±0.025 ノス゛ル長さ D=2.095±0.005 ノス゛ル径 押し出し速度;15mm/min 引き取り速度;15m/min ブロッキング:第2ピンチロ−ル以後に採取されたチュ
−ブ状フィルムの内面同志の密着度合いを以下の評点に
て評価した。
【0034】○:全く密着が見られない。 △:所々密着が見られる。 ×:完全に密着している。
【0035】耳部強度 :得られたフィルムを長さ7
00mm(実施例2、比較例3は500mm)に裁断し、一
方を熱シ−ルし化成肥料を20Kg(実施例2、比較例
3は10Kg)充填し、他方も熱シ−ルし測定用サンプ
ルを作製した。
【0036】このサンプルを−20℃(実施例2、比較
例3は0℃)の雰囲気下で縦方向(フィルムの進行方向
(長手方向)が上下となるように)に2m(実施例2、
比較例3は高さ1m)の高さより落下させ、耳部の破れ
を観察した。サンプルは5袋使用し、破れた個数によっ
て評価した。
【0037】これらの表から判るように、実施例1、2
の場合は、引き取り速度を35m/minにしても筒状フィ
ルム内部にブロッキングは発生せず、耳部の強度も良好
であった。これに対し比較例1の場合は、30m/minの
引き取り速度ではブロッキングが発生し、また耳部強度
も劣っていた。比較例2の場合は、従来広く使用されて
いる装置を使用した例であるが、やはり本発明と比較し
ブロッキングが発生し、また耳部強度も劣っていた。比
較例2の装置でブロッキングも耳部強度も問題ないレベ
ルは、引き取り速度=20m/minであった。従って本発
明によれば、少なくとも75%の製造速度の向上が可能
となるし、また装置の高さも従来の70%程度にするこ
とが可能となる。
【0038】比較例3と実施例2との比較により、高圧
法低密度ポリエチレンでも上記線状低密度ポリエチレン
と同様な効果が得られることが判る。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、インフレ−ションフィ
ルムを製造する際、比較的厚いフィルムを高速で製造で
き、しかも高品質のフィルムが得られる。また装置全体
の高さを低くすることが可能で、装置のコストが軽減さ
れるだけでなく、装置を設置する建物の限定も軽減され
るという特長がある。
【0040】更に本発明で得られるフィルムは10kg
以上の重包装用袋用に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインフレーションフィルム製造装置の
一例の概略図である。
【図2】従来の一般的なインフレーションフィルム製造
装置の概略図である。
【符号の説明】
1………押出機 2………サーキュラダイ 2a……空冷管 3………空冷リング 4………筒状フィルム 5………安定板 6………第一ピンチロール 7………残存空気除去用ロール 8………水冷式冷却器 9………残存冷却水除去用補助ピンチロール 10……残存冷却水除去用高圧空気管 11……第二ピンチロール A,B… 実施例及び比較例においてフィルムの表面温度
を測定した部分

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂を押出機で混練・溶融し、
    この溶融樹脂を、押出機の先端に取り付けられ、円形の
    押出口を有するサーキュラダイの押出口から、連続した
    筒状フィルム状に押し出す工程、 押し出された筒状フィルムを固化する温度まで一次冷却
    する工程、 一次冷却された筒状フィルムの両側に当接された一対の
    第一ピンチロールによりこの筒状フィルムを概略偏平化
    させながら一定の速度で送出する工程、 送出された筒状フィルムの外周面を50℃以下の温度ま
    で二次冷却する工程、及び、 二次冷却された筒状フィルムの両側に圧接された一対の
    第二ピンチロールによりこの筒状フィルムを更に偏平化
    させながら一定の速度で送出する偏平化工程、を含むイ
    ンフレ−ションフィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】 二次冷却工程を行う前の概略偏平化され
    た筒状フィルムの両面側に各々交互に圧接して配置され
    た複数本のロールにより筒状フィルム内部の残存空気を
    除去する工程を、最初の概略偏平化工程の後に行う請求
    項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 二次冷却工程を水冷式で行なうと共に、
    この冷却によってフィルム表面に付着した水を除去する
    工程を二次冷却工程の後に行う請求項1記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂がメルトテンション4g以
    上であるポリエチレンで、製造されるフィルムの厚さが
    50μm以上である請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂を混練・溶融する押出機
    と、 押出機の先端に取り付けられ、円形の押出口を有し、こ
    の円形状押出口から溶融樹脂を押し出して連続した筒状
    フィルムに押出・成形するサーキュラダイと、 押し出された溶融した筒状フィルムを固化する温度まで
    一次冷却する冷却器と、 一次冷却された筒状フィルムの両側に当接して筒状フィ
    ルムを概略偏平化させながら、一定の速度で送出する一
    対の第一ピンチロールと、 送出された筒状フィルムの外周面を50℃以下の温度ま
    で二次冷却する冷却器と、 二次冷却された筒状フィルムの両側に圧接して筒状フィ
    ルムを更に偏平化させながら一定の速度で送出する一対
    の第二ピンチロールと、を備えたインフレ−ションフィ
    ルムの製造装置。
  6. 【請求項6】 筒状フィルムの両面側に、且つフィルム
    の進行方向と交差する方向に、各々交互に圧接して配置
    され、フィルム内部の余剰空気を除去する複数本のロー
    ルを第一ピンチロールと二次冷却器との間に更に備えた
    請求項1記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 二次冷却器が水冷式であり、且つこの冷
    却器によってフィルム表面に付着した水を除去する手段
    を二次冷却器と第二ピンチロールとの間に更に備えた請
    求項1記載の製造装置。
  8. 【請求項8】 熱可塑性樹脂がメルトテンション4g以
    上であるポリエチレンで、製造されるフィルムの厚さが
    50μm以上である請求項1記載の製造装置。
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JPH1190981A (ja) * 1997-09-18 1999-04-06 Sumitomo Chem Co Ltd インフレーションフィルムの製造法及びフィルム
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