以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態によるPOSシステム1の構成図の一例である。POSシステム1は、図1に示すように、N台のPOSレジスタ2-1、POSレジスタ2-2、…、POSレジスタ2-Nと、ストアコントローラ3とを含む。各装置は、LAN(Local Area Network)を介して接続されている。また、LAN上には、他の装置を監視する監視装置(アシストモニタ、管理装置とも称する)4が接続されていてもよい。以下、POSレジスタ2-1、POSレジスタ2-2、…、POSレジスタ2-Nの夫々を特に区別しない場合にはPOSレジスタ2と総称する。
ストアコントローラ3は、POSシステム1を制御するコンピュータ(例えば、サーバ)である。ストアコントローラ3は、例えば、商品マスタを記憶する。商品マスタは、各商品の商品識別情報(例えばJANコード)、商品名称、販売価格などの商品情報を格納(保持)するファイルである。ストアコントローラ3は、管理装置、上位装置とも称される。
POSレジスタ2は、主に、購入される商品の登録を行う登録処理と、主に、登録された商品の代金決済を行う会計処理(精算処理、決済処理とも称する)とを実行するための装置である。即ち、POSレジスタ2は、主に登録処理を行う登録装置の機能と主に会計処理を行う会計装置の機能とを兼ね備えた装置である。
図2は、POSシステム1に含まれるPOSレジスタ2の外観正面図及び側面図の一例である。図3は、POSシステム1に含まれるPOSレジスタ2の電気回路の構成を示すブロック図の一例である。図3において、符号11はPOSレジスタ2の全体を制御するCPU(中央演算装置)であり、図示するように他の構成要素それぞれと接続されている。CPU11の動作の詳細は後述する。
図3において、符号12は、種々の情報を記憶するROM(Read Only Memory)である。ROM12は、例えば、CPU11が実行するプログラムを記憶する。符号13は、種々の情報を記憶するRAM(Random Access Memory)である。RAM13は、例えば、CPU11によってROM12から読み出された情報(例えば、上記プログラム)、CPU11によって処理された情報等を記憶する。符号22は、種々の情報を記憶するハードディスクである。ハードディスク22は、例えば、ストアコントローラ3から取得した情報(例えば、商品マスタ)、CPU11によって処理された情報等を記憶する。
図2及び図3において、符号14は、CPU11の制御に従って店員向けに情報を表示する表示部として機能するほか、店員から入力操作を受け付ける操作部として機能する店員用表示部(タッチパネル)である。符号15は、商品登録の完了入力や会計時においてお客から受け取った預かり金額などの数字データ入力等を行うための操作部である。符号16は、CPU11の制御に従ってお客向けに情報を表示する客用表示部である。
図2及び図3において、符号17は、貨幣(金銭)が収納される収納部30(図3において非図示)の入出金を制御する自動釣銭釣札機である。POSレジスタ2と自動釣銭釣札機17との関係について、図2、図3に示す例では、自動釣銭釣札機17はPOSレジスタ2に内蔵されているが、自動釣銭釣札機17はPOSレジスタ2に接続されていてもよい。なお、POSレジスタ2と自動釣銭釣札機17との関係について、POSレジスタ2に内蔵された自動釣銭釣札機17とPOSレジスタ2に接続されている自動釣銭釣札機17とを特に区別しない場合には、ともに、POSレジスタ2の自動釣銭釣札機17とも称する。また、自動釣銭釣札機17を内蔵するPOSレジスタ2と自動釣銭釣札機17を接続しているPOSレジスタ2とを特に区別しない場合には、ともに、自動釣銭釣札機17を内蔵等するPOSレジスタ2とも称する。
自動釣銭釣札機17は、POSレジスタ2において、登録された商品の代金を現金にて決済するときに使用される。自動釣銭釣札機17は、貨幣(紙幣)を投入するための紙幣投入口(非図示)、貨幣(硬貨)を投入するための硬貨投入口(図2の符号17b)、貨幣(紙幣)を放出するための紙幣放出口(非図示)、貨幣(硬貨)を放出するための硬貨放出口(図2の符号17a)、投入又は放出される貨幣を計数する計数部(非図示)、投入口又は放出口と収納部30の間の貨幣の搬送機構(非図示)などを有する。なお、紙幣投入口及び硬貨投入口は、預り金投入口とも称される。紙幣放出口及び硬貨放出口は、釣銭放出口とも称される。なお、紙幣投入口と紙幣放出口は共通であってもよく、また、硬貨投入口と硬貨放出口は共通であってもよい。
CPU11の制御に従って、自動釣銭釣札機17は、釣銭投入された貨幣(例えば、会計時に預かった貨幣、補充時に補充された貨幣)を計数し、収納部30に収納する。また、自動釣銭釣札機17は、放出する貨幣(例えば、会計時に釣り銭とする貨幣、又は、補充時に出金する貨幣)を計数し、釣銭放出口から放出する。
また、自動釣銭釣札機17は、CPU11の制御に従って、金種毎の残置枚数(収納枚数)を管理する。具体的には、自動釣銭釣札機17は、金種毎の残置枚数に関する最新情報(以下、釣銭残置情報という)を管理する。例えば、自動釣銭釣札機17は、貨幣投入時には、金種毎の投入枚数(入金枚数)に基づいて金種毎の残置枚数に関する情報を更新(加算)し、貨幣放出時には、金種毎の放出枚数(出金枚数)に基づいて金種毎の残置枚数に関する情報を更新(減算)する。また、自動釣銭釣札機17は、貨幣の投入、放出に際し、金種毎の投入枚数などの情報を含む入金履歴情報と、金種毎の放出枚数などの情報を含む出金履歴情報とを記憶する。なお、POSレジスタ2が自動釣銭釣札機17より金種毎の残置枚数(収納枚数)、金種毎の残置枚数に関する最新情報、入金履歴情報、出金履歴情報などを一取引毎に受信して記憶し管理するようにしてもよい。
なお、金種毎の残置枚数に関する最新情報(釣銭残置情報)、入金履歴情報、出金履歴情報は、自動釣銭釣札機17の内部(例えば、自動釣銭釣札機17が備える記憶領域(非図示))に記憶してもよいし、自動釣銭釣札機17の外部(例えば、ハードディスク22)に記憶してもよい。
図3において、符号18は、コード情報(バーコード)を読み取るスキャナ部である。スキャナ部18は、読み取ったデータをCPU11へ供給する。例えば、スキャナ部18は、商品に貼付されたコード情報(例えば、JANコード)を読み取り、そのデータをCPU11へ供給する。また、スキャナ部18は、出金伝票(釣銭出金伝票、出金指示レシートとも称する)や入金伝票(釣銭入金伝票、入金指示レシートとも称する)に印刷(記録)されたコード情報(例えば、Code128、ITFcode)を読み取り、そのデータをCPU11へ供給する。なお、図2にはスキャナ部18を示していないが、スキャナ部18は、POSレジスタ2の装置本体に有線で接続され、読み取ったデータを有線で装置本体に送信する構成としてもよいし、無線によって装置本体に接続され、読み取ったデータを装置本体に無線によって送信するような構成としてもよい。
図2及び図3において、符号19は、CPU11の制御に従って印刷物を発行する印刷部である。例えば、印刷部19は、会計処理の完了後、買上商品の明細情報等を印刷媒体に印刷してレシートとして発行する。また、印刷部19は、貨幣を補充する際に、所望の金種、所望の枚数の貨幣を自動釣銭釣札機17に出金させるコード情報等を印刷媒体に印刷して出金伝票として発行し、あるいは、所望の金種、所望の枚数の貨幣を自動釣銭釣札機17に入金させるコード情報等を印刷媒体に印刷して入金伝票として発行する。
図3において、符号20は、CPU11の制御に従ってLANを介して外部と通信する通信部である。例えば、通信部20は、適宜、ストアコントローラ3から商品マスタを受信する。また、通信部20は、会計処理の完了後、ストアコントローラ3に取引情報を送信する。
また、通信部20は、当該POSレジスタ2(自装置)の自動釣銭釣札機17の貨幣(釣り銭)がゼロに近い枚数である旨(即ち、釣銭ニアエンドである旨)を報知する情報(以下、釣銭ニアエンド情報という)を他のPOSレジスタ2(他装置)に送信する。
また、通信部20は、自動釣銭釣札機17の釣銭残置情報を要求する旨の命令(以下、釣銭残置情報要求という)を他のPOSレジスタ2に送信する。また、通信部20は、他のPOSレジスタ2からの釣銭残置情報要求の応答として、当該POSレジスタ2の自動釣銭釣札機17の釣銭残置情報を要求元の他のPOSレジスタ2に送信する。
なお、POSレジスタ2は、LANを介して外部と通信する通信部20に加えて、近距離無線通信(例えば、ブルートゥース(登録商標)、RFID、赤外線通信)によって外部と通信する通信部(非図示)を備える。
図3において、符号21はCPU11の制御に従って撮像する撮像部(カメラ)である。例えば、撮像部21は、当該POSレジスタ2を操作する店員、当該POSレジスタ2による商品の登録や会計を受けているお客を撮像する。また、撮像部21は、出金伝票や入金伝票に印刷(記録)されたコード情報(例えば、二次元バーコード、例えば、QRコード(登録商標))を読み取り、そのデータをCPU11へ供給してもよい。なお、図2には撮像部21を示していないが、撮像部21は、POSレジスタ2の装置本体に有線で接続され、撮像画像を有線で装置本体に送信する構成としてもよいし、無線によって装置本体に接続され、撮像画像を装置本体に無線によって送信するような構成としてもよい。
以下、POSレジスタ2のCPU11の動作について説明する。
CPU11は、店員の操作に応じて登録処理及び会計処理を実行する。例えば、CPU11は、店員がスキャナ部18によって商品に貼付された商品コードを読み取った場合、又は、店員用表示部14に表示されているプリセットボタンを操作した場合、お客の購入する商品を登録する。続いて、CPU11は、店員が操作部15の所定キー(例えば、小計キーなど)を押下した場合、合計金額(客への請求金額)等を店員用表示部14及び客用表示部16に表示させる。
続いて、CPU11は、店員がお客からの預かり金を預り金投入口に投入し、操作部15の所定キー(例えば、締めキー(現計キー)、終了キー、お会計キー)が押下されると、自動釣銭釣札機17に、投入された貨幣の計数を実行させる。自動釣銭釣札機17は、金種毎に投入された貨幣を計数する。CPU11は、計数結果(投入金額)を自動釣銭釣札機17から取得し、登録された商品の合計金額と投入金額とを比較する。
CPU11は、登録された商品の合計金額と投入金額とが一致する場合、店員用表示部14及び客用表示部16に合計金額と投入金額とお釣りが無い旨を表示させる。また、CPU11は、自動釣銭釣札機17に、投入された貨幣を収納させる。自動釣銭釣札機17は、投入された貨幣を収納し、CPU11は、金種毎の投入枚数に基づいて、記憶領域(又は、ハードディスク22)に記憶されている、金種毎の残置枚数に関する最新情報(釣銭残置情報)を更新する。また、自動釣銭釣札機17またはCPU11は、金種毎の投入枚数などの情報を含む入金履歴情報を記憶する。なお、自動釣銭釣札機17またはCPU11は、登録処理及び会計処理による入金である旨の情報を含む入金履歴情報を記憶してもよい。また、CPU11は、印刷部19に、店舗名、日時、操作者名、購入商品明細、合計金額、投入金額等を印刷したレシートを発行させる。また、CPU11は、通信部20を介して、日時、当該POSレジスタ2の装置番号、購入商品の商品コード等を含む取引情報をストアコントローラ3に送信する。なお、CPU11は、お釣りが無い旨(例えば、お釣り「0円」)を表示させてもよいし、お釣りが無い旨を印刷したレシートを発行させてもよい。
CPU11は、登録された商品の合計金額よりも投入金額が多い場合、釣銭金額を計算し、店員用表示部14及び客用表示部16に合計金額、投入金額及び釣銭金額を表示させる。また、CPU11は、自動釣銭釣札機17に、投入された貨幣を収納させるとともに、釣り銭を放出させる。自動釣銭釣札機17は、投入された貨幣を収納するとともに、金種毎に放出する貨幣を計数し、釣銭放出口から釣り銭として放出する。自動釣銭釣札機17が釣銭を放出した後、CPU11は、金種毎の投入枚数及び放出枚数に基づいて、記憶領域(又は、ハードディスク22)に記憶されている、金種毎の残置枚数に関する最新情報(釣銭残置情報)を更新する。また、自動釣銭釣札機17またはCPU11は、金種毎の投入枚数などの情報を含む入金履歴情報と、金種毎の放出枚数などの情報を含む出金履歴情報とを記憶する。なお、自動釣銭釣札機17またはCPU11は、登録処理及び会計処理による入金である旨の情報を含む入金履歴情報を記憶してもよい。また、なお、自動釣銭釣札機17またはCPU11は、登録処理及び会計処理による出金である旨の情報を含む出金履歴情報を記憶してもよい。また、CPU11は、印刷部19に、店舗名、日時、操作者名、購入商品明細、合計金額、投入金額、釣銭金額等を印刷したレシートを発行させる。また、CPU11は、通信部20を介して、日時、当該POSレジスタ2の装置番号、購入商品の商品コード等を含む取引情報をストアコントローラ3に送信する。
CPU11は、登録された商品の合計金額よりも投入金額が少ない場合、お客からの預かり金が不足している旨を表示させる。CPU11は、店員が不足する追加の預かり金を預り金投入口に投入し、操作部15の所定キー(例えば、締めキー(現計キー)、終了キー、お会計キー)が押下されると、自動釣銭釣札機17に、上記と同様に、投入された貨幣の計数を実行させる。
また、CPU11は、釣銭ニアエンドであるか否かを判断する。つまり、POSレジスタ2は上述の如く自動釣銭釣札機17を内蔵している場合と内蔵していない場合とがあるが、何れの場合においても、自動釣銭釣札機17が釣銭ニアエンドであるか否かを、当該POSレジスタ2のCPU11が判断する。例えば、CPU11は、金種毎の残置枚数に関する情報を参照し、残置枚数が基準枚数(釣銭ニアエンドの判断用の基準枚数)未満であるときは、釣銭ニアエンドであると判断する。なお、釣銭ニアエンドの判断用の基準枚数は、金種毎に設定しておいてもよい。また、釣銭ニアエンドの判断用の基準枚数は、POSレジスタ2別に金種毎に設定しておいてもよい。CPU11は、釣銭ニアエンドであるときは、釣銭ニアエンド情報を他のPOSレジスタ2に送信するように制御する。
より詳細には、CPU11は、釣銭ニアエンドである金種毎の現枚数情報を含む釣銭ニアエンド情報を送信するように制御してもよいし、釣銭ニアエンドである金種毎の要補充枚数情報を含む釣銭ニアエンド情報を送信するように制御してもよい。釣銭ニアエンドである金種毎の要補充枚数情報を含む釣銭ニアエンド情報を送信する態様の場合、金種毎に十分な枚数(十分枚数)を予め設定しておき、釣銭ニアエンドである金種毎に、十分枚数と現枚数との差を要補充枚数として計算し、他の装置に送信する釣銭ニアエンド情報に含めるようにしてもよい。なお、釣銭ニアエンド情報の送信先は、POSシステム1に存在する全部の他装置であってもよいし、予め設定した1以上の他装置であってもよい。
また、CPU11は、通信部20を介して、他のPOSレジスタ2から釣銭ニアエンド情報を受信した場合、釣銭ニアエンドとなっている他のPOSレジスタ2が存在している旨の警告情報を店員用表示部14に表示させる。
また、CPU11は、他のPOSレジスタ2が釣銭ニアエンドとなっている場合(具体的には、他のPOSレジスタ2から釣銭ニアエンド情報を受信した場合)、釣銭ニアエンドとなっている他のPOSレジスタ2に貨幣を補充するために釣銭ニアエンドとなっている他のPOSレジスタ2以外の他のPOSレジスタ2から貨幣を出金させる際に用いる出金伝票を印刷部19より印刷、発行するように制御する。
具体的には、CPU11は、釣銭ニアエンド情報を受信した場合、当該POSレジスタ2の自動釣銭釣札機17の釣銭残置情報と、釣銭ニアエンドとなっている他のPOSレジスタ2以外の他のPOSレジスタ2の自動釣銭釣札機17の釣銭残置情報とに基づいて、釣銭ニアエンドとなっている金種毎の要補充枚数分の貨幣を出金可能な1台以上のPOSレジスタ2を選択する。
なお、CPU11は、釣銭ニアエンドとなっている他のPOSレジスタ2以外の他のPOSレジスタ2の夫々に釣銭残置情報要求を送信し、釣銭ニアエンドとなっている他のPOSレジスタ2以外の他のPOSレジスタ2の夫々から夫々の釣銭残置情報を受信する。換言すれば、CPU11は、他のPOSレジスタ2から釣銭残置情報要求を受信した場合には、当該POSレジスタ2の自動釣銭釣札機17の釣銭残置情報を釣銭残置情報要求の応答として、要求元の他のPOSレジスタ2に送信する。
以下、具体例を用いて、1台以上のPOSレジスタ2の選択方法を説明する。当該具体例として、POSレジスタ2-2は、千円札については15枚迄出金可能、五千円札については8枚迄出金可能であるものとする。POSレジスタ2-3は、千円札については8枚枚迄出金可能、五千円札については15枚迄出金可能であるものとする。POSレジスタ2-4は、千円札については3枚迄出金可能、五千円札については10枚迄出金可能であるものとする。なお、出金可能な枚数は、現在の残置枚数と基準枚数(出金可能枚数の計算用の基準枚数。残置基準枚数ともいう)とから計算する。出金可能枚数の計算用の基準枚数(残置基準枚数)は、金種毎に設定しておいてもよい。また、出金可能枚数の計算用の基準枚数(残置基準枚数)は、POSレジスタ2別に金種毎に設定しておいてもよい。
(選択方法1/最小限の装置を選択)
例えば、POSレジスタ2-2(自装置)が、POSレジスタ2-1(他装置)から釣銭ニアエンド情報(千円札10枚と五千円札5枚とを要補充)を受信した場合、最小限のPOSレジスタ2を選択(台数が最小になるようにPOSレジスタ2を選択)するべく、CPU11は、POSレジスタ2-2を選択するようにしてもよい。当該場合、POSレジスタ2-2の1台から千円札10枚と五千円5枚を出金する。
(選択方法2/各金種について最も放出できる枚数に余裕がある装置を選択)
例えば、POSレジスタ2-2(自装置)が、POSレジスタ2-1(他装置)から釣銭ニアエンド情報(千円札10枚と五千円札5枚とを要補充)を受信した場合、各金種について最も放出できる枚数に余裕がある装置を選択するべく、CPU11は、POSレジスタ2-2とPOSレジスタ2-3とを選択するようにしてもよい。当該場合、POSレジスタ2-2から千円札10枚を出金し、POSレジスタ2-3から五千円5枚を出金する。
出金可能なPOSレジスタ2を選択した後に、CPU11は、選択したPOSレジスタ2に読み取らせる出金伝票(2台以上のPOSレジスタ2を選択した場合には選択した夫々のPOSレジスタ2に読み取らせる夫々の出金伝票)を印刷、発行するように制御する。出金伝票には、当該出金伝票を読み取らせるPOSレジスタ2の装置番号などを視認可能(機械によらず読解可能)に印刷(例えば、文字にて印刷)するとともに、金種毎の放出枚数(出金枚数)などをコード化したコード情報を印刷する。また、CPU11は、出金伝票とともに他の伝票(例えば、後述の補充レジ情報レシート)を印刷、発行するように制御してもよい。
CPU11は、スキャナ部18(又は撮像部21)によって出金伝票が読み取られた場合(即ち、出金伝票に印刷されたコード情報が読み取られた場合)、コード化されていた装置番号に基づいて、読み取られた出金伝票が自装置を対象とするものであるか否かを判断する。CPU11は、読み取られた出金伝票が自装置を対象とするものであるときは、出金伝票にコード化されていた金種毎の放出枚数に基づいて、自動釣銭釣札機17に出金処理を実行させる。また、CPU11は、金種毎の放出枚数や、出金伝票による出金である旨の情報を含む出金履歴情報を記憶する。また、CPU11は、釣銭ニアエンドに起因する出金(他の装置への補充するための出金)である旨の情報を含む出金履歴情報を記憶してもよい。
また、出金処理を実行させた後に、CPU11は、釣銭ニアエンドとなっている他のPOSレジスタ2に読み取らせる入金伝票を印刷、発行するように制御する。入金伝票には、当該入金伝票を読み取らせるPOSレジスタ2の装置番号などを視認可能(機械によらず読解可能)に印刷するとともに、金種毎の投入枚数(入金枚数)などをコード化したコード情報を印刷する。なお、当該POSレジスタ2にて放出(出金)した貨幣は、他のPOSレジスタ2に投入(入金)されるものであるから、当該POSレジスタ2にて放出(出金)した金種毎の放出枚数(出金枚数)と、入金伝票にコード化される金種毎の投入枚数(入金枚数)とは一致する。
CPU11は、スキャナ部18(又は撮像部21)によって入金伝票が読み取られた場合(即ち、入金伝票に印刷されたコード情報が読み取られた場合)、コード化されていた装置番号に基づいて、読み取られた入金伝票が自装置を対象とするものであるか否かを判断する。CPU11は、読み取られた入金伝票が自装置を対象とするものであるときは、預り金投入口への貨幣の投入を受け付ける。CPU11は、貨幣の投入後、投入された金種と枚数とが、入金伝票にコード化されていた金種毎の投入枚数と一致するか否かを判断する。CPU11は、一致した場合には、自動釣銭釣札機17に入金処理を実行させる(投入貨幣を収納(入金)させる)。また、CPU11は、金種毎の投入枚数や、入金伝票による入金である旨の情報を含む入金履歴情報を記憶する。また、CPU11は、釣銭ニアエンドに起因する入金(釣銭ニアエンドの解消のため他の装置から出金された貨幣の入金)である旨の情報を含む入金履歴情報を記憶してもよい。
図4は、出金伝票等の一例である。POSレジスタ2は、出金可能なPOSレジスタ2を選択した後に、図4(a)に示すように、他の伝票(補充レジ情報レシート)とともに出金伝票(出金指示レシート)を発行してもよい。例えば、図4(a)の如く、簡便にあるいは上手に、互いに分離可能な状態(例えば、ミシン目が入れられた状態やハーフカットされた状態)で出金指示レシートと補充レジ情報レシートとを繋げて発行してもよい。
POSレジスタ2は、2台以上のPOSレジスタ2を選択した場合に、出金指示レシート及び補充レジ情報レシートの組を、台数分、印刷、発行する。例えば、POSレジスタ2は、3台のPOSレジスタ2を選択した場合には、出金指示レシート及び補充レジ情報レシートを3組(即ち、3枚の出金指示レシートと3枚の補充レジ情報レシート)を印刷、発行する。なお、POSレジスタ2は、2台以上のPOSレジスタ2を選択した場合に、上記に代えて、台数分の出金指示レシートと、台数分の情報を纏めた1枚の補充レジ情報レシートとを印刷、発行してもよい。例えば、POSレジスタ2は、3台のPOSレジスタ2を選択した場合には、3枚の出金指示レシートと1枚の補充レジ情報レシートとを印刷、発行してもよい。
図4(c)に示す出金指示レシートには、文字として、発行日付、操作者情報(従業員ID、氏名)、補充先POSレジスタ2(釣銭ニアエンドが発生したPOSレジスタ2)の装置番号、充当POSレジスタ2(当該出金伝票を読み取らせて貨幣を出金させるPOSレジスタ2)の装置番号、不足金種(即ち、出金金種)、不足枚数(即ち、放出枚数)、出金を指示するメッセージなどが印刷されている。
また、図4(c)に示す出金指示レシートには、出金指示情報を記録(コード化)したCode128が印刷されている。出金指示情報には、充当POSレジスタ2の装置番号や、金種毎の不足枚数が含まれている。また、Code128として記録する出金指示情報には、当該伝票が、出金指示レシート(出金伝票)であるか入金指示レシート(入金伝票)であるかを識別する情報が含まれていてもよい。出金指示レシートであるか入金指示レシートであるかを識別する情報は、出金履歴情報や入金履歴情報に、出金伝票による出金である旨や入金伝票による入金である旨を記憶する場合などに参照される。また、Code128として記録する出金指示情報には、当該出金指示レシート(出金伝票)が、釣銭ニアエンドに起因して発行されたものであるか釣銭ニアフル(後述)に起因して発行されたものであるかを識別する情報が含まれていてもよい。出金指示レシートが釣銭ニアエンドに起因して発行されたものであるか釣銭ニアフルに起因して発行されたものであるかを識別する情報は、出金履歴情報に、釣銭ニアエンドに起因する出金である旨や釣銭ニアフルに起因する出金である旨を記憶する場合などに参照される。
図4(b)に示す補充レジ情報レシートには、文字として、発行日付、操作者情報、釣銭ニアエンドが発生したPOSレジスタ2(補充先POSレジスタ2)の装置番号、充当POSレジスタ2の装置番号、不足金種、不足枚数などが印刷されている。なお、2台以上の充当POSレジスタ2が選択された場合であって、台数分の情報を纏めた1枚の補充レジ情報レシートを印刷、発行する場合には、例えば、充当POSレジスタ2毎に、不足金種、不足枚数を印刷すればよい。
なお、POSレジスタ2は、図4(c)に示すような出金指示レシートに代えて図4(d)に示すような出金指示レシートを印刷、発行してもよい。図4(d)に示す出金指示レシートには、出金指示情報を記録(コード化)したCode128に代えて、出金指示情報を記録(コード)した二次元バーコードが印刷されている。
図5は、入金伝票の一例である。POSレジスタ2は、出金処理を実行した後に、図5(a)に示すような入金伝票(入金指示レシート)を印刷、発行する。図5(b)に示す入金指示レシートには、文字として、発行日付、操作者情報、充当POSレジスタ2(貨幣を出金した当該POSレジスタ2)の装置番号、補充先POSレジスタ2(釣銭ニアエンドが発生したPOSレジスタ2、即ち、当該入金伝票を読み取らせて貨幣を入金させるPOSレジスタ2)の装置番号、金種(即ち、投入金種)、枚数(即ち、投入枚数)、入金を指示するメッセージなどが印刷されている。
また、図5(b)に示す入金指示レシートには、入金指示情報を記録(コード化)したCode128が印刷されている。入金指示情報には、補充先POSレジスタ2の装置番号や、金種毎の枚数が含まれている。また、Code128として記録する入金指示情報には、上記に加え、当該伝票が、出金指示レシート(出金伝票)であるか入金指示レシート(入金伝票)であるかを識別する情報が含まれていてもよい。出金指示レシートであるか入金指示レシートであるかを識別する情報は、出金履歴情報や入金履歴情報に、出金伝票による出金である旨や入金伝票による入金である旨を記憶する場合などに参照される。また、Code128として記録する入金指示情報には、当該入金指示レシート(入金伝票)が、釣銭ニアエンドに起因して発行されたものであるか釣銭ニアフル(後述)に起因して発行されたものであるかを識別する情報が含まれていてもよい。入金指示レシートが釣銭ニアエンドに起因して発行されたものであるか釣銭ニアフルに起因して発行されたものであるかを識別する情報は、入金履歴情報に、釣銭ニアエンドに起因する入金である旨や釣銭ニアフルに起因する入金である旨を記憶する場合などに参照される。
なお、POSレジスタ2は、図5(b)に示すような入金指示レシートに代えて図5(c)に示すような入金指示レシートを印刷、発行してもよい。図5(c)に示す入金指示レシートには、入金指示情報を記録(コード化)したCode128に代えて、入金指示情報を記録(コード)した二次元バーコードが印刷されている。
図6は、出金伝票、入金伝票に印刷されるコード情報の内容を説明するための説明図である。具体的には、図6は、出金伝票、入金伝票にCode128を印刷する態様において、Code128にコード化される情報の一例を表している。図6において、先頭の「F」は、出金又は入金の処理区分(出金伝票であるか入金伝票であるかを識別する入出金フラグ)である。「NNNNNN」は、出金又は入金する装置を識別する装置識別情報(対象装置の装置番号)である。「MMMMMM」は、操作者を識別する操作者識別情報(従業員ID)である。「AAA」は、五千円札の枚数である。「BBB」は、千円札の枚数である。「CCC」は、五百円玉の枚数である。「DDD」は、百円玉の枚数である。「EEE」は、五十円玉の枚数である。「FFF」は、十円玉の枚数である。「GGG」は、五円玉の枚数である。「HHH」は、一円玉の枚数である。「c/d」は、チェックデジットである。なお、図6に記載する実施形態では、コード情報内に記憶する金種(貨幣種)に関する情報の構成(データフォーマット。例えば、各金種の記憶順番や、各金種の入出金枚数(入金又は出金の枚数)の記録位置(例えば、開始桁や桁数など))を取り決めておき、印刷または記録時には、上述の金種に関する情報の構成に基づいて、入出金の対象となる金種毎に夫々の入出金枚数を各金種の入出金枚数の記憶位置に埋め込むことによって、媒体に印刷または記録し、読取時には、読取手段(スキャナ部18)によって読み取られたコード情報と、上述の金種に関する情報の構成とに基づいて、各金種の入出金の有無や入出金枚数を判断し(例えば、入出金枚数が記録された位置に対応する金種について当該入出金枚数の入出金がある旨を判断し)、各金種の入出金を制御しているが、上記に限らず、例えば、各金種を示す記号や符号と、入出金枚数とを組合わせ、入出金が必要な金種のみをコード情報にして、媒体に印刷または記録して、各金種の入出金を制御してもよい。
図7乃至図10は、POSレジスタ2の動作の一例を示すフローチャートである。図7に示すフローチャートは、釣銭の補充に関する処理における動作の一例を示している。図8に示すフローチャートは、図7に示すフローチャートの出金伝票の発行処理(ステップS16)の詳細である。図9に示すフローチャートは、図7に示すフローチャートの出金処理(ステップS26)の詳細である。図10に示すフローチャートは、図7に示すフローチャートの入金処理(ステップS30)の詳細である。なお、図7に示すフローチャートは、電源オンの状態において、例えば、取引間を含む、登録処理又は会計処理を実行していないときに、適宜(例えば周期的に)、開始する。図7乃至図10に示すフローチャートの各ステップは、CPU11が実行又は制御する。
ステップS10:自装置の自動釣銭釣札機17が釣銭ニアエンドであるか否かを判断する。釣銭ニアエンドであればステップS12に進み、釣銭ニアエンドでなければステップS14に進む。
ステップS12:釣銭ニアエンド情報を他装置に送信する。なお、釣銭ニアエンドである金種毎の現枚数情報を含む釣銭ニアエンド情報を他装置に送信してもよいし、釣銭ニアエンドである金種毎の要補充枚数情報を含む釣銭ニアエンド情報を他装置に送信してもよい。
ステップS14:他装置から釣銭ニアエンド情報を受信したか否かを判断する。釣銭ニアエンド情報を受信していればステップS16に進み、釣銭ニアエンド情報を受信していなければステップS18に進む。
ステップS16:出金伝票の発行処理を実行する。具体的には、図8に示したステップS101以下を実行する。
ステップS101:釣銭ニアエンドの装置が存在している旨の警告情報を店員用表示部14に表示する。警告表示は、アイコン表示、ポップアップの文字表示などである。
ステップS102:上記警告に対し、所定のボタン(例えば、「釣銭情報取得」ボタン)が押下されたか否かを判断する。所定のボタンが押下されたときはステップS103に進み、所定のボタンが押下されていないときはステップS102に戻る。なお、他のボタン(例えば、「キャンセル」ボタン)などが押下された場合には、出金伝票の発行処理(ステップS16)を抜けてステップS18に進むようにしてもよい。また、ステップS102の処理自体を省略してもよい。
ステップS103:自装置の釣銭残置情報(金種毎の残置枚数に関する最新情報)を取得する。
ステップS104:釣銭ニアエンドとなっている他の装置以外の他の装置の夫々に釣銭残置情報要求を送信する。
ステップS105:釣銭ニアエンドとなっている他の装置以外の他の装置の夫々から釣銭残置情報を受信する。
ステップS106:釣銭ニアエンドの金種について残置基準枚数(出金可能枚数の計算用の基準枚数。即ち、残しておかなければいけない基準枚数)を越えて収納している装置の情報を店員用表示部14に表示する。即ち、ステップS105にて受信した他の装置夫々の釣銭残置情報と、予め設定している残置基準枚数とを比較し、釣銭ニアエンドとなっている各金種について残置基準枚数を越えて収納している装置の情報を表示する。なお、表示出力に代えて、又は、加えて、上記装置の情報を印刷出力してもよい。
ステップS107:釣銭ニアエンドの装置における金種毎の要補充枚数を取得する。例えば、ステップS14において受信したと判断した釣銭ニアエンド情報が、釣銭ニアエンドである金種毎の要補充枚数情報を含む場合には、当該釣銭ニアエンド情報から要補充枚数を取得する。ステップS14において受信したと判断した釣銭ニアエンド情報が、釣銭ニアエンドである金種毎の現枚数情報を含む場合には、釣銭ニアエンドである金種毎に、予め設定している十分枚数と現枚数との差を要補充枚数として計算し、金種毎の要補充枚数を取得する。
ステップS108:ステップS107にて取得した金種毎の要補充枚数を表示する。なお、表示出力に代えて、又は、加えて、上記金種毎の要補充枚数を印刷出力してもよい。
ステップS109:金種毎の要補充枚数分の貨幣を出金可能な1台以上の装置(POSレジスタ2)を選択する。例えば、ステップS103にて取得した自装置の釣銭残置情報と、ステップS105にて受信した他装置の釣銭残置情報とに基づいて、金種毎の要補充枚数分の貨幣を出金可能な最小限の装置を選択(台数が最小になるようにPOSレジスタ2を選択)する。金種毎の要補充枚数分の貨幣を出金可能な最小限の装置に代えて、各金種について最も放出できる枚数に余裕がある装置を選択するようにしてもよい。
ステップS110:ステップS109にて選択した選択結果を店員用表示部14に表示する。例えば、選択した装置の装置番号、各装置における出金予定の金種毎の貨幣の枚数を表示する。なお、表示出力に代えて、又は、加えて、上記選択結果を印刷出力してもよい。
ステップS111:ステップS109にて選択した装置に読み取らせる出金伝票を印刷、発行する。図8に示すフローチャートは終了し、図7に示すステップS18に進む。
ステップS18:他装置から釣銭残置情報要求を受信したか否かを判断する。釣銭残置情報要求を受信していればステップS20に進み、釣銭ニアエンド情報を受信していなければステップS24に進む。
ステップS20:自装置の釣銭残置情報を取得する。
ステップS22:ステップS20にて取得した釣銭残置情報を釣銭残置情報要求の要求元に送信する。
ステップS24:出金伝票が読み取られたか否かを判断する。出金伝票が読み取られていればステップS26に進み、読み取られていなければステップS28に進む。
ステップS26:出金処理を実行する。具体的には、図9に示したステップS201以下を実行する。
ステップS201:出金伝票にコード化されていた装置番号に基づいて、読み取られた出金伝票が自装置を対象とするものであるか否かを判断する。読み取られた出金伝票が自装置を対象とするものであれば、ステップS202に進み、そうでなければ、出金処理(ステップS26)を抜けてステップS28に進む。
ステップS202:出金伝票にコード化されていた金種毎の放出枚数(出金枚数)に基づいて貨幣を放出(出金)する。
ステップS203:出金履歴情報を記憶する。例えば、出金履歴情報として、日時、装置番号、出金伝票による出金である旨、操作者情報、金種毎の放出枚数(出金枚数)などを記憶する。なお、出金履歴情報として、出金伝票による出金である旨に代えて、又は、加えて、釣銭ニアエンドに起因する出金である旨の情報を記憶してもよい。
ステップS204:釣銭ニアエンドとなっている他装置に読み取らせる入金伝票を印刷、発行する。図9に示すフローチャートは終了し、図7に示すステップS28に進む。
ステップS28:入金伝票が読み取られたか否かを判断する。入金伝票が読み取られていればステップS30に進み、読み取られていなければ図7に示すフローチャートは終了する。
ステップS30:入金処理を実行する。具体的には、図10に示したステップS301以下を実行する。
ステップS301:入金伝票にコード化されていた装置番号に基づいて、読み取られた入金伝票が自装置を対象とするものであるか否かを判断する。読み取られた入金伝票が自装置を対象とするものであれば、ステップS302に進み、そうでなければ図10及び図7に示すフローチャートは終了する。
ステップS302:預り金投入口への貨幣の投入を受け付ける。
ステップS303:投入された金種と枚数とが、入金伝票にコード化されていた金種毎の投入枚数(入金枚数)と一致するか否かを判断する。一致していればステップS304に進み、一致していなければステップS306に進む。
ステップS304:投入貨幣を収納(入金)する。
ステップS305:入金履歴情報を記憶する。例えば、入金履歴情報として、日時、装置番号、入金伝票による入金である旨、操作者情報、金種毎の投入枚数(入金枚数)などを記憶する。なお、入金履歴情報として、入金伝票による入金である旨に代えて、又は、加えて、釣銭ニアエンドに起因する入金である旨の情報を記憶してもよい。
そして図10及び図7に示すフローチャートは終了する。
ステップS306:金額不一致の旨を出力(例えば、店員用表示部14へのポップアップ画面を表示)し、処理を続行する旨の操作(例えば、「OK」ボタンの押下)があったか否かを判断する。処理を続行する旨の操作があれば上述のステップS304以下を実行し、処理を続行する旨の操作がなければ、ステップS307に進む。
ステップS307:ステップS302にて投入された貨幣を排出(返金)する。そして図10及び図7に示すフローチャートは終了する。
なお、金額不一致であったが処理を続行させて投入紙幣を収納した場合には、入金履歴情報として、金額不一致であったが処理を続行させて投入紙幣を収納した旨を記憶するようにしてもよい。入金履歴情報として、釣銭ニアエンドの補充において金額不一致であったが処理を続行させて投入紙幣を収納した旨を記憶してもよい。また、金額不一致のため投入紙幣を排出した場合には、金額不一致のため投入紙幣を排出した旨の情報を履歴情報として残すようにしてもよいし、釣銭ニアエンドの補充において金額不一致のため投入紙幣を排出した旨の情報を履歴情報として残すようにしてもよい。
図11及び図12は、POSシステム1の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、釣銭の補充に関する複数台のPOSレジスタ2の動作の一例を示している。なお、図11及び図12に示すフローチャートの説明において、POSシステム1が備えるPOSレジスタ2の台数は、4台(POSレジスタ2-1~POSレジスタ2-4)であるものとし、POSレジスタ2-1が釣銭ニアエンドになったものとする。図11(図12も同様)に示すフローチャートの一番左側はPOSレジスタ2-1の動作、左から二番目はPOSレジスタ2-2の動作、左から三番目はPOSレジスタ2-3の動作、一番右側はPOSレジスタ2-4の動作を表している。図12に示すフローチャートは、図11に示すフローチャートの続きである。
ステップS500:POSレジスタ2-1は、自装置の釣銭ニアエンドを認識する。
ステップS501:POSレジスタ2-1は、釣銭ニアエンド情報をPOSレジスタ2-2に送信する。なお、POSレジスタ2-1による釣銭ニアエンド情報の送信先は、POSレジスタ2-2であると予め設定してあるものとする。
ステップS502:POSレジスタ2-2は、POSレジスタ2-1から釣銭ニアエンド情報を受信する。
ステップS503:POSレジスタ2-2は、釣銭ニアエンドの装置が存在している旨の警告情報を店員用表示部14に表示する。POSレジスタ2-2は、所定のボタンが押下された場合にステップS504に進む。
ステップS504:POSレジスタ2-2は、自装置の釣銭残置情報を取得する。
ステップS505:POSレジスタ2-2は、POSレジスタ2-3及びPOSレジスタ2-4に釣銭残置情報要求を送信する。
ステップS506:POSレジスタ2-3は、POSレジスタ2-2から釣銭残置情報要求を受信する。
ステップS507:POSレジスタ2-3は、自装置の釣銭残置情報を取得する。
ステップS508:POSレジスタ2-3は、自装置の釣銭残置情報をPOSレジスタ2-2に送信する。
ステップS509:POSレジスタ2-4は、POSレジスタ2-2から釣銭残置情報要求を受信する。
ステップS510:POSレジスタ2-4は、自装置の釣銭残置情報を取得する。
ステップS511:POSレジスタ2-4は、自装置の釣銭残置情報をPOSレジスタ2-2に送信する。
ステップS512:POSレジスタ2-2は、POSレジスタ2-3及びPOSレジスタ2-4から釣銭残置情報を受信する。
ステップS513:POSレジスタ2-2は、出金伝票の発行を準備する。具体的には、POSレジスタ2-2は、図8に示すフローチャートのステップS106~ステップS110を実行する。なお、ステップS109において、POSレジスタ2-2は、POSレジスタ2-1に補充する金種毎の要補充枚数分の貨幣を出金可能な装置として、POSレジスタ2-2(自装置)とPOSレジスタ2-3を選択したものとする。
ステップS514:POSレジスタ2-2は、出金可能な装置として選択した装置において読み取らせる出金伝票を印刷、発行する。即ち、POSレジスタ2-2は、POSレジスタ2-2(自装置)用の出金伝票、及び、POSレジスタ2-3用の出金伝票を印刷、発行する。
ステップS520:POSレジスタ2-2は、POSレジスタ2-2(自装置)を対象とする出金伝票を読み取る。
ステップS521:POSレジスタ2-2は、出金伝票に従って貨幣を放出(出金)する。
ステップS522:POSレジスタ2-2は、出金履歴情報を記憶する。
ステップS523:POSレジスタ2-2は、POSレジスタ2-1に読み取らせる入金伝票を印刷、発行する。
ステップS524:POSレジスタ2-3は、POSレジスタ2-3(自装置)を対象とする出金伝票を読み取る。
ステップS525:POSレジスタ2-3は、出金伝票に従って貨幣を放出(出金)する。
ステップS526:POSレジスタ2-3は、出金履歴情報を記憶する。
ステップS527:POSレジスタ2-3は、POSレジスタ2-1に読み取らせる入金伝票を印刷、発行する。
ステップS528:POSレジスタ2-1は、POSレジスタ2-1(自装置)を対象とする入金伝票を読み取る。即ち、ステップS523にてPOSレジスタ2-2が発行した入金伝票か、ステップS527にてPOSレジスタ2-3が発行した入金伝票の何れかを読み取る。
ステップS529:POSレジスタ2-1は、預り金投入口への貨幣の投入を受け付ける。
ステップS530:POSレジスタ2-1は、投入された金種と枚数とが、読み取った入金伝票と一致するか否かを判断する。一致していればステップS531に進み、一致していなければステップS533に進む。
ステップS531:POSレジスタ2-1は、投入貨幣を収納(入金)する。
ステップS532:POSレジスタ2-1は、入金履歴情報を記憶する。
ステップS533:POSレジスタ2-1は、金額不一致の旨を出力(例えば、店員用表示部14へのポップアップ画面を表示)する。即ち、POSレジスタ2-1は、入出金に不一致が生じた旨を報知する。その後、POSレジスタ2-1は、処理を続行する旨の操作があったか否かを判断する。処理を続行する旨の操作があれば上述のステップS531以下を実行し、処理を続行する旨の操作がなければ、ステップS534に進む。
ステップS534:ステップS529にて投入された貨幣を排出(返金)する。そして図11及び図12に示すフローチャートは終了する。なお、読み取っていない入金伝票が未だある場合には、ステップS528に戻る。
なお、ステップS533において、POSレジスタ2-1は、画面表示に代えてまたは加えて、音声出力(例えば、アラーム音、合成音声)や、サインポール(後述)の発光などによって、入出金に不一致が生じた旨を報知してもよいし、警告情報を、ストアコントローラ3、責任者が所持する携帯端末、他のPOSレジスタ2などに報知(送信)してもよい。
以上のように、POSレジスタ2は、所望の金種、枚数の貨幣(例えば、釣銭ニアエンドとなっている他のPOSレジスタ2における金種毎の要補充枚数分の貨幣)を釣銭ニアエンドとなっている他のPOSレジスタ2以外の他のPOSレジスタ2に出金又は入金させるコード情報(例えば、QRコード(登録商標)、Code128、ITFcode)が記録された出金伝票又は入金伝票を印刷し発行する印刷部19を備える。また、POSレジスタ2は、印刷部19により発行された出金伝票又は入金伝票に記録されたコード情報を読み取るスキャナ部18や撮像部21を備える。また、POSレジスタ2は、スキャナ部18や撮像部21により読み取られたコード情報に基づいて、上述の所望の金種、枚数の貨幣を自動釣銭釣札機17に出金又は入金させる制御を行うCPU11を備える。従って、コード情報に基づいて実際の入出金が実現されるので、金銭の過不足が生じ難くなり、より高度な入出金管理を行うことができる。つまり、出金伝票及び入金伝票に基づき、キャッシュフロー(現金の移動)を実現するため、金銭の過不足が生じ難くなる。また、入出金の際に読み取るコード情報を履歴として記憶しておけば、記録自体の信頼性は十分であるので、万が一、金銭の過不足が生じた場合であっても、金銭の過不足の把握や追跡が容易になる。また、入出金の際に読み取るコード情報を履歴として記憶しておけば、別途、記録を残す必要はないため、店員の手間もなくなる。また、POSレジスタ2間においてキャッシュフローを実現しているため、準備金を圧縮することができる。
また、出金伝票又は入金伝票に印刷されるコード情報は、出金又は入金の処理区分(入出金フラグ)、出金又は入金する装置を識別する装置識別情報(対象装置の装置番号)、金種及び枚数を含む。従って、たとえ不正が行われたとしても、不正の把握や不正の追跡が容易になる。また、不正の追跡等が容易になるので、不正の抑止に繋がる。出金伝票又は入金伝票に印刷されるコード情報には、操作者を識別する操作者識別情報(従業員ID)を含む。従って、不正を行った者の特定なども更に容易になる。
また、入金伝票は、所望の金種が規定の枚数(残置基準枚数)を超えて収納されている自動釣銭釣札機17を内蔵等するPOSレジスタ2から印刷発行するようにしている。従って、離れた場所に入金伝票を取りに行く必要がなくなり、店員の手間や時間が軽減する。
また、上記実施形態では、POSレジスタ2に読み取らせる伝票(出金伝票、入金伝票)とは別に、POSレジスタ2に読み取らせない伝票(例えば、図4(b)の補充レジ情報レシート)を印刷、発行している。POSレジスタ2に読み取らせない伝票は、POSレジスタ2に読み取らせる伝票の控えやレポートとして役立てることができる。例えば、作業前の作業内容の確認や作業後の作業内容の検証に役立てることができる。なお、上記実施形態では、出金伝票(出金指示レシート)の発行時に他の伝票(補充レジ情報レシート)を発行しているが、上記に代えてまたは加えて、入金伝票(入金指示レシート)の発行時に他の伝票を発行してもよい。
なお、上記実施形態では、出金可能なPOSレジスタ2として、2台以上のPOSレジスタ2を選択した場合には、選択した夫々のPOSレジスタ2に読み取らせる夫々の出金伝票を印刷、発行すると説明したが、選択した複数のPOSレジスタ2に共通に読み取らせる1枚の出金伝票を印刷、発行するようにしてもよい。なお、複数のPOSレジスタ2に共通に読み取らせる1枚の共通の出金伝票には、POSレジスタ2の夫々に読み取らせる複数のバーコード(個別のバーコード)を印刷してもよいし、複数のPOSレジスタ2に共通に読み取らせる1つのバーコード(共通のバーコード)を印刷してもよい。なお、上述の共通のバーコードには、各POSレジスタ2における金種毎の出金枚数などが、例えばPOSレジスタ2毎に区切られるなどして、コード化されていればよい。また、他の伝票(補充レジ情報レシート)とともに出金伝票(出金指示レシート)を発行する態様において、複数のPOSレジスタ2に共通に読み取らせる1枚の共通の出金伝票を発行する場合には、当該複数のPOSレジスタ2の情報を纏めた1枚の補充レジ情報レシートを印刷、発行するとよい。
また、上記実施形態では、出力に関する情報を印刷した出金伝票と、入金に関する情報を印刷した入金伝票とを別々の伝票として発行しているが、出力に関する情報と入金に関する情報とを纏めて印刷した伝票(即ち、貨幣を出金(放出)する側、貨幣を投入(入力)する側の双方において読み取られる入出金共通の伝票)を発行してもよい。
また、上記実施形態では、伝票(出金伝票、入金伝票)は、POSレジスタ2が印刷、発行するが、POSレジスタ2に代えてストアコントローラ3が印刷、発行するようにしてもよい。出金伝票に関しては、例えば、釣銭ニアエンド情報をストアコントローラ3に送信し、釣銭ニアエンド情報を受信したストアコントローラ3が、図7に示すフローチャートの出金伝票の発行処理(ステップS16)を実行してもよい。但し、ストアコントローラ3には、通常、自動釣銭釣札機17が内蔵等されていないため、自装置の釣銭残置情報等については考慮しなくてよい。入金伝票に関しては、例えば、出金履歴情報を記憶した後にPOSレジスタ2が入金伝票の印刷指示をストアコントローラ3に送信し、印刷指示を受信したストアコントローラ3が、入金伝票を印刷、発行してもよい。
また、上記実施形態では、金種毎の残置枚数に関する最新情報(釣銭残置情報)、入金履歴情報、出金履歴情報は、夫々の自動釣銭釣札機17の内部、又は、夫々の自動釣銭釣札機17を内蔵等しているPOSレジスタ2のハードディスク22に記憶されるが、ストアコントローラ3が、上記情報を記憶するようにしてもよい。例えば、ストアコントローラ3は、貨幣の投入、放出に際し、金種毎の投入枚数、放出枚数などの情報をPOSレジスタ2から受信し、各POSレジスタ2の自動釣銭釣札機17の釣銭残置情報、入金履歴情報、出金履歴情報を記憶してもよい。
また、上記実施形態では、POSレジスタ2は、読み取った出金伝票が自装置を対象とするものであれば貨幣を出金(放出)し、また、読み取った入金伝票が自装置を対象とするものであって投入貨幣の枚数が入金伝票と一致すれば投入貨幣を入金(収納)するが、更に、操作する従業員に関する情報に基づいて入出金を管理してもよい。例えば、入出金時に、店員の携帯物(例えば、従業員カード)から従業員IDを読み取り、伝票から読み取った従業員IDと照合し、一致しているか否かを判定し、不一致である場合は入出金ができないように制御してもよい。なお、スキャナ部18や撮像部21によって、携帯物から従業員IDの読み取ってもよい。携帯物がICタグなどを備える従業員カードである場合には、RFIDを利用して従業員IDの読み取ってもよい。従業員IDが不一致となった場合には、警告情報(入出金操作において従業員IDが不一致となった旨)を、ストアコントローラ3、責任者が所持する携帯端末、他のPOSレジスタ2などに報知(送信)してもよい。なお、後述の準備金管理装置も同様である。
また、撮像部21によって入出金操作を撮像しておき、従業員IDが不一致となった場合には、読み取られた伝票のコード情報とともに(即ち、履歴情報として)、入出金操作において従業員IDが不一致となった旨の警告情報と、撮像画像とを保存するようにしてもよい。なお、従業員IDが一致した場合にも履歴情報として撮像画像を記憶してもよい。あるいは、入出金操作において従業員IDの不一致が生じたときに撮像を開始してもよい。何れであっても、不一致が生じた際の撮像画像と警告情報と伝票のコード情報とを記憶しておき、後日の追跡調査が正確且つ簡単にできるようになる。例えば、追跡調査時には、調査対象の伝票が判明している場合には、当該伝票のコード情報を読み取って、読み取られたコード情報を検索条件とし、履歴情報から目的の入出金操作を検索することもできる。
また、上述のような履歴情報(出金履歴情報、入金履歴情報を含む)に基づいて、従業員毎の入出金管理に関するレポートを出力(表示又は印刷)してもよい。即ち、履歴情報には、日時、装置番号、伝票(出金伝票、入金伝票)による出金である旨、操作者情報(従業員ID)、金種毎の放出枚数(収納枚数)などが格納されているため、例えば、釣銭の補充の作業に係る日報、週報、月報などを従業員毎に出力してもよい。
また、上記実施形態では、印刷出力された伝票(出金伝票、入金伝票)には、当該伝票を読み取らせる装置の装置番号などが視認可能(機械によらず読解可能)に印刷されているため、伝票を見れば、当該伝票を読み取る装置はどの装置であるのか(つまり当該伝票をどの装置に持っていけばよいのか)が判るが、先端部分が発光するサインポールを、夫々のPOSレジスタ2に接続し、サインポールの発光によって該当する装置を店員に報知するようにしてもよい。あるいは、伝票の発行前であっても、サインポールの発光によって釣銭ニアエンドになった装置を店員に報知するようにしてもよい。
例えば、POSレジスタ2は、釣銭ニアエンドになった場合にサインポールを例えば赤色にて発光させるようにしてもよい。また、釣銭ニアエンド情報を受信したPOSレジスタ2は、サインポールを例えば青色にて発光させるようにしてもよい。また、あるPOSレジスタ2が出金伝票を印刷発行した場合、当該出金伝票に示された1台以上のPOSレジスタ2(即ち、貨幣を出金するPOSレジスタ2として選択されたPOSレジスタ2)は、サインポールを例えば黄色にて発光させるようにしてもよい。なお、出金伝票を印刷出力するPOSレジスタ2は、貨幣を出金するPOSレジスタ2として他のPOSレジスタ2を選択した場合、選択した他のPOSレジスタ2に対して貨幣を出金するPOSレジスタ2として選択した旨の情報を送信することによって、出金伝票に示されたPOSレジスタ2は、自装置が出金伝票に示されたPOSレジスタ2である旨と判断し、サインポールを発光させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、他のPOSレジスタ2に補充するための貨幣を、他の1台以上のPOSレジスタ2から調達(出金)しているが、補充するための貨幣の全部又は一部をPOSレジスタ2以外(例えば、補充するための貨幣の全部又は一部を事務所等に予め用意した準備金)から調達するようにしてもよい。具体的には、POSシステム1として、補充する貨幣の調達先に関して設定できるようにしてもよい。例えば、準備金(事務所等)から調達する旨(“事務所一括”)、又は、1台以上のPOSレジスタ2から調達する旨(“店内分散”)の何れかを指定する「調達先指定」欄を設けておいてもよい。なお、「調達先指定」欄において“店内分散”が指定されている場合には、1台以上のPOSレジスタ2から調達するが、所定数以上のPOSレジスタ2から調達しなければならないような場合(出金する装置として選択されたPOSレジスタ2の台数が所定数以上である場合)には、“事務所一括”が指定されている場合と同様、補充するための貨幣の全部を準備金(事務所等)から調達するようにしてもよい。
なお、上記実施形態において、POSシステム1が備える全部の自動釣銭釣札機17が収納している貨幣(POSシステム1に存在する全部のPOSレジスタ2の自動釣銭釣札機17が全体として収納している貨幣)を用いても、釣銭ニアエンドを生じさせたPOSレジスタ2の自動釣銭釣札機17の補充分を賄いきれない場面が生じ得る。当該場面が生じたときは、上述の「調達先指定」欄が設けられているか否か(即ち、欄自体が存在しているか否か)に関らず、あるいは、「調達先指定」欄が設けられている場合の指定内容に関らず、補充するための貨幣の全部又は一部をPOSレジスタ2以外(例えば、補充するための貨幣の全部又は一部を事務所等に予め用意した準備金)から調達する。例えば、補充するための貨幣の全部を準備金(事務所等)から調達してもよいし、全部のPOSレジスタ2(あるいは所定数のPOSレジスタ2)からの出金では足りない分について準備金から調達するようにしてもよい。また、上述の「調達先指定」欄が設けられている場合に、上記場面が生じたときは、「調達先指定」欄において指定されている内容に応じて調達先を決定してもよい。例えば、「調達先指定」欄において“事務所一括”が指定されている場合には、補充するための貨幣の全部を準備金から調達し、「調達先指定」欄において“店内分散”が指定されている場合には、全部のPOSレジスタ2(あるいは所定数のPOSレジスタ2)からの出金では足りない分について準備金から調達するようにしてもよい。
なお、上述のように準備金から調達する場面を想定し、出金伝票を読み取るスキャナや入金伝票を印刷、発行する印刷部を備えた装置(以下、準備金管理装置という)に予め準備金を格納するようにしておいてもよい。つまり、POSレジスタ2、準備金管理装置は、以下のように動作してもよい。釣銭ニアエンド情報を受信したPOSレジスタ2は、準備金管理装置に読み取らせる出金伝票を印刷発行する。準備金管理装置は、POSレジスタ2の図9に示した動作と同様、出金伝票が自装置(当該準備金管理装置)を対象とするものであるか否かを判断し、自装置を対象とするものであれば、出金伝票に基づいて貨幣を放出(出金)し、出金履歴情報を記憶する。なお、出金履歴情報として、日時、装置番号、出金伝票による出金である旨、操作者情報、金種毎の放出枚数(出金枚数)などを記憶する。また、出金履歴情報として、出金伝票による出金である旨に代えて、又は、加えて、釣銭ニアエンドに起因する出金である旨の情報を記憶してもよい。貨幣を出金した準備金管理装置は、釣銭ニアエンドとなったPOSレジスタ2に読み取らせる入金伝票を印刷発行する。なお、準備金管理装置は、図1に示すLANに接続されていてもよい。
また、上記実施形態では、あるPOSレジスタ2が釣銭ニアエンドになった場合、他のあるPOSレジスタ2に釣銭ニアエンド情報を送信し、釣銭ニアエンド情報を受信したPOSレジスタ2(即ち、釣銭ニアエンドになったPOSレジスタ2以外のPOSレジスタ2)が出金伝票を印刷、発行するが、釣銭ニアエンドになったPOSレジスタ2は、釣銭ニアエンド情報を送信することなく、自ら出金伝票を印刷、発行するようにしてもよい。例えば、図11に示すフローチャートの例において、ステップS500で自装置の釣銭ニアエンドを認識したPOSレジスタ2-1は、POSレジスタ2-2に釣銭ニアエンド情報を送信せずに、POSレジスタ2-2に代えて自ら、ステップS503、S504、S505、S512、S513、S514の各処理を実行するようにしてもよい。なお、上記場合、POSレジスタ2-2は、POSレジスタ2-3やPOSレジスタ2-4と同様の処理を実行すればよい。
また、上記実施形態では、釣銭ニアエンドが生じたタイミングに釣銭の補充(移動)を行っているが、他のタイミングにおいて釣銭を移動させてもよい。例えば、釣銭の補充に係わる機能として、売上回収の画面に「残置確認」のキーを設けておき、「残置確認」のキーが押下されたタイミングにて釣銭を移動させるようにしてもよい。例えば、「残置確認」キーが押下された場合、各POSレジスタ2の釣銭残置情報(現在の金種毎の枚数など)を取得し、金種毎の枚数が、基準枚数(翌日の営業分として残しておく金種毎の基準枚数)を下回っているPOSレジスタ2が存在する場合には、当該基準枚数を下回っているPOSレジスタ2に入金(移動)させる貨幣を出金可能な1以上のPOSレジスタ2(又は、準備金管理装置)を釣銭ニアエンドが生じたタイミングの場合と同様に選択し、選択したPOSレジスタ2に読み取らせる出金伝票を印刷発行し、出金伝票を読み取って出金が完了したときに入金伝票を印刷発行し、上述の下回っているPOSレジスタ2にて入金伝票を読み取らせて貨幣を補充する。なお、「残置確認」キーの押下後に取得した、基準枚数を下回っているPOSレジスタ2を含む各POSレジスタ2の釣銭残置情報を店員用表示部14に表示してもよいし、印刷してもよい。
なお、上記実施形態では、POSシステム1は、主に登録処理を行う登録装置の機能と主に会計処理を行う会計装置の機能とを兼ね備えた装置であるPOSレジスタ2、即ち、登録装置と会計装置とを一体化したPOSレジスタ2を備えると説明したが、POSシステム1は、POSレジスタ2に代えて、主に登録処理を行う登録装置と、主に会計処理を行う会計装置とを別体として備えるようにしてもよい。
以下、登録装置と会計装置とを別体として備える構成の場合について説明する。自動釣銭釣札機17は、会計装置に内蔵等される。会計装置は、お客自らが会計操作を行うもの(セルフ型の会計装置)であってもよい。登録装置は、お客自らが登録操作を行うもの(セルフ型の登録装置)であってもよい。なお、上記実施形態において説明したPOSレジスタ2についても、お客自らが操作(登録操作、会計操作)を行うもの(セルフ型の一体化したPOSレジスタ)であってもよい。
釣銭ニアエンドになった会計装置は、登録装置に釣銭ニアエンド情報を送信する。例えば、釣銭ニアエンドになった会計装置は、予め設定された所定の登録装置(例えば、自装置に最も近い位置に配置された登録装置)に釣銭ニアエンド情報を送信する。また例えば、釣銭ニアエンドになった会計装置は、店員の操作によって指定された登録装置に釣銭ニアエンド情報を送信してもよい。なお、釣銭ニアエンドになった会計装置が、お客自らが会計操作を行う会計装置である場合には、お客が知らない特定の操作(シークレット操作)が行われた後でなければ、釣銭ニアエンド情報を送信する登録装置を指定する操作ができないようにしてもよい。釣銭ニアエンド情報を受信した登録装置は、釣銭ニアエンド情報を受信した場合のPOSレジスタ2と同様に、釣銭ニアエンドになった会計装置に補充するための貨幣を出金する1以上の会計装置(または、準備金管理装置)を選択し、出金伝票を印刷、発行する。なお、釣銭ニアエンドになった会計装置は、釣銭ニアエンドになったPOSレジスタ2と同様に、釣銭ニアエンド情報を送信することなく、自ら出金伝票を印刷、発行するようにしてもよい。
出金伝票を読み取った会計装置は、読み取った出金伝票が自装置を対象とするものであれば貨幣を出金(放出)し、釣銭ニアエンドになった会計装置に読み取らせる入金伝票を印刷、発行する。入金伝票を読み取った会計装置は、読み取った入金伝票が自装置を対象とするものであって投入貨幣の枚数が入金伝票と一致すれば投入貨幣を入金(収納)する。更に、会計装置は、POSレジスタ2と同様、操作する従業員に関する情報に基づいて入出金を管理してもよい。
なお、POSレジスタ2と同様、会計装置の夫々にサインポールを接続し、釣銭ニアエンドになった装置である旨、伝票を読み取る装置である旨などを店員に報知してもよい。また、登録装置の夫々にサインポールを接続し、釣銭ニアエンド情報を受信した装置である旨などを店員に報知してもよい。
なお、上記実施形態では、釣銭ニアエンド(自動釣銭釣札機17の貨幣がゼロに近い枚数である状態)の場合における貨幣の移動(出金、入金)について説明しているが、釣銭ニアフル(自動釣銭釣札機17の貨幣が収納許容限度枚数に近い枚数である状態)の場合における貨幣の移動(出金、入金)について同様である。
以下、釣銭ニアフルのときの動作について、登録装置と会計装置とが一体である構成の場合(即ち、POSレジスタ2を備える構成の場合)と、登録装置と会計装置とを別体として備える構成の場合とに分けて説明する。
(POSレジスタ2を備える構成の場合)
釣銭ニアフルになったPOSレジスタ2は、予め設定された所定のPOSレジスタ2、又は、店員の操作によって指定されたPOSレジスタ2に、釣銭ニアフル情報を送信する。釣銭ニアフル情報を受信したPOSレジスタ2は、釣銭ニアフルになったPOSレジスタ2から貨幣を放出(出金)させる出金伝票を印刷、発行する。なお、釣銭ニアフルになったPOSレジスタ2は、釣銭ニアフル情報を送信することなく、自ら出金伝票を印刷、発行するようにしてもよい。
出金伝票を読み取ったPOSレジスタ2(釣銭ニアフルになったPOSレジスタ2)は、読み取った出金伝票が自装置を対象とするものであれば、出金伝票に基づいて貨幣を放出(出金)し、出金履歴情報を記憶する。なお、出金履歴情報として、日時、装置番号、出金伝票による出金である旨、操作者情報、金種毎の放出枚数(出金枚数)などを記憶する。また、出金履歴情報として、出金伝票による出金である旨に代えて、又は、加えて、釣銭ニアフルに起因する出金(自装置の残置枚数を削減するための出金)である旨の情報を記憶してもよい。貨幣を出金したPOSレジスタ2は、放出した貨幣を収納させる1以上のPOSレジスタ2(または、準備金管理装置)を選択し、入金伝票を印刷、発行する。
放出した貨幣を1以上のPOSレジスタ2に収納させる場合(準備金管理装置に収納させない場合)のPOSレジスタ2の選択方法を説明する。当該具体例として、POSレジスタ2-2は、千円札については15枚迄入金可能、五千円札については8枚迄入金可能であるものとする。POSレジスタ2-3は、千円札については8枚枚迄入金可能、五千円札については15枚迄入金可能であるものとする。POSレジスタ2-4は、千円札については3枚迄入金可能、五千円札については10枚迄入金可能であるものとする。なお、入金可能な枚数は、現在の残置枚数と基準枚数(入金可能枚数の計算用の基準枚数)とから計算する。なお、入金可能枚数の計算用の基準枚数は、金種毎に設定しておいてもよい。また、入金可能枚数の計算用の基準枚数は、POSレジスタ2別に金種毎に設定しておいてもよい。
(選択方法1/最小限の装置を選択)
例えば、POSレジスタ2-2(自装置)は、POSレジスタ2-1(他装置)から釣銭ニアフル情報(千円札10枚と五千円札5枚とを要放出)を受信した場合、最小限のPOSレジスタ2を選択(台数が最小になるようにPOSレジスタ2を選択)するべく、POSレジスタ2-2を選択するようにしてもよい。当該場合、POSレジスタ2-2の1台に千円札10枚と五千円5枚を収納する。
(選択方法2/各金種について最も収納できる枚数に余裕がある装置を選択)
例えば、POSレジスタ2-2(自装置)は、POSレジスタ2-1(他装置)から釣銭ニアフル情報(千円札10枚と五千円札5枚とを要放出)を受信した場合、各金種について最も収納できる枚数に余裕がある装置を選択するべく、POSレジスタ2-2とPOSレジスタ2-3とを選択するようにしてもよい。当該場合、POSレジスタ2-2に千円札10枚を収納し、POSレジスタ2-3に五千円5枚を収納する。
入金伝票を読み取ったPOSレジスタ2は、読み取った入金伝票が自装置を対象とするものであって投入貨幣の枚数が入金伝票と一致すれば投入貨幣を収納し、入金履歴情報を記憶する。なお、入金履歴情報として、日時、装置番号、入金伝票による入金である旨、操作者情報、金種毎の投入枚数(入金枚数)などを記憶する。また、入金履歴情報として、入金伝票による入金である旨に代えて、又は、加えて、釣銭ニアフルに起因する入金(釣銭ニアフルの解消のために他の装置から出金された貨幣の入金)である旨の情報を記憶してもよい。
なお、準備金管理装置が入金伝票を読み取った場合(釣銭ニアフルとなったPOSレジスタ2から出金された貨幣を準備金管理装置に入金させる場合)には、上述の入金伝票を読み取ったPOSレジスタ2の場合と同様、投入貨幣の収納し、入金履歴情報を記憶する。
なお、POSレジスタ2は、釣銭ニアエンドの場合と同様、操作する従業員に関する情報に基づいて入出金を管理(制限)してもよい。準備金管理装置も同様である。また、POSレジスタ2は、釣銭ニアエンドの場合と同様、サインポールを用いて、釣銭ニアフルになった装置である旨、伝票を読み取る装置である旨などを店員に報知してもよい。
(登録装置と会計装置とを別体として備える構成の場合)
釣銭ニアフルになった会計装置は、予め設定された所定の登録装置、又は、店員の操作によって指定された登録装置に、釣銭ニアフル情報を送信する。釣銭ニアフル情報を受信した登録装置は、釣銭ニアフルになった会計装置から貨幣を放出(出金)させる出金伝票を印刷、発行する。なお、釣銭ニアフルになった会計装置は、釣銭ニアフル情報を送信することなく、自ら出金伝票を印刷、発行するようにしてもよい。
出金伝票を読み取った会計装置(釣銭ニアフルになった会計装置)は、読み取った出金伝票が自装置を対象とするものであれば貨幣を出金(放出)し、放出した貨幣を収納させる1以上の会計装置(または、準備金管理装置)を選択し、入金伝票を印刷、発行する。
放出した貨幣を1以上の会計装置に収納させる場合(準備金管理装置に収納させない場合)の会計装置の選択方法を説明する。当該具体例として、会計装置Bは、千円札については15枚迄入金可能、五千円札については8枚迄入金可能であるものとする。会計装置Cは、千円札については8枚枚迄入金可能、五千円札については15枚迄入金可能であるものとする。会計装置Dは、千円札については3枚迄入金可能、五千円札については10枚迄入金可能であるものとする。
(選択方法1/最小限の装置を選択)
例えば、会計装置B(自装置)は、会計装置A(他装置)から釣銭ニアフル情報(千円札10枚と五千円札5枚とを要放出)を受信した場合、最小限の会計装置を選択(台数が最小になるように会計装置を選択)するべく、会計装置Bを選択するようにしてもよい。当該場合、会計装置Bの1台に千円札10枚と五千円5枚を収納する。
(選択方法2/各金種について最も収納できる枚数に余裕がある装置を選択)
例えば、会計装置B(自装置)は、会計装置A(他装置)から釣銭ニアフル情報(千円札10枚と五千円札5枚とを要放出)を受信した場合、各金種について最も収納できる枚数に余裕がある装置を選択するべく、会計装置Bと会計装置Cとを選択するようにしてもよい。当該場合、会計装置Bに千円札10枚を収納し、会計装置Cに五千円5枚を収納する。
入金伝票を読み取った会計装置は、読み取った入金伝票が自装置を対象とするものであって投入貨幣の枚数が入金伝票と一致すれば投入貨幣を収納する。
なお、会計装置は、釣銭ニアエンドの場合と同様、操作する従業員に関する情報に基づいて入出金を管理(制限)してもよい。また、釣銭ニアエンドの場合と同様、サインポールを用いて、釣銭ニアフルになった装置である旨、伝票を読み取る装置である旨などを店員に報知してもよい。
なお、上記実施形態等では、入金情報に基づく金種(貨幣種)毎の枚数と、実際に入金した金種毎の枚数とが不一致であるか否かを判定するが(ステップS530)、金種毎の枚数同士を比較するのではなく、合計金額(総額)同士を比較してもよい。即ち、金種毎の枚数から出金時、入金時の合計金額が算出されるため、入金情報に基づく総額と、実際に入金した総額とが不一致であるか否かを判定するようにしてもよい。
上記実施形態等では、POSレジスタ2に読み取らせる情報を伝票(出金伝票、入金伝票)に記録(印刷)しているが、POSレジスタ2に読み取らせる情報を他の記録媒体に記録してもよい。例えば、POSレジスタ2は、RFIDを利用して、POSレジスタ2に読み取らせる情報を、ICタグなどを備えるカード(例えば、従業員カードであってもよいし、従業員カードとは別のカードであってもよい)に記録(保存)してもよい。即ち、POSレジスタ2(又は、別体である場合の会計装置)は、所望の金種、枚数の貨幣を釣銭釣札機に出金又は入金させる情報を印刷情報(例えば、バーコード)として記録(印刷)してもよいし、デジタル情報として記録(保存)してもよい。また、POSレジスタ2(又は、別体である場合の会計装置)は、上述のように記録した情報(出金又は入金の情報)を記録態様に応じて読み取る。即ち、印刷情報として記録した場合には、スキャナ部18や撮像部21によって読み取り、デジタル情報として記録した場合には、例えば、記録時の通信方式に従って読み取る(例えば、RFIDを利用して記録した場合にはRFIDを利用して読み取る)。そして、POSレジスタ2(又は、別体である場合の会計装置)は、読み取られた出金又は入金の情報に基づいて、所望の金種、枚数の貨幣を釣銭釣札機に出金又は入金させる。
なお、出金伝票又は入金伝票の何れか一方と、上述のカードとを併用してもよい。例えば、所望の金種、枚数の貨幣を釣銭釣札機17に出金させる情報を出金伝票に記憶し、所望の金種、枚数の貨幣を釣銭釣札機17に入金させる情報をカードに記録してもよい。なお、POSレジスタ2に読み取らせる情報をカードに記録させる場合には、POSレジスタ2に読み取らせる情報に加え、POSレジスタ2に読み取らせない情報(補充レジ情報レシートに記録する情報に相当する情報)も当該カードに記録させてもよい。
上記実施形態等では、二次元バーコードは撮像部21によって読み取られ、一次元バーコードはスキャナ部18によって読み取られると説明しているが、スキャナ部18に代えて撮像部21が、一次元バーコードを読み取ってもよい。
上記実施形態等において説明したPOSシステム1は、商品の代金を現金にて決済する釣銭釣札機を備えた会計システムの一例であって、商品の代金を現金にて決済する釣銭釣札機を備えた会計システムは、上記実施形態等において説明したPOSシステム1に限定されない。例えば、釣銭釣札機を備える券売機(自動券売機を含む)を含むシステムも上記会計システムに該当する。つまり、本発明に係る会計システムは、例えば、登録装置の機能と会計装置の機能とを兼ね備えたPOSレジスタ2を備える構成、あるいは、登録装置と会計装置とを別体として備える構成、あるいは、釣銭釣札機を内蔵等する券売機を備える構成など、商品の代金を現金にて決済する釣銭釣札機を備えていればよい。
上記実施形態等において説明したPOSシステム1は、例えば図11に示すように、POSレジスタ2、釣銭ニアエンドや釣銭ニアフルの装置が存在している旨の表示を実行し、出金伝票や入金伝票の発行を実行する例であるが、POSレジスタ2に代えて、監視装置4が上記を実行してもよい。
以下、監視装置4が、釣銭ニアエンドや釣銭ニアフルの装置が存在している旨の表示を実行し、出金伝票や入金伝票の発行を実行する例について説明する。以下、監視装置4は、出金伝票と入金伝票の機能を兼ね備えた入出金伝票(指示レシート)を発行する例を説明するが、入出金伝票に代えて、出金伝票と入金伝票を別媒体として発行してもよい。また、以下では、主に、釣銭ニアエンドを解消させる場面について説明するが、釣銭ニアフルを解消させる場面も同様である。
図13は、監視装置4を含むPOSシステム1の適用例(使用例)である。店員(従業員)は、監視装置4の画面にて、各精算機が、釣銭ニアエンドや釣銭ニアフルとなっているか否かを監視する。上記の各精算機は、登録装置と会計装置とを一体化したレジ(POSレジスタ2)であってもよいし、主に登録処理を行う登録装置と、主に会計処理を行う会計装置とを別体として備える場合の会計装置であってもよい。店員は、例えば、精算機1(レジNO.1)が釣銭ニアエンドになっているのを確認した場合、精算機1における釣銭ニアエンドを解消させるために、監視装置4の画面にて、精算機1に入金する貨幣を出金させる他の精算機等を選択する。例えば、店員によって精算機2(レジNO.2)が選択された場合、監視装置4は、精算機2から出金させ、精算機1に入金させる指示レシートを印刷、発行する。店員は、監視装置4から発行された指示レシートを持って出金レジである精算機2に移動し、指示レシートを用いて貨幣を出金する。続いて、店員は、上記指示レシートと、精算機2から出金された貨幣とを持って入金レジである精算機1に移動し、指示レシートを用いて上記貨幣を入金する。
図14は、監視装置4において表示される監視画面の一例である。監視装置4は、例えば、図14に示すように、監視対象装置(精算機等)毎に、警告メッセージを一覧表示する。図14の例によれば、精算機1、精算機11(レジNO.11)及び精算機14(レジNO.14)は釣銭ニアエンドである。また、精算機14は釣銭ニアフルでもある。釣銭ニアエンド(又は、釣銭ニアエンド)であるときは、他と異なる表示態様(例えば、背景が黄色/図中は網掛表示)としている。
監視装置4が、個々の精算機について釣銭ニアエンドであるか否かを判断する方法は種々考えられるが、一例として、夫々の精算機は、釣銭ニアエンドとなったときに釣銭ニアエンド情報を監視装置4に送信し、監視装置4は、ある精算機から釣銭ニアエンドを受信した場合、当該精算機について釣銭ニアエンドであると判断してもよい。釣銭ニアフルであるか否かを判断する場合も同様である。
店員は、例えば、精算機1の釣銭ニアエンドを解消させるときには、図14の右側に拡大表示したように、釣銭機1の「12:05 ニアエンド」なる警告メッセージの表示領域をタッチ(押下)する。また、例えば、精算機14の釣銭ニアフルを解消させるときには、釣銭機14の「12:02 ニアフル」なる警告メッセージの表示領域をタッチ(押下)する。つまり、店員は、警告メッセージ等を一覧表示する監視画面上において、釣銭ニアエンド(又は、釣銭ニアエンド)を解消させる精算機を指定する。
図15は、各種の設定枚数、各精算機の現保持枚数の一例である。具体的には、図15(a)は、金種毎の釣銭ニアエンドの設定枚数(POSシステム1において釣銭ニアエンドであると認識される枚数)、他の装置へ移動可能な金種毎の余剰金の設定枚数(余剰金設定枚数)、金種毎の釣銭ニアフルの設定枚数(POSシステム1において釣銭ニアフルであると認識される枚数)の一例である。図15(a)に示した情報は、監視装置4が参照可能な場所に記憶されている。例えば、監視装置4は、自装置内に図15(a)に示した情報を記憶してもよい。
図15(b)~図15(d)は、各精算機の金種毎の現保持枚数である。現保持枚数を単に保持枚数とも称する。図15(b)~図15(d)に示した情報は、監視装置4が参照可能な場所に記憶されている。具体的には、監視装置4は、自装置内に図15(a)に示した情報を記憶してもよい。例えば、監視装置4は、LAN上の各精算機に要求(釣銭残置情報要求)し、LAN上の各精算機から、金種毎の貨幣の保持枚数に関する情報(釣銭残置情報)を受信し、自装置内に記憶してもよい。あるいは、LAN上の各精算機は、金種毎の貨幣の保持枚数が変化したときに、釣銭残置情報を監視装置4に送信してもよい。なお、各精算機は、ストアコントローラ3に取引情報を送信するため、ストアコントローラ3は、取引情報に基づいて各精算機の釣銭残置情報を取得(把握)し得る。従って、監視装置4は、夫々の精算機から個別に釣銭残置情報を受信するのではなく、ストアコントローラ3から各精算機の釣銭残置情報を受信してもよい。
監視装置4は、ある精算機が釣銭ニアエンドとなった場合に、当該精算機に補充する補充金の取得先(調達先)を自動的に選択(例えば、上述の選択方法1、選択方法2)してもよいが、店員に選択(指定)させてもよい。例えば、監視装置4は、当該精算機に補充する補充金を出金可能な精算機などを、補充金の取得先候補として店員に表示し、取得先候補のなかから取得先を店員に選択させてもよい。
なお、POSレジスタ2は、以下に記載する監視装置4による取得先候補の決定方法と同様に、余剰金設定枚数(後述)、補充設定(後述)、各精算機の保持枚数などに基づいて、補充金の取得先を自動的に選択してもよい。
図16は、釣銭ニアエンド時に補充金の取得先を選択するための選択画面の一例である。例えば、監視装置4は、図14に示した監視画面において、精算機1の釣銭ニアエンドが指定された場合、図15に示した情報に基づいて、図16に示すような選択画面を表示し、精算機1に補充する補充金の取得先を店員に選択させてもよい。図16に示した選択画面には、補充金の取得先候補として、事務所に対応するボタン、精算機2に対応するボタン、精算機4に対応するボタンが表示されている。店員は、画面上のボタンを押下して取得先を選択する。
精算機に対応するボタン上には、釣銭ニアエンドである金種(補充される金種)についての当該精算機の余剰枚数が表示される。余剰枚数とは、図15(a)に示した余剰金設定枚数を超える枚数である。例えば、図16の選択画面において、精算機2に対応するボタンには、当該精算機2の余剰枚数(100円硬貨が70枚、5円硬貨が20枚)が表示され、精算機4に対応するボタンには、当該精算機4の余剰枚数(100円硬貨が62枚、5円硬貨が25枚)が表示されている。つまり、監視装置4は、ある金種の貨幣を補充する取得先候補として、ある精算機に対応するボタンを表示するときは、余剰金設定枚数(図15(a))と、当該精算機における当該金種の釣銭残置情報とに基づいて、当該精算機の当該金種の余剰枚数を算出し、算出した余剰枚数をボタン上に表示する。例えば、図16の選択画面には、100円硬貨及び5円硬貨を補充する取得先候補として精算機2に対応するボタンが表示されているが、監視装置4は、100円硬貨の余剰金設定枚数(120枚)と、精算機2における100円硬貨の保持枚数(190枚)とに基づいて、精算機2の100円硬貨の余剰枚数(70枚)を算出し、また、5円硬貨の余剰金設定枚数(120枚)と、精算機2における5円硬貨の保持枚数(140枚)とに基づいて、精算機2の5円硬貨の余剰枚数(20枚)を算出し、余剰枚数(100円硬貨が70枚、5円硬貨が20枚)をボタン上に表示している。
以下、出金可能な精算機(ボタンとして表示される精算機)に該当するか否かを判断する判断手法、即ち、取得先候補の決定方法について説明する。
(出金可能な精算機に該当するか否かの判断手法)
監視装置4は、補充対象の金種(釣銭ニアエンドである金種)について、余剰金設定枚数と、補充設定(補充設定値(数)、補充基準値(数)とも称する)と、各精算機の保持枚数とに基づいて、各精算機が、出金可能な精算機に該当するか否かを判断する。補充設定の一例は、通過設定客数(設定客数、基準客数とも称する)である。通過設定客数とは、今後その精算機において会計を行うであろう通過する客数(客捌き予定数)として設定された客数(処理予定の客数)である。なお、通過設定客数の初期値は15人であるものとする。補充設定(通過設定客数等)は、監視装置4が参照可能な場所に記憶されている。例えば、監視装置4は、自装置内に、通過設定客数を記憶してもよい。
また、監視装置4が参照可能な場所(例えば、自装置内)には、通過設定客数に対応する枚数(通過設定客数対応枚数)を得るための情報が記憶されている。例えば、通過設定客数1人に対する各金種の枚数(通過設定客数1人につき換算される各金種の釣銭として払出されるであろう予定枚数)を設定した客数枚数基準情報が記憶されている。本実施形態の場合、客1人に釣銭として払出される貨幣毎の最大枚数に基づいて客数枚数基準情報を設定している。つまり、客数枚数基準情報には、通過設定客数1人に対し、1円硬貨は4枚、5円硬貨は1枚、10円硬貨は4枚、50円硬貨は1枚、100円硬貨は4枚、500円硬貨は1枚、千円札は4枚、5千円札は1枚である旨が設定されている。換言すれば、客数枚数基準情報には、1円硬貨、10円硬貨、100円硬貨、千円札の各金種の通過設定客数対応枚数は通過設定客数×4枚である旨、及び、5円硬貨、50円硬貨、500円硬貨、5千円札の各金種の通過設定客数対応枚数は通過設定客数×1枚である旨が設定されている。
監視装置4は、通過設定客数と、客数枚数基準情報とに基づいて、各金種の通過設定客数対応枚数を得る。例えば、通過設定客数が15人(初期値)であるときには、監視装置4は、通過設定客数対応枚数として、1円硬貨は60枚、5円硬貨は15枚、10円硬貨は60枚、…、5千円札は15枚を得る。また例えば、通過設定客数が10人であるときには、1円硬貨は40枚、5円硬貨は10枚、10円硬貨は40枚、…、5千円札は10枚を得る。
監視装置4は、補充対象の金種の保持枚数が、当該金種の余剰金設定枚数に当該金種の通過設定客数対応枚数を加算した枚数以上である精算機を出金可能な精算機と判断する。監視装置4は、補充対象の金種が2種類以上ある場合には、補充対象の全部の金種の夫々について、上記条件を満たしている精算機を出金可能な精算機と判断してもよい。
例えば、補充対象の金種が1円硬貨のみである場合、監視装置4は、1円硬貨の保持枚数が、(1円硬貨の余剰金設定枚数+1円硬貨の通過設定客数対応枚数)以上である精算機を出金可能な精算機と判断する。なお、1円硬貨の通過設定客数対応枚数は、上述の如く、通過設定客数×4枚である。補充対象の金種が10円硬貨のみである場合や、補充対象の金種が100円硬貨のみである場合や、補充対象の金種が千円札のみである場合も同様である。
また、補充対象の金種が5円硬貨のみである場合、監視装置4は、5円硬貨の保持枚数が、(5円硬貨の余剰金設定枚数+5円硬貨の通過設定客数対応枚数)以上である精算機を出金可能な精算機と判断する。なお、5円硬貨の通過設定客数対応枚数は、上述の如く、通過設定客数×1枚である。補充対象の金種が50円硬貨のみである場合や、補充対象の金種が500円硬貨のみである場合や、補充対象の金種が5千円札のみである場合も同様である。
また、補充対象の金種が5円硬貨と100円硬貨である場合、監視装置4は、5円硬貨の保持枚数が(5円硬貨の余剰金設定枚数+5円硬貨の通過設定客数対応枚数)以上であって、かつ、100円硬貨の保持枚数が(100円硬貨の余剰金設定枚数+100円硬貨の通過設定客数対応枚数)以上である、精算機を出金可能な精算機と判断してもよい。補充対象の金種が他の2種類以上の組み合わせである場合も同様である。
図16の例の場合、精算機1の釣銭ニアエンドの金種は、図15(b)に示したように、5円硬貨と100円硬貨である。また、図15(a)によれば、5円硬貨の余剰金設定枚数は120枚、100円硬貨の余剰金設定枚数は120枚である。そして、通過設定客数が15人(初期値)であるときには、5円硬貨の通過設定客数対応枚数は15枚、100円硬貨の通過設定客数対応枚数は60枚である。従って、図14に示した監視画面において精算機1の釣銭ニアエンドが指定された場合、監視装置4は、5円硬貨を135枚(=120枚+15枚)以上保持し、かつ、100円硬貨を180枚(=120枚+60枚)以上保持している、精算機2、精算機4を、出金可能な精算機と判断している。
図16に示した選択画面において、店員は、精算機1への補充金の取得先として、精算機2を選択するときにはボタン「No.2」をタッチし、精算機4を選択するときにはボタン「No.4」をタッチする。また、店員は、精算機1への補充金の取得先として、事務所を選択するときには、ボタン「事務所金から補充する」をタッチする。
なお、出金可能な精算機が複数存在する場合には(精算機に対応するボタンを複数配置する場合には)、監視装置4は、図16に示したように、上位(図16の例の場合には画面上側)から下位(図16の例の場合には画面下側)に、レジ番号の昇順にボタンを並べて表示する。
但し、出金可能な精算機が複数存在する場合のボタンの並べ方は、レジ番号の昇順に並べる並べ方に限定されない。例えば、補充対象の金種の貨幣の保持枚数の降順(多い順)にボタンを表示させてもよい。即ち、監視装置4は、保持枚数に応じた優先順位に従って精算機に対応するボタンを表示してもよい。
なお、出金可能な精算機が複数存在する場合であって、かつ、補充対象の金種が複数ある場合には、ある1つの金種(例えば、全金種について予め順位を付けておき補充対象の複数の金種のうち順位が最も高い金種、補充対象の複数の金種のうち額面が最も高い金種、補充対象の複数の金種のうち補充枚数が最も多い金種)について、保持枚数の降順にボタンを表示させてもよい。また、上記場合に、補充対象の各金種の合計枚数の降順にボタンを表示させてもよい。また、上記場合に、金種毎に係数(例えば、客数に換算させるべく、1円硬貨、10円硬貨、…、1000円札の係数は「1/4」、5円硬貨、50円硬貨、…、5000円札の係数は「1」)を付加して合算した枚数(例えば、図16の精算機2の場合には70枚×1/4+20枚×1)の降順にボタンを表示させてもよい。また、第1ソート、第2ソートというように、2以上の金種について降順にソートさせて表示してもよい。
図17は、貨幣の移動の状況等を確認するための確認画面の一例である。選択画面において、店員が取得先を選択し(取得先のボタンを押下)し、所定の操作(例えば、終了ボタンの押下)を行うと、監視装置4は、図17に示すような確認画面を表示する。図17に示した確認画面は、図16の選択画面において、精算機1への補充金の取得先として精算機2が選択された場合の確認画面の一例である。図17に示した確認画面において、店員は、貨幣の移動状況などを確認し、所定の操作(例えば、終了ボタンの押下)を行って、指示レシートを発行させる。即ち、確認画面において、店員が、所定の操作(例えば、終了ボタンの押下)を行うと、監視装置4は、操作者の認証(後述)後に、指示レシートを発行する。
図17に示した確認画面においては、移動元の保持枚数を視覚的に表示し(図17の場合には棒グラフの様に表示し)、移動先の保持枚数については視覚的に表示していないが、移動元に代えて、又は、加えて、移動先の保持枚数を視覚的に表示してもよい。なお、移動元の視覚的な表示(例えば、棒グラフ)と、移動先の視覚的な表示(例えば、棒グラフ)とは、同時に(いっぺんに)表示してもよいし、操作によって何れかを切り替えて表示してもよい。
図18は、釣銭ニアフル時に放出(出金)した貨幣の入金先を選択するための選択画面の一例である。監視装置4は、図14に示した監視画面において、ある精算機の釣銭ニアフルが指定された場合、当該精算機から出金した貨幣の入金先(収納先)を自動的に選択(例えば、上述の選択方法1、選択方法2)してもよいが、釣銭ニアエンドの場合と同様、店員に入金先を選択させてもよい。例えば、監視装置4は、図14に示した監視画面において、精算機14の釣銭ニアフルが指定された場合、図15に示した情報に基づいて、図18に示すような選択画面を表示し、精算機14から出金した貨幣の入金先を店員に選択させてもよい。図18に示す選択画面には、入金先の候補として事務所に対応するボタン、入金先の候補(入金可能な精算機)として精算機1に対応するボタン、精算機2に対応するボタン、精算機11に対応するボタンが表示されている。店員は、画面上のボタンを押下して入金先を選択する。
入金可能な精算機に該当するか否かの判断手法は、出金可能な精算機に該当するか否かの判断手法と同様である。図18の例の場合、精算機14の釣銭ニアフルの金種は、図15(i)に示したように、50円硬貨である。また、図15(a)によれば、50円硬貨の余剰金設定枚数は120枚である。従って、図14に示した監視画面において精算機14の釣銭ニアフルが指定された場合、監視装置4は、50円硬貨を105枚(=120-(15×1))以上保持していない、精算機1、精算機2、精算機11を、入金可能な精算機と判断している。
図18に示した選択画面において、店員は、精算機14から出金した貨幣の入金先として、精算機1を選択するときにはボタン「No.1」をタッチし、精算機2を選択するときにはボタン「No.2」をタッチし、精算機11を選択するときにはボタン「No.11」をタッチする。また、店員は、入金先として、事務所を選択するときには、ボタン「事務所金から補充する」をタッチする。
なお、図18に示したように、入金可能な精算機が複数存在する場合には(精算機に対応するボタンを複数配置する場合には)、監視装置4は、レジ番号の昇順にボタンを表示させてもよいし、収納対象の金種の貨幣の保持枚数の昇順(少ない順)にボタンを表示させてもよい。即ち、保持枚数(収納枚数)に応じた優先順位に従って精算機に対応するボタンを表示してもよい。なお、収納対象の金種が複数ある場合には、何れかの金種(例えば、収納対象の金種のうち額面の最も高い金種、収納枚数が最も多い金種)について、保持枚数の昇順にボタンを表示させてもよい。なお、図18の選択画面において、店員が入金先を選択し(入金先のボタンを押下)し、所定の操作(例えば、終了ボタンの押下)を行うと、監視装置4は、釣銭ニアエンドのときと同様、確認画面を表示する。その後は、釣銭ニアフルの場合と同様である。
なお、釣銭ニアエンドのときの確認画面には、図17に示したように、移動元(図16において店員が選択した取得先)と、移動先(図14において店員が指定した釣銭ニアエンドの精算機)とが表示されるが、釣銭ニアフルのときの確認画面には、例えば、移動元(図14において店員が指定した釣銭ニアフルの精算機)と、移動先(図18において店員が選択した入金先)とが表示される。
図19は、操作者の認証について説明する説明図である。監視装置4は、釣銭ニアエンド(又は、釣銭ニアフル)である精算機が指定され、釣銭ニアエンド時における補充金の取得先(又は、釣銭ニアフル時における貨幣の入力先)が選択された場合、セキュリティーに関する画面を表示する。例えば、監視装置4は、図17に示した確認画面において、店員が、所定の操作(例えば、終了ボタンの押下)を行った後に、従業員カードの読ませる旨を指示する、図19(a)に示すような画面を表示する。図19(a)の画面には、従業員カードを読ませる旨を指示するメッセージが表示されている。監視装置4は、スキャナを備えるが、従業員カードに印刷されている従業員バーコードがスキャナによって読み取られた場合、承認処理として、当該店員に指示レシート(入出金伝票)の発行権限があるか否かを判断する。具体的には、例えば、監視装置4は、従業員バーコードから得られる従業員コードと、予め設定され監視装置4の内部又は外部に保持されている権限ファイルを参照して、当該店員に指示レシート(入出金伝票)の発行権限があるか否かを判断してもよい。権限ファイルには、例えば、少なくとも、従業員コード別に指示レシートの発行処理に対する権限の有無に関する情報が格納されていればよい。監視装置4は、当該店員に指示レシート(入出金伝票)の発行権限があると判断した場合(即ち、承認OKの場合)、指示レシートを印刷、発行する。なお、従業員バーコードは、操作者を識別する識別情報を含むコード情報の一例であって、操作者を識別する識別情報を含むコード情報は、光学的に読み取られるものに限定されず、例えば、磁気的、電気的に読み取られるものであってもよい。
監視装置4は、従業員バーコードが読み取られた場合でなく、従業員コード及びパスワードが入力された場合であっても、指示レシート(入出金伝票)を印刷、発行してもよい。例えば、上述の権限ファイルに、従業員コード別に、パスワードと、指示レシートの発行処理に対する権限の有無に関する情報が格納しておき、監視装置4は、従業員コード及びパスワードが入力された場合には、権限ファイルを参照して、当該店員に指示レシート(入出金伝票)の発行権限があるか否かを判断する。
なお、監視装置4は、図19(a)の画面上のボタン「入力」がタッチされた場合、図19(b)に示すような画面を表示し、上記画面を介して従業員コード及びパスワードを取得してもよい。
図20は、指示レシートの一例である。監視装置4は、釣銭ニアエンド時における補充金の取得先(又は、釣銭ニアフル時における貨幣の入力先)として精算機が選択されたときと、取得先(又は、入力先)として事務所が選択されたときとで、異なる形式の指示レシートを印刷、発行する。具体的には、監視装置4は、精算機が選択されたときには、図20(a)の如くサイン領域を有しない指示レシートを印刷、発行する。一方、監視装置4は、事務所が選択されたときには、図20(b)の如くサイン領域を有する指示レシートを印刷、発行する。なお、図20(b)に示した指示レシートには、3名分の押印ができるようにしているが、1名分、又は、2名分、又は、4名分以上の押印ができるようにしてもよい。また、図20(b)に示した指示レシートには、罫線(枠)が存在するサイン領域が印刷されているが、罫線(枠)が存在しないサイン領域を印刷してもよい。
また、監視装置4は、釣銭ニアエンド時における補充金の取得先として精算機が選択されたときに発行する指示レシートには、出金指示情報と入金指示情報とを含んだバーコードを印刷するが、事務所が選択されたときであって事務所の準備金管理装置においてバーコードを読み取らないときには、出金指示情報を含まずに入金指示情報を含んだバーコードを印刷する。同様に、監視装置4は、釣銭ニアフル時における貨幣の入力先として精算機が選択されたときに発行する指示レシートには、出金指示情報と入金指示情報とを含んだバーコードを印刷するが、事務所が選択されたときであって事務所の準備金管理装置においてバーコードを読み取らないときには、入金指示情報を含まずに出金指示情報を含んだバーコードを印刷する。
図21~図23は、指示レシートを発行した後の流れを説明する説明図である。具体的には、釣銭ニアエンドである精算機に補充する補充金の取得先として事務所ではなく精算機が選択され、サイン領域を有しない指示レシートが発行された場合について説明する説明図である。
監視装置4において指示レシートが発行された場合、店員(指示レシートを発行した店員、又は、他の店員)は、図21に示すように、指示レシートを持って、補充金の取得先として選択した精算機に移動し、従業員カード上の従業員バーコード、及び、指示レシート上のバーコードを読み取らせる。上記精算機は、自身が補充金の取得先として選択された精算機であるか否か、及び、当該店員に出金の権限があるか否かを判断し、貨幣を出金する。例えば、上記精算機は、指示レシート上のバーコードから得られる出金指示情報に基づいて、自身が補充金の取得先として選択された精算機であるか否かを判断する。上記精算機は、自身が補充金の取得先として選択された精算機であると判断した場合には、例えば、従業員バーコードの読ませる旨を指示する図22に示すような画面を表示し、従業員バーコードを取得する。上記精算機は、従業員バーコードに基づいて当該店員に出金の権限があると判断したときは、指示レシート上のバーコードから得られる出金指示情報に基づいて貨幣を出金する。
補充金の取得先として選択した精算機から貨幣が出金された場合、店員(指示レシートを発行した店員、又は、他の店員)は、指示レシートと、当該貨幣を持って、釣銭ニアエンドである精算機に移動し、従業員カード上の従業員バーコード、及び、指示レシート上のバーコードを読み取らせる。上記精算機は、自身が補充金の取得先として選択された精算機であるか否か、及び、当該店員に入金の権限があるか否かを判断し、貨幣の投入を受け付ける。例えば、上記精算機は、指示レシート上のバーコードから得られる入金指示情報に基づいて、自身が貨幣を補充する精算機(釣銭ニアエンドを解消する精算機として監視装置4において指定された精算機)であるか否かを判断する。上記精算機は、自身が貨幣を補充する精算機であると判断した場合には、例えば、図22に示すような画面を表示し、従業員バーコードを取得する。上記精算機は、従業員バーコードに基づいて当該店員に入金の権限があると判断したときは、貨幣の投入を受け付ける。例えば、上記精算機は、貨幣の投入を指示する図23(a)に示すような画面を表示し、貨幣の投入を受け付ける。
また、店員によって貨幣が投入された場合、上記精算機は、投入貨幣(投入金額)と、指示レシート上のバーコードから得られる入金指示情報に基づく金額(指示金額)とを比較し、不一致の場合には、例えば、金額が異なる旨を報知する図23(b)に示すような画面を表示する。図23(b)の画面には、投入貨幣に基づいて強制的に入金を実行させる旨のボタン「強制実行」と、当該画面を閉じる旨のボタン「閉じる」とが表示されている。上記精算機は、ボタン「強制実行」がタッチされた場合、投入貨幣に基づいて強制的に入金処理を実行させる理由を文字入力する画面や上記理由を選択させる画面などを表示する。例えば、上記精算機は、ボタン「強制実行」がタッチされた場合には、図23(c)に示すような画面、又は、図23(d)に示すような画面を表示する。上記精算機は、上記理由の入力(又は選択)があった場合には、投入金額と指示金額とが一致していなくても、投入貨幣に基づいて入金処理を実行する。なお、上記精算機は、各金種の合計の投入金額と、各金種の合計の指示金額とが一致していれば、金種毎の実際の投入枚数と、金種毎の指示枚数とが異なっていても、両者は一致していると判断してもよい。また、上記精算機は、上記判断に代えて、金種毎の実際の投入枚数と金種毎の指示枚数とが一致していなければ、各金種の合計の投入金額と各金種の合計の指示金額とが一致していても、両者は一致していないと判断してもよい。
図24は、釣銭ニアエンド時の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図24のフローチャートの開始時において、監視装置4は、警告メッセージを一覧表示する一覧表示画面(図14参照)を表示しているものとする。
ステップSa1:監視装置4は、一覧表示画面上において、釣銭ニアエンドを解消させる精算機の指定を受け付ける。
ステップSa2:監視装置4は、補充金の取得先の選択画面(例えば図16に示すような選択画面)を表示する。
ステップSa3:監視装置4は、選択画面において、補充金の取得先の選択を受け付ける。また、監視装置4は、選択画面において終了ボタンが押下された後に、確認画面(例えば図17に示すような確認画面)を表示する。
ステップSa4:監視装置4は、確認画面において終了ボタンが押下された後に、従業員カードの読ませる旨を指示する画面(例えば図19(a)の画面)を表示する。
ステップSa5:監視装置4は、従業員カードに印刷されている従業員バーコードが読み取られたか否かを判断する。従業員バーコードが読み取られたと判断した場合にはステップSa9に進む。なお、従業員バーコードによって承認OKとなったものとする。一方、従業員バーコードが読み取られていないと判断した場合にはステップSa6に進む。
ステップSa6:監視装置4は、従業員カードの読ませる旨を指示する画面上のボタン「入力」がタッチされたか否かを判断する。タッチされたと判断した場合にはステップSa7に進む。タッチされていないと判断した場合にはステップSa5に戻る。
ステップSa7:監視装置4は、従業員コード及びパスワードの入力画面(例えば図19(b)の画面)を表示する。
ステップSa8:監視装置4は、入力画面を介して、従業員コード及びパスワードを取得する。なお、従業員コード及びパスワードによって承認OKとなったものとする。
ステップSa9:監視装置4は、ステップSa3において選択された取得先が精算機であるか否かを判断する。取得先が精算機の場合にはステップSa10に進む。取得先が精算機でなく事務所の場合にはステップSa11に進む。
ステップSa10:監視装置4は、サイン領域を有しない指示レシート(例えば、図20(a)の指示レシート)を印刷、発行する。そして、図24のフローチャートは終了する。
ステップSa11:監視装置4は、サイン領域を有する指示レシート(例えば、図20(b)の指示レシート)を印刷、発行する。そして、図24のフローチャートは終了する。
図25は、出金時の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、図25のフローチャートは、釣銭ニアエンドの解消時における、補充金の取得先の精算機の動作の一例を表している。
ステップSb1:補充金の取得先の精算機は、指示レシートを読み取る。
ステップSb2:補充金の取得先の精算機は、従業員バーコードの入力を指示する画面(例えば図22の画面)を表示する。
ステップSb3:補充金の取得先の精算機は、従業員カードに印刷されている従業員バーコードが読み取られたか否かを判断する。従業員バーコードが読み取られたと判断した場合にはステップSb5に進む。なお、従業員バーコードによって承認OKとなったものとする。一方、従業員バーコードが読み取られていないと判断した場合にはステップSb4に進む。
ステップSb4:補充金の取得先の精算機は、従業員バーコードの入力を指示する画面上のボタン「中止」がタッチされたか否かを判断する。タッチされたと判断した場合には、図25のフローチャートは終了する。タッチされていないと判断した場合にはステップSb3に戻る。
ステップSb5:補充金の取得先の精算機は、指示レシート上のバーコードから得られる出金指示情報に基づいて貨幣を出金する。即ち、指示レシートに従った指示金額を出金する。そして、図25のフローチャートは終了する。
図26は、入金時の動作の一例を示すフローチャートである。具体的には、図26のフローチャートは、釣銭ニアエンドの解消時における、補充する精算機(釣銭ニアエンドである精算機)の動作の一例を表している。なお、図26のステップSc1~ステップSc4は、図25のステップSb1~ステップSb4と同様であるため、ステップSc5以降を説明する。
ステップSc5:釣銭ニアエンドである精算機は、貨幣の投入を指示する画面(図23(a)の画面)を表示し、貨幣の投入を受け付ける。なお、釣銭ニアエンドである精算機は、貨幣の投入口への投入後に完了キーがタッチされた場合に、貨幣の投入を受け付けてもよい。
ステップSc6:釣銭ニアエンドである精算機は、投入金額と、指示金額とが一致するか否かを判断する。一致すると判断した場合には、ステップSc13に進む。一致していないと判断した場合にはステップSc7に進む。
ステップSc7:釣銭ニアエンドである精算機は、金額が異なる旨を報知する報知画面(図23(b)の画面)を表示する。
ステップSc8:釣銭ニアエンドである精算機は、報知画面上のボタン「強制実行」がタッチされたか否かを判断する。タッチされたと判断した場合にはステップSc10に進む。タッチされていないと判断した場合にはステップSc9に進む。
ステップSc9:釣銭ニアエンドである精算機は、報知画面上のボタン「閉じる」がタッチされたか否かを判断する。タッチされたと判断した場合にはステップSc5に戻って、再度の貨幣の投入を受ける。一方、タッチされていないと判断した場合にはステップSc8に戻る。
ステップSc10:釣銭ニアエンドである精算機は、強制入金の理由を入力する画面(図23(c)又は図23(c))を表示する。
ステップSc11:釣銭ニアエンドである精算機は、強制入金の理由の入力を受け付ける。
ステップSc12:釣銭ニアエンドである精算機は、投入金額(≠指示金額)を強制的に入金(収納)する。そして、図26のフローチャートは終了する。
ステップSc13:釣銭ニアエンドである精算機は、投入金額(=指示金額)を入金(収納)する。そして、図26のフローチャートは終了する。
なお、選択画面(図16、図18)においてボタンとして表示される精算機の数(選択の候補となる精算機の数)を、補充設定を変更することによって調整することができる。例えば、釣銭ニアエンドにおいて、ボタンとして表示される出金可能な精算機(取得先候補である精算機)の数が少ない場合に、通過設定客数の設定値(初期値等)を減らして、上記ボタンとして表示される精算機の数を増加させてもよい。
図27は、補充設定の変更について説明する説明図である。本説明においては、補充設定(補充基準値)として、上述の通過設定客数(設定客数、基準客数)の他に、補充設定枚数も存在する。即ち、補充設定には、通過設定客数と補充設定枚数とが含まれる。通過設定客数は、上述の如く、客数枚数基準情報を介して貨幣の枚数に換算されるのに対し、補充設定枚数は、貨幣の枚数を直接的に示している。補充設定枚数は、基本的には、通過設定客数(処理予定の客数)に応じた枚数である。
図28は、補充金の取得先を選択するための選択画面の一例である。例えば、監視装置4は、図16の選択画面からボタン「設定変更」が押下された場合に、図27に示すように、補充設定(補充基準値)を変更するための設定変更画面を表示し、店員から補充設定の変更を受け付けるようにしてもよい。図27の例は、設定変更画面において、通過設定客数(初期値「15人」)を10人に設定する場合の操作を表している。つまり、ボタン「設定変更」の押下、数字ボタン「1」の押下、数字ボタン「0」の押下、ボタン「決定」の押下によって、通過設定客数が10人に設定される。なお、ボタン「閉じる」の押下によって設定変更画面は消去される。
図27に示した設定変更画面は、図16の選択画面に重畳して表示されるポップアップ画面であるが、選択画面からボタン「設定変更」が押下された場合に、選択画面から設定変更画面に表示を切り替えるようにしてもよい。なお、設定変更画面のボタン「閉じる」が押下された場合に、選択画面に切り替えるようにすればよい。
図27において、ボタン「枚数入力」やボタン「客数入力」は、補充設定の入力モードを切り替えるためのボタンである。ボタン「枚数入力」は、通過設定客数を入力(設定/変更)するための入力モード(客数入力モード)から、補充設定枚数を入力(設定/変更)するための入力モード(枚数入力モード)に切り替えるためのボタンである。ボタン「客数入力」は、枚数入力モードから客数入力モードに切り替えるためのボタンである。客数入力モードでは、上述の如く、通過設定客数を1人単位で入力できる。また、枚数入力モードでは、補充設定枚数を1枚単位で入力できる。なお、客数入力モード及び枚数入力モードのうち、客数入力モードを初期モードとしてもよい。
客数入力モードの場合、通過設定客数を1人単位で入力できるものの、1円硬貨等の通過設定客数対応枚数は通過設定客数×4枚であるため、処理予定の客数に応じた枚数として、4の倍数以外の枚数(例えば、5枚、33枚等)を設定し得ない。一方、枚数入力モードの場合は、処理予定の客数に応じた枚数として補充設定枚数を1枚単位で設定することができる。
また、枚数入力モードでは、処理予定の客数に応じた枚数を頭の中で計算したりする必要があるが、客数入力モードでは、通過設定客数を入力しさえすればよいので計算がいらず簡単である。また、枚数入力モードでは、金種毎に、補充設定枚数を設定/変更することができる。
なお、枚数入力モードにおいて、補充設定枚数の設定/変更の対象となる金種は、選択画面(図16等)にて指定するようにしてもよいし、設定変更画面(図27)にて指定するようにしてもよい。選択画面にて設定/変更する金種を指定する方法としては、例えば、当該選択画面上の入金レジの現保持枚数を表示している部分(図29の上部Aに相当する部分)において該当する金種の欄をタッチすることによって当該金種を指定できるようにしてもよい。設定変更画面にて設定/変更する金種を指定する方法としては、例えば、当該設定変更画面上に金種指定欄などを設けることによって当該金種を指定できるようにしてもよい。
図27に示すように、通過設定客数が10人に設定された場合、5円硬貨の通過設定客数対応枚数は10枚、100円硬貨の通過設定客数対応枚数は40枚に減少する。従って、監視装置4は、上記設定後に、図28に示すような選択画面を表示する。つまり、監視装置4は、5円硬貨を130枚(=120枚+10枚)以上保持し、かつ、100円硬貨を160枚(=120枚+40枚)以上保持している、精算機2、精算機4、精算機13を、出金可能な精算機と判断し、精算機2、精算機4に加え、新たに精算機13に対応するボタンを選択画面に表示する。
また、図27において、5円硬貨の補充設定枚数を9枚、100円硬貨について補充設定枚数を38枚と設定された場合にも、監視装置4は、図28に示すような選択画面を表示する。つまり、監視装置4は、5円硬貨を129枚(=120枚+9枚)以上保持し、かつ、100円硬貨を158枚(=120枚+38枚)以上保持している、精算機2、精算機4、精算機13を、出金可能な精算機と判断し、精算機2、精算機4に加え、新たに精算機13に対応するボタンを選択画面に表示する。
このように、補充設定(通過設定客数、補充設定枚数)を小さな値にすることによって、取得先候補の数を増やし、より多くの中から精算機を選択させることができるようになる。従って、取得先候補のなかに、実際には選択できない精算機(例えば、非常に混雑している精算機等)が含まれていても、他の精算機を選択できる可能性が高くなる。
従来は、売場内に設置された精算機間(精算機同士)で貨幣を融通しえないときなどは、事務所から貨幣を持ちだしたりして補充していたので、売場内のお金(貨幣の量)を圧縮することは困難であった(売場と事務所を合せた店舗のお金も当然に圧縮することは困難であった)。これに対し、上述のように補充設定を小さな値にすることによって、事務所の貨幣に頼らずに、精算機間で貨幣を融通できる頻度や可能性が高くなるので、売場内のお金を圧縮することができるようになる(売場と事務所を合せた店舗のお金も当然に圧縮することができるようになる)。つまり、事務所から補充しなくても、精算機間で、スムーズに補充することに加え、売場内のお金および店全体のお金などを圧縮することができるようになる。
また、釣銭ニアエンド(釣銭ニアフルも同様)において、当該釣銭ニアエンドとなっている金種の貨幣に加えて、釣銭ニアエンドになっていない金種の貨幣についても、移動させることができる。例えば、確認画面において、釣銭ニアエンドとなっていない金種を指定し、移動枚数を入力するようにしてもよい。
図29は、貨幣の移動の状況等を確認するための確認画面の一例である。例えば、図29の確認画面において、精算機1において近々に釣銭ニアエンドになりそうな金種である500円硬貨が指定され、移動枚数「20」が指定された場合には、監視装置4は、図29に内容を表示する。図29においてボタン「決定」が押下されたときには、認証後に、精算機2から精算機1に、5円硬貨「15枚」、100円硬貨「60枚」に加えて、500円硬貨「20枚」を移動させる、指示レポートが発行される。即ち、監視装置4は、店員の指定等に応じて、釣銭ニアエンドとなっている金種に加えて、釣銭ニアエンドとなっていない金種も同時に移動させることができる。
これにより、釣銭ニアエンドの金種の他に、釣銭ニアエンドではないものの近々に釣銭ニアエンドになりそうな金種が存在する場合には(確認画面にて確認可能)、相手側(移動元)の精算機における、当該釣銭ニアエンドになりそうな金種の現保持枚数も確認し(確認画面にて確認可能)、当該釣銭ニアエンドになりそうな金種の貨幣についても移動しても問題がなさそうなときには、釣銭ニアエンドの金種とともに釣銭ニアエンドになりそうな金種を同時に移動元から移動(補充)させることができる。なお、監視装置4は、釣銭ニアエンドの金種に加え、釣銭ニアエンドになりそうな金種も含む(混在した)、指示レシートを発行する。
なお、監視装置4は、移動先である釣銭機1の現保持枚数を表示している上部Aにおける500円硬貨の表示領域、又は、移動元である釣銭機2の現保持枚数等を表示している左側部Bにおける500円硬貨の表示領域、又は、移動先である釣銭機1の現保持枚数等を表示している右側部Cにおける500円硬貨の領域の何れかの領域が押下された場合に、500円硬貨が指定されたと判断してもよい。他の金種についても同様である。また、監視装置4は、500円硬貨の領域が押下された場合に、移動枚数を指定する画面(例えば、図27に示した設定変更画面のような数字ボタンが配置された画面)を表示して、店員から移動枚数の指定を受け付けるようにしてもよい。
以上、図13~図29を用いて、監視装置4の画面上にて貨幣を移動させる精算機等を選択し、指示レシートを印刷、発行する例を説明したが、監視装置4に代えて、ストアコントローラ3や精算機において貨幣を移動させる精算機等を選択するようにしてもよい。また、監視装置4(又は、ストアコントローラ3)にて貨幣を移動させる精算機等が選択された場合に、監視装置4(又は、ストアコントローラ3)の制御(印刷命令)に従って、精算機において指示レシートを発行してもよい。
以上、本発明の実施形態等について詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。上記会計システムに関し、以下の付記を開示する。
(付記)
POSレジスタや券売機など釣銭釣札機を備えた会計システムにおける、従来の釣銭の補充の作業では、店員のミスや不正などによって、準備金のなかから持ち出した金額と、釣銭釣札機に補充された金額とが一致しない虞、即ち、金銭の過不足が生じる虞があった。また、店員は、準備金から持ち出して釣銭釣札機に補充した貨幣(又は、補充する貨幣)に関する情報を履歴として入力(記録)するが、例えば、入力するのを忘れたり、入力ミスが発生したりする場合、あるいは、故意に入力を行わなかったり、故意に実際とは異なる数値を入力したりする場合も考えられ、記録自体の信頼性が十分とは言えず、金銭の過不足の把握(発見)や追跡も容易ではなかった。
(付記1)
商品の代金を現金にて決済する釣銭釣札機を備えた会計システムにおいて、所望の金種、枚数の貨幣を前記釣銭釣札機に出金又は入金させるための情報を記録媒体に記録する記録手段と、前記記録手段によって記録媒体に記録された前記出金又は入金させるための情報を読み取る読取手段と、前記読取手段によって読み取られた前記出金又は入金させるための情報に基づいて、前記所望の金種、枚数の貨幣を前記釣銭釣札機に出金又は入金させる制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする会計システム。
(付記2)
前記出金又は入金の情報は、出金又は入金の処理区分、出金又は入金する装置を識別する装置識別情報、金種及び枚数を含むことを特徴とする付記1記載の会計システム。
(付記3)
前記記録手段は、前記出金させるための情報と、前記入金させるための情報とを1枚の前記記録媒体に記録することを特徴とする付記1又は付記2記載の会計システム。
(付記4)
他の前記釣銭釣札機に入金するための貨幣を出金可能な釣銭釣札機、又は、他の前記釣銭釣札機から出金された貨幣を入金可能な釣銭釣札機に関する情報を表示する表示手段と、前記出金可能な釣銭釣札機、又は、前記入金可能な釣銭釣札機を指定するための入力を受け付ける機器指定手段と、を更に備え、前記記録手段は、前記機器指定手段によって指定された前記釣銭釣札機と前記他の前記釣銭釣札機との間における入出金情報を前記記録媒体に記録することを特徴とする付記1乃至付記3の何れかに記載の会計システム。
(付記5)
前記記録手段は、
前記釣銭釣札機以外が指定された場合には前記記録媒体にサイン領域を印刷する一方、前記釣銭釣札機が指定された場合には前記サイン領域を印刷しないことを特徴とする付記1乃至付記4の何れかに記載の会計システム。
(付記6)
前記釣銭釣札機に貨幣を入金させるための情報に基づく指示金額と、当該釣銭釣札機に実際に入金された入金金額とが異なる場合に、金額が異なる旨のメッセージの表示領域と所定のボタンとを配置したエラー画面(例えば、図23(b)の画面)を表示するエラー報知手段と、前記指示金額に関係なく前記入金金額に従って入金を完了させる強制入金手段とを更に備え、前記エラー報知手段は、前記エラー画面に配置された前記ボタンが押下された場合には、前記入金金額に従って入金を完了させる理由を入力又は選択する領域を配置した理由入力画面(例えば、図23(c)や図23(d)の画面)を表示し、前記強制入金手段は、前記理由入力画面に配置された前記領域において前記理由が入力又は選択されたことを条件に前記入金金額に従って入金を完了させることを特徴とする付記1乃至付記5の何れかに記載の会計システム。
上記会計システムによれば、エラーがあっても、適切な場合には処理を進行させることができる。また、エラーがあった旨やエラー内容(理由)を管理することができる。
(付記7)
貨幣の金種を指定する金種指定手段を更に備え、前記記録手段は、前記金種指定手段によって所定の報知枚数に至った金種以外の金種が指定された場合には、所定の報知枚数に至った金種の貨幣に加え、前記金種指定手段によって指定された金種の貨幣を出金又は入金させるための情報を前記記録媒体に記録することを特徴とする付記1乃至付記6の何れかに記載の会計システム。
(付記8)
操作者を識別する識別情報を含むコード情報を読み取らせるためのメッセージの報知領域と所定のボタンとを配置した第1承認画面(例えば、図19(a)の画面)を表示し、前記コード情報から得られる前記識別情報に基づいて、前記記録手段による前記記録媒体への記録を承認する承認手段を更に備え、前記承認手段は、前記コード情報から前記識別情報を得る前に前記第1承認画面に配置された前記ボタンが押下された場合には、所定の入力領域を配置した第2承認画面(例えば、図19(b)の画面)を表示し、前記第2承認画面に配置された前記入力領域に入力された前記識別情報と前記パスワードに基づいて、前記記録手段による前記記録媒体への記録を承認することを特徴とする付記1乃至付記7の何れかに記載の会計システム。
上記会計システムによれば、入出金におけるセキュリティーを高めることができる。また、操作者がコード情報を読み取らせることができない場合でも、セキュリティーを確保した上で柔軟に処理を進めることができる。
(付記9)
他の前記釣銭釣札機に入金するための貨幣を出金可能な釣銭釣札機、又は、他の前記釣銭釣札機から出金された貨幣を入金可能な釣銭釣札機に関する情報を表示する表示手段と、前記出金可能な釣銭釣札機、又は、前記入金可能な釣銭釣札機を指定するための入力を受け付ける機器指定手段とを更に備え、前記記録手段は、前記機器指定手段によって指定された前記釣銭釣札機と前記他の前記釣銭釣札機との間における入出金情報を前記記録媒体に記録することを特徴とする付記1乃至付記8の何れかに記載の会計システム。
上記会計システムによれば、指定された釣銭釣札機において、好適に、入出金を行うことができる。
(付記10)
前記機器指定手段は、前記出金可能な釣銭釣札機、又は、前記入金可能な釣銭釣札機が2以上ある場合、当該2以上の前記釣銭釣札機に関する情報を、貨幣の現収納枚数に応じた優先順位に従って表示することを特徴とする付記9記載の会計システム。
上記会計システムによれば、2以上の釣銭釣札機に関する情報が見易くなる。
(付記11)
前記機器指定手段は、所定の余剰金設定枚数と、所定の処理予定客数と、各釣銭釣札機における現在の収納枚数とに基づいて、前記出金可能な釣銭釣札機の候補、又は、前記入金可能な釣銭釣札機の候補を特定することを特徴とする付記9又は付記10に記載の会計システム。
上記会計システムによれば、所定の余剰金設定枚数と、所定の処理予定客数(通過設定客数)と、各釣銭釣札機における現在の収納枚数(現保持枚数)とに基づいて、好適に、出金可能な釣銭釣札機の候補(釣銭ニアエンドの解消時における取得先候補)や、入金可能な釣銭釣札機の候補(釣銭ニアフルの解消時における出金先候補)が特定される。
(付記12)
前記機器指定手段は、前記処理予定客数に変更があった場合には、変更後の前記処理予定客数に基づいて、前記出金可能な釣銭釣札機の候補、又は、前記入金可能な釣銭釣札機の候補を特定することを特徴とする付記11記載の会計システム。
上記会計システムによれば、例えば、処理予定客数を減少させることによって、出金可能な釣銭釣札機の候補数や、入金可能な釣銭釣札機の候補数を増加させることができる。従って、事務所から貨幣を持ちだしたりしなくても、釣銭釣札機同士における貨幣の融通がなされ易くなるので、売場の貨幣の量を圧縮させることができる。
(付記13)
前記機器指定手段は、所定の余剰金設定枚数と、処理予定客数に応じた基準枚数と、各釣銭釣札機における現在の収納枚数とに基づいて、前記出金可能な釣銭釣札機の候補、又は、前記入金可能な釣銭釣札機の候補を特定することを特徴とする付記9又は付記10に記載の会計システム。
上記会計システムによれば、所定の余剰金設定枚数と、処理予定客数に応じた基準枚数(補充設定枚数)と、各釣銭釣札機における現在の収納枚数(現保持枚数)とに基づいて、好適に、出金可能な釣銭釣札機の候補や、入金可能な釣銭釣札機の候補が特定される。(付記14)
前記機器指定手段は、前記処理予定客数に応じた基準枚数に変更があった場合には、変更後の前記処理予定客数に基づいて、前記出金可能な釣銭釣札機の候補、又は、前記入金可能な釣銭釣札機の候補を特定することを特徴とする付記13記載の会計システム。
上記会計システムによれば、例えば、処理予定客数に応じた基準枚数を減少させることによって、出金可能な釣銭釣札機の候補数や、入金可能な釣銭釣札機の候補数を増加させることができる。従って、事務所から貨幣を持ちだしたりしなくても、釣銭釣札機同士における貨幣の融通がなされ易くなるので、売場の貨幣の量を圧縮させることができる。
(付記15)
前記機器指定手段は、前記釣銭釣札機以外の指定も可能であって、前記記録手段は、前記釣銭釣札機が指定された場合と前記釣銭釣札機以外が指定された場合とで異なる情報を前記記録媒体に記録することを特徴とする付記9乃至付記14の何れかに記載の会計システム。
上記会計システムによれば、必要に応じて釣銭釣札機以外(事務所など)を指定することができる。また、記録媒体を見れば、釣銭釣札機以外が指定された旨を確認することができる。
(付記16)
前記記録手段は、前記釣銭釣札機以外が指定された場合には前記記録媒体にサイン領域を印刷する一方、前記釣銭釣札機が指定された場合には前記サイン領域を印刷しないことを特徴とする付記15記載の会計システム。
上記会計システムによれば、事務所などを入出金先とする場合には責任者の確認が必要である旨を操作者に確実に認識させることができる。
(付記17)
商品の代金を現金にて決済する釣銭釣札機を備えた会計装置において、所望の金種、枚数の貨幣を前記釣銭釣札機に出金又は入金させるための情報を記録媒体に記録する記録手段を備えることを特徴とする会計装置。
(付記18)
前記記録手段によって記録媒体に記録された前記出金又は入金させるための情報を読み取る読取手段と、前記読取手段によって読み取られた前記出金又は入金させるための情報に基づいて、前記所望の金種、枚数の貨幣を前記釣銭釣札機に出金又は入金させる制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする付記17記載の会計装置。
(付記19)
所望の金種、枚数の貨幣を釣銭釣札機に出金又は入金させるための情報を記録媒体に記録する記録手段を備えることを特徴とする管理装置。
(付記20)
貨幣の金種を指定する金種指定手段を更に備え、前記記録手段は、前記金種指定手段によって所定の報知枚数に至った金種以外の金種が指定された場合には、所定の報知枚数に至った金種の貨幣に加え、前記金種指定手段によって指定された金種の貨幣を出金又は入金させるための情報を記録媒体に記録することを特徴とする付記19記載の管理装置。
(付記21)
他の前記釣銭釣札機に入金するための貨幣を出金可能な釣銭釣札機、又は、他の前記釣銭釣札機から出金された貨幣を入金可能な釣銭釣札機に関する情報を表示する表示手段と、前記出金可能な釣銭釣札機、又は、前記入金可能な釣銭釣札機を指定するための入力を受け付ける機器指定手段と、を更に備え、前記記録手段は、前記機器指定手段によって指定された前記釣銭釣札機と前記他の前記釣銭釣札機との間における入出金情報を前記記録媒体に記録することを特徴とする付記19又は付記20に記載の管理装置。
(付記22)
前記機器指定手段は、前記出金可能な釣銭釣札機、又は、前記入金可能な釣銭釣札機が2以上ある場合、当該2以上の前記釣銭釣札機に関する情報を、貨幣の現収納枚数に応じた優先順位に従って表示することを付記21記載の管理装置。
上記管理装置によれば、上記会計システムと同様の効果を得ることができる。
(付記23)
前記機器指定手段は、所定の余剰金設定枚数と、所定の処理予定客数と、各釣銭釣札機における現在の収納枚数とに基づいて、前記出金可能な釣銭釣札機の候補、又は、前記入金可能な釣銭釣札機の候補を特定することを特徴とする付記21又は付記22に記載の管理装置。
上記管理装置によれば、上記会計システムと同様の効果を得ることができる。
(付記24)
前記機器指定手段は、前記処理予定客数に変更があった場合には、変更後の前記処理予定客数に基づいて、前記出金可能な釣銭釣札機の候補、又は、前記入金可能な釣銭釣札機の候補を特定することを特徴とする付記23に記載の管理装置。
上記管理装置によれば、上記会計システムと同様の効果を得ることができる。
(付記25)
前記機器指定手段は、所定の余剰金設定枚数と、処理予定客数に応じた基準枚数と、各釣銭釣札機における現在の収納枚数とに基づいて、前記出金可能な釣銭釣札機の候補、又は、前記入金可能な釣銭釣札機の候補を特定することを特徴とする付記21又は付記22に記載の管理装置。
上記管理装置によれば、上記会計システムと同様の効果を得ることができる。
(付記26)
前記機器指定手段は、前記処理予定客数に応じた基準枚数に変更があった場合には、変更後の前記処理予定客数に基づいて、前記出金可能な釣銭釣札機の候補、又は、前記入金可能な釣銭釣札機の候補を特定することを特徴とする付記25記載の管理装置。
上記管理装置によれば、上記会計システムと同様の効果を得ることができる。
(付記27)
前記機器指定手段は、前記釣銭釣札機以外の指定も可能であって、前記記録手段は、前記釣銭釣札機が指定された場合と前記釣銭釣札機以外が指定された場合とで異なる情報を前記記録媒体に記録することを特徴とする付記21乃至付記26の何れかに記載の管理装置。
上記管理装置によれば、上記会計システムと同様の効果を得ることができる。
(付記28)
前記記録手段は、前記釣銭釣札機以外が指定された場合には前記記録媒体にサイン領域を印刷する一方、前記釣銭釣札機が指定された場合には前記サイン領域を印刷しないことを特徴とする付記19乃至付記27の何れかに記載の管理装置。
(付記29)
商品の代金を現金にて決済する釣銭釣札機を備えた会計システムにおいて、所望の金種、枚数の貨幣を前記釣銭釣札機に出金又は入金させる情報を記録媒体に記録する記録手段と、前記記録手段により記録された出金又は入金の情報を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた前記出金又は入金の情報に基づいて、前記所望の金種、枚数の貨幣を前記釣銭釣札機に出金又は入金させる制御を行う制御手段と、を備えることを特徴とする会計システム。
上記会計システムによれば、上記会計システムと同様の効果を得ることができる。
(付記30)
前記入金の情報は、前記所望の金種の貨幣が規定の枚数(残置基準枚数)を超えて収納されている釣銭釣札機を内蔵等している会計装置において前記記録媒体に記録されることを特徴とする付記29に記載の会計システム。
上記会計システムによれば、貨幣を出金する釣銭釣札機を内蔵等している会計装置(例えば、貨幣を出金する釣銭釣札機を内蔵等しているPOSレジスタ2、あるいは、登録装置と会計装置とを別体として備える構成において貨幣を出金する釣銭釣札機を内蔵等している会計装置において記録媒体に入金の情報が記録されるので、離れた場所に記録媒体を取りに行く必要がなくなり、店員の手間や時間が軽減する。
なお、本実施形態のPOSシステム1(又はPOSレジスタ2、登録装置、会計装置、券売機、監視装置4)の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、POSシステム1(又はPOSレジスタ2、登録装置、会計装置、券売機、監視装置4)の各処理に係る上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。