JP4285070B2 - 熱可塑性樹脂管の製造方法及び製造装置 - Google Patents

熱可塑性樹脂管の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂管の製造方法及び製造装置に関し、特に冷却ムラのない外観の美麗な薄肉大口径の熱可塑性樹脂管を製造することができる方法と、この方法を実施するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂管は、通常、熱可塑性樹脂を溶融し、ダイスで賦形しながら押し出した後、真空水槽に導入して冷却水で連続的に冷却して固化させることにより製造されている。
【0003】
この従来の熱可塑性樹脂管の製造方法を図2を参照して説明する。熱可塑性樹脂は、ホッパー1から押出成形機2に供給され、押出成形機2内で溶融、混練され、ダイス3によって所定の管形状に賦形されて連続的に押し出される。ダイス3から押し出された未固化の溶融管状体4は、下流側の引取装置9で連続的に引き取られつつ、ダイス3出口部に設けられた内部冷却筒(図2においては図示せず)で内周面が冷却され、次いで冷却エアリング6で更に冷却され、真空水槽7の入口に配設された水冷リング8により外形を規制されながら、真空水槽7に導入されて冷却、固化され、製品の熱可塑性樹脂管10が引取装置9により引き取られる。
【0004】
従来、ダイス3の出口部に設けられる内部冷却筒としては、図3に示す如く、外径が溶融管状体4の引取方向に拡径する導入部5Aと、外周面が溶融管状体4の内面と接触することにより溶融管状体4を冷却する本体部5Bとで構成され、内部に冷却水等の冷却媒体の循環路が形成されたものが用いられている。この内部冷却筒5の本体部5Bは円筒状であり、溶融管状体4の内面に全面的に接触して溶融管状体4を冷却する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来法では、厚みが2.5mm以上又は外径が30mm以下というような厚肉又は小口径の熱可塑性樹脂管であれば、比較的良好に成形を行うことができるが、厚みが2.5mm以下で、外径が30mm以上であるような薄肉大口径の熱可塑性樹脂管の場合は、溶融管状体が内部冷却筒により瞬間的に急冷されるため、冷却ムラによる外観不良が著しい傾向にある。また、厚みが薄い熱可塑性樹脂管では、わずかな冷却の不均一性によっても、管表面に光沢ムラが発生するなどの問題もあった。このため、より適切な冷却方法の開発が望まれていた。
【0006】
従って、本発明は、薄肉大口径の熱可塑性樹脂管であっても冷却ムラを防止して、表面が均質で外観の美麗な熱可塑性樹脂管を製造することができる方法と、この方法の実施に好適な装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱可塑性樹脂管の製造方法は、熱可塑性樹脂を溶融してダイスから連続的に管状に押し出し、押し出された管状体の内周面を冷却体と接触させて該管状体を冷却しながら引き取る工程を有する熱可塑性樹脂管の製造方法において、該管状体の引き取り方向に離隔した複数の位置にて、該管状体と冷却体とを接触させる熱可塑性樹脂管の製造方法であって、該冷却体は、該管状体の周方向に延在し、該管状体の内周面に接触する環状の接触部を複数個備えており、且つこれらの接触部は、該管状体の引き取り方向に間隔をあけて配置されており、該熱可塑性樹脂管の肉厚が2.5mm以下であることを特徴とする。
【0008】
本発明の熱可塑性樹脂管の製造装置は、熱可塑性樹脂を溶融してダイスから連続的に管状に押し出す押出成形機と、押し出された管状体を引き取る引取装置と、押し出された管状体の内周面と接触して該管状体を冷却する冷却体とを有する熱可塑性樹脂管の製造装置において、該冷却体は、該管状体の送り方向に離隔した複数の位置にて該管状体と接触するものであり、該冷却体は、該管状体の周方向に延在し、該管状体の内周面に接触する環状の接触部を複数個備えており、且つこれらの接触部は、該管状体の引き取り方向に間隔をあけて配置されており、該熱可塑性樹脂管の肉厚が2.5mm以下であることを特徴とする。
【0009】
本発明においては、ダイスから押し出された溶融管状体の内周面を冷却するための冷却体(内部冷却筒)として、溶融管状体の引き取り方向に離隔した複数の位置にて、溶融管状体と接触する接触部を有するものを用いる。このように、溶融管状体内面に複数箇所で接触する内部冷却筒を用いることにより、溶融管状体の内周面において、周方向に均一な圧力で溶融管状体と内部冷却筒とが接触するようになり、過冷却や冷却ムラを防止して溶融管状体を均一に冷却することができ、これにより表面が均質で外観に優れた熱可塑性樹脂管を得ることができるようになる。
【0010】
これに対して、図3に示す従来の内部冷却筒5では、溶融管状体4の内周面と内部冷却筒5の本体部5Aの外周面とが面状に接触する際、溶融管状体4と内部冷却筒5とが接触する部分と接触しない部分とが生じ、冷却ムラのために、外観が不均質な熱可塑性樹脂管となる。
【0011】
本発明で用いる冷却体、即ち、内部冷却筒は、溶融管状体の周方向に延在し、該溶融管状体の内周面に接触する環状の接触部を複数個備え、且つこれらの接触部は、該管状体の引き取り方向に間隔をあけて配置されているこの接触部と溶融管状体との接触域の管状体の引き取り方向における幅は1〜10mmであり、接触部同士の間隔は20〜80mmであることが好ましい。また、この接触部の外径は、ダイスの溶融押出部の外径の90〜110%であることが好ましい。
【0012】
このような本発明の熱可塑性樹脂管の製造方法及び製造装置は、肉厚が2.5mm以下、外径が30mm以上であるような薄肉大口径の熱可塑性樹脂管の製造に有効である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の熱可塑性樹脂管の製造方法及び製造装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
図1(a)は本発明の熱可塑性樹脂管の製造装置の実施の形態を示すダイスから真空水槽にかけての部分を示す断面図であり、図1(b)は内部冷却筒部分の拡大断面図である。本発明は、内部冷却筒として、図3に示す従来の内部冷却筒に代えて、図1に示すような内部冷却筒を用いること以外は、図2に示す従来の製造技術と同様に実施することができる。図1において、図2に示す部材と同一機能を奏する部材には同一符号を付してある。
【0015】
図1に示す内部冷却筒11は、図3に示す従来の内部冷却筒5と同様に、溶融管状体4の引き取り方向に拡径する導入部11Aと略円筒状の本体部11Bとで構成され、本体部11Bには、溶融管状体4の周方向に延在し、溶融管状体4の内周面に接触する環状の接触部(以下「冷却リング」と称す。)11a,11b,11c,11dが、溶融管状体4の引き取り方向に間隔をあけて設けられている。この冷却リング11a〜11dは、内部冷却筒11の本体部11Bから、溶融管状体4の引き取り方向に沿う断面において、円弧状に突出する環状の凸条である。
【0016】
次に、このような内部冷却筒11を、図2に示す熱可塑性樹脂管の製造装置に取り付けて、熱可塑性樹脂管を製造する方法について説明する。
【0017】
熱可塑性樹脂はホッパー1から押出成形機2に供給され、押出成形機2内で溶融、混練され、ダイス3によって管形状に賦形されて連続的に押し出される。
【0018】
本発明において用いられる押出成形機は、外部から熱可塑性樹脂を供給するためのホッパー1と、供給された熱可塑性樹脂を溶融、混練するためのスクリュ、バレル、ヒーター及び必要に応じて冷却機を有するものであり、特に制限されず、溶融、混練される熱可塑性樹脂の種類などに応じて適宜選択される。また、ダイス3としてはストレートダイス、クロスヘッドダイス、スパイラルダイスなどの公知の各種ダイスを、必要に対応して採用することができる。ダイス3から賦形されると共に押し出された未固化の熱可塑性樹脂からなる溶融管状体4は、下流の引取装置9により引き取られることにより、内部冷却筒11、冷却エアリング6、水冷リング8、真空水槽7で順次冷却される。
【0019】
内部冷却筒11の外径Rは、ダイス3の溶融押出部の外径(押し出された直後の溶融管状体4の内径)Rの90%以上、特に95%以上であり、110%程度以下、特に105%以下の範囲であることが好ましい。この内部冷却筒11の外径(冷却リング11a〜11dの部分の外径)Rがダイス3の溶融押出部の外径Rの110%を超えると、溶融管状体4が内部冷却筒11に強く接触して引き取り方向の滑りが悪くなる傾向があり、また、90%未満では溶融管状体4が垂れて、内部冷却筒11の下側に接触し難くなり、結果として管形状の保持、並びに均一冷却が困難となる。
【0020】
内部冷却筒11の導入部11A、本体部11B及び冷却リング11a〜11dは、金属、又はフッ素樹脂等の樹脂製であり、表面は、梨地加工、又は鏡面仕上げ、又は滑りやすいようにフッ素樹脂コーテングを施したものなど必要に応じて採用することができる。この内部冷却筒11内には、冷却水などの冷却媒体がダイス3内を貫通する銅管等の冷却管を通って循環し、温度コントロールされている。
【0021】
溶融管状体4は、内部冷却筒11の導入部11Aを通過する過程で内周面がわずかに冷却、固化され、滑り易く、かつ溶融張力が増した段階で冷却リング11a〜11dに順次接触して冷却される。この冷却リング11a〜11dは、外形が丸みを帯びているため、熱可塑性樹脂の溶融管状体4が滑り易く、しかも周方向にリング状に形成されているため、溶融管状体4は周方向に均一に冷却される。そして、上流側の冷却リング11aで周方向に均一に冷却された後、順次冷却リング11b,11c,11dでも同様に繰り返し均一に冷却されることにより、良好な表面性状を得ることができるようになる。
【0022】
このような内部冷却筒11で均一に冷却された溶融管状体4は、更に、冷却エアリング6で外部から冷却され、真空水槽7の入り口に配設された水冷リング8にさしかかるときは、該入り口で多少の水圧、不均一な冷却水の流れにも対応することができ、外観の優れた熱可塑性樹脂管を得ることができる。この水冷リング8は、真空水槽7内の真空圧と大気圧を分離するため、熱可塑性樹脂管周囲を水でシールしているものが望ましい。真空水槽7内における、冷却媒体と熱可塑性樹脂管との接触方法としては、冷却媒体中に熱可塑性樹脂管を浸漬する方法、熱可塑性樹脂管に冷却媒体を吹き付ける方法、冷却媒体を熱可塑性樹脂管に噴霧又は散布する方法などを所期の冷却効果が得られるように適宜採用することができる。
【0023】
なお、図1に示す内部冷却筒11は、本発明に好適な冷却体としての内部冷却筒の実施の形態の一例であって、本発明で用いる冷却体は、何ら図1に示すものに限定されるものではない。
【0024】
例えば、冷却リングの数についても、2以上の複数であれば良く、4個に何ら限定されず、3個或いは5個以上であっても良い。
【0025】
また、冷却リング11a〜11dの形状は、溶融管状体4との接触部が丸みを帯びていることが好ましく、従って、図1に示す如く、溶融管状体4の引き取り方向に沿う断面の形状が円弧形状であることが好ましいが、何ら、この形状に限定されるものではない。
【0026】
図1に示す断面円弧状の冷却リング11a〜11dの円弧の曲率半径は、過度に小さいと丸みを帯びた形状になり難く、過度に大きいと、溶融管状体4との接触部が幅広となって、本発明の効果を得にくくなる。従って、この冷却リング11a〜11dの断面円弧形状の円弧の曲率半径は3〜10mm程度であることが好ましく、また、冷却リング11a〜11dの内部冷却筒11の本体部11Bからの突出高さhは3mm以上であることが好ましい。本発明では、このような冷却リング11a〜11dを設けることにより、溶融管状体4と冷却リング11a〜11dとの接触域の溶融管状体4の引き取り方向における幅Wが1〜10mm程度となるようにすることが好ましい。この幅Wが1mm未満では、十分な冷却効果を得ることができず、10mmを超えると本発明による均一冷却効果が得にくくなる。
【0027】
また、冷却リング11a〜11dの設置間隔dは、冷却リング11a〜11dの高さや曲率半径、製造する熱可塑性樹脂管の肉厚や外径によっても異なるが、隣接する冷却リング11a〜11d同士の間隔dは、20〜80mm程度であることが好ましい。この間隔dが80mmを超えると、十分な冷却効果を得ることができず、また、内部冷却筒自体の長さが過大となり、20mm未満では、冷却リング11a〜11dを設けることによる本発明の均一冷却効果が得にくくなる。
【0028】
複数設けられた冷却リング11a〜11dの形状や寸法、その設置間隔は同一であることが好ましいが、製造する熱可塑性樹脂管の材質等によっても、これらが異なるものであっても良い。
【0029】
なお、内部冷却筒11には、溶融管状体4と接触しない箇所、即ち、例えば、内部冷却筒11の導入部11Aの外面や、本体部11Bの冷却リング11a〜11d同士の間の溝部に1個又は2個以外の開孔を設け、この開孔から吸引を行うなどして圧力調整を行うようにすることも好ましい方法である。
【0030】
本発明により製造される熱可塑性樹脂管を構成する熱可塑性樹脂は、加熱溶融して押し出し成形することができるいずれの熱可塑性樹脂であっても良く、特に制限されない。このような熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエステル、ポリカーボネートなどを挙げることができる。ポリオレフィンとしては、α−オレフィンの単独重合体、又は2種以上のα−オレフィンの共重合体が挙げられ、このα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクタン、4−メチルー1ペンテン等が挙げられる。このポリオレフィンの具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチルー1ペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、4−メチルー1ペンテン・1−ブテン共重合体等を挙げることができる。これらの熱可塑性樹脂のうちでも、本発明が特に有効な樹脂としては、押し出し成形し易く、かつ結晶性が高い樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチルー1ペンテン、エチレン・プロピレン共重合体を挙げることができる。
【0031】
本発明の方法及び装置は、特に従来法では均一冷却が困難とされていた薄肉大口径の熱可塑性樹脂管の製造に有効であり、溶融樹脂の冷却ムラが発生し易い肉厚2.5mm以下の薄肉熱可塑性樹脂管の製造に特に効果がある。なお、肉厚の下限は特に制限はないが、通常0.5mm以上である。また、冷却水圧の影響を受け易い外径が30mm以上の大径熱可塑性樹脂管の製造において効果が顕著である。なお、外径の上限は特に制限はないが通常100mm以下である。
【0032】
本発明で製造される熱可塑性樹脂管の構成は、単体(単層構造のもの)はもちろんのこと、内層は結晶性の高い高密度ポリエチレン、外層がエチレン系接着性樹脂等の2層構造のものであっても良く、3層以上のものであっても良い。
【0033】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。
【0034】
実施例1
図1に示す内部冷却筒を設けた図2に示す熱可塑性樹脂管の製造装置により、熱可塑性樹脂管の製造を行った。この内部冷却筒は、外径R=43.5mmで、4mmRの丸みの冷却リング11a〜11dが間隔d=50mmで4ヶ所に形成されたものであり、接触部の幅Wは3.0mmであり、冷却リング11a〜11dの突出高さhは3.5mmである。
【0035】
まず、密度0.951g/cm(JIS K6760)、MFR0.55g/10分(JIS K6760)の高密度ポリエチレンを、ホッパー1より65mmφの押出成形機2に供給して、190℃で溶融混練した。溶融管状体をクロスヘッドダイス3の外径R=46.5mm、スリット間隔1.8mmで溶融押し出しし、引取装置9で引き取り速度2.0m/分で引き取りながら、内部冷却筒11で内面を冷却した後、冷却エアリング6で外面を徐冷却し、更に水冷リング8の冷却水で外面を冷却固化させながら真空水槽7内で、冷却水の噴霧により冷却固化した。
【0036】
得られた熱可塑性樹脂管は、外径42mm、肉厚1.5mmの薄肉大口径のものであり、外観が均一な滑らかな熱可塑性樹脂管であった。
【0037】
なお、この熱可塑性樹脂管が溶融状態から固化する時に透明から白濁色になるが、内部冷却リング11c上で円周方向に均一に白濁する現象が観察された。
【0038】
比較例1
内部冷却筒として、図3に示す従来の内部冷却筒5を用いたこと以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂管の製造を行った。用いた内部冷却筒5は全長150mm、本体部5Bの長さ110mm、外径43.5mmであった。
【0039】
得られた熱可塑性樹脂管は外径42mm、肉厚1.5mmの薄肉大口径のものであるが、冷却ムラがあり、小さな波状の跡がある外観であった。これは、内部冷却筒の表面に溶融管状体が密着するところとしないところが発生したためである。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の熱可塑性樹脂管の製造方法及び製造装置によれば、薄肉大口径の熱可塑性樹脂管であっても冷却ムラを防止して、表面性状が均一かつ平滑で、美麗な外観を呈する高品質の熱可塑性樹脂管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱可塑性樹脂管の製造装置の実施の形態を示す要部拡大断面図である。
【図2】一般的な熱可塑性樹脂管の製造装置を示す構成図である。
【図3】従来の内部冷却筒を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ホッパー
2 押出成形機
3 ダイス
4 溶融管状体
5 内部冷却筒
6 冷却エアリング
7 真空水槽
8 水冷リング
9 引取装置
10 製品(熱可塑性樹脂管)
11 内部冷却筒
11a,11b,11c,11d 冷却リング

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂を溶融してダイスから連続的に管状に押し出し、押し出された管状体の内周面を冷却体と接触させて該管状体を冷却しながら引き取る工程を有する熱可塑性樹脂管の製造方法において、
    該管状体の引き取り方向に離隔した複数の位置にて、該管状体と冷却体とを接触させる熱可塑性樹脂管の製造方法であって、
    該冷却体は、該管状体の周方向に延在し、該管状体の内周面に接触する環状の接触部を複数個備えており、且つこれらの接触部は、該管状体の引き取り方向に間隔をあけて配置されており、
    該熱可塑性樹脂管の肉厚が2.5mm以下であることを特徴とする熱可塑性樹脂管の製造方法。
  2. 請求項において、該接触部と該管状体との接触域の管状体の引き取り方向における幅が1〜10mmであることを特徴とする熱可塑性樹脂管の製造方法。
  3. 請求項又はにおいて、該接触部同士の間隔が20〜80mmであることを特徴とする熱可塑性樹脂管の製造方法。
  4. 請求項1ないしのいずれか1項において、該接触部の外径がダイスの溶融押出部の外径の90〜110%であることを特徴とする熱可塑性樹脂管の製造方法。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項において、該熱可塑性樹脂管の外径が30mm以上であることを特徴とする熱可塑性樹脂管の製造方法。
  6. 熱可塑性樹脂を溶融してダイスから連続的に管状に押し出す押出成形機と、押し出された管状体を引き取る引取装置と、押し出された管状体の内周面と接触して該管状体を冷却する冷却体とを有する熱可塑性樹脂管の製造装置において、
    該冷却体は、該管状体の送り方向に離隔した複数の位置にて該管状体と接触するものであり、
    該冷却体は、該管状体の周方向に延在し、該管状体の内周面に接触する環状の接触部を複数個備えており、且つこれらの接触部は、該管状体の引き取り方向に間隔をあけて配置されており、
    該熱可塑性樹脂管の肉厚が2.5mm以下であることを特徴とする熱可塑性樹脂管の製造装置。
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