JPH05132553A - ポリヒドロキシフエニレンエーテル樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリヒドロキシフエニレンエーテル樹脂の製造方法

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JPH05132553A
JPH05132553A JP32504591A JP32504591A JPH05132553A JP H05132553 A JPH05132553 A JP H05132553A JP 32504591 A JP32504591 A JP 32504591A JP 32504591 A JP32504591 A JP 32504591A JP H05132553 A JPH05132553 A JP H05132553A
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JP
Japan
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group
carbon atoms
parts
phenol
halogen
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JP32504591A
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English (en)
Inventor
Toru Tsukahara
徹 塚原
Hiromi Nishimura
寛美 西村
Mitsutoshi Aritomi
充利 有富
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水酸基を有するフェノール置換体を酸化重合
させるか、他のフェノール置換体と酸化重合させて得ら
れる新規なポリヒドロキシアルキルフェニレンエーテル
樹脂を提供することを目的とする。 【構成】 2−(3−ヒドロキシプロピル)−6−メチ
ルフェノール136部、2,6−キシレノール886部
及びNaOH20部を、キシレンとメタノール混合溶媒
に溶解し、これにジエタノールアミン、ジブチルアミン
及びメタノールに溶解したMnCl2 ・4H2 Oを加
え、40℃でO2ガスを0.8リットル/分の割合で固
体が析出するまで反応させた。ついで30℃でO2
0.8リットル/分、N2 を8リットル/分の割合でポ
リマーの析出が止まるまで導入し、目的とするポリヒド
ロキシフェニレンエーテル樹脂を得た。この目的物はポ
リマーアロイの相溶化剤として用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反応性官能基である水
酸基を分子中に任意の個数有する新規ポリヒドロキシフ
ェニレンエーテル樹脂の製造方法に関する。
【0002】詳しくは、水酸基を有するフェノール置換
体を、酸化重合ないしは他のフェノール置換体と酸化共
重合させて得られる新規な水酸基を有する官能性ポリフ
ェニレンエーテル(以下水酸基含有PPEと略す)であ
り、このものより得られる成形体は、水酸基を有するた
め塗装性、メッキ性、接着性、印刷性、ガスバリアー性
が優れているので、印刷用フィルム、メッキが施される
自動車ホイール素材として優れている。さらに、ポリフ
ェニレンエーテルと無水マレイン酸変性ポリオレフィン
ポリマーアロイの相溶化剤としても有用な水酸基を分子
中に任意の個数有する新規ポリヒドロキシフェニレンエ
ーテル樹脂の製造方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術及びその課題】近年、樹脂材料に対する要
求は多様化、高度化の一途をたどっている。そのため、
それ自身で反応性を持った官能基を有する樹脂の開発が
強く求められている。例えば、非相溶性のポリマーのブ
レンドにおいて、ミクロ分散形態を示し、かつ強靱な界
面強度を得るために、ブレンドする双方のそれぞれに対
して親和性を有するセグメントを含有するブロック共重
合体や、グラフト共重合体を相溶化剤として用いること
が有効である。これらを合成する為の重要な方法の一つ
は、互いに反応し合う官能基を有するポリマー同士の結
合である。
【0004】ここでPPEの官能基化について述べる
と、末端のヒドロキシ基を反応点として、各種官能基へ
の誘導例がこれまでに示されている。例えば、特開昭6
3−199754号や、特表昭62−500456号に
示された末端無水カルボン酸変性物や、米国特許第47
46708号の末端アルコール性ヒドロキシ変性物や、
米国特許第4732937号の末端グリシジル変性物等
があるが、これらは反応点、官能基の数がポリマー1分
子当り高々1個で数の最適性について満足とは言えな
い。
【0005】官能基を導入する有効な方法の一つとし
て、官能基を有するモノマー化合物との共重合がある。
しかしながら、これまでPPEに関し公知となっている
共重合物は、その主鎖ベンゼン環の置換基がアルキル
基、アルケニル基、芳香族基、ハロゲン基、オキシアル
キル基の範疇にとどまっている。
【0006】よって、反応性の官能基が容易に導入で
き、またその数が制御されたPPEを提供することは、
重要な課題である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、反応性官能
基である水酸基を分子中に任意の個数有する新規PP
E、すなわちポリヒドロキシフェニレンエーテル樹脂の
製法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式(I)に
示す水酸基を有するフェノール置換体の一種ないし二種
以上を0.01から100重量部と、一種ないし二種以
上の一般式(II) に示すフェノール置換体の99.99
から0重量部を共重合させて得られるポリヒドロキシフ
ェニレンエーテル樹脂の製造方法である。
【0009】
【化1】 (式中、mは1〜4の整数、nは0〜3の整数で、m+
n≦4である。また、Jは(HO)a −R1 −であり、
aは1から6までの整数であり、またR1 は芳香族基な
いし、芳香族基、ハロゲン基、エーテル基を含むか、ま
たは含まない炭素数1から20までのパラフィン系炭化
水素、オレフィン系炭化水素を示す。mが2以上の場合
置換基Jはそれぞれ異なっていてもよい。また、置換基
Kはハロゲン原子、炭素数1〜20の第一級もしくは第
二級アルキル基、炭素数1〜20のアルケニル基、芳香
族基、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜
20のハロアルキル基、炭素数1〜20のハロ炭化水素
オキシ基、炭素数1〜20の炭化水素オキシ基を示し、
nが2以上の場合は置換基Kはそれぞれ異なっていても
よい。)
【0010】
【化2】 (式中、pは0〜4の整数である。Qはハロゲン基、炭
素数1〜20の第一級もしくは第二級アルキル基、炭素
数1〜20のアルケニル基、芳香族基、炭素数1〜20
のアミノアルキル基、炭素数1〜20のハロアルキル
基、炭素数1〜20のハロ炭化水素オキシ基、炭素数1
〜20の炭化水素オキシ基を示す。なおpが2以上の
時、Qはそれぞれ異なっていてもよい。)
【0011】本発明で使用する一般式(I)で示される
水酸基を有するフェノール置換体は
【化1】 (mは1〜4の整数、nは0〜3の整数で、m+n≦4
である。また、Jは(HO)a −R1 −であり、aは1
から6までの整数であり、またR1 は芳香族基ないし、
芳香族基、ハロゲン基、エーテル基を含むか、または含
まない炭素数1から20までのパラフィン系炭化水素、
オレフィン系炭化水素を示す。mが2以上の場合置換基
Jはそれぞれ異なっていてもよい。また、置換基Kはハ
ロゲン基、炭素数1〜20の第一級もしくは第二級アル
キル基、炭素数1〜20のアルケニル基、芳香族基、炭
素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のハ
ロアルキル基、炭素数1〜20のハロ炭化水素オキシ
基、炭素数1〜20の炭化水素オキシ基を示し、nが2
以上の場合は置換基Kはそれぞれ異なっていてもよ
い。)であり、置換基JをA群に、KをB群に具体的に
示す。
【0012】これらの中で、好ましいフェノール置換体
は2−(3−ヒドロキシプロピル)−6−メチルフェノ
ール等である。また、これらの化合物は、適当な公知の
有機合成的手段を用いて得ることができる。例えば、オ
レフィン性二重結合に対するハイドロボレーションを用
いる反応によって容易に合成することが出来る( H.C.B
rown, Organoboranes in organic synthesis, Marcel D
ekker (1973)等)。
【0013】A群 ヒドロキシメチル基、1ないし2−ヒドロキシエチル
基、1〜3−ヒドロキシプロピル基、1〜4−ヒドロキ
シブチル基、1〜5−ヒドロキシペンチル基、1〜6−
ヒドロキシヘキシル基、1〜7−ヒドロキシヘプチル
基、1〜8−ヒドロキシオクチル基、1〜10−ヒドロ
キシデシル基、1〜12−ヒドロキシドデシル基、1〜
14−ヒドロキシテトラデシル基、1〜16−ヒドロキ
シヘキサデシル基、1〜18−ヒドロキシオクタデシル
基、1〜20−ヒドロキシエイコシル基、2,3−ジヒ
ドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチ
ル基、ジメチルヒドロキシメチル基、ビス(ヒドロキシ
メチル)メチル基、2−ヒドロキシ−1−エチルエチル
基、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピル基、3−ヒド
ロキシ−1−メチルプロピル基、トリス(ヒドロキシメ
チル)メチル基、2,2,2−トリス(ヒドロキシメチ
ル)エチル基、2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル
プロピル基、3−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチル
基、2,3−ジヒドロキシ−1−ヒドロキシメチルプロ
ピル基、2,4ないし3,5−ジヒドロキシペンチル
基、3,4,5,6−テトラヒドロキシヘプチル基、
2,3−ジヒドロキシ−1−メチルプロピル基、2ない
し3−ヒドロキシ−1,1−ジメチルプロピル基、2,
3−ジヒドロキシ−1,1−ジメチルプロピル基、2,
3−ジヒドロキシプロピル基、2ないし3−ヒドロキシ
−1−メチルブチル基、2,3−ジヒドロキシ−1−メ
チルブチル基、2ないし3−ヒドロキシ−1,1−ジメ
チルブチル基、2,3−ジヒドロキシ−1,1−ジメチ
ルブチル基、2ないし3−ヒドロキシ−3−メチルブチ
ル基、2,3−ジヒドロキシ−3−メチルブチル基、2
ないし3−ヒドロキシ−1,3−ジメチルブチル基、
2,3−ジヒドロキシ−1,3−ジメチルブチル基、2
ないし3−ヒドロキシ−1,1,3−トリメチルブチル
基、2,3−ジヒドロキシ−1,1,3−トリメチルブ
チル基、2ないし3−ヒドロキシ−3−メチルブチル
基、2,3−ジヒドロキシ−3−メチルブチル基、2な
いし3−ヒドロキシ−1,3−ジメチルブチル基、2,
3−ジヒドロキシ−1,3−ジメチルブチル基、2ない
し3−ヒドロキシ−1,1,3−トリメチルブチル基、
2,3−ジヒドロキシ−1,1,3−トリメチルブチル
基、2ないし3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル基、
2,3−ジヒドロキシ−2−メチルプロピル基、2ない
し3−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル基、2,
3−ジヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル基、2な
いし3−ヒドロキシ−1,1,2−トリメチルプロピル
基、2,3−ジヒドロキシ−1,1,2−トリメチルプ
ロピル基、2ないし3−ヒドロキシ−2−メチルブチル
基、2,3−ジヒドロキシ−2−メチルブチル基、2な
いし3−ヒドロキシ−2,3−ジメチルブチル基、2,
3−ジヒドロキシ−2,3−ジメチルブチル基、6ない
し7−ヒドロキシ−3,7−ジメチル−2−オクテニル
基、2ないし3−ヒドロキシ−3,7−ジメチル−6−
オクテニル基、3,7ないし2,6−ジヒドロキシ−
3,7−ジメチルオクチル基、2,3,6,7−テトラ
ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクチル基、2−(2−
ヒドロキシエチルオキシ)エチル基、2−(2,2−ビ
ス(ヒドロキシメチル)エチルオキシ)エチル基、2−
(2,3−ジヒドロキシプロピルオキシ)エチル基、2
−(2−ヒドロキシ−1−メチルエチルオキシ)エチル
基、2−(2−ヒドロキシプロピルオキシ)エチル基、
2−(1−クロロメチル−2−ヒドロキシエチルオキ
シ)エチル基、2−(1−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピルオキシ)エチル基、2ないし3ないし4−ヒギロキ
シフェニル基、2,4ないし3,4ないし2,3−ジヒ
ドロキシフェニル基、2,4,6−トリヒドロキシフェ
ニル基等である。
【0014】B群 メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、
n−アミル基、イソアミル基、2−メチルブチル基、n
−ヘキシル基、2,3−ジメチルブチル基、2−,3−
もしくは4−メチルペンチル基、ヘプチル基、イソプロ
ピル基、sec−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、フェノキシ基、または1−メチルペンチ
ル基、フェニル基、フッ素基、塩素基、臭素基等であ
る。
【0015】本発明で使用する一般式(II) に示す化合
物を具体的にC群に示す。これらの中で好適なものは
2,6−ジメチルフェノール、及び、多量部の2,6−
ジメチルフェノールに小量部の2,3,6−トリメチル
フェノール、o−又はp−クレゾール、から選ばれた1
種又は2種以上のモノマー化合物を併用する物、2,6
−ジアリルフェノール及び2−アリル−6−メチルフェ
ノール、2−アリル−6−エチルフェノール、2−ゲラ
ニル−6−メチルフェノール等である。更には2,6−
ジメチルフェノールが好ましい。
【0016】C群 フェノール、o−、m−又はp−クレゾール、2,6
−,2,5−,2,4−又は3,5−ジメチルフェノー
ル、2,6−ジフェニルフェノール、2,6−ジエチル
フェノール、2,3,5−,2,3,6−トリメチルフ
ェノール、2−メチル−6−t−ブチルフェノール、2
−アリルフェノール、2,6−ジアリルフェノール及び
2−アリル−6−メチルフェノール、2−アリル−5−
クロロフェノール、2−アリル−3−メトキシフェノー
ル、2−アリル−3−イソブチル−6−メチルフェノー
ル、2−アリル−6−エチルフェノール、2−ゲラニル
−6−メチルフェノール、2,6−ジゲラニルフェノー
ル等。
【0017】また更に一般式(I)、一般式(II)のモ
ノマー化合物を主成分とし、ビスフェノールA、テトラ
ブロモビスフェノールA、レゾルシン、ハイドロキノ
ン、2,2−ビス(3′,5′−ジメチル−4′−ヒド
ロキシ−フェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル
−4−ヒドロキシ−フェニル)メタン、または3,
3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジヒドロキ
シ−4,4′−ジヒドロキシビフェニルのごとき多価ヒ
ドロキシ芳香族化合物を共重合成分とした重合体を用い
ることもできる。
【0018】また、当該重合体の製造は、全てのPPE
の酸化重合と同様に行なうことができ、例えば、米国特
許第3422062号、米国特許第3306874号、
同第3306875号、同第3257257号及び同第
3257358号各明細書に記載されている。酸化重合
に用いられる触媒は、特に限定される物ではなく、所望
の重合度が得られる如何なる触媒でもよい。当分野で
は、第1銅塩−アミン、第2銅塩−アミン−アルカリ金
属水酸化物、マンガン塩−第1または第2アミンなどよ
りなる多くの触媒系が公知である。
【0019】本発明で得られる水酸基含有ポリヒドロキ
シアルキルフェニレンエーテル樹脂は、上記の式(I)
に示すフェノール置換体1種ないし2種以上と式(II)
で示される前記フェノール置換体1種ないし2種以上と
を酸化重合することにより得られる一般式(III)で示さ
れるホモ重合体又は一般式(IV) で示されるブロック共
重合体か、一般式(IV) で示される式(V)の構成単位
x個と式(VI)の構成単位y個とからなるランダム共重
合体である。
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【0020】ここで、式(IV) で示される共重合体にお
いて、式(V)で示される繰り返し単位のユニットの割
合y/(y+z)はポリマーアロイの相溶化剤として用
いるときは、式(I)で示される化合物の単価が高いの
で50モル%以下、好ましくは20モル%以下でよい。
数平均重合度(x又はy+z)は10〜5000であ
る。10未満では相溶化剤としての効果がないし、ま
た、樹脂単独で用いて成形されたものの強度、耐熱性が
低い。また、重合度が5000を越えると射出成形、押
出成形が困難となる。
【0021】本発明を更に具体的に示すため、その例を
以下に示すが、本発明はそれらに限定されるものではな
い。なお、以下で部及びパーセントは重量部及び重量%
を示す。また、樹脂中の水酸基の基の含量は、主鎖フェ
ニレン環の繰り返し数に対しモル%で示し、 1H−NM
Rにより、3.6ppm付近の水酸基の結合したメチレ
ン基に由来するシグナルの積分強度より算定した。ま
た、数平均分子量(Mnとする)、重量平均分子量(M
wとする)はGPCにより測定したポリスチレン換算値
である。
【0022】また実施例1〜5で得られるポリヒドロキ
シフェニレンエーテルは次式(VII)で示される構成単位
がα個、(VIII) で示される構成単位がβ個よりなるラ
ンダム共重合体である。実施例6で得られるポリヒドロ
キシフェニレンエーテルは式(VII)で示される構成単位
からなる単独重合体である。
【化7】
【化8】
【0023】合成例: 2−(3−ヒドロキシプロピル)−6−メチルフェノー
ルの合成 窒素ガス雰囲気下で、ピリジン391部に2−アリル−
6−メチルフェノール49.1部を溶かした。室温に
て、トリメチルクロロシラン47.3部を滴下し、1時
間反応させた。反応後、ピリジン塩酸塩、及び未反応の
トリメチルクロロシランを除くため純水にて洗浄した
後、ジエチルエーテルで抽出した。さらに減圧蒸留にて
2−アリル−6−メチルフェノキシトリメチルシラン
(沸点:7mmHg、101℃)を得た。
【0024】この2−アリル−6−メチルフェノキシト
リメチルシラン42.7部を窒素下で無水テトラヒドロ
フラン(THFと略す)に溶解し、5℃にて濃度1モル
/リットルのボランのTHF溶液86.2部を滴下し、
さらに20℃で1時間反応させた。純水15部を加え、
さらに10%の水酸化ナトリウム水溶液45部を加え
た。30%の過酸化水素40部を40℃で滴下し、さら
に50℃で1時間反応させた。ジエチルエーテル抽出に
て目的の2−(3−ヒドロキシプロピル)−6−メチル
フェノールを得た。 2−アリル−6−メチルフェノールを基準にした収率:
38%
【0025】実施例1 合成例で得られたフェノール置換体である2−(3−ヒ
ドロキシプロピル)−6−メチルフェノール136部、
2,6−キシレノール886部及び水酸化ナトリウム2
0部を、キシレン2890部とメタノール766部との
混合物に溶かした。次にジエタノールアミン40部、ジ
ブチルアミン12.6部、メタノール316部に溶かし
た塩化マンガン4水和物0.96部をこの順に加えた。
重合反応は2段に分かれており、前段は温度を40℃に
保ち酸素ガスを流量0.8リットル/分の割合で導入し
て固体が析出するまで反応させた。
【0026】後段は温度を30℃に保ち酸素ガスを流量
0.8リットル/分および窒素ガス8リットル/分の割
合でポリマーの析出が止まる迄導入した。ポリマーを塩
酸酸性のメタノールで洗浄し、触媒を失活させた後、目
的のポリヒドロキシフェニレンエーテル樹脂を得た。図
1は、得られた樹脂のIRチャートを、図2に 1H−N
MRチャートを示す。 収 率 : 94% 水酸基含量(100α/(α+β)):7.2モル% Mn : 26470 Mw : 79900
【0027】実施例2 合成例で得られたフェノール置換体である2−(3−ヒ
ドロキシプロピル)−6−メチルフェノールを60部、
2,6−キシレノールを935部用いる他は実施例1と
同様の条件で反応を実施した。 収 率 : 91% 水酸基含量(100α/(α+β)):2.3モル% Mn : 20710 Mw : 52730
【0028】実施例3 水酸化ナトリウムを9.1部、ジエタノールアミンを2
0.5部、塩化マンガン4水和物を0.48部用いる他
は実施例1と同様の条件で実施した。 収 率 : 95% 水酸基含量(100α/(α+β)):7.6モル% Mn : 9890 Mw : 22310
【0029】実施例4 合成例で得られたフェノール置換体を68部、2,6−
キシレノールを952部用いる他は実施例3と同様の条
件で実施した。 収 率 : 95% 水酸基含量(100α/(α+β)):3.6モル% Mn : 14040 Mw : 36600
【0030】実施例5 合成例で得られたフェノール置換体を27部、2,6−
キシレノールを964部用いる他は実施例3と同様の条
件で実施した。 収 率 : 94% 水酸基含量(100α/(α+β)):1.6モル% Mn : 18950 Mw : 45480
【0031】実施例6 ピリジン48部、メタノール140部に塩化銅(I)
0.57部を溶解した。室温、酸素雰囲気下で10分攪
拌した後、メタノール200部に溶解した合成例で得ら
れたフェノール置換体28部を加えた。25℃にて酸素
を流量100ml/分の割合で導入し、18時間反応し
た。反応後ポリマーを純水にて沈殿させ、希塩酸洗浄に
て触媒を除き、目的のポリヒドロキシフェニレンエーテ
ル樹脂を得た。図3は、得られた樹脂のIRチャートを
示す。 収 率 : 88% 水酸基含量 : 100モル% Mn : 6700 Mw : 16800
【0032】比較例 内容量10リットルのステンレス製オートクレーブに、
キシレン4300部とPPE(極限粘度0.3dl/
g、日本ポリエーテル社製H−30グレード)500部
を仕込み攪拌下にPPEを溶解させた。ついでエチレン
オキシド20部を圧入し、150℃で5時間反応させ
た。冷却後、内容物をメタノール15600部に注いで
析出したポリマーをろ取し、メタノールで洗浄し、PP
Eの末端水酸基が脂肪族アルコール性水酸基に置換され
たアルコール性水酸基変性PPEを得た。 収 率 : 99% 水酸基含量 : 1.2モル%
【0033】応用例 総量が約50グラムとなるように実施例4で得られたポ
リヒドロキシフェニレンエーテル40部と無水マレイン
酸変性ポリプロピレン樹脂(三菱油化社製、商品名モデ
ィック、無水マレイン酸含量:0.6重量%)60部を
ドライブレンドした。これを東洋精機製ラボブラストミ
ルを用い、温度230℃の条件で10分間混練した後、
厚さ2mmにプレス成形した。分散粒径とIzod衝撃
強度を評価し、結果を表に示す。
【0034】比較応用例 応用例において実施例4で得られたポリヒドロキシフェ
ニレンエーテルを用いる代わりに、比較例で得られたア
ルコール性水酸基変性PPEを用いた以外は同様に行な
った。分散粒径とIzod衝撃強度を評価し、結果を表
に示す。
【0035】 a)樹脂組成物を280℃でプレス成形し、厚さ2mm
のシートを作成した。このシートの23℃でのノッチな
しIzod衝撃強度をJIS K 7110に準じて測
定した。 b)試験片をイオンエッチングした後、走査型電子顕微
鏡にて観察した。 ドメイン=ポリヒドロキシフェニレンエーテルないしP
PE、マトリックス=マレイン酸変性ポリプロピレン
【0036】
【発明の効果】水酸基を有するフエノール置換体を酸化
重合させるか、他のフェノール置換体と酸化共重合させ
て得られる新規ポリヒドロキシアルキルフェニレンエー
テル樹脂を提供した。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた新規ポリヒドロキシフェニ
レンエーテルのIRチャートを示す図である。
【図2】実施例1で得られた新規ポリヒドロキシフェニ
レンエーテルの 1H−NMRチャートを示す図である。
【図3】実施例6で得られた新規ポリヒドロキシフェニ
レンエーテルのIRチャートを示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)に示す水酸基を有するフェ
    ノール置換体の一種ないし二種以上を0.01から10
    0重量部と、一般式(II) に示すフェノール置換体の9
    9.99から0重量部を共重合させて数平均重合度が1
    0〜5000のポリヒドロキシフェニレンエーテル樹脂
    の製造方法。 【化1】 (mは1〜4の整数、nは0〜3の整数で、m+n≦4
    である。また、Jは(HO)a −R1 −で示される基で
    あり、aは1から6までの整数であり、またR1 は芳香
    族基ないし、芳香族基、ハロゲン基、エーテル基を含む
    か、または含まない炭素数1から20までのパラフィン
    系炭化水素、オレフィン系炭化水素を示す。mが2以上
    の場合置換基Jはそれぞれ異なっていてもよい。また、
    置換基Kはハロゲン原子、炭素数1〜20の第一級もし
    くは第二級アルキル基、炭素数1〜20のアルケニル
    基、芳香族基、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭
    素数1〜20のハロアルキル基、炭素数1〜20のハロ
    炭化水素オキシ基、炭素数1〜20の炭化水素オキシ基
    を示し、nが2以上の場合は置換基Kはそれぞれ異なっ
    ていてもよい。) 【化2】 (式中、pは0〜4の整数である。Qはハロゲン基、炭
    素数1〜20の第一級もしくは第二級アルキル基、炭素
    数1〜20のアルケニル基、芳香族基、炭素数1〜20
    のアミノアルキル基、炭素数1〜20のハロアルキル
    基、炭素数1〜20のハロ炭化水素オキシ基、炭素数1
    〜20の炭化水素オキシ基を示す。なおpが2以上の
    時、Qはそれぞれ異なっていてもよい。)
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002060485A (ja) * 2000-08-11 2002-02-26 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 官能基を有する2,5−ジ置換フェノール酸化共重合体
JP2007070598A (ja) * 2005-08-11 2007-03-22 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 多官能フェニレンエーテルオリゴマー体、エポキシ樹脂、及び樹脂組成物
JP2009299042A (ja) * 2008-05-13 2009-12-24 Kawasaki Kasei Chem Ltd 光増感剤および当該光増感剤を含有する光重合開始剤

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