JP3436579B2 - インフレーションフィルム成形用ポリエチレン樹脂およびフィルムの製造方法 - Google Patents

インフレーションフィルム成形用ポリエチレン樹脂およびフィルムの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、空冷インフレーション
フィルム成形時の偏肉精度が良好であり、かつ高速成形
可能な、インフレーションフィルム成形用直鎖状低密度
ポリエチレン樹脂に関する。 【0002】 【従来の技術】直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を溶融状
態で管状ダイから管状に押出し、内圧で膨張させながら
冷却固化し連続的に巻き取る空冷インフレーションフィ
ルムの成形においては、高生産性を確保するため高速成
形が要求されている。しかし、樹脂の溶融張力が小さい
ため、溶融バブルを冷却固化させるための冷却風量を増
量すると溶融バブルが不安定となり、さらに局所的に溶
融バブルが偏平状となるためフィルムの偏肉調整が困難
となる。このとき、冷却風を増量することにより発生す
る溶融バブルの揺れを防止し、成形されたフィルムの厚
み偏差を小さくするために、各種のエアーリング(例え
ばマルチリップ方式)が開発されている。しかし、生産
性を上げるためには高押出量が必要であり、高押出量に
するとダイス出口部での樹脂の剪断速度が大きくなるた
め、ダイス内部での樹脂のスパイラル流動がそのままダ
イス出口部からの流動に現れるいわゆるスパイラルマー
クが発生する。このとき、ダイス出口部においてはスパ
イラルマークが発生した部分とそれ以外の部分とでは樹
脂の流量偏差が大きくなり、高性能のエアーリング(マ
ルチリップ方式や二段冷却等)を用いても成形されたフ
ィルムの厚み偏差を解消することは困難であった。この
ため、フィルムの原反に皺やタルミが発生し、フィルム
の二次加工工程における印刷性やスリット性またはフィ
ルム製袋時の製袋速度の低下やヒートシール不良をおこ
す等種々の問題を抱えていた。 【0003】特に直鎖状低密度ポリエチレン樹脂は、長
鎖分岐を有する低密度ポリエチレンに比較すると、空冷
インフレーションフィルム成形を行った場合、伸長変形
を十分に受けた膜厚の薄い部分の粘度が低いため偏肉精
度が著しく悪い。この問題を解決するためにフィルムの
厚み偏差を経時的に分散させる目的で、インフレーショ
ンフィルム成形用ダイス本体自身を一定周期で回転させ
るロータリーダイスを用いる方法も採用されているが、
上記問題の本質的な解決にはならず、さらに既存の設備
を改造するための費用が高いという問題があった。 【0004】高密度ポリエチレン樹脂の空冷インフレー
ションフィルム成形においては、溶融バブルの揺れを防
止し成形されたフィルムの厚み偏差を小さくするため
に、内部安定体を用いることも知られている(例えば特
公昭55−2180号公報)。しかし、直鎖状低密度ポ
リエチレン樹脂は高密度ポリエチレンに比べて溶融弾性
率が小さいため、内部安定体を用いて直鎖状低密度ポリ
エチレンを空冷インフレーションフィルム成形すると樹
脂が内部安定体に付着してしまい、安定した成形が困難
であった。 【0005】また最近空冷インフレーションフィルム成
形の高速化のために開発された内部冷却方式は、バブル
の内部循環空気によりバブルの冷却効率を高め安定した
高速成形を実現しようとするものであるが、成形された
フィルムの厚み偏差は必ずしも小さくはならなかった。 【0006】ダイス出口部における樹脂のスパイラルマ
ークの発生を抑制するためにはダイスのリップギャップ
を狭くすることが有効であるが、直鎖状低密度ポリエチ
レン樹脂の空冷インフレーションフィルム成形において
はダイスのリップギャップを狭くすることにより樹脂の
メルトフラクチャーが発生し易くなり、成形されたフィ
ルムの透明性が著しく低下してしまうという問題があっ
た。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、空冷インフ
レーションフィルムの高速成形においても、フィルムの
厚み偏差を小さくすることができ、二次加工工程での種
々のトラブルもないインフレーションフィルム成形用直
鎖状低密度ポリエチレン樹脂およびフィルムの厚み偏差
が優れているインフレーションフィルムを製造する方法
を提供することを課題とする。 【0008】上記課題は、密度が0.890g/cm3
以上0.935g/cm3未満、メルトフローレートが
0.3g/10分以上5.0g/10分未満、歪み硬化
パラメータが0.08以上5.0未満である直鎖状低密
度ポリエチレン樹脂を、成形温度150〜250℃の溶
融状態で管状押出ダイから管状に押出し、ブローアップ
比1.1〜6.0の範囲において内圧で膨張させながら
冷却固化し、成形速度が60m/分以上150m/分未
で連続的に巻き取ることを特徴とする高速インフレー
ションフィルムの製造方法により解決される。 【0009】本発明で用いられる直鎖状低密度ポリエチ
レン樹脂とは、エチレンとC3〜C10のα−オレフィ
ンとの共重合体を主成分とするものであり、電子線架橋
やパーオキサイドの添加による架橋等の処理により一部
を変性したポリエチレンをも含む。α−オレフィンとし
てはプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1等が挙げら
れ、これらのα−オレフィンは単独でも複数用いてもよ
い。 【0010】本発明で用いられる直鎖状低密度ポリエチ
レン樹脂の密度は0.890g/cm3 以上0.935
g/cm3 未満であることが必要であり、0.900g
/cm3 以上0.933g/cm3 未満が好ましく、
0.915g/cm3 以上0.930g/cm3 未満が
特に好ましい。密度が0.890g/cm3 未満ではフ
ィルムの腰が小さくなり、一方、密度が0.935g/
cm3 以上ではフィルムの透明性が低下してしまう。 【0011】一方メルトフローレート(JIS K72
10で測定され、以後MFRという。)は0.3g/1
0分以上5.0g/10分未満であることが必要であ
り、0.3g/10分以上3.0g/10分未満が好ま
しく、0.5g/10分以上2.0g/10分未満が特
に好ましい。MFRが0.3g/10分未満の直鎖状低
密度ポリエチレンを用いて空冷インフレーション成形し
た場合、高速成形のために高押出量にするとダイス出口
部での樹脂のメルトフラクチャーが顕著となり高品質な
フィルムが得られない。またMFRが5.0g/10分
以上のポリエチレン樹脂は溶融張力が小さいため、冷却
風量による溶融バブルの揺れが大きく高速成形が難し
い。 【0012】分子量分布(ゲルパーミエイションクロマ
トグラフィーを用いて測定したMW/MN をもって分子
量分布の指標とする。この値が大きいほど分子量分布が
広いことになる。)は一般に2以上40未満であり、3
以上30未満が好ましく、5以上20未満が特に好まし
い。MW /MN が2未満ではフィルムの成形性が著しく
低下してしまい、MW /MN が40以上では成形したフ
ィルムの透明性が著しく低下する。 【0013】また、示差走査熱量計(以後、DSCとい
う。)を用いて樹脂の融解挙動における熱量を測定した
場合、フィルムグレード用直鎖状低密度ポリエチレンの
場合ピークが通常2箇所に現れるが、このうちの最高融
点が一般に112℃以上125℃未満であり、113℃
以上123℃未満が好ましく、115℃以上122℃未
満が特に好ましい。最高融点が112℃未満では成形さ
れたフィルムの腰が弱くなり、最高融点が125℃以上
ではフィルムの透明性が低下する。 【0014】本発明に用いられる直鎖状低密度ポリエチ
レンの歪み硬化パラメータは0.08以上5.0未満で
あることが必要であり、0.12以上1.0未満が好ま
しく、0.15以上0.6未満が特に好ましい。歪み硬
化パラメータが0.08未満では空冷インフレーション
成形したフィルムの厚み偏差が大きくなり、二次加工が
困難となり、高品質なフィルムが得られない。歪み硬化
パラメータが5.0以上の樹脂を空冷インフレーション
した場合フィルムにゲルが多く発生し、やはり高品質な
フィルムが得られない。この歪み硬化パラメータが0.
08以上であると、溶融バブルの厚い部分がバブルの内
圧により選択的に延伸され、薄い部分は歪み硬化現象に
より伸長粘度が高くなるため、内圧によりあまり延伸さ
れず、成形されたフィルムの厚み偏差が少なくなる。 【0015】ここで歪み硬化パラメータの定義について
説明する。先ず歪み硬化パラメータを求めるために必要
な伸長粘度の測定を行う。直径が均一なストランド状に
作成した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を140℃の恒
温槽に10分間保持したのち、ストランドの両端から一
定歪み速度で延伸し、その際の張力とストランドの径を
経時的に求め、これにより各歪み量における伸長粘度を
求める。 【0016】図1は各歪み量における伸長粘度の測定例
である。この測定において得られる粘度曲線には、線形
部1と非線形部2とがある。図2は図1に例示される測
定データを歪み速度0.03/秒及び歪み速度0.05
/秒の2種類の歪み速度で各々測定した場合の例であ
る。歪み速度0.05/秒で測定した場合の粘度曲線は
歪み速度0.03/秒で測定した場合の粘度曲線に比較
し、非線形部3が測定開始から早い時間に表れる。図3
は歪み速度0.03/秒で測定した場合の粘度曲線が線
形部で、歪み速度0.05/秒で測定した場合の粘度曲
線が非線形部である測定時間範囲(図2における4)に
おいて、測定開始から同一時間における歪み速度0.0
3/秒での測定時の粘度に対する歪み速度0.05/秒
での測定時の粘度の比を経時的に測定し、歪み速度0.
05/秒での測定時の歪み量に対してグラフ化したもの
であり、直線関係が成立する。このグラフの勾配が歪み
硬化パラメータである。 【0017】インフレーション成形用の直鎖状低密度ポ
リエチレン樹脂は配位重合などによって重合される。歪
み硬化パラメータは樹脂の中に緩和時間の長い分子成分
があることにより大きくなる。従って、歪み硬化パラメ
ータが0.08以上である直鎖状低密度ポリエチレンを
得る手段としては、パーオキサイドの添加、電子線架
橋、超高分子量ポリエチレン樹脂や架橋ポリエチレン等
の添加などにより緩和時間の長い分子成分を導入するこ
とが挙げられる。従来の直鎖状低密度ポリエチレンは例
えば長鎖分岐をもった低密度ポリエチレンとの混合によ
り成形性を向上することはなされていたが、歪み硬化パ
ラメータを0.08以上とするには不十分であった。ま
たパーオキサイドの添加や電子線等による架橋の方法は
ほとんど試みられていない。 【0018】本発明の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を
用いて、インフレーションフィルムを成形加工するに
は、成形温度150〜250℃の溶融状態で管状押出ダ
イから管状に押出し、ブローアップ比1.1〜6.0の
範囲において内圧で膨張させながら冷却固化し、連続的
に巻き取ればよい。成形温度が150℃未満では樹脂が
十分に溶融しないため成形が困難であり、成形温度が2
50℃を超えると樹脂が劣化してしまい高品質のフィル
ムが得られない。 【0019】また、ブローアップ比はダイスの径に対す
るバブル最大径の比をいい、ブローアップ比が1.1未
満であっても、ブローアップ比が6.0を超えても、縦
横の強度のバランスの良い高品質のフィルムが得られな
い。 【0020】フィルムの透明性は成形時のフロストライ
ン高さ(溶融樹脂が膨張延伸過程において冷却固化し始
める位置。)が低いほど良好であることが知られてい
る。フロストライン高さは一般に50mm以上1500
mm未満であり、100mm以上1200mm未満が好
ましく、150mm以上800mm未満が特に好まし
い。フロストライン高さを50mm未満とするためには
冷却風量を多量にする必要があり、溶融バブルが不安定
となってしまう。フロストライン高さが1500mm以
上にすると、フィルムの透明性が著しく低下する。 【0021】本発明の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂は
高速成形できることが特徴の一つである。従来フィルム
厚み10〜200μmのフィルムを成形する際の成形速
度は5〜30m/分であり、本発明の直鎖状低密度ポリ
エチレン樹脂はこの成形速度で成形できることはもとよ
り60m/分以上の成形速度で成形することも可能であ
る。本発明でいう高速成形とは、フィルムの成形速度が
60m/分以上で成形できることを言う。 【0022】すなわち、引取り速度は一般に、5m/分
以上150m/分未満であり、40m/分以上130m
/分未満が好ましく、60m/分以上120m/分未満
が特に好ましい。引取速度が5m/分未満では、フィル
ムの腰が著しく弱くなってしまい、引取速度が150m
/分以上では、フィルムのTDの強度が著しく低下す
る。 【0023】本発明の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を
用いて、インフレーションフィルムを成形するとフィル
ムの厚み偏差が著しく優れているインフレーションフィ
ルムが得られる。フィルムの偏肉性とは、フィルムの厚
み偏差を小さくすることの容易さをいい、フィルムの厚
み偏差をできるだけ小さくしたときのフィルム厚みの最
大値と最小値の差をもって定義する。フィルムの偏肉性
はフィルムの成形性の指標としてよく用いられる。 【0024】従来、高生産量を目的として押出量を上げ
るために、冷却風を増量させるとバブルが局所的に偏平
状になった。また、押出量を上げると、樹脂のスパイラ
ルマークが顕著化し、フィルムの厚み偏差が大きくなっ
た。このフィルムの偏肉調整はダイスリップ間隔を調整
ボルトにより調整することで行うが、この方法ではダイ
スリップの対称方向での調整しか行えず、高押出量での
成形においては厚み偏差の小さいフィルムを得ることは
困難であった。本発明の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂
を用いるとダイスリップ間隔を調整ボルトにより調整す
る方法と併用することによりフィルムの厚み偏差を著し
く小さくすることができ、冷却風を増量させてもバブル
が局所的に偏平状になることは無い。 【0025】 【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を
さらに詳細に説明する。なお、フィルムの耐衝撃強度は
JIS P8134に準拠し、1インチ半球の衝撃球が
クランプされた試験片の中心部を打ち抜く際の衝撃強さ
により求めた。また、フィルムの厚み偏差は成形された
フィルムの厚みを円周方向に連続的に測定した最大値と
最小値との差で求めた。なお、成形性(バブル安定性)
の評価は次の基準により行った。 ○:バブルに微動が生じるが、安定成形が可能である。 △:バブルが上下に変動し、フィルム幅の変動等が生じ
る。 ×:バブルが安定せず、安定成形が不可能である。 【0026】(実施例1)密度が0.922g/cm
3 、MFRが0.8g/10分、歪み硬化パラメータが
0.10であるコモノマーとしてブテン−1を用いた直
鎖状低密度ポリエチレン(ポリエチレンAという)の空
冷インフレーションフィルムの成形を行った。インフレ
ーションフィルムの成形は、スクリュー口径75mmφ
の押出機に設けたダイスリップ口径120mmφのダイ
スからバブルを押出し、ブローアップ比3.0で厚み3
0μmのフィルムを引取速度30m/分、60m/分及
び80m/分で行った。結果は表1に示す通り、80m
/分の成形も問題無く、得られたフィルムの厚み偏差も
3μmと良好であり、フィルムの透明性(ヘーズ)は
3.8%であった。 【0027】(実施例2)ポリエチレンAをパーオキサ
イドにより架橋させ、歪み硬化パラメータが0.30で
あるもの(ポリエチレンB)を用いた以外は実施例1と
同様にインフレーションフィルムの成形を行った。ポリ
エチレンBの密度は0.920g/cm3、MFRは
0.7g/10分であった。結果は表1に示す通り、8
0m/分の成形も問題無く、得られたフィルムの厚み偏
差も2μmと良好であり、フィルムの透明性(ヘーズ)
は3.7%であった。 【0028】(実施例3)密度が0.930g/cm
3 、MFRが2.0g/10分、歪み硬化パラメータが
0.15であり、コモノマーとしてヘキセン−1を用い
た直鎖状低密度ポリエチレン(ポリエチレンCという)
空冷インフレーションフィルムの成形を行い、成形性及
び成形されたフィルムの厚み偏差を測定した。インフレ
ーションフィルムの成形は、スクリュー口径75mmφ
の押出機に設けたダイスリップ口径120mmφのダイ
スからバブルを押出し、ブローアップ比3.0で厚み3
0μmのフィルムを引取速度30m/分、60m/分及
び80m/分で行った。結果は表1に示す。フィルムの
成形性が良好であり及びフィルムの厚み偏差が2μmと
良好であり、フィルムの透明性(ヘーズ)は5.0%で
あった。 【0029】(実施例4)ポリエチレンCを電子線によ
り架橋処理した、密度が0.925g/cm3 、MFR
が1.5g/10分、歪み硬化パラメータが0.45の
直鎖状低密度ポリエチレン(ポリエチレンDという)を
用いて、実施例3と同じ条件で空冷インフレーションフ
ィルムの成形を行った。フィルムの厚み偏差は1.5μ
mと小さく良好であり、フィルムの透明性(ヘーズ)は
4.8%であった。 【0030】(比較例1)密度が0.922g/cm
3 、MFRが0.8g/10分、歪み硬化パラメータが
0.05のコモノマーはブテン−1の直鎖状低密度ポリ
エチレン(ポリエチレンEという)を用いて、実施例と
同一条件で空冷インフレーションフィルムの成形を行っ
た。結果は表1に示す通り、フィルムの成形性が悪く、
フィルムの厚みの最大値と最小値の差が6μmと大き
く、フィルムの透明性(ヘーズ)は4.2%であった。 【0031】 【表1】【0032】 【発明の効果】本発明のインフレーションフィルム成形
用直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を用いることにより、
空冷インフレーションフィルムの成形において、成形さ
れたフィルムの厚み偏差を著しく小さくすることがで
き、直鎖状低密度ポリエチレン高品質フィルムの高速イ
ンフレーションフィルム成形が可能となった。
【図面の簡単な説明】 【図1】一定歪み速度で延伸したポリエチレン樹脂の伸
長粘度の経時変化の測定例である。 【図2】歪み速度0.03/秒及び歪み速度0.05/
秒で延伸したポリエチレン樹脂の伸長粘度の経時変化の
測定例である。 【図3】歪み硬化パラメータを求める方法の説明図であ
る。 【符号の説明】 1 伸長粘度曲線の線形部 2 伸長粘度曲線の非線形部 3 歪み速度0.05/秒で測定した伸長粘度曲線の非
線形部 4 歪み硬化パラメータの測定時間範囲
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−136831(JP,A) 特開 平4−198228(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/00 - 5/24 C08F 6/00 - 246/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 密度が0.890g/cm3以上0.9
    35g/cm3未満、メルトフローレートが0.3g/
    10分以上5.0g/10分未満、歪み硬化パラメータ
    が0.08以上5.0未満である直鎖状低密度ポリエチ
    レン樹脂を、成形温度150〜250℃の溶融状態で管
    状押出ダイから管状に押出し、ブローアップ比1.1〜
    6.0の範囲において内圧で膨張させながら冷却固化
    し、成形速度が60m/分以上150m/分未満で連続
    的に巻き取ることを特徴とする高速インフレーションフ
    ィルムの製造方法。
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