JP2007070767A - 塗工紙用バインダー及びこれを用いた塗工紙 - Google Patents

塗工紙用バインダー及びこれを用いた塗工紙 Download PDF

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Abstract

【課題】ダスティング防止効果を有する塗工紙用バインダーを提供する。
【解決手段】(1)共役ジエン等からなる共重合体(塩)(L1)、デンプン等の水溶性高分子(L2);(2)ポリエチレングリコール等の非イオン界面活性剤と、スルホン酸(塩)等の陰イオン界面活性剤とからなる複合界面活性剤(S1)、α,β−不飽和カルボン酸(塩)等からなる共重合体(塩)からなる界面活性剤(S2);(3)一般式(1)で示されるエステル(E);を含有した塗工紙用バインダー。
Figure 2007070767

R及びR’はアルキル基又はアルケニル基を示す。
【選択図】なし

Description

本発明は塗工紙用バインダーに関する。
ダスティング{塗工工程中に発生するバッキングロール汚れやカレンダー工程中に発生するカレンダーロール汚れ等}を抑制するために、多段乳化共重合法により得られ、異なる溶解性パラメータからなる共重合部分をもつラテックスが知られている(特許文献1)。
特開2002−194010公報
しかし、従来のラテックスでは、ダスティング防止効果が不十分であり、より優れたダスティング防止効果が求められている。すなわち、本発明の目的は、より優れたダスティング防止効果を有する塗工紙用バインダーを提供することである。
本発明者はこのような課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の塗工紙用バインダーの特徴は、
(1)共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素からなる群より選ばれる少なくとも2種の単量体を必須構成単量体としてなる共重合体(塩)(L1)、並びに/又はデンプン、変性デンプン、カゼイン、セルロース及びポリビニルアルコールからなる群より選ばれる少なくとも1種の水溶性高分子(L2)と;
(2)ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種の非イオン界面活性剤と、スルホン酸(塩)及び硫酸エステル(塩)からなる群より選ばれる少なくとも1種の陰イオン界面活性剤とからなる複合界面活性剤(S1)、並びに/又はα,β−不飽和カルボン酸(塩)、α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)及びスチレンからなる群より選ばれる少なくとも2種の単量体を必須構成単量体としてなる共重合体(塩)からなる界面活性剤(S2)と;
(3)一般式(1)で示されるエステル(E)と;
を含有してなる点を要旨とする。
Figure 2007070767
式中、Rは炭素数11〜21のアルキル基又はアルケニル基、R’は炭素数11〜22のアルキル基又はアルケニル基を示す。
本発明の塗工紙用バインダーは、極めて優れたダスティング防止効果を発揮する。すなわち、本発明の塗工紙用バインダーを用いて塗工紙用塗料を調製し、これを紙に塗工すると、バッキングロール汚れやカレンダーロールの汚れが極めて少ない。よって、本発明の塗工紙用バインダーを用いると、バッキングロールやカレンダーロールの洗浄回数を大幅に少なくすることができ、塗工紙製造工程の操業性を著しく向上できる。
<共重合体(塩)(L1)について>
共役ジエンとしては、炭素数4〜6の共役ジエン等が使用でき、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、クロロプレン、2−クロル−1,3−ブタジエン及びシクロペンタジエン等が挙げられる。
α、β−不飽和カルボン酸(塩)としては、炭素数3〜5の不飽和カルボン酸等が使用でき、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸及びこれらの塩等が挙げられる。
なお、本発明において、塩としては、アルカリ金属(ナトリウム及びカリウム等)塩、アルカリ土類金属(マグネシウム及びカルシウム等)塩、アンモニウム塩、及び炭素数1〜5のアミン(ジエチルアミン等)塩等を意味する。また、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
不飽和ニトリルとしては、炭素数3〜4の不飽和ニトリル等が使用でき、アクリロニトリル、メタクリロニトリル及びα−クロルアクリルニトリル等が挙げられる。
ビニル基含有芳香族炭化水素としては、炭素数8〜12のビニル基含有芳香族炭化水素等が使用でき、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、エチルスチレン、ビニルキシレン、ブロモスチレン、ビニルベンジルクロリド、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレン、アルキルスチレン、ジビニルベンゼン及びトリビニルベンゼン等が挙げられる。
これらの必須構成単量体のうち、共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及びビニル基含有芳香族炭化水素が好ましく、さらに好ましくは共役ジエン及びビニル基含有芳香族炭化水素、特に好ましくは炭素数4〜6の共役ジエン及び炭素数8〜12のビニル基含有芳香族炭化水素、次に好ましくは1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、クロロプレン、2−クロル−1,3−ブタジエン、シクロペンタジエン及びスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、エチルスチレン、ビニルキシレン、ブロモスチレン、ビニルベンジルクロリド、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレン、アルキルスチレン、ジビニルベンゼン及びトリビニルベンゼン、最も好ましくは1,3−ブタジエン及びスチレンである。
共重合体(塩)(L1)には、必要によりさらに必須構成単量体と共重合できるその他の単量体を構成単量体とすることができる。
その他の単量体としては、特開2005−97569公報に記載されている非イオン性ビニルモノマー等が使用できる。
共重合体(塩)(L1)としては通常の塗工紙に使用されるラテックス等が使用でき、各単量体の含有量はたとえば以下のように例示できる。
共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素を必須構成単量体とする場合、共役ジエンの含有量(重量%)は、共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、20〜70が好ましく、さらに好ましくは30〜60、特に好ましくは33〜55である。
またこの場合、α、β不飽和カルボン酸(塩)の含有量(重量%)は、共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、0.1〜10が好ましく、さらに好ましくは1〜7、特に好ましくは2〜6である。
またこの場合、不飽和ニトリルの含有量(重量%)は、共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、1〜60が好ましく、さらに好ましくは5〜50、特に好ましくは 8〜45である。
またこの場合、ビニル基含有芳香族炭化水素の含有量(重量%)は、共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、10〜70が好ましく、さらに好ましくは15〜60、特に好ましくは17〜55である。
またこの場合、その他の単量体を含むとき、この含有量(重量%)は、共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及び不飽和ニトリルを必須構成単量体とする場合、共役ジエンの含有量(重量%)は、共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及び不飽和ニトリルの重量に基づいて、20〜80が好ましく、さらに好ましくは30〜75、特に好ましくは45〜65である。
またこの場合、α、β不飽和カルボン酸(塩)の含有量(重量%)は、共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及び不飽和ニトリルの重量に基づいて、0.1〜20が好ましく、さらに好ましくは0.2〜10、特に好ましくは0.1〜8である。
またこの場合、不飽和ニトリルの含有量(重量%)は、共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及び不飽和ニトリルの重量に基づいて、10〜65が好ましく、さらに好ましくは20〜55、特に好ましくは30〜50である。
またこの場合、その他の単量体を含むとき、この含有量(重量%)は、共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及び不飽和ニトリルの重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及びビニル基含有芳香族炭化水素を必須構成単量体とする場合、共役ジエンの含有量(重量%)は、共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、20〜80が好ましく、さらに好ましくは30〜75、特に好ましくは45〜65である。
またこの場合、α、β不飽和カルボン酸(塩)の含有量(重量%)は、共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、0.1〜20が好ましく、さらに好ましくは0.2〜10、特に好ましくは0.1〜8である。
またこの場合、ビニル基含有芳香族炭化水素の含有量(重量%)は、共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、10〜70が好ましく、さらに好ましくは15〜65、特に好ましくは30〜50である。
またこの場合、その他の単量体を含むとき、この含有量(重量%)は、共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
共役ジエン、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素を必須構成単量体とする場合、共役ジエンの含有量(重量%)は、共役ジエン、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、10〜70が好ましく、さらに好ましくは15〜60、特に好ましくは20〜49である。
またこの場合、不飽和ニトリルの含有量(重量%)は、共役ジエン、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、10〜65が好ましく、さらに好ましくは20〜55、特に好ましくは25〜50である。
またこの場合、ビニル基含有芳香族炭化水素の含有量(重量%)は、共役ジエン、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、10〜70が好ましく、さらに好ましくは15〜64、特に好ましくは30〜50である。
またこの場合、その他の単量体を含むとき、この含有量(重量%)は、共役ジエン、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
α、β−不飽和カルボン酸(塩)、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素を必須構成単量体とする場合、α、β−不飽和カルボン酸(塩)の含有量(重量%)は、α、β−不飽和カルボン酸、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、0.1〜20が好ましく、さらに好ましくは0.2〜15、特に好ましくは1〜9である。
またこの場合、不飽和ニトリルの含有量(重量%)は、α、β−不飽和カルボン酸、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、10〜65が好ましく、さらに好ましくは20〜60、特に好ましくは35〜55である。
またこの場合、ビニル基含有芳香族炭化水素の含有量(重量%)は、α、β−不飽和カルボン酸、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、20〜70が好ましく、さらに好ましくは25〜65、特に好ましくは40〜60である。
またこの場合、その他の単量体を含むとき、この含有量(重量%)は、α、β−不飽和カルボン酸、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
共役ジエン及びα、β−不飽和カルボン酸を必須構成単量体とする場合、共役ジエンの含有量(重量%)は、共役ジエン及びα、β−不飽和カルボン酸の重量に基づいて、90〜99.9が好ましく、さらに好ましくは93〜99、特に好ましくは94〜98である。
またこの場合、α、β−不飽和カルボン酸(塩)の含有量(重量%)は、共役ジエン及びα、β不飽和カルボン酸の重量に基づいて、0.1〜10が好ましく、さらに好ましくは1〜7、特に好ましくは2〜6である。
またこの場合、その他の単量体を含むとき、この含有量(重量%)は、共役ジエン及びα、β−不飽和カルボン酸の重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
共役ジエン及び不飽和ニトリルを必須構成単量体とする場合、共役ジエンの含有量(重量%)は、共役ジエン及び不飽和ニトリルの重量に基づいて、20〜80が好ましく、さらに好ましくは25〜75、特に好ましくは30〜70である。
またこの場合、不飽和ニトリルの含有量(重量%)は、共役ジエン及び不飽和ニトリルの重量に基づいて、20〜80が好ましく、さらに好ましくは25〜75、特に好ましくは30〜70である。
またこの場合、その他の単量体を含むとき、この含有量(重量%)は、共役ジエン及び不飽和ニトリルの重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
共役ジエン及びビニル基含有芳香族炭化水素を必須構成単量体とする場合、共役ジエンの含有量(重量%)は、共役ジエン及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、20〜80が好ましく、さらに好ましくは25〜75、特に好ましくは30〜70である。
またこの場合、ビニル基含有芳香族炭化水素の含有量(重量%)は、共役ジエン及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、20〜80が好ましく、さらに好ましくは25〜75、特に好ましくは30〜70である。
またこの場合、その他の単量体を含むとき、この含有量(重量%)は、共役ジエン及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
α、β−不飽和カルボン酸(塩)及び不飽和ニトリルを必須構成単量体とする場合、α、β−不飽和カルボン酸(塩)の含有量(重量%)は、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及び不飽和ニトリルの重量に基づいて、0.1〜10が好ましく、さらに好ましくは1〜7、特に好ましくは2〜6である。
またこの場合、不飽和ニトリルの含有量(重量%)は、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及び不飽和ニトリルの重量に基づいて、90〜99.9が好ましく、さらに好ましくは93〜99、特に好ましくは94〜98である。
またこの場合、その他の単量体を含む場合、この含有量(重量%)は、α、β不飽和カルボン酸(塩)及び不飽和ニトリルの重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
α、β−不飽和カルボン酸(塩)及びビニル基含有芳香族炭化水素を必須構成単量体とする場合、α、β−不飽和カルボン酸(塩)の含有量(重量%)は、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、0.1〜10が好ましく、さらに好ましくは1〜7、特に好ましくは2〜6である。
またこの場合、ビニル基含有芳香族炭化水素の含有量(重量%)は、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、90〜99.9が好ましく、さらに好ましくは93〜99、特に好ましくは94〜98である。
またこの場合、その他の単量体を含むとき、この含有量(重量%)は、α、β−不飽和カルボン酸(塩)及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素を必須構成単量体とする場合、不飽和ニトリルの含有量(重量%)は、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、20〜80が好ましく、さらに好ましくは25〜75、特に好ましくは30〜70である。
またこの場合、芳香族炭化水素の含有量(重量%)は、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、20〜80が好ましく、さらに好ましくは25〜75、特に好ましくは30〜70である。
またこの場合、その他の単量体量体を含むとき、この含有量(重量%)は、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素の重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
これらの範囲であると、ダスティング防止効果がさらに良好となる。
共重合体(塩)(L1)のガラス転移温度(℃)は、−80〜80が好ましく、さらに好ましくは−70〜60、特に好ましくは−50〜50である。この範囲であると、ダスティング防止効果がさらに良好となる。
なお、本発明において、ガラス転移温度は、JIS K7121−1987に準拠して測定される。
共重合体(塩)(L1)のゲル含有率(重量%)は、共重合体(塩)の重量に基づいて、5〜95が好ましく、さらに好ましくは10〜95、特に好ましくは30〜90である。この範囲であると、ダスティング防止効果がさらに良好となる。特にガラス転移温度が低い場合(およそ10℃以下)にこの傾向が顕著である。
なお、ゲル含有率は、共重合体(塩)(L1)に含まれるトルエン不溶分を意味し、次のように測定される。
共重合体(塩)(L1)が固体の場合、1mm×1mm×1mm程度の大きさに、切断して、評価サンプルを調製する。
一方、共重合体(塩)(L1)が液体の場合、共重合体(塩)(L1)をガラスモールド(縦150mm×横100mmの窓の空いた厚さ1mmのポリプロピレンシートをガラス板に貼り付けたもの)に流し、30℃で24時間6.7×10-2Paで減圧乾燥し、ガラスモールドから剥がし取ったフィルム(厚み約0.5mm)を1mm角程度に細かく裁断して、評価サンプルを調製する。
そして、評価サンプル約1gを精秤(w1)し、400mlのトルエンに48時間(25℃)浸析した後、重量既知の濾紙(JIS P3801−1995の5種Bと同等濾紙、たとえば、アドバンテック社のNo.5B)でろ過し、濾過残渣を30℃ 6.7×10-2Paで減圧乾燥し、乾燥物を秤量(w2)して下式によって計算される。
Figure 2007070767
共重合体(塩)(L1)は、そのまま用いてもよいが、水分散液として用いることが好ましい。
水分散液として用いる場合、水の含有量(重量%)は、30〜95が好ましく、さらに好ましくは20〜80、特に好ましくは40〜70である。この範囲であると、塗工液の濃度変化への影響がさらに小さくなり、また取り扱い性(混合しやすさ等)がさらに良好となる。
共重合体(塩)(L1)を水分散液として用いる場合、分散媒としては、水以外に、水性溶媒を含んでもよい。水性溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコールが使用できる。これらの分散媒として、水が好ましい。
水性溶媒を用いる場合、この含有量(重量%)は、水の重量に基づいて、0.01〜5、さらに好ましくは0.02〜3、特に好ましくは0.03〜1である。
また、水分散液として用いる場合、分散剤を含有してもよい。分散剤としては、ラウリル硫酸(塩)やポリカルボン酸(塩)などを用いてもよい。
分散剤を用いる場合、この含有量は、共重合体(塩)(L1)の重量に基づいて、0.01〜5、さらに好ましくは0.02〜3、特に好ましくは0.03〜1である。
共重合体(塩)(L1)を水分散液として用いる場合、平均粒子径(nm)(体積平均:光子相関法、JIS Z8826−2005に準拠)は、30〜500が好ましく、さらに好ましくは40〜300、特に好ましくは50〜200である。
共重合体(塩)(L1)のうち、共重合体としては、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−メタクリロニトリル共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−イソプレン−メタクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル−エチルアクリレート共重合体及びスチレン−ブタジエン−アクリロニトリル−2ヒドロキシエチルアクリレート共重合体等が挙げられる。
また、共重合体塩としては、スチレン−ブタジエン−アクリル酸−アクリル酸塩共重合体塩、スチレン−ブタジエン−メタクリル酸−メタクリル酸塩共重合体塩、スチレン−ブタジエン−フマル酸−フマル酸塩共重合体塩、スチレン−ブタジエン−メタクリル酸−メタクリル酸塩共重合体塩等が挙げられる。
これらのうち、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体及びスチレン−ブタジエン−アクリル酸−アクリル酸塩共重合体が好ましく、さらに好ましくはスチレン−ブタジエン共重合体及びスチレン−ブタジエン−アクリル酸−アクリル酸塩共重合体、特に好ましくはスチレン−ブタジエンーアクリル酸−アクリル酸塩共重合体である。
共重合体(塩)(L1)の製造方法としては、従来から知られている方法等が使用でき、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法又は逆相懸濁重合法等が適用できる{たとえば、合成ラテックスの応用(3〜11頁、新高分子文庫1993年7月発行)や、特公昭59−3598号公報又は特開2002−226668号公報に記載された方法}。これらのうち、乳化重合法が好ましい。
なお、共重合体塩は、共重合体から共重合体塩を製造しても、単量体の塩を共重合して共重合体塩を製造してもよく、これらの方法を組み合わせてもよい。
共重合体(塩)(L1)は、市場から容易に入手できる市販品を用いてもよく、例えば以下のようなものが使用できる。
スチレン−ブタジエン共重合体:Nipol LX110(日本ゼオン)
スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体
:LACSTER 6600B (大日本インキ化学工業)
スチレン−ブタジエン共重合体:JSR 0561(JSR)
スチレン−ブタジエン共重合体:JSR 0670(JSR)
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体:Nipol 1561(日本ゼオン)
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体:Nipol 1561(日本ゼオン)
スチレン−ブタジエン−カルボン酸(塩)共重合体:JSR 0692(JSR)
スチレン−ブタジエン−カルボン酸(塩)共重合体:JSR 0696(JSR)
<水溶性高分子(L2)について>
デンプンとしては、コーンスターチ、小麦デンプン、かんしょデンプン、馬鈴薯デンプン、タピオカデンプン及び米でんぷん等が挙げられる。
変性デンプンとしては、酸化デンプン、エステル化デンプン、エーテル化デンプン、架橋化デンプン及びカチオン化デンプン等が挙げれられる。
カゼインとしてはミルクカゼイン等が挙げられる。
セルロースとしては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース及びカルボキシメチルセルロース(塩)等が挙げられる。セルロースの重合度は、500〜1500程度である。
ポリビニルアルコールとしては、重合度500〜2000の完全ケン化ポリビニルアルコール(けん化価98〜99;JIS K0070−1992に準拠して測定される。)、重合度500〜2000の部分ケン化ポリビニルアルコール(けん化価87〜89)及びポリビニルアルコールをカルボン酸やカルボン酸ハライドによりエステル化した変性ポリビニルアルコール、並びに公知{高分子実験学、第6巻、高分子反応、54〜71頁、共立出版株式会社、昭和53年9月発行}のエーテル化ポリビニルアルコール及びアセタール化ポリビニルアルコール等が挙げられる。
これらの水溶性高分子のうち、デンプン、変性デンプン、セルロース及びポリビニルアルコールが好ましく、さらに好ましくは変性デンプン及びポリビニルアルコール、特に好ましくは酸化デンプン、エステル化デンプン、完全ケン化ポリビニルアルコール及び部分ケン化ポリビニルアルコール、最も好ましくは酸化デンプン及び部分ケン化ポリビニルアルコールである。
水溶性高分子(L2)は市場から容易に入手できる市販品を用いてもよく、例えば以下のような通常の塗工紙に使用される水溶性高分子等が使用できる。
デンプン :コーンスターチ(王子コーンスターチ(株)製 デンプン)
変性デンプン:MS3600(日本食品加工(株)製 酸化デンプン)
変性デンプン:MS4600(日本食品加工(株)製リン酸エステル化デンプン)、
セルロース :セロゲンPR(第一工業製薬製 カルボキシメチルセルロース)
HECダイセルSP200(ダイセル化学工業(株)ヒドロキシエチルセルロース)
ポリビニルアルコール:PVA117((株)クラレ製 完全けん化ポリビニルアルコール重合度1700)、PVA205((株)クラレ製 部分けん化ポリビニルアルコール重合度500)
カゼイン:特級カゼイン(日成共益(株)製 カゼイン)
<複合界面活性剤(S1)について>
ポリエチレングリコールは、数平均分子量が600〜20,000であることが好ましく、さらに好ましくは1,000〜10,000、特に好ましくは1,500〜6,000である。
なお、数平均分子量はゲルパーミエションクロマトグラフィ(GPC)法により測定できる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、例えば脂肪族アルコール(炭素数8〜20)のエチレンオキシド付加(重合度5〜70)物が含まれる。
脂肪族アルコールとしては、飽和脂肪族アルコール及び不飽和脂肪族アルコール等が使用できる。
飽和脂肪族アルコールとしては、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、n−デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール及びエイコサノール等が挙げられる。
不飽和アルコールとしては、n−オクテノール、n−デセノール、オレイルアルコール及びエイコセノール等が挙げられる。
これらのうち、飽和脂肪族アルコールが好ましく、さらに好ましくはラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコールである。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、ラウリルアルコールエチレンオキシド付加(20〜45)物、ミリスチルアルコールエチレンオキシド付加(20〜45)物、ステアリルアルコールエチレンオキシド付加(20〜45)物及びベヘニルアルコールエチレンオキシド付加(20〜45)物等が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルエステルとしては、例えばエチレングリコール(重合度5〜70)の高級脂肪酸(炭素数8〜22)の(モノ/ジ)エステルが含まれる。
なお、本発明において、(モノ/ジ)エステルとは、モノエステル又はジエステルを意味する。
高級脂肪酸としては、高級飽和脂肪酸及び高級不飽和脂肪酸等が使用できる。
高級飽和脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、イソステア燐酸、ノナデカン酸、アラキン酸及びベヘン酸等が挙げられる。
高級不飽和脂肪酸としては、オクテン酸、4−デセン酸、オレイン酸、エルカ酸、リノール酸及びリノレン酸等が挙げられる。
これらのうち、高級飽和脂肪酸が好ましく、さらに好ましくはラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸及びベヘン酸である。
ポリオキシエチレンアルキルエステルとしては、ラウリン酸ポリエチレングリコール(重合度13〜50)モノ−又はジ−エステル、ミリスチン酸ポリエチレングリコール(重合度13〜50)モノ−又はジ−エステル、ステアリン酸ポリエチレングリコール(重合度13〜50)モノ−又はジ−エステル及びベヘン酸ポリエチレングリコール(重合度13〜50)モノ−又はジ−エステル等が挙げられる。
これらのうち、ポリオキシエチレンアルキルモノエステルが好ましく、さらに好ましくは、ラウリン酸ポリエチレングリコール(重合度13〜50)モノエステル、ミリスチン酸ポリエチレングリコール(重合度13〜50)モノエステル、ステアリン酸ポリエチレングリコール(重合度13〜50)モノエステル及びベヘン酸ポリエチレングリコール(重合度13〜50)モノエステルである。
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルとしては、例えばアルキルフェノール(炭素数13〜28)のエチレンオキシド付加(重合度 5〜70)物が含まれる。
アルキルフェノールとしては、オクチルフェノール、ノニルフェノール及びドデシルフェノール等が挙げられる。
これらのうち、オクチルフェノール及びノニルフェノールが好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルとしては、オクチルフェノールのエチレンオキシド付加(重合度5〜70)物及びノニルフェノールのエチレンオキシド付加(重合度5〜70)物等が挙げられる。
スルホン酸(塩)としては、炭素数8〜24のアルキルベンゼンスルホン酸(塩)、α−オレフィンスルホン酸(塩)、ジアルキル(アルキル基の炭素数8〜24)スルホコハク酸(塩)、アルキル(炭素数8〜24)スルホン酸(塩)、炭素数8〜12の芳香族スルホン酸(塩)、炭素数8〜24のα−スルホ脂肪酸(塩)、炭素数8〜24のエステル縮合スルホン酸(塩)及びナフタレンスルホン酸(塩)のホルマリン縮合物(縮合度2〜21)等が含まれる。
アルキルベンゼンスルホン酸(塩)としては、p−トルエンスルホン酸(塩)、分岐ドデシルベンゼンスルホン酸(塩)及び直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸(塩)等が挙げられる。
α−オレフィンスルホン酸(塩)としては1−ヘキサデセンのスルホン酸(塩)、1−オクタデセンのスルホン酸(塩)等が挙げられる。
ジアルキルスルホコハク酸(塩)としては、スルホコハク酸ジオクチル(塩)及びスルホコハク酸ジ(2−エチルヘキシル)(塩)等が挙げられる。
アルキルスルホン酸(塩)としては、石油スルホン酸(塩)、テトラデシルスルホン酸(塩)及びヘキサデシルスルホン酸(塩)等が挙げられる。
芳香族スルホン酸(塩)としては、ベンゼンスルホン酸(塩)及びナフタレンスルホン酸(塩)等が挙げられる。
α−スルホ脂肪酸(塩)としては、α−スルホパルミチン酸(塩)及びα−スルホステアリン酸(塩)等が挙げられる。
エステル縮合スルホン酸(塩)としては、α−スルホラウリン酸エチルエステル(塩)、α−スルホステアリン酸メチルエステル(塩)及びα−スルホベヘン酸ブチルエステル(塩)等が挙げられる。
ナフタレンスルホン酸(塩)のホルマリン縮合物としては、ナフタレンスルホン酸(塩)のホルマリン縮合物(縮合度2)及びナフタレンスルホン酸(塩)のホルマリン縮合物(縮合度3)等が含まれる。
これらのうち、アルキルベンゼンスルホン酸(塩)及びナフタレンスルホン酸(塩)のホルマリン縮合物が好ましく、さらに好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸(塩)、特に好ましくは分岐ドデシルベンゼンスルホン酸(塩)及び直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸(塩)、最も好ましくは直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸(塩)である。
硫酸エステル(塩)としては、炭素数8〜24のアルキル硫酸エステル(塩)、硫酸化油脂(塩)、ポリオキシエチレン(重合度5〜30)アルキル(炭素数8〜24)エーテルの硫酸エステル(塩)、ポリオキシエチレン(重合度5〜30)アルキル(炭素数8〜24)フェニルエーテルの硫酸エステル(塩)及びポリオキシエチレン(重合度5〜30)α−メチルベンジルフェニルエーテルの硫酸エステル(塩)等が含まれる。
アルキル硫酸(塩)としては、カプリル硫酸(塩)、ラウリル硫酸(塩)、ミリスチル硫酸(塩)、パルミチル硫酸(塩)、ステアリル硫酸(塩)、ベヘニル硫酸(塩)及びオレイル硫酸(塩)等が挙げられる。
硫酸化油脂(塩)としては、硫酸化ヒマシ油(塩)、硫酸化トール油(塩)及び硫酸化ロート油(塩)等が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル(塩)としては、ポリオキシエチレン(重合度5)オクチルエーテルの硫酸エステル(塩)、ポリオキシエチレン(重合度10)ラウリルエーテルの硫酸エステル(塩)、ポリオキシエチレン(重合度5)ミリスチルエーテルの硫酸エステル(塩)、ポリオキシエチレン(重合度8)ステアリルエーテルの硫酸エステル(塩)及びポリオキシエチレン(重合度10)オレイルエーテルの硫酸エステル(塩)等が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの硫酸エステル(塩)としては、ポリオキシエチレン(重合度10)オクチルフェニルエーテルの硫酸エステル(塩)、ポリオキシエチレン(重合度15)ノニルフェニルエーテルの硫酸エステル(塩)及びポリオキシエチレン(重合度20)ノニルフェニルエーテルの硫酸エステル(塩)等が挙げられる。
ポリオキシエチレンα−メチルベンジルフェニルエーテルの硫酸エステル(塩)としては、α−メチルベンジルフェノールのエチレンオキシド(重合度8)付加物の硫酸エステル塩及びα−メチルベンジルフェノールのエチレンオキシド(重合度15)付加物の硫酸エステル塩等が挙げられる。
これらのうち、アルキル硫酸(塩)及び硫酸化油脂(塩)が好ましく、さらに好ましくはアルキル硫酸(塩)、特に好ましくはステアリル硫酸(塩)及びオレイル硫酸(塩)、最も好ましくはステアリル硫酸(塩)である。これらの塩のうち、アルカリ金属及びアルカリ土類金属が好ましく、さらに好ましくはアルカリ金属、特に好ましくはナトリウム及びカリウムである。
複合界面活性剤(S1)中の非イオン界面活性剤の含有量(重量%)は、複合界面活性剤の重量に基づいて、3〜99.7が好ましく、さらに好ましくは20〜99、特に好ましくは30〜60である。また、陰イオン界面活性剤の含有量(重量%)は、複合界面活性剤の重量に基づいて、0.3〜97が好ましく、さらに好ましくは1〜80、特に好ましくは40〜70である。
<界面活性剤(S2)について>
α,β−不飽和カルボン酸(塩)としては、炭素数3〜5のα、β−不飽和(モノ−/ジ−)カルボン酸(塩)等が使用でき、(メタ)アクリル酸(塩)、マレイン酸(塩)、フマル酸(塩)及びイタコン酸(塩)等が挙げられる。
α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)としては、α、β−不飽和カルボン酸のモノエステル(塩)等が使用でき、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、マレイン酸モノメチルエステル(塩)、マレイン酸モノイソプロピルエステル(塩)、マレイン酸モノブチルエステル(塩)及びマレイン酸とエチレングリコールモノブチルエーテルとのモノエステル(塩)等が挙げられる。
これらの必須構成単量体のうち、α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)及びスチレンが好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、マレイン酸モノメチルエステル(塩)、マレイン酸モノイソプロピルエステル(塩)、マレイン酸モノブチルエステル(塩)及びスチレン、最も好ましくはマレイン酸とエチレングリコールモノブチルエーテルとのモノエステル(塩)及びスチレンである。
界面活性剤(S2)を構成する共重合体(塩)には、必要によりさらにその他の単量体{共重合体(塩)(L1)の場合と同じもの}を構成単量体とすることができる。
界面活性剤(S2)を構成する共重合体(塩)としては通常の塗工紙に使用される界面活性剤が使用でき、各単量体の含有量はたとえば以下のように例示できる。
α,β−不飽和カルボン酸(塩)、α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)及びスチレンを必須構成単量体とする場合、α,β−不飽和カルボン酸(塩)の含有量(重量%)は、α,β−不飽和カルボン酸(塩)、α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)及びスチレンの重量に基づいて、0.1〜20が好ましく、さらに好ましくは1〜15、特に好ましくは2〜13である。
またこの場合、α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)の含有量(重量%)は、α,β−不飽和カルボン酸(塩)、α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)及びスチレンの重量に基づいて、10〜75が好ましく、さらに好ましくは20〜65、特に好ましくは25〜60である。
またこの場合、スチレンの含有量(重量%)は、α,β−不飽和カルボン酸(塩)、α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)及びスチレンの重量に基づいて、20〜80が好ましく、さらに好ましくは30〜70、特に好ましくは35〜65である。
またこの場合、その他の単量体を含有するとき、この含有量(重量%)は、α,β−不飽和カルボン酸(塩)、α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)及びスチレンの重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)及びスチレンを必須構成単量体とする場合、α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)の含有量(重量%)は、α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)及びスチレンの重量に基づいて、20〜67が好ましく、さらに好ましくは25〜50、特に好ましくは30〜40である。
またこの場合、スチレンの含有量(重量%)は、α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)及びスチレンの重量に基づいて、33〜80が好ましく、さらに好ましくは50〜75、特に好ましくは60〜70である。
またこの場合、その他の単量体を含有するとき、この含有量(重量%)は、α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)及びスチレンの重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
α,β−不飽和カルボン酸(塩)及びα,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)を必須構成単量体とする場合、α,β−不飽和カルボン酸(塩)の含有量(重量%)は、α,β−不飽和カルボン酸(塩)及びα,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)に基づいて、20〜80が好ましく、さらに好ましくは30〜70、特に好ましくは40〜60である。
またこの場合、α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)の含有量(重量%)は、α,β−不飽和カルボン酸(塩)及びα,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)の重量に基づいて、20〜80が好ましく、さらに好ましくは30〜70、特に好ましくは40〜60である。
またこの場合、その他の単量体を含有するとき、この含有量(重量%)は、α,β−不飽和カルボン酸(塩)及びα,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)の重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
α,β−不飽和カルボン酸(塩)及びスチレンを必須構成単量体とする場合、α,β−不飽和カルボン酸(塩)の含有量(重量%)は、α,β−不飽和カルボン酸(塩)及びスチレンの重量に基づいて、20〜80が好ましく、さらに好ましくは30〜70、特に好ましくは40〜60である。
またこの場合、スチレンの含有量(重量%)は、α,β−不飽和カルボン酸(塩)及びスチレンの重量に基づいて、20〜80が好ましく、さらに好ましくは30〜70、特に好ましくは40〜60である。
またこの場合、その他の単量体を含有するとき、この含有量(重量%)は、α,β−不飽和カルボン酸(塩)及びスチレンの重量に基づいて、0.01〜10が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5、特に好ましくは0.2〜4である。
界面活性剤(S2)を構成する共重合体(塩)のガラス転移温度(℃)は、20〜200が好ましく、さらに好ましくは40〜180、特に好ましくは50〜160である。
界面活性剤(S2)を構成する共重合体(塩)のうち、共重合体としては、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−イタコン酸共重合体、マレイン酸−マレイン酸モノブチルエステル−スチレン共重合体、マレイン酸−マレイン酸モノモノメチルエステル−スチレン共重合体、イタコン酸−マレイン酸とエチレングリコールモノブチルエーテルとのモノエステル−スチレン共重合体等が挙げられる。
また、共重合体塩としては、スチレン−マレイン酸塩共重合体、スチレン−イタコン酸塩共重合体、マレイン酸塩−マレイン酸モノブチルエステル塩−スチレン共重合体、マレイン酸塩−マレイン酸モノエチルエステル塩−スチレン共重合体、マレイン酸とエチレングリコールモノブチルエーテルとのモノエステル塩−スチレン共重合体等が挙げられる。
これらのうち、スチレン−マレイン酸共重合体、マレイン酸モノメチルエステル塩−スチレン、マレイン酸モノブチルエステル塩−スチレン共重合体、及びマレイン酸とエチレングリコールモノブチルエーテルとのモノエステル塩−スチレンの共重合体塩が好ましく、、さらに好ましくはマレイン酸モノブチルエステル塩−スチレン共重合体及びマレイン酸とエチレングリコールモノブチルエーテルとのモノエステル塩−スチレンの共重合体、特に好ましくはマレイン酸とエチレングリコールモノブチルエーテルとのモノエステル塩−スチレンの共重合体である。これらの塩のうち、アルカリ金属及びアルカリ土類金属が好ましく、さらに好ましくはアルカリ金属、特に好ましくはナトリウム及びカリウムである。
界面活性剤(S2)を構成する共重合体(塩)は、共重合体(塩)(L1)と同様にして製造できる。
界面活性剤(S2)を構成する共重合体(塩)は、市場からも容易に入手できる市販品を用いてもよく、例えば以下のようなものが挙げられる。なお、Tgはガラス転移温度を意味する(以下同じ)。
SMA1000(SARTOMER社製、スチレン−マレイン酸共重合体、Tg156℃)
SMA2000(SARTOMER社製、スチレン−マレイン酸共重合体、Tg133℃)
SMA3000(SARTOMER社製、スチレン−マレイン酸共重合体、Tg125℃)
<エステル(E)について>
一般式(1)において、Rのうち、アルキル基としては、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、エイコシル及びヘンエイコシル等が挙げられる。
またアルケニル基としては、ウンデセニル、ドデセニル、オクタデセニル、エイコセニル及びヘンエイコセニル等が挙げられる。
これらのうち、アルキル基が好ましく、さらに好ましくはヘキサデシル、オクタデシル及びエイコシル、特に好ましくはオクタデシル及びエイコシルである。
また、R’のうち、アルキル基としては、上記のアルキル基の他、ドコシル、2−メチルドデシル及びトリデカン−2−イル等が挙げられる。
また、アルケニル基としては、上記のアルケニル基の他、ドコセニル及び2−オクタデセニル等が挙げられる。
これらのうち、アルキル基が好ましく、さらに好ましくはヘキサデシル、オクタデシル、及びドコシル、特に好ましくはヘキサデシル、オクタデシル及びドコシルである。
一般式(1)で示されるエステル(E)としては、高級飽和脂肪酸アルキルエステル、高級飽和脂肪酸アルケニルエステル、高級不飽和脂肪酸アルキルエステル及び高級不飽和脂肪酸アルケニルエステルが含まれる。
高級飽和脂肪酸アルキルエステルとしては、ラウリン酸ラウリルエステル、ラウリン酸ステアリルエステル、ラウリン酸イソステアリルエステル、ステアリン酸ラウリル、ステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸ステアリルエステル、イソステアリン酸イソステアリルエステル,ステアリン酸ベヘニルエステル及びベヘン酸ベヘニルエステル等が挙げられる。
高級飽和脂肪酸アルケニルエステルとしては、ラウリン酸オレイルエステル、ラウリン酸ドコセニルエステル、ステアリン酸オレイルエステル、イソステアリン酸オレイルエステル、イソステアリン酸オレイルエステル,ステアリン酸ドコセニルルエステル及びベヘン酸オレイルルエステル等が挙げられる。
高級不飽和脂肪酸アルキルエステルとしては、オレイン酸ステアリルエステル、オレイン酸ラウリルエステル及びオレイン酸ベヘニルエステル等が挙げられる。
不飽和脂肪酸アルケニルエステルとしては、オレイン酸オレイルエステル及びオレイン酸ドコセニルエステル等が挙げられる。
これらのうち、高級飽和脂肪酸アルキルエステル、高級飽和脂肪酸アルケニルエステル及び高級不飽和脂肪酸アルキルエステルが好ましく、さらに好ましくは高級飽和脂肪酸アルキルエステル、特に好ましくはステアリン酸ステアリルエステル及びベヘン酸ベヘニルエステルである。
一般式(1)で示されるエステル(E)は、公知の方法(たとえば第4版実験化学講座、22巻、43〜82頁、丸善株式会社、平成4年11月発行)等により容易に得られる。
本発明の塗工紙用バインダーは、(1)共重合体(塩)(L1)及び/又は水溶性高分子(L2)と;
(2)複合界面活性剤(S1)及び/又は界面活性剤(S2)と;
(3)エステル(E)とを含有して構成される。
また、本発明の塗工紙用バインダーには必要により他の添加物の添加することができる。
他の添加剤としては、特開2005−97569号公報に記載された添加剤(防腐剤、防かび剤、抗菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤及び着色剤)、及び国際公開WO2004/087574パンフレットに記載された添加剤(耐水化剤、防腐防黴剤、消泡剤、潤滑剤、分散剤、保水剤、染料及び顔料等)が含まれる。
本発明の塗工紙用バインダーは、ダスティング防止効果の観点等から、上記の成分を以下の割合で含有することが好ましい。
共重合体(塩)(L1)及び水溶性高分子(L2)の含有量(重量%)は、共重合体(塩)(L1)、水溶性高分子(L2)、複合界面活性剤(S1)、界面活性剤(S2)及びエステル(E){以下、(L1)、(L2)、(S1)、(S2)及び(E)と略する。}の重量に基づいて、53〜99.8が好ましく、さらに好ましくは70〜98.9、特に好ましくは79〜98である。
共重合体(塩)(L1)及び水溶性高分子(L2)を含有する場合、共重合体(塩)(L1)の含有量は、共重合体(塩)(L1)及び水溶性高分子(L2)の重量に基づいて、23〜99.6が好ましく、さらに好ましくは38〜96、特に好ましくは50〜89である。
また、この場合、水溶性高分子(L2)の含有量は、共重合体(塩)(L1)及び(L2)の重量に基づいて、0.4〜77が好ましく、さらに好ましくは4〜62、特に好ましくは11〜50である。
複合界面活性剤(S1)及び界面活性剤(S2)の含有量(重量%)は、(L1)、(L2)、(S1)、(S2)及び(E)の重量に基づいて、0.003〜21.1が好ましく、さらに好ましくは0.05〜9.7、特に好ましくは0.09〜6.3である。
複合界面活性剤(S1)及び界面活性剤(S2)を含有する場合、複合界面活性剤(S1)の含有量は、複合界面活性剤(S1)及び界面活性剤(S2)の重量に基づいて、9〜96が好ましく、さらに好ましくは21〜89、特に好ましくは45〜77である。
また、この場合、界面活性剤(S2)の含有量は、複合界面活性剤(S1)及び界面活性剤(S2)の重量に基づいて、4〜91が好ましく、さらに好ましくは11〜79、特に好ましくは23〜55である。
エステル(E)の含有量(重量%)は、(L1)、(L2)、(S1)、(S2)及び(E)の重量に基づいて、0.1〜26.3が好ましく、さらに好ましくは0.98〜20.9、特に好ましくは1.9〜15.5である。
他の添加剤を含有する場合、この含有量(重量%)は、(L1)、(L2)、(S1)、(S2)及び(E)の重量に基づいて、0.01〜5が好ましく、さらに好ましくは 0.1〜3、特に好ましくは0.2〜2である。
これらの範囲であると、ダスティング防止性がさらに良好となる。
本発明の塗工紙用バインダーは、分散液状(水性分散液状)、粉末状、粒状及び顆粒状等のいずれの形態でもよいが、塗工液への混合しやすさの観点等から、分散液状(水性分散液状)が好ましい。
本発明の塗工紙用バインダーが分散液状(水性分散液状)である場合、塗工紙用バインダーの含有量(重量%)は、塗工紙用バインダー及び水の重量に基づいて、10〜80が好ましく、さらに好ましくは20〜70、特に好ましくは40〜65である。
またこの場合、水の含有量(重量%)は、塗工紙用バインダー及び水の重量に基づいて、20〜90が好ましく、さらに好ましくは30〜80、特に好ましくは35〜60である。
また、この場合、塗工紙用バインダーの体積平均粒径(μm)は、0.04〜0.4が好ましく、さらに好ましくは0.05〜0.2、特に好ましくは0.06〜0.15である。この範囲であると、ダスティング防止効果がさらに良好となる。
なお、体積平均粒径は、体積平均粒径が1〜100μmの場合、レーザー回折式粒度分析計{JIS Z8825−1:2001に準拠、例えば、日機装(株)製のマイクロトラックHRA粒度分析計}により、分散媒を脱イオン水、測定温度を25℃として測定される。また、体積平均粒径が1μmより小さい場合、光子相関法式式粒度分析計{JIS Z8826−2005に準拠、例えば、日機装(株)製のマイクロトラックUPA粒度分析計}により、分散媒を脱イオン水、測定温度を25℃として測定される。
また体積平均粒径が100μmより大きい場合、画像解析法粒度分析計{例えば、日機装(株)製の粒度分布測定装置ミリトラックJPA}により、分散媒を脱イオン水、測定温度を25℃として測定される。
本発明の塗工紙用バインダーは、
(1)共重合体(塩)(L1)及び/又は水溶性高分子(L2)と;
(2)複合界面活性剤(S1)及び/又は界面活性剤(S2)と;
(3)エステル(E)とをそのまま混錬してもよいが、(L1)及び/又は(L2)を分散液状(水性分散液状)/又は溶液状(水性液状)としてから、混練することが好ましい。
また、複合界面活性剤(S1)及び/又は界面活性剤(S2)及び水からなる水溶液に、エステル(E)を分散させて水分散液を調製した後、この水分散液と、共重合体(塩)(L1)及び/又は水溶性高分子(L2){分散液状の場合を含む}とを混合する方法も好ましい。
複合界面活性剤(S1)及び/又は界面活性剤(S2)と水とからなる水溶液に、エステル(E)を分散させた水分散液は、たとえば、次のようにして調製できる。
すなわち、エステル(E)を60〜150℃で加熱溶融し、これを複合界面活性剤(S1)及び/又は界面活性剤(S2)と水とからなる水溶液(60〜100℃)に、一気に又は徐々に投入して分散させる方法、60〜150℃で加熱溶融したエステル(E)に、複合界面活性剤(S1)及び/又は界面活性剤(S2)と水とからなる水溶液(60〜100℃)を一気に又は徐々に投入して分散させる方法等が適用できる。
なお、分散させる方法としては、高速攪拌乳化機{たとえば、エスエムテー社製ハイフレックスディスパーサーHG−92G}の撹拌羽根(コウレス羽根)を500〜1000rpmで回転させて分散させる方法、又はピストン型高圧乳化機{たとえば、マントンゴーリン社製高圧ホモジナイザー15M−8TA}の乳化・分散時のピストンの圧力を300〜40000kPaとして分散させる方法等が適用できる。
本発明の塗工紙用バインダーは、そのまま塗工面に塗工してもよく、顔料等と共に塗工紙用塗料を調製してから塗工してもよい。
塗工紙用塗料は、塗工紙用バインダー、顔料及びその他の添加剤{特開2005−97569号公報に記載された添加剤(防腐剤、防かび剤、抗菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤及び着色剤)、国際公開WO2004/087574パンフレットに記載された添加剤(耐水化剤、防腐防黴剤、消泡剤、潤滑剤、分散剤、保水剤、染料及び顔料等)及び特開2004−306022号公報に記載された助剤(顔料分散剤、耐水化剤、保水剤、流動性改良剤、消泡剤、潤滑剤、湿潤剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤及び防腐剤等)等}等から構成される。
本発明の塗工紙用バインダー及び顔料等から塗工紙用塗料を調製する場合、本発明の塗工紙用バインダーの含有量(重量%)は、顔料の重量に基づいて、1〜20が好ましく、さらに好ましくは2〜15、特に好ましくは3〜12である。この範囲であると、塗工紙のピック強度およびダスティング防止効果がさらに良好となる。
またこの場合、その他の添加剤を含有するとき、この含有量は(重量%)は、顔料の重量に基づいて、0.1〜10が好ましく、さらに好ましくは0.2〜8、特に好ましくは0.3〜5である。
塗工紙用塗料に含まれる顔料としては、特開2004−306022号公報に記載された顔料等が使用できる。
顔料の体積平均粒径(μm)は、0.05〜5が好ましく、さら好ましくは0.08〜4、特に好ましくは0.1〜3である。この範囲であると、印刷物の平滑性やインキ着肉性がさらに良好となる。
塗工紙用塗料の濃度(重量%)は、塗工装置や所望する塗工量によって異なるが、20〜80が好ましく、さらに好ましくは30〜75、特に好ましくは40〜70である。この範囲にあると、塗工紙用塗料の安定性がさらに良好となり、また、取り扱いがさらに容易となる。ここで、塗工紙用塗料の濃度とは、塗工紙用塗料の蒸発残分濃度を意味し、130℃×45分間の加熱乾燥前後の重量変化から求められる。
塗工紙用塗料は、通常の調製方法により得ることができ、例えば、本発明の塗工紙用バインダー、顔料、並びに必要により、水及びその他の添加剤を均一混合することにより得られる。
塗工紙用塗料を塗工するための塗工機としては、特開2004−306022号公報に記載された塗工機等が挙げられる。
塗工紙用塗料の塗工量(g/m2)は、片面あたり乾燥重量(乾燥温度135℃、乾燥時間20秒)で、5〜40が好ましく、さらに好ましくは6〜30、特に好ましくは7〜30である。
さらに得られる塗工紙は、白紙光沢の調整や印刷適性向上のため、仕上処理を行ってもよい。仕上処理には、表面処理装置(スーパーカレンダー、マットカレンダー、ソフトニップカレンダー及びマシンカレンダー等)等が使用できる。
本発明の塗工紙用バインダーを含有してなる塗工紙としては、特開2004−306022号公報に記載された塗工紙が含まれる。
塗工紙に用いられる原紙としては、通常のパルプから製造される一般の上質紙又は中質紙等が用いられる。パルプとしては、特開2004−306022号公報に記載されたパルプが含まれる。
原紙としては、一般の顔料塗工紙製造に用いられる坪量40〜300g/m2 のパルプ繊維を主体とする原紙又は合成紙が使用できる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、以下において、部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を示す。
<製造例1>
撹拌装置、環流ライン及び温度調節用ジャケットを取り付けた耐圧反応容器を用い、水70部及びラウリル硫酸ナトリウム0.1部を仕込みラウリル硫酸ナトリウム水溶液を調製した後、80℃に昇温した。次いで単量体混合溶液(ブタジエン35部、イタコン酸3部、アクリロニトリル17部、スチレン45部及び2−ヒドロキシエチルアクリレート2部と、ドデシルメルカプタン1部とを混合したもの)と、開始剤水溶液(水15部、ペルオキソ二硫酸ナトリウム1部、ラウリル硫酸ナトリウム0.1部及び水酸化ナトリウム0.2部を混合したもの)とを、それぞれ300分(単量体混合溶液)及び360分(開始剤水溶液)かけてラウリル硫酸ナトリウム水溶液に連続滴下した。その後、80℃で120分間熟成したのち、約25℃まで冷却した。次いで、水酸化ナトリウムを添加して、耐圧反応容器内の内容物のpHを8とした後、スチームストリッピング法により未反応単量体を除去し、目開き75μmのステンレス金網で濾過して、共重合体塩(L11)の50%水分散液を得た。この共重合体塩(L11)は、Tg:−8℃、ゲル含有率:90%、平均粒子径:150nmであった。
<製造例2>
単量体混合溶液の組成を表1に示す通りに変更した以外は製造例1と同様にして共重合体塩(L12)の50%水分散液を得た。この重合体塩(L12)は、Tg:−25℃、ゲル含有率:85℃、平均粒子径:170nmであった。
<製造例3>
単量体混合溶液の組成を表1に示す通りに変更した以外は製造例1と同様にして共重合体塩(L13)の50%水分散液を得た。この重合体塩(L13)は、Tg:80℃、ゲル含有率:35℃、平均粒子径:160nmであった。
<製造例4>
単量体混合溶液の組成を表1に示す通りに変更した以外は製造例1と同様にして共重合体(L14)の50%水分散液を得た。この重合体(L14)は、Tg:−67℃、ゲル含有率:42℃、平均粒子径:170nmであった。
<製造例5>
単量体混合溶液の組成を表1に示す通りに変更した以外は製造例1と同様にして共重合体(L15)の50%水分散液を得た。この重合体(L15)は、Tg:−47℃、ゲル含有率:85℃:90、平均粒子径:130nmであった。
<製造例6>
単量体混合溶液の組成を表1に示す通りに変更した以外は製造例1と同様にして共重合体塩(L16)の50%水分散液を得た。この重合体塩(L16)は、Tg:92℃、ゲル含有率:20℃、平均粒子径:120nmであった。
<製造例7>
単量体混合溶液の組成を表1に示す通りに変更した以外は製造例1と同様にして共重合体塩(L17)の50%水分散液を得た。この重合体塩(L17)は、Tg:−63℃、ゲル含有率:85℃、平均粒子径:150nmであった。
<製造例8>
PVA205(クラレ株式会社製の部分けん化ポリビニルアルコール:重合度500)20部を水80部に溶解して、水溶性高分子(L21)の20%水溶液を得た。
<製造例9>
CMCダイセル1102(ダイセル化学工業(株)製カルボキシメチルセルロース)20部を水80部に溶解して、水溶性高分子(L22)の20%水溶液を得た。
<製造例10>
ラウリルアルコールのエチレンオキシド19モル付加物(青木油脂工業(株)製BLAUNON EL1519P)8部、スルホコハク酸ジオクチルエステルナトリウム(三洋化成工業(株)製サンモリン OT−70)3部及び水89部を攪拌・混合して、複合界面活性剤(S11)の10%水溶液を得た。
<製造例11>
ポリエチレングリコール(重合度24)ステアリン酸モノエステル(青木油脂工業(株)製BLAUNON S−1000A)24部、縮合ナフタレンスルホン酸ナトリウム塩(花王(株)製デモールN)6部及び水70部を攪拌・混合して、複合界面活性剤(S12)の30%水溶液を得た。
<製造例12>
SMA1000(SARTOMER社製のスチレンマレイン酸共重合物、スチレン/マレイン酸のモル比:1/1、重量平均分子量1400)10部及び水90部を攪拌・混合して、界面活性剤(S21)の10%水溶液を得た。
<製造例13>
ポリエチレングリコール(重合度16)オレイン酸モノエステル(青木油脂工業(株)製BLAUNON O−700SA)8部、ポリオキシエチレン(重合度16)ラウリルエーテルの硫酸エステル(花王(株)製レベノール WZ)2部、水90部を攪拌・混合して、複合界面活性剤界面活性剤(S13)の10%水溶液を得た。
Figure 2007070767
<実施例1>
70℃に温度調節した複合界面活性剤(S11)の10%水溶液100部を撹拌しながら、これに120℃に加熱・溶融したエステル(E1)(ベヘニルベヘネート)100部を投入した後、ピストン型高圧乳化機(マントンゴーリン社製高圧ホモジナイザー15M−8TA、圧力3000kPa)により乳化・分散させ、直ちに28℃に冷却して水分散液を得た。引き続き、この水分散液に水を加えて濃度を50%に調整して、50%水分散液を得た。
次いで、この50%水分散液22部と、共重合体塩(L11)の50%水分散液200部とを20分間攪拌混合して、本発明の塗工紙用バインダー(1)(50%水分散液)を得た。
なお、ベヘニルベヘネートは、ベヘン酸340部及びベヘニルアルコール326部を窒素雰囲気下、200℃でエステル化反応させて得た(溶剤、触媒未使用)。
<実施例2>
エステル(E1)をエステル(E2)(エキセパールSS、花王(株)製ステアリルステアレート)に変更したこと、及び共重合体塩(L11)を共重合体塩(L12)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、本発明の塗工紙用バインダー(2)(50%水分散液)を得た。
<実施例3>
エステル(E1)をエステル(E3)(オレイルオレート)に変更したこと、及び共重合体塩(L11)を共重合体塩(L13)に変更したこと以外は実施例1と同様にして本発明の塗工紙用バインダー(3)(50%水分散液)を得た。
なお、オレイルオレートは、オレイン酸282部及びオレイルアルコール268部を窒素雰囲気下、140℃でエステル化反応させて得た(溶剤、触媒未使用)。
<実施例4>
70℃に温度調節した複合界面活性剤(S11)の10%水溶液30部及び水30部を撹拌しながら、これに120℃に加熱・溶融したエステル(E4)(ラウリルラウレート)100部を投入した後、ピストン型高圧乳化機(マントンゴーリン社製高圧ホモジナイザー15M−8TA、圧力3000kPa)により乳化・分散させ、直ちに28℃に冷却して水分散液を得た。引き続き、この水分散液に水を加えて濃度を50%に調整して、50%水分散液を得た。
次いで、この50%水分散液0.2部と、共重合体(L14)の50%水分散液200部とを20分間攪拌混合して、本発明の塗工紙用バインダー(4)(50%水分散液)を得た。
なお、ラウリルラウレートは、ラウリン酸200部及びラウリルアルコール186部を窒素雰囲気下、140℃でエステル化反応させて得た(溶剤、触媒未使用)。
<実施例5>
70℃に温度調節した複合界面活性剤(S12)の30%水溶液266.7部及び水30部を撹拌しながら、これに120℃に加熱・溶融したエステル(E1)100部を投入した後、ピストン型高圧乳化機(マントンゴーリン社製高圧ホモジナイザー15M−8TA、圧力3000kPa)により乳化・分散させ、直ちに28℃に冷却して水分散液を得た。引き続き、この水分散液に水を加えて濃度を50%に調整して、50%水分散液を得た。
次いで、この50%水分散液180部と、共重合体(L15)の50%水分散液200部とを20分間攪拌混合して、本発明の塗工紙用バインダー(5)(50%水分散液)を得た。
<実施例6>
70℃に温度調節した複合界面活性剤(S11)の10%水溶液50部及び水50部を撹拌しながら、これに120℃に加熱・溶融したエステル(E1)100部を投入した後、ピストン型高圧乳化機(マントンゴーリン社製高圧ホモジナイザー15M−8TA、圧力3000kPa)により乳化・分散させ、直ちに28℃に冷却して水分散液を得た。引き続き、この水分散液に水を加えて濃度を50%に調整して、50%水分散液を得た。
次いで、この50%水分散液2.1部と、共重合体塩(L11)の50%水分散液200部とを20分間攪拌混合して、本発明の塗工紙用バインダー(6)(50%水分散液)を得た。
<実施例7>
70℃に温度調節した複合界面活性剤(S12)の30%水溶液155.5部を撹拌しながら、これに120℃に加熱・溶融したエステル(E1)100部を投入した後、ピストン型高圧乳化機(マントンゴーリン社製高圧ホモジナイザー15M−8TA、圧力3000kPa)により乳化・分散させ、直ちに28℃に冷却して水分散液を得た。引き続き、この水分散液に水を加えて濃度を50%に調整して、50%水分散液を得た。
次いで、この50%水分散液88部と、共重合体塩(L11)の50%水分散液200部とを20分間攪拌混合して、本発明の塗工紙用バインダー(7)(50%水分散液)を得た。
<実施例8>
複合界面活性剤(S11)とエステル(E1)との50%水分散液22部を、4.2部に変更した以外実施例1と同様にして本発明の塗工紙用バインダー(8)(50%水分散液)を得た。
<実施例9>
70℃に温度調節した複合界面活性剤(S12)の30%水溶液133.4部を撹拌しながら、これに120℃に加熱・溶融したエステル(E1)100部を投入した後、ピストン型高圧乳化機(マントンゴーリン社製高圧ホモジナイザー15M−8TA、圧力3000kPa)により乳化・分散させ、直ちに28℃に冷却して水分散液を得た。引き続き、この水分散液に水を加えて濃度を50%に調整して、50%水分散液を得た。
次いで、この50%水分散液56部と、共重合体塩(L11)の50%水分散液200部とを20分間攪拌混合して、本発明の塗工紙用バインダー(9)(50%水分散液)を得た。
<実施例10>
共重合体塩(L11)の50%水分散液100部を水溶性高分子(L21)の20%水溶液250部に変更した以外実施例1と同様にして本発明の塗工紙用バインダー(10)(20%水分散液)を得た。
<実施例11>
共重合体塩(L11)の50%水分散液100部を水溶性高分子(L22)の20%水溶液250部に変更した以外実施例1と同様にして本発明の塗工紙用バインダー(11)(20%水分散液)を得た。
<実施例12>
複合界面活性剤(S11)の10%水溶液を界面活性剤(S21)の10%水溶液に変更した以外実施例1と同様にして本発明の塗工紙用バインダー(12)(50%水分散液)を得た。
<実施例13>
70℃に温度調節した複合界面活性剤(S13)の10%水溶液50部及び界面活性剤(S21)の10%水溶液50部を撹拌しながら、これに120℃に加熱・溶融したエステル(E1)100部を投入した後、ピストン型高圧乳化機(マントンゴーリン社製高圧ホモジナイザー15M−8TA、圧力3000kPa)により乳化・分散させ、直ちに28℃に冷却して水分散液を得た。引き続き、この水分散液に水を加えて濃度を50%に調整して、50%水分散液を得た。
次いで、この50%水分散液22部と、共重合体塩(L11)の50%水分散液200部とを20分間攪拌混合して、本発明の塗工紙用バインダー(13)(50%水分散液)を得た。
<実施例14>
共重合体塩(L11)の50%水分散液200部を共重合体塩(L11)の50%水分散液199部及び水溶性高分子(L21)の10%水溶液5部からなる水分散液に変更した以外実施例1と同様にして本発明の塗工紙用バインダー(14)(50%水分散液)を得た。
<比較例1>
共重合体塩(L16)の50%水分散液をそのまま比較用の塗工紙用バインダー(13)とした。
<比較例2>
ステアリン酸カルシウム(50%水分散液、サンノプコ(株)製、ノプコ1097A)20部と共重合体塩(L18)の水分散液(50%水分散液)200部とを20分間攪拌混合して比較用の塗工紙用バインダー(14)を得た。
<比較例3>
水溶性高分子(L21)をそのまま比較用の塗工紙用バインダー(15)とした。
実施例1〜12及び比較例1〜3で得た塗工紙用バインダー(1)〜(15)について、ダスティング防止効果及びピック強度を以下のように評価し、評価結果を表2に示した。
<ダスティング防止効果>
体積平均粒径0.8μmの軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)製、タマパールTP−222H)40部、カオリン(ENGELHARD MINERAL&CHEMICALS社製、ウルトラホワイト90)60部、分散剤(サンノプコ(株)製、SNディスパーサント5040)0.2部、水酸化ナトリウム(和光純薬工業(株)製、試薬特級、純分96%以上)0.1部及び水35部を、ホモディスパー{(株)島崎製作所製、ROTARY AJITER SH2Z}(3000rpm)で30分間、混合・分散させて、顔料分散体を得た。次いで、この顔料分散体に評価試料(塗工紙用バインダー)10部及び酸化澱粉(日本食品加工(株)製、MS−3600)3部を加えた後、ホモディスパー(3000rpm)で15分間、攪拌・混合して、濃度65%の塗工紙用塗料を得た。
次に、この塗工紙用塗料を坪量64g/m2 の上質紙原紙(コクヨ(株)製、KB−34)に塗工量(坪量)が15g/m2 になるように枚葉式ブレードコーター((株)オースギ製 MLC−100L)(速度300m/s)で塗工した後、135℃で20秒間乾燥して塗工紙(30×20cm)を得た。
一方、同時にブランクとして、評価試料を含まない塗工紙用塗料(ブランク)を調製し、上記と同様に塗布、乾燥して塗工紙(ブランク)を作成した。
得られた塗工紙をスーパーカレンダー{丸協技研(有)製、チルドロール表面温度100℃、チルドロールの線圧150kg/cm}に1回通紙し、チルドロール面の汚れを観察して、次の評価基準により、ダスティング防止効果を評価した。
○:チルドロール面に汚れはほとんど認められない。
×:チルドロール面に汚れ多くが認められる。
<ピック強度>
ダスティング防止効果の評価と同様にして塗工・乾燥して得た塗工紙を、スーパーカレンダー(チルド表面温度50℃、線圧80kg/cm)に2回通紙して、スーパーカレンダー処理塗工紙を得た後、このスーパーカレンダー処理塗工紙のピック強度を、印刷適性試験機{石川島産業機械(株)製、RI‐1型}及びオフセットインキ{大日本インキ化学工業社製ピッキングテスト用紅、TV(タックバリュウ)=26)を用いて評価した。なお、ピック強度は、塗工紙にインクを印刷する際にムケ(インクのタック強度が紙の強度より強い場合に発生する紙の剥がれ)が発生するか否かで、次の基準により評価した。
○:紙面にムケはほとんど認められない。
×:紙面にムケが多く認められる。
Figure 2007070767
本発明の塗工紙用バインダーは、比較用の塗工紙用バインダに比較して、バインダー特性(ピック強度)を落とすことなく、極めて優れたダスティング防止効果を発揮した。これは、本発明の塗工紙用バインダーがカレンダーロールやバッキングロール汚れを抑制し、さらに印刷適性にも悪影響を及ぼさないことを示している。
本発明の塗工紙用バインダーは、塗工紙製造工程の操業性改善及び紙質向上を目的として使用することができる。特に塗工紙用塗料に添加されるバインダーとして好適である。

Claims (3)

  1. (1)共役ジエン、α、β−不飽和カルボン酸(塩)、不飽和ニトリル及びビニル基含有芳香族炭化水素からなる群より選ばれる少なくとも2種の単量体を必須構成単量体としてなる共重合体(塩)(L1)、並びに/又はデンプン、変性デンプン、カゼイン、セルロース及びポリビニルアルコールからなる群より選ばれる少なくとも1種の水溶性高分子(L2)と;
    (2)ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種の非イオン界面活性剤と、スルホン酸(塩)及び硫酸エステル(塩)からなる群より選ばれる少なくとも1種の陰イオン界面活性剤とからなる複合界面活性剤(S1)、並びに/又はα,β−不飽和カルボン酸(塩)、α,β−不飽和カルボン酸モノエステル(塩)及びスチレンからなる群より選ばれる少なくとも2種の単量体を必須構成単量体としてなる共重合体(塩)からなる界面活性剤(S2)と;
    (3)一般式(1)で示されるエステル(E)と;
    を含有してなることを特徴とする塗工紙用バインダー。
    Figure 2007070767
    式中、Rは炭素数11〜21のアルキル基又はアルケニル基、R’は炭素数11〜22のアルキル基又はアルケニル基を示す。
  2. 顔料及び請求項1に記載の塗工紙用バインダーを含有してなる塗工紙用塗料。
  3. 請求項2に記載の塗工紙用塗料を塗工してなる塗工紙。
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