以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(実施形態の構成)
図1は、売上金回収・送金システムの構成を示す図である。図2は、店舗側装置の構成を示すブロック図である。図3は、入出金履歴情報テーブルを示す図である。図4は、センタ側装置の構成を示すブロック図である。図5は、店舗側装置入出金情報テーブル及びセンタ側店舗情報テーブルを示す図である。図5(A)は、店舗側装置入出金情報テーブルを示し、図5(B)は、センタ側店舗情報テーブルを示し、図5(C)は、店舗側装置回収履歴情報テーブルを示す。図6は、現金集配側装置の構成を示すブロック図である。図7は、店舗側装置別貨幣量情報テーブル及び現金集配側店舗情報テーブルを示す図である。図7(A)は、店舗側装置別貨幣量情報テーブルを示し、図7(B)は、現金集配側店舗情報テーブルを示す。図8は、金融機関側装置の構成を示すブロック図である。図9は、店舗側装置口座情報テーブルの構成を示す図である。
図1において、売上金回収・送金システム1は、店舗の売上金を回収し、店舗のつり銭を用意するシステムであり、店舗に配置される店舗側装置11と、売上金回収・送金システムに係る情報を集中管理する情報収集管理センタに配置されるセンタ側装置12と、現金輸送車によって店舗の売上の現金を回収しそして回収した現金を現金輸送車によって金融機関に回送する現金集配機関に配置される現金集配側装置13と、情報収集管理センタから通知される入出金額に従って店舗の口座へ振替え送金を行う金融機関に配置される金融機関側装置14とを備えて構成される。これら店舗側装置11、センタ側装置12、現金集配側装置13及び金融機関側装置14は、相互に通信可能となるようにネットワーク15によって接続されている。ネットワーク15は、例えば、電話網、ディジタル通信網及び無線通信網等の伝送路であり、所定の通信プロトコルを用いてデータが伝送される。ネットワーク15は、例えば、通信プロトコルにHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)、FTP(File Transfer Protocol)及びTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等のいわゆるインターネットプロトコル群が用いられてインターネットを構成する。また、センタ側装置12とこれら店舗側装置11、現金集配側装置13及び金融機関側装置14との間では、後述するように金銭に関する情報が通信されるので、セキュアーな通信を確保する観点から、VPN(Virtual Private Network;仮想プライベートネットワーク)によって接続してもよい。
まず、店舗側装置11の構成について説明する。店舗側装置11は、店舗の売上金の入金、つり銭の出金及び現金の保管を行うと共に、入金金額及び出金金額を情報収集管理センタのセンタ側装置12に送信する装置であり、例えば、図2に示すように、入金処理部101と、貨幣回収金庫102と、出金処理部103と、印刷部104と、表示/入力部105と、店舗側制御部106と、店舗側通信インタフェース部107と、店舗側記憶部108と、認証部109とを備えて構成される。
入金処理部101は、投入されて入金された現金の入金金額を求めると共に貨幣回収金庫102に収納する。入金金額は、金種別にその枚数を計数し、金種が示す額にその枚数を乗じることによって当該金種の小計額を求め、各金種の小計額を全て合計することによって求められる。金種は、1円硬貨、10円硬貨、100円硬貨、5円硬貨、50円硬貨、500円硬貨、1000円紙幣、2000円紙幣、5000円紙幣及び10000円紙幣がある。貨幣回収金庫102は、貨幣を収納し保管する金庫である。出金処理部103は、つり銭の出金が要求された場合に貨幣回収金庫102からつり銭額の出金を行う。
印刷部104は、ロール紙等の用紙に入出金に係るデータを印字する。表示/入力部105は、つり銭の出金額等のデータやコマンドを店舗側装置11に入力する入力部111と、入力されたデータやコマンド及び店舗側装置11の処理状況等を表示する表示部112とを備えて構成され、例えば、CRTやLCD等の表示装置の表示面にタッチパネルを貼付することによって構成される。そして、入力部111は、表示部112に表示された金額で店舗側装置11に入金金額を確定入力する「入金」ボタン121と、表示部112に表示された金額で店舗側装置11につり銭金額を確定入力する「つり銭用意」ボタン122と、表示部112に表示された時刻で店舗側装置11に出金時刻を確定入力する「出金時刻」ボタン123と、数値を入力する「テンキー」ボタン124と金種を入力する「金種」ボタン125とを備えて構成される。なお、本実施形態では、入力部111と表示部112とを一体に構成したが、スイッチから構成される入力部111と表示部112とで別体に構成してもよい。
店舗側制御部106は、例えば、マイクロプロセッサ等を備えて構成され、プログラムに従って、入金処理部101、出金処理部103、印刷部104、表示/入力部105、店舗側通信インタフェース部107、店舗側記憶部108及び認証部109を制御する。そして、店舗側制御部106は、機能的に、入金処理部101で求められた入金金額の情報及び当該店舗側装置11を識別するための店舗識別子を収容する通信信号であるセンタ宛入金情報信号、及び、出金処理部103で出金された出金金額の情報及び当該店舗側装置11の店舗識別子を収容する通信信号であるセンタ宛出金情報信号を店舗側通信インタフェース部23を用いてネットワーク15を介して対向するセンタ側装置12に送信する店舗側送信処理部131と、暦を数え年月日を出力するカレンダ部132と時を刻み時刻を出力する時計部133とを備える。
店舗側通信インタフェース部107は、ネットワーク15を介して対向する装置との間で通信信号の送受信を行うインターフェース回路である。店舗側記憶部108は、例えばROM(Read Only Memory)やEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性の記憶素子、及び、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性の記憶素子等を備えて構成される。この不揮発性の記憶素子には、本店舗側装置11を動作させるための各種のプログラム、及び、各種のプログラムを実行する際に必要な情報等を記憶する。この揮発性の記憶素子は、店舗側制御部106が実行する各種のプログラムを不揮発性の記憶素子から読み込むと共に、これら各種のプログラムの実行中における各データを一時的に記憶するいわゆるワーキングメモリとなる。そして、店舗側記憶部108は、入出金履歴情報テーブルを記憶する入出金履歴情報テーブル記憶部141を備える。
入出金履歴情報テーブルは、店舗側装置11に入金された現金に係る入金履歴情報及び店舗側装置11から出金された現金に係る出金履歴情報を登録するテーブルであり、例えば、図3に示すように、入出金履歴情報テーブル150の各レコードを表すための管理番号を登録する番号フィールド151、入金又は出金があった年月日を登録する年月日フィールド152、入金又は出金があった時刻を登録する時刻フィールド153、入金金額を登録する入金金額フィールド154及び出金金額を登録する出金金額フィールド155の各フィールドを備えて構成され、入金及び出金があるごとにレコードが作成される。そして、入金金額フィールド154は、さらに、入金された1円硬貨の枚数を登録する1円フィールド1541、入金された10円硬貨の枚数を登録する10円フィールド1542、入金された100円硬貨の枚数を登録する100円フィールド1543、入金された5円硬貨の枚数を登録する5円フィールド1544、入金された50円硬貨の枚数を登録する50円フィールド1545、入金された500円硬貨の枚数を登録する500円フィールド1546、1000円紙幣の枚数を登録する1000円フィールド1547、2000円紙幣の枚数を登録する2000円フィールド1548、5000円紙幣の枚数を登録する5000円フィールド1549、10000円紙幣の枚数を登録する10000円フィールド1550、当該レコードにおける各種硬貨及び各種紙幣の合計金額(入金金額)を登録する合計金額フィールド1551の各サブフィールドを備えて構成される。また、図3には、不図示であるが、出金金額フィールド155も入金金額フィールド154と同様のサブフィールドを備えて構成される。この図3に示す例では、入金情報は、入金に係る、年月日の情報、時刻の情報及び入金金額の情報を備えて構成され、そして、出金情報は、出金に係る、年月日の情報、時刻の情報及び出金金額の情報を備えて構成される。
このように店舗側装置11において、入金処理部101は、入金された売上現金に対し金種の識別を行うと共に識別した金種ごとに計数を行って入金金額を求め、出金処理部103は、出金したつり銭に対し金種の識別を行うと共に識別した金種ごとに計数を行って出金金額を求め、これらの情報を入出金履歴情報テーブル150に登録し、入出金履歴情報テーブル記憶部に記憶する。このため、店舗側装置11に入出金の履歴情報を残すことができ、いつでも履歴情報を参照することができる。
認証部109は、当該店舗側装置11を取り扱う正当な権限を有する者であるか否かを判別する回路であり、正当な権限を有する者であると認証するとその旨を店舗側制御部106に通知する。店舗側制御部106は、認証部109から正当な権限を有する者である旨が通知されると、入金処理部101に入金された貨幣を貨幣回収金庫102に収納し、出金処理部103によって出金を行い、また、入力部111から入力を受付ける。
認証部109は、例えば、IDカードから認証情報を読み取り、読み取った読取認証情報と予め記憶されている登録認証情報とが一致する場合に、正当な権限を有する者であると認証を行うカードリーダである。また例えば、認証部109は、人間の生体情報を読み取り、読み取った読取生体情報と予め記憶されている登録生体情報とが一致する場合に、正当な権限を有する者であると認証を行う生体情報認証装置である。網膜認証装置は、生体情報として人間の網膜を利用し、指紋認証装置は、生体情報として人間の指紋を利用し、そして、血流認証装置は、生体情報として人間の手指の血流パターンを利用する。生体情報認証装置は、生体に固有な情報によって認証を行うので、IDカードの盗用によるなりすましを防止することができ、また、IDカードのように認証情報を登録した部材を紛失する虞もない。このような認証部109は、例えば、認証情報を読み取る読取部と、予め登録認証情報を記憶する認証情報記憶部と、読取認証情報と登録認証情報とを照合する照合部とを備えて構成される。
次にセンタ装置12の構成について説明する。センタ側装置12は、店舗側装置11からセンタ宛入金情報信号を受信した場合にこの受信したセンタ宛入金情報信号に収容されている情報に基づいて店舗側装置11の入金情報の記録、入金情報の現金集配側装置13への通知及び入金情報の金融機関側装置14への通知を行い、店舗側装置11からセンタ宛出金情報信号を受信した場合にこの受信したセンタ宛出金情報信号に収容されている情報に基づいて店舗側装置11の出金情報の記録、出金情報の現金集配側装置13への通知及び出金情報の金融機関側装置14への通知を行い、そして、現金集配側装置13から店舗識別子及び回収金額情報を収容する通信信号であるセンタ宛回収情報信号を受信した場合にこの受信したセンタ宛回収情報信号に収容されている情報に基づいて店舗側装置11の回収情報の記録及び回収情報の金融機関側装置14への通知を行う通信可能なコンピュータであり、例えば、図4に示すように、センタ側演算処理部201と、センタ側通信インタフェース部202と、センタ側入力部203と、センタ側出力部204と、センタ側内部記憶部205と、センタ側補助記憶部207とを備えて構成される。
センタ側通信インタフェース部202は、店舗側通信インタフェース部107と同様に、ネットワーク15を介して対向する装置との間で通信信号の送受信を行うインターフェース回路である。後述の現金集配側通信インタフェース部302及び金融機関側通信インタフェース部402も同様である。センタ側入力部203は、本センタ側装置12の起動指示等の各種コマンドや各種データをセンタ側装置12に入力する機器であり、例えば、キーボードやポインティングデバイス(例えばマウス)等である。後述の現金集配側入力部303及び金融機関側入力部403も同様である。センタ側出力部204は、センタ側入力部203から入力されたコマンド、データ等を出力する機器であり、例えばCRTディスプレイ、LCD、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示装置やプリンタである。後述の現金集配側出力部304及び金融機関側出力部404も同様である。センタ側内部記憶部205は、センタ側演算処理部201が実行するプログラムをセンタ側補助記憶部207から読み込むと共に、プログラム実行中の各データを一時的に記憶する所謂ワーキングメモリであり、例えばRAMである。後述の現金集配側内部記憶部305及び金融機関側内部記憶部405も同様である。
センタ側補助記憶部207は、例えばROMやEEPROM等の不揮発性の記憶素子及びハードディスク等の情報を記憶する装置であり、店舗側装置入出金情報テーブルを記憶する店舗側装置入出金情報テーブル記憶部221、センタ側店舗情報テーブルを記憶するセンタ側店舗情報テーブル記憶部222、及び、店舗側装置回収履歴情報テーブルを記憶する店舗側装置回収履歴情報テーブル記憶部223を備える他、センタ側装置12を動作させるための制御プログラム等の各プログラム(不図示)、及び、各プログラムの実行中及び実行後のデータ(不図示)等を記憶する。
店舗側装置入出金情報テーブルは、各店舗側装置11における入出金状況を登録するテーブルであり、例えば、図5(A)に示すように、店舗側装置入出金情報テーブル250の各レコードを表すための管理番号を登録する番号フィールド251、店舗識別子を登録する店舗識別子フィールド252、入金又は出金があった年月日を登録する年月日フィールド253、入金又は出金があった時刻を登録する時刻フィールド254、入金金額を登録する入金金額フィールド255及び出金金額を登録する出金金額フィールド256の各フィールドを備えて構成され、センタ宛入金情報信号及びセンタ宛出金情報信号に収容される入金情報及び出金情報ごとにレコードが作成される。
ここで、センタ宛入金情報信号を受信した場合には、新たな管理番号が番号フィールド251に登録されて新たなレコードが作成され、当該センタ宛入金情報信号に収容されていた店舗識別子、年月日、時刻及び入金金額が店舗識別子フィールド252、年月日フィールド253、時刻フィールド254及び入金金額フィールド255にそれぞれ登録され、出金金額フィールド256には、何も登録されない。一方、センタ宛出金情報信号を受信した場合には、新たな管理番号が番号フィールド251に登録されて新たなレコードが作成され、当該センタ宛出金情報信号に収容されていた店舗識別子、年月日、時刻及び出金金額が店舗識別子フィールド252、年月日フィールド253、時刻フィールド254及び出金金額フィールド256にそれぞれ登録され、入金金額フィールド255には、何も登録されない。
例えば、図5(A)に示す管理番号「1」のレコードは、センタ宛入金情報信号を受信された際に作成されたレコードであり、店舗識別子フィールド252には店舗識別子として「XX_YY_ZZ」が登録され、年月日フィールド253には「2004.3.24」が登録され、時刻フィールド254には「21:37:00」が登録され、入金金額フィールド255には入金金額として「○○○」が登録され、そして、出金金額フィールド256には何も登録されていない。また、管理番号「2」のレコードは、センタ宛出金情報信号を受信された際に作成されたレコードであり、店舗識別子フィールド252には店舗識別子として「XX_YY_ZZ」が登録され、年月日フィールド253には「2004.3.24」が登録され、時刻フィールド254には「21:45:27」が登録され、出金金額フィールド256には出金金額として「×××」が登録され、そして、入金金額フィールド255には何も登録されていない。
センタ側店舗情報テーブルは、情報収集管理センタで把握している店舗に関する情報を登録するテーブルであり、例えば、図5(B)に示すように、センタ側店舗情報テーブル260の各レコードを表すための管理番号を登録する番号フィールド261、店舗識別子を登録する店舗識別子フィールド262、店舗側装置11が設置された設置年月日を登録する設置年月日フィールド263、店舗側装置11が設置されている所在を表す住所を登録する住所フィールド264、店舗側装置11を取り扱う者と連絡をとる場合の連絡先電話番号を登録する連絡先フィールド265、店舗側装置11の取り扱い責任者を登録する責任者フィールド266、店舗側装置11に売上金の現金が入金された場合に入金金額を振り込み、また、店舗側装置11からつり銭が出金された場合に出金金額を引き落とす口座を開いている金融機関に名称を登録する金融機関名フィールド267及びこのような講座の口座番号を登録する口座番号フィールド268の各フィールドを備えて構成され、情報収集管理センタで把握している店舗ごとにレコードが作成される。
店舗側装置回収履歴情報テーブルは、各店舗側装置11における回収の履歴情報を登録するテーブルであり、例えば、図5(C)に示すように、店舗側装置回収履歴情報テーブル270の各レコードを表すための管理番号を登録する番号フィールド271、店舗識別子を登録する店舗識別子フィールド272、現金の回収があった年月日を登録する年月日フィールド273、現金の回収があった時刻を登録する時刻フィールド274、及び、回収した回収金額を登録する回収金額フィールド275を備えて構成され、センタ宛回収情報信号に収容される回収情報ごとにレコードが作成される。
図4に戻って、センタ側演算処理部201は、例えば、マイクロプロセッサ等で構成され、機能的に、入出金情報処理部211と回収履歴処理部212とを備えると共に、プログラムに従いセンタ側通信インタフェース部202、センタ側入力部203、センタ側出力部204、センタ側内部記憶部205及びセンタ側補助記憶部207を制御する。
入出金情報処理部211は、センタ側通信インタフェース部202を介して店舗側装置11からセンタ宛入金情報信号を受信した場合に、このセンタ宛入金情報信号に収容されている店舗識別子と入金金額の情報とを店舗側装置入出金情報テーブル250に登録すると共に、このセンタ宛入金情報信号に収容されている店舗識別子と入金金額の情報とを収容する通信信号である現金集配宛入金情報信号及び金融機関宛入金情報信号をセンタ側通信インタフェース部202を用いて現金集配側装置13及び金融機関側装置14へそれぞれ送信する入金情報処理部と、センタ側通信インタフェース部202を介して店舗側装置11からセンタ宛出金情報信号を受信した場合に、このセンタ宛出金情報信号に収容されている店舗識別子と出金金額の情報とを店舗側装置入出金情報テーブル250に登録すると共に、このセンタ宛出金情報信号に収容されている店舗識別子と出金金額の情報とを収容する通信信号である現金集配宛出金情報信号及び金融機関宛出金情報信号を現金集配側装置13及び金融機関側装置14へそれぞれ送信する出金情報処理部とから成る。
回収履歴処理部212は、センタ側通信インタフェース部202を介して現金集配側装置13からセンタ宛回収情報信号を受信した場合に、このセンタ宛回収情報信号に収容されている店舗識別子と回収金額の情報とを店舗側装置回収履歴情報テーブル270に登録すると共に、このセンタ宛回収情報信号に収容されている店舗識別子と回収金額の情報とを収容する通信信号である金融機関宛回収情報信号をセンタ側通信インタフェース部202を用いて金融機関側装置14へ送信する。
そして、これらセンタ側演算処理部201、センタ側通信インタフェース部202、センタ側入力部203、センタ側出力部204、センタ側内部記憶部205及びセンタ側補助記憶部207は、データを相互に交換することができるようにバス208にそれぞれ接続される。
次に現金集配側装置13の構成について説明する。現金集配側装置13は、センタ側装置12から送信される現金集配宛入金情報信号及び現金集配宛出金情報信号並びに当該現金集配側装置13に直接的に入力される回収情報に基づいて、店舗側装置11に保管されている貨幣量を管理する通信可能なコンピュータであり、例えば、図6に示すように、現金集配側演算処理部301と、現金集配側通信インタフェース部302と、現金集配側入力部303と、現金集配側出力部304と、現金集配側内部記憶部305と、現金集配側補助記憶部307とを備えて構成される。
現金集配側補助記憶部307は、例えばROMやEEPROM等の不揮発性の記憶素子及びハードディスク等の情報を記憶する装置であり、店舗側装置別貨幣量情報テーブルを記憶する店舗側装置別貨幣量情報テーブル記憶部321、及び、現金集配側店舗情報テーブルを記憶する現金集配側店舗情報テーブル記憶部322を備える他、現金集配側装置13を動作させるための制御プログラム等の各プログラム(不図示)、及び、各プログラムの実行中及び実行後のデータ(不図示)等を記憶する。
店舗側装置別貨幣量情報テーブルは、各店舗側装置11における貨幣量を登録するテーブルであり、例えば、図7(A)に示すように、店舗側装置別貨幣量情報テーブル350の各レコードを表すための管理番号を登録する番号フィールド351、店舗識別子を登録する店舗識別子フィールド352、入金、出金又は回収があった年月日を登録する年月日フィールド353、入金、出金又は回収があった時刻を登録する時刻フィールド354、入金金額を登録する入金金額フィールド355、出金金額を登録する出金金額フィールド356、回収金額を登録する回収金額フィールド357及び現在の貨幣量を登録する貨幣量フィールド358の各フィールドを備えて構成され、現金集配宛入金情報信号及び現金集配宛出金情報信号に収容される入金情報及び出金情報並びに回収情報ごとにレコードが作成される。
ここで、現金集配宛入金情報信号が受信された場合には、店舗識別子フィールド352、年月日フィールド353、時刻フィールド354、入金金額フィールド355及び貨幣量フィールド358の各フィールドに情報の登録処理が為される。貨幣量フィールド358には、同一の店舗識別子が登録されているレコードにおいて、直近の貨幣量フィールド358に登録されている貨幣量に入金金額が加算されて登録処理が為される。現金集配宛出金情報信号が受信された場合には、店舗識別子フィールド352、年月日フィールド353、時刻フィールド354、出金金額フィールド356及び貨幣量フィールド358の各フィールドに情報の登録処理が為される。貨幣量フィールド358には、同一の店舗識別子が登録されているレコードにおいて、直近の貨幣量フィールド358に登録されている貨幣量に出金金額が減算されて登録処理が為される。回収情報が入力された場合には、店舗識別子フィールド352、年月日フィールド353、時刻フィールド354、回収金額フィールド357及び貨幣量フィールド358の各フィールドに情報の登録処理が為される。貨幣量フィールド358には、入力された値が登録されて登録処理が為される。
現金集配側店舗情報テーブルは、現金集配機関で把握している店舗に関する情報を登録するテーブルであり、例えば、図7(B)に示すように、現金集配側店舗情報テーブル360の各レコードを表すための管理番号を登録する番号フィールド361、店舗識別子を登録する店舗識別子フィールド362、店舗側装置11が設置された設置年月日を登録する設置年月日フィールド363、店舗側装置11が設置されている所在を表す住所を登録する住所フィールド364、店舗側装置11を取り扱う者と連絡をとる場合の連絡先電話番号を登録する連絡先フィールド365、及び、店舗側装置11の取り扱い責任者を登録する責任者フィールド366を備えて構成され、現金集配企業が現金の集配を行うべき店舗ごとにレコードが作成される。
図6に戻って、現金集配側演算処理部301は、例えば、マイクロプロセッサ等で構成され、機能的に、テーブル処理部311と現金集配側送信処理部312とを備えると共に、プログラムに従い現金集配側通信インタフェース部302、現金集配側入力部303、現金集配側出力部304、現金集配側内部記憶部305及び現金集配側補助記憶部307を制御する。
テーブル処理部311は、現金集配側通信インタフェース部302を介してセンタ側装置12から現金集配宛入金情報信号を受信した場合に、この現金集配宛入金情報信号に基づいて店舗側装置別貨幣量情報テーブル350の登録内容を更新する共に、センタ側装置12から現金集配宛出金情報信号を受信した場合に、この現金集配宛出金情報信号に基づいて店舗側装置別貨幣量テーブル350の登録内容を更新する。さらに、テーブル処理部311は、現金集配側入力部303より、現金を回収した店舗側装置11の店舗識別子、年月日、時刻及び回収金額が入力された場合に、これら情報に基づいて店舗側装置別貨幣量情報テーブル350の登録内容を更新する。
現金集配側送信処理部312は、現金集配側入力部303から入力された、現金を回収した店舗側装置11の店舗識別子、年月日、時刻及び回収金額の情報を収容する通信信号であるセンタ宛回収情報信号を現金集配側通信インタフェース部302を用いてセンタ側装置12に送信する。
そして、これら現金集配側演算処理部301、現金集配側通信インタフェース部302、現金集配側入力部303、現金集配側出力部304、現金集配側内部記憶部305及び現金集配側補助記憶部307は、データを相互に交換することができるようにバス308にそれぞれ接続される。
次に金融機関側装置の構成について説明する。金融機関側装置14は、センタ側装置12から送信される金融機関宛入金情報信号及び金融機関宛出金情報信号に基づいて店舗の口座に対し立替えで振り替え処理を行うと共にセンタ側装置12から金融機関宛回収情報信号を受信する通信可能なコンピュータであり、例えば、図8に示すように、金融機関側演算処理部401と、金融機関側通信インタフェース部402と、金融機関側入力部403と、金融機関側出力部404と、金融機関側内部記憶部405と、金融機関側補助記憶部407とを備えて構成される。
金融機関側補助記憶部407は、例えばROMやEEPROM等の不揮発性の記憶素子及びハードディスク等の情報を記憶する装置であり、店舗側装置講座情報テーブルを記憶する店舗側装置口座情報テーブル記憶部421を備える他、金融機関側装置14を動作させるための制御プログラム等の各プログラム(不図示)、及び、各プログラムの実行中及び実行後のデータ(不図示)等を記憶する。
店舗側装置口座情報テーブルは、各店舗側装置11に入金された入金金額を立替えで振り込み、そして、出金された出金金額を引き落とす当該店舗側装置11に係る金融機関の口座に関する各種情報を登録するテーブルであり、例えば、図9に示すように、店舗側装置口座情報テーブル450の各レコードを表すための管理番号を登録する番号フィールド451、店舗識別子を登録する店舗識別子フィールド452、口座の取扱いを開始した年月日を登録する取扱開始年月日フィールド453、口座の名義人の住所を登録する住所フィールド454、口座の名義人の連絡先電話番号を登録する連絡先フィールド455、口座の名義を登録する名義フィールド456及び口座を開設している金融機関名を登録する金融機関名フィールド457及び口座番号を登録する口座番号フィールド458の各フィールドを備えて構成され、口座番号ごとにレコードが作成される。金融機関の口座は、当該金融機関側装置14が設置される金融機関に開設される口座でもよく、また、他の金融機関に開設される口座でもよい。このため、店舗側装置11を設置する店舗は、任意の金融機関の口座を利用することができ、店舗の取引金融機関17(図1)の口座を利用可能である。金融機関は、例えば、都市銀行、地方銀行、信託銀行、信用金庫、信用組合、商工組合中央金庫、農林中央金庫、証券会社及び郵便局等である。
図8に戻って、金融機関側演算処理部401は、例えば、マイクロプロセッサ等で構成され、機能的に、振替処理部411を備えると共に、プログラムに従い金融機関側通信インタフェース部402、金融機関側入力部403、金融機関側出力部404、金融機関側内部記憶部405及び金融機関側補助記憶部407を制御する。振替処理部411は、金融機関側通信インタフェース部402を介してセンタ側装置12から金融機関宛入金情報信号を受信した場合に、この金融機関宛入金情報信号に収容されている店舗識別子に対応する口座を店舗側装置口座情報テーブル450から検索し、検索した口座へこの金融機関宛入金情報信号に収容されている入金金額を振り替えると共に、センタ側装置12から金融機関宛出金情報信号を受信した場合に、この金融機関宛出金情報信号に収容されている店舗識別子に対応する口座を店舗側装置口座情報テーブル450から検索し、検索した口座へこの金融機関宛出金情報信号に収容されている出金金額を振り替える。
そして、これら金融機関側演算処理部401、金融機関側通信インタフェース部402、金融機関側入力部403、金融機関側出力部404、金融機関側内部記憶部405及び金融機関側補助記憶部407は、データを相互に交換することができるようにバス408にそれぞれ接続される。
なお、これらセンタ側装置12、現金集配側装置13及び金融機関側装置14は、図4、図6及び図8に破線で示すように、必要に応じて、センタ側外部記憶部206、現金集配側外部記憶装置306及び金融機関側外部記憶装置406をそれぞれ備えてもよい。これら外部記憶部206、306、406は、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Compact Disc Recordable)及びDVD−R(Digital Versatile Disc ReWritable)等の記憶媒体との間でデータを読み込み及び/又は書き込みを行う装置であり、例えば、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、CD−Rドライブ及びDVD−Rドライブ等である。そして、各装置12、13、14に各プログラムが格納されていない場合には、これらを記録した記録媒体から各外部記憶部206、306、406を介して各補助記憶部207、307、407にそれぞれインストールされるように構成してもよい。また、これらプログラムを管理するサーバコンピュータ(不図示)からネットワーク15及び各通信インタフェース部202、302、402を介して各プログラムがそれぞれダウンロードされるように構成してもよい。
次に、本実施形態の動作について説明する。
(実施形態の動作)
図10は、入出金の場合における売上金回収・送金システムの動作を示すシーケンス図である。図11は、現金の回収の場合における売上金回収・送金システムの動作を示すシーケンス図である。
まず、入出金の場合について説明する。図10において、その日の営業の終了後に店舗の売上金を取り扱い翌日のつり銭を扱う店舗の責任者が認証部109から認証情報の入力を行って店舗側装置11に入金すると、認証部109は、認証を行い、店舗側装置11の入金処理部101は、貨幣(紙幣及び硬貨)を金種ごとに選別し、その枚数を計数する。認証部109によって認証され、入金処理部101は、入金された貨幣に対し金種の選別及びその金種ごとの個数の計数が終了すると、その結果を店舗側制御部106に通知すると共に、入金された貨幣を貨幣回収金庫102に格納する。そして、店舗側装置11の店舗側制御部106は、責任者に「入金」ボタン121を操作するように促す提示を行う。この提示は、例えば、「入金」ボタン121の表示を変化させたり、音声ガイダンスを流したりすること等によって行われる。「入金」ボタン121における表示の変化は、例えば、表示を点滅させたり、表示色を変えたりすること等である。
責任者が「入金」ボタン121を操作すると(C11)、店舗側装置11の店舗側制御部106における店舗側送信処理部131は、本日の暦をカレンダ部132より取得してこの取得した年月日を入金年月日とすると共に、現在時刻を時計部133より取得してこの取得した現在時刻を入金時刻とする。店舗側送信処理部131は、店舗側装置11の店舗識別子と入金年月日の情報と入金時刻の情報と入金金額の情報とを収容した通信信号(センタ宛入金情報信号)をネットワーク15を介してセンタ側装置12に送信する(C12)。そして、店舗側送信処理部131は、新たな管理番号を登録して入出金履歴情報テーブル151に、年月日、時刻及び入金金額の情報を登録する。ここで、この責任者が「入金」ボタン121を操作することによって、入金された貨幣の所有権が店舗側装置11の所有者に移転する。このため、店舗側装置11内の貨幣が盗難等の被害にあったとしても、店舗側は、損害を蒙ることがない。このため、店舗側装置11は、店舗にとって所謂夜間金庫の役割を果たす。
センタ側装置12は、センタ宛入金情報信号を店舗側装置11から受信すると、入金処理を行う(C13)。即ち、センタ側装置12のセンタ側演算処理部201における入出金情報処理部211は、この受信したセンタ宛入金情報信号に収容されている店舗識別子、年月日の情報、入金時刻の情報及び入金金額の情報を店舗側装置出入金情報テーブル250に登録する。そして、入出金情報処理部211は、この受信したセンタ宛入金情報信号の店舗識別子、年月日の情報、入金時刻の情報及び入金金額の情報を収容した現金集配宛入金情報信号及び金融機関宛入金情報信号を現金集配側装置13及び金融機関側装置14へ送信する(C14、C15)。このように各店舗に配置された各店舗側装置11における入金情報がセンタ側装置12で集中的に管理され、センタ側装置12から入金情報が現金集配側装置13及び金融機関側装置14へ通知される。
現金集配側装置13は、現金集配宛入金情報信号をセンタ側装置12から受信すると、貨幣量更新処理を行う(C16)。即ち、現金集配側装置13の現金集配側演算処理部301におけるテーブル処理部311は、この受信した現金集配宛入金情報信号に収容されている店舗識別子、年月日の情報、入金時刻の情報及び入金金額の情報を店舗側装置別貨幣量情報テーブル350に登録する。このように各店舗に配置された各店舗側装置11における入金情報がセンタ側装置12を介して現金集配側装置13に送信されるので、店舗側装置11に入金があるとその入金の事実を把握することができ、店舗側装置11の現在の貨幣量を把握することができる。そして、現金集配側出力部304に出力させることで、店舗側装置11の現在の貨幣量を認識することができ、的確な時期に貨幣の回収を行うことができる。
金融機関側装置14は、金融機関宛入金情報信号をセンタ側装置12から受信すると、入金振替処理を行う(C17)。即ち、金融機関側装置14の金融機関側演算処理部401における振替処理部411は、この受信した金融機関宛入金情報信号に収容されている店舗識別子を登録するレコードを店舗側装置口座情報テーブル450から検索し、検索したレコードから名義、金融機関名及び口座番号を取得する。そして、振替処理部411は、取得した金融機関名の金融機関における取得した名義の口座番号の口座へ、金融機関宛入金情報信号に収容されている入金金額だけ入金するように振り替える。ここで、金融機関は、この時点では、店舗側装置11に入金された現金を現金集配機関を介して受け取ることなく店舗の取引口座に振り込むので、立替払いとなっている。
このように動作することによって本実施形態に係る売上金回収・送金システム1では、店舗側装置11に売上現金が入金されると入金情報がセンタ側装置12を介して金融機関側装置14に通知され、店舗側装置11に入金した現金金額が店舗の取引口座に入金される。そのため、店舗の責任者は、夜間金庫等を利用することなく売上現金を店舗側装置11に入金するだけで、金融機関に預ける場合と同様の効果を得ることができ、その日の売上現金を翌日の運転資金に回すことができる。
一方、店舗側装置11は、翌日のつり銭を用意すべく、責任者に「つり銭用意」ボタン122を操作するように促す提示を行う。責任者は、「金種」ボタン125を操作することによって金種を指定し、「テンキー」124を操作することによって個数(枚数)を指定する。責任者は、つり銭に必要な全ての金種についてこの金種の指定及び個数の指定を繰り返し行う。店舗側装置11は、この金種の指定及び個数の指定が行われるごとにその結果を表示部112に入力された金種と個数を対応付けて表示する。責任者は、表示部112に表示された金種と個数とを確認し、「つり銭用意」ボタン122を操作する。
「つり銭用意」ボタン122が操作されると(C21)、店舗側装置11の店舗側制御部106は、出金処理部103を用いて、入力された個数の金種を用意し、貨幣を出金する。そして、店舗側装置11の店舗側制御部106における店舗側送信処理部131は、本日の暦をカレンダ部132より取得してこの取得した年月日を出金年月日とすると共に、現在時刻を時計部133より取得してこの取得した現在時刻を出金時刻とする。店舗側送信処理部131は、店舗を識別する店舗識別子と出金年月日の情報と出金時刻の情報と出金金額の情報とを収容した通信信号(センタ宛出金情報信号)をネットワーク15を介してセンタ側装置12に送信する(C22)。そして、店舗側送信処理部131は、新たな管理番号を登録して入出金履歴情報テーブル151に、年月日、時刻及び出金金額の情報を登録する。
さらに、店舗側装置11の店舗側制御部106は、印刷部104を用いて、出入金明細書を用紙に印字してプリントアウトする。出入金明細書には、入金された金種、その個数、合計入金金額及び入金時刻と、出金した金種、その個数、合計出金金額及び出金時刻と、年月日と、店舗識別子とが記載される。責任者が「つり銭用意」ボタン122を操作することによって、出金された貨幣の所有権が店舗側に移転するので、この出入金明細書が店舗側の控えとなる。
ここで、入金金額と出金金額との差額を示す情報をセンタ側装置12に送信してもよいが、入出金に応じて貨幣の所有権が移転するので入金金額と出金金額とを明確に残す観点から、本実施形態では、センタ宛入金情報信号とセンタ宛出金情報信号とをセンタ側装置12に送信するように構成している。なお、この観点から、センタ宛入金情報信号及びセンタ宛出金情報信号を送信する代わりに、「つり銭用意」ボタン122が操作された後に、店舗識別子と入金金額の情報と入金時刻の情報と出金金額の情報と出金時刻の情報とを纏めて収容した通信信号(センタ宛入出金情報信号)をセンタ側装置12に送信するように構成してもよい。
センタ側装置12は、センタ宛出金情報信号を店舗側装置11から受信すると、出金処理を行う(C23)。即ち、センタ側装置12のセンタ側演算処理部201における入出金情報処理部211は、この受信したセンタ宛出金情報信号に収容されている店舗識別子、年月日の情報、出金時刻の情報及び出金金額の情報を店舗側装置出入金情報テーブル250に登録する。そして、入出金情報処理部211は、この受信したセンタ宛出金情報信号の店舗識別子、年月日の情報、入金時刻の情報及び入金金額の情報を収容した現金集配宛出金情報信号及び金融機関宛出金情報信号を現金集配側装置13及び金融機関側装置14へ送信する(C24、C25)。このように各店舗に配置された各店舗側装置11における出金情報がセンタ側装置12で集中的に管理され、センタ側装置12から出金情報が現金集配側装置13及び金融機関側装置14へ通知される。
現金集配側装置13は、現金集配宛出金情報信号をセンタ側装置12から受信すると、貨幣量更新処理を行う(C26)。即ち、現金集配側装置13の現金集配側演算処理部301におけるテーブル処理部311は、この受信した現金集配宛出金情報信号に収容されている店舗識別子、年月日の情報、出金時刻の情報及び出金金額の情報を店舗側装置別貨幣量情報テーブル350に登録する。このように各店舗に配置された各店舗側装置11における出金情報がセンタ側装置12を介して現金集配側装置13に送信されるので、店舗側装置11に出金があるとその出金の事実を把握することができ、店舗側装置11の現在の貨幣量を把握することができる。そして、現金集配側出力部304に出力させることで、店舗側装置11の現在の貨幣量を認識することができ、的確な時期に貨幣の回収を行うことができる。
金融機関側装置14は、金融機関宛出金情報信号をセンタ側装置12から受信すると、出金振替処理を行う(C27)。即ち、金融機関側装置14の金融機関側演算処理部401における振替処理部411は、この受信した金融機関宛出金情報信号に収容されている店舗識別子を登録するレコードを店舗側装置口座情報テーブル450から検索し、検索したレコードから名義、金融機関名及び口座番号を取得する。そして、振替処理部411は、取得した金融機関名の金融機関における取得した名義の口座番号の口座へ、金融機関宛出金情報信号に収容されている出金金額だけ引き落とすように振り替える。
このように動作することによって本実施形態に係る売上金回収・送金システム1では、店舗側装置11からつり銭が出金されると出金情報がセンタ側装置12を介して金融機関側装置14に通知され、店舗側装置11から出金した金額が店舗の取引口座から引き落とされる。そのため、店舗の責任者は、店舗の取引口座を開設している金融機関に出向くことなくつり銭を用意することができる。金融機関は、この時点では、出金金額を引き落とし可能な残高が店舗の取引口座に有るなしにかかわらず店舗の取引口座から引き落とすので、立替払いとなっている。
ここで、センタ側装置12は、金融機関宛入金情報信号、集配機関宛入金情報信号、金融機関宛出金情報信号及び集配機関宛出金情報信号をそれぞれ送信する代わりに、センタ宛出金情報信号を受信した後に、店舗識別子と入金金額の情報と入金時刻の情報と出金金額の情報と出金時刻の情報とを収容した通信信号(金融機関宛入出金情報信号及び集配機関宛入出金情報信号)を金融機関側装置14及び現金集配側装置13にそれぞれ送信するように構成してもよいが、責任者が「つり銭用意」ボタン122を操作しない、あるいは、例えば「つり銭用意ボタン」122が翌日に操作される等の「入金」ボタン121に連続して「つり銭用意」ボタン122を操作しない場合もあり得る。本実施形態では、貨幣を取り扱っているので情報伝達の確実性やリアルタイム性を重視する観点から、金融機関宛入金情報信号、集配機関宛入金情報信号、金融機関宛出金情報信号及び集配機関宛出金情報信号をそれぞれ送信するように構成している。
また、上述の実施形態では、つり銭用意ボタンが操作されると直ちに出金されるように構成したが、貨幣を出金してしまうと出金したつり銭が盗難等の被害に遭う可能性があるのでこれを防止する観点から、指定された時間に出金するように構成してもよい。時間の指定は、つり銭用意の操作ごとに指定時間の入力を求めるように構成してもよいが、日々変更される性質のものではないので、図2に示すように、「出金時刻」ボタン123を用意し、この「出金時刻」ボタン123が操作された場合に時間の指定を行うように構成してもよい。
次に、現金回収の場合について説明する。図11において、現金集配機関は、例えば、三日に一度や一週間に一度等の所定の期間ごとや、店舗側装置11の現在の貨幣量を参照し適宜に、現金輸送車によって店舗側装置11に格納されている現金を回収する(C31)。
現金集配機関は、現金を回収すると、回収処理を行う(C32)。即ち、現金集配機関は、現金集配側装置13にその現金集配側入力部303を用いて、現金を回収した店舗側装置11に対応する店舗識別子、現金を回収した年月日及び時刻、回収した現金の回収金額、店舗側装置11の貨幣回収金庫102に残してきた貨幣量を入力する。これら情報が入力されると、現金集配側装置13の現金集配側演算処理部301におけるテーブル処理部311は、入力されたこれら情報で店舗側装置別貨幣量情報テーブル350を登録する。そして、テーブル処理部311は、現金の回収を行った店舗側装置11ごとに、前回の回収から今回の回収までの期間において最後に入金情報の登録又は出金情報の登録が行われたレコードにおける貨幣量フィールド358の貨幣量と、この入力された貨幣量とが一致するか否かを判断する。テーブル処理部311は、判断の結果を現金集配側出力部304に出力する。そして、現金集配側装置13の現金集配側演算処理部301における現金集配側送信処理部312は、現金の回収に係る、店舗識別子、年月日の情報、回収時刻の情報及び回収金額の情報を収容したセンタ宛回収情報信号をネットワーク15を介してセンタ側装置12に送信する(C33)。
センタ側装置12は、センタ宛回収情報信号を現金集配側装置13から受信すると、回収履歴処理を行う(C34)。即ち、センタ側装置12のセンタ側演算処理部201における回収履歴処理部212は、この受信したセンタ宛回収情報信号に収容されている店舗識別子、年月日の情報、回収時刻の情報及び回収金額の情報を店舗側装置回収履歴情報テーブル270に登録する。そして、回収履歴処理部212は、この受信したセンタ宛回収情報信号の店舗識別子、年月日の情報、回収時刻の情報及び回収金額の情報を収容した金融機関宛回収情報信号を金融機関側装置14へ送信する(C35)。このように各店舗に配置された各店舗側装置11における回収情報がセンタ側装置12で集中的に管理され、センタ側装置12から回収情報が金融機関側装置14へ通知される。
一方、金融機関へは、現金集配機関から現金輸送車によって回収した現金が直接的に持ち込まれ、あるいは、現金が他の金融機関18に持ち込まれたて他の金融機関18から振り込まれ(C36)、この金融機関宛回収情報信号がセンタ装置12から受信されると、金融機関側装置14は、立替払いの清算を行う(C37)。即ち、金融機関は、現金集配機関から受け取った現金(他の金融機関18から振り込まれた金額)と金融機関宛回収情報信号に収容されている回収情報の回収金額との一致を店舗側装置11ごとに行う。
このように本実施形態に係る売上金回収・送金システム1では、業務内容に応じた店舗側装置11、センタ装置12、現金集配側装置13及び金融機関側装置14の4個の装置から構成されるので、必ずしも一企業が複数のサービスを行う必要がなく、売上金やつり銭を集配する現金集配サービス、売上金やつり銭の決済を行う金融サービス、及び、売上金やつり銭のデータを管理するセンタサービスの何れか1つのサービスを一企業がこれに対応する装置を配置するだけで行うことができる。このため、様々な企業が売上金回収・送金システムに参入可能であり、競争優位な企業によってサービスが提供されるから、売上金回収・送金システム1の利用料金を低廉にすることができる。
なお、チェーン店のように本店と複数の店舗とから成る場合には、各店舗の入出金・回収にかかる情報を管理するために、センタ側装置12は、各店舗の入金情報と出金情報と現金回収情報とを、本店に配置されこれらの情報を管理する通信可能なコンピュータである本店側装置16(図1)に送信するように構成してもよい。
次に、店舗側装置の一具体例について説明する。図12は、店舗側装置の一具体例の概観正面図を示す図である。図13は、紙幣ユニットの概観を示す図である。図13(A)は、平面図であり、図13(B)は、側面図であり、そして、図13(C)は、正面図である。図14は、紙幣ユニットの内部構成を示す略図である。図14(A)は、平面方向から見た略図であり、図14(B)は、側面方向から見た略図であり、そして、図14(C)は、正面方向から見た略図である。図15は、硬貨ユニット及びターミナルユニットの概観を示す図である。図15(A)は、平面図であり、図15(B)は、正面図であり、そして、図15(C)は、側面図である。図16は、硬貨ユニット及びターミナルユニットの内部構成を示す略図である。図16(A)は、平面方向から見た硬貨ユニットの略図であり、図16(B)は、正面方向から見た硬貨ユニットの略図であり、図16(C)は、平面方向から見たターミナルユニットの略図であり、そして、図16(D)は、側面方向から見た硬貨ユニット及びターミナルユニットの略図である。
図12において、一具体例である店舗側装置500は、紙幣が入金され保管される紙幣ユニット501と、硬貨が入金され保管される硬貨ユニット503と、店舗側装置500とセンタ側装置12との間で売上金回収・送金システム1に係る処理を行うターミナルユニット505とを備えて構成される。
紙幣ユニット501は、図12及び図13に示すように、施錠可能な扉523−1、523−2、523−3を備える開口を有する3個の箱型筐体522−1、522−2、522−3と、平面に施錠可能な扉523−4を備える開口を有すと共に正面側に紙幣挿入用の開口(紙幣入金口)511及び紙幣排出用の開口(紙幣出金口)512を有する箱型筐体522−4とを備える。
紙幣ユニット501の内部には、入金された紙幣の金種を識別し、計数し、そして、保管及び出金するための各種機構が備えられており、図14に示すように、商用電源から電力が供給され紙幣ユニット501の各部に電力を供給する電源部513と、紙幣入金口511から挿入された紙幣を一括に取り込む一括取込部514と、一括取込部514で取り込まれた紙幣を順次にその金種を識別すると共に真贋を判別する鑑別部515と、鑑別部515で識別された千円紙幣をリジェクト、返却及びつり銭のために一時的に保管する千円紙幣還流庫516−1と、鑑別部515で識別された二千円及び五千円紙幣をリジェクト、返却及びつり銭のために一時的に保管する二千円又は五千円紙幣還流庫516−2と、鑑別部515で識別された一万円紙幣をリジェクト、返却及びつり銭のために一時的に保管する一時保留庫516−3と、リジェクトの紙幣を一時的に集積するリジェクト部517と、回収用の紙幣を保管する紙幣回収金庫518と、払出す紙幣を一時的に集積する払出一時集積部519と、紙幣ユニット501の各部を制御する紙幣ユニット制御部520と、ターミナルユニット505との間で通信を行う入出力部521とを備え、さらに、不図示の紙幣を搬送する紙幣搬送機構や紙幣を計数する紙幣計数機構等を備える。鑑別部515の識別・判別結果は、紙幣ユニット制御部520に出力される。
ここで、リジェクト部517は、扉523−1を備える開口を有する箱型筐体522−1に収納されるように構成されており、紙幣回収金庫518は、扉523−2を備える開口を有する箱型筐体522−2に収納されるように構成されており、千円紙幣還流庫516−1、二千円又は五千円紙幣還流庫516−2及び一時保留庫516−3は、扉523−3を備える開口を有する箱型筐体522−3に収納されるように構成されている。
紙幣搬送機構は、例えば、紙幣入金口511から一括取込部514及び鑑別部515を経て千円紙幣還流庫516−1、二千円又は五千円紙幣還流庫516−2及び一時保留庫516−3へ紙幣を搬送すると共に、千円紙幣還流庫516−1、二千円又は五千円紙幣還流庫516−2及び一時保留庫516−3からリジェクト部517、紙幣回収金庫518又は払出一時集積部519へ紙幣を搬送する機構である。紙幣搬送機構は、紙幣入金口511、鑑別部515、千円紙幣還流庫516−1、二千円又は五千円紙幣還流庫516−2及び一時保留庫516−3の近傍にそれぞれ配置される送りローラと、搬送路の途中に適宜配置されるガイドローラと、これら送りローラ及びガイドローラをベルト等の伝動機構を介して正逆転可能に駆動するモータを備えて構成される。また、紙幣搬送機構には、例えばソレノイド式のアクチュエータにより駆動されるフラッパを備えて構成される紙幣の移動経路を切替える切替機構が設けられており、入金の場合には鑑別部515から千円紙幣還流庫516−1、二千円又は五千円紙幣還流庫516−2及び一時保留庫516−3への搬送路を開き、紙幣を紙幣回収金庫518へ保管する場合には千円紙幣還流庫516−1、二千円又は五千円紙幣還流庫516−2及び一時保留庫516−3から紙幣回収金庫518への搬送路を開き、そして、リジェクト、返却及びつり銭を払出す場合には千円紙幣還流庫516−1、二千円又は五千円紙幣還流庫516−2及び一時保留庫516−3からリジェクト部517及び払出一時集積部519への搬送路を開く。
紙幣計数機構は、例えば、発光ダイオード等の発光部とホトダイオード等の受光部との光学的センサより構成され、千円紙幣還流庫516−1、二千円又は五千円紙幣還流庫516−2及び一時保留庫516−3の入出の搬送路上に、発光部と受光部との間を紙幣が搬送されるようにそれぞれ配置される。そして、紙幣計数機構は、計数結果を入出の情報と共に紙幣ユニット制御部520に出力する。なお、紙幣処理装置の紙幣搬送機構等については、例えば、特開2002−99941号公報、特開2002−104704号公報及び特開2002−145462号公報等に開示されている。
そして、硬貨ユニット503は、図12及び図15に示すように、施錠可能な扉543を備える開口を有する箱型筐体からなり、上面側には硬貨挿入用の開口(硬貨入金口)531を備え、正面側には硬貨排出用の開口(硬貨出金口)532を備える。
硬貨ユニット503の内部には、入金された硬貨の金種を識別し、計数し、そして、保管及び出金するための各種機構が備えられており、図16に示すように、商用電源から電力が供給され硬貨ユニット503の各部に電力を供給する電源部533と、硬貨入金口531から挿入された硬貨を一括に取り込み一時的に保持するホッパー部534と、ホッパー部534で取り込まれた硬貨を順次にその金種を識別する識別部535と、識別部535で識別された硬貨を、識別された金種ごとに選別部で選別して一時的に収納部に収納する選別収納部536と、回収用の硬貨を保管する硬貨回収金庫539と、選別収納部536に収納された硬貨を硬貨出金口532及び硬貨回収金庫539に導くために一時的に保持する払出しホッパー部537と、払出しホッパー部537から払い出された硬貨を硬貨出金口532及び硬貨回収金庫539へ搬送する硬貨搬送機構538、硬貨ユニット503の入金を制御する入金制御部540と、硬貨ユニット503の出金を制御する出金制御部541と、ターミナルユニット505との間で通信を行う入出力部542とを備える。
選別収納部536は、識別部535で何れの金種にも該当しないと識別された硬貨をダクトを介して硬貨出金口532に排出するリジェクト部536−1と、1円硬貨を1円硬貨収納部に収納する1円強制選別部536−2と、10円硬貨を10円硬貨収納部に収納する10円強制選別部536−3と、100円硬貨を100円硬貨収納部に収納する100円強制選別部536−4と、5円硬貨を5円硬貨収納部に収納する5円強制選別部536−5と、50円硬貨を50円硬貨収納部に収納する50円強制選別部536−6と、500円硬貨を500円硬貨収納部に収納する500円強制選別部536−7と、選別して収納しない場合に各種硬貨を収納するフル収納部536−8と、ホッパー部534より識別部535を介してリジェクト部536−1からフル収納部536−8まで順次に硬貨を直立状態で搬送する不図示の搬送機構とを備えて構成される。リジェクト部536−1、1円〜500円強制選別部536−2〜536−7及びフル収納部536−8には、ソレノイドに連結された板片状の部材から成る硬貨押出し機構がそれぞれ設けられており、直立状態で搬送される硬貨が硬貨押出し機構で押出され搬送路から脱落することによって、各部536−1〜536−8に収納される。なお、硬貨処理装置の硬貨搬送機構等については、特開平6−119522号公報及び特開平6−274734号公報等に開示されている。
また、ターミナルユニット505は、図12及び図15に示すように、略三角柱状の筐体からなり、傾斜上面側には表示/入力部552の表示/入力面とジャーナルプリンター553の用紙排出口とIDカードリーダー554のIDカード挿入部とを備える。
ターミナルユニット505の内部には、センタ側装置12との間で売上金回収・送金システム1に係る各種処理を行う各種装置が備えられており、図16に示すように、図2に示す店舗側制御部106及び店舗側記憶部108に対応するメイン制御部551と、図2に示す表示/入力部105に対応する表示/入力部552と、図2に示す印刷部104に対応するジャーナルプリンター553と、図2に示す認証部109に対応するIDカードリーダー554と、商用電源から電力が供給され硬貨ユニット503の各部に電力を供給する電源部555と、紙幣ユニット501及び硬貨ユニット503との間で通信を行う入出力部556と、図2に示す店舗側通信インタフェース部107に対応する不図示の通信インタフェース部557とを備える。
入金及び出金の場合の動作について説明する。店舗の責任者は、IDカードをIDカードリーダー554のIDカード挿入部に挿入する。紙幣入金口511から1又は複数の紙幣が挿入されると、紙幣搬送機構により一括取込部514に取り込まれる。取り込まれた紙幣は、紙幣搬送機構により1枚ずつ鑑別部515に搬送され、鑑別部515で金種及び真贋が判定される。判定結果は、紙幣ユニット制御部520に通知され、紙幣ユニット制御部520は、判定結果に従って紙幣搬送機構を駆動し、鑑別部515から判定された紙幣を千円紙幣還流庫516−1、二千円又は五千円紙幣還流庫516−2及び一時保留庫516−3の何れかに搬送する。搬送された紙幣は、金種に応じて千円紙幣還流庫516−1、二千円又は五千円紙幣還流庫516−2及び一時保留庫516−3の何れかに収納される。この収納時に紙幣計数機構によって計数され、入りの情報と共に計数結果が紙幣ユニット制御部520に通知される。ここで、判定結果が紙幣ではないと判定された場合には、一時保留庫516−3に収納され、直ちに、リジェクト部517に搬送され、収納される。同様に、挿入された全ての紙幣について、判定及び収納が終了すると、リジェクト部517に収納された紙幣がある場合にはこの紙幣を紙幣出金口512から排出する。そして、紙幣ユニット制御部520は、挿入された紙幣の金種及びその枚数を入出力部521及び入出力部556を介してターミナルユニット505に出力する。
また、硬貨入金口531から1又は複数の硬貨が投入されると、ホッパー部534で受け取られる。受け取られた硬貨は、搬送機構により1枚ずつ識別部535に搬送され、識別部535で金種が識別される。識別結果は、入金制御部540に通知され、入金制御部540は、搬送機構によって直立状態で搬送中の硬貨を識別結果に従って硬貨押出し機構を動作させ、硬貨の金種に応じてリジェクト部536−1、1円強制選別部536−2、10円強制選別部536−3、100円強制選別部536−4、5円強制選別部536−5、50円強制選別部536−6、500円強制選別部536−7及びフル収納部536−8の何れかに落とし入れ収納する。同様に、投入された全ての硬貨について、識別、及び、収納あるいはリジェクトが終了すると、入金制御部540は、投入された硬貨の金種及びその枚数を入出力部542入及び入出力部556を介してターミナルユニット505に出力する。
ターミナルユニット505のメイン制御部551は、上述したように、責任者に表示/入力部552の「入金」ボタンを操作するように促す提示を行う。この提示は、例えば、「入金」ボタンの液晶表示を点滅させる。IDカードリーダー554で認証が完了し、責任者が「入金」ボタンを操作すると、メイン制御部1551は、センタ宛入金情報信号を通信インタフェース部557からセンタ側装置12に送信する。そして、メイン制御部551は、新たな管理番号を登録して入出金履歴情報テーブル151に入金金額に係る諸情報を登録する。メイン制御部551は、センタ側装置12からセンタ宛入金情報信号の受信応答(ACK信号)を受信すると、メイン制御部551は、翌日のつり銭を用意すべく、責任者に表示/入力部552の「つり銭用意」ボタンを操作するように促す提示を行う。
責任者は、表示/入力部552の「金種」ボタンを操作することによって金種を指定し、「テンキー」を操作することによって個数(枚数)を指定する。責任者は、つり銭に必要な全ての金種についてこの金種の指定及び個数の指定を繰り返し行う。ターミナルユニット505は、この金種の指定及び個数の指定が行われるごとにその結果を表示/入力部552に入力された金種と個数を対応付けて表示する。責任者は、表示/入力部552に表示された金種と個数とを確認し、表示/入力部552の「つり銭用意」ボタンを操作する。
この「つり銭用意」ボタンが操作されると、ターミナルユニット505のメイン制御部551は、紙幣に関する金種と個数との紙幣出金情報を入出力部556及び入出力部521を介して紙幣ユニット501の紙幣ユニット制御部520に通知し、そして、硬貨に関する金種と個数との硬貨出金情報を入出力部556及び入出力部542を介して硬貨ユニット503の出金制御部541に通知する。
紙幣出金情報が通知されると、紙幣ユニット501の紙幣ユニット制御部520は、紙幣出金情報に従って紙幣搬送機構を駆動し、千円紙幣還流庫516−1、二千円又は五千円紙幣還流庫516−2及び一時保留庫516−3から紙幣出金情報に従う金種及び個数の紙幣を順次に搬送する。搬送された紙幣は、払出一時集積部519に集積される。集積が完了すると集積された紙幣が紙幣出金口512から排出される。排出が完了すると紙幣ユニット制御部520は、千円紙幣還流庫516−1、二千円又は五千円紙幣還流庫516−2及び一時保留庫516−3に収納されている紙幣を全て紙幣搬送機構によって紙幣回収金庫518に搬送する。搬送された紙幣は、紙幣回収金庫518に収納され保管される。そして、紙幣ユニット制御部520は、つり銭用の紙幣の排出が終了した旨と残金の紙幣を紙幣回収金庫518に保管した旨を入出力部521及び入出力部556を介してメイン制御部551に通知する。
また、硬貨出金情報が通知されると、硬貨ユニット503の出金制御部541は、硬貨搬送機構538を硬貨出金口532の方向に駆動する。出金制御部541は、硬貨出金情報に従う金種及び個数の硬貨を順次に選別収納部536の収納部から払出しホッパー部537へ排出する。この選別収納部536の収納部から払出しホッパー部537への硬貨出金情報に従う枚数の排出は、選別収納部536−2〜536−7ごとに設けられた硬貨投出装置によって行われる。この硬貨投出装置は、例えば、短高円筒状の硬貨容器と、硬貨容器の一方面に設けられた底板と、投出すべき硬貨の厚さに応じた間隔を底板から空けて硬貨容器内に回転可能に設けられた硬貨送り部材とを備え、硬貨容器には投出すべき硬貨の厚さと直径に応じたスリット状の硬貨出口孔が側面下端に設けられ、硬貨送り部材には投出すべき硬貨の直径に応じた直径である円形の硬貨受け孔を周方向に複数設けられると共に、底板と対向する面には半径方向に延在する送り腕及び放物線上に端部が位置するような複数の突起が突設され、底板には複数の案内ピンが送り腕の半径方向外端から硬貨出口孔までの間に半径方向に互いに離間して設けられる。このような構成の硬貨投出装置では、硬貨容器内の硬貨送り部材を回転させることによって、硬貨容器内の硬貨は、硬貨送り部材の硬貨受け孔に入り、この硬貨受け孔に入った硬貨は、底板上に支持され、硬貨送り部材の回転に従って送り腕及び複数の突起によって硬貨出口孔に向けて演習方向に送られる。円周方向に送られた硬貨は、複数の案内ピンに順次に当たり、移動方向が半径方向に変更され、複数の突起によって硬貨出口孔に向けられて、硬貨出口孔から硬貨容器外に押し出される。そして、排出枚数の硬貨が投出されるように、硬貨送り部材の回転時間が制御される。このような硬貨投出装置は、例えば、実公昭56−52516号公報に開示されている。払出しホッパー部537から排出された硬貨は、搬送機構538によって硬貨出金口532から排出される。排出が完了すると出金制御部541は、硬貨搬送機構538を硬貨回収金庫539の方向に駆動する。出金制御部541は、選別収納部536の収納部に収納されている残額の硬貨を払出しホッパー部537へ排出する。払出しホッパー部537から排出された残額の硬貨は、硬貨搬送機構538によって硬貨回収金庫539へ金庫ダクトを介して収納され保管される。そして、出金制御部541は、つり銭用の硬貨の排出が終了した旨と残金の硬貨を硬貨回収金庫539に保管した旨を入出力部542及び入出力部556を介してメイン制御部551に通知する。
メイン制御部551は、紙幣ユニット制御部520及び出金制御部541から通知を受けると、つり銭を出金した旨を表示/入力部552に表示し、センタ宛出金情報信号を通信インタフェース部557からセンタ側装置12に送信する。そして、メイン制御部551は、新たな管理番号を登録して入出金履歴情報テーブル151に出金金額に係る諸情報を登録する。メイン制御部551は、センタ側装置12からセンタ宛出金情報信号の受信応答を受信すると出金処理を終了する。
1 売上金回収・送金システム、11 店舗側装置、12 センタ側装置、13 現金集配側装置、14 金融機関側装置、15 ネットワーク、16 本店側装置、101 入金処理部、102 貨幣回収金庫、103 出金処理部、104 印刷部、105 表示/入力部、106 店舗側制御部、107 店舗側通信インタフェース部、108 店舗側記憶部、109 認証部、111 入力部、112 表示部、121 「入金」ボタン、122 「つり銭用意」ボタン、123 「出金時刻」ボタン、124 テンキー、125 「金種」ボタン、131 店舗側送信処理部、132 カレンダ部、133 時計部、141 入出金履歴情報テーブル記憶部、150 入出金履歴情報テーブル、201 センタ側演算処理部、202 センタ側通信インタフェース部、207 センタ側補助記憶部、211 入出金情報処理部、212 回収履歴処理部、221 店舗側装置入出金情報テーブル記憶部、222 センタ側店舗情報テーブル記憶部、223 店舗側装置回収履歴情報テーブル記憶部、250 店舗側装置入出金情報テーブル、260 センタ側店舗情報テーブル、270 店舗側装置回収履歴情報テーブル、301 現金集配側演算処理部、302 現金集配側通信インタフェース部、307 現金集配側補助記憶部、311 テーブル処理部、312 現金集配側送信処理部、321 店舗側装置別貨幣量情報テーブル記憶部、322 現金集配側店舗情報テーブル記憶部、350 店舗側装置別貨幣量情報テーブル、360 現金集配側店舗情報テーブル、401 金融機関側演算処理部、402 金融機関側通信インタフェース部、407 金融機関側補助記憶部、411 振替処理部、412 店舗側装置口座情報テーブル記憶部、450 店舗側装置口座情報テーブル