JP2007070598A - 多官能フェニレンエーテルオリゴマー体、エポキシ樹脂、及び樹脂組成物 - Google Patents

多官能フェニレンエーテルオリゴマー体、エポキシ樹脂、及び樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】
低誘電特性と耐熱性に優れ、さらに反応性の向上した多官能エポキシ樹脂の提供を主目的に、その原料となる多官能フェニレンエーテルオリゴマー体や、該エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物およびその硬化物を提供する。
【解決手段】
分子内に3個以上9個未満のフェノール性水酸基を有し、その内の少なくとも1個のフェノール性水酸基の2,6位にアルキル基を有する多価フェノール化合物と一価のフェノール化合物を反応させて得られる、分子内に3個以上9個未満のフェノール性水酸基を有する多官能フェニレンエーテルオリゴマー体のフェノール性水酸基をグリシジル化した多官能エポキシ樹脂。
【選択図】
なし

Description

本発明は、新規な多官能フェニレンエーテルオリゴマー体、並びにそれを原料とする誘電特性と耐熱性に優れるエポキシ樹脂、それを含む樹脂組成物、硬化物に関するものである。
エポキシ樹脂は、耐熱性、電気特性、力学特性、接着性等に優れているため、積層板、接着剤、塗料、成形材料、注型材料などの幅広い分野に使用されている。電子材料分野においては近年、通信やコンピューター等の進歩に伴い高周波化が進んでおり、信号伝達速度の向上を目的として、低誘電特性化が要求されている。この要求に対応する方法として、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂を用いる方法(例えば特許文献1参照)、ビフェニルフェノールアラルキル型エポキシ樹脂を用いる方法(例えば特許文献2参照)などが知られている。これに対して、本発明者らは低比誘電率、低誘電正接の特性を有するポリフェニレンエーテル樹脂に着目し、ポリフェニレンエーテル骨格を導入したエポキシ樹脂を用いる方法(例えば特許文献3参照)を開発した。しかしながら、ポリフェニレンエーテル骨格を導入したエポキシ樹脂は、ポリフェニレンエーテル樹脂の有する高耐熱、低比誘電率、低誘電正接の特性をエポキシ樹脂に付与することは可能であるが、硬化に時間がかかるという欠点を有しており改善が必要であった。
特開平11-060688号公報 特開2002-179761号公報 特開2003-292570号公報
本発明の目的は、従来技術における上記したような課題を解決し、ますます厳しくなる要求性能の中で誘電特性と耐熱性に優れ、さらに反応性の向上した多官能エポキシ樹脂の提供を主目的に、その原料となる多官能フェニレンエーテルオリゴマー体や、該エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物およびその硬化物を提供することにある。
本発明者等は、誘電特性、耐熱性に優れ、反応性の高い熱硬化性樹脂組成物を目指し、エポキシ樹脂について鋭意検討した結果、特定の構造を有する多官能フェノール化合物を原料として用いることで、低比誘電率、低誘電正接を維持しつつ、反応性と耐熱性を向上することができる多官能エポキシ樹脂が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、分子内に3個以上9個未満のフェノール性水酸基を有し、その内の少なくとも1個のフェノール性水酸基の2,6位にアルキル基またはアルキレン基を有する多価フェノール(A)と一般式(1)で表す一価のフェノール化合物を反応させて得られる、分子内に3個以上9個未満のフェノール性水酸基を有する多官能フェニレンエーテルオリゴマー体であり、
Figure 2007070598
(式中、R1,R2は同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基を示す。R3,R4は同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基を示す。)
更に本発明は、請求項2に係わる数平均分子量が700〜3,000である多官能フェニレンエーテルオリゴマー体であり、請求項3に係わる一般式(1)で表される一価のフェノール化合物が式(2)あるいは式(3)、あるいは式(2)と式(3)の混合物である多官能フェニレンエーテルオリゴマー体である。
Figure 2007070598
加えて本発明は、請求項4に係わるこれら多官能フェニレンエーテルオリゴマー体のフェノール性水酸基をグリシジル化した多官能エポキシ樹脂であり、請求項5に係わる前記多官能エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物であり、請求項6に係わる前記樹脂組成物を硬化してなる硬化物である。
本発明の多官能フェニレンエーテルオリゴマー体から得られる多官能エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物は、反応性に優れ、その硬化物において低比誘電率、低誘電正接、高耐熱性を有している。従って、電気・電子部品用の絶縁材料および積層板やCFRPを始めとする各種複合材料、接着剤、塗料の使用に有用である。
本発明の多官能フェニレンエーテルオリゴマー体は、多価フェノール化合物(A)と一般式(1)で表す一価のフェノール化合物を反応させて得られる、分子内に3個以上9個未満のフェノール性水酸基を有する多官能フェニレンエーテルオリゴマー体である。この多官能フェニレンエーテルオリゴマー体の製法は特に限定されるものではないが、例えば多価フェノール化合物(A)と、一般式(1)で表す一価のフェノール化合物の単独または混合物を、溶媒中で酸化重合することで得ることができる。
Figure 2007070598
(式中、R1,R2は同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基を示す。R3,R4は同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基を示す。)
本発明のフェニレンエーテルオリゴマー体の原料に使用する多価フェノール化合物(A)とは、分子内に3個以上9個未満のフェノール性水酸基を有し、その内の少なくとも1個のフェノール性水酸基の2,6位にアルキル基またはアルキレン基を有する化合物であり、例えば4,4’-[(3-ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4’-[(3-ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(2,3,6-トリメチルフェノール)、4,4’-[(4-ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4’-[(4-ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(2,3,6-トリメチルフェノール)、4,4’-[(2-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)メチレン]ビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4’-[(4-ヒドロキシ-3-エトキシフェニル)メチレン]ビス(2,3,6-トリメチルエチルフェノール)、4,4’-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4’-[(3,4-ジヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(2,3,6-トリメチルフェノール)、2,2’-[(4-ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(3,5,6-トリメチルフェノール)、4,4’-[4-(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキシリデン]ビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4’-[(2-ヒドロキシフェニル)メチレン]-ビス(2,3,6-トリメチルフェノール)、4,4’-[1-[4-[1-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-1-メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4’-[1-[4-[1-(4-ヒドロキシ-3-フルオロフェニル)-1-メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビス(2,6-ジメチルフェノール)、2,6-ビス[(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)エチル]-4-メチルフェノール、2,6-ビス[(4-ヒドロキシ-2,3,6-トリメチルフェニル)メチル]-4-メチルフェノール、2,6-ビス[(4-ヒドロキシ-3,5,6-トリメチルフェニル)メチル]-4-エチルフェノール、2,4-ビス[(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)メチル]-6-メチルフェノール、2,6-ビス[(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)メチル]-4-メチルフェノール、2,4-ビス[(4-ヒドロキシ-3-シクロヘキシルフェニル)メチル]-6-メチルフェノール、2,4-ビス[(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)メチル]-6-シクロヘキシルフェノール、2,4-ビス[(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)メチル]-6-シクロヘキシルフェノール、2,4-ビス[(4-ヒドロキシ-2,3,6-トリメチルフェニル)メチル]-6-シクロヘキシルフェノール、3,6-ビス[(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチル]-1,2-ベンゼンジオール、4,6-ビス[(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチル]-1,3-ベンゼンジオール、2,4,6-トリス[(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチル]-1,3-ベンゼンジオール、2,4,6-トリス[(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチル]-1,3-ベンゼンジオール、2,2’-メチレンビス[6-[(4/2-ヒドロキシ-2,5/3,6-ジメチルフェニル)メチル]-4-メチルフェノール]、2,2’-メチレンビス[6-[(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチル]-4-メチルフェノール]、2,2’-メチレンビス[6-[(4/2-ヒドロキシ-2,3,5/3,4,6-トリメチルフェニル)メチル]-4-メチルフェノール]、2,2’-メチレンビス[6-[(4-ヒドロキシ-2,3,5-トリメチルフェニル)メチル]-4-メチルフェノール]、4,4’-メチレンビス[2-[(2,4-ジヒドロキシフェニル)メチル]-6-メチルフェノール]、4,4’-メチレンビス[2-[(2,4-ジヒドロキシフェニル)メチル]-3,6-ジメチルフェノール]、4,4’-メチレンビス[2-[(2,4-ジヒドロキシ-3-メチルフェニル)メチル]-3,6-ジメチルフェノール]、4,4’-メチレンビス[2-[(2,3,4-トリヒドロキシフェニル)メチル]-3,6-ジメチルフェノール]、6,6’-メチレンビス[4-[(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチル]-1,2,3-ベンゼントリオール]、4,4’-シクロヘキシリデンビス[2-シクロヘキシル-6-[(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)メチル]フェノール]、4,4’-シクロヘキシリデンビス[2-シクロヘキシル-6-[(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチル]フェノール]、4,4’-シクロヘキシリデンビス[2-シクロヘキシル-6-[(4-ヒドロキシ-2-メチル-5-シクロヘキシルフェニル)メチル]フェノール]、4,4’-シクロヘキシリデンビス[2-シクロヘキシル-6-[(2,3,4-トリヒドロキシフェニル)メチル]フェノール]、4,4’,4”,4”’-(1,2-エタンジイリデン)テトラキス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4’,4”,4”’-(1,4-フェニレンジメチリデン)テトラキス(2,6-ジメチルフェノール)、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。フェノール性水酸基の数は3個以上であれば特に制限はないが、数が多くなると硬化物の低誘電特性を損なうことがあるため、好ましくは3〜6個、さらに好ましくは3〜4個であり、また、2,6位のアルキル基またはアルキレン基としてはメチル基が好ましい。最も好ましい多価フェノール化合物(A)は、4,4’-[(4-ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4’-[(3-ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4’-[(4-ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(2,3,6-トリメチルフェノール)、4,4’-[(3-ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(2,3,6-トリメチルフェノール)、4,4’,4”,4”’-(1,4-フェニレンジメチリデン)テトラキス(2,6-ジメチルフェノール)である。
本発明のフェニレンエーテルオリゴマー体の原料に使用する1価のフェノール化合物とは、一般式(1)で表す一価のフェノール化合物であり、一般式(1)において、R1、R2は同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基であり、R3、R4は同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基であるフェノール化合物である。1価のフェノール化合物としては、特に2,6位に置換基を有するもの、2,3,6位に置換基を有するもの、または2,6位に置換基を有するものと2,3,6位に置換基を有するものを併用することが好ましく、さらに好ましいものとしては、2,6-ジメチルフェノール、2,3,6-トリメチルフェノール、または2,6-ジメチルフェノールと2,3,6-トリメチルフェノールの混合物が挙げられる。
本発明のフェニレンエーテルオリゴマー体の製法において、好適な態様である多価フェノール化合物(A)と一般式(1)で表す一価のフェノール化合物の酸化重合の方法については、直接酸素ガス、あるいは空気を使用する方法があり、電極酸化の方法もあるが、いずれの方法でも良く、特に限定されない。安全性および設備投資が安価であることから空気酸化が好ましい。
酸素ガス、あるいは空気を用いて酸化重合をする際の触媒としては、例えば、CuCl、CuBr、Cu2SO4、CuCl2、CuBr2、CuSO4、CuI等の銅塩類を一種または二種以上混合して使用することが可能であり、上記触媒に加えて、例えば、モノ及びジメチルアミン、モノ及びジエチルアミン、モノ及びジプロピルアミン、モノ-及びジ-n-ブチルアミン、モノ-及びジ-sec-ジプロピルアミン、モノ及びジベンジルアミン、モノ及びジシクロヘキシルアミン、モノ及びジエタノールアミン、エチルメチルアミン、メチルプロピルアミン、ブチルジメチルアミン、アリルエチルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、モルホリン、メチル-n-ブチルアミン、エチルイソプロピルアミン、ベンジルメチルアミン、オクチルベンジルアミン、オクチルクロロベンジルアミン、メチル(フェニルエチル)アミン、ベンジルエチルアミン、N-n-ブチルジメチルアミン、N,N'-ジ-tert-ブチルエチレンジアミン、ジ(クロロフェニルエチル)アミン、1-メチルアミノ-4-ペンテン、ピリジン、メチルピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、ピペリジン等のアミン類を一種または二種以上混合して使用することも可能である。銅塩類及びアミン類であれば、特にこれらに限定されるものではない。
酸化重合をする際の反応溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶剤等に加えて、アルコール系溶剤あるいはケトン系溶剤などと併用することができる。アルコール系溶剤としては、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノール、メチルプロピレンジグリコール、ジエチレングリコールエチルエーテル、ブチルプロピレングリコール、プロピルプロピレングリコール等が挙げられ、ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、その他にはテトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
酸化重合をする際の反応温度については、特には限定されないが、25〜50℃が好ましい。酸化重合が発熱反応のため、50℃以上では温度制御が困難で分子量制御が困難となる。25℃以下では反応速度が極端に遅くなるために、効率的な製造ができなくなる。多官能フェニレンエーテルオリゴマー体の具体的な製法は特に限定されるものではないが、例えば特開2004-307554号公報、特開2005-023201号公報に示される製法に準じて得ることができる。
本発明の多官能フェニレンエーテルオリゴマー体の数平均分子量は700〜3,000の範囲であることが好ましい。数平均分子量が3,000を超えると、グリシジル化する際に、反応混合物の溶融粘度が増大するため反応性が低下し、数平均分子量が700未満であると得られる多官能エポキシ樹脂の低誘電特性や耐熱性が低下する。
本発明の多官能エポキシ樹脂は、上記多官能フェニレンエーテルオリゴマー体のフェノール性水酸基をグリシジル化することで得られる。本発明の多官能エポキシ樹脂は、エポキシ当量が250〜1000g/eqの範囲であることが好ましい。多官能エポキシ樹脂の製法は特に限定されないが、例えば多官能フェニレンエーテルオリゴマー体をエピクロロヒドリン等のハロゲン化グリシジルと、塩基の存在下で、脱ハロゲン化水素反応させて合成することができる。多官能フェニレンエーテルオリゴマー体は反応液から分離した粉末または反応液に溶解した形のどちらでも用いることができる。塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウムなどが代表的なものであるが、これらに限定されるものではない。反応温度は、-10℃と110℃の間で行うことが好ましい。反応温度が-10℃未満であるとグリシジル化反応が遅く、110℃以上であるとエピクロロヒドリン等のハロゲン化グリシジルと塩基が反応するなどの副反応が進行する恐れがある。
本発明の樹脂組成物は、本発明の多官能エポキシ樹脂を含有するものであり、その好ましい実施態様においてはエポキシ樹脂の硬化剤を含有する。硬化剤としては種々のものが使用でき、特に限定されるのもではないが、例えば、アミン系化合物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノ−ル系化合物などが挙げられる。更に具体的に例示すると、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンより合成されるポリアミド樹脂、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂、アミノトリアジン変性フェノール樹脂等を始めとする多価フェノール化合物、及びこれらの変性物、イミダゾ−ル類、BF3−アミン錯体、グアニジン誘導体などが挙げられる。またこれらの硬化剤は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。
本発明の樹脂組成物は、エポキシ樹脂の硬化促進剤を併用しても差し支えない。用いうる硬化促進剤としては、例えば、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール等のイミダゾール類、2-(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエチレンジアミン、トリエタノールアミン、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の有機ホスフィン類、オクチル酸スズなどの金属化合物、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2-エチル-4-メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N-メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩などが挙げられる。
本発明の多官能エポキシ樹脂は溶融粘度が低く流動性が良好で、他樹脂との相溶性に優れており、目的、用途に応じて種々の樹脂と組み合わせて使用することができる。具体的に例示すると、他の各種エポキシ樹脂類;変性されたエポキシ樹脂類;オキセタン樹脂類;(メタ)アクリル酸エステル類;ジアリルベンゼン、ジアリルテレフタレートなどのポリアリル化合物類;N-ビニル-2-ピロリドン、ジビニルベンゼンなどのビニル化合物類;不飽和ポリエステルなどの重合性二重結合含有モノマー類;多官能性マレイミド類;ポリイミド類;ポリブタジエン等のゴム類;ポリエチレン、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂類;ABS樹脂、ポリカーボネート等のエンプラ類、シアネートエステル樹脂等が挙げられるが、これらに限定されない。
また、本発明の樹脂組成物には、公知の無機或いは有機の充填剤、染料、顔料、増粘剤、滑剤、消泡剤、カップリング剤、光増感剤、紫外線吸収剤、難燃剤などの各種添加剤を所望により添加することができる。
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて上記各成分を所定の割合で均一に混合し、必要に応じて100℃〜200℃の温度で予備硬化し、さらに150℃〜200℃の温度で1〜15時間後硬化することにより十分な硬化反応が進行し、本発明の硬化物が得られる。また、樹脂組成物を溶剤等に均一に分散または溶解させ、溶媒を除去した後に硬化させることもできる。
こうして得られる本発明の硬化物は、耐熱性、低比誘電率、低誘電正接を有する。従って、本発明の樹脂組成物は、耐熱性、低比誘電率、低誘電正接の要求される広範な分野で用いることが出来る。具体的には、絶縁材料、積層板、封止材料等あらゆる電気・電子部品用材料として有用である。
以下に、実施例および比較例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例および比較例を通じて「部」は重量部をあらわす。また測定は以下の方法に従って行った。
(1)分子量
数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により求めた。試料のGPC曲線と分子量校正曲線よりデータ処理を行った。分子量校正曲線は、標準ポリスチレンの分子量と溶出時間の関係を次の式に近似して分子量校正曲線を得た。
LogM = AX+ AX + AX + A + A/X
(ここで、M:分子量、X:溶出時間−19(分)、A:係数。)
(2)水酸基当量
固体サンプル(Sg)に無水酢酸:ピリジンの体積比が1:9の溶液を加え、95℃で1時間加熱して水酸基をアセチル化する。冷却後にトルエン:純水:メチルエチルケトンの体積比が1:2:2の溶液で希釈する。指示薬としてフェノールフタレインを加え、過剰の酢酸を0.25N水酸化ナトリウム水溶液で適定を行う(AmL)。固体サンプルなしの空試験を行う(BmL)。次式から固体の水酸基当量を算出する。
水酸基当量 = S × 1000 / (B - A) / 0.25 / f
(ここで、f:0.25N水酸化ナトリウム水溶液の力価)
(3)エポキシ当量
1mLのクレゾールレッド指示薬を100mL無水エタノールに溶解させ、0.1N 水酸化ナトリウム水溶液で中性にした溶液を調整する(調製液)。固体サンプル(Sg)に0.2N塩酸ジオキサン溶液を加え、室温で15分間放置する。これに調製液を加えて、過剰の塩酸を0.1N水酸化ナトリウム水溶液で適定を行う(AmL)。固体サンプルなしの空試験を行う(BmL)。次式から固体のエポキシ当量を算出する。
エポキシ当量 = S × 1000 / (B - A) / 0.1 / f
(ここで、f:0.1N水酸化ナトリウム水溶液の力価)
(4)破断強度
オートグラフを用いてかご型曲げ試験冶具を使用して測定を行った。サンプルサイズは10mm×40mm×約1mmで、測定条件は三点曲げ試験、スパン20mm、ストローク1mm/minで測定した。
(5)ゲルタイム
ゲル化試験機を用いて160℃の条件でゲル化するまでの時間を測定した。測定サンプルはエポキシ樹脂と硬化剤をメチルエチルケトンに溶解し、樹脂含有量50wt%のワニスで行った。
(6)ガラス転移温度
動的粘弾性測定を行い、損失弾性率(E”)のピークトップより求めた。サンプルサイズは10mm×55mm×約1mmで測定条件は両もちばり曲げ、チャック間20mm、周波数10Hz、振幅10μm、5℃/min昇温で測定した。
(7)比誘電率、誘電正接
空洞共振器摂動法により求めた。
(実施例1)多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(イ)の合成
撹拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた12Lの縦長反応器にCuBr2 1.54g(6.88mmol)、ジ-tert-ブチルエチレンジアミン0.506g(2.94mmol)、ブチルジメチルアミン 15.4g(152mmol)、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド 0.7g(1.73mmol)とトルエン2600gを仕込み、反応温度41℃にて撹拌を行い、あらかじめ1730gのメタノールに溶解させた4,4’-[(4-ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(2,6-ジメチルフェノール)120g(0.344mol)、2,6-ジメチルフェノール210g(1.72 mol)、CuBr2 1.26g(5.65mmol)、ジ-tert-ブチルエチレンジアミン0.414g(2.40mmol)、ブチルジメチルアミン 12.6g(125mmol)の混合溶液(3価のフェノールと1価のフェノールのモル比率1:5)を50℃に加熱して、2.1 L/minの空気と3.2 L/minの窒素の混合気体(酸素濃度8.0%)のバブリングを行いながら230分かけて1020rpmで攪拌しながら滴下した。滴下終了後、気体のバブリングを停止して、これに1350gの純水にエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム17.0g(37.5mmol)を溶かした水溶液を加え、600rpmで30分間攪拌して反応を停止した。その後、純水で1回洗浄を行った。得られた溶液をエバポレーターで濃縮して、固形分52wt%のトルエン溶液 650gを得た。得られた溶液をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定した結果、数平均分子量(Mn)は1098、重量平均分子量(Mw)は1751であった。NMRおよびFDMSの分析によって多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(イ)の生成を確認した。また、固体の水酸基当量は308g/eqであった。
(実施例2)多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ロ)の合成
撹拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた12Lの縦長反応器にCuBr2 1.54g(6.88mmol)、ジ-tert-ブチルエチレンジアミン0.506g(2.94mmol)、ブチルジメチルアミン 15.4g(152mmol)、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド 0.7g(1.73mmol)とトルエン2600gを仕込み、反応温度41℃にて撹拌を行い、あらかじめ1730gのメタノールに溶解させた4,4’-[(3-ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(2,6-ジメチルフェノール)120g(0.344mol)、2,6-ジメチルフェノール210g(1.72 mol)、CuBr2 1.26g(5.65mmol)、ジ-tert-ブチルエチレンジアミン0.414g(2.40mmol)、ブチルジメチルアミン 12.6g(125mmol)の混合溶液(3価のフェノールと1価のフェノールのモル比率1:5)を50℃に加熱して、2.1 L/minの空気と3.2 L/minの窒素の混合気体(酸素濃度8.0%)のバブリングを行いながら220分かけて1020rpmで攪拌しながら滴下した。滴下終了後、気体のバブリングを停止して、これに1350gの純水にエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム17.0g(37.5mmol)を溶かした水溶液を加え、600rpmで30分間攪拌して反応を停止した。その後、純水で1回洗浄を行った。得られた溶液をエバポレーターで濃縮して、固形分60wt%のトルエン溶液 520gを得た。得られた溶液をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定した結果、数平均分子量(Mn)は1054、重量平均分子量(Mw)は1649であった。NMRおよびFDMSの分析によって多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ロ)の生成を確認した。また、固体の水酸基当量は323g/eqであった。
(実施例3)多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ハ)の合成
撹拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた12Lの縦長反応器にCuBr2 1.42g(6.37mmol)、ジ-tert-ブチルエチレンジアミン0.462g(2.68mmol)、ブチルジメチルアミン 14.2g(141mmol)、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド 0.7g(1.73mmol)とトルエン2600gを仕込み、反応温度41℃にて撹拌を行い、あらかじめ1650gのメタノールに溶解させた4,4’-[(4-ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(2,3,6-トリメチルフェノール)120g(0.319mol)、2,6-ジメチルフェノール194g(1.59 mol)、CuBr2 1.16g(5.23mmol)、ジ-tert-ブチルエチレンジアミン0.378g(2.19mmol)、ブチルジメチルアミン 11.6g(115mmol)の混合溶液(3価のフェノールと1価のフェノールのモル比率1:5)を50℃に加熱して、2.1 L/minの空気と3.2 L/minの窒素の混合気体(酸素濃度8.0%)のバブリングを行いながら230分かけて1020rpmで攪拌しながら滴下した。滴下終了後、気体のバブリングを停止して、これに1330gの純水にエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム15.7g(34.7mmol)を溶かした水溶液を加え、600rpmで30分間攪拌して反応を停止した。その後、純水で1回洗浄を行った。得られた溶液をエバポレーターで濃縮して、固形分62wt%のトルエン溶液 500gを得た。得られた溶液をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定した結果、数平均分子量(Mn)は1143、重量平均分子量(Mw)は1621であった。NMRおよびFDMSの分析によって多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ハ)の生成を確認した。また、固体の水酸基当量は336g/eqであった。
(実施例4)多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ニ)の合成
撹拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた12Lの縦長反応器にCuBr2 1.42g(6.37mmol)、ジ-tert-ブチルエチレンジアミン0.462g(2.68mmol)、ブチルジメチルアミン 14.2g(141mmol)、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド 0.7g(1.73mmol)とトルエン2600gを仕込み、反応温度41℃にて撹拌を行い、あらかじめ1650gのメタノールに溶解させた4,4’-[(3-ヒドロキシフェニル)メチレン]ビス(2,3,6-トリメチルフェノール)120g(0.319mol)、2,6-ジメチルフェノール194g(1.59 mol)、CuBr2 1.16g(5.23mmol)、ジ-tert-ブチルエチレンジアミン0.378g(2.19mmol)、ブチルジメチルアミン 11.6g(115mmol)の混合溶液(3価のフェノールと1価のフェノールのモル比率1:5)を50℃に加熱して、2.1 L/minの空気と3.2 L/minの窒素の混合気体(酸素濃度8.0%)のバブリングを行いながら240分かけて1020rpmで攪拌しながら滴下した。滴下終了後、気体のバブリングを停止して、これに1330gの純水にエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム15.7g(34.7mmol)を溶かした水溶液を加え、600rpmで30分間攪拌して反応を停止した。その後、純水で1回洗浄を行った。得られた溶液をエバポレーターで濃縮して、固形分62wt%のトルエン溶液 500gを得た。得られた溶液をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定した結果、数平均分子量(Mn)は1065、重量平均分子量(Mw)は1517であった。NMRおよびFDMSの分析によって多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ニ)の生成を確認した。また、固体の水酸基当量は325g/eqであった。
(実施例5)多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ホ)の合成
撹拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた12Lの縦長反応器にCuBr2 2.26g(10.1mmol)、ジ-tert-ブチルエチレンジアミン0.737g(4.28mmol)、ブチルジメチルアミン 22.7g(224mmol)、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド 0.7g(1.73mmol)、トルエン1441gとメタノール1241gを仕込み、反応温度41℃にて撹拌を行い、あらかじめ1244gのトルエンと1071gのメタノールに溶解させた4,4’,4”,4”’-(1,4-フェニレンジメチリデン)テトラキス(2,6-ジメチルフェノール)149g(0.253mol)、2,6-ジメチルフェノール309g(2.53 mol)、CuBr2 1.85g(8.28mmol)、ジ-tert-ブチルエチレンジアミン0.603g(3.50mmol)、ブチルジメチルアミン 18.5g(183mmol)の混合溶液(4価のフェノールと1価のフェノールのモル比率1:10)を50℃に加熱して、2.1 L/minの空気と3.2 L/minの窒素の混合気体(酸素濃度8.0%)のバブリングを行いながら220分かけて1020rpmで攪拌しながら滴下した。滴下終了後、気体のバブリングを停止して、これに1561gの純水にエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム25.0g(55.2mmol)を溶かした水溶液を加え、600rpmで30分間攪拌して反応を停止した。その後、純水で1回洗浄を行った。得られた溶液をエバポレイタ−で濃縮して、固形分60wt%のトルエン溶液 767gを得た。得られた溶液をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定した結果、数平均分子量(Mn)は2127、重量平均分子量(Mw)は3092であった。NMRおよびFDMSの分析によって多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ホ)の生成を確認した。また、固体の水酸基当量は561g/eqであった。
(比較合成例1)2官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ヘ)の合成
撹拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板のついた12Lの縦長反応器にCuBr2 2.14g(9.58mmol)、ジ-tert-ブチルエチレンジアミン0.699g(4.05mmol)、ブチルジメチルアミン 21.4g(211mmol)、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド 0.7g(1.73mmol)とトルエン2600gを仕込み、反応温度41℃にて撹拌を行い、あらかじめ2250gのメタノールに溶解させた2,2’, 3,3’, 5,5’ヘキサメチル-4,4‘-ビフェノール130g(0.480mol)、2,6-ジメチルフェノール291g(2.39 mol)、CuBr2 1.75g(7.85mmol)、ジ-tert-ブチルエチレンジアミン0.572g(3.32mmol)、ブチルジメチルアミン 17.5g(173mmol)の混合溶液(2価のフェノールと1価のフェノールのモル比率1:5)を50℃に加熱して、2.1 L/minの空気と3.2 L/minの窒素の混合気体(酸素濃度8.0%)のバブリングを行いながら230分かけて1020rpmで攪拌しながら滴下した。滴下終了後、気体のバブリングを停止して、これに1500gの純水にエチレンジアミン四酢酸四ナトリウム23.7g(52.3mmol)を溶かした水溶液を加え、600rpmで30分間攪拌して反応を停止した。その後、純水で1回洗浄を行った。得られた溶液をエバポレイタ−で濃縮して、固形分65wt%のトルエン溶液 630gを得た。得られた溶液をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定した結果、数平均分子量(Mn)は1115、重量平均分子量(Mw)は1717であった。NMRおよびFDMSの分析によって2官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ヘ)の生成を確認した。また、固体の水酸基当量は491g/eqであった。
(実施例6) 多官能エポキシ樹脂(ト)の合成
磁気攪拌子、ジムロート冷却管、温度計をセットした2Lの丸型反応器に実施例1で得た多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(イ)のトルエン溶液160g(水酸基0.258mol)とエピクロルヒドリン639g(6.91mol)を加え、系内を窒素置換後、反応温度85℃にて攪拌を行った。滴下ロートに20wt%のナトリウムエトキシドのエタノール溶液 105g(0.310mol)を量り取り、反応器に60分かけて攪拌しながら滴下した。滴下終了後、85℃で240分攪拌して反応させ、反応終了後60℃に下がるまで放置し、反応溶液に50℃の純水250gを加えて分液操作を水相のpHが7になるまで繰り返し(4回)、有機相をエバポレーターで、195gになるまで濃縮した。得られた濃縮溶液に対して40gのメタノールを加えて希釈し、1000gのメタノールと1000gの純水の混合溶媒に対して攪拌しながら滴下して再沈固形化を行い、得られた固体をヌッチェを用いてろ過をした。固体を100gのメタノールと100gの純水の混合溶媒で5分間攪拌して洗浄し、同様の条件でろ過した。二回洗浄後、固体を真空乾燥機を用いて乾燥して多官能エポキシ樹脂(ト)65gを得た。得られた多官能エポキシ樹脂(ト)をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定した結果、数平均分子量(Mn)は1061、重量平均分子量(Mw)は1617であった。IRの分析によりフェノール性水酸基の吸収ピーク(3600cm-1)の消滅と、さらにNMRの分析によりグリシジルエーテル由来のピークの発現から官能基変換を確認した。また、エポキシ当量は425g/eqであった。
(実施例7) 多官能エポキシ樹脂(チ)の合成
磁気攪拌子、ジムロート冷却管、温度計をセットした2Lの丸型反応器に実施例2で得た多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ロ)のトルエン溶液133.3g(水酸基0.248mol)、トルエン26.7gとエピクロルヒドリン615g(6.65mol)を加え、系内を窒素置換後、反応温度85℃にて攪拌を行った。滴下ロートに20wt%のナトリウムエトキシドのエタノール溶液101g(0.298mol)を量り取り、反応器に60分かけて攪拌しながら滴下した。滴下終了後、85℃で240分攪拌して反応させ、反応終了後60℃に下がるまで放置し、反応溶液に50℃の純水250gを加えて分液操作を水相のpHが7になるまで繰り返し(4回)、有機相をエバポレーターで、190gになるまで濃縮した。得られた濃縮溶液に対して40gのメタノールを加えて希釈し、1000gのメタノールと1000gの純水の混合溶媒に対して攪拌しながら滴下して再沈固形化を行い、得られた固体をヌッチェを用いてろ過をした。固体を100gのメタノールと100gの純水の混合溶媒で5分間攪拌して洗浄し、同様の条件でろ過した。二回洗浄後、固体を真空乾燥機を用いて乾燥して多官能エポキシ樹脂(チ)57gを得た。得られた多官能エポキシ樹脂(チ)をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定した結果、数平均分子量(Mn)は1003、重量平均分子量(Mw)は1598であった。IRの分析によりフェノール性水酸基の吸収ピーク(3600cm-1)の消滅と、さらにNMRの分析によりグリシジルエーテル由来のピークの発現から官能基変換を確認した。また、エポキシ当量は418g/eqであった。
(実施例8)多官能エポキシ樹脂(リ)の合成
磁気攪拌子、ジムロート冷却管、温度計をセットした2Lの丸型反応器に実施例3で得た多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ハ)のトルエン溶液129.0g(水酸基0.239mol)、トルエン31.0gとエピクロルヒドリン592g(6.40mol)を加え、系内を窒素置換後、反応温度85℃にて攪拌を行った。滴下ロートに20wt%のナトリウムエトキシドのエタノール溶液97.6g(0.287mol)を量り取り、反応器に60分かけて攪拌しながら滴下した。滴下終了後、85℃で240分攪拌して反応させ、反応終了後60℃に下がるまで放置し、反応溶液に50℃の純水250gを加えて分液操作を水相のpHが7になるまで繰り返し(4回)、有機相をエバポレーターで、190gになるまで濃縮した。得られた濃縮溶液に対して40gのメタノールを加えて希釈し、1000gのメタノールと1000gの純水の混合溶媒に対して攪拌しながら滴下して再沈固形化を行い、得られた固体をヌッチェを用いてろ過をした。固体を100gのメタノールと100gの純水の混合溶媒で5分間攪拌して洗浄し、同様の条件でろ過した。二回洗浄後、固体を真空乾燥機を用いて乾燥して多官能エポキシ樹脂(リ)66gを得た。得られた多官能エポキシ樹脂(リ)をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定した結果、数平均分子量(Mn)は1096、重量平均分子量(Mw)は1573であった。IRの分析によりフェノール性水酸基の吸収ピーク(3600cm-1)の消滅と、さらにNMRの分析によりグリシジルエーテル由来のピークの発現から官能基変換を確認した。また、エポキシ当量は430g/eqであった。
(実施例9)多官能エポキシ樹脂(ヌ)の合成
磁気攪拌子、ジムロート冷却管、温度計をセットした2Lの丸型反応器に実施例4で得た多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ニ)トルエン溶液129.0g(水酸基0.239mol)、トルエン31.0gとエピクロルヒドリン608g(6.57mol)を加え、系内を窒素置換後、反応温度85℃にて攪拌を行った。滴下ロートに20wt%のナトリウムエトキシドのエタノール溶液100g(0.294mol)を量り取り、反応器に60分かけて攪拌しながら滴下した。滴下終了後、85℃で240分攪拌して反応させ、反応終了後60℃に下がるまで放置し、反応溶液に50℃の純水250gを加えて分液操作を水相のpHが7になるまで繰り返し(4回)、有機相をエバポレーターで、190gになるまで濃縮した。得られた濃縮溶液に対して40gのメタノールを加えて希釈し、1000gのメタノールと1000gの純水の混合溶媒に対して攪拌しながら滴下して再沈固形化を行い、得られた固体をヌッチェを用いてろ過をした。固体を100gのメタノールと100gの純水の混合溶媒で5分間攪拌して洗浄し、同様の条件でろ過した。二回洗浄後、固体を真空乾燥機を用いて乾燥して多官能エポキシ樹脂(ヌ)53gを得た。得られた多官能エポキシ樹脂(ヌ)をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定した結果、数平均分子量(Mn)は1068、重量平均分子量(Mw)は1540であった。IRの分析によりフェノール性水酸基の吸収ピーク(3600cm-1)の消滅と、さらにNMRの分析によりグリシジルエーテル由来のピークの発現から官能基変換を確認した。また、エポキシ当量は435g/eqであった。
(実施例10)多官能エポキシ樹脂(ル)の合成
磁気攪拌子、ジムロート冷却管、温度計をセットした2Lの丸型反応器に実施例5で得た多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ホ)トルエン溶液200.0g(水酸基0.242mol)とエピクロルヒドリン600g(6.48mol)を加え、系内を窒素置換後、反応温度85℃にて攪拌を行った。滴下ロートに20wt%のナトリウムエトキシドのエタノール溶液99g(0.290mol)を量り取り、反応器に60分かけて攪拌しながら滴下した。滴下終了後、85℃で240分攪拌して反応させ、反応終了後60℃に下がるまで放置し、反応溶液に50℃の純水250gを加えて分液操作を水相のpHが7になるまで繰り返し(4回)、有機相をエバポレーターで、220gになるまで濃縮した。得られた濃縮溶液に対して40gのメタノールを加えて希釈し、1000gのメタノールと1000gの純水の混合溶媒に対して攪拌しながら滴下して再沈固形化を行い、得られた固体をヌッチェを用いてろ過をした。固体を100gのメタノールと100gの純水の混合溶媒で5分間攪拌して洗浄し、同様の条件でろ過した。二回洗浄後、固体を真空乾燥機を用いて乾燥して多官能エポキシ樹脂(ル)103gを得た。得られた多官能エポキシ樹脂(ル)をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定した結果、数平均分子量(Mn)は2097、重量平均分子量(Mw)は2969であった。IRの分析によりフェノール性水酸基の吸収ピーク(3600cm-1)の消滅と、さらにNMRの分析によりグリシジルエーテル由来のピークの発現から官能基変換を確認した。また、エポキシ当量は505g/eqであった。
(比較合成例2)2官能エポキシ樹脂(ヲ)の合成
磁気攪拌子、ジムロート冷却管、温度計をセットした2Lの丸型反応器に合成例6で得た2官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ヘ)トルエン溶液(65%)123.1g(水酸基0.163mol)、トルエン26.9gとエピクロルヒドリン404g(4.37mol)を加え、系内を窒素置換後、反応温度85℃攪拌を行った。滴下ロートに20wt%のナトリウムエトキシドのエタノール溶液66.6g(0.196mol)を量り取り、反応器に60分かけて攪拌しながら滴下した。滴下終了後、85℃で240分攪拌して反応させ、反応終了後60℃に下がるまで放置し、反応溶液に50℃の純水250gを加えて分液操作を水相のpHが7になるまで繰り返し(5回)、有機相をエバポレーターで、180gになるまで濃縮した。得られた濃縮溶液に対して40gのメタノールを加えて希釈し、1000gのメタノールと1000gの純水の混合溶媒に対して攪拌しながら滴下して再沈固形化を行い、得られた固体をヌッチェを用いてろ過をした。固体を100gのメタノールと100gの純水の混合溶媒で5分間攪拌して洗浄し、同様の条件でろ過した。二回洗浄後、固体を真空乾燥機を用いて乾燥して2官能エポキシ樹脂(ヲ)85gを得た。得られた2官能エポキシ樹脂(ヲ)をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定した結果、数平均分子量(Mn)は1122、重量平均分子量(Mw)は2020であった。IRの分析によりフェノール性水酸基の吸収ピーク(3600cm-1)の消滅と、さらにNMRの分析によりグリシジルエーテル由来のピークの発現から官能基変換を確認した。また、エポキシ当量は575g/eqであった。
(実施例11〜15、比較例1)
実施例6〜10、比較合成例2で得られた多官能エポキシ樹脂(ト)、(チ)、(リ)、(ヌ)、(ル)と、2官能エポキシ樹脂(ヲ)と硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(TD2131 大日本インキ化学工業(株))、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン(試薬 東京化成工業(株))を表1の重量割合で配合して、メチルエチルケトンに溶解し、樹脂含有量50wt%のワニスを調製した。このワニスをカプトンフィルム(カプトン200H 東レ・デュポン(株)製)上にバーコーターを用いて塗布して、120℃の送風乾燥機にて3分間処理した後に掻き出して粉状にしたものを、30℃の真空乾燥機で20時間乾燥後、SUS製金型を用いて、真空プレス機で3℃/min昇温、2MPaの条件で180℃まで昇温後180℃で1時間のプレスを行い樹脂硬化物を作成した。また、同時に180℃で1時間のプレス後、さらに180℃で9時間アフターキュアした樹脂硬化物も作成した。
得られた樹脂硬化物の破断強度を測定して反応性の違いを確認した。
Figure 2007070598
表1より、本発明の多官能エポキシ樹脂は2官能エポキシ樹脂に比べて高い反応性を有する。
(実施例16〜20、比較例2)
実施例6〜10、比較合成例2で得られた多官能エポキシ樹脂(ト)、(チ)、(リ)、(ヌ)、(ル)と、2官能エポキシ樹脂(ヲ)と硬化剤として2-エチル-4-メチルイミダゾール(2E4MZ 四国化成工業(株))を用いて、表2の重量割合で配合し、ゲルタイムを測定して反応性の違いを確認した。
Figure 2007070598
表2より、本発明の多官能エポキシ樹脂は2官能エポキシ樹脂に比べて高い反応性を有する。
(実施例21〜25、比較例3〜5)
実施例6〜10、比較合成例2で得られた多官能エポキシ樹脂(ト)、(チ)、(リ)、(ヌ)、(ル)と、2官能エポキシ樹脂(ヲ)ならびにフェノールノボラック型エポキシ樹脂(N770 大日本インキ化学工業(株))、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂(HP7200H 大日本インキ化学工業(株))と硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(TD2131)、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン(試薬)を表3の重量割合で配合して、メチルエチルケトンに溶解し、樹脂含有量50wt%のワニスを調製した。このワニスをカプトンフィルム(カプトン200H)上にバーコーターを用いて塗布して、120℃の送風乾燥機にて3分間処理した後に掻き出して粉状にしたものを、30℃の真空乾燥機で20時間乾燥後、SUS製金型を用いて、真空プレス機で3℃/min昇温、2MPaの条件で180℃まで昇温後180℃で1時間のプレスを行い、さらに180℃で9時間アフターキュアした後にガラス転移温度と誘電特性を測定して比誘電率、誘電正接、耐熱性の違いを確認した。
Figure 2007070598
表3より、本発明の多官能エポキシ樹脂は硬化剤としてフェノールノボラック樹脂を用いると、2官能エポキシ樹脂に比べて高い耐熱性を有し、また他の多官能エポキシ樹脂に比べて低い比誘電率、誘電正接を有する。
(実施例26〜29、比較例6〜7)
実施例6〜9で得られた多官能エポキシ樹脂(ト)、(チ)、(リ)、(ヌ)ならびにフェノールノボラック型エポキシ樹脂(N770)、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂(HP7200H)と硬化剤としてフェニルフェノールアラルキル樹脂(XLC-LL 三井化学(株))、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン(試薬)を表4の重量割合で配合して、メチルエチルケトンに溶解し、樹脂含有量50wt%のワニスを調製した。このワニスをカプトンフィルム(カプトン200H)上にバーコーターを用いて塗布して、120℃の送風乾燥機にて3分間処理した後に掻き出して粉状にしたものを、30℃の真空乾燥機で20時間乾燥後、SUS製金型を用いて、真空プレス機で3℃/min昇温、2MPaの条件で180℃まで昇温後180℃で1時間のプレスを行い、さらに180℃で9時間アフターキュアした後にガラス転移温度と誘電特性を測定して比誘電率、誘電正接、耐熱性の違いを確認した。
Figure 2007070598
表4より、本発明の多官能エポキシ樹脂は硬化剤としてフェニルフェノールアラルキル樹脂を用いると、他の多官能エポキシ樹脂に比べて高い耐熱性と低い比誘電率、誘電正接を有する。
実施例1で得られた多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(イ)の1H-NMRスペクトル。 実施例2で得られた多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ロ)の1H-NMRスペクトル。 実施例3で得られた多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ハ)の1H-NMRスペクトル。 実施例4で得られた多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ニ)の1H-NMRスペクトル。 実施例5で得られた多官能フェニレンエーテルオリゴマー体(ホ)の1H-NMRスペクトル。 実施例6で得られた多官能エポキシ樹脂(ト)の1H-NMRスペクトル。 実施例7で得られた多官能エポキシ樹脂(チ)の1H-NMRスペクトル。 実施例8で得られた多官能エポキシ樹脂(リ)の1H-NMRスペクトル。 実施例9で得られた多官能エポキシ樹脂(ヌ)の1H-NMRスペクトル。 実施例10で得られた多官能エポキシ樹脂(ル)の1H-NMRスペクトル。図において縦軸は吸収の強さを、横軸はppmをそれぞれ表す。

Claims (6)

  1. 分子内に3個以上9個未満のフェノール性水酸基を有し、その内の少なくとも1個のフェノール性水酸基の2,6位にアルキル基またはアルキレン基を有する多価フェノール(A)と一般式(1)で表す一価のフェノール化合物を反応させて得られる、3個以上9個未満のフェノール性水酸基を有する多官能フェニレンエーテルオリゴマー体。
    Figure 2007070598
    (式中、R1,R2は同一または異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基を示す。R3,R4は同一または異なってもよく、ハロゲン原子または炭素数6以下のアルキル基またはフェニル基を示す。)
  2. 数平均分子量が700〜3,000である請求項1記載の多官能フェニレンエーテルオリゴマー体。
  3. 一般式(1)で表される一価のフェノール化合物が、式(2)あるいは式(3)、あるいは式(2)と式(3)の混合物である請求項1または請求項2記載の多官能フェニレンエーテルオリゴマー体
    Figure 2007070598
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の多官能フェニレンエーテルオリゴマー体のフェノール性水酸基をグリシジル化した多官能エポキシ樹脂。
  5. 請求項4記載の多官能エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物。
  6. 請求項5記載の樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
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