JP2007070201A - 透明シリカ焼結体とその製造方法 - Google Patents

透明シリカ焼結体とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 透明性が高く耐熱性のある加工コストの小さいシリカ焼結体を一般的なセラミックス焼結体製造装置を用いて安価に提供する。
【解決手段】 15μm以上の粗大粒子数が300個/g以下で、平均粒子径が0.1〜2μm、比表面積値が2〜30m2/gであり、鉄、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムの酸化物換算の含有量がそれぞれ50ppm以下の球状シリカ粉末を、フロックキャスト成形法により、相対密度が60%以上の成形体とし、得られた成形体を1300℃以上1600℃以下の温度範囲で焼結する透明シリカ焼結体の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、従来から広く使われている透明石英ガラス(以下、透明シリカとも言う。)製品の置き換えが可能な、比較的安価なシリカ粉を原料とし、セラミックス焼結体を製造するのに一般的に用いられている装置を用いて得られる、透明性の高い石英ガラス(透明シリカ)焼結体、およびその製造方法に関する。
石英ガラスは、化学薬品容器、光学機器、分析・計測器具、各種半導体製造用治具などに幅広く用いられている。特に、光透過性を利用する分野において透明石英ガラス製品が幅広く用いられている。
透明石英ガラス製品は一般に天然水晶等の原料を高温で溶融して製造され、その溶融状態での粘度が高いため、2100℃以上に加熱して成形する必要がある。気泡の残留は透明性を損なうので、場合によっては真空チャンバー内で溶融して脱泡する工程が必要となることもある。その為、特殊な専用の加熱炉が必要であり、消費エネルギーが大きいので、製造コストが高くなる欠点を有している。更に、石英ガラスの塊をつくり、それを機械加工して所望の形状の製品を製造するので加工コストが高くなる欠点がある。
高純度の石英ガラスを製造するには、四塩化ケイ素等のガスを酸水素炎中もしくは酸素と混合して分解燃焼させ基材に堆積させる方法も知られているが、原料が高価なため製品も高価となり、石英ファイバー用石英ガラス等の不純物を嫌う用途に限定的に用いられているに過ぎない。また、この様にして作成した石英ガラスは、ハロゲン元素やOH基を含むため軟化点が低く、耐熱性が必要な用途には使えなかった。
高純度の透明石英ガラスを得る方法として、ゾルゲル法によって高純度シリカ微粉を製造し(特許文献1)、それを原料とする溶融法や焼結法が検討されている。しかし、この方法においても、ゾルゲル法に用いるシリコン原料は高価であるし、ゾルゲル法によるシリカ粉製造法にはプロセス条件の緻密な制御や長時間の乾燥といったプロセス上の問題が存在する。
一方、シリカ粉を原料として、プレス成形(特許文献2)、鋳込み成形(非特許文献1、特許文献3)、押し出し成形(特許文献4)等の通常のセラミックス製造プロセスで用いられる成形体製造方法によって、シリカ粉成形体を作製し、その後、焼成して得る石英ガラス焼結体の製造方法も検討されている。粉体成形によって製品に近い形の成形体を作り焼結して製品を得るので、機械加工の手間が軽減され、製造プロセスにおいて特殊な装置も不要なため、コスト低減が図れると言われているが、一般には、透明な焼結体を得るのは容易でない。
一般的な成型方法では、透明な焼結体を得るのに不可欠な、高い密度や均一性を有する成形体を得にくく、従って、残留気泡の少ない透明な焼結体を得るために、真空中やヘリウムと塩素の混合ガス気流中で長時間焼成したり、更に1700〜1850℃で溶融したり、水素ガス中で1700℃で焼成する等、製造プロセス上の様々な工夫が必要であった。
また、本願発明者らは、粒度の異なる市販の球状シリカ粉を配合して用い、成型方法を工夫し、成形体の密度と均一性を高め、透光性のあるシリカ焼結体を得たが、光の透過率、特に波長が400nm以下の紫外光領域の透過率は、不十分であった(非特許文献2)。
特開平9−30808号公報 特開平9−48623号公報 特開平11−209133号公報 特開平13−269586号公報 日本セラミックス協会学術論文誌、105卷、171−174ページ、1997年 粉体工学会第38回夏期シンポジウム講演論文集、2002年、59−60ページ
従来から用いられている、または検討されてきた透明石英ガラスの製造方法は、特殊な装置が必要だったり、特別に調整したシリカ原料粉を用いたり、製造条件の精密な制御が必要だったり、加工コストがかかり、いずれも製造コストが高くなるという課題があった。加えて、焼結法で透明石英ガラスを得るためには、原料シリカ粉、成形法、焼結法すべてにわたる技術改良が必要であり、特に、この用途に使える入手が容易な原料シリカ粉が見いだせていないという問題があった。
透明焼結体の原料として用いるシリカ粉は、微細で粒径のそろった球状シリカ粉が好ましいとの考え方から、例えば、ゾルゲル法によって得たシリカ粉を使用することが検討されたが、ゾルゲル法で製造したシリカ粉はその表面にシラノール基が多く付着しており、それが気泡や失透の原因となるため、昇温過程で水分が含まれない十分に乾燥した雰囲気あるいは高真空雰囲気で焼成しなければならないという課題があった。一方、工業的に得られる安価なシリカ粉を用いると、焼結体に気泡が残留しやすく、あるいは失透しやすく、光の透過率が低いという課題がある。
本発明の目的は、これらの従来技術の有する課題を解決して、様々な分野で使用可能な、透明性に優れる、安価な透明シリカ焼結体とその製造方法を提供することにある。
本発明者は、各種のシリカ粉を用いて、セラミックスの分野で用いられている各種成形体製造技術や焼結技術を用いながら、各種条件を実験的に検討し、多くの組み合わせの中から、透明シリカ焼結体が容易に得られる条件を見いだし、また、得られた透明シリカ焼結体が優れた特性を持つことを見いだし、本発明を完成した。
即ち、本発明は、15μm以上の粗大粒子数が300個/g以下で、平均粒子径が0.1〜2μm、比表面積が2〜30m2/gであり、しかも構成粒子が球状であるシリカ粉末をキャスト成形した後に焼結してなる、アルミニウム、鉄、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムの酸化物換算の含有量がそれぞれ50ppm以下であり、波長が350nmの紫外光の直線透過率が厚さ2mmで60%以上であることを特徴とする透明シリカ焼結体であり、好ましくは、キャスト成形としてフロックキャスト成形法が選択され、更に好ましくは、原料として用いる球状のシリカ粉末が火炎溶融法で得られたものである。
また、本発明は、15μm以上の粗大粒子数が300個/g以下で、平均粒子径が0.1〜2μm、比表面積値が2〜30m2/gであり、アルミニウム、鉄、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムの酸化物換算の含有量がそれぞれ50ppm以下の球状シリカ粉末を、フロックキャスト成形法により、相対密度が60%以上の成形体とし、得られた成形体を1300℃以上1600℃以下の温度範囲で焼結することを特徴とする透明シリカ焼結体の製造方法である。
本発明は、特定の粒度分布、比表面積値、不純物量を有するシリカ粉を原料として用いることで、通常のセラミックス製品を製造するプロセスと同様の装置を用いて透明シリカ焼結体を製造でき、更に、製品形状を得るための外形の機械加工に掛かる手間を大幅に低減した安価で透明性に優れる透明シリカ焼結体を提供するものである。本発明の透明シリカ焼結体は、ハロゲン不純物を含まず、OH基の含有量、不純物量、気泡の数も少ないので、軟化点が高く、また、紫外から赤外までの広い範囲で透明性が高いため、各種治具類や耐熱材料、光学材料に好適に使用できる。
本発明の透明シリカ焼結体の製造方法は、ハロゲン不純物を含まず、OH基の含有量、不純物量、気泡の数も少ないので、軟化点が高く、また、紫外から赤外までの広い範囲で透明性が高い透明シリカ焼結体を、安定して、歩留まり高く提供できる特徴がある。
本発明の透明シリカ焼結体は、波長が350nmの紫外光の直線透過率が厚さ2mmで60%以上である特徴を有するが、火炎溶融法等の乾式合成シリカ粉を原料として得られる従来公知の透明シリカ焼結体のこの数値は高々50%であるので、従来得られなかった透明性(光透過性)を有し、特に、紫外光の透過を必要とする、例えば光学部品等へのいろいろな用途に好適である。
本発明は、15μm以上の粗大粒子数が300個/g以下で、平均粒子径が0.1〜2μm、比表面積が2〜30m2/gであり、しかも構成粒子が球状であるシリカ粉末をキャスト成形した後に焼結してなる、アルミニウム、鉄、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムの酸化物換算の含有量がそれぞれ50ppm以下であり、波長が350nmの紫外光の直線透過率が厚さ2mmで60%以上、好ましくは70%以上であることを特徴とする透明シリカ焼結体である。
本発明に用いるシリカ粉は、15μm以上の粗大粒子数が300個/g以下で、平均粒子径が0.1〜2μm、比表面積が2〜30m2/gであり、しかも構成粒子が球状であるシリカ粉末である。これらの範囲を外れると、いずれの場合も成形性が悪くなって成形密度の低下や均一性の低下が起こり、ひいては、焼結体中に気泡が残留し、密度低下や透明性の低下が起こる等、焼結体特性に悪影響を及ぼす。15μm以上の粗大粒子数が100個/g以下であると、焼結体の相対密度が99.5%以上で、残留気泡が少なく、紫外光(波長が350nm)の直線透過率が厚さ2mmでが70%以上である焼結体が得られるので、更に好ましい。
原料シリカ粉として構成粒子が球状のものからなる、いわゆる球状粉末を使用すると、スラリー粘度を下げることが出来、その結果、高い成形体密度を得ることができるので、焼結体中への気泡の残留を減らすことが出来る。「球状」の程度としては、平均球形度が0.90以上であることが好ましく、特に0.95以上であることが好ましい。平均球形度が大きくなると、転がり抵抗が少なくなるので成形性、充填性が高まり、高い成形体密度を得ることができる。
焼結体製造に用いるシリカ粉中に含まれる不純物は、石英ガラス焼結体の失透の原因となり、また焼結体が紫外光を吸収する原因となるので、アルミニウム、鉄、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムの酸化物換算の含有量がそれぞれ50ppm以下である必要があり、20ppm以下であることが好ましい。成形、焼成工程でこれらの不純物が混入しないように、使用する機器の材質や作業環境等に注意を払う必要がある。そうすることにより、得られる焼結体中のこれらの不純物量は、使用するシリカ粉中の不純物量とほぼ同じ量となる。
不純物が金属粒子として含まれる場合は、金属粒子表面を起点として結晶化が進むため失透の原因になりやすく、また、光透過率を低下させるので、15μm以上の金属粒子が10個/g以下であることが好ましい。
更に、原料シリカ粉は、結晶質シリカ粉末又は合成シリカ粉末を火炎処理(火炎溶融法)して球状化した非晶質シリカ粉であることが好ましい。火炎処理して得た球状シリカ粉は、湿式法で製造したシリカ粉に比べて表面のシラノール基が少ないので、シラノール基を除くための真空加熱処理等の必要が無く、大気中の焼成で容易に透明シリカ焼結体を得ることができるため好ましい。製造方法の詳細については後述する。
シリカ成形体を作製するには、まず、原料シリカ粉に水と分散剤を加えてスラリーを作製する。水と分散剤の添加量は、事前に湿潤点と流動点を測定し、十分に高い濃度と十分に低い粘度のスラリーが得られるように決める。湿潤点と流動点が最も小さくなる分散剤の添加量が、好ましい分散剤の添加量である。分散剤は市販の分散剤を用いればよいが、燐酸ナトリウムのような無機系イオンを含む分散剤はなるべく避けるほうがよい。
なお、湿潤点と流動点を求めるには、一定量のシリカ粉をガラス板上に取り、上部からビュレットを用いてイオン交換水を滴下し、へらで練りながら、粉全体がペースト状の塊になる時の水の量を測定し湿潤点とする。更に滴下し、ペーストが流動化する水の量を測定し流動点とする。
水の添加量は、湿潤点と流動点を参考にして、採用する成形法に適したスラリーになるように決める。水としては不純物イオンの少ないイオン交換水を使用するのが好ましい。
スラリーの作製には、ボールミル、自公転式混練機、等を用いることが出来る。得られたスラリーを真空に引いて脱泡した後、型に入れて成形する。型の材質は何でも使用できるが、金属ないし金属イオン不純物の混入のない樹脂製のものが望ましい。また、遠心機にかけて成形すると複雑形状の成形体を得ることができ、また、スラリーを型へ流し込む時に発生する気泡の除去、成形体の一層の密度向上に役立つので好ましい。
成形体を得るための成形方法としては、高い成形体密度が得られる点で優れているキャスト法を採用する。更に、流し込み鋳込み、固形鋳込み、振動鋳込み、等の各種のキャスト法を用いることが可能であるが、中でもフロックキャスト法が、高い密度と高い均一性を持つ成形体が得られるので好ましい。フロックキャスト成形では、スラリーを入れた型を加熱することにより固形化し、その後、乾燥して型から成形体を取りだす。この際、加熱と共に、振動や遠心力を加えたりすることもある。
次に、成形体を1300℃以上、1600℃以下の温度で、10分から6時間程度焼成すると、透明シリカ焼結体が得られる。焼成時の雰囲気は、真空等を適用することも勿論可能ではあるが、経済性の観点から常圧の空気が好ましい。
以下、各種測定法について説明する。
粗大粒子、金属粒子数の測定方法は、球状シリカ粉末10gを5質量%水スラリーとして超音波分散処理後、15μm目開きのナイロンメッシュにて吸引濾過し、篩上残分をマイクロスコープにて観察して、粗粒子数および金属粒子数をカウントする。着色し、金属光沢を持つ粒子は、金属粒子とした。
粉末の構成粒子の平均球形度は、実体顕微鏡(例えば「モデルSMZ−10型」ニコン社製)、走査型電子顕微鏡等にて撮影した粒子像を画像解析装置(例えば、日本アビオニクス社製など)に取り込み、次のようにして測定することができる。すなわち、写真から粒子の投影面積(A)と周囲長(PM)を測定する。周囲長(PM)に対応する真円の面積を(B)とすると、その粒子の真円度はA/Bとして表示できる。そこで、試料粒子の周囲長(PM)と同一の周囲長を持つ真円を想定すると、PM=2πr、B=πr2であるから、B=π×(PM/2π)2となり、個々の粒子の真円度は、真円度=A/B=A×4π/(PM)2として算出することができる。このようにして得られた任意の粒子300個の真円度を求めその平均値を平均球形度とした。
平均粒子径は、レーザー回折光散乱法粒子径分布測定機(例えば、「モデルLS−230」ベックマンコールター社製)にて測定する。測定に際しては、溶媒には水を用い、前処理として、1分間、ホモジナイザーを用いて200Wの出力をかけて分散処理する。また、PIDS(Polarization Intensity Differential Scattering)濃度を45〜55%になるように調製する。なお、水の屈折率には1.33を用い、粉末の屈折率には文献値、例えば非晶質シリカでは1.50を用いた。比表面積は、窒素ガス吸着によるBET1点法により測定した。
原料シリカ粉並びに透明シリカ焼結体についての不純物量については、発光分光分析法を用いて、アルミニウム、鉄、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムの各々の元素の含有量を測定した後、酸化物換算して求める。
透明シリカ焼結体や原料シリカ粉の非晶質率については、粉末X線回折装置(例えば、「モデルMini Flex」RIGAKU社製)を用い、CuKα線の2θが26°〜27.5°の範囲において試料のX線回折分析を行い、特定回折ピークの強度比から測定する。すなわち、結晶質シリカは26.7°に主ピークが存在するが非晶質シリカでは存在しないので、両者が混在しているとその割合に応じた26.7°のピーク高さが得られることを利用し、結晶質シリカ標準試料のX線強度に対する試料のX線強度の比を測定して、結晶質シリカ混在率(試料のX線回折強度/結晶質シリカのX線回折強度)を算出し、非晶質率(%)=(1−結晶質シリカ混在率)×100、から非晶質率を求める。
成形体の密度は、十分乾燥した後、重量と寸法を測定して、計算から求めた。焼結体の密度は、アルキメデス法で測定した。相対密度は、非晶質シリカの理論密度である2.21g/cm3を用いて算出した。
焼結体の光透過率は、サンプルを厚さ2mmに加工し、両面を研磨機(ECOMET4,BUEHLER Co.Ltd.製)と3μm未満のダイヤモンドサスペンションを用いて鏡面研磨した。最終的な形状は縦6mm×横20mm×厚さ2mmとした。上記のように加工したサンプルに対して,厚さ2mmの方向に垂直に光を通すようにして200−1100nmの範囲の光透過率を紫外可視分光光度計(UV mini−1240,島津製作所製)を用いて測定した。
焼結体の構成相を調べるため、X線回折装置(MultiFlex,Rigaku製)を用いた。更に、焼結体内部の粗大欠陥および失透の有無を確認するため、偏光顕微鏡(ECLIPSE E600 POL. Nicon製)を用いて浸液透光法により観察した。焼結体の微構造は走査型電子顕微鏡(JSM−5200,日本電子製)により観察した。
次に、本発明の原料として好ましく使用できるシリカ粉の製造方法について説明する。
原料粉末としては、シリコン金属粉又はシリカ粉を用い、火炎中に噴霧して酸化反応および溶融し球状化する。燃焼ガスと共に得られた球状シリカ粉末をコアンダブロックを有する気流分級機に導き、気流分級し、酸化反応の不十分な金属粒子や異常成長したり、一旦炉体に付着し剥離した粗大粒子等を分離除去する。コアンダブロックを有する気流分級機とは、飛散降下経路の差が粉末の粒径によって異なる現象(コアンダ現象)を利用するため、湾曲したブロックを備えさせ、その湾曲面に沿わせて気流を噴出させる構造の分級機のことであり(例えば特開平8−89900号公報)、市販機としては、例えば株式会社マツボー社製商品名「エルボージェット分級機」などがある。
気流分級操作は、製造された球状金属酸化物粉末の回収前又は回収後のいずれであっても良いが、回収前のインライン分級であれば、球状酸化物微粒子合成時の火炎による燃焼ガス熱量が利用でき、分散状態も良く、より好ましい。気流の温度を150℃以上とすることにより水分による凝集を避けることが出来、気流分級機のコアンダブロック入り口における流速を50m/s以上にすることで、分散性やコアンダ効果が高まり、分級効率をより高めることができる。流速はガス種の設定流量及び設定ガス温度から単位時間あたりに通過する体積が計算され、これをコアンダブロック入口の面積で除することによって流速を算出することができる。
(実施例1)
原料シリカ粉の作製
LPG−酸素で形成された火炎中に金属シリコン粉末原料(平均粒子径10μm)を連続的に供給する。火炎処理された生成物は、燃焼ガスとともにブロワーで吸引されつつコアンダブロック構造を有する気流分級機に送られて、コアンダ効果により粗粉と微粉に分級後、それぞれのバグフィルターで捕集される。このときの気流分級機到達時のガス温度は250℃であり、コアンダブロック入口の流速は150m/sで気流分級を行った。分級後微粉側バグフィルターで回収された粉末の特性を表1に示す。
フロックキャスト成形法による高密度成形体の作製
得られたシリカ粉が61.2体積%(78.7質量%)となるように、分散剤(セルナD−735、中京油脂製)をシリカ粉に対して1.20質量%、イオン交換水を加えスラリーを調製した。スラリーは、ボールミル(ポリエチレン製のポット、鉄心入りナイロンボール使用)を用い、120rpmで24時間回転させ調整した。スラリーの真空脱泡を行った後、ポリエチレン製の型に鋳込んだ。遠心脱泡(3500rpm−15分)を行い、上澄みを除去した後、相対湿度90%を保持しながら40℃で2時間加温し、フロックキャスト固化させた。その後型からはずし、105℃で12時間乾燥させてシリカ粉の成形体を得た。
この成形体の相対密度は、65.0%であった。また、この成形体の内部の均一性を液浸透光法を用いて調べたところ、均一性の高いものであった。
透明シリカガラス焼結体の作製および評価
得られた成形体を、シリコニット炉(真空理工製)を用い、1500℃、保持時間30分、空気雰囲気下で焼成した。室温まで冷却後、焼結体を取りだし、評価を行った。焼結体の相対密度は、99.9%であった。紫外可視光透過率を測定したところ、波長が350nmの紫外光の直線透過率が厚さ2mmで94%であった。X線回折の結果、シリカの結晶相は見いだせなかった。実体顕微鏡で観察すると、5〜20μm前後の直径の丸い気泡と見られる影が、1立方mmあたり10個程度観察された。更に、電子顕微鏡で気泡形状を観察すると、球状であった。尚、焼結体の不純物量は原料シリカ粉末の不純物量と同等であり、50ppm以下であった。
(実施例2〜7、比較例1〜5)
原料粉末種類、分級機入り口の粉体温度、分級機入り口の流速を、表1に示すように変更し(実施例2〜6)、その他は実施例1と同様にして表1に示す粉末特性を有する粉末を得た。
原料粉末の不純物量を変更したこと(比較例1〜3)、火炎溶融処理したシリカ粉を分級工程を経ずにバグフィルターで回収したこと(比較例4)以外は実施例1と類似の方法で表2に示す粉末特性を有する粉末を得た。また、市販の球状シリカ粉(商品名「アドマファイン」アドマテックス製)を粒度配合して得たシリカ粉の特性を表2に示す(比較例5)。
尚、表1、表2に示した各粉末の平均球形度はいずれも0.90以上、シリカ粉末の非晶質率はいずれも99%以上であった。
これらの球状シリカ粉を用いて、実施例1と同様の操作を行い、各種焼結体を得た。表1、表2に得られた焼結体の特性を示した。尚、焼結体の不純物量は原料シリカ粉末の不純物量と同等であり、実施例2〜7では、全て50ppm以下であった。
Figure 2007070201
Figure 2007070201
(比較例6)
実施例1と同じシリカ粉を原料とし、内径20mmの円筒状金型と油圧プレス機を用いて圧力20MPaで一軸加圧成形を行い、成形体を得た。成形体の相対密度は56%であった。これを、実施例1と同じ条件で焼成したところ、白色の不透明な焼結体を得た。焼結体の相対密度は96.8%であり、XRD分析の結果、結晶質であるクリストバライトが存在し、断面の顕微鏡観察の結果、内部に気泡やクラックが認められた。焼結過程で結晶化が進んだことや、気泡やクラックなどによって、不透明になったと考えられた。
本発明の透明シリカ焼結体は、透明性、耐熱性に優れるので、各種理化学機器、光学部品、各種耐熱治具、等に使用できる。より具体的には、パイプ、板、坩堝、炉心管、炉内治具、化学薬品用容器、光学ガラス用容器、光学レンズ、分析用セル、熱電対保護管、照明用チューブ、光ファイバー、光ファイバー保持管、外管、等に適用でき、産業上非常に有用である。
本発明の透明シリカ焼結体の製造方法は、透明性、耐熱性に優れる透明シリカ焼結体を、安価に、安定して提供できるので、産業上非常に有用である。

Claims (4)

  1. 15μm以上の粗大粒子数が300個/g以下で、平均粒子径が0.1〜2μm、比表面積が2〜30m2/gであり、しかも構成粒子が球状であるシリカ粉末をキャスト成形した後に焼結してなる、アルミニウム、鉄、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムの酸化物換算の含有量がそれぞれ50ppm以下であり、波長が350nmの紫外光の直線透過率が厚さ2mmで60%以上であることを特徴とする透明シリカ焼結体。
  2. 前記キャスト成形が、フロックキャスト成形法であることを特徴とする請求項1記載の透明シリカ焼結体。
  3. 前記シリカ粉末が、火炎溶融法で得られたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の透明シリカ焼結体。
  4. 15μm以上の粗大粒子数が300個/g以下で、平均粒子径が0.1〜2μm、比表面積値が2〜30m2/gであり、アルミニウム、鉄、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムの酸化物換算の含有量がそれぞれ50ppm以下の球状シリカ粉末を、フロックキャスト成形法により、相対密度が60%以上の成形体とし、得られた成形体を1300℃以上1600℃以下の温度範囲で焼結することを特徴とする透明シリカ焼結体の製造方法。
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