JP2002327011A - 押出ラミネート加工用エチレン重合体樹脂 - Google Patents

押出ラミネート加工用エチレン重合体樹脂

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JP2002327011A
JP2002327011A JP2001281186A JP2001281186A JP2002327011A JP 2002327011 A JP2002327011 A JP 2002327011A JP 2001281186 A JP2001281186 A JP 2001281186A JP 2001281186 A JP2001281186 A JP 2001281186A JP 2002327011 A JP2002327011 A JP 2002327011A
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ethylene
resin
polymer resin
ethylene polymer
mfr
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Seiji Shiromoto
征治 城本
Tatsuhiro Nagamatsu
龍弘 永松
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好なネックイン性を保持しつつ、より優れ
たドローダウン性を有する押出ラミネート加工用エチレ
ン重合体樹脂を提供すること。 【解決手段】 190℃におけるMFRが5g/10m
in以上であり、かつ、温度130℃、一軸伸長速度
1.0s-1、一軸伸長歪み1.5〜3.0における一軸
伸長粘度の歪み硬化度λが0.4〜0.76である押出
ラミネート加工用エチレン重合体樹脂。エチレン重合体
樹脂が、低密度ポリエチレンである前記押出ラミネート
加工用エチレン重合体樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高速加工性に優れた
押出ラミネート加工用エチレン重合体樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン重合体樹脂、中でも低密度ポリ
エチレンを用いて押出ラミネート加工する場合、加工速
度を高速化するとエチレン重合体樹脂のドローダウン性
不良による樹脂切れが発生する。このドローダウン性を
改良するために、MFRの高いエチレン重合体樹脂を使
用する方法が用いられてきたが、ネックインが大きくな
る(ネックイン性不良)という問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】押出ラミネート加工時
には樹脂は、ダイスから押し出されてロールに引き取ら
れるまでの間に引き取り方向に伸張変形を受けるが、こ
のような伸張変形においては一般に、伸張速度が高くな
る(即ち伸張歪みが増加する)と伸張粘度が増加する。
伸張速度が高い場合と低い場合との伸張粘度の比が大き
く、かつMFRの高いラミネート成形用ポリエチレン
が、ドローダウン性およびネックイン性に優れると特開
2000−319322号公報に記載されている。しか
しながら、該公報に記載のラミネート成形用ポリエチレ
ンのドローダウン性は未だ十分なものではなかった。こ
のような状況下、本発明が解決しようとする課題、即ち
本発明の目的は、良好なネックイン性を保持しつつ、よ
り優れたドローダウン性を有する押出ラミネート加工用
エチレン重合体樹脂を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ある水準
以上のMFRを示し、そして伸張歪みの増加に対する伸
張粘度の増加の程度(伸張粘度の歪み硬化度)が高すぎ
ずかつ低すぎないエチレン重合体樹脂が、前記課題解決
の糸口となることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。即ち本発明は、190℃におけるMFRが5g/1
0min以上であり、かつ、温度130℃、一軸伸長速
度1.0s-1、一軸伸長歪み1.5〜3.0における一
軸伸長粘度の歪み硬化度λが0.4〜0.76である押
出ラミネート加工用エチレン重合体樹脂により前記課題
を解決するものである。以下、本発明を詳細に説明す
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の押出ラミネート加工用エ
チレン重合体樹脂は、190℃におけるMFRが5g/
10min以上であり、かつ、温度130℃、一軸伸長
速度1.0s -1、一軸伸長歪み1.5〜3.0における
一軸伸長粘度の歪み硬化度λが0.4〜0.76であ
る。該MFRが低すぎるとドローダウン性が不良とな
る。また該MFRが過大であるとネックイン性が悪化し
てくる。該MFRとして好ましくは6〜50g/10分
であり、より好ましくは7〜40g/10分、さらに好
ましくは10〜30g/10分である。該歪み硬化度λ
が高すぎるとドローダウン性が不良となり、逆に低すぎ
るとネックインが不良となる。該歪み硬化度λとして好
ましくは0.45〜0.73であり、より好ましくは
0.5〜0.71であり、特に好ましくは0.53〜
0.7である。
【0006】一軸伸長粘度の歪み硬化度λとは、一軸伸
長粘度計によって測定された一軸伸長粘度の過渡応答
(図1参照)において、測定開始後、一軸伸張歪みの増
加に従い徐々に一軸伸長粘度が上昇する領域(線形領
域)から外れて一軸伸長粘度が立ち上がった領域(非線
形領域;図1の伸張速度1s-1のプロットでは一軸伸長
歪みが1以上の領域)で一軸伸長粘度の上昇の程度を表
す指標であり、次のように測定される。すなわち、まず
一軸伸長粘度計(例えば、レオメトリック・サイエンテ
ィフィック・エフ・イー社製 商品名:RME)を用い
て、測定温度130℃で、歪み速度0.1s-1および
1.0s-1での一軸伸長粘度の過渡応答を測定する。歪
み速度1.0s-1で一軸伸長粘度が立ち上がった後の時
間において、歪み速度1.0s-1での一軸伸長粘度をη
1とし、歪み速度0.1s-1での一軸伸長粘度をη2と
する。両者の比をη1/η2とすると、この値が歪み速
度1.0s-1で一軸伸長粘度が立ち上がる程度を表すひ
とつの指標となる。η1/η2の対数(ln(η1/η
2))を歪み速度1.0s-1での一軸伸長歪み1.5、
2.0、2.5および3.0において求めプロットする
と図2に示すような関係が得られる。なお、歪み速度
1.0s-1での一軸伸長歪み1.5、2.0、2.5お
よび3.0は、それぞれ測定開始後1.5s、2.0
s、2.5sおよび3.0sでの歪みである。このプロ
ット(図2)について最小二乗法により直線の傾きを求
め、該傾きを一軸伸長粘度の歪み硬化度λとする。この
ような伸長粘度の歪み硬化度、及びその測定方法につい
ては、例えば、小山清人、日本レオロジー学会誌、Vo
l.19、174〜180頁(1991年)にも記載さ
れている。
【0007】本発明で用いられるエチレン重合体樹脂と
は、エチレンを重合して得られる樹脂であってポリエチ
レン結晶構造を有する熱可塑性樹脂を意味し、エチレン
の単独重合体、あるいは、エチレンから誘導される繰り
返し単位を50重量%以上含有するエチレンと炭素原子
数3〜18のα−オレフィンとの共重合体、またはエチ
レンと少なくとも1種の他のモノマーとの共重合体が好
ましい。該α−オレフィンとしてプロピレン、ブテン−
1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン
−1、デセン−1を例示することができる。該他のモノ
マーとして共役ジエン(例えばブタジエンやイソプレ
ン)、非共役ジエン(例えば1,4ペンタジエン)、ア
クリル酸、アクリル酸エステル(例えばアクリル酸メチ
ルやアクリル酸エチル)、メタクリル酸、メタクリル酸
エステル(例えばメタクリル酸メチルやメタクリル酸エ
チル)および酢酸ビニルを例示することができる。
【0008】エチレン重合体樹脂として例えば、超低密
度ポリエチレン;低密度ポリエチレン;中密度ポリエチ
レン;高密度ポリエチレン;エチレン−プロピレン共重
合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−4−
メチルペンテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1
共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体、エチレン
−デセン−1共重合体などのエチレンと炭素原子数3〜
18のα−オレフィンとの共重合体;エチレンと共役ジ
エン(例えばブタジエンやイソプレン)との共重合体;
エチレンと非共役ジエン(例えば1,4ペンタジエン)
との共重合体;エチレンとアクリル酸、メタクリル酸ま
たは酢酸ビニルなどとの共重合体;および、これらの樹
脂を、例えばα、β−不飽和カルボン酸やその誘導体
(例えばアクリル酸やアクリル酸メチル)、または脂環
族カルボン酸やその誘導体(例えば無水マレイン酸)で
変性(例えばグラフト変性)した樹脂を挙げることがで
きる。
【0009】本発明の押出ラミネート加工用エチレン重
合体樹脂としては低密度ポリエチレンが好ましい。前記
低密度ポリエチレンとは、有機過酸化物や酸素等の遊離
基発生剤を使用してエチレンを高圧下にラジカル重合す
ることによって得られるものであり、密度が0.915
〜0.930g/cm3である。低密度ポリエチレンの
190℃におけるMFRは、好ましくは6〜50g/1
0分、より好ましくは7〜40g/10分、さらに好ま
しくは10〜30g/10分である。本発明の押出ラミ
ネート加工用エチレン重合体樹脂としては、低密度ポリ
エチレン同士を混合することにより、前記パラメータを
満足するものを調整して使用することも好適に実施され
る。
【0010】また、使用する低密度ポリエチレン以外の
エチレン系樹脂を併用してもよく、その場合の本発明の
押出ラミネート加工用エチレン重合体樹脂としては、低
密度ポリエチレン(A)50〜99重量%、および、該
(A)以外のエチレン系樹脂(B)1〜50重量%から
なる組成物(但し、該(A)と該(B)との合計を10
0重量%とする表記である)が好ましい。
【0011】かかるエチレン系樹脂(B)は、当該
(A)以外のエチレン重合体樹脂であり、好ましいエチ
レン系樹脂(B)として、以下(1)〜(3)のいずれ
かの樹脂またはそれらの任意の組み合わせの混合物を例
示することができる。 (1)エチレンとα−オレフィンとをシングルサイト触
媒の存在下に重合させて得られるエチレン−α−オレフ
ィン共重合体(E1) (2)超低密度ポリエチレン(E2) (3)前記(1)以外のエチレン−α−オレフィン共重
合体(E3)
【0012】前記のエチレン−α−オレフィン共重合体
(E1)とは、密度が0.870〜0.930g/cm
3のエチレンと炭素原子数3〜18のα−オレフィンと
の共重合体を意味する。該α−オレフィンとして、例え
ば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デセン
−1、ドデセン−1、テトラデセン−1、ヘキサデセン
−1、オクタデセン−1等が挙げられる。エチレン−α
−オレフィン共重合体(E1)の190℃におけるメル
トフローレート(MFR)は、好ましくは1〜50g/
10分、より好ましくは2〜40g/10分、さらによ
り好ましくは3〜30g/10分である。
【0013】エチレン−α−オレフィン共重合体(E
1)の好ましい製造方法として、エチレンとα−オレフ
ィンとを、シングルサイト触媒、例えばシクロペンタジ
エン形アニオン骨格を有する基を持つ遷移金属化合物を
用いて得られる重合用触媒(メタロセン触媒)の存在下
に気相重合法で重合させる製造方法を例示することがで
きる(例えば特開平3−234717号公報参照)。
【0014】超低密度ポリエチレン(E2)とは、密度
が0.880g/cm3〜0.910g/cm3のエチレ
ンと炭素原子数が3〜18のα−オレフィンとの共重合
体を意味する。該密度は、好ましくは0.882〜0.
909g/cm3、より好ましくは0.885〜0.9
08g/cm3である。該α−オレフィンとして、前記
エチレン−α−オレフィン共重合体(E1)の場合と同
じα−オレフィンを例示することができる。超低密度ポ
リエチレン(E2)の190℃におけるMFRは、好ま
しくは1〜50g/10分、より好ましくは2〜40g
/10分、さらに好ましくは3〜30g/10分であ
る。
【0015】エチレン−α−オレフィン共重合体(E
3)とは、前記エチレン−α−オレフィン共重合体(E
1)以外の密度が0.910〜0.930g/cm3
エチレンと炭素原子数3〜18のα−オレフィンとの共
重合体を意味する。該密度は、好ましくは0.912〜
0.929g/cm3、より好ましくは0.915〜
0.928g/cm3である。該α−オレフィンとし
て、前記エチレン−α−オレフィン共重合体(E1)の
場合と同じα−オレフィンを例示することができる。エ
チレン−α−オレフィン共重合体(E3)の190℃に
おけるMFRは、好ましくは1〜50g/10分、より
好ましくは2〜40g/10分、さらに好ましくは3〜
30g/10分である。
【0016】エチレン−α−オレフィン共重合体(E
3)の製造方法は特に限定されないが、エチレン−α−
オレフィン共重合体(E1)の製造方法であるエチレン
とα−オレフィンとをシングルサイト触媒の存在下に重
合させる製造方法を除く。該製造方法として、エチレン
とα−オレフィンとをマルチサイト触媒(従来型固体触
媒)の存在下に重合させる製造方法を例示することがで
きる(例えば特開平7−316220号公報参照)。
【0017】本発明の押出ラミネート加工用エチレン重
合体樹脂は、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応
じて、中和剤、酸化防止剤、熱安定剤、耐候剤、滑剤、
紫外線吸収剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、防
曇剤、気泡防止剤、分散剤、難燃剤、抗菌剤、蛍光増白
剤等の公知の添加剤、さらに、染料、顔料等の着色剤で
例示される他の成分と組み合わせて用いてもよい。
【0018】本発明の押出ラミネート加工用エチレン重
合体樹脂が樹脂組成物である場合のその製造方法は特に
限定されない。該製造方法として、各成分を公知の混練
機で溶融混練して樹脂組成物を製造する方法を例示する
ことができる。混練機として、例えば単軸混練押出機、
多軸混練押出機、バンバリーミキサー等が挙げられる。
溶融混練条件は、混練時の剪断、加熱温度、剪断による
発熱などによって溶融樹脂の劣化が起こらない限り、特
に制限されない。
【0019】本発明の押出ラミネート加工用エチレン重
合体樹脂は高速での押出ラミネート加工に好適に使用さ
れる。本発明の押出ラミネート加工用エチレン重合体樹
脂は、好ましくは加工速度200〜600m/分での押
出ラミネート加工用エチレン重合体樹脂として、より好
ましくは300〜500m/分での押出ラミネート加工
用エチレン重合体樹脂として使用される。
【0020】本発明の押出ラミネート加工用エチレン重
合体樹脂は、食品、医薬・医療品、化粧品及びその他産
業資材や工業資材等の包装用途に用いられる。更に、本
発明の押出ラミネート加工用エチレン重合体樹脂は、例
えばアルミニウム箔、鉄などの金属材料などへの押出ラ
ミネートにも用いられる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明するが、
本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではな
い。実施例および比較例で用いた評価方法は以下のとお
りである。
【0022】1.メルトフローレート(MFR):JI
S K6760−1981に従い190℃で測定した。
【0023】2.密度:JIS K6760−1981
に従って測定した。
【0024】3.一軸伸長粘度の歪み硬化度(λ):試
験する樹脂を150℃にて熱プレス成形して、150m
m×150mm×2mmのシートを得た。このシートを
7mm×70mm×2mmに切り出したものをサンプル
として用い、レオメトリック・サイエンティフィック・
エフ・イー株式会社製の一軸伸長粘度測定装置(商品
名:RME)を用いて、温度130℃、歪み速度0.1
-1および1.0s-1にて一軸伸長粘度の過渡応答を測
定した。測定開始から1.5、2.0、2.5、および
3.0sでの、歪み速度1.0s -1での一軸伸長粘度η
1と、歪み速度0.1s-1での一軸伸長粘度η2との比
η1/η2を求めた。次に各測定時間でのη1/η2の
対数値ln(η1/η2)と一軸伸長歪みεとの関係に
おける直線勾配を、最小二乗法にて求めて、一軸伸長粘
度の歪み硬化度λとした。
【0025】4.最高巻取速度:試験する樹脂を、東洋
精機社製メルトテンションテスターMT−501D3型
を用いて、温度150℃、サンプル量5g、余熱5分、
押出速度5.7mm/分にて、長さ1cm、直径2.1
mmのオリフィスから押し出したストランドを直径50
mmのローラーで巻取速度10rpmにて巻取開始し、
巻取速度を高くして、樹脂が切れて巻き取れなくなった
時の巻取速度を、最高巻取速度として測定した。この値
はドローダウン性評価の指標の一つとなり、この値が高
いほど、ドローダウン性にも優れる傾向となる.
【0026】実施例および比較例で用いたエチレン系樹
脂は以下のとおりである。
【0027】ポリエチレン樹脂(a):住友化学工業
(株)製の商品名がスミカセン L728なる低密度ポ
リエチレンであって、MFRは7.5g/10分、密度
は919kg/m3 であった。
【0028】ポリエチレン樹脂(b):住友化学工業
(株)製の商品名がスミカセン G720なる低密度ポ
リエチレンであって、MFRは6.7g/10分、密度
は922kg/m3 であった。
【0029】ポリエチレン樹脂(c):住友化学工業
(株)製の商品名がスミカセン L405なる低密度ポ
リエチレンであって、MFRは3.7g/10分、密度
は924kg/m3 であった。
【0030】ポリエチレン樹脂(d):オートクレーブ
式反応器にて、反応温度245℃、反応圧力148MP
aの条件で、開始剤としてパーオキサイドを用いてエチ
レンの重合を行った。得られた低密度ポリエチレンのM
FRは14.8g/10分、密度は920kg/m3
あった。
【0031】エチレン系樹脂(e):住友化学工業
(株)製の商品名がエクセレンFX CX4002なる
エチレン−ヘキセン−1共重合体(メタロセン触媒を用
いて得られた直鎖状低密度ポリエチレン)であって、M
FRは7.3g/10分、密度は881kg/m3 であ
った。
【0032】[実施例1]ポリエチレン樹脂(a)75
重量部と、ポリエチレン樹脂(b)25重量部とをスク
リュ径が40mmである単軸押出機を用い、温度210
℃にて溶融混練してポリエチレン樹脂組成物を得た。得
られたポリエチレン樹脂組成物は、MFRが高く、歪み
硬化度λが高すぎないので、最高巻取速度が高く、ドロ
ーダウン性に優れる。またMFRは高すぎず、歪み硬化
度λは高いのでネックイン性にも優れる。(表1参照)
【0033】[実施例2]ポリエチレン樹脂(a)50
重量部と、ポリエチレン樹脂(b)50重量部とをスク
リュ径が40mmである単軸押出機を用い、温度210
℃にて溶融混練してポリエチレン樹脂組成物を得た。得
られたポリエチレン樹脂組成物は、MFRが高く、歪み
硬化度λが高すぎないので、最高巻取速度が高く、ドロ
ーダウン性に優れる。またMFRは高すぎず、歪み硬化
度λは高いのでネックイン性にも優れる。(表1参照)
【0034】[実施例3]ポリエチレン樹脂(d)は、
MFRが高く、歪み硬化度λが高すぎないので、最高巻
取速度が高く、ドローダウン性に優れる。またMFRは
高すぎず、歪み硬化度λは高いのでネックイン性にも優
れる。(表1参照)
【0035】[実施例4]ポリエチレン樹脂(a)70
重量部と、エチレン系樹脂(e)30重量部とをスクリ
ュ径が40mmである単軸押出機を用い、温度210℃
にて溶融混練してポリエチレン樹脂組成物を得た。得ら
れたポリエチレン樹脂組成物は、MFRが高く、歪み硬
化度λが高すぎないので、最高巻取速度が高く、ドロー
ダウン性に優れる。またMFRは高すぎず、歪み硬化度
λは高いのでネックイン性にも優れる。(表1参照)
【0036】[比較例1]ポリエチレン樹脂(a)は、
MFRが高すぎず、歪み硬化度λが高いので、ネックイ
ン性は良好であるが、歪み硬化度λが高すぎるので、最
高巻取速度が低くドローダウン性に劣る。(表1参照)
【0037】[比較例2]ポリエチレン樹脂(c)は、
MFRが低く、歪み硬化度λも高いので、ネックイン性
は良好であるが、MFRが低く、歪み硬化度λが高すぎ
るので、最高巻取速度が低くドローダウン性に劣る。
(表1参照)
【0038】[比較例3]ポリエチレン樹脂(b)は、
MFRが高くて、歪み硬化度λが低いので、最高巻取速
度が高くドローダウン性に優れる。しかし、歪み硬化度
λが低すぎるので、ネックイン性に劣る。(表1参照)
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
良好なネックイン性を保持しつつ、より優れたドローダ
ウン性を有する押出ラミネート加工用エチレン重合体樹
脂が提供される。本発明によれば、200m/分以上の
ドローダウン性(高速加工性)をも実現することがで
き、本発明の工業的価値はすこぶる大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、一軸伸張粘度の過度応答を示すプロッ
トの例である。
【図2】図2は、一軸伸張歪みとln(η1/η2)と
の関係を示すプロットの例である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F207 AA07 AG03 KA01 KA17 KB13 4J100 AA02P AA03Q AA04Q AA16Q AA17Q AA19Q AA21Q AJ02Q AL02Q AS04Q

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】190℃におけるMFRが5g/10mi
    n以上であり、かつ、温度130℃、一軸伸長速度1.
    0s-1、一軸伸長歪み1.5〜3.0における一軸伸長
    粘度の歪み硬化度λが0.4〜0.76であることを特
    徴とする押出ラミネート加工用エチレン重合体樹脂。
  2. 【請求項2】エチレン重合体樹脂が、低密度ポリエチレ
    ンであることを特徴とする請求項1記載の押出ラミネー
    ト加工用エチレン重合体樹脂。
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